JP5590382B2 - 不飽和アルデヒド及び/又は不飽和カルボン酸の製造方法 - Google Patents
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Description
また、過剰な発熱によって、触媒による反応が促進され、それによりさらに発熱するという悪循環が発生した場合には、触媒が燃焼し、失活してしまうこともある。
例えば特許文献1には、触媒を充填した固定床多管型反応器を用いて、プロピレン、イソブチレン等のオレフィンを分子状酸素含有ガスにより気相接触酸化して、不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸を製造する場合において、反応器内の管軸方向に設けられた複数の反応帯に、活性の異なる複数種の触媒を原料ガスの入口から出口に向かって活性が大きくなるように充填することが記載されている。
(式中、Mo、Bi、Fe、Si及びOはそれぞれモリブデン、ビスマス、鉄、ケイ素及び酸素を示し、Mはコバルト及びニッケルからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素を示し、Xはクロム、鉛、マンガン、カルシウム、マグネシウム、ニオブ、銀、バリウム、スズ、タンタル及び亜鉛からなる群より選ばれた少なくとも1種の元素を示し、Yはリン、ホウ素、硫黄、セレン、テルル、セリウム、タングステン、アンチモン及びチタンからなる群より選ばれた少なくとも1種の元素を示し、Zはリチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム及びタリウムなる群より選ばれた少なくとも1種の元素を示す。a、b、c、d、e、f、g、h及びiは各元素の原子比を表し、a=12の時b=0.01〜3、c=0.01〜5、d=1〜12、e=0〜8、f=0〜5、g=0.001〜2、h=0〜20であり、iは前記各成分の原子価を満足するのに必要な酸素原子比である。)
この触媒の調製に用いる原料は特に限定されず、各元素の硝酸塩、炭酸塩、酢酸塩、アンモニウム塩、酸化物、ハロゲン化物等を組み合わせて使用することができる。例えばモリブデン原料としてはパラモリブデン酸アンモニウム、三酸化モリブデン、モリブデン酸、塩化モリブデン等を挙げることができる。
また、原料ガス中の分子状酸素の酸素源としては空気を用いるのが経済的であるが、必要に応じて純酸素を使用することもできる。
原料ガス中の分子状酸素の濃度は5〜15容量%の範囲が好ましい。
これら不活性ガスは、原料を希釈し、反応管内の空間速度を最適にすることで高収率に目的生成物を得る目的で使用されるものである。原料ガス中における不活性ガスは、必要に応じて適宜選択することができるが、経済性および汎用性の観点から、窒素を用いるのが好ましい。
また、水蒸気の含有比率を5〜50容量%とすることによって、より高収率で目的生成物を得ることができる傾向にある。
本発明における気相接触酸化反応は、通常、常圧から数気圧の範囲で実施することができる。
すなわち、スタートアップ時の原料ガス組成変更後、ホットスポットの温度を監視し、触媒層中のΔTの最高値が上限を超えた時に、原料ガス量が1容量%以上増量するように一時的に不活性ガスを供給することで、ホットスポットの温度を充分に抑制し、スタートアップを適切かつ効率的に行うことができる。このとき、原料ガスの増加量を1容量%未満とした場合では、ホットスポットの温度抑制効果が不充分となる傾向にある。
好ましくは5容量%以上であり、より好ましくは10容量%以上であり、さらに好ましくは、30容量%以上である。
不活性ガス供給による原料ガスの増加量を上げるほど、ΔTの抑制効果は高くなるが、不活性ガスの供給が過剰になると、触媒の反応率が下がるため、反応率を維持するためには反応温度を上げる必要があり、触媒寿命的には不利となる傾向にある。したがって、原料ガスの増加量は、50容量%以下とするのが好ましい。
これら不活性ガスは、上述の通り、原料ガス中にも含有させることができるものであり、必要に応じて適宜選択して使用することができるが、経済性やユーティリティーコストの点から、窒素が好ましい。
好ましい不活性ガスの種類や原料ガスの好ましい増加量は、スタートアップ時の場合と同様である。
好ましい不活性ガスの種類や原料ガスの好ましい増加量は、スタートアップ時の場合と同様である。
(メタ)アクロレインの選択率(%)=(C/B)×100
(メタ)アクリル酸の選択率(%)=(D/B)×100
ここで、Aは供給した原料であるプロピレン、イソブチレン、第三級ブタノール又はメチル第三級ブチルエーテルのモル数;Bは反応した原料のプロピレン、イソブチレン、第三級ブタノール又はメチル第三級ブチルエーテルのモル数;Cは生成した(メタ)アクロレインのモル数;Dは生成した(メタ)アクリル酸のモル数をそれぞれ示す。
純水1000部にパラモリブデン酸アンモニウム500部、パラタングステン酸アンモニウム12.4部、硝酸カリウム1.4部、三酸化アンチモン27.5部および三酸化ビスマス49.5部を加え、加熱攪拌した(A液)。別に、純水1000部に硝酸第二鉄114.4部、硝酸コバルト370.8部および硝酸亜鉛21.1部を順次加え、溶解した(B液)。A液にB液を加え水性スラリーとした後、得られた水性スラリーをスプレー乾燥機を用いて乾燥し、得られた乾燥粉を300℃で1時間焼成を行い焼成物を得た。このようにして得られた焼成物500部に純水160部およびメチルセルロース20部を混合し、押出成形して外径5mm、内径2mm、平均長さ5mmのリング状の湿式賦形体を得た。この湿式賦形体をマイクロ波および熱風を併用する乾燥方法を用いて乾燥させた後に、さらに焼成処理を行い、触媒を得た。
この触媒に、イソブチレン5容量%、酸素12容量%、水蒸気10容量%および窒素73容量%からなる原料ガスを反応温度(熱媒浴温度)309℃、接触時間4.5秒で通じた。反応は常圧流通式で行った。反応開始60分後に反応生成物を捕集して分析したところ、イソブチレンの反応率97.6%、メタクロレインの選択率83.2%、メタクリル酸の選択率3.2%であった。
実施例1において、元の原料ガス量に対して36%増量するように窒素ガスを加え、イソブチレン反応率が原料ガス量変更前と一定となるように反応温度を316℃に変更し、接触時間を3.3秒とした以外は同じ条件で実施した結果、ΔTの最高値は変更前が52.7℃だったものが46.2℃まで低下し、ΔTの最高値の低下幅は6.5℃となった。メタクロレインの選択率85.5%、メタクリル酸の選択率2.9%であった。
実施例1において、元の原料ガス量に対して1%増量するよう窒素ガスを加え、イソブチレン反応率が原料ガス量変更前と一定となるように反応温度を310℃に変更し、接触時間を4.5秒にて1.5時間通過させた以外は同じ条件で実施した結果、ΔTの最高値は変更前が52.7℃だったものが51.5℃まで低下し、ΔTの最高値の低下幅は1.2℃となった。メタクロレインの選択率83.6%、メタクリル酸の選択率3.0%であった。
実施例1において、元の原料ガス量に対して7%増量するように窒素ガスを加え、イソブチレン反応率が原料ガス量変更前と一定となるように反応温度を312℃に変更し、接触時間を4.2秒にて1.5時間通過させた以外は同じ条件で実施した結果、ΔTの最高値は変更前が52.7℃だったものが49.9℃まで低下し、ΔTの最高値の低下幅は2.8℃となった。メタクロレインの選択率84.0%、メタクリル酸の選択率3.0%であった。
実施例1において、元の原料ガス量に対して0.4%増量するように窒素ガスを加え、反応温度309℃のままでイソブチレン反応率が原料ガス量変更前と一定となることを確認し、接触時間を4.5秒にて1.5時間通過させた以外は同じ条件で実施した結果、ΔTの最高値は変更前が52.7℃だったが52.6℃とほぼ変わらず、ΔTの最高値の抑制効果は確認できなかった。メタクロレインの選択率83.4%、メタクリル酸の選択率3.1%とほぼ同等であり、こちらも効果を確認できなかった。
実施例1において、窒素ガスを一切増量せずに反応した以外は同じ条件で、ΔTを確認しつづけたが、ΔTは52.7℃でほぼ変わらずΔTの最高値の抑制効果がないことを確認した。メタクロレインの選択率83.2%、メタクリル酸の選択率3.2%とほぼ同等であり、こちらも効果を確認できなかった。
Claims (2)
- 固体酸化触媒が充填され、熱媒浴を備えた固定床管型反応器の触媒層に、プロピレン、イソブチレン、第三級ブタノール又はメチル第三級ブチルエーテルのいずれか1種以上と、分子状酸素とを少なくとも含有する原料ガスを供給し、気相接触酸化反応によって、不飽和アルデヒド及び/又は不飽和カルボン酸を連続的に製造する方法において、該反応器中の熱媒浴の温度とこれと隣接する該触媒層との温度差が、あらかじめ設定された上限値を超えた時に、不活性ガスを該原料ガスの一部として該触媒層に供給し又は増量し、該原料ガスの供給量を一時的に1容量%以上増加させて該温度差を小さくさせ、該温度差が該上限値を下回った後に、該原料ガスの組成を該不活性ガス増量前に戻す、不飽和アルデヒド及び/又は不飽和カルボン酸の製造方法。
- 原料ガスの供給量を増加させる前後で、プロピレン、イソブチレン、第三級ブタノール又はメチル第三級ブチルエーテルのいずれか1種以上の反応率が一定となるように、反応温度を調節する、請求項1記載の不飽和アルデヒド及び/又は不飽和カルボン酸の製造方法。
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