JP5674287B2 - 靴下 - Google Patents
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Description
そしてこれらの靴下は、スポーツ時の激しい動作によるズリ落ちを防止することが必須であり、靴下のズリ落ちを防止する技術に関しては、従来より多く検討されている。例えば、足首から履き口に至って編み込むゴムの引っ張り力や領域を変化させることにより、履き心地が良く、ズリ落ちを防止する靴下を提供することについての開示がある(特許文献1〜3)。また、糸の編成や給糸量を変化させることにより、部分的な締め付けや靴下の形状を調整することにより、前記効果を提供することについての開示がある(特許文献4、5)。
しかし、前記技術を用いた靴下は、履き口を折り返して二重に形成しているために、履き口が分厚くなってしまう。さらにはレギュラーサイズであると人体の膝から下の脚部における最も太い部分の近辺(脛と脹脛の周り)に履き口が位置し、履き口が伸長することにより、履き口の上部が脚部への線接触となり、着圧が高くなって、脛と脹脛の周りが太い人ほど、着用時の不快感または痛みを感じる原因となっていた。
前記靴下は、フット部とレッグ部とからなり、レッグ部の上端を折り返して、二重に重ねて履き口とするタイプの靴下であり、
前記レッグ部の上端を二重に重ねる部分が、表糸と弾性糸のみから編成され、又、二重に重ねる部分以外のレッグ部は表糸と裏糸、弾性糸で編成したことを特徴とするものである。
より好ましくは、上端を二重に重ねた部分である履き口と、その履き口の直下である部分をリング状に輪切りにし、150mm伸長させたときの応力の差が5.0N以内とし、
さらに好ましくは、履き口のウェール方向の長さが14mm以上、40mm未満とすることを特徴とする靴下である。
本発明は、これを解消するためのものである。
裏糸とは、靴下の形状に編み終えた際、足に触れる側(内側)に大部分が出てくる糸の事である。主に、靴下のストレッチ性、強度、形状などに寄与する糸である。
弾性糸とは、靴下の形状に編み終えた際、足に触れる側(内側)に大部分が出ており、ポリウレタン、ポリエステルの伸張性がある素材からなる糸である。主に、靴下のストレッチ性、形状などに寄与する糸である。
図1はシングルシリンダを用いた編み機により編成した、レッグ部の上端を折り返して、二重に重ねて履き口とするレギュラーサイズの靴下1の従来品、また本発明品の外観図である。外観においては、従来品も、本発明品も同様である。
図2(b)は図1における靴下のI−I断面図において、本発明の一実施例である1bの、履き口を二重に重ねた部分2bとその直下部の断面図である。
これらにより、従来品1aより本発明品1bは、裏糸が無い分だけ折り返し部分が薄くなっていることがわかる。
図3(b)は、本発明品における靴下1bを人体の脚部9に着用した時のイメージ図である。
これらは、本発明品1bよりも従来品1aの履き口が二重となっているために、履き口が分厚くなり、脛と脹脛に履き口の上部が線接触して衣服圧が高くなり、皮膚に食い込んで、着用感が良好で無い又は痛みを生じている状態を示している。
これによると、本発明品1bは、従来品1aよりも履き口において1.0Kpa程度低くなっているのが分かる。また、本発明品1bは従来品1a、他社品A・Bと比較しても、足首部、履き口と足首の中間部、履き口部において、衣服圧の差が1.0Kpa以下となっており、バランスよく締め付けられていることが分かる。さらには本発明品1bは、足首部、履き口と足首の中間部、履き口部において衣服圧が2.0Kpa未満であるのに対し、従来品1a、他社品A・Bでは、いずれかの部分が2.0Kpa以上の値であることが分かる。一般に衣服圧が2.0Kpa以下の衣服圧であれば、着用感がきつく感じ難いと言われている。
1:非常に悪い 2:悪い 3:普通 4:良い 5:非常に良い
として被験者は判断している。
調査結果として、衣服圧差が1Kpa前後の場合に、4:良い 5:非常に良いという傾向が強くなっており、1Kpa以内であればより良好な着用感が得られることが分かる。
これによると、従来品1aよりも本発明品1bでは、伸ばし初めの段階から荷重が少なく、徐々に応力差が広がって行き、120mm辺りから二次曲線的に急激に差が広がり、150mm付近では、10N以上の応力差となっている。よってこれにより、同じ伸びの場合は、従来品1aより本発明品1bの履き口部分の方がストレッチ性が良く、伸びが大きくなればなるほど、ストレッチ性が悪くなることがわかる。つまり、足が太くなるに従い、従来品ではより締め付け感が生じることになる。つまり、従来品1aよりも様々なレッグ形状に本発明品1bは適応が可能であるといえる。
これによると、従来品1aの履き口と、履き口の直下である部分の応力差は150mm付近で10N前後となっていることが分かる。
これによると、本発明品1bの履き口と、履き口の直下である部分の応力差は150mm付近で5N以下の応力差となっており、従来品1aの場合と比較すると、その応力差は半分以下であり、締め付け感が緩和されているといえる。
このグラフの統計値を参照すると、脹脛部の最大周囲の被験者中での最大値が、480mmである。前記図6の説明に記載の試料を、150mmまで伸長させた状態では、脹脛500mmの人が着用した時の状態を再現しており、(脹脛断面を円周≒(試料の元の長さ+伸長分)×2と仮定したとき、(105mm+150mm)×2≒500mm)150mm伸長させた時の荷重を基準値とすることで、全てのターゲットを包括できることになる。
1:非常に悪い 2:悪い 3:普通 4:良い 5:非常に良い
として被験者は判断している。
調査結果として、履き口における応力差が5N前後の場合、履き心地が、4:良い 5:非常に良い とする傾向が強く、5N以内であればより良好な着用感が得られることが分かる。
図9(b)は、前記靴下の履き口の高さが10mmにおける、図1のI-I断面図を詳細に示したものである。
本発明品による靴下では、履き口を内部に折り返しているため、折り返した部分の上下端が湾曲した形状となる。図9(a)に示すように、履き口部が14mm以上であれば、上下端の湾曲した部位10aを除いても、10mm以上は平坦な部位11aとなり、脚表面と靴下の生地が広い面接触となるため、局部的な応力集中が起き難く、結果履き心地がきついと感じ難い。
図9(b)に示すように、履き口部が14mm未満であれば、上下端の湾曲した部位10bを除いた平坦な部位11bは10mm未満となり、脚表面と靴下の生地が狭い線接触となるため、局部的な応力集中が起き易く、結果履き心地がきついと感じ易い。よって、図9(a)に示すように履き口の高さは14mm以上であることが好ましく、さらには意匠性を保持するためには40mm以下であることが好ましい。
(実施例1)
本実施例の靴下の糸使いは、表糸として、アクリル糸(32/−:毛番手)、裏糸として、ポリウレタンにナイロンをカバーリングしているFTY(ファイバーツイステッドヤーン)(繊度:33decitex(30d)/77decitex(70d))及び弾性糸として、ポリウレタンにナイロンをカバーリングしているDCY(ダブルカバードヤーン)(繊度:77decitex(70d)/77decitex(70d))の3種類からなり、表糸、裏糸及び弾性糸が靴下の全体を、表糸と裏糸が履き口部分を構成している。
永田精機社製の丸編機。径が3.75インチであり、針本数が132本である。
本実施例品の編成は、履き口部分、足首部分、足部分、つま先部分の順に編んだ。始めは表糸、弾性糸のみで編み、40mm編んだところで裏糸も加えて編んだ。踵部分の成型時は一部の針だけが上下運動を繰り返し、残りの針は止めておき、針は円周運動から円弧運動に切り替えた。円弧運動中、踵部の最も膨らみのある部位の成型にかけて上下運動する針の数を増やしていき、最も膨らみのある部位を越した後、上下運動する針の数を減らしていく。そうすることで、踵部分を凸状に成型することができた。その後、針は円周運動に戻り、足底部から足甲部の部位を編んだ。
(比較例1)
比較品の編成は、履き口部分、足首部分、足部分、つま先部分の順に編んだ。始めから終わりまで表糸、裏糸、弾性糸で編んだ。踵部分の成型時は一部の針だけが上下運動を繰り返し、残りの針は止めておき、針は円周運動から円弧運動に切り替えた。円弧運動中、踵部の最も膨らみのある部位の成型にかけて上下運動する針の数を増やしていき、最も膨らみのある部位を越した後、上下運動する針の数を減らしていく。そうすることで、踵部分を凸状に成型することができた。その後、針は円周運動に戻り、足底部から足甲部の部位を編んだ。
実施例1及び比較例1の靴下を被験者に1日着用してもらい、履き口の締め付け感、及び快適性、全体のズリ落ちの程度について、比較例1と実施例1を5段階で絶対評価し、その結果を被験者全員の平均値として、下記表1に示した。被験者は、それぞれ10名とした。
5 良好
4 概ね良好
3 普通
2 少しきつい
1 きつい
5 良い
4 やや良い
3 同等
2 やや悪い
1 悪い
5 全くズリ落ちない
4 ほとんどズリ落ちない
3 ズリ落ちない
2 少しズリ落ちる
1 ズリ落ちる
1a 従来品における靴下
1b 本発明品における靴下
2 従来品、本発明品における靴下1の、履き口において二重に重ねた部分
2a 従来品における靴下1aの、履き口において二重に重ねた部分の断面図
2b 本発明品における靴下1bの、履き口において二重に重ねた部分の断面図
3 従来品、本発明品における靴下1の、履き口において二重に重ねた部分2の縫着ライン
3a 従来品における靴下1aの、レッグ部の履き口において二重に重ねた部分2aの縫着ライン
3b 従来品における靴下1bの、レッグ部の履き口において二重に重ねた部分2bの縫着ライン
4 フット部
5 レッグ部
6 表糸
7 裏糸
8 弾性糸
9 人体における脚部
10a 靴下1の履き口を折り返した部分の高さが、14mmにおける場合の上下端
10b 靴下1の履き口を折り返した部分の高さが、10mmにおける場合の上下端
11a 靴下1の履き口を折り返した部分の高さが、14mmにおける場合の肌との接触部分
11b 靴下1の履き口を折り返した部分の高さが、10mmにおける場合の肌との接触部分
Claims (2)
- シングルシリンダを用いた編み機により編成した、レギュラーサイズの靴下であって、
前記靴下は、フット部とレッグ部とからなり、レッグ部の上端を折り返して、二重に重ねて履き口とするタイプの靴下であり、
前記レッグ部の上端を二重に重ねる部分が、表糸と弾性糸のみから編成され、又、二重に重ねる部分以外のレッグ部は表糸と裏糸、弾性糸で編成した靴下であって、前記靴下のレッグ部において、足首部、足首と履き口の中間部、履き口部での衣服圧の最大値と最小値の差が1.0kpa以内とし、
前記靴下のレッグ部において、上端を二重に重ねた部分である履き口と、その履き口の直下である部分をリング状に輪切りにし、150mm伸長させたときの応力の差が5.0N以内とした靴下。 - 前記靴下の前記履き口のウェール方向の長さが14mm以上、40mm未満とした、請求項1に記載の靴下。
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