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JP5707019B2 - 電気光学装置および電子機器 - Google Patents

電気光学装置および電子機器 Download PDF

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JP5707019B2
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Description

本発明は、多数の画素が形成された電気光学装置、この電気光学装置を備えた電子機器に関するものである。
携帯電話機、パーソナルコンピュータやPDA(Personal Digital Assistants)などの電子機器に使用される表示装置としては、液晶表示装置や有機EL(Electroluminescence)装置等の電気光学装置がある。これらの電気光学装置を製造するにあたって、その液晶表示装置のカラーフィルタや、有機EL装置の発光層等の薄膜の形成を、液滴吐出法(インクジェット方式)で行うことが知られている(例えば、特許文献1参照)。
液滴吐出法を用いた薄膜形成技術では、用いる液滴吐出ヘッドの解像度に応じて微少な液状体を所望の位置に塗布することができる。そのため、凸版印刷等の他の印刷技術に比べて、微細なパターンの形成が可能である。例えば、基板に、赤、緑、青のカラーフィルタ層を形成する場合には、赤、緑、青の着色材料を含む液状体を液滴吐出ヘッドのノズルから基板上の区画された領域(画素)に吐出し、これを乾燥、固化してカラーフィルタ層を形成することができる。近年、画素の開口面積を増加させることを目的に画素内に画素電極に電圧を印加するTFT等のスイッチング素子等を配置する切り欠き部を有するカラーフィルタが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、有機EL装置では、基板上の発光層等を形成すべき領域(画素)に機能性材料を含む液状体を吐出し、これを乾燥、固化して各薄膜層を形成することができる。これらの画素は、矩形形状に形成されているものが多かったが、近年、解像度アップや無駄のない画素配置を目的に三角形状や多角形状をした画素形状が提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開2006−346575号公報 特開平10−78590号公報 特開2001−143868号公報
液滴吐出法で均一な薄膜を形成するために、液滴吐出ヘッドから吐出される液状体の量(以下、吐出量という)が、画素を含む基板全面で均一であることが要求される。しかしながら、多数のノズルを備える液滴吐出ヘッドにおいて、液状体の吐出量はノズル間でばらつきが発生する場合がある。ノズル間における吐出量のばらつきの要因のひとつとして、ノズルデューティの変化によるものがある。ノズルデューティとは、液滴吐出ヘッドに設けられた複数のノズルのうち、実際に使用されているノズルの割合、すなわちノズルの使用率(使用ノズル/全ノズル)をいう。ノズルデューティが変化すると、液滴吐出ヘッドにおいて構造的なクロストーク(共通インクリザーバを使うことによるインク供給差や隣接ノズル間の物理的な影響など)が発生して、その結果として吐出量のばらつきが発生する。
上述の異形形状をした画素が多数形成された基板に対して、液滴吐出法を用いて液状体を吐出すると、液滴吐出ヘッドの走査において、吐出パターン、すなわち複数のノズルのうち使用するノズルと使用しないノズルの組み合わせが異なる。そのため、ノズルデューティが変化して、液状体の吐出量のばらつきが発生する。液状体の吐出量のばらつきが発生すると、得られるカラーフィルタや発光層にスジ状の濃淡ムラが発生してしまうことがある。このようなスジ状の濃淡ムラは視認され易く、表示される画像の画質を低下させてしまう。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
(適用例1)液状体を吐出する複数のノズルが列状に配置されたノズル列と基板とを主走査方向に相対移動させながら、前記ノズルから前記液状体が前記基板上に吐出されて形成される複数の膜形成領域を有する電気光学装置において、前記膜形成領域には、前記ノズル列方向のノズル間隔と前記主走査方向の吐出間隔とにより前記液状体が着弾する複数の着弾可能位置が設定され、少なくとも2つ以上の前記膜形成領域は、同時に前記複数のノズルと対向する前記着弾可能位置の数の合算値が前記主走査方向において同一である部分を含むことを特徴とする電気光学装置。
この構成によれば、画素が形成される膜形成領域を有する電気光学装置において、少なくとも2つ以上の膜形成領域を、ノズル列方向の着弾可能位置の数の合算値を同一にするように配置することができる。そのため、同一タイミングで液状体を吐出するノズルの数を同一にすることができる。すなわち、ノズルデューティの変化を低減させることができる。その結果、ノズルデューティの変化に起因する吐出量のばらつきを低減させることができ、得られるカラーフィルタや発光層のスジ状の濃淡ムラを低減させることができる。従って、液晶表示装置や有機EL装置等の電気光学装置の画像の画質の低下を防止することができる。
(適用例2)前記膜形成領域は、前記主走査方向において同時に前記複数のノズルと対向する前記着弾可能位置の数が変動する部分を含むことを特徴とする上記の電気光学装置。
(適用例3)複数の前記膜形成領域は、形状または配置が異なる第1領域と第2領域とからなり、前記複数のノズルと同時に対向する前記着弾可能位置の数が、前記第1領域と前記第2領域とは異なる数に設定されている部分を含むことを特徴とする上記の電気光学装置。
これらの構成によれば、電気光学装置において、画素形状すなわち膜形成領域の形状は、三角形や多角形等の矩形形状以外の形状に構成されていてもよく、膜形成領域は、形状または配置が異なる第1領域と第2領域とから構成されていてもよい。このような膜形成領域においても、ノズル列方向の着弾可能位置の数の合算値を同一にすることができる。そのため、ノズル列から同一タイミングで吐出されるノズルの数を同一にすることができ、ノズルデューティの変化を低減させることができる。その結果、ノズルデューティの変化に起因する吐出量のばらつきを低減させることができる。
(適用例4)液状体を吐出する複数のノズルが列状に配置されたノズル列と基板とを主走査方向に相対移動させながら、前記ノズルから前記液状体が前記基板上に吐出されて形成される複数の膜形成領域を有する電気光学装置において、前記膜形成領域には、前記ノズル列方向のノズル間隔と前記主走査方向の吐出間隔とにより前記液状体が着弾する複数の着弾可能位置が設定され、前記ノズル列に対向する少なくとも2つ以上の前記膜形成領域は、同時に前記複数のノズルと対向する前記着弾可能位置の数の合算値が、前記主走査方向において同一であることを特徴とする電気光学装置。
この構成によれば、画素が形成される膜形成領域を有する電気光学装置において、少なくとも2つ以上の膜形成領域を、ノズル列方向の着弾可能位置の数の合算値を同一にするように配置することができる。そのため、同一タイミングで液状体を吐出するノズルの数を同一にすることができる。すなわち、ノズルデューティの変化を低減させることができる。その結果、ノズルデューティの変化に起因する吐出量のばらつきを低減させることができ、得られるカラーフィルタや発光層のスジ状の濃淡ムラを低減させることができる。従って、液晶表示装置や有機EL装置等の電気光学装置の画像の画質の低下を防止することができる。
(適用例5)前記膜形成領域は、前記主走査方向において同時に前記複数のノズルと対向する前記着弾可能位置の数が変動することを特徴とする上記の電気光学装置。
(適用例6)複数の前記膜形成領域は、形状または配置が異なる第1領域と第2領域とからなり、前記複数のノズルと同時に対向する前記着弾可能位置の数が、前記第1領域と前記第2領域とは異なる数に設定されていることを特徴とする上記の電気光学装置。
これらの構成によれば、電気光学装置において、画素形状すなわち膜形成領域の形状は、三角形や多角形等の矩形形状以外の形状に構成されていてもよく、膜形成領域は、形状または配置が異なる第1領域と第2領域とから構成されていてもよい。このような膜形成領域においても、ノズル列方向の着弾可能位置の数の合算値を同一にすることができる。そのため、ノズル列から同一タイミングで吐出されるノズルの数を同一にすることができ、ノズルデューティの変化を低減させることができる。その結果、ノズルデューティの変化に起因する吐出量のばらつきを低減させることができる。
(適用例7)前記第1領域内の前記着弾可能位置の数と前記第2領域内の前記着弾可能位置の数とは同数に設定されていることを特徴とする上記の電気光学装置。
この構成によれば、同一形状の画素が異なる配置に形成される電気光学装置においても、第1画素(第1領域)と第2画素(第2領域)とを、ノズル列方向の着弾可能位置の数の合算値を同一にするように配置することができる。そのため、ノズル列から同一タイミングで吐出されるノズルの数を同一にすることができる。すなわち、ノズルデューティの変化を低減させることができる。
(適用例8)上記の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
この構成によれば、上記の電気光学装置を備えることにより、スジ状の濃淡ムラが低減された高い画像品質を有する電子機器を提供することができる。
本発明を、基板上に区画された膜形成領域としての複数の画素に複数色の着色層を有するカラーフィルタを例にとり説明する。着色層は画素構成要素であり、複数のノズルから膜形成領域に向けて着色層形成材料を含む液状体を液滴として吐出して形成する。この液状体を液滴として吐出するには、以下に説明する液状体吐出装置を用いる。
(液状体吐出装置の構成について)
まず、液状体を吐出する液滴吐出ヘッドを備えた液状体吐出装置について図1を参照して説明する。図1は、液状体吐出装置の構成を示す概略斜視図である。
図1に示すように、液状体吐出装置10は、被吐出物としての基板Bを主走査方向に移動させる基板移動機構20と、複数の液滴吐出ヘッドを有するヘッドユニット9を副走査方向に移動させるヘッド移動機構30とを備えている。この液状体吐出装置10は、基板Bとヘッドユニット9との相対位置を変化させつつ、ヘッドユニット9に搭載された複数の液滴吐出ヘッドから液状体を液滴として吐出して、基板Bに液状体で所定の機能膜を形成するものである。なお、図中のX方向は基板Bの移動方向すなわち主走査方向を示し、Y方向はヘッドユニット9の移動方向すなわち副走査方向を示し、Z方向は、X方向とY方向とに直交する方向を示している。
このような液状体吐出装置10を用いて、例えば、赤、緑および青の3色のフィルタエレメントを有するカラーフィルタを製造する場合は、液状体吐出装置10の各々の液滴吐出ヘッドから、赤、緑および青の3色の液状体のいずれかを基板Bの膜形成領域に液滴として吐出して、赤、緑および青の3色のフィルタエレメントを形成する。
ここで、液状体吐出装置10の各構成について説明する。
基板移動機構20は、一対のガイドレール21と、一対のガイドレール21に沿って移動する移動テーブル22と、移動テーブル22上に基板Bを吸着固定可能に載置するステージ5とを備えている。移動テーブル22は、ガイドレール21の内部に設けられた図示しないエアスライダとリニアモータによりX方向(主走査方向)に移動する。
ヘッド移動機構30は、一対のガイドレール31と、一対のガイドレール31に沿って移動する第1の移動台32とを備えている。第1の移動台32にはキャリッジ8が設けられ、キャリッジ8には複数の液滴吐出ヘッド50(図2参照)を搭載したヘッドユニット9が取り付けられている。そして、第1の移動台32は、キャリッジ8をY方向(副走査方向)に移動させてヘッドユニット9を基板Bに対してZ方向に所定の間隔をあけて対向配置する。
液状体吐出装置10は、上記構成の他にも、ヘッドユニット9に搭載された複数の液滴吐出ヘッド50のノズルの目詰まりの解消等のメンテナンスを行うメンテナンス機構60を備えている。また、液状体吐出装置10は、液滴吐出ヘッド50に液状体を供給するための液状体供給機構や、液滴吐出ヘッド50もしくはノズルごとに吐出された液状体を受けて、その吐出重量を計測する電子天秤等の計測器を有する吐出量計測機構が設けられている。これらの各機構は、制御部4(図4参照)によって制御される。図1では、制御部4、液状体供給機構および吐出量計測機構は、図示省略した。
(液滴吐出ヘッドについて)
ここで複数のノズルを有する液滴吐出ヘッドについて図2および図3を参照して説明する。図2は液滴吐出ヘッドの構造を示す概略図である。(a)は概略分解斜視図、(b)はノズル部の構造を示す断面図である。図3は、ヘッドユニットにおける液滴吐出ヘッドの配置を示す概略平面図である。詳しくは、基板Bに対向する側から見た図である。なお、図3に示すX方向、Y方向は、図1に示すX方向、Y方向と同一な方向を示す。
図2(a)および(b)に示すように、液滴吐出ヘッド50は、液滴Dが吐出される複数のノズル52を有するノズルプレート51と、複数のノズル52がそれぞれ連通するキャビティ55を区画する隔壁54を有するキャビティプレート53と、各キャビティ55に対応する駆動素子としての振動子59を有する振動板58とが、順に積層され接合された構造となっている。
キャビティプレート53は、ノズル52に連通するキャビティ55を区画する隔壁54と、キャビティ55に液状体を充填するための流路56,57とを有している。流路57は、ノズルプレート51と振動板58とによって挟まれ、出来上がった空間が、液状体が貯留されるリザーバの役目を果たす。液状体は、液状体供給機構から配管を通じて供給され、振動板58に設けられた供給孔58aを通じてリザーバに貯留された後に、流路56を通じて各キャビティ55に充填される。
図2(b)に示すように、振動子59は、ピエゾ素子59cと、ピエゾ素子59cを挟む一対の電極59a,59bとからなる圧電素子である。外部から一対の電極59a,59bに、駆動信号としての駆動波形が印加されることにより接合された振動板58を変形させる。これにより隔壁54で仕切られたキャビティ55の体積が増加して、液状体がリザーバからキャビティ55に吸引される。そして、駆動波形の印加が終了すると、振動板58は元に戻り充填された液状体を加圧する。これにより、ノズル52から液状体を液滴Dとして吐出できる構造となっている。ピエゾ素子59cへ印加される駆動波形を制御することにより、それぞれのノズル52に対して液状体の吐出制御を行うことができる。
このとき、液滴吐出ヘッド50に設けられた複数のノズル52のうち、実際に使用されているノズル52の割合、すなわちノズルデューティが変化する場合がある。この場合、液滴吐出ヘッド50において、あるノズル52の振動子59の振動が共通リザーバの液状体を伝わり隣接するノズル52の液状体に伝播して液状体の加圧状況が変化する、すなわちクロストークが発生してノズル52ごとに吐出量のばらつきが発生する虞がある。
図3に示すように、上述の液滴吐出ヘッド50は、ヘッドユニット9のヘッドプレート9aに配置される。ヘッドプレート9aには、3つの液滴吐出ヘッド50からなるヘッド群50Aと、同じく3つの液滴吐出ヘッド50からなるヘッド群50Bの合計6個の液滴吐出ヘッド50が搭載されている。この場合、ヘッド群50Aの液滴吐出ヘッド50(ヘッドR1)とヘッド群50Bの液滴吐出ヘッド50(ヘッドR2)とは同種の液状体を吐出する。他のヘッドG1とヘッドG2、ヘッドB1とヘッドB2においても同様である。すなわち、3種の異なる液状体を吐出可能な構成となっている。
各液滴吐出ヘッド50は、一定のノズルピッチPで配設された複数(180個)のノズル52からなるノズル列52aを有している。そのため、1つの各液滴吐出ヘッド50は長さLなる吐出幅を有している。ヘッドR1とヘッドR2とは、主走査方向(X方向)から見て隣り合うノズル列52aが主走査方向と直交する副走査方向(Y方向)に1ノズルピッチPを置いて連続するように主走査方向に並列して配設されている。そのため、ヘッドR1およびヘッドR2は、長さ2Lの吐出幅を有している。
本実施例では、ノズル列52aが1列の場合について説明しているがこれに限定されない。液滴吐出ヘッド50は、複数のノズル列52aが図中X方向に一定の間隔をおいて、Y方向に1/2ピッチ(P/2)ずれて配列されていてもよい。このようにすることにより、実質的なノズルピッチPが狭くなり、高精細に液滴Dを吐出することができる。
(液状体吐出装置の制御系について)
次に液状体吐出装置10の制御系について図4を参照して説明する。図4は、液状体吐出装置の制御系を示すブロック図である。
図4に示すように、液状体吐出装置10の制御系は、液滴吐出ヘッド50、基板移動機構20、ヘッド移動機構30等を駆動する各種ドライバを有する駆動部46と、駆動部46を含め液状体吐出装置10を制御する制御部4とを備えている。駆動部46は、基板移動機構20およびヘッド移動機構30の各リニアモータをそれぞれ駆動制御する移動用ドライバ47と、液滴吐出ヘッド50を吐出制御するヘッドドライバ48と、液滴吐出ヘッド50のノズル52からの液滴の吐出状態として着弾状態もしくは塗布状態を検査する吐出検査機構70を制御する吐出検査用ドライバ68と、メンテナンス機構60の各メンテナンス用ユニットを駆動制御するメンテナンス用ドライバ49と、吐出量計測機構を制御する図示しない吐出量計測用ドライバとを備えている。
制御部4は、CPU41と、ROM42と、RAM43と、P−CON44とを備え、これらは互いにバス45を介して接続されている。P−CON44には、上位コンピュータ11が接続されている。ROM42は、CPU41で処理する制御プログラム等を記憶する制御プログラム領域と、描画動作や機能回復処理等を行うための制御データ等を記憶する制御データ領域とを有している。
RAM43は、基板Bにパターンを描画するパターンデータを記憶するパターンデータ記憶部等の各種記憶部を有し、制御処理のための各種作業領域として使用される。P−CON44には、駆動部46の各種ドライバ等が接続されており、CPU41の機能を補うとともに、周辺回路とのインタフェース信号を取り扱うための論理回路が構成されて組み込まれている。このため、P−CON44は、上位コンピュータ11からの各種指令等をそのままあるいは加工してバス45に取り込むとともに、CPU41と連動して、CPU41等からバス45に出力されたデータや制御信号を、そのままあるいは加工して駆動部46に出力する。
そして、CPU41は、ROM42内の制御プログラムに従って、P−CON44を介して各種検出信号、各種指令、各種データ等を入力し、RAM43内の各種データ等を処理した後、P−CON44を介して駆動部46等に各種の制御信号を出力することにより、液状体吐出装置10全体を制御している。例えば、CPU41は、液滴吐出ヘッド50、基板移動機構20およびヘッド移動機構30を制御して、ヘッドユニット9と基板Bとを対向配置させる。そして、ヘッドユニット9と基板Bとの相対移動に同期して、ヘッドユニット9に搭載された各液滴吐出ヘッド50の所定数のノズル52から基板Bに液状体を液滴Dとして吐出してパターンを形成する。
この場合、X方向への基板Bの移動に同期して液状体を吐出することを主走査と呼び、Y方向にヘッドユニット9を移動させることを副走査と呼ぶ。本実施例の液状体吐出装置10は、主走査と副走査とを組み合わせて複数回繰り返すことにより液状体を吐出することができる。主走査は、液滴吐出ヘッド50に対して一方向への基板Bの移動に限らず、基板Bを往復させて行うこともできる。
上位コンピュータ11は、制御プログラムや制御データ等の制御情報を液状体吐出装置10に送出するだけでなく、これらの制御情報を修正することもできる。また、ノズル52の位置情報等に基づいて、基板上の吐出領域ごとに必要量の液状体を液滴Dとして配置する配置情報を生成する配置情報生成部としての機能を有している。配置情報は、吐出させるノズル52と待機させるノズル52との分類および吐出領域における液滴Dの吐出位置(言い換えれば、基板Bとノズル52との相対位置)、液滴Dの配置数(言い換えれば、ノズル52ごとの吐出数、吐出割合)、主走査における複数のノズル52のON/OFF、吐出タイミング等の情報を、例えば、ビットマップとして現したものである。
(第1実施例)
ここで、上述の液状体吐出装置を用いた電気光学装置としての液晶表示装置の製造方法およびこの製造方法を用いて製造された液晶表示装置について説明する。
(液晶表示装置について)
まず、液晶表示装置について、図5および図6を参照して説明する。図5は、液晶表示装置の構造を示す概略斜視図であり、図6はカラーフィルタの画素形状および画素配列例を示す平面図である。
図5に示すように、本実施例の液晶表示装置500は、TFT(Thin Film Transistor)透過型の液晶表示パネル520と、液晶表示パネル520を照明する照明装置516とを備えている。液晶表示パネル520は、色要素としてのカラーフィルタを有する基板としての対向基板501と、画素電極510に3端子のうちの1つが接続されたTFT素子511を有する素子基板508と、両基板501,508によって挟持された液晶(図示省略)とを備えている。また、液晶表示パネル520の外面側となる両基板501,508の表面には、透過する光を偏向させる上偏光板514と下偏光板515とが配設される。
対向基板501は、透明なガラス等の材料からなり、液晶を挟む表面側に隔壁部504によってマトリクス状に区画された複数の膜形成領域Qに複数種の色要素としてRGB3色のカラーフィルタ505R,505G,505Bが形成されている。隔壁部504は、Crなどの遮光性を有する金属あるいはその酸化膜からなるブラックマトリクスと呼ばれる下層バンク502と、下層バンク502の上(図面では下向き)に形成された有機化合物からなる上層バンク503とにより構成されている。また対向基板501は、隔壁部504と隔壁部504によって区画されたカラーフィルタ505R,505G,505Bとを覆う平坦化層としてのオーバーコート層(OC層)506と、OC層506を覆うように形成されたITO(Indium Tin Oxide)などの透明導電膜からなる対向電極507とを備えている。カラーフィルタ505R,505G,505Bは後述する液晶表示装置の製造方法を用いて製造されている。
素子基板508は、同じく透明なガラス等の材料からなり、液晶を挟む表面側に絶縁膜509を介してマトリクス状に形成された画素電極510と、画素電極510に対応して形成された複数のTFT素子511とを有している。TFT素子511の3端子のうち、画素電極510に接続されない他の2端子は、互いに絶縁された状態で画素電極510を囲むように格子状に配設された走査線512とデータ線513とに接続されている。
照明装置516は、光源として白色のLED、EL、冷陰極管等を用い、これらの光源からの光を液晶表示パネル520に向かって出射することができる導光板や拡散板、反射板等の構成を備えたものであれば、どのようなものでもよい。
なお、液晶表示パネル520は、アクティブ素子としてTFT素子に限らずTFD(Thin Film Diode)素子を有したものでもよく、さらには、少なくとも一方の基板にカラーフィルタを備えるものであれば、画素を構成する電極が互いに交差するように配置されるパッシブ型の液晶表示装置でもよい。また、上下偏光板514,515は、視角依存性を改善する目的等で用いられる位相差フィルムなどの光学機能性フィルムと組み合わされたものでもよい。
なお、本実施例のカラーフィルタ505R,505G,505Bは、図5および図6に示すように、矩形の1つの角に四角の切り欠き部Aを有する略矩形形状に形成され、2つの隣り合う画素を一組として切り欠き部Aが互い違いなる様に配置され各色ごと列状に構成されている。このカラーフィルタ505R,505G,505Bが形成される領域のそれぞれが、膜形成領域Qに相当する。この実施例では、カラーフィルタ505R,505G,505Bの切り欠き部Aに対向する部位に、素子基板508のTFT素子511を設けるようにしている。このように形成することによって、画素の開口面積を有効活用できるとともに、膜形成領域Qに吐出される液状体の有効活用が実現できる。
(液晶表示装置の製造方法)
次に本実施例の液晶表示装置の製造方法について図7〜9に基づいて説明する。図7は、液晶表示装置の製造方法を示すフローチャートである。図8は、液晶表示装置の製造方法を示す概略断面図である。図9は液滴吐出ヘッドと膜形成領域との位置関係を説明する図である。
図7に示すように、本実施例の液晶表示装置500の製造方法は、対向基板501の表面に隔壁部504を形成する工程と、隔壁部504によって区画された膜形成領域Qを表面処理する工程とを備えている。また、上述の液状体吐出装置10を用いて表面処理された膜形成領域Qに色要素形成材料としてのカラーフィルタ形成材料を含む3種(3色)の液状体を付与して、カラーフィルタ505を描画する色要素描画工程と、描画されたカラーフィルタ505を乾燥して成膜化する成膜工程とを備えている。さらに隔壁部504とカラーフィルタ505とを覆うようにOC層506を形成する工程と、OC層506を覆うようにITOからなる透明な対向電極507を形成する工程とを備えている。
図7のステップS11は、隔壁部504を形成する工程である。ステップS11では、図8(a)に示すように、まずブラックマトリクスとしての下層バンク502を対向基板501上に形成する。下層バンク502の材料は、例えば、Cr、Ni、Al等の不透明な金属、あるいはこれらの金属の酸化物等の化合物を用いることができる。下層バンク502の形成方法としては、蒸着法あるいはスパッタ法で上記材料からなる膜を対向基板501上に成膜する。膜厚は、遮光性が保たれる膜厚を選定された材料に応じて設定すればよい。例えば、Crならば、100〜200nmが好ましい。そして、フォトリソグラフィ法により開口部502aに対応する部分以外をレジストで膜を覆い、上記材料に対応する酸等のエッチング液を用いて膜をエッチングする。これにより開口部502aを有する下層バンク502が形成される。
次に上層バンク503を下層バンク502の上に形成する。上層バンク503の材料としては、アクリル系の感光性樹脂材料を用いることができる。また、感光性樹脂材料は、遮光性を有することが好ましい。上層バンク503の形成方法としては、例えば、下層バンク502が形成された対向基板501の表面に感光性樹脂材料をロールコート法やスピンコート法で塗布し、乾燥させて厚みがおよそ2μmの感光性樹脂層を形成する。そして、膜形成領域Qに対応した大きさで開口部が設けられたマスクを対向基板501と所定の位置で対向させて露光・現像することにより、上層バンク503を形成する方法が挙げられる。これにより対向基板501上に複数の膜形成領域Qをマトリクス状に区画する隔壁部504が形成される。そしてステップS12へ進む。
図7のステップS12は、表面処理工程である。ステップS12では、O2を処理ガスとするプラズマ処理とフッ素系ガスを処理ガスとするプラズマ処理とを行う。すなわち、膜形成領域Qが親液処理され、その後感光性樹脂からなる上層バンク503の表面(壁面を含む)が撥液処理される。そしてステップS13へ進む。
図7のステップS13は、色要素としてのカラーフィルタの描画工程である。ステップS13では、図8(b)に示すように、表面処理された各膜形成領域Qのそれぞれに、前述の液状体吐出装置10を用いて、液状体80R,80G,80Bを供給してカラーフィルタ505を描画する。液状体80RはR(赤色)のカラーフィルタ形成材料を含むものであり、液状体80GはG(緑色)のカラーフィルタ形成材料を含むものであり、液状体80BはB(青色)のカラーフィルタ形成材料を含むものである。
ここで、液状体を膜形成領域Qに供給する方法について説明する。
図1に示す液状体吐出装置10のステージ5に基板Bとして対向基板501を搭載する。このことによって、対向基板501は、ヘッドユニット9に搭載された液滴吐出ヘッド50に対して対向配置される。本実施例では、図9(a)に示すように、1つの液滴吐出ヘッド50のノズル52に対して1組の膜形成領域Q1,Q2が対向配置される。
このとき、膜形成領域Q1,Q2には、液状体が着弾する着弾可能位置90が設定される。液状体の着弾可能位置90は、副走査方向(Y方向)のノズル間隔と主走査方向(X方向)の液状体の吐出間隔とによって決定される。副走査方向(Y方向)のノズル間隔は、液滴吐出ヘッド50に形成されたノズルピッチPおよび走査方向によって決定される。主走査方向(X方向)の吐出間隔は、基板移動機構20によるステージ5の移動速度(主走査速度)および吐出信号の周波数等によって決定される。なお、本実施例では、副走査方向のノズル間隔は、図3に示すノズルピッチPとし、主走査方向の吐出間隔は、ステージ5の移動速度および吐出信号の周波数によって決定されるピッチVとしている。
本実施例では、例えば、膜形成領域Q1,Q2は、矩形の1つの角に四角の切り欠き部Aを有する略矩形形状に形成され、切り欠き部Aが互い違いすなわち図中点Hを中心に点対称になる様に配置されている。そのため、膜形成領域Q1,Q2内には、切り欠きがない部分においてm個の着弾可能位置90からなる着弾可能位置列92mを3列有し、切り欠きがある部分においてn(m>n)個の着弾可能位置90からなる着弾可能位置列92nを3列有する。すなわち、膜形成領域Q1,Q2は、主走査方向において同時に複数のノズル52と対向する着弾可能位置90の数が変動する部分を含む。
ここで、膜形成領域Q1,Q2内に対向する液滴吐出ヘッド50のノズル52から液状体を吐出すると、図9(b)に示すように、マトリクス状に配置された着弾可能位置90のY方向に沿う1列目に液状体が着弾する。このとき、膜形成領域Q1では、m個の着弾可能位置90に液状体が付与され、膜形成領域Q2では、n個の着弾可能位置90に液状体が付与される。すなわち、液滴吐出ヘッド50の180個のノズル52のうち、m+n個のノズルから液状体が吐出され、ノズルデューティは(m+n)/180となる。
次いで、図1に示す液状体吐出装置10の基板移動機構20によりステージ5に搭載された対向基板501をX方向にピッチVだけ移動させながらノズル52から液状体を吐出する。この動作を2回繰り返す。その結果、図9(c)に示すように、切り欠きのない部分に対応する膜形成領域Q1、および切り欠きのある部分に対応する膜形成領域Q2に対して液状体を供給することができる。
さらに、対向基板501をX方向にピッチVだけ移動させ、ノズル52から膜形成領域Q1,Q2内に液状体を吐出する。その結果、図9(d)に示すように、4列目に液状体が着弾して、膜形成領域Q1では、n個の着弾可能位置90に液状体が付与され、膜形成領域Q2では、m個の着弾可能位置90に液状体が付与される。すなわち、液滴吐出ヘッド50の180個のノズル52のうち、m+n個のノズルから液状体が吐出される。従って、ノズルデューティは(m+n)/180となる。この動作を2回繰り返すことによって、膜形成領域Q1,Q2の領域内に液状体を付与することができる。
図8(b)に示すように、膜形成領域Qに付与された各液状体80R,80G,80Bは、膜形成領域Qに濡れ拡がり、表面張力によって盛り上がる。そしてステップS14へ進む。
図7のステップS14は、描画されたカラーフィルタ505を乾燥して成膜化する工程である。ステップS14では、図8(c)に示すように、吐出描画されたカラーフィルタ505を一括乾燥し、各液状体80R,80G,80Bから溶剤成分を除去してカラーフィルタ505R,505G,505Bを成膜する。乾燥方法としては、溶剤成分を均質に乾燥可能な減圧乾燥などの方法が望ましい。そしてステップS15へ進む。
図7のステップS15は、OC層形成工程である。ステップS15では、図8(d)に示すように、カラーフィルタ505と上層バンク503とを覆うようにOC層506を形成する。OC層506の材料としては、透明なアクリル系樹脂材料を用いることができる。形成方法としては、スピンコート法、オフセット印刷などの方法が挙げられる。OC層506は、カラーフィルタ505が形成された対向基板501の表面の凹凸を緩和して、後にこの表面に膜付けされる対向電極507を平担化するために設けられている。また、対向電極507との密着性を確保するために、OC層506の上にさらにSiO2などの薄膜を形成してもよい。そしてステップS16へ進む。
図7のステップS16は、対向電極507を形成する工程である。ステップS16では、図8(e)に示すように、スパッタ法や蒸着法を用いてITOなどの透明電極材料を真空中で成膜して、OC層506を覆うように全面に対向電極507を形成する。
このようにして出来上がった対向基板501と画素電極510およびTFT素子511を有する素子基板508とを接着剤を用いて所定の位置で接着し、両基板501,508との間に液晶を充填すれば、液晶表示装置500ができ上がる。
以下、第1実施例の効果を記載する。
(1)この液晶表示装置500において、カラーフィルタ505R,505G,505Bの膜形成領域Q1,Q2は、液滴吐出ヘッド50のノズル列52a方向の着弾可能位置90の数の合算値をm+n個にするようにできる。そのため、同一タイミングで液状体を吐出するノズル52の数をm+n個にすることができる。すなわち、ノズルデューティは、常に(m+n)/180となりノズルデューティを安定させ、ノズルデューティの変化に起因する吐出量のばらつきを低減させることができる。従って、カラーフィルタ505R,505G,505Bのスジ状の濃淡ムラを低減させることができ、電気光学装置としての液晶表示装置500の画質の向上させることができる。
(第2実施例)
ここで、第2実施例について、図10を参照して説明する。図10は第2実施例における液滴吐出ヘッドと膜形成領域との位置関係を説明する図である。なお、第1実施例と同様な構成および内容については、符号を等しくして説明を省略する。
図10(a)に示すように、第2実施例にかかる膜形成領域Qa1,Qa2は、矩形形状の長辺である上辺もしくは下辺の略中央部に四角の切り欠きを有する形状に形成され、2つの隣り合う膜形成領域Qa1,Qa2を一組として切り欠き部Aが上辺および下辺に互い違いに位置するように配置されている。この切り欠き部Aに対向する部位に、素子基板508のTFT素子511(図5参照)を設けられている。
ここで、この膜形成領域Qa1,Qa2に液状体を供給する方法について説明する。
図1に示す液状体吐出装置10のステージ5に基板Bとして対向基板501を搭載する。このことによって、対向基板501は、ヘッドユニット9に搭載された液滴吐出ヘッド50に対して対向配置される。本実施例では、図10(a)に示すように、1つの液滴吐出ヘッド50のノズル52に対して1組の膜形成領域Qa1,Qa2が対向配置される。
このとき、膜形成領域Qa1,Qa2には、液状体が着弾する着弾可能位置90が設定される。液状体の着弾可能位置90は、副走査方向(Y方向)のノズル間隔と主走査方向(X方向)の液状体の吐出間隔とによって決定される。副走査方向(Y方向)のノズル間隔は、液滴吐出ヘッド50に形成されたノズルピッチPおよび走査方向によって決定される。主走査方向(X方向)の吐出間隔は、基板移動機構20によるステージ5の移動速度(主走査速度)および吐出信号の周波数等によって決定される。なお、本実施例では、副走査方向のノズル間隔は、図3に示すノズルピッチPとし、主走査方向の吐出間隔は、ステージ5の移動速度および吐出信号の周波数によって決定されるピッチVとしている。
本実施例では、例えば、膜形成領域Qa1,Qa2内には、切り欠きがない部分においてm'個の着弾可能位置90からなる着弾可能位置列92m'を4列有し、切り欠きがある部分においてn'(m'>n')個の着弾可能位置90からなる着弾可能位置列92n'を2列有する。すなわち、膜形成領域Qa1,Qa2は、主走査方向において同時に複数のノズル52と対向する着弾可能位置90の数が変動する部分を含む。
ここで、膜形成領域Qa1,Qa2内に対向する液滴吐出ヘッド50のノズル52から液状体を吐出すると、図10(b)に示すように、マトリクス状に配置された着弾可能位置90のY方向に沿う1列目に液状体が着弾する。このとき、膜形成領域Qa1では、n'個の着弾可能位置90に液状体が付与され、膜形成領域Qa2では、m'個の着弾可能位置90に液状体が付与される。すなわち、液滴吐出ヘッド50の180個のノズル52のうち、m'+n'個のノズルから液状体が吐出され、ノズルデューティは(m'+n')/180となる。
次いで、図1に示す液状体吐出装置10の基板移動機構20によりステージ5に搭載された対向基板501をX方向にピッチVだけ移動させながらノズル52から液状体を吐出する。その結果、切り欠きのある部分に対応する膜形成領域Qa1および切り欠きのない部分に対応する膜形成領域Qa2に対して液状体を供給することができる。
さらに、対向基板501をX方向にピッチVだけ移動させ、ノズル52から膜形成領域Qa1,Qa2内に液状体を吐出する。その結果、図10(c)に示すように、3列目に液状体が着弾して、膜形成領域Qa1では、m'個の着弾可能位置90に液状体が付与され、膜形成領域Qa2では、m'個の着弾可能位置90に液状体が付与される。すなわち、液滴吐出ヘッド50の180個のノズル52のうち、m'+m'個のノズルから液状体が吐出される。従って、ノズルデューティは2m'/180となる。この動作を2回繰り返すことによって、膜形成領域Qa1,Qa2の領域の3列目と4列目の着弾可能位置90に液状体を付与することができる。
次いで、対向基板501をX方向にピッチVだけ移動させ、ノズル52から膜形成領域Qa1,Qa2内に液状体を吐出する。その結果、図10(d)に示すように、5列目に液状体が着弾して、膜形成領域Qa1では、m'個の着弾可能位置90に液状体が付与され、膜形成領域Qa2では、n'個の着弾可能位置90に液状体が付与される。すなわち、液滴吐出ヘッド50の180個のノズル52のうち、m'+n'個のノズルから液状体が吐出される。従って、ノズルデューティは(m'+n')/180となる。この動作を繰り返すことによって、膜形成領域Qa1,Qa2の領域の5列目と6列目の着弾可能位置90に液状体を付与することができる。その結果、膜形成領域Qa1,Qa2の全領域内に液状体を付与することができる。
以降、第1実施例と同様な方法を用いて、液晶表示装置500を製造する。
以下、第2実施例の効果を記載する。
(1)この液晶表示装置500において、膜形成領域Qa1,Qa2は、切り欠きがある部分を互い違いに配置することによって、切り欠きのある部分に対して液滴吐出ヘッド50のノズル列52a方向の着弾可能位置90の数の合算値をm'+n'個にすることができる。そのため、膜形成領域Qa1,Qa2の切り欠きのある部分に対して、同一タイミングで液状体を吐出するノズル52の数をm'+n'個にすることができる。また、切り欠きのない部分は、同一タイミングで液状体を吐出するノズル52の数が2m'個となるが、無作為に膜形成領域Qa1,Qa2を配置する場合と比較して、ノズルデューティのばらつきを低減させ、ノズルデューティの変化に起因する吐出量のばらつきを低減させることができる。従って、カラーフィルタ505R,505G,505Bのスジ状の濃淡ムラを低減させることができ、電気光学装置としての液晶表示装置500の画質の向上させることができる。
(第3実施例)
ここで、上述の液状体吐出装置を用いた電気光学装置としての有機EL装置の製造方法およびこの製造方法を用いて製造された有機EL装置について説明する。なお、第1実施例および第2実施例と同様な構成および内容については、符号を等しくして説明を省略する。
(有機EL装置)
図11は、有機EL装置の要部構造を示す概略断面図である。図11に示すように、本実施例の電気光学装置としての有機EL装置600は、発光素子部603を有する素子基板601と、素子基板601と空間622を隔てて封着された封止基板620とを備えている。また素子基板601は、素子基板601上に回路素子部602を備えており、発光素子部603は、回路素子部602上に重畳して形成され、回路素子部602により駆動されるものである。発光素子部603には、3色の発光層617R,617G,617Bがそれぞれの膜形成領域Qbに形成される。素子基板601は、3色の発光層617R,617G,617Bに対応する3つの色要素を1組の絵素とし、この絵素が素子基板601の回路素子部602上にマトリクス状に配置されたものである。本実施例の有機EL装置600は、発光素子部603からの発光が素子基板601側に出射するものである。
封止基板620は、ガラス又は金属からなるもので、封止樹脂を介して素子基板601に接合されており、封止された内側の表面には、ゲッター剤621が貼り付けられている。ゲッター剤621は、素子基板601と封止基板620との間の空間622に侵入した水又は酸素を吸収して、発光素子部603が侵入した水又は酸素によって劣化することを防ぐものである。なお、このゲッター剤621は省略しても良い。
本実施例の素子基板601は、回路素子部602上に複数の膜形成領域Qbを有するものであって、複数の膜形成領域Qbを区画する隔壁部としてのバンク618と、複数の膜形成領域Qbに形成された電極613と、電極613に積層された正孔注入/輸送層617aとを備えている。また複数の膜形成領域Qb内に発光層形成材料を含む3種の液状体を付与して形成された発光層617R,617G,617Bを有する色要素としての発光素子部603を備えている。バンク618は、下層バンク618aと膜形成領域Qbを実質的に区画する上層バンク618bとからなり、下層バンク618aは、膜形成領域Qbの内側に張り出すように設けられて、電極613と各発光層617R,617G,617Bとが直接接触して電気的に短絡することを防止するためにSiO2等の無機絶縁材料により形成されている。
素子基板601は、例えばガラス等の透明な基板からなり、素子基板601上にシリコン酸化膜からなる下地保護膜606が形成され、この下地保護膜606上に多結晶シリコンからなる島状の半導体膜607が形成されている。なお、半導体膜607には、ソース領域607a及びドレイン領域607bが高濃度Pイオン打ち込みにより形成されている。なお、Pが導入されなかった部分がチャネル領域607cとなっている。さらに下地保護膜606及び半導体膜607を覆う透明なゲート絶縁膜608が形成され、ゲート絶縁膜608上にはAl、Mo、Ta、Ti、W等からなるゲート電極609が形成され、ゲート電極609及びゲート絶縁膜608上には透明な第1層間絶縁膜611aと第2層間絶縁膜611bが形成されている。ゲート電極609は半導体膜607のチャネル領域607cに対応する位置に設けられている。また、第1層間絶縁膜611aおよび第2層間絶縁膜611bを貫通して、半導体膜607のソース領域607a、ドレイン領域607bにそれぞれ接続されるコンタクトホール612a,612bが形成されている。そして、第2層間絶縁膜611b上に、ITO(Indium Tin Oxide)等からなる透明な電極613が所定の形状にパターニングされて配置され(電極形成工程)、一方のコンタクトホール612aがこの電極613に接続されている。また、もう一方のコンタクトホール612bが電源線614に接続されている。このようにして、回路素子部602には、各電極613に接続された駆動用の薄膜トランジスタ615が形成されている。なお、回路素子部602には、保持容量とスイッチング用の薄膜トランジスタも形成されているが、図11ではこれらの図示を省略している。
発光素子部603は、陽極としての電極613と、電極613上に順次積層された正孔注入/輸送層617a、各発光層617R,617G,617B(総称して発光層617b)と、上層バンク618bと発光層617bとを覆うように積層された陰極604とを備えている。なお、陰極604と封止基板620およびゲッター剤621を透明な材料で構成すれば、封止基板620側から発光する光を出射させることができる。
有機EL装置600は、ゲート電極609に接続された走査線(図示省略)とソース領域607aに接続された信号線(図示省略)とを有し、走査線に伝わった走査信号によりスイッチング用の薄膜トランジスタ(図示省略)がオンになると、そのときの信号線の電位が保持容量に保持され、該保持容量の状態に応じて、駆動用の薄膜トランジスタ615のオン・オフ状態が決まる。そして、駆動用の薄膜トランジスタ615のチャネル領域607cを介して、電源線614から電極613に電流が流れ、さらに正孔注入/輸送層617aと発光層617bとを介して陰極604に電流が流れる。発光層617bは、これを流れる電流量に応じて発光する。有機EL装置600は、このような発光素子部603の発光メカニズムにより、所望の文字や画像などを表示することができる。
なお、本実施例の発光層617R,617G,617Bは、図12に示すように、三角形状に形成され、2つの隣り合う同色の発光層617を一組として、三角形の頂点と底辺とが互い違いになるように配置され各色ごと列状に構成されている。この発光層617R,617G,617Bが形成される領域のそれぞれが、膜形成領域Qbに相当する。このように形成することによって、解像度アップや無駄のない画素配置が実現できる。
(有機EL装置の製造方法)
次に本実施例の有機EL装置の製造方法について図13および図14に基づいて説明する。図13は、有機EL装置の製造方法を示すフローチャート、図14は、有機EL装置の製造方法を示す概略断面図である。なお、図14(a)〜(f)においては、素子基板601上に形成された回路素子部602は、図示を省略している。
図13に示すように、有機EL装置の製造方法は、素子基板601の複数の膜形成領域Qbに対応する位置に電極613を形成する工程と、電極613に一部が掛かるように下層バンク618aを形成し、さらに下層バンク618a上に実質的に膜形成領域Qbを区画するように上層バンク618bを形成するバンク(隔壁部)形成工程とを備えている。また上層バンク618bで区画された膜形成領域Qbの表面処理を行う工程と、表面処理された膜形成領域Qbに正孔注入/輸送層形成材料を含む液状体を付与して正孔注入/輸送層617aを吐出描画する工程と、吐出された液状体を乾燥して正孔注入/輸送層617aを成膜する工程とを備えている。また、正孔注入/輸送層617aが形成された膜形成領域Qbの表面処理を行う工程と、表面処理された膜形成領域Qbに色要素形成材料としての発光層形成材料を含む3種の液状体を付与して発光層617bを吐出描画する色要素描画工程としての発光層描画工程と、吐出された3種の液状体を乾燥して発光層617bを成膜する工程とを備えている。さらに、上層バンク618bと発光層617bを覆うように陰極604を形成する工程を備えている。各液状体の膜形成領域Qbへの付与は、液状体吐出装置10を用いて行う。
図13のステップS21は、電極(陽極)形成工程である。ステップS21では、図14(a)に示すように、回路素子部602がすでに形成された素子基板601の膜形成領域Qbに対応する位置に電極613を形成する。形成方法としては、例えば、素子基板601の表面にITO等の透明電極材料を用いて真空中でスパッタ法あるいは蒸着法で透明電極膜を形成する。その後、フォトリソグラフィ法にて必要な部分だけを残してエッチングして電極613を形成する方法が挙げられる。また、フォトレジストで素子基板601を先に覆って、電極613を形成する領域が開口するように露光・現像する。そして開口部にITO等の透明電極膜を形成し、残存したフォトレジストを除く方法でもよい。そしてステップS22へ進む。
図13のステップS22は、バンク(隔壁部)形成工程である。ステップS22では、図14(b)に示すように、素子基板601の複数の電極613の一部を覆うように下層バンク618aを形成する。下層バンク618aの材料としては、無機材料である絶縁性のSiO2(酸化珪素)を用いている。下層バンク618aの形成方法としては、例えば、後に形成される発光層617bに対応して、各電極613の表面をレジスト等を用いてマスキングする。そしてマスキングされた素子基板601を真空装置に投入し、SiO2をターゲットあるいは原料としてスパッタリングや真空蒸着することにより下層バンク618aを形成する方法が挙げられる。レジスト等のマスキングは、後に剥離する。なお、下層バンク618aは、SiO2により形成されているため、その膜厚が200nm以下であれば十分な透明性を有しており、後に正孔注入/輸送層617aおよび発光層617bが積層されても発光を阻害することはない。
続いて、各膜形成領域Qbを実質的に区画するように下層バンク618aの上に上層バンク618bを形成する。上層バンク618bの材料としては、後述する発光層形成材料を含む3種の液状体84R,84G,84Bの溶媒に対して耐久性を有するものであることが望ましく、さらに、フッ素系ガスを処理ガスとするプラズマ処理によりテトラフルオロエチレン化できること、例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、感光性ポリイミドなどといった有機材料が好ましい。上層バンク618bの形成方法としては、例えば、下層バンク618aが形成された素子基板601の表面に感光性の前記有機材料をロールコート法やスピンコート法で塗布し、乾燥させて厚みがおよそ2μmの感光性樹脂層を形成する。そして、膜形成領域Qbに対応した大きさで開口部が設けられたマスクを素子基板601と所定の位置で対向させて露光・現像することにより、上層バンク618bを形成する方法が挙げられる。これにより下層バンク618aと上層バンク618bとを有する隔壁部としてのバンク618が形成される。そして、ステップS23へ進む。
図13のステップS23は、膜形成領域Qbを表面処理する工程である。ステップS23では、バンク618が形成された素子基板601の表面を、まずO2ガスを処理ガスとしてプラズマ処理する。これにより電極613の表面、下層バンク618aの張り出し部および上層バンク618bの表面(壁面を含む)を活性化させて親液処理する。次にCF4等のフッ素系ガスを処理ガスとしてプラズマ処理する。これにより有機材料である感光性樹脂からなる上層バンク618bの表面のみにフッ素系ガスが反応して撥液処理される。そして、ステップS24へ進む。
図13のステップS24は、正孔注入/輸送層形成工程である。ステップS24では、図14(c)に示すように、正孔注入/輸送層形成材料を含む液状体82を膜形成領域Qbに付与する。液状体82を付与する方法としては、前述の液状体吐出装置10を用いる。液滴吐出ヘッド50から吐出された液状体82は、液滴として素子基板601の電極613に着弾する。この液状体の付与方法については後述する。そしてステップS25へ進む。
図13のステップS25は、乾燥・成膜工程である。ステップS25では、素子基板601を例えばランプアニール等の方法で加熱することにより、液状体82の溶媒成分を乾燥させて除去し、電極613の下層バンク618aにより区画された領域に正孔注入/輸送層617aが形成される。本実施例では、正孔注入/輸送層形成材料としてPEDOT(Polyethylene Dioxy Thiophene;ポリエチレンジオキシチオフェン)を用いた。なお、この場合、各膜形成領域Qbに同一材料からなる正孔注入/輸送層617aを形成したが、後の発光層の形成材料に対応して正孔注入/輸送層617aの材料を膜形成領域Qbごとに変えてもよい。そしてステップS26へ進む。
図13のステップS26は、正孔注入/輸送層617aが形成された素子基板601を表面処理する工程である。ステップS26では、上記の正孔注入/輸送層形成材料を用いて正孔注入/輸送層617aを形成した場合、その表面が、次のステップS27で用いられる3種の液状体84R,84G,84Bに対して撥液性を有するので、少なくとも膜形成領域Qbの領域内を再び親液性を有するように表面処理を行う。表面処理の方法としては、3種の液状体84R,84G,84Bに用いられる溶媒を塗布して乾燥する。溶媒の塗布方法としては、スプレー法、スピンコート法等の方法が挙げられる。そしてステップS27へ進む。
図13のステップS27は、RGB発光層描画工程である。ステップS27では、図14(d)に示すように、液状体吐出装置10を用いて異なる液滴吐出ヘッド50から複数の膜形成領域Qbに発光層形成材料を含む3種の液状体84R,84G,84Bを付与する。液状体84Rは発光層617R(赤色)を形成する材料を含み、液状体84Gは発光層617G(緑色)を形成する材料を含み、液状体84Bは発光層617B(青色)を形成する材料を含んでいる。着弾した各液状体84R,84G,84Bは、膜形成領域Qbに濡れ拡がって断面形状が円弧状に盛り上がる。この液状体の付与方法については後述する。そして、ステップS28へ進む。
図13のステップS28は、乾燥・成膜工程である。ステップS28では、図14(e)に示すように、吐出描画された各液状体84R,84G,84Bの溶媒成分を乾燥させて除去し、各膜形成領域Qbの正孔注入/輸送層617aに各発光層617R,617G,617Bが積層されるように成膜化する。各液状体84R,84G,84Bが吐出描画された素子基板601の乾燥方法としては、溶媒の蒸発速度をほぼ一定とすることが可能な、減圧乾燥が好ましい。そしてステップS29へ進む。
図13のステップS29は、陰極形成工程である。ステップS29では、図14(f)に示すように、素子基板601の各発光層617R,617G,617Bと上層バンク618bの表面とを覆うように陰極604を形成する。陰極604の材料としては、Ca、Ba、Al等の金属やLiF等のフッ化物を組み合わせて用いるのが好ましい。特に発光層に近い側に仕事関数が小さいCa、Ba、LiFの膜を形成し、遠い側に仕事関数が大きいAl等の膜を形成するのが好ましい。また、陰極604の上にSiO2、SiN等の保護層を積層してもよい。このようにすれば、陰極604の酸化を防止することができる。陰極604の形成方法としては、蒸着法、スパッタ法、CVD法等が挙げられる。特に発光層の熱による損傷を防止できるという点では、蒸着法が好ましい。このようにして出来上がった素子基板601を用いて有機EL装置600を製造する。
(液状体の付与方法について)
ここで、膜形成領域Qbに、正孔注入/輸送層形成材料を含む液状体82および発光層形成材料を含む3種の液状体84R,84G,84Bを付与する方法について説明する。
図1に示す液状体吐出装置10のステージ5に基板Bとして素子基板601を搭載する。このことによって、素子基板601は、ヘッドユニット9に搭載された液滴吐出ヘッド50に対して対向配置される。本実施例では、図15(a)に示すように、1つの液滴吐出ヘッド50のノズル52に対して1組の膜形成領域Qb1,Qb2が対向配置される。
このとき、膜形成領域Qb1,Qb2には、液状体が着弾する着弾可能位置90が設定される。液状体の着弾可能位置90は、副走査方向(Y方向)のノズル間隔と主走査方向(X方向)の液状体の吐出間隔とによって決定される。副走査方向(Y方向)のノズル間隔は、液滴吐出ヘッド50に形成されたノズルピッチPおよび走査方向によって決定される。主走査方向(X方向)の吐出間隔は、基板移動機構20によるステージ5の移動速度(主走査速度)および吐出信号の周波数等によって決定される。なお、本実施例では、副走査方向のノズル間隔は、図3に示すノズルピッチPとし、主走査方向の吐出間隔は、ステージ5の移動速度および吐出信号の周波数によって決定されるピッチVとしている。
本実施例では、例えば、膜形成領域Qb1,Qb2は、三角形状に形成され、2つの隣り合う同色の膜形成領域Qb1,Qb2を一組として、三角形の頂点と底辺とが互い違いになるように配置されている。そのため、膜形成領域Qb1,Qb2内には、三角形の底辺に平行な位置に最大k個の着弾可能位置90を有し、三角形の頂点に近い位置に1個の着弾可能位置90を有している。また、主走査方向において列を移動するごとに着弾可能位置90の数は2個ずつ増減するようになっている。
ここで、膜形成領域Qb1,Qb2内に対向する液滴吐出ヘッド50のノズル52から液状体を吐出すると、図15(b)に示すように、マトリクス状に配置された着弾可能位置90のY方向に沿う1列目に液状体が着弾する。このとき、膜形成領域Qb1では、1個の着弾可能位置90に液状体が付与され、膜形成領域Qb2では、k個の着弾可能位置90に液状体が付与される。すなわち、液滴吐出ヘッド50の180個のノズル52のうち、1+k個のノズルから液状体が吐出され、ノズルデューティは(1+k)/180となる。
次いで、図1に示す液状体吐出装置10の基板移動機構20によりステージ5に搭載された素子基板601をX方向にピッチVだけ移動させながらノズル52から液状体を吐出する。この動作を2回繰り返す。その結果、図15(c)に示すように、膜形成領域Qb1、および膜形成領域Qb2に対してX方向3列目まで液状体を供給することができる。
このとき、2列目では、膜形成領域Qb1では、3個の着弾可能位置90に液状体が付与され、膜形成領域Qb2では、k−2個の着弾可能位置90に液状体が付与される。すなわち、液滴吐出ヘッド50の180個のノズル52のうち、3+(k−2)個のノズルから液状体が吐出され、ノズルデューティは(1+k)/180となる。3列目では、膜形成領域Qb1では、5個の着弾可能位置90に液状体が付与され、膜形成領域Qb2では、k−4個の着弾可能位置90に液状体が付与される。すなわち、液滴吐出ヘッド50の180個のノズル52のうち、5+(k−4)個のノズルから液状体が吐出され、ノズルデューティは(1+k)/180となる。
このようにして、素子基板601をX方向にピッチVだけ移動させながら、図15(d)に示すように、各列ごとにノズル52から膜形成領域Qb1,Qb2内に液状体を吐出する。この場合、上記と同様に各列ごとに、液滴吐出ヘッド50の180個のノズル52のうち、1+k個のノズル52から液状体が吐出され、ノズルデューティは(1+k)/180となる。
以下、第3実施例の効果を記載する。
(1)この有機EL装置600において、膜形成領域Qb1,Qb2は、液滴吐出ヘッドのノズル列52a方向の着弾可能位置90の数の合算値を常に1+k個にすることができる。そのため、同一タイミングで液状体を吐出するノズル52の数を1+k個にすることができる。すなわち、ノズルデューティは、常に(1+k)/180となりノズルデューティを安定させ、ノズルデューティの変化に起因する吐出量のばらつきを低減させることができる。従って、発光層617R,617G,617Bおよび正孔注入/輸送層617aのスジ状の濃淡ムラを低減させることができ、電気光学装置としての有機EL装置600の画質の向上させることができる。
(第4実施例)
次に第1実施例または第2実施例の液晶表示装置あるいは第3実施例の有機EL装置を搭載した電子機器について説明する。図16は、電子機器としての携帯型情報処理装置を示す概略斜視図である。
図16に示すように、本実施形態の電子機器としての携帯型情報処理装置700は、入力用のキーボード702を有する情報処理装置本体701と、表示部703とを備えている。表示部703には、液晶表示装置500あるいは有機EL装置600が搭載されている。
第4実施例の効果は、以下の通りである。
(1)本実施形態の携帯型情報処理装置700は、第1実施例または第2実施例の液晶表示装置あるいは第3実施例の有機EL装置を搭載しているため、スジ状の濃淡ムラ等の表示不具合の少ない、高い表示品質で文字や画像等の情報を確認することが可能な電子機器としての携帯型情報処理装置700を提供することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態に対しては、本発明の趣旨から逸脱しない範囲で様々な変形を加えることができる。例えば上記実施形態以外の変形例は、以下の通りである。
(変形例1)上記の膜形成領域Qの形状は、実施例であり上述した形状に限定されず、様々な変形が可能である。例えば、変形例を説明する図である図17に示すように、2つの隣り合う矩形形状の画素において、向かい合う一方の短辺に凸部を有し、他方の短辺に凹部を有し相互に面積を補完する形状であってもよい。すなわち、少なくとも2つ以上の膜形成領域Qにおいては、同時に複数のノズル52と対向する着弾可能位置90の数の合算値が主走査方向において同一である部分を含んでいればよい。
液状体吐出装置の構成を示す概略斜視図。 液滴吐出ヘッドの構造を示す概略図。 ヘッドユニットにおける液滴吐出ヘッドの配置を示す概略平面図。 液状体吐出装置の制御系を示すブロック図。 液晶表示装置の構造を示す概略斜視図。 第1実施例におけるカラーフィルタの画素形状および画素配列例を示す図。 液晶表示装置の製造方法を示すフローチャート。 液晶表示装置の製造方法を示す概略断面図。 第1実施例における液滴吐出ヘッドと膜形成領域との位置関係を説明する図。 第2実施例における液滴吐出ヘッドと膜形成領域との位置関係を説明する図。 第3実施例における有機EL装置の要部構造を示す概略断面図。 第3実施例における有機EL装置の画素形状および画素配列例を示す図。 有機EL装置の製造方法を示すフローチャート。 有機EL装置の製造方法を示す概略断面図。 第3実施例における液滴吐出ヘッドと膜形成領域との位置関係を説明する図。 第4実施例における電子機器としての携帯型情報処理装置を示す斜視図。 変形例を説明する図。
符号の説明
10…液状体吐出装置、20…基板移動機構、30…ヘッド移動機構、50…液滴吐出ヘッド、52…ノズル、52a…ノズル列、90…着弾可能位置、500…液晶表示装置、501…対向基板、505,505R,505G,505B…カラーフィルタ、600…有機EL装置、601…素子基板、617,617R,617G,617B…発光層、617a…正孔注入/輸送層、Q,Qa,Qa1,Qa2,Qb,Qb1,Qb2…膜形成領域。

Claims (3)

  1. 液状体を吐出する複数のノズルが列状に配置されたノズル列と基板とを主走査方向に相対移動させながら、前記ノズルから前記液状体が前記基板上に吐出されて形成される複数の膜形成領域を有する電気光学装置において、
    前記膜形成領域は、前記ノズル列方向のノズル間隔と前記主走査方向の吐出間隔とにより前記液状体が着弾可能な複数の着弾可能位置のうち、同時に前記複数のノズルと対向する前記着弾可能位置の数が変動するような形状に形成され、
    少なくとも2つ以上の前記膜形成領域は、同時に前記複数のノズルと対向する前記着弾可能位置の数の合算値が前記主走査方向において同一である部分を含むように配置されており
    前記膜形成領域は、長辺と短辺とを有する矩形形状であり、前記長辺の上辺または下辺の中央部に切り欠きを有する形状であり、
    前記膜形成領域は、前記長辺の上辺の中央部に切り欠きを有する膜形成領域と、前記長辺の下辺の中央部に切り欠きを有する膜形成領域がノズル列方向に交互に配置されていることを特徴とする電気光学装置。
  2. 前記第1領域内の前記着弾可能位置の総数と前記第2領域内の前記着弾可能位置の総数
    は同数であることを特徴とする請求項に記載の電気光学装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電気光学装置を備えたことを特徴とする電子機器。
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