JP5673010B2 - 多層ボトル - Google Patents
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Description
1.最外層および最内層、ならびに最外層と最内層との間に位置する少なくとも1層のバリア層を含む多層ボトルであって、該最外層および最内層が、テレフタル酸を80モル%以上含むジカルボン酸成分およびエチレングリコールを80モル%以上含むジオール成分を重合して得られる熱可塑性ポリエステル樹脂(ポリエステル(A))により主として構成され、かつ、バリア層がメタキシリレンジアミンを70モル%以上含むジアミン成分と、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸を70モル%以上含むジカルボン酸成分とを重縮合して得られるポリアミド(B)と、スルホン酸金属塩基を有する共重合成分を含有するポリエステル(C)の少なくとも二成分からなるブレンド物であることを特徴とする多層ボトル。
2.前記ポリエステル(C)の重量が、バリア層重量に対して40〜90%である第1項に記載の多層ボトル。
3.前記ポリアミド(B)の数平均分子量が10000〜30000である第1項に記載の多層ボトル。
4.前記スルホン酸金属塩基を有する共重合成分が、5−ナトリウムスルホイソフタル酸である第1項に記載の多層ボトル。
5.前記ポリエステル(C)が、0.1〜1モル%の5−ナトリウムスルホイソフタル酸を含むものである第1項に記載の多層ボトル
6.ポリアミド(B)とポリエステル(C)の溶融粘度比が、0.4〜1である第1項に記載の多層ボトル
7.前記バリア層が、ポリアミド(B)とポリエステル(C)が多層構造を有するペレットであって、ポリアミド(B)がコア層、ポリエステル(C)がスキン層である多層構造ペレットを成形して得られる第1項に記載の多層ボトル。
8.前記バリア層が、ジアミド化合物および/またはジエステル化合物を、バリア層の合計量100重量部に対して0.005〜1.0重量部含有する第1項に記載の多層ボトル。
9.ポリエステル(A)層/バリア層/ポリエステル(A)層の3層構造を有する第1項に記載の多層ボトル。
10.ポリエステル(A)層/バリア層/ポリエステル(A)層/バリア層/ポリエステル(A)層の5層構造を有する第1項に記載の多層ボトル。
11.多層ボトル総重量に対する前記バリア層の重量が1〜20重量%である第1項に記載の多層ボトル。
r=(1−cN−b(C−N))/(1−cC+a(C−N))
式中、a:M1/2
b:M2/2
c:18.015 (水の分子量)
M1:ジアミンの分子量(g/mol)
M2:ジカルボン酸の分子量(g/mol)
N:末端アミノ基濃度(当量/g)
C:末端カルボキシル基濃度(当量/g)
ASTM D2463−95 ProcedureBに基づき、容器の落下試験により層間剥離高さを求めて評価した。層間剥離高さが高いほど、耐層間剥離性が良好であることを示す。まず、多層ボトルに水を満たしキャップをした後、多層ボトルを落下させ層間剥離の有無を目視で判定した。多層ボトルは底部が床に接触するように垂直落下させた。落下高さ間隔は15cm。テストボトル数は30本。結果が300cm以上となる場合は、剥離は「なし」と判断した。
(a)末端アミノ基濃度([NH2]μeq/g)
ポリアミド0.2〜0.5gを精秤し、フェノール/エタノール=4/1容量溶液30mlにポリアミドを撹拌下に溶解した。ポリアミドが完全に溶解した後、N/100塩酸で中和滴定して求めた。
(b)末端カルボキシル基濃度([COOH]μeq/g)
ポリアミド0.2〜0.5gを精秤し、ベンジルアルコール30mlに窒素気流下160〜180℃でポリアミドを撹拌下に溶解した。ポリアミドが完全に溶解した後、窒素気流下80℃まで冷却し、撹拌しながらメタノール10mlを加え、N/100水酸化ナトリウム水溶液で中和滴定して求めた。
ポリアミドのアミノ基濃度([NH2]μeq/g)とカルボキシル基濃度([COOH]μeq/g)から、次式(イ)により数平均分子量(Mn)を算出した。
Mn=2×106/([NH2]+[COOH]) (イ)
JISK-7105に準じて、ボトル胴部を5cm×5cmに切出し、日本電色工業製の測定装置(COH-300)を利用して測定した。
目視にてボトルのギラつき具合を評価し、パール状が激しい場合を×、若干パール状である場合を○、パール状がほぼ認められない場合を◎とした。
実施例及び比較例では以下の材料を使用した。
(1)ポリエステル1(PET1)
共重合PET樹脂(固有粘度=0.8dl/g、イソフタル酸3.3モル%共重合、ジカルボン酸成分における5−スルホン酸ナトリウム量=0.1モル%)を使用した。使用に際しては除湿乾燥機にて150℃6時間乾燥したものを用いた。
(2)ポリエステル2(PET2)
共重合PET樹脂(固有粘度=0.8dl/g、イソフタル酸2.0モル%共重合、ジカルボン酸成分における5−スルホン酸ナトリウム量=0.45モル%)を使用した。使用に際しては除湿乾燥機にて150℃6時間乾燥したものを用いた。
(3)ポリエステル3(PET3)
共重合PET樹脂(商品名:ユニペットBK-2180、固有粘度=0.83dl/g、スルホン酸金属塩基を有さない)を使用した。使用に際しては除湿乾燥機にて150℃6時間乾燥したものを用いた。
(4)ポリアミド1(PA1)
攪拌機、分縮器、冷却器、温度計、滴下槽および窒素ガス導入管を備えたジャケット付きの50L反応缶に、アジピン酸15kg、次亜リン酸ナトリウム一水和物13gを仕込み、十分窒素置換し、さらに少量の窒素気流下にて180℃に昇温し、アジピン酸を均一に溶融させた後、系内を撹拌しつつ、これにメタキシリレンジアミン13.6kgを、170分を要して滴下した。この間、内温は連続的に245℃まで上昇させた。なお重縮合により生成する水は、分縮器および冷却器を通して系外に除いた。メタキシリレンジアミンの滴下終了後、内温をさらに260℃まで昇温し、1時間反応を継続した後、ポリマーを反応缶下部のノズルからストランドとして取り出し、水冷後ペレット化してポリマーを得た。次に、上記操作にて得たポリマーを100℃で48時間真空乾燥することにより乾燥及び結晶化したペレットを得た。得られたポリアミドの評価結果を表1に示す。
(5)ポリアミド2(PA2)
メタキシリレンジアミンを13.7kgとした以外はポリアミド1と同様に合成した。
(6)ポリアミド3(PA3)
メタキシリレンジアミンを13.75kgとした以外はポリアミド1と同様に合成した。
(7)ポリアミド4(PA4)
メタキシリレンジアミンを13.9kgとした以外はポリアミド1と同様に合成した。
(8)ポリアミド5(PA5)
メタキシリレンジアミンを13.95kgとした以外はポリアミド1と同様に合成した
下記の条件により、ポリエステル(A)層/バリア層/ポリエステル(A)層からなる3層プリフォーム(27g)を射出成形し、冷却後、プリフォームを加熱し2軸延伸ブロー成形を行い、多層ボトルを得た。尚、ポリエステル(A)層を構成する樹脂としては、固有粘度(フェノール/テトラクロロエタン=6/4(重量比)の混合溶媒を使用。測定温度30℃。)が0.75のポリエチレンテレフタレート(日本ユニペット製 RT543C)を使用し、バリア層を構成する樹脂(バリア樹脂)としては、表2記載の混合樹脂を使用した。得られた多層ボトルの総重量に対するバリア層の重量は5重量%であった。多層ボトルの評価結果を表1に示す。
全長95mm、外径22mm、肉厚4.2mm。なお、3層プリフォームの製造には、名機製作所(株)製の射出成形機(型式:M200、4個取り)を使用した。
(3層プリフォーム成形条件)
スキン側射出シリンダー温度:275℃
コア側射出シリンダー温度 :260℃
金型内樹脂流路温度 :270℃
金型冷却水温度 :15℃
プリフォーム中のバリア樹脂の割合:5重量%
(多層ボトル形状)
全長223mm、外径65mm、内容積500ml、底部形状はペタロイドタイプ、胴部にディンプルは無し。なお、2軸延伸ブロー成形はフロンティア社製ブロー成形機(型式:EFB1000ET)を使用した。
(2軸延伸ブロー成形条件)
プリフォーム加熱温度:108℃
延伸ロッド用圧力:0.5MPa
一次ブロー圧力:0.7MPa
二次ブロー圧力:2.5MPa
一次ブロー遅延時間:0.34sec
一次ブロー時間:0.30sec
二次ブロー時間:2.0sec
ブロー排気時間:0.6sec
金型温度:30℃
バリア層組成を表2に記載のものに変更した以外は実施例1と同様にして多層ボトルを得た。多層ボトルの評価結果を表2に示す。
S6007:ポリメタキシリレンアジパミド(三菱ガス化学株式会社製 MXナイロンS6007)
Claims (11)
- 最外層および最内層、ならびに最外層と最内層との間に位置する少なくとも1層のバリア層を含む多層ボトルであって、該最外層および最内層が、テレフタル酸を80モル%以上含むジカルボン酸成分およびエチレングリコールを80モル%以上含むジオール成分を重合して得られる熱可塑性ポリエステル樹脂(ポリエステル(A))により主として構成され、かつ、バリア層がメタキシリレンジアミンを70モル%以上含むジアミン成分と、炭素数4〜20のα,ω−直鎖脂肪族ジカルボン酸を70モル%以上含むジカルボン酸成分とを重縮合して得られるポリアミド(B)と、スルホン酸金属塩基を有する共重合成分を含有するポリエステル(C)の少なくとも二成分からなるブレンド物であることを特徴とする多層ボトル。
- 前記ポリエステル(C)の重量が、バリア層重量に対して40〜90%である請求項1に記載の多層ボトル。
- 前記ポリアミド(B)の数平均分子量が10000〜30000である請求項1に記載の多層ボトル。
- 前記スルホン酸金属塩基を有する共重合成分が、5−ナトリウムスルホイソフタル酸である請求項1に記載の多層ボトル。
- 前記ポリエステル(C)が、0.1〜1モル%の5−ナトリウムスルホイソフタル酸を含むものである請求項1に記載の多層ボトル
- ポリアミド(B)とポリエステル(C)の溶融粘度比が、0.4〜1である請求項1に記載の多層ボトル
- 前記バリア層が、ポリアミド(B)とポリエステル(C)が多層構造を有するペレットであって、ポリアミド(B)がコア層、ポリエステル(C)がスキン層である多層構造ペレットを成形して得られる請求項1に記載の多層ボトル。
- 前記バリア層が、ジアミド化合物および/またはジエステル化合物を、バリア層の合計量100重量部に対して0.005〜1.0重量部含有する請求項1に記載の多層ボトル。
- ポリエステル(A)層/バリア層/ポリエステル(A)層の3層構造を有する請求項1に記載の多層ボトル。
- ポリエステル(A)層/バリア層/ポリエステル(A)層/バリア層/ポリエステル(A)層の5層構造を有する請求項1に記載の多層ボトル。
- 多層ボトル総重量に対する前記バリア層の重量が1〜20重量%である請求項1に記載の多層ボトル。
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