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JP5592906B2 - 燃料電池用のガス拡散層と燃料電池、および燃料電池用のガス拡散層の製造方法 - Google Patents

燃料電池用のガス拡散層と燃料電池、および燃料電池用のガス拡散層の製造方法 Download PDF

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JP5592906B2 JP2012024714A JP2012024714A JP5592906B2 JP 5592906 B2 JP5592906 B2 JP 5592906B2 JP 2012024714 A JP2012024714 A JP 2012024714A JP 2012024714 A JP2012024714 A JP 2012024714A JP 5592906 B2 JP5592906 B2 JP 5592906B2
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Description

本発明は、燃料電池用のガス拡散層とこれを用いた燃料電池、および燃料電池用のガス拡散層の製造方法に関する。
燃料電池は、プロトン伝導性を有する電解質膜(例えば、固体高分子膜)の両膜面にアノードとカソードの両電極を接合した膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly/MEA)を備える。こうした燃料電池は、このMEAの両電極に、ガス拡散層を経て燃料ガスと酸化ガス、例えば水素ガスと空気との供給を受け、水素と酸素の電気化学反応によって発電する。ガス拡散層には、ガスの透過性と導電性が求められ、近年では、炭素繊維にてガス拡散層を形成する手法が種々提案されている(例えば、特許文献1)。
特開2009−152128号公報
一般に、燃料電池は、MEAをガス拡散層で挟持した燃料電池セルを積層したスタック構造とされ、その積層方向に締結される。この締結力は、燃料電池セルのMEAおよびガス拡散層に対して、荷重として作用する。上記の特許文献では、ガス拡散層を形成する炭素繊維の樹脂による結着の状況や繊維径を工夫することでガス拡散層に弾性を付与し、この弾性にて、セル積層方向の荷重変化や寸法変化を吸収している。
弾性にて荷重変化等を吸収しているとはいえ、セル積層方向の荷重は継続してガス拡散層に掛かることから、ガス拡散層のヘタリやクリープを招くことが危惧される。こうしたガス拡散層の変形により、ガス拡散層でのガス流路も狭くなるといったおそれもあった。
本発明は、上記した課題を踏まえ、ガス拡散層の層状形態の維持もしくは層状形態の変化を抑制しつつガス透過性も維持可能な新たなガス拡散層を提供することを目的とする。
上記した目的の少なくとも一部を達成するために、本発明は、以下の適用例として実施することができる。
[適用例1:燃料電池用のガス拡散層]
燃料電池用のガス拡散層であって、
炭素繊維を層厚方向に堆積して形成され、
前記炭素繊維は、繊維表面に凹凸を有する
ことを要旨とする。
この適用例1の燃料電池用のガス拡散層(以下、単にガス拡散層と称する)は、層厚方向に堆積した炭素繊維の繊維表面に凹凸を有する。ガス拡散層では、層内の各所で炭素繊維同士が接触しており、その接触箇所では、相互の炭素繊維は、繊維表面に有する凹凸により、繊維接触を維持し易くする。また、繊維接触が凹凸で起きると、接触面積が増え、繊維接触箇所での繊維同士の摩擦力が高まる。このため、ガス拡散層の層厚方向の力がガス拡散層を形成する個々の炭素繊維に及んでも、接触している炭素繊維同士の滑りは起き難くなる。炭素繊維同士が近接していて上記の力を受けて接触した場合も、接触以降において、炭素繊維同士の滑りは起き難くなる。この結果、上記の適用例1のガス拡散層によれば、ガス拡散層のヘタリやクリープを起き難くでき、ガス拡散層の層状形態の維持の上で、或いは、層状形態の変化の抑制の上で、有益となる。そして、ガス拡散層のヘタリやクリープに伴うガス流路の狭小化も抑制できることから、ガス透過性についても維持もしくは向上できる。
上記した適用例1のガス拡散層は、次のような態様とすることができる。例えば、少なくとも一方の表層側を占める前記炭素繊維については、該表層側以外の部位を占める前記炭素繊維より、繊維表面の前記凹凸を抑制するようにできる。或いは、前記層厚方向に前記炭素繊維を3層以上の多層に堆積した多層構造を備えたガス拡散層とした上で、内層側を占める前記炭素繊維については、表層側を占める前記炭素繊維より、繊維表面の前記凹凸を顕在化するようにできる。こうすれば、次の利点がある。
ガス拡散層は、燃料電池において、電解質膜の両膜面に電極を接合した膜電極接合体に接合される。この際、上記の両態様のガス拡散層では、膜電極接合体に接合される表層側の炭素繊維表面で、少ない凹凸しか発現しない。このため、上記態様のガス拡散層によれば、膜電極接合体に炭素繊維表面の凹凸が接合することで起きる電極や電解質膜のメカニカルなダメージを抑制でき、膜電極接合体、延いては燃料電池としての耐久性を高めることができる。なお、繊維表面の凹凸を抑制したり顕在化する手法としては、凹凸の大きさに大小を設けたり、凹凸の発現頻度に大小を設けたりすることが簡便である。
ガス拡散層は、上記のように膜電極接合体と接合される他、当該接合体とは反対の側で、ガス供給用の流路を有する導電性の流路部材であるセパレーターと接合する。上記の両態様のガス拡散層は、このセパレーターとの接合する表層側で小さな凹凸および/または小さな頻度でしか凹凸を発現しないようにできるので、セパレーターとの接触を確保して、接触抵抗の増大を抑制できる。このため、上記態様のガス拡散層によれば、セパレーターとの接触抵抗低減により、燃料電池としての発電能力の向上に寄与できる。
また、前記炭素繊維を、繊維同士の交差箇所において融着するようにでき、こうすれば、融着により、炭素繊維の滑りやズレを抑制できることから、ガス拡散層の層状形態の維持や、層状形態の変化の抑制の実効性が高まり、強度向上も図ることができる。加えて、炭素繊維にて形成されたガス拡散層における空隙の潰れも抑制できるので、ガス拡散層でのガスの拡散性や生成水の排水性も確保でき、燃料電池の発電能力の向上の上で有益となる。この場合、上記の融着が炭素繊維の端部で起きているとすれば、繊維端部がむき出しとなるいわゆる毛羽状とならないようにできることから、膜電極接合体に接合した場合の当該接合体の損傷回避も可能となる。
また、前記炭素繊維を、中空繊維紡糸を経て中空状の中空繊維とすることができ、こうすれば、炭素繊維自体で縮径方向の力に対してのバネ性を発揮できる。よって、中空繊維の炭素繊維で形成されたガス拡散層によれば、ガス拡散層の層状形態の維持や層状形態の変化の抑制の実効性をより高めることができる。加えて、炭素繊維の内部でガスや水を流れることから、ガス拡散性や水の排水性の確保の上でも有益となる。この場合、空孔率は30〜90%とでき、中空繊維の空孔率を30%以上とすれば、上記のバネ性の発揮やガス拡散性や水の排水性の確保の実効性が高まる。また、空孔率を50%以以下とすれば、中空繊維としての形状維持の上からも望ましい。この他、上記の高い空孔率を有する故に、ガス拡散層を形成する炭素繊維にて高い断熱性を発揮できるので、燃料電池の低温環境下での発電性能の低下を抑制できる。
[適用例2:燃料電池]
燃料電池であって、
電解質膜の両膜面に電極を接合した膜電極接合体に、上記の適用例および各態様のガス拡散層を接合して備える
ことを要旨とする。
この適用例2の燃料電池によれば、その有するガス拡散層の上記した性能により、高い発電能力を奏することができる。
[適用例3:燃料電池用のガス拡散層の製造方法]
燃料電池用のガス拡散層の製造方法であって、
炭素繊維の前駆体樹脂の溶液を押出ノズルから押し出して紡糸し、紡糸済み繊維を不織布様に堆積させて拡散層中間品を形成し、
該拡散層中間品を形成する前記紡糸済み繊維を不融化した後に、該繊維を黒鉛化し、
前記押出ノズルからの前記溶液の押出紡糸に際して、前記押出ノズルのノズル温度を変更しつつ前記溶液を前記押出ノズルから押し出して紡糸する
ことを要旨とする。
上記した適用例3のガス拡散層の製造方法によれば、炭素繊維の前駆体樹脂の溶液を押出ノズルから押し出して紡糸するに当たり、押出ノズルのノズル温度を変更しつつ炭素繊維の前駆体樹脂の溶液(以下、前駆体樹脂溶液)を押出ノズルから押し出して紡糸する。押出ノズルは、実際に前駆体樹脂溶液が接することから、ノズル温度は、前駆体樹脂溶液の粘度や軟化に影響を及ぼす。このため、ノズル温度を変更しつつ押出紡糸された炭素繊維は、その外表面、即ち繊維表面にノズル温度の影響を受けて凹凸を有することになる。この場合、ノズル温度を、前駆体樹脂が溶け始める温度である当該樹脂の軟化温度を超える温度で繰り返し高低変更させたりすることで、押出紡糸される繊維の表面に高い実効性で凹凸を形成できる。そして、上記のように繊維表面に凹凸を形成して紡糸された紡糸済み繊維を不織布様に堆積することで、繊維表面に凹凸を有する紡糸済み繊維が層厚方向に堆積した拡散層中間品が形成される。
この拡散層中間品は、これを形成する紡糸済み繊維を不融化する不融化処理に処された後に、不融化済み繊維を黒鉛化させる黒鉛化処理に付される。不融化済み繊維が黒鉛化することで、黒鉛化処理に付されていた拡散層中間品は、繊維表面に凹凸を有する炭素繊維が層厚方向に堆積したガス拡散層となる。つまり、上記の適用例3のガス拡散層の製造方法によれば、ノズル温度を変化させつつ行う押出紡糸を経て、繊維表面に凹凸を有する炭素繊維が層厚方向に堆積したガス拡散層を容易に製造できる。この場合、黒鉛化処理の前に、紡糸済み繊維を炭化する炭化処理を行い、その上で、黒鉛化処理を行うようにできる。
上記した適用例3のガス拡散層の製造方法は、次のような態様とすることができる。例えば、前記紡糸済み繊維の不融化を図るに当たり、前記前駆体樹脂の不融化が完遂し得る不融化処理温度より低温での不融化、または、前記前駆体樹脂の不融化が完遂し得る不融化処理時間より短時間での不融化のいずれかで紡糸済み繊維の不融化させることができる。紡糸済み繊維の不融化は、その後の黒鉛化、或いは炭化と黒鉛化の双方にて、紡糸済み繊維が溶融してしまわないための処理であるが、上記形態では、低温での不融化或いは短時間での不融化により、紡糸済み繊維の不融化は、熱の集中が起きやすい箇所、例えば、紡糸済み繊維の交差箇所や繊維端部が周辺繊維と接触している箇所で起きやすくなる。このため、上記態様によれば、黒鉛化を経て得られたガス拡散層において、炭素繊維同士の交差箇所や繊維端部で炭素繊維が融着したものとできる。
また、前記押出ノズルを、中空繊維紡糸用のノズルとすることで、繊維表面に凹凸を備えた上で中空の炭素繊維が層厚方向に堆積したガス拡散層を、容易に製造できる。
本発明の一実施例としての燃料電池10を構成する単セル15を断面視して概略的に示す説明図である。 ガス拡散層の製造方法の処理手順を示すフローチャートである。 ガス拡散層の製造に用いる拡散層製造装置100の構成を概略的に示す説明図である。 ノズル温度を高低変更しつつ押出ノズル132から押出し紡糸された前駆体樹脂繊維PFcを電子顕微鏡にて撮影した図面代用写真である。 得られた拡散層中間品CFFcを異なる倍率で表層側から電子顕微鏡撮影した図面代用写真である。 上記の不融化処理後の拡散層中間品CFFcをその表層側から電子顕微鏡撮影した図面代用写真である。 冷却養生後に得られた最終製品たるガス拡散層をその表層側から電子顕微鏡撮影した図面代用写真である。 比較例品のガス拡散層と実施例品のガス拡散層のそれぞれを構成する炭素繊維CFの結着の様子を平面視して模式的に示す説明図である。 比較例品と実施例品における炭素繊維CFの結着に至る過程を側面視方向から模式的に示す説明図である。 ガス拡散層の層厚方向のガス透過度を測定する様子とその結果を比較例品と実施例品とについてプロットしたグラフを示す説明図である。 ガス拡散層の層内におけるガス透過度を測定する様子とその結果を比較例品と実施例品とについてプロットしたグラフを示す説明図である。 ガス拡散層の撓み程度を測定する様子とその結果を比較例品と実施例品とについてプロットしたグラフを示す説明図である。 変形例の炭素繊維CFの端面を電子顕微鏡撮影した図面代用写真である。 変形例の中空繊維状の炭素繊維CFを得るための押出ノズル132の構成を模式的に示す説明図である。 別の変形例の拡散層中間品CFFcの製造過程を示す説明図である。 また別の変形例の拡散層中間品CFFcの製造過程を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、その実施例を図面に基づき説明する。図1は本発明の一実施例としての燃料電池10を構成する単セル15を断面視して概略的に示す説明図である。本実施例の燃料電池10は、図1に示す構成の単セル15を複数積層したスタック構造の固体高分子型燃料電池である。
単セル15は、電解質膜20の両側にアノード21とカソード22の両電極を備える。このアノード21とカソード22は、電解質膜20の両膜面に形成され電解質膜20と共に膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly/MEA)を形成する。この他、単セル15は、電極形成済みの電解質膜20を両側から挟持するアノード側ガス拡散層23とカソード側ガス拡散層24とガスセパレーター25,26を備え、両ガス拡散層は、対応する電極に接合されている。
電解質膜20は、固体高分子材料、例えばフッ素系樹脂により形成されたプロトン伝導性のイオン交換膜であり、湿潤状態で良好な電気伝導性を示す。アノード21およびカソード22は、触媒(例えば白金、あるいは白金合金)を備えており、これらの触媒を、導電性を有する担体(例えば、カーボン粒子)上に担持させることによって形成されている。アノード側ガス拡散層23とカソード側ガス拡散層24は、炭素繊維を層厚方向に堆積して形成され、ガス透過性と導電性を有する。このアノード・カソードの両ガス拡散層については、その製造方法を含め、後に詳述する。
ガスセパレーター25は、アノード側ガス拡散層23の側に、水素を含有する燃料ガスを流すセル内燃料ガス流路47を備える。ガスセパレーター26は、カソード側ガス拡散層24の側に、酸素を含有する酸化ガス(本実施例では、空気)を流すセル内酸化ガス流路48を備える。なお、図には記載していないが、隣り合う単セル15間には、例えば、冷媒が流れるセル間冷媒流路を形成することができる。これらガスセパレーター25,26は、ガス不透過な導電性部材、例えば、カーボンを圧縮してガス不透過とした緻密質カーボンや、焼成カーボン、あるいはステンレス鋼などの金属材料により形成されている。
図1では図示していないが、ガスセパレーター25,26の外周近傍の所定の位置には、複数の孔部が形成されている。これらの複数の孔部は、ガスセパレーター25,26が他の部材と共に積層されて燃料電池10が組み立てられたときに互いに重なって、燃料電池10内を積層方向に貫通する流路を形成する。すなわち、上記したセル内燃料ガス流路47やセル内酸化ガス流路48、あるいはセル間冷媒流路に対して、燃料ガスや酸化ガス、あるいは冷媒を給排するためのマニホールドを形成する。
本実施例の燃料電池10は、ガスセパレーター25のセル内燃料ガス流路47からの水素ガスを、アノード側ガス拡散層23で拡散ししつつアノード21に供給する。空気については、ガスセパレーター26のセル内酸化ガス流路48からの空気を、カソード側ガス拡散層24で拡散ししつつカソード22に供給する。こうしたガス供給を受けて、燃料電池10は、発電し、その発電電力を外部の負荷に与える。
次に、上記した燃料電池10に用いられるアノード側ガス拡散層23とカソード側ガス拡散層24の製造方法と、ガス拡散層の性能評価について詳述する。この両ガス拡散層は同じ製造方法で製造されて、アノード側とカソード側に使い分けられる。まず、製造方法について説明する。図2はガス拡散層の製造方法の処理手順を示すフローチャート、図3はガス拡散層の製造に用いる拡散層製造装置100の構成を概略的に示す説明図である。
図2に示すように、アノード側ガス拡散層23およびカソード側ガス拡散層24の両ガス拡散層の製造に際しては、前駆体樹脂の溶液化(ステップS100)、押出ノズルからの押出紡糸(ステップS110)、不織布様に繊維堆積(ステップS120)の一連の処理が、図3の拡散層製造装置100にて連続的になされる。
拡散層製造装置100は、メルトブロー方式の押出紡糸装置であり、図3に示すように、樹脂投入部110と、樹脂押出部120と、ノズル機構部130と、織布部140とを備える。樹脂投入部110は、後述の黒鉛化までの処理を受けることで炭素繊維CFに変遷する前駆体樹脂、例えば、ピッチ、ポリアクリロニトリル、レーヨン、フェノール系樹脂等のパウダー状原材料の投入を受け、所定メッシュでのパウダーろ過と乾燥を行って、粒径調整済みのパウダー状原材料を樹脂押出部120に供給する。樹脂押出部120は、供給を受けたパウダー状原材料の前駆体樹脂を加熱して溶液化し、前駆体樹脂の溶液(前駆体樹脂溶液)をノズル機構部130に供給する(ステップS100)。この際、粘度等が調整される。
ノズル機構部130は、供給を受けた前駆体樹脂溶液を押出ノズル132から押し出して紡糸し、その紡糸の際には、押出ノズル132のノズル先端にエアーを吹き付けて樹脂の硬化を図る。これにより、ノズル機構部130からは、詳しくは押出ノズル132からは、織布部140の濾材シートFsに向けてスライバー状に前駆体樹脂の繊維が押し出され、前駆体樹脂繊維PFcが紡糸される(ステップS110)。ノズル機構部130は、押出ノズル132にノズル温度調整部134を備える。このノズル温度調整部134は、例えば、押出ノズル132を含む図示しない循環系での冷却水の循環流量や温度の調整とノズルを加熱する図示しないヒーター発熱調整とにより、押出ノズル132の温度を変更する。つまり、押出ノズル132は、ノズル温度が高低変更されつつ、前駆体樹脂溶液を押し出して紡糸する。
こうしたノズル温度調整は、拡散層製造装置100が有する図示しない制御装置からの制御を受けてなされる。図4はノズル温度を高低変更しつつ押出ノズル132から押出し紡糸された前駆体樹脂繊維PFcを電子顕微鏡にて撮影した図面代用写真である。図示するように、本実施例では、ノズル温度調整下での押出紡糸を図ることで、前駆体樹脂繊維PFcの表面に凹凸を付与する。この凹凸は、押出紡糸の際のノズル温度の高低設定で前駆体樹脂繊維PFcの表面に形成され、ノズル温度の高低差や高低の温度推移を調整することで、凹凸の程度や凹凸の発現頻度を調整できる。この際、ノズル先端へのエアー吹き付けにあっても、繊維表面の凹凸形成に影響することから、エアー吹き付け流量を調整することも有益である。
上記のノズル温度の高低調整は、種々の手法で行うことができ、例えば、ピッチを前駆体樹脂とした場合には、そのピッチが溶け始める軟化温度(110〜300℃)を超える温度で繰り返し高低変更させるようにすればよい。こうしたノズル温度調整により、表面に凹凸を有する前駆体樹脂繊維PFcを押出紡糸できる。この場合、ノズル温度を一定としたまま、押出ノズル132からの押出紡糸を行うことで、繊維表面に凹凸のない、或いは極小さな凹凸しか存在しないほぼ円形断面の前駆体樹脂繊維PFcを押出紡糸できる。
織布部140は、巻取ローラー142と、一対の補助ローラー144とを備え、巻取ローラー142でのシート巻き取りにより、補助ローラー144の間において濾材シートFsを所定のテンションを掛けて保持する。そして、織布部140は、テンションが掛けられた濾材シートFsの上面を、織布部FBとする。濾材シートFsは、織布部FBに向けて紡糸された繊維、或いは織布部FBでの織布家庭にある繊維から、余剰の溶媒等を吸着する。
ノズル機構部130は、押出ノズル132を図3の紙面方向に並べて列状に備え、その列状の押出ノズル132を紙面奥側から手前側、および図における左右方向、即ち送り方向に対する上下流側に移動させる。このノズル移動は、濾材シートFsに対して種々の方向になされる。そして、押出ノズル132は、こうした2次元的なノズル移動に伴って織布部FBの濾材シートFsに前駆体樹脂溶液を押出紡糸し、濾材シートFsは図示する送り出し方向に移動するので、紡糸済み繊維が織布部FBにて不織布様に堆積する(ステップS120)。
ノズル機構部130は、押出ノズル132からの押出紡糸を所定スパンで繰り返すので、各スパンにおいて、紡糸済み繊維は、不織布様に堆積しつつ、その不織布様の堆積箇所がシート状に延びる。これにより、紡糸済み繊維を不織布様に堆積させたシート状の拡散層中間品CFFcが、濾材シートFsの上面に得られる(ステップS130)。図5は得られた拡散層中間品CFFcを異なる倍率で表層側から電子顕微鏡撮影した図面代用写真である。この図5における左側の写真は、右側写真における繊維交差部位を5倍に拡大した写真画像である。図示するように、得られた拡散層中間品CFFcは、前駆体樹脂繊維PFcが不織布様に堆積している。この場合、倍率を更に高めれば、拡散層中間品CFFcを構成する個々の前駆体樹脂繊維PFcがその繊維表面に既述した凹凸を有する様子が映し出される(図4参照)。この拡散層中間品CFFcは、濾材シートFsと共に下流に送り出され、巻取ローラー142の手前において、剥離される。この剥離された拡散層中間品CFFcがその後の不融化、炭化および黒鉛化に処される。
得られた拡散層中間品CFFcは、図示しない不融化炉に運び込まれ、バッチ的に不融化処理に処される(ステップS140)。不融化は、酸素による酸化、酸化縮合、脱水素縮合等の種々の手法で行うことができる。本実施例では、この不融化を行うに当たり、用いた前駆体樹脂の不融化が完遂する前の状態とした。例えば、ピッチを前駆体樹脂とした場合には、そのピッチの不融化が完遂し得る250〜400℃の温度より低温の環境下で不融化を行う。或いは、この温度でピッチの不融化が完遂し得る100〜1000minより短い時間で不融化を行うようにした。図6は上記の不融化処理後の拡散層中間品CFFcをその表層側から電子顕微鏡撮影した図面代用写真である。図示するように、不融化を受けた拡散層中間品CFFcでは、前駆体樹脂繊維PFcの交差箇所や重なった箇所、或いは繊維端部が周辺繊維と接触している箇所で、繊維の融着が起きている。この融着箇所は、図において点線にて示されており、繊維の交差箇所や重なった箇所、繊維端部の接触箇所では、熱の集中が起きやすいことから、上記の不融化においても、繊維の融着が起きることになる。この融着は、前駆体樹脂繊維PFcの原材料樹脂(炭素繊維CFの前駆体樹脂)そのもので起きることから、後述の炭化および黒鉛化の後には、上記の融着部位は、炭素繊維CFと同じ黒鉛構造となる。
上記の不融化を受けた拡散層中間品CFFcは、図示しない炭化炉に運び込まれ、不活性ガス環境下でバッチ的に炭化処理に処される(ステップS150)。この炭化処理は、用いた前駆体樹脂を炭化する既存の炭化処理と変わるものではなく、炭化温度や昇温速度、炭化処理時間等は既存手法と同じである。炭化処理後は、炭化炉での処理温度を黒鉛化処理温度に高めることで、或いは、図示しない黒鉛化炉に運び込んで、炭化済み拡散層中間品CFFcを、不活性ガス環境下でバッチ的に黒鉛化処理し(ステップS160)、その後、冷却養生する(ステップS170)。上記の黒鉛化処理にあっても、既存の黒鉛化処理と変わるものではなく、黒鉛化温度や昇温速度、黒鉛化処理時間等は既存手法と同じである。不融化を受けた拡散層中間品CFFcを構成する前駆体樹脂繊維PFcは、繊維表面に凹凸を有したまま、ステップS150〜160の炭化・黒鉛化を経て炭素繊維CFに変遷する。よって、冷却養生後には、繊維表面に凹凸を有する炭素繊維CFが層厚方向に堆積した薄葉シート状のガス拡散層が得られ、アノード側ガス拡散層23とカソード側ガス拡散層24に使い分けられる。図7は冷却養生後に得られた最終製品たるガス拡散層をその表層側から電子顕微鏡撮影した図面代用写真である。炭素繊維CFは、上記の不融化により融着した部位を含め、肉眼観察において黒鉛化済みであることが確認できたほか、電子顕微鏡写真でも、黒鉛化済みであることが確認できた。また、肉眼観察および指先での触感において、ガス拡散層表層に炭素繊維CFの先端が突出したことで起きるいわゆる毛羽についても、観察されなかった。このことは、炭素繊維CFの先端がその周囲の炭素繊維CFに接触して既述した溶融と結着、その後の黒鉛化がなされていることを意味する。
得られたアノード側ガス拡散層23とカソード側ガス拡散層24は、図1に示すように、MEAのアノード21に接合された上で、MEAと共にガスセパレーター25とガスセパレーター26で挟持され、単セル15、延いては燃料電池10を構成する。
次に得られたガス拡散層の性能評価について説明する。性能評価の対象となる実施例品は、上記したステップS100〜170を経て製造されたガス拡散層であり、比較例品は、黒鉛化済みの炭素繊維CFをバインダーにより結着させつつ炭素繊維CFを層厚方向に堆積した既存のガス拡散層である。図8は比較例品のガス拡散層と実施例品のガス拡散層のそれぞれを構成する炭素繊維CFの結着の様子を平面視して模式的に示す説明図である。図示するように、比較例品は、炭素繊維CFの交差箇所がバインダーにて結着されているのに対し、実施例品では、炭素繊維CFの交差箇所は、炭素繊維CFの前駆体樹脂の融着を経て黒鉛化して結着されている。こうした結着は、次のように起きる。図9は比較例品と実施例品における炭素繊維CFの結着に至る過程を側面視方向から模式的に示す説明図である。この図9では、図における上下の炭素繊維CFの間に、紙面手前から奥側に炭素繊維CFが延びて、炭素繊維CFが交差している様子を模式的に示している。
図9に示すように、比較例品では、バインダーによる結着を図るに当たり、層厚を薄くするようプレスによる面圧を掛ける。この面圧を受けて炭素繊維CFが接触もしくは近接すると、その箇所がバインダーにて結着される。ところが、面圧を受けない炭素繊維CFもしくは面圧を受けても周囲の炭素繊維CFに接触もしくは近接しない炭素繊維CFは、バインダーによる結着がなされず、ある程度、フリーの状態となる。その一方、実施例品では、不融化(図2:ステップS140)を受け、この際にはプレスによる面圧は炭素繊維CF、詳しくは、前駆体樹脂繊維PFcには作用しない。ところが、前駆体樹脂繊維PFcは、不融化の際の熱を受けて伸張、曲がり等の変形を起こして、その繊維軌跡を変え、周囲の前駆体樹脂繊維PFcに接触もしくは近接する。つまり、実施例品では、炭素繊維CF、詳しくは前駆体樹脂繊維PFcの接触もしくは近接が起きる箇所が増え、当該箇所では、樹脂の融着が起き、その融着箇所は黒鉛化して(ステップS150〜160)、炭素繊維CFを強固に結着する。しかも、実施例品では、炭素繊維CFは図4に示したように繊維表面に凹凸を有することから、繊維同士の接触がこの凹凸で起きていることにより、上記の融着と相まって、より強固に結着することになる。
こうした繊維結着の様子が相違する比較例品と実施例品とについて、ガス透過性評価を行った。図10はガス拡散層の層厚方向のガス透過度を測定する様子とその結果を比較例品と実施例品とについてプロットしたグラフを示す説明図、図11はガス拡散層の層内におけるガス透過度を測定する様子とその結果を比較例品と実施例品とについてプロットしたグラフを示す説明図である。この場合、層厚方向のガス透過度測定については、ガス拡散層側面を目張りした上で、図10に示すように、加圧エアー(1.8MPa)をガス拡散層の一方表面から吹き付け、その透過エアーの圧損を求め、圧損と加圧エアー吹出流量とを対応付けた。ガス拡散層層内のガス透過度測定については、ガス拡散層表裏の一方表面を目張りした上で、図11に示すように、加圧エアー(1.8MPa)をガス拡散層の他方表面から吹き付け、その透過エアーの圧損を求め、圧損と加圧エアー吹出流量とを対応付けた。
図10〜図11に示すように、実施例品は、低流量から高流量に亘って、比較例品の3倍程度のガス透過性を有することが判明した。このため、実施例品のガス拡散層であるアノード側ガス拡散層23とカソード側ガス拡散層24とを有する燃料電池10では、両ガス拡散層での高いガス透過性により、MEAへのガス拡散が高まり、発電能力が高まると想定される。また、カソード側ガス拡散層24では、生成水の排水性が高まり、アノード側ガス拡散層23にあっても、ガス加湿用に含有された水蒸気成分の排出も高まることから、フラッディングの抑制、延いては低温始動性も高まると想定される。
図8〜図9で説明したように、実施例品では、炭素繊維CFの接触もしくは近接が起きる箇所が増えた上で、当該箇所での不融化に伴う樹脂融着と、その融着箇所の黒鉛化による炭素繊維CFの強固な結着が起きる。このため、実施例品では、炭素繊維CFで形成されるガス拡散層内の空隙が潰れたり閉塞しないようになるので、図10〜図11に示すように、高圧・高流量でのエアー吹き付けに対しても高いガス透過性が得られるからである。これに加え、実施例品のガス拡散層は、これを構成する炭素繊維CFのそれぞれが、繊維表面に凹凸を有する。よって、炭素繊維CFが力を受けて周囲の炭素繊維CFに接触しても、エアー吹出と関連付ければ、高圧でのエアー吹き付けにより、その圧を受けて炭素繊維CFが力を受けて周囲の炭素繊維CFに接触しても、接触以降において、その接触状態は凹凸により維持され、炭素繊維CF同士の滑りは摩擦力の増大により起き難くなる。この点からも、実施例品のガス拡散層によれば、高圧・高流量でのエアー吹き付けに対しても高いガス透過性が得られることになる。
次に、ガス拡散層のヘタリやクリープの抑制の上での指標となり得る撓みについて説明する。図12はガス拡散層の撓み程度を測定する様子とその結果を比較例品と実施例品とについてプロットしたグラフを示す説明図である。この撓み測定に当たっては、次の状況を想定した。アノード側ガス拡散層23やカソード側ガス拡散層24は、図1に示すように、ガスセパレーター25やガスセパレーター26に当接する。よって、セパレーターにおけるセル内燃料ガス流路47やセル内酸化ガス流路48とほぼ同寸の凹条溝を有する治具に、図12に示すように、実施例品と比較例品のガス拡散層を載置して溝上方から荷重を掛けつつ、撓み込み量を求め、これを荷重(先端面圧)と対応付けた。
図12に示すように、実施例品は、荷重を受けることで溝内に撓み込む撓み込み量が、比較例品より小さい。このため、継続して荷重を受けた場合のヘタリやクリープは起きがたくなるので、実施例品では、ガス拡散層の層状形態を維持、或いは、層状形態の変化を抑制できることになる。このことは、図8〜図9で説明したように、実施例品では、炭素繊維CFの接触もしくは近接が起きる箇所が増えた上で、当該箇所での不融化に伴う樹脂融着と、その融着箇所の黒鉛化による炭素繊維CFの強固な結着が起きることで、説明できる。
次に、変形例について説明する。図13は変形例の炭素繊維CFの端面を電子顕微鏡撮影した図面代用写真である。この変形例の炭素繊維CFは、繊維内部に複数の中空部を有する中空繊維(図13(A))、或いは、繊維中央に中空部を有する中空繊維(図13(B))とされている。これら中空繊維としての炭素繊維CFにてアノード側ガス拡散層23やカソード側ガス拡散層24のガス拡散層を形成するには、ノズル機構部130にて押出紡糸する際の押出ノズル132を中空繊維紡糸対応のノズルとすればよい。図14は変形例の中空繊維状の炭素繊維CFを得るための押出ノズル132の構成を模式的に示す説明図である。繊維内部に複数の中空部を有する中空繊維とするには(図13(A))、押出ノズル132を樹脂押出孔に押出規制駒136を複数配置したノズルとする(図14(A))。繊維中央に中空部を有する中空繊維とするには(図13(B))、押出ノズル132を樹脂押出孔の中央に押出規制駒136をノズルとする(図14(B))。そして、このように押出規制駒136を有する押出ノズル132から前駆体樹脂溶液を押出紡糸すると、既述したようにノズル温度変化に伴って繊維表面に凹凸を有した上で、押出規制駒136により中空繊維とされた前駆体樹脂繊維PFcが押出紡糸される。こうして紡糸された前駆体樹脂繊維PFcを、図2のステップS120以降の処理に処すことで、中空繊維でありながら繊維表面に凹凸を有する炭素繊維CFが層厚方向に堆積したアノード側ガス拡散層23やカソード側ガス拡散層24を得ることができる。
この変形例では、炭素繊維CFが中空繊維であることから、ガス拡散層を構成する炭素繊維CF自体で、繊維縮径方向の力に対してのバネ性を発揮できる。よって、表面に凹凸を備えた上で中空繊維とされた炭素繊維CFで形成されたガス拡散層では、ガス拡散層の層状形態の維持や層状形態の変化の抑制の実効性をより高めることができる。加えて、炭素繊維CFの内部の中空部をガスや水が流れることから、ガス拡散性や水の排水性の確保の上でも有益となる。
上記の変形例では、押出規制駒136の大きさや配置を変えることで、表面に凹凸を備えた炭素繊維CFの空孔率を30%以上としたので、高い実効性でバネ性を発揮できると共に、ガス拡散性や水の排水性についても、これを高めることができる。そして、表面に凹凸を備えた炭素繊維CFの空孔率を50%以以下としたので、中空繊維としての炭素繊維CFの形状を維持でき、ガス拡散層の不用意なヘタリを回避できる。そして、炭素繊維CFの中空部は、断熱性を発揮することから、この変形例のアノード側ガス拡散層23とカソード側ガス拡散層24を有する単セル15、延いては燃料電池10においては、低温環境下での発電性能の低下を抑制できる。
図15は別の変形例の拡散層中間品CFFcの製造過程を示す説明図である。この変形例は、拡散層中間品CFFcを2層構造とした点に特徴がある。図示するように、変形例の拡散層中間品CFFcは、第1拡散層中間品CFFc1と第2拡散層中間品CFFc2とを、それぞれの第1織布部FB1〜FB2で形成した上で、第2織布部FB2において積層し、2層の拡散層中間品CFFcとする。この第1拡散層中間品CFFc1と第2拡散層中間品CFFc2のそれぞれは、第1押出ノズル1321或いは第2押出ノズル1322から前駆体樹脂溶液を押出紡糸して不織布様に堆積したものである。第1押出ノズル1321は、ノズル温度を変更しないで前駆体樹脂溶液を押出紡糸する、或いは、ノズル温度の高低差や温度推移を小さくして前駆体樹脂溶液を押出紡糸する。このため、第1押出ノズル1321から押出紡糸された前駆体樹脂繊維PFcは、その繊維表面に凹凸を有しない繊維、或いは凹凸が小さな繊維となって、第1拡散層中間品CFFc1を形成する。その一方、第2押出ノズル1322は、既述した132と同様のノズル温度の高低変更を行いつつ変更や前駆体樹脂溶液を押出紡糸するので、その前駆体樹脂繊維PFcは、繊維表面に第1押出ノズル1321による前駆体樹脂繊維PFcより大きな凹凸を備えて、第2拡散層中間品CFFc2を形成する。こうして得られた第1拡散層中間品CFFc1と第2拡散層中間品CFFc2は、第2織布部FB2にて重なることで、2層構造の拡散層中間品CFFcとなる。
この2層構造の拡散層中間品CFFcは、その後の不融化、炭化および黒鉛化に処されて、炭素繊維CFが層厚方向に堆積したガス拡散層となる。この炭素繊維CFによるガス拡散層であっても、炭素繊維CFに変遷する前の前駆体樹脂繊維PFcの繊維表面の状況が反映する。このため、第1拡散層中間品CFFc1に相当する一方のガス拡散層表層部では、これを構成する炭素繊維CFは、繊維表面に凹凸を備えない、或いは小さな凹凸しか備えない。その一方、第2拡散層中間品CFFc2に相当する他方のガス拡散層表層部では、これを構成する炭素繊維CFは、繊維表面に凹凸を備える。つまり、この変形例の拡散層中間品CFFcから形成されたガス拡散層は、拡散層表裏において、炭素繊維CFの表面の凹凸の状況を異なる物とし、一方を繊維表面に凹凸を備えない、或いは小さな凹凸しか備えないようにする。この変形例の拡散層中間品CFFcから形成されたアノード側ガス拡散層23とカソード側ガス拡散層24を用いた単セル15では、次の利点がある。
図1に示す単セル15において、アノード側ガス拡散層23とカソード側ガス拡散層24とを、第1拡散層中間品CFFc1に相当する表層側がMEAのアノード21、カソード22に接合するようにする。そうすると、アノード21やカソード22には、図15に示すように、繊維表面に凹凸のない或いは小さな凹凸しか有しない炭素繊維CFが接合することになる。このため、MEAに炭素繊維表面の凹凸が接合することで起きるアノード21やカソード22、および電解質膜20にメカニカルなダメージを与えないようにできることから、MEA、延いては単セル15、燃料電池10としての耐久性を高めることができる。
図16はまた別の変形例の拡散層中間品CFFcの製造過程を示す説明図である。この変形例は、拡散層中間品CFFcを3層構造とした点に特徴がある。図示するように、変形例の拡散層中間品CFFcは、第1拡散層中間品CFFc1と第2拡散層中間品CFFc2と第3拡散層中間品CFFc3を、それぞれの第1織布部FB1〜FB3で形成した上で、第2織布部FB3において積層し、3層の拡散層中間品CFFcとする。この第1拡散層中間品CFFc1と第2拡散層中間品CFFc2のそれぞれは、図15の変形例における第1押出ノズル1321或いは第2押出ノズル1322から前駆体樹脂溶液を押出紡糸して不織布様に堆積したものである。この変形例では、更に第3押出ノズル1323を備え、このノズルを、ノズル温度を変更しないで前駆体樹脂溶液を押出紡糸する、或いは、ノズル温度の高低差や温度推移を小さくして前駆体樹脂溶液を押出紡糸するノズルとする。このため、この変形例の3層構造の拡散層中間品CFFcの不融化、炭化および黒鉛化を経て得られたガス拡散層では、その内層側を占める第2拡散層中間品CFFc2に相当するガス拡散層部位の炭素繊維CFは、その繊維表面の凹凸を、表裏の表層側を占める第1拡散層中間品CFFc1および第3拡散層中間品CFFc3に相当するガス拡散層部位の炭素繊維CFより、大きくしている。つまり、この変形例の拡散層中間品CFFcから形成されたガス拡散層は、ガス拡散層表裏においては、炭素繊維CFの繊維表面に凹凸を備えない、或いは小さな凹凸しか備えないようにする。この変形例の拡散層中間品CFFcから形成されたアノード側ガス拡散層23とカソード側ガス拡散層24を用いた単セル15では、次の利点がある。
図1に示す単セル15において、アノード側ガス拡散層23とカソード側ガス拡散層24とは、第1拡散層中間品CFFc1に相当する表層側でMEAのアノード21、カソード22に接合し、第3拡散層中間品CFFc3に相当する表層側でガスセパレーター25、ガスセパレーター26に接合する。このため、既述したように、MEAに炭素繊維表面の凹凸が接合することで起きるアノード21やカソード22、および電解質膜20にメカニカルなダメージを与えないようにできる。加えて、ガスセパレーター25やガスセパレーター26に対しては、図16に示すように、繊維表面に凹凸のない或いは小さな凹凸しか有しない炭素繊維CFを接合させるので、セパレーターとの接触を確保して、接触抵抗の増大を抑制できる。この結果、この変形例のガス拡散層によれば、セパレーターとの接触抵抗低減により、単セル15、延いては燃料電池10としての発電能力を高めることができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、実施例では、押出ノズル132を用いたメルトブロー方式の押出紡糸を採用したが、エレクトロスピニング方式の押出紡糸を行うようにすることもできる。
10…燃料電池
15…単セル
20…電解質膜
21…アノード
22…カソード
23…アノード側ガス拡散層
24…カソード側ガス拡散層
25…ガスセパレーター
26…ガスセパレーター
47…セル内燃料ガス流路
48…セル内酸化ガス流路
100…拡散層製造装置
110…樹脂投入部
120…樹脂押出部
130…ノズル機構部
132…押出ノズル
1321…第1押出ノズル
1322…第2押出ノズル
1323…第3押出ノズル
134…ノズル温度調整部
136…押出規制駒
140…織布部
142…巻取ローラー
144…補助ローラー
CFFc…拡散層中間品
CFFc1…第1拡散層中間品
CFFc2…第2拡散層中間品
CFFc3…第3拡散層中間品
CF…炭素繊維
Fs…濾材シート
FB…織布部
FB1…第1織布部
FB2…第2織布部
FB3…第3織布部
PFc…前駆体樹脂繊維

Claims (10)

  1. 燃料電池用のガス拡散層であって、
    炭素繊維を層厚方向に堆積して形成され、
    前記炭素繊維は、繊維表面に凹凸を有し、
    前記ガス拡散層の少なくとも一方の表層側を占める前記炭素繊維は、該表層側以外の部位を占める前記炭素繊維より、繊維表面の前記凹凸が抑制されている
    ガス拡散層。
  2. 燃料電池用のガス拡散層であって、
    炭素繊維を層厚方向に堆積して形成され、
    前記炭素繊維は、繊維表面に凹凸を有し、
    前記層厚方向に前記炭素繊維を3層以上の多層に堆積した多層構造を備え、内層側を占める前記炭素繊維は、表層側を占める前記炭素繊維より、繊維表面の前記凹凸が顕在化されてい
    ス拡散層。
  3. 前記炭素繊維は、繊維同士の交差箇所において融着している請求項1または請項2に記載のガス拡散層。
  4. 前記炭素繊維は、中空繊維紡糸を経て中空状の中空繊維とされている請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のガス拡散層。
  5. 前記炭素繊維は、空孔率が30〜90%の中空繊維とされている請求項4に記載のガス拡散層。
  6. 燃料電池であって、
    電解質膜の両膜面に電極を接合した膜電極接合体に、ガス拡散層を接合して備え、
    該ガス拡散層は、繊維表面に凹凸を有する炭素繊維を層厚方向に堆積して形成され、
    前記ガス拡散層の少なくとも一方の表層側を占める前記炭素繊維は、該表層側以外の部位を占める前記炭素繊維より、繊維表面の前記凹凸が抑制されている
    燃料電池。
  7. 燃料電池であって、
    電解質膜の両膜面に電極を接合した膜電極接合体に、ガス拡散層を接合して備え、
    該ガス拡散層は、繊維表面に凹凸を有する炭素繊維を層厚方向に堆積して形成されていると共に、前記層厚方向に前記炭素繊維を3層以上の多層に堆積した多層構造を備え、内層側を占める前記炭素繊維は、表層側を占める前記炭素繊維より、繊維表面の前記凹凸が顕在化されている
    燃料電池。
  8. 燃料電池用のガス拡散層の製造方法であって、
    炭素繊維の前駆体樹脂の溶液を押出ノズルから押し出して紡糸し、紡糸済み繊維を不織布様に堆積させて拡散層中間品を形成し、
    該拡散層中間品を形成する前記紡糸済み繊維を不融化した後に、該繊維を黒鉛化し、
    前記押出ノズルからの前記溶液の押出紡糸に際して、前記押出ノズルのノズル温度を変更しつつ前記溶液を前記押出ノズルから押し出して紡糸する
    燃料電池用のガス拡散層の製造方法。
  9. 前記紡糸済み繊維の不融化は、前記前駆体樹脂の不融化が完遂し得る不融化処理温度より低温での不融化、または、前記前駆体樹脂の不融化が完遂し得る不融化処理時間より短時間での不融化のいずれかとされている請求項8に記載の燃料電池用のガス拡散層の製造方法。
  10. 前記押出ノズルは、中空繊維紡糸用のノズルである請求項8または請求項9に記載の燃料電池用のガス拡散層の製造方法。
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