JP5707841B2 - 流動層触媒の製造方法、およびアクリロニトリルの製造方法 - Google Patents
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Description
例えば、特許文献1にはアンチモンと鉄、コバルト、ニッケルよりなる群から選ばれた少なくとも一種の元素との複合酸化物触媒が開示されている。
その後も触媒の改良検討は精力的に行われており、例えば、特許文献2〜11には鉄、アンチモンにテルル、バナジウム、タングステン、モリブデン、リン等を添加した触媒が開示されている。
例えば、特許文献12〜16にはアンチモンと多価金属化合物を含むスラリーのpHを調整する方法やスラリーを加熱処理する方法等が開示されている。
また、特許文献17および18には、アンチモンを含有する触媒を製造する際に原料として用いるアンチモン化合物の粒子径について開示されている。
また、得られる触媒の粒子強度や流動性など、流動層触媒として要求される触媒物性についてもさらなる改善が望まれていた。
Fe10SbaAbTecDdEeOx・(SiO2)y ・・・(I)
また、本発明のアクリロニトリルの製造方法は、前記流動層触媒の製造方法により製造された流動層触媒の存在下、流動層にてアクリロニトリルを製造することを特徴とする。
また、本発明のアクリロニトリルの製造方法によれば、流動層を用いた酸化反応にて、高収率でアクリロニトリルを製造することができる。
[流動層触媒の製造方法]
本発明の流動層触媒の製造方法は、鉄およびアンチモンを含有する流動層触媒の製造方法であって、少なくとも鉄およびアンチモン成分の原料を含む溶液またはスラリーのpHを5以下に調整する工程と、pH調整後の溶液またはスラリーを60℃以上の温度で加熱処理する工程と、加熱処理後の溶液またはスラリーを乾燥し、焼成する工程とを含み、アンチモン成分の原料として、平均粒子径が0.1μm以上、5μm未満である三酸化アンチモン粉末を用いることを特徴とする。
本発明の触媒製造方法では、まず、鉄およびアンチモン等の触媒を構成する成分の原料を混合して溶液またはスラリーを調製する。
本発明者らは鋭意検討した結果、溶液またはスラリーの調製工程において、アンチモン成分の原料として特定の粒子径を有する三酸化アンチモン粉末を用いることで、高収率で目的生成物を製造でき、かつ、流動層触媒として好適な物性を有する流動層触媒を製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
さらに、触媒製造においては、後述する加熱処理工程における三酸化アンチモンの酸化反応が急激に進行することから反応の制御が困難となり、スラリーが突沸したり、発泡によりスラリーが調合槽から溢れたりするなどの問題を引き起こす場合がある。
なお、本発明における粒子径とはBET法により測定された平均粒子径を指す。
触媒が他の触媒成分を含有する場合、該他の触媒成分の原料としては、当該触媒成分の酸化物、または強熱により容易に酸化物になり得る硝酸塩、炭酸塩、有機酸塩、アンモニウム塩、水酸化物、ヘテロポリ酸、ヘテロポリ酸塩等を用いることができる。また、これらを複数種組み合わせて使用してもよい。
シリカ成分の原料としてはシリカゾルが好ましく、市販のものから適宜選択して用いることができる。
シリカゾルにおけるシリカ粒子の大きさは特に制限されないが、平均一次粒子径が2〜100nmであることが好ましく、5〜90nmであることがより好ましい。
シリカゾルは、シリカ粒子の大きさが均一のものでもよく、数種類の大きさのシリカ粒子が混ざったものでもよい。また、平均粒子径やpHなどの異なる複数種のシリカゾルを混合して用いてもよい。
なお、上記溶液またはスラリー中には、必ずしも触媒を構成する全ての成分の原料を含有している必要はなく、これら原料は後述する乾燥工程までの任意の工程で添加してもよいし、乾燥または焼成完了後の触媒に含浸する等の方法により添加してもよい。
次に、少なくとも鉄およびアンチモンを含む溶液またはスラリーのpHを5以下に調整する。pHを調整する方法に特に制限はないが、一般的には硝酸やアンモニア水等を添加する方法が用いられる。
続いて、pH調整後の溶液またはスラリーを60℃以上の温度で加熱処理する。
加熱処理温度の下限は好ましくは70℃、さらに好ましくは80℃である。温度が下限よりも低い場合には三酸化アンチモンの酸化反応が進行しないか、あるいは反応速度が著しく低くなり、現実的でない。三酸化アンチモンの酸化反応が十分に進行しないと、得られる触媒の活性や目的生成物の選択性が低下するとともに、触媒の粒子強度も低下し、流動層触媒としての使用が困難となる。
加熱処理時間の上限は特に制限はないが、必要以上に長時間の処理を行っても得られる触媒の性能は向上しないことから、通常は10時間以内である。
次に、加熱処理後の溶液またはスラリーを乾燥する。これにより、乾燥物(触媒前駆体)を得る。
乾燥の方法については特に制限はなく、公知の方法から適宜選択して用いることができるが、本発明の触媒製造方法により製造される触媒は流動層触媒であることから、噴霧乾燥により球状の粒子とすることが好ましい。噴霧乾燥の際には、加圧ノズル式、二流体ノズル式、回転円盤式などの噴霧乾燥機が用いられる。
上記の各温度が所定の範囲外である場合には、得られる触媒の活性や目的生成物収率が低下したり、触媒粒子のかさ密度、粒子強度が低下したりする等の問題が生じるおそれがある。
次に、乾燥物(触媒前駆体)を焼成し、鉄およびアンチモンを含有する流動層触媒を得る。焼成工程により、望ましい触媒構造が形成され、触媒としての活性が発現する。
本発明においては、焼成を2回以上に分けて実施することが好ましい。焼成を2回以上に分けて行うことで、目的生成物収率が向上する場合がある。
仮焼成の時間の下限は、好ましくは0.1時間であり、さらに好ましくは0.5時間である。焼成時間が下限より短い場合には、十分な触媒性能が発現せず、目的生成物収率が低下するおそれがある。上限は、特に制限はないが、必要以上に時間を延長しても得られる効果は一定以上にはならないため、通常20時間以内である。
また、最終焼成および仮焼成の際に用いるガス雰囲気は、酸素を含んだ酸化性ガス雰囲気でも、例えば窒素等の不活性ガス雰囲気でもよいが、空気を用いるのが便利である。
Fe10SbaAbTecDdEeOx・(SiO2)y ・・・(I)
また、a、b、c、d、e、xおよびyは原子比を表し、aの下限は好ましくは3、さらに好ましくは5であり、上限は好ましくは100、さらに好ましくは90である。bの下限は好ましくは0.1、さらに好ましくは0.2であり、上限は好ましくは5、さらに好ましくは4である。cの下限は0であり、上限は好ましくは8、さらに好ましくは6である。dの下限は0であり、上限は好ましくは50、さらに好ましくは40である。eの下限は0であり、上限は好ましくは5、さらに好ましくは4.5である。yの下限は好ましくは10、さらに好ましくは20であり、上限は200、さらに好ましくは180である。xはシリカを除く前記各成分の原子価を満足するのに必要な酸素の原子数である。
特に、本発明により製造される流動層触媒をプロピレンのアンモ酸化反応によるアクリロニトリルの製造に用いる場合には、上記一般式(I)において、cの下限は0.1とすることが好ましく、0.3とすることがさらに好ましい。
なお、本明細書において、「アンチモン酸鉄」は純粋なアンチモン酸鉄の他、これに種々の元素が固溶したものを含むものとする。
本発明のアクリロニトリルの製造方法は、本発明の触媒製造方法により製造された流動層触媒の存在下、流動層にて有機化合物をアンモ酸化する方法である。
具体的には、流動層反応器に流動層触媒を充填し、触媒層に原料有機化合物、アンモニアおよび酸素を含有する原料ガスを供給することにより実施できる。
酸素源としては空気を用いるのが便利である。原料ガスは水蒸気、窒素、二酸化炭素等の不活性ガスや、飽和炭化水素等で希釈して用いてもよく、また酸素濃度を高めて用いてもよい。
アンモ酸化反応の反応温度は370〜500℃、反応圧力は常圧から500kPaの範囲内が好ましい。
見掛けの接触時間は、0.1〜20秒であることが好ましい。
下記の実施例および比較例中の「部」は質量部を意味する。
なお、実施例および比較例で得られた触媒の組成は、触媒の製造に用いた各原料の仕込み量から求めた。また、原料として用いた三酸化アンチモン粉末の粒子径はBET法により求めた。
また、各実施例、比較例で得られた触媒について、それぞれ下記の要領で活性試験、触媒の流動性、および機械的強度の評価を行った。
触媒の活性を評価するため、下記の要領でプロピレンのアンモ酸化反応によるアクリロニトリル製造を行った。
触媒流動部の内径が55mm、高さが2000mmである流動層反応器に、触媒と原料ガスの見掛け接触時間が表2の通りとなるように触媒を充填した。その際の接触時間は下記の式により求めた。
接触時間(秒)=見掛け嵩密度基準の触媒容積(mL)/反応条件に換算した供給原料ガス量(mL/秒)
反応生成物の定量にはガスクロマトグラフィーを用い、反応開始から4時間後のプロピレン転化率およびアクリロニトリル収率を求めた。その際のプロピレン転化率およびアクリロニトリル収率は下記の式により求めた。
プロピレン転化率(%)={(供給したプロピレンの炭素質量−未反応プロピレンの炭素質量)/供給したプロピレンの炭素質量}×100
アクリロニトリル収率(%)=(生成したアクリロニトリルの炭素質量/供給したプロピレンの炭素質量)×100
活性試験に供した触媒について、円筒回転式安息角測定器(筒井理化学器械社製)を用いて、安息角を測定した。
具体的には、外径95mm、高さ75mmのガラス製円筒容器内に触媒粉150mLを入れ、該安息角測定器の台車上に設置し、2rpmにてまず5分間回転させた後、回転を停止し、そのときの触媒粉の安息角を付属の分度器で測定した。次いで、2rpmにて1分間回転させた後、回転を停止し、そのときの触媒粉の安息角を分度器で測定した。以降この方法での測定を繰り返し、合計10点の測定値を得た。これら10点の測定値の平均値をその触媒の安息角とし、流動性の指標とした。
篩別した45〜50μmの触媒から任意に採取した50個の触媒粒子について、圧縮強度試験機(島津製作所社製「島津MCTM−200」)を用い、以下の測定条件で個々の圧縮強度を測定し、その平均値を触媒の圧縮強度とした。
上部加圧圧子:(ダイヤモンド製の500μm平面圧子)
下部加圧板:SUS板
負荷速度:7.1mN/秒
表1に示す組成を有する触媒を、以下の手順で調製した。
まず、63質量%の硝酸3600部に銅粉末104.3部を溶解した。この溶液に純水3500部を添加してから60℃に加熱し、電解鉄粉305.5部、テルル粉末83.8部を少量ずつ順次添加し、溶解した(A液)。
別途、純水1800部にパラタングステン酸アンモニウム57.1部を溶解した溶液(B液)、純水100部にパラモリブデン酸アンモニウム38.6部を溶解した溶液(C液)、純水400部にテルル酸125.6部溶解した液(D液)を各々調製した。
次いで、攪拌しながらA液に20質量%シリカゾル9860部、平均粒子径が0.51μmである三酸化アンチモン粉末1993.5部、B液、C液を順次添加して水性スラリーを得た。
攪拌を続けながら、この水性スラリーに15質量%アンモニア水を滴下して、pHを2.2に調整し、得られた水性スラリーを還流下、98℃で3時間加熱処理した。
加熱処理後の水性スラリーを80℃まで冷却し、D液、硝酸ニッケル190.9部、85質量%リン酸18.9部、ホウ酸40.6部を順次添加した。
得られた水性スラリーを、噴霧乾燥機により、乾燥空気の温度を乾燥機入口で330℃、乾燥機出口で160℃として噴霧乾燥し、球状の乾燥粒子を得た。次いで、得られた乾燥粒子を250℃で2時間、450℃で2時間焼成し、最終的に流動焼成炉を用いて800℃で3時間流動焼成して触媒を得た。
得られた触媒について、機械的強度を評価した。また、表2に示す条件にて活性試験を実施した。さらに、活性試験後の触媒について、流動性の評価を実施した。結果を表2に示す。
表1に示す組成を有する触媒を、以下の手順で調製した。
まず、63質量%の硝酸4200部に銅粉末47.4部を溶解した。この溶液に純水4100部を添加してから60℃に加熱し、電解鉄粉416.1部、テルル粉末76.1部を少量ずつ順次添加し、溶解した。さらにこの溶液に硝酸マグネシウム229.2部、硝酸コバルト43.4部、硝酸リチウム2.6部を順次添加し、溶解した(E液)。
別途、純水1500部にパラタングステン酸アンモニウム65.8部を溶解した溶液(F液)、純水100部にパラモリブデン酸アンモニウム65.8部を溶解した溶液(G液)、純水100部にメタバナジン酸アンモニウム8.7部を溶解した溶液(H液)を各々調製した。
次いで、攪拌しながら、E液に20質量%シリカゾル8952部、平均粒子径が1.6μmである三酸化アンチモン粉末2171.9部、F液、G液、H液を順次添加して水性スラリーを得た。
攪拌を続けながら、この水性スラリーに15質量%アンモニア水を滴下して、pHを2.5に調整し、得られた水性スラリーを還流下、99℃で4時間加熱処理した。
加熱処理後の水性スラリーを80℃まで冷却し、ホウ酸46.1部を順次添加した。
得られた水性スラリーを、噴霧乾燥機により、乾燥空気の温度を乾燥機入口で330℃、乾燥機出口で160℃として噴霧乾燥し、球状の乾燥粒子を得た。次いで、得られた乾燥粒子を250℃で2時間、450℃で2時間焼成し、最終的に流動焼成炉を用いて770℃で3時間流動焼成して触媒を得た。
得られた触媒について、実施例1と同様にして各評価を実施した。結果を表2に示す。
表1に示す組成を有する触媒を、以下の手順で調製した。
まず、63質量%の硝酸1180部に銅粉末74.2部を溶解した。この溶液に純水1100部を添加してから60℃に加熱し、電解鉄粉163.1部、テルル粉末111.8部を少量ずつ順次添加し、溶解した。さらにこの溶液に硝酸クロム23.4部、硝酸マンガン25.1部、オキシ硝酸ジルコニウム39.0部を順次添加し、溶解した(I液)。
次いで、攪拌しながら、I液に20質量%シリカゾル8770部、平均粒子径が2.1μmである三酸化アンチモン粉末2553.2部を順次添加して水性スラリーを得た。
攪拌を続けながら、この水性スラリーに15質量%アンモニア水を滴下して、pHを1.8に調整し、得られた水性スラリーを還流下、98℃で6時間加熱処理した。
加熱処理後の水性スラリーを80℃まで冷却し、50質量%メタタングステン酸溶液94.8部、85質量%リン酸16.8部を順次添加した。
得られた水性スラリーを、噴霧乾燥機により、乾燥空気の温度を乾燥機入口で330℃、乾燥機出口で160℃として噴霧乾燥し、球状の乾燥粒子を得た。次いで、得られた乾燥粒子を250℃で2時間、450℃で2時間焼成し、最終的に流動焼成炉を用いて800℃で3時間流動焼成して触媒を得た。
得られた触媒について、実施例1と同様にして各評価を実施した。結果を表2に示す。
表1に示す組成を有する触媒を、以下の手順で調製した。
まず、63質量%の硝酸1140部に銅粉末72.6部を溶解した。この溶液に純水1100部を添加してから60℃に加熱し、電解鉄粉255.3部、テルル粉末87.5部を少量ずつ添加し、溶解した(J液)。
別途、純水1000部にパラタングステン酸アンモニウム47.7部を溶解した溶液(K液)、純水50部にパラモリブデン酸アンモニウム24.2部を溶解した溶液(L液)を調製した。
次いで、攪拌しながら、J液に20質量%シリカゾル10986部、平均粒子径が1.0μmである三酸化アンチモン粉末1998.9部、K液、L液を順次添加して水性スラリーを得た。
攪拌を続けながら、この水性スラリーに15質量%アンモニア水を滴下して、pHを2.0に調整し、得られた水性スラリーを還流下、98℃で3時間加熱処理した。
加熱処理後の水性スラリーを80℃まで冷却し、硝酸ニッケル106.3部、硝酸亜鉛68.0部、85質量%リン酸21.1部、ホウ酸14.1部を順次添加した。
得られた水性スラリーを、噴霧乾燥機により、乾燥空気の温度を乾燥機入口で330℃、乾燥機出口で160℃として噴霧乾燥し、球状の乾燥粒子を得た。次いで、得られた乾燥粒子を250℃で2時間、450℃で2時間焼成し、最終的に流動焼成炉を用いて780℃で3時間流動焼成して触媒を得た。
得られた触媒について、実施例1と同様にして各評価を実施した。結果を表2に示す。
組成が実施例1と同一である触媒を、実施例1と同様の方法で製造した。
ただし、アンチモン成分の原料として平均粒子径が11.0μmである三酸化アンチモンを用いた。
得られた触媒について、実施例1と同様にして各評価を実施した。結果を表2に示す。
組成が実施例1と同一である触媒を、実施例1と同様の方法で製造した。
ただし、アンチモン成分の原料として平均粒子径が8.2μmである三酸化アンチモンを用いた。
得られた触媒について、実施例1と同様にして各評価を実施した。結果を表2に示す。
組成が実施例4と同一である触媒を、実施例4と同一の方法で製造した。
ただし、アンチモン成分の原料として平均粒子径が0.02μmである三酸化アンチモンを用いた。
なお、触媒製造に際しては加熱処理工程において激しく発泡し、著しい液面上昇が見られた。
得られた触媒について、実施例1と同様にして各評価を実施した。結果を表2に示す。
組成が実施例4と同一である触媒を、実施例4と同様の方法で製造した。
ただし、加熱処理は行わず、水性スラリーのpHを2.0に調整したのち、硝酸ニッケル、硝酸亜鉛、85質量%リン酸、ホウ酸を順次添加した。
得られた触媒について、実施例1と同様にして各評価を実施した。結果を表2に示す。
一方、比較例1、2で得られた流動層触媒は、実施例1で得られた流動層触媒と同一組成であるにも関わらず、実施例1と比較してアクリロニトリルの収率が低かった。また、触媒の機械的強度が低かった。
比較例3で得られた流動層触媒は、実施例4で得られた流動層触媒と同一組成であるにも関わらず、実施例4と比較してアクリロニトリルの収率が低く、また、流動性も劣る結果となった。
比較例4で得られた流動層触媒は、実施例4で得られた流動層触媒と同一組成であるにも関わらず、実施例4と比較してプロピレン転化率、アクリロニトリル収率が著しく低いうえ、流動性、機械的強度も著しく低い結果となった。
Claims (3)
- 下記組成式(I)で表される、鉄およびアンチモンを含有する流動層触媒の製造方法であって、
少なくとも鉄およびアンチモン成分の原料を含む溶液またはスラリーのpHを5以下に調整する工程と、pH調整後の溶液またはスラリーを60℃以上の温度で加熱処理する工程と、加熱処理後の溶液またはスラリーを乾燥し、焼成する工程とを含み、
前記アンチモン成分の原料として、平均粒子径が0.51μm以上、5μm未満である三酸化アンチモン粉末を用いることを特徴とする流動層触媒の製造方法。
Fe 10 Sb a A b Te c D d E e O x ・(SiO 2 ) y ・・・(I)
(式中、Fe、Sb、Te、OおよびSiO 2 はそれぞれ鉄、アンチモン、テルル、酸素およびシリカを表し、Aはバナジウム、モリブデンおよびタングステンからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素、Dはマグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、チタン、ジルコニウム、ニオブ、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、銅、銀、亜鉛、ホウ素、アルミニウム、ガリウム、インジウム、タリウム、ゲルマニウム、スズ、鉛、リン、ヒ素およびビスマスからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素、Eはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウムおよびセシウムからなる群から選ばれた少なくとも一種の元素を表し、a、b、c、d、e、xおよびyは原子比を表し、a=3〜100、b=0.1〜5、c=0〜8、d=0〜50、e=0〜5、y=10〜200であり、xはシリカを除く前記各成分の原子価を満足するのに必要な酸素の原子数である。) - 前記流動層触媒が、アンチモン酸鉄を結晶相として含有することを特徴とする請求項1に記載の流動層触媒の製造方法。
- 請求項1または2に記載の流動層触媒の製造方法により製造された流動層触媒の存在下、流動層にてアクリロニトリルを製造することを特徴とするアクリロニトリルの製造方法。
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