JP5613067B2 - 半導体ウエハ研磨用組成物、その製造方法、及び研磨方法 - Google Patents
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Description
このような研磨用組成物は「スラリー」とも呼ばれ、以下にそのように記載することもある。
さらに、デバイス配線の微細化は年々顕著になってきており、デバイスの配線幅の微細化が進むにつれ研磨後、半導体ウエハ表面に対しいっそうの清浄度が要求される。半導体ウエハの研磨に用いる研磨剤には、前述の通り数十nm程度の粒子径の研磨砥粒が含まれている。従来は、配線幅に対し研磨砥粒の粒子径が十分小さいため半導体ウエハ表面に生じる研磨砥粒の残存は大きな課題とならなかった。しかし、デバイス配線の微細化により、研磨砥粒の粒子径とデバイスの配線幅がほぼ同じ大きさとなり、半導体ウエハ表面に対する研磨砥粒の残存はデバイスの動作不良をもたらすため、深刻な課題となっている。
前記半導体ウエハ研磨用組成物は、25℃における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が8.0〜12.5の弱酸及び第4アンモニウム塩基を組み合わせた緩衝溶液を含み、かつ25℃においてpH8〜11の間で緩衝作用を有することが好ましい。
前記半導体ウエハ研磨用組成物は、コロイド溶液全体に対してシリカ濃度が10〜50重量%である水分散液であることが好ましい。
また、前記半導体ウエハ研磨用組成物は、25℃における導電率がシリカ粒子1重量%あたり15mS/m以上であることが好ましい。
前記導電率は、強酸と第4アンモニウム塩基との塩を添加することによって調整されていることが好ましい。
前記強酸と第4アンモニウムとの塩としては、硫酸第4アンモニウム、硝酸第4アンモニウムまたはフッ化第4アンモニウムであることが好ましい。
前記弱酸を構成する陰イオンは、炭酸イオン及び炭酸水素イオンのうちの少なくとも1種であり、かつ第4アンモニウムが、コリンイオン、テトラメチルアンモニウムイオン及びテトラエチルアンモニウムイオンのうちの少なくとも1種であることが好ましい。コリンはトリメチル(ヒドロキシエチル)アンモニウムの通称である。
また、前記半導体ウエハ研磨用組成物中のコロイダルシリカのシリカ粒子の透過型電子顕微鏡観察による平均短径が5〜10nmであることが好ましい。
本発明の半導体ウエハ研磨用組成物は、カリウムイオンの存在下で活性珪酸を原料として製造されるコロイダルシリカを含有するものである。このコロイダルシリカは、カリウムイオンを含有し且つ透過型電子顕微鏡観察による長径/短径比が1.2〜10の範囲にある非球状の異形シリカ粒子群を含有することを特徴とする。このコロイダルシリカのシリカ粒子の透過型電子顕微鏡観察による平均短径は5〜10nmであることが好ましい。 本発明における長径/短径比は、得られたコロイダルシリカの透過型電子顕微鏡写真にスケールをあてて、ランダムに選択したシリカ粒子100個について、シリカ粒子の最も長い辺aと最も短い辺bとを測定し、この値(a1、a2、・・・、a100及びb1、b2、・・・、b100)を用いてそれぞれの粒子の長径/短径比(a1/b1、a2/b2、・・・、a100/b100)を算出し、最小値側の5点の値の算術平均値を上限とし、最大値側の5点の値の算術平均値を下限としたものである。また、本発明における長径/短径比の平均値とは、得られたコロイダルシリカの透過型電子顕微鏡写真にスケールをあてて、ランダムに選択した粒子100個について、シリカ粒子の最も長い辺aとシリカ粒子の最も短い辺bとを測定し、この値(a1、a2、a3からa100及びb1、b2、b3からb100)を用いてそれぞれの粒子の長径/短径比(a1/b1、a2/b2、a3/b3からa100/b100)を算出し、最大値側及び最小値側の5点の値を除いた90点の算術平均値である。
さらに、本発明においては、実際の研磨加工時に安定な研磨力を持続するために、溶液全体のpHを8〜11の範囲に保つことが好ましい。pHが8未満であると研磨速度は低下し実用の範囲からは外れることがある。また、pHが11を超えると、研磨部以外でのエッチングが強くなりすぎ、ヘイズやピットが発生したり、またシリカ粒子が凝集を始めるため研磨用組成物の安定性が低下しこれも実用の範囲から外れることがある。
弱酸を構成する陰イオンは、炭酸イオン及び/または炭酸水素イオンであり、かつ第4アンモニウム強塩基を構成する陽イオンがコリンイオン、テトラメチルアンモニウムイオンまたはテトラエチルアンモニウムイオンのうち少なくとも一つであることが好ましい。その他の第4アンモニウムイオンとしては、炭素数4以下のアルキル基または炭素数4以下のヒドロキシアルキル基から構成される第4アンモニウムイオンが好ましく、アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基であり、ヒドロキシアルキル基としてはヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基である。具体的にはテトラプロピルアンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン、メチルトリヒドロキシエチルアンモニウムイオン、トリエチル(ヒドロキシエチル)アンモニウムイオンなどが入手しやすく、好ましい。更にその他の第4アンモニウムイオンとしては、ベンジルトリメチルアンモニウムイオン、フェニルトリメチルアンモニウムイオンなども入手しやすく、好ましい。第4アンモニウムイオンは有機基の種類によりウエハに対する腐食性および研磨性能が異なり、また砥粒の洗浄性も異なるため、適宜選択して用いることが好ましく、複数を組み合わせて用いることも好ましい。
25℃における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が8.0未満の場合、pHを上昇させるために、弱酸及び強塩基を大量に添加することが必要となるため好ましくない。25℃における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が12.5より大きい場合、pHを8〜11の範囲で安定させる大きな緩衝作用を持つ緩衝溶液を形成しにくいため好ましくない。
上述のように、この加工は、その成分であるアルカリの化学的作用、具体的には酸化珪素膜や金属膜等の被加工物に対する浸蝕性を応用したものである。すなわち、アルカリの腐食性により、ウエハ等被加工物表面に薄い軟質の浸蝕層が形成される。その薄層を微細な砥粒粒子の機械的作用により除去してゆくことにより加工が進むのである。金属膜の浸蝕は金属が酸化される反応であり、金属表面は接触している溶液から電子を受け取り、水酸化金属イオンとして溶液に移動する。この電子の授与が速やかに進行するためには、溶液の導電率が高いことが必要である。
強酸と第4アンモニウム塩基との塩としては、硫酸第4アンモニウム、硝酸第4アンモニウム及びフッ化第4アンモニウムのうちの少なくとも1種であることが好ましい。第4アンモニウム塩基を構成する陽イオンは、コリンイオン、テトラメチルアンモニウムイオン及びテトラエチルアンモニウムイオンのうちの少なくとも1種であることが好ましい。その他の第4アンモニウムイオンとしては、前記の物が使用される。
シリカ粒子形成時に添加するカリウムイオンの量は、活性珪酸のシリカ量とカリウムイオンの存在量がシリカ/カリウムのモル比で30〜100の範囲であることが好ましい。この範囲よりカリウムイオンが多くても増量効果はなく、この範囲よりカリウムイオンが少ないと球状のシリカ粒子が生成しやすくなる。シリカ粒子成長時には、シリカ粒子形成時に添加したカリウムイオンが残存しているので、カリウムイオンを添加してよいし、添加しなくてもよい。カリウムイオンを添加する場合、カリウムイオンの量はシリカ粒子形成時よりも少なくすることができ、シリカ/カリウムイオンのモル比で50〜200であることが好ましい。シリカ粒子成長時のカリウムイオンの量が少なくなるとシリカ粒子の形状が球状に近くなる。また、カリウムイオンは限外濾過による濃縮工程で、水とともに排出されて減量する。従って、最終的に得られるコロイダルシリカのカリウムイオン量は、数十ppm〜数千ppmである。
限外濾過によりシリカを濃縮するときに使用される限外濾過膜について説明する。限外濾過膜が適用される分離は、1nmから数ミクロンの粒子を対象とするが、溶解した高分子物質をも対象とするため、ナノメータ域では濾過精度を分画分子量で表現している。本発明では、分画分子量15,000以下の限外濾過膜を好適に使用することができる。この範囲の膜を使用すると1nm以上の粒子は分離することができる。更に好ましくは分画分子量3,000〜15,000の限外濾過膜を使用する。3,000未満の膜では濾過抵抗が大きすぎて処理時間が長くなり不経済であり、15,000を超えると、精製度が低くなる。膜の材質は、ポリスルホン、ポリアクリルニトリル、焼結金属、セラミック、カーボンなどあり、いずれも使用できる。耐熱性や濾過速度などの点からポリスルホン製の膜が使用しやすい。膜の形状は、スパイラル型、チューブラー型、中空糸型などあり、いずれも使用できる。中空糸型膜がコンパクトで使用しやすい。また、限外濾過工程が、カリウムイオンの洗い出し除去をかねている場合、必要に応じて、目標シリカ濃度に達した後も純水を加えるなどして、更に洗い出し除去を行って、カリウムイオンの除去率を高める作業を行うこともできる。この工程でシリカの濃度が10〜50重量%となるように濃縮するのが好ましい。こうして得られたコロイダルシリカをシリカ濃度2〜50重量%に調整すると同時に緩衝組成となるよう弱酸と第4アンモニウム塩基を加えればよい。得られた半導体ウエハ研磨用組成物は、その使用時に純水で希釈し必要に応じて弱酸、強塩基、脱イオン水、及び導電率調整のための塩類等を適宜加えることが好ましい。
平面研磨の場合、表面に合成樹脂発泡体あるいはスウェード調合成皮革等よりなる研磨布を貼付した回転可能な定盤と被加工物の研磨面を接触させ、酸化珪素の微粒子を水に分散させた研磨用組成物等を定量的に供給しがら、定盤及び被加工物もしくはそのどちらか一方を回転させて被加工物の研磨面を研磨加工する方法で行われる。本発明に用いる平面ポリッシング用加工機とは、例えばスピードファム社製SH−24片面研磨装置、FAM−20B両面研磨装置等に示される装置である。
(1)TEM観察:(株)日立製作所、透過型電子顕微鏡H−7500型を使用した。
(2)金属元素分析:(株)堀場製作所、ICP発光分析計、ULTIMA2を使用した。
(活性珪酸水溶液の調製)
脱イオン水13kgに3号珪酸ソーダ(SiO2:28.8重量%、Na2O:9.7重量%、H2O:61.5重量%)2.1kgを加えて均一に混合しシリカ濃度4.0重量%の希釈珪酸ソーダを作製した。この希釈珪酸ソーダを予め塩酸によって再生したH型強酸性カチオン交換樹脂(オルガノ(株)製アンバーライト(登録商標)IR120B)4,000mlのカラムに通して脱アルカリし、シリカ濃度3.5重量%でpH2.9の活性珪酸水溶液15kgを得た。
次いで、得られた活性珪酸水溶液にカリウムイオンの供給源となる化合物を添加した後、アルカリ剤を加えてアルカリ性にして加熱し、シリカ粒子を形成させた。すなわち、得られた活性珪酸水溶液の一部5,000gに、攪拌下、フッ化カリウム水溶液をシリカ/カリウムイオンのモル比が40となるように添加した後、5重量%水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH8とし、加熱して100℃に1時間保持した後、放冷した。得られたコロイダルシリカ(種ゾル)は、水の蒸発で減量しており、シリカ濃度は約4重量%であった。また、カリウムイオン濃度は約0.065重量%であった。得られたコロイダルシリカは、透過型電子顕微鏡(TEM)観察による平均短径が5〜6nmであり、長径/短径比が1.5〜6の範囲にあり、長径/短径比の平均値が4である非球状の異形シリカ粒子群を含有するものであることを確認した。
次いで、上記の種ゾルを再度加熱して100℃とし、ビルドアップの方法をとり、10,000gの活性珪酸水溶液を2時間かけて添加した。活性珪酸水溶液の添加中、5重量%水酸化ナトリウム水溶液を同時添加しpH9〜10を維持した。同時添加終了後、100℃に1時間保持して熟成を行った後、放冷した。得られたコロイダルシリカは25℃でのpHが10.4であり、透過型電子顕微鏡(TEM)観察よる平均短径が約10nmであり、長径/短径比が2〜10の範囲にあり、長径/短径比の平均値が6である非球状の異形シリカ粒子群を含有するものであることを確認した。また、シリカ/カリウムイオンのモル比は120と算出された。TEM写真を図1に示した。
次いで、得られたコロイダルシリカを分画分子量6,000の中空糸型限外濾過膜(旭化成(株)製マイクローザ(登録商標)UFモジュールSIP−1013)を用いてポンプ循環送液による加圧濾過を行い、シリカ濃度が20重量%以上となるまで濃縮した。得られたコロイダルシリカの性状を表1に示した。カリウムイオン濃度は約0.031重量%であったので、酸化物換算してK2O濃度で0.037重量%と記載した。また、シリカ/カリウムイオンのモル比は210と算出された。
(種ゾルの作製)
上記製造例1においてシリカ/カリウムイオンのモル比を80に変更した以外は同じ操作でコロイダルシリカを合成した。得られたコロイダルシリカ(種ゾル)は、水の蒸発で減量しており、シリカ濃度は約4重量%であった。また、カリウムイオン濃度は約0.033重量%であった。得られたコロイダルシリカは、透過型電子顕微鏡(TEM)観察による平均短径が5〜6nmであり、長径/短径比が1.5〜4の範囲にあり、長径/短径比の平均値が3である非球状の異形シリカ粒子群を含有するものであることを確認した。
(シリカ粒子の成長)
次いで、上記の種ゾルを用いて、上記製造例1と同じ操作で粒子成長を行った。得られたコロイダルシリカは25℃でのpHが10.3であり、透過型電子顕微鏡(TEM)観察よる平均短径が約10nmであり、長径/短径比が2〜4の範囲にあり、長径/短径比の平均値が2である非球状の異形シリカ粒子群を含有するものであることを確認した。TEM写真を図2に示した。
次いで、得られたコロイダルシリカを分画分子量6,000の中空糸型限外濾過膜(旭化成(株)製マイクローザ(登録商標)UFモジュールSIP−1013)を用いてポンプ循環送液による加圧濾過を行い、シリカ濃度が20重量%以上となるまで濃縮した。得られたコロイダルシリカの性状を表1に示した。カリウムイオン濃度は約0.041重量%であったので、酸化物換算してK2O濃度で0.049重量%と記載した。また、シリカ/カリウムイオンのモル比は330と算出された。
カリウムイオンの供給源となる化合物を添加しない以外は製造例1の粒子形成工程と同じ方法でコロイダルシリカを作製した。得られたコロイダルシリカは、透過型電子顕微鏡(TEM)観察による平均粒子径7nmの球状シリカ粒子よりなるコロイダルシリカであった。
続いて、得られたコロイダルシリカを再度加熱して100℃とし、ビルドアップの方法をとり、10,000gの活性珪酸水溶液を2時間かけて添加した。活性珪酸水溶液の添加中、pHが9.5〜10.5の範囲になるように5重量%水酸化ナトリウム水溶液を同時添加した。このシリカ粒子成長工程においてもカリウムイオンの供給源となる化合物は添加しなかった。同時添加終了後、100℃に1時間保持して熟成を行った後、放冷した。続いて、分画分子量6,000の中空糸型限外濾過膜(旭化成(株)製マイクローザ(登録商標)UFモジュールSIP−1013)を用いてポンプ循環送液による加圧濾過を行い、シリカ濃度が20重量%となるまで濃縮した。得られたコロイダルシリカのpHは9.9であった。透過型電子顕微鏡(TEM)によりシリカ粒子を観察したところ、平均粒子径15nmの球状シリカ粒子よりなるコロイダルシリカであることを確認した。TEM写真を図3に示した。
純水37.5kgに試薬の95%硫酸37.5kgを加えて75kgの希釈硫酸を作製し、この希釈硫酸に25%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液265kgを滴下して、pH7に中和して、硫酸テトラメチルアンモニウム水溶液340kgを作製した。
〔添加剤Bの製造例〕
強攪拌下に25%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液164kgに炭酸ガスを吹き込み、pH8.4に中和して、33%炭酸水素テトラメチルアンモニウム水溶液184.2kgを作製した。これに25%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液149.1kgを添加混合して、333.3kgの緩衝組成用の混合テトラメチルアンモニウム溶液を作製した。
添加剤Bは、炭酸水素テトラメチルアンモニウムは弱酸としての炭酸(pKa=10.33)と強塩基との組み合わせになる塩であり本発明の緩衝溶液である。添加剤Bは、導電率を上げるための添加物である。
<pH緩衝組成の半導体ウエハ研磨用組成物の調製>
製造例1、製造例2及び比較製造例1の調製方法によって作製したコロイダルシリカ17kgに前記添加剤A及び添加剤Bをそれぞれ表1の水準になるよう加えて24時間混合した。こうしてpH緩衝作用を有し、シリカ濃度20%の半導体ウエハ研磨用組成物を作製した。3種類の半導体ウエハ研磨用組成物をそれぞれ、実施例1、実施例2及び比較例1と略記して、その性状を表2に記載した。また、表中導電率「mS/m/1wt%−SiO2」は導電率計を用いて各コロイダルシリカの導電率を測定し、測定値をシリカ濃度で除した値である。
表2の半導体ウエハ研磨用組成物を表3に示した濃度に純水で希釈して研磨実験を行なった。シリコンウエハとしてCZ法で製造された抵抗率0.01Ω・cm、結晶方位<100>、伝導型P型の8インチエッチドシリコンウエハを用いた。結果を表3に記載した。
本発明に使用したウエハ研磨装置及び研磨条件は以下の通りである。
研磨条件は以下の方法で鏡面研磨を実施した。
研磨装置:スピードファム株式会社製 SH−24型
定盤回転数:70RPM
プレッシャープレート回転数:50RPM
研磨布:SUBA400(ニッタ・ハース社製)
荷重:150g/cm2
半導体ウエハ研磨用組成物流量:80ml/分
研磨時間:10分
平面研磨終了後、半導体ウエハ研磨用組成物に代えて純水を流して半導体ウエハ研磨用組成物を洗い流し、研磨装置からウエハを取り外し、1%アンモニア水溶液及び純水を用いてブラシスクラブ洗浄後、窒素ブローを施しながらスピン乾燥を実施した。研磨速度は、研磨前後のシリコンウエハの重量差より求めた。研磨面の評価は、集光灯下で肉眼にてヘイズ及びピットの状態を観察した。
表2の半導体ウエハ研磨用組成物を表4に示したシリカ濃度となるよう純水で希釈して下記の研磨試験を行なった。シリコンウエハとして8インチのポリSi膜付シリコンウエハを用いた。結果を表4に記載した。
研磨装置:スピードファム株式会社製、EPD−200X型エッジポリッシュ装置
ウエハ回転数:2000回/分
研磨時間:60秒/枚
半導体ウエハ研磨用組成物流量:3L/分
研磨布:SUBA400(ニッタ・ハース社製)
荷重:40N/ユニット
ウエハは連続して10枚を研磨し10枚目のウエハについて下記の評価試験を行った。
上記にて得られたウエハについて、研磨面に生じるヘイズ及ピットの状態及びエッジポリッシュが不完全であることによって発生する削り残りを、集光灯下での目視観察及び、800倍での光学顕微鏡観察をワーク全周に対し実施した。研磨速度は、研磨前後のデバイスウエハの重量差より求めた。
Claims (9)
- カリウムイオンの存在下で活性珪酸を原料として製造されるコロイダルシリカを含有する半導体ウエハ研磨用組成物であって、該コロイダルシリカは、カリウムイオンを含有し且つ透過型電子顕微鏡観察による長径/短径比が1.2〜10の範囲にある非球状の異形シリカ粒子群を含有し、前記カリウムイオンの供給源となる化合物がフッ化カリウムであることを特徴とする半導体ウエハ研磨用組成物。
- 前記半導体ウエハ研磨用組成物は、25℃における酸解離定数の逆数の対数値(pKa)が8.0〜12.5の弱酸及び第4アンモニウム塩基を組み合わせた緩衝溶液を含み、かつ25℃においてpH8〜11の間で緩衝作用を有することを特徴とする請求項1に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
- 前記半導体ウエハ研磨用組成物は、強酸と第4アンモニウム塩基との塩を含有し、25℃における導電率が、シリカ粒子1重量%あたり15mS/m以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
- 前記強酸と第4アンモニウム塩基との塩が、硫酸第4アンモニウム、硝酸第4アンモニウムまたはフッ化第4アンモニウムである請求項3に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
- 前記弱酸を構成する陰イオンが、炭酸イオン及び炭酸水素イオンのうちの少なくとも1種であり、かつ前記第4アンモニウム塩基が、コリンイオン、テトラメチルアンモニウムイオン及びテトラエチルアンモニウムイオンのうちの少なくとも1種であることを特徴とする請求項2に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
- 前記コロイダルシリカのシリカ粒子の透過型電子顕微鏡観察による平均短径が5〜10nmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の半導体ウエハ研磨用組成物。
- 請求項1に記載の半導体ウエハ研磨用組成物の製造方法であって、希釈した珪酸ナトリウムをカチオン交換樹脂に接触させ、ナトリウムイオンを除去して活性珪酸水溶液を調製し、次いで活性珪酸水溶液にカリウムイオンの供給源となるフッ化カリウムとアルカリ材料を添加してpHを8〜11として加熱してコロイド粒子を成長させ、限外ろ過により濃縮してシリカ濃度が10〜50重量%のコロイダルシリカを作製し、該コロイダルシリカをシリカ濃度2〜50重量%に調整すると同時に緩衝組成となるよう弱酸と第4アンモニウム塩基を加えることを特徴とする半導体ウエハ研磨用組成物の製造方法。
- 表面に研磨布を貼付した回転可能な定盤と半導体ウエハを接触させ、請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体ウエハ研磨用組成物を供給しつつ、定盤及び/または半導体ウエハを回転させて半導体ウエハの平面を研磨することを特徴とする研磨方法。
- 表面に研磨布を貼付したドラム形状の研磨部材または円弧状の作業面を持つ研磨部材と半導体ウエハのエッジ部分を相対的に押圧し、請求項1〜6のいずれか一項に記載の半導体ウエハ研磨用組成物を供給しつつ、研磨部材及び/または半導体ウエハを回転させながら、半導体ウエハのエッジ部分を研磨することを特徴とする研磨方法。
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