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JP5564209B2 - エッチング加工用保護テープおよびエッチング加工方法 - Google Patents

エッチング加工用保護テープおよびエッチング加工方法 Download PDF

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JP5564209B2
JP5564209B2 JP2009164550A JP2009164550A JP5564209B2 JP 5564209 B2 JP5564209 B2 JP 5564209B2 JP 2009164550 A JP2009164550 A JP 2009164550A JP 2009164550 A JP2009164550 A JP 2009164550A JP 5564209 B2 JP5564209 B2 JP 5564209B2
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Description

本発明は、エッチング加工時に薄膜層等の被保護部材を保護するテープ、およびそれを用いたエッチング加工方法に関する。
薄膜層である薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)等は、通常、耐熱性を有する基板上に形成される。これは、TFTを形成する工程では、雰囲気温度が高温になることが多く、TFTを例えば樹脂基板上に形成すると、該樹脂基板が熱変形するおそれがあるためである。
前記耐熱性を有する基板には、ガラス基板を採用することが多い。該ガラス基板は、TFTを安定して製造するために適度な厚さを有しており、TFT形成後には軽量化等の目的で薄膜化される。この薄膜化は、ガラス基板を均一に薄膜化する上で、エッチングによって行われることが多い。
前記エッチングは、ガラス基板をエッチング液に浸漬して行う。このとき、エッチング液からTFTの回路面等を保護する必要がある。エッチング加工時のTFT保護手段として粘着テープを採用すれば、TFTを簡単に保護できてよいとも考えられる。
しかしながら、一般的なアクリル系粘着剤層を備えた粘着テープでは、耐エッチング液性が十分でなく、エッチング液がTFTと粘着テープとの界面に浸入してTFTの回路面等を損傷するおそれがある。また、一般的な粘着テープでは、TFTから剥離し難くいという問題がある。そのため、粘着テープ剥離時にTFTや薄膜化されたガラス基板に過度の力がかかり、TFTやガラス基板が変形するか破損してしまう。さらに、剥離した粘着テープは、繰り返し使用することができないので、経済的ではない。
一方、特許文献1には、粘着剤層が所定の感圧性接着剤に発泡剤を含有してなり、加熱処理による発泡剤の膨脹ないし発泡で粘着力が低下する粘着テープが記載されている。この粘着テープによれば、粘着テープ剥離時に粘着力を低下させることができるので、剥離時にかかるTFT等への負荷を小さくできるとも考えられる。
しかしながら、前記粘着テープは、100〜150℃の温度で加熱したときに粘着力が低下する。そのため、前記粘着テープは、粘着力の低下に多くの熱エネルギーを必要とし、簡単に剥離することができない。
また、前記TFTは、ガラス基板から透明でフレキシブルな樹脂基板上に転写された状態で使用される場合もある。この場合には、薄膜化したガラス基板をさらにエッチングして除去し、TFTを前記樹脂基板上に転写した後、前記TFTから粘着テープを剥離する必要がある。
しかしながら、特許文献1に記載されている粘着テープでは、該粘着テープ剥離時の雰囲気温度が前記樹脂基板のガラス転移温度よりも高温になるおそれがあり、それゆえ粘着テープ剥離時に前記樹脂基板が熱変形するおそれがある。
特開平5−43851号公報
本発明の課題は、エッチング加工時に被保護部材を保護することができ、かつ剥離時には簡単に取り外すことができるエッチング加工用保護テープ、およびそれを用いたエッチング加工方法を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、以下の構成からなる解決手段を見出し、本発明を完成するに至った。
(1)基材フィルムの片面に粘着剤層を設けてなり、該粘着剤層が、100℃未満の温度で加熱したときに粘着力の低下を発現することを特徴とするエッチング加工用保護テープ。
(2)前記粘着剤層が、感圧性接着剤および側鎖結晶性ポリマーを含有し、該側鎖結晶性ポリマーの融点以上の温度で粘着力が低下する前記(1)記載のエッチング加工用保護テープ。
(3)前記粘着剤層が、炭素数16〜22の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートと、ブチルアクリレートと、前記(メタ)アクリレートおよびブチルアクリレートと共重合可能なモノマーと、の共重合体を含有する前記(1)記載のエッチング加工用保護テープ。
(4)基板の表面に薄膜層を形成する工程と、この薄膜層に請求項1記載の保護テープを貼着し、前記薄膜層を前記保護テープで被覆保護する工程と、前記基板を、該基板の表面と反対の裏面側からエッチングして薄膜化する工程と、前記保護テープの粘着剤層を100℃未満の温度で加熱して粘着力を低下させ、前記薄膜層から保護テープを剥離する工程と、を含むことを特徴とするエッチング加工方法。
(5)前記エッチングは、基板をエッチング液に浸漬して行う前記(4)記載のエッチング加工方法。
(6)薄膜化した前記基板をさらにエッチングして除去し、前記薄膜層を転写部材の表面に接着層を介して接着した後、前記薄膜層から保護テープを剥離する前記(4)または(5)記載のエッチング加工方法。
(7)前記基板と薄膜層との間にエッチストッパー層を介在させる前記(4)〜(6)のいずれかに記載のエッチング加工方法。
なお、本発明における前記「粘着力の低下を発現する」とは、下記式(I)から算出される粘着力の低下率が70%以上、好ましくは80%以上であることを意味する。
Figure 0005564209
本発明にかかるエッチング加工用保護テープを被保護部材に貼着すると、該保護テープの粘着剤層が前記被保護部材の表面形状に追従して部材表面に密着するので、エッチング液から被保護部材を保護することができるという効果がある。また、エッチング加工後には、粘着剤層を100℃未満の温度に加熱することによって粘着力を低下させることができるので、保護テープを被保護部材から簡単に剥離することができる。しかも、被保護部材をガラス基板から樹脂基板等の転写部材へ転写する場合であっても、粘着剤層が100℃未満の温度で加熱されたときに粘着力の低下を発現するので、保護テープ剥離時の雰囲気温度によって前記樹脂基板が熱変形するのを抑制することができる。さらに、低下した粘着力は、所定温度に冷却すると回復するので、繰り返し使用することができる。
(a)〜(d)は、本発明のエッチング加工方法にかかる一実施形態を示す工程図である。 (a)〜(d)は、本発明のエッチング加工方法にかかる他の実施形態を示す工程図である。
<エッチング加工用保護テープ>
(第1の実施形態)
以下、本発明のエッチング加工用保護テープ(以下、「保護テープ」と言うことがある。)にかかる第1の実施形態について説明する。本実施形態にかかる保護テープは、基材フィルムと、該基材フィルムの片面に設けられた粘着剤層とを備えている。
前記基材フィルムとしては、例えばポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンエチルアクリレート共重合体、エチレンポリプロピレン共重合体、ポリ塩化ビニル等の合成樹脂フィルムの単層体またはこれらの複層体が挙げられる。
前記基材フィルムは、粘着剤層が被保護部材へ密着するのを妨げないように、剛性の低いものを採用するのが好ましい。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルムを採用するのが好ましい。また、ポリエチレンテレフタレートフィルム等のように比較的剛性の高い基材フィルムを採用する場合には、その厚みを薄くして剛性を低下させるのが好ましい。
前記基材フィルムは、耐エッチング液性を有しているのが好ましい。このような基材フィルムとしては、例えばポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエステル等の合成樹脂フィルムが挙げられる。
前記基材フィルムの厚さとしては、5〜500μm程度が適当である。基材フィルムには、粘着剤層に対する密着性を向上させるため、例えばコロナ放電処理、プラズマ処理、ブラスト処理、ケミカルエッチング処理、プライマー処理、アニール処理等の表面処理を施すことができる。
一方、前記粘着剤層は、100℃未満の温度で加熱したときに粘着力の低下を発現する。具体的に説明すると、本実施形態にかかる粘着剤層は、感圧性接着剤と側鎖結晶性ポリマーとを含有する。
前記感圧性接着剤は、粘着性を有するポリマーであればよく、特に限定されるものではないが、例えば天然ゴム接着剤、合成ゴム接着剤、スチレン/ブタジエンラテックスベース接着剤、アクリル系接着剤等が挙げられる。
前記アクリル系接着剤を例に挙げて説明すると、該アクリル系接着剤を構成するモノマーとしては、例えば炭素数1〜12のアルキル基を有する(メタ)アクリレート等が挙げられ、該(メタ)アクリレートとしては、例えばエチルへキシル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、ヒドロキシアルキル基を有する(メタ)アクリレート等を用いることもでき、該(メタ)アクリレートとしては、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。例示したこれらのモノマーは、1種または2種以上を混合して用いることができる。
重合方法としては、特に限定されるものではなく、例えば溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法等が採用可能である。例えば溶液重合法を採用する場合には、前記で例示したモノマーを溶剤に混合し、40〜90℃程度で2〜10時間程度攪拌することによって前記モノマーを重合させることができる。
前記モノマーを重合させて得られる重合体の重量平均分子量は、25万〜100万であるのがよい。前記重量平均分子量があまり小さいと、保護テープ剥離時に該保護テープが被保護部材上に残る、いわゆる糊残りが多くなるおそれがある。また、前記重量平均分子量があまり大きいと、凝集力が高くなりすぎて、粘着剤層が被保護部材の表面形状に追従し難くなり、それゆえ部材表面への密着性が低下するおそれがある。前記重量平均分子量は、前記重合体をゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)で測定し、得られた測定値をポリスチレン換算した値である。
一方、前記側鎖結晶性ポリマーは、融点未満の温度で結晶化しかつ融点以上の温度で流動性を示すポリマーである。すなわち、前記側鎖結晶性ポリマーは、温度変化に対応して結晶状態と流動状態とを可逆的に起こす。本実施形態にかかる保護テープは、前記融点以上の温度で側鎖結晶性ポリマーが流動性を示した際に粘着力が低下する割合で、前記側鎖結晶性ポリマーを含有する。したがって、保護テープ剥離時には、該保護テープの粘着剤層を前記側鎖結晶性ポリマーの融点以上の温度に加熱すれば、前記側鎖結晶性ポリマーが流動性を示すことによって前記感圧性接着剤の粘着性が阻害され、これにより粘着力が低下するので、保護テープを被保護部材から簡単に取り外すことができる。また、保護テープを前記側鎖結晶性ポリマーの融点未満の温度に冷却すれば、前記側鎖結晶性ポリマーが結晶化することによって粘着力が回復するので、繰り返し使用することができる。本実施形態において、前記式(I)中の「粘着力低下発現温度」とは、前記側鎖結晶性ポリマーの融点を意味する。
前記融点とは、ある平衡プロセスにより、最初は秩序ある配列に整合されていた重合体の特定部分が無秩序状態となる温度を意味し、示差熱走査熱量計(DSC)により10℃/分の測定条件で測定して得られる値である。前記融点としては30℃以上、好ましくは30〜70℃であるのがよい。これにより、100℃未満、具体的には30〜70℃の温度で加熱したときに、粘着剤層が粘着力の低下を発現することができる。前記融点を所定の値とするには、側鎖結晶性ポリマーの組成等を変えることによって任意に行うことができる。
前記側鎖結晶性ポリマーの組成としては、例えば炭素数16以上の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレート20〜100重量部と、炭素数1〜6のアルキル基を有する(メタ)アクリレート0〜70重量部と、極性モノマー0〜10重量部とを重合させて得られる重合体等が挙げられる。
前記炭素数16以上の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えばセチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート等の炭素数16〜22の線状アルキル基を有する(メタ)アクリレートが挙げられ、前記炭素数1〜6のアルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えばメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられ、前記極性モノマーとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等のカルボキシル基含有エチレン不飽和単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート等のヒドロキシル基を有するエチレン不飽和単量体等が挙げられ、これらは1種または2種以上を混合して用いてもよい。
また、前記した組成からなる側鎖結晶性ポリマーを含有する粘着剤層は、耐エッチング液性を示す。この理由としては、比較的炭素数の大きい(メタ)アクリレート、すなわち前記炭素数16以上の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートを含有することによって、粘着剤層全体の疎水性が向上することによるものと推察される。
一方、重合方法としては、特に限定されるものではなく、例えば溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法等が採用可能である。例えば溶液重合法を採用する場合には、前記で例示したモノマーを溶剤に混合し、40〜90℃程度で2〜10時間程度攪拌することによって前記モノマーを重合させることができる。
前記側鎖結晶性ポリマーの重量平均分子量は2,000以上、好ましくは2,000〜20,000であるのがよい。前記重量平均分子量があまり小さいと、保護テープ剥離時に糊残りが多くなるおそれがある。また、前記重量平均分子量があまり大きいと、側鎖結晶性ポリマーの温度を融点以上の温度にしても流動性を示し難くなるので、粘着力が低下し難くなる。前記重量平均分子量は、側鎖結晶性ポリマーをGPCで測定し、得られた測定値をポリスチレン換算した値である。
側鎖結晶性ポリマーは、固形分換算で感圧性接着剤100重量部に対して1〜20重量部、好ましくは1〜10重量部の割合で含有するのがよい。これにより、保護テープ貼着時には、粘着剤層が被保護部材の表面形状に追従して部材表面に密着し、エッチング液から被保護部材を保護することができ、かつ前記融点以上の温度で側鎖結晶性ポリマーが流動性を示した際には、粘着剤層の粘着力が低下する。これに対し、側鎖結晶性ポリマーの含有量があまり少ないと、粘着剤層を側鎖結晶性ポリマーの融点以上の温度に加熱しても、粘着力が低下し難くなる。また、側鎖結晶性ポリマーの含有量があまり多いと、粘着力が低下して被保護部材を保護し難くなる。
前記粘着剤層を前記基材フィルムの片面に設けるには、例えば基材フィルムの片面に、感圧性接着剤および側鎖結晶性ポリマーを所定の割合で溶剤に加えた塗布液を塗布して乾燥させればよい。前記塗布液には、例えば架橋剤、タッキファイヤー、可塑剤、老化防止剤、紫外線吸収剤等の各種の添加剤を添加することができる。前記塗布は、一般的にナイフコーター、ロールコーター、カレンダーコーター、コンマコーター等により行うことができる。また、塗工厚みや塗布液の粘度によっては、グラビアコーター、ロッドコーター等により行うこともできる。
前記粘着剤層の厚さとしては5〜60μm、好ましくは10〜60μm、より好ましくは10〜40μmである。前記粘着剤層の厚さがあまり薄いと、部材表面への密着性が低下するおそれがある。また、前記粘着剤層の厚さがあまり大きいと、厚さの均一な粘着剤層を調製し難くなる。
(第2の実施形態)
次に、本発明にかかる保護テープの第2の実施形態について説明する。本実施形態にかかる保護テープは、基材フィルムと、該基材フィルムの片面に設けられた粘着剤層とを備えている。前記基材フィルムとしては、前記した第1の実施形態にかかる保護テープで説明したのと同じ基材フィルムが挙げられる。
前記粘着剤層は、前記した第1の実施形態にかかる保護テープと同様に、100℃未満の温度で加熱したときに粘着力の低下を発現する。具体的に説明すると、本実施形態にかかる粘着剤層は、炭素数16〜22の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートと、ブチルアクリレートと、前記(メタ)アクリレートおよびブチルアクリレートと共重合可能なモノマーと、の共重合体を主成分として含有する。
このような組成からなる粘着剤層は、被保護部材の表面形状に追従して部材表面に密着し、エッチング液から被保護部材を保護することができる。しかも、前記組成からなる粘着剤層は、100℃未満の温度に加熱すると粘着力の低下を発現する。この理由としては、以下の理由が推察される。
すなわち、炭素数16〜22の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートと、ブチルアクリレートとを含む共重合体は、熱に対する運動性が増加するようになり、加熱されると粘着力を低下する挙動が顕著になるので、100℃未満、具体的には30〜70℃の温度で加熱したときに粘着力の低下を発現するようになる。低下した粘着力は、通常、粘着力低下発現温度の5〜10℃以下に冷却すると回復するので、繰り返し使用することができる。本実施形態において、前記式(I)中の「粘着力低下発現温度」とは、JIS Z0237に準拠した180°剥離強度を所定の雰囲気温度で測定し、粘着力の低下を発現する温度を実測して得られた値を意味する。前記粘着力低下発現温度を所定の値とするには、粘着剤層の組成等を変えることによって任意に行うことができる。
また、前記した組成からなる粘着剤層は、耐エッチング液性を示す。この理由としては、比較的炭素数の大きい(メタ)アクリレート、すなわち前記炭素数16〜22の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートを含有することによって、粘着剤層全体の疎水性が向上することによるものと推察される。
特に、本実施形態の粘着剤層によれば、保護テープ剥離時の糊残りを少なくすることができるという効果を奏するので、糊残りが生じた際に行う洗浄工程を省略することができ、効率よくエッチング加工を行うことができる。
前記炭素数16〜22の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えばセチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、エイコシル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート等の炭素数16〜22の線状アルキル基を有する(メタ)アクリレートが挙げられ、これらは1種または2種以上を混合して用いてもよい。
前記(メタ)アクリレートおよびブチルアクリレートと共重合可能なモノマーとしては、例えばヒドロキシアルキル基、カルボキシル基、グリシジル基を有する(メタ)アクリレート等が挙げられ、前記ヒドロキシアルキル基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えばヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等が挙げられ、前記カルボキシル基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば(メタ)アクリル酸等が挙げられ、前記グリシジル基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えばグリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらは1種または2種以上を混合して用いてもよい。
重合割合としては、例えば炭素数12〜22の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートを10〜70重量部、ブチルアクリレートを30〜90重量部、前記(メタ)アクリレートおよびブチルアクリレートと共重合可能なモノマーを1〜20重量部とするのが好ましい。
重合方法としては、特に限定されるものではなく、例えば溶液重合法、塊状重合法、懸濁重合法、乳化重合法等が挙げられる。例えば溶液重合法を採用する場合には、前記で例示したモノマーを溶剤に混合し、40〜90℃程度で2〜6時間程度攪拌することによって前記モノマーを重合させることができる。
前記共重合体の重量平均分子量は、25万〜100万であるのがよい。前記共重合体の重量平均分子量があまり小さいと、保護テープ剥離時に糊残りが発生するおそれがある。また、前記重量平均分子量があまり大きいと、凝集力が高くなりすぎて、部材表面への密着性が低下するおそれがある。前記重量平均分子量は、前記共重合体をGPCで測定し、得られた測定値をポリスチレン換算した値である。その他の構成は、前記した第1の実施形態にかかる保護テープと同様であるので、説明を省略する。
<エッチング加工方法>
次に、本発明のエッチング加工方法にかかる一実施形態について、被保護部材として薄膜層であるTFTを例に挙げ、図1を参照して詳細に説明する。
図1(a)に示すように、まず、基板10の表面10aに、TFT20を常法により形成する。基板10は、耐熱性に優れた材料で構成されているのが好ましい。これにより、TFT20を形成する際に雰囲気温度が高温になったとしても、基板10が熱変形することなく安定してTFT20を形成することができる。
基板10を構成する材料としては、例えば(石英)ガラス等が挙げられる。基板10の厚さとしては、0.5〜1mm程度が適当である。基板10の厚さがあまり大きいと、後述するエッチングに要する時間が長くなるので好ましくない。また、基板10の厚さがあまり薄いと、基板10の剛性が低下し、基板10の取り扱い性やTFT20を形成する際の安定性が低下するので好ましくない。
次に、図1(b)に示すように、TFT20に前記した本発明にかかるエッチング加工用保護テープ1を貼着し、TFT20を保護テープ1で被覆保護する。保護テープ1は、基材フィルム2の片面に粘着剤層3を設けてなり、かつ粘着剤層3が、100℃未満の温度で加熱したときに粘着力の低下を発現するよう構成されている。
次に、基板10を、該基板10の表面10aと反対の裏面10b側からエッチングし、図1(c)に示すように薄膜化する。このとき、保護テープ1の粘着剤層3がTFT20表面に密着しているので、エッチング液からTFT20を保護した状態で基板10をエッチングすることができる。
前記エッチングは、基板10をエッチング液に浸漬して行う。前記エッチング液としては、基板10をエッチング可能である限り、特に限定されないが、強酸性のフッ化水素酸水溶液等が好適である。エッチング液の濃度としては、10〜30重量%程度が好ましい。エッチング液の温度としては、20〜60℃程度が好ましい。エッチング液の濃度や温度を高くすると、エッチングに要する時間が短くなる傾向にある。基板10は、用途に応じて所望の厚さにまで薄膜化すればよいが、通常、その厚さが0.01〜0.3mm程度になるまで薄膜化するのが好ましい。
基板10を薄膜化した後、雰囲気温度をガス等の加熱手段を用いて100℃未満の温度に加熱する。これにより、保護テープ1の粘着剤層3が粘着力の低下を発現する。したがって、図1(d)に示すように、保護テープ1を矢印A方向に動かすと、通常、粘着剤層3とTFT20との界面で剥離が生じ、保護テープ1をTFT20から取り外すことができる。このとき、粘着剤層3の粘着力は前記した理由から十分に低下しているので、剥離時にTFT20および薄膜化された基板10にかかる負荷は小さい。保護テープ1は、前記と同様の操作をすることで何度も繰り返し使用することができる。
次に、本発明のエッチング加工方法にかかる他の実施形態について、図2を参照して詳細に説明する。なお、図2においては、前述した図1と同一の構成部分には同一の符号を付して説明は省略する。
図2(a)に示すように、まず、基板10とTFT20との間にエッチストッパー層15を介在させる以外は、前記した一実施形態と同様にして、基板10を薄膜化する。
エッチストッパー層15は、エッチング液に対するストッパー層として機能するものであり、用いるエッチング液に対するストッパー層として機能する限り、所望のものが採用可能である。具体例を挙げると、エッチング液としてフッ化水素酸水溶液を用いる場合には、モリブデンからなるエッチストッパー層等が好適である。該モリブデンからなるエッチストッパー層は、例えばスパッタリング法等で形成することができる。エッチストッパー層15の厚さとしては、100〜1000nm程度が適当である。
本実施形態では、薄膜化した基板10をさらにエッチングして、図2(b)に示すように除去する。なお、エッチングは、エッチストッパー層15で自動的にストップする。
次に、図2(c)に示すように、TFT20を転写部材30の表面に接着層31を介して接着する。接着層31を構成する接着剤としては、TFT20(エッチストッパー層15)と転写部材30とを接着固定できる限り、特に限定されるものではなく、例えば反応硬化型接着剤、熱硬化型接着剤、紫外線硬化型接着剤等の光硬化型接着剤等の各種の公知のものが採用可能である。
接着層31は、前記接着剤をあらかじめ転写部材30の所定部位に塗布しておくか、エッチストッパー層15の下面に塗布することによって形成することができる。接着層31の厚さとしては、1〜100μm、好ましくは10〜50μm程度が適当である。接着は、前記で例示した各接着剤に対応した硬化方法で前記接着剤を硬化させることにより行う。
転写部材30としては、TFT20を実装可能な限り、所望のものが採用可能であり、例えば合成樹脂からなる樹脂基板等が挙げられる。前記合成樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、ポリカーボネート、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンエチルアクリレート共重合体、エチレンポリプロピレン共重合体、ポリ塩化ビニル等が挙げられる。前記樹脂基板は、透明であるのが好ましく、フレキシブル性を有するのが好ましい。前記樹脂基板の厚さとしては、50〜300μm、好ましくは100〜150μm程度である。
そして、雰囲気温度を100℃未満の温度であって粘着力低下発現温度以上の温度に加熱し、保護テープ1の粘着剤層3の粘着力を低下させた後、図2(d)に示すように、保護テープ1を矢印B方向に動かして、保護テープ1をTFT20から剥離する。
以上、本発明にかかるいくつかの実施形態について示したが、本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載の範囲内において、種々の改善や変更が可能である。例えば、前記したエッチング加工方法にかかる実施形態では、薄膜層としてTFTを例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、TFT以外の本発明にかかる他の薄膜層としては、例えば薄膜ダイオード、光センサ、太陽電池、電極、スイッチング素子、メモリー、圧電素子等のアクチュエータ、フィルター等が挙げられる。
また、本発明にかかるエッチング加工用保護テープの被保護部材は、前記した薄膜層に限定されるものではなく、エッチング加工時に保護する必要があり、かつ剥離時には簡単に取り外すことが要求される部材に対し、好適に用いることができる。
以下、合成例および実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の合成例および実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の説明で「部」は重量部を意味する。
(合成例1)
エチルヘキシルアクリレートを52部、メチルアクリレートを40部、ヒドロキシエチルアクリレートを8部、および開始剤としてパーブチルND(日油社製)を0.2部の割合で、それぞれトルエン200部に加え、60℃で5時間攪拌して、これらのモノマーを重合させた。得られた共重合体の重量平均分子量は46万であった。
(合成例2)
エチルヘキシルアクリレートを92部、ヒドロキシエチルアクリレートを8部、および開始剤としてパーブチルND(日油社製)を0.2部の割合で、それぞれトルエン200部に加え、60℃で5時間攪拌して、これらのモノマーを重合させた。得られた共重合体の重量平均分子量は47万であった。
(合成例3)
ベヘニルアクリレートを40部、ステアリルアクリレートを35部、メチルアクリレートを20部、アクリル酸を5部、連鎖移動剤としてドデシルメルカプタンを6部、および開始剤としてパーヘキシルPV(日油社製)を1.0部の割合で、それぞれトルエン100部に加え、80℃で5時間攪拌して、これらのモノマーを重合させた。得られた共重合体の重量平均分子量は8,000、融点は52℃であった。
(合成例4)
ステアリルアクリレートを95部、アクリル酸を5部、連鎖移動剤としてドデシルメルカプタンを5部、および開始剤としてパーヘキシルPV(日油社製)を1.0部の割合で、それぞれトルエン100部に加え、80℃で5時間攪拌して、これらのモノマーを重合させた。得られた共重合体の重量平均分子量は8,500、融点は51℃であった。
(合成例5)
セチルメタクリレートを50部、ブチルアクリレートを40部、ヒドロキシエチルアクリレートを10部、および開始剤としてパーブチルND(日油社製)を0.2部の割合で、それぞれトルエン200部に加え、60℃で5時間攪拌して、これらのモノマーを重合させた。得られた共重合体の重量平均分子量は37万であった。
前記合成例1〜5の各共重合体を表1に示す。なお、前記重量平均分子量は、共重合体をGPCで測定し、得られた測定値をポリスチレン換算した値である。前記融点は、示差熱走査熱量計(DSC)を用いて10℃/分の測定条件で測定した値である。
Figure 0005564209
[実施例1〜3および比較例1]
<エッチング加工用保護テープの作製>
実施例1として、上記で得た合成例1の共重合体溶液100部に対し、固形分換算で合成例3の共重合体溶液を5部、およびイソシアネート系架橋剤を0.5部添加して得た粘着剤溶液を、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に塗布して乾燥させ、厚さ30μmの粘着剤層が形成された保護テープを作製した。この保護テープにおける粘着力低下発現温度は、52℃である。
実施例2として、上記で得た合成例2の共重合体溶液100部に対し、固形分換算で合成例4の共重合体溶液を5部、およびイソシアネート系架橋剤を0.5部添加して得た粘着剤溶液を、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に塗布して乾燥させ、厚さ30μmの粘着剤層が形成された保護テープを作製した。この保護テープにおける粘着力低下発現温度は、51℃である。
実施例3として、上記で得た合成例5の共重合体溶液100部に対し、固形分換算でイソシアネート系架橋剤を1.0部添加して得た粘着剤溶液を、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に塗布して乾燥させ、厚さ30μmの粘着剤層が形成された保護テープを作製した。この保護テープにおける粘着力低下発現温度は、45〜55℃(実測値)である。
比較例1として、アクリル系粘着剤(綜研化学社製の「SK−1340」)100部に対し、固形分換算で架橋剤(綜研化学社製の「M−5A」)を2.4部添加して得た粘着剤溶液を、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に塗布して乾燥させ、厚さ30μmの粘着剤層が形成された保護テープを作製した。
<評価>
上記で得た各保護テープについて、180°剥離強度および耐エッチング液性を評価した。各評価方法を以下に示すとともに、その結果を表2に示す。
(180°剥離強度)
23℃および70℃の各雰囲気温度におけるガラス基板に対する180°剥離強度(JIS Z0237準拠)を測定した。具体的には、250mm×140mmで厚さ0.7mmのガラス基板を準備した。また、各保護テープから25mm×200mmの形状に試験片を切り出した。そして、各試験片を雰囲気温度23℃で前記ガラス基板に貼着し、ロードセルを用いて300mm/分の速度で前記試験片を180°剥離することによって、雰囲気温度23℃における180°剥離強度を測定した(n=2)。
これと同様にして、各試験片を雰囲気温度23℃で前記ガラス基板に貼着し、雰囲気温度を23℃から70℃に昇温した後、この雰囲気温度で前記と同様にして試験片を180°剥離し、雰囲気温度70℃における180°剥離強度を測定した(n=2)。
また、各雰囲気温度における破壊状態を目視にて評価した。表2中、「界面破壊」は、粘着剤層とガラス基板との間で剥離したことを示し、「部分転写」は、粘着剤層の一部がポリエチレンテレフタレートフィルムからガラス基板に転写したことを示す。さらに、上記で得られた23℃における180°剥離強度の評価結果をA、70℃における180°剥離強度の評価結果をBとし、それぞれ前記式(I)に当てはめて粘着力の低下率(%)を算出した。
(耐エッチング液性)
まず、エッチング液として、濃度20重量%のフッ化水素酸水溶液を準備した。次に、このフッ化水素酸水溶液をポリプロピレン製のバット内に収容した。
一方、各保護テープから50mm×50mmの形状に試験片を切り出した。また、250mm×140mmで厚さ0.7mmのガラス基板を準備した。このガラス基板1枚に各試験片を雰囲気温度23℃で貼着した。このガラス基板を、試験片が貼着された表面と反対の裏面がバット底面に対向するよう前記バット内に収容し、各試験片およびガラス基板をフッ化水素酸水溶液に浸漬した。次に、フッ化水素酸の揮発を防ぐためにバット開口部をポリエチレンフィルムで塞ぎ、1時間後、2時間後および4時間後における各試験片の外観を目視観察して評価した。
なお、評価中の雰囲気温度およびフッ化水素酸水溶液の温度は、いずれも22〜23℃であった。また、目視観察する際には、ガラス基板をバットから取り出し、各試験片およびガラス基板を十部に水洗して乾燥させた。評価基準は以下のように設定した。
○:試験片がガラス基板から剥離しておらず、試験片とガラス基板との界面へのエッチング液の浸入度が1mm以下である。
×:試験片がガラス基板から剥離しているか、試験片とガラス基板との界面へのエッチング液の浸入度が1mmより大きい。
Figure 0005564209
表2から明らかなように、実施例1〜3は、180°剥離強度において23℃から70℃に加熱すると、その値が大きく低下しているのがわかる。この結果から、実施例1〜3は、100℃未満の温度で加熱したときに粘着力の低下を発現すると言える。また、実施例1〜3は、耐エッチング液性の評価結果も良好であることから、エッチング加工時に被保護部材を保護することができると言える。
一方、比較例1では、23℃から70℃への加熱によって粘着力が低下しているものの、その低下率は実施例1〜3よりも著しく小さい。また、比較例1では、耐エッチング液性の評価において、4時間後の評価に劣る結果を示した。これらの結果から、比較例1では、エッチング加工時に被保護部材を保護することができず、剥離時には簡単に取り外すことができないことがわかる。
1 エッチング加工用保護テープ
2 基材フィルム
3 粘着剤層
10 基板
10a 表面
10b 裏面
15 エッチストッパー層
20 TFT
30 転写部材
31 接着層

Claims (6)

  1. 基材フィルムの片面に粘着剤層を設けてなり、該粘着剤層が、100℃未満の温度で加熱したときに粘着力の低下を発現するエッチング加工用保護テープであって、
    前記粘着剤層が、
    エチルヘキシルアクリレートと、メチルアクリレートと、ヒドロキシエチルアクリレートとの共重合体からなる感圧性接着剤100重量部に対し、ベヘニルアクリレートと、ステアリルアクリレートと、メチルアクリレートと、アクリル酸との共重合体からなる側鎖結晶性ポリマーを5重量部の割合で含有するか、
    またはエチルヘキシルアクリレートと、ヒドロキシエチルアクリレートとの共重合体からなる感圧性接着剤100重量部に対し、ステアリルアクリレートと、アクリル酸との共重合体からなる側鎖結晶性ポリマーを5重量部の割合で含有し、
    前記側鎖結晶性ポリマーの融点以上の温度で粘着力が低下することを特徴とするエッチング加工用保護テープ。
  2. 基材フィルムの片面に粘着剤層を設けてなり、該粘着剤層が、100℃未満の温度で加熱したときに粘着力の低下を発現するエッチング加工用保護テープであって、
    前記粘着剤層が、炭素数16〜22の直鎖状アルキル基を有する(メタ)アクリレートと、ブチルアクリレートと、前記(メタ)アクリレートおよびブチルアクリレートと共重合可能なモノマーと、の共重合体を含有することを特徴とするエッチング加工用保護テープ。
  3. 基板の表面に薄膜層を形成する工程と、
    この薄膜層に請求項1または2記載の保護テープを貼着し、前記薄膜層を前記保護テープで被覆保護する工程と、
    前記基板を、該基板の表面と反対の裏面側からエッチングして薄膜化する工程と、
    前記保護テープの粘着剤層を100℃未満の温度で加熱して粘着力を低下させ、前記薄膜層から保護テープを剥離する工程と、
    を含むことを特徴とするエッチング加工方法。
  4. 前記エッチングは、基板をエッチング液に浸漬して行う請求項記載のエッチング加工方法。
  5. 薄膜化した前記基板をさらにエッチングして除去し、前記薄膜層を転写部材の表面に接着層を介して接着した後、前記薄膜層から保護テープを剥離する請求項または記載のエッチング加工方法。
  6. 前記基板と薄膜層との間にエッチストッパー層を介在させる請求項のいずれかに記載のエッチング加工方法。
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