JP5501631B2 - ハニカム構造体 - Google Patents
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Description
本発明のハニカム構造体(第1の発明)の一の実施形態は、図1A、図1Bに示すように、一方の端面1から他方の端面2まで貫通し流体の流路となる複数のセル3を区画形成する、セラミックを主成分とする多孔質の隔壁4を有するハニカム形状の多孔質基材5と、多孔質基材5の外周6に配設され、両側の端面12,12が、先端13に向かうに従って外径が細くなるテーパー状であり、セル3の延びる方向に平行に延びるタテスリット14が4本形成されたセラミックを主成分とするズレ防止部材11とを備えるものである。本実施形態のハニカム構造体は、ズレ防止部材11の少なくとも片側の端面12が、先端13に向かうに従って外径が細くなるテーパー状であるため、缶体に収納(キャニング)したときにテーパー形状部分を機械的に固定することができ、缶体内でズレルことを防止することができる。また、本実施形態のハニカム構造体は、ズレ防止部材が、セルの延びる方向に平行に延びるタテスリットを2本以上有するため、多孔質基材とズレ防止部材との熱膨張率の差による多孔質基材にかかる応力が、緩和されるため、耐熱衝撃性に優れたものである。図1Aは、本発明のハニカム構造体の一実施形態を模式的に示す平面図である。図1Bは、本発明のハニカム構造体の一実施形態を模式的に示す正面図である。ハニカム構造体の熱衝撃による破壊形態は、セル3の延びる方向にクラックが入る場合と、セル3の延びる方向に直角に周回するリング状の場合とがある。前者の場合はタテスリット、後者の場合はリングスリットが有効である。夫々の場合、クラックの方向と直角方向にズレ防止部材が長くならないように、クラックの発生する位置を避けクラックと同じ方向にスリットを設けることが肝要となる。多孔質基材の外径dと全長Hの比「H/d」が1以下の場合にはタテスリットが、1.5を超えるような場合はリングスリットが有効になる場合が多い。
次に、本発明のハニカム構造体(第1の発明)の一実施形体の製造方法について説明する。
本発明のハニカム構造体(第1の発明及び第2の発明)は、触媒を担持してハニカム触媒体として使用することが好ましい。触媒は、多孔質基材の外周壁の内側、セル内の隔壁表面及び/又は隔壁の細孔内に担持されることが好ましい。
焼成によりコージェライトが得られるコージェライト化原料に、水、バインダを加えて真空脱気しながら混練し、所定の口金を使用して押出成形することにより、一方の端面から他方の端面まで貫通し流体の流路となる複数のセルを区画形成する隔壁を有するハニカム成形体を得た。セルの延びる方向に直交する断面において、セル形状は正方形であった。
耐熱衝撃性試験は、「JASO M505−87 6.7項」に規定される手順で行う。室温の試料を所定の温度に保持した電気炉に入れ、20分間保持する。試料を取り出し、耐火レンガの上に置き「クラックの有無を観察しつつ」室温まで冷却する。尚、上記「クラックの有無を観察しつつ」試料を冷却することは、「JASO M505−87 6.7項」の規定にはなく、本「耐熱衝撃性試験」に特有の操作である。耐熱衝撃性は、試料の外観を観察したときにクラックがなく、全周を金属棒(直径約1〜3mmの鉄製の棒)で軽くたたいたときに打音が金属音である最大温度差(室温との温度差:「電気炉温度−室温」)とする。クラックが発生するか、又は打音が金属音でない場合、「異常」であるとする。試料は触媒を施していないハニカム構造体で、最初の所定温度は、「600℃+室温」とし、異常がなければ電気炉の温度を50℃上げ、異常が発生するまで50℃ずつ温度を上げながら試験を繰り返した。5個のハニカム構造体について試験を行い、異常が認められた温度より1段階下の温度(異常が認められた温度より50℃低い温度)の平均値を耐熱衝撃性試験の結果とした。表1には、上記「最大温度差」が示されている。最大温度差は、比較例1または比較例5を50℃以上下回らないことが好ましい。また、破壊位置の欄で「T」とあるのはタテクラックと後の数字は発生位置、「R」とあるのはリングクラックで、リングクラックの入る位置は全長方向のほぼ中央である。
ハニカム構造体に、セラミック繊維でできた無膨張マットを巻き缶体に収納する。缶体は、ハニカム構造体の外筒部の外径に0.2MPaとなるマットの厚さを加えた大きさの内径を有し、一方の端部はストレートのまま、他の端部にハニカム構造体の外筒部の端面と同じ角度のテーパー部を有し、そのテーパーの先は、排気管と同じ外径になるようコーン形状となっている。そして、その缶体のストレートの端部側からマットを巻いたハニカム構造体を入れハニカム構造体のテーパー部が缶体テーパー部に当たりマットが所定の圧力になるところまで押し込む。缶体のストレート側にはフランジが付いており、そのフランジ部分に「蓋」を取り付ける。「蓋」は、缶体に接続するフランジから始まり、上記缶体のテーパー形状と同じ形状のテーパー部、その先にコーン部を有し、先端に高温ガスが供給される管に接続するためのフランジが付いている。その蓋を缶体に押し当て、フランジ同士をボルトで締め付けて缶体と蓋の間からガスが漏れないようにする。蓋のテーパーは、フランジ同士を合わせたとき、ハニカム構造体のテーパーに合うような位置関係にしてある。この状態で、ハニカム構造体のセルに、プロパンガスを燃焼した高温ガスを5分間流し、その後、室温の空気を5分間流すというサイクルを繰り返しながら、振動試験機から振動を100時間与える。高温ガスの温度は900℃とする。振動条件は、「加速度:30G、周波数:200Hz」とする。試験後、ハニカム構造体が缶体内で、2mm以上ずれた場合にそのハニカム構造体は不合格であるとし、2mm未満のずれの場合にそのハニカム構造体を合格とした。加熱振動試験の合否判定としては、2個のハニカム構造体について試験を行い、2個とも合格の場合を合格「○」とし、少なくとも一つの不合格がある場合と不合格「×」とした。
「隔壁厚さ」、「セル密度」、「ズレ防止部材」、「スリット」及び「スリットの形成位置」を表1のように変化させた以外は、上記実施例1の場合と同様にしてハニカム構造体を作製した。得られたハニカム構造体について、実施例1の場合と同様にして、上記方法で「耐熱衝撃性」を測定し、「加熱振動試験」を行った。結果を表1に示す。また、耐熱衝撃性試験の結果を図6、図7にまとめた。図6、図7において、「起点0°」とは、セルの延びる方向に直交する断面において、多孔質基材の中心から隔壁に平行に延ばした一の直線が、ズレ防止部材と交わる位置にタテスリットが形成されていることを示す。また、「起点45°」とは、セルの延びる方向に直交する断面において、多孔質基材の中心から四角形セルの対角線に平行に延ばした一の直線が、ズレ防止部材と交わる位置にタテスリットが形成されていることを示す。また、「セラ筒なし」とは、ハニカム構造体がズレ防止部材を備えていないことを示す。図6は、実施例において測定された耐熱衝撃性と、ハニカム構造体に形成されたタテスリットの本数との関係を示すグラフである。図7は、実施例において測定された耐熱衝撃性と、ハニカム構造体に形成されたタテスリットの本数との関係を示すグラフである。図6は、隔壁厚さ0.09mm、セル密度62セル/cm2のハニカム構造体についての結果を示し、図7は、隔壁厚さ0.064mm、セル密度93セル/cm2のハニカム構造体についての結果を示す。
Claims (7)
- 一方の端面から他方の端面まで貫通し流体の流路となる複数のセルを区画形成する、セラミックを主成分とする多孔質の隔壁を有するハニカム形状の多孔質基材と、
前記多孔質基材の外周に配設され、少なくとも片側の端面が、先端に向かうに従って外径が細くなるテーパー状であり、前記セルの延びる方向に平行に延びるタテスリットが2本以上形成されたセラミックを主成分とするズレ防止部材とを備え、
前記タテスリットの幅が0.5〜10mmであり、前記ズレ防止部材の厚さが2〜15mmであり、
前記ズレ防止部材に形成された前記タテスリットの径方向の深さが、前記ズレ防止部材の厚さと同じであり、前記タテスリット部分から前記多孔質基材の外周が露出しているハニカム構造体。 - 前記ズレ防止部材に形成された前記タテスリットが等間隔に4〜8本である請求項1に記載のハニカム構造体。
- 前記セルの延びる方向に直交する断面において、前記セルの形状が正方形であり、前記ズレ防止部材に形成された前記タテスリットのうちの少なくとも1本の位置が、前記多孔質基材の中心から前記隔壁に平行に延ばした直線が通る位置である請求項1又は2に記載のハニカム構造体。
- 前記セルの延びる方向に直交する断面において、前記セルの形状が正方形であり、前記ズレ防止部材に形成された前記タテスリットのうちの少なくとも1本の位置が、前記多孔質基材の中心から前記正方形のセルの対角線に平行に延ばした直線が通る位置である請求項1又は2に記載のハニカム構造体。
- 一方の端面から他方の端面まで貫通し流体の流路となる複数のセルを区画形成する、セラミック多孔質の隔壁を有するハニカム形状の多孔質基材と、前記多孔質基材の外周に配設され、少なくとも片側の端面が、先端に向かうに従って外径が細くなるテーパー状であり、前記セルの延びる方向に直角に回周するリングスリットが2本以上形成されたセラミックを主成分とするズレ防止部材とを備え、
前記リングスリットの幅が0.5〜10mmであり、前記ズレ防止部材の厚さが2〜15mmであり、
前記ズレ防止部材に形成された前記スリットの径方向の深さが、前記ズレ防止部材の厚さと同じであり、前記スリット部分から前記多孔質基材の外周が露出しているハニカム構造体。 - 前記ズレ防止部材に形成された前記リングスリットの位置が、前記ズレ防止部材を等分割する位置である請求項5に記載のハニカム構造体。
- 前記ズレ防止部材に、前記セルの延びる方向に平行に延びるタテスリットが2本以上形成された請求項5又は6に記載のハニカム構造体。
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