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JP5667308B2 - MDM2/4とp53との相互作用の阻害剤の結晶形 - Google Patents

MDM2/4とp53との相互作用の阻害剤の結晶形 Download PDF

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Description

イントロダクション
本発明は、p53またはその変異体と、MDM2および/またはMDM4、またはそれらの変異体それぞれとの間の相互作用、特に、MDM2および/またはMDM4、またはそれらの変異体への結合に関連する疾患または障害の処置に有用な、(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オン硫酸塩の結晶形、該結晶形を調製するための方法、該結晶形を含む医薬調製物、疾患または障害の処置(治療および/または予防を含む)におけるそのような結晶形の使用および使用方法、および/または以下に明記する関連主題に関する。
p53は、TP53、p53、TP73、p73、TP63、TP73L、p63という名称を有する、すべての遺伝子および/またはそれらによりコードされるタンパク質を指す。MDM2は、MDM2、Mdm2、HDM2、Hdm2という名称を有する、すべての遺伝子および/またはそれらによりコードされるタンパク質を指す。MDM4は、MDM4、Mdm4、HDM4、Hdm4、MDMX、MdmX、HDMX、HdmXという名称を有する、すべての遺伝子および/またはそれらによりコードされるタンパク質を指す。
タンパク質p53は、細胞の完全性を制御することを助け、応答の中でもとりわけ、増殖停止またはアポトーシス(制御された細胞死)を開始することにより、回復不能な損傷を受けた細胞の増殖を防ぐ、腫瘍抑制タンパク質として知られている。p53は、例えば、細胞周期およびアポトーシスを調節する多くの遺伝子を調節できる、転写因子であるという点で、その作用を媒介する。したがって、p53は、重要な細胞周期阻害因子である。これらの活性は、p53腫瘍サプレッサー(supressor)の重要な負の調節因子であるMDM2によって、厳密に制御される。「MDM2」(元は、癌遺伝子「murine double minute2」)は、遺伝子およびその遺伝子によりコードされるタンパク質の両方の名称を指す。MDM2タンパク質は、p53腫瘍抑制因子のN末端トランス活性化ドメイン(TAD)を認識して、p53のユビキチン依存性分解を媒介するE3ユビキチンリガーゼとして、およびp53転写活性化の阻害因子として機能する。
MDM2タンパク質をコードする、元のマウス癌遺伝子は、元々、形質転換マウス細胞株からクローン化された。このタンパク質のヒトホモログは、その後同定され、HDM2(「human double minute2」の略)と呼ばれることもある。MDM2の癌遺伝子としての役割をさらに支えるが、とりわけ、軟部組織肉腫、骨癌、例えば、骨肉腫、乳房腫瘍、膀胱癌、リー・フラウメニ症候群、脳腫瘍、横紋筋肉腫、および副腎皮質癌などを含めた、いくつかのヒト腫瘍および増殖性疾患タイプは、MDM2レベルが増大していることが示されている。MDM2ファミリーに属する別のタンパク質は、MDMXとしても知られている、MDM4である。
したがって、例えば、影響を受けた細胞における突然変異、多型または分子欠損による、MDM2/p53比の調節不全を、多くの増殖性疾患において見出すことができる。MDM2は、言及したその作用ゆえに、腫瘍抑制タンパク質p53の活性を阻害し、したがって、p53の腫瘍抑制活性の喪失を媒介し、細胞の無制御増殖を妨げる調節機構を阻害し得る。結果として、無制御増殖が起こり、腫瘍、白血病、または他の増殖性疾患が起き得る。
本明細書における、MDM2/p53相互作用の阻害への言及は、本明細書におけるMDM2/p53相互作用および/またはMDM4/p53相互作用、特に、Hdm2/p53および/またはHdm4/p53相互作用を含む。
MDM2/p53相互作用に関連する疾患または障害を処置する際に使用する医薬組成物を提供するのに有用な、(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オンの結晶形の必要性が存在する。
発明の概要
本明細書に記載した(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オン硫酸塩の結晶形Iは、遊離塩基の非晶形と比較して、加工特性が大幅に改善し、かつ、溶解性および安定性が改善することが判明した。
スラリー法を使用して得られた、例106の硫酸塩の結晶形IについてのX線粉末回折データを示す図である。 貧溶媒法を使用して得られた、例106の硫酸塩の結晶形IについてのX線粉末回折データを示す図である。
発明の詳細な説明
一実施形態では、(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オン硫酸塩の結晶形が提供される。特に、硫酸塩は、重硫酸塩(bisulphate)である。
別の実施形態では、18.8、21.3および22.7(角度2θ°、誤差±0.2°)のピークを含む、CuKα線を使用した粉末X線回折パターンを有する、(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オン重硫酸塩の結晶形が提供される。
別の実施形態では、本発明は、本明細書の図1または図2に示す粉末X線回折パターンとして実質的に同じである、CuKα線を使用した粉末X線回折パターンを有する、(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オン重硫酸塩の結晶形を提供する。
さらなる別個の実施形態では、本発明は、以下のものを提供する:
・医薬品として使用するための、本明細書で規定した通りの結晶形。
・MDM2および/またはMDM4の活性により媒介される障害または疾患の処置において使用するための、本明細書で規定した通りの結晶形。
・MDM2および/またはMDM4の活性により媒介される、対象における障害または疾患を処置する医薬を製造するための、本明細書で規定した通りの結晶形の使用。
・治療有効量の本明細書で規定した通りの結晶形と、薬学的に許容可能な1種または複数の担体とを含む医薬組成物。
・治療有効量の本明細書で規定した通りの結晶形を、対象に投与するステップを含む、対象におけるMDM2および/またはMDM4の活性を調整する方法。
・治療有効量の本明細書で規定した通りの結晶形を、対象に投与するステップを含む、MDM2および/またはMDM4の活性により媒介される障害または疾患を処置するための方法。
・該障害または疾患が、増殖性の障害または疾患である、本明細書で規定した通りの結晶形、使用、または方法。
・1種または複数の治療上活性な薬剤と組み合わせた、本明細書で規定した通りの結晶形。
定義
すでに上に示した通り、MDM2(特に、MDM2またはその変異体と述べた場合)は、概して、MDM2、Mdm2、HDM2、Hdm2という名称を有する、すべての遺伝子および/またはそれらによりコードされるタンパク質、またはその変異体を指す。MDM4(特に、MDM4またはその変異体と述べた場合)は、MDM4、Mdm4、HDM4、Hdm4、MDMX、MdmX、HDMX、HdmXという名称を有する、すべての遺伝子および/またはそれらによりコードされるタンパク質、またはその変異体を指す。
MDM2は、具体的には、EMBO J. 10, 1565-9, Fakharzadeh et al., 1991に記載されているMDM2に関係するものであり、その変異体は、下記のアッセイ系においてp53に依然として結合するその変異体(例えば、1つまたは複数、例えば、1〜430個のアミノ酸の欠失、挿入、および/または交換によるスプライス変異体、アイソフォーム、断片、突然変異体、または癌遺伝子)であって、元々述べられた完全長タンパク質に対応して、MDM2のp53に対する親和性が、好ましくは、少なくとも0.5%、より好ましくは、少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、または、特に、50%もしくはそれ以上であり、元々述べられたまたは以下で具体的に述べるMDM2またはHDM2に対して、少なくとも20%、より好ましくは、少なくとも25%の配列同一性を有するその変異体を指す。別段の断りがない場合、MDM2は、概して、それぞれ先に定義した通りの、MDM2、Mdm2、HDM2、もしくはHdm2、またはそれらの変異体に関係する。
MDM4は、具体的には、Genomics 43, 34-42, Shvarts et al., 1997に記載されているMDM4に関係するものであり、その変異体は、下記のアッセイ系において依然としてp53に結合するその変異体(例えば、1つまたは複数、例えば、1〜430個のアミノ酸の欠失、挿入、および/または交換によるスプライス変異体、アイソフォーム、断片、突然変異体、または癌遺伝子)であって、元々述べられた完全長タンパク質に対応して、MDM4のp53に対する親和性が、好ましくは、少なくとも0.5%、より好ましくは、少なくとも5%、10%、20%、30%、40%、または、特に、50%もしくはそれ以上であり、元々述べられたまたは以下で具体的に述べるMDM4、MDMX、HDM4、またはHDM2に対して、少なくとも20%、より好ましくは、少なくとも25%の配列同一性を有するその変異体を指す。別段の断りがない場合、MDM4は、概して、それぞれ先に定義した通りの、MDM4、Mdm4、HDM4、Hdm4、MDMX、MdmX、HDMX、もしくはHdmX、またはそれらの変異体に関係する。
「その変異体」は、言及された場合、1つまたは複数の変異体を意味する。
本明細書で使用する場合、「薬学的に許容可能な担体」という用語は、当業者に既知であるような、ありとあらゆる溶媒、分散媒、コーティング剤、界面活性剤、抗酸化剤、防腐剤(例えば、抗細菌剤、抗真菌剤)、等張剤、吸収遅延剤、塩、保存剤、薬物、薬物の安定化剤、結合剤、賦形剤、崩壊剤、滑沢剤、甘味料、香料、着色料など、およびそれらの組合せを含む(例えば、Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Ed. Mack Printing Company, 1990, pp. 1289- 1329を参照されたい)。任意の従来の担体が活性成分に適合しない場合を除いて、治療用組成物または医薬組成物でのその使用が企図される。
「組合せ」(combination)とは、1つの投薬単位形態(dosage unit form)中の固定の組合せか、式(I)の化合物と組合せの相手とを、同時に独立に、または、特に、組合せの相手が協同的な、例えば、相乗的な効果を表せるようにする時間間隔内で別々に投与できる併用投与用のパーツのキットかのいずれかを意味する。
本発明の化合物の「治療有効量」という用語は、対象の生物学的または医学的な応答、例えば、酵素またはタンパク質活性の低下または阻害を誘発する、症状を改善する、状態を緩和する、疾患の進行を減速または遅延させる、疾患を予防するなどであろう本発明の化合物の量を指す。1つの非限定的実施形態では、「治療有効量」という用語は、対象に投与したときに、(1)(i)p53/MDM2比の調節不全により媒介される、もしくは(ii)p53/MDM2比の調節不全と関連する、もしくは(iii)MDM2/p53比の調節不全を特徴とする、状態または障害もしくは疾患を少なくとも一部的に緩和、阻害、予防、および/または改善することに;または(2)p53/MDM2相互作用の活性を低下させるか阻害することに有効である、本発明の化合物の量を指す。別の非限定的実施形態では、「治療有効量」という用語は、細胞、組織、非細胞性の生物学的物質、または培地に投与したときに、p53/MDM2相互作用を少なくとも一部的に低下させるか阻害することに有効である、本発明の化合物の量を指す。
本明細書で使用する場合、「対象」という用語は、動物を指す。典型的には、動物は、哺乳類である。対象はまた、例えば、霊長類(例えば、ヒト)、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ、イヌ、ネコ、ウサギ、ラット、マウス、魚、鳥などを指す。ある種の実施形態では、対象は、霊長類である。さらに他の実施形態では、対象は、ヒトである。
本明細書で使用する場合、「阻害する」、「阻害」または「阻害すること」という用語は、所与の状態、症状、障害、もしくは疾患の軽減もしくは抑制、または、生物学的な活性もしくはプロセスのベースライン活性の大幅な低下を指す。
本明細書で使用する場合、任意の疾患または障害を「処置する」、「処置すること」または「処置」という用語は、一実施形態では、疾患または障害を改善すること(すなわち、疾患もしくはその臨床症状の少なくとも1つの進展を減速、阻止、または低下させること)を指す。別の実施形態では、「処置する」、「処置すること」または「処置」は、患者によって認識できないものを含めた、少なくとも1つの身体的パラメーターを緩和または改善することを指す。さらに別の実施形態では、「処置する」、「処置すること」または「処置」は、身体的に(例えば、認識できる症状の安定化)、生理的に(例えば、身体的パラメーターの安定化)、または身体的にも生理的にも、疾患または障害を調整することを指す。さらに別の実施形態では、「処置する」、「処置すること」または「処置」は、疾患または障害の発症、進展、または進行を予防するか遅延させることを指す。
本明細書で使用する場合、対象は、処置から、生物学的に、医学的に、または生活の質において利益を受けるならば、そうした処置を「必要とする」。
本明細書で使用する場合、「a」、「an」または「the」という用語、および、本発明の文脈(特に、特許請求の範囲の文脈)で使用する類似の用語は、本明細書に別段の指示がない、または文脈に明らかに反しない限り、単数形と複数形の両方を包含すると解釈されるべきである。
本明細書で説明したすべての方法は、本明細書に別段の指示がない、または文脈に明らかに反しない限り、任意の適切な順序で行うことができる。本明細書で提供するありとあらゆる例または例示的な言語(例えば、「などの」)の使用は、本発明をより明らかにすることのみを意図しているにすぎず、別に請求されている本発明の範囲を限定するものではない。
「硫酸塩」は、重硫酸塩、一硫酸塩(monosulphate salt)、またはそれらの混合物を意味し得る。
医薬組成物
本発明はまた、本発明の結晶形を含む医薬組成物に関する。したがって、本発明は、
・本明細書で規定した通りの結晶形と、1種または複数の担体/賦形剤とを含む(すなわち、含有するまたはからなる)医薬組成物;
・治療有効量の本明細書で規定した通りの結晶形と、薬学的に許容可能な1種または複数の担体/賦形剤とを含む医薬組成物
を提供する。
本発明は、本発明の結晶形と、薬学的に許容可能な担体とを含む医薬組成物を提供する。医薬組成物は、経口投与、非経口投与、および直腸投与などの特定の投与経路のために製剤化することができる。加えて、本発明の医薬組成物は、固体の形態(限定されないが、カプセル剤、錠剤、丸剤、顆粒剤、散剤、または坐剤を含む)、または液体の形態(限定されないが、溶液、懸濁液、または乳濁液を含む)にすることができる。該医薬組成物は、滅菌などの従来の製剤操作に付すことができ、および/または、従来の不活性希釈剤、滑沢剤、または緩衝化剤、ならびに、例えば、保存剤、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、および緩衝剤などの補助剤を含有することができる。
典型的には、該医薬組成物は、
a)希釈剤、例えば、ラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトール、ソルビトール、セルロース、および/またはグリシン;
b)滑沢剤、例えば、シリカ、タルカム、ステアリン酸、そのマグネシウムもしくはカルシウム塩、および/またはポリエチレングリコール;錠剤についてはまた、
c)結合剤、例えば、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、デンプンペースト、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよび/またはポリビニルピロリドン;所望により、
d)崩壊剤、例えば、デンプン、寒天、アルギン酸もしくはそのナトリウム塩、または発泡性混合物;および/または
e)吸収剤、着色剤、香料、および甘味料
と共に活性成分を含む、錠剤またはゼラチンカプセル剤である。
錠剤は、当技術分野で既知の方法に従って、フィルムコーティングするか、腸溶性コーティングにすることができる。
経口投与に適した組成物は、錠剤、トローチ、水性もしくは油性懸濁液、分散性の散剤もしくは顆粒剤、乳濁液、硬または軟カプセル剤、またはシロップ剤もしくはエリキシル剤の形態で、有効量の本発明の化合物を含む。経口使用を意図する組成物は、医薬組成物を製造するための、当技術分野で既知の任意の方法に従って調製され、そのような組成物は、医薬として見た目が良く、味の良い調製物を提供するために、甘味料、香料、着色剤、および保存剤からなる群から選択される1種または複数の薬剤を含有することができる。錠剤は、錠剤の製造に適した、薬学的に許容可能な無毒の賦形剤と混和されている活性成分を含有することができる。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウム、またはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;造粒剤および崩壊剤、例えば、トウモロコシデンプンまたはアルギン酸;結合剤、例えば、デンプン、ゼラチン、またはアカシアゴム;ならびに、滑沢剤、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、またはタルクである。錠剤は、コーティングされないか、既知の技術によってコーティングされ、消化管での崩壊および吸収を遅延させ、それによって、より長い期間にわたって持続的に作用する。例えば、モノステアリン酸グリセリンまたはジステアリン酸グリセリンなどの時間遅延物質を用いることができる。経口使用のための製剤は、活性成分が、不活性固形希釈剤、例えば、炭酸カルシウム、リン酸カルシウムもしくはカオリンと混合されている硬ゼラチンカプセル剤として、または、活性成分が、水、または油性媒体、例えば、落花生油、液体パラフィンもしくはオリーブ油と混合されている軟ゼラチンカプセル剤として提供することができる。
ある種の注射用組成物は、水性の等張性溶液または懸濁液であり、坐剤は、有利には、脂肪性の乳濁液または懸濁液から調製される。前記組成物は、滅菌することができ、および/または、保存剤、安定化剤、湿潤剤、乳化剤、溶解促進剤、浸透圧調節用の塩、および/または緩衝剤などの補助剤を含有することができる。加えて、それらはまた、他の治療上有益な物質を含有することもできる。前記組成物は、従来の混合法、造粒法またはコーティング法それぞれに従って調製され、約0.1〜75%または約1〜50%の活性成分を含有する。
経皮適用に適した組成物は、適切な担体と共に、有効量の本発明の化合物を含む。経皮送達に適した担体は、宿主の皮膚を通過するのを助ける、吸収性の薬理学的に許容される溶媒を含む。例えば、経皮デバイスは、裏打ち材料と、化合物を、場合により担体と共に含有する貯蔵部と、場合によっては、制御された所定の速度で長期間にわたって宿主の皮膚の化合物を送達するための速度制御バリアと、デバイスを皮膚に固定する手段とを含むバンデージの形態をとる。
例えば、皮膚や眼への局所適用に適した組成物は、水溶液、懸濁液、軟膏、クリーム、ゲル、または、例えば、エアロゾルなどによる送達のための、噴霧可能な製剤を含む。そのような局所送達システムは、皮膚適用に、例えば、皮膚癌の処置に、例えば、日焼け止めクリーム、ローション、スプレーなどでの予防的使用に特に適しているであろう。したがって、それらは、当技術分野で周知の化粧用を含む局所製剤での使用に特に向いている。それらは、可溶化剤、安定化剤、高張化剤、緩衝剤、および保存剤を含有することができる。
本明細書で使用する場合、局所適用はまた、吸入または鼻腔内適用にも関連し得る。それらは、好都合には、乾燥粉末吸入器から(単独で、混合物、例えば、ラクトースとの乾燥ブレンドとして、または、例えば、リン脂質との、混合成分粒子として)乾燥粉末の形態で、または、適切な噴射剤を使用してもしくは使用せずに、加圧した容器、ポンプ、スプレー、アトマイザー、もしくはネブライザーからエアロゾルスプレー形態で送達できる。
水は、ある種の化合物の分解を促進し得るので、本発明はさらに、本発明の化合物を活性成分として含む、無水の医薬組成物および剤形を提供する。
本発明の無水の医薬組成物および剤形は、無水成分または低水分含有成分、および低水分条件または低湿度条件を使用して調製することができる。無水医薬組成物は、その無水性が維持されるように調製し、保管することができる。したがって、無水組成物は、水への暴露を防止することが知られている材料を使用して包装され、その結果、それらは、適切な処方キット(formulary kit)に含めることができる。適切な包装の例としては、それらだけに限らないが、密閉ホイル、プラスチック、単位用量容器(例えば、バイアル)、ブリスターパック、およびストリップパックがある。
本発明はさらに、活性成分としての本発明の化合物が分解する速度を低下させる1種または複数の作用剤(agent)を含む、医薬組成物および剤形を提供する。本明細書では「安定化剤」と呼ぶそのような作用剤としては、それらに限定されないが、アスコルビン酸などの抗酸化剤、pH緩衝剤、または塩緩衝剤などがある。
医薬的使用
本発明は、別の態様では、本発明の結晶形の医薬品としての使用に関する。したがって、本発明は、以下のものを提供する:
・医薬として使用するための、本明細書で規定した通りの結晶形、
・MDM2および/またはMDM4の活性に関連する、対象における障害または疾患の処置において使用するための、本発明の結晶形、
・MDM2および/またはMDM4の活性に関連する、対象における障害または疾患を処置するための医薬の製造における、本発明の結晶形の使用、
・良性または悪性腫瘍、脂肪肉腫、横紋筋肉腫もしくは骨癌、例えば、骨肉腫などの肉腫、脳、腎臓、肝臓、副腎、膀胱、乳房、胃、卵巣、結腸、直腸、前立腺、膵臓、肺、膣、もしくは甲状腺の癌腫などの癌腫、膠芽腫、多発性骨髄腫、消化管癌、特に、結腸癌腫もしくは大腸腺腫、頭頸部の腫瘍、黒色腫、前立腺肥大症、新生物、上皮性の新生物、B細胞またはT細胞由来のものなどの白血病もしくはリンパ腫、および他の臓器での転移癌)などの癌または腫瘍疾患、ウイルス感染症(例えば、ヘルペス、乳頭腫、HIV、カポジ、ウイルス性肝炎)から選択される、増殖性の障害または疾患を処置するための、本明細書で規定した通りの結晶形の使用、
・治療有効量の本発明の結晶形を対象に投与するステップを含む、対象におけるMDM2および/またはMDM4の活性を調整する方法、
・本明細書に記述した通り、治療有効量の本発明の結晶形を対象に投与するステップを含む、MDM2および/またはMDM4の活性に関連する障害または疾患を処置するための方法。
(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オンの有効性を、WO98/01467(特に、アッセイに関して、参照により本明細書に含まれる)に示される通りに、または好ましくは、以下の通りに実証することができる。
時間分解蛍光エネルギー移動(TR−FRET)アッセイ
p53−Hdm2相互作用およびp53−Hdm4相互作用の阻害を、時間分解蛍光エネルギー移動(TR−FRET)により測定する。蛍光エネルギー移動(または、Foerster共鳴エネルギー移動)は、ドナー蛍光分子とアクセプター蛍光分子との間のエネルギー移動を示す。このアッセイのために、C末端ビオチン部分でタグ付けしたMDM2タンパク質(アミノ酸2−188)およびMDM4タンパク質(アミノ酸2−185)を、ドナーフルオロフォアとして働くユーロピウム標識ストレプトアビジン(Perkin Elmer, Inc.、Waltham、MA、USA)と組み合わせて使用する。p53由来の、Cy5標識ペプチドであるCy5−TFSDLWKLL(p53aa18−26)が、エネルギーアクセプターである。340nmでドナー分子が励起されると、MDM2またはMDM4とp53ペプチドとの間の結合性相互作用は、エネルギー移動、および、665nmのアクセプター発光波長での応答の増大を誘発する。MDM2またはMDM4のp53結合部位に結合する阻害分子による、p53−MDM2複合体またはp53−MDM4複合体形成の崩壊の結果、615nmでのドナー発光が増大する。レシオメトリックFRETアッセイの読み取り値は、時間分解モードで測定した2つの異なる蛍光シグナルの生データから計算する(計数率665nm/計数率615nm×1000)。
試験は、総体積3.1μlで、1536ウェルの白色マイクロタイタープレート(Greiner Bio−One GmbH、Frickenhausen、Germany)において、90%DMSO/10%HO中で希釈した100nlの化合物(最終DMSO濃度3.2%)と、反応緩衝液[PBS、125mM NaCl、0.001%Novexin(タンパク質の溶解性および安定性を高めるように設計された炭水化物ポリマー(Novexinポリマー)からなる;Novexin Ltd.、Cambridgeshire、United Kingdom)、ゼラチン0.01%、0.2%のPluronic(エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドからのブロックコポリマー、BASF、Ludwigshafen、Germany)、1mM DTT]中の2μlのユーロピウム標識ストレプトアビジン(最終濃度2.5nM)とを組み合わせ、その後に、アッセイ緩衝液中で希釈した0.5μlのMDM2−BioまたはMDM4−Bio(最終濃度10nM)を添加することによって行う。溶液を、室温で15分間プレインキュベートし、その後に、アッセイ緩衝液中の0.5μlのCy5−p53ペプチド(最終濃度20nM)を添加する。室温で10分間インキュベートして、プレートを読む。試料を測定するために、以下の設定のAnalyst GTマルチモードマイクロプレートリーダー(Molecular Devices)を使用する:ダイクロイックミラー380nm、励起330nm、発光ドナー615nm、および発光アクセプター665nm。IC50値は、XLfitを使用するカーブフィッティングにより計算する。指定がない限り、試薬は、Sigma Chemical Co,St.Louis、MO、USAから購入する。
in vivoでの式(I)の化合物の抗腫瘍活性を実証できる実験も存在する。
例えば、ヒト骨肉腫SJSA−1腫瘍を皮下移植した雌のHarlan(Indianapolis、Indiana、USA)無胸腺nu/nuマウスを使用して、p53/MDM2相互作用阻害剤の抗腫瘍活性を決定することができる。0日目に、経口Forene(登録商標)(1−クロロ−2,2,2−トリフルオロエチルジフルオルメチルエーテル(trifluoroethyldifluormethylether)、Abbot、Wiesbaden、Germany)麻酔下の動物について、3×10個の細胞を、動物の左脇腹の皮膚下に注射する。腫瘍が、体積100mmに達したら、マウスを無作為に6〜8匹のグループに分け、処置を開始する。処置は、2〜3週間の間、規定用量の、適切なビヒクル中の式(I)の化合物を、1日に2回(またはそれより少ない頻度で)経口投与、静脈内投与、または腹腔内投与することにより行う。腫瘍を、週に2回ノギスで測定し、腫瘍の体積を計算する。
細胞株SJSA−1の代替として、他の細胞株、例えば、
・HCT116結腸癌細胞株(ATCC No.CCL−247)、
・LNCaPクローンFGC前立腺癌細胞株(ATCC No.CRL−1740)、
・RKO結腸癌細胞株(ATCC No.CRL−2577)、
・HT1080線維肉腫細胞株(ATCC No.CCL−121)、
・A375悪性黒色腫細胞株(ATCC No.CRL−1619)、
・NCI−H460大細胞肺癌細胞株(ATCC No.HTB−177)、
・JEG−3絨毛癌(ATCC No.HTB−36)、
・ZR−75−1乳管癌(ATCC No.CRL−1500)
を同じように使用することもできる。
((S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オン遊離塩基:
p53−Hdm2阻害(TR−FRET)アッセイのIC50(μM):0.0008
p53−Hdm4阻害(TR−FRET)アッセイのIC50(μM):2.10
本明細書に開示した通りの((S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オン重硫酸塩:
p53−Hdm2阻害(TR−FRET)アッセイのIC50(μM):0.0019
p53−Hdm4阻害(TR−FRET)アッセイのIC50(μM):2.2
組合せ
本発明は、別の態様では、本明細書に記述した通りの(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オンの結晶形と、1種または複数の追加の活性成分とを含む組合せに関する。したがって、本発明は、以下のものを提供する:
・本明細書に記述した通りの(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オンの結晶形と、1種または複数の治療活性剤、特に、抗増殖剤とを含む組合せ、特に、医薬的組合せ、
・本明細書に記述した通りの(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オンの結晶形;治療有効量(複数可)の1種または複数の組合せ相手、特に、抗増殖剤;1種または複数の薬学的に許容可能なエクセピエント(excepients);を含む、同時または逐次投与に適合した組合せ医薬組成物、
・(i)医薬品としての、(ii)MDM2および/またはMDM4の活性により媒介される障害または疾患の処置において使用するための、(iii)MDM2および/またはMDM4の活性により媒介される障害または疾患を処置する方法における、本明細書に規定した通りの組合せ医薬組成物。
本明細書に記述した通りの(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オンの結晶形はまた、他の抗増殖化合物と組み合わせて有利に使用することができる。そのような抗増殖化合物としては、以下のものがあるが、それらだけに限らない:アロマターゼ阻害剤;抗エストロゲン剤;トポイソメラーゼI阻害剤;トポイソメラーゼII阻害剤;微小管活性化合物;アルキル化する化合物(alkylating compounds);ヒストンデアセチラーゼ阻害剤;細胞分化過程を誘導する化合物;シクロオキシゲナーゼ阻害剤;MMPインヒビッター(inhibittor);RAD001などのmTOR阻害剤;抗腫瘍性代謝拮抗剤;白金化合物;タンパク質または脂質キナーゼ活性を標的とする/低下させる化合物、およびさらなる抗血管新生化合物;タンパク質または脂質ホスファターゼの活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物;ゴナドレリンアゴニスト;抗アンドロゲン剤;メチオニンアミノペプチダーゼ阻害剤;ビスホスホネート;生物学的応答調節剤;HCD122などの抗増殖性抗体;ヘパラナーゼ阻害剤;Ras発癌性アイソフォームの阻害剤;テロメラーゼ阻害剤;プロテアソーム阻害剤;フルダラビンなどの、血液悪性腫瘍の処置において使用される化合物;PKC412などの、Flt−3の活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物;17−AAG(17−アリルアミノゲルダナマイシン、NSC330507)、17−DMAG(17−ジメチルアミノエチルアミノ−17−デメトキシ−ゲルダナマイシン、NSC707545)、IPI−504、CNF1010、CNF2024、CNF1010(Conforma Therapeutics製)、およびAUY922などの、Hsp90阻害剤;テモゾロミド(TEMODAL(商標));GlaxoSmithKline製のSB715992もしくはSB743921、またはCombinatoRx製のペンタミジン/クロルプロマジンなどの、キネシンスピンドルタンパク質阻害剤;BEZ235などのPI3K阻害剤;RAF265などのRAF阻害剤;Array PioPharma製のARRY142886、AstraZeneca製のAZD6244、Pfizer製のPD181461などの、MEK阻害剤、ロイコボリン、EDG結合剤、抗白血病化合物、リボヌクレオチドレダクターゼインヒビッター(inhibittor)、S−アデノシルメチオニンデカルボキシラーゼ阻害剤、アポトーシスの調節剤、抗増殖性抗体、または他の化学療法化合物。さらに、代替的にまたは加えて、それらは、手術、電離放射線、光線力学治療、例えば、コルチコステロイド、ホルモンを伴う、インプラントを含めた、他の腫瘍処置法と組み合わせて使用することもできるし、放射線増感剤として使用することもできる。また、抗炎症処置および/または抗増殖処置においては、抗炎症薬との組合せを含む。組合せはまた、抗ヒスタミン剤原薬、ブロンコディラテートリー(bronchodilatatory)薬、NSAID、またはケモカイン受容体のアンタゴニストとも可能である。
本明細書で使用する「アロマターゼ阻害剤」という用語は、エストロゲンの産生、すなわち、基質アンドロステンジオンおよびテストステロンが、それぞれ、エストロンおよびエストラジオールに転換することを阻害する化合物に関係する。この用語は、それらだけに限らないが、ステロイド類、とりわけ、アタメスタン、エキセメスタン、およびホルメスタン、ならびに、特に、非ステロイド類、とりわけ、アミノグルテチミド、ログレチミド(roglethimide)、ピリドグルテチミド、トリロスタン、テストラクトン、ケトコナゾール、ボロゾール、ファドロゾール、アナストロゾール、およびレトロゾールを含む。エキセメスタンは、例えば、それが、例えば、商標AROMASINで、市販されているような形態で投与することができる。ホルメスタンは、例えば、それが、例えば、商標LENTARONで、市販されているような形態で投与することができる。ファドロゾールは、例えば、それが、例えば、商標AFEMAで、市販されているような形態で投与することができる。アナストロゾールは、例えば、それが、例えば、商標ARIMIDEXで、市販されているような形態で投与することができる。レトロゾールは、例えば、それが、例えば、商標FEMARAまたはFEMARで、市販されているような形態で投与することができる。アミノグルテチミドは、例えば、それが、例えば、商標ORIMETENで、市販されているような形態で投与することができる。アロマターゼ阻害剤である化学療法剤を含む、本発明の組合せは、ホルモン受容体陽性腫瘍、例えば、乳房腫瘍の処置に特に有用である。
本明細書で使用する「抗エストロゲン剤」という用語は、エストロゲン受容体レベルで、エストロゲンの作用に拮抗する化合物に関係する。この用語は、それらだけに限らないが、タモキシフェン、フルべストラント、ラロキシフェン、および塩酸ラロキシフェンを含む。タモキシフェンは、例えば、それが、例えば、商標NOLVADEXで、市販されているような形態で投与することができる。塩酸ラロキシフェンは、例えば、それが、例えば、商標EVISTAで、市販されているような形態で投与することができる。フルべストラントは、US4,659,516に開示されている通りに製剤化することもできるし、例えば、それが、例えば、商標FASLODEXで、市販されているような形態で投与することもできる。抗エストロゲン剤である化学療法剤を含む、本発明の組合せは、エストロゲン受容体陽性腫瘍、例えば、乳房腫瘍の処置に特に有用である。
本明細書で使用する「抗アンドロゲン剤」という用語は、雄性ホルモンの生物学的作用を阻害できる任意の物質に関係し、また、それだけに限らないが、例えば、US4,636,505に開示されている通りに製剤化できる、ビカルタミド(CASODEX(商標))を含む。
本明細書で使用する「ゴナドレリンアゴニスト」という用語は、それらだけに限らないが、アバレリクス、ゴセレリン、および酢酸ゴセレリンを含む。ゴセレリンは、US4,100,274に開示され、例えば、それが、例えば、商標ZOLADEXで、市販されているような形態で投与することができる。アバレリクスは、例えば、US5,843,901に開示されている通りに製剤化することができる。
本明細書で使用する「トポイソメラーゼI阻害剤」という用語は、それらだけに限らないが、トポテカン、ジャイマテカン、イリノテカン、カンプトテシアン(camptothecian)およびそのアナログ、9−ニトロカンプトテシンおよび巨大分子カンプトテシン結合体PNU−166148(WO99/17804の化合物A1)を含む。イリノテカンは、例えば、それが、例えば、商標CAMPTOSARで、市販されているような形態で投与することができる。トポテカンは、例えば、それが、例えば、商標HYCAMTINで、市販されているような形態で投与することができる。
本明細書で使用する「トポイソメラーゼII阻害剤」という用語は、それらだけに限らないが、ドキソルビシン(リポソーム製剤、例えば、CAELYXを含めた)、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシンおよびネモルビシンなどのアントラサイクリン類、アントラキノン類のミトキサントロンおよびロソキサントロン、ならびに、ポドフィロトキシン類のエトポシドおよびテニポシドを含む。エトポシドは、例えば、それが、例えば、商標ETOPOPHOSで、市販されているような形態で投与することができる。テニポシドは、例えば、それが、例えば、商標VM26−BRISTOLで、市販されているような形態で投与することができる。ドキソルビシンは、例えば、それが、例えば、商標ADRIBLASTINまたはADRIAMYCINで、市販されているような形態で投与することができる。エピルビシンは、例えば、それが、例えば、商標FARMORUBICINで、市販されているような形態で投与することができる。イダルビシンは、例えば、それが、例えば、商標ZAVEDOSで、市販されているような形態で投与することができる。ミトキサントロンは、例えば、それが、例えば、商標NOVANTRONで、市販されているような形態で投与することができる。
「微小管活性化合物」という用語は、それらだけに限らないが、タキサン類、例えば、パクリタキセルおよびドセタキセル、ビンカアルカロイド類、例えば、ビンブラスチン、特に、硫酸ビンブラスチン、ビンクリスチン、特に、硫酸ビンクリスチン、およびビノレルビン、ディスコデルモライド、コチシン(cochicine)、ならびに、エポチロンおよびその誘導体、例えば、エポチロンBもしくはD、またはそれらの誘導体を含めた、微小管安定化化合物、微小管不安定化化合物、およびマイクロチューブリン重合阻害剤に関係する。パクリタキセルは、例えば、それが、例えば、TAXOL(商標)で、市販されているような形態で投与することができる。ドセタキセルは、例えば、それが、例えば、商標TAXOTEREで、市販されているような形態で投与することができる。硫酸ビンブラスチンは、例えば、それが、例えば、商標VINBLASTIN R.P.で、市販されているような形態で投与することができる。硫酸ビンクリスチンは、例えば、それが、例えば、商標FARMISTINで、市販されているような形態で投与することができる。ディスコデルモライドは、例えば、US5,010,099に開示されている通りに得ることができる。また、WO98/10121、US6,194,181、WO98/25929、WO98/08849、WO99/43653、WO98/22461、およびWO00/31247に開示されているエポチロン誘導体も含まれる。特に好ましいのは、エポチロンAおよび/またはBである。
本明細書で使用する「アルキル化する化合物」という用語は、それらだけに限らないが、シクロホスファミド、イホスファミド、メルファラン、またはニトロソウレア(BCNUまたはGliadel)を含む。シクロホスファミドは、例えば、それが、例えば、商標CYCLOSTINで、市販されているような形態で投与することができる。イホスファミドは、例えば、それが、例えば、商標HOLOXANで、市販されているような形態で投与することができる。
「抗腫瘍性代謝拮抗剤」という用語は、それらだけに限らないが、5−フルオロウラシルすなわち5−FU、カペシタビン、ゲムシタビン、例えば、5−アザシチジンおよびデシタビンなどのDNAを脱メチル化する化合物、メトトレキサートおよびエダトレキサート、ならびに、ペメトレキセドなどの葉酸アンタゴニストを含む。カペシタビンは、例えば、それが、例えば、商標XELODAで、市販されているような形態で投与することができる。ゲムシタビンは、例えば、それが、例えば、商標GEMZARで、市販されているような形態で投与することができる。
本明細書で使用する「白金化合物」という用語は、それらだけに限らないが、カルボプラチン、シスプラチン、シスプラチナム、およびオキサリプラチンを含む。カルボプラチンは、例えば、それが、例えば、商標CARBOPLATで、市販されているような形態で投与することができる。オキサリプラチンは、例えば、それが、例えば、商標ELOXATINで、市販されているような形態で投与することができる。
本明細書で使用する「タンパク質または脂質キナーゼ活性を標的とする/低下させる化合物」、「タンパク質または脂質ホスファターゼの活性を標的とするか、低下させる化合物」、または「さらなる抗血管新生化合物」という用語は、それらだけに限らないが、タンパク質チロシンキナーゼおよび/またはセリンおよび/またはスレオニンキナーゼ阻害剤、または脂質キナーゼ阻害剤、例えば、
a)血小板由来増殖因子受容体(PDGFR)の活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物、例えば、PDGFRの活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物、とりわけ、PDGF受容体を阻害する化合物、例えば、N−フェニル−2−ピリミジン−アミン誘導体、例えば、イマチニブ、SU101、SU6668およびGFB−111、
b)線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)の活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物、
c)インスリン様増殖因子受容体I(IGF−IR)の活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物、例えば、IGF−IRの活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物、とりわけ、IGF−I受容体のキナーゼ活性を阻害する化合物、例えば、WO02/092599に開示されているそれらの化合物、またはIGF−I受容体もしくはその増殖因子の細胞外ドメインを標的とする抗体、
d)Trk受容体チロシンキナーゼファミリーの活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物、またはエフリンB4阻害剤、
e)Axl受容体チロシンキナーゼファミリーの活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物、
f)Ret受容体チロシンキナーゼの活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物、
g)Kit/SCFR受容体チロシンキナーゼ、すなわち、C−kit受容体チロシンキナーゼ(PDGFRファミリーの一部)の活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物、例えば、c−Kit受容体チロシンキナーゼファミリーの活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物、とりわけ、c−Kit受容体を阻害する化合物、例えば、イマチニブ、
h)c−Ablファミリーのメンバー、それらの遺伝子融合産物(例えば、BCR−Ablキナーゼ)および突然変異体の活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物、例えば、c−Ablファミリーのメンバーおよびそれらの遺伝子融合産物の活性を標的とする 低下させるか、阻害する化合物、例えば、N−フェニル−2−ピリミジン−アミン誘導体、例えば、イマチニブもしくはニロチニブ(AMN107);PD180970;AG957;NSC680410;ParkeDavis製のPD173955;またはダサチニブ(BMS−354825)、
i)プロテインキナーゼC(PKC)のメンバーおよびセリン/スレオニンキナーゼのRafファミリーのメンバー、MEK、SRC、JAK、FAK、PDK1、PKB/AktのメンバーおよびRas/MAPKファミリーのメンバー、および/またはサイクリン依存性キナーゼファミリー(CDK)メンバーの活性を標的とするか、低下させるか、阻害する、特に、US5,093,330に開示されているそれらのスタウロスポリン誘導体、例えば、ミドスタウリンである化合物。さらなる化合物の例としては、例えば、UCN−01、サフィンゴール、BAY43−9006、Bryostatin1、Perifosine;Ilmofosine;RO318220およびRO320432;GO6976;Isis3521;LY333531/LY379196;イソキノリン化合物、例えば、WO00/09495に開示されているもの;FTI;BEZ235(P13K阻害剤)またはAT7519(CDK阻害剤)がある。
j)タンパク質−チロシンキナーゼ阻害因子の活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物、例えば、メシル酸イマチニブ(GLEEVEC(商標))またはチルホスチンを含めた、タンパク質−チロシンキナーゼ阻害因子の活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物。チルホスチンは、好ましくは、低分子量(Mr<1500)化合物、または薬学的に許容可能なその塩、特に、ベンジリデンマロニトリル(benzylidenemalononitrile)類、S−アリールベンゼンマロニトリル(arylbenzenemalonirile)または二基質キノリン類化合物から選択される化合物、とりわけ、TyrphostinA23/RG−50810;AG99;Tyrphostin AG213;Tyrphostin AG1748;Tyrphostin AG490;Tyrphostin B44;Tyrphostin B44(+)エナンチオマー;Tyrphostin AG555;AG494;Tyrphostin AG556、AG957、およびアダフォスチン(4−{[(2,5−ジヒドロキシフェニル)メチル]アミノ}−安息香酸アダマンチルエステル;NSC680410、アダフォスチン)からなる群から選択される任意の化合物である。
k)受容体チロシンキナーゼ(ホモ二量体またはヘテロ二量体としてのEGFR、ErbB2、ErbB3、ErbB4)の上皮増殖因子ファミリーおよびそれらの突然変異体の活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物、例えば、上皮増殖因子受容体ファミリーの活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物、特に、EGF受容体チロシンキナーゼファミリーのメンバー、例えば、EGF受容体、ErbB2、ErbB3およびErbB4を阻害するか、EGFまたはEGF関連リガンドに結合する化合物、タンパク質、または抗体、とりわけ、WO97/02266(例えば、実施例39の化合物)に、または、EP0564409、WO99/03854、EP0520722、EP0566226、EP0787722、EP0837063、US5,747,498、WO98/10767、WO97/30034、WO97/49688、WO97/38983、特に、WO96/30347(例えば、CP358774として知られている化合物)、WO96/33980(例えば、化合物ZD1839)およびWO95/03283(例えば、化合物ZM105180)に総括的かつ具体的に開示されているそれらの化合物、タンパク質、またはモノクローナル抗体、例えば、トラスツズマブ(Herceptin(商標))、セツキシマブ(Erbitux(商標))、Iressa、Tarceva、OSI−774、CI−1033、EKB−569、GW−2016、E1.1、E2.4、E2.5、E6.2、E6.4、E2.11、E6.3もしくはE7.6.3、およびWO03/013541に開示されている7H−ピロロ−[2,3−d]ピリミジン誘導体、ならびに、
l)c−Met受容体の活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物、例えば、c−Metの活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物、とりわけ、c−Met受容体のキナーゼ活性を阻害する化合物、または、c−Metの細胞外ドメインを標的とするか、HGFに結合する抗体、
m)PI3Kの活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物、例えば、BEZ235またはBKM120、
n)サイクリン依存性キナーゼファミリーの活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物、例えば、PD0332991
を含む。
さらなる抗血管新生化合物としては、それらの活性にとっての別の活性機序、例えば、タンパク質または脂質キナーゼ阻害と関係のない別の活性機序を有する化合物、例えば、サリドマイド(THALOMID)およびTNP−470がある。
タンパク質または脂質ホスファターゼの活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物は、例えば、ホスファターゼ1、ホスファターゼ2AまたはCDC25の阻害剤、例えば、オカダ酸またはその誘導体である。
細胞分化過程を誘発する化合物は、例えば、レチノイン酸、α−、γ−、もしくはδ−トコフェロール、またはα−、γ−、もしくはδ−トコトリエノールである。
本明細書で使用する用語、シクロオキシゲナーゼ阻害剤は、それらだけに限らないが、例えば、Cox−2阻害剤、5−アルキル置換2−アリールアミノフェニル酢酸および誘導体、例えば、セレコキシブ(CELEBREX(商標))、ロフェコキシブ(VIOXX(商標))、エトリコキシブ、バルデコキシブ、または5−アルキル−2−アリールアミノフェニル酢酸、例えば、5−メチル−2−(2’−クロロ−6’−フルオロアニリノ)フェニル酢酸、ルミラコキシブを含む。
本明細書で使用する「ビスホスホネート」という用語は、それらだけに限らないが、エトリドン(etridonic)酸、クロドロン酸、チルドロン酸、パミドロン酸、アレンドロン酸、イバンドロン酸、リセドロン酸、およびゾレドロン酸を含む。「エトリドン(etridonic)酸」は、例えば、それが、例えば、商標DIDRONELで、市販されているような形態で投与することができる。「クロドロン酸」は、例えば、それが、例えば、商標BONEFOSで、市販されているような形態で投与することができる。「チルドロン酸」は、例えば、それが、例えば、商標SKELIDで、市販されているような形態で投与することができる。「パミドロン酸」は、例えば、それが、例えば、商標AREDIAで、市販されているような形態で投与することができる。「アレンドロン酸」は、例えば、それが、例えば、商標FOSAMAXで、市販されているような形態で投与することができる。「イバンドロン酸」は、例えば、それが、例えば、商標BONDRANATで、市販されているような形態で投与することができる。「リセドロン酸」は、例えば、それが、例えば、商標ACTONELで、市販されているような形態で投与することができる。「ゾレドロン酸」は、例えば、それが、例えば、商標ZOMETAで、市販されているような形態で投与することができる。
「mTOR阻害剤」という用語は、哺乳類ラパマイシン標的タンパク質(mTOR)を阻害し、かつ、抗増殖活性を有する化合物、例えば、シロリムス(Rapamune(商標))、エベロリムス(Certican(商標)またはAfinitor(商標))、CCI−779、およびABT578に関係する。
本明細書で使用する「ヘパラナーゼ阻害剤」という用語は、ヘパリン硫酸(heparin sulfate)の分解を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物を指す。この用語は、それだけに限らないが、PI−88を含む。
本明細書で使用する「生物学的応答調節剤」という用語は、リンホカインまたはインターフェロン、例えば、インターフェロンγを指す。
本明細書で使用する「Ras発癌性アイソフォーム(例えば、H−Ras、K−Ras、またはN−Ras)の阻害剤」という用語は、Rasの発癌活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物、例えば、「ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤」、例えば、L−744832、DK8G557、またはR115777(Zarnestra)を指す。
本明細書で使用する「テロメラーゼ阻害剤」という用語は、テロメラーゼの活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物を指す。テロメラーゼの活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物は、特に、テロメラーゼ受容体を阻害する化合物、例えば、テロメスタチンである。
本明細書で使用する「メチオニンアミノペプチダーゼ阻害剤」という用語は、メチオニンアミノペプチダーゼの活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物を指す。メチオニンアミノペプチダーゼの活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物は、例えば、ベンガミドまたはその誘導体である。
本明細書で使用する「プロテアソーム阻害剤」という用語は、プロテアソームの活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物を指す。プロテアソームの活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物としては、例えば、Bortezomid(Velcade(商標))およびMLN341がある。
本明細書で使用する「マトリックスメタロプロテアーゼ阻害剤」(または「MMP」阻害剤)という用語は、それらだけに限らないが、コラーゲンペプチド模倣および非ペプチド模倣阻害剤、テトラゾリル(tetrazolyle)誘導体、例えば、ヒドロキサム酸ペプチド模倣阻害剤であるバチマスタット、および経口で生物学的に利用可能なそのアナログであるマリマスタット(BB−2516)、プリノマスタット(AG3340)、メタスタット(NSC683551)、BMS−279251、BAY12−9566、TAA211、MMI270B、またはAAJ996を含む。
本明細書で使用する「血液悪性腫瘍の処置において使用される化合物」という用語は、それらだけに限らないが、FMS様チロシンキナーゼ阻害剤、例えば、FMS様チロシンキナーゼ受容体(Flt−3R)の活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物;インターフェロン、1−b−D−アラビノフランシルシトシン(arabinofuransylcytosine)(ara−c)、およびビスルファン(bisulfan);ならびにALK阻害剤、例えば、未分化リンパ腫キナーゼを標的とするか、低下させるか、阻害する化合物を含む。
FMS様チロシンキナーゼ受容体(Flt−3R)の活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物は、特に、Flt−3R受容体キナーゼファミリーのメンバーを阻害する化合物、タンパク質、または抗体、例えば、PKC412、TKI258、ミドスタウリン、スタウロスポリン誘導体、SU11248、およびMLN518である。
本明細書で使用する「HSP90阻害剤」という用語は、それらだけに限らないが、HSP90の固有のATPアーゼ活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物;ユビキチンプロテオソーム(proteosome)経路を介して、HSP90のクライアントタンパク質を分解するか、標的とするか、低下させるか、阻害する化合物を含む。HSP90の固有のATPアーゼ活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物は、特に、HSP90のATPアーゼ活性を阻害する化合物、タンパク質、または抗体、例えば、17−アリルアミノ、17−デメトキシゲルダナマイシン(17AAG)、ゲルダナマイシン誘導体;他のゲルダナマイシン関連化合物;ラディシコール、およびHDAC阻害剤である。HSP90阻害剤の例は、AUY922である。
本明細書で使用する「アポトーシスの調節剤」という用語は、それらだけに限らないが、Bcl2ファミリーのメンバーの活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物(ABT−263など)、および、IAPファミリーのメンバーの活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物(AEG40826など);または、既知もしくは未知の作用機序(複数可)によりアポトーシスを誘発する化合物(例えば、TRAIL抗体、DR5抗体)を含む。
本明細書で使用する「抗増殖性抗体」という用語は、それらだけに限らないが、トラスツズマブ(Herceptin(商標))、Trastuzumab−DM1、アービタックス、ベバシズマブ(Avastin(商標))、リツキシマブ(Rituxan(商標))、PRO64553(抗CD40)、2C4 Antibody、およびHCD122抗体(抗CD40)を含む。抗体とは、例えば、無傷のモノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、少なくとも2つの無傷抗体から形成される多選択性(multispecific)抗体、および、所望の生物学的活性を示す限りは、抗体断片を意味する。
急性骨髄性白血病(AML)を処置するために、本明細書での本発明の固体形態は、標準の白血病治療法と組み合わせて、特に、AMLの処置に使用する治療法と組み合わせて使用することができる。特に、前記固体形態は、例えば、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、および/またはAMLの処置に有用な他の薬物、例えば、ダウノルビシン、アドリアマイシン、Ara−C、VP−16、テニポシド、ミトキサントロン、イダルビシン、カルボプラチナム、およびPKC412と組み合わせて投与することができる。
「抗白血病化合物」という用語は、例えば、Ara−C、ピリミジンアナログ(それは、デオキシシチジンの2’−α−ヒドロキシリボース(アラビノシド)誘導体である)を含む。また、ヒポキサンチンのプリンアナログ、6−メルカプトプリン(6−MP)およびリン酸フルダラビンも含まれる。
酪酸ナトリウムおよびヒドロキサミン酸サブエロイルアニリド(SAHA)などのヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害因子の活性を標的とするか、低下させるか、阻害する化合物は、ヒストンデアセチラーゼとして知られている酵素の活性を阻害する。具体的なHDAC阻害剤としては、MS275、SAHA、FK228(以前はFR901228)、トリコスタチンA、WO02/22577に開示されているLDH589、およびUS6,552,065に開示されている化合物、とりわけ、N−ヒドロキシ−3−[4−[[[2−(2−メチル−1H−インドール−3−イル)−エチル]−アミノ]メチル]フェニル]−2E−2−プロペンアミド、または薬学的に許容可能なその塩、およびN−ヒドロキシ−3−[4−[(2−ヒドロキシエチル){2−(1H−インドール−3−イル)エチル]−アミノ]メチル]フェニル]−2E−2−プロペンアミド、または薬学的に許容可能なその塩、特に、乳酸塩がある。
本明細書で使用する、ソマトスタチン受容体アンタゴニストは、例えば、オクトレオチド、およびSOM230(パシレオチド)などの、ソマトスタチン受容体を標的とするか、処理するか、阻害する化合物を指す。
腫瘍細胞傷害法は、電離放射線などの方法を指す。上述および下述の「電離放射線」という用語は、電磁波(X線およびγ線など)または粒子(α粒子およびβ粒子など)のいずれかとして発生する電離放射線を意味する。電離放射線は、それだけに限らないが、放射線治療で与えられ、また、当技術分野で既知である。Hellman, Principles of Radiation Therapy, Cancer, in Principles and Practice of Oncology, Devita et al., Eds., 4th Edition, Vol. 1, pp. 248-275 (1993)を参照されたい。
本明細書で使用する「EDG結合剤」という用語は、リンパ球再循環現象を調整する部類の免疫抑制剤、例えば、FTY720を指す。
「リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤」という用語は、それらだけに限らないが、フルダラビンおよび/またはシトシンアラビノシド(ara−C)、6−チオグアニン、5−フルオロウラシル、クラドリビン、6−メルカプトプリン(特に、ALLに対してara−Cと組み合わせた)、および/またはペントスタチンを含めた、ピリミジンまたはプリンヌクレオシドアナログを指す。リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤は、特に、ヒドロキシ尿素または2−ヒドロキシ−1H−イソインドール−1,3−ジオン誘導体、例えば、Nandy et al., Acta Oncologica, Vol. 33, No. 8, pp. 953-961 (1994)において述べられているPL−1、PL−2、PL−3、PL−4、PL−5、PL−6、PL−7またはPL−8である。
本明細書で使用する「S−アデノシルメチオニンデカルボキシラーゼ阻害剤」という用語は、それらだけに限らないが、US5,461,076に開示されている各化合物を含む。
また、特に、WO98/35958に開示されている化合物、タンパク質、または、VEGFのモノクローナル抗体、例えば、1−(4−クロロアニリノ)−4−(4−ピリジルメチル)フタラジン、もしくは薬学的に許容可能なその塩、例えば、コハク酸塩、または、WO00/09495、WO00/27820、WO00/59509、WO98/11223、WO00/27819およびEP0769947に開示されているもの;Prewett et al, Cancer Res, Vol. 59, pp. 5209-5218 (1999)、Yuan et al., Proc Natl Acad Sci U S A, Vol. 93, pp. 14765-14770 (1996)、Zhu et al., Cancer Res, Vol. 58, pp. 3209-3214 (1998)、およびMordenti et al., Toxicol Pathol, Vol. 27, No. 1, pp. 14-21 (1999)により説明されたもの;WO00/37502およびWO94/10202におけるもの;O’Reilly et al., Cell, Vol. 79, pp. 315-328 (1994)により説明されたアンギオスタチン;O’Reilly et al., Cell, Vol. 88, pp. 277-285 (1997)により説明されたエンドスタチン;アントラニル酸アミド;ZD4190;ZD6474;SU5416;SU6668;ベバシズマブ;または抗VEGF抗体、もしくは抗VEGF受容体抗体、例えば、rhuMAbおよびRHUFab、VEGFアプタマー、例えば、Macugon;FLT−4阻害剤、FLT−3阻害剤、VEGFR−2 IgG1抗体、Angiozyme(RPI4610)、およびベバシズマブ(Avastin(商標))も含まれる。
本明細書で使用する、光線力学治療は、光増感性化合物として知られているある種の化学物質を使用して、癌を処置または予防する治療を指す。光線力学治療の例としては、例えば、VISUDYNE(商標)およびポルフィマーナトリウムなどの化合物を用いた処置がある。
本明細書で使用する、血管新生抑制ステロイドは、例えば、アネコルタブ、トリアムシノロン、ヒドロコルチゾン、11−α−エピヒドロコチソール(11-α-epihydrocotisol)、コルテキソロン、17α−ヒドロキシプロゲステロン、コルチコステロン、デスオキシコルチコステロン、テストステロン、エストロン、およびデキサメタゾンなどの、血管新生を遮断または阻害する化合物を指す。
コルチコステロイドを含有するインプラントは、例えば、フルオシノロン、デキサメタゾンなどの化合物を指す。
「他の化学療法化合物」は、それらだけに限られないが、植物アルカロイド、ホルモン化合物、およびアンタゴニスト;生物学的応答調節剤、好ましくは、リンホカインまたはインターフェロン;アンチセンスオリゴヌクレオチドもしくはオリゴヌクレオチド誘導体;shRNAもしくはsiRNA;あるいは、雑多な化合物、または他のもしくは未知の作用機序を有する化合物を含む。
コード番号、一般名または商品名により特定される活性化合物の構造は、標準の概説書「The Merck Index」の現行版、または、データベース、例えば、Patents International(例えば、IMS World Publications)から得ることができる。
本開示内で参考文献を引用することは、引用した参考文献が、本発明の特許性にマイナスの影響を与える先行技術であることを認めることではないと理解すべきである。
本明細書に記述した通りの(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オンの結晶形と組み合わせて使用できる、上述した化合物は、当技術分野で説明されている通りに調製し、投与することができる。
投与
本発明はまた、本明細書に記述した通りの(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オンの結晶形と、薬学的に許容可能な少なくとも1種の担体とを含む医薬調製物も提供する。
本明細書で記述した通りの前記結晶形は、単独で、または、1種もしくは複数の他の治療用化合物と組み合わせて投与することができ、可能な組合せ治療は、固定の組合せの形態や、交互に与えられるか、互いに独立に与えられる本発明の化合物および1種または複数の他の治療用(予防も含む)化合物の投与、または、固定の組合せと1種または複数の他の治療用化合物との組合せ投与の形態をとる。それとは別にまたは加えて、前記固体形態は、特に腫瘍治療のために、化学療法、放射線療法、免疫療法、光線療法、外科的介入、またはこれらの組合せと組み合わせて投与することができる。上記した通り、他の処置戦略の場面において、補助療法が可能であるように、長期療法も同様に可能である。他の可能な処置は、腫瘍退縮後の患者の状態を維持するための治療、または、例えば、リスクのある患者における、化学予防的治療である。
活性成分の投与量は、患者のタイプ、種、年齢、体重、性別、および医学的状態;処置しようとする病状の重症度;投与経路;患者の腎臓および肝臓の機能;ならびに、用いられる特定の化合物を含めた、様々な因子に依存する。通常の技量を有する医師、臨床医、または獣医は、病状の進行を予防するか、それに対抗するか、それを阻止するために必要な薬物の有効量を容易に決定し、処方することができる。有効性をもたらす範囲内の薬物の濃度を最適な精度で実現するには、標的部位に対する薬物の利用能の動態に基づくレジメンが必要となる。これは、薬物の分布、平衡、および排出の考慮を含む。
温血動物、例えば、体重約70kgのヒトに投与すべき、本明細書に記述した通りの(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オンの結晶形の用量は、好ましくは約3mgから約15g、より好ましくは、約10mgから約3g、さらに好ましくは、約50mgから1.5g/人/日であり、1用量で分割されないか、好ましくは、2つから4つ、例えば2つまたは3つの単一用量に分割され、それらは、例えば同じ用量であり得る。通常、小児には、成人用量の半分を与える。
前記固体形態は、任意の従来的経路により、特に、非経口的に、例えば、注射用の溶液または懸濁液の形態で、経腸的に、例えば、経口的に;例えば、錠剤またはカプセル剤の形態で、局所的に;例えば、ローション、ゲル、軟膏、またはクリームの形態で、または、経鼻もしくは坐剤形態で投与することができる。局所投与は、例えば、皮膚へのものである。局所投与のさらなる形態は、眼へのものである。本発明の化合物を、薬学的に許容可能な少なくとも1種の担体または希釈剤と共に含む医薬組成物は、薬学的に許容可能な担体または希釈剤と混合することによって、従来の方法で製造することができる。
本発明はまた、有効量、特に上述した障害のうちの1つの処置に有効な量の、本明細書に記述した通りの(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オンの結晶形を、薬学的に許容可能な1種または複数の担体と共に含む医薬組成物であって、その担体が、局所、経腸、例えば、経口もしくは直腸、または非経口投与に適し、かつ、無機または有機の固体または液体であり得る医薬組成物に関する。希釈剤、例えば、ラクトース、デキストロース、マンニトール、および/またはグリセロール、および/または滑沢剤、および/またはポリエチレングリコールと共に活性成分を含む、特に、錠剤またはゼラチンカプセル剤を、経口投与のために使用することができる。錠剤はまた、結合剤、例えば、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、デンプン、例えば、トウモロコシ、小麦、もしくは米のデンプン、ゼラチン、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムおよび/またはポリビニルピロリドン、所望により、崩壊剤、例えば、デンプン、寒天、アルギン酸もしくはその塩、例えば、アルギン酸ナトリウム、および/または発泡性混合物、または吸着剤、着色料、香料、および甘味料を含むこともできる。本発明の薬理学的に活性な化合物を、非経口的に投与可能な組成物の形態、または輸液剤の形態で使用することも可能である。該医薬組成物は、滅菌することができ、および/または賦形剤、例えば、保存剤、安定化剤、湿潤化合物、および/または乳化剤、可溶化剤、浸透圧調節用の塩、および/または緩衝剤を含むことができる。他の薬理学的に活性な物質を所望により含むことができる、本発明の医薬組成物は、それ自体既知の方法で、例えば、従来の混合法、造粒法、糖剤化法、溶解法、または凍結乾燥法で調製され、1%から99%までくらいの、特に、約1%から約20%の活性成分(複数可)を含む。
合成経路
例106:(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オン。
Figure 0005667308
密閉可能な反応フラスコに、リン酸カリウム(4.44g、20.29mmol)を装入し、それを脱気し、170℃で15分間加熱した。反応フラスコを、室温で、アルゴンで再び満たし、続いて、中間体75.6(3.64g、10.15mmol)、中間体106.1(5.48g、12.18mmol)、ジオキサン(75mL)、および(±)−trans−1,2−ジアミノシクロヘキサン(0.37mL、3.04mmol)を添加した。反応フラスコを、真空中で慎重に脱気し(2回)、アルゴンで再び満たし(2回)、ヨウ化銅(I)(0.586g、3.04mmol)を添加した。反応混合物を、95℃で22.5時間撹拌した。混合物を、EtOAc(3回)と水(3回)の間で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。100%EtOAcから20%MeOH/EtOAcで溶出する順相カラムクロマトグラフィー、次いで、逆相分取HPLCによって、残留物を精製すると、TFA塩が得られ、それを、EtOAc(2回)と1M NaHCO水溶液(1回)の間で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固すると、表題化合物が白色の固体として得られた(1.59g、2.41mmol、23.8%):HPLC:Ret=4.57分;LC−MS:m/z659.2[M+H];1H NMR (400MHz, DMSO-d6) 0.88-1.01(m, 2H) 1.05-1.14(m, 2H) 1.16(d, J=5.86Hz, 3H) 1.21(d, J=6.25Hz, 3H) 1.48-1.62(m, 1H) 1.73(dd, 4H) 2.14-2.27(m, 1H) 2.65(t, J=5.47Hz, 2H) 2.76(s, 3H) 2.85(s, 3H) 3.02(s, 2H) 3.06-3.20(m, 4H) 3.54(d, 1H) 3.71(s, 3H) 3.87(d, J=19.53Hz, 1H) 4.39-4.47(m, 1H) 5.92(s, 1H) 6.54(d, 2H) 6.81(s, 1H) 6.87(d, 2H) 7.02(s, 1H) 7.33(s, 4H).
中間体106.1:4−(4−{[(4−ヨード−フェニル)−メチル−アミノ]−メチル}−trans−シクロヘキシル)−1−メチル−ピペラジン−2−オン。
Figure 0005667308
中間体106.2(13.3g、20.9mmol)のジオキサン(52.3mL)溶液に、HClの4Mジオキサン溶液(105mL、418mmol)を0℃で添加した。反応混合物を、室温で0.5時間撹拌した。溶液を濃縮し、残留物を、MeOH(157mL)に溶解し、トリエチルアミン(27.3ml、196mmol)を、0℃で滴下し、混合物を、室温で1時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、残留物を、EtOAc(2回)と1M NaHCO水溶液(1回)の間で抽出した。有機相をブラインで洗浄し、MgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。この硬化物を、EtO(50mL)に懸濁させ、30分間の撹拌および超音波処理後、それを濾紙で濾過し、EtO (50mL)で洗浄し、高真空中で乾燥させると、白色の粉末が得られた(8.11g、18.0mmol、86%)。HPLC:Ret=4.035分;LC−MS:m/z442.1[M+H]1H NMR(400MHz, DMSO-d6) 0.84-1.02(m, 2H) 1.02-1.12(m, 2H) 1.52-1.60(m, 1H) 1.60-1.84(m, 4H) 2.16-2.27(m, 1H) 2.65(t, J=5.47Hz, 2H) 2.76(s, 3H) 2.85(s, 3H) 3.02(s, 2H) 3.10(d, J=7.03Hz, 2H) 3.14-3.20(m, 2H) 6.47(d, 2H) 7.37(d, 2H).
中間体106.2:[[2−(tert−ブトキシカルボニル−メチル−アミノ)−エチル]−(4−{[(4−ヨード−フェニル)−メチル−アミノ]−メチル}−trans−シクロヘキシル)−アミノ]−酢酸メチルエステル。
Figure 0005667308
中間体105.3(9.45g、21.6mmol)と、メチル−(2−オキソ−エチル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(4.11g、23.7mmol)と、AcOH(3.7mL、64.7mmol)とのDCM(108mL)懸濁液に、NaBH(OAc)(13.7g、64.7mmol)を0℃で少しずつ添加した。室温で1時間撹拌した後、反応混合物を、NaHCO飽和水溶液に慎重に添加してpH8にし、その後、DCM(2回)で抽出した。有機相をMgSOで乾燥させ、濾過し、蒸発させると、粗表題中間体が得られた(13.3g、20.9mmol、90%の純度で97%)。この物質を、さらなる精製なしに、次のステップに使用した。HPLC:Ret=5.32分;LC−MS:m/z574.3[M+H]
中間体105.3:(4−{[(4−ヨード−フェニル)−メチル−アミノ]−メチル}−trans−シクロヘキシルアミノ)−酢酸メチルエステル。
Figure 0005667308
中間体105.4(16.9g、49.2mmol)のDMF(300mL)溶液に、炭酸カリウム(14.3g、103mmol)および2−ブロモ酢酸メチル(4.77mL、51.7mmol)を−10℃で逐次的に添加した。懸濁液を、−10℃から10℃で4.5時間撹拌した。反応混合物を、EtOAcで希釈し、有機相を、水およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。100%DCMから100%EtOAcで溶出する順相カラムクロマトグラフィーにより、残留物を精製すると、表題化合物が、茶色の油状物(oil)として得られた(9.45g、21.6mmol、43.8%)。 HPLC:Ret=4.22分;LC−MS:m/z417.0[M+H]
中間体105.4:(Trans−4−アミノ−シクロヘキシルメチル)−(4−ヨード−フェニル)−メチル−アミン。
Figure 0005667308
中間体77.1(21.9g、49.5mmol)のDCM(300mL)溶液に、TFA(114mL、1484mmol)を0℃で滴下した。反応混合物を、室温で30分間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。残留物を、EtOAcで希釈し、0℃で、2M NaOHの添加により、pH9に調整した。各相を分離し、水層を、EtOAcで抽出した。有機層を、水およびブラインで洗浄し、NaSOで乾燥させ、濾過した。減圧下で濃縮すると、表題化合物が、灰色の固体として得られた(16.9g、47.8mmol、97%)。HPLC:Ret=3.92分;LC−MS:m/z345.1[M+H]
中間体77.1:(4−{[(4−ヨード−フェニル)−メチル−アミノ]−メチル}−trans−シクロヘキシル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル。
Figure 0005667308
中間体75.7(748mg、1.74mmol)のDCM(15ml)溶液に、AcOH(0.199ml、3.48mmol)、ホルムアルデヒド(水中に37%、0.259ml、3.48mmol)、およびNaBH(OAc)(737mg、3.48mmol)を室温で逐次的に添加した。反応混合物を、室温で2時間撹拌し、次いで、DCMで希釈し、2M NaCO水溶液(2回)で洗浄した。有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。得られた粗物質を、Combi−Flash Companion(商標)(Isco Inc.)カラムクロマトグラフィー(SiO;勾配溶出、ヘプタン/AcOEt98:2→7:3)によって精製すると、表題化合物が、無色の固体として得られた(584mg、1.31mmol、76%)。TLC:R=0.36(ヘプタン/AcOEt3:1);HPLC:Ret=2.76分;LC−MS:m/z445.4[M+H]1H NMR(400MHz, DMSO-d6): 0.90-1.13(m, 4H), 1.36(s, 9H), 1.48-1.66(m, 3H), 1.69-1.81(m, 2H), 2.87(s, 3H), 3.08-3.21(m, 1H), 3.12(d, J=7.1, 2H), 6.45-6.54(m, 2H), 6.68(d, J=8.1, 1H), 7.34-7.43(m, 2H).
中間体75.7:{4−[(4−ヨード−フェニルアミド)−メチル]−trans−シクロヘキシル}−カルバミン酸tert−ブチルエステル。
Figure 0005667308
4−ヨード−フェニルアミン(1g、4.57mmol)のDCM(25ml)溶液に、AcOH(0.523ml、9.13mmol)、(4−ホルミル−シクロヘキシル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル(1.14g、5.02mmol)、およびNaBH(OAc)(1.94g、9.13mmol)を室温で逐次的に添加した。反応混合物を、室温で1時間撹拌し、次いで、EtOで希釈し、2M HCl水溶液および2M NaCO水溶液で逐次的に洗浄した。有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。得られた粗物質を、Combi−Flash Companion(商標)(Isco Inc.)カラムクロマトグラフィー(SiO;勾配溶出、ヘプタン/AcOEt95:5→1:1)によって精製すると、表題化合物が、無色の固体として得られた(1.56g、3.62mmol、79%)。TLC:R=0.72(ヘプタン/AcOEt1:1);HPLC:Ret=2.64分;LC−MS:m/z431.4[M+H]1H NMR(400MHz, DMSO-d6): 0.87-1.03(m, 2H), 1.03-1.17(m, 2H), 1.32-1.48(m, 1H), 1.37(s, 9H), 1.70-1.86(m, 4H), 2.76-2.86(m, 2H), 3.08-3.25(m, 1H), 5.77-5.89(m, 1H), 6.34-6.46(m, 2H), 6.59-6.71(m, 1H), 7.24-7.35(m, 2H).
中間体75.6:(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オン。
Figure 0005667308
中間体75.5(3.96g、7.98mmol)のMeOH(128ml)中1.25M HCl溶液を、室温で30分間撹拌した。反応混合物を蒸発乾固し、得られた残留物をMeOH(40ml)に溶解した。EtN(5.56ml、39.9mmol)を室温で添加し、次いで、混合物を15分間撹拌し、蒸発乾固した。得られた粗物質を、Combi−Flash Companion(商標)(Isco Inc.)カラムクロマトグラフィー(SiO;勾配溶出、[ヘプタン/DCM1:1]/TBME9:1→100%TBME)によって精製すると、表題化合物が、オフホワイト色の固体として得られた(2.51g、7.24mmol、91%、ee92%)。TLC:R=0.13(ヘプタン/DCM/TBME1:1:2);HPLC:Ret=2.03分;LC−MS:m/z346.4[M+H]1H NMR(400MHz, DMSO-d6): 1.16(d, J=6.1, 3H), 1.21(d, J=6.1, 3H), 3.36(d, J=19.8, 1H), 3.51(d, J=19.8, 1H), 3.72(s, 3H), 4.40(spt, J=6.1, 1H), 5.55(d, J=3.4, 1H), 6.79(s, 1H), 6.84(s, 1H), 7.26-7.33(m, 2H), 7.35-7.42(m, 2H), 8.49(d, J=3.9, 1H).
中間体75.5:{2−[(S)−(4−クロロ−フェニル)−((S)−2−メチル−プロパン−2−スルフィニルアミノ)−メチル]−4−イソプロポキシ−5−メトキシ−フェニル}−酢酸エチルエステル。
Figure 0005667308
250mLのフラスコに、中間体75.3(10.97g、28.6mmol)および無水THF(50ml)を装入し、次いで、それを、真空中で脱気し、アルゴン(3回)で再び満たした。中間体75.4(15.75g、57.2mmol)、およびビス(アセトニトリル)(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)テトラフルオロホウ酸塩(1.09g、2.86mmol)を、室温で逐次的に添加し、得られたオレンジ色の懸濁液を、60℃で加熱し、2時間撹拌した。追加のビス(アセトニトリル)(1,5−シクロオクタジエン)ロジウム(I)テトラフルオロホウ酸塩(1.09g、2.86mmol)を、60℃で添加し、混合物を、4時間さらに撹拌した。反応混合物を冷却して室温にし、AcOEtで希釈し、水で洗浄した。有機相をNaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。得られた粗物質を、Combi−Flash Companion(商標)(Isco Inc.)カラムクロマトグラフィー(SiO;勾配溶出、ヘプタン/AcOEt95:5→3:7)によって精製すると、表題化合物が、茶色がかった樹脂として得られた(3.96g、7.98mmol、28%)。TLC:R=0.29(ヘプタン/AcOEt1:1);HPLC:Ret=2.70分;LC−MS:m/z496.3[M+H]1H NMR(400MHz, DMSO-d6): 1.10-1.19(m, 15H), 1.23(d, J=5.9, 3H), 3.57(d, J=16.4, 1H), 3.68(d, J=16.1, 1H), 3.73(s, 3H), 3.93-4.05(m, 2H), 4.37-4.45(m, 1H), 5.62(d, J=6.1, 1H), 5.82(d, J=6.1, 1H), 6.82(s, 1H), 6.94(s, 1H), 7.25-7.30(m, 2H), 7.36-7.41(m, 2H).
中間体75.4:(4−クロロ−フェニル)−トリメチル−スタンナン。
Figure 0005667308
塩化トリメチルスズの1M THF溶液(92ml、92mmol)に、4−クロロフェニルマグネシウムブロミドの1M EtO溶液(92ml、92mmol)を、温度が0℃を決して超えないように、−10℃で40分間にわたってゆっくりと添加した。添加した後、冷却浴を除去し、得られた懸濁液を、室温で1時間撹拌した。NHCl飽和水溶液(14ml)を添加し、その後、沈殿物が完全に溶解するまで水を添加した。混合物を、分液漏斗に移し、EtO(3回)で抽出した。合わせた有機画分をNaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。得られた粗物質を、Combi−Flash Companion(商標)(Isco Inc.)カラムクロマトグラフィー(SiO;シクロヘキサンによるイソクラティック溶出)によって精製すると、表題化合物が、無色の油状物(oil)として得られた(24.47g、89mmol、97%)。TLC:R=0.76(シクロヘキサン/AcOEt95:5);HPLC:Ret=3.25分;1H NMR(400MHz, CDCl3): 0.31(s, 9H) 7.32-7.36(m, 2H) 7.41-7.45(m, 2H).
中間体75.3:(4−イソプロポキシ−5−メトキシ−2−{[(E)−(S)−2−メチル−プロパン−2−スルフィニルアミノ]−メチル}−フェニル)−酢酸エチルエステル。
Figure 0005667308
中間体75.2(9.14g、32.6mmol)と(S)−(−)−2−メチル−2−プロパンスルフィンアミド(5.93g、48.9mmol)とのDCM(200ml)溶液に、Ti(OEt)(27.3ml、130mmol)を0℃(氷浴)で添加した。反応混合物を加熱還流し、5時間撹拌し、次いで、冷却して室温にし、水(14.7ml)を慎重に添加することによってクエンチした。得られた白色の沈殿物を、セライトパッドを通して濾過し、濾過ケークをDCMで洗浄し、次いで、濾液を蒸発乾固した。得られた粗物質を、Combi−Flash Companion(商標)(Isco Inc.)カラムクロマトグラフィー(SiO;勾配溶出、ヘプタン/AcOEt95:5→1:1)によって精製すると、表題化合物が、黄色の油状物(oil)として得られた(11.07g、28.9mmol、89%)。TLC:R=0.40(ヘプタン/AcOEt1:1);HPLC:Ret=2.35分;LC−MS:m/z384.5[M+H]1H NMR(400MHz, DMSO-d6): 1.17(t, J=7.1, 3H) 1.15(s, 9H) 1.27(d, J=6.1, 6H) 3.83(s, 3H) 3.94-4.07(m, 4H) 4.58-4.66(m, 1H) 7.04(s, 1H) 7.50(s, 1H) 8.49(s, 1H).
中間体75.2:(2−ホルミル−4−イソプロポキシ−5−メトキシ−フェニル)−酢酸エチルエステル。
Figure 0005667308
中間体75.1(11.94g、47.3mmol)とジクロロ−メトキシ−メタン(8.56ml、95mmol)とのDCM(350ml)溶液に、SnCl(1M DCM溶液、95ml、95mmol)を、0℃(氷浴)で45分間にわたってゆっくり添加した。添加した後、反応混合物を、0℃で45分間さらに撹拌し、次いで、水の中に注ぎ、DCM(2回)で抽出した。有機相を、2M NaCO水溶液で洗浄し、次いで、NaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。得られた粗物質を、Combi−Flash Companion(商標)(Isco Inc.)カラムクロマトグラフィー(SiO;勾配溶出、ヘプタン/AcOEt95:5→1:1)によって精製すると、表題化合物が、黄色の油状物(oil)として得られ(11.13g、39.7mmol、84%)、それは、静置すると、オフホワイト色の固体に結晶化した。TLC:R=0.50(ヘプタン/AcOEt1:1);HPLC:Ret=1.93分;LC−MS:m/z281.4[M+H]1H NMR(400MHz, DMSO-d6): 1.18(t, J=7.1, 3H) 1.28(d, J=6.1, 6H) 3.84(s, 3H) 4.01(s, 2H) 4.07(q, J=7.1, 2H) 4.56-4.68(m, 1H) 7.03(s, 1H) 7.45(s, 1H) 9.93(s, 1H).
中間体75.1:(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−酢酸エチルエステル。
Figure 0005667308
DMF(100ml)中の、エチル(4−ヒドロキシ−3−メトキシ−フェニル)−酢酸エチルエステル(11.22g、53.4mmol)とKCO(22.13g、160mmol)との混合物を60℃で加熱した。2−ヨードプロパン(9.06ml、91mmol)を添加し、混合物を、60℃で5時間激しく撹拌した。反応混合物を冷却して室温にし、AcOEtで希釈し、水で洗浄した。水相を分離し、AcOEtでさらに抽出した。合わせた有機画分をNaSOで乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。得られた粗物質を、Combi−Flash Companion(商標)(Isco Inc.)カラムクロマトグラフィー(SiO;勾配溶出、ヘプタン/AcOEt98:2→3:1)によって精製すると、表題化合物が、無色の油状物(oil)として得られた(11.94g、47.3mmol、89%)。TLC:R=0.44(ヘプタン/AcOEt7:3);HPLC:Ret=2.14分;LC−MS:m/z253.4[M+H]1H NMR(400MHz, CDCl3): 1.28(t, J=7.1, 3H), 1.38(d, J=6.1, 6H), 3.56(s, 2H), 3.87(s, 3H), 4.17(q, J=7.1, 2H), 4.50(h, J=6.1, 1H), 6.77-6.89(m, 3H).
例106の化合物の硫酸塩の結晶形Iを作製するためのプロセス:
(A:スラリー法)
溶媒:イソプロピルアルコール
(1)最初に、約5mgの原薬を、100μlのIPAに溶解した。
(2)364μlの0.025N硫酸を溶液に非常にゆっくりと加え、60℃で撹拌する間、ゆっくり沈殿させた。
(3)懸濁液を、一晩かけて室温で撹拌した。
(4)遠心分離によって、上澄みを除去した。
(5)固体生成物を、一晩かけて、40℃で、真空オーブン中で乾燥させ、XRPD(X線粉末回折)によって調査した。このプロセスをスケールアップし、スケールアップした試料を、XRPDを使用してさらに特徴付けた。結晶形Iが得られた。
X線回折データは、室温で、自動試料交換器、θ−θゴニオメーター、自動ビーム発散スリット、二次モノクロメーター、およびシンチレーション計数器が備わった、Bruker AXS GMBHのD8Discover粉末X線回折計(CuKα線)を使用して収集した。試料は、化合物を、1つのガラスフィルターに優しく押しつけることにより分析のために調製した。試料を、40kV/40mAで作動させたX線管により銅Kα1X線(波長=1.54184オングストローム)で照射している間回転させた。分析は、5度から45度の範囲の2θの範囲にわたって、0.02度ステップあたり120秒カウントに設定された連続モードで稼働する、ゴニオメーターを用いて行った。得られたピークを、シリコン参照標準に対してアライメントした。
(装置名:X線回折計)
モデル:D8 Discover
製造者:Bruker AXS GMBH
波長:1.54184A(Cu)
発生器設定:40.00KV、40.00mA
モノクロメーター
検出器:HI−STAR
フレームサイズ:1024ピクセル、107.79mm
(実験法:)
2θ開始:5.0度
2θ終了:45.0度
ピクセル重複:20%
積分ステップサイズ:0.02度
走査時間:120秒
温度:室温
Figure 0005667308
(B:貧溶媒法)
溶媒:イソプロピルアルコール
(1)最初に、約5mgの原薬を、91μlの0.025N硫酸IPAに溶解した。
(2)貧溶媒メチルtert−ブチルエーテルを添加し、55〜60℃で撹拌する間、化合物を沈殿させた。
(3)懸濁液を、一晩かけて55〜60℃で撹拌した。
(4)遠心分離によって、上澄みを除去した。
(5)固体生成物を、一晩かけて、40℃で、真空オーブン中で乾燥させ、XRPDによって調査した。このプロセスをスケールアップした。スケールアップした試料を、XRPDを使用してさらに特徴付けた。結晶形Iが得られた。
この方法を使用して、(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オン重硫酸塩一水和物を形成した。
Figure 0005667308
表および図面で報告した様々なピークの相対強度は、例えば、X線ビームにおける結晶の配向効果、および分析する材料の純度などの、いくつかの因子により変動し得ることが、熟練の結晶学専門家によって理解されるであろう。ピーク位置も、試料の重量の変化によりシフトし得るが、実質的に同じままであろう。
形成した硫酸塩は、重硫酸塩と考えられる。
本発明はまた、本明細書に記述した通りの例106の硫酸塩の結晶形Iの製造に関する。

Claims (15)

  1. (S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オン硫酸塩の結晶形。
  2. 硫酸塩が重硫酸塩である、請求項1に記載の(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オン硫酸塩の結晶形。
  3. 18.8、21.3および22.7(角度2θ°、誤差±0.2°)のピークを含む、CuKα線を使用した粉末X線回折パターンを有する、請求項1または2に記載の(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オン重硫酸塩の結晶形。
  4. 下記図1に示す粉末X線回折パターンとして実質的に同じである、CuKα線を使用した粉末X線回折パターンを有する、請求項1、2または3のいずれか一項に記載の(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オン重硫酸塩の結晶形。
    Figure 0005667308
  5. 下記図2に示す粉末X線回折パターンとして実質的に同じである、CuKα線を使用した粉末X線回折パターンを有する、請求項1、2または3のいずれか一項に記載の(S)−1−(4−クロロ−フェニル)−7−イソプロポキシ−6−メトキシ−2−(4−{メチル−[4−(4−メチル−3−オキソ−ピペラジン−1−イル)−trans−シクロヘキシルメチル]−アミノ}−フェニル)−1,4−ジヒドロ−2H−イソキノリン−3−オン重硫酸塩の結晶形。
    Figure 0005667308
  6. 医薬品として使用するための、請求項1、2、3、4または5のいずれか一項に記載の結晶形。
  7. MDM2および/またはMDM4の活性により媒介される障害または疾患の処置において使用するための、請求項1、2、3、4または5のいずれか一項に記載の結晶形。
  8. MDM2および/またはMDM4の活性により媒介される、対象における障害または疾患を処置する医薬を製造するための、請求項1、2、3、4または5のいずれか一項に記載の結晶形の使用。
  9. 治療有効量の請求項1、2、3、4または5のいずれか一項に記載の結晶形と、薬学的に許容可能な1種または複数の担体とを含む医薬組成物。
  10. 求項1、2、3、4または5のいずれか一項に記載の結晶形含む、MDM2および/またはMDM4の活性調整剤
  11. 求項1、2、3、4または5のいずれか一項に記載の結晶形を含む、MDM2および/またはMDM4の活性により媒介される障害または疾患を処置するための医薬組成物
  12. 障害または疾患が、増殖性の障害または疾患である、請求項に記載の結晶形。
  13. 障害または疾患が、増殖性の障害または疾患である、請求項8に記載の結晶形の使用。
  14. 障害または疾患が、増殖性の障害または疾患である、請求項11に記載の医薬組成物。
  15. 1種または複数の治療上活性な薬剤と共に、請求項1、2、3、4または5のいずれか一項に記載の結晶形を含む医薬組成物
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