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JP5594332B2 - 内燃機関の始動制御装置 - Google Patents

内燃機関の始動制御装置 Download PDF

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JP5594332B2
JP5594332B2 JP2012170998A JP2012170998A JP5594332B2 JP 5594332 B2 JP5594332 B2 JP 5594332B2 JP 2012170998 A JP2012170998 A JP 2012170998A JP 2012170998 A JP2012170998 A JP 2012170998A JP 5594332 B2 JP5594332 B2 JP 5594332B2
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
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Description

本発明は、車両等に搭載される内燃機関の始動制御装置に関し、特に吸気弁や排気弁の動作時期を変更可能な可変動弁機構の始動時の制御に関する。
従来より、車両等に搭載される内燃機関(以下、エンジンともいう)においては、吸気弁の開閉時期を可変とするために可変動弁機構(Variable Valve Timing:以下、VVTともいう)の採用が拡大している。また、気筒の膨張行程を圧縮行程よりも長くした、いわゆるアトキンソン・サイクルやミラー・サイクルの実用化も進んでいる。膨張行程を長くすれば、燃焼ガスの圧力を効率よくクランクシャフトの回転に変換することができ、機関効率が向上する。
例えば特許文献1に記載されているミラー・サイクルのエンジンでは、気筒の幾何学的な圧縮比を13以上と高くする一方で、常用される部分負荷の運転領域においてはVVTにより吸気弁の閉時期を圧縮行程の半ば以降まで遅角させ、ポンピング・ロスを低減するとともに、有効圧縮比の低下によってノッキングを抑制するようにしている。
また、前記のエンジンでは所定の状態で自動停止するアイドルストップ制御が行われ、この自動停止の際は、直ちに再始動することが予想されるので、VVTにより吸気弁の閉時期を最大限に遅角させるようにしている。こうすると有効圧縮比が非常に低くなるので、再始動時に吸気系から気筒内へ高温の吸気が流入しても、混合気の自着火(プレイグニッション)は発生し難い。
一方、アイドルストップのような自動停止ではなく、運転者のイグニッション操作などに従ってエンジンが停止する通常停止の場合は、VVTにより吸気弁の閉時期を最大限に進角させるようにしている。これは、寒冷地でのエンジンの始動性を考慮して、気筒の有効圧縮比を高くするためである。
なお、そのようなエンジンの通常停止後であっても、運転者が直ぐにエンジンを再始動させることはあり得るが、通常の始動時には所定回数のクランキングによって高温の空気を掃気した後に、燃料を供給するようにしているので、プレイグニッションは抑制できる、と特許文献1に記載されている。
特開2010−084587号公報
しかしながら前記のように通常の停止直後に運転者がエンジンを再始動させた場合には、所定回数のクランキングの間、燃料の供給を停止していてもプレイグニッションの起きる可能性があり、改善の余地が残されている。すなわち、クランキングによって気筒内に吸入される高温の空気と、吸気ポート壁面に付着していた燃料やインジェクタからリークした燃料とが混ざり合って混合気が形成され、これがクランキング中に自着火することがあるからである。
このような不具合が起きるのは、前記従来例(特許文献1)の技術が、エンジン停止の際に通常停止か自動停止かによって一律に始動時の温度状態を想定し、これに応じてVVTを制御しているため、始動時の実際の温度状態に即した好適なVVTの制御が実現できていないことによる、と考えられる。
そこで、本発明の目的は、内燃機関の良好な始動性を確保しつつ、始動時のプレイグニッションを従来より確実に抑制することにある。
前記のような課題に対して本発明は、内燃機関の停止時ではなく始動時にその温度状態を判定し、これに応じて吸気弁の閉時期を変更するようにしたものである。具体的には、内燃機関をクランキングして始動する始動制御装置を対象として、吸気弁の少なくとも閉時期を変更可能な可変動弁機構と、始動時の温度状態を判定し、所定の高温状態であればクランキングを開始するよりも先に、前記可変動弁機構により吸気弁の閉時期を遅角側に変更する制御手段と、を備えるとともに、この制御手段を、始動時の温度状態が高いほどクランキングの開始を遅延させて、吸気弁の閉時期をより遅角側に変更するものとする
本発明によれば、始動時において内燃機関の高温状態が高く、プレイグニッションの発生が懸念されるときには、クランキングの開始に先だって可変動弁機構により吸気弁の閉時期が遅角側に変更される。すなわち、始動時の実際の機関温度状態に基づき、必要に応じて気筒の有効圧縮比を低下させることができるので、良好な始動性を確保しながら、プレイグニッションをより確実に抑制できる。
また、前記制御手段は、始動時の温度状態が高いほどクランキングの開始を遅延させて、吸気弁の閉時期をより遅角側に変更するものであるから、比較的温度状態の低いときには、吸気弁の閉時期があまり遅角されず、有効圧縮比もあまり低くならないので、始動性の向上に有利になる。そして、温度が高くなるほどプレイグニッションの発生する可能性が高くなるが、これに応じて吸気弁の閉時期が遅角され、有効圧縮比が低くなるので、プレイグニッションをより確実に抑制することができる。
そのように機関始動時に吸気弁の閉時期を変更するのであれば、前記可変動弁機構は、電動モータによって駆動されるものとするのが好ましい。油圧駆動式の可変動弁機構は、機関始動直後の油圧が低い間は動作がかなり緩慢になるが、電動の可変動弁機構は機関始動直後は勿論、始動前でも動作するので、クランキングをあまり遅延させなくても済むからである。
特に、内燃機関が車両に搭載される場合、前記制御手段は、車両の乗員によってクランキングの開始操作が行われる前に、該乗員による所定の操作に応じて前記可変動弁機構を動作させ、吸気弁の閉時期を遅角側に変更するものとしてもよい。こうすれば、クランキングの遅延を極小化でき、実質的に遅延しないようにすることも可能になる。
また、好ましくは、内燃機関の冷却液および吸気の少なくとも一方の温度を検出するためのセンサを備え、前記制御手段は、そのセンサからの信号により機関始動時の温度状態を判定するものとしてもよい。こうすれば、始動時の内燃機関の実際の温度状態を精度よく判定でき、前記した発明の実効を担保することができる。
より好ましい制御手段の構成は、前記冷却液温度や吸気温度だけでなく、前回の機関停止からの経過時間と、この機関停止までの運転履歴との少なくとも一方を加味して、機関始動時の温度状態を判定するものとすることである。こうすれば、始動時の機関温度状態をさらに精度よく判定でき、発明の効果をより高めることが可能になる。
さらに、前記制御手段は、内燃機関の停止時には前記可変動弁機構により吸気弁の閉時期を、寒冷地でも冷間始動の可能な有効圧縮比となるよう所定時期に制御するものとしてもよい。こうすれば、万が一の故障によって可変動弁機構が動作しなくなったとしても、内燃機関の寒冷地での始動性を確保することができる。
本発明によれば、内燃機関の停止時ではなく始動の際にその温度状態を判定して、高温状態であればクランキングの開始よりも先に可変動弁機構を動作させるようにしたので、内燃機関の吸気弁の閉時期を、始動時の実際の温度状態に即して好適に制御することが可能になり、これにより内燃機関の良好な始動性を確保しつつ、プレイグニッションをより確実に抑制することができる。
本発明を適用する内燃機関(エンジン)の一例を示す概略構成図である。 VVTの構成を示す断面図である。 図2のIII-III線における断面図である。 エンジンの制御系の構成を示すブロック図である。 ECUが実行するエンジン始動制御の一例を示すフローチャートであり、VVTの制御ルーチンを示す。 同エンジン始動制御におけるスタータモータの制御ルーチンを示すフローチャートである。 始動制御に用いるマップの説明図であって、(a)はVVTの遅角量を設定したものを、(b)はクランキングの遅延時間を設定したものを、それぞれ示す。 高温判定時のクランキングの遅延、VVTの遅角動作等、始動制御の一例を示すタイミングチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
−内燃機関の全体構成−
まず、図1を参照して、本発明を適用する内燃機関(以下、エンジンともいう)について説明する。この例のエンジン1は、車両に搭載される4気筒ガソリンエンジンであって、シリンダブロック1a内に形成された4つの気筒(図1には1気筒のみを示す)それぞれに、上下に往復動するようにピストン1cが収容されている。それら4つの気筒を取り囲むようにシリンダブロック1aにはウォータジャケットが形成され、エンジン冷却水(冷却液)の温度を検出するように水温センサ32が配置されている。
前記4つの気筒におけるピストン1cの往復運動はそれぞれ、コネクティングロッド16を介してクランクシャフト15の回転運動に変換される。クランクシャフト15は、トルクコンバータ(またはクラッチ)等を介して変速機(図示せず)に連結されており、エンジン1の出力を変速機を介して車両の駆動輪に伝達することができる。この変速機は、一例としてクラッチおよびブレーキ等の摩擦係合要素と遊星歯車機構とを用いた多段式の自動変速機であってもよいし、ベルト式無段変速機などであってもよい。
また、クランクシャフト15には、エンジン1の始動時に起動されるスタータモータ10が連結可能になっており、このスタータモータ10によってクランクシャフト15を強制的に回転させる(クランキング)ことができる。クランクシャフト15にはシグナルロータ17が取り付けられており、その外周面には複数の歯(突起)17aが等角度毎に設けられるとともに、その歯17aの2枚分が欠落した欠歯部17bも設けられている。
前記シグナルロータ17の側方近傍には、クランク角を検出するクランクポジションセンサ31が配置されている。クランクポジションセンサ31は、例えば電磁ピックアップであって、クランクシャフト15が回転する際にシグナルロータ17の歯17aに対応するパルス状の信号を発生する。このクランクポジションセンサ31の出力信号からエンジン回転数neを算出することができる。
さらに、クランクシャフト15を覆うようにシリンダブロック1aの下部には、潤滑油(エンジンオイル)を貯留するオイルパン18が設けられている。オイルパン18に貯留された潤滑油は、エンジン1の運転時にオイルポンプ(図示せず)によって汲み上げられ、ピストン1c、クランクシャフト15、コネクティングロッド16などエンジン各部に供給されて、その各部の潤滑・冷却等に使用される。
一方、シリンダブロック1aの上端にはシリンダヘッド1bが締結されており、このシリンダヘッド1bによって上端を閉じられた各気筒毎に、ピストン1cの往復運動によって容積の変化する燃焼室1dが形成されている。この燃焼室1dに臨んでシリンダヘッド1bには各気筒毎に点火プラグ3が配置されており、これによる点火のタイミングはイグナイタ4によって調整される。イグナイタ4はECU(Electronic Control Unit)200によって制御される。
前記燃焼室1dには吸気通路11と排気通路12とがそれぞれ連通し、新気の吸入と燃焼ガスの排気とを行うようになっている。吸気通路11の下流側(吸気流れの下流側)は吸気ポート11aおよびインテークマニホールド11bによって構成され、その上流側にはサージタンク11cが配設されている。また、吸気通路11には、吸気を濾過するエアクリーナ7、熱線式のエアフロメータ33、吸気温センサ34(一例としてエアフロメータ33に内蔵)、エンジン1の吸入空気量を調整するためのスロットルバルブ5などが配置されている。
一例としてスロットルバルブ5は、サージタンク11cの上流側に設けられており、スロットルモータ6によって駆動される。スロットルバルブ5の開度はスロットル開度センサ35によって検出され、エンジン1の運転状態に応じた最適な吸入空気量となるようにECU200によってフィードバック制御される。
また、各気筒毎に吸気ポート11aにはインジェクタ(燃料噴射弁)2が配置されている。これらのインジェクタ2は共通のデリバリパイプ101に接続され、燃料供給系100から燃料が供給される。一例として燃料供給系100は、デリバリパイプ101に接続された燃料供給管102、燃料ポンプ103および燃料タンク104などを備えている。
インジェクタ2はECU200によって制御され、各気筒毎に所定のタイミングで燃料噴射が行われる。そして、インジェクタ2から吸気ポート11a内に噴射された燃料は吸入空気と混合され、吸気バルブ13の開弁に伴い各気筒内の燃焼室1dに導入される。この混合気は、気筒の圧縮行程の終盤に点火プラグ3によって点火されて燃焼・爆発し、高温高圧の燃焼ガスがピストン1cを押し下げた後に、排気バルブ14の開弁に伴い排気通路12に排出される。
この排気通路12の上流側(排気流れの上流側)は排気ポート12aおよびエキゾーストマニホールド12bによって構成され、その下流側には三元触媒8が配置されている。三元触媒8は、排気通路12に排気された排気ガス中のCO、HCの酸化およびNOxの還元を行い、それらを無害なCO2、H2O、N2とすることで排気ガスを浄化する。
三元触媒8の上流側の排気通路12には、例えば空燃比に対してリニアな特性を示すフロント空燃比センサ37が配置されており、下流側の排気通路12には、例えばラムダセンサからなるリアO2センサ38が配置されている。これらフロント空燃比センサ37およびリアO2センサ38の出力信号はECU200にフィードバックされて、空燃比の制御に供される。
前記のような燃焼室1dの吸気および排気は、吸気バルブ13および排気バルブ14の開閉動作によって行われる。すなわち、吸気ポート11aと燃焼室1dとの間には吸気バルブ13が設けられ、排気ポート12aと燃焼室1dとの間には排気バルブ14が設けられている。そして、タイミングチェーン等を介してクランクシャフト15により回転される吸気および排気の各カムシャフト21,22によって、吸気バルブ13および排気バルブ14がそれぞれ所定のタイミングで開閉される。
より具体的には、吸気および排気の各カムシャフト21,22はそれぞれ、クランクシャフト15の1/2の回転速度で回転し、ピストン1cが2往復する間に1回転する。言い換えると、クランクシャフト15が2回転(720°回転)して、ピストン1cが吸気、圧縮、膨張および排気の各行程を行う間に、各カムカムシャフト21,22が1回転し、それぞれの気筒の吸気行程で吸気バルブ13を開き、排気行程で排気バルブ14を開くようになっている。
こうして回転する吸気カムシャフト21の近傍には、特定の気筒(例えば第1気筒)のピストン1cが圧縮上死点(TDC)に達したときにパルス状の信号を発生するように、カムポジションセンサ39が設けられている。カムポジションセンサ39は、前記のクランクポジションセンサ31と同様に電磁ピックアップからなり、吸気カムシャフト21のロータ外周の1個の歯(図示せず)が通過する際にパルス状の信号を出力する。
また、本実施形態では吸気カムシャフト21に、以下に説明する電動式の可変動弁機構(以下、VVT40と略称する)が取り付けられている。これにより、クランクシャフト15の回転を基準とする吸気カムシャフト21の回転位相を連続的に変化させて、吸気バルブ13の開閉するタイミングを進角側、遅角側に連続的に変更することができる。
そして、本実施形態のエンジン1は、各気筒の幾何学的な圧縮比(ピストン1cが上死点にあるときと下死点にあるときとの燃焼室1cの容積比)を12〜14と高く設定し、使用頻度の高い部分負荷の運転領域ではVVT40により吸気バルブ13の閉時期を圧縮行程の半ば以降にまで遅角させることで、いわゆるアトキンソン・サイクル(ミラー・サイクル)での運転を行うようになっている。
−VVT−
図2、3に示すように本実施形態では、吸気カムシャフト21の端部にVVT40(図1には示さず)が配設されている。なお、図2はVVT40の内部の構造を示す断面図であり、図3は図2のIII-III線における断面図である。排気カムシャフト22にも同様の可変動弁機構を配設してもよい。
図の例ではVVT40は、ECU200により制御される電動モータ42(以下、単にモータという)によって駆動されるものであり、図2に示すように電動モータ42は、モータ軸44、軸受46、回転数センサ47、ステータ50等から構成される三相モータである。モータ軸44は二つの軸受46,46により支持されて軸線O周りに回転可能となっている。このモータ軸44には、径方向外側に突出する円形板状のロータ部45が固定され、このロータ部45の外周壁に複数の磁石45aが埋設されている。
一方、ステータ50はモータ軸44の外周側に配設され、モータ軸44の軸線O周りに等間隔に並ぶ複数のコイルを備えている。コイルはコア51に巻線52を巻回してなり、駆動回路108からの供給を受けて電流が流れると、モータ軸44の外周側に回転磁界を形成して、回転トルクを発生させる。回転数センサ47はロータ部45の近傍に配設され、各磁石45aによる形成磁界の強さを感知することによりモータ軸44の回転数(以下、モータ回転数という)を検出する。
また、前記図2の他、図3にも示すようにVVT40は、位相変化機構60を備えている。この位相変化機構60は、スプロケット62、リングギア63、偏心軸64、遊星歯車65、出力軸66等を備えている。前記スプロケット62は出力軸66の外周側に同軸上に配設されており、出力軸66に対してモータ軸44と同じ軸線O周りに相対回転可能である。
そして、クランクシャフト15の回転がチェーンなどによってスプロケット62に伝えられると、このスプロケット62がクランクシャフト15に対する回転位相を保ちつつ、軸線Oを中心として図3の時計回り方向に回転する。リングギア63は内歯車で構成されてスプロケット62の内周壁に同軸上に固定されており、スプロケット62と一体に回転する。
偏心軸64は、モータ軸44に連結固定されることにより軸線Oに対し偏心して配設されており、モータ軸44と一体に回転する。遊星歯車65は外歯車であり、リングギア63と噛み合うようにしてその内周側に遊星運動可能に配設されている。偏心軸64の外周壁に同軸上に支持されている遊星歯車65は、偏心軸64に対して偏心軸線P周りに相対回転可能になっている。
また、出力軸66は吸気カムシャフト21に同軸にボルト固定されており、モータ軸44と同じ軸線Oを中心として吸気カムシャフト21と一体に回転する。出力軸66には、軸線Oを中心とする円環板状の係合部67が形成されていて、この係合部67には軸線O周りに等間隔に複数の係合孔68が設けられている。これらの係合孔68と向き合うように遊星歯車65には、偏心軸線Pの周りに等間隔をあけて複数の係合突起69が設けられており、それぞれが軸66側に突出して対応する係合孔68に突入している。
このような構造のVVT40は、モータ軸44がスプロケット62に対して相対回転しないときには、クランクシャフト15の回転に伴い遊星歯車65が、リングギア63との噛合位置を保ちつつスプロケット62と一体に図3の時計回り方向に回転する。このとき、係合突起69が係合孔68の内周壁を回転方向に押圧するため、出力軸66はスプロケット62に対して相対回転することなく図3の時計回り方向に回転する。これにより、クランクシャフト15に対する吸気カムシャフト21の回転位相が保たれる。
一方、モータ軸44がスプロケット62に対して図3の反時計回り方向に相対回転すると、遊星歯車65がその遊星運動により、偏心軸64に対して図3の時計回り方向へ相対回転しつつリングギア63との噛合位置を変化させる。このとき、係合突起69が係合孔68を回転方向に押圧する力が増大するため、出力軸66はスプロケット62に対して進角する。これにより、吸気カムシャフト21の回転位相が進角側に変化する。
反対にモータ軸44がスプロケット62に対して図3の時計回り方向に相対回転すると、遊星歯車65がその遊星運動により、偏心軸64に対して図3の反時計回り方向へ相対回転しつつリングギア63との噛合位置を変化させる。このとき、係合突起69が係合孔68を反回転方向に押圧するようになるため、出力軸66はスプロケット62に対して遅角する。これにより、吸気カムシャフト21の回転位相が遅角側に変化する。
−ECU−
ECU200は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203およびバックアップRAM204などを備えている。
ROM202は、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPU201は、ROM202に記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて各種の演算処理を実行する。また、RAM203は、CPU201での演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAM204は、例えばエンジン1の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。
以上のCPU201、ROM202、RAM203およびバックアップRAM204は、バス207を介して互いに接続されるとともに、入力インターフェース205および出力インターフェース206と接続されている。
入力インターフェース205には、クランクポジションセンサ31、水温センサ32、エアフロメータ33、吸気温センサ34、スロットル開度センサ35、アクセルペダルの踏み込み量に応じた検出信号を出力するアクセル開度センサ36、フロント空燃比センサ37、リアO2センサ38、および、カムポジションセンサ39などの各種センサ類が接続されている。
また、入力インターフェース205には、車両のメイン電源をオンオフするためのイグニッションスイッチ48と、車両の乗員によってエンジン1の始動に係る操作が行われるスタータスイッチ49とが接続されている。イグニッションスイッチ48がオン操作されると、ECU200によるエンジン1の制御が開始され、スタータスイッチ49がオン操作されると、スタータモータ10によるエンジン1のクランキングが開始される。
一方、出力インターフェース206には、一例として各気筒毎のインジェクタ2、同じく各気筒毎の点火プラグ3のイグナイタ4、スロットルバルブ5のスロットルモータ6、スタータモータ10、および、吸気カムシャフト21のVVT40、などが接続されている。
そして、ECU200は、前記した各種センサおよびスイッチからの信号に基づいて、インジェクタ2の駆動制御(燃料の噴射量および噴射時期の制御)、点火プラグ3による点火時期の制御、スロットルモータ6の駆動制御(スロットル開度の制御)、VVT40の動作制御(吸気バルブ13の位相制御)などを含むエンジン1の各種制御を実行し、さらに、下記のエンジン始動制御を実行する。
つまり、ECU200により実行される以下のエンジン始動制御に係るプログラムによって、本発明の内燃機関の始動制御装置が実現されるのである。
−エンジン始動制御−
まず、本実施形態のエンジン1では、運転を停止する直前にインジェクタ2から噴射された燃料が吸気ポート11aの壁面(吸気バルブ13の裏面も含む)に付着するとともに、エンジン1の停止後にインジェクタ2から燃料がリークすることもある。このため、再始動時には燃料噴射を行わなくても、クランキングによって気筒内に吸入される高温の空気と前記の壁面付着燃料やリーク燃料とが混ざり合って混合気が形成され、自着火する(つまり、プレイグニッションが発生する)可能性がある。
そこで、始動の際にエンジン1の温度状態を判定し、所定の高温状態であればクランキングを開始するよりも先に、VVT40により吸気バルブ13の閉時期を遅角側に変更するようにした。こうすることで気筒の有効圧縮比を低下させ、プレイグニッションを防止することができる。以下、このようなエンジン始動制御の一例を図5、6のフローチャートを参照して説明する。
まず、図5に示す始動時VVT制御のルーチンは、イグニッションスイッチ48がオン操作された時点(IG−SWオン)で開始される(スタート)。そして、ステップST101において、水温センサ32および吸気温センサ34の各出力信号からエンジン水温および吸気温を検出し、主にこれらの検出結果に基づいて、エンジン1が始動時にプレイグニッションの発生しやすい所定の高温状態であるか否か判定する。
一例としてステップST101では、以下の4つの条件からなるプレイグ発生条件の成立を判定し、肯定判定(YES)であればステップST102に進む一方、否定判定(NO)であれば後述するステップ106に進む。プレイグ発生条件は、1)エンジン水温が所定の水温判定値以上であること、2)エンジン1の吸気温が所定の吸気温判定値以上であること、3)前回のエンジン1の停止からの経過時間が所定の判定時間未満であること、4)前回のエンジン始動から停止までの間に所定以上の高負荷状態になったこと、などである。
この4つの条件については、エンジン水温が高いほど気筒内の燃焼室1dの温度も高くなり、この燃焼室1dに充填された吸気の温度が高くなって、圧縮行程でプレイグニッションが発生しやすい。吸気そのものの温度が高いときには勿論、プレイグニッションが発生しやすい。また、エンジン停止からの経過時間が短いほど燃焼室1dの温度は高くなるし、前回のエンジン停止までに所定以上の高負荷状態になっていると、燃焼室1dに特に高温の部位(ヒートスポット)が存在する可能性がある。
そこで、4つの条件が例えば全て成立しているときに、始動時にプレイグニッションが発生しやすいと判定することができる。なお、4つの条件のうちいずれか1つ、または2つなど種々の組み合わせによって、プレイグ発生条件の成立を判定してもよいし、それ以外の条件を加えてもよい。また、水温判定値、吸気温判定値および判定時間については、それぞれプレイグニッションの発生する可能性が高い始動時のエンジン水温、吸気温と、前回のエンジン停止からの経過時間とを実験・シミュレーション等によって取得しておき、これらの値を基に適合した値の組み合わせを水温判定値、吸気温判定値および判定時間として設定すればよい。
そうして判定した結果、プレイグ発生条件が成立している(YES)と判定してステップST102に進めば、プレイグフラグFの値を1とし(F←1)、続くステップST103においてVVT40を遅角側に動作させて、吸気バルブ13の閉時期を遅角側に変更する。VVT40の遅角側への動作量(VVT遅角量)は、一例として図7(a)に示すVVT遅角量マップを参照して、エンジン水温(始動時水温)および吸気温に応じて決定する。
図に例示するマップは、エンジン水温が高いほど、また吸気温が高いほどVVT遅角量が大きくなっており、吸気バルブ13の遅閉じによって気筒の有効圧縮比を低下させることにより、TDCにおいても気筒内温度が混合気の自着火温度に達しないようにするものである。そのために、実験・計算等によりエンジン水温および吸気温に対応づけてVVT40の遅角量を適合し、その適合値をマップ化してECU200のROM202内に記憶している。
なお、気筒内温度が混合気の自着火温度に達しないような有効圧縮比とは、エンジン始動時の吸気温度、気筒への充填量、燃料の蒸発による潜熱、混合気の比熱比等の影響も考慮して、圧縮行程での気筒壁からの受熱や圧縮による温度上昇によって自着火温度に到達しないような有効圧縮比であり、所定のマージンを加えて決定するのが好ましい。また、前記のようなマップに限らずVVT遅角量は、エンジン水温または吸気温のいずれかのみに応じて決定してもよいし、一定値としてもよい。
図5のフローに戻ってステップST104では、クランクポジションセンサ31の出力信号から算出されるエンジン回転数neが所定の始動完了判定値Thne(例えば、500rpm:図8参照)に到達したか否か判定し、否定判定(NO)であれば待機する一方、エンジン回転数neが判定値Thneに達して肯定判定(YES)になれば、ステップST105においてフラグFの値を0とし(F←0)、始動時VVT制御ルーチンを終了する。
また、前記のステップST101においてプレイグ発生条件が成立していない(NO)と判定してステップST106に進んだときは、VVT40は動作させず、前回エンジン停止時のVVT位置として、即ち吸気バルブ13の閉時期を前回のエンジン停止時の状態に保って、始動時VVT制御ルーチンを終了する(エンド)。ここで本実施形態では、エンジン1の停止時には通常、VVT40の制御により吸気バルブ13の閉時期を、冷間始動の可能な有効圧縮比となるよう所定時期(例えばATDC60〜70°CAくらい)に制御している。
次に、図6を参照して始動時スタータ制御ルーチンについて説明する。このルーチンも前記の始動時VVT制御ルーチンと同じくイグニッションスイッチ48がオン操作されると(IG−SWオン)開始され(スタート)、最初にステップST201において、スタータスイッチ49がオン操作されたか否か判定する(スタータSWオン?)。そして、否定判定(NO)であれば待機する一方、肯定判定(YES)であればステップST202に進む。
ステップST202では、前記のプレイグフラグFの値が0であるか否か判定し(F=0?)、肯定判定(YES)であればステップST203に進んでスタータリレーをオンにして、クランキングを開始する。一方、否定判定(NO)であればステップST204に進んで、クランキングの遅延時間が経過したか否か判定する。
すなわち、イグニッションスイッチ48がオン操作されるのと同時にECU200ではカウンタ(イグニッションONカウンタ)が動作しており、このカウンタの値が設定値に達するまでは遅延時間が経過していない(NO)と判定して待機する。一方、カウンタ値が前記の設定値に達すれば、遅延時間が経過した(YES)と判定し、前記のステップST203に進んでスタータリレーをオンにする。
つまり、プレイグフラグFの値が1になっていて、エンジン1の始動時にプレイグニッションの発生しやすい高温状態であれば、イグニッションスイッチ48がオン操作されても所定時間はスタータモータ10の動作、即ちクランキングの開始を遅延させる。この遅延時間は、前記の始動時VVT制御ルーチンによるVVT40の動作の終了時間に対応づけて、例えば図7(b)に示すクランキング遅延時間のマップに予め設定されている。
図7(b)に例示するマップはECU200のROM202内に記憶されており、上述のVVT遅角量のマップと同じくエンジン水温が高いほど、また吸気温が高いほどクランキングの遅延時間が長くなっている。これは例えば、目標とするVVT遅角量になるまでのVVT40の動作時間を実験・計算等により適合して、マップ化している。なお、マップを用いず、VVT40の実際の動作状態をフィードバックしてクランキングを開始することも可能である。
そのようにして吸気バルブ13の閉時期を遅角させた上で、クランキングを開始するとともに、インジェクタ2による燃料の噴射および点火プラグ3による点火制御を行って、エンジン1を始動する。なお、燃料噴射量および点火時期についてはそれぞれ、例えば、エンジン始動時の諸条件(エンジン水温、吸気温など)に基づいて始動用の噴射量マップおよび点火時期マップにより決定する(図示せず)。
図6のフローのステップST205では、エンジン回転数neが判定値Thneに到達したか否か判定し、否定判定(NO)であれば待機する。そして、エンジン回転数neが判定値Thneに達して肯定判定(YES)になれば、ステップST206に進んでスタータリレーをオフし、スタータモータ10によるクランキングを停止して、始動時スタータ制御ルーチンを終了する(エンド)。
−始動制御によるプレイグニッションの抑制−
図8には、前記の如く高温状態でクランキングを遅延させ、吸気バルブ13の閉時期を遅角側に変更する場合のエンジン1の始動の様子(即ちエンジン回転数neの吹け上がりなど)を、吸気温およびエンジン水温の変化やイグニッションスイッチ48のオン操作(イグニッションONカウンタ)、スタータスイッチ49のオン操作(始動要求フラグ)、スタータモータ10の動作(スタータリレーONフラグ)およびVVT40の動作(VVT遅角量)と関連づけて示す。
図の上段に示すように吸気温やエンジン水温が高い状態でイグニッションスイッチ48がオン操作されると(時刻t0)、図の下段に示すようにECU200のイグニッションONカウンタが動作を開始するとともに、VVT40が遅角側に動作されて、VVT遅角量が大きくなってゆく。つまり、吸気バルブ13の開閉時期が遅閉じ側に変更される。
この場合には、続いてスタータスイッチ49がオン操作されて、図の中段に示すように始動要求フラグが立ち上がっても(時刻t1)、スタータリレーONフラグは立ち上がらず、クランキングの開始が遅延される(エンジン回転数が上昇しない)。そして、VVT遅角量が目標値に達するのとほぼ同時にイグニッションONカウンタが設定値に達して(時刻t2)、スタータリレーONフラグが立ち上がる。
これによりスタータモータ10が動作し、エンジン1のクランキングが開始されると、僅かに遅れて時刻t3にはエンジン回転数neが所定回転数(例えば200rpmくらい)に上昇する。また、図示はしないが4つの気筒に所定の順番で燃料の供給および点火が行われる。このときには前記したようにVVT40の遅角によって、吸気バルブ13の閉時期が十分に大きく遅角されており、気筒の有効圧縮比がかなり低くなっているので、プレイグニッションの発生は回避される。
しかも、前記のVVT遅角量が吸気温およびエンジン水温に基づいて過不足なく設定されているから、有効圧縮比が不必要に低下し過ぎることはなく、良好な始動性も担保されている。よって、概ね最初の点火気筒と2番目の点火気筒で混合気が燃焼すれば、これによりクランクシャフト15の回転が加速され、エンジン回転数neが立ち上がって(時刻t4)速やかに吹け上がる。
こうして吹け上がるエンジン回転数neが判定値Thneに達すると(時刻t5)、始動要求フラグおよびスタータリレーONフラグがオフになって、始動制御は完了する。また、吸気通路11への外気の流入によって吸気温が急低下するとともに、ウォータジャケット内での冷却水の流れによってエンジン水温も緩やかに低下する。その後、速やかにVVT40の遅角制御も終了し、エンジン1の運転状態に応じた通常の制御に移行することになる。
したがって、本実施形態のエンジン1における始動制御装置によると、エンジン1の停止時には吸気のVVT40を進角側に位置づけておき、その後の始動時に主に吸気温およびエンジン水温に基づいて高温状態と判定すれば、クランキングの開始前にVVT40を動作させて、吸気バルブ13の閉時期を遅角側に変更する。これにより、気筒の有効圧縮比を低下させ、プレイグニッションの発生を回避することができる。
つまり、エンジン1の始動の際の実際の温度状態に基づいて、必要に応じて気筒の有効圧縮比を低下させることができるので、良好な始動性を確保しながら、プレイグニッションをより確実に回避できる。比較的低温であれば吸気バルブ13をあまり遅閉じにはせず、有効圧縮比を高くすることで、始動性を確保できる一方、温度が高いほど吸気バルブ13の閉時期は遅くして有効圧縮比を低下させ、プレイグニッションをより確実に回避することができる。
そのように始動の際に動作させることからVVT40は電動式とし、しかも、スタータスイッチ49がオン操作される前に、即ちクランキングの開始操作が行われる前に、イグニッションスイッチ48の操作(所定の操作)に応じてVVT40を動作させるようにしている。このため、スタータスイッチ49のオン操作からクランキング開始までの遅延時間が僅かなものとなり、乗員が違和感を覚える心配は少ない。
一方、前記のようにエンジン1の停止時にはVVT40を進角側に位置づけておくことは、寒冷地でのエンジン1の始動性確保に有効である。仮に停止時にVVT40を遅角側に制御すると、その後のエンジン1の再始動が極冷間(例えばマイナス10℃くらい)であった場合に、万が一の故障によってVVT40が動作しないとすれば、エンジン1の始動性が著しく低下するおそれがあるからである。
−他の実施形態−
前記の実施形態では、エンジン1の始動の際にプレイグ発生条件が成立していれば、吸気温やエンジン水温に応じてVVT40を遅角動作させ、高温側ほど遅角量が大きくなるように吸気バルブ13の閉時期を遅角させているが、これに限らず、エンジン水温または吸気温のいずれか一方に応じてVVT遅角量を変化させるようにしてもよい
また、前記の実施形態では、イグニッションスイッチ48がオン操作されると、直ちにプレイグ発生条件について判定し、条件が成立していればスタータスイッチ49がオン操作される前に、VVT40を遅角動作させるようにしているが、これにも限定されない。例えばスタータスイッチ49の操作など所定の操作の行われたことを契機として、VVT40を動作させるようにしてもよい。
また、前記の実施形態ではエンジン1の停止時にVVT40を進角側に制御して、寒冷地でも冷間始動の可能な有効圧縮比となるように吸気バルブ13の閉時期を進角させているが、これにも限定されず、エンジン停止時にはVVT40は最遅角位置以外に制御すればよい。
さらに、前記した実施形態では、ポート噴射式のエンジン1の始動制御に本発明を適用した例について説明したが、本発明はこれに限ることなく、筒内直噴式のエンジンの始動制御にも適用可能であるし、ポート噴射および筒内噴射の両方の燃料噴射弁を備えたエンジンの始動制御にも適用可能である。
また、前記の実施形態では、4気筒エンジンに本発明を適用した場合について説明したが、本発明はこれに限られることなく、例えば6気筒エンジンなど、他の任意の気筒数のエンジンの始動制御にも適用可能である。また、直列多気筒エンジンのほか、V型多気筒エンジンの始動制御にも本発明を適用することができる。
本発明は、内燃機関(エンジン)の始動制御装置として適用可能であり、良好な始動性を確保しつつ、始動時のプレイグニッションを抑制できるので、乗用車等に搭載する場合に特に有効なものである。
1 エンジン(内燃機関)
10 スタータモータ
13 吸気バルブ(吸気弁)
15 クランクシャフト
32 水温センサ(センサ)
34 吸気温センサ(センサ)
40 VVT(可変動弁機構)
48 イグニッションスイッチ
49 スタータスイッチ
200 ECU(制御手段)

Claims (6)

  1. 内燃機関をクランキングして始動する始動制御装置であって、
    吸気弁の少なくとも閉時期を変更可能な可変動弁機構と、
    始動時の温度状態を判定し、所定の高温状態であればクランキングを開始するよりも先に、前記可変動弁機構により吸気弁の閉時期を遅角側に変更する制御手段と、を備え
    前記制御手段は、始動時の温度状態が高いほどクランキングの開始を遅延させて、吸気弁の閉時期をより遅角側に変更するものであることを特徴とする内燃機関の始動制御装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の始動制御装置において、
    前記可変動弁機構が電動モータによって駆動される、内燃機関の始動制御装置。
  3. 請求項1または2のいずれかに記載の内燃機関の始動制御装置において、
    内燃機関が車両に搭載されるものであり、
    前記制御手段は、前記車両の乗員によってクランキングの開始操作が行われる前に、該乗員による所定の操作に応じて前記可変動弁機構を動作させ、吸気弁の閉時期を遅角側に変更する、内燃機関の始動制御装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1つに記載の内燃機関の始動制御装置において、
    内燃機関の冷却液および吸気の少なくとも一方の温度を検出するためのセンサを備え
    前記制御手段は、前記センサからの信号により機関始動時の温度状態を判定する、内燃機関の始動制御装置。
  5. 請求項に記載の内燃機関の始動制御装置において、
    前記制御手段は、機関始動時に前回の機関停止からの経過時間と、この機関停止までの運転履歴と、の少なくとも一方を加味して機関始動時の温度状態を判定する、内燃機関の始動制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の内燃機関の始動制御装置において、
    前記制御手段は、内燃機関の停止時には前記可変動弁機構により吸気弁の閉時期を、寒冷地でも冷間始動の可能な有効圧縮比となるよう所定時期に制御する、内燃機関の始動制御装置
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