JP5633271B2 - 通信装置、通信方法及び通信システム - Google Patents
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Description
MIMO技術を採用した通信システムでは、複数のアンテナを有する送信装置が、1以上のデータストリームを複数の送信信号に分割する。そして送信装置は、各送信信号をそれぞれ別個のアンテナを介して送信する。一方、複数のアンテナを有する受信装置は、各アンテナにおいて送信装置からの送信信号を受信する。そして受信装置は、各アンテナで受信した信号から同時に送信された送信信号を分離する。この送信信号の分離方法として、例えば、最小二乗誤差法(Minimum Mean Square Error、MMSE)と最尤検出法(Maximum Likelihood Detection、MLD)が知られている。MLDを用いた受信装置は、実際に受信した受信信号の組と、送信される可能性のある送信信号候補の組から推定された受信信号の組とを比較し、その推定された組の中で最も確からしい組に対応する送信信号候補を、実際に送信された信号とする。MLDを用いた受信装置は、送信信号候補の組に対して推定された受信信号の組と実際の受信信号の組とを比較するために、それら二つの受信信号の組の間の二乗ユークリッド距離などのメトリックを計算する。
MLDは、MMSE等の線形分離法と比較して、優れた受信特性を得ることができる。しかし、MLDが受信信号から送信信号を分離するために行う演算量は、MMSE等の線形分離法が送信信号を分離するために行う演算量よりも多い。特に、同時に送信される送信信号の数と送信に利用される変調方式において取り得る値の数が増えるほど、MLDにおけるメトリックの計算回数は指数関数的に増大する。
そこで、演算量を削減させたMLDが提案されている(例えば、特許文献1〜3及び非特許文献1を参照)。
まず、QRM-MLD法について説明する。送信装置から同時に送信されるN個の送信信号(x0, x1, ..., xN-1)と、受信装置にて受信されたN個の受信信号(y0, y1, ..., yN-1)との関係が次式で表されるとする。
このように、QRM-MLD法を用いた受信装置は、全てのシンボルレプリカの組についてメトリックを計算しなくてよいので、演算量を低減できる。
所定の閾値は、信号受信環境が悪いほど多くのシンボルレプリカ候補の組み合わせが送信信号の候補となるように、受信信号に含まれる雑音電力の推定値が大きいほど、大きな値となるように設定される。例えば、送信信号が直交周波数分割多重方式(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing、OFDM)により多重化されている場合、所定の閾値を決定するために用いられる雑音電力は、サブキャリア間のチャネル推定値の誤差電力の平均値から推定される。
例えば、複数の送信信号の組がOFDMによって多重化され、一つの送信信号の組が一つのサブキャリアに重畳されているとする。ここで、マルチパス環境下では周波数選択性フェージングの影響によりサブキャリアごとに受信品質が変動する。上記の公知技術では、ブランチメトリックの累計値に対する閾値が雑音電力に応じて決定されている。そのため、各サブキャリアの受信品質が互いに異なると、サブキャリアごと、すなわち、送信信号の組ごとにMLD演算器によるメトリックの演算回数が異なる可能性がある。
例えば、雑音電力が大きいために閾値が十分に大きな値に設定されているサブキャリアに重畳された送信信号の組については、ブランチメトリックの累計値が閾値を超えない。そのため、MLD演算器は、各ステージについて予め設定された生き残り候補全てについてメトリックを計算する。すなわち、そのようなサブキャリアについてのメトリックの総演算回数が最大となる。
一方、雑音電力が低いために閾値が低いサブキャリアに重畳された送信信号の組については、何れかのステージにおいてブランチメトリックの累計値が閾値を超えることがある。このような場合、メトリックが計算されるシンボルレプリカの数が、予め設定された生き残り候補数よりも少なくなる。そのため、このようなサブキャリアについてのメトリックの総演算回数は、メトリックの総演算回数の最大値よりも少なくなる。
MLD演算器の回路規模が大きくなると、携帯電話機のような移動局装置にそのMLD演算器を実装することが困難となる。また、演算回路の規模が大きいほど、演算回路で消費される電力も多くなるので、携帯端末のようにバッテリによって駆動される受信装置にとってMLD演算器の回路規模は小さいほど好ましい。したがって、MLD演算器が冗長となるのは好ましくない。
そして受信装置の演算器は、受信信号の組の受信状態に応じて送信信号の組の候補の数を調整し、かつ送信信号の組の候補のうち、受信信号の組となる事後確率が最も高い候補を送信信号の組として推定する送信信号推定部と、送信信号の組の復号に用いられる所定の信号を出力する出力部と、送信信号推定部による演算量を計数し、送信信号推定部が送信信号の組の推定を終了する前にその演算量が所定の閾値に達した場合に出力部に所定の信号を出力させ、一方、送信信号推定部の演算量が所定の閾値に達する前に送信信号推定部が送信信号の組の推定を終了した場合には、送信信号推定部に推定した送信信号の組を出力させる制御部とを有する。
一方、送信装置は、所定数の送信信号の組について周波数選択性フェージングが生じない場合に複数のサブキャリアの少なくとも一つにサイクリックディレイダイバーシティを適用する。
上記の一般的な記述及び下記の詳細な記述の何れも、例示的かつ説明的なものであり、請求項のように、本発明を制限するものではないことを理解されたい。
この受信装置は、MIMO技術を利用することにより、複数のアンテナを有する送信装置から送信された複数の送信信号を複数のアンテナを介して受信する。そしてこの受信装置は、複数のアンテナのそれぞれによって受信された受信信号から送信信号を分離する。送信信号を分離するために、この受信装置が有するMLD演算器は、QRM-MLD法と雑音電力に基づく閾値を用いたメトリック累計値の判定とを組み合わせた送信信号分離法に基づいて送信信号を分離する。そしてMLD演算器は、送信信号分離処理の実行中の演算量が予め定められた閾値に達した場合には、送信信号の推定を中止して、所定の信号値を出力する。これにより、この受信装置は、MLD演算器の回路規模をその閾値に相当する演算量の回路規模に抑制する。
なお、この実施形態において、送信装置2が有するアンテナの数は単なる例示にすぎず、送信装置2が有するアンテナの数は、送信装置2に対して物理的に実装可能な2以上の任意の数に設定することができる。同様に、受信装置3が有するアンテナの数は単なる例示にすぎず、受信装置3が有するアンテナの数は、受信装置3に対して物理的に実装可能な2以上の任意の数に設定することができる。さらに、送信装置2が有するアンテナの数は、受信装置3が有するアンテナの数と異なっていてもよい。
コードワード生成部22は、生成したコードワードを符号化部23へ渡す。
さらに、変調部24は、制御部26により決定されたプレコーディング行列に従って、多重化された送信信号を送信部25−1及び25−2の何れかに出力する。
なお、フィードバック情報には、例えば、受信装置3において受信された信号の品質を表すCQI(Channel Quality Indicator)値などが含まれる。制御部26は、何れかのアンテナに接続された受信部(図示せず)から受け取った、受信装置3からの信号を復調及び復号し、その復号された信号からフィードバック情報を抽出できる。
また受信部32−1、32−2は、それぞれ、低ノイズアンプを有し、その低ノイズアンプにより、受信した無線信号を増幅する。そして受信部32−1、32−2は、増幅した無線信号に中間周波数を持つ信号を重畳することで、ベースバンド周波数を持つベースバンド信号を生成し、そのベースバンド信号を復調部33へ出力する。
なお、復調部33は、受信装置が有するアンテナの数と同数のフーリエ変換部を有し、各フーリエ変換部がそれぞれ互いに異なるアンテナで受信した無線信号から生成されたベースバンド信号をフーリエ変換してもよい。
チャネル推定部35は、チャネル行列をストリーム分離部36へ渡す。
なお、復調部33は、多重化されているサブキャリアの数と同数のチャネル推定部を有し、各チャネル推定部がそれぞれ互いに異なるサブキャリアのチャネル行列を生成してもよい。
ストリーム分離部36は、サブキャリアごとに、チャネル行列に基づいて受信信号の組から送信信号の組に含まれる各送信信号を分離する。なお、ストリーム分離部36の詳細については後述する。
また復調部33は、送信装置2へフィードバックするためのCQI値などのフィードバック情報を算出し、そのフィードバック情報を図示しない送信部へ送る。送信部は、フィードバック情報を持つ信号を直交変調した後、無線周波数を持つ搬送波に重畳することにより無線信号を生成する。そして送信部は、フィードバック情報が搬送される無線信号を何れかのアンテナを介して放射する。
図2は、ストリーム分離部36の概略構成図である。ストリーム分離部36は、4個のMLD演算器40−1〜40−4を有する。そして各MLD演算器40−1〜40−4は、各アンテナ31−1、31−2で受信された受信信号のうちの同一のサブキャリアに重畳された受信信号の組から送信信号を分離する。そしてMLD演算器40−1〜40−4は、分離した送信信号を復号部37へ出力する。
なお、ストリーム分離部36が有するMLD演算器の数は4個に限られない。ストリーム分離部36が有するMLD演算器の数は、各MLD演算器が一つのフレームについて送信信号を分離するサブキャリアの数が等しくなるように設定されることが好ましい。例えば、OFDMによって多重化されるサブキャリアの数が8であれば、ストリーム分離部36は、MLD演算器を8個、4個、2個または1個有することが好ましい。
MLD演算器40−1は、受信信号の組から送信信号の組に含まれる各送信信号を分離する。そのために、MLD演算器40−1は、送信信号推定部41と、対数尤度比算出部42と、代替値出力部43と、制御部44と、セレクタ45とを有する。
MLD演算器40−1が有するこれらの各部は、それぞれ別個の回路であってもよい。あるいは、MLD演算器40−1が有するこれらの各部は、その各部の機能を実現する一つの演算回路であってもよい。
送信信号推定部41は、QR分解部411と、ランキング決定部412と、メトリック計算部413と、判定部414とを有する。
なお、QR分解部411は、QR分解を行うために、例えば、ギブンス回転、ハウスホルダー変換あるいはグラム・シュミット分解などを用いることができる。
QR分解部411は、ユニタリ変換ベクトルz及び上三角行列Rをランキング決定部412及びメトリック計算部413へ渡す。
なお、シンボルレプリカは、送信信号に対して適用された変調方式において送信信号が取り得る値を受信装置3が発生させたものである。
ランキング決定部412は、送信信号x1についての各シンボルレプリカのランクを決定するために、送信信号x1が取り得る信号値を表すI信号とQ信号の座標系において、送信信号x1の推定値u1が属する象限を判定する。そしてランキング決定部412は、推定値u1が属する象限の中心位置を原点として、例えば、少なくとも((1/2)log2m1)回の象限判定を行うことにより、推定値u1に近い順に、各シンボルレプリカに対するランクを決定する。なお、m1は、送信信号x1に対して適用される変調方式が取り得る値の数であり、例えば、変調方式がQPSKであれば、m1=2であり、変調方式が64QAMであれば、m1=8である。
そこで次に、ランキング決定部412は、推定値u1が属する第4象限の中心に相当する信号値(-4/√42, -4/√42)を原点O'としたときに、推定値u1が属する象限を判定する。すなわち、ランキング決定部412は、推定値u1から第4象限の中心に相当する信号値(-4/√42, -4/√42)を減算することにより推定値u'1を求め、その推定値u'1のI信号成分及びQ信号成分がそれぞれ正か負かを判定する。図4(b)に示されるように、この例では、推定値u1は、原点O'を基準とした第1象限430に属している。
例えば、ランキング決定部412は、(6)式を参照すると、2番目のステージでは、ユニタリ変換信号z0に着目する。ユニタリ変換信号z0は、送信信号x0とx1の両方の成分を持つ。そこで、ランキング決定部412は、次式に従って、送信信号x0の推定値u0i(i=1,2,..,M)を求める。
ランキング決定部412は、ステージごとに、注目する送信信号のシンボルレプリカのランクをメトリック計算部413へ通知する。
メトリックは、実際に送信された送信信号である確からしさの指標である。本実施形態では、最初のステージにおけるメトリックd1j及び2番目のステージにおけるメトリックd2jは、それぞれ、2乗ユークリッド距離を用いて次式で表される。
あるいは、メトリック計算部413は、メトリックd1j及びd2jとして、次式のように、ユニタリ変換信号z0、z1と、シンボルレプリカの組(c0j,c1j)を(6)式の右辺の第1項に入力することにより得られた推定受信信号とのマンハッタン距離を算出してもよい。
メトリック計算部413は、メトリックを1回計算する度に、メトリックを計算したことを表す演算実行信号を制御部44へ通知する。
一方、累計値が所定の閾値を超えている場合、判定部414は、ランキング決定部412へ、注目するステージの次のステージに対応する送信信号について、シンボルレプリカのランキングを実行させる。また注目するステージについてメトリックを計算したシンボルレプリカの個数が予め設定された生き残り数に達していれば、判定部414は、そのステージにおけるメトリックの計算を終了する。そして判定部414は、ランキング決定部412へ、注目するステージの次のステージに対応する送信信号について、シンボルレプリカのランキングを実行させる。
判定部414は、メトリックの累計値の最小値及び最尤シンボルセット(c0min,c1min) を対数尤度比算出部42へ出力する。また判定部414は、最終ステージまでメトリックの累計値を計算した各シンボルレプリカの組及び対応するメトリックの累計値も対数尤度比算出部42へ出力する。
また対数尤度比算出部42は、次式に従ってビットLLRr(n)を算出してもよい。
そこでこのような場合、対数尤度比算出部42は、メトリックの累計値が計算されていないシンボルレプリカの尤度を、例えば、次のように算出する。
対数尤度比算出部42は、最尤シンボルの組から推定される受信信号と実際の受信信号の組との最小2乗ユークリッド距離を、複数のシンボルについて平均する。そして対数尤度比算出部42は、その平均値に所定の係数を乗じた値をメトリックの累計値が計算されていないシンボルレプリカの組の尤度とする。なお、所定の係数は、例えば、3とすることができる。
あるいは、対数尤度比算出部42は、非特許文献2に開示されているその他の尤度算出方法に従って、メトリックの累計値が計算されていないシンボルレプリカの組の尤度を算出してもよい。
一方、更新されたメトリック演算回数が演算量閾値に達した場合、制御部44は、送信信号推定部41へ送信信号推定処理の停止を命じる停止指示信号を送信する。また制御部44は、代替値出力部43に対して、出力指示信号を送信する。さらに制御部44は、セレクタ45に対して、代替値出力部43から受け取った各ビットLLRr(n)の事前設定値を出力させるよう制御信号を送信する。
例えば、送信信号推定部41が各ステージで予め設定された生き残り候補数のシンボルレプリカそれぞれについてメトリックを計算した場合の演算量を最大演算量MAXAとする。この場合、MLD演算器40−1の許容最大演算量は、最大演算量MAXAに、MLD演算器40−1が送信信号分離処理を行うサブキャリアの数ns及び係数α(ただし、0<α<1)を乗じた値(MAXA×ns×α)である。そこで上記の演算量閾値は、例えば、(MAXA×ns×α)に設定される。この係数αは、受信装置3が用いられることが想定される通信環境に応じて予め決定される。マルチパス環境下で各サブキャリアの受信品質が異なる場合、送信信号分離処理の演算量がサブキャリアごとに変動する。そのため、遅延分散が大きい場合には、サブキャリアによっては信号電力が大きくなるので、比較的少ないメトリック演算回数でも送信信号が分離される。そのため、係数αは比較的小さな値(例えば、0.6〜0.7)に設定可能である。
一方、遅延分散が小さい場合には、全てのサブキャリアについて信号電力が小さくなることがある。このような場合、送信信号推定処理において、各ステージにおいてメトリックが計算されるシンボルレプリカの数が多くなる。そのため、許容最大演算量が小さいと、MLD演算器40−1は、送信信号を分離できない可能性が高くなってしまう。そこで想定される遅延分散が小さいほど、係数αは、1に近い値に設定される。
QR分解部411は、チャネル行列Hをユニタリ行列Qと上三角行列RにQR分解する(ステップS101)。そしてQR分解部411は、受信信号ベクトルYにユニタリ行列Qのエルミート共役QHを乗じてユニタリ変換ベクトルzを生成する(ステップS102)。QR分解部411は、ユニタリ変換ベクトルzをランキング決定部412及びメトリック計算部413へ出力する。
ランキング決定部412は、象限判定により、注目する送信信号の推定値に近い順にシンボルレプリカをランキングする(ステップS104)。そしてランキング決定部412は、メトリック計算部413へ各シンボルレプリカのランクを通知する。
メトリック計算部413は、メトリックの累計値及びシンボルレプリカの組を内蔵するメモリに記憶し、そのメトリックの累計値及びシンボルレプリカの組を判定部414へ通知する。またメトリック計算部413は、メトリックを計算したことを表す演算実行信号を制御部44へ通知する。
更新されたメトリックの演算回数が演算量閾値に達していれば(ステップS108−Yes)、制御部44は、送信信号推定部41による送信信号推定を停止させる(ステップS109)。また制御部44は、代替値出力部43に、各ビットの対数尤度比の事前設定値を出力させる(ステップS110)。そしてMLD演算器40−1は、送信信号分離処理を終了する。
メトリックの累計値が閾値未満であれば(ステップS111−No)、判定部414は、注目するステージにおいてランク順に選択されたシンボルレプリカの数は所定の生き残り数に達したか否か判定する(ステップS112)。選択されたシンボルレプリカの数が所定の生き残り数に達していなければ(ステップS112−No)、判定部414は、メトリック計算部413に、次のランクのシンボルレプリカを選択するよう指示する。そしてMLD演算器40−1は、ステップS105以降の処理を実行する。
注目するステージが最終ステージでなければ(ステップS113−No)、判定部414は、次のステージへ移行させる(ステップS114)。判定部414は、ランキング決定部412へ次のステージの処理を行うよう通知する。そしてMLD演算器40−1は、ステップS103以降の処理を実行する。
一方、注目するステージが最終ステージであれば(ステップS113−Yes)、判定部414は、メトリックの累計値の最小値を求める(ステップS115)。そして判定部414は、メトリックの累計値の最小値に対応するシンボルレプリカの組を実際に送信された送信信号の組と推定する(ステップS116)。判定部414は、メトリックの累計値の最小値及び推定された送信信号を対数尤度比算出部42へ出力する。
その後、MLD演算器40−1は、送信信号分離処理を終了する。
さらに、第1の実施形態による送信信号分離処理における、MLD演算器の演算量を規定する閾値を決定するための係数αは0.8とした。
図7に示されるように、符号化率が3/4、8/9の何れの場合についても、第1の実施形態の送信信号分離処理によるブロックエラーレートと、非特許文献1に開示された送信信号分離処理によるブロックエラーレートとの間には有意差は認められない。
したがって、第1の実施形態による送信信号分離処理を実行するMLD演算器の回路規模は、非特許文献1に開示された送信信号分離処理を実行する演算器の回路規模よりも、係数α=0.8に相当する20%の演算量分だけ小さくできることが分かる。
第2の実施形態による受信装置は、サブキャリア数よりも少ないMLD演算器を持つ。この受信装置は、各サブキャリアの信号受信状態に応じてサブキャリアごとの送信信号分離処理に要する演算量を推定する。そしてこの受信装置は、各MLD演算器による送信信号分離処理の演算量のバラツキが小さくなるように、各MLD演算器にサブキャリアを割り当てる。
この第2の実施形態による受信装置は、第1の実施形態による受信装置と比較して、ストリーム分離部のみが異なる。そこで以下では、ストリーム分離部について説明する。
なお、この実施形態において、OFDMによって多重化されているサブキャリア数は8であるとする。
ストリーム分離部50が有するこれらの各部は、それぞれ別個の演算回路であってもよい。あるいは、ストリーム分離部50が有するこれらの各部は、その各部の機能を実現する一つの演算回路であってもよい。
なお、図8において、ストリーム分離部50の各部には、図2に示された第1の実施形態によるストリーム分離部36の対応する構成要素の参照番号と同じ参照番号を付した。ストリーム分離部50は、スケジューラ51と再配列部52とを有する点で、第1の実施形態によるストリーム分離部36と異なる。
受信品質測定部511は、各サブキャリアの受信信号品質を測定する。本実施形態では、受信品質測定部511は、受信信号品質として、サブキャリアごとのキャパシティを求める。
そのために、受信信号品質測定部511は、例えば、フーリエ変換部34から受け取った各サブキャリアに重畳されたパイロットチャネルの信号に基づいて、サブキャリアごとの信号対雑音比(Signal to Noise Ratio、SNR)を求める。また受信品質測定部511は、チャネル推定部35からチャネル行列を受け取る。そして受信信号品質測定部511は、次式に従ってサブキャリアごとのキャパシティCs(s=1,2,..,Nsub、ただしNsubはサブキャリア数)を算出する。
受信信号品質測定部511は、フレームごとに各サブキャリアの受信信号品質を測定する。あるいは、受信信号品質測定部511は、所定数のフレームに1回の割合で、各サブキャリアの受信信号品質を測定してもよい。なお、所定数は、例えば、2〜10程度に設定される。
そして受信信号品質測定部511は、各サブキャリアの受信信号品質を割当部512へ通知する。
(10)式及び(11)式から明らかなように、信号電力が小さいほど、すなわち、受信信号品質が低いほど、MLD演算器による送信信号分離処理の演算量を規定する閾値Δmも大きくなる。したがって、受信信号品質が低いほど、送信信号分離処理の演算量が多くなる可能性が高い。
そこで例えば、割当部512は、サブキャリアに対して、そのサブキャリアに対応する受信信号品質に応じて順位を付ける。そして割当部512は、各MLD演算器に割り当てられるサブキャリアの順位の合計ができるだけ等しくなるように、各MLD演算器に割り当てるサブキャリアを決定する。
図9(a)において、縦方向の軸に付された数値は、サブキャリアの識別番号であり、横方向の軸はキャパシティである。そして棒グラフ901〜908は、それぞれ、サブキャリア1〜8のキャパシティを表す。この例では、キャパシティは、サブキャリア5、7、6、3、1、4、2、8の順に高くなっている。
この例では、割当部512は、キャパシティの高い方から順に、4個のサブキャリア5、7、6、3を、それぞれ、MLD演算器40−1〜40−4に割り当てる。そして割当部512は、残りのサブキャリアを、それぞれ、キャパシティの低い方から順に、それぞれ、MLD演算器40−1〜40−4に割り当てる。
そのため、各MLD演算器40−1〜40−4に割り当てられた二つのサブキャリアのうちの一方は演算量が少なくて済み、その結果、何れのMLD演算器についても、送信信号分離処理の演算量がMLD演算器の許容最大演算量を超える可能性が低くなっている。
なお、本実施形態では、各MLD演算器40−1〜40−4の回路規模は、2回の送信信号分離処理が何れも最大許容演算量以下の演算量を有する場合に、2回の送信信号分離処理が受信装置3に要求される所定時間内に終了するように設定される。
スケジューラ51の受信信号品質測定部511は、各サブキャリアの受信信号品質を測定する(ステップS201)。そして受信信号品質測定部511は、各サブキャリアの受信信号品質をスケジューラ51の割当部512へ通知する。割当部512は、各サブキャリアの受信信号品質に基づいて、各MLD演算器の演算量のバラツキが小さくなるように、各MLD演算器に対してサブキャリアを割り当てる(ステップS202)。割当部512は、各MLD演算器40−1〜40−4に対して割り当てたサブキャリアのチャネル行列及び受信信号を出力する。また割当部512は、再配列部52へ、各MLD演算器の識別番号と、そのMLD演算器に割り当てたサブキャリアの識別番号との組を含む割当情報を通知する。
各MLD演算器40−1〜40−4は、それぞれ、サブキャリアごとの送信信号の組と、反転ビットシンボル及び対数尤度比を再配列部52へ出力する。
再配列部52は、割当情報に基づいて、各MLD演算器40−1〜40−4から受け取った各サブキャリアの送信信号の組、反転ビットシンボル及び対数尤度比を、元の送信信号の順序と同一となるように並び替える(ステップS204)。そして再配列部52は、並び替えた送信信号の組、反転ビットシンボル及び対数尤度比を復号部37へ出力する。
そしてストリーム分離部50は、ストリーム分離処理を終了する。
第3の実施形態による受信装置が有するMLD演算器は、最尤推定による送信信号分離処理の演算量がMLD演算器の許容最大演算量を超える場合、QRM-MLD法の演算量よりも少ない演算量の送信信号分離処理を用いて送信信号を分離する。
第3の実施形態によるMLD演算器60は、送信信号推定部41と、対数尤度比算出部42と、代替値出力部43と、制御部44と、セレクタ45とを有する。さらに、代替値出力部43は、簡易送信信号推定部46と第2対数尤度比算出部47とを有する。
MLD演算器60が有するこれらの各部は、それぞれ別個の回路であってもよい。あるいは、MLD演算器60が有するこれらの各部は、その各部の機能を実現する一つの回路であってもよい。
なお、図11において、MLD演算器60の各部には、図3に示された第1の実施形態によるMLD演算器40−1の対応する構成要素の参照番号と同じ参照番号を付した。MLD演算器60は、代替値出力部43の構成に関して、第1の実施形態によるMLD演算器40−1と異なる。
そこで以下では、代替値出力部43に関する点についてのみ説明する。
簡易送信信号推定部46は、第2の送信信号推定部の一例である。そして簡易送信信号推定部46は、送信信号推定部41による送信信号分離処理の演算量よりも少ない演算量の送信信号分離法に従って、フーリエ変換部34から受け取った受信信号から送信信号を分離する。なお、簡易送信信号推定部46は、送信信号分離法として、例えば、MMSE法、Vertical-Bell Laboratories layered space-time(V-BLAST)法あるいはゼロフォーシング法を用いることができる。
簡易送信信号推定部46は、得られた送信信号の組を代替値出力部43の第2対数尤度比算出部47へ出力する。
この実施形態におけるMLD演算器60で実行される送信信号分離処理の動作フローは、図5及び図6に示された第1の実施形態による送信信号分離処理の動作フローと比較してステップS110の処理のみが異なる。この実施形態では、代替値出力部43が各ビットの対数尤度比の事前設定値を出力する代わりに、代替値出力部43は、簡易送信信号推定部46及び第2対数尤度比算出部47により求められた送信信号、対数尤度比などを出力する。
第4の実施形態による通信システムに含まれる受信装置は、サブキャリア間の信号の相関度を求めてその相関度を送信装置へ通知する。一方、通信システムに含まれる送信装置は、その相関度に基づいて、周波数選択性フェージングが殆ど無い通信環境であると判定すると、送信信号に対してサイクリックディレイダイバーシティ(Cyclic Delay Diversity、CDD)を適用する。これにより、この通信システムは、サブキャリアごとの受信信号の信号品質にバラツキを生じさせることで、受信装置のMLD演算器における演算量が、MLD演算器の最大許容演算量を超える可能性を低減させる。
なお、図12において、送信装置12及び受信装置13の各部には、図1に示された第1の実施形態による送信装置2及び受信装置3の対応する構成要素の参照番号と同じ参照番号を付した。受信装置13は、相関度算出部70と、送信部71とを有する点で、第1の実施形態による受信装置3と異なる。また送信装置12は、受信部72を有する点で、第1の実施形態による送信装置2と異なる。
そこで以下では、相関度算出部70、送信部71及び受信部72とCDDの適用に関する点についてのみ説明する。
送信部71は、フィードバック信号を直交変調した後、無線周波数を持つ搬送波に重畳することにより無線信号を生成する。また送信部71は、高周波スイッチ(図示せず)またはデュプレクサ(図示せず)を介してアンテナ31−2と接続される。そして送信部71は、フィードバック信号が搬送される無線信号をアンテナ31−2を介して放射する。
受信部72は、受信された無線信号に中間周波数を持つ信号を重畳して受信信号の周波数をベースバンド周波数を持つベースバンド信号に変換した後、そのベースバンド信号を制御部26へ出力する。
制御部26は、フィードバック信号に含まれる各相関度を所定の相関度閾値とそれぞれ比較する。何れかの相関度が相関度閾値よりも高い場合、制御部26は、送信信号にCDDを適用すると判定する。そして制御部26は、変調部24へCDDを適用することを指示する制御信号を送信する。一方、全ての相関度が相関度閾値以下である場合、制御部26は、送信信号にCDDを適用しないと判定する。そして制御部26は、変調部24へCDDを適用しないことを指示する制御信号を送信する。
なお、相関度閾値は、例えば、送信装置12と受信装置13間の通信パスが単一パスで周波数選択性フェージングが生じない場合の相関度の最小値に設定される。
そこで、変調部24は、各サブキャリア間の周波数領域での位相差が大きくなるように、サイクリックシフト量を設定することが好ましい。例えば、変調部24は、各サブキャリアに対するサイクリックシフト量をe-j2π(k-1)/2に設定する。なおkは、サブキャリアの識別番号(k=1,2,..,Nsub)である。この場合、サブキャリアの識別番号kが1が大きくなる度に、位相が-180°回転することになる。そのため、時間領域では、各フレームの信号のサブキャリアごとの成分がフレーム内でガイドインターバルを除いたデータ長の半分の長さだけサイクリックシフトすることになる。
また、上記の各実施形態において、受信装置の復号部が硬判定により誤り訂正復号処理を実行する場合、対数尤度比算出部及び第2対数尤度比算出部は省略されてもよい。
あるいはまた、複数のMLD演算器のうちの何れか一つが、第3の実施形態によるMLD演算器であってもよい。この場合、スケジューラは、受信信号品質が最も低いサブキャリアを、第3の実施形態によるMLD演算器に割り当てる。これにより、受信装置は、最尤推定によって送信信号を分離できる可能性を高くできるとともに、最尤推定による送信信号の分離ができない場合でも、一定の信頼度で送信信号を分離できる。
そこで、第4の実施形態の変形例では、一方の通信装置の制御部が、他方の通信装置から受信した信号の隣接するサブキャリア間での相関度を算出し、その相関度が相関度閾値を超えた場合に、CDDを適用してもよい。
またベースバンド処理部102は、移動局装置へ通知するCQI値、RANK値、プレコーディングベクトルなどのフィードバック情報を算出し、そのフィードバック情報を、通信部104−1〜104−nのうちの何れか一つを介して移動局装置へ送信する。
また通信部104−1〜104−nは、移動局装置から発信されたアップリンク信号をアンテナ105−1〜105−nを介して受信する。そして通信部104−1〜104−nは、受信したアップリンク信号を増幅し、ベースバンド処理部102に渡す。
またベースバンド処理部202は、基地局装置へ通知するCQI値、RANK値、プレコーディングベクトルなどのフィードバック情報を算出し、そのフィードバック情報を、アンテナ205−1〜205−nのうちの何れか一つを介して基地局装置へ送信する。
また通信部204−1〜204−nは、基地局装置から発信されたダウンリンク信号をアンテナ205−1〜205−nを介して受信する。そして通信部204−1〜204−nは、受信したダウンリンク信号を増幅し、ベースバンド処理部202に渡す。
(付記1)
複数のアンテナと、
前記複数のアンテナの何れか一つと接続され、当該接続されたアンテナを介して複数のアンテナを有する送信装置から送信された送信信号の組をそれぞれ受信する複数の受信部と、
前記複数の受信部により受信された信号から、前記送信信号の組に対応する受信信号の組を選択する選択部と、
前記受信信号の組から前記送信信号の組に含まれる各送信信号を分離する演算器とを有し、
前記演算器は、
前記受信信号の組の受信状態に応じて前記送信信号の組の候補の数を調整し、かつ前記送信信号の組の候補のうち、前記受信信号の組となる事後確率が最も高い候補を前記送信信号の組として推定する送信信号推定部と、
前記送信信号の組の復号に用いられる所定の信号を出力する出力部と、
前記送信信号推定部による演算量を計数し、前記送信信号推定部が前記送信信号の組の推定を終了する前に該演算量が所定の閾値に達した場合に前記出力部に前記所定の信号を出力させ、一方、該演算量が前記所定の閾値に達する前に前記送信信号推定部が前記送信信号の組の推定を終了した場合には、前記送信信号推定部に前記推定した送信信号の組を出力させる制御部と、
を有する通信装置。
(付記2)
前記所定の閾値は、前記演算器が所定時間内に前記送信信号の組を分離するための許容最大演算量である、付記1に記載の通信装置。
(付記3)
第1の所定数の前記送信信号の組が所定の多重化方式に従って多重化されており、かつ、前記第1の所定数よりも少ない第2の所定数の前記演算器を有し、
前記第1の所定数の前記送信信号の組のそれぞれについて受信信号品質を求め、当該受信信号品質に基づいて、前記第2の所定数の演算器による演算量のバラツキを抑制するように、前記送信信号の組のそれぞれを、前記第2の所定数の演算器の何れかに割り当てるスケジューラをさらに有する、付記1または2に記載の通信装置。
(付記4)
前記スケジューラは、前記送信信号の組のそれぞれに対して前記受信信号品質に応じて順位付けし、前記第2の所定数の演算器のそれぞれに割り当てられる前記送信信号の組の順位の合計が等しくなるように、前記送信信号の組のそれぞれを、前記第2の所定数の演算器の何れかに割り当てる、付記3に記載の通信装置。
(付記5)
前記所定の多重化方式は、直交周波数分割多重方式である、付記3または4に記載の通信装置。
(付記6)
前記出力部は、
前記送信信号推定部の演算量よりも少ない演算量で前記受信信号の組から前記送信信号の組を推定する第2の送信信号推定部をさらに有し、
前記出力部は、前記送信信号推定部の演算量が前記所定の閾値に達した場合、前記所定の信号として、前記第2の送信信号推定部により推定された前記送信信号の組を出力する、付記1〜5の何れか一項に記載の通信装置。
(付記7)
さらに、
前記送信信号の組を復号してアップリンク信号を再生する復号部と、
前記アップリンク信号をコアネットワークへ出力する回線終端部と、
を有する基地局装置である付記1〜6の何れか一項に記載の通信装置。
(付記8)
さらに、
前記送信信号の組を復号してダウンリンク信号を再生する復号部を有する移動局装置である付記1〜6の何れか一項に記載の通信装置。
(付記9)
複数のアンテナと、所定数の送信信号の組を互いに異なる周波数帯域を持つ複数のサブキャリアの何れかに重畳する変調部とを有し、前記所定数の送信信号の組に含まれる送信信号のそれぞれを、前記複数のアンテナのうちの互いに異なるアンテナから送信する送信装置と、
複数のアンテナと、前記複数のアンテナの何れか一つと接続され、当該接続されたアンテナを介して前記所定数の送信信号の組をそれぞれ受信する複数の受信部と、前記複数の受信部により受信された信号から、前記所定数の送信信号の組に対応する前記所定数の受信信号の組を選択する選択部と、前記所定数の受信信号の組のそれぞれから対応する前記送信信号の組に含まれる各送信信号を分離する演算器とを有する受信装置とを有する通信システムであって、
前記受信装置の演算器は、
前記所定数の受信信号の組のうちの第1の受信信号の組の受信状態に応じて当該第1の受信信号の組に対応する前記所定数の送信信号の組のうちの第1の送信信号の組の候補の数を調整し、かつ前記第1の送信信号の組の候補のうち、前記第1の受信信号の組となる事後確率が最も高い候補を前記第1の送信信号の組として推定する送信信号推定部と、
前記第1の送信信号の組の復号に用いられる所定の信号を出力する出力部と、
前記送信信号推定部による演算量を計数し、前記送信信号推定部が前記第1の送信信号の組の推定を終了する前に該演算量が所定の閾値に達した場合に前記出力部に前記所定の信号を出力させ、一方、該演算量が前記所定の閾値に達する前に前記送信信号推定部が前記第1の送信信号の組の推定を終了した場合には、前記送信信号推定部に前記推定した送信信号の組を出力させる制御部と、
を有し、
前記送信装置は、前記所定数の送信信号の組について周波数選択性フェージングが生じない場合に前記複数のサブキャリアの少なくとも一つにサイクリックディレイダイバーシティを適用する通信システム。
(付記10)
前記受信装置は、
前記複数のサブキャリアのうちの周波数帯域が隣接するサブキャリア間で相関度を算出する相関度算出部と、
前記相関度を前記送信装置へ送信する送信部とをさらに有し、
前記送信装置は、前記相関度が前記所定数の送信信号の組について周波数選択性フェージングが生じない場合の最小値以上である場合、前記所定数の送信信号の組について周波数選択性フェージングが生じないと判定する通信システム。
(付記11)
複数のアンテナを有する送信装置から送信された送信信号の組を、複数のアンテナを介してそれぞれ受信し、前記送信信号の組に対応する受信信号の組から前記送信信号の組に含まれる各送信信号を分離する通信装置による通信方法であって、
前記受信信号の組の受信状態に応じて前記送信信号の組の候補の数を調整し、
前記送信信号の組の候補のうち、前記受信信号の組となる事後確率が最も高い候補を前記送信信号の組として推定し、
前記推定に係る演算量を計数し、
前記送信信号の組の推定を終了する前に該演算量が所定の閾値に達した場合に前記送信信号の組の復号に用いられる所定の信号を出力し、一方、該演算量が所定の閾値に達する前に前記送信信号の組の推定を終了した場合には、前記推定した送信信号の組を出力する、
ことを含む通信方法。
2、12 送信装置
21−1、21−2 アンテナ
22 コードワード生成部
23 符号化部
24 変調部
25−1、25−2 送信部
26 制御部
3、13 受信装置
31−1、31−2 アンテナ
32−1、32−2 受信部
33 復調部
34 フーリエ変換部
35 チャネル推定部
36、50 ストリーム分離部
37 復号部
38 データ統合部
40−1〜40−4、60 MLD演算器
41 送信信号推定部
411 QR分解部
412 ランキング決定部
413 メトリック計算部
414 判定部
42 対数尤度比算出部
43 代替値出力部
44 制御部
45 セレクタ
46 簡易送信信号推定部
47 第2対数尤度比算出部
51 スケジューラ
511 受信品質測定部
512 割当部
52 再配列部
70 相関度算出部
71 送信部
72 受信部
100 基地局装置
101 回線終端部
102 ベースバンド処理部
103 呼制御部
104−1〜104−n 通信部
105−1〜105−n アンテナ
200 移動局装置
201 制御部
202 ベースバンド処理部
203 呼制御部
204−1〜204−n 通信部
205−1〜205−n アンテナ
Claims (7)
- 複数のアンテナと、
前記複数のアンテナの何れか一つと接続され、当該接続されたアンテナを介して複数のアンテナを有する送信装置から送信され、かつ、所定の多重化方式に従って多重化された第1の所定数の送信信号の組をそれぞれ受信する複数の受信部と、
前記複数の受信部により受信された信号から、前記第1の所定数の送信信号の組のそれぞれごとに対応する受信信号の組を選択する選択部と、
前記受信信号の組から対応する前記送信信号の組に含まれる各送信信号を分離する前記第1の所定数よりも少ない第2の所定数の演算器と、
前記第1の所定数の前記送信信号の組のそれぞれについて受信信号品質を求め、当該受信信号品質に基づいて、前記第2の所定数の演算器による演算量のバラツキを抑制するように、前記第1の所定数の送信信号の組のそれぞれを、前記第2の所定数の演算器の何れかに割り当てるスケジューラとを有し、
前記第2の所定数の演算器のそれぞれは、
割り当てられた前記受信信号の組の受信状態に応じて割り当てられた前記送信信号の組の候補の数を調整し、かつ前記割り当てられた前記送信信号の組の候補のうち、前記割り当てられた前記受信信号の組となる事後確率が最も高い候補を前記割り当てられた前記送信信号の組として推定する送信信号推定部と、
前記割り当てられた前記送信信号の組の復号に用いられる所定の信号を出力する出力部と、
前記送信信号推定部による演算量を計数し、前記送信信号推定部が前記割り当てられた前記送信信号の組の推定を終了する前に該演算量が所定の閾値に達した場合に前記出力部に前記所定の信号を出力させ、一方、該演算量が所定の閾値に達する前に前記送信信号推定部が前記割り当てられた前記送信信号の組の推定を終了した場合には、前記送信信号推定部に前記推定した送信信号の組を出力させる制御部と、
を有する通信装置。 - 複数のアンテナと、
前記複数のアンテナの何れか一つと接続され、当該接続されたアンテナを介して複数のアンテナを有する送信装置から送信された送信信号の組をそれぞれ受信する複数の受信部と、
前記複数の受信部により受信された信号から、前記送信信号の組に対応する受信信号の組を選択する選択部と、
前記受信信号の組から前記送信信号の組に含まれる各送信信号を分離する演算器とを有し、
前記演算器は、
前記受信信号の組の受信状態に応じて前記送信信号の組の候補の数を調整し、かつ前記送信信号の組の候補のうち、前記受信信号の組となる事後確率が最も高い候補を前記送信信号の組として推定する送信信号推定部と、
前記送信信号の組の復号に用いられる所定の信号を出力する出力部と、
前記送信信号推定部による演算量を計数し、前記送信信号推定部が前記送信信号の組の推定を終了する前に該演算量が所定の閾値に達した場合に前記出力部に前記所定の信号を出力させ、一方、該演算量が所定の閾値に達する前に前記送信信号推定部が前記送信信号の組の推定を終了した場合には、前記送信信号推定部に前記推定した送信信号の組を出力させる制御部と、
を有し、
前記出力部は、
前記送信信号推定部の演算量よりも少ない演算量で前記受信信号の組から前記送信信号の組を推定する第2の送信信号推定部をさらに有し、
前記出力部は、前記送信信号推定部の演算量が前記所定の閾値に達した場合、前記所定の信号として、前記第2の送信信号推定部により推定された前記送信信号の組を出力する、通信装置。 - さらに、
前記複数の送信信号を復号してアップリンク信号を再生する復号部と、
前記アップリンク信号をコアネットワークへ出力する回線終端部と、
を有する基地局装置である請求項1または2に記載の通信装置。 - 複数のアンテナと、第1の所定数の送信信号の組を互いに異なる周波数帯域を持つ複数のサブキャリアの何れかに重畳する変調部とを有し、前記第1の所定数の送信信号の組に含まれる送信信号のそれぞれを、前記複数のアンテナのうちの互いに異なるアンテナから送信する送信装置と、
複数のアンテナと、前記複数のアンテナの何れか一つと接続され、当該接続されたアンテナを介して前記第1の所定数の送信信号の組をそれぞれ受信する複数の受信部と、前記複数の受信部により受信された信号から、前記第1の所定数の送信信号の組のそれぞれごとに対応する受信信号の組を選択する選択部と、前記第1の所定数の前記受信信号の組のそれぞれから対応する前記送信信号の組に含まれる各送信信号を分離する、前記第1の所定数よりも少ない第2の所定数の演算器と、前記第1の所定数の前記送信信号の組のそれぞれについて受信信号品質を求め、当該受信信号品質に基づいて、前記第2の所定数の演算器による演算量のバラツキを抑制するように、前記第1の所定数の前記送信信号の組のそれぞれを、前記第2の所定数の演算器の何れかに割り当てるスケジューラとを有する受信装置とを有する通信システムであって、
前記受信装置の前記第2の所定数の演算器のそれぞれは、
前記第1の所定数の前記受信信号の組のうちの割り当てられた受信信号の組の受信状態に応じて当該割り当てられた受信信号の組に対応する前記第1の所定数の送信信号の組のうちの割り当てられた送信信号の組の候補の数を調整し、かつ前記割り当てられた送信信号の組の候補のうち、前記割り当てられた受信信号の組となる事後確率が最も高い候補を前記割り当てられた送信信号の組として推定する送信信号推定部と、
前記割り当てられた送信信号の組の復号に用いられる所定の信号を出力する出力部と、
前記送信信号推定部による演算量を計数し、前記送信信号推定部が前記割り当てられた送信信号の組の推定を終了する前に該演算量が所定の閾値に達した場合に前記出力部に前記所定の信号を出力させ、一方、該演算量が前記所定の閾値に達する前に前記送信信号推定部が前記割り当てられた送信信号の組の推定を終了した場合には、前記送信信号推定部に前記推定した送信信号の組を出力させる制御部と、
を有し、
前記送信装置は、前記第1の所定数の送信信号の組について周波数選択性フェージングが生じない場合に前記複数のサブキャリアの少なくとも一つにサイクリックディレイダイバーシティを適用する通信システム。 - 複数のアンテナを有する送信装置から送信され、かつ、所定の多重化方式に従って多重化された第1の所定数の送信信号の組を、複数のアンテナを介してそれぞれ受信し、前記第1の所定数の送信信号の組のそれぞれごとに、対応する受信信号の組から当該送信信号の組に含まれる各送信信号を分離する通信装置による通信方法であって、
前記第1の所定数の送信信号の組のそれぞれについて受信信号品質を求め、当該受信信号品質に基づいて、前記第1の所定数よりも少ない第2の所定数の演算器による演算量のバラツキを抑制するように、前記第1の所定数の送信信号の組のそれぞれを、前記第2の所定数の演算器の何れかに割り当て、
前記第2の所定数の演算器のそれぞれは、
割り当てられた前記受信信号の組の受信状態に応じて割り当てられた前記送信信号の組の候補の数を調整し、
前記割り当てられた前記送信信号の組の候補のうち、前記割り当てられた前記受信信号の組となる事後確率が最も高い候補を前記割り当てられた前記送信信号の組として推定し、
前記推定に係る演算量を計数し、
前記割り当てられた前記送信信号の組の推定を終了する前に該演算量が所定の閾値に達した場合に前記割り当てられた前記送信信号の組の復号に用いられる所定の信号を出力し、一方、該演算量が所定の閾値に達する前に前記割り当てられた前記送信信号の組の推定を終了した場合には、前記推定した送信信号の組を出力する、
ことを含む通信方法。 - 複数のアンテナと、所定数の送信信号の組を互いに異なる周波数帯域を持つ複数のサブキャリアの何れかに重畳する変調部とを有し、前記所定数の送信信号の組に含まれる送信信号のそれぞれを、前記複数のアンテナのうちの互いに異なるアンテナから送信する送信装置と、
複数のアンテナと、前記複数のアンテナの何れか一つと接続され、当該接続されたアンテナを介して前記所定数の送信信号の組をそれぞれ受信する複数の受信部と、前記複数の受信部により受信された信号から、前記所定数の送信信号の組に対応する前記所定数の受信信号の組を選択する選択部と、前記所定数の受信信号の組のそれぞれから対応する前記送信信号の組に含まれる各送信信号を分離する演算器とを有する受信装置とを有する通信システムであって、
前記受信装置の演算器は、
前記所定数の受信信号の組のうちの第1の受信信号の組の受信状態に応じて当該第1の受信信号の組に対応する前記所定数の送信信号の組のうちの第1の送信信号の組の候補の数を調整し、かつ前記第1の送信信号の組の候補のうち、前記第1の受信信号の組となる事後確率が最も高い候補を前記第1の送信信号の組として推定する送信信号推定部と、
前記第1の送信信号の組の復号に用いられる所定の信号を出力する出力部と、
前記送信信号推定部による演算量を計数し、前記送信信号推定部が前記第1の送信信号の組の推定を終了する前に該演算量が所定の閾値に達した場合に前記出力部に前記所定の信号を出力させ、一方、該演算量が前記所定の閾値に達する前に前記送信信号推定部が前記第1の送信信号の組の推定を終了した場合には、前記送信信号推定部に前記推定した送信信号の組を出力させる制御部と、
を有し、
前記送信装置は、前記所定数の送信信号の組について周波数選択性フェージングが生じない場合に前記複数のサブキャリアの少なくとも一つにサイクリックディレイダイバーシティを適用し、
前記受信装置の前記出力部は、
前記送信信号推定部の演算量よりも少ない演算量で前記受信信号の組から前記送信信号の組を推定する第2の送信信号推定部をさらに有し、
前記出力部は、前記送信信号推定部の演算量が前記所定の閾値に達した場合、前記所定の信号として、前記第2の送信信号推定部により推定された前記送信信号の組を出力する、通信システム。 - 複数のアンテナを有する送信装置から送信された送信信号の組を、複数のアンテナを介してそれぞれ受信し、前記送信信号の組に対応する受信信号の組から前記送信信号の組に含まれる各送信信号を分離する通信装置による通信方法であって、
前記受信信号の組の受信状態に応じて前記送信信号の組の候補の数を調整し、
前記送信信号の組の候補のうち、前記受信信号の組となる事後確率が最も高い候補を前記送信信号の組として推定し、
前記推定に係る演算量を計数し、
前記送信信号の組の推定を終了する前に該演算量が所定の閾値に達した場合に前記送信信号の組の復号に用いられる所定の信号を出力し、一方、該演算量が所定の閾値に達する前に前記送信信号の組の推定を終了した場合には、前記推定した送信信号の組を出力する、
ことを含み、
前記所定の信号を出力することは、前記受信信号の組となる事後確率が最も高い候補を前記送信信号の組として推定するための演算量よりも少ない演算量で前記受信信号の組から前記送信信号の組を推定し、前記所定の信号として、当該推定された前記送信信号の組を出力する、
通信方法。
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