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JP5578639B2 - グラファイト膜製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、炭素原とGa蒸気との接触により、グラファイト膜を得る方法に関する。
炭素原子はsp2混成軌道によって化学結合すると、二次元に広がった炭素6員環を平面に敷き詰めた網状構造膜を形成する。この炭素原子の2次元平面構造はグラフェンと呼ばれる。特殊な例として、このグラフェンが管状に閉じた構造をなしているものがカーボンナノチューブであり、グラフェン膜が放線方向に積層したものがグラファイトである。
近年、グラファイト膜上で観測される様々な電気特性、特に、切り取るサイズに依存して変化するバンドギャップや分数量子ホール効果など、物理現象のみならず、将来デバイス応用の観点からも非常に注目されている。
非特許文献1乃至4には単層グラファイト膜である「グラフェン」の製造技術が開示されている。
典型的な従来技術である非特許文献1及び2の技術は、グラファイト結晶にスコッチテープを貼り付け、グラファイトを剥がし、表面を酸化したシリコン基板に1枚のグラフェンを残し,単層グラフェンを見つけ出して利用するという、かなり原始的なやり方である。
非特許文献3の技術は、超高真空の環境下で1400〜1600℃の高温処理を行いSiC単結晶表面を分解し、選択的にSiを昇華させた後に単層グラフェンが合成されるというものである。また、一旦ダイアモンド微結晶を形成し、1600℃で処理することによってダイヤモンドからグラフェンを形成する技術も開示されている。
非特許文献4には、CVD法を利用したグラフェンの製造方法が開示されており、これによると樟脳蒸気を700〜850℃でNi結晶面で熱分解してグラフェンが得られる。
しかしこれらの方法では、一般的な工業生産に対応することは困難であり、さらにデバイス応用に必須の大面積グラファイト膜を得ることは不可能である。
K.S.Novoselov et.al.,Science306(2004)666. K.S.Novoselov et.al.,Proc.Natl.Acad.Sci.U.S.A.102(2005)10451. C.Berger et.al.,J.Phys.Chem.B108(2004)19912. Yuanbo Zhang et.al.,Stormerand Philip Kim,Nature438,201−204(10 November 2005)
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の目的は非常に再現性良く、大面積のグラファイト膜を容易に合成することができるグラファイト膜の製造方法を提供することである。
本発明は炭素源の表面をGa蒸気に接触させることにより、前記炭素源の表面にグラファイト膜を形成する、グラファイト膜の製造方法である。
バルクのGaと炭素は相図としては非固溶系である。しかし、ミクロのスケールではGaと炭素の表面では結合が生じ、液体Ga自体にグラファイト化反応に対する触媒作用があることを本発明者らは発見した。さらに、Gaは液体としての原子集合状態ばかりではなく、個別原子がバラバラになった蒸気の状態であっても、アモルファスカーボン表面においてグラファイト構造への変換が起こること、すなわち、アモルファスカーボン表面のグラファイト化反応を起こすことを見いだした。すなわち、本発明は、アモルファスカーボン等の炭素源に対してGa蒸気を作用させることで、その表面をグラファイト化させることを特徴とするグラファイト膜を製造する方法である。なお、本発明においてグラファイト膜とは、1層のグラフェン膜およびグラフェン膜が複数積層されてなるグラファイト膜のいずれも含むものとする。
前記Ga蒸気の温度は600℃以上であることが好ましい。Ga蒸気の温度が600℃以上であるとグラファイト化反応が良好に進行する。
前記Ga蒸気の蒸気圧が、前記炭素源の表面で均一であることが好ましい。このようにすると、形成されるグラファイト膜性状の均質化を図ることができる。
前記Ga蒸気はプラズマ化されていることが好ましい。
さらに、前記炭素源が基板上に形成されており、前記プラズマ化されたGa蒸気の接する前記基板の温度は400℃以上であることが好ましい。
Ga蒸気をプラズマ化することで、原料のアモルファスカーボンを塗布した基板の温度を400℃程度の低温に保ちつつ、グラファイト膜を形成することができる。半導体デバイスプロセスでは、チャネルやソース/ドレイン層の不純物プロファイルを保持するために非常に厳しい温度制限がある。たとえば、約500℃以上の処理温度を設定することができない。しかし、ガリウムをプラズマ化することによって400℃以下の低温で触媒効果を発揮することが可能となる。
前記炭素源がアモルファスカーボンであることが好ましい。
前記アモルファスカーボンが、SiC、Ni、Fe、Mo、Ptからなる群から選ばれた1種からなる単結晶基板上に形成されたアモルファスカーボン膜であることが好ましい。
たとえばシリコン酸化膜上にグラファイト膜を形成する場合、形成されるグラファイト膜は必ずしも単結晶膜とはならず、広義のドメイン構造を有する多結晶膜となる。一方で、下地基板にSiC、Ni、Fe、Mo、Ptといった結晶基板を用いることで形成するグラファイト膜を単結晶膜とすることが可能である。
前記炭素源は炭化水素材料であることが好ましい。本発明では炭素源としてアモルファスカーボン以外に、フェナントレン、ピレン、樟脳などの炭化水素材料を用いる事も可能である。
本発明に係るグラファイト膜製造方法においては、前記炭素源が3次元形状を有するアモルファスカーボン構造体であり、その表面をGa蒸気に接触させることにより、3次元表面構造を持つグラファイト膜を得ることができる。
たとえば、Ga蒸気を触媒として用いると、アモルファスカーボンの形状を、平面状だけでなく、ピラー状等の3次元の任意の立体形状にして、その表面をグラファイト化することができる。
さらに本発明は、Ga蒸気と炭素源の原料ガスを混合して供給し、基板上にグラファイト膜を形成するグラファイト膜製造方法に関する。このようにすると、基板上に比較的厚いグラファイト膜を形成することができる。
前記Ga蒸気の温度が600℃以上であることが好ましい。
前記Ga蒸気はプラズマ化されていることが好ましい。
前記プラズマ化されたGa蒸気の接する前記基板の温度は400℃以上であることが好ましい。
本発明に係る製造方法は、様々な電子素子や大型ディスプレー用の透明導電膜の製造に適用可能である。本発明によれば、デバイス応用としては、容易に単結晶グラファイト膜を効率よく大量生産することが可能である。また透明導電膜用としては、大面積多層のグラファイト膜を得る手段が提供される。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照符号を付しその説明は繰り返さない。
<実施の形態1>
図1は本発明で使用するグラファイト膜生成装置の一例を示す模式的断面図である。
(グラファイト膜生成装置)
本発明で使用するグラファイト膜生成装置は、石英反応管6の内部に液体Ga1を充填したアルミナ容器4が配置されている。基板3上にアモルファスカーボン膜2が形成された被処理基板は、前記アルミナ容器4の近傍に設置されている。石英反応管6の外側には反応管用ヒータ7が設置され、石英反応管6内部の温度調整が可能となっている。
前記基板3としては、導電膜形成基板として用いられる従来周知のものを使用できるが、SiC、Ni、Fe、Mo、Ptなどの単結晶基板を使用すると単結晶グラファイト膜を得ることができるため好ましい。
前記アモルファスカーボン膜2の形成方法としては、従来周知の任意の方法を用いることができる。例えば、フェナントレン(C1410)やピレン、メタンアセチレンなどを熱分解することによりアモルファスカーボン膜2を形成してもよいし、電子ビームやイオンビームを用いて炭化水素系ガスを分解する方法を用いてもよい。該アモルファスカーボン膜2の厚みは、目的とするグラフェン膜またはグラファイト膜の厚みにあわせるように設定することが好ましい。
(グラファイト膜製造方法)
はじめに、石英反応管6の内部に前記被処理基板を水平に固定し、ターボポンプによる真空排気を行い、バックグラウンドを10-6Torr以下に排気する。
反応管用ヒータ7で加熱することで石英反応管6内部の液体Ga1を気化し、Ga蒸気5の温度を600℃以上に上昇させ、アモルファスカーボン膜2の表面に接触させる。
前記熱処理を10分〜1時間行ない、その後再び室温に徐冷する。
前記のGa蒸気5中の熱処理で、前記アモルファスカーボン膜2の表面に、グラファイト膜が形成される。
<実施の形態2>
(グラファイト膜生成装置)
図2は本発明において、Ga蒸気の蒸気圧が炭素源の表面で均一である場合に使用するグラファイト膜生成装置の一例を示す模式的断面図である。実施の形態2のグラファイト膜生成装置は、石英反応管6内部にGa反応副室9を設け、さらにGa反応副室9内部に液体Ga1を充填したアルミナ容器4と基板3上にアモルファスカーボン膜2が形成された被処理基板を設置し、Ga反応副室9の壁面に作動排気口として僅かな隙間が形成されている。
実施の形態1で示したグラファイト膜生成装置は、液体Ga1より生じるGa蒸気5で石英反応管6内部が満たされる。しかし石英反応管6の温度は、反応管用ヒータ7近傍では所定の高温に維持され、反応管用ヒータ7から離れるにしたがって室温となる。このため、石英反応管6内部のGa蒸気5の温度が場所によって変化し、Ga蒸気圧が不均一となっている。
図2に示すように石英反応管6内部にGa反応副室9を設けることで、Ga反応副室9内部のGa蒸気5の蒸気圧を一定にすることができる。さらにGa反応副室9内部に液体Ga1を充填したアルミナ容器4と基板3上にアモルファスカーボン膜2が形成された被処理基板を設置し、僅かな隙間を作動排気口として真空排気することで、Ga反応副室9内部のGa蒸気圧を可能な限り最大値にし、かつ被処理基板近傍で均一なGa蒸気圧を得ることができる。前記の製造方法により膜表面の色むら、表面荒れ等はなく、極めて滑らかな鏡面を有するグラファイト膜を得ることができる。
(グラファイト膜製造方法)
はじめに、石英反応管6の内部に前記被処理基板を水平に固定し、ターボポンプによる真空排気を行い、バックグラウンドを10-6Torr以下に排気する。
反応管用ヒータ7で加熱することで石英反応管6内部の液体Ga1を気化し、Ga蒸気5の温度を600℃以上に上昇させ、アモルファスカーボン膜2の表面に接触させる。Ga蒸気5の触媒作用を向上させるため、Ga蒸気5の温度は、さらに800℃以上が好ましい。
前記のGa蒸気5中の熱処理で、前記アモルファスカーボン膜2の表面に、グラファイト膜が形成される。
<実施の形態3>
(グラファイト膜生成装置)
図3は本発明においてGa蒸気がプラズマ化されている場合に使用するグラファイト膜生成装置の一例を示す模式的断面図である。実施の形態3のグラファイト膜生成装置は、石英反応管6の内部に液体Ga1を充填したアルミナ容器4およびプラズマ形成用電極10が配置され、前記アルミナ容器にGa用ヒータ12が設置されている。基板3上にアモルファスカーボン膜2が形成された被処理基板は、前記アルミナ容器4の近傍で、かつ一対のプラズマ形成用電極10の間に設置され、Gaプラズマ11と接触している。石英反応管6の外側には反応管用ヒータ7が設置され、石英反応管6内部の温度調整が可能となっている。
Ga蒸気によってグラファイト膜を得る技術は、単層または複層の大面積グラファイト膜を得るために有効であり、これはエレクトロニクスデバイス応用に向けた実用技術である。しかし、透明導電膜など大面積かつ低抵抗値の導電膜を得るには、Ga蒸気による処理を複数回、所定の導電膜になるまで反応を繰り返さなければならない。
図3に示すようにGa蒸気をプラズマ化してエネルギーを与えることで、触媒としてアモルファスカーボンをグラファイト化することが可能であり、この場合Ga蒸気を使用した場合に比べて、グラファイト膜の厚さが大きいものが形成される。さらにGaプラズマを使用すると基板温度が約400℃からグラファイト化がみられ、グラファイト化をより低温で誘導することができる。シリコンデバイスプロセスとの併用ではシリコンデバイス上に直接グラファイト膜を形成しなくてはならず、プロセス温度の低温化が必須となる。この観点からGa蒸気のプラズマ化によるグラファイト膜形成プロセス温度の低温化はシリコンデバイスプロセスとの融合に非常に有効である。
(グラファイト膜製造方法)
はじめに、石英反応管6の内部に前記被処理基板を水平に固定し、ターボポンプによる真空排気を行い、バックグラウンドを10-6Torr以下に排気する。
Ga用ヒータ12により液体Ga1の気化を促進しながら、プラズマ形成用電極10により、前記電極に挟まれた部分に存在するGa蒸気をプラズマ化するとともに、反応管用ヒータ7で加熱することでGaプラズマ11の接する前記被処理基板の温度を400℃以上に上昇させ、前記Gaプラズマ11をアモルファスカーボン膜2の表面に接触させる。Gaプラズマ11の触媒作用を向上させるため、Gaプラズマ11の接する前記被処理基板の温度は、さらに800℃以上が好ましい。
前記のGaプラズマ11中の熱処理で、前記アモルファスカーボン膜2の少なくと一部あるいは全てが、グラファイト膜に変化する。
<実施の形態4>
(グラファイト膜生成装置)
図4は本発明において炭素源として炭化水素ガスを用いる場合に使用するグラファイト膜生成装置の一例を示す模式的断面図である。実施の形態4のグラファイト膜生成装置は、石英反応管6にGa蒸気供給部15と炭化水素ガス供給部13が接続されている。Ga蒸気供給部15に液体Gaを充填し、Ga用ヒータで加熱することによって液体Gaを気化し、石英反応管6内にGa蒸気を供給する。一方、炭化水素ガス供給部13には炭素原料となる炭化水素材料、例えば樟脳、フェナントレン、ピレンなどを充填し、炭素源を炭化水素ガスとして石英反応管6内に供給する。石英反応管6内に被処理基板として基板3を設置する。
石英反応管6内に供給された炭化水素ガスは、基板3近傍でGa蒸気と反応しながら分解し、基板3上に高速にグラファイト膜を形成する。
基板上にグラファイト膜を形成する際にGaが膜内に取り込まれることがあるが、基板温度が600℃以上であればほとんど取り込まれることはない。基板温度が600℃以下の低温基板を用いた場合にGaがグラファイト膜に混入しても、500℃程度で長時間のアニール処理を行なうことでGaを膜中より離脱させて除去することが可能である。
(グラファイト膜製造方法)
はじめに、石英反応管6の内部に前記被処理基板を水平に固定し、ターボポンプによる真空排気を行い、バックグラウンドを10-6Torr以下に排気する。
Ga用ヒータ12により液体Ga1を気化させ石英反応管6内にGa蒸気を供給しながら、炭化水素ガス供給部13と石英反応管6の間の弁16を開放し、炭化水素ガスを供給した。
反応管用ヒータ7で加熱することで石英反応管6内部のGa蒸気5の温度を400℃以上に上昇させ、基板3の表面に接触させる。Ga蒸気5の触媒作用を向上させるため、Ga蒸気5の温度は、さらに800℃以上が好ましい。
前記のGa蒸気5中の熱処理で、基板3上にグラファイト膜が形成される。
<実施例1〜3、比較例1,2>
図1に示すグラファイト膜生成装置を使用してグラファイト膜の製造を行なった。
長さ1m、直径25mmの石英管を用意し、石英反応管6とした。この石英反応管6内に、液体Ga1を充填した直径約1cmのアルミナ容器を置き、近傍に基板3上にアモルファスカーボン膜2が形成された被処理基板を設置した。前記被処理基板は、厚さ500nm程度の熱酸化膜を形成したシリコン基板表面にアモルファスカーボン膜をレーザーアブレーションで製膜した。
(実施例1〜3、比較例1)
はじめに、石英反応管6の内部に前記被処理基板を水平に固定し、ターボポンプによる真空排気を行い、バックグラウンドを10-6Torr以下に排気した。
反応管用ヒータ7により、Ga蒸気5の温度を表1に記載する温度に上昇させ、1時間の処理を行い再び室温に徐冷した。
実施例1〜3は、前記Ga蒸気中の熱処理で、おおよそ、3〜5層のグラファイト膜がアモルファスカーボン膜表面に形成された。試料基板の表面に特に色むら、表面荒れ等はなく、極めて滑らかな鏡面状態であった。
その後、基板3上に形成されるアモルファスカーボン膜とグラファイト膜からなる膜の厚さが約50nmになるまで、前記アモルファスカーボンの成膜と、Ga処理を繰り返した。その結果得られた試料基板のシート抵抗値は表1の通りとなった。
(比較例2)
比較例2は、実施例と同様の被処理基板を、液体Ga1を充填しない石英反応管6内で600℃で熱処理した。すなわち、アモルファスカーボン膜をGa処理をせずに熱処理のみしたものである。その他の工程は上記実施例と同様に行った。その結果得られた試料基板のシート抵抗値は表1の通りとなった。
Figure 0005578639
<実施例4〜6、比較例3,4>
図2に示すグラファイト膜生成装置を使用してグラファイト膜の製造を行なった。
長さ1m、直径25mmの石英管を用意し、石英反応管6とした。この石英反応管6内にGa反応副室9を設置し、その内部に液体Ga1を充填した直径約1cmのアルミナ容器を置き、近傍に基板3上にアモルファスカーボン膜2が形成された被処理基板を設置した。前記被処理基板は、厚さ500nm程度の熱酸化膜を形成したシリコン基板表面にアモルファスカーボン膜をレーザーアブレーションで製膜した。
(実施例4〜6、比較例3)
はじめに、Ga反応副室9の内部に前記被処理基板を水平に固定し、ターボポンプによる真空排気を行い、バックグラウンドを10-6Torr以下に排気した。
反応管用ヒータ7により、Ga反応副室9内部のGa蒸気5の温度を表2に記載する温度に上昇させ、10分間の処理を行い再び室温に徐冷した。
実施例4〜6は、前記Ga蒸気中の熱処理で、おおよそ、3〜5層のグラファイト膜がアモルファスカーボン膜表面に形成された。試料基板の表面に特に色むら、表面荒れ等はなく、極めて滑らかな鏡面状態であった。
その後、基板3上に形成されるアモルファスカーボン膜とグラファイト膜からなる膜の厚さが約100nmになるまで、前記アモルファスカーボンの成膜と、Ga処理を繰り返した。その結果、処理温度と得られた試料基板のシート抵抗値は表2の通りとなった。
(比較例4)
比較例4は、実施例と同様の被処理基板を、液体Ga1を充填しない石英反応管6内で600℃で10分間熱処理した。すなわち、アモルファスカーボン膜をGa処理をせずに熱処理のみしたものである。その他の工程は上記実施例と同様に行った。その結果得られた試料基板のシート抵抗値は表2の通りとなった。
Figure 0005578639
<実施例7〜9、比較例5,6>
図3に示すグラファイト膜生成装置を使用してグラファイト膜の製造を行なった。
長さ1m、直径25mmの石英管を用意し、石英反応管6とした。この石英反応管6内に、一対のプラズマ形成用電極10を設置し、その近傍に液体Ga1を充填した直径約1cmのアルミナ容器4を置いた。前記アルミナ容器にはGa用ヒータ12が設置されている。基板3上にアモルファスカーボン膜2が形成された被処理基板をプラズマ形成用電極10の間に設置した。前記被処理基板は、厚さ500nm程度の熱酸化膜を形成したシリコン基板表面にアモルファスカーボン膜をレーザーアブレーションで製膜した。
(実施例7〜9、比較例5)
はじめに、プラズマ形成用電極10の間に前記被処理基板を水平に固定し、ターボポンプによる真空排気を行い、バックグラウンドを10-6Torr以下に排気した。
Ga用ヒータ12により液体Ga1の気化を促進しながら、プラズマ形成用電極10により、前記電極に挟まれた部分に存在するGa蒸気をプラズマ化するとともに、反応管用ヒータ7によりGaプラズマ11の接する前記被処理基板の温度を表3に記載する温度に上昇させるとともに、10分間の処理を行い再び室温に徐冷した。
実施例7〜9は、前記Gaプラズマ中の熱処理で、おおよそ、3〜5層のグラファイト膜が基板表面に形成された。試料基板の表面に特に色むら、表面荒れ等はなく、極めて滑らかな鏡面状態であった。
その後、基板3上に形成されるアモルファスカーボン膜とグラファイト膜からなる膜の厚さが約100nmになるまで、前記アモルファスカーボンの成膜と、Ga処理を繰り返した。その結果、処理温度と得られた試料基板のシート抵抗値は表3の通りとなった。
(比較例6)
比較例6は、実施例と同様の被処理基板を、液体Ga1を充填しない石英反応管6内で600℃で10分間熱処理した。すなわち、アモルファスカーボン膜をGa処理をせずに熱処理のみしたものである。その他の工程は上記実施例と同様に行った。その結果得られた試料基板のシート抵抗値は表3の通りとなった。
Figure 0005578639
<実施例10〜12、比較例7,8>
図4に示すグラファイト膜生成装置を使用してグラファイト膜の製造を行なった。
長さ1m、直径25mmの石英管を用意し、石英反応管6とした。この石英反応管6にGa蒸気供給部15と炭化水素ガス供給部13を接続した。Ga蒸気供給部15には液体Gaを充填した。炭化水素ガス供給部13には炭素原料としてフェナントレンを充填した。被処理基板として基板3を石英反応管6内に設置した。
(実施例10〜12、比較例7)
はじめに、石英反応管6内に前記被処理基板を水平に固定し、ターボポンプによる真空排気を行い、バックグラウンドを10-6Torr以下に排気した。
Ga用ヒータ12により液体Ga1を気化させ石英反応管6内にGa蒸気を供給しながら、フェナントレンが充填された炭化水素ガス供給部13と石英反応管6の間の弁16を開放し、炭化水素ガスを供給した。
反応管用ヒータ7により、石英反応管6の内部の温度を表4に記載する温度に上昇させ、30分間の処理を行い再び室温に徐冷した。
実施例10〜12は、前記Ga蒸気中の熱処理で、200nmの厚さにグラファイト膜が基板表面に形成された。試料基板の表面に特に色むら、表面荒れ等はなく、極めて滑らかな鏡面状態であった。処理温度と得られた試料基板のシート抵抗値は表4の通りとなった。
(比較例8)
比較例8は、実施例と同様の被処理基板を、液体Ga1を充填しない石英反応管6内で600℃で30分間熱処理した。すなわち、アモルファスカーボン膜をGa処理をせずに熱処理のみしたものである。その他の工程は上記実施例と同様に行った。その結果得られた試料基板のシート抵抗値は表4の通りとなった。
Figure 0005578639
本発明は、極めて薄いグラファイト積層体或いは単層グラファイト膜を大面積に大量生成可能とするものである。これにより形成された大面積単層グラファイト膜を用いて、LSIのような大規模グラフェン集積回路への応用が可能となる。また、膜厚を厚くする事で、大面積の透明導電膜を形成する事も可能であり、大型液晶ディスプレーへの応用も期待される。
本発明で使用するグラファイト膜生成装置の一例を示す模式的断面図である。 Ga反応副室の構成を示すグラファイト膜生成装置の一例を示す模式的断面図である。 Gaプラズマを用いたグラファイト膜生成装置の一例を示す模式的断面図である。 炭素原料供給系とGa供給系を分離して大面積透明導電膜を形成するためのグラファイト膜生成装置の一例を示す模式的断面図である。
符号の説明
1 液体Ga、2 アモルファスカーボン膜、3 基板、4 アルミナ容器、5 Ga蒸気、6 石英反応管、7 反応管用ヒータ、8 真空排気系、9 Ga反応復室、10 プラズマ形成用電極、11 Gaプラズマ、12 Ga用ヒータ、13 炭化水素ガス供給部、14 反応炉、15 Ga蒸気供給部、16 弁。

Claims (9)

  1. 炭素源の表面を600℃以上のGa蒸気に接触させることにより、前記炭素源の表面にグラファイト膜を形成する、グラファイト膜の製造方法。
  2. 前記Ga蒸気の蒸気圧が前記炭素源の表面で均一である、請求項1に記載のグラファイト膜の製造方法。
  3. 炭素源の表面をGa蒸気に接触させることにより、前記炭素源の表面にグラファイト膜を形成する、グラファイト膜の製造方法であって、
    前記Ga蒸気はプラズマ化され、前記炭素源が基板上に形成されており、前記プラズマ化されたGa蒸気の接する前記基板の温度は400℃以上である、グラファイト膜の製造方法。
  4. 前記炭素源がアモルファスカーボンである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のグラファイト膜の製造方法。
  5. 前記アモルファスカーボンが、SiC、Ni、Fe、Mo、Ptからなる群から選ばれた1種からなる単結晶基板上に形成されたアモルファスカーボン膜である、請求項記載のグラファイト膜の製造方法。
  6. 前記炭素源が炭化水素材料である、請求項1〜3のいずれか1に記載のグラファイト膜の製造方法。
  7. 前記炭素源が3次元形状を有するアモルファスカーボン構造体であり、その表面をGa蒸気に接触させることにより、3次元表面構造を持つグラファイト膜を得る、請求項1〜4のいずれか1に記載のグラファイト膜の製造方法。
  8. 400℃以上のGa蒸気と炭素源の原料ガスを混合して供給し、基板上にグラファイト膜を形成するグラファイト膜の製造方法。
  9. Ga蒸気と炭素源の原料ガスを混合して供給し、基板上にグラファイト膜を形成するグラファイト膜の製造方法であって、
    前記Ga蒸気はプラズマ化され、前記プラズマ化されたGa蒸気の接する前記基板の温度は400℃以上である、グラファイト膜の製造方法。
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