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JP5613067B2 - 半導体ウエハ研磨用組成物、その製造方法、及び研磨方法 - Google Patents

半導体ウエハ研磨用組成物、その製造方法、及び研磨方法 Download PDF

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Description

本発明は、シリコンウエハあるいは表面に金属膜、酸化物膜、窒化物膜等(以下、金属膜等と記載する)が形成された半導体デバイス基板等の半導体ウエハの平面及びエッジ部分に研磨加工を施すウエハ研磨用組成物及びその製造方法に関する。更に本発明は前記ウエハ研磨用組成物を使用して半導体ウエハの平面及びエッジ部分の鏡面加工を行なう研磨方法に係る。
シリコン単結晶等半導体素材を原材料としたIC、LSIあるいは超LSI等の電子部品は、シリコンあるいはその他の化合物半導体の単結晶インゴットを薄い円板状にスライスしたウエハに多数の微細な電気回路を書き込み分割した小片状の半導体素子チップを基に製造されるものである。インゴットからスライスされたウエハは、ラッピング、エッチング、更には研磨(以下ポリッシングと記載することもある)という工程を経て、平面及びエッジ面が鏡面に仕上げられた鏡面ウエハに加工される。ウエハは、その後のデバイス工程にてその鏡面仕上げされた表面に微細な電気回路が形成されて行くのであるが、現在、LSIの高速化の観点から、配線材料は従来のAlからより電気抵抗の低いCuに、配線間の絶縁膜は、シリコン酸化膜からより誘電率の低い低誘電率膜に、更にCuと低誘電率膜の間に、Cuが低誘電率膜中に拡散することを防止するためのタンタルや窒化タンタルによるバリア膜を介した構造を有する配線形成プロセスに移行しつつある。こうした配線構造の形成と高集積化のために、層間絶縁膜の平坦化、多層配線の上下配線間の金属接続部(プラグ)形成や埋め込み配線形成などに繰り返し頻繁に研磨工程が行われる。この平面の研磨においては、合成樹脂発泡体あるいはスウェード調合成皮革等よりなる研磨布を展張した定盤上に半導体ウエハを載置し、押圧回転しつつ研磨用組成物溶液を定量的に供給しながら加工を行なう方法が一般的である。
エッジ面は上記の金属膜等が不規則に堆積した状態となっている。半導体素子チップに分割されるまではウエハは最初の円板状の形状を保ったままエッジ部を支えにした搬送等の工程が入る。搬送時にウエハの外周側面エッジが不規則な構造形状であると、搬送装置との接触により微小破壊が起こり微細粒子を発生する。その後の工程で発生した微粒子が散逸して精密加工を施した面を汚染し、製品の歩留まりや品質に大きな影響を与える。この微粒子汚染を防止するために、金属膜等の形成後に半導体ウエハのエッジ部分を鏡面研磨する加工が必要となっている。
上述のエッジ研磨は、研磨布支持体の表面に、合成樹脂発泡体、合成皮革あるいは不織布等からなる研磨布を貼付した研磨加工機に、半導体ウエハのエッジ部分を押圧しながら、シリカ等の研磨砥粒を主成分とする研磨用組成物溶液を供給しつつ、研磨布支持体とウエハもしくはどちらか一方を回転させて達成される。この際用いられる研磨用組成物の砥粒としては、コロイダルシリカやヒュームドシリカ、セリア、アルミナなどが提案されている。特にコロイダルシリカやヒュームドシリカは微細な粒子であるため平滑な鏡面を得られ易く注目されている。
このような研磨用組成物は「スラリー」とも呼ばれ、以下にそのように記載することもある。
シリカ砥粒を主成分とする研磨用組成物は、アルカリ成分を含む溶液が一般的で、加工の原理は、アルカリ成分による化学的作用、具体的には酸化珪素膜や金属膜等の表面に対する浸蝕作用とシリカ砥粒の機械的な研磨作用を併用したものである。具体的には、アルカリ成分の侵食作用により、ウエハ等被加工物表面に薄い軟質の浸蝕層が形成される。その浸蝕層を微細砥粒粒子の機械的研磨作用により除去する機構と推定されており、この工程を繰り返すことにより加工が進むと考えられている。被加工物の研磨後、洗浄工程が施され被加工面及びエッジ部からシリカ砥粒やアルカリ液が取り除かれる。
この洗浄工程において、ウエハ表面に研磨砥粒が残存する問題が指摘されている。ウエハ表面の砥粒の残存は研磨条件や洗浄方法により大きく改善することが可能であるが、反面研磨速度の大幅な低下、洗浄方法の煩雑化を伴い、課題の解決に至っていない。
さらに、デバイス配線の微細化は年々顕著になってきており、デバイスの配線幅の微細化が進むにつれ研磨後、半導体ウエハ表面に対しいっそうの清浄度が要求される。半導体ウエハの研磨に用いる研磨剤には、前述の通り数十nm程度の粒子径の研磨砥粒が含まれている。従来は、配線幅に対し研磨砥粒の粒子径が十分小さいため半導体ウエハ表面に生じる研磨砥粒の残存は大きな課題とならなかった。しかし、デバイス配線の微細化により、研磨砥粒の粒子径とデバイスの配線幅がほぼ同じ大きさとなり、半導体ウエハ表面に対する研磨砥粒の残存はデバイスの動作不良をもたらすため、深刻な課題となっている。
特開昭62−101034号公報(第5頁) 特開平2−146732号公報(特許請求の範囲) 特開平11−60232号公報(第2頁) 特開平6−53313号公報(第3頁) 特開平8−83780号公報(第5頁) 特開平9−193004号公報(特許請求の範囲) 特開平3−202269号公報(特許請求の範囲及び第7頁) 特開2002−105440号公報(第2頁) 特開2003−89786号公報 特開平11−302634号公報(特許請求の範囲) 特開2000−80349号公報(特許請求の範囲)
従来から半導体ウエハの鏡面研磨では、様々な研磨用組成物が提案されている。たとえば、特許文献1では、炭酸ナトリウムと酸化剤を含有するコロイダルシリカが開示されている。特許文献2には、エチレンジアミンを含有するコロイダルシリカが開示されている。特許文献3には、繭状の形状をしたシリカ粒子の使用が記載されている。特許文献4には、エチレン・ジアミン・ピロカテコールとシリカの微粉末を含有する水溶液を用いたデバイスウエハの研磨方法が開示されている。特許文献5には、グリシン、過酸化水素、ベンゾトリアゾールとシリカの微粉末を含有する水溶液を用いた半導体ウエハの研磨方法が開示されている。特許文献6には、KOH水溶液に平均粒子径5〜30nmのヒュームドシリカを分散した研磨剤とその製法が開示されている。特許文献7には、カチオン交換によりナトリウムを除去したコロイダルシリカの研磨スラリーが記載されており、研磨促進剤としてアミンの添加及び殺細菌剤としての第4アンモニウム塩の添加が提案されている。特許文献8には、特定のアミンの使用が記載されている。特許文献9には、コロイダルシリカの粒子成長工程で使用するアルカリ剤として、水酸化ナトリウムの代わりに水酸化テトラメチルアンモニウムを使用してコロイダルシリカを製造し、実質的にナトリウムを含有しない研磨用高純度コロイダルシリカが記載されている。特許文献10には、強酸と強塩基、弱酸と弱塩基あるいは弱酸と弱塩基の何れかの組み合わせのものを添加することによって、pH8.7〜10.6の間で緩衝作用を有する緩衝溶液として調整された酸化珪素コロイド溶液が記載されている。特許文献11には、アルカリ成分と酸成分とを加えた緩衝作用を持つ研磨用組成物であって、アルカリ成分として第4アンモニウムを用いたものが記載されている。
上記特許文献1、特許文献2のようにコロイダルシリカを用いる場合には不純物の問題がある。コロイダルシリカは珪酸ソーダを原料として製造され、ナトリウムなどのアルカリ金属が比較的多く含まれており、砥粒残りの起きやすい材料である。特許文献3の繭状の形状をしたシリカ粒子は、有機珪素化合物を原料にして製造されるので高純度であり、アルカリ金属を含まない点で優れているが、このシリカ粒子は柔らかいため、研磨速度が低いことが欠点である。特許文献4、特許文献5ではアルカリ金属を含まない点で優れているが、シリカの微粉末を用いる記載であるからヒュームドシリカの使用であり、研磨速度は高いが研磨面にスクラッチが発生しやすくなる。特許文献6はヒュームドシリカを用いたスラリーであり、研磨速度は高いが研磨面にスクラッチが発生しやすくなり、かつKOH水溶液を使用しており適切な材料ではない。特許文献7に記載の低ナトリウムのコロイダルシリカは同文献7ページに明記されているように、研磨促進剤はアミンであり、第4アンモニウム塩は研磨促進効果も有する殺細菌剤として微量添加されている。実施例ではアミンとしてはアミノエチルエタノールアミンとピペラジンの使用が記載されている。最近になって、アミンはその金属キレート形成作用のため、ウエハの金属汚染、特に銅汚染の原因になることが判ってきた。また、同文献ではpH調製にKOHを使用と記載されナトリウム量の低減を課題としている。特許文献8にはアミノエチルエタノールアミンによるウエハ汚染の危険性が記載されている。特許文献9記載のコロイダルシリカは、水相及び粒子表面、粒子内部にもナトリウムが存在しないため極めて好ましい研磨剤である。しかしながら、水酸化第4アンモニウムだけでは研磨時のpH変動が大きく、大気中の炭酸ガスによるpH低下も大きいため、安定した研磨速度が得られない。
本発明の目的は、半導体ウエハ表面に生じるヘイズやピットの発生を抑制し、かつ高い研磨速度を維持しつつ、良好な面粗さが得られる半導体ウエハの平面及びエッジ部分の鏡面研磨用組成物及びその製造方法を提供することにある。さらに本発明の他の目的は、前記研磨用組成物を用いた、半導体ウエハの平面及びエッジ部分の鏡面研磨方法を提供することにある。
本発明者等は、カリウムイオンの存在下で活性珪酸を原料として製造されるコロイダルシリカを含有する半導体ウエハ研磨用組成物であって、該コロイダルシリカは、カリウムイオンを含有し且つ透過型電子顕微鏡観察による長径/短径比が1.2〜10の範囲にある非球状の異形シリカ粒子群を含有することを特徴とする半導体ウエハ研磨用組成物を用いることにより、半導体ウエハの平面及びエッジ部分の鏡面研磨加工が効果的に行えることを見出し、本発明を完成するに到った。
カリウムイオンの供給源となる化合物は、ハロゲン化カリウムであることが好ましく、フッ化カリウムであることがより好ましい。
前記半導体ウエハ研磨用組成物は、25℃における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が8.0〜12.5の弱酸及び第4アンモニウム塩基を組み合わせた緩衝溶液を含み、かつ25℃においてpH8〜11の間で緩衝作用を有することが好ましい。
前記半導体ウエハ研磨用組成物は、コロイド溶液全体に対してシリカ濃度が10〜50重量%である水分散液であることが好ましい。
また、前記半導体ウエハ研磨用組成物は、25℃における導電率がシリカ粒子1重量%あたり15mS/m以上であることが好ましい。
前記導電率は、強酸と第4アンモニウム塩基との塩を添加することによって調整されていることが好ましい。
前記強酸と第4アンモニウムとの塩としては、硫酸第4アンモニウム、硝酸第4アンモニウムまたはフッ化第4アンモニウムであることが好ましい。
前記弱酸を構成する陰イオンは、炭酸イオン及び炭酸水素イオンのうちの少なくとも1種であり、かつ第4アンモニウムが、コリンイオン、テトラメチルアンモニウムイオン及びテトラエチルアンモニウムイオンのうちの少なくとも1種であることが好ましい。コリンはトリメチル(ヒドロキシエチル)アンモニウムの通称である。
また、前記半導体ウエハ研磨用組成物中のコロイダルシリカのシリカ粒子の透過型電子顕微鏡観察による平均短径が5〜10nmであることが好ましい。
また、本発明の第二の発明は、希釈した珪酸ナトリウムをカチオン交換樹脂に接触させ、ナトリウムイオンを除去して活性珪酸水溶液を調製し、次いで活性珪酸水溶液にカリウムイオンの供給源とアルカリ材料を添加してpHを8〜11として加熱してコロイド粒子を成長させ、限外ろ過により濃縮してシリカ濃度が10〜50重量%のコロイダルシリカを作製し、該コロイダルシリカをシリカ濃度2〜50重量%に調整すると同時に緩衝組成となるよう弱酸と第4アンモニウム塩基を加えることを特徴とする半導体ウエハ研磨用組成物の製造方法である。
本発明の第三の発明は、表面に研磨布を貼付した回転可能な定盤と半導体ウエハを接触させ、前記の半導体ウエハ研磨用組成物を供給しつつ、定盤及び/または半導体ウエハを回転させて半導体ウエハの平面を研磨することを特徴とする研磨方法である。
本発明の第四の発明は、表面に研磨布を貼付したドラム形状の研磨部材または円弧状の作業面を持つ研磨部材と半導体ウエハのエッジ部分を相対的に押圧し、前記の半導体ウエハ研磨用組成物を供給しつつ、研磨部材及び/または半導体ウエハを回転させながら、半導体ウエハのエッジ部分を研磨することを特徴とする研磨方法である。
本発明による半導体ウエハ研磨用組成物を用いれば、半導体ウエハ等の研磨において平面部でのピットやヘイズの発生が起こりにくく、且つ高研磨速度がえられ、砥粒の残存(以下、「砥粒残り」と記す)を起こしにくいという卓越した効果が得られる。「砥粒残り」とは、研磨中に研磨用組成物の砥粒成分がウエハの平面部分に固着してしまい、洗浄後にも平面部分に砥粒が残留している状態である。本発明により、従来比較的対策が不十分であった平面部の砥粒残りを解決し、ウエハの鏡面研磨加工において優れた研磨力とその持続性をもった研磨用組成物が得られたものであり、関連業界に及ぼす効果は極めて大である。
製造例1で得られたコロイダルシリカのTEM写真である。 製造例2で得られたコロイダルシリカのTEM写真である。 比較製造例1で得られた球状のシリカ粒子よりなるコロイダルシリカのTEM写真である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の半導体ウエハ研磨用組成物は、カリウムイオンの存在下で活性珪酸を原料として製造されるコロイダルシリカを含有するものである。このコロイダルシリカは、カリウムイオンを含有し且つ透過型電子顕微鏡観察による長径/短径比が1.2〜10の範囲にある非球状の異形シリカ粒子群を含有することを特徴とする。このコロイダルシリカのシリカ粒子の透過型電子顕微鏡観察による平均短径は5〜10nmであることが好ましい。 本発明における長径/短径比は、得られたコロイダルシリカの透過型電子顕微鏡写真にスケールをあてて、ランダムに選択したシリカ粒子100個について、シリカ粒子の最も長い辺aと最も短い辺bとを測定し、この値(a1、a2、・・・、a100及びb1、b2、・・・、b100)を用いてそれぞれの粒子の長径/短径比(a1/b1、a2/b2、・・・、a100/b100)を算出し、最小値側の5点の値の算術平均値を上限とし、最大値側の5点の値の算術平均値を下限としたものである。また、本発明における長径/短径比の平均値とは、得られたコロイダルシリカの透過型電子顕微鏡写真にスケールをあてて、ランダムに選択した粒子100個について、シリカ粒子の最も長い辺aとシリカ粒子の最も短い辺bとを測定し、この値(a1、a2、a3からa100及びb1、b2、b3からb100)を用いてそれぞれの粒子の長径/短径比(a1/b1、a2/b2、a3/b3からa100/b100)を算出し、最大値側及び最小値側の5点の値を除いた90点の算術平均値である。
本発明の半導体ウエハ研磨用組成物において、コロイド溶液全体に対してシリカ濃度が2〜50重量%である水分散液であることが好ましい。研磨用組成物の研磨力をより向上させる観点から、シリカの濃度は、10〜25重量%であることがより望ましい。
さらに、本発明においては、実際の研磨加工時に安定な研磨力を持続するために、溶液全体のpHを8〜11の範囲に保つことが好ましい。pHが8未満であると研磨速度は低下し実用の範囲からは外れることがある。また、pHが11を超えると、研磨部以外でのエッチングが強くなりすぎ、ヘイズやピットが発生したり、またシリカ粒子が凝集を始めるため研磨用組成物の安定性が低下しこれも実用の範囲から外れることがある。
さらに、このpHは摩擦、熱、外気との接触あるいは他の成分との混合等、考えられる外的条件により容易に変化しないことが好ましい。特にエッジ研磨においては、研磨用組成物は循環流として使用される。すなわち、スラリータンクから研磨部位へ供給された半導体ウエハ研磨用組成物は、スラリータンクへ戻す方式で使用される。アルカリ剤だけを含む半導体ウエハ研磨用組成物は、使用時に短時間でpHが低下してしまう。これは、被研磨物の溶解や洗浄水の混入によるもので、pHの変動がもたらす研磨速度の変動は、研磨不足もしくは、研磨を行いすぎるために生じるオーバーポリッシュを起こしやすくなる。
本発明の研磨用組成物のpHを一定に保つために好ましくは、25℃における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が8.0〜12.5の弱酸及び第4アンモニウム塩基を組み合わせて緩衝溶液組成とするのが良い。この場合もpH8〜11の間で緩衝作用を有することが好ましい。
弱酸を構成する陰イオンは、炭酸イオン及び/または炭酸水素イオンであり、かつ第4アンモニウム強塩基を構成する陽イオンがコリンイオン、テトラメチルアンモニウムイオンまたはテトラエチルアンモニウムイオンのうち少なくとも一つであることが好ましい。その他の第4アンモニウムイオンとしては、炭素数4以下のアルキル基または炭素数4以下のヒドロキシアルキル基から構成される第4アンモニウムイオンが好ましく、アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基であり、ヒドロキシアルキル基としてはヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基である。具体的にはテトラプロピルアンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン、メチルトリヒドロキシエチルアンモニウムイオン、トリエチル(ヒドロキシエチル)アンモニウムイオンなどが入手しやすく、好ましい。更にその他の第4アンモニウムイオンとしては、ベンジルトリメチルアンモニウムイオン、フェニルトリメチルアンモニウムイオンなども入手しやすく、好ましい。第4アンモニウムイオンは有機基の種類によりウエハに対する腐食性および研磨性能が異なり、また砥粒の洗浄性も異なるため、適宜選択して用いることが好ましく、複数を組み合わせて用いることも好ましい。
25℃における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が8.0未満の場合、pHを上昇させるために、弱酸及び強塩基を大量に添加することが必要となるため好ましくない。25℃における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が12.5より大きい場合、pHを8〜11の範囲で安定させる大きな緩衝作用を持つ緩衝溶液を形成しにくいため好ましくない。
本発明において、緩衝作用を有する研磨用組成物溶液の形成に使用する弱酸としては、炭酸(pKa=6.35)、炭酸水素(pKa=10.33)が好ましく、ホウ酸(pKa=9.24)、燐酸(pKa=2.15、7.20、12.35)類及び水溶性の有機酸等があげられ、またその混合物であってもかまわない。また、強塩基としては、第4アンモニウムの水酸化物が使用される。本発明で述べる緩衝溶液とは、上述の組合せで形成され、溶液の中で弱酸が価数の異なるイオンとして解離している状態、または、解離状態と未解離状態が共存している溶液を示し、少量の酸または、塩基が混入してもpHの変化が少ないことが特徴である。
本発明においては、半導体ウエハ研磨用組成物溶液の導電率を高くすることにより、研磨加工速度を著しく向上することができる。導電率とは液中の電気の通り易さを示す数値であり、単位長さあたりの電気抵抗値の逆数値である。本発明においては単位長あたりの導電率の数値(micro・Siemens)をシリカ1重量%当たりに換算した数値で示す。本発明においては、25℃における導電率が15mS/m/1%−SiO以上であれば研磨加工速度の向上に対して好ましく、20mS/m/1%−SiO以上であれば更に好ましい。塩類の添加はコロイドの安定性を低下させるため、添加には上限がある。上限はシリカの粒子径によって異なるが、概ね60mS/m/1%−SiO程度である。
上述のように、この加工は、その成分であるアルカリの化学的作用、具体的には酸化珪素膜や金属膜等の被加工物に対する浸蝕性を応用したものである。すなわち、アルカリの腐食性により、ウエハ等被加工物表面に薄い軟質の浸蝕層が形成される。その薄層を微細な砥粒粒子の機械的作用により除去してゆくことにより加工が進むのである。金属膜の浸蝕は金属が酸化される反応であり、金属表面は接触している溶液から電子を受け取り、水酸化金属イオンとして溶液に移動する。この電子の授与が速やかに進行するためには、溶液の導電率が高いことが必要である。
導電率を上昇させる方法としては、次の二方法がある。一つは緩衝溶液の濃度を高くする方法、もう一つは塩類を添加する方法である。緩衝溶液の濃度を高くするには、酸と塩基とのモル比を変えずに濃度のみを高くすればよい。塩類を添加する方法に用いる塩類は、酸及び塩基の組み合わせより構成されるが、酸としては、強酸、弱酸いずれであってもかまわず、鉱酸及び、有機酸が使用でき、その混合物でもよい。塩基としては、水溶性の第4アンモニウムの水酸化物が使用される。弱酸及び強塩基、強酸及び弱塩基、弱酸及び弱塩基の組み合わせで添加する場合は、緩衝溶液のpHを変化させることがあるため、大量に添加することは望ましくない。前述の二方法を併用してもかまわない。
強酸と第4アンモニウム塩基との塩としては、硫酸第4アンモニウム、硝酸第4アンモニウム及びフッ化第4アンモニウムのうちの少なくとも1種であることが好ましい。第4アンモニウム塩基を構成する陽イオンは、コリンイオン、テトラメチルアンモニウムイオン及びテトラエチルアンモニウムイオンのうちの少なくとも1種であることが好ましい。その他の第4アンモニウムイオンとしては、前記の物が使用される。
また、本発明の半導体ウエハ研磨用組成物は、銅と水不溶性のキレート化合物を形成するキレート化剤を含有していることも好ましい。例えば、キレート化剤としては、ベンゾトリアゾールのようなアゾール類やキノリノール、キナルジン酸のようなキノリン誘導体など公知の化合物が好ましい。
本発明の半導体ウエハ研磨用組成物の物性を改良するため、界面活性剤、分散剤、消泡剤、沈降防止剤などを併用することができる。界面活性剤、分散剤、消泡剤、沈降防止剤としては、水溶性の有機物、無機層状化合物などがあげられる。また、本発明の半導体ウエハ研磨用組成物は水溶液としているが、有機溶媒を添加してもかまわない。本発明の半導体ウエハ研磨用組成物は、研磨時にコロイダルアルミナ、コロイダルセリア、コロイダルジルコニア等の他の研磨剤、塩基、添加剤、水等を混合して調製してもよい。
本発明の半導体ウエハ研磨用組成物は、希釈した珪酸ナトリウムをカチオン交換樹脂に接触させ、ナトリウムイオンを除去して活性珪酸水溶液を調製し、次いで活性珪酸水溶液にカリウムイオンの供給源とアルカリ材料を添加してpHを8〜11として加熱してコロイド粒子を成長させ、限外ろ過により濃縮してシリカ濃度が10〜50重量%のコロイダルシリカを作製し、該コロイダルシリカをシリカ濃度2〜50重量%に調整すると同時に緩衝組成となるよう弱酸と第4アンモニウム塩基を加えることにより製造される。
製造時に使用するカリウムイオンの供給源となる化合物としては、その種類は特に限定されるものではないが、ハロゲン化カリウムが好ましく、フッ化カリウムがより好ましく使用できる。
シリカ粒子形成時に添加するカリウムイオンの量は、活性珪酸のシリカ量とカリウムイオンの存在量がシリカ/カリウムのモル比で30〜100の範囲であることが好ましい。この範囲よりカリウムイオンが多くても増量効果はなく、この範囲よりカリウムイオンが少ないと球状のシリカ粒子が生成しやすくなる。シリカ粒子成長時には、シリカ粒子形成時に添加したカリウムイオンが残存しているので、カリウムイオンを添加してよいし、添加しなくてもよい。カリウムイオンを添加する場合、カリウムイオンの量はシリカ粒子形成時よりも少なくすることができ、シリカ/カリウムイオンのモル比で50〜200であることが好ましい。シリカ粒子成長時のカリウムイオンの量が少なくなるとシリカ粒子の形状が球状に近くなる。また、カリウムイオンは限外濾過による濃縮工程で、水とともに排出されて減量する。従って、最終的に得られるコロイダルシリカのカリウムイオン量は、数十ppm〜数千ppmである。
なお、本発明におけるシリカ/カリウムイオンのモル比とは、活性珪酸水溶液のシリカ濃度より求めたSiO2のモル数と、活性珪酸水溶液に添加するカリウムイオンのモル数とから算出したものである。
本発明における非球状の異形シリカ粒子群を含有するコロイダルシリカとは、卵形、落花生型、繭形、棒状、屈曲した棒状など様々な形状を有し且つその形状が個々に異なるシリカ粒子を含有するコロイダルシリカである。具体的には、図1及び2に示されるような形状のシリカ粒子を含有するコロイダルシリカである。このシリカ粒子の長径/短径比は1.2〜10の範囲にある。このシリカ粒子は、非球状のシリカ粒子が大半を占めており、一部には球状のシリカ粒子も存在する。図1及び2に示したシリカ粒子は一例であって、製造条件によってその形状は様々となるが、本発明のコロイダルシリカでは、真球状でないシリカ粒子が大半を占めている。
コロイダルシリカの製造方法は、水ガラス法の活性珪酸水溶液をシリカ源とし、粒子形成工程においてカリウムイオンとアルカリ材料とを使用することを特徴とする。粒子成長工程では、活性珪酸水溶液とアルカリ材料とカリウムイオンとを添加するか、または活性珪酸水溶液とアルカリ材料とを添加することを特徴とする。アルカリ材料としては、水酸化ナトリウムのような水酸化アルカリ金属、水酸化第4アンモニウム等を用いることができる。水酸化第4アンモニウムとしては、水酸化テトラメチルアンモニウム、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化トリメチル−2−ヒドロキシエチルアンモニウム(別名、水酸化コリン)等が挙げられる。アルカリ材料として水酸化カリウムを使用すれば、他のカリウムイオンの供給源となる化合物を加える必要はなくなる。
まず、原料として用いる珪酸アルカリ水溶液としては、通常、水ガラス(水ガラス1号〜4号等)と呼ばれる珪酸ナトリウム水溶液が好適に用いられる。このような珪酸ナトリウム水溶液は比較的安価であり、容易に手に入れることができる。また、Naイオンを嫌う半導体用途では、珪酸ナトリウム水溶液の代わりに珪酸カリウム水溶液を原料として用いることが好ましい。固体状のメタ珪酸アルカリを水に溶かして珪酸アルカリ水溶液を調製する方法もある。メタ珪酸アルカリは晶析工程を経て製造されるため、不純物の少ないものがある。珪酸アルカリ水溶液は、必要に応じて水で希釈して使用する。
本発明で使用するカチオン交換樹脂は、公知のものを適宜選択して使用することができ、とくに制限されない。珪酸アルカリ水溶液とカチオン交換樹脂との接触工程は、例えば、珪酸アルカリ水溶液をシリカ濃度3〜10重量%に水希釈し、次いでH型強酸性カチオン交換樹脂に接触させて脱アルカリし、必要に応じてOH型強塩基性アニオン交換樹脂に接触させて脱アニオンすることによって行うことができる。この工程により、活性珪酸水溶液が調製される。接触条件の詳細は、従来から既に様々な提案があり、本発明ではそれら公知のいかなる条件も採用することができる。
次いで、カリウムイオンの存在下でのシリカ粒子の形成を行う。この粒子形成工程では、カリウムイオンの供給源となる化合物の添加を行う以外は常法の操作が行われる。例えば、pHが8以上となるようにカリウムイオンとアルカリ材料を添加し、60〜240℃に加熱することでシリカ粒子を形成するができる。
次いで、上記で形成されたシリカ粒子を種ゾルとするビルドアップの方法を用いた粒子成長を行う。この粒子成長工程では、pHが8以上の種ゾルを60〜240℃に加熱し、pHを8〜11に維持しながら、活性珪酸水溶液とカリウムイオンの供給源となる化合物とアルカリ材料とを添加するか、あるいは活性珪酸水溶液とアルカリ材料とを添加してシリカ粒子を成長させる。このようにして、シリカの粒子を成長させて平均短径が好ましくは5〜20nm、より好ましくは5〜10nmの粒子とすることができる。平均短径が10nmを超えると、粒子形状が徐々に球形に近くなる。
上記粒子形成工程及び粒子成長の工程を経て得られたコロイダルシリカは、必要に応じて、コロイダルシリカの濃縮を行うことができる。シリカの濃縮は、水分の蒸発濃縮でもよいが、エネルギー的には限外濾過の方が有利である。
限外濾過によりシリカを濃縮するときに使用される限外濾過膜について説明する。限外濾過膜が適用される分離は、1nmから数ミクロンの粒子を対象とするが、溶解した高分子物質をも対象とするため、ナノメータ域では濾過精度を分画分子量で表現している。本発明では、分画分子量15,000以下の限外濾過膜を好適に使用することができる。この範囲の膜を使用すると1nm以上の粒子は分離することができる。更に好ましくは分画分子量3,000〜15,000の限外濾過膜を使用する。3,000未満の膜では濾過抵抗が大きすぎて処理時間が長くなり不経済であり、15,000を超えると、精製度が低くなる。膜の材質は、ポリスルホン、ポリアクリルニトリル、焼結金属、セラミック、カーボンなどあり、いずれも使用できる。耐熱性や濾過速度などの点からポリスルホン製の膜が使用しやすい。膜の形状は、スパイラル型、チューブラー型、中空糸型などあり、いずれも使用できる。中空糸型膜がコンパクトで使用しやすい。また、限外濾過工程が、カリウムイオンの洗い出し除去をかねている場合、必要に応じて、目標シリカ濃度に達した後も純水を加えるなどして、更に洗い出し除去を行って、カリウムイオンの除去率を高める作業を行うこともできる。この工程でシリカの濃度が10〜50重量%となるように濃縮するのが好ましい。こうして得られたコロイダルシリカをシリカ濃度2〜50重量%に調整すると同時に緩衝組成となるよう弱酸と第4アンモニウム塩基を加えればよい。得られた半導体ウエハ研磨用組成物は、その使用時に純水で希釈し必要に応じて弱酸、強塩基、脱イオン水、及び導電率調整のための塩類等を適宜加えることが好ましい。
次に、本発明の半導体ウエハ研磨用組成物を用いた半導体ウエハの研磨加工方法について説明する。
平面研磨の場合、表面に合成樹脂発泡体あるいはスウェード調合成皮革等よりなる研磨布を貼付した回転可能な定盤と被加工物の研磨面を接触させ、酸化珪素の微粒子を水に分散させた研磨用組成物等を定量的に供給しがら、定盤及び被加工物もしくはそのどちらか一方を回転させて被加工物の研磨面を研磨加工する方法で行われる。本発明に用いる平面ポリッシング用加工機とは、例えばスピードファム社製SH−24片面研磨装置、FAM−20B両面研磨装置等に示される装置である。
エッジ研磨の場合、一般的には回転可能な研磨布支持体の表面に、合成樹脂発泡体、合成皮革あるいは不織布等からなる研磨布を貼付した研磨加工機に、ワーク(被加工物)であるべべリング(面取り)を施したシリコンウエハ等のエッジ部分を回転させつつ傾斜押圧し、研磨用組成物を供給しながら、エッジ部分の研磨加工を行なう方法で行われる。本発明に用いるエッジポリッシング用加工機とは、例えばスピードファム社製EP−IV型エッジポリッシュ装置に示されるようなものであり、表面に研磨布を貼付した回転可能な研磨布支持体と、ワークを把持し回転し任意の角度で傾斜させる把持部とからなり、該把持部に取り付けられたワークのエッジ部分を前記研磨布支持体に押圧し、本発明の半導体ウエハ研磨用組成物を供給しながらワークと研磨布支持体の双方を回転せしめ、ワークのエッジ部分の鏡面研磨加工を行なう。即ち、回転しつつ少しずつ上昇あるいは下降して位置を変えてゆく研磨布支持体に、ワークを回転させながら一定の角度で押しあて、本発明の半導体ウエハ研磨用組成物を加工部分に滴下しながら研磨を行なう。本発明の半導体ウエハ研磨用組成物を用いた半導体ウエハの研磨加工方法は以下の実施例にて具体的に説明する。なお、装置については上記の記載に限定されるものではなく、例えば特開2000−317788号公報、特開2002−36079号公報などに記載のいかなる装置も使用可能である。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。実施例での測定は以下の装置を使用した。
(1)TEM観察:(株)日立製作所、透過型電子顕微鏡H−7500型を使用した。
(2)金属元素分析:(株)堀場製作所、ICP発光分析計、ULTIMA2を使用した。
〔製造例1〕
(活性珪酸水溶液の調製)
脱イオン水13kgに3号珪酸ソーダ(SiO:28.8重量%、NaO:9.7重量%、HO:61.5重量%)2.1kgを加えて均一に混合しシリカ濃度4.0重量%の希釈珪酸ソーダを作製した。この希釈珪酸ソーダを予め塩酸によって再生したH型強酸性カチオン交換樹脂(オルガノ(株)製アンバーライト(登録商標)IR120B)4,000mlのカラムに通して脱アルカリし、シリカ濃度3.5重量%でpH2.9の活性珪酸水溶液15kgを得た。
(種ゾルの作製)
次いで、得られた活性珪酸水溶液にカリウムイオンの供給源となる化合物を添加した後、アルカリ剤を加えてアルカリ性にして加熱し、シリカ粒子を形成させた。すなわち、得られた活性珪酸水溶液の一部5,000gに、攪拌下、フッ化カリウム水溶液をシリカ/カリウムイオンのモル比が40となるように添加した後、5重量%水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH8とし、加熱して100℃に1時間保持した後、放冷した。得られたコロイダルシリカ(種ゾル)は、水の蒸発で減量しており、シリカ濃度は約4重量%であった。また、カリウムイオン濃度は約0.065重量%であった。得られたコロイダルシリカは、透過型電子顕微鏡(TEM)観察による平均短径が5〜6nmであり、長径/短径比が1.5〜6の範囲にあり、長径/短径比の平均値が4である非球状の異形シリカ粒子群を含有するものであることを確認した。
(シリカ粒子の成長)
次いで、上記の種ゾルを再度加熱して100℃とし、ビルドアップの方法をとり、10,000gの活性珪酸水溶液を2時間かけて添加した。活性珪酸水溶液の添加中、5重量%水酸化ナトリウム水溶液を同時添加しpH9〜10を維持した。同時添加終了後、100℃に1時間保持して熟成を行った後、放冷した。得られたコロイダルシリカは25℃でのpHが10.4であり、透過型電子顕微鏡(TEM)観察よる平均短径が約10nmであり、長径/短径比が2〜10の範囲にあり、長径/短径比の平均値が6である非球状の異形シリカ粒子群を含有するものであることを確認した。また、シリカ/カリウムイオンのモル比は120と算出された。TEM写真を図1に示した。
(コロイダルシリカの濃縮)
次いで、得られたコロイダルシリカを分画分子量6,000の中空糸型限外濾過膜(旭化成(株)製マイクローザ(登録商標)UFモジュールSIP−1013)を用いてポンプ循環送液による加圧濾過を行い、シリカ濃度が20重量%以上となるまで濃縮した。得られたコロイダルシリカの性状を表1に示した。カリウムイオン濃度は約0.031重量%であったので、酸化物換算してKO濃度で0.037重量%と記載した。また、シリカ/カリウムイオンのモル比は210と算出された。
〔製造例2〕
(種ゾルの作製)
上記製造例1においてシリカ/カリウムイオンのモル比を80に変更した以外は同じ操作でコロイダルシリカを合成した。得られたコロイダルシリカ(種ゾル)は、水の蒸発で減量しており、シリカ濃度は約4重量%であった。また、カリウムイオン濃度は約0.033重量%であった。得られたコロイダルシリカは、透過型電子顕微鏡(TEM)観察による平均短径が5〜6nmであり、長径/短径比が1.5〜4の範囲にあり、長径/短径比の平均値が3である非球状の異形シリカ粒子群を含有するものであることを確認した。
(シリカ粒子の成長)
次いで、上記の種ゾルを用いて、上記製造例1と同じ操作で粒子成長を行った。得られたコロイダルシリカは25℃でのpHが10.3であり、透過型電子顕微鏡(TEM)観察よる平均短径が約10nmであり、長径/短径比が2〜4の範囲にあり、長径/短径比の平均値が2である非球状の異形シリカ粒子群を含有するものであることを確認した。TEM写真を図2に示した。
(コロイダルシリカの濃縮)
次いで、得られたコロイダルシリカを分画分子量6,000の中空糸型限外濾過膜(旭化成(株)製マイクローザ(登録商標)UFモジュールSIP−1013)を用いてポンプ循環送液による加圧濾過を行い、シリカ濃度が20重量%以上となるまで濃縮した。得られたコロイダルシリカの性状を表1に示した。カリウムイオン濃度は約0.041重量%であったので、酸化物換算してKO濃度で0.049重量%と記載した。また、シリカ/カリウムイオンのモル比は330と算出された。
Figure 0005613067
〔比較製造例1〕
カリウムイオンの供給源となる化合物を添加しない以外は製造例1の粒子形成工程と同じ方法でコロイダルシリカを作製した。得られたコロイダルシリカは、透過型電子顕微鏡(TEM)観察による平均粒子径7nmの球状シリカ粒子よりなるコロイダルシリカであった。
続いて、得られたコロイダルシリカを再度加熱して100℃とし、ビルドアップの方法をとり、10,000gの活性珪酸水溶液を2時間かけて添加した。活性珪酸水溶液の添加中、pHが9.5〜10.5の範囲になるように5重量%水酸化ナトリウム水溶液を同時添加した。このシリカ粒子成長工程においてもカリウムイオンの供給源となる化合物は添加しなかった。同時添加終了後、100℃に1時間保持して熟成を行った後、放冷した。続いて、分画分子量6,000の中空糸型限外濾過膜(旭化成(株)製マイクローザ(登録商標)UFモジュールSIP−1013)を用いてポンプ循環送液による加圧濾過を行い、シリカ濃度が20重量%となるまで濃縮した。得られたコロイダルシリカのpHは9.9であった。透過型電子顕微鏡(TEM)によりシリカ粒子を観察したところ、平均粒子径15nmの球状シリカ粒子よりなるコロイダルシリカであることを確認した。TEM写真を図3に示した。
〔添加剤Aの製造例〕
純水37.5kgに試薬の95%硫酸37.5kgを加えて75kgの希釈硫酸を作製し、この希釈硫酸に25%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液265kgを滴下して、pH7に中和して、硫酸テトラメチルアンモニウム水溶液340kgを作製した。
〔添加剤Bの製造例〕
強攪拌下に25%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液164kgに炭酸ガスを吹き込み、pH8.4に中和して、33%炭酸水素テトラメチルアンモニウム水溶液184.2kgを作製した。これに25%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液149.1kgを添加混合して、333.3kgの緩衝組成用の混合テトラメチルアンモニウム溶液を作製した。
添加剤Bは、炭酸水素テトラメチルアンモニウムは弱酸としての炭酸(pKa=10.33)と強塩基との組み合わせになる塩であり本発明の緩衝溶液である。添加剤Bは、導電率を上げるための添加物である。
(実施例1及び2、比較例1)
<pH緩衝組成の半導体ウエハ研磨用組成物の調製>
製造例1、製造例2及び比較製造例1の調製方法によって作製したコロイダルシリカ17kgに前記添加剤A及び添加剤Bをそれぞれ表1の水準になるよう加えて24時間混合した。こうしてpH緩衝作用を有し、シリカ濃度20%の半導体ウエハ研磨用組成物を作製した。3種類の半導体ウエハ研磨用組成物をそれぞれ、実施例1、実施例2及び比較例1と略記して、その性状を表2に記載した。また、表中導電率「mS/m/1wt%−SiO」は導電率計を用いて各コロイダルシリカの導電率を測定し、測定値をシリカ濃度で除した値である。
Figure 0005613067
<平面研磨試験>
表2の半導体ウエハ研磨用組成物を表3に示した濃度に純水で希釈して研磨実験を行なった。シリコンウエハとしてCZ法で製造された抵抗率0.01Ω・cm、結晶方位<100>、伝導型P型の8インチエッチドシリコンウエハを用いた。結果を表3に記載した。
本発明に使用したウエハ研磨装置及び研磨条件は以下の通りである。
研磨条件は以下の方法で鏡面研磨を実施した。
研磨装置:スピードファム株式会社製 SH−24型
定盤回転数:70RPM
プレッシャープレート回転数:50RPM
研磨布:SUBA400(ニッタ・ハース社製)
荷重:150g/cm
半導体ウエハ研磨用組成物流量:80ml/分
研磨時間:10分
平面研磨終了後、半導体ウエハ研磨用組成物に代えて純水を流して半導体ウエハ研磨用組成物を洗い流し、研磨装置からウエハを取り外し、1%アンモニア水溶液及び純水を用いてブラシスクラブ洗浄後、窒素ブローを施しながらスピン乾燥を実施した。研磨速度は、研磨前後のシリコンウエハの重量差より求めた。研磨面の評価は、集光灯下で肉眼にてヘイズ及びピットの状態を観察した。
表3に示す結果から明らかなように、製造例1と製造例2の非球状のシリカ粒子を含有する半導体ウエハ研磨用組成物(実施例1及び2)は、球状シリカ粒子を含有する半導体ウエハ研磨用組成物(比較例1)よりも研磨速度が高く、ヘイズやピットの発生もなく、良好な研磨性能を示した。
Figure 0005613067
<エッジ研磨試験>
表2の半導体ウエハ研磨用組成物を表4に示したシリカ濃度となるよう純水で希釈して下記の研磨試験を行なった。シリコンウエハとして8インチのポリSi膜付シリコンウエハを用いた。結果を表4に記載した。
本発明に使用したウエハエッジ研磨装置及び研磨条件は以下の通りである。
研磨装置:スピードファム株式会社製、EPD−200X型エッジポリッシュ装置
ウエハ回転数:2000回/分
研磨時間:60秒/枚
半導体ウエハ研磨用組成物流量:3L/分
研磨布:SUBA400(ニッタ・ハース社製)
荷重:40N/ユニット
ウエハは連続して10枚を研磨し10枚目のウエハについて下記の評価試験を行った。
エッジ研磨終了後、半導体ウエハ研磨用組成物に代えて純水を流して半導体ウエハ研磨用組成物を洗い流し、研磨装置からウエハを取り外し、1%アンモニア水溶液及び純水を用いてブラシスクラブ洗浄後、窒素ブローを施しながらスピン乾燥を実施した。
上記にて得られたウエハについて、研磨面に生じるヘイズ及ピットの状態及びエッジポリッシュが不完全であることによって発生する削り残りを、集光灯下での目視観察及び、800倍での光学顕微鏡観察をワーク全周に対し実施した。研磨速度は、研磨前後のデバイスウエハの重量差より求めた。
Figure 0005613067
表4に示す結果から明らかなように、製造例1と製造例2の非球状のシリカ粒子を含有する半導体ウエハ研磨用組成物(実施例1及び2)は、球状シリカ粒子を含有する半導体ウエハ研磨用組成物(比較例1)よりも研磨速度が高く、ヘイズやピットの発生もなく、良好な研磨性能を示した。

Claims (9)

  1. カリウムイオンの存在下で活性珪酸を原料として製造されるコロイダルシリカを含有する半導体ウエハ研磨用組成物であって、該コロイダルシリカは、カリウムイオンを含有し且つ透過型電子顕微鏡観察による長径/短径比が1.2〜10の範囲にある非球状の異形シリカ粒子群を含有し、前記カリウムイオンの供給源となる化合物がフッ化カリウムであることを特徴とする半導体ウエハ研磨用組成物。
  2. 前記半導体ウエハ研磨用組成物は、25℃における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が8.0〜12.5の弱酸及び第4アンモニウム塩基を組み合わせた緩衝溶液を含み、かつ25℃においてpH8〜11の間で緩衝作用を有することを特徴とする請求項に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
  3. 前記半導体ウエハ研磨用組成物は、強酸と第4アンモニウム塩基との塩を含有し、25℃における導電率が、シリカ粒子1重量%あたり15mS/m以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
  4. 前記強酸と第4アンモニウム塩基との塩が、硫酸第4アンモニウム、硝酸第4アンモニウムまたはフッ化第4アンモニウムである請求項に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
  5. 前記弱酸を構成する陰イオンが、炭酸イオン及び炭酸水素イオンのうちの少なくとも1種であり、かつ前記第4アンモニウム塩基が、コリンイオン、テトラメチルアンモニウムイオン及びテトラエチルアンモニウムイオンのうちの少なくとも1種であることを特徴とする請求項に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
  6. 前記コロイダルシリカのシリカ粒子の透過型電子顕微鏡観察による平均短径が5〜10nmであることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
  7. 請求項1に記載の半導体ウエハ研磨用組成物の製造方法であって、希釈した珪酸ナトリウムをカチオン交換樹脂に接触させ、ナトリウムイオンを除去して活性珪酸水溶液を調製し、次いで活性珪酸水溶液にカリウムイオンの供給源となるフッ化カリウムとアルカリ材料を添加してpHを8〜11として加熱してコロイド粒子を成長させ、限外ろ過により濃縮してシリカ濃度が10〜50重量%のコロイダルシリカを作製し、該コロイダルシリカをシリカ濃度2〜50重量%に調整すると同時に緩衝組成となるよう弱酸と第4アンモニウム塩基を加えることを特徴とする半導体ウエハ研磨用組成物の製造方法。
  8. 表面に研磨布を貼付した回転可能な定盤と半導体ウエハを接触させ、請求項1〜のいずれか一項に記載の半導体ウエハ研磨用組成物を供給しつつ、定盤及び/または半導体ウエハを回転させて半導体ウエハの平面を研磨することを特徴とする研磨方法。
  9. 表面に研磨布を貼付したドラム形状の研磨部材または円弧状の作業面を持つ研磨部材と半導体ウエハのエッジ部分を相対的に押圧し、請求項1〜のいずれか一項に記載の半導体ウエハ研磨用組成物を供給しつつ、研磨部材及び/または半導体ウエハを回転させながら、半導体ウエハのエッジ部分を研磨することを特徴とする研磨方法。
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