JP5514875B2 - ロータシャフト - Google Patents
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Description
ところが、製品が大型になると、上記の方法を用いて一体成形によって製造することが困難となる。そこで、ロータシャフトをインナシャフトとアウタシャフトとに径方向に分割した構造とすれば、製造を容易にすることができる。例えば、特許文献1では、アウタシャフト内にインナシャフトを焼き嵌めし、両者を締結することによってロータシャフトを構成している。
このようなことから、大きな回転トルクに耐え得るだけの締結強度を十分に有する分割構造のロータシャフトが望まれており、これを実現するための分割位置が検討されていた。
該ロータシャフトは、円筒形状を有するインナシャフトと、該インナシャフトの外周に配設されるアウタシャフトとに分割して構成されており、
上記インナシャフトは、厚肉部と、該厚肉部から軸方向の一端側に突出すると共に上記厚肉部よりも径方向の厚みが小さい先端部と、上記厚肉部から軸方向の他端側に突出すると共に上記厚肉部よりも径方向の厚みが小さい後端部とを有し、
上記アウタシャフトは、上記インナシャフトを挿嵌させる挿嵌穴を有する内筒部と、該内筒部の外周側に配設され、磁気回路を形成するための磁性体を取り付ける磁性体取付外筒部と、上記内筒部の外周から径方向外方に向けて形成され、上記内筒部と上記磁性体取付外筒部との間を連結するフランジ部とを有し、
上記インナシャフトと上記アウタシャフトとは、上記厚肉部の外周面と上記内筒部の上記挿嵌穴の内周面とを接触させ、互いの押圧力によって締結固定されており、かつ、上記アウタシャフトの上記フランジ部は、上記インナシャフトの上記厚肉部に対して径方向に対向する位置に配設されており、
上記厚肉部の外周面のうち、上記内筒部の上記挿嵌穴の内周面との接触面の少なくとも一部には、凹凸が形成されており、
該凹凸は、上記厚肉部の外周面における上記接触面のうち、少なくとも上記厚肉部と上記フランジ部とが径方向に対向する部分に形成されていることを特徴とするロータシャフトにある(請求項1)。
また、上記ロータシャフトには、例えば、加速の際に内燃機関(エンジン)からの入力が上記ロータシャフトを伝わり、該ロータシャフトを回転させようとして該ロータシャフトに接合されている電磁鋼板の慣性質量が働くことによって回転荷重が入力される。
上記厚肉部に対して径方向に対向している上記フランジ部の軸方向長さが85%未満の場合には、上記インナシャフトと上記アウタシャフトとの締結強度を向上させるという効果を十分に発揮することができないおそれがある。
この場合には、上記インナシャフトと上記アウタシャフトとを容易に締結することができる。また、本発明のような構成とすることにより、上記インナシャフトと上記アウタシャフトとを焼き嵌めによって締結した場合でも、その締結強度を十分に確保することができる。
なお、上記インナシャフトと上記アウタシャフトとは、上述の焼き嵌め以外の手法を用いて締結することもできる。
これにより、上記インナシャフトにおける上記厚肉部の外周面の凹凸に上記アウタシャフトにおける上記内筒部の上記挿嵌穴の内周面が接触して食い込むことにより、上記インナシャフトと上記アウタシャフトとの締結強度をさらに向上させることができる。
特に、上記インナシャフトと上記アウタシャフトとを焼き嵌めによって締結させる場合には、上記の効果をより一層発揮することができる。
これにより、上記フランジ部を剛性の高い上記厚肉部の外方に配設することによって上記インナシャフトと上記アウタシャフトとの締結強度を向上させた部分において、締結強度をさらに高めることができる。これにより、上記インナシャフトと上記アウタシャフトとの締結強度をより効果的に向上させることができる。
また、上記インナシャフトと上記アウタシャフトとを焼き嵌めによって締結させる場合には、上記凹凸の高さを焼嵌代の半分以下とすることが好ましく、このようにすることで、上記インナシャフトと上記アウタシャフトとの締結強度を十分に得られる。
この場合には、上記インナシャフト及び上記アウタシャフトを構成する材料を上記のごとく選定することにより、上記インナシャフトと上記アウタシャフトとの締結強度を十分に確保し、優れた耐回転トルク性が得られるという効果をより一層発揮することができる。
また、上記アウタシャフトを構成する機械構造用炭素鋼又はクロム鋼としては、S15C、S20C、S30C、S35C、S40C、S45C、S50C、S55C、S60C、SCr415、SCr420等を用いることができる。
また、上記内筒部は、上記フランジ部よりも軸方向の長さが長いことが好ましい(請求項5)。
本発明の実施例にかかるロータシャフトについて、図を用いて説明する。
本例のロータシャフト3は、図1に示すごとく、回転電機1のロータ2に用いるものであり、円筒形状を有するインナシャフト4と、インナシャフト4の外周に配設されるアウタシャフト5とに分割して構成されている。
以下、これを詳説する。
また、アウタシャフト5のフランジ部52は、インナシャフト4の厚肉部42に対して径方向に対向する位置に配設されている。本例では、図2に示すごとく、フランジ部52は、軸方向長さLの85%以上の領域が厚肉部42に対して径方向に対向している。
そして、回転電機1においては、ステータ6に配設した界磁巻線61とロータ2に配設した磁性体54とによって、ロータ2を回転させる磁気回路又は発電を行う磁気回路が形成されている。
これにより、インナシャフト4とアウタシャフト5とは、インナシャフト4における厚肉部42及び後端部43の外周面422、432とアウタシャフト5における内筒部51の挿嵌穴50の内周面501とを接触させ、互いの押圧力によって締結固定される。
なお、接触面422aの凹凸は、ローレット加工を施すことによって形成されており、その形状は、アヤ目模様の凹凸形状となっている。また、凹凸の高さは、焼嵌代の半分以下となっている。
また、インナシャフト4及びアウタシャフト5は、切削加工等を行って所望の形状に形成されている。
本例のロータシャフト3は、先端部41と厚肉部42と後端部43とからなるインナシャフト4と、内筒部51とフランジ部52と磁性体取付外筒部53とからなるアウタシャフト5とにより構成されている。そして、インナシャフト4とアウタシャフト5とは、厚肉部42の外周面422と内筒部51の挿嵌穴50の内周面501とを接触させ、互いの押圧力によって締結固定されている。
また、本例では、インナシャフト4とアウタシャフト5とを焼き嵌めによって締結させるため、上記の効果をより一層発揮することができる。また、接触面422aの凹凸の高さを焼嵌代の半分以下としているため、締結強度を確実に向上させることができる。
本例は、インナシャフトとアウタシャフトとの分割位置を変化させた場合におけるロータシャフトの耐回転トルク性を評価したものである。
本例では、図3(a)〜(d)に示すごとく、インナシャフト4とアウタシャフト5との分割位置が異なるロータシャフト3(試料11〜14)を準備し、所定の焼嵌代A、B(A<B)に設定した場合の耐回転トルクを測定した。
また、その他のロータシャフト3の分割位置は、試料11のロータシャフト3の構成部位(図3(a)参照)で説明すると、試料12では、図3(b)に示すごとく、アウタシャフト5における内筒部51の中間位置である。また、試料13では、図3(c)に示すごとく、アウタシャフト5における内筒部51とフランジ部52との間である。また、試料14では、図3(d)に示すごとく、アウタシャフト5におけるフランジ部52と磁性体取付外筒部53との間である。
以下、表1に測定結果を示し、その測定結果を図4に示す。同図では、縦軸が耐回転トルク(N・m)、横軸が分割位置(mm)である。分割位置とは、図3(a)〜(d)に示すごとく、ロータシャフト3の中心Xからの距離Dである。
本例は、アウタシャフトのフランジ部の位置を変化させた場合におけるロータシャフトの耐回転トルク性を評価したものである。
本例では、図5(a)〜(d)に示すごとく、アウタシャフト5のフランジ部52(軸方向長さL)の位置が異なるロータシャフト3(試料21〜24)を準備し、実施例2と同様に所定の焼嵌代A、B(A<B)に設定した場合の耐回転トルクを測定した。
また、耐回転トルクは、実施例2と同様の方法で測定した。なお、インナシャフト4とアウタシャフト5との摩擦係数は0.2程度である。
以下、表2に測定結果を示す。
これにより、フランジ部52を剛性の高い厚肉部42の外方に配設し、フランジ部52と厚肉部42との対向領域が十分であれば、インナシャフト4とアウタシャフト5との締結強度を向上させ、耐回転トルク性をさらに高められることがわかる。
4 インナシャフト
41 先端部
42 厚肉部
422 外周面(厚肉部の外周面)
43 後端部
5 アウタシャフト
50 挿嵌穴
501 内周面(挿嵌穴の内周面)
51 内筒部
52 フランジ部
53 磁性体取付外筒部
Claims (5)
- 回転電機のロータに用いるロータシャフトにおいて、
該ロータシャフトは、円筒形状を有するインナシャフトと、該インナシャフトの外周に配設されるアウタシャフトとに分割して構成されており、
上記インナシャフトは、厚肉部と、該厚肉部から軸方向の一端側に突出すると共に上記厚肉部よりも径方向の厚みが小さい先端部と、上記厚肉部から軸方向の他端側に突出すると共に上記厚肉部よりも径方向の厚みが小さい後端部とを有し、
上記アウタシャフトは、上記インナシャフトを挿嵌させる挿嵌穴を有する内筒部と、該内筒部の外周側に配設され、磁気回路を形成するための磁性体を取り付ける磁性体取付外筒部と、上記内筒部の外周から径方向外方に向けて形成され、上記内筒部と上記磁性体取付外筒部との間を連結するフランジ部とを有し、
上記インナシャフトと上記アウタシャフトとは、上記厚肉部の外周面と上記内筒部の上記挿嵌穴の内周面とを接触させ、互いの押圧力によって締結固定されており、かつ、上記アウタシャフトの上記フランジ部は、上記インナシャフトの上記厚肉部に対して径方向に対向する位置に配設されており、
上記厚肉部の外周面のうち、上記内筒部の上記挿嵌穴の内周面との接触面の少なくとも一部には、凹凸が形成されており、
該凹凸は、上記厚肉部の外周面における上記接触面のうち、少なくとも上記厚肉部と上記フランジ部とが径方向に対向する部分に形成されていることを特徴とするロータシャフト。 - 請求項1において、上記フランジ部の軸方向長さの85%以上が上記厚肉部に対して径方向に対向していることを特徴とするロータシャフト。
- 請求項1又は2において、上記インナシャフトは、上記アウタシャフトにおける上記内筒部の上記挿嵌穴内に焼き嵌めされていることを特徴とするロータシャフト。
- 請求項1〜3のいずれか1項において、上記インナシャフトは、浸炭処理又は浸炭浸窒処理を施した材料であり、上記アウタシャフトは、機械構造用炭素鋼又はクロム鋼であることを特徴とするロータシャフト。
- 請求項1〜4のいずれか1項において、上記内筒部は、上記フランジ部よりも軸方向の長さが長いことを特徴とするロータシャフト。
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