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JP5608565B2 - 安定化された膜を有する経皮治療システム - Google Patents

安定化された膜を有する経皮治療システム Download PDF

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JP5608565B2 JP2010550061A JP2010550061A JP5608565B2 JP 5608565 B2 JP5608565 B2 JP 5608565B2 JP 2010550061 A JP2010550061 A JP 2010550061A JP 2010550061 A JP2010550061 A JP 2010550061A JP 5608565 B2 JP5608565 B2 JP 5608565B2
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Description

本発明は、経皮治療システム及びその製造に関する。経皮治療システム(TTS)は、哺乳動物の皮膚に適用することができ、そして薬物を経皮的に取り込んだ後に全身的に利用できるように設計された薬学的投与形態である。経皮治療システムは、長期間にわたって血液コンパートメントへの活性成分の定常的な送達を確保することによって薬物投与の治療上の価値を高めることができる。活性成分のこの連続的送達の利点は、主に延長された適用間隔であり、その結果、患者のコンプライアンスが改善され、そして血漿中濃度の時間プロファイルが薬物動態学的に改善され、より少ない副作用でより長い作用時間が確保される。経皮治療システムによる経皮的投与経路から得られる他の利点は、低減された投与量、改善された消化管適合性、及びいわゆる初回通過効果を回避する結果として高められた生物学的利用能である。
これらの利点に基づいて、経皮治療システムは、ここ数年間、多様な疾患の治療において需要が高まっている。この種の経皮システムは、例えば、活性成分エストラジオール、ニコチン、酢酸ノルエチステロン、フェンタニル、ツロブテロール、エチニルエストラジオール、ブプレノルフィン、及びニトログリセリンの治療に導入されている。経皮治療システムの構造は、一般に薄く、層状であり、そして直接皮膚に面する層を用いて、少なくとも一時的に皮膚への接着性の結合を生じ、それを介して活性成分を送達する。TTSは、典型的に、薬物を通さない裏打ち層(T)、例えば活性成分層又はマトリックス層のような、活性成分含有層(R)、及び皮膚に取り付けるための接着剤層(K)からなる。
また、この接着剤層(K)は、薬物又は活性成分層(例えば活性成分層又はマトリックス層)と同じであってもよい。さらに、TTSは、通常、剥離ライナーと称する、薬物を通さず、適用前に除去するための保護層を含む。また、活性成分の送達を高めるために皮膚への送達を制御する膜層(M)を設けてもよい。
皮膚を通してのTTSからの特定の活性成分の透過は、種々の固形ポリマー(例えばポリアクリレート、シリコーン、ポリイソブチレン)、樹脂、及び他の薬学的賦形剤だけでなく、また、室温で液体であり、そしていくつかの場合、経皮治療システムにおける接着強度の調節及び拡散における改善を可能にするか、又は別途、皮膚を通した活性成分の透過を改善するのに役立つ種々のシステムコンポーネント(component)を用いて改善される。
使用される活性成分だけでなく、また使用される賦形剤は、しばしば液体であり、例えば操作条件下で揮発性及び/又は熱不安定性のようなTTSの製造にとって破壊的な性質を有することがある。これは、多くの場合、適切な有機溶媒中に出発物質を混合し、その後、ベースシート上でそれを薄層にコーティングし、そして乾燥、通常、その後、高められた温度で連続乾燥することからなる経皮システムの製造方法の過程において、かなりの損失が生じる結果になることがある。
とりわけTTSの最終的な製造段階、乾燥中の、特に高価な活性成分のこれらの損失は、製造したTTSにおける投薬の失敗及び/又は性能低下の原因となりうる。これらの技術的問題は、適当な製造及び特にヒトにおける適切な治療適用の可能性を制限、又は排除する可能性がある。
種々の活性成分及び治療ため、種々の実施態様の経皮治療システム(例えば、膜を有する及びを有しないリザーバー)が長年使用されてきた。活性成分の供給の制御を改善するために多くの経皮システムは、例えば、活性成分層(R)、膜層(M)及び接着剤層(K)の適切な区画化を空間的な特徴としている。また、活性成分の安定化のため、最初に活性成分を塩の形態で含み、そして例えば、アルカリ性物質との反応後にのみ利用可能となる経皮システムが知られている。
しかしながら、これらのシステムを実施する技術的欠点は、その放出がしばしば制御不能であり、及び/又は液体アルカリ性試薬の添加が必要であり、技術的に実施困難であるということである。
アルカリ性活性成分の領域における先行技術の経皮治療システムは、さらにさまざまな欠点を有する。例えば、溶液中にすでにアルカリ性活性成分を含む膜/リザーバーシステムのよくある欠点は、溶解された活性成分が最初に存在し、膜の結合により、そして拡散のため、接着剤層(K)が高濃度の活性成分で豊富になることである。
接着剤層(K)中のこの高濃度は、着用の数時間後にしか、膜透過に基づく透過速度の理論上の配分によって得られるレベルに低減されない。
望ましくないことに、最初に皮膚を通して活性成分が多く取り込まれると、まず、皮膚反応が高められることになりうる。さらにまた、TTS着用の開始時に活性成分の比較的高い血中濃度ピークが出現すると付随する副作用を生じることがある。これらの知られているシステムの別の欠点は、膜調製品中でアルカリ性活性成分の安定性がしばしば劣るということである。多くの酸化、エステル切断、及び加水分解反応は、長期貯蔵中に活性成分を変質させることがある。対照的に、塩の形態における大多数のアルカリ性活性成分は、非常に安定である。
本発明の目的は、安定性に敏感な、揮発性の及び/又は皮膚を刺激する活性成分(W)に適した経皮治療システム(TTS)を提供することであり、この活性成分(W)は、膜に制御された活性成分の供給を可能にする形態となっている。さらにまた、TTSは、活性成分の分解生成物を有意に形成することなく少なくとも2年の貯蔵寿命を有するものである。また、TTSは、ヒト又は動物の皮膚において良好な又は少なくとも満足のいく適合性を示すものである。
これらの技術的な目的は、以下の層:
a)裏打ち層(T)、
b)活性成分層(R)、
c)膜層(M)、及び場合により、
d)接着剤層(K)、
を含み、そして好ましくは前記の層から実質的になる経皮治療システム(TTS)であって、
裏打ち層(T)は、活性成分、そして好ましくは水を同様に通さず、活性成分層(R)は、活性コンポーネント(WK)として少なくとも1つのさらなるアルカリ性構成物質(B)と組み合わせたアルカリ性活性成分の塩(W)、及びまたポリマーコンポーネント(P1)を含み、活性成分(W)は、膜層(M)を通して外部から(例えば、患者の皮膚から)中に移動した、活性コンポーネント(WK)からの水分の結果としてのみ、活性成分層(R)から放出され、そして膜層(M)はポリマーコンポーネント(P2)で構成される、前記経皮治療システムによって達成される。
TTSの異なる層の種々のポリマーコンポーネントには関係があるため、選択については多くの可能性がある。
本発明の経皮治療システムの1つの好ましい実施態様において、活性成分層はマトリックスシステムとして構成される。
これは、接着性又は非接着性ポリマーマトリックスが一般に溶解された及び/又は懸濁された形態で活性コンポーネントを含むシステムである。この場合、しばしばポリマーマトリックスは、ポリアクリレートに基づく感圧接着剤で構成される。その場合に使用されるポリアクリレートは、官能基を含みうるモノマー(アクリル酸及びメタクリル酸、及びまた、それらのそれぞれのエステル、また、場合により酢酸ビニルと共に)から製造される。これらの官能基は、変化しないまま、使用するモノマーの重合に耐えることができ、そして生成したポリアクリレートの性質、特に粘着性及び接着性に影響を与えることができる。
EP−A 0 614 356は、この種のポリアクリレートベースの接着性処方物の例を記載している。当業者は、官能基としてOH基(ヒドロキシル基)を有するポリアクリレートとCOOH基(カルボキシル基)を有するものとを区別している。ヒドロキシルを含んでいるポリアクリレートとしては、例えば、市販製品DuroTak 87-2287が含まれる。カルボキシルを含んでいるポリアクリレートとしては、例えば、製品DuroTak 87-2051が含まれる。いずれのポリアクリレートも、製造者、National Starch (Bridgewater, USA)によって提供される。
これらのポリアクリレートは、経皮治療システムのマトリックスを製造するための安定な、そして高度に適合しうる接着性ポリマーであることがわかっている。
記載された官能基(ヒドロキシル基、カルボキシル基)を含むポリアクリレートを含んでいる経皮治療システムを実施する欠点は、活性成分の利用率が劣ることである。これは、ホルモンの経皮治療システムで特に観察される。これに関して活性成分の利用率が劣るということは、経皮治療システムの想定された適用時間が終了した後、投与開始前にこの経皮治療システムに存在した活性成分の総量に比べて比較的多量の活性成分が、経皮治療システム中に利用されないまま残っていることを意味する。
本発明の経皮治療システムでは、場合により高価な活性成分が使用されるため、活性成分の利用率が劣ることは、経済的そして環境的な観点の両方から望ましくない。最終的に、比較的高い濃度で毒性である薬学的活性成分の場合、高い残留物含量は、より高い用量を不適当に摂取する潜在的なリスクとなりうる。
本発明によれば、この欠点は、未使用のTTSでは、膜層中に実質的な範囲で何も通過させないように、活性成分層(R)が活性成分を安定化している経皮治療システムによって解決される。この目的のための活性コンポーネント(WK)として、例えばリン酸水素二ナトリウム、酸化カルシウム、リン酸ナトリウム又はカプリル酸ナトリウムのようなさらなるアルカリ性構成物質(B)と組み合わせた、アルカリ性薬学的活性又は他の成分の塩(例えば、塩酸塩)(W)を使用することができる。シリケートも、可能なコンポーネントであることがわかっている。
このように、経皮治療システムは、保護層(S)を除去して、皮膚の水分(汗)が皮膚に付着してTTSに移動した後にのみ活性化されるようになっている。膜層(M)を通して活性成分層(R)に移動する水分は、活性成分層(R)中の活性成分の塩基(W)を放出し、そして、膜層(M)を通して、活性成分(W)を例えば、患者の皮膚に連続的に送達することができる。
水分及び活性成分(W)に対する膜層(M)の拡散性に加えて、有意な安定性が、膜層のないシステムと比べて達成される。その結果、接着剤層(K)については、この層なしでは凝集破壊に向かう有意な傾向を示すポリマーコンポーネント(P3)でさえ使用することができる。
本発明は、さらに活性成分層(R)が、アルカリ性活性成分の無機塩(W)と、無機アルカリ性構成物質(B)と、さらにポリマーコンポーネント(P1)として、例えばポリアクリレート、ポリシリコーン、ポリイソブチレン(PIB)又はスチレン(ブロック)コポリマー(SB、SIS、SBR)を含む経皮治療システムを提供する。また、本発明は、膜層(M)が透湿性ポリマーコンポーネント(P2)で構成される経皮治療システムに関する。
さらに、本発明は、活性成分層(R)が、少なくとも1つの薬学的活性成分の塩1%〜50%(m/m)に加えて、少なくとも1つのさらなるアルカリ性構成物質(B)1%〜20%(m/m)と、さらに少なくとも1つのポリマーコンポーネント(P1)30%〜90%(m/m)を含む経皮治療システムを提供する。
また、本発明は、活性成分層(R)が、少なくとも1つの薬学的活性成分の塩5%〜40%(m/m)に加えて、少なくとも1つのさらなるアルカリ性構成物質(B)5%〜20%(m/m)と、さらに少なくとも1つのポリマーコンポーネント(P1)40%〜80%(m/m)を含むポリマーマトリックスである経皮治療システムに関する。
さらに、本発明は、活性成分層(R)が、ポリアクリレートを又はシリコーンポリマーを基剤とするポリマーマトリックスであり、そして少なくとも1つのアミノ官能を有する少なくとも1つの活性成分の塩5%〜40%(m/m)だけでなく、アルカリ性無機構成物質(B)5%〜20%(m/m)をも含む、経皮治療システムを提供する。
また、本発明は、活性成分層(R)が、ポリアクリレートを又はシリコーンポリマーを基剤とするポリマーマトリックスであり、これは、活性コンポーネント(WP)として、中枢神経系(CNS)障害治療の活性成分の無機塩を、アルカリ性無機構成物質(B)と組み合わせて含み、活性成分の塩と構成物質(B)間の質量比が、1:10から10:1、好ましくは1:7〜7:1である、経皮治療システムに関する。
また、本発明は、活性成分層(R)が、実質的に官能基を含まないポリアクリレートを基剤とするポリマーマトリックスである経皮治療システムを提供する。
また、本発明は、ポリマー膜層(M)が、同様に、例えばポリアクリレート又はシリコーンポリマーのようなポリマーコンポーネント(P3)で構成されたさらなる接着剤層(K)を有する経皮治療システムに関する。
また、本発明は、例えば、ポリマー又はアルミホイルを含む裏打ち層(T)に、活性コンポーネント(WK)として少なくとも1つのさらなるアルカリ性構成物質(B)と組み合わせたアルカリ性活性成分の塩(W)と、さらにポリマーコンポーネント(P1)を含む少なくとも1つの活性成分層(R)を塗布し、続いて、例えばポリ酢酸ビニルでできている、ポリマーコンポーネント(P2)を含む膜層(M)を塗布し、そして場合により、例えば、自己接着性(self-adhesive)ポリアクリレートを含むポリマーコンポーネント(P3)を含む接着剤層(K)、及びまた、場合により、さらなる層(例えば保護層)を加える、経皮治療システムの製造方法に関する。
さらに、ヒト及び動物における疾患を治療する薬学的製剤、より詳しくはTTSを製造するための、少なくとも1つのさらなるアルカリ性構成物質(B)と組み合わせたアルカリ性活性成分(W)の塩及びポリマーの使用が、本発明によって提供される。
また、使用に関し、ヒトにおいてCNS疾患を治療する経皮治療システムを製造するため、少なくとも1つのさらなるアルカリ性構成物質(B)と組み合わせたアルカリ性活性成分の無機塩(W)及びポリアクリレートを使用することもできる。
活性成分層(R)のためのポリマーコンポーネント(P1)としては、例えば、ポリアクリレート(又は他にシリコーンポリマー)、例えば、ヒドロキシル基及び/又はカルボキシル基の低減された画分を含んでいるポリアクリレートを使用することができる。また、ポリマーコンポーネント(P1)としては、実質的に官能基を含まないポリアクリレートを使用することもできる。
活性成分層に使用可能であると考えられる、実質的に官能基を含まないポリアクリレートとしては、例えば、アクリル酸エステル及び/又はメタクリル酸エステルに基づくホモポリマー、コポリマー及びブロックコポリマーが含まれる。これに関してポリアクリレートを製造するためのモノマーとして特に考えられるのは、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、エチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、エチルメタクリレート、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、tert−ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、tert−ブチルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソボルニルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、イソプロピルアクリレート、イソプロピルメタクリレート、及びこれらのモノマーの混合物である。
モノマーは、他の官能基なしに直鎖、分枝状又は環式脂肪族C1−C12置換基を担持するアクリル及び/又はメタクリル酸のエステルであることが多い。また、ポリアクリレートを製造するためにこれらのモノマーの少なくとも1つと共にコモノマーとして酢酸ビニルを使用することもできる。
官能基を担持しており、活性成分層の製造に適しており、そしてポリアクリレートの製造に使用されるモノマー混合物中に存在してもよいアクリル酸及び/又はメタクリル酸のエステルとは、主に、ヒドロキシル基を含んでいるエステル、すなわち、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、及び3−ヒドロキシプロピルメタクリレートを意味する。また、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド、ジメチルアミノエチルアクリレートのような化合物は、本明細書に関して、官能基を有するアクリル及び/又はメタクリル酸のエステルとみなしてもよい。ポリアクリレートの製造に使用されるモノマー混合物中のアクリル酸、メタクリル酸、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシ−プロピルアクリレート及び/又は3−ヒドロキシプロピルメタクリレートの合計の画分が多過ぎてはならない。
「実質的に官能基を含まない」というのは、本明細書の意味において、官能基を担持するアクリル酸、メタクリル酸、並びにアクリル酸及びメタクリル酸のエステルの全画分がポリアクリレート中2質量%より下であるということを意味する。
活性成分層を製造するためのモノマー混合物は、例えばイオンにより、フリーラジカルにより、光誘発下でさまざまな方法で重合してもよく、その場合、所望により、例えばアルミニウムアセチルアセトネート、アリルグリシジルエーテル及び/又はグリシジルメタクリレートのような架橋剤を用いる。また、所望により、抗酸化剤、安定剤、及び/又はアルキルメルカプタンのような補助剤を用いて製造を実施する。乳化剤又は有機溶媒は、反応媒体として使用してもよい。
好ましいポリマーコンポーネント(P1)は、例えば、製造者Cytecからのアクリル酸ポリマーGMS 3083、又は製造者Dow CorningからのシリコーンポリマーBioPSAである。
膜層(M)の製造に好ましいポリマーコンポーネント(P2)は、例えば、ポリオレフィンタイプのポリマー(例えば、ポリ酢酸ビニル(PUA)又はポリプロピレン(PP))、ポリウレタン及びシリコーンである。
膜層(M)に適用する接着剤層(K)を製造するのに好ましいポリマーコンポーネント(P3)は、例えば、以下のポリマー:例えばDuroTak 87-2287のようなポリアクリレート;シリコーンポリマー(例えば、PSA 7 4202など)又はポリイソブチレンである。
活性成分層(R)において活性成分の塩と共に使用されるアルカリ性構成物質(B)として特に適しているのは、以下の物質:CaO、Na2HPO4、シリケート、Na3PO4、カプリル酸Naである。
特に単純な一実施態様において活性成分層(より詳しくはポリマーマトリックス)は、活性成分塩、アルカリ性構成物質(B)、及びポリマー(P1)、好ましくはポリアクリレートでもっぱら構成される。また、官能基のないポリアクリレートと官能基を有するポリアクリレートとの混合物を使用する実施態様も可能である。
中枢神経系疾患の治療に好ましい活性成分(例えばメマンチン及びロピニロール)の他に、活性コンポーネントとしてきわめて多様な薬学的活性成分を単独で又は組み合わせて使用してもよい。
この目的で考えられるのが、例えば、以下の活性成分であり、塩基性の活性成分及び/又はその塩は、より一層興味深い:
アルファ−アドレナリン受容体作動薬、例えば、キシロメタゾリン、アドレノロン(adrenolone)、クロニジン、エフェドリン、チアメニジンなど、
β−アドレナリン受容体作動薬、例えば、ホルモテロール、テルブテロール(terbuterol)、リトドリンなど、
アルファ−アドレナリン受容体遮断薬、例えば、ダピプラゾール(dapiperazole)、
ドキサゾシン、プラゾシン、ヨヒンビン、トリマゾシンなど
β−アドレナリン受容体遮断薬、例えば、アセブトロール、アテノロール、ビソプロロール、ボピンドロール、ブプラノロール、プロパノロール、メトプロロール、ナドロール、ピンドロール、チモロールなど、同化薬(anabolics)、例えば、アンドロステンジオール、ボランジオール、クロステボール、4−ヒドロキシ−19−ノルテストステロン、メテノロンなど、麻酔薬(narcotics)、例えば、アルフェンタニル、ブプレノルフィン、コデイン、ジメノキサドール、フェンタニル、イソメタドン、ロフェンタニル、メサドン、モルヒネ、モルヒネ誘導体、ノルメタドン、ノルモルフィン、プロピラム、スフェンタニル、チリジンなど、
鎮痛剤(非麻薬(non-narcotics))、例えば、アミノピリン、アンチピリン、アスピリン、ベノキサプロフェン、ブセチン、クロメタシン、ケトロラク(keterolac)など、
アンドロゲン、例えば、ボルデノン、フルオキシメステロン、メスタノロン、メステロロン、メタアンドロステノロン、17−メチルテストステロン、17α−メチル−テストステロン−3−シクロペンチルエノールエーテル、ノルエタンドロロン、ノルメタンドロン、オキサンドロロン、オキシメトロン、プラステロン、スタノロン、スタノゾロール、テストステロン、テストステロン17−クロラールヘミアセタール、テストステロン17β−シピオネート、テストステロンエナンテート、テストステロンニコチネート、テストステロンフェニルアセテート、テストステロンプロピオネート、チオメステロンなど、
麻酔薬(anesthetics)、例えば、アムカイン(amucaine)、アミロカイン、ビフェナミン、コカイン、ジペロドン、エクゴニジン、ユープロシン(euprocin)、フェナルコミン、ホモカイン(fomocaine)、ヘキシルカイン、ヒドロキシジオン、ヒドロキシプロカイン、ヒドロキシテトラカイン、ケタミン、ロイシノカインメシレート、レボキサドロール、リドカイン、メピバカイン、メプリルカイン、メタブトキシカイン、メトヘキシタール、ミダゾラム、ネパイン、オクタカイン、オルトカイン、オキセサゼイン、パレトキシカイン、フェナカイン、ピペロカイン、ポリドカノール、プラモキシン、プリロカイン、プロカイン、プロパノカイン、プロポフォール、リゾカイン(risocaine)、テトラカイン、チアルバルビタール、チアミラール、チオブタバルビタール、チオペンタール、トリカイン、
トリメカイン、ゾラミンなど、
抗アレルギー性物質、例えば、アンレキサノクス、アステミゾール、アゼラスチン、クロモリン、フェンピプラン、ヒスタミン、レピリナスト、チアラミド、トラニラスト、トラキサノクス、ウルシオール、ケトチフェン、ネドクロミル、オキサトミド、ペンチゲチドなど、
抗アンドロゲン、例えば、ビフルラノール、シオクトール、シプロテロン、オキサンドロロン(oxendrolone)など、
抗狭心症薬、例えば、アムロジピン、亜硝酸アミル、マレイン酸シネパゼト(cinepazet maleate)、イモールアミン、イソソルビドジニトレート、リマプロスト、モルシドミン、ニトロキシアルキルアミド誘導体など、
抗不整脈薬、例えば、アセカイニド、アデノシン、アジマリン、アルプレノロール、アモプロキサン、アプリンジン、ブレチリウムトシレート、ブブモロール(bubumolol)、ブナフチン、ブチドリン、ブトベンジン、メオベンチン、メキシレチン、モリシジン、ピルメノール、プロネタロール、プロパフェノン、ピリノリンなど、
ペニシリン、例えば、アムジノシリン、ピボキシル、アモキシシリン、アンピシリン、アパルシリン、アスポキシリン、アジドシリン、アズロシリン、バカンピシリン、ベンジルペニシリン、カルベニシリン、カルフェシリン、カリンダシリン、クロメトシリン、クロキサシリン、シクラシリン、ジクロキサシリン、ジフェニシリン(diphenicillin)、エピシリン、フェンベニシリン、フロキシシリン(floxicillin)、ヘタシリン、レナンピシリン、メタンピシリン、メチシリン、メズロシリン、ナフシリン、オキサシリン、ペナメシリン、ペネタメートヒドリオジド(penethamate hydriodide)、ペニシリンGベネタミン、ペニシリンGベンザチン、ペニシリンGベンズヒドリルアミン(penicillin G benzyhydrylamine)、ペニシリンGカルシウム、ペニシリンGヒドラバミン、ペニシリンN、ペニシリンO、ペニシリンV、ベンザチンペニシリンV、ヒドラバミンペニシリンV、ペニメピシクリン(penimepicyclin)、フェネチシリン、ピペラシリン、ピバピシリン(pivapicillin)、プロピシリン、キナシリン、スルベニシリン、タランピシリン、テモシリン、チカルシリン(tiacarcillin)など、
抗糖尿病薬、例えば、スルホニル尿素誘導体、アセトヘキサミド、カルブタミド、クロルプロパミド、グリボルヌリド、グリクラジド、グリメピリド、グリピジド、グリキドン、グリソキセピド、グリブリド、グリブチアゾール、グリブゾール、グリヘキサミド、グリミジン、グリピナミド、フェンブタミド、トラザミド、トルブタミド、トルシクラミド、アカルボーズ、ベンジルチアゾリジン−2,4−ジオン、メソシュウ酸カルシウム、ミグリトールなど、
抗ヒスタミン薬、例えば、アクリバスチン、バミピン、ブロムフェニラミン、クロルフェニラミン、ジメチンデン、メトロンS(metron S)、フェニラミン、ピロブタミン、テナルジン、トルプロパミン、トリプロリジン、ビエタナチン(bietanautine)、ブロモジフェンヒドラミン、カルビノキサミン、クレマスチン、ジフェニルピラリン(diphenylpraline)、ドキシラミン、エンブラミン、メドリラミン、メフェンヒドラミン(mephenhydramine)、p−メチルジフェンヒドラミン、オルフェナドリン、フェニルトロキサミン、ピプリンヒドリナート、セタスチン、アロクラミド、クロロピラミン、クロロテン、ヒスタピロジン、メタフリレン、メタフェニレン、メタピリレン、フェンベンザミン、ピリラミン、タラスチン、テニルジアミン、トンジルアミン、トリペレナミン、ゾラミン、セチリジン、クロルシクリジン、クロシニジン、ヒドロキシジン、三環式抗うつ剤(tricyclics)、抗片頭痛剤、水素化麦角アルカロイド、β−アドレナリン受容体遮断剤、拮抗剤、セロトニン拮抗剤、血小板凝集阻害剤など、
抗うつ薬、例えば、アルピロプリド、ジヒドロエルゴタミン、エルゴコルニン、エルココルニニン(ercocorninine)、エルゴクリプチン、バッカク、エルゴタミン、酢酸フルメドロキソン、ジメトチアジン、メチセルジド、オキセトロン、ピゾチリン、スマトリプタン、アナグレリド、アルガトロバン、シロスタゾール、ダルトロバン、デフィブロチド、エノキサパリン、フラキシパリン(Fraxiparin)、インドブフェン、ラモパラン(lamoparan)、オザグレル、ピコタミド、プラフィブリド、ダルテパリン、チクロピジン、トリフルサルなど、
気管支拡張薬、エフェドリン誘導体など、例えば、アルブテロール、バムブテロール、ビトルテロール、カルブテロール、クレンブテロール、クロルプレナリン、ジオキセテドリン、エプロジノール、エタフェドリン、エチルノルエピネフリン、フェノテロール、ヘキソプレナリン、イソエタリン、イソプロテレノール、マブテロール、メタプロテレノール、N−メチルエフェドリン、ピルブテロール、プロカテロール、プロトキロール、レプロテロール、リミテロール、ソテレノール、テルブタリン、ツロブテロールなど、
エストロゲン、例えば、ベンゼストロール、ブロパロエストロール(broparoestrol)、クロロトリアニセン、ジエネストロール、ジエチルスチルベストロール、ジプロピオン酸ジエチルスチルベストロール、ジメストロール、ホスフェストロール、ヘキセストロール、メタレネストリル、メテストロール、コルポルモン、エキレニン、エキリン、抱合型エストロゲンホルモン、エストロゲンエステル、エストロピペート(estropipate)、17β−エストラジオール、エストラジオール、安息香酸エストラジオール、エストラジオール17β−シピオナート、エストリオール、エストロン、エチニルエストラジオール、メストラノール、モクセストロール、ミタトリエンジオール、リン酸ポリエストラジオール、キネストラジオール、キネストロールなど、
ゲスターゲン、例えば、アリルエストレノール、アナゲストン、酢酸クロルマジノン、酢酸デルマジノン、デメゲストン、デソゲストレル、ジメチステロン、ジドロゲステロン、エチニルエストレノール(ethinylestrenol)、エチステロン、エチノジオール、二酢酸エチノジオール、酢酸フルロゲストン、ゲストデン、カプロン酸ゲストノロン、ハロプロゲステロン、17−ヒドロキシ−16−メチレンプロゲステロン、17α−ヒドロキシプロゲステロン、17α−ヒドロキシプロゲステロンカプロアート(17α-hydroxygesterone caproate)、レボノルゲストレル、リネストレノール、メドロゲストン、メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、メレンゲストロール、ノルエチンドロン、酢酸ノルエチンドロン、ノルエチノドレル、ノルゲステロン、ノルゲスチメート、ノルゲストレル、ノルゲストリエノン、19−ノルプロゲステロン、ノルビニステロン、ペンタゲストロン(pentagestrone)、プロゲステロン、プロメゲストン、キンゲストロン、トレンゲストンなど、血管拡張薬、例えば、ベンシクラン、シクロニカート、シンナリジン、シチコリン、ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミン、エブルナモニン、フェノキセジル、イブジラスト、イフェンプロジル、ナフロニル、ニカメタート、ニセルゴリン、ニモジピン(ninodipine)、パパベリン、ペンチフィリン、チノフェドリン、ビンカミン、ビンポセチン、アモトリフェン、ベンダゾール、ヘミコハク酸ベンフロジル、ベンズヨーダロン、クロラシジン、クロモナール(chromonar)、クロベンフロール、クロニトラート、ジラゼプ、ジピリダモール、ドロオペニラミン(dropenilamine)、エフロキサート、エリトリトール、四硝酸エリトリチル、エタフェノン、フロレジル、ガングレフェン、ヘキセストロールビス(β−ジエチルアミノエチルエーテル)、ヘキソベンジン、イソソルビドジニトレート、イトラミントシレート、ケリン、リドフラジン、六硝酸マンニトール、メジバジン、ニコランジル、ニトログリセリン、四硝酸ペンタエリトリトール、ペントリニトロール(pentrinitrol)、ピメフィリン、プレニラミン、硝酸プロパチル、ピリドフィリン、トラピジル、トリクロミル、トリメタジジン、リン酸トロルニトレート、ビスナジン、バメタン、ベタヒスチン、ブラジキニン、ブロビンカミン、ブフェニオード(bufeniode)、ブフロメジル、ブタラミン、セチエジル、シクロニカート、シネパジド、シクランデラート、エレドイシン、ヘプロニカート、ニコチン酸イノシトール、イソクスプリン、カリジン、カリクレイン、モキシシリト、ニコフラノース、ニリドリン、ピリベジル、スロクチジル、キサンチナール(xanthinal)及びニアシナート(niacinate)、及びニコチンなど。
塩基性のCNS活性成分、より詳しくはアミンを使用することが好ましい。
さらに、好ましいのは、以下のアニオン:Cl-、PO43-、HPO42-、H2PO4 -、酢酸、マレイン酸、Br-、I-、シュウ酸、硝酸、炭酸、HCO3 -及びステアリン酸を有する以下の活性成分の塩を使用することである。
本発明を、以下の実施例によってさらに説明する。
実施例1
下表に特定されたコンポーネント(%M/Mでの数字)を用いて抗認知症活性成分を含む経皮治療システムを製造し、使用した活性成分はメマンチンの塩であった。
Figure 0005608565
実施例2
下表に特定されたコンポーネント(%M/Mでの数字)を用いて抗認知症活性成分を含む経皮治療システムを製造し、使用した活性成分はメマンチンの塩(例えば塩酸塩)であった。
Figure 0005608565
実施例2において、膜層(M)は、同時に接着剤層(K)として機能する。しかしながら、さらに、活性成分(W)及び構成物質(B)に応じて、例えばポリマーコンポーネント(P2)としてポリ酢酸ビニル(PVA)又はポリプロピレン(PP)を用いたさらなる膜層(M)を使用することができる。皮膚側における結合は、ポリアクリレートベースの接着剤層(K)を介して達成される。
実施例1及び2における保護層(S)としてポリエチレンテレフタレートフィルムを使用することができる。活性成分層のそれぞれから膜層を通して皮膚に送達される活性成分の量は、当業者に知られているフランツセルで測定することができる。

Claims (9)

  1. 以下の層:
    a)裏打ち層(T)、
    b)活性成分層(R)、
    c)膜層(M)、及び場合により、
    d)接着剤層(K)、
    を含む経皮治療システム(TTS)であって、
    裏打ち層(T)は、活性成分不透過性であり、
    活性成分層(R)は、活性コンポーネント(WK)として少なくとも1つのさらなるアルカリ性構成物質(B)と組み合わせたアルカリ性活性成分の塩(W)と、さらに実質的に官能基を含まないポリアクリレートを基剤とするポリマーコンポーネント(P1)を含み、活性成分(W)は、膜層(M)を通して外部から中に移動した、活性コンポーネント(WK)からの水分によってのみ、活性成分層(R)から放出され、そして膜層(M)は透湿性ポリマーコンポーネント(P2)で構成され、
    ここで、活性成分(W)は、メマンチンであり、アルカリ性構成物質(B)は、CaO、Na 2 HPO 4 、Na 3 PO 4 及びカプリル酸ナトリウムからなる群より選択される、
    上記経皮治療システム。
  2. 活性成分層(R)がメマンチンの無機塩及CaO、Na 2 HPO 4 及びNa 3 PO 4 からなる群より選択されるアルカリ性構成物質(B)を含むことを特徴とする、請求項1に記載の経皮治療システム。
  3. 活性成分層(R)が、少なくとも1つのメマンチンの塩1%〜50%(m/m)に加えて、少なくとも1つのさらなるアルカリ性構成物質(B)1%〜20%(m/m)と、さらに少なくとも1つのポリマーコンポーネント(P1)30%〜90%(m/m)とを、さらに含むことを特徴とする、請求項1または2に記載の経皮治療システム。
  4. 活性成分層(R)が、少なくとも1つのメマンチンの塩5%〜40%(m/m)に加えて、少なくとも1つのさらなるアルカリ性構成物質(B)5%〜20%(m/m)と、さらに少なくとも1つのポリマーコンポーネント(P1)40%〜80%(m/m)とを、
    さらに含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
  5. 活性成分層(R)が、ポリアクリレートを基剤とするポリマーマトリックスであり、そして少なくとも1つのメマンチンの塩5%〜40%(m/m)だけでなく、CaO、Na 2 HPO 4 及びNa 3 PO 4 からなる群より選択されるアルカリ性構成物質(B)5%〜20%(m/m)をも含むことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
  6. 活性成分層(R)が、ポリアクリレートを基剤とするポリマーマトリックスであり、そして活性コンポーネント(WK)としてメマンチンの無機塩を、CaO、Na 2 HPO 4 及びNa 3 PO 4 からなる群より選択されるアルカリ性構成物質(B)と組み合わせて含み、メマンチンの塩と構成物質(B)間の質量比が1:10から10:1であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
  7. ポリマーコンポーネント(P3)で構成されたさらなる接着剤層(K)を有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の経皮治療システム。
  8. 裏打ち層(T)に、活性コンポーネント(WK)として少なくとも1つのさらなるアルカリ性構成物質(B)と組み合わせたメマンチン塩と、さらにポリマーコンポーネント(P1)を含む少なくとも1つの活性成分層(R)を塗布し、続いてポリマーコンポーネント(P2)を含む膜層(M)を塗布し、そして場合により、ポリマーコンポーネント(P3)を含む接着剤層(K)を加えることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の経皮治療システムの製造方法。
  9. ヒト及び動物における疾患を治療するための、請求項1〜7のいずれか1項に記載の経皮治療システムを製造するための、少なくとも1つのさらなるアルカリ性構成物質(B)と組み合わせたメマンチン塩及び実質的に官能基を含まないポリアクリレートをベースとするポリマーの使用。
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