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JP5700045B2 - 電磁波反射フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

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JP5700045B2 JP2012526357A JP2012526357A JP5700045B2 JP 5700045 B2 JP5700045 B2 JP 5700045B2 JP 2012526357 A JP2012526357 A JP 2012526357A JP 2012526357 A JP2012526357 A JP 2012526357A JP 5700045 B2 JP5700045 B2 JP 5700045B2
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Description

本発明は、所定の波長領域の光を選択的に反射することができる選択反射層が、透明基板上に2層以上積層された構成を有する電磁波反射フィルム、およびその製造方法に関するものである。
可視光線ないし赤外線の波長域において、所望の波長を選択的に反射できる部材として、コレステリック液晶を用いた選択反射部材が知られている。これら選択反射部材は、所望の光(電磁波)のみを選択的に反射することができるため、例えば可視光線は透過させて熱線のみを反射する熱線反射膜や透過性断熱膜としての利用が期待されている。
コレステリック液晶を用いて電磁波を反射する電磁波反射フィルムについては、例えば以下の文献が知られている。特許文献1には、広帯域で近赤外線を反射する薄膜コーティングを施した透明基板と、近赤外線部に鋭い波長選択反射性を有するコレステリック液晶製のフィルタとからなる積層体が開示されている。この技術は、可視光の透過率を低下させることなく、近赤外線を高効率で反射させることを目的としている。また、特許文献2には、赤外線波長範囲内において、入射する放射の少なくとも40%を反射する1種またはそれ以上のコレステリック層を含む断熱コーティングが開示されている。この技術は、コレステリック層を用いることで、所望の断熱効果を得ることを目的としている。
さらに、特許文献3には、特定の方法により光反射率が向上された高分子液晶層と、この高分子液晶層を支持する支持体とを備える高分子液晶層構造体であって、特定波長の光に対して反射率が35%以上である高分子液晶層構造体が開示されている。この技術は、主に液晶ディスプレイ(LCD)に用いられるものであり、フッ素系非イオン性界面活性剤を用いることで、高分子液晶層の反射率を向上させるものである。また、特許文献4には、可視光を透過させ、かつ特定波長域の近赤外線を選択的に反射させる、コレステリック液晶構造を有する高分子固化体層からなる選択反射層Aを有する近赤外線遮蔽層を備えた近赤外線遮蔽用の両面粘着フィルムが開示されている。この技術は、主にプラズマディスプレイパネル(PDP)に用いられるものであり、近赤外線遮蔽用の両面粘着フィルムにより、PDPが周囲に与える電磁波の影響を抑制するものである。
特開平4−281403号公報 特表2001−519317号公報 特許第3419568号 特開2008−209574号公報
ところで、コレステリック液晶化合物が用いられた電磁波反射フィルムは、通常、透明基板上に積層された選択反射層にコレステリック液晶化合物が含有され、そのコレステリック構造に依存して所定の波長領域の光を選択的に反射する機能を発現するものである。すなわち、選択反射層が電磁波反射フィルムに光の選択反射機能を付与するものである。そして、選択反射層が反射する光の波長領域および円偏光の旋回方向はコレステリック構造に起因するものであることから、複数の選択反射層を用いることにより電磁波反射フィルムの選択反射特性を自在に制御することができるものである。例えば、複数の波長領域の光を選択反射することや、同一の波長領域であっても右旋回の円偏光および左旋回の円偏光の双方を反射することが可能になる。このように、コレステリック液晶化合物が用いられる電磁波反射フィルムは、選択反射性が異なる複数の選択反射層を組み合わせて用いることにより、あらゆる用途に使用可能なものを設計することができるという特徴を有するものである。
複数の選択反射層を組み合わせて使用する場合、通常は、透明基板上に当該複数の選択反射層を所定の順序で積層して用いることになる。この場合において選択反射層を積層する方法としては、複数の選択反射層の間に何らかの層を介在させて積層する方法と、他の層を介在させることなく複数の選択反射層が互いに直接的に接するように積層する方法とが考えられる。これらの方法は必要に応じて使い分けることができるものであるが、製造工程を簡略化し、製造適性に優れた電磁波反射フィルムを提供するという観点からは後者の方法が用いられることが好ましいといえる。しかしながら、複数の選択反射層が直接的に接するように積層する方法においては、第1の選択反射層を形成した後、当該第1の選択反射層上に第2の選択反射層を形成する際に、第2の選択反射層が第1の選択反射層から何らかの影響を受けてしまい、第2の選択反射層において所望の選択反射性能を実現することが困難であることが想定される。このため、従来、複数の選択反射層が直接的に接するように積層する方法はほとんど用いられていないのが現状である。また、この方法を用いた場合に生じる問題点についても、その詳細についてはほとんど明らかにされていない。
本発明者らは、複数の選択反射層が直接的に接するように積層する方法の有用性を重視し、これを生産性に優れた電磁波反射フィルムの製造方法へと発展させるために鋭意検討した結果、確かに、第1の選択反射層を形成した後、当該第1の選択反射層上に第2の選択反射層を形成する際に、第2の選択反射層が第1の選択反射層の影響を受けてしまい、第2の選択反射層において、あらかじめ設計した通りの選択反射特性を実現することに困難性が伴うこと確認した。そして、具体的な問題点の一つとして、第1の選択反射層上に直接的に第2の選択反射層を積層すると、第2の選択反射層において次のような現象が生じることを見出した。すなわち、第2の選択反射層はコレステリック構造に依存して所定の波長領域の光を反射するように設計されるものであるが、第1の選択反射層上に直接的に接するように第2の選択反射層が積層されると、選択反射される波長領域は当初の設計通りになり、また反射される光の総量(すなわち、選択反射される波長領域の光に対する透過率)もほぼ設計通りになるが、反射される光のうち正反射される光の割合が減少し、拡散反射される光の割合が増加することを見出した。なお、一般的に拡散反射される光の割合が増加することは電磁波反射フィルムにとっては望ましくないことである。これは、拡散反射は主にコレステリック構造の不均一配列によって生じるが、この不均一配列によって光の散乱が発生して、透明性が損なわれる場合があるからである。
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、コレステリック構造を形成した棒状化合物を含有する複数の選択反射層が、直接的に接するように積層された構成を有し、選択反射される光のうち拡散反射の割合が少ない電磁波反射フィルムを製造することができる、電磁波反射フィルムの製造方法を提供することを主目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、第1の選択反射層に直接的に接するように第2の選択反射層を形成する方法において、第1の選択反射層を形成する際の工程条件を所定の条件に制御することにより、第2の選択反射層において拡散反射の割合が増加することを防止できることを見出すことにより本発明を完成するに至った。
すなわち、上記課題を解決するために本発明は、透明基板を用い、上記透明基板上に、下記構造式(I)で表わされる棒状化合物、上記棒状化合物に旋回性を与える第1カイラル剤、および第1レベリング剤を含有する第1選択反射層形成用塗工液を塗工して第1選択反射層形成用層を形成し、上記第1選択反射層形成用層に25mJ/cm〜800mJ/cmの範囲内の紫外線を照射することにより第1選択反射層を形成する第1選択反射層形成工程と、下記構造式(I)で表わされる棒状化合物、上記棒状化合物に旋回性を与える第2カイラル剤、および第2レベリング剤を含有する第2選択反射層形成用塗工液を用い、上記第1選択反射層上に直接的に接するように上記第2選択反射層形成用塗工液を塗工して第2選択反射層形成用層を形成し、上記第2選択反射層形成用層に紫外線を照射することにより第2選択反射層を形成する第2選択反射層形成工程と、を有することを特徴とする電磁波反射フィルムの製造方法を提供する。
Figure 0005700045
本発明によれば、上記第1選択反射層形成工程において上記第1選択反射層形成用層に照射される紫外線照射量が上記範囲内であることにより、本発明により製造される電磁波反射フィルムにおいて第2選択反射層で選択反射される光のうち、拡散反射される光の割合を低下させることができる。このため、本発明によれば選択反射される光のうち拡散反射の割合が少ない電磁波反射フィルムを製造することができる。
本発明においては、上記第1選択反射層の表面の純水に対する接触角が65〜85度の範囲内であることが好ましい。これにより本発明により製造される電磁波反射フィルムにおいて第2選択反射層で選択反射される光のうち、拡散反射される光の割合をより低下することができるからである。
また本発明においては、上記第1選択反射層の表面のビッカース硬度が5〜25の範囲内であることが好ましい。これにより本発明により製造される電磁波反射フィルムにおいて第2選択反射層で選択反射される光のうち、拡散反射される光の割合をさらに低下することができるからである。
さらに本発明は、透明基板と、上記透明基板上に形成され、コレステリック構造を形成した下記構造式(I)で表わされる棒状化合物を含有する第1選択反射層と、上記第1選択反射層上に形成され、コレステリック構造を形成した下記構造式(I)で表わされる棒状化合物を含有する第2選択反射層とを有する電磁波反射フィルムであって、上記第2選択反射層が上記第1選択反射層上に直接的に接するように形成されており、かつ上記第2選択反射層において選択反射される光のうち正反射される光の割合が80%以上であることを特徴とする電磁波反射フィルムを提供する。
Figure 0005700045
本発明によれば、上記第2選択反射層において選択反射される光のうち正反射される光の割合が上記範囲内であることにより、電磁波反射フィルム全体として拡散反射性の少ないものにすることができる。
本発明は、選択反射される光のうち拡散反射の割合が少ない電磁波反射フィルムを製造することができるという効果を奏する。
本発明の電磁波反射フィルムの製造方法の一例を示す工程図である。 本発明の電磁波反射フィルムの一例を示す概略断面図である。 地上での太陽光スペクトルである。 本発明の電磁波反射フィルムが有する反射帯域の一例を示すグラフである。 本発明の電磁波反射フィルムが有する反射帯域の他の例を示すグラフである。 実施例および比較例において作製した電磁波反射フィルムの反射スペクトルを示すグラフである。
本発明は、電磁波反射フィルムの製造方法、および電磁波反射フィルムに関するものである。以下、各発明について詳細に説明する。
A.電磁波反射フィルムの製造方法
まず、本発明の電磁波反射フィルムの製造方法について説明する。上述したように本発明の電磁波反射フィルムの製造方法は、透明基板を用い、上記透明基板上に下記構造式(I)で表わされる棒状化合物、上記棒状化合物に旋回性を与える第1カイラル剤、および第1レベリング剤を含有する第1選択反射層形成用塗工液を塗工して第1選択反射層形成用層を形成し、上記第1選択反射層形成用層に25mJ/cm〜800mJ/cmの範囲内の紫外線を照射することにより第1選択反射層を形成する第1選択反射層形成工程と、下記構造式(I)で表わされる棒状化合物、上記棒状化合物に旋回性を与える第2カイラル剤、および第2レベリング剤を含有する第2選択反射層形成用塗工液を用い、上記第1選択反射層上に直接的に接するように上記第2選択反射層形成用塗工液を塗工して第2選択反射層形成用層を形成し、上記第2選択反射層形成用層に紫外線を照射することにより第2選択反射層を形成する第2選択反射層形成工程と、を有することを特徴とするものである。
Figure 0005700045
このような本発明の電磁波反射フィルムの製造方法について図を参照しながら説明する。図1は本発明の電磁波反射フィルムの製造方法について、その一例を示す工程図である。図1に例示するように本発明の電磁波反射フィルムの製造方法は、透明基板11を用い(図1(a))、上記透明基板11上に上記構造式(I)で表わされる棒状化合物、上記棒状化合物に旋回性を与える第1カイラル剤、および第1レベリング剤を含有する第1選択反射層形成用塗工液を塗工して第1選択反射層形成用層12’を形成し(図1(b))、上記第1選択反射層形成用層12’に紫外線を照射することにより(図1(c))、透明基板11上に第1選択反射層12を形成する(図1(d))、第1選択反射層形成工程と(図1(a)〜(d))、上記構造式(I)で表わされる棒状化合物、上記棒状化合物に旋回性を与える第2カイラル剤、および第2レベリング剤を含有する第2選択反射層形成用塗工液を用い、上記第1選択反射層12上に直接的に接するように上記第2選択反射層形成用塗工液を塗工して第2選択反射層形成用層13’を形成し(図1(e))、上記第2選択反射層形成用層13’に紫外線を照射することにより(図1(f))、第2選択反射層13を形成する(図1(g))、第2選択反射層形成工程(図1(e)〜(g))と、を有するものである。そして、これらの工程を有することにより、本発明の電磁波反射フィルムの製造方法は透明基板11上に形成され、コレステリック構造を形成した上記棒状化合物を含有する第1選択反射層12と、第1選択反射層12上に直接的に接するように形成され、同じくコレステリック構造を形成した上記棒状化合物を含有する第2選択反射層13とを有する電磁波反射フィルム10を製造するものである。
このような例において、本発明の電磁波反射フィルムの製造方法は上記第1選択反射層形成工程において第1選択反射層形成用層12’に照射される紫外線照射量が25mJ/cm〜800mJ/cmの範囲内であることを特徴とするものである。
本発明によれば、上記第1選択反射層形成工程において上記第1選択反射層形成用層に照射される紫外線照射量が上記範囲内であることにより、本発明により製造される電磁波反射フィルムにおいて第2選択反射層で選択反射される光のうち、拡散反射される光の割合を低下することができる。また、第1選択反射層は透明基板上に形成されていることから、拡散反射性をほとんど示さない。このため、本発明によれば選択反射される光のうち拡散反射の割合が少ない電磁波反射フィルムを製造することができる。
本発明の電磁波反射フィルムの製造方法は、少なくとも第1選択反射層形成工程と、第2選択反射層形成工程とを有し、必要に応じて他の工程を有してもよいものである。以下、本発明に用いられる各工程について順に説明する。
1.第1選択反射層形成工程
まず、本発明における第1選択反射層形成工程について説明する。本工程は、透明基板上に、上記構造式(I)で表わされる棒状化合物、上記棒状化合物に旋回性を与える第1カイラル剤、および第1レベリング剤を含有する第1選択反射層形成用塗工液を塗工して第1選択反射層形成用層を形成し、当該第1選択反射層形成用層に紫外線を照射することにより第1選択反射層を形成する工程である。そして、本工程は上記第1選択反射層形成用層に照射される紫外線照射量が25mJ/cm〜800mJ/cmの範囲内であることを特徴とするものである。
(1)透明基板
本工程に用いられる透明基板について説明する。本工程に用いられる透明基板は、少なくとも本工程で形成される第1選択反射層、および後述する第2選択反射層形成工程で形成される第2選択反射層を支持できるものであれば特に限定されるものではない。中でも本工程に用いられる透明基板は、可視光領域における透過率が80%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。ここで、透明基板の透過率は、JIS K7361−1(プラスチックー透明材料の全光透過率の試験方法)により測定することができる。
本工程に用いられる透明基板は、所望の透明性を具備するものであれば、可撓性を有するフレキシブル材でも、可撓性のないリジッド材でも用いることができる。このような透明基板としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリエチレンやポリメチルペンテン等のオレフィン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエーテルサルホンやポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエーテル、ポリエーテルケトン、(メタ)アクロニトリル、シクロオレフィンポリマー、シクロオレフィンコポリマー等の樹脂からなるものを挙げることができる。なかでも本工程においてはポリエチレンテレフタレートからなる透明基板が用いられることが好ましい。ポリエチレンテレフタレートは汎用性が高く、入手が容易であるからである。
透明基板の厚みについては、本発明によって製造される電磁波反射フィルムの用途および透明基板を構成する材料等に応じて適宜決定することができるものであり、特に限定されるものではない。
(2)第1選択反射層形成用塗工液
次に、本工程に用いられる第1選択反射層形成用塗工液について説明する。本工程に用いられる第1選択反射層形成用塗工液は少なくとも棒状化合物、上記棒状化合物に旋回性を与える第1カイラル剤、および第1レベリング剤を含有するものである。
(i)棒状化合物
本工程に用いられる棒状化合物としては、上記構造式(I)で表わされるものが用いられる。
(ii)第1カイラル剤
本工程に用いられる第1カイラル剤は、上記棒状化合物に旋回性を与えることができるものであれば特に限定されるものではない。また、本工程に用いられる第1カイラル剤は上記棒状化合物に右旋回性を与えるものであってもよく、または左旋回性を与えるものであってもよい。
右旋回性を与える第1カイラル剤は、上記棒状化合物に右旋回性を与えてコレステリック構造を形成するものである。このような第1カイラル剤としては、例えば、下記の一般式(A)、(B)又は(C)で表されるような、分子内に軸不斉を有する低分子化合物を用いることが好ましい。
Figure 0005700045
Figure 0005700045
Figure 0005700045
上記一般式(A)において、Rは水素又はメチル基を示す。Yは上記に示す式(i)〜(xxiv)の任意の一つであるが、中でも、式(i)、(ii)、(iii)、(v)及び(vii)のいずれか一つであることが好ましい。また、アルキレン基の鎖長を示すc及びdは、それぞれ個別に2〜12の範囲で任意の整数をとり得るが、4〜10の範囲であることが好ましく、6〜9の範囲であることがさらに好ましい。また、第1カイラル剤として、以下のような化学式で表わされるものも用いることができる。
Figure 0005700045
左旋回性を与える第1カイラル剤は、上記棒状化合物に左旋回性を与えてコレステリック構造を形成するものである。このような第1カイラル剤は特に限定されるものではないが、例えば、ADEKA社製CNL−716等を挙げることができる。
なお、第1選択反射層形成用塗工液中の第1カイラル剤の含有量によって、本工程において形成される第1選択反射層が反射する光の波長を調整することができる。棒状化合物および上記第1カイラル剤の合計に対する第1カイラル剤の割合は、第1カイラル剤の旋回性によって異なるが、例えば、右旋回性を与える第1カイラル剤が用いられる場合は1.0質量%〜5.0質量%の範囲内、中でも1.5質量%〜3.5質量%の範囲内であることが好ましい。一方、左旋回性を与える第1カイラル剤が用いられる場合は、1.0質量%〜7.0質量%の範囲内、中でも2.0質量%〜5.0質量%の範囲内であることが好ましい。
(iii)第1レベリング剤
次に、本工程に用いられる第1レベリング剤について説明する。本工程に用いられる第1レベリング剤は、本工程で形成される第1選択反射層において上記棒状化合物のコレステリック構造の形成を促すものである。本工程に用いられる第1レベリング剤としては、本工程において形成される第1選択反射層において上記棒状化合物のコレステリック配列を促進できるものであれば特に限定されるものではない。このような第1レベリング剤としては、例えば、シリコン系化合物、フッ素系化合物、またはアクリル系化合物等を挙げることができる。本工程においてはこれらのいずれの化合物であっても第1レベリング剤として使用可能な場合がある。本工程に用いられる第1レベリング剤の具体例としては、例えばビックケミー・ジャパン社製BYK−361N、AGCセイケミカル社製S−241等を挙げることができる。本工程においてはこれらのいずれの第1レベリング剤であっても好適に用いることができるが、なかでもアクリル系化合物であるBYK−361Nを用いることがより好ましい。
また、本工程に用いられる第1レベリング剤は1種類であってもよく、または2種類以上であってもよい。
第1選択反射層形成用塗工液における第1レベリング剤の含有量としては、上記棒状化合物のコレステリック構造を所望の規則性で形成できる範囲内であれば特に限定されるものではない。具体的な含有量は、第1レベリング剤の種類等に応じて適宜決定される。なかでも、本工程においては、上記第1選択反射層形成用塗工液中の第1レベリング剤の含有量は0.01質量%〜5.0質量%の範囲内であることが好ましく、0.03質量%〜1.0質量%の範囲内であることがより好ましい。
(iv)その他の成分
本工程に用いられる第1選択反射層形成用塗工液は、さらに重合開始剤を含有することが好ましい。本工程においては第1選択反射層を形成する際に、上記棒状化合物を重合させることを目的として紫外線を照射するが、第1選択反射層形成用塗工液に重合開始剤が含有されることにより、本工程において上記棒状化合物の重合反応が生じやすくなるからである。重合開始剤の種類は上記構造式(I)で表わされる棒状化合物の重合反応を促進できるものであれば特に限定されるものではなく、照射するエネルギーの種類に応じて適宜選択することが好ましい。このような重合開始剤の具体的例としては光重合開始剤および熱重合開始剤等を挙げることができる。また、重合開始剤を含有させる場合、その含有量は所望の重合反応が生じる程度であれば特に限定されるものではなく、適宜決定すればよい。
また、本工程に用いられる第1選択反射層形成用塗工液は、通常、溶媒を含有するものが用いられる。上記溶媒としては、少なくとも上記棒状化合物、第1カイラル剤、および第1レベリング剤を分散させることができるものであれば特に限定されるものではない。このような溶媒としては、例えばシクロヘキサノン等を挙げることができる。
(3)第1選択反射層の形成方法
次に、本工程において透明基板上に第1選択反射層を形成する方法について説明する。本工程においては、透明基板上に第1選択反射層形成用塗工液を塗工して第1選択反射層形成用層を形成し、上記第1選択反射層形成用層に紫外線を照射することにより第1選択反射層が形成される。ここで、上記第1選択反射層形成用層は、第1選択反射層形成用塗工液が塗工された後、紫外線が照射される前の段階にあるものを指し、紫外線が照射されることによって第1選択反射層となるものである。
透明基板上に第1選択反射層形成用塗工液を塗布する方法としては、所望の厚みで第1選択反射層形成用塗工液を塗布し、第1選択反射層形成用層を形成できる方法であれば特に限定されるものではない。このような方法としては、一般的な塗布法を用いることができ、具体的にはバーコート法、スピンコート法、ブレードコート法等を挙げることができる。また、通常は、透明基板上に塗布した第1選択反射層形成用塗工液を乾燥し、溶媒を除去することによって第1選択反射層形成用層を得る。
上記第1選択反射層形成用層は紫外線が照射されることによって第1選択反射層となる。本工程において第1選択反射層形成用層に紫外線を照射するのは、第1カイラル剤および第1レベリング剤の作用によりコレステリック構造を形成した棒状化合物を、当該コレステリック構造を維持したまま架橋し、コレステリック構造が乱されにくくするためである。本工程においては第1選択反射層形成用層に照射される紫外線の照射量が25mJ/cm〜800mJ/cmの範囲内であることを特徴とするものである。本発明の電磁波反射フィルムの製造方法は、本工程において第1選択反射層形成用層に照射される紫外線量が上記範囲内であることにより、後述する第2選択反射層形成工程で形成される第2選択反射層を拡散反射性の低いものとすることができるものである。ここで、本工程における第1選択反射層形成用層への紫外線照射量を上記範囲内とするのは、紫外線照射量が上記範囲よりも少ないと、第1選択反射層形成用層に含まれる棒状化合物の重合が不十分になり、結果として本工程で形成される第1選択反射層において棒状化合物のコレステリック構造が乱されやすくなってしまうからである。また、紫外線照射量が上記範囲よりも多いと、第1レベリング剤が第1選択反射層形成用層表面に出現してしまう場合があるからである。本工程における第1選択反射層形成用層への紫外線照射量は上記範囲内であれば特に限定されるものではないが、なかでも25mJ/cm〜400mJ/cmの範囲内であることがより好ましく、50mJ/cm〜200mJ/cmの範囲内であることがさらに好ましい。
(4)第1選択反射層
次に、本工程で形成される第1選択反射層について説明する。本工程で形成される第1選択反射層は、上記棒状化合物のコレステリック構造に依存して、所定の波長範囲の光のうち、右旋回円偏光または左旋回円偏光の一方を選択的に反射する機能を有するものである。第1選択反射層におけるコレステリック構造が右旋回構造であれば右旋回円偏光を選択反射し、左旋回構造であれば左旋回円偏光を選択反射することになる。また、コレステリック構造のピッチに依存して、選択反射される光の波長領域が決定されることになる。
本工程で形成される第1選択反射層の厚みは、第1選択反射層に所望の選択反射機能を付与できる範囲内であれば特に限定されるものではない。このため、第1選択反射層の厚みは、本発明によって製造される電磁波反射フィルムの用途等に応じて適宜決定されるものであるが、通常は0.1μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、0.5μm〜20μmの範囲内であることがより好ましく、1μm〜10μmの範囲内であることがさらに好ましい。
また、本工程において形成される第1選択反射層は、表面の純水に対する接触角が65〜85度の範囲内であることが好ましく、70〜85度の範囲内であることがより好ましく、75〜80度の範囲内であることがさらに好ましい。第1選択反射層の表面の純水に対する接触角がこのような範囲内であることにより、本発明により製造される電磁波反射フィルムにおいて第2選択反射層で選択反射される光のうち、拡散反射される光の割合をより低下することができるからである。ここで、上記純水に対する接触角は、第1選択反射層の表面のうち後述する第2選択反射層形成工程において第2選択反射層が形成される側の表面に対するものをいう。上記接触角は23℃環境下で5.0マイクロリットルの純水を手動滴下して5回実施した平均値を意味するものであり、接触角は、例えば、測定装置として協和界面科学製DM−301を用いることにより測定することができる。また、上記接触角は第1選択反射層形成用層への紫外線照射量を上述した範囲内で適宜調整することにより、所望の値を実現することができる。
また本工程において形成される第1選択反射層は、表面のビッカース硬度が5〜25の範囲内であることが好ましく、10〜25の範囲内であることがより好ましく、10〜20の範囲内であることがさらに好ましい。第1選択反射層の表面のビッカース硬度がこのような範囲内であることにより、本発明により製造される電磁波反射フィルムにおいて第2選択反射層で選択反射される光のうち、拡散反射される光の割合をさらに低下することができるからである。ここで、上記ビッカース硬度は、第1選択反射層の表面のうち後述する第2選択反射層形成工程において第2選択反射層が形成される側の表面に対するものをいう。上記ビッカース硬度は、サンプルに対し荷重0.5mN/10s、測定環境は25℃で5回測定した平均値を意味するものであり、ビッカース硬度は、例えば測定装置としてフィッシャー・インストルメンツ製HM500を用いることにより測定することができる。また、上記ビッカース硬度は第1選択反射層形成用層への紫外線照射量を上述した範囲内で適宜調整することにより、所望の値を実現することができる。
2.第2選択反射層形成工程
次に、本発明に用いられる第2選択反射層形成工程について説明する。本工程は、上記構造式(I)で表わされる棒状化合物、上記棒状化合物に旋回性を与える第2カイラル剤、および第2レベリング剤を含有する第2選択反射層形成用塗工液を用い、上記第1選択反射層上に直接的に接するように上記第2選択反射層形成用塗工液を塗工して第2選択反射層形成用層を形成し、上記第2選択反射層形成用層に紫外線を照射することによって第2選択反射層を形成する工程である。
本工程においては第2選択反射層形成用塗工液を上記第1選択反射層に直接的に接するように塗布することによって第2選択反射層を形成するが、「直接的に接するように」とは、本工程において形成される第2選択反射層と第1選択反射層との間に他の層が介在しないことを意味するものである。
(1)第2選択反射層形成用塗工液
本工程に用いられる第2選択反射層形成用塗工液は上記構造式(I)で表わされる棒状化合物、第2カイラル剤、および第2レベリング剤を含有するものである。ここで、本工程に用いられる第2カイラル剤、および第2レベリング剤としては、それぞれ上述した第1選択反射層形成用塗工液に用いられる第1カイラル剤、および第1レベリング剤として用いられるものとして例示したものと同様のものを用いることができる。なお、本工程に用いられる第2カイラル剤、および第2レベリング剤は、それぞれ上記第1選択反射層形成用塗工液に用いられる第1カイラル剤、および第1レベリング剤と同一のものであってもよく、または異なるものであってもよい。第2選択反射層形成用塗工液中における第2カイラル剤、および第2レベリング剤の含有量については、それぞれ上記第1選択反射層形成用塗工液中の第1カイラル剤、および第1レベリング剤の含有量と同程度とすることができる。
(2)第2選択反射層の形成方法
次に、本工程において第2選択反射層を形成する方法について説明する。本工程においては、第1選択反射層形成工程で形成された第1選択反射層上に直接的に接するように第2選択反射層形成用塗工液を塗工して第2選択反射層形成用層を形成し、上記第2選択反射層形成用層に紫外線を照射することによって第2選択反射層を形成する。ここで、上記第2選択反射層形成用層は、第2選択反射層形成用塗工液が塗工された後、紫外線が照射される前の段階にあるものを指し、紫外線が照射されることによって第2選択反射層となるものである。
第1選択反射層上に第2選択反射層形成用塗工液を塗布する方法としては、所望の厚みで第2選択反射層形成用塗工液を塗布し、第2選択反射層形成用層を形成できる方法であれば特に限定されるものではない。このような方法としては、一般的な塗布法を用いることができ、具体的にはバーコート法、スピンコート法、ブレードコート法等を挙げることができる。また、通常は、第1選択反射層上に塗布した第2選択反射層形成用塗工液を乾燥し、溶媒を除去することによって第2選択反射層形成用層を得る。
上記第2選択反射層形成用層は紫外線が照射されることによって第2選択反射層となる。本工程において第2選択反射層形成用層に紫外線を照射するのは、第1選択反射層形成工程の場合と同様に、第2カイラル剤および第2レベリング剤の作用によりコレステリック構造を形成した棒状化合物を、当該コレステリック構造を維持したまま架橋し、コレステリック構造が乱されにくくするためである。本工程における第2選択反射層形成用層への紫外線照射量は、本発明によって製造される電磁波反射フィルムの構成に応じて適宜決定される。具体的には、本発明によって製造される電磁波反射フィルムが選択反射層として第1選択反射層、および第2選択反射層のみを有する場合、第2選択反射層形成用層への紫外線照射量は棒状化合物を十分に重合できる範囲内であれば特に限定されるものではない。したがって、具体的にどの程度の紫外線を照射するかは本発明によって製造される電磁波反射フィルムの用途等に応じて適宜決定される。例えば、本発明によって製造される電磁波反射フィルムの用途が、第2選択反射層に80℃以上の熱や大気圧以上の荷重が掛からないようなものである場合は、通常、第2選択反射層形成用層への紫外線照射量は200mJ/cm以上であれば、特段の事情がない限り、特に問題はないといえる。一方、例えば、本発明によって製造される電磁波反射フィルムが自動車用の合わせガラス用に用いられる場合、この場合には第2選択反射層が高温・高圧の状況下に置かれることになるので、第2選択反射層形成用層への紫外線照射量は通常800mJ/cm程度とされる。
また、本発明によって製造される電磁波反射フィルムが、第1選択反射層、第2選択反射層以外に、さらに第2選択反射層上に第3選択反射層、第4選択反射層、…等の補充選択反射層が積層された構成を有する場合は、本工程において第2選択反射層形成用層に照射される紫外線量は、上記第1選択反射層形成用層への紫外線照射量と同様に、25mJ/cm〜800mJ/cmの範囲内であることが好ましく、25mJ/cm〜400mJ/cmの範囲内であることがより好ましく、50mJ/cm〜200mJ/cmの範囲内であることがさらに好ましい。例えば、第2選択反射層上に第3選択反射層が形成される場合には、第1選択反射層形成用層への紫外線照射量を上述した範囲内とすることによって第2選択反射層の拡散反射性を低減することができるのと同様に、第2選択反射層形成用層への紫外線照射量を上記範囲内とすることによって第3選択反射層の拡散反射性を低減することができるからである。なお、このことは第3選択反射層上に第4選択反射層を形成する場合における第3選択反射層形成用層に対する紫外線照射量についても同様である。
(3)第2選択反射層
次に、本工程で形成される第2選択反射層について説明する。本工程で形成される第2選択反射層は、上記棒状化合物のコレステリック構造に依存して、所定の波長範囲の光のうち、右旋回円偏光または左旋回円偏光の一方を選択的に反射する機能を有するものである。第2選択反射層におけるコレステリック構造が右旋回構造であれば右旋回円偏光を選択反射し、左旋回構造であれば左旋回円偏光を選択反射することになる。また、コレステリック構造のピッチに依存して、選択反射される光の波長領域が決定されることになる。
本工程で形成される第2選択反射層の厚みは、第2選択反射層に所望の選択反射機能を付与できる範囲内であれば特に限定されるものではない。このため、第2選択反射層の厚みは、本発明によって製造される電磁波反射フィルムの用途等に応じて適宜決定されるものであるが、通常は0.1μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、0.5μm〜20μmの範囲内であることがより好ましく、1μm〜10μmの範囲内であることがさらに好ましい。
3.その他の工程
本発明の電磁波反射フィルムの製造方法は、少なくとも上述した第1選択反射層形成工程と、第2選択反射層形成工程とを有するものであるが、必要に応じて他の任意の工程が用いられてもよいものである。任意の工程は、本発明によって製造される電磁波反射フィルムの用途等に応じて、所望の構成または機能を有する電磁波反射フィルムを製造できるものであれば特に限定されるものではない。このような任意の工程としては、例えば、上記第2選択反射層上に第3選択反射層を形成する第3選択反射層形成工程、当該第3選択反射層上に第4選択反射層を形成する第4選択反射層形成工程等、第2選択反射層上に補充選択反射層を形成する補充選択反射層形成工程を挙げることができる。このような補充選択反射層形成工程は、複数工程が用いられてもよい。
上記補充選択反射層形成工程において、第3選択反射層、第4選択反射層等の補充選択反射層を形成する方法としては、上記第2選択反射層形成工程において第2選択反射層を形成する方法と同様に、棒状化合物、カイラル剤、およびレベリング剤を含有する補充選択反射層形成用塗工液を塗布することにより補充選択反射層形成用層を形成し、当該補充選択反射層形成用層に紫外線を照射することによって形成することができる。ここで、補充選択反射層形成用層への紫外線照射量としては、形成する補充選択反射層が電磁波反射フィルムにおいて最表層に位置するものとなる場合には200mJ/cm以上とされ、具体的にどの程度の紫外線を照射するかは、本発明によって製造される電磁波反射フィルムの用途等に応じて適宜決定される。一方、形成される補充選択反射層上に、さらなる補充選択反射層を形成することが予定されている場合は、(例えば、第3選択反射層上に第4選択反射層を形成することが予定されている場合)、補充選択反射層形成用層(前例における第3選択反射層形成用層)への紫外線照射量は、25mJ/cm〜800mJ/cmの範囲内であることが好ましく、25mJ/cm〜400mJ/cmの範囲内であることがより好ましく、50mJ/cm〜200mJ/cmの範囲内であることがさらに好ましい。第1選択反射層形成用層への紫外線照射量を上述した範囲内とすることによって第2選択反射層の拡散反射性を低減することができるのと同様に、補充選択反射層形成用層への紫外線照射量を上記範囲内とすることによって、さらに積層される補充選択反射層の拡散反射性を低減することができるからである。
なお、上記補充選択反射層形成用塗工液に用いられる棒状化合物、カイラル剤、およびレベリング剤については、上述した第1選択反射層形成用塗工液に用いられる棒状化合物、第1カイラル剤、および第1レベリング剤と同様のものを用いることができる。
4.電磁波反射フィルム
本発明によって製造される電磁波反射フィルムは透明基板と、当該透明基板上に形成された第1選択反射層と、当該第1選択反射層上に直接的に接するように形成された第2選択反射層とを有し、第2選択反射層の拡散反射性が低減されたものになる。そして、第1選択反射層は透明基板上に形成されているため、拡散反射性をほとんど示さないものとなっている。このようなことから、本発明によって製造される電磁波反射フィルムは全体として拡散反射性が著しく低いものとなる。
このような電磁波反射フィルムについては、後述する「B.電磁波反射フィルム」の項において詳細に説明するため、ここでの説明は省略する。
B.電磁波反射フィルム
次に、本発明の電磁波反射フィルムについて説明する。上述したように本発明の電磁波反射フィルムは、透明基板と、上記透明基板上に形成され、コレステリック構造を形成した上記構造式(I)で表わされる棒状化合物を含有する第1選択反射層と、上記第1選択反射層上に形成され、コレステリック構造を形成した上記構造式(I)で表わされる棒状化合物を含有する第2選択反射層とを有するものであって、上記第2選択反射層が上記第1選択反射層上に直接的に接するように形成されており、かつ上記第2選択反射層において選択反射される光のうち正反射される光の割合が80%以上であることを特徴とするものである。
このような本発明の電磁波反射フィルムについて図を参照しながら説明する。図2は本発明の電磁波反射フィルムの一例を示す概略断面図である。図2に例示するように本発明の電磁波反射フィルム10は、透明基板11と、上記透明基板11上に形成された第1選択反射層12と、上記第1選択反射層12上に形成された第2選択反射層13とを有するものである。ここで、上記第1選択反射層12および第2選択反射層13はいずれも、コレステリック構造を形成した上記構造式(I)で表わされる棒状化合物が含有されるものである。このような例において本発明の電磁波反射フィルム10は、上記第2選択反射層13が上記第1選択反射層12上に直接的に接するように形成されており、かつ上記第2選択反射層13において選択反射される光のうち正反射される光の割合が80%以上であることを特徴とするものである。
本発明によれば、上記第2選択反射層において選択反射される光のうち正反射される光の割合が上記範囲内であることにより、電磁波反射フィルム全体として拡散反射性の少ないものにすることができる。
本発明の電磁波反射フィルムは、少なくとも透明基板と、第1選択反射層と、第2選択反射層とを有するものであり、必要に応じて他の構成を有してもよいものである。以下、本発明に用いられる各構成について順に説明する。
なお、本発明に用いられる透明基板については、上記「A.電磁波反射フィルムの製造方法」の項において説明したものと同様であるため、以下での説明を省略する。
1.第2選択反射層
まず、本発明に用いられる第2選択反射層について説明する。第2選択反射層は、上記棒状化合物のコレステリック構造に依存して、所定の波長範囲の光のうち、右旋回円偏光または左旋回円偏光の一方を選択的に反射する機能を有するものである。本発明に用いられる第2選択反射層は、後述する第1選択反射層上に直接的に接するように形成され、コレステリック構造を形成した上記構造式(I)で表わされる棒状化合物を含有するものである。また、本発明に用いられる第2選択反射層は、第2選択反射層において選択反射される光のうち正反射される光の割合が80%以上であることを特徴とするものである。
ここで、第2選択反射層が「第1選択反射層上に直接的に接するように形成されている」とは、第2選択反射層と第1選択反射層との間に他の層を介することなく、両層が積層されていることを意味する。
本発明における第2選択反射層で選択反射される光のうち、正反射される光の割合は80%以上であれば特に限定されるものではない。ここで、本発明において第2選択反射層で選択反射される光のうち、正反射される光の割合を上記範囲とするのは、上記範囲よりも割合が低いとコレステリック構造の不均一配列によって生じる光の散乱が発生して、透明性が損なわれるからである。本発明において第2選択反射層で正反射される光の割合は、上記範囲内であれば特に限定されるものではないが、85%以上であることがより好ましく、90%以上であることがさらに好ましい。なお、第2選択反射層で正反射される光の割合は、例えば、次のような方法によって測定することができる。まず、第2選択反射層によって選択反射される波長領域での透過率を測定する(このとき、第1選択反射層によって選択反射される波長領域を含めてもよい)。次に、5回正反射成分を測定し、次いで拡散反射率を測定する。ここで、100−透過率ピーク[%]=反射率ピーク[%]+拡散反射率ピーク[%]の関係が成立することから、反射率ピーク[%]/(反射率ピーク[%]+拡散反射率ピーク[%])を算出することにより、第2選択反射層の正反射率を求めることができる。なお、第1選択反射層によって選択反射される波長領域と、第2選択反射層によって選択反射される波長領域が重複しており、両層において反射される円偏光の旋回性が異なる場合は、上記各測定の際に光源に偏光板及びλ/4板を挿入して第2選択反射層で反射する成分の光を抽出することによって第2選択反射層のみを対象として測定することができる。測定装置としては、例えば島津製作所製UV−3100を使用することができる。
本発明に用いられる第2選択反射層の厚みは、所定の波長領域の光を選択反射する機能を実現できる範囲内であれば特に限定されるものではなく、本発明の電磁波反射フィルムの用途等に応じて適宜決定することができる。中でも本発明における第2選択反射層の厚みは0.1μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、0.5μm〜20μmの範囲内であることがより好ましく、1μm〜10μmの範囲内であることがさらに好ましい。
第2選択反射層における棒状化合物のコレステリック構造は右旋回構造であってもよく、または左旋回構造であってもよい。また、第2選択反射層にはこのような右旋回構造、または左旋回構造を形成させるためにカイラル剤が含有されてもよい。さらに、第2選択反射層には、棒状化合物のコレステリック構造をより規則正しいものにするためにレベリング剤が含有されてもよい。第2選択反射層に用いられるカイラル剤、およびレベリング剤については、上記「A.電磁波反射フィルムの製造方法」の項において、第2選択反射層形成工程に用いられる第2選択反射層形成用塗工液中に含有される第2カイラル剤、第2レベリング剤として説明したものと同様のものを用いることができる。
2.第1選択反射層
次に、本発明に用いられる第1選択反射層について説明する。第2選択反射層と同様に、第1選択反射層も、上記棒状化合物のコレステリック構造に依存して、所定の波長範囲の光のうち、右旋回円偏光または左旋回円偏光の一方を選択的に反射する機能を有するものである。また、本発明に用いられる第1選択反射層は、透明基板上に形成され、コレステリック構造を形成した上記構造式(I)で表わされる棒状化合物を含有するものである。
本発明に用いられる第1選択反射層の厚みは、所定の波長領域の光を選択反射する機能を実現できる範囲内であれば特に限定されるものではなく、本発明の電磁波反射フィルムの用途等に応じて適宜決定することができる。中でも本発明における第1選択反射層の厚みは0.1μm〜100μmの範囲内であることが好ましく、0.5μm〜20μmの範囲内であることがより好ましく、1μm〜10μmの範囲内であることがさらに好ましい。また、第1選択反射層における棒状化合物のコレステリック構造は右旋回構造であってもよく、または左旋回構造であってもよい。また、第1選択反射層にはこのような右旋回構造、または左旋回構造を形成させるためにカイラル剤が含有されてもよい。さらに、第1選択反射層には、棒状化合物のコレステリック構造をより規則正しいものにするためにレベリング剤が含有されてもよい。第1選択反射層に用いられるカイラル剤、およびレベリング剤については、上記「A.電磁波反射フィルムの製造方法」の項において、第1選択反射層形成工程に用いられる第1選択反射層形成用塗工液中に含有される第1カイラル剤、第1レベリング剤として説明したものと同様のものを用いることができる。
3.その他の構成
本発明の電磁波反射フィルムは、少なくとも透明基板、第1選択反射層、および第2選択反射層を有するものであるが、必要に応じて他の構成を有してもよい。他の構成は特に限定されるものではなく、本発明の電磁波反射フィルムの用途等に応じて所望の機能を有する構成を適宜選択して用いることができる。このような他の構成としては、例えば、上記第2選択反射層上形成され、コレステリック構造を形成した棒状化合物を含有する補充選択反射層を挙げることができる。本発明においてはこのような補充選択反射層を、1層または多層を積層して用いることができる。
上記補充選択反射層に用いられる棒状化合物は、コレステリック構造を形成することができる棒状化合物であれば特に限定されるものではないが、第1選択反射層および第2選択反射層に用いられるものと同様に、上記構造式(I)で表わされる棒状化合物が用いられることが好ましい。また、補充選択反射層には必要に応じてカイラル剤、およびレベリング剤が含有されていてもよい。補充選択反射層に用いられるカイラル剤、およびレベリング剤については、上記第2選択反射層に用いられる第2カイラル剤、および第2レベリング剤と同様のものを用いることができる。
4.電磁波反射フィルム
本発明の電磁波反射フィルムは、第1選択反射層および第2選択反射層中のコレステリック構造の旋回性に対応し、特定波長領域の右円偏光成分または左円偏光成分の電磁波を反射する機能を有するものである。ここで、コレステリック構造を形成した棒状化合物は、プレーナー配列のヘリカル軸に沿って入射した光(電磁波)の右旋および左旋の2つの円偏光のうち一方の偏光を選択的に反射する性質を有するが、この場合の最大旋光偏光光散乱は、下記式(1):
λ=nav・p (1)
において選択波長λで生じる。なお、式(1)中、navはヘリカル軸に直交する平面内の平均屈折率であり、pは棒状化合物の螺旋構造におけるヘリカルピッチである。
また、反射波長のバンド幅Δλは、下記式(2):
Δλ=Δn・p (2)
で表される。なお、式(2)中、Δnは、棒状化合物の複屈折率である。これらの式に示される通り、コレステリック構造を形成した棒状化合物を含有する選択反射層は、選択波長λを中心とした波長バンド幅Δλの範囲の光(電磁波)の右旋または左旋の円偏光成分の一方を反射し、他方の円偏光成分と他の波長領域の無偏光の光(電磁波)とを透過させる。したがって、本発明の電磁波反射フィルムにおいては棒状化合物のpを適宜制御することにより、所望の電磁波を反射させることができる。
本発明の電磁波反射フィルムは、赤外領域(λ=800nm以上の領域)に反射ピークを有するものであることが好ましい。これにより、車両用の熱線反射ガラス、建築用の熱線反射ガラス、太陽電池用の熱線反射フィルム等に有用な赤外線反射フィルムとすることができるからである。
中でも、本発明の電磁波反射フィルムは、少なくとも地上での太陽光スペクトルの赤外領域で最も短波長側に位置するピークを含む第一輻射エネルギー帯域に対応する第一反射帯域を有することが好ましく、特に上記第一反射帯域における最大反射率をRとし、上記Rの半値の反射率となる短波長側の波長をλとした場合に、上記λが900nm〜1010nmの範囲内にあることが好ましい(第1実施態様)。第一輻射エネルギー帯域に含まれる赤外線を効率良く反射することができるからである。このような第1実施態様の電磁波反射フィルムは、上記第1選択反射層および第2選択反射層をそれぞれ上記第一反射帯域を有するものとし、第1選択反射層が右旋回円偏光を選択反射し、第2選択反射層が左旋回円偏光を選択反射できるものとすること、あるいはその逆で第1選択反射層が左旋回円偏光を選択反射し、第2選択反射層が右旋回円偏光を選択反射できるものとすることによって得ることができる。
このような第1実施態様の電磁波反射フィルムの反射帯域について図を参照しながら説明する。図3は、地上での太陽光スペクトルである。この「地上での太陽光スペクトル」は、温帯における地上での平均的太陽光の輻射エネルギー(Wm−2/nm)の分布を示すものである(AM1.5G)。なお、地球軌道上での太陽光スペクトル(AM0)では、輻射エネルギーの分布はなだらかになるが、輻射エネルギーは大気中での反射、散乱、吸収等により減衰する。その結果、地上では、図3に示すような太陽光スペクトルが得られる。なお、本明細書においては、「地上での太陽光スペクトル」を単に「太陽光スペクトル」と称する場合がある。
図4は、第1実施態様の電磁波反射フィルムの反射帯域の一例を示すものである。図4に例示するように、第1実施態様の電磁波反射フィルムは、地上での太陽光スペクトルの赤外領域で最も短波長側に位置するピークを含む第一輻射エネルギー帯域21に対応する第一反射帯域31を有する。第一輻射エネルギー帯域21は、通常、波長1010nm付近にピークを有し、その波長範囲は950nm〜1150nmである。第一反射帯域31は、最大反射率Rを与える波長が、第一輻射エネルギー帯域21の波長範囲内にあるものをいう。第1実施態様においては、最大反射率Rの半値(1/2R)の反射率となる短波長側の波長をλとした場合に、λが900nm〜1010nmの範囲内にあることが好ましい。
ここで、λの上限が1010nmであることが好ましい理由は、以下の通りである。すなわち、太陽光スペクトルの第一輻射エネルギー帯域のピーク波長は1010nm付近であり、そのピーク波長の近傍において、赤外線のエネルギー密度は大きくなる。従って、第一輻射エネルギー帯域のピーク波長近傍の赤外線を効率良く反射するためには、少なくとも、最大反射率Rの半値となるλが、第一輻射エネルギー帯域のピーク波長以下であることが好ましい。
さらに、第1実施態様においてはλの上限が970nmであることが好ましく、960nmであることがより好ましく、950nmであることがさらに好ましい。λの上限が950nmであることがより好ましい理由は以下の通りである。すなわち、太陽光スペクトルの第一輻射エネルギー帯域におけるピーク強度をRS1とし、そのRS1の半値の強度となる短波長側の太陽光スペクトル波長をλS1とした場合に、λS1は950nm付近となる。そのため、λ≦λS1の関係を満たすように、λの値を設定することで、第一反射帯域は、第一輻射エネルギー帯域において赤外線のエネルギー密度が大きい部分をほぼカバーすることができる。そのため、より効果的に赤外線の反射を行うことができる。
一方、λの下限が900nmであることが好ましい理由は、以下の通りである。すなわち、λはRの半値の反射率の波長であるため、第一反射帯域は、λよりも短波長側に裾野の反射領域を有する。この裾野の反射領域の波長範囲は、現行の材料系においては、最大で100nm程度が想定される。そのため、λの下限が900nm未満であると、裾野の反射領域における最も短い波長が800nm未満となり、可視光領域に達する可能性がある。その場合、本発明の電磁波反射フィルムが赤味がかり、電磁波反射フィルムを介した視認性が低下する可能性がある。そのため、λの下限は900nmであることが好ましい。
また、第1実施態様においては図4に示すように、第一反射帯域31における最大反射率をRとし、Rの半値(1/2R)の反射率となる長波長側の波長をλとした場合に、λの波長範囲は1010nm〜1210nmの範囲内であることが好ましい。さらに、λの下限は1050nmであることが好ましく、1080nmであることがより好ましく、1090nmであることがさらに好ましい。λの下限が1090nmであることがより好ましい理由は以下の通りである。すなわち、太陽光スペクトルの第一輻射エネルギー帯域におけるピーク強度をRS1とし、そのRS1の半値の強度となる長波長側の太陽光スペクトル波長をλS2とした場合に、λS2は通常1090nm付近となる。そのため、λS2≦λの関係を満たすように、λの値を設定することが好ましい。一方、λの上限は1150nmであることが好ましい。
また、第一反射帯域のピーク波長の位置は、特に限定されるものではないが、第一輻射エネルギー帯域のピーク波長の近傍にあることが好ましく、例えば900nm〜1150nmの範囲内、中でも950nm〜1100nmの範囲内にあることが好ましい。また、λおよびλの間隔(λ−λ)は、例えば50nm〜200nmの範囲内、中でも100nm〜200nmの範囲内にあることが好ましい。
また、本発明の電磁波反射フィルムは、図5に示すように、上記第一反射帯域31に加えて、第二反射帯域32を有することが好ましい(第2実施態様)。このような第2実施態様の電磁波反射フィルムは、第1選択反射層が第一反射帯域を有するものとし、第2選択反射層が第二反射帯域を有するものとすること、またはその逆で第1選択反射層が第二反射帯域を有するものとし、第2選択反射層が第一反射帯域を有するものとすることにより得ることができる。なお、図5においては、便宜上、第一反射帯域31および第二反射帯域32を独立に記載しているが、実際には、両者が重複する部分において、合算された反射率が計測される。また、第二反射帯域32は、地上での太陽光スペクトルの赤外領域で二番目に短波長側に位置するピークを含む第二輻射エネルギー帯域22に対応するものである。第二輻射エネルギー帯域22は、通常、波長1250nm付近にピークを有し、その波長範囲は、1150nm〜1370nmである。第二反射帯域32は、最大反射率Rを与える波長が、第二輻射エネルギー帯域22の波長範囲内にあるものをいう。第2実施態様においては、最大反射率Rの半値(1/2R)の反射率となる長波長側の波長をλとした場合に、λは1250nm〜1450nmの範囲内にあることが好ましい。
ここで、λの下限が1250nmであることが好ましい理由は、以下の通りである。すなわち、太陽光スペクトルの第二輻射エネルギー帯域のピーク波長は1250nm付近であり、そのピーク波長の近傍において、赤外線のエネルギー密度は大きくなる。従って、第二輻射エネルギー帯域のピーク波長近傍の赤外線を効率良く反射するためには、少なくとも、最大反射率Rの半値となるλが、第二輻射エネルギー帯域のピーク波長以上であることが好ましい。そのため、λの下限は1250nmであることが好ましい。
さらに、λの下限は1330nmであることが好ましい。その理由は以下の通りである。すなわち、太陽光スペクトルの第二輻射エネルギー帯域におけるピーク強度をRS2とし、そのRS2の半値の強度となる長波長側の太陽光スペクトル波長をλS4とした場合に、λS4は1330nm付近となる。そのため、λS4≦λの関係を満たすように、λの値を設定することで、第二反射帯域は、第二輻射エネルギー帯域において赤外線のエネルギー密度が大きい部分をほぼカバーすることができる。そのため、より効果的に赤外線の反射を行うことができる。
一方、λの上限が1450nmであることが好ましい理由は、以下の通りである。すなわち、上述したように、一つの選択反射層において、λおよびλの間隔(λ−λ)は最大で200nm程度になる。なお、λは、Rの半値(1/2R)の反射率となる短波長側の波長である。一方、太陽光スペクトルの第二輻射エネルギー帯域のピークが1250nm付近であることを考慮した場合、λを1450nmよりも大きくすると、λが1250nmよりも大きくなり、第二反射帯域は、第二輻射エネルギー帯域において赤外線のエネルギー密度が大きい部分をほとんどカバーできなくなる。そのため、λの上限は1450nmであることが好ましい。また、第二反射帯域が、第二輻射エネルギー帯域をさらに効率良くカバーするためには、λの上限は1400nmであることがより好ましい。
また、λの波長範囲は特に限定されるものではないが、例えば1050nm〜1250nmの範囲内であることが好ましく、1050nm〜1200nmの範囲内であることがより好ましい。また、太陽光スペクトルの第二輻射エネルギー帯域におけるピーク強度をRS2とし、そのRS2の半値の強度となる短波長側の太陽光スペクトル波長をλS3とした場合に、λS3は通常1150nm付近となる。そのため、λ≦λS3の関係を満たすように、λの値を設定することが好ましい。そのため、λは1050nm〜1150nmの範囲内にあることが好ましい。また、第二反射帯域が、第二輻射エネルギー帯域をさらに効率良くカバーするためには、λは、1100nm〜1150nmの範囲内にあることがより好ましい。
また、第二反射帯域のピーク波長の位置は、特に限定されるものではないが、第二輻射エネルギー帯域のピーク波長の近傍にあることが好ましく、例えば1175nm〜1325nmの範囲内、中でも1225nm〜1275nmの範囲内にあることが好ましい。また、λおよびλの間隔(λ−λ)については、上述したλおよびλの間隔(λ−λ)と同様である。
5.電磁波反射フィルムの製造方法
本発明の電磁波反射フィルムは、例えば、上記「A.電磁波反射フィルムの製造方法」の項において説明した本発明の電磁波反射フィルムの製造方法によって製造することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。なお、後述する「部」とは、特に断りのない限り、「重量部」を意味するものとする。
[実施例1]
透明基板として、ポリエチレンテレフタレートからなる二軸延伸フィルムを準備した。次に、両末端に重合可能なアクリレートを有するとともに中央部のメソゲンと上記アクリレートとの間にスペーサを有する、液晶性モノマー分子OPT-01(DNPファインケミカル福島製)(下記構造式(I))97.4部と、両側の末端に重合可能なアクリレートを有するカイラル剤(右旋回性、Paliocolor(登録商標) LC756(BASF社製))2.6部とを溶解させたシクロヘキサノン溶液を準備した。なお、上記シクロヘキサノン溶液には、上記液晶性モノマー分子に対して5.0重量%の光重合開始剤(イルガキュア184)とレベリング剤(BYK−361N)0.06重量%を添加した(固形分30重量%)。これを第1選択反射層形成用塗工液とした。
Figure 0005700045
次に両末端に重合可能なアクリレートを有するとともに中央部のメソゲンと上記アクリレートとの間にスペーサを有する、液晶性モノマー分子OPT-01(DNPファインケミカル福島製)(上記構造式(I))97.9部と、両側の末端に重合可能なアクリレートを有するカイラル剤(右旋回性、Paliocolor(登録商標) LC756(BASF社製))2.1部とを溶解させたシクロヘキサノン溶液を準備した。なお、上記シクロヘキサノン溶液には、上記液晶性モノマー分子に対して5.0重量%の光重合開始剤(イルガキュア184)とレベリング剤(BYK−361N)0.06重量%を添加した(固形分30重量%)。これを第2選択反射層形成用塗工液とした。
その次に、上記の二軸延伸フィルムに、配向膜を介さずにバーコーターにて、上記第1選択反射層形成用塗工液を塗布した。次いで、100℃で2分間保持し、第1選択反射層形成用塗工液中のシクロヘキサノンを蒸発させて、液晶性モノマー分子を配向させ、右旋回性塗膜(第1選択反射層形成用層)を得た。そして、得られた第1選択反射層形成用層に、紫外線照射装置(フュージョン社製、Hバルブ、以下同じ)を用いて紫外線を50mJ/cm(照射量測定はオーク製作所社製、UV−351にて測定、以下同じ)照射し、第1選択反射層形成用層中の光重合開始剤から発生するラジカルによって配向した液晶性モノマー分子のアクリレートおよびカイラル剤のアクリレートを3次元架橋してポリマー化し、二軸延伸フィルム上にコレステリック構造を固定化することにより、第1選択反射層(膜厚5μm)を形成した。このとき、第1選択反射層表面の純水に対する接触角は77.1°、ビッカース硬度は12.7であった。
更に上記第1選択反射層の上にバーコーターにて、上記第2選択反射層形成用塗工液を塗布した。次いで、100℃で2分間保持し、第2選択反射層形成用塗工液中のシクロヘキサノンを蒸発させて、液晶性モノマー分子を配向させ、右旋回性塗膜(第2選択反射層形成用層)を得た。そして、得られた第2選択反射層形成用層に、紫外線照射装置を用いて紫外線を800mJ/cm照射し、第2選択反射層形成用層中の光重合開始剤から発生するラジカルによって配向した液晶性モノマー分子のアクリレートおよびカイラル剤のアクリレートを3次元架橋してポリマー化し、コレステリック構造を固定化することにより、第2選択反射層(膜厚5μm)を形成した。これにより、電磁波反射フィルム1を得た。
[実施例2]
両末端に重合可能なアクリレートを有するとともに中央部のメソゲンと上記アクリレートとの間にスペーサを有する、液晶性モノマー分子OPT-01(DNPファインケミカル福島製)(上記構造式(I))96.0部と、両側の末端に重合可能なアクリレートを有するカイラル剤(左旋回性、CNL−716(ADEKA社製))4.0部とを溶解させたシクロヘキサノン溶液を準備した。なお、上記シクロヘキサノン溶液には、上記液晶性モノマー分子に対して5.0重量%の光重合開始剤(イルガキュア184)とレベリング剤(BYK−361N)0.06重量%を添加した(固形分30重量%)。これを第2選択反射層形成用塗工液とした。そして、このような第2選択反射層形成用塗工液を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により電磁波反射フィルム2を得た。
なお、第1選択反射層表面の純水に対する接触角は78.7°、ビッカース硬度は13.1であった。
[比較例1]
第1選択反射層形成用層に対する紫外線照射量を1600mJ/cmとしたこと以外は、実施例1と同様の方法により電磁波反射フィルム3を得た。
[比較例2]
第1選択反射層形成用層に対する紫外線照射量を1600mJ/cmとしたこと以外は、実施例2と同様の方法により電磁波反射フィルム4を得た。
[評価]
実施例1、2および比較例1、2において作製した電磁波反射フィルム1〜4について第2選択反射層の正反射率を測定した。その結果を図6に示す。図6(a)は実施例1および比較例1に関する測定結果を示すグラフであり、図6(b)は実施例2および比較例2に関する測定結果を示すグラフである。また、実施例1、2および比較例1、2において作製した電磁波反射フィルム1〜4についてヘイズを測定した結果、電磁波反射フィルム1(実施例1)が0.8%、電磁波反射フィルム2(実施例2)が0.9%、電磁波反射フィルム3(比較例1)が1.7%、および電磁波反射フィルム4(比較例2)が2.0%であった。なお、ヘイズはJIS K7136に準拠し、村上色彩研究所製HM-150を測定装置として用いて測定した。
10 … 電磁波反射フィルム
11 … 透明基板
12 … 第1選択反射層
12’ … 第1選択反射層形成用層
13 … 第2選択反射層
13’ … 第2選択反射層形成用層

Claims (4)

  1. 透明基板を用い、前記透明基板上に、下記構造式(I)で表わされる棒状化合物、前記棒状化合物に旋回性を与える第1カイラル剤、および第1レベリング剤を含有する第1選択反射層形成用塗工液を塗工して第1選択反射層形成用層を形成し、前記第1選択反射層形成用層に25mJ/cm〜800mJ/cmの範囲の紫外線を照射することにより第1選択反射層を形成する第1選択反射層形成工程と、
    下記構造式(I)で表わされる棒状化合物、前記棒状化合物に旋回性を与える第2カイラル剤、および第2レベリング剤を含有する第2選択反射層形成用塗工液を用い、前記第1選択反射層上に直接的に接するように前記第2選択反射層形成用塗工液を塗工して第2選択反射層形成用層を形成し、前記第2選択反射層形成用層に紫外線を照射することにより第2選択反射層を形成する第2選択反射層形成工程と、
    を有し、
    前記第1選択反射層の表面の純水に対する接触角が65〜85度の範囲内であることを特徴とする、電磁波反射フィルムの製造方法。
    Figure 0005700045
  2. 透明基板を用い、前記透明基板上に、下記構造式(I)で表わされる棒状化合物、前記棒状化合物に旋回性を与える第1カイラル剤、および第1レベリング剤を含有する第1選択反射層形成用塗工液を塗工して第1選択反射層形成用層を形成し、前記第1選択反射層形成用層に25mJ/cm〜800mJ/cmの範囲の紫外線を照射することにより第1選択反射層を形成する第1選択反射層形成工程と、
    下記構造式(I)で表わされる棒状化合物、前記棒状化合物に旋回性を与える第2カイラル剤、および第2レベリング剤を含有する第2選択反射層形成用塗工液を用い、前記第1選択反射層上に直接的に接するように前記第2選択反射層形成用塗工液を塗工して第2選択反射層形成用層を形成し、前記第2選択反射層形成用層に紫外線を照射することにより第2選択反射層を形成する第2選択反射層形成工程と、
    を有し、
    前記第1選択反射層の表面のビッカース硬度が5〜25の範囲内であることを特徴とする、電磁波反射フィルムの製造方法。
    Figure 0005700045
  3. 透明基板と、前記透明基板上に形成され、コレステリック構造を形成した下記構造式(I)で表わされる棒状化合物を含有する第1選択反射層と、前記第1選択反射層上に形成され、コレステリック構造を形成した下記構造式(I)で表わされる棒状化合物を含有する第2選択反射層と、を有する電磁波反射フィルムであって、
    前記第2選択反射層が前記第1選択反射層上に直接的に接するように形成されており、かつ前記第2選択反射層において選択反射される光のうち正反射される光の割合が80%以上であり、
    前記第1選択反射層の表面の純水に対する接触角が65〜85度の範囲内であることを特徴とする、電磁波反射フィルム。
    Figure 0005700045
  4. 透明基板と、前記透明基板上に形成され、コレステリック構造を形成した下記構造式(I)で表わされる棒状化合物を含有する第1選択反射層と、前記第1選択反射層上に形成され、コレステリック構造を形成した下記構造式(I)で表わされる棒状化合物を含有する第2選択反射層と、を有する電磁波反射フィルムであって、
    前記第2選択反射層が前記第1選択反射層上に直接的に接するように形成されており、かつ前記第2選択反射層において選択反射される光のうち正反射される光の割合が80%以上であり、
    前記第1選択反射層の表面のビッカース硬度が5〜25の範囲内であることを特徴とする、電磁波反射フィルム。
    Figure 0005700045
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