JP5573650B2 - エポキシ樹脂組成物、エポキシ樹脂硬化物、プリプレグおよび繊維強化複合材料 - Google Patents
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Description
[A]数平均分子量が2000〜20000の範囲にあるビスフェノールF型エポキシ樹脂
[B]3官能以上のアミン型エポキシ樹脂
[C]数平均分子量が300〜500の範囲にあるビスフェノール型エポキシ樹脂
[D]ジシアンジアミドまたはその誘導体
0.2 ≦A/(A+B+C+E)≦0.6 (1)
0.2 ≦B/(A+B+C+E)≦0.6 (2)
0.15≦C/(A+B+C+E)≦0.5 (3)
0.01≦D/(A+B+C+E)≦0.1 (4)
0 ≦E/(A+B+C+E)≦0.2 (5)
(各式中、A、B、C、Dは、それぞれ[A]、[B]、[C]、[D]の質量、Eは[A]、[B]、[C]以外のエポキシ樹脂の質量)。
1.3≦G’75℃/G’100℃ ≦7.0 (ii)
0.08(GPa)≦G’120℃ ≦0.8(GPa) (iii)。
[F]エポキシ樹脂に可溶な熱可塑性樹脂
0.01 ≦F/(A+B+C+E)≦0.1 (6)
(式中、A、B、C、Eは、それぞれ[A]、[B]、[C]、[E]の質量、Eは[A]、[B]、[C]以外のエポキシ樹脂の質量)
(VI)80℃における複素粘性率が0.1〜200(Pa・s)の範囲にある、前記(I)〜(V)のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[A]数平均分子量が2000〜20000の範囲にあるビスフェノールF型エポキシ樹脂
[B]3官能以上のアミン型エポキシ樹脂
[C]数平均分子量が300〜500の範囲にあるビスフェノール型エポキシ樹脂
[D]エポキシ樹脂硬化剤
0.2 ≦A/(A+B+C+E)≦0.6 (1)
0.2 ≦B/(A+B+C+E)≦0.6 (2)
0.15≦C/(A+B+C+E)≦0.5 (3)
0.01≦D/(A+B+C+E)≦0.1 (4)
0 ≦E/(A+B+C+E)≦0.2 (5)
(各式中、A、B、C、Dは、それぞれ[A]、[B]、[C]、[D]の質量、Eは[A]、[B]、[C]以外のエポキシ樹脂の質量)。
[A]数平均分子量が2000〜20000の範囲にあるビスフェノールF型エポキシ樹脂、
[B]3官能以上のアミン型エポキシ樹脂、
[C]数平均分子量が300〜500の範囲にあるビスフェノール型エポキシ樹脂、
[D]エポキシ樹脂硬化剤
を含むことが必須であり、[A]、[B]、[C]およびこれら以外のエポキシ樹脂[E](以降、全エポキシ樹脂と記す)100質量部に対し、
[A]を20〜60質量部、
[B]を20〜60質量部、
[C]を15〜50質量部、
[D]を1〜10質量部
含むことが必要である。また、[A]、[B]、[C]以外のエポキシ樹脂[E]は全エポキシ樹脂中100質量部のうち20質量部以下であることが必要である。
[A]の数平均分子量は2000に満たない場合、硬化物が相分離構造を形成することが難しく、靭性が不足するとともに耐クラック性が不十分となる。また、[A]の数平均分子量が20000を超える場合は、硬化物の相分離構造が粗大となり、繊維強化複合材料の耐衝撃性や耐クラック性が不足するとともに、樹脂組成物の粘度が上昇し含浸性が不十分となる。
[E]のエポキシ樹脂として具体的には、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ビフェニル骨格を有するエポキシ樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、脂肪族エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂などが挙げられる。
1.3≦G’75℃/G’100℃ ≦7.0(ii)
0.08(GPa)≦G’120℃ ≦0.8(GPa) (iii)
より好ましくは、130℃/2時間硬化後の75℃、100℃、120℃における貯蔵弾性率G’75℃、G’100℃、G’120℃が、下記式(i’)〜(iii’)の関係にあることが好ましい。
1.4≦G’75℃/G’100℃ ≦6.0 (ii’)
0.12(GPa)≦G’120℃ ≦0.6(GPa) (iii’)
かかる130℃/2時間硬化後とは、プリプレグの典型的な成形条件である、常温より1.5℃/分で昇温した後、130℃で2時間加熱硬化し、常温まで3℃/分で降温して得られる樹脂硬化物の状態を指す。
0.01 ≦F/(A+B+C+E)≦0.1 (6)
中でも、樹脂と強化繊維との接着性改善効果が期待できる水素結合性の官能基を有する熱可塑性樹脂がより好ましく用いられる。水素結合性官能基としては、アルコール性水酸基、アミド結合、スルホニル基などを挙げることができる。
ニーダー中に、硬化剤および硬化促進剤以外の成分を所定量加え、混練しつつ、160℃まで昇温し、160℃、1時間混練することで、透明な粘調液を得た。80℃まで混練しつつ降温させた後、硬化剤および硬化促進剤を所定量添加え、混練しエポキシ樹脂組成物を得た。各実施例、比較例の原料配合比は、表1に示す通りである。また得られたエポキシ樹脂組成物における[A]、[B]、[C]、「D」、[E]および[F]の含有量も表1に示す通りである。各表中、EEWはエポキシ当量を示す。
・ビスフェノールF型エポキシ樹脂(“jER(登録商標)”4007P、エポキシ当量:2270、三菱化学(株)製)
・ビスフェノールF型エポキシ樹脂(“jER(登録商標)”4010P、エポキシ当量:4400、三菱化学(株)製)。
・トリグリシジル−m−アミノフェノール(“スミエポキシ(登録商標)”ELM120、エポキシ当量:118、3官能、住友化学工業(株)製)
・トリグリシジル−p−アミノフェノール(“アラルダイド(登録商標)”MY0510、エポキシ当量:101、3官能、ハンツマン・アドバンスト・マテリアルズ社製)
・テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン(“スミエポキシ(登録商標)”ELM434、住友化学工業(株)製、エポキシ当量:125)
<エポキシ樹脂([C])>
・ビスフェノールF型エポキシ樹脂(“エピクロン(登録商標)”830、エポキシ当量:170、DIC(株)製)
<その他のエポキシ樹脂([E])>
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(“jER(登録商標)”828、エポキシ当量:189、2官能、三菱化学(株)製)
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(“jER(登録商標)”834、エポキシ当量:250、2官能、三菱化学(株)製)
・ビスフェノールF型エポキシ樹脂(“エポトート(登録商標)”YDF2001、エポキシ当量:475、2官能、東都化成(株)製)
・ビスフェノールA型エポキシ樹脂(“jER(登録商標)”1009、エポキシ当量:2850、2官能、三菱化学(株)製)
<硬化剤([D])>
・ジシアンジアミド(硬化剤、DICY−7、三菱化学(株)製)。
・“ビニレック(登録商標)” PVF−K(ポリビニルホルマール)、チッソ(株)製)
・DCMU99(3−(3,4−ジクロロフェニル)−1,1−ジメチルウレア、硬化促進剤、保土ヶ谷化学工業(株)製)。
エポキシ樹脂をTHFに、濃度0.1mg/mlで溶解させ、HLC−8220GPC(東ソー株式会社製)、検出器としてUV−8000(254nm)を用いて、ポリスチレン標準サンプルを用いて、相対分子量測定を行った。カラムにはTSK−G4000H(東ソー株式会社製)を用い、流速1.0ml/min、温度40℃にて測定した。面積比から含まれるエポキシ樹脂分子量の質量比を算出した。
エポキシ樹脂組成物の粘度は、動的粘弾性測定装置ARES(TAインスツルメンツ社製)を用い、直径40mmのパラレルプレートを用い、昇温速度2℃/minで単純昇温し、周波数0.5Hz、Gap1mmの測定条件で得られた、複素粘性率(η*)の80℃における値を採用した。
未硬化の樹脂組成物を真空中で脱泡した後、2mm厚のテフロン(登録商標)製スペーサーにより厚み2mmになるように設定したモールド中で、130℃の温度で2時間硬化させ、厚さ2mmの樹脂硬化物を得た。この樹脂硬化物から、幅10mm、長さ60mmの試験片を切り出し、インストロン万能試験機(インストロン社製)を用い、スパン間長さを32mm、クロスヘッドスピードを2.5mm/分とし、JIS K7171(1994)に従って3点曲げを実施し、曲げ弾性率を得た。サンプル数n=5とし、その平均値で比較した。
上記(4)で得られた2mm厚の樹脂硬化物から、幅10mm、長さ40mmの試験片を切り出し、動的粘弾性測定装置ARES(TAインスツルメンツ社製)を用い、ねじりモードDMA試験を実施した。具体的には、GeometryにTorsion Rectanglerを使用し、昇温速度5℃/分、周波数1Hz、歪み量0.1%の測定条件にて貯蔵弾性率(G’)を測定し、75℃、100℃、120℃におけるG’を抽出した。
未硬化のエポキシ樹脂組成物を真空中で脱泡した後、6mm厚のテフロン(登録商標)製スペーサーにより厚み6mmになるように設定したモールド中で特に断らない限り、130℃の温度で2時間硬化させ、厚さ6mmの樹脂硬化物を得た。この樹脂硬化物を12.7×150mmでカットし、試験片を得た。インストロン万能試験機(インストロン社製)を用い、ASTM D5045(1999)に従って、試験片の加工および3点曲げ試験をおこなった。試験片への初期の予亀裂の導入は、液体窒素温度まで冷やした剃刀の刃を試験片にあてハンマーで剃刀に衝撃を加えることで行った。応力拡大係数KICを測定し、この値と、別に樹脂硬化物の引張試験により求めた引張弾性率Eとポアソン比νから次式によりエネルギー解放率GICを求めた。測定数はn=5とし、その平均値を採用した。
GIC=(1−ν 2)KIC 2/E
ここで樹脂硬化物の引張試験は厚さ2±0.1mmの樹脂硬化物の板から幅10±0.1mm 、長さ100±0.1cmの試験片について、歪みゲージで歪み量を定量化する方法で引張測定を行い、引張弾性率Eとポアソン比νを求めた。
上記(4)で得られた樹脂硬化物を染色後、薄切片化し、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて下記の条件で透過電子像を取得した。染色剤は、モルホロジーに十分なコントラストが付くよう、OsO4とRuO4を樹脂組成に応じて使い分けた。
・装置:H−7100透過型電子顕微鏡(日立製作所(株)製)
・加速電圧:100kV
・倍率:10,000倍
これにより、[A]リッチ相と[B]リッチ相の構造周期を観察した。[A]と[B]の種類や比率により、硬化物の相分離構造は、両相連続構造や海島構造を形成するのでそれぞれについて以下のように測定した。表1において、樹脂硬化物の相構造周期は相構造サイズ(μm)欄に示されるとおりである。
表1に示す通り、[A]としてjER4007Pを35質量部、[B]としてMY0510を35質量部、[C]としてEpc830を30質量部、硬化剤[D]としてDICY−7を5質量部、[F]としてビニレックKを3質量部、硬化補助剤としてDCMU99を3質量部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られた樹脂硬化物は、微細な相分離構造を形成し、力学特性は良好であった。
表1に示す通り、[A]としてjER4007Pを55質量部、[B]としてMY0510を20質量部、[C]としてEpc830を25質量部、硬化剤[D]としてDICY−7を5質量部、[F]としてビニレックKを3質量部、硬化補助剤としてDCMU99を3質量部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られた樹脂組成物は粘度が高めであり、強化繊維への含浸性が懸念されるものの、常温および90℃での樹脂靭性に優れた樹脂硬化物が得られた。
表1に示す通り、[A]としてjER4007Pを20質量部、[B]としてMY0510を55質量部、[C]としてEpc830を25質量部、硬化剤[D]としてDICY−7を5質量部、[F]としてビニレックKを3質量部、硬化補助剤としてDCMU99を3質量部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られた樹脂硬化物は、実施例1と比較して、常温および90℃での樹脂靭性はやや低下したが問題ないレベルであった。
表1に示す通り、[A]としてjER4007Pを40質量部、[B]としてMY0510を45質量部、[C]としてEpc830を15質量部、硬化剤[D]としてDICY−7を5質量部、[F]としてビニレックKを3質量部、硬化補助剤としてDCMU99を3質量部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られた樹脂硬化物は、実施例1と比較して、やや大きな相分離構造周期を形成し、常温の樹脂靭性はやや低下したが、問題ないレベルであった。
表1に示す通り、[A]としてjER4007Pを25質量部、[B]としてMY0510を30質量部、[C]としてEpc830を45質量部、硬化剤[D]としてDICY−7を5質量部、[F]としてビニレックKを3質量部、硬化補助剤としてDCMU99を3質量部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られた樹脂硬化物は、G’75℃/G’100℃が1.4と低めであり、実施例1と比較して、90℃での樹脂靭性が低下したが許容できるレベルであった。
表1に示す通り、[A]としてjER4010Pを30質量部、[B]としてELM434を40質量部、[C]としてEpc830を15質量部、[E]としてYDF2001を15質量部、硬化剤[D]としてDICY−7を5質量部、[F]としてビニレックKを3質量部、硬化補助剤としてDCMU99を3質量部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られた樹脂硬化物は、実施例1と比較して、曲げ弾性率がやや低下したが問題ないレベルであった。
表1に示す通り、[A]としてjER4010Pを30質量部、[B]としてELM434を40質量部、[C]としてjER828を30質量部、硬化剤[D]としてDICY−7を5質量部、[F]としてビニレックKを3質量部、硬化補助剤としてDCMU99を3質量部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られた樹脂硬化物は、実施例1と比較して、曲げ弾性率が低下したが許容可能なレベルであった。
表1に示す通り、[A]としてjER4010Pを40質量部、[B]としてELM120を40質量部、[C]としてEpc830を20質量部、硬化剤[D]としてDICY−7を5質量部、[F]としてビニレックKを3質量部、硬化補助剤としてDCMU99を3質量部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られた樹脂硬化物は、曲げ弾性率と90℃での樹脂靭性に優れたものであった。
表1に示すとおり、[B]としてELM120を100質量部、硬化剤[D]としてDICY−7を5質量部、[F]としてビニレックKを3質量部、硬化補助剤としてDCMU99を3質量部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られた樹脂硬化物は、相分離せず均一なものとなり、曲げ弾性率は極めて高いが、樹脂靱性が著しく低いものであった。さらに、エポキシ樹脂組成物の80℃での粘度が0.01Pa・sと低くプリプレグの形状保持性が懸念されるものであった。
表1に示すとおり、[A]としてjER4007Pを50質量部、[B]としてELM120を50質量部、硬化剤[D]としてDICY−7を5質量部、[F]としてビニレックKを3質量部、硬化補助剤としてDCMU99を3質量部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られた樹脂硬化物は、粗大な相分離構造を形成し、常温および90℃での樹脂靱性が不十分なものとなった。
表1に示すとおり、[A]としてjER4007Pを20質量部、[B]としてELM120を25質量部、[C]としてjER828を55質量部、硬化剤[D]としてDICY−7を5質量部、[F]としてビニレックKを3質量部、硬化補助剤としてDCMU99を3質量部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られた樹脂硬化物は、相分離せず均一なものとなり、常温および90℃での樹脂靱性が不十分なものとなった。
表1に示すとおり、[A]としてjER4010Pを10質量部、[B]としてELM120を70質量部、[C]としてEpc830を20質量部、硬化剤[D]としてDICY−7を5質量部、[F]としてビニレックKを3質量部、硬化補助剤としてDCMU99を3質量部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られた樹脂硬化物は、相分離せず均一なものとなり、常温および90℃での樹脂靱性が不十分なものとなった。
表1に示すとおり、[A]としてjER4007Pを40質量部、[C]としてEpc830を40質量部、[E]としてjER834を20質量部、硬化剤[D]としてDICY−7を5質量部、[F]としてビニレックKを3質量部、硬化補助剤としてDCMU99を3質量部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られた樹脂硬化物は、相分離せず均一なものとなり、90℃での樹脂靱性が不十分である上、曲げ弾性率が著しく低いものとなった。
表1に示すとおり、[B]としてELM120を35質量部、[C]としてEpc830を30質量部、[E]としてjER1009を35質量部、硬化剤[D]としてDICY−7を5質量部、[F]としてビニレックKを3質量部、硬化補助剤としてDCMU99を3質量部用いて、エポキシ樹脂組成物を調製した。得られた樹脂硬化物は、G’75℃/G’100℃が1.2と低く、90℃での樹脂靭性が不十分なものとなった。
特許文献4の実施例9と同等の樹脂組成にてエポキシ樹脂組成物を調製した。得られた樹脂硬化物は、G’75℃/G’100℃が1.2と低く、90℃での樹脂靭性が不十分なものとなった。
表1に示す通り、[A]であるjER4007PをjER4004Pに置き換えた以外は実施例1と同様にエポキシ樹脂組成物を調製した。得られた樹脂硬化物は、G’75℃/G’100℃が1.2と低く、90℃での樹脂靭性GICが不十分なものとなった。
Claims (10)
- 下記[A]〜[D]を、下記式(1)〜(5)を満たす配合比で含むエポキシ樹脂組成物。
[A]数平均分子量が2000〜20000の範囲にあるビスフェノールF型エポキシ樹脂
[B]3官能以上のアミン型エポキシ樹脂
[C]数平均分子量が300〜500の範囲にあるビスフェノール型エポキシ樹脂
[D]ジシアンジアミドまたはその誘導体
0.2 ≦A/(A+B+C+E)≦0.6 (1)
0.2 ≦B/(A+B+C+E)≦0.6 (2)
0.15≦C/(A+B+C+E)≦0.5 (3)
0.01≦D/(A+B+C+E)≦0.1 (4)
0 ≦E/(A+B+C+E)≦0.2 (5)
(各式中、A、B、C、Dは、それぞれ[A]、[B]、[C]、[D]の質量、Eは[A]、[B]、[C]以外のエポキシ樹脂の質量) - 130℃/2時間硬化後の75℃、100℃、120℃における貯蔵弾性率G’75℃、G’100℃、G’120℃が、下記式の関係にある、請求項1に記載のエポキシ樹脂組成物。
1.3(GPa)≦G’75℃ ≦1.8(GPa) (i)
1.3≦G’75℃/G’100℃ ≦7.0 (ii)
0.08(GPa)≦G’120℃ ≦0.8(GPa) (iii)。 - [B]が3官能のアミノフェノール型エポキシ樹脂である、請求項1または2のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
- [C]がビスフェノールF型エポキシ樹脂である、請求項1〜3のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
- 下記[F]を、下記式(6)を満たす配合比で含む、請求項1〜4のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
[F]エポキシ樹脂に可溶な熱可塑性樹脂
0.01 ≦F/(A+B+C+E)≦0.1 (6)
(式中、A、B、C、Eは、それぞれ[A]、[B]、[C]、[E]の質量、Eは[A]、[B]、[C]以外のエポキシ樹脂の質量) - 80℃における複素粘性率が0.1〜200(Pa・s)の範囲にある、請求項1〜5のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物を硬化したエポキシ樹脂硬化物であって、少なくとも[A]リッチ相と、[B]リッチ相を有する相分離構造を有し、その構造周期が0.01〜5μmであるエポキシ樹脂硬化物。
- 請求項1〜6のいずれかに記載のエポキシ樹脂組成物と強化繊維からなるプリプレグ。
- 請求項7に記載のエポキシ樹脂硬化物と、強化繊維からなる繊維強化複合材料。
- 請求項8に記載のプリプレグを硬化させてなる繊維強化複合材料。
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JP2012131849A (ja) | 2012-07-12 |
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