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JP5638347B2 - 新規重合性液晶化合物、及び該重合性液晶化合物を含有する重合性液晶組成物 - Google Patents

新規重合性液晶化合物、及び該重合性液晶化合物を含有する重合性液晶組成物 Download PDF

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JP5638347B2 JP2010246622A JP2010246622A JP5638347B2 JP 5638347 B2 JP5638347 B2 JP 5638347B2 JP 2010246622 A JP2010246622 A JP 2010246622A JP 2010246622 A JP2010246622 A JP 2010246622A JP 5638347 B2 JP5638347 B2 JP 5638347B2
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Description

本発明は、直鎖状に並んだ複数の環構造を有し、(メタ)アクリロイルオキシ基等の重合性官能基を複数有する新規な重合性液晶化合物、及び該重合性液晶化合物を含有する重合性液晶組成物に関する。該重合性液晶化合物は重合性液晶組成物とされて、光学フィルムの形成に好適に使用されるものである。
重合性官能基を有する液晶化合物(以下、「重合性液晶化合物」と称す)又は該重合性液晶化合物を少なくとも一種含有する液晶組成物(以下、「重合性液晶組成物」と称す)を、液晶状態で均一に配向させた後、液晶状態を保持したまま紫外線等の活性エネルギー線を照射すると、液晶分子の配向状態構造を半永久的に固定化した重合物を含有する光学異方性膜を作成することが出来る。このようにして得られた重合物は、屈折率、誘電率、磁化率、弾性率、熱膨張率等の物理的性質の異方性を有していることから、例えば、位相差板、偏光板、偏光プリズム、輝度向上フィルム、ローパス・フィルター、各種光フィルター、光ファイバーの被覆材、導波路、圧電素子、非線形光学素子等の光学異方性を有する成型体として応用可能である。重合によって得られる上記の光学異方体(重合物)においては、異方性以外の特性も重要である。該特性としては、重合速度、重合物の透明性、力学的強度、塗布性、溶解度、結晶化度、収縮性、透水度、吸水度、融点、ガラス転移点、透明点、耐薬品性、耐熱性等が挙げられる。
上記重合性液晶組成物において、液晶相発現温度が高い場合、紫外線等の活性エネルギー線による光重合だけでなく、意図しない熱重合も誘起されて液晶分子の均一な配向状態が失われるため、所望する配向の固定が困難である。従って、硬化時の温度管理を容易にするために、室温付近で液晶相を示す重合性液晶組成物が求められている。
特許文献1〜3には、重合性官能基が(メタ)アクリル基である重合性液晶化合物が開示されており、該重合性液晶化合物は重合反応性が高く、得られた重合物は高い透明性や機械的強度を有し、また二官能及び三官能の単量体は重合後の耐熱性が向上するので、光学異方体としての利用が盛んに検討されている。また、特許文献4〜7には、重合性官能基がオキシラン基又はオキセタン基である重合性液晶化合物が開示されている。
しかし、特許文献1〜3に記載の重合性液晶化合物は、酸素による重合阻害があり、重合時間が長いという問題があった。また、特許文献4〜7に記載の重合性液晶化合物は、液晶相発現温度が高いという問題があった。
特開平11−116534号公報 特開平11−130729号公報 特開2005−309255号公報 特開2005−171235号公報 特開2005−320317号公報 特開2008−239873号公報 特許第4347553号公報
従って、本発明の目的は、室温付近で液晶相を示して(液晶相を示す温度範囲が広くて)結晶が析出せず、大気中でUV照射による速硬性を示し、耐熱性に優れる重合物が得られる重合性液晶化合物を提供することにある。
本発明は、上記課題を解決するため、種々の重合性液晶化合物について検討を重ねた結果、特定の化学構造を有する重合性液晶化合物を含有する重合性液晶組成物により上記目的を達成できることを見い出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記一般式(I)で表される重合性液晶化合物を提供することにより、上記目的を達成したものである。
Figure 0005638347
(式中、環A1、A2、A3及びA4は、それぞれ独立に、ベンゼン環又はナフタレン環を表し、環A 1 、環A 2 、環A 3 及び環A 4 の少なくとも1つがナフタレン環であり、
1及びS2は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜8のアルキレン基を表し、該アルキレン基の水素原子はハロゲン原子で置換されてもよく分岐を有してもよく酸素原子で中断されてもよく、
1は、水素原子又はメチル基を表し、
1 は直接結合であり、2、Z3及びZ4は、それぞれ独立に、−O−CO−又は−CO−O−でり、
1、Y2、Y3及びY4は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表し、該アルキル基の水素原子はハロゲン原子又はシアノ基で置換されてもよく、該アルキル基のメチレン基は酸素原子又は−CO−で中断されてもよく、
a、b、c及びdは、それぞれ独立に、0〜8であり、
nは、1又は2であり、
Gは、下記式2)又は(3)で表される置換基を表す。)
Figure 0005638347
(式(2)中、R1は、水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基を表し、式(3)中、R2は、水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基を表す。

また、本発明は、上記重合性液晶化合物の一種以上を含有してなる重合性液晶組成物、及び該重合性液晶組成物を光重合してなる重合物により形成された光学フィルムを提供するものである。
本発明の重合性液晶化合物は、室温付近で液晶相を示して(液晶相を示す温度範囲が広くて)結晶が析出しない。また、本発明の重合性液晶化合物は、ラジカル重合性官能基を有するため、大気中でUV照射による速硬性を示し、該重合性液晶化合物を含有する重合性液晶組成物からは、耐熱性に優れた重合物が得られる。
以下、本発明について、好ましい実施形態に基づき、詳細に説明する。
先ず、本発明の重合性液晶化合物について説明する。
上記一般式(I)中の環A1、A2、A3及びA4において、それぞれの環が有する結合手(Z1、Z2、Z3、Z4又は−O−S2−Gへの結合手)の位置は、環上のいずれの位置でも構わないが、環A1、A2及びA3並びにnが1の場合の環A4は、1,4−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、シクロヘキセン−1,4−ジイル基、ナフタレン−2,6−ジイル基、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はテトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基が好ましい。nが2の場合の環A4は、ベンゼン−1,3,4−トリイル基、シクロヘキサン−1,3,4−トリイル基若しくはシクロヘキセン−1,3,4−トリイル基であって、1位の結合手がZ4と結合し、3位及び4位の結合手が−O−S2−Gと結合するか、又は、ナフタレン−2,5,6−トリイル基、デカヒドロナフタレン−2,5,6−トリイル基若しくはテトラヒドロナフタレン−2,5,6−トリイル基であって、2位の結合手がZ4と結合し、5位及び6位の結合手が−O−S2−Gと結合するのが好ましい。
上記一般式(I)中のS1、S2及びL1で表される炭素原子数1〜8のアルキレン基としては、エチレン、プロピレン、トリメチレン、テトラメチレン、ブタン−1,3−ジイル、2−メチルプロパン−1,3−ジイル、2−メチルブタン−1,3−ジイル、ペンタン−2,4−ジイル、ペンタン−1,4−ジイル、3−メチルブタン−1,4−ジイル、2−メチルペンタン−1,4−ジイル、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、ヘプタメチレン、オクタメチレン等が挙げられる。これらの中でも、S1及びS2については炭素原子数2〜6のアルキレン基が好ましい。
上記一般式(I)中のY1、Y2、Y3及びY4で表される炭素原子数1〜6のアルキル基としては、メチル、クロロメチル、トリフルオロメチル、シアノメチル、エチル、ジクロロエチル、プロピル、イソプロピル、シクロプロピル、ブチル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル、アミル、イソアミル、第三アミル、シクロペンチル、ヘキシル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、シクロヘキシル、ビシクロヘキシル、1−メチルシクロヘキシル等が挙げられ、Y1、Y2、Y3及びY4で表されるハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素等が挙げられる。Y1、Y2、Y3及びY4としては、炭素原子数が1〜3で、ハロゲン原子又はシアノ基による置換及び酸素原子又は−CO−による中断のないアルキル基が好ましい。
上記一般式(I)で表される本発明の重合性液晶化合物は、環上に少なくとも1つの置換基を有することが好ましい。即ち、上記一般式(I)において、Y1、Y2、Y3及びY4の数をそれぞれ示すa、b、c及びdのうち、少なくとも1つは1以上であることが好ましい。環上に少なくとも1つの置換基を有すると、溶媒への溶解性向上や結晶性の低減、室温での液晶安定性の向上の点で好ましい。
式(2)中のR1、式(3)中のR2、式(4)中のR3で表される炭素原子数1〜6のアルキル基としては、上記一般式(I)におけるY1、Y2、Y3及びY4として例示したものが挙げられる。
本発明の重合性液晶化合物としては、上記一般式(I)において、環A1、環A2、環A3及び環A4がベンゼン環又はナフタレン環であるものが、特に結晶性が低く25℃以下で液晶相を発現するため好ましい。
また、上記一般式(I)において、環A1、環A2、環A3及び環A4の少なくとも1つが縮合環(即ち、ナフタレン環、デカヒドロナフタレン環又はテトラヒドロナフタレン環)であるものは、液晶相発現温度範囲が広いため好ましい。
また、上記一般式(I)において、Gが上記式(2)又は上記式(3)で表されるものは、大気中でのUV照射による速硬性が特に高いので好ましい。
さらに、上記一般式(I)において、Z1が直接結合であり、Z2、Z3及びZ4が−CO−O−又は−OCO−であるものは、液晶配向性が一層向上するため好ましい。
上記一般式(I)で表される本発明の重合性液晶化合物の中でも、下記一般式(II)で表されるものが、特に液晶発現温度範囲が広く、また、特に結晶性が低く低温域における液晶相安定性が高くなるため好ましい。下記一般式(II)においては、R4〜R24のうちの少なくとも1つが、炭素原子数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基であることが好ましい。また、下記一般式(II)においては、R20〜R24のうちの1つが−O−S2−Gである場合は、R22が−O−S2−Gであることが好ましく、R20〜R24のうちの2つが−O−S2−Gである場合は、R22とR21又はR23とが−O−S2−Gであることが好ましい。
Figure 0005638347
(式中、S1、X1、Z1、Z2、Z3及びZ4は、上記一般式(I)と同じであり、
4〜R19は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表し、
20〜R24は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又は−O−S2−Gを表し、R20〜R24のうち1つ又は2つは−O−S2−Gであり、
4〜R24で表されるアルキル基の水素原子は、ハロゲン原子又はシアノ基で置換されてもよく、R4〜R24で表されるアルキル基のメチレン基は、酸素原子又は−CO−で中断されてもよく、S2及びGは上記一般式(I)と同じである。)
上記一般式(I)で表される化合物の中でも、下記一般式(III)で表されるものも、液晶発現温度範囲が広く、また結晶性が低く低温域における液晶相安定性が高くなるため好ましい。下記一般式(III)においては、R25〜R43のうちの少なくとも1つが、炭素原子数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基であることが好ましい。また、下記一般式(III)においては、R39〜R43のうちの1つが−O−S2−Gである場合は、R41が−O−S2−Gであることが好ましく、R39〜R43のうちの2つが−O−S2−Gである場合は、R41とR40又はR42とが−O−S2−Gであることが好ましい。
Figure 0005638347
(式中、S1、X1、Z1、Z2、Z3及びZ4は、上記一般式(I)と同じであり、
25〜R38は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表し、
39〜R43は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又は−O−S2−Gを表し、R39〜R43のうち1つ又は2つは−O−S2−Gであり、
25〜R43で表されるアルキル基の水素原子は、ハロゲン原子又はシアノ基で置換されてもよく、R25〜R43で表されるアルキル基のメチレン基は、酸素原子又は−CO−で中断されてもよく、S2及びGは上記一般式(I)と同じである。)
上記一般式(I)で表される化合物の中でも、下記一般式(IV)で表されるものも、液晶発現温度範囲が広く、また結晶性が低く低温域における液晶相安定性が高くなるため好ましい。下記一般式(IV)においては、R44〜R62のうちの少なくとも1つが、炭素原子数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基であることが好ましい。また、下記一般式(IV)においては、R58〜R62のうちの1つが−O−S2−Gである場合は、R60が−O−S2−Gであることが好ましく、R58〜R62のうちの2つが−O−S2−Gである場合は、R60とR59又はR61とが−O−S2−Gであることが好ましい。
Figure 0005638347
(式中、S1、X1、Z1、Z2、Z3及びZ4は、上記一般式(I)と同じであり、
44〜R57は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表し、
58〜R62は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又は−O−S2−Gを表し、R58〜R62のうち1つ又は2つは−O−S2−Gであり、
44〜R62で表されるアルキル基の水素原子は、ハロゲン原子又はシアノ基で置換されてもよく、R44〜R62で表されるアルキル基のメチレン基は、酸素原子又は−CO−で中断されてもよく、S2及びGは上記一般式(I)と同じである。)
上記一般式(I)で表される本発明の重合性液晶化合物の具体例としては、以下に示す構造の化合物が挙げられる。ただし、本発明は以下の化合物により制限を受けるものではない。
Figure 0005638347
Figure 0005638347
Figure 0005638347
Figure 0005638347
Figure 0005638347
Figure 0005638347
Figure 0005638347
Figure 0005638347
本発明の重合性液晶化合物は、その製造方法については特に限定されず、公知の反応を応用して製造することができる。例えば、先ず、特開2007−119415号公報等に記載された方法で製造された(メタ)アクリロイルオキシ基中間体を、下記反応式1に従って加水分解させてフェノール性水酸基を有する中間体を得る。次いで、得られた中間体を下記反応式2に従って反応させてZ4を形成することにより、本発明の重合性液晶化合物を得ることができる。尚、下記反応式2は、上記一般式(I)においてZ4が−OCO−の場合を示している。
Figure 0005638347
Figure 0005638347
本発明の重合性液晶化合物は、必要に応じて液晶材料に配合されて、耐熱性、液晶配向固定化能、光学特性、硬度及び耐溶剤性等に優れた光学異方体作製用材料として好ましく用いられる他、高分子分散型液晶(PDLC)用モノマー、液晶配向膜、液晶配向制御剤、コーティング材、保護板作製材料等にも用いることができる。
次に、本発明の重合性液晶組成物について説明する。
本発明の重合性液晶組成物は、本発明の重合性液晶化合物を含有するもので、光学異方体作製用材料として好ましく用いられる。本発明の重合性液晶組成物は、本発明の重合性液晶化合物のほかに、さらに液晶化合物を含有することができる。尚、ここでいう液晶化合物には、従来既知の液晶化合物及び液晶類似化合物並びにそれらの混合物が含まれる。
本発明の重合性液晶組成物において、上記一般式(I)で表される重合性液晶化合物の含有量は、該重合性液晶化合物の含有量と上記液晶化合物の含有量の合計量を100質量部としたときの3〜100質量部であることが好ましく、さらに好ましくは5〜100質量部である。本発明の重合性液晶化合物の含有量が3質量部より少ないと、十分な溶媒溶解性や液晶相の安定性が得られない場合がある。
また、特に本発明の重合性液晶組成物から得られる重合体の硬度を高めたい場合には、本発明の重合性液晶化合物の比率を高くする(具体的には70〜100質量部)ことが好ましい。また、特に配向の均質性を高めたい場合には、本発明の重合性液晶化合物の比率が30〜100質量部となるようにすることが好ましい。
また、本発明の重合性液晶組成物が25℃以下でも液晶相を発現するようにするためには、本発明の重合性液晶化合物として、上記一般式(I)において環A1、環A2、環A3及び環A4がベンゼン環又はナフタレン環であるのものを少なくとも1種用い、該重合性液晶化合物が、本発明の重合性液晶化合物の全含有量と上記液晶化合物の含有量との合計量を100質量部としたときに30〜100質量部となるようにすることが好ましい。
上記液晶化合物としては、通常一般に使用される液晶化合物を使用することができ、該液晶化合物の具体例としては、特に制限するものではないが、例えば、以下に示す各化合物等が挙げられる。
尚、以下に示す化合物中、W1は、水素原子、分岐を有してもよい炭素原子数1〜8のアルキル基、分岐を有してもよい炭素原子数1〜8のアルコキシ基、分岐を有してもよい炭素原子数1〜8のアルケニル基、分岐を有してもよい炭素原子数1〜8のアルケニルオキシ基、分岐を有してもよい炭素原子数1〜8のアルキニル基、分岐を有してもよい炭素原子数1〜8のアルキニルオキシ基、分岐を有してもよい炭素原子数1〜8のアルコキシアルキル基、分岐を有してもよい炭素原子数1〜8のアルカノイルオキシ基又は分岐を有してもよい炭素原子数1〜8のアルコキシカルボニル基を表し、あるいはこれらはハロゲン原子、シアノ基等で置換されていてもよく、W2は、シアノ基、ハロゲン原子、又はW1で表される基を示し、W3、W4及びW5は水素原子、ハロゲン原子又はシアノ基を示す。
Figure 0005638347
Figure 0005638347
また、本発明の重合性液晶組成物においては、上記液晶化合物として、重合性官能基を有する液晶化合物が好ましく使用される。該重合性官能基としては、(メタ)アクリロイルオキシ基、フルオロアクリル基、クロロアクリル基、トリフルオロメチルアクリル基、オキシラン環(エポキシ)、オキセタン環、スチレン化合物(スチリル基)、ビニル基、ビニルエーテル基、ビニルケトン基、マレイミド基、フェニルマレイミド基等が好ましく、特に(メタ)アクリロイルオキシ基、オキシラン環(エポキシ)、オキセタン環が好ましい。該重合性官能基を有する液晶化合物としては、通常一般に使用されるものを用いることができ、その具体例としては、特に制限するものではないが、特開2005−15473号公報の段落〔0172〕〜〔0314〕に記載の化合物、及び以下に示す化合物等が挙げられる。
Figure 0005638347
Figure 0005638347
Figure 0005638347
Figure 0005638347
Figure 0005638347
Figure 0005638347
Figure 0005638347
Figure 0005638347
Figure 0005638347
Figure 0005638347
Figure 0005638347
本発明の重合性液晶組成物には、上述の本発明の重合性液晶化合物以外の液晶化合物、例えば、以上に例示した本発明の重合性液晶化合物以外のエチレン性不飽和結合を有する液晶性単量体のほか、光学活性基を有する単量体、(メタ)アクリル酸エステル等のエチレン性不飽和結合を有する化合物を添加することもできる。しかし、これらの中でも、エチレン性不飽和結合を有する化合物の添加量は、重合性液晶組成物を用いて作成する高分子の耐熱性を保持する意味で、本発明の重合性液晶化合物及び上記液晶化合物の合計量100質量部に対し30質量部以下、特に10質量部以下が好ましい。
本発明の重合性液晶組成物には、その重合反応性を向上させることを目的として、ラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤等の重合開始剤を添加することもできる。これらを添加する場合、その添加量は、本発明の重合性液晶化合物及び上記液晶化合物の合計量100質量部に対して、40質量部以下であることが好ましく、15質量部以下であることがさらに好ましく、10質量部以下がさらに一層好ましく、0.5〜8質量部の範囲が最も好ましい。
上記重合開始剤としては、ラジカル重合開始剤とカチオン重合開始剤とを併用することが好ましい。両者は合計量として上記の好ましい添加量の範囲内であることが好ましい。ラジカル重合開始剤とカチオン重合開始剤との比率(前者:後者、質量基準)は、10:1〜1:10の範囲内であることが好ましい。
上記ラジカル重合開始剤としては、従来既知の化合物を用いることが可能であり、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、4,4−ジ(t−ブチルーパーオキシ)ブチルバレレート、ジクミルパーオキサイド等の過酸化物類;2,2'−アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物類;ベンゾフェノン、フェニルビフェニルケトン、1−ヒドロキシ−1−ベンゾイルシクロヘキサン、ベンジル、ベンジルジメチルケタール、1−ベンジル−1−ジメチルアミノ−1−(4'−モルホリノベンゾイ
ル)プロパン、2−モルホリル−2−(4'−メチルメルカプト)ベンゾイルプロパン、チオキサントン、1−クロル−4−プロポキシチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、エチルアントラキノン、4−ベンゾイル−4'−メチルジフェニルスルフィド、テトラメチルチラウムジスルフィド、ベンゾインブチルエーテル、2−ヒドロキシ−2−ベンゾイルプロパン、2−ヒドロキシ−2−(4'−イソプロピル)ベンゾイルプロパン、4−ブチルベンゾイルトリクロロメタン、4−フェノキシベンゾイルジクロロメタン、ベンゾイル蟻酸メチル、1,7−ビス(9'−アクリジニル)ヘプタン、9−n−ブチル−3,6−ビス(2'−モルホリノイソブチロイル)カルバゾール、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、p−メトキシフェニル−2,4−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−ナフチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−ブトキシスチリル)−s−トリアジン、2−(p−ブトキシスチリル)−5−トリクロロメチル−1,3,4−オキサジアゾール、9−フェニルアクリジン、9,10−ジメチルベンズフェナジン、ベンゾフェノン/ミヒラーズケトン、ヘキサアリールビイミダゾール/メルカプトベンズイミダゾール、チオキサントン/アミン、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド、並びに特開2000−80068号公報、特開2001−233842号公報、特開2005−97141号公報、特表2006−516246号公報、特許第3860170号公報、特許第3798008号公報、国際公開第2006/018973号パンフレットに記載の化合物等が挙げられる。これらの中でも、下記一般式(A)で表される化合物が好ましい。
Figure 0005638347
(式中、X71は、ハロゲン原子又はアルキル基を表し、X72は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基又は下記一般式(B)で表される置換基を表し、R71、R72及びR73は、各々独立に、R、OR、COR、SR、CONRR’又はCNを表し、R及びR’は、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基又は複素環基を表し、これらはハロゲン原子及び/又は複素環基で置換されていてもよく、これらのうちアルキル基及びアリールアルキル基のアルキレン部分は、不飽和結合、エーテル結合、チオエーテル結合、エステル結合により中断されていてもよく、また、R及びR’は一緒になって環を形成していてもよく、gは0〜4の整数であり、gが2以上の時、複数のX71は異なる基でもよい。)
Figure 0005638347
(式中、環Mはシクロアルカン環、芳香環又は複素環を表し、X73はハロゲン原子又はアルキル基を表し、Y71は酸素原子、硫黄原子又はセレン原子を表し、Z71は炭素原子数1〜5のアルキレン基を表し、hは0〜4の整数であり、hが2以上の時、複数のX73は異なる基でもよい。)
上記カチオン重合開始剤とは、エネルギー線照射により酸を発生させることが可能な化合物であればどのようなものでも差し支えないが、好ましくは、エネルギー線の照射によってルイス酸を放出するオニウム塩である複塩、又はその誘導体である。かかる化合物の代表的なものとしては、一般式[M]m+[N]m-で表される陽イオンと陰イオンの塩を挙げることができる。
ここで陽イオン[M]m+はオニウムであることが好ましく、その構造は、例えば一般式[(R30fQ]m+で表すことができる。
ここで、R30は炭素原子数が1〜60であり、炭素原子以外の原子をいくつ含んでいてもよい有機の基である。fは1〜5なる整数である。f個のR30は各々独立で、同一でも異なっていてもよい。また、少なくとも1つは、芳香環を有する上記の如き有機の基であることが好ましい。QはS,N,Se,Te,P,As,Sb,Bi,O,I,Br,Cl,F,N=Nからなる群から選ばれる原子あるいは原子団である。また、陽イオン[M]m+中のQの原子価をqとしたとき、m=f−qなる関係が成り立つことが必要である(但し、N=Nは原子価0として扱う)。
また、陰イオン[N]m-は、ハロゲン化物錯体であることが好ましく、その構造は、例えば一般式[LTgm-で表すことができる。
ここで、Lはハロゲン化物錯体の中心原子である金属又は半金属(Metalloid)であり、B,P,As,Sb,Fe,Sn,Bi,Al,Ca,In,Ti,Zn,Sc,V,Cr,Mn,Co等である。Tはハロゲン原子である。gは3〜7なる整数である。また、陰イオン[N]m-中のLの原子価をpとしたとき、m=g−pなる関係が成り立つことが必要である。
上記陰イオン[N]m-の具体例としては、例えば、塩素陰イオン、臭素陰イオン、ヨウ素陰イオン、フッ素陰イオン等のハロゲン陰イオン;過塩素酸陰イオン、塩素酸陰イオン、チオシアン酸陰イオン、六フッ化リン酸陰イオン、六フッ化アンチモン陰イオン、六フッ化ヒ素陰イオン、四フッ化ホウ素陰イオン等の無機系陰イオン;メタンスルホン酸イオン、フルオロスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸陰イオン、トルエンスルホン酸陰イオン、1−ナフチルスルホン酸陰イオン、2−ナフチルスルホン酸陰イオン、トリフルオロメタンスルホン酸陰イオン、ペンタフルオロエタンスルホン酸陰イオン、ヘプタフルオロプロパンスルホン酸陰イオン、ノナフルオロブタンスルホン酸陰イオン、ウンデカフルオロペンタンスルホン酸陰イオン、トリデカフルオロヘキサンスルホン酸陰イオン、ペンタデカフルオロヘプタンスルホン酸陰イオン、ヘプタデカフルオロオクタンスルホン酸イオン、パーフルオロ−4−エチルシクロヘキサンスルホン酸イオン、N−アルキル(又はアリール)ジフェニルアミン−4−スルホン酸陰イオン、2−アミノ−4−メチル−5−クロロベンゼンスルホン酸陰イオン、2−アミノ−5−ニトロベンゼンスルホン酸陰イオン、特開2004−53799号公報に記載されたスルホン酸陰イオン、カンファースルホン酸陰イオン、フルオロベンゼンスルホン酸陰イオン、ジフルオロベンゼンスルホン酸陰イオン、トリフルオロベンゼンスルホン酸陰イオン、テトラフルオロベンゼンスルホン酸陰イオン、ペンタフルオロベンゼンスルホン酸陰イオン、等の有機スルホン酸陰イオン;オクチルリン酸陰イオン、ドデシルリン酸陰イオン、オクタデシルリン酸陰イオン、フェニルリン酸陰イオン、ノニルフェニルリン酸陰イオン、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)ホスホン酸陰イオン等の有機リン酸系陰イオン、ビス(トリフルオロメタンスルホン)イミドイオン、ビス(ペンタフルオロエタンスルホン)イミドイオン、ビス(ヘプタフルオロプロパンスルホン)イミドイオン、ビス(ノナフルオロブタンスルホン)イミドイオン、ビス(ウンデカフルオロペンタンスルホン)イミドイオン、ビス(ペンタデカフルオロヘプタンスルホン)イミドイオン、ビス(トリデカフルオロヘキサンスルホン)イミドイオン、ビス(ヘプタデカフルオロオクタンスルホンイミド)イオン、(トリフルオロメタンスルホン)(ノナフルオロブタンスルホン)イミドイオン、(メタンスルホン)(トリフルオロメタンスルホン)イミドイオン、シクロ−ヘキサフルオロプロパン−1,3−ビス(スルホニル)イミド陰イオン等の有機フルオロスルホンイミドイオン、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸陰イオン、テトラキス(4−フルオロフェニル)ホウ酸イオン、テトラフェニルホウ酸イオン、特開2008−81470号公報に記載されたホウ酸陰イオン、特開2007−112854号公報に記載されたホウ酸陰イオン、特開平6−184170号公報に記載されたホウ酸陰イオン、特表2002−526391号公報に記載されたホウ酸陰イオン、国際出願PCT/JP2008/069562号明細書に記載されたホウ酸陰イオン等のテトラアリールホウ酸陰イオン、各種脂肪族又は芳香族カルボン酸アニオン、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド、トリス(メタンスルホニル)メチド等の有機スルホニルメチドイオン;等が挙げられ、さらに、アルキルスルホン酸イオンやフルオロ置換アルキルスルホン酸イオン、アルキルスルホンイミド、フルオロ置換アルキルスルホンイミドが、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基で置換されたものや、ノルボルニル基、アダマンチル基等の脂肪族環状アルキル基で置換されたものが挙げられる。また、励起状態にある活性分子を脱励起させる(クエンチングさせる)機能を有するクエンチャー陰イオンやシクロペンタジエニル環にカルボキシル基やホスホン酸基、スルホン酸基等の陰イオン性基を有するフェロセン、ルテオセン等のメタロセン化合物陰イオン等も、必要に応じて用いることができる。
本発明では、このようなオニウム塩の中でも、下記の(イ)〜(ハ)の芳香族オニウム塩を使用することが特に有効である。これらの中から、その1種を単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。
(イ) フェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート、4−メトキシフェニルジアゾニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−メチルフェニルジアゾニウムヘキサフルオロホスフェート等のアリールジアゾニウム塩
(ロ) ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(4−メチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、ジ(4−tert−ブチルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスフェート、トリルクミルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート等のジアリールヨードニウム塩
(ハ) トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリス(4−メトキシフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、ジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4,4'−ビス(ジフェニルスルフォニオ)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネート、4,4'−ビス(ジフェニルスルフォニオ)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロホスフェート、4,4'−ビス[ジ(β−ヒドロキシエトキシ)フェニルスルフォニオ]フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネート、4,4'−ビス[ジ(β−ヒドロキシエ
トキシ)フェニルスルフォニオ]フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロホスフェート、4−[4'−(ベンゾイル)フェニルチオ]フェニル−ジ−(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、4−[4'−(ベンゾイル)フェニルチオ]フェニル−ジ−(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロホスフェート、4−(2−クロロ−4−ベンゾイルフェニルチオ)フェニル−ジ−(4−フルオロフェニル)スルホニウムヘキサフルオロアンチモネート等のトリアリールスルホニウム塩及びジフェニル−4−チオフェノキシフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネートと4,4'−ビス(ジフェニルスルフォニオ)フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロホスフェートの混合物
また、その他好ましいものとしては、(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)〔(1,2,3,4,5,6−η)−(1−メチルエチル)ベンゼン〕−アイアン−ヘキサフルオロホスフェート等の鉄−アレーン錯体や、トリス(アセチルアセトナト)アルミニウム、トリス(エチルアセトナトアセタト)アルミニウム、トリス(サリチルアルデヒダト)アルミニウム等のアルミニウム錯体とトリフェニルシラノール等のシラノール類との混合物等も挙げることができる。
これらの中でも、実用面と光感度の観点から、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩、鉄−アレーン錯体を用いることが好ましい。
本発明の重合性液晶組成物には、液晶骨格のらせん構造を内部に有する高分子を得ることを目的として、光学活性化合物を添加することもできる。光学活性化合物の添加によって、本発明の重合性液晶組成物はコレステリック液晶相を発現する。該光学活性化合物としては、例えば以下に示す化合物を挙げることができる。該光学活性化合物としては、(メタ)アクリロイルオキシ基、オキシラン環(エポキシ)、オキセタン環、スチレン基、ビニル基、ビニルエーテル基、ビニルケトン基、マレイミド基、フェニルマレイミド基等の重合性官能基を有するものが好ましい。該光学活性化合物を添加する場合、その添加量は、本発明の重合性液晶化合物及び上記液晶化合物の合計量100質量部に対して、0.1〜30質量部であることが好ましく、1〜25質量部であることがさらに好ましい。
Figure 0005638347
Figure 0005638347
本発明の重合性液晶化合物を偏光フィルムや配向膜の原料、又は印刷インキ及び塗料、保護膜等の用途に利用する場合、その目的に応じて、本発明の重合性液晶組成物には、金属、金属錯体、染料、顔料、色素、蛍光材料、燐光材料、界面活性剤、レベリング剤、チキソ剤、ゲル化剤、多糖、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、酸化防止剤、イオン交換樹脂、酸化チタン等の金属酸化物、重合禁止剤、保存安定剤、光増感剤、架橋剤、液晶配向助剤、無機物及び有機物等の微粒子化物、ポリマー等の機能性化合物等の任意成分を添加することもできる。
上記界面活性剤は、空気界面側に分布する排除体積効果を有し、重合性液晶組成物を支持基板等に塗布することを容易にしたり、液晶相の配向を制御したりする等の効果を得られるものが好ましく、例えば、4級アンモニウム塩、アルキルアミンオキサイド、ポリアミン誘導体、ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物、ポリエチレングリコール及びそのエステル、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸アミン類、アルキル置換芳香族スルホン酸塩、アルキルリン酸塩、ペルフルオロアルキルスルホン酸塩、ペルフルオロアルキルカルボン酸塩、ペルフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、ペルフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩等が挙げられる。界面活性剤の好ましい使用割合は、界面活性剤の種類、組成物の成分比等に依存するが、本発明の重合性液晶化合物と上記液晶化合物との合計量100質量部に対して0.001〜5質量部の範囲であることが好ましく、0.01〜1質量部の範囲内がより好ましい。
上記保存安定剤は、重合性液晶組成物の保存安定性を向上させる効果を付与することができる。使用できる安定剤としては、例えば、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノアルキルエーテル類、第三ブチルカテコール類、ピロガロール類、チオフェノール類、ニトロ化合物類、2−ナフチルアミン類、2−ヒドロキシナフタレン類等が挙げられる。これらを添加する場合は、本発明の重合性液晶化合物と上記液晶化合物との合計量100質量部に対して、1質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以下が特に好ましい。
上記酸化防止剤としては、特に制限がなく公知の化合物を使用することができ、例えば、ヒドロキノン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−t−ブチルフェノール、トリフェニルホスファイト、トリアルキルホスファイト等が挙げられる。
上記紫外線吸収剤としては、特に制限がなく公知の化合物を使用することができ、例えば、サリチル酸エステル系化合物、ベンゾフェノール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、シアノアクリレート系化合物又はニッケル錯塩系化合物等によって紫外線吸収能をもたせたものであってもよい。
上記光増感剤としては、例えば、チオキサントン、フェノチアジン、クロロチオキサントン、キサントン、アントラセン、ジフェニルアントラセン、ルプレン等が挙げられる。該光増感剤を添加する場合は、本発明の重合性液晶化合物と上記液晶化合物との合計量100質量部に対して10質量部以下であることが好ましく、5質量部以下がさらに好ましく、0.1〜3質量部の範囲内がより好ましい。
上記微粒子化物は光学(屈折率)異方性(Δn)を調整したり、重合膜の強度を上げたりするために用いることができる。微粒子化物の材質としては無機物、有機物、金属等が挙げられ、凝集防止のため、微粒子化物は0.001〜0.1μmの粒子径が好ましく利用することができ、さらに好ましくは0.001〜0.05μmの粒子径である。粒子径の分布はシャープであるものが好ましい。本発明の重合性液晶化合物と上記液晶化合物との合計量100質量部に対して、微粒子化物は、0.1〜30質量部の範囲内で好ましく使用することができる。
上記無機物としては、例えば、セラミックス、フッ素金雲母、フッ素四ケイ素雲母、テニオライト、フッ素バーミキュライト、フッ素ヘクトライト、ヘクトライト、サポナイト、スチブンサイト、モンモリロナイト、バイデライト、カオリナイト、フライポンタイト、ZnO、TiO2、CeO2、Al23、Fe23、ZrO2、MgF2、SiO2、SrCO3、Ba(OH)2、Ca(OH)2、Ga(OH)3、Al(OH)3、Mg(OH)2、Zr(OH)4等が挙げられる。尚、炭酸カルシウムの針状結晶等の微粒子は光学異方性を有し、このような微粒子によって重合体の光学異方性を調節できる。上記有機物としては、例えばカーボンナノチューブ、フラーレン、デンドリマー、ポリビニルアルコール、ポリメタクリレート、ポリイミド等が挙げられる。
上記ポリマーは、重合膜の電気特性や配向性を制御することができ、溶剤に可溶性の高分子化合物が好ましく使用することができる。該高分子化合物としては、例えば、ポリアミド、ポリウレタン、ポリウレア、ポリエポキサイド、ポリエステル、ポリエステルポリオール等が挙げられる。
本発明の重合性液晶組成物において、以上に述べた本発明の重合性液晶化合物以外の任意成分(但し、上記の液晶化合物、重合開始剤、光学活性化合物及び後述の溶媒を除く)は、特に制限無く、作製される重合体の特性を損なわない範囲で適宜使用することができるが、好ましくは、本発明の重合性液晶化合物と上記液晶化合物との合計量100質量部に対して、全任意成分の合計で10質量部以下となるようにする。
本発明の重合性液晶化合物は、重合させることにより、該重合性液晶化合物の重合物から形成された光学異方性膜とすることができる。該光学異方性膜は、光学フィルムとして有用なものである。該光学異方性膜は、例えば、本発明の重合性液晶化合物及び必要に応じてそれ以外の液晶化合物等の上述の各種添加成分を含み、さらに必要に応じて溶媒を加えてそれらを溶解させた本発明の重合性液晶組成物を、支持体上に塗布し、乾燥後、熱を供与又は紫外線等を照射して、該重合性液晶組成物に含まれる本発明の重合性液晶化合物等の重合性化合物を重合させて、本発明の重合性液晶化合物等の重合性液晶化合物を配向、固定化することにより製造することができる。該光学異方性膜は、支持体上に形成されていてもよいし、支持体上に形成した後、転写したものであってもよい。
上記支持体は、特に限定されないが、その好ましい例としては、ガラス板、ポリエチレンテレフタレート板、ポリカーボネート板、ポリイミド板、ポリアミド板、ポリメタクリル酸メチル板、ポリスチレン板、ポリ塩化ビニル板、シクロオレフィンポリマー板、ポリテトラフルオロエチレン板、セルロース板、シリコン板、反射板、方解石板等が挙げられる。本発明の重合性液晶化合物を含む本発明の重合性液晶組成物を上記支持体に塗布する方法としては、公知の方法を用いることができ、例えば、カーテンコーティング法、押し出しコーティング法、ロールコーティング法、スピンコーティング法、ディップコーティング法、バーコーティング法、スプレーコーティング法、スライドコーティング法、ブレードコーティング法、グラビアコーティング法、印刷コーティング法等を用いることができる。
本発明の重合性液晶組成物に用いることができる上記溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルアミルケトン、ジエチルケトン、アセトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン類;エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル等のエーテル系溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸−n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸メトキシブチル、乳酸メチル、乳酸エチル等のエステル系溶媒;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ブチルセルソルブ等のセルソルブ系溶媒;メタノール、エタノール、イソ−又はn−プロパノール、イソ−又はn−ブタノール、アミルアルコール、t−ブチルアルコール、ジアセトンアルコール、グリセリン、モノアセチレン、エチレングリコール、トリエチレングリコール、ヘキシレングリコール等のアルコール系溶媒;ベンゼン、トルエン、キシレン、n−ブチルベンゼン、ジエチルベンゼン、メトキシベンゼン、1,2−ジメトキシベンゼン、メシチレン、テトラリン等の芳香族炭化水素系溶媒;ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素系溶媒;テレピン油、D−リモネン、ピネン等のテルペン系炭化水素油;ミネラルスピリット、スワゾール#310(コスモ松山石油(株))、ソルベッソ#100(エクソン化学(株))等のパラフィン系溶媒;四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン、塩化メチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素系溶媒;クロロベンゼン等のハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒;カルビトール系溶媒、アニリン、トリエチルアミン、ピリジン、酢酸、アセトニトリル、二硫化炭素、γ−ブチロラクトン、N,N−ジメチルホルムアミド、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン等が挙げられ、中でも、ケトン類あるいはセロソルブ系溶媒が、安全で溶解性がよいので好ましい。これらの溶媒は1種又は2種以上の混合溶媒として使用することができる。溶媒の使用量は特に制限されるものではないが、溶解性及び塗布性を良好にする観点からは、本発明の重合性液晶組成物中に固形分(溶媒以外の全成分)が1〜60質量%となるように溶媒を使用することが好ましい。
本発明の重合性液晶化合物の重合物を含有する光学異方性膜を作成する際に、該重合性液晶化合物を配向させる方法としては、例えば、上述の支持体に事前に配向処理を施す方法が挙げられる。上記支持体に配向処理を施す好ましい方法としては、各種ポリイミド系配向膜、ポリアミド系配向膜、ポリビニルアルコール系配向膜等からなる液晶配向層を支持体の上に設け、ラビング等の処理を行う方法が挙げられる。また、該重合性液晶化合物を配向させる方法としては、上記支持体上の重合性液晶化合物に磁場や電場等を印加する方法等も挙げられる。尚、上記光学異方性膜の膜厚は、光学異方性を有する成形体の用途等に応じて適宜選択されるが、好ましくは0.01〜100μmの範囲から選択する。また、上記光学異方性膜を複数重ねて用いる場合にも、膜厚は上記の範囲内が好ましい。
本発明の重合性液晶化合物は、熱又は電磁波を用いる公知の方法により重合させることができる。電磁波による重合反応としては、光重合開始剤を用いて紫外光を照射するラジカル重合が好ましい。また、磁場や電場を印加しながら重合させることも好ましい。支持体上に形成した液晶重合物は、そのまま使用しても良いが、必要に応じて、支持体から剥離したり、他の支持体に転写して使用しても良い。
本発明の重合性液晶組成物は、光、電磁波又は熱を用いる公知の方法を適用して、本発明の重合性液晶化合物等の重合性化合物を重合させて用いられる。上記光の好ましい種類は、紫外線、可視光線、赤外線等である。電子線、X線等の電磁波を用いてもよい。通常は、紫外線又は可視光線が好ましい。好ましい波長の範囲は150〜500nmである。さらに好ましい範囲は250〜450nmであり、最も好ましい範囲は300〜400nmである。光源としては、低圧水銀ランプ(殺菌ランプ、蛍光ケミカルランプ、ブラックライト)、高圧放電ランプ(高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ)、ショートアーク放電ランプ(超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、水銀キセノンランプ)等が挙げられるが、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプが好ましく使用することができる。光源からの光はそのまま本発明の重合性液晶組成物に照射してもよく、フィルターによって選択した特定の波長(又は特定の波長領域)を本発明の重合性液晶組成物に照射してもよい。好ましい照射エネルギー密度は、10〜50000mJ/cm2であり、さらに好ましい範囲は10〜20000mJ/cm2である。好ましい照度は0.1〜5000mW/cm2であり、さらに好ましい照度は1〜2000mW/cm2である。露光量が少ないと重合が不十分であり、露光量が多いと急硬化のため、黄変や劣化が起こる恐れがある。
本発明の重合性液晶組成物を重合してなる重合物から形成された光学異方性膜は、光学フィルムとして有用である。該光学フィルムは、位相差板(1/2波長板、1/4波長板等)、偏光素子、二色性偏光板、液晶配向膜、反射防止膜、選択反射膜、視野角補償膜等の光学補償に用いることができる。その他にも、液晶レンズ、マイクロレンズ等の光学レンズ、高分子分散型液晶(PDLC)電子ペーパー、デジタルペーパー等の情報記録材料等の光学異方性を有する成形体として使用できる。
以下、実施例等を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例等により限定されるものではない。
下記実施例1〜10においては、本発明の重合性液晶化合物No.1〜No.10を合成した。
下記実施例11〜20及び比較例1〜2では、本発明の重合性液晶化合物又は比較用重合性液晶化合物、及び重合開始剤を含有する重合性液晶組成物を調製して光学フィルムを作成し、評価例1において、これらの光学フィルムの耐熱性を評価した。また、実施例21〜24では、光学活性化合物を含有する本発明の重合性液晶組成物を調製して光学フィルムを作成し、評価例2において、これらの光学フィルムの配向の均質性及び選択反射について評価を行なった。
[実施例1]化合物No.1の合成
下記に示すフェノール化合物1の2.42g(3.74mmol)及び4−(2−オキシラニルメトキシ)安息香酸1.09g(5.61mmol)をテトラヒドロフラン(THF)22mlに溶解したものに、氷冷下で4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)0.23g(1.87mmol)及びジイソプロピルカルボジイミド0.85g(6.74mmol)を加え、氷冷下で2.5時間撹拌した。反応液にトルエン80mlを加え析出物をろ過した後、溶媒を留去した。残渣にメタノール80mlを加え超音波照射を1時間行い、メタノールを取り除き再度メタノール80mlを加え、超音波照射を30分間行なった。メタノールを取り除いた後クロロホルム20mlに溶解させ、溶媒を留去した。残渣を酢酸エチル/n−ヘキサン=1/3(v/v)の流分でシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、得られた低極性成分を1晩静置し、得られた結晶をメタノールを用いて洗浄し、減圧下40℃で1時間乾燥し、無色固体0.29g(収率9.4%)を得た。得られた無色固体は、分析により目的物である化合物No.1であることを確認した。分析結果を以下に示す。
Figure 0005638347
[分析結果]
TG:97.0℃(ピークトップ)、399.0℃(質量減少開始点)
IR(neat)nmax:2935,1731,1626,1604,1509,1473,1390,1259,1191,1168,1148,1065,1027,764,745 cm-1
1H NMR(400MHz,CDCl3):d8.83(s,1H),8.70(s,1H),8.24(dd,J=8.5,1.2Hz,1H),8.21(d,J=8.5Hz,2H),8.16(dd,J=8.5,1.2Hz,1H),8.08(d,J=8.5Hz,1H),7.95(d,J=8.5Hz,1H),7.89(d,J=8.5Hz,1H),7.82−7.76(m,2H),7.47(dd,J=8.5,1.8Hz,1H),7.30−7.15(m,5H),7.05(d,J=9.1Hz,2H),6.40(dd,J=17.7,1.2Hz,1H),6.13(dd,J=17.7,10.4Hz,1H),5.81(d,J=10.4Hz,1H),4.37(dd,J=11.0,3.0Hz,1H),4.19(t,J=6.7Hz,2H),4.12(t,J=6.1Hz,2H),4.05(dd,J=11.0,6.1Hz,1H),3.44−3.39(m,1H),2.96(t,J=4.3Hz,1H),2.81(dd,J=4.9,2.4Hz,1H),2.64(t,J=7.6Hz,2H),1.94−1.45(m,10H),0.95(t,J=7.3Hz,3H).
得られた化合物について、示差走査熱量分析装置(DSC7;パーキンエルマー社製)にて、窒素雰囲気下(50ml/min)、5℃/minの昇温速度で25℃から180℃まで測定した結果、下記の熱転移挙動を確認した。さらに、液晶相の種類は、ガラス板で挟んだ試料を、ホットステージ上で温度を上げ、偏光顕微鏡にて光学組織を観察することで同定した。
Figure 0005638347
[実施例2]化合物No.2の合成
化合物No.2に対応する出発原料を用い、実施例1の方法に準じて化合物No.2を得た。分析結果を以下に示す。
[分析結果]
TG:123.3℃(ピークトップ)、127.5℃(ピークトップ)、399.1℃(質量減少開始点)
DSC:123.5℃(ピークトップ),128.1℃(ピークトップ),ΔH=+41.0[kJ/mol]
IR(neat)nmax:2942,2872,1730,1626,1604,1509,1473,1389,1256,1191,1167,1148,1065,11009,764,742cm-1
1H NMR(400 MHz,CDCl3):d8.83(s,1H),8.71(s,1H),8.24(dd,J=8.5,1.8Hz,1H),8.20(d,J=9.1Hz,2H),8.16(dd,J=8.5,1.8Hz,1H),8.08(d,J=9.1Hz,1H),7.95(d,J=9.1Hz,1H),7.89(d,J=8.5Hz,1H),7.82−7.78(m,3H),7.47(dd,J=9.1,2.4Hz,1H),7.30−7.15(m,4H),7.01(d,J=9.1Hz,2H),6.41(dd,J=17.7,1.2Hz,1H),6.13(dd,J=17.1,10.4Hz,1H),5.82(dd,J=10.4,1.2Hz,1H),4.19(t,J=6.7Hz,2H),4.19−4.08(m,4H),3.05−2.99(m,1H),2.81(t,J=4.6Hz,1H),2.64(t,J=7.3Hz,2H),2.54(dd,J=4.9,3.0Hz,1H),2.09−1.45(m,14H),0.95(t,J=7.3Hz,3H).
Figure 0005638347
[実施例3]化合物No.3の合成
化合物No.3に対応する出発原料を用い、実施例1の方法に準じて化合物No.3を得た。分析結果を以下に示す。
[分析結果]
TG:108.0℃(ピークトップ)、111.9℃(ピークトップ)、392.5℃(質量減少開始点)
DSC:107.4℃(ピークトップ)、111.3℃(ピークトップ)、ΔH=+38.2[kJ/mol]
IR(neat)nmax:2935,2851,1730,1625,1604,1509,1473,1390,1255,1191,1167,1146,1064,1009cm-1
1H NMR(400MHz、CDCl3):d8.83(s,1H),8.71(s,1H),8.24(dd,J=8.5,1.8Hz,1H),8.20(d,J=8.5Hz,2H),8.16(dd,J=8.5,1.8Hz,1H),8.08(d,J=9.1Hz,1H),7.96(d,J=9.1Hz,1H),7.90(d,J=9.1Hz,1H),7.81(d,J=8.5Hz,1H),7.79(d,J=2.4Hz,1H),7.48(dd,J=9.1,2.4Hz,1H),7.31−7.15(m,5H),7.00(d,J=8.5Hz,2H),6.41(dd,J=17.1,1.2Hz,1H),6.13(dd,J=17.7,10.4Hz,1H),5.82(dd,J=10.4,1.8Hz,1H),4.20(t,J=6.7Hz,2H),4.13(t,J=6.7Hz,2H),4.07(t,J=6.7Hz,2H),2.94−2.89(m,1H),2.76(t,J=4.9Hz,1H),2.64(t,J=7.9Hz,2H),2.48(dd,J=4.9,3.0Hz,1H),1.93−1.42(m,24H),0.95(t,J=7.3Hz,3H)
Figure 0005638347
[実施例4]化合物No.4の合成
化合物No.4に対応する出発原料を用い、実施例1の方法に準じて化合物No.4を得た。分析結果を以下に示す。
[分析結果]
TG:104.9℃(ピークトップ)、114.7℃(ピークトップ)、394.5℃(質量減少開始点)
DSC:94.2℃(ピークトップ)、103.0℃(ピークトップ)、113.6℃(ピークトップ)
IR(neat)nmax:2946,2862,1730,1625,1604,1509,1473,1390,1270,1255,1191,1167,1148,1064,1009,764,745cm-1
1H NMR(400MHz、CDCl3):d8.83(s,1H),8.71(s,1H),8.27−8.13(m,4H),8.08(d,J=9.1Hz,1H),7.96(d,J=9.1Hz,1H),7.90(d,J=9.1Hz,1H),7.84−7.77(m,2H),7.48(dd,J=9.1,2.4Hz,1H),7.31−7.15(m,5H),7.01(d,J=9.1Hz,2H),6.41(dd,J=17.4,1.5Hz,1H),6.13(dd,J=17.1,10.4Hz,1H),5.82(dd,J=10.4,1.2Hz,1H),4.19(t,J=6.7Hz,2H),4.17−4.08(m,4H),3.78(dd,J=11.3,2.7Hz,1H),3.66−3.55(m,2H),3.40(dd,J=11.3,5.8Hz,1H),2.84−2.79(m,1H),2.68−2.59(m,3H),1.99−1.45(m,14H),0.95(t,J=7.3Hz,3H)
Figure 0005638347
[実施例5]化合物No.5の合成
化合物No.5に対応する出発原料を用い、実施例1の方法に準じて化合物No.5を得た。分析結果を以下に示す。
[分析結果]
TG:85.7℃(ピークトップ)、97.5℃(ピークトップ)、400.9℃(質量減少開始点)
DSC:84.7℃(ピークトップ)、87.1℃(ピークトップ)、96.9℃(ピークトップ)
IR(neat)nmax:2946,2872,1731,1625,1604,1509,1473,1390,1256,1191,1167,1148,1064cm-1
1H NMR(400MHz、CDCl3):d 8.83(s,1H),8.71(s,1H),8.24(dd,J=8.5,1.8Hz,1H),8.19(d,J=9.1Hz,2H),8.16(dd,J=8.5,1.8Hz,1H),8.08(d,J=9.1Hz,1H),7.95(d,J=8.5Hz,1H),7.89(d,J=9.1Hz,1H),7.84−7.78(m,2H),7.47(dd,J=8.5,2.1Hz,1H),7.31−7.15(m,5H),7.00(d,J=8.5Hz,2H),6.40(dd,J=17.1,1.2Hz,1H),6.13(dd,J=17.4,10.7Hz,1H),5.82(dd,J=10.4,1.2Hz,1H),4.19(t,J=6.7Hz,2H),3.74(dd,J=11.6,3.0Hz,1H),3.58−3.47(m,2H),3.38(dd,J=11.6,6.1Hz,1H),3.18−3.14(m,1H),2.81(t,J=4.6Hz,1H),2.67−2.58(m,3H),1.94−1.80(m,4H),1.80−1.43(m,14H),0.95(t,J=7.6Hz,3H)
Figure 0005638347
[実施例6]化合物No.6の合成
化合物No.6に対応する出発原料を用い、実施例1の方法に準じて化合物No.6を得た。分析結果を以下に示す。
[分析結果]
TG:121.8℃(ピークトップ)、126.1℃(ピークトップ)、182.7℃(ピークトップ),185.9℃(ピークトップ)、404.2℃(質量減少開始点)
DSC:121.3℃(ピークトップ)、124.5℃(ピークトップ;ΔH=+10.1[kJ/mol])、181.6℃(ピークトップ)、184.4℃(ピークトップ;ΔH=+43.3[kJ/mol])
IR(neat)nmax:2935,2872,1729,1626,1606,1509,1473,1265,1191,1167,1148,1067,1033,764,745cm-1
1H NMR(400MHz、CDCl3):d 8.83(s,1H),8.71(s,
1H),8.38−8.19(m,3H),8.16(dd,J=8.5,1.8Hz,1H),8.09(d,J=9.1Hz,1H),7.93(d,J=8.5Hz,1H),7.90(d,J=9.1Hz,1H),7.81(d,J=8.5Hz,1H),7.80(s,2H),7.48(dd,J=8.8,2.1Hz,1H),7.30−7.15(m,4H),7.06(d,J=9.1Hz,2H),6.41(dd,J=17.1,1.2Hz,1H),6.13(dd,J=17.4,10.7Hz,1H),5.82(dd,J=10.4,1.2Hz,1H),4.66(d,J=6.1Hz,2H),4.51(d,J=6.1Hz,2H),4.19(t,J=6.7Hz,2H),2.64(t,J=7.6Hz,2H),1.90(tt,J=7.3,6.7Hz,2H),1.79−1.44(m,8H),1.49(s,3H),0.95(t,J=7.3Hz,3H)
Figure 0005638347
[実施例7]化合物No.7の合成
化合物No.7に対応する出発原料を用い、実施例1の方法に準じて化合物No.7を得た。分析結果を以下に示す。
[分析結果]
TG:93.0℃(ピークトップ)、99.4℃(ピークトップ)、405.3℃(質量減少開始点)
DSC:93.0℃(ピークトップ)、99.1℃(ピークトップ);ΔH=+46.2[kJ/mol]
IR(neat)nmax:2939,2869,1731,1626,1604,1509,1472,1273,1255,1191,1166,1144,1063,1008cm-1
1H NMR(400MHz、CDCl3):d8.83(s,1H),8.71(s,1H),8.24(dd,J=8.5,1.2Hz,1H),8.20(d,J=8.5Hz,2H),8.16(dd,J=8.5,1.8Hz,1H),8.08(d,J=9.1Hz,1H),7.96(d,J=8.5Hz,1H),7.90(d,J=9.1Hz,1H),7.83−7.78(m,2H),7.48(dd,J=9.1,2.4Hz,1H),7.31−7.17(m,5H),7.00(d,J=9.1Hz,2H),6.41(dd,J=17.1,1.8Hz,1H),6.13(dd,J=17.1,11.0Hz,1H),5.82(dd,J=10.4,1.8Hz,1H),4.47(d,J=5.5Hz,2H),4.39(d,J=6.1Hz,2H),4.20(t,J=6.1Hz,2H),4.13(t,J=6.7Hz,2H),4.11(t,J=6.7Hz,2H),3.56(t,J=6.1Hz,4H),2.64(t,J=7.6Hz,2H),1.98−1.45(m,16H),0.95(t,J=7.3Hz,3H),0.90(t,J=7.3Hz,3H)
Figure 0005638347
[実施例8]化合物No.8の合成
化合物No.8に対応する出発原料を用い、実施例1の方法に準じて化合物No.8を得た。分析結果を以下に示す。
[分析結果]
TG:93.5℃(ピークトップ)、99.0℃(ピークトップ)、223.5℃(ピークトップ)、408.0℃(質量減少開始点)
DSC:93.7℃(ピークトップ)、98.4℃(ピークトップ);ΔH=+40.3[kJ/mol]
IR(neat)nmax:2935,2872,1731,1625,1604,1509,1472,1256,1191,1167,1148,1063cm-1
1H NMR(400MHz、CDCl3):d 8.83(s,1H),8.71(s,1H),8.24(dd,J=8.5,1.8Hz,1H),8.20(d,J=9.1Hz,2H),8.16(dd,J=8.5,1.8Hz,1H),8.08(d,J=9.1Hz,1H),7.96(d,J=8.5Hz,1H),7.90(d,J=9.1Hz,1H),7.83−7.77(m,2H),7.48(dd,J=9.1,2.4Hz,1H),7.29(d,J=8.5Hz,1H),7.25−7.17(m,4H),7.00(d,J=9.1Hz,2H),6.41(dd,J=17.4,1.5Hz,1H),6.13(dd,J=17.7,10.4Hz,1H),5.82(dd,J=10.4,1.2Hz,1H),4.46(d,J=6.1Hz,2H),4.39(d,J=5.5Hz,2H),4.20(t,J=6.4Hz,2H),4.13(t,J=6.4Hz,2H),4.07(t,J=6.7Hz,2H),3.54(s,2H),3.49(t,J=6.4Hz,2H),2.64(t,J=7.6Hz,2H),1.90−1.42(m,20H),0.95(t,J=7.3Hz,3H),0.89(t,J=7.6Hz,3H)
Figure 0005638347
[実施例9]化合物No.9の合成
化合物No.9に対応する出発原料を用い、実施例1の方法に準じて化合物No.9を得た。分析結果を以下に示す。
[分析結果]
TG:97.1℃(ピークトップ)、102.9℃(ピークトップ)、408.9℃(質量減少開始点)
DSC:96.3℃(ピークトップ)、101.6℃(ピークトップ);ΔH=+35.78[kJ/mol]
IR(neat)nmax:2939,2862,1731,1625,1604,1509,1473,1388,1256,1191,1167,1146,1064cm-1
1H NMR(400 MHz、CDCl3):d8.83(s,1H),8.70(s,1H),8.24(dd,J=8.5,1.8Hz,1H),8.19(d,J=8.5Hz,2H),8.16(dd,J=8.5,1.8Hz,1H),8.08(d,J=9.1Hz,1H),7.95(d,J=9.1Hz,1H),7.89(d,J=9.1Hz,1H),7.83−7.77(m,2H),7.47(dd,J=8.8,2.1Hz,1H),7.29(d,J=9.1Hz,1H),7.26−7.15(m,4H),7.00(d,J=9.1Hz,2H),6.40(dd,J=17.4,1.5Hz,1H),6.12(dd,J=17.1,10.4Hz,1H),5.81(dd,J=10.4,1.2Hz,1H),4.52(d,J=5.5Hz,2H),4.36(d,J=5.5Hz,2H),4.19(t,J=6.7Hz,2H),4.12(t,J=6.4Hz,2H),4.07(t,J=6.4Hz,2H),4.07(t,J=6.4Hz,2H),3.49(t,J=6.7Hz,2H),3.48(s,2H),2.64(t,J=7.6Hz,2H),1.94−1.41(m,18H),1.32(s,3H),0.95(t,J=7.3Hz,3H)
Figure 0005638347
[実施例10]化合物No.10の合成
化合物No.10に対応する出発原料を用い、実施例1の方法に準じて化合物No.10を得た。分析結果を以下に示す。
[分析結果]
TG:59.1℃(ピークトップ)、65.3℃(ピークトップ)、118.7℃(ピークトップ)、413.4℃(重量減少開始点)
DSC:52.0℃(ピークトップ)、57.7℃(ピークトップ);ΔH=+22.60[kJ/mol]、116.0℃(ピークトップ);ΔH=+1.22[kJ/mol]
IR (neat) nmax: 2937,2862,1731,1626,1509,1473,1271,1191,1170,1148,1069,980 cm-1
1H NMR (400 MHz, CDCl3): d 8.83(s,1H), 8.71(s,1H), 8.25(dd,J=8.5,1.8Hz,1H), 8.16(dd,J=8.5,1.8Hz,1H), 8.09(d,J=9.1Hz,1H), 7.96(d,J=8.5Hz,1H), 7.93−7.85(m,2H), 7.81(d,J=9.1Hz,1H),7.78(d,J=1.8Hz,1H), 7.70(d,J=1.8Hz,1H), 7.47(dd,J=8.8,2.1Hz,1H), 7.29(d,J=9.1Hz,1H), 7.27−7.15(m,4H), 6.96(d,J=8.5Hz,1H), 6.41(dd,J=17.1,1.2Hz,1H), 6.13(dd,J=17.1,10.4Hz,1H), 5.82(dd,J=10.4,1.8Hz,1H), 4.46(d,J=5.5Hz,2H), 4.44(d,J=4.9Hz,2H), 4.39(d,J=5.5Hz,2H), 4.37(d,J=5.5Hz,2H), 4.19(t,J=6.7Hz,2H), 4.16−4.05(m,6H), 3.53(s,2H), 3.52(s,2H), 3.51−3.44(m,4H), 2.64(t,J=7.6Hz,2H), 1.94−1.84(m,6H), 1.78−1.40(m,24H), 0.95(t,J=7.3Hz,3H), 0.89(t,J=7.3Hz,3H), 0.88(t,J=7.3Hz,3H).
Figure 0005638347
[実施例11〜20及び比較例1〜3]
[1]重合性液晶組成物No.1〜No.10及び比較重合性液晶組成物No.1〜No.3の調製
実施例1〜10で得られた本発明の重合性液晶化合物である化合物No.1〜No.10及び下記比較化合物No.1〜No.3のいずれか0.2g並びにシクロペンタノン0.8gを混合し、シクロペンタノン溶液を調製し、ラジカル重合開始剤(N−1919;(株)ADEKA製)0.03g及びジフェニルヨードニウムの六フッ化リン酸塩0.03gを加えて完全に溶解した後に、0.45μmフィルターでろ過処理を実施して、重合性液晶組成物を得た。
Figure 0005638347
Figure 0005638347
Figure 0005638347
[2]基板への塗布、硬化
上記[1]で調製した重合性液晶組成物溶液を、ポリイミドを塗布しラビングを施したガラス基板上にスピンコーター(1200rpm×10秒間)で塗工した。塗工は、膜厚が約1.0μmになるように、スピンコーターの回転数及び時間を調整して実施した。塗工後、ホットプレートを用いて100℃で3分間乾燥した後に室温下で1分間冷却し、次いで高圧水銀灯を使用し300mJ/cm2に相当する光を照射し、塗工膜を硬化させ、光学フィルムを得た。
〔評価例1〕
上記実施例15、18〜20及び比較例1〜3で得られた光学フィルムについて、耐熱性の評価を以下のようにして実施した。これらの結果を〔表1〕に示す。
<耐熱性評価方法>
得られた光学フィルムを230℃のオーブンで30分間加熱し、加熱前後のリタデーション(R)を測定した。加熱前後において、リタデーション(R)を測定し、加熱前のRの値を100%とした時の加熱後のRの割合を計算して耐熱性の評価を行った。
尚、Rは、偏光顕微鏡を用いてセナルモン法に基づいて、室温25℃、波長546nmにおいて測定した。
Figure 0005638347
上記の結果より、本発明の重合性液晶組成物を用いた光学フィルムは耐熱性に優れるが、比較化合物を含有する重合性液晶組成物を用いた光学フィルムは耐熱性が悪く、本発明の重合性液晶化合物が有用であることが明らかである。
〔実施例21〜24〕光学活性化合物を含有する重合性液晶組成物及び光学フィルムの作成
下記の手順[1]重合性液晶組成物溶液の調製、[2]基板への塗布、硬化に従い、本発明の重合性液晶化合物を調製し、該重合性液晶組成物から光学異方性膜である光学フィルムを作製した。
[1]重合性液晶組成物溶液の調製
〔表2〕に記載の配合に従って配合した重合性液晶化合物No.5又はNo.9、及び光学活性化合物No.1〜3のいずれかの混合物1.0gを溶媒(シクロペンタノン)2.0gに添加して溶解し、ラジカル重合開始剤(N−1919;(株)ADEKA製)0.03g及びジフェニルヨードニウムの六フッ化リン酸塩0.03gを加えて完全に溶解した後に、0.45μmフィルターでろ過処理を実施することによって、重合性液晶組成物溶液を調製した。
Figure 0005638347
Figure 0005638347
Figure 0005638347
[2]基板への塗布、硬化
上記[1]で調製した重合性溶液を、ポリイミドを塗布し、ラビングを施したガラス基板上にスピンコーターで塗工した。塗工は、膜厚が約2.0μmになるように、スピンコーターの回転数及び時間を調整して実施した。塗工後、ホットプレートを用いて100℃で3分間乾燥した後に室温下で3分間冷却し、次いで高圧水銀灯を使用し300mJ/cm2に相当する光を照射し、塗工膜を硬化させ、光学異方性膜である光学フィルムを得た。
〔評価例2〕
上記実施例21〜24で得られた光学フィルムについて、物性(配向の均質性及び選択反射波長)を以下のようにして評価した。結果を下記[表2]に示す。
<配向の均質性>
得られた光学フィルムの均質性を、偏光顕微鏡を用いて評価した。クロスニコル下で重合体試料を設置したステージを回転させることによって、重合体の配向状態を観察し、配向の均質性について評価した。選択反射が一様で、配向欠陥が確認されなければ○、選択反射が確認できるが、オイリーストリーク状組織による配向欠陥が確認された場合は△、結晶化や配向ムラが確認された場合は×とした。
<選択反射波長測定>
5°正反射付属装置を取り付けた分光光度計((株)日立ハイテクノロジーズ製;U−3010形)を使用して、25℃、波長800〜400nmの範囲で反射率測定を実施した。選択反射が認められた場合は○、認められなかった場合は×とした。下記表2においては、選択反射が認められた場合については、選択反射中心波長(λ)も記載した。
Figure 0005638347
上記の結果より、本発明の重合性液晶組成物は特定の波長で選択反射が一様であり、配向欠陥がなく、本発明の重合性液晶化合物を含有する重合性液晶組成物から形成した光学異方性膜は、特に光学フィルムとして使用する場合に有用であることが明らかである。

Claims (7)

  1. 下記一般式(I)で表される重合性液晶化合物。
    Figure 0005638347
    (式中、環A1、A2、A3及びA4は、それぞれ独立に、ベンゼン環又はナフタレン環を表し、環A 1 、環A 2 、環A 3 及び環A 4 の少なくとも1つがナフタレン環であり、
    1及びS2は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜8のアルキレン基を表し、該アルキレン基の水素原子はハロゲン原子で置換されてもよく分岐を有してもよく酸素原子で中断されてもよく、
    1は、水素原子又はメチル基を表し、
    1 は直接結合であり、2、Z3及びZ4は、それぞれ独立に、−O−CO−又は−CO−O−でり、
    1、Y2、Y3及びY4は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表し、該アルキル基の水素原子はハロゲン原子又はシアノ基で置換されてもよく、該アルキル基のメチレン基は酸素原子又は−CO−で中断されてもよく、
    a、b、c及びdは、それぞれ独立に、0〜8であり、
    nは、1又は2であり、
    Gは、下記式2)又は(3)で表される置換基を表す。)
    Figure 0005638347
    (式(2)中、R1は、水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基を表し、式(3)中、R2は、水素原子又は炭素原子数1〜6のアルキル基を表す。
  2. 下記一般式(II)で表される請求項1記載の重合性液晶化合物。
    Figure 0005638347
    (式中、S1、X1、Z1、Z2、Z3及びZ4は、上記一般式(I)と同じであり、
    4〜R19は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子又はシアノ基を表し、
    20〜R24は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子、シアノ基又は−O−S2−Gを表し、R20〜R24のうち1つ又は2つは−O−S2−Gであり、
    4〜R24で表されるアルキル基の水素原子は、ハロゲン原子又はシアノ基で置換されてもよく、R4〜R24で表されるアルキル基のメチレン基は、酸素原子又は−CO−で中断されてもよく、S2及びGは上記一般式(I)と同じである。)
  3. 請求項1又は2に記載の重合性液晶化合物の一種以上を含有してなる重合性液晶組成物。
  4. 25℃以下でも液晶相を発現する請求項記載の重合性液晶組成物。
  5. さらに光学活性化合物を含有し、コレステリック液晶相を発現する請求項又は記載の重合性液晶組成物。
  6. さらにラジカル重合開始剤及びカチオン重合開始剤を含有してなる請求項のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物。
  7. 請求項のいずれか一項に記載の重合性液晶組成物を光重合してなる重合物により形成された光学フィルム。
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