JP5566774B2 - 放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープ - Google Patents
放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープ Download PDFInfo
- Publication number
- JP5566774B2 JP5566774B2 JP2010116347A JP2010116347A JP5566774B2 JP 5566774 B2 JP5566774 B2 JP 5566774B2 JP 2010116347 A JP2010116347 A JP 2010116347A JP 2010116347 A JP2010116347 A JP 2010116347A JP 5566774 B2 JP5566774 B2 JP 5566774B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- semiconductor wafer
- radiation
- sensitive adhesive
- pressure
- adhesive tape
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Adhesive Tapes (AREA)
- Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
- Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
- Container, Conveyance, Adherence, Positioning, Of Wafer (AREA)
Description
一方、半導体ウエハからの半導体ウエハ表面保護用粘着テープの剥離を防ぐために、該テープの粘着力を強くすると、エッチング処理後に半導体ウエハから粘着テープを剥離する際にウエハを破損してしまうことがある。
また、表面の段差形状による凹凸が20μm近くある半導体ウエハを保護するために、粘着剤層を厚くすると、粘着力が強くなりすぎて、半導体ウエハが破損することがある。
すなわち、本発明は、
<1>基材樹脂フィルム上に放射線硬化性の粘着剤層が形成された放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープであって、
該粘着剤層を構成する樹脂組成物のベース樹脂が主鎖の繰り返し単位に対して放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基を有する(メタ)アクリル系単量体部を有する残基を結合した重合体(a)を主成分とし、前記ベース樹脂のガラス転移温度が−70〜−20℃であり、該ベース樹脂が架橋されて前記粘着剤層のゲル分率が70%以上であり、かつ
64質量%濃度の硝酸:46質量%のフッ化水素水:99質量%の酢酸が容量比で、3:2:3のエッチング液に10分間浸漬し、水洗した後の吸水率が1.0%以下である
ことを特徴とする放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープ、
<2>前記基材樹脂フィルムが、ポリエステル、ポリエチレン、及びポリプロピレンからなる群から選ばれた少なくとも1種を含むことを特徴とする<1>に記載の放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープ、及び
<3>前記粘着剤層の厚さが10〜50μmであることを特徴とする<1>又は<2>に記載の放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープ、
を提供するものである。
図1は本発明の放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープの好ましい一実施形態を示す概略断面図であり、基材樹脂フィルム1と、基材樹脂フィルム1上に放射線硬化性の粘着剤層2が形成されている。
本発明の放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープにおける放射線硬化性の粘着剤層を構成する樹脂組成物のベース樹脂は、主鎖の繰り返し単位に対して放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基を有する(メタ)アクリル系単量体部を有する残基を結合した重合体(a)を主成分とする。
前記重合体(a)はどのようにして製造されたものでもよい。例えば、前記重合体(a)としては、主鎖の繰り返し単位に対して放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有し、かつ官能基を有するアクリル系共重合体及び/又はメタクリル系共重合体(a1)と、該官能基と反応し得る官能基をもつ化合物(a2)とを反応させて得たものを挙げることができる。また、官能基を有するアクリル系共重合体及び/又はメタクリル系共重合体を(a1’)とし、放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有するとともに(a1’)の官能基と反応し得る官能基を有する化合物を(a2’)とし、これらを反応させて、重合体(a)とすることもできる。
前記の主鎖の繰り返し単位に対して放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有し、かつ官能基を有するアクリル系共重合体及び/又はメタクリル系共重合体(a1)は、例えば、放射線硬化性炭素−炭素二重結合を有するアクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステルなどの単量体(a1−1)と、官能基を有する単量体(a1−2)とを共重合させて得ることができる。
また、ガラス転移点の他、他の成分との相溶性や各種性能を上げる目的で酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリルなどの炭素−炭素二重結合をもつ低分子化合物を(a1−1)に加えて重合体(a)を得ることができる。これらの低分子化合物の配合量は、単量体(a1−1)の5質量%以下とすることが好ましい。
具体例としては、単量体(a1−2)の具体例で列挙したものと同様のものを列挙することができる。
主鎖に対して放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基を有する(メタ)アクリル系単量体を構成単位として含む重合体(a)は、各種の溶剤中で溶液重合することにより得ることができる。溶液重合で行う場合の有機溶剤としては、ケトン系、エステル系、アルコール系、芳香族系のものを使用することができる。一般にアクリル系重合体の良溶媒で、沸点60〜120℃の溶剤を使用することが好ましい。例えば、トルエン、酢酸エチル、イソプロピルアルコール、ベンゼン、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、アセトン、メチルエチルケトンなどを使用することができる。重合開始剤としては、α,α’−アゾビスイソブチルニトリルなどのアゾビス系、ベンゾイルペルオキシドなどの有機過酸化物系などのラジカル発生剤を用いることができる。この際、必要に応じて触媒、重合禁止剤を併用することができ、重合温度および重合時間を調節することにより、所望の分子量の重合体(a)を得ることができる。また、分子量を調節することに関しては、メルカプタン、四塩化炭素系の溶剤を用いることが好ましい。なお、重合体(a)の合成は、溶液重合に限定されるものではなく、塊状重合、懸濁重合など別の方法でもさしつかえない。
本発明の粘着剤層を構成する放射線硬化性樹脂組成物に使用されるベース樹脂には、本発明の趣旨を損なわない範囲内で、従来のものを配合してもよい。例えば、天然ゴム、各種の合成ゴムなどのゴム系ポリマー、あるいはポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとこれと共重合可能な他の不飽和単量体との共重合物などのアクリル系共重合体を使用することができる。
本発明における重合体(a)を含む粘着剤樹脂組成物中のベース樹脂のガラス転移温度は、好ましくは−70〜−20℃、さらに好ましくは−70〜−25℃である。ガラス転移温度が低すぎると、粘着剤の流動性が高く粘着剤が半導体ウエハ表面に残る原因となり、ガラス転移温度が高すぎると流動性が不十分で半導体ウエハのパターン面になじみにくく、エッチング液が半導体ウエハ表面と放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープとの間に浸入する場合がある。本発明におけるガラス転移温度は従来の示差走査熱量計(DSC)により、昇温速度で0.1℃/分で測定された値をいうものとする。
粘着剤層を構成する樹脂組成物にベース樹脂と反応可能な硬化剤を配合することにより、ベース樹脂のゲル分率を上記の範囲内にすることができる。ベース樹脂の架橋には、放射線を照射することにより架橋することは含まれない。上記重合体(a)の放射線硬化性炭素−炭素二重結合を架橋に関与させることなく、ベース樹脂の架橋が行われる。放射線照射により架橋させると、硬化反応が進行しすぎて半導体ウエハ表面との密着性が不十分となる。本発明の放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープにおいて粘着剤層のゲル分率は、以下の方法で求めた値をいう。本発明の放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープから粘着剤層の部分の約0.05gを秤取し、キシレン50mlに120℃で24時間浸漬した後、200メッシュのステンレス製金網で濾過し、金網上の不溶解分を110℃にて120分間乾燥する。次に、乾燥した不溶解分の質量を秤量し、下記に示す式にてゲル分率を算出する。
ゲル分率(%)=(不溶解分の重量/秤取した粘着剤層の重量)×100
本発明においては、特にポリイソシアネート類を用いることが好ましい。
基材樹脂フィルムとしては、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン及びフッ素含有樹脂からなる群から選ばれた少なくとも1種を含むことが好ましい。
使用できる基材樹脂フィルムとして、例えば、ポリエチレンまたはポリプロピレンとしては、低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、アイソタクチックポリプロピレン、ポリ−4−メチルペンテン−1などのα−オレフィンの単独重合体があり、フッ素含有樹脂としてはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラフルオロエチレンパーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体等のフッ素ポリマー、ポリエステル樹脂としてはポリエチレンテレフタレート等が好ましく用いられる。
剥離フィルムは、セパレーターや剥離層、剥離ライナーとも呼ばれ、粘着剤層を保護する目的のため、また粘着剤を平滑にする目的のために、必要に応じて設けられる。剥離フィルムの構成材料としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート等の合成樹脂フィルムや紙などが挙げられる。剥離フィルムの表面には粘着剤層からの剥離性を高めるため、必要に応じてシリコーン処理、長鎖アルキル処理、フッ素処理等の剥離処理が施されていてもよい。また、必要に応じて、粘着剤層が放射線によって反応しないように、放射線防止処理が施されていてもよい。剥離フィルムの厚みは、通常10〜100μm、好ましくは25〜50μmである。
スクライブライン幅50μmで、スクライブライン深さ10μmを有する6インチ径、厚さ600μmのポリイミド膜付きシリコンウエハのポリイミド膜側に、実施例1〜5及び比較例1〜5の放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープを、ウエハ貼合装置(日東精機(株)製のDR−8500II(商品名))で貼合した。その後、研削装置(ディスコ社製のDFG−840(商品名))で厚さ100μmまでシリコンウエハを裏面研削した。
その後、この粘着テープ付き半導体ウエハを64質量%濃度の硝酸と46質量%濃度のフッ化水素水と99質量%濃度の酢酸の混合液からなるエッチング液(混合比率は、容量比で硝酸:フッ化水素水:酢酸=3:2:3)中に10分間浸漬し、エッチング処理を行った。エッチング処理中の該粘着テープ状態を観察し、粘着テープの剥がれや浮き、粘着剤の付着や変質等を評価した。
次に強度500mJ/cm2で紫外線を照射し、該粘着テープ剥離後に半導体ウエハ端部からの液浸入量を光学顕微鏡で観察した。
これらの結果から、粘着テープの剥がれや浮き、粘着剤の付着や変質がまったくなく、半導体ウエハ端部からのエッチング液の侵入がないものを合格とし、表1及び2において、○と表示した。これらの現象が少しでも観察されたものを不合格とし、表1及び2において、×と表示した。
実施例1〜5及び比較例1〜5の放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープを5cm×5cmに切断して試験片とした。最初にこの試験片の質量を測定した。その後この試験片を、64質量%濃度の硝酸と46質量%濃度のフッ化水素水と99質量%濃度の酢酸の混合液からなるエッチング液(混合比率は、容量比で硝酸:フッ化水素水:酢酸=3:2:3)に10分浸漬し、水洗後表面の水分を拭き取り、浸漬後の質量を測定した。これにより、エッチング後の放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープの吸水率(%)を、以下の式から求めた。
(浸漬後試験片の質量−浸漬前試験片の質量)/(浸漬前試験片の質量)×100
本発明においてこの粘着剤のゲル分率は、以下の方法で求めた。表面保護用粘着テープの粘着剤層約0.05gを秤取し、キシレン50mlに120℃で24時間浸漬した後、200メッシュのステンレス製金網で濾過し、金網上の不溶解分を110℃にて120分間乾燥した。次に、乾燥した不溶解分の質量を測定し、下記に示す式でゲル分率を算出した。
ゲル分率(%)=(不溶解分の質量/採取した粘着剤層の質量)×100
実施例1〜5及び比較例3以外の比較例について、放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープの粘着剤層に用いた重合体(a)のガラス転移温度を、示差走査熱量計(DSC)により、昇温速度で0.1℃/分で測定した。示差走査熱量計としては、島津製作所社(株)製のDSC−60(商品名)を用いた。比較例3については、アクリル系粘着剤ベース樹脂のガラス転移温度を測定した。
2−エチルヘキシルアクリレート(75mol%)、メタクリル酸(1mol%)、2−ヒドロキシエチルアクリレート(24mol%)からなるアクリル系共重合体を調製した。その後、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを加えて、このアクリル系共重合体の2−ヒドロキシエチルアクリレート側鎖末端OH基と、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートのNCO基を反応させて、主鎖の繰り返し単位に対して放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基を有する(メタ)アクリル系単量体部を有する残基を結合した重合体(a)を得た。この重合体の重量平均分子量をテトラヒドロフランに溶解して得た1%溶液を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(ウオータース社製、商品名:150−C ALC/GPC)により測定した値をポリスチレン換算の質量平均分子量として算出したところ、80万であった。
この重合体(a)100質量部に対して、ポリイソシアネートとして日本ポリウレンタン社製のコロネートL(商品名)を1質量部、光重合開始剤として日本チバガイギー社製のイルガキュアー184(商品名)(α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)を5.0質量部加えて混合し、粘着剤層を構成する樹脂組成物を調製した。この樹脂組成物を厚さ100μmの高密度ポリエチレン基材樹脂フィルム上に、乾燥膜厚が30μmとなるように塗布し、110℃で3分間乾燥した。これにより、前記樹脂組成物の架橋された粘着剤層が基材樹脂フィルム上に形成された放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープを作製した。
エチルアクリレート(75mol%)、メタクリル酸(1mol%)、2−ヒドロキシエチルアクリレート(24mol%)からなるアクリル系共重合体を調製した。その後、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを加えて、このアクリル系共重合体の2−ヒドロキシエチルアクリレート側鎖末端OH基と、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートのNCO基を反応させて、主鎖の繰り返し単位に対して放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基を有する(メタ)アクリル系単量体部を有する残基を結合した重合体(a)を得た。この重合体の重量平均分子量をテトラヒドロフランに溶解して得た1%溶液を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(ウオータース社製、商品名:150−C ALC/GPC)により測定した値をポリスチレン換算の質量平均分子量として算出したところ、30万であった。それ以外は実施例1と同様にして、放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープを作製した。
メチルメタアクリレート(15mol%)、メタクリル酸(1mol%)、2−ヒドロキシエチルアクリレート(60mol%)、メタクリル酸2−ヒドロキシルエチル(24%)からなるアクリル系共重合体を調製した。その後、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを加えて、このアクリル系共重合体の2−ヒドロキシエチルアクリレート側鎖末端OH基と、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートのNCO基を反応させて、主鎖の繰り返し単位に対して放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基を有する(メタ)アクリル系単量体部を有する残基を結合した重合体(a)を得た。この重合体の重量平均分子量をテトラヒドロフランに溶解して得た1%溶液を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(ウオータース社製、商品名:150−C ALC/GPC)により測定した値をポリスチレン換算の質量平均分子量として算出したところ、50万であった。
この重合体(a)100質量部に対して、ポリイソシアネートとして日本ポリウレンタン社製のコロネートL(商品名)を1質量部、光重合開始剤として日本チバガイギー社製のイルガキュアー184(商品名)(α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)を5.0質量部加えて混合し、粘着剤層を構成する樹脂組成物を調製した。この樹脂組成物を厚さ100μmの高密度ポリエチレン基材樹脂フィルム上に、乾燥膜厚が50μmとなるように塗布し、110℃で3分間乾燥した。これにより、前記樹脂組成物の架橋された粘着剤層が基材樹脂フィルム上に形成された放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープを作製した。
エチルメタアクリレート(80mol%)、メタクリル酸(1mol%)、2−ヒドロキシエチルアクリレート(19mol%)からなるアクリル系共重合体を調製した。その後、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを加えて、このアクリル系共重合体の2−ヒドロキシエチルアクリレート側鎖末端OH基と、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートのNCO基を反応させて、主鎖の繰り返し単位に対して放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基を有する(メタ)アクリル系単量体部を有する残基を結合した重合体(a)を得た。この重合体の重量平均分子量をテトラヒドロフランに溶解して得た1%溶液を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(ウオータース社製、商品名:150−C ALC/GPC)により測定した値をポリスチレン換算の質量平均分子量として算出したところ、22万であった。それ以外は実施例1と同様にして、放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープを作製した。
乾燥膜厚が10μmとなるように塗布した以外は実施例1と同様に、放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープを作製した。
メチルメタアクリレート(40mol%)、メタクリル酸(1mol%)、2−ヒドロキシエチルアクリレート(40mol%)、メタクリル酸2−ヒドロキシルエチル(19%)からなるアクリル系共重合体を調製した。その後、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを加えて、このアクリル系共重合体の2−ヒドロキシエチルアクリレート側鎖末端OH基と、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートのNCO基を反応させて、主鎖の繰り返し単位に対して放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基を有する(メタ)アクリル系単量体部を有する残基を結合した重合体(a)を得た。この重合体の重量平均分子量をテトラヒドロフランに溶解して得た1%溶液を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(ウオータース社製、商品名:150−C ALC/GPC)により測定した値をポリスチレン換算の質量平均分子量として算出したところ、40万であった。それ以外は実施例と同様にして、放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープを作製した。
ラウリルアクリレート(70mol%)、メタクリル酸(3mol%)、2−ヒドロキシエチルアクリレート(27mol%)からなるアクリル系共重合体を調製した。その後、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートを加えて、このアクリル系共重合体の2−ヒドロキシエチルアクリレート側鎖末端OH基と、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネートのNCO基を反応させて、主鎖の繰り返し単位に対して放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基を有する(メタ)アクリル系単量体部を有する残基を結合した重合体(a)を得た。この重合体の重量平均分子量をテトラヒドロフランに溶解して得た1%溶液を、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(ウオータース社製、商品名:150−C ALC/GPC)により測定した値をポリスチレン換算の質量平均分子量として算出したところ、75万であった。それ以外は実施例1と同様にして、放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープを作製した。
アクリル系ベース樹脂(2−エチルヘキシルアクリレートとn−ブチルアクリレートとからなるアクリル系共重合体)100質量部にポリイソシアネート化合物(日本ポリウレタン(株)製、商品名コロネートL)5重量部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート100重量部及び光重合開始剤として日本チバガイギー社製のイルガキュアー184(商品名)(α−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン)1重量部を添加混合して、粘着剤層を構成する樹脂組成物を得た。それ以外は実施例1と同様にして、放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープを作製した。
乾燥膜厚が5μmとなるように塗布した以外は比較例3と同様に、放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープを作製した。
乾燥膜厚が80μmとなるように塗布した以外は比較例1と同様に、放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープを作製した。
これに対し、粘着剤層のゲル分率が低すぎる放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープは、外周部への粘着剤の付着があり、不合格であった(比較例3)。また、粘着剤層を構成する樹脂組成物のベース樹脂のガラス転移温度が高すぎる放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープは、エッチング液の侵入が不合格であった(比較例1、2)。また粘着剤層の厚さを比較例3からさらに薄くし5μmとした比較例4では、粘着剤層のウエハ表面への密着性が劣るため、エッチング液が侵入した。逆に粘着剤層の厚さを比較例1からさらに厚くし80μmとした比較例5では、粘着剤層のエッチング液中に露出する面積が大きいため、粘着剤層の側面部からエッチング液が吸収され、半導体ウエハ外周部へ粘着剤が付着した。
2 粘着剤層
10 放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープ
Claims (3)
- 基材樹脂フィルム上に放射線硬化性の粘着剤層が形成された放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープであって、
該粘着剤層を構成する樹脂組成物のベース樹脂が主鎖の繰り返し単位に対して放射線硬化性炭素−炭素二重結合含有基を有する(メタ)アクリル系単量体部を有する残基を結合した重合体(a)を主成分とし、前記ベース樹脂のガラス転移温度が−70〜−20℃であり、該ベース樹脂が架橋されて前記粘着剤層のゲル分率が70%以上であり、かつ
64質量%濃度の硝酸:46質量%のフッ化水素水:99質量%の酢酸が容量比で、3:2:3のエッチング液に10分間浸漬し、水洗した後の吸水率が1.0%以下である
ことを特徴とする放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープ。 - 前記基材樹脂フィルムが、ポリエステル、ポリエチレン、及びポリプロピレンからなる群から選ばれた少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1に記載の放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープ。
- 前記粘着剤層の厚さが10〜50μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載の放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010116347A JP5566774B2 (ja) | 2010-05-20 | 2010-05-20 | 放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010116347A JP5566774B2 (ja) | 2010-05-20 | 2010-05-20 | 放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011243852A JP2011243852A (ja) | 2011-12-01 |
JP5566774B2 true JP5566774B2 (ja) | 2014-08-06 |
Family
ID=45410187
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010116347A Active JP5566774B2 (ja) | 2010-05-20 | 2010-05-20 | 放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5566774B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5955579B2 (ja) * | 2011-07-21 | 2016-07-20 | 日東電工株式会社 | ガラスエッチング用保護シート |
KR101349910B1 (ko) | 2012-04-26 | 2014-01-23 | 조영곤 | 스마트 유리 박막용 보호필름 및 그의 제조방법 |
JP6067405B2 (ja) | 2012-07-31 | 2017-01-25 | 日東電工株式会社 | 放射線硬化型粘着剤、放射線硬化型粘着剤層、放射線硬化型粘着シートおよび積層体 |
JP5718515B1 (ja) * | 2014-01-23 | 2015-05-13 | 古河電気工業株式会社 | 半導体ウエハ表面保護用粘着テープおよび半導体ウエハの加工方法 |
JP6128043B2 (ja) * | 2014-03-31 | 2017-05-17 | 住友ベークライト株式会社 | 半導体用ウエハ加工用粘着テープ |
TWI781102B (zh) * | 2016-05-18 | 2022-10-21 | 日商日東電工股份有限公司 | 背部研磨帶 |
CN110229636A (zh) * | 2019-06-21 | 2019-09-13 | 广东硕成科技有限公司 | 一种晶圆加工用切割胶带及其制备方法 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3620810B2 (ja) * | 1996-05-02 | 2005-02-16 | リンテック株式会社 | ウエハ保護用粘着シート |
WO2009075150A1 (ja) * | 2007-12-11 | 2009-06-18 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | ウエハ加工用テープ |
-
2010
- 2010-05-20 JP JP2010116347A patent/JP5566774B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011243852A (ja) | 2011-12-01 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4851613B2 (ja) | 半導体ウエハ表面保護用粘着テープ | |
KR101488047B1 (ko) | 다이싱-다이본딩 테이프 및 반도체 칩의 제조 방법 | |
JP5184161B2 (ja) | 半導体加工用テープ | |
JP6034384B2 (ja) | 保護膜形成層付ダイシングシートおよびチップの製造方法 | |
JP5566774B2 (ja) | 放射線硬化性半導体ウエハ表面保護用粘着テープ | |
JP6270736B2 (ja) | 保護膜形成用フィルム | |
JP5049612B2 (ja) | 粘着シート | |
KR20100137456A (ko) | 전자 부품 가공용 점착 테이프 | |
KR101437176B1 (ko) | 점착시트 | |
JP6623210B2 (ja) | ダイシングシートおよび半導体チップの製造方法 | |
JPWO2014155756A1 (ja) | 粘着シートおよび保護膜形成用複合シートならびに保護膜付きチップの製造方法 | |
CN110831766B (zh) | 树脂膜形成用膜及树脂膜形成用复合片 | |
JP2014082344A (ja) | 半導体加工用粘着テープ | |
TWI507502B (zh) | Semiconductor wafer processing adhesive sheet | |
JP6210827B2 (ja) | 半導体加工用シート | |
TWI736196B (zh) | 樹脂膜形成用薄片、樹脂膜形成用複合薄片、及矽晶圓之再生方法 | |
JP3495388B2 (ja) | 半導体ウエハダイシング用粘着テープ | |
JP4991350B2 (ja) | 粘着シート | |
JP5583080B2 (ja) | ウエハ加工用テープおよびそれを用いた半導体加工方法 | |
JPWO2018083987A1 (ja) | ステルスダイシング用粘着シート | |
JP2016194020A (ja) | ダイシングフィルム一体型半導体用接着剤 | |
JP2011054707A (ja) | ダイシング−ダイボンディングテープ及び半導体チップの製造方法 | |
JP2005281419A (ja) | 粘着シート | |
JP5033440B2 (ja) | 粘着シート | |
JP6324573B1 (ja) | 粘着剤組成物、それを用いた半導体ウエハ表面保護テープの製造方法及び半導体ウエハ表面保護テープ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130326 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140225 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140422 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20140520 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20140618 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 5566774 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |