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JP5530483B2 - 緑内障予防又は治療剤 - Google Patents

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Description

本発明は緑内障若しくは高眼圧症の予防又は治療剤に関する。
緑内障とは、種々の病因により眼圧が上昇し、視神経が障害され萎縮し、視野異常を来たし、視力が低下していく病気である。一度萎縮を起こした視神経は回復しないため、緑内障を放置すると失明に至る上、治療に成功しても現状維持にとどまり、回復は望めない難治性の疾患である。また、視野異常は伴わないものの、長期的に緑内障に発展する可能性が高い高眼圧症も、同様の危険性を孕んでいる。
緑内障は先天緑内障、続発緑内障、原発緑内障の3タイプに分けられる。先天緑内障は生まれつき隅角に発育不全があり、房水の排出が妨げられるために起こる緑内障である。続発緑内障は炎症やけがなど明らかな原因により起こる緑内障で、ぶどう膜炎や眼のけがなど眼に原因があるものの他、糖尿病による出血、他の病気の治療で使うステロイドホルモンの長期使用などによっても発症する。原発緑内障は原因がはっきりしないものの総称で、中高年の人に多くみられ、緑内障の中でも最も多いタイプである。原発緑内障と続発緑内障は、房水の流れのつまり方により、さらに開放隅角緑内障と閉塞隅角緑内障の2タイプに分けられる。また、眼圧の上昇を伴わない、正常眼圧緑内障を発症する患者も多数存在するが、いずれにせよ緑内障治療の第一目標は、眼圧を下降させることである。
緑内障の治療方法は、薬物で眼圧の制御できない時や閉塞隅角緑内障患者が急性緑内障発作を起こした場合には、レーザー治療法(レーザー線維柱帯形成術)や手術療法(線維柱帯切除術と線維柱帯切開術)等が行われるが、薬物療法が第一選択として用いられる。
緑内障の薬物療法には、交感神経刺激薬(エピネフリン等の非選択性刺激薬、アプラクロニジン等のα2刺激薬)、交感神経遮断薬(チモロール、ベフノロール、カルテオロー
ル、ニプラジロール、ベタキソール、レボブノロール、メチプラノール(Metipranolol)等のβ遮断薬、塩酸ブナゾシン等のα1遮断薬)、副交感神経作動薬(ピロカルピン等)
、炭酸脱水酵素阻害薬(アセタゾラミド等)、プロスタグランジン類(イソプロピルウノプロストン、ラタノプロスト、トラボプロスト、ビマトプロスト等)などが使用されている。中でも、ニプラジロールは房水産生抑制作用に血流改善作用を併せ持つ薬物であり有用である(非特許文献1)。
一方、新たな作用機序に基づく緑内障治療薬の候補として、Rhoキナーゼ阻害剤が見出されている(特許文献1)。Rhoキナーゼ阻害剤は、線維柱帯流出経路からの房水流出を促進することで眼圧を下降させ(非特許文献2)、さらにその作用は線維柱帯細胞における細胞骨格の変化によることが示唆されている(非特許文献2、非特許文献3)。本発明者らも、強力な眼圧下降作用を有する低分子化合物として、イソキノリン誘導体である(S)−(−)− 1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル
−1,4−ホモピペラジンを見出し、既に特許出願している(特許文献2)。
さらに、緑内障や高眼圧症では、眼圧下降作用を増強する目的で、眼圧下降作用を有する薬剤を組み合わせて使用することも行われている。例えば、プロスタグランジン類と交感神経遮断薬との組み合わせの投与(特許文献3)や、眼圧下降作用を有する薬剤をいくつか組み合わせて眼に投与することによる緑内障の治療方法(特許文献4)などが報告され、さらにRhoキナーゼ阻害剤とβ遮断薬の組み合わせによる緑内障治療剤の報告もある(特許文献5)。
しかしながら、上記で知られているような緑内障や高眼圧症の治療剤や治療方法は、眼圧下降効果の作用強度や持続時間の面において未だ満足できるものとは言い難い。特に正常眼圧緑内障の場合、正常眼圧を下降させることは、上昇した眼圧を下降させるより困難であって、上記の既存薬やそれらの組み合わせでは正常眼圧緑内障の治療には限界があり、医療現場からはさらなる眼圧下降作用の増強が求められている。
国際公開WO00/09162号パンフレット 国際公開WO99/20620号パンフレット 特許第2726672号公報 国際公開WO02/38158号パンフレット 特開2004−182723号公報
あたらしい眼科,16(4),529−535 IOVS,42(1),137−144(2001) IOVS,42(5),1029−1037(2001)
本発明は、眼圧下降作用が強力で且つその持続時間が延長された、緑内障若しくは高眼圧症の予防又は治療剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、(S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジン又はその塩とニプラジロールとを組み合わせて投与することにより、強力な眼圧下降作用が発揮され、且つその持続時間が延長されることを見出した。
すなわち、本発明は(S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジン又はその塩とニプラジロールとを組み合わせてなる緑内障予防又は治療剤に係るものである。
また本発明は、(S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジン又はその塩とニプラジロールとを組み合わせてなる高眼圧症予防又は治療剤に係るものである。
本発明によれば、眼圧下降作用が強力で、且つその持続時間が延長された緑内障若しくは高眼圧症の予防又は治療剤を提供することができる。
各投与群の眼圧の経時変化を示すグラフである。眼圧は初期眼圧からの変化値(平均値±標準誤差)で示す。○:ニプラジロール単独投与群、□:(S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジン単独投与群、△:ニプラジロールと(S)−(−)− 1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジンの併用投与群、*:p<0.05 vs. 0 時間、#:p<0.05 vs. ニプラジロール点眼群、$:p<0.05 vs. (S)−(−)− 1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジン点眼群。
本発明に用いる(S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジンは、サブスタンスP拮抗作用、ロイコトリエンD4拮抗作用及びRhoキナーゼ阻害作用を有する公知の化合物であり(特開平11−349482号公報)、公知の方法、例えば、国際特許公開第99/20620号パンフレットに記載の方法により製造することができる。
(S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジンの塩としては、例えば塩酸、硫酸、硝酸、フッ化水素酸、臭化水素酸等の無機酸の塩、又は酢酸、酒石酸、乳酸、クエン酸、フマール酸、マレイン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、カンファースルホン酸等の有機酸の塩等の製薬上許容される塩が挙げられ、特に塩酸塩が好ましい。
当該(S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジン又はその塩は、未溶媒和型のみならず水和物又は溶媒和物としても存在することができ、本発明においては、全ての結晶型及び水和若しくは溶媒和物を含むものである。
本発明に用いるニプラジロールは、優れたβ遮断作用を有し、高血圧症、狭心症等の循環系疾患治療剤として有用であることが知られており(特公昭60−54317号公報、特公平01−53245号公報)、公知の方法、例えば特公昭60−54317号公報記載の方法により製造することができる。また、点眼用製剤としては、緑内障・高眼圧症治療剤である「ハイパジールコーワ点眼液」(興和株式会社)を使用することができる。
(S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジン又はその塩とニプラジロールを組み合わせて用いた場合、後記実施例に示すように、正常眼圧からでも強力且つ持続時間が延長された眼圧下降作用が認められる。従って、これらを含有する医薬は、緑内障や高眼圧症の予防又は治療剤として有用である。ここで、緑内障としては、例えば原発性開放隅角緑内障、正常眼圧緑内障、房水産生過多緑内障、高眼圧症、急性閉塞隅角緑内障、慢性閉塞隅角緑内障、plateau iris syndrome、混合型緑内障、ステロイド緑内障、水晶体の嚢性緑内障、色素緑内障、アミロイド緑内障、血管新生緑内障、悪性緑内障等が挙げられる。また、高眼圧症とは、眼性高血圧症とも呼ばれ、視神経に明確な病変が認められないにもかかわらず異常に高い眼圧を示す症状をいい、術後の高眼圧発現等、多くの高眼圧状態が包含される。
本発明の(S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジン又はその塩とニプラジロールとを組み合わせてなる緑内障若しくは高眼圧症の予防又は治療剤は、配合剤として、それぞれの有効量を適当な配合比において一の剤型に製剤化したものでも、またそれぞれの有効量を含有する薬剤を単独に製剤化したものを同時に又は間隔を空けて別々に使用できるようにしたキットであってもよい。
上記製剤は、眼科用製剤、特に点眼用として用いるのが好ましく、斯かる点眼剤は、水性点眼剤、非水性点眼剤、懸濁性点眼剤、乳濁性点眼剤、眼軟膏等のいずれでもよい。このような製剤は、投与形態に適した組成物として、必要に応じて薬学的に許容される担体、例えば等張化剤、キレート剤、安定化剤、pH調節剤、防腐剤、抗酸化剤、溶解補助剤、粘稠化剤等を配合し、当業者に公知の製剤方法により製造できる。
等張化剤としては、グルコース、トレハロース、ラクトース、フルクトース、マンニトール、キシリトール、ソルビトール等の糖類、グリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール等の多価アルコール類、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム等の無機塩類等が挙げられ、その配合量は、組成物全量に対して0〜5重量%が好ましい。
キレート剤としては、エデト酸二ナトリウム、エデト酸カルシウム二ナトリウム、エデト酸三ナトリウム、エデト酸四ナトリウム、エデト酸カルシウム等のエデト酸塩類、エチレンジアミン四酢酸塩、ニトリロ三酢酸又はその塩、ヘキサメタリン酸ソーダ、クエン酸等が挙げられ、その配合量は、組成物全量に対して0〜0.2重量%が好ましい。
安定化剤としては、亜硫酸水素ナトリウム等が挙げられ、その配合量は、組成物全量に対して0〜1重量%が好ましい。
pH調節剤としては、塩酸、炭酸、酢酸、クエン酸、リン酸、ホウ酸等の酸が挙げられ、さらに水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウムなどのアルカリ金属炭酸塩又は炭酸水素塩、酢酸ナトリウムなどのアルカリ金属酢酸塩、クエン酸ナトリウムなどのアルカリ金属クエン酸塩、トロメタモール等の塩基等が挙げられ、その配合量は、組成物全量に対して0〜20重量%が好ましい。
防腐剤としては、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル等のパラオキシ安息香酸エステル、グルコン酸クロルヘキシジン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム等の第4級アンモニウム塩、アルキルポリアミノエチルグリシン、クロロブタノール、ポリクォード、ポリヘキサメチレンビグアニド、クロルヘキシジン等が挙げられ、その配合量は、組成物全量に対して0〜0.2重量%が好ましい。
抗酸化剤としては、亜硫酸水素ナトリウム、乾燥亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム、濃縮混合トコフェロール等が挙げられ、その配合量は、組成物全量に対して0〜0.4重量%が好ましい。
溶解補助剤としては、安息香酸ナトリウム、グリセリン、D−ソルビトール、ブドウ糖、プロピレングリコール、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、マクロゴール、D−マンニトール等が挙げられ、その配合量は、組成物全量に対して0〜3重量%が好ましい。
粘稠化剤としては、ポリエチレングリコール、メチルセルロース、エチルセルロース、カルメロースナトリウム、キサンタンガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール等が挙げられ、その配合量は、組成物全量に対して0〜70重量%が望ましい。
点眼剤を調製する場合、例えば、所望な上記成分を滅菌精製水、生理食塩水等の水性溶剤、又は綿実油、大豆油、ゴマ油、落花生油等の植物油等の非水性溶剤に溶解又は懸濁させ、所定の浸透圧に調整し、濾過滅菌等の滅菌処理を施すことにより行うことができる。尚、眼軟膏剤を調製する場合は、前記各種の成分の他に、軟膏基剤を含むことができる。前記軟膏基剤としては、特に限定されないが、ワセリン、流動パラフィン、ポリエチレン等の油性基剤;油相と水相とを界面活性剤等により乳化させた乳剤性基剤;ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール等からなる水溶性基剤等が好ましく挙げられる。
本発明の緑内障若しくは高眼圧症の予防又は治療剤をキットとする場合、以上のごとく製剤化された(S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジン又はその塩を含有してなる薬剤とニプラジロールを含有してなる薬剤をそれぞれ別個にパッケージして、投与時にそれぞれのパッケージから各々の医薬品製剤を取り出して使用するように設計することができる。また、それぞれの医薬品製剤を、1回毎の併用投与に適した形態でパッケージしておくこともできる。
本発明の緑内障若しくは高眼圧症の予防又は治療剤を投与する場合、その投与量は、患者の体重、年齢、性別、症状、投与形態及び投与回数等によって異なるが、通常は成人に対して、(S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジン又はその塩として、1日0.025〜2000μg、好ま
しくは0.1〜1000μg、ニプラジロールとして、1日10〜1250μg、好ましくは50〜250μgの範囲が挙げられる。
投与回数は、特に限定されないが、1回又は数回に分けて投与するのが好ましく、液体点眼剤の場合は、1回に1〜数滴点眼すればよい。キットとする場合は、それぞれ単独の製剤を同時に投与してもよいし、5分〜24時間の間隔を空けて投与してもよい。
以下、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
(S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジンとニプラジロールとの組み合わせによる有用性を調べるため、実験動物に両薬物を単独又は併用投与した時の眼圧下降効果を比較検討した。
1.被験化合物溶液の調製
A.(S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジン溶液の調製
(S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジン一塩酸塩・二水和物を生理食塩水に溶解した後、リン酸二水素ナトリウム、水酸化ナトリウムを加えて溶液を中和し(pH6.0)とし、所望の濃度の(S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジン溶液を調製した。
B.ニプラジロール溶液の調製
市販のニプラジロール点眼液をそのまま使用した。
2.試験方法
(S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジンとニプラジロールとを併用投与した時の眼圧下降効果を検討した。比較対照として、ニプラジロールを単独投与又は(S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジンを単独投与した時の眼圧下降効果についても検討した。
A.試験に使用した薬剤及び動物
(S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジン溶液:1%溶液(点眼量:50μl)
ニプラジロール溶液:ニプラジロール点眼液(商品名:ハイパジールコーワ0.25%、点眼量:50μl)
実験動物:日本白色ウサギ(系統:JW、性別:雄性、一群6〜8匹)
B.投与方法及び測定方法
(1)両薬剤の併用投与
1)4%塩酸オキシブプロカイン点眼液(商品名:ベノキシール0.4%液)を実験動物の両眼に一滴点眼し局所麻酔をした(データは点眼側のみ)。
2)被験化合物溶液投与直前に眼圧を測定し初期眼圧とした。
3)ニプラジロール溶液を実験動物の片眼に点眼し、続いて(S)−(−)− 1−(
4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジン溶液を同一眼に点眼した。
4)両薬剤点眼の1時間、2時間,3時間,4時間及び5時間後に0.4%塩酸オキシブプロカイン点眼液を一滴ずつ両眼に点眼し局所麻酔後、眼圧を測定した。
(2)(S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジンの単独投与
(S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジン単独点眼を行い,上記併用投与試験と同じ測定時間で試験をした。
(3)ニプラジロールの単独投与
上記(S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジン単独投与の被検溶液をニプラジロール溶液に代え、他は上記単独投与試験と同じ方法で試験をした。
3.結果及び考察
試験の結果を図1に示す。眼圧は初期眼圧からの変化値を示す。
図1から明らかなように、(S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジンとニプラジロールの併用群は、薬剤単独投与群、すなわち、(S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジン投与群又はニプラジロール投与群よりも優れた眼圧下降作用を示し、また、その作用の持続性の向上を示した。
以上から、ニプラジロールと(S)−(−)− 1−(4−フルオロ−5−イソキノリ
ンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジンを組み合わせることにより、より強い眼圧下降効果、並びに持続効果の向上が得られることがわかった。

Claims (6)

  1. (S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジン又はその塩とニプラジロールとを組み合わせてなる緑内障予防又は治療剤。
  2. 配合剤である請求項1記載の緑内障予防又は治療剤。
  3. (S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジン又はその塩を含有してなる薬剤とニプラジロールを含有してなる薬剤からなるキットである請求項1記載の緑内障予防又は治療剤。
  4. (S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジン又はその塩とニプラジロールとを組み合わせてなる高眼圧症予防又は治療剤。
  5. 配合剤である請求項4記載の高眼圧症予防又は治療剤。
  6. (S)−(−)−1−(4−フルオロ−5−イソキノリンスルホニル)−2−メチル−1,4−ホモピペラジン又はその塩を含有してなる薬剤とニプラジロールを含有してなる薬剤からなるキットである請求項4記載の高眼圧症予防又は治療剤。
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