JP5483241B2 - 車両複合試験装置及び車両試験方法 - Google Patents
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Description
従来のこの種の試験装置としては、例えば下記のようなものが提案されている。
他種類の車両としては、小型車(軽自動車など)、中型車(中型乗用車、ファミリータイプや商用タイプなどのワゴン車など)、さらには、大型車(トラック、バスなど)といろいろな車種がある。
この要求に答えるためには、移動型のローラー試験部が収納されるピット部分の長さも、その分だけ長くする必要がある。
さらにまた、ローラー試験部の移動時、ピット上面の開口部分も大きくなるため、これを塞ぐためのカバー手段を設ける場合、この部分のコストアップも避けられない。
また、このカバー手段には、測定車両の進入、退出時、大きな荷重が掛かるため、カバー手段が長くなるほど、耐荷重性において、不利になるという問題もある。
このようなことから、移動型のローラー試験部における、移動ストロークは、極力小さくすることが望まれる。
前記ローラー試験部の左右の1台を、測定車両の前後方向に移動可能に設置した移動型とし、前記ローラー試験部の少なくとも左右の2台を、前記移動型のローラー試験部に対向させ、かつ、離間させて設置した固定型とする一方、
前記各ローラー試験部の一対のローラの一方を回転自在のフリーローラとし、その他方を駆動ローラとし、かつ、前記移動型のローラー試験部の左右のフリーローラは、それぞれの回転軸をクラッチを介して連結させると共に、前記固定型のローラー試験部の左右のフリーローラは、それぞれの回転軸をクラッチを介して連結させる一方、
前記移動型のローラー試験部の左右のフリーローラにあっては、前記固定型のローラー試験部の左右のフリーローラのそれぞれと、クラッチ機構を有する2系統の回転伝達手段を介して、連結させる共に、前記各フリーローラの一部又は全部に速度計を設け、さらに、前記駆動ローラには、当該駆動ローラ用の駆動源を連結させる共に、その一部又は全部に制動力計を設け、前記左右1台の移動型のローラー試験部に対する前記少なくとも左右2台の固定型のローラー試験部の組み合わせにより、前記測定車両の複数のホイールベースに対応することを特徴とする車両複合試験装置にある。
測定車両のホイールベースが、移動型のローラー試験部と固定型のローラー試験部のなす最長距離より長いとき、前記測定車両の前後の車輪を、それぞれの単独でローラー試験部にのせて検査することを特徴とする車両試験方法にある。
例えば、移動型のローラー試験部における、ローラーの移動ストロークを、1425mmと小さめに抑えても、この移動型のローラー試験部と隣接する1台目の固定型のローラー試験部間の両ローラーの最接近距離を1150mmとし、これと2台目の固定型のローラー試験部間の両ローラーの距離を1425mmとすれば、ほぼ4000mmまでのホイールベースの測定車両の検査に対して、対応することができる。
この4000mmまでのホイールベースに対応するため、仮に、1台の移動型のローラー試験部と1台の固定型のローラー試験部の組み合わせで行うとすれば、移動型のローラー試験部と固定型のローラー試験部間を1150mmとした場合、移動型のローラー試験部における、ローラーの移動ストロークを、2850mmとする必要がある。
つまり、本発明例の2倍の長さとなる。勿論、移動部分のピット長さも長くなる。
勿論、移動ストロークが小さくなる分だけ、ピット長さも短く、ピット施工コストの低減が期待できる。さらに、作業時、ローラー試験部の移動スピードが一定であれば、移動ストロークが小さい分だけ、装置の移動時間が短縮できる。優れた迅速性が得られる。
さらにまた、ローラー試験部の移動時における、ピット上面の開口部分も小さくなるため、これを塞ぐためのカバー手段のコストダウンも可能となる。
また、このカバー手段には、測定車両の進入、退出時、大きな荷重が掛かるため、カバー手段が短くなる分だけ、耐荷重性の点においても有利である。
さらに、少なくとも、ローラー試験部のフリーローラと速度計により、測定車両のスピード検査を行うことができ、また、駆動ローラと制動力計により、測定車両のブレーキ制動検査を行うことができる。
つまり、ホイールベースの異なるいろいろな車種の測定車両に対して、1台の装置で、複数の検査に対応することができる。
大型のトラックやバスの場合、通常車輪が種々の間隔の多軸構造をとるが、1台の移動型のローラー試験部と複数の固定型のローラー試験部を有する、本発明の車両複合試験装置を用いれば、種々のバリエイションにスムーズに対応することができる。
図1中、100は測定車両の車輪が載る一対のローラ110a、110bからなる移動型のローラー試験部、200A、200Bは同じく、測定車両の車輪が載る一対のローラ210a、210bからなる固定型のローラー試験部、Tは測定車両の車輪である。
これらの各ローラー試験部100、200A、200Bは、測定車両の前後方向に直交する形で、整備工場などの床面のピットP(穴)に設置される。
各ローラー試験部100、200A、200Bの設置間隔は、特に限定されないが、例えば、図1中に示した寸法値の如くである。
本例の場合、移動型のローラー試験部100の移動ストロークを、1425mmとし、約1.5mと短めに設定してあるが、2台の固定型のローラー試験部200A、200Bとの関係(組み合わせ)により、測定車両のホイルベースとして、4000mmまで、確保することができる。
また、移動型のローラー試験部100+固定型のローラー試験部200Bでは、ホイールベースの幅が、2575〜4000mmまでの測定車両に対応できる。
この結果、この装置では、殆どの小型車(軽自動車など)から中型車(中型乗用車、ファミリーや商用タイプなどのワゴン車など)までを、対象車種とすることができる。
さらにまた、移動ストロークが大きくなれば、移動型のローラー試験部において、ピットP上面の開口部分も大きくなるため、この開口部を塞ぐ連動カバー手段なども長くなるため、これもコストアップ要因となる。耐荷重性低下の問題も起こる。
本発明の場合、上記のように、2台の固定型のローラー試験部200A、200Bの採用により、移動型のローラー試験部100の移動ストロークが、短めで済むため、このようなコストアップ要因を回避することができる。
しかし、後述するように、本発明の車両試験方法によれば、ホイールベースが4000mmを超える大型のトラックやバスなどの場合、車軸が多軸構造であっても、測定車両の前輪側だけ、後輪側だけと、順に行なえば、対応することができる。
この場合、各ローラー試験部100、200A、200B、200Cの設置間隔は、特に限定されないが、図3中に示した寸法値としてある。
この装置の場合、測定車両の前後輪を、同時に所定のローラー試験部100、200A、200B、200Cに載せて、検査できるため、迅速な検査が可能となる。
ただ、移動型のローラー試験部100の移動ストロークが、やや長くなる。しかし、装置や施設コストより、迅速な検査や、使い勝手の向上を優先させる場合、有効な構成と言える。これをさらに進めて、本発明の場合、固定型のローラー試験部の台数を、さらに増やして、4台以上とすることも可能である。
そして、移動型のローラー試験部100は、深いピットP部分(図6中右側)の装置フレーム部分(図示省略)に移動可能に設置し、固定型のローラー試験部200A、200Bは、浅いピットP部分(図6中左側)に固定して設置してある。
各ローラー試験部100、200A、200Bは、それぞれ一対のローラを有し、例えば、図4、図5において、測定車両の進入方向(図4、図5の矢印A方向)に対して、前方となる一方(図中右側)が、回転自在のフリーローラ110a、210aで、その他方(図中左側)が、駆動ローラ110b、210bである。
また、これらのフリーローラ110a、210aの一部(全部も可)には、ロータリーエンコーダなどの速度計410(図5)が設けてある。
さらに、各駆動ローラ110b、210bには、電動モーターなどの駆動源500(図6、図7)が連結させてあり、その全部(一部も可)には、ロードセルなどの制動力計420(図7)を設けてある。
また、各フリーローラ110a、210a間、及び駆動ローラ110b、210b間には、測定車両の進入、退出用のリフト板430(図4)が設けてある。このリフト板430には、図示しないが、油圧などのシリンダ装置が、その底面側に連結してあって、昇降自在としてある。
具体的には、各ローラー試験部100の回転軸120、220に可動可能に軸着させた板状のフレーム部材からなるリンクフレーム321a、321b(本例では2重構造)と、これらの2重のリンクフレーム321a、321bの遊端側に軸着させたリンク軸322とからなる、リンクフレーム機構320があって、さらに、ローラー試験部100の回転軸120に装着され、かつ、電磁クラッチ機構310aを備えた回動プーリー331と、リンク軸322に装着された回動プーリー332と、ローラー試験部200Aの回転軸220に装着された固定プーリー333と、回動プーリー331と回動プーリー332間に設けたベルト341と、回動プーリー332と固定プーリー333間に設けたベルト342などの部品を有してなる。
ここで、好ましくは、ベルト341、342は、伝動精度向上のため、歯付きベルトの使用が望ましい。この場合には、勿論各プーリー側も歯付きのものとする。
なお、移動型のローラー試験部100自体の移動は、図示しないが、装置内に組み込んだ油圧などのシリンダや、電動モーターなどによって行われる。
ここで、好ましくは、ベルト341、342、343は、伝動精度の向上のため、歯付きベルトの使用が望ましい。この場合には、勿論各プーリー側も歯付きのものとする。
これにより、さまざまな要求に答える高い汎用性が得られる。
これに対して、上記図2に示した装置における移動ストローク2850mmの場合には、3000mmほどのピット深さが必要となり、これは、かなりの深さと言える。
勿論、ピット深さが浅くて済めば、施工コストの低減が得られる。
図7は、この駆動系の固定型のローラー試験部200A、200B側のものを示したものである(なお、移動型のローラー試験部100の駆動系は、図示しないが、これと同構造のものである)。
また、チェーンスプロケット510とフリーローラ210aの回転軸220の外側の延長部に装着されたプロケット560間には、チェーン570が設けてある。なお、581、582は各回転軸220の軸受け(ピロー)である。
ブレーキ制動測定時には、駆動ローラ210bを駆動源500により、回転減速機540、ワンウエイクラッチ機構520を通じ、減速して回転させる。
そして、所定の速度となったら、この駆動ローラ210bとフリーローラ210a間に載って、一緒に回転している車輪の測定車両側で、ブレーキ制動を行う。
そうすると、車両の車輪が停止しようとし、その反力が、駆動ローラ210bに伝えられ、さらに、反力受けアーム530を通じて、制動力計420にも伝えられる。
これにより、制動力計420が押し下げられるため、当接部との圧力変化によって、ブレーキ制動力を検査することができる。
これは、ブレーキ制動検査時、特に、サイド(駐車)ブレーキの制動検査時、測定車両の車輪が、駆動ローラ210bの後方側に飛び出したりする移動を防止するためのものである。サイドブレーキの場合、通常後輪側だけにブレーキ制動が掛かり、前輪側はフリー状態となるため(ペダルブレーキでは前後輪にブレーキ制動が掛かる)、検査時、車体が不安定になり易く、後輪が飛び出す懸念があり、これを防止するものである。
この車輪Tとの接触は、例えば、図11に示す、ピストンロッド621の先端部付近に設けた車輪検知部650で、検知されるようになっている。
補助リンク片651の遊端側(図11中左側)には、ピストンロッド621の先端部が軸着させてある。また、補助リンク片651の図中、上下に相当する固定ホルダー板652側には、ストッパー654、655が設けてある。さらに、上側ストッパー654と補助リンク片651の図中上側には、バネなどの弾性体656を介在させてある。補助リンク片651の各ストッパー側と反対側(検知器側)には、検知器用の突出部などからなるセンサ動作部651aが設けてある。
検知器653が車輪を検知してONとなると、この検知信号により、駆動シリンダ620を再度駆動させて、検知器654がOFFとなるまで、戻す。
つまり、図11中の破線の補助リンク片651の位置から、実線位置まで戻す。
この退避状態は、ロック手段(図示省略)を付設して、移動防止ローラ610の両ホルダー板630や連結部材640側などをロックして、固定することもできる。この場合、移動防止ローラ610はより強固に固定される。
これにより、ブレーキ制動検査時、特に、サイド(駐車)ブレーキの制動検査時において、車輪が後方に飛び出そうとしても、車輪後方に対峙する移動防止ローラ610によって、効果的に防止される。高い安全性の確保が図られる。
速度制限装置は、近年、トラックなどの車両に組み込まれる装置で、交通事故削減の目的から、車両速度が制限速度(時速90Km)を超えるのを制限するものである。
この両フライホイール710の回転軸712の内側(図12中の中央部分)には、電磁クラッチなどからなるクラッチ機構720a、720bが装着してあり、また、このクラッチ機構720a、720bに付設された回動プーリー721と駆動ローラ110bの回転軸120に装着された固定プーリー111との間には、ベルト730が設けてある。
ここで、好ましくは、ベルト730は、伝動精度の向上のため、歯付きベルトの使用が望ましい。この場合には、勿論各プーリー側も歯付きのものとする。なお、チェン伝動とすることも可能である。
トラックなどの測定車両の場合、移動型のローラー試験部100部分にエンジン駆動の伝達される、駆動側の車輪Tを載せて、スピードを上げようとすると、フリーローラ110a及び駆動ローラ110b側が、無荷重の場合、その回転が瞬時に高速回転に至る。
この急速な高速回転に対して、フライホイール710の荷重により、急速な高速回転を抑える、慣性補償を与えることができる。
これにより、測定車両側のスピードを、目的とする時速90Km付近まで、安定して、上げていくことができる。つまり、高い安全性の確保が可能となる。
この慣性補償手段700は、移動型のローラー試験部100のフリーローラ110a及び駆動ローラ110b側に慣性補償を与えればよい手段であるため、この手段は、フリーローラ110a側、又は両ローラに設けることも可能である。
また、クラッチ機構720a、720bを省略して、2個のフライホイール710を連結させた構造としたり、さらに、1個や2個のフライホイール710として、重量のことなる幾つかのものを用意して、適宜交換できる構造することもできる。
この連動カバー手段800は、ローラー試験部100の移動により開放されるピットPの開口部を塞ぐための複数の移動踏板810と、移動踏板810の左右の縁部に設けられたガイドコロ820と、ガイドコロ820が案内されると共に、ピットP内の装置フレーム(図示省略)側の左右に付設された概略倒U型のガイドレール830とからなる。
また、この倒U型の底面部分は、ローラー試験部の一対のローラ110a、110bの回転軸120、120間上に架設し、かつ、この架設部分の回転軸120、120にはベアリング部品121、121を装着させてある。
このガイドレール830は、図4に示すように、測定車両の左右の車輪に対応するため、左右のローラー試験部100のそれぞれの両側に設けてある。
この部材では、溝型の開口部を、内側に向けて付設すれば、移動踏板810の両縁部のガイドコロ820は、この開口部に嵌め込むのみでよい。
レール部材のピット上面側の付設部分にあっては、図6、図14に示すように、このレール部材を、フリーローラ110a、駆動ローラ110b側の回転軸120、120上に載せる形で架設した場合、回転軸120、120は、軸1本当たり、10トン前後の荷重耐性があるため、結果として、高い耐荷重特性の連動カバー手段800が得られる。
1枚の移動踏板810の底面側には、例えば、図13に示すように、2本の角型フレーム材811が取り付けてあって、ガイドコロ820は、この角型フレーム材811の両縁部に設けてある。この角型フレーム材811として、高強度の部材を用いれば、荷重耐性の高い移動踏板810を得ることができる。
各分割された多数の移動踏板群の遊端側には、好ましくは、図6、図14に示すように、錘(カウンターウエイト)840を設けるとよい。錘840があると、ローラー試験部100が、図14(a)〜(b)に示すように、いずれかの前後方向に移動するとき、スムーズな移動が得られる。
また、この連動カバー手段800は、ローラー試験部100に取り付けてあるため、この移動に連動して、ピット上面の開口部を自動的に塞ぐことができる。
これにより、ローラー試験部100の移動都度、主動で操作する必要はなく、自由な測定車両の進入、退出が可能となり、また、作業員の高い安全性が得られる。
スピード検査では、測定車両の駆動する車輪の載せられた側のローラー試験部の一対のローラを回転自在の状態に設定して、車両エンジンを駆動させ、そのときのローラの回転数を、速度計410で検知することにより、行うことができる。
ブレーキ制動検査では、測定車両のブレーキ制動される車輪の載せられた側のローラー試験部の一対のローラのうち、駆動ローラを、駆動源により駆動させ、この状態で、測定車両のブレーキ操作(ブレーキペダルの踏込み)をすることで、行うことができる。このブレーキ制動の検知は、制動力計420で行う。
つまり、1台の移動型のローラー試験部100と2台の固定型のローラー試験部200A、200Bを備え、また、2系統の回転伝達手段300A、300Bや、駆動ローラ210b側の車輪移動防止手段600、フライホイール710を有する慣性補償手段700を有するため、広範なバリエイションに対応することができる。
I.通常車両(フルタイム4WD車、トラクションコントロール付き車を除く)
(ホイールベースの長さ=1150〜2575mmまでの車両)
測定車両の前後輪を、移動型のローラー試験部100と第1の固定型のローラー試験部200Aに載せる。このときは、クラッチ130、230aはON(連結)とし、電磁クラッチ機構310a、310bはOFF(非連結)として、上記のスピード検査を行う。
測定車両の前後輪を、移動型のローラー試験部100と第2の固定型のローラー試験部200Bに載せる。このときは、クラッチ130、230bはON(連結)とし、電磁クラッチ機構310bはOFF(非連結)として、上記のスピード検査を行う。
(ホイールベースの長さ=1150〜2575mmまでの車両)
測定車両の前後輪を、移動型のローラー試験部100と第1の固定型のローラー試験部200Aに載せる。このときは、クラッチ130、230a、電磁クラッチ機構はON(連結)とし、他のクラッチ、クラッチ機構はOFF(非連結)として、上記のスピード検査を行う。
つまり、回転伝達手段300Aにより、移動型のローラー試験部100と第1の固定型のローラー試験部200Aのそれぞれのフリーローラ110a、210aを連結し、連動回転させて行う。
測定車両の前後輪を、移動型のローラー試験部100と第2の固定型のローラー試験部200Bに載せる。このときは、クラッチ130、230b、電磁クラッチ機構310bはON(連結)とし、他のクラッチ、クラッチ機構はOFF(非連結)として、上記のスピード検査を行う。
つまり、回転伝達手段300Bにより、移動型のローラー試験部100と第2の固定型のローラー試験部200Bのそれぞれのフリーローラ110a、210aを連結し、連動回転させて行う。
I.通常車両、フルタイム4WD車、トラクションコントロール付き車
(ホイールベースの長さ=1150〜2575mmまでの車両)
測定車両の前後輪を、移動型のローラー試験部100と第1の固定型のローラー試験部200Aに載せる。このときは、全てのクラッチ、クラッチ機構はOFF(非連結)として、上記のブレーキ制動検査を行う。
また、このブレーキ制動検査が、サイド(駐車)ブレーキのときには、通常、後輪側がブレーキ制動されるため、第1の固定型のローラー試験部200Aの駆動ローラ210b側の車輪移動防止手段600を駆動させる。
測定車両の前後輪を、移動型のローラー試験部100と第2の固定型のローラー試験部200Bに載せる。全てのクラッチ、クラッチ機構はOFF(非連結)として、上記のブレーキ制動検査を行う。
また、このブレーキ制動検査が、サイド(駐車)ブレーキのときには、通常、後輪側がブレーキ制動されるため、第2の固定型のローラー試験部200Bの駆動ローラ210b側の車輪移動防止手段600を駆動させる。
大型多軸車(大型のトラックやバス)
ホイールベースの長さが4000mmを超える車両の場合、移動型のローラー試験部100と固定型のローラー試験部200A、200Bのなす最長距離より長いため、本発明装置に車両の前後輪を同時に載せて、種々の検知を行うことはできない。
しかし、本発明装置を用いて、この大型多軸車両の前輪側だけ、後輪側だけと、順に載せて行う、本発明の車両試験方法をとれば、種々の検査を行うことができる。
そして、スピード検査のときには、車両エンジンを駆動させ、そのときの後輪の前側の車輪TF1(通常この車輪が駆動輪)のローラ110a、110bの回転数を、速度計410で検知すればよい。なお、後輪の後側の車輪TF2も、駆動輪である場合には、ローラ210a、210bの回転数を、速度計410で検知することもできる。
このとき、クラッチ機構720aのみをONとすれば、1トンの慣性トン数を与え、クラッチ機構720a、720bの両方をONとすれば、2トンの慣性トン数を与えることができる。これにより、車輪速度の急激な回転上昇や下降を抑え、スムーズに目的の制限速度まで上昇させることができる。つまり、高い信頼性が得られる。
なお、上記ホイールベースの長さが4000mmまでの車両でも、速度制限装置を検査する必要があるときには、この場合と同時にして、移動型のローラー試験部100の駆動ローラ110bを用いて、行えばよい。
また、大型多軸車で、前輪が駆動するタイプの場合、上記後輪が駆動するタイプのときと同様して、スピード検査、速度制限装置の検査を行えばよい。
このとき、例えば、図15(b)に示すように、2軸の前輪の前側の車輪TF1を、移動型のローラー試験部100に載せ、前輪の後側の車輪TF2を、第2の固定型のローラー試験部200Bに載せる。勿論、前輪の両車輪TF1、TF2の間隔が、最も狭いときには、後側の車輪TF2を、第1の固定型のローラー試験部200Aに載せる。
この状態で、前輪の左右の両車輪TF1、TF2を、一度に検査することができる。
この例では、後輪が1軸であるため、この後輪のブレーキ制動検査にあたっては、車両を前進させて、移動型のローラー試験部100(固定型のローラー試験部200A、200Bも可)に載せて、行えばよい。
この車両試験方法によると、本発明の車両複合試験装置を用い、これは1台の移動型のローラー試験部100と少なくとも2台の固定型のローラー試験部200A、200Bを有するため、測定車両が大型の多軸車で、2軸間における車輪の前側と後側の間隔が大きく異なるケースであっても、殆どのケースに対応することができる。
この結果、全車輪毎に、その都度、測定車両を移動させて、位置合わせをするなどの面倒な作業数の低減が図れる。つまり、使い勝手が格段に改善される。また、作業時間の短縮ともなるので、作業性が向上も図れる。
特に、ユーザー車検と言って、ユーザーが自分でこれらの操作を行う場合、測定車両の位置合わせなどは、結構大変で、しかも、作業工程数が多いと、その実用性が大幅に低下する懸念がある。本試験方法では、この懸念の大幅な緩和が期待できる。
200A、200B・・・固定型のローラー試験部、210a・・・フリーローラ、210b・・・駆動ローラ
300A、300B・・・回転伝達手段、320・・・リンクフレーム機構
410・・・速度計、420・・・制動力計
500・・・駆動源、520・・・ワンウエイクラッチ機構、530・・・反力受けアーム、540・・・回転減速機
600・・・車輪移動防止手段、610・・・移動防止ローラ、620・・・駆動シリンダ
700・・・慣性補償手段、710・・・フライホイール、720a、720b・・・クラッチ機構
800・・・連動カバー手段、810・・・移動踏板、820・・・ガイドコロ、830・・・概略倒U型のガイドレール
Claims (7)
- 測定車両の前後左右の車輪が載る一対のローラからなるローラー試験部を床面のピットに複数設置してなる車両複合試験装置であって、
前記ローラー試験部の左右の1台を、測定車両の前後方向に移動可能に設置した移動型とし、前記ローラー試験部の少なくとも左右の2台を、前記移動型のローラー試験部に対向させ、かつ、離間させて設置した固定型とする一方、
前記各ローラー試験部の一対のローラの一方を回転自在のフリーローラとし、その他方を駆動ローラとし、かつ、前記移動型のローラー試験部の左右のフリーローラは、それぞれの回転軸をクラッチを介して連結させると共に、前記固定型のローラー試験部の左右のフリーローラは、それぞれの回転軸をクラッチを介して連結させる一方、
前記移動型のローラー試験部の左右のフリーローラにあっては、前記固定型のローラー試験部の左右のフリーローラのそれぞれと、クラッチ機構を有する2系統の回転伝達手段を介して、連結させる共に、前記各フリーローラの一部又は全部に速度計を設け、さらに、前記駆動ローラには、当該駆動ローラ用の駆動源を連結させる共に、その一部又は全部に制動力計を設け、前記左右1台の移動型のローラー試験部に対する前記少なくとも左右2台の固定型のローラー試験部の組み合わせにより、前記測定車両の複数のホイールベースに対応することを特徴とする車両複合試験装置。 - 前記フリーローラの回転伝達手段を、ベルト伝動又はチェン伝動とし、かつ、前記移動型のローラー試験部のフリーローラと前記固定型のローラー試験部のフリーローラ間には、ベルト伝動又はチェン伝動用のリンクフレーム機構を介在させたことを特徴とする請求項1記載の車両複合試験装置。
- 前記移動型のローラー試験部に対して、前記ピット内に設置されて回転自在とした速度制限装置用のフライホイールを有する慣性補償手段を、クラッチ機構を介して、着脱自在に連結させたことを特徴とする請求項2記載の車両複合試験装置。
- 前記移動型のローラー試験部に、当該ローラー試験部の移動により開放されるピットの開口部を、当該移動に連動して塞ぐ複数の移動踏板と、当該移動踏板の左右の縁部に設けられたガイドコロと、当該ガイドコロが案内されると共に、前記ピット内の装置フレーム側の左右に付設された概略倒U型のガイドレールとからなる連動カバー手段を設けたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の車両複合試験装置。
- 概略倒U型のガイドレールの倒U型底面部分を、前記ローラー試験部の一対のローラの回転軸間上に架設し、かつ、当該架設部分の回転軸にはベアリング部品を装着させたことを特徴とする請求項4記載の車両複合試験装置。
- 前記固定型のローラー試験部の駆動ローラに対して、測定車両の車輪の後方に対峙させた車輪用の移動防止ローラと、当該移動防止ローラの駆動シリンダを有する車輪移動防止手段を設けたことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の車両複合試験装置。
- 前記請求項1〜6から選ばれるいずれかの車両複合試験装置において、
測定車両のホイールベースが、移動型のローラー試験部と固定型のローラー試験部のなす最長距離より長いとき、前記測定車両の前後の車輪を、それぞれの単独でローラー試験部にのせて検査することを特徴とする車両試験方法。
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