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JP5654645B1 - エンジンの潤滑装置 - Google Patents

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JP5654645B1
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恵一 岩田
洋志 奥井
洋志 奥井
進一 坂本
進一 坂本
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Abstract

【課題】簡単な構成でオイルの逆流を防止するエンジンの潤滑装置を提供する。【解決手段】シリンダブロック11の下方に設けられ、オイルを貯留するオイルパン73と、シリンダブロック11の上方に設けられ、オイルパン73から吸い上げられたオイルが流入するオイルチャンバ21と、オイルチャン21バ内のオイルをオイルパン73に導く連通路42とを備えた、オイルで潤滑されるエンジン1の潤滑装置において、連通路42のオイルパン側に位置するオイル流入孔54の先端部が、オイルパン73の底壁に向かって延びている。【選択図】図1

Description

本発明は、草刈り機などに使用されるエンジンの潤滑装置に関する。
特許文献1には、動弁室と油溜室とを連通する戻し油路の途中に、球状の逆止弁が配設されたエンジンの潤滑装置が記載されている。このエンジンが気化器側を下側にした状態で横倒しされると、逆止弁は重力により移動して戻し油路を防ぐ。これにより、油面下に位置する戻し油路は、油溜室と動弁室との連通が遮断された状態を維持されるので、油溜室から動弁室に向けたオイルの逆流が防止される。
しかし、このエンジンの潤滑装置では、戻し油路の内径よりも径が大きい球状の逆止弁を戻し油路の途中に配設するために、構成が複雑になるという問題があった。
特開第3626420号公報
本発明は、前記従来の問題点に鑑みてなされたもので、簡単な構成でオイルの逆流を防止するエンジンの潤滑装置を提供することを課題とする。
本発明に係るエンジンの潤滑装置は、
シリンダブロックの下方に設けられ、オイルを貯留するオイルパンと、
前記シリンダブロックの上方に設けられ、前記オイルパンから吸い上げられたオイルが流入するオイルチャンバと、
前記オイルチャンバを閉蓋し、前記オイルチャンバと対向する面が開口した箱形状であるヘッドカバーと、
前記オイルチャンバ内のオイルを前記オイルパンに導く連通路と、
を備えた、オイルで潤滑されるエンジンの潤滑装置において、
前記連通路のオイルパン側に位置するオイル流入孔の先端部が、前記オイルパンの底壁に向かって延び、
前記ヘッドカバーは、前記チャンバ内のミスト化されたオイルが通過するブローバイガス通路を有し、
前記ブローバイガス通路の先端が、前記オイルチャンバの底壁近傍に位置し、
前記ブローバイガス通路は、前記ヘッドカバーの天壁の略中央に設けられている。
上記構成により、例えばエンジンが、オイルパンが上方に位置しオイルチャンバは下方に位置するように倒されても、オイル流入孔の先端部がオイルパン内の油面よりも上方に位置する。従って、オイル流入孔の先端部を延ばすだけの簡単な構成で、オイルが連通路に流れ込み連通路を逆流するのを防止できる。
また、オイルチャンバを閉蓋するヘッドカバーはオイルチャンバと対向する面が開口した箱形状であるため、前述のようにエンジンが倒され、少量のオイルが連通路を逆流してオイルチャンバに流れ込んだとしても、箱形状のヘッドカバーの内部にオイルを溜めることができ、オイルがヘッドカバーから溢れ出るのを防止する。
また、ヘッドカバーは、チャンバ内のミスト化されたオイルが通過するブローバイガス通路を有し、ブローバイガス通路の先端が、オイルチャンバの底壁近傍に位置するので、
前述したように、エンジンが倒されヘッドカバーの内部にオイルが溜まったとしても、ブローバイガス通路の先端がオイルの油面よりも上方に位置する。従って、ブローバイガス通路にオイルが流れ込み、逆流するのを防止すると共に、より多くのオイルをヘッドカバーの内部に溜めることができる。
さらに、ブローバイガス通路は、ヘッドカバーの天壁の略中央に設けられているので、前述した、エンジンが倒されヘッドカバーの内部にオイルが溜まった状態から更に、エンジンが横向きに倒されたり、どの方向に傾斜したとしても、ヘッドカバー内のオイルがブローバイガス通路に流れ込み、逆流するのを抑制できる。
前記オイル流入孔の先端部と前記オイルパンの底壁との間の隙間が3mmから6mmであることが好ましい。
オイル流入孔の先端部とオイルパンの底壁との間の隙間が3mmよりも小さいと、通常のエンジンの使用時に、オイル流入孔の先端部からオイルパン内にオイルが流入しづらくなるからである。一方、オイル流入孔の先端部とオイルパンの底壁との間の隙間が6mmよりも大きいと、オイルパン内のオイルの量が少なくなったときに、オイル流入孔の先端部がオイルの油面よりも上方に位置する。従って、エンジンが倒れたときに、オイル流入孔の先端部から連通路内に流れ込んで逆流するオイルの量が増えるからである。
前記ブローバイガス通路と前記オイルチャンバの底壁との間の隙間が3mmから12mmであることが好ましい。
前記隙間が3mmよりも小さいとブローバイガスが通過しにくくなるからであり、隙間が12mmよりも大きいとオイルを貯める量が少なくなってしまうからである。
本発明によれば、オイル流入孔の先端部を延ばすだけの簡単な構成で、オイルが連通路に流れ込み、連通路を逆流するのを防止できる。
本発明の実施形態に係るエンジンにおいて、ミスト化されたオイルがエンジン内部を流れる経路を示す概略図。 本発明の実施形態に係るエンジンにおいて、オイルチャンバから流出したオイルがエンジン内部を流れる経路を示す概略図。 本発明に係るヘッドカバーの分解斜視図。 図3のヘッドカバーを下方から見た分解斜視図。 図3のヘッドカバーを異なる方向から見た分解斜視図。 (A)はヘッドカバーの内部を流れるオイルの経路を示す概略断面図、(B)はアウターカバーの湾曲部とインナーカバーとの間に生じる隙間を示す図6(A)のB−B線断面図。 第2連通路を示すシリンダブロックの断面図。 シリンダブロックの下方斜視図。 第3連通路を示すシリンダブロックの断面図。 クランクケースの上方斜視図。 クランクケースの下方斜視図。 クランクケースの断面図。 エンジンを上下逆さまに倒した状態を示す部分拡大断面図。
以下、本発明の実施形態を添付図面に従って説明する。
本実施形態におけるエンジン1は、図1に示すように、シリンダブロック11と、シリンダブロック11の上部に位置するシリンダヘッド15と、シリンダブロック11の下部に位置するクランク収容部45と、シリンダブロック11の側面に位置するカムギヤチャンバ78とを備えている。
シリンダブロック11内のボア12には、ピストン13が往復移動可能に収容されている。ピストン13の往復運動が、コネクティングロッド14によって、クランク収容部45内のクランクシャフト61の回転運動に変換される。
図2を併せて参照すると、シリンダヘッド15には、上下方向に往復移動可能に吸気バルブ16と排気バルブ17とが配設されている。吸気バルブ16が配設されている通路は、外部から空気をエンジン1内に空気を取り入れ、浄化するエアクリーナ18に連通している。排気バルブ17が配設されている通路は、エンジン1内の燃焼空気を外部に排出するマフラ19に連通している。
図3に示すように、シリンダブロック11の上部には、凹状のオイルチャンバ21が設けられている。オイルチャンバ21は、二層のヘッドカバー22により閉蓋される。ヘッドカバー22は、インナーカバー23と、アウターカバー30と、インナーカバー23とアウターカバー30との間に配設される分離部材39とを有している。
インナーカバー23は樹脂製であり、図4に示すように、下端が開口した箱形状である。インナーカバー23は、ブローバイガス通路24と、戻し溝25(図5参照)と、陥凹部27とを有している。
ブローバイガス通路24は、オイルチャンバ21内に滞留するミスト状のオイルを吸引し、分離部材39まで案内する。ブローバイガス通路24は、天壁の略中央に形成された開口23aから垂下し、インナーカバー23の内部に延びている。ヘッドカバー22でオイルチャンバ21を閉蓋すると、ブローバイガス通路24は、オイルチャンバ21およびインナーカバー23で閉じられた空間と、インナーカバー23およびアウターカバー30で閉じられた空間とを連通する。また、ブローバイガス通路24の先端は、オイルチャンバ21の底壁近傍に隙間L1を隔てて位置している(図6(A)参照)。隙間L1は具体的には、3mmから12mmである。隙間L1が3mmよりも小さいとブローバイガスが通過しにくくなるからであり、隙間L1が12mmよりも大きいとオイルを貯める量が少なくなってしまうからである。
戻し溝25は、分離部材39で分離されたオイルをオイルチャンバ21に戻す。戻し溝25は、インナーカバー23の側壁の外面に、側壁の上端から下端にわたって形成されている。戻し溝25は、インナーカバー23の側壁の下端よりも下方に突出する突出部28の下端まで延びている。戻し溝25の上端には、インナーカバー23の天壁に設けられた一対の第1リブ26が形成されている。これら、第1リブ26,戻し溝25および突出部28がオイル戻し流路を構成している。
陥凹部27は、分離部材39で分離された空気の吸気経路の一部を構成する。陥凹部27は、戻し溝25が設けられた側壁と対向する側壁の外面に形成された窪みである。また、陥凹部27は、アウターカバー30をインナーカバー23に装着した状態で、後述するブリーザー通路35と対応する位置に設けられている。
図4に示すように、アウターカバー30は金属製であり、下端が開口した、インナーカバー23よりも内寸法が大きい箱形状である。アウターカバー30は、天壁の内面に設けられた第2リブ31および第3リブ33と、側壁に設けられたブリーザー通路35とを有している。
第2リブ31と第3リブ33とは、ブリーザー通路35が設けられた側壁と平行に延び、所定の間隔を隔てて形成されている。第2リブ31と第3リブ33とは、ブリーザー通路35が設けられた側壁と直交する一方の側壁から他方の側壁まで線状に延びている。第2リブ31と第3リブ33との間には、分離部材39が配設される。従って、第2リブ31と第3リブ33とで分離部材39をインナーカバー23とアウターカバー30との間に確実に固定できる。第2リブ31と第3リブ33との底面は、アウターカバー30をインナーカバー23に装着すると、インナーカバー23の上面と当接する。
第2リブ31には、中間に切欠き部32が形成されている。アウターカバー30を分離部材39を介してインナーカバー23に装着すると、切欠き部32はインナーカバー23の第1リブ26の端部と一致するため、第1リブ26と切欠き部32を介して分離部材39と戻し溝25との間が連通される。
第3リブ33は、第2リブ31とブリーザー通路35との間に設けられ、両端には湾曲部34が形成されている。アウターカバー30を分離部材39を介してインナーカバー23に装着すると、湾曲部34とインナーカバー23との間に隙間38(図6(B)参照)が生じ、この隙間38を介して分離部材39と陥凹部27との間が連通される。
ブリーザー通路35は、第3リブ33と対向する側壁に設けられ、外方に向かって水平方向に延びている。ブリーザー通路35の内側端部と対向するように、アウターカバー30の内部には、アウターカバー30の天壁内面から垂下する第4リブ36が形成されている。また、ブリーザー通路35には、エアクリーナ18に連通する通気管37(図2参照)が接続されている。従って、アウターカバー30をインナーカバー23に装着すると、ブリーザー通路35は、陥凹部27とエアクリーナ18とを連通する。前記ブリーザー通路35、通気管37およびエアクリーナ18が空気吸引流路を構成している。
分離部材39はステンレス製のワイヤメッシュからなるデミスタであり、ミスト状のオイルに含まれるミストを捉えて、オイルと空気とに分離する。このように、分離部材39を簡単な材料から構成することで、製造コストを削減できる。
上記構成のヘッドカバー22により閉蓋されるオイルチャンバ21と、カムギヤチャンバ78との間には、シリンダブロック11に第1連通路41(図1参照)が設けられている。第1連通路41は、上端が開口41aを介してオイルチャンバ21と連通し、下端が開口41bを介してカムギヤチャンバ78と連通している。図7に示すように、オイルチャンバ21とクランク収容部45との間には、シリンダブロック11に第2連通路42が設けられている。第2連通路42は、上端が開口42aを介してオイルチャンバ21と連通し、下端が開口42bを介してクランク収容部45と連通している。開口42aは、チャンバ21の底面から下方に傾斜して第2連通路42と繋がる傾斜面43と、チャンバ21の底面から鉛直下方に延びる鉛直溝44とから構成されている。
クランク収容部45は、シリンダブロック11の下端部に形成された軸受けケース46(図8参照)と、軸受けケース46に結合するクランクケース53(図10参照)とからなる。クランクケース53の下側には、オイルを溜めるオイルパン73が装着される。
軸受けケース46には、カムギヤチャンバ78の下部と連通し、クランクシャフト61と噛合するカムギヤ79の一部が露出する露出孔47が形成されている。
軸受けケース46の下端とクランクケース53の上端には、分岐溝48が形成されている。分岐溝48の長手方向中央部は、第2連通路42の下端と連通している。分岐溝48の一端は軸受けケース46の第3連通路51と連通し、他端はクランクケース53のオイル流入孔54と連通している。図9に示すように、第3連通路51は軸受けケース46に設けられ、上端がシリンダブロック11のボア12の側面に連通し、下端は分岐溝48に連通している。
図10に示すように、オイル流入孔54はクランクケース53に設けられ、分岐溝48とオイルパン73とを連通している。図11に示すように、オイル流入孔54は、分岐溝48から下方に、オイルパン73の底壁に向かって延びるオイル流入ノズル55の内部に形成されている。図12に示すように、オイル流入孔54の先端はオイルパン73内のオイルに浸かっており、オイルパン73の底壁と隙間L2を隔てて位置している。隙間L2は具体的には、3mmから6mmである。隙間L2が3mmよりも小さいと、エンジンの使用時に、オイル流入孔54の先端からオイルパン73内にオイルが流入しづらくなる。従って、隙間L2は3mm以上であることが好ましい。一方、隙間L2を6mmより大きくしない理由については後述する。
また、軸受けケース46の下端とクランクケース53の上端には、断面半円形状の軸受け溝58と、径の異なる複数の半円形状溝59,59が形成されており、軸受け溝58にクランクシャフト61が回転可能に軸支される。図1に示すように、クランクシャフト61の内部には、一端が半円形状溝59に設けた後述するオイル流出孔64と連通し、他端がクランクケース53に設けた後述するミスト化オイル流入孔68と連通する送油通路62が形成されている。
図10および図11に示すように、クランクケース53には、オイル流出孔64と、ミスト化オイル流入孔68と、ミスト化オイル流出孔69とが形成されている。
オイル流出孔64は、オイルパン73に貯留されたオイルを吸い上げて、クランクシャフト61の送油通路62まで案内する。オイル流出孔64は、軸受け溝58の底部に設けられ、クランクケース53を鉛直方向に貫通する平面視円形の孔である。オイル流出孔64の先端には、オイルパン73に貯留されたオイルを吸い上げるパイプ66(図1参照)が接続されている。
ミスト化オイル流入孔68は、クランクシャフト61の送油通路62から吐出されミスト化されたオイルが、オイルパン73の内部に流入するための孔である。ミスト化オイル流入孔68は、半円形状溝59の底部に形成された開口であり、半円形状溝59とオイルパン73の内部とを連通している。
ミスト化オイル流出孔69は、オイルパン73の内部を流動するミスト化されたオイルがオイルパン73から流出するための孔である。ミスト化オイル流出孔69は、半円形状溝59の底部から下方に向かって延びる中空の四角柱65の内部に形成されており、上端が半円形状溝59を介して露出孔47に連通し、下端はオイルパン73の後述する流動路75に連通している。
図1に示すように、オイルパン73は、上端が開口した箱形状であり、その内部にオイルを貯留する。オイルパン73の上部には、仕切り部材74が配設されている。オイルパン73をクランクケース53に装着した状態で、クランクケース53と仕切り部材74との間には、ミスト化されたオイルがオイルパン73の内部上側を流動する流動路75が形成されている。この流動路75の一端はミスト化オイル流入孔68に連通し、他端はミスト化オイル流出孔69に連通している。
カムギヤチャンバ78は、下部が露出孔47を介してオイルパン73と連通すると共に、上部は第1連通路41を介してオイルチャンバ21と連通している。カムギヤチャンバ78内には、カムギヤ79が回転可能に収容されている。このカムギヤ79が回転することで、カムギヤ79に連結されたカムリフタ(図示せず)を介して吸気バルブ16および排気バルブ17を作動する。吸気バルブ16が作動すると、エアクリーナ18から取り入れた空気をボア12内に送り込む。排気バルブ17が作動すると、ボア12内から燃焼空気が流出し、マフラ19から排出される。
前記ピストン13とクランクシャフト61とは、エンジン1の内部を流動するオイルにより潤滑されている。オイルは、シリンダブロック11に設けられた複数の連通路41,42,51を含む潤滑装置によって、エンジン1の内部を流動する。
図1に示すように、オイルパン73に貯留されたオイルは、パイプ66を介して、オイル流出孔64の上方に吸い上げられる。オイル流出孔64の上端からクランクシャフト61の送油通路62に流入したオイルは、吐出孔63から吐出される際に、回転するクランクシャフト61の遠心力によりミスト状にされる。ミスト化されたオイルは、吐出孔63から下方に移動し、ミスト化オイル流入孔68からオイルパン73の内部に流入して、仕切り部材74に沿って移動する。そして、ミスト化されたオイルは、ミスト化オイル流出孔69を上方に移動して、露出孔47を介してカムギヤチャンバ78内に流入する。この後、ミスト化されたオイルはカムギヤチャンバ78内を上方に移動し、第1連通路41を介してオイルチャンバ21内に流入して滞留する。
図6(A)に示すように、オイルチャンバ21内のミスト化されたオイルは、エアクリーナ18内の負圧によってインナーカバー23のブローバイガス通路24に吸い上げられ、分離部材39を通過することで、オイルと空気とに分離される。このように、オイルチャンバ21を閉蓋するヘッドカバー22に分離部材39を設け、この分離部材39がミスト化されたオイルをオイルと空気とに分離する。従って、簡単な構成で確実にミスト化されたオイルをオイルと空気とに分離できる。また、分離部材39は、ブローバイガス通路24の上端開口を覆うように配設されているので、ブローバイガス通路24を通過するミスト化されたオイルが確実に分離部材39を通過し、オイルと空気とに分離される。
分離部材39で分離された空気は、第3リブ33の湾曲部34とインナーカバー23の表面との隙間38を介して分離部材39から流出する。そして、空気はインナーカバー23とアウターカバー30との間を図6(A)中矢印A方向に流動し、第4リブ36を介してブリーザー通路35まで到達する。この後、空気はブリーザー通路35から通気管37を介してエアクリーナ18まで移動し、エアクリーナ18内で開放される。
一方、分離部材39で分離されたオイルは、第2リブ31の切欠き部32を介して分離部材39から流出する。そして、オイルはインナーカバー23とアウターカバー30との間を図6(A)中矢印C方向に移動する。次に、オイルは戻し溝25とアウターカバー30との間に流入し、戻し溝25に沿ってオイルチャンバ21内に移動して溜められる。更に、オイルは、図2に示すように、第2連通路42内を下方に移動し分岐溝48に到達して、ボア12の内部に供給されるオイルとオイルパン73に戻されるオイルとに分けられる。
ボア12の内部に供給されるオイルは、分岐溝48からシリンダブロック11の第3連通路51を介してボア12の内部まで移動し、ピストン13などの各部品を潤滑する。この後、オイルはミスト化オイル流入孔68を介してオイルパン73に戻される。分岐溝48から直接、オイルパン73に戻されるオイルは、クランクケース53のオイル流入孔54を介して戻される。
上記構成のエンジン1は、例えば、草刈り機に使用された場合、図13に示すように、オイルパン73が上方に位置し、オイルチャンバ21が下方に位置するように倒されることがある。しかし、オイル流入孔54の先端はオイルパン73内の油面よりも上方に位置する。従って、オイル流入孔54の先端を延ばすだけの簡単な構成で、オイルがオイル流入孔54に流れ込み、分岐溝48を介して第2連通路42を逆流するのを防止できる。
なお、前述したように、オイル流入孔54の先端は、オイルパン73の底壁と3mmから6mmの隙間L2を隔てて位置している。隙間L2が6mmよりも大きいと、エンジン1の通常の使用時に、オイルパン73内のオイルの量が少なくなると、オイル流入孔54の先端がオイルの油面よりも上方に位置する。そして、エンジン1が倒れたときに、オイル流入孔54の先端がオイルパン73内のオイルに浸かりやすくなる。従って、エンジン1が倒れたときに、オイルがオイル流入孔54の先端から流れ込み、分岐溝48を介して第2連通路42を逆流するオイルの量が増える。これを防止するために、隙間L2は6mm以下であることが好ましい。
また、ヘッドカバー22は、オイルチャンバ21と対向する面が開口した箱形状である。従って、前述のようにエンジン1が倒され、仮に、オイルがオイル流入孔54に流れ込み、分岐溝48と第2連通路42とを逆流して開口42aからオイルチャンバ21に流れ込んだとしても、箱形状のヘッドカバー22(インナーカバー23)の内部にオイルを溜めることができ、オイルがブローバイガス通路24を通ってヘッドカバー22から溢れ出るのを防止できる。
更に、ブローバイガス通路24の先端が、オイルチャンバ21の底部近傍に位置するため、前述したように、ヘッドカバー22の内部にオイルが溜まったとしても、ブローバイガス通路24の先端がオイルの油面よりも上方に位置する。従って、ブローバイガス通路24にオイルが流れ込み、逆流するのを防止すると共に、より多くのオイルをヘッドカバー22の内部に溜めることができる。
ブローバイガス通路24は、ヘッドカバー22の天壁の略中央に設けられている。従って、前述した、エンジン1が倒されヘッドカバー22の内部にオイルが溜まった状態から更に、エンジン1が横向きに倒されたり、どの方向に傾斜したとしても、ヘッドカバー22内のオイルがブローバイガス通路24に流れ込み、逆流するのを抑制できる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。
オイル流入孔54に関しては、先端がオイルパン73の底壁近傍まで延びる限り、その形状は特に限定されず、オイル流入孔54にチューブを装着してオイルパン73の底壁近傍まで延ばしてもよい。
1 エンジン
21 オイルチャンバ
22 ヘッドカバー
24 ブローバイガス通路
42 第2連通路
48 分岐溝(連通路)
54 オイル流入孔
73 オイルパン

Claims (3)

  1. シリンダブロックの下方に設けられ、オイルを貯留するオイルパンと、
    前記シリンダブロックの上方に設けられ、前記オイルパンから吸い上げられたオイルが流入するオイルチャンバと、
    前記オイルチャンバを閉蓋し、前記オイルチャンバと対向する面が開口した箱形状であるヘッドカバーと、
    前記オイルチャンバ内のオイルを前記オイルパンに導く連通路と、
    を備えた、オイルで潤滑されるエンジンの潤滑装置において、
    前記連通路のオイルパン側に位置するオイル流入孔の先端部が、前記オイルパンの底壁に向かって延び、
    前記ヘッドカバーは、前記チャンバ内のミスト化されたオイルが通過するブローバイガス通路を有し、
    前記ブローバイガス通路の先端が、前記オイルチャンバの底壁近傍に位置し、
    前記ブローバイガス通路は、前記ヘッドカバーの天壁の略中央に設けられていることを特徴とするエンジンの潤滑装置。
  2. 前記オイル流入孔の先端部と前記オイルパンの底壁との間の隙間が3mmから6mmであることを特徴とする請求項1に記載のエンジンの潤滑装置。
  3. 前記ブローバイガス通路と前記オイルチャンバの底壁との間の隙間が3mmから12mmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの潤滑装置。
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