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JP5659655B2 - 活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物、インクジェットインク及びインクジェット記録方法 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物、インクジェットインク及びインクジェット記録方法 Download PDF

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JP5659655B2 JP2010211796A JP2010211796A JP5659655B2 JP 5659655 B2 JP5659655 B2 JP 5659655B2 JP 2010211796 A JP2010211796 A JP 2010211796A JP 2010211796 A JP2010211796 A JP 2010211796A JP 5659655 B2 JP5659655 B2 JP 5659655B2
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Description

本発明は、新規の構成からなる活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物と、それを用いたインクジェットインク及びインクジェット記録方法に関するものである。
近年、インクジェット記録方式は、簡便でかつ安価に画像を作成できる観点から、写真、各種印刷、マーキング、カラーフィルター等の特殊印刷など、様々な印刷分野に利用されてきている。
この様なインクジェット記録方式で用いられるインクジェットインクとしては、水を主溶媒とする水性インクジェットインク、室温では揮発しない不揮発性溶媒を主とし、実質的に水を含まない油性インクジェットインク、室温で揮発する溶媒を主とし、実質的に水を含まない非水系インクジェットインク、室温では固体のインクを加熱溶融して印字するホットメルトインク、印字後、紫外線等の活性光線により硬化する活性エネルギー線硬化型インクジェットインク等、各種のインクジェットインクがあり、用途に応じて使い分けられてきているが、その中でも、活性エネルギー線硬化型インクジェットインクは、速硬化性があり、多種多様な記録媒体上にも印字ができるとの特徴から、乾燥負荷が大きく記録媒体が限定される水性インクジェットインクや、油性インクジェットインク、非水系インクジェットインクに代替する次世代インクジェットインクとして注目されており、その用途拡大の期待が大きい。
従来、活性エネルギー線硬化型インクジェットインクとしては、主には、ラジカル重合型とカチオン重合型のインクジェットインクに分類される。ラジカル重合型のインクジェットインクは、その素材選択幅が広く、インク設計の自由度が高いことから、広く研究開発され、実用化されている。一方、カチオン重合型のインクジェットインクは、酸素による重合阻害の影響を受けないことから、小液滴の硬化性、低エネルギー光源での硬化性に優れており、比較的柔軟性の高い硬化膜を得ることができるという利点がある。
しかしながら、ラジカル重合型、あるいはカチオン重合型のいずれのインクジェットインクを用いた場合でも、水性インクジェットインクや、非水系インクジェットインクに比べて、画質の点で劣る面があった。例えば、複数回の走査によって画像を形成するインクジェットプリンタにおいては、インクジェットインクを印字し、活性エネルギー線を照射した後に、印字ドットが完全に硬化するまでの間に凝集し、色がまだら状になってしまう現象、いわゆるモットリングや、1回のパスで画像形成を行うシングルパス方式のインクジェットプリンタにおいて、印字後、活性エネルギー線を照射するまでの間に、印字したインク液滴同士が凝集して、スジ状に色抜けするという現象が起きる課題がある。また、硬化収縮によって、硬化じわが生じて、光沢感が発現しないといった問題もある。また、硬化過程で、重合性化合物が重合して高分子量化するために、重合開始剤などの成分の相溶性が低くなり、画像中で析出が生じることにより、光沢感を低下させるといった問題もある。
この様な課題は、ラジカル重合型インクジェットインク、カチオン重合型インクジェットインクのいずれでも見られる課題であるが、特に、光沢感の欠如などは、ラジカル重合インクジェットインクにおいては、顕著にみられる課題であった。
上記課題に対し、ラジカル重合インクジェットインクで、ヒドロキシル基またはアミド基を有する重合性化合物を用いることにより、硬化膜の表面エネルギー及びインクジェットインクの表面張力を調整することで、画質改良をはかる技術が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、特許文献1に記載されている方法だけでは、モットリング、スジ、光沢感のある画像を得るには、未だ不十分であった。
特開2010−132739号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、複数回の走査によって画像を形成するインクジェットプリンタにおけるモットリング耐性の向上と、1パスで画像形成を行うシングルパス方式のインクジェットプリンタにおけるスジ耐性を向上し、光沢に優れた画像を得ることができる活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物と、それを用いたインクジェットインク及びインクジェット記録方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
1.重合性化合物、光重合開始剤及び下記一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
Figure 0005659655
〔式中、Rは炭素数が1から6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、R及びRは、各々水素原子または炭素数が1から4の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、RとRは同一であっても異なっていてもよい。〕
2.前記重合性化合物としてラジカル重合性化合物を含有し、前記光重合開始剤として光ラジカル重合開始剤を含有することを特徴とする前記1記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
3.前記重合性化合物としてカチオン重合性化合物を含有し、前記光重合開始剤として光カチオン重合開始剤を含有することを特徴とする前記1記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
4.前記1から3のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物と、着色剤とを含有することを特徴とするインクジェットインク。
5.前記4記載のインクジェットインクを用いて、記録媒体に該インクジェットインクを吐出してインクジェット記録することを特徴とするインクジェット記録方法。
本発明により、複数回の走査によって画像を形成するインクジェットプリンタにおけるモットリング耐性の向上と、1パスで画像形成を行うシングルパス方式のインクジェットプリンタにおけるスジ耐性を向上し、光沢に優れた画像を得ることができる活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物と、それを用いたインクジェットインク及びインクジェット記録方法を提供することができた。
本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置の要部の構成の一例を示す正面図である。 本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置の要部の構成の他の一例を示す上面図である。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、重合性化合物、光重合開始剤及び前記一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物により、コート紙や樹脂製記録媒体のようなインク吸水性が乏しく、表面エネルギーが低い記録媒体に対しても、モットリング耐性、スジ耐性に優れた高品位な画像を形成することができる活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物と、それを用いたインクジェットインク及びインクジェット記録方法を実現することができることを見出し、本発明に至った次第である。
すなわち、本発明者は、活性エネルギー線硬化型インクジェットインクについて、表面が樹脂製の記録媒体や、印刷本紙などの吸水性に乏しいコート紙に対し、スジやモットリングの発生がなく、高品位の印字ができ、かつ光沢に優れた画像を形成することを目的に検討を重ねた。本発明でいう表面が樹脂製の記録媒体とは、具体的には、ポリスチレンやアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)などの樹脂プレートや塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート(PET)などのプラスチックフィルム、あるいはこれらプラスチックフィルムを紙などの基材表面に張り付けたものなどをいい、記録する表面が、インクジェットインクを浸透しにくい記録媒体である。
これら表面が樹脂製の記録媒体やコート紙は、インク吸収性に乏しく、また記録媒体の表面エネルギーが低いため、シングルパス方式のインクジェットプリンタを用いた画像形成方式では、印字後、活性エネルギー線照射までの間、数マイクロ秒〜数100ミリ秒の間に、インクをはじいてしまい、かつ、液滴同士が凝集合一して、スジが発生すると考えられる。
又、複数回の走査によって画像を形成するインクジェットプリンタにおいては、硬化膜の上に印字されたドットが、活性エネルギー線の照射を受けて、硬化する際に、十分に濡れ広がらず、液滴の凝集が起こり、色がまだら状になる、いわゆるモットリング現象が発生すると考えられる。
このような課題に対して、本発明では、本発明に係る一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類を添加することにより、スジ、モットリングの発生が抑制されることを見出したものである。
メカニズムは、あくまで推定であるが、シングルパス方式のインクジェットプリンタにおけるスジについては、本発明に係る一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類を含有する本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物、それを含むインクジェットインクにより、表面エネルギーの低い記録媒体に印字した際に、ドットの濡れ広がりを向上させ、液滴同士の合一を防いでいるものと推定する。複数回の走査によって画像を形成するインクジェットプリンタにおけるモットリングについては、以下のように推定する。すなわち、本発明に係る一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類により、硬化膜上に印字されたドットの濡れ広がりを向上させ、液滴同士の凝集を防止することで、モットリングの発生を防いでいるものと推定する。
さらには、本発明者は、本発明に係る一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類を活性エネルギー線硬化型のインクジェットインクに含有させることで、光沢感も向上することを見出した。このメカニズムは、以下のように推定する。すなわち、第一に、重合性化合物が、重合する際に起こる硬化収縮を軽減して、硬化の際に起こるしわを防いでいるものと推定する。第二に、硬化膜中での重合開始剤の相溶性を向上させることで、硬化物内部での重合開始剤の析出を防止し、硬化膜の透明性を向上した結果、光沢感が向上するものと推定する。この効果は、ラジカル重合インクジェットインク、カチオン重合インクジェットインクのいずれにおいても発揮されるが、特に、硬化収縮が起こりやすく、硬化時の酸素による重合阻害に対して光重合開始剤の添加量も多く添加するラジカル重合インクジェットインクにおいて、より良好に改良効果を奏する。
以下、本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物と、それを用いたインクジェットインク及びインクジェット記録方法の詳細について説明する。
〔一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類〕
前記一般式(1)において、Rは炭素数が1から6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、R及びRは、各々水素原子、または炭素数が1から4の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、RとRは同一であっても異なっていてもよい。
、R、Rとして、上記で規定する基を選択することにより、β−アルコキシプロピオンアミド類の樹脂成分の溶解、浸透能力を維持しつつ、かつ水との相溶性を高めることができる。
として好ましくは、メチル基、エチル基、n−ブチル基であり、好ましいRおよびRとしては、メチル基、エチル基である。
一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物あるいはインクジェットインクへの添加量としては、活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物あるいはインクジェットインク全質量に対し、1.0質量%以上、40質量%未満であることが好ましい。
以下に、一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類の具体例を示す。
A−1:3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド
A−2:3−n−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド
A−3:3−エトキシ−N,N−ジエチルプロピオンアミド
A−4:3−メトキシ−N,N−ジエチルプロピオンアミド
A−5:3−メトキシ−N,N−モノメチルモノエチルプロピオンアミド
A−6:3−メトキシ−N,N−ジ−n−プロピルプロピオンアミド
A−7:3−メトキシ−N,N−ジ−n−ブチルプロピオンアミド
A−8:3−メトキシ−N,N−ジ−n−ブチルプロピオンアミド
A−9:3−エトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド
A−10:3−エトキシ−N,N−モノメチルモノエチルプロピオンアミド
A−11:3−エトキシ−N,N−ジ−n−プロピルプロピオンアミド
A−12:3−エトキシ−N,N−ジ−n−ブチルプロピオンアミド
A−13:3−n−ブトキシ−N,N−ジエチルプロピオンアミド
A−14:3−n−ブトキシ−N,N−モノメチルモノエチルプロピオンアミド
A−15:3−n−ブトキシ−N,N−ジ−n−プロピルプロピオンアミド
A−16:3−n−ブトキシ−N,N−ジ−n−ブチルプロピオンアミド
A−17:3−n−プロポキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド
A−18:3−n−プロポキシ−N,N−ジエチルプロピオンアミド
A−19:3−n−プロポキシ−N,N−モノメチルモノエチルプロピオンアミド
A−20:3−n−プロポキシ−N,N−ジ−n−プロピルプロピオンアミド
A−21:3−n−プロポキシ−N,N−ジ−n−ブチルプロピオンアミド
A−22:3−iso−プロポキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド
A−23:3−iso−プロポキシ−N,N−ジエチルプロピオンアミド
A−24:3−1so−プロポキシ−N,N−モノメチルモノエチルプロピオンアミド
A−25:3−iso−プロポキシ−N,N−ジ−n−プロピルプロピオンアミド
A−26:3−iso−プロポキシ−N,N−ジ−n−ブチルプロピオンアミド
A−27:3−tert−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド
A−28:3−tert−ブトキシ−N,N−ジエチルプロピオンアミド
A−29:3−tert−ブトキシ−N,N−モノメチルモノエチルプロピオンアミド
A−30:3−tert−ブトキシ−N,N−ジ−n−プロピルプロピオンアミド
A−31:3−tert−ブトキシ−N,N−ジ−n−ブチルプロピオンアミド
A−32:3−ヘキシルオキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド
A−33:3−ヘキシルオキシ−N,N−ジエチルプロピオンアミド
本発明に係る一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類の具体的な製造方法は、例えば、特開2009−185079号公報や国際公開第2008/102615号などに記載されており、また、エクアミドという商品名で出光興産株式会社から市販されている。
〔重合性化合物、光重合開始剤〕
〈ラジカル重合性化合物〉
本発明に適用可能なラジカル重合性化合物としては、プレポリマー、オリゴマー等と称されているものを含み、具体的には、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルホルムアミド、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、2−n−ブチルー2−エチルー1,3−プロパンジオールジアクリレート、ジメチロールートリシクロデカンジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、プロポキシ化ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタンジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、テトラメチロールプロパントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、カプロラクトン変性トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化イソシアヌール酸トリアクリレート、トリ(2−ヒドロキシエチルイソシアヌレート)トリアクリレート、プロポキシレートグリセリルトリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ネオペンチルグリコールオリゴアクリレート、1,4−ブタンジオールオリゴアクリレート、1,6−ヘキサンジオールオリゴアクリレート、トリメチロールプロパンオリゴアクリレート、ペンタエリスリトールオリゴアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリエステルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、アクリロイルモルホリン、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、イソオクチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、シクロヘキシルアクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、メトキシトリエチレングリコールアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、3−メトキシブチルアクリレート、ベンジルアクリレート、エトキシエトキシエチルアクリレート、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジプロピレングリコールアクリレート、メチルフェノキシエチルアクリレート、ジプロピレングリコールアクリレート等が挙げられる。これら化合物は、一種または必要に応じて二種以上用いてもよい。
〈光ラジカル重合開始剤〉
本発明に適用可能な光ラジカル重合開始剤としては、分子開裂型または水素引き抜き型のものが本発明に好適である。具体例としては、ベンゾインイソブチルエーテル、2,4−ジエチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ベンジル、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド等が好適に用いられ、さらにこれら以外の分子開裂型のものとして、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインエチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オンおよび2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン等を併用しても良いし、さらに水素引き抜き型光重合開始剤である、ベンゾフェノン、4−フェニルベンゾフェノン、イソフタルフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジフェニルスルフィド等も併用できる。
また、上記光ラジカル重合開始剤に対し、増感剤として、例えば、トリメチルアミン、メチルジメタノールアミン、トリエタノールアミン、p−ジエチルアミノアセトフェノン、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、N,N−ジメチルベンジルアミンおよび4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等の、ラジカル重合性化合物と付加反応を起こさないアミン類を併用することもできる。もちろん、上記光ラジカル重合開始剤や増感剤は、ラジカル重合性化合物への溶解性に優れ、紫外線透過性を阻害しないものを選択して用いることが好ましい。
光ラジカル重合開始剤と増感剤は、活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物全質量に対して0.1〜20質量%,好ましくは,4〜12質量%の範囲である。
〈カチオン重合性化合物〉
本発明に適用可能なカチオン重合性化合物としては、一般に知られているカチオン重合性基を有する化合物であれば、モノマー、オリゴマー、ポリマーの種を問わず使用することができる。カチオン重合性化合物としては、例えば、以下に例示する化合物が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではなく、公知のカチオン重合性化合物であれば問題なく使用することができる。
カチオン重合性化合物としては、公知のカチオン重合性化合物を用いられ、スチレン誘導体、ビニルエーテルの他に、オキシラン、オキセタン、テトラヒドロフラン、ラクタム、ラクトンなどが用いられる。中でも、オキシラン、オキセタン、ビニルエーテルまたはスチレン誘導体が好ましく用いられ、特にオキシラン、オキセタンが好ましい。
オキシラン基を有する化合物としては、あらゆる公知のエポキシ化合物を併用することができる。
本発明で用いられる単官能エポキシドの例としては、例えば、フェニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、1,2−ブチレンオキサイド、1,3−ブタジエンモノオキサイド、1,2−エポキシドデカン、エピクロロヒドリン、1,2−エポキシデカン、スチレンオキサイド、シクロヘキセンオキサイド、3−メタクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−アクリロイルオキシメチルシクロヘキセンオキサイド、3−ビニルシクロヘキセンオキサイド等が挙げられる。
多官能エポキシドの例としては、例えば、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、ビスフェノールFジグリシジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリシジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジグリシジルエーテル、エポキシノボラック樹脂、水添ビスフェノールAジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジルエーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3′,4′−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキシ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビニルシクロヘキセンオキサイド、4−ビニルエポキシシクロヘキサン、ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシル−3′,4′−エポキシ−6′−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサン)、ジシクロペンタジエンジエポキサイド、エチレングリコールのジ(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジオクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチルヘキシル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル類、1,1,3−テトラデカジエンジオキサイド、リモネンジオキサイド、1,2,7,8−ジエポキシオクタン、1,2,5,6−ジエポキシシクロオクタン等が挙げられる。
オキセタン環を有する化合物としては、特開2001−220526号、同2001−310937号に紹介されているような公知のあらゆるオキセタン化合物を併用することができる。
本発明で用いられるオキセタン化合物には、単官能オキセタンの例としては、例えば、3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン、3−(メタ)アリルオキシメチル−3−エチルオキセタン、(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチルベンゼン、4−フルオロ−〔1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、4−メトキシ−〔1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、〔1−(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)エチル〕フェニルエーテル、イソブトキシメチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、イソボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−エチルヘキシル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、エチルジエチレングリコール(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンタジエン(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルオキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラヒドロフルフリル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−テトラブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−トリブロモフェノキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ヒドロキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、2−ヒドロキシプロピル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ブトキシエチル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタクロロフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタブロモフェニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ボルニル(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル等が挙げられる。
また多官能オキセタンとしては、例えば、3,7−ビス(3−オキセタニル)−5−オキサ−ノナン、3,3′−(1,3−(2−メチレニル)プロパンジイルビス(オキシメチレン))ビス−(3−エチルオキセタン)、1,4−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、1,2−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]エタン、1,3−ビス[(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル]プロパン、エチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジシクロペンテニルビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、テトラエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリシクロデカンジイルジメチレン(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、トリメチロールプロパントリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、1,4−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ブタン、1,6−ビス(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)ヘキサン、ペンタエリスリトールトリス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ポリエチレングリコールビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジペンタエリスリトールテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペンタキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、ジトリメチロールプロパンテトラキス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO変性ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、PO変性水添ビスフェノールAビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル、EO変性ビスフェノールF(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル等の多官能オキセタンが挙げられる。
ビニルエーテル基を有する化合物としては、あらゆる公知のビニルエーテル化合物を併用することができる。
本発明で用いられる単官能ビニルエーテルの例としては、例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、t−ブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、n−ノニルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、4−メチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、ジシクロペンテニルビニルエーテル、2−ジシクロペンテノキシエチルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エトキシエチルビニルエーテル、ブトキシエチルビニルエーテル、メトキシエトキシエチルビニルエーテル、エトキシエトキシエチルビニルエーテル、メトキシポリエチレングリコールビニルエーテル、テトラヒドロフリフリルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシメチルシクロヘキシルメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールビニルエーテル、クロルエチルビニルエーテル、クロルブチルビニルエーテル、クロルエトキシエチルビニルエーテル、フェニルエチルビニルエーテル、フェノキシポリエチレングリコールビニルエーテル等が挙げられる。
多官能ビニルエーテルの例としては、例えば、エチレングリコールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、ブチレングリコールジビニルエーテル、ヘキサンジオールジビニルエーテル、ビスフェノールAアルキレンオキサイドジビニルエーテル、ビスフェノールFアルキレンオキサイドジビニルエーテルなどのジビニルエーテル類;トリメチロールエタントリビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、グリセリントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、ジペンタエリスリトールペンタビニルエーテル、ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、エチレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加トリメチロールプロパントリビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ジトリメチロールプロパンテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、エチレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテル、プロピレンオキサイド付加ジペンタエリスリトールヘキサビニルエーテルなどの多官能ビニルエーテル類等が挙げられる。
〈光カチオン重合開始剤〉
本発明に適用可能な光カチオン重合開始剤としては、「UV・EB硬化技術の応用と市場」(シーエムシー出版、田畑米穂監修/ラドテック研究会編集)などに掲載されているあらゆる公知の光開始剤を用いることができる。
本発明では、光カチオン重合開始剤として光酸発生剤を使用することが好ましい。光酸発生剤としては、例えば、化学増幅型フォトレジストや光カチオン重合に利用される化合物が用いられる(有機エレクトロニクス材料研究会編、「イメージング用有機材料」、ぶんしん出版(1993年)、187〜192ページ参照)。本発明に好適な化合物の例を以下に挙げる。
第1に、ジアゾニウム、アンモニウム、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウムなどの芳香族オニウム化合物のB(C 、PF 、AsF 、SbF 、CFSO 塩を挙げることができる。
Figure 0005659655
本発明で用いることのできるオニウム化合物の具体的な例を、以下に示す。
第2に、スルホン酸を発生するスルホン化物を挙げることができ、その具体的な化合物を、以下に例示する。
Figure 0005659655
第3に、ハロゲン化水素を光発生するハロゲン化物も用いることができ、以下にその具体的な化合物を例示する。
Figure 0005659655
第4に、鉄アレン錯体を挙げることができる。
Figure 0005659655
特に、本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物においては、光酸発生剤としては、トリアリールスルホニウム塩を含有する化合物であることが好ましい。
光酸発生剤は、カチオン重合性化合物100質量部に対して、0.2〜20質量部の比率で含有させることが好ましい。
光酸発生剤の含有量が0.2質量部未満では硬化物を得ることが困難であり、20質量部を越えて含有させてもさらなる硬化性向上効果はない。
これら光酸発生剤は、1種または2種以上を選択して使用することができる。
〔着色剤〕
本発明のインクジェットインクを着色する場合は、顔料を着色剤として用いることが好ましい。顔料としては、カーボンブラック、酸化チタン、炭酸カルシウム等の無色無機顔料又は有色有機顔料を使用することができる。有機顔料としては、トルイジンレッド、トルイジンマルーン、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、ピラゾロンレッドなどの不溶性アゾ顔料、リトールレッド、ヘリオボルドー、ピグメントスカーレット、パーマネントレッド2B等の溶性アゾ顔料;アリザリン、インダントロン、チオインジゴマルーン等の建染染料からの誘導体;フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等のフタロシアニン系有機顔料;キナクリドンレッド、キナクリドンマゼンタ等のキナクリドン系有機顔料;ペリレンレッド、ペリレンスカーレット等のペリレン系有機顔料;イソインドリノンイエロー、イソインドリノンオレンジ等のイソインドリノン系有機顔料;ピランスロンレッド、ピランスロンオレンジ等のピランスロン系有機顔料;チオインジゴ系有機顔料、縮合アゾ系有機顔料、ベンズイミダゾロン系有機顔料、キノフタロンイエロー等のキノフタロン系有機顔料;イソインドリンイエローなどのイソインドリン系有機顔料;その他の顔料として、フラバンスロンイエロー、アシルアミドイエロー、ニッケルアゾイエロー、銅アゾメチンイエロー、ペリノンオレンジ、アンスロンオレンジ、ジアンスラキノニルレッド、ジオキサジンバイオレット等が挙げられる。
有機顔料をカラーインデックス(C.I.)番号で以下に例示する。
C.I.ピグメントイエロー12、13、14、17、20、24、74、83、86、93、109、110、117、120、125、128、129、137、138、139、147、148、150、151、153、154、155、166、168、180、185、
C.I.ピグメントオレンジ16、36、43、51、55、59、61、
C.I.ピグメントレッド9、48、49、52、53、57、97、122、123、149、168、177、180、192、202、206、215、216、217、220、223、224、226、227、228、238、240、
C.I.ピグメントバイオレット19、23、29、30、37、40、50、
C.I.ピグメントブルー15、15:1、15:3、15:4、15:6、22、60、64、
C.I.ピグメントグリーン7、36、
C.I.ピグメントブラウン23、25、26、
上記顔料の中でも、キナクリドン系、フタロシアニン系、ベンズイミダゾロン系、イソインドリノン系、縮合アゾ系、キノフタロン系、イソインドリン系有機顔料等は耐光性が優れているため好ましい。
有機顔料は、レーザ散乱による測定値でインク中の平均粒径が10〜150nmの微細粒子であることが好ましい。顔料の平均粒径が10nm未満の場合は、粒径が小さくなることによる耐光性の低下が生じ、150nmを超える場合は分散の安定維持が困難になり、顔料の沈澱が生じ易くなるとともに、吐出安定性が低下し、サテライトと言われる微小のミストが発生する問題が起こる。ただし、酸化チタンの場合は白色度と隠蔽性を持たせるために平均粒径は150〜300nm、好ましくは180〜250nmとする。
またインク中の顔料の最大粒径は、1.0μmを越えないよう、十分に分散あるいは、ろ過により粗大粒子を除くことが好ましい。粗大粒子が存在すると、やはり吐出安定性が低下する傾向にある。
有機顔料の微細化は、以下の方法で行うことができる。即ち、有機顔料、有機顔料の3質量倍以上の水溶性無機塩及び水溶性溶剤の少なくとも3成分から成る混合物を粘土状とし、ニーダー等で強く練り込んで微細化した後、水中に投入し、ハイスピードミキサー等で攪拌してスラリー状とする。次いで、スラリーの濾過と水洗を繰り返して、水溶性の無機塩及び水溶性の溶剤を、水性処理により除去する。微細化工程において、樹脂、顔料分散剤等を添加してもよい。
水溶性無機塩としては、塩化ナトリウム、塩化カリウム等が挙げられる。これらの無機塩は有機顔料の3〜20質量倍の範囲で用いるが、分散処理を行った後は、本発明で規定するハロゲンイオン含有量を達成するため、塩素イオン(ハロゲンイオン)を水洗処理により取り除く操作を行う。無機塩の量が3質量倍よりも少ないと、所望の大きさの処理顔料が得られず、又、20質量倍よりも多いと、後の工程における洗浄処理が多大であり、有機顔料の実質的な処理量が少なくなる。
水溶性溶剤は、有機顔料と破砕助剤として用いられる水溶性無機塩との適度な粘土状態を作り、充分な破砕を効率よく行うために用いられ、水に溶解する溶剤であれば特に限定されないが、混練時に温度が上昇して溶剤が蒸発し易い状態になるため、安全性の点から沸点120〜250℃の高沸点の溶剤が好ましい。水溶性溶剤として、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−ブトキシエタノール、2−(i−ペンチルオキシ)エタノール、2−(ヘキシルオキシ)エタノール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、液体ポリエチレングリコール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、低分子量ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
また顔料はその表面に顔料分散剤との吸着を促進するために、酸性処理または塩基性処理、シナージスト、各種カップリング剤など、公知の技術により表面処理を行うことが分散安定性を確保するために好ましい。
顔料は、十分な濃度及び十分な耐光性を得るため、インクジェットインク中に白色を除く色の場合1.5〜8質量%、酸化チタンを用いた白色インクの場合、10〜30質量%の範囲で含まれることが好ましい。
〔顔料分散剤〕
顔料分散剤としては、水酸基含有カルボン酸エステル、長鎖ポリアミノアマイドと高分子量酸エステルの塩、高分子量ポリカルボン酸の塩、長鎖ポリアミノアマイドと極性酸エステルの塩、高分子量不飽和酸エステル、高分子共重合物、変性ポリウレタン、変性ポリアクリレート、ポリエーテルエステル型アニオン系活性剤、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物塩、芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物塩、ポリオキシエチレンアルキル燐酸エステル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ステアリルアミンアセテート、顔料誘導体等を挙げることができる。
具体例としては、BYK Chemie社製の「Anti−Terra−U(ポリアミノアマイド燐酸塩)」、「Anti−Terra−203/204(高分子量ポリカルボン酸塩)」、「Disperbyk−101(ポリアミノアマイド燐酸塩と酸エステル)、107(水酸基含有カルボン酸エステル)、110(酸基を含む共重合物)、130(ポリアマイド)、161、162、163、164、165、166、170(高分子共重合物)」、「400」、「Bykumen」(高分子量不飽和酸エステル)、「BYK−P104、P105(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸)」、「P104S、240S(高分子量不飽和酸ポリカルボン酸とシリコーン系)」、「Lactimon(長鎖アミンと不飽和酸ポリカルボン酸とシリコーン)」が挙げられる。
又、Efka CHEMICALS社製の「エフカ44、46、47、48、49、54、63、64、65、66、71、701、764、766」、「エフカポリマー100(変性ポリアクリレート)、150(脂肪族系変性ポリマー)、400、401、402、403、450、451、452、453(変性ポリアクリレート)、745(銅フタロシアニン系)」;共栄化学社製の「フローレンTG−710(ウレタンオリゴマー)」、「フローノンSH−290、SP−1000」、「ポリフローNo.50E、No.300(アクリル系共重合物)」;楠本化成社製の「ディスパロンKS−860、873SN、874(高分子分散剤)、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル型)」等が挙げられる。
更には、花王社製の「デモールRN、N(ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、MS、C、SN−B(芳香族スルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩)、EP」、「ホモゲノールL−18(ポリカルボン酸型高分子)」、「エマルゲン920、930、931、935、950、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)」、「アセタミン24(ココナッツアミンアセテート)、86(ステアリルアミンアセテート)」;ゼネカ社製の「ソルスパーズ5000(フタロシアニンアンモニウム塩系)、13240、13940(ポリエステルアミン系)、17000(脂肪酸アミン系)、24000、32000、7000」;日光ケミカル社製の「ニッコールT106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)、Hexagline4−0(ヘキサグリセリルテトラオレート)」、味の素ファインテクノ製のアジスパー821、822、824等が挙げられる。
これらの顔料分散剤は、顔料100に対し5〜70質量%、好ましくは10〜50質量%の範囲で含有させることが好ましい。5%より少ないと分散安定性が得られにくい場合があり、70%より多いと吐出安定性が劣化する場合がある。
更に、これらの顔料分散剤は、0℃におけるカチオン重合性化合物全体へ5質量%以上の溶解性があることが好ましい。溶解性が5質量%未満であると、インクを0℃〜10℃程度の間で低温保存をしたときに、好ましくないポリマーゲルまたは顔料の軟凝集体が発生する場合があり、インクの保存安定性と吐出安定性とが劣化する場合がある。
〔ラジカル重合禁止剤〕
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物あるいはインクジェットインクでは、保存安定性の観点から、ラジカル重合禁止剤を添加するのが好ましい。本発明のインクジェットインクは、保存中に、熱や光の影響で発生したラジカルによりラジカル重合がおこる場合が考えられる。ラジカル重合禁止剤を、本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物あるいはインクジェットインクに使用することは、保存中に起きるラジカル重合を防ぐ効果がある反面、光カチオン重合の硬化は阻害しないことから、本発明のようなビニルエーテルを主とし硬化性に極めて優れたインクの光硬化を阻害せずに、インクの経時保存安定性だけを高めてくれる作用があることから非常に好ましい実施形態である。
ラジカル重合禁止剤としては、フェノール系水酸基含有化合物、メトキノン(ヒドロキノンモノメチルエーテル)、ハイドロキノン、4−メトキシ−1−ナフトール、ヒンダードアミン系酸化防止剤、1,1−ジフェニル−2−ピクリルヒドラジル フリーラジカル、N−オキシド化合物類、ピペリジン 1−オキシル フリーラジカル化合物類、ピロリジン 1−オキシル フリーラジカル化合物類、N−ニトロソフェニルヒドロキシルアミン類、含窒素複素環メルカプト系化合物、チオエーテル系酸化防止剤、ヒンダードフェノール系酸化防止剤、アスコルビン酸類、硫酸亜鉛、チオシアン酸塩類、チオ尿素誘導体、各種糖類、リン酸系酸化防止剤、亜硝酸塩、亜硫酸塩、チオ硫酸塩、ヒドロキシルアミン誘導体、ジシアンジアミドとポリアルキレンポリアミンの重縮合物、フェノチアジン、などが挙げられる。
ラジカル重合禁止剤としては、具体的には以下の化合物を挙げることができる。
フェノール性化合物としては、例えば、次の化合物である:フェノール、アルキルフェノール、例えば、o−、m−又はp−クレゾール(メチルフェノール)、2−t−ブチル−4−メチルフェノール、6−t−ブチル−2,4−ジメチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2−t−ブチルフェノール、4−t−ブチルフェノール、2,4−ジ−t−ブチルフェノール、2−メチル−4−t−ブチルフェノール、4−t−ブチル−2,6−ジメチルフェノール、又は2,2′−メチレン−ビス−(6−t−ブチル−メチルフェノール)、4,4′−オキシジフェニル、3,4−メチレンジオキシジフェノール(ゴマ油)、3,4−ジメチルフェノール、ベンズカテキン(1,2−ジヒドロキシベンゾール)、2−(1′−メチルシクロヘキシ−1′−イル)−4,6−ジメチルフェノール、2−又は4−(1′−フェニルエチ−1′−イル)フェノール、2−t−ブチル−6−メチルフェノール、2,4,6−トリス−t−ブチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、ノニルフェノール[CAS−Nr.11066−49−2]、オクチルフェノール[CAS−Nr.140−66−9]、2,6−ジメチルフェノール、ビスフェノールA、ビスフェノールB、ビスフェノールC、ビスフェノールF、ビスフェノールS、3,3′,5,5′−テトラブロモビスフェノールA、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、BASF Aktiengesellschaft のコレシン(Koresin)、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ安息香酸メチルエステル、4−t−ブチルベンズカテキン、2−ヒドロキシベンジルアルコール、2−メトキシ−4−メチルフェノール、2,3,6−トリメチルフェノール、2,4,5−トリメチルフェノール、2,4,6−トリメチルフェノール、2−イソプロピルフェノール、4−イソプロピルフェノール、6−イソプロピル−m−クレゾール、n−オクタデシル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゾール、1,3,5−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル−イソシアヌレート、1,3,5−トリス−(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−t−ブチルベンジル)イソシアヌレート又はペンタエリスリット−テトラキス−[β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,6−ジ−t−ブチル−4−ジメチルアミノメチルフェノール、6−s−ブチル−2,4−ジニトロフェノール、Firma Ciba Spezialitaetenchemie のイルガノックス(Irganox)565、1010、1076、1141、1192、1222及び1425、3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸オクタデシルエステル。3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ヘキサデシルエステル、3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸オクチルエステル、3−チア−1,5−ペンタンジオール−ビス−[3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、4,8−ジオキサ−1,11−ウンデカンジオール−ビス−[3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、4,8−ジオキサ−1,11−ウンデカンジオール−ビス−[(3′−t−ブチル−4′−ヒドロキシ−5′−メチルフェニル)プロピオネート]、1,9−ノナンジオール−ビス−[(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、1,7−ヘプタンジアミン−ビス[3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド]、1,1−メタンジアミン−ビス[3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド]、3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ヒドラジド、3−(3′,5′−ジメチル−4′−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸ヒドラジド、ビス−(3−t−ブチル−5−エチル−2−ヒドロキシフェニ−1−イル)メタン、ビス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ−1−イル)メタン、ビス−[3−(1′−メチルシクロヘキ−1′−イル)−5−メチル−2−ヒドロキシフェニ−1−イル]メタン、ビス−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニ−1−イル)メタン、1,1−ビス−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ2−メチルフェニ−1−イル)エタン、ビス−(5−t−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニ−1−イル)スルフィド、ビス−(3−t−ブチル−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニ−1−イル)スルフィド、1,1−ビス−(3,4−ジメチル−2−ヒドロキシフェニ−1−イル)−2−メチルプロパン、1,1−ビス−(5−t−ブチル−3−メチル−2−ヒドロキシフェニ−1−イル)ブタン、1,3,5−トリス−[1′−(3″,5″−ジ−t−ブチル−4″−ヒドロキシフェニ−1″−イル)メチ−1′−イル]−2,4,6−トリメチルベンゾール、1,1,4−トリス−(5′−t−ブチル−4′−ヒドロキシ−2′−メチルフェニ−1′−イル)ブタン及びt−ブチルカテコール、及びアミノフェノール、例えば、p−アミノフェノール、ニトロソフェノール、例えば、p−ニトロソフェノール、p−ニトロソ−o−クレゾール、アルコキシフェノール、例えば、2−メトキシフェノール(グアヤコール、ベンズカテキンモノメチルエーテル)、2−エトキシフェノール、2−イソプロポキシフェノール、4−メトキシフェノール(ヒドロキノンモノメチルエーテル)、モノ−又はジ−t−ブチル−4−メトキシフェノール、3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3−ヒドロキシ−4−メトキシベンジルアルコール、2,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシベンジルアルコール(シリンガアルコール)、4−ヒドロキシ−3−メトキシベンズアルデヒド(バニリン)、4−ヒドロキシ−3−エトキシベンズアルデヒド(エチルバニリン)、3−ヒドロキシ−4−メトキシベンズアルデヒド(イソバニリン)、1−((4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)エタノン(アセトバニリン)、オイゲノール、ジヒドロオイゲノール、イソオイゲノール、トコフェロール、例えば、α−、β−、γ−、δ−及びε−トコフェロール、トコール、α−トコフェロールヒドロキノン、及び2,3−ジヒドロ−2,2−ジメチル−7−ヒドロキシベンゾフラン(2,2−ジメチル−7−ヒドロキシクマラン)。
また、キノン及びヒドロキノンとして、例えば、ヒドロキノン又はヒドロキノンモノメチルエーテル(4−メトキシフェノール)、メチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−ブチルヒドロキノン、2−メチル−p−ヒドロキノン、2,3−ジメチルヒドロキノン、トリメチルヒドロキノン4−メチルベンズカテキン、t−ブチルヒドロキノン、3−メチルベンズカテキン、ベンゾキノン、2−メチル−p−ヒドロキノン、2,3−ジメチルヒドロキノン、トリメチルヒドロキノン、t−ブチルヒドロキノン、4−エトキシフェノール、4−ブトキシフェノール、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、p−フェノキシフェノール、2−メチルヒドロキノン、テトラメチル−p−ベンゾキノン、ジエチル−1,4−シクロヘキサンジオン−2,5−ジカルボキシレート、フェニル−p−ベンゾキノン、2,5−ジメチル−3−ベンジル−p−ベンゾキノン、2−イソプロピル−5−メチル−p−ベンゾキノン(チモキノン)、2,6−ジイソプロピル−p−ベンゾキノン、2,5−ジメチル−3−ヒドロキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジヒドロキシ−p−ベンゾキノン、エンベリン、テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン、2,5−ジメトキシ−1,4−ベンゾキノン、2−アミノ−5−メチル−p−ベンゾキノン、2,5−ビスフェニルアミノ−1,4−ベンゾキノン、5,8−ジヒドロキシ−1,4−ナフトキノン、2−アニリノ−1,4−ナフトキノン、アントラキノン、N,N−ジメチルインドアニリン、N,N−ジフェニル−p−ベンゾキノンジイミン、1,4−ベンゾキノンジオキシム、セルリグノン、3,3′−ジ−t−ブチル−5,5′−ジメチルジフェノキノン、p−ロゾール酸(オーリン)、2,6−ジ−t−ブチル−4−ベンジリデン−ベンゾキノン、2,5−ジ−t−ブチル−アミルヒドロキノンが好適である。
また、N−オキシル(ニトロキシル−又はN−オキシル−基、少なくとも1個の>N−O・−基を有する化合物)としては、例えば、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル、4−オキソ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル、4−メトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル、4−アセトキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル、2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル、BASF Aktiengesellschaft のウビヌル(Uvinul)4040P、4,4′,4″−トリス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−N−オキシル)ホスフィット、3−オキソ−2,2,5,5−テトラメチル−ピロリジン−N−オキシル、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−メトキシピペリジン、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチル−4−トリメチルシリルオキシピペリジン、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル−2−エチルヘキサノエート、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル−セバケート、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル−ステアレート、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル−ベンゾエート、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル−(4−t−ブチル)ベンゾエート、ビス−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)スクシネート、ビス−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アジペート、1,10−デカンジ酸−ビス−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)エステル、ビス−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)n−ブチルマロネート、ビス−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)フタレート、ビス−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)イソフタレート、ビス−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)テレフタレート、ビス−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ヘキサヒドロテレフタレート、N,N′−ビス−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)アジピンアミド、N−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)カプロラクタム、N−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)ドデシルスクシンイミド、2,4,6−トリス−[N−ブチル−N−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル]トリアジン、N,N′−ビス−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−N,N′−ビス−ホルミル−1,6−ジアミノヘキサン、4,4′−エチレン−ビス−(1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペラジン−3−オン)が好適である。
芳香族アミン又はフェニレンジアミンとして、例えば、N,N−ジフェニルアミン、N−ニトロソ−ジフェニルアミン、ニトロソジエチルアニリン、p−フェニレンジアミン、N,N′−ジアルキル−p−フェニレンジアミン(この際、アルキル基は同じ又は異なっていてよく、各々相互に無関係で、1〜4個の炭素原子を含み、直鎖又は分子鎖であってよい)、例えば、N,N′−ジ−イソ−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ−イソ−プロピル−p−フェニレンジアミン、Firma Ciba Spezialitaetenchemie のイルガノックス5057、N−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N′−ジ−s−ブチル−p−フェニレンジアミン(BASF Aktiengesellschaft のケロビット(Kerobit)BPD)、N−フェニル−N′−イソプロピル−p−フェニレンジアミン(Bayer AGのブルカノックス(Vulkanox)4010)、N−(1,3−ジメチルブチル)−N′−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、イミノジベンジル、N,N′−ジフェニルベンジジン、N−フェニルテトラアニリン、アクリドン、3−ヒドロキシジフェニルアミン、4−ヒドロキシジフェニルアミンが好適である。
イミンとしては、例えば、メチルエチルイミン、(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾキノンイミン、(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾフェノンイミン、N,N−ジメチルインドアニリン、チオニン(7−アミノ−3−イミノ−3H−フェノチアジン)、メチレンバイオレット(7−ジメチルアミノ−3−フェニチアジノン)である。
ラジカル重合禁止剤として有効なスルホンアミドは、例えば、N−メチル−4−トルオールスルホンアミド、N−t−ブチル−4−トルオールスルホンアミド、N−t−ブチル−N−オキシル−4−トルオールスルホンアミド、N,N′−ビス(4−スルファニルアミド)ピペリジン、3−{[5−(4−アミノベンゾイル)−2,4−ジメチルベンゾールスルホニル]エチルアミノ}−4−メチルベンゾールスルホン酸である。
ラジカル重合禁止剤として有効なオキシムとしては、例えば、アルドキシム、ケトキシム又はアミドキシム、有利にジエチルケトキシム、アセトキシム、メチルエチルケトキシム、シクロヘキサノンオキシム、ベンズアルデヒドキシム、ベンジルジオキシム、ジメチルグリオキシム、2−ピリジンアルドキシム、サリチルアルドキシム、フェニル−2−ピリジルケトキシム、1,4−ベンゾキノンジオキシム、2,3−ブタンジオンジオキシム、2,3−ブタンジオンモノオキシム、9−フルオレノンオキシム、4−t−ブチル−シクロヘキサノンオキシム、N−エトキシ−アセチミド酸エチルエステル、2,4−ジメチル−3−ペンタノンオキシム、シクロドデカノンオキシム、4−ヘプタノンオキシム及びジ−2−フラニルエタンジオンジオイキシム又は他の脂肪族又は芳香族オキシム又はアルキル転移剤、例えば、アルキルハロゲニド、−トリフレート、−スルホネート、−トシレート、−カルボネート、−スルフェート、−ホスフェート等とのその反応生成物であってよい。
ヒドロキシルアミンは、例えば、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン及びPCT/EP/03/03139の国際特許出願に記載されている化合物を挙げることができる。
尿素誘導体として、例えば、尿素又はチオ尿素が好適である。
燐含有化合物は、例えば、トリフェニルホスフィン、トリフェニルホスフィット、次亜燐酸、トリノニルホスフィット、トリエチルホスフィット又はジフェニルイソプロピルホスフィンである。
硫黄含有化合物として、例えば、ジフェニルスルフィド、フェノチアジン及び硫黄含有天然物質、例えば、システインが好適である。
テトラアザアンヌレン(TAA)をベースとする錯化剤は、例えば、Chem. Soc. Rev. 1998, 27, 105−115 に挙げられている、例えば、ジベンゾテトラアザ[14]環及びポルフィリンである。
その他にも、炭酸、塩化、ジチオカルバミン酸、硫酸、サリチル酸、酢酸、ステアリン酸、エチルヘキサン酸等の各金属塩(銅、マンガン、セリウム、ニッケル、クロム等)を挙げることができる。
また、Macromol.Rapid Commun.,28,1929(2007)に記載のビニルエーテル官能基を有するN−オキシル フリーラジカル化合物は、カチオン重合性機能とラジカル捕捉機能を同一分子内に併せ持つ構造であり、硬化性とインク保存性の観点から、本発明のインクに添加するのは好ましい。又、このビニルエーテル官能基を有するN−オキシル フリーラジカル化合物をカチオン重合して得られたポリマーは、側鎖にフリーラジカルを有する構造を持つ高分子であり、耐溶剤性、擦過性、耐候性といった硬化膜物性や、インク保存性の観点から、本発明のインクに添加することが好ましい。
ラジカル重合禁止剤の添加量は、1.0〜5000μg/gインクであることが好ましく、10〜2000μg/gインクがより好ましい。1.0μg/gインク以上であれば、所望の保存安定性が得られ、インクの増粘やインクジェットノズルに対する撥液性を得ることができ、吐出安定性の観点で好ましい。また、5000μg/gインク以下であれば、重合開始剤の酸発生効率を損なうことがなく、高い硬化感度を維持することができる。
〔カチオン重合禁止剤〕
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物あるいはインクジェットインクにおいては、カチオン重合禁止剤を添加することもできる。カチオン重合禁止剤としては、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物もしくは、アミン類を挙げることができる。
アミンとして好ましくは、アルカノールアミン類、N,N−ジメチルアルキルアミン類、N,N−ジメチルアケニルアミン類、N,N−ジメチルアルキニルアミン類などであり、具体的には、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリブタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、プロパノールアミン、n−ブチルアミン、sec−ブチルアミン、2−アミノエタノール、2−メチルアミノエタノール、3−メチルアミノ−1−プロパノール、3−メチルアミノ−1,2−プロパンジオール、2−エチルアミノエタノール、4−エチルアミノ−1−ブタノール、4−(n−ブチルアミノ)−1−ブタノール、2−(t−ブチルアミノ)エタノール、N,N−ジメチルウンデカノール、N,N−ジメチルドデカノールアミン、N,N−ジメチルトリデカノールアミン、N,N−ジメチルテトラデカノールアミン、N,N−ジメチルペンタデカノールアミン、N,N−ジメチルノナデシルアミン、N,N−ジメチルイコシルアミン、N,N−ジメチルエイコシルアミン、N,N−ジメチルヘンイコシルアミン、N,N−ジメチルドコシルアミン、N,N−ジメチルトリコシルアミン、N,N−ジメチルテトラコシルアミン、N,N−ジメチルペンタコシルアミン、N,N−ジメチルペンタノールアミン、N,N−ジメチルヘキサノールアミン、N,N−ジメチルヘプタノールアミン、N,N−ジメチルオクタノールアミン、N,N−ジメチルノナノールアミン、N,N−ジメチルデカノールアミン、N,N−ジメチルノニルアミン、N,N−ジメチルデシルアミン、N,N−ジメチルウンデシルアミン、N,N−ジメチルドデシルアミン、N,N−ジメチルトリデシルアミン、N,N−ジメチルテトラデシルアミン、N,N−ジメチルペンタデシルアミン、N,N−ジメチルヘキサデシルアミン、N,N−ジメチルヘプタデシルアミン、N,N−ジメチルオクタデシルアミンが挙げられる。これらの他にも、4級アンモニウム塩なども使用することができる。
カチオン重合禁止剤の添加量は、50〜5000μg/gインクであることが好ましい。50μg/gインク以上であれば、所望の保存安定性が得られ、インクの増粘やインクジェットノズルに対する撥液性を得ることができ、吐出安定性の観点で好ましい。また、5000μg/gインク以下であれば、重合開始剤の酸発生効率を損なうことがなく、高い硬化感度を維持することができる。
《その他の添加剤》
本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物あるいはインクジェットインクでは、上記説明した以外に、必要に応じて、出射安定性、プリントヘッドやインク包装容器適合性、保存安定性、画像保存性、その他の諸性能向上の目的に応じて、公知の各種添加剤、例えば、界面活性剤、滑剤、充填剤、消泡剤、ゲル化剤、増粘剤、比抵抗調整剤、皮膜形成剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、退色防止剤、防ばい剤、防錆剤等を適宜選択して用いることができる。
更に、必要に応じてエステル系溶剤、エーテル系溶剤、エーテルエステル系溶剤、ケトン系溶剤、芳香族炭化水素溶剤、含窒素系有機溶剤など少量の溶剤を添加することもできる。
具体例としては、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、メチルエチルスルホキシド、ジフェニルスルホキシド、テトラエチレンスルホキシド、ジメチルスルホン、メチルエチルスルホン、メチル−イソプロピルスルホン、メチル−ヒドロキシエチルスルホン、スルホラン、或いは、N−メチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、β−ラクタム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、イソホロン、シクロヘキサノン、炭酸プロピレン、アニソール、メチルエチルケトン、アセトン、乳酸エチル、乳酸ブチル、ジオキサン、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、二塩基酸エステル、メトキシブチルアセテート、等、が挙げられる。これらをインク中に1.5〜30%、好ましくは、1.5〜15%添加するとポリ塩化ビニル等の樹脂記録媒体に対する密着性が向上する。
別の具体例としては、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテル類、エチレングリコールジブチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル等のアルキレングリコールジアルキルエーテル類、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート等のアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジアセテート、プロピレングリコールジアセテート等が挙げられる。
また、本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物あるいはインクジェットインクに使用することができる界面活性剤としては、ジアルキルスルホコハク酸塩類、アルキルナフタレンスルホン酸塩類、脂肪酸塩類等のアニオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル類、アセチレングリコール類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックコポリマー類等のノニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩類、第四級アンモニウム塩類等のカチオン性界面活性剤、シリコーン系やフッ素系の界面活性剤が挙げられ、特にシリコーン系もしくはフッ素系の界面活性剤が好ましい。
シリコーン系もしくはフッ素系の界面活性剤を添加することで、塩化ビニルシートをはじめ種々の疎水性樹脂からなる記録媒体や、印刷本紙などの吸収が遅い記録媒体に対して、インク混じりをより抑えることができ、高画質な印字画像を得られる。該界面活性剤は、前記低表面張力の水溶性有機溶剤と併用することが特に好ましい。
シリコーン系の界面活性剤としては、好ましくはポリエーテル変性ポリシロキサン化合物があり、例えば、信越化学工業製のKF−351A、KF−642、X−22−4272やビッグケミー製のBYK345、BYK347、BYK348などが挙げられる。
フッ素系の界面活性剤は、通常の界面活性剤の疎水性基の炭素に結合した水素の代わりに、その一部または全部をフッ素で置換したものを意味する。この内、分子内にパーフルオロアルキル基を有するものが好ましい。
フッ素系の界面活性剤の内、ある種のものはDIC社からメガファック(Megafac)Fなる商品名で、旭硝子社からサーフロン(Surflon)なる商品名で、ミネソタ・マイニング・アンド・マニファクチュアリング・カンパニー社からフルオラッド(Fluorad)FCなる商品名で、インペリアル・ケミカル・インダストリー社からモンフロール(Monflor)なる商品名で、イー・アイ・デュポン・ネメラス・アンド・カンパニー社からゾニルス(Zonyls)なる商品名で、またファルベベルケ・ヘキスト社からリコベット(Licowet)VPFなる商品名で、またネオス社からフタージェントなる商品名それぞれ市販されている。
界面活性剤の添加量としては、インク全質量に対して、0.1質量%以上、2.0質量%未満が好ましい。
インクの表面張力としては、15mN/m以上であれば、インクジェットヘッドのノズル周りが濡れて吐出能力が低下することがなく、また35mN/m未満であれば表面エネルギーが通常の紙よりも低いコート紙や樹脂製の記録媒体によく濡れて白ぬけが発生することがないため好ましい。
《インク物性》
本発明のインクジェットインクの物性は、通常の活性エネルギー線硬化型インクジェットインクと同様の物性値を有することが好ましい。即ち、粘度は25℃において2〜50mPa・sで、シェアレート依存性ができるだけ小さく、表面張力は25℃において22〜35mN/mの範囲にあること、着色剤として顔料を用いる場合には、顔料粒子以外には平均粒径が1.0μmを超えるようなゲル状物質が無いこと、電導度は10μS/cm以下の電導度とし、ヘッド内部での電気的な腐食のないインクとすることが好ましい。コンティニュアスタイプにおいては、電解質による電導度の調整が必要であり、この場合には0.5mS/cm以上の電導度に調整する必要がある。
加えて、本発明のインクジェットインクの物性として、更に好ましい形態は、毎分5℃の降下速度で25℃から−25℃の範囲でインクのDSC測定を行ったとき、単位質量あたりの発熱量が10mJ/mg以上の発熱ピークを示さないことである。本発明の構成に従って素材の選定を行うことにより、DSC測定において一定量以上の発熱を抑えることができる。このような構成とすることにより、インクを低温で保存した場合においてもゲルの発生や、析出物の発生を抑えることができる。
《インクジェットインクの調製方法》
本発明のインクジェットインクは、活性エネルギー線硬化型化合物である重合性化合物、光重合開始剤、着色剤である顔料分散剤と、着色剤として顔料を用いる場合には、顔料と共にサンドミル等の通常の分散機を用いてよく分散することにより製造される。予め顔料高濃度の濃縮液を調製しておき、重合性化合物で希釈することが好ましい。通常の分散機による分散においても充分な分散が可能であり、このため、過剰な分散エネルギーが掛からず、多大な分散時間を必要としないので、インク成分の分散時の変質を招き難く、安定性に優れたインクが調製できる。調製されたインクは、孔径3μm以下、更には1μm以下のフィルターで濾過することが好ましい。
《記録媒体》
本発明のインクジェット記録方法に用いる記録媒体としては、従来、各種の用途で使用されている広汎な合成樹脂が全て対象となり、具体的には、例えば、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブタジエンテレフタレート等が挙げられ、これらの合成樹脂基材の厚みや形状は何ら限定されない。この他にも金属類、ガラス、印刷用紙なども使用できる。
本発明のインクジェット記録方法で用いる記録媒体の一つであるポリ塩化ビニルの具体例としては、SOL−371G、SOL−373M、SOL−4701(以上、ビッグテクノス株式会社製)、光沢塩ビ(株式会社システムグラフィ社製)、KSM−VS、KSM−VST、KSM−VT(以上、株式会社きもと製)、J−CAL−HGX、J−CAL−YHG、J−CAL−WWWG(以上、株式会社共ショウ大阪製)、BUS MARK V400 F vinyl、LITEcal V−600F vinyl(以上、Flexcon社製)、FR2(Hanwha社製)LLBAU13713、LLSP20133(以上、桜井株式会社製)、P−370B、P−400M(以上、カンボウプラス株式会社製)、S02P、S12P、S13P、S14P、S22P、S24P、S34P、S27P(以上、Grafityp社製)、P−223RW、P−224RW、P−249ZW、P−284ZC(以上、リンテック株式会社製)、LKG−19、LPA−70、LPE−248、LPM−45、LTG−11、LTG−21(以上、株式会社新星社製)、MPI3023(株式会社トーヨーコーポレーション社製)、ナポレオングロス 光沢塩ビ(株式会社二樹エレクトロニクス社製)、JV−610、Y−114(以上、アイケーシー株式会社製)、NIJ−CAPVC、NIJ−SPVCGT(以上、ニチエ株式会社製)、3101/H12/P4、3104/H12/P4、3104/H12/P4S、9800/H12/P4、3100/H12/R2、3101/H12/R2、3104/H12/R2、1445/H14/P3、1438/One Way Vision(以上、Inetrcoat社製)、JT5129PM、JT5728P、JT5822P、JT5829P、JT5829R、JT5829PM、JT5829RM、JT5929PM(以上、Mactac社製)、MPI1005、MPI1900、MPI2000、MPI2001、MPI2002、MPI3000、MPI3021、MPI3500、MPI3501(以上、Avery社製)、AM−101G、AM−501G(以上、銀一株式会社製)、FR2(ハンファ・ジャパン株式会社製)、AY−15P、AY−60P、AY−80P、DBSP137GGH、DBSP137GGL(以上、株式会社インサイト社製)、SJT−V200F、SJT−V400F−1(以上、平岡織染株式会社製)、SPS−98、SPSM−98、SPSH−98、SVGL−137、SVGS−137、MD3−200、MD3−301M、MD5−100、MD5−101M、MD5−105(以上、Metamark社製)、640M、641G、641M、3105M、3105SG、3162G、3164G、3164M、3164XG、3164XM、3165G、3165SG、3165M、3169M、3451SG、3551G、3551M、3631、3641M、3651G、3651M、3651SG、3951G、3641M(以上、Orafol社製)、SVTL−HQ130(株式会社ラミーコーポレーション製)、SP300 GWF、SPCLEARAD vinyl(以上、Catalina社製)、RM−SJR(菱洋商事株式会社製)、Hi Lucky、New Lucky PVC(以上、LG社製)、SIY−110、SIY−310、SIY−320(以上、積水化学工業株式会社製)、PRINT MI Frontlit、PRINT XL Light weight banner(以上、Endutex社製)、RIJET 100、RIJET 145、RIJET165(以上、Ritrama社製)、NM−SG、NM−SM(日栄化工株式会社製)、LTO3GS(株式会社ルキオ社製)、イージープリント80、パフォーマンスプリント80(以上、ジェットグラフ株式会社製)、DSE 550、DSB 550、DSE 800G、DSE 802/137、V250WG、V300WG、V350WG(以上、Hexis社製)、Digital White 6005PE、6010PE(以上、Multifix社製)等が挙げられる。
また、可塑剤を含有しない樹脂基材又は非吸収性の無機基材を構成要素とする記録媒体としては、下記の各種基材を構成要素として、1種類の基材単独で、又は複数の種類の基材を組み合わせて、使用をすることができる。本発明に用いられる可塑剤を含有しない樹脂基材としては、例えば、ABS樹脂、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリアセタール(POM)樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン(PE)樹脂、ポリプロピレン(PP)樹脂、可塑剤を含有しない硬質ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂等が挙げられる。
これらの樹脂は可塑剤を含有していないことが特徴であるが、その他の厚み、形状、色、軟化温度、硬さ等の諸特性について特に制限はない。
本発明に用いられる記録媒体として好ましくは、ABS樹脂、PET樹脂、PC樹脂、POM樹脂、PA樹脂、PI樹脂、可塑剤を含有しない硬質PVC樹脂、アクリル樹脂、PE樹脂、PP樹脂である。さらに好ましくはABS樹脂、PET樹脂、PC樹脂、PA樹脂、可塑剤を含有しない硬質PVC樹脂、アクリル樹脂である。
また、本発明に用いられる非吸収性の無機基材としては、例えば、ガラス板、鉄やアルミニウムなどの金属板、セラミック板等が挙げられる。これらの無機基材は表面にインク吸収性の層を有していないことが特徴である。これらの非吸収性の無機基材はその他の厚み、形状、色、軟化温度、硬さ等の諸特性について特に制限はない。
本発明のインクジェットインクは、表面エネルギーが25mN/m以上、50mN/m未満の記録媒体において、特に本発明の効果を良好に発揮することができる。記録媒体の表面エネルギーの例としては、例えば、IJ180CV2(3M社製、ポリ塩化ビニル、表面エネルギー=38.0mN/m)、MD5(Metamark社製、ポリ塩化ビニル、表面エネルギー=36.6mN/m)、ORAJET(ORACAL社製、ポリ塩化ビニル、表面エネルギー=33.1mN/m)、OPAQUE MATT FILM(Oce社製、ポリエチレンテレフタレート、表面エネルギー=35.4mN/m)、特菱アート(三菱製紙社製、アート紙、表面エネルギー=37.6mN/m)、HANITA(ハニタコーティング社製、ポリエチレンテレフタレート、表面エネルギー=35.4mN/m)、ルミラー38−T60(東レ社製、未処理ポリエチレンテレフタレート、表面エネルギー=36.9mN/m)、サンロイドユニ G400(住友ベークライト社製、ポリ塩化ビニル、表面エネルギー=34.5mN/m)、スミペックス 068(住友化学社製、アクリルキャスト、表面エネルギー=39.5mN/m)、サンロイドペットエース EPG400(住友ベークライト社製、非結晶性ポリエチレンテレフタレート、表面エネルギー=35.7mN/m)、リンテック社グロス(キャストコート紙、表面エネルギー27mN/m)、マルウ接着社製白PET#50溶剤強粘PGS(ポリエチレンテレフタレート、表面エネルギー50mN/m)等を挙げることができる。
なお、本発明に係る記録媒体の表面エネルギーは、表面張力が既知の2種類以上の液体を用いて接触角を測定することにより算出できる。
《インジェット記録方法》
本発明のインクジェットインクを吐出して画像形成を行う際に使用するインクジェットヘッドは、オンデマンド方式でもコンティニュアス方式でも構わない。又吐出方式としては、電気−機械変換方式(例えば、シングルキャビティー型、ダブルキャビティー型、ベンダー型、ピストン型、シェアーモード型、シェアードウォール型等)、電気−熱変換方式(例えば、サーマルインクジェット型、バブルジェット(登録商標)型等)等など何れの吐出方式を用いても構わない。
本発明のインクジェット記録方法は、上記本発明の活性エネルギー線硬化型インクジェットインクをインクジェットノズルより記録媒体上に吐出して、次いで紫外線などの活性エネルギー線を照射してインクを硬化させる記録方法である。
(インク着弾後の活性エネルギー線照射条件)
本発明のインクジェット記録方法においては、活性エネルギー線の照射条件として、インク着弾後0.001秒〜1.0秒の間に活性エネルギー線が照射されることが好ましく、より好ましくは0.001秒〜0.5秒である。
高精細な画像を形成するためには、照射タイミングができるだけ早いこと好ましい。
活性エネルギー線の照射方法は、特に限定されず、例えば、下記の方法で行うことができる。
特開昭60−132767号に記載のヘッドユニットの両側に光源を設け、シャトル方式でヘッドと光源を走査し、照射は、インク着弾後、一定時間を置いて行われ、さらに、駆動を伴わない別光源によって硬化が完了する方法、あるいは米国特許第6,145,979号に記載の光ファイバーを用いた方法や、コリメートされた光源をヘッドユニット側面に設けた鏡面に当て、記録部へ紫外線を照射する方法を挙げることができる。
本発明のインクジェット記録方法においては、これらの何れの照射方法も用いることができる。
また、活性エネルギー線の照射を2段階に分け、まずインク着弾後0.001〜2.0秒の間に前述の方法で活性エネルギー線を照射し、かつ、全印字終了後、さらに活性エネルギー線を照射する方法も好ましい態様の1つである。
活性エネルギー線の照射を2段階に分けることで、よりインク硬化の際に起こる記録材料の収縮を抑えることが可能となる。
(インク着弾後の総インク膜厚)
本発明のインクジェット記録方法では、記録媒体上にインクが着弾し、活性エネルギー線を照射して硬化した後の総インク膜厚が2〜20μmであることが、記録媒体のカール、皺、記録媒体の質感変化、などの面から好ましい。
尚、ここでいう「総インク膜厚」とは、記録媒体に描画されたインクの膜厚の最大値を意味し、単色でも、それ以外の2色重ね(2次色)、3色重ね、4色重ね(白インクベース)のインクジェット記録方式で記録を行った場合でも総インク膜厚の意味するところは同様である。
(インクの加熱および吐出条件)
本発明のインクジェット記録方法においては、活性エネルギー線硬化型インクジェットインクを加熱した状態で、活性エネルギー線を照射することが、吐出安定性の面から、好ましい。
加熱する温度としては、35〜100℃が好ましく、35〜80℃に保った状態で、活性エネルギー線を照射すること、吐出安定性の点でさらに好ましい。
インクジェットインクを所定の温度に加熱、保温する方法として特に制限はないが、例えば、ヘッドキャリッジを構成するインクタンク、供給パイプ、ヘッド直前の前室インクタンク等のインク供給系や、フィルター付き配管、ピエゾヘッド等を断熱して、パネルヒーター、リボンヒーター、保温水等により所定の温度に加熱する方法がある。
インク温度の制御幅としては、設定温度±5℃が好ましく、さらに設定温度±2℃が好ましく、特に設定温度±1℃が、吐出安定性の面から好ましい。
各ノズルより吐出する液滴量としては、記録速度、画質の面から2〜20plであることが好ましい。
次いで、本発明のインクジェット記録方法に用いることができるインクジェット記録装置(以下、単に記録装置という)について説明する。
以下、記録装置について、図面を適宜参照しながら説明する。
図1は記録装置の要部の構成を示す正面図である。
記録装置1は、ヘッドキャリッジ2、記録ヘッド3、照射手段4、プラテン部5等を備えて構成される。
この記録装置1は、記録媒体Pの下にプラテン部5が設置されている。
プラテン部5は、紫外線を吸収する機能を有しており、記録媒体Pを通過してきた余分な紫外線を吸収する。
その結果、高精細な画像を非常に安定に再現できる。
記録媒体Pは、ガイド部材6に案内され、搬送手段(図示せず)の作動により、図1における手前から奥の方向に移動する。ヘッド走査手段(図示せず)は、ヘッドキャリッジ2を図1におけるY方向に往復移動させることにより、ヘッドキャリッジ2に保持された記録ヘッド3の走査を行う。
ヘッドキャリッジ2は記録媒体Pの上側に設置され、記録媒体P上の画像印刷に用いる色の数に応じて後述する記録ヘッド3を複数個、吐出口を下側に配置して収納する。
ヘッドキャリッジ2は、図1におけるY方向に往復自在な形態で記録装置1本体に対して設置されており、ヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に往復移動する。
尚、図1ではヘッドキャリッジ2がホワイト(W)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)、ライトイエロー(Ly)、ライトマゼンタ(Lm)、ライトシアン(Lc)、ライトブラック(Lk)、ホワイト(W)の記録ヘッド3を収納するものとして描図を行っているが、実施の際にはヘッドキャリッジ2に収納される記録ヘッド3の色数は適宜決められるものである。
記録ヘッド3は、インク供給手段(図示せず)により供給された活性エネルギー線硬化型インクジェットインク(例えばUV硬化インク)を、内部に複数個備えられた吐出手段(図示せず)の作動により、吐出口から記録媒体Pに向けて吐出する。
記録ヘッド3は記録媒体Pの一端からヘッド走査手段の駆動により、図1におけるY方向に記録媒体Pの他端まで移動するという走査の間に、記録媒体Pにおける一定の領域(着弾可能領域)に対してUVインクをインク滴として吐出し、該着弾可能領域にインク滴を着弾させる。
上記走査を適宜回数行い、1領域の着弾可能領域に向けて活性エネルギー線硬化型インクジェットインクの吐出を行った後、搬送手段で記録媒体Pを図1における手前から奥方向に適宜移動させ、再びヘッド走査手段による走査を行いながら、記録ヘッド3により上記着弾可能領域に対し、図1における奥方向に隣接した次の着弾可能領域に対してUVインクの吐出を行う。
上述の操作を繰り返し、ヘッド走査手段および搬送手段と連動して記録ヘッド3か活性エネルギー線硬化型インクジェットインクらを吐出することにより、記録媒体P上に活性エネルギー線硬化型インクジェットインク滴の集合体からなる画像が形成される。
照射手段4は、例えば特定の波長領域の紫外線を安定した露光エネルギーで発光する紫外線ランプおよび特定の波長の紫外線を透過するフィルターを備えて構成される。
ここで、紫外線ランプとしては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマーレーザー、紫外線レーザ、冷陰極管、熱陰極管、ブラックライト、LED(light emitting diode)等が適用可能であり、帯状のメタルハライドランプ、冷陰極管、熱陰極管、水銀ランプもしくはブラックライトが好ましい。
特に波長254nmの紫外線を発光する低圧水銀ランプ、熱陰極管、冷陰極管および殺菌灯が滲み防止、ドット径制御を効率よく行うことができ好ましい。
ブラックライトを照射手段4の放射線源に用いることで、UVインクを硬化するための照射手段4を安価に作製することができる。
照射手段4は、記録ヘッド3がヘッド走査手段の駆動による1回の走査によってUVインクを吐出する着弾可能領域のうち、記録装置(UVインクジェットプリンタ)1で設定できる最大のものとほぼ同じ形状か、着弾可能領域よりも大きな形状を有する。
照射手段4はヘッドキャリッジ2の両脇に、記録媒体Pに対してほぼ平行に、固定して設置される。
前述したようにインク吐出部の照度を調整する手段としては、記録ヘッド3全体を遮光することはもちろんであるが、加えて照射手段4と記録媒体Pの距離h1より、記録ヘッド3のインク吐出部31と記録媒体Pとの距離h2を大きくしたり(h1<h2)、記録ヘッド3と照射手段4との距離dを離したり(dを大きく)することが有効である。
又、記録ヘッド3と照射手段4の間を蛇腹構造7にするとさらに好ましい。
ここで、照射手段4で照射される紫外線の波長は、照射手段4に備えられた紫外線ランプまたはフィルターを交換することで適宜変更することができる。
図2は、インクジェット記録装置の要部の構成の他の一例を示す上面図である。
図2で示したインクジェット記録装置は、ラインヘッド方式と呼ばれており、ヘッドキャリッジ2に、各色のインクジェット記録ヘッド3を、記録媒体Pの全幅をカバーするようにして、複数個、固定配置されている。
一方、ヘッドキャリッジ2の下流側、すなわち、記録媒体Pが搬送される方向のヘッドキャリッジ2の後部には、同じく記録媒体Pの全幅をカバーするようにして、インク印字面全域をカバーするように配置されている照射手段4が設けられている。
照明手段4に用いられる紫外線ランプは、図1に記載したのと同様のものを用いることができる。
このラインヘッド方式では、ヘッドキャリッジ2および照射手段4は固定され、記録媒体Pのみが、搬送されて、インク出射および硬化を行って画像形成を行う。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
実施例1
《顔料分散体の調製》
(顔料分散体Aの調製)
有機溶剤として2−フェノキシエチルアクリレートの61.0部に、顔料としてピグメントブルー15:4(大日精化株式会社製、クロモファインブルー6332JC)の30.0部と、顔料分散剤としてソルスパーズ32000(日本ルーブリゾール株式会社)の9.0部とを投入し、ハイスピードミキサー等で均一になるまで撹拌した後、得られたミルベースを横型サンドミルで約1時間分散して、顔料分散体Aを調製した。
(顔料分散体Bの調製)
有機溶剤として2−フェノキシエチルアクリレートの58.0部に、顔料としてFanchon Fast Yellow Y−5688(バイエル社製 ニッケル錯体アゾ顔料)の35.0部と、顔料分散剤としてソルスパーズ24000(日本ルーブリゾール株式会社)の7.0部とを投入し、ハイスピードミキサー等で均一になるまで撹拌した後、得られたミルベースを横型サンドミルで約1.5時間分散して、顔料分散体Bを調製した。
(顔料分散体Cの調製)
有機溶剤として2−フェノキシエチルアクリレートの74.0部に、顔料としてHostaperm Red E5B02(クラリアント社製 キナクリドン顔料)の20.0部と、顔料分散剤としてソルスパーズ24000(日本ルーブリゾール株式会社)の6.0部とを投入し、ハイスピードミキサー等で均一になるまで撹拌した後、得られたミルベースを横型サンドミルで約2時間分散して、顔料分散体Cを調製した。
《インクの調製》
〔インク1の調製:本発明〕
上記顔料分散体Aに、下記の各添加剤を添加して、ラジカル重合型インクジェットインクであるインク1を調製した。
顔料分散体A 11.4部
ラジカル重合性化合物R1:2−フェノキシエチルアクリレート 35.0部
ラジカル重合性化合物R2:N−ビニルカプロラクタム 15.0部
ラジカル重合性化合物R3:エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート
20.0部
カチオン重合性化合物C1:Ebecryl8402
(ダイセルUCB社製 2官能ウレタンオリゴマー) 5.5部
光ラジカル重合開始剤:イルガキュア907
(チバ・ジャパン社製、表1にはI907と略記) 4.0部
光ラジカル重合開始剤:イルガキュア819
(チバ・ジャパン社製 表1にはI819と略記) 4.0部
アクリル樹脂:BYK−361N(BYK Chemie社製) 0.1部
一般式(1)化合物:例示化合物A−1
(3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド) 5.0部
〔インク2〜13の調製〕
上記インク1の調製において、各添加剤の種類、添加量を表1に記載のように変更した以外は同様にして、インク2〜10(本発明)、インク11〜13(比較例)を調製した。
なお、表1に略称で記載した各添加剤の詳細は、以下の通りである。
〈重合性化合物〉
R1:2−フェノキシエチルアクリレート
R2:N−ビニルカプロラクタム
R3:エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート
R4:イソボロニルアクリレート
R5:トリプロピレングリコールトリアクリレート
R6:プロポキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート
C1:Ebecryl8402(ダイセルUCB社製 2官能ウレタンオリゴマー)
〈光ラジカル重合開始剤〉
I819:イルガキュア819(チバ・ジャパン社製)
I907:イルガキュア907(チバ・ジャパン社製)
〈アクリル樹脂〉
BYK:BYK−361N、BYK Chemie社製
〈一般式(1)で表される化合物〉
A−1:3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド
A−2:3−n−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド
A−3:3−エトキシ−N,N−ジエチルプロピオンアミド
《インクの評価》
(スジ故障耐性の評価)
コニカミノルタIJ社製のピエゾヘッド512LH(インク液滴量:約50pl)を用いて、360×360dpiの解像度で、HANITA(ハニタコーティング社製、ポリエチレンテレフタレート、表面エネルギー=35.4mN/m)上に、シングルパス方式でベタ画像を印字し、高圧水銀灯で170mJ/cm(365nmの積算光量として)の光量を照射し硬化膜を形成した。印字から光照射迄の時間は100ミリ秒であった。なお、本発明でいうdpiとは、2.54cmあたりのドット数を表す。
形成したベタ画像を目視観察してスジの発生状況を確認し、下記の基準に従ってスジ故障耐性を評価した。
○:スジの発生が全く認められない
△:わずかにスジの発生は確認できるが、実用上許容されるレベルである
×:強いスジの発生が認められ、実用に耐えない品質である
(光沢感の評価)
上記スジ故障耐性の評価で形成したベタ画像の光沢状況を目視観察し、下記の基準に従って、光沢感を評価した。
○:優れた光沢感である
△:やや光沢感が低く感じられるが、実用上は許容される品質である
×:光沢感に乏しい画像で、実用上許容されない品質である
以上により得られた結果を、表1に示す。
Figure 0005659655
表1に記載の結果より明らかなように、一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類を含有する本発明のラジカル重合型インクは、比較のインクに対し、スジ故障耐性及び光沢感に優れた画像を形成することができた。
実施例2
《インクセットの調製》
実施例1で調製したインクを、下記の様に組み合わせて、インクセット1〜3とした。
インクセット1:インク7+インク9(本発明)
インクセット2:インク8+インク10(本発明)
インクセット3:インク12+インク13(比較例)
《インクセットの評価》
上記調製したインクセット1〜3を用いて、下記の方法に従ってモットリング耐性の評価を行った。
(モットリング耐性の評価)
コニカミノルタIJ社製のピエゾヘッド512MH(インク液滴量:約14pl)に各インクセットを装填し、720×720dpiの解像度で、塩化ビニルシート(IJ180CV2:3M社製)上に、8回走査することで、2種のインクによる二次色のベタ画像を印字し、波長385nmのLEDで200mJ/cmの光量を照射し硬化膜を作成した。1回の走査で印字するごとに光照射を1回当たり20mJ/cmの光量で照射を行い、8回の走査での積算光量は、160mJ/cmであった。
上記方法で形成した画像のモットリング(まだら)の発生状況を目視観察し、下記の基準に従って。モットリング耐性を評価した。
○:モットリングの発生が全く認められない
△:極弱いモットリングの発生は認められるが、実用上は許容されるレベルである
×:強いモットリングの発生が認められ、実用上許容できない品質である
以上により得られた結果を、表2に示す。
Figure 0005659655
表2に記載の結果より明らかなように、一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類を含有する本発明のインクにより構成したインクセットは、比較のインクセットに対し、モットリング耐性に優れた画像を形成することが分かる。
実施例3
《顔料分散体の調製》
以下の方法に従って、顔料を含む顔料分散体を調製した。
(顔料分散体D)
下記の2種の化合物をステンレスビーカーに入れ、65℃ホットプレート上で加熱しながら1時間加熱、撹拌して溶解した。
PB824(味の素ファインテクノ社製、分散剤) 5.0部
OXT−221(東亞合成社製、オキセタン化合物) 80部
上記溶液を室温まで冷却した後、これに顔料としてピグメントブルー15:4(大日精化株式会社製クロモファインブルー6332JC)を15部加えて、直径0.5mmのジルコニアビーズ200gと共にガラス瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーで8時間を要して分散処理した後、ジルコニアビーズを除去して、顔料分散体Dを調製した。
(顔料分散体Eの調製)
下記の2種の化合物をステンレスビーカーに入れ、65℃ホットプレート上で加熱しながら1時間加熱、撹拌して溶解した。
PB824(味の素ファインテクノ社製、分散剤) 5.0部
OXT−221(東亞合成社製、オキセタン化合物) 80部
上記溶液を室温まで冷却した後、これに顔料としてピグメントイエロー150(ランクセス社製、LS Yellow G01)を15部加えて、直径0.5mmのジルコニアビーズ200gと共にガラス瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーで8時間を要して分散処理した後、ジルコニアビーズを除去して、顔料分散体Eを調製した。
(顔料分散体F)
下記の2種の化合物をステンレスビーカーに入れ、65℃ホットプレート上で加熱しながら1時間加熱、撹拌して溶解した。
PB824(味の素ファインテクノ社製、分散剤) 5.0部
OXT−221(東亞合成社製、オキセタン化合物) 80部
上記溶液を室温まで冷却した後、これに顔料としてピグメントレッド122(大日精化株式会社製クロモファインレッド6112JC)を15部加えて、直径0.5mmのジルコニアビーズ200gと共にガラス瓶に入れ密栓し、ペイントシェーカーで8時間を要して分散処理した後、ジルコニアビーズを除去して、顔料分散体Fを調製した。
《インクの調製》
〔インク21の調製〕
下記の各添加剤を、順次添加、混合した後、ADVATEC社製のテフロン(登録商標)3μmメンブランフィルターで濾過を行って、カチオン重合型インクジェットインクであるインク21を調製した。
顔料分散体D 10.0部
OXT221:オキセタン化合物、東亞合成社製 47.68部
OXT212:オキセタン化合物、東亞合成社製 10.0部
セロキサイド2021P:脂環式エポキシ化合物、ダイセル化学工業社製 20.0部
CPI−100P:光酸発生剤、サン・アプロ社製 5.0部
DEA:9,10−ジエトキシアントラセン、川崎化成工業社製 2.0部
MAE:2−メチルアミノエタノール 0.02部
X−22:シリコーン系界面活性剤、X−22−4272、信越シリコーン社製
0.3部
A−1:一般式(1)化合物:例示化合物A−1
(3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド) 5.0部
〔インク22〜33の調製〕
上記インク21の調製において、各添加剤の種類、添加量を表3に記載のように変更した以外は同様にして、インク22〜30(本発明)、インク31〜33(比較例)を調製した。
なお、表3に略称で記載した各添加剤の詳細は、以下の通りである。
OXT212:オキセタン化合物、(3−エチル−3−(2−エチルヘキシロキシメチル)オキセタン、東亞合成社製)
OXT221:オキセタン化合物、(ジ〔1−エチル(3−オキセタニル)〕メチルエーテル、東亞合成社製)
2021P:セロキサイド2021P:(ダイセル化学工業社製、脂環式エポキシ化合物)
CPI−100P:カチオン重合開始剤、トリアリルスルホニウム塩のプロピレンカーボネート50%溶液、サン・アプロ社製、カウンターアニオン=PF
DEA:9,10−ジエトキシアントラセン、川崎化成工業社製
MAE:2−メチルアミノエタノール
X−22:シリコーン系界面活性剤、X−22−4272、信越シリコーン社製
A−1:3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド
A−2:3−n−ブトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド
A−3:3−エトキシ−N,N−ジエチルプロピオンアミド
《インクの評価》
上記調製したカチオン重合型のインク21〜33について、実施例1に記載の方法と同様にして、スジ故障耐性の評価と光沢感の評価を行い、得られた結果を表3に示す。
Figure 0005659655
表3に記載の結果より明らかなように、一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類を含有する本発明のカチオン重合型インクは、比較のインクに対し、スジ故障耐性及び光沢感に優れた画像を形成することができた。
実施例4
《インクセットの調製》
実施例3で調製したインクを、下記の様に組み合わせて、インクセット4〜6とした。
インクセット4:インク27+インク29(本発明)
インクセット5:インク28+インク30(本発明)
インクセット6:インク32+インク33(比較例)
《インクセットの評価》
上記調製したインクセット4〜6を用いて、実施例2に記載の方法と同様にして、モットリング耐性の評価を行い、得られた結果を表4に示す。
Figure 0005659655
表4に記載の結果より明らかなように、一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類を含有する本発明のインクにより構成したインクセットは、比較のインクセットに対し、モットリング耐性に優れた画像を形成することが分かる。
1 記録装置
2 ヘッドキャリッジ
3 記録ヘッド
31 インク吐出口
4 照射手段
5 プラテン部
6 ガイド部材
7 蛇腹構造
8 照射光源
P 記録媒体

Claims (5)

  1. 重合性化合物、光重合開始剤及び下記一般式(1)で表されるβ−アルコキシプロピオンアミド類を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
    Figure 0005659655
    〔式中、Rは炭素数が1から6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、R及びRは、各々水素原子または炭素数が1から4の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、RとRは同一であっても異なっていてもよい。〕
  2. 前記重合性化合物としてラジカル重合性化合物を含有し、前記光重合開始剤として光ラジカル重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
  3. 前記重合性化合物としてカチオン重合性化合物を含有し、前記光重合開始剤として光カチオン重合開始剤を含有することを特徴とする請求項1記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の活性エネルギー線硬化型インクジェットインク組成物と、着色剤とを含有することを特徴とするインクジェットインク。
  5. 請求項4記載のインクジェットインクを用いて、記録媒体に該インクジェットインクを吐出してインクジェット記録することを特徴とするインクジェット記録方法。
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