上述したように、下りCCの下りリンク共有チャネル(PDSCH)の信号に対しては、そのフィードバック制御情報である再送応答信号(ACK/NACK)が上りリンク制御チャネル(PUCCH)で送信される。再送応答信号は、送信信号が適切に受信されたことを示す肯定応答(ACK:Acknowledgement)又はそれが適切に受信されなかったことを示す否定応答(NACK:Negative Acknowledgement)で表現される。
また、LTE−Aシステムでは、更なる周波数利用効率、ピークスループットなどの向上を目標とし、LTEよりも広帯域な周波数の割当てが検討されており、LTEが使用可能な帯域幅を有する基本周波数ブロック(CC)を複数有する送信帯域の構成を採用している。このため、複数の下りCCから送信されたPDSCHに対するフィードバック制御情報である再送応答信号も複数の下りCCに対して送信することが考えられる。
この場合のフィードバック制御情報の送信方法としては、移動端末装置において、無線基地局装置から受信した複数のコンポーネントキャリア(ここでは、CC#1、CC#2)毎の信号に基づいて、各コンポーネントキャリアのフィードバック制御情報を生成し、同一サブフレームで送信されるPUSCH信号がない場合に、ユーザ特有(UE-specific)のコンポーネントキャリア(ここでは、CC#1)の上りリンク制御チャネル(PUCCH)にマッピングして送信することが考えられる(図3参照)。
また、上述したように、PUCCHで送信される受信チャネル品質情報(CQI)及び再送応答信号(ACK/NACK)はともに、12サブキャリア帯域で送信される。再送応答信号を送信する場合には、1スロット内の7SC−FDMAシンボルのうち、3SC−FDMAシンボルがRSに用いられる。1SC−FDMAシンボル内では12の巡回シフトによる直交CDMAが規定されており、さらに、3SC−FDMAシンボルにわたり、時間領域の直交符号の割り当てを併用することで、最大12×3=36チャネルを多重(リソースに割り当て)できる。
ところで、LTE(Rel.8)では、下りリンク共有チャネル(PDSCH)の信号に対するACK/NACK(Format 1a/1b)の通知が規定されており(図4参照)、以下の複数状態を通知可能となっている。
1コードワード伝送(ランク1)の場合は、「ACK」、「NACK」、「DTX(Discontinuous reception)」の3つの状態であり(図4(A)参照)、2コードワード伝送(ランク2)の場合は「ACK、ACK」、「ACK、NACK」、「NACK、ACK」、「NACK、NACK」、「DTX」の5つの状態である(図4(B)参照)。
コードワードは、チャネル符号化(誤り訂正符号化)の符号化単位を指しており、MIMO多重伝送適用時は1または複数コードワードの伝送を行う。LTEではシングルユーザMIMOでは最大2コードワードを用いる。2レイヤ送信の場合は、各レイヤが独立したコードワードとなり、4レイヤ送信の場合は2レイヤ毎に1コードワードとなる。
図4において、「ACK」は送信成功、「NACK」は誤りが検出されたこと、「DTX」はデータが認識されなかったこと(応答なし)を意味する。DTXは、「ACKもNACKも移動端末装置から通知されなかった」という判定結果であり、これは移動端末装置が下りリンク制御チャネル(PDCCH:Physical Downlink Control Channel)を受信できなかったことを意味する。この場合、移動端末装置は、自局宛にPDSCHが送信されたことを検知しないため、結果としてACKもNACKも送信しないことになる。一方、無線基地局装置は、ACKを受信すると次の新規データを送信するが、NACKや、応答がないDTX状態の場合は、送信したデータの再送信を行うように再送制御を行なう。なお、無線基地局装置は、上りリンクにおいてACK/NACKに割当てたリソースでの受信電力が所定値以下である場合にDTXであると判断することができる。
また、図4のマッピングテーブルにおいて、「0」は当該サブフレームで、移動端末装置が無線基地局装置に対して情報を送信しないことを示し、「1」、「−1」、「j」、「−j」はそれぞれ所定の位相状態(ビット情報)を表している。例えば、図4(A)において、“1”、“−1”はそれぞれ「0」、「1」に相当し、1ビットの情報を表すことができる。また、図4(B)において、“1”、“−1”、“j”、“−j”は、それぞれ「00」、「11」、「10」、「01」のデータに相当し、2ビットの情報を表すことができる。したがって、ACK/NACK(Format 1a/1b)においては、最大2ビットまでの送信が可能となっている。
しかし、複数CCを用いてPDSCH信号を受信した場合に、ユーザ端末UEがCC毎に上記3状態(1コードワード)又は5状態(2コードワード)を、特定のCC(例えば、CC#1)のPUCCHで通知しようとすると、再送応答信号のビット数が大きくなる問題がある。
そこで、本発明者は、複数のCCの下りリンク共有チャネルの信号に対する再送応答信号を、特定のCCの上りリンク制御チャネルに集約して送信する場合に、当該上りリンク制御チャネルにおいて複数の割り当てリソース(チャネル)を選択し、複数のCCの再送応答信号の各状態を、位相偏移変調によるビット情報及び割り当てリソースの選択位置であるリソース選択情報で規定することを着想し、本願発明を完成させた。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、本実施の形態においては、本発明をLTE−Aに適用した例について説明するが、本発明はLTE−Aに適用した場合に限定されるものではない。複数の基本周波数ブロックを一体として広帯域化するキャリアアグリゲーションにおいて、上りリンクで上り制御情報を送信する通信システムであれば、本発明をどのような通信システムに適用してもよい。
また、以下の説明において、下りCCの数が2つである場合について説明しているが、本発明はこれに限定されず、下りCCの数(又は上りCCの数)が2つ(又は1つ)より多い場合であっても適用することができる。また、割り当てリソース数が2個又は4個の場合について説明しているが、割り当てリソース数はこれに限られない。また、上りリンク制御チャネルにマッピングするフィードバック制御情報として、再送応答信号(ACK/NACK/DTX)について説明するが、これに限られない。
図5は、第1の基本周波数ブロック(PCC:Primary Component Carrier)及び第2の基本周波数ブロック(SCC:Secondly Component Carrier)で構成されるシステム帯域において、PCCとSCCの再送応答信号の状態を規定したマッピングテーブルを示している。移動端末装置は、マッピングテーブルに基づいて上りリンク制御チャネルに再送応答信号をマッピングし、無線通信装置に対して送信する。
図5(A)は、PCC及びSCCに空間多重(spatial multiplexing)の適用がない場合(ランク1)において、再送応答信号の送信に対する割り当てリソース数が2個の場合のマッピングテーブルの一例を示している。1CC当たり3状態(ACK、NACK、DTX)が定められており、PCCとSCCの状態の組み合わせとして9通り考えられる。
図5(A)において、PCCの再送応答信号の3状態「ACK」、「NACK」、「DTX」は、位相偏移変調(ここでは、QPSKデータ変調)によるビット情報で規定され、SCCの再送応答信号の3状態「ACK」、「NACK」、「DTX」は、割り当てられた2個のリソース(Ch1、Ch2)のうち、いずれのリソースを選択したかというリソース選択情報(「チャネルセレクション(Channel selection))情報」ともいう)により規定されている。割り当てリソース数が2個である場合には、リソース選択情報で1ビットの情報を追加することができるため、QPSKデータ変調によるビット情報と組み合わせると3ビットの情報をサポートすることが可能となる。
例えば、1コードワード伝送の場合に、PCCの再送応答信号の3状態「DTX」、「NACK」、「ACK」に対して、それぞれ個別にQPSKデータ変調によるビット情報を割り当てて通知を行う場合には、「DTX」に“j(10)”、「NACK」に“1(00)”、「ACK」に“−1(11)”の情報ビットを割り当てることができる。この場合、PCCの「DTX」について単独で情報ビットを割り当てることができるため、無線基地局装置に対して「DTX」状態であることを個別に通知(Explicit DTX signaling)することができる。
なお、PCCとSCCの双方が「DTX」である場合には、全ての割り当てリソースを“0”として、当該サブフレームにおいて送信を行わない。
また、SCCの再送応答信号の状態に対しては、1ビットのリソース選択情報で規定する。ここでは、リソース選択情報により「DTX」又は「NACK」の状態と、「ACK」の2状態が定められており、個別に通知可能な状態数が低減されている。具体的には、割り当てリソースのうち、Ch1を選択した場合(Ch1にビット情報をマッピングして送信する場合)には、SCCの状態が「DTX」又は「NACK」のいずれかの状態であることを表し、Ch2を選択した場合(Ch2にビット情報をマッピングして送信する場合)には、「ACK」の状態であることを表している。つまり、SCCの状態に対しては、3状態に対してそれぞれ個別に定めるのでなく、「ACK」の状態を区別できるようにリソース選択情報を定め、「DTX」と「NACK」の状態をまとめて定めることによりビット数を節約している。
再送応答信号が「DTX」又は「NACK」である場合には、いずれも無線基地局装置は送信したデータの再送信を行うように再送制御を行なうため、DTXとNACKの区別ができなくても影響は小さい。一方で、再送応答信号が「ACK」である場合には、無線基地局装置が次の新規データを送信するため、AKCの状態を優先的に区別できるように規定することが好ましい。したがって、図5(A)に示すように、割り当てリソース数が2個である(リソース選択で1ビットの情報を追加する)場合には、SCCにおいて「ACK」状態を優先的に区別できるように定めることが好ましい。
このように、2個の割り当てリソースに対して、位相偏移変調によるビット情報で規定すると共にリソース選択情報で規定することにより、3ビットの情報をサポートすることができる。また、2個の割り当てリソースの双方にそれぞれビット情報を割り当てる場合と比較して、一方のリソースにのみビット情報を割り当てることにより、シングルキャリア特性を保持できるという効果を奏することができる。
また、2つのCCのうち、移動端末装置が優先的に使用(複数のCCの再送応答信号を集約)するCC(UE-specific CC)を設定する場合には、当該優先させるCC(ここでは、PCC)に対して、QPSKデータ変調によるビット情報で規定し、他のCC(ここでは、SCC)に対して、リソース選択情報により規定することが好ましい。これにより、PCCの再送応答信号の状態に対して多くのビット数をサポートすることができるため、PCCの再送応答信号の状態を詳細に規定して通知する構成とすることができる。例えば、図5(A)で示すマッピングテーブルにおいては、PCCについて「DTX」状態であることを個別に通知(Explicit DTX signaling)できるようにサポートすることができる。
図5(B)は、PCC及びSCCに空間多重(spatial multiplexing)が適用される場合(ランク2)において、再送応答信号の送信に対する割り当てリソース数が2個の場合のマッピングテーブルの一例を示している。
図5(B)においても、PCCの状態を位相偏移変調(ここでは、QPSKデータ変調)によるビット情報で規定し、SCCの状態をリソース選択情報により規定している。
2コードワード伝送の場合には、PCCの各レイヤの状態について、「DTX」には単独で情報ビットを割り当てないようにして、4状態「ACK、ACK」、「ACK、NACK」、「NACK、ACK」、「NACK、NACK/DTX」に対して、個別にビット情報を割り当てて通知を行うことが好ましい。
具体的には、レイヤ1、レイヤ2が、「ACK、ACK」には“−1”、「ACK、NACK」には“j”、「NACK、ACK」には“−j”、「NACK、NACK」又は「DTX」には“1”のビット情報が定められている。すなわち、2コードワードの場合、PCCの「NACK、NACK」又は「DTX」の状態に対しては、1つの情報ビット“1”が割り当てられており個別に通知可能な状態数が低減されている。このように、2コードワード伝送の場合は、PCCのDTXには単独で情報ビットを割り当てないように規定することが好ましい。つまり、図5に示すマッピングテーブルにおいては、PCCのDTXは1コードワードの場合だけ単独で符号化して通知するが、2コードワードの場合にはDTX単独の通知を行わない構成となっている。
また、SCCの各レイヤの状態について、2コードワード伝送の場合には、1ビットのリソース選択情報で「DTX」、「NACK、NACK」、「NACK、ACK」又は「ACK、NACK」の状態と、「ACK、ACK」の2状態を定めることが好ましい。この場合、DTX又はNACKが含まれる場合には単独で規定せず個別に通知可能な状態数を低減し、「ACK、ACK」を優先的に区別できるように規定する。具体的には、2個の割り当てリソースのうち、Ch1を選択した場合には、SCCの状態が「DTX」、「NACK、NACK」、「NACK、ACK」又は「ACK、NACK」のいずれかの状態であることを表し、Ch2を選択した場合には、「ACK、ACK」の状態であることを表している。つまり、SCCの状態に対しては、空間バンドリングを適用して、2コードワード伝送時には2レイヤ共にACKだった場合だけACKを返し、それ以外の場合はNACKを返すように各状態を定めることができる。
また、2コードワード伝送の場合においても、優先的に使用するPCCの再送応答信号の状態をQPSKデータ変調によるビット情報で規定し、SCCの再送応答信号の状態をリソース選択情報により規定するとともに、「ACK、ACK」を区別できるようにビット情報及びリソース選択情報を定めることにより、ビット数の節約を図るとともにフィードバック制御情報を効率的に伝送することができる。
次に、割り当てリソース数が4個の場合のマッピングテーブルの一例を図6に示す。
図6(A)は、PCC及びSCCに空間多重の適用がない場合(ランク1)、図6(B)はPCC及びSCCに空間多重の適用がある場合(ランク2)のマッピングテーブルの一例を示している。
図6(A)、(B)では、PCCの再送応答信号の状態「ACK」、「NACK」、「DTX」を位相偏移変調(ここでは、QPSKデータ変調)によるビット情報で規定し、SCCの再送応答信号の状態「ACK」、「NACK」、「DTX」を割り当てられた4個のリソース(Ch1〜Ch4)の中で、どのリソースを選択したかというリソース選択情報で規定している。割り当てリソース数が4個である場合には、リソース選択情報で2ビットの情報を追加することができるため、QPSKデータ変調によるビット情報と組み合わせると4ビットの情報をサポートすることが可能となる。
1コードワード伝送の場合(図6(A)参照)には、PCCの3状態「DTX」、「NACK」、「ACK」に対して、それぞれ個別にQPSKデータ変調によるビット情報を割り当てて通知を行う。例えば、「DTX」には“j(10)”、「NACK」には“1(00)”、「ACK」には“−1(11)”の情報ビットを割り当てることができる。この場合、「DTX」について単独で情報ビットを割り当てることができるため、無線基地局装置に対して「DTX」状態であることの通知(Explicit DTX signaling)が可能となっている。
また、SCCの状態に対しても、2ビットのリソース選択情報で「DTX」、「NACK」、「ACK」の状態を定めることができるため、「DTX」、「NACK」、「ACK」に対して、それぞれ個別にリソース選択情報を割り当てて通知を行うことができる。例えば、割り当てリソース(Ch1〜Ch4)のうち、Ch1を選択した場合にはSCCの状態が「DTX」の状態であり、Ch2を選択した場合にはSCCの状態が「NACK」の状態であり、Ch3を選択した場合には「ACK」の状態であることを定めることができる。この場合、SCCの「DTX」についても単独で情報ビットを割り当てることができる。なお、1コードワード伝送の場合(図6(A)参照)には、Ch4は必ずしも必要とならない。
2コードワード伝送の場合(図6(B)参照)には、PCCの各レイヤの状態について、「DTX」には単独で情報ビットを割り当てないようにして、4状態「ACK、ACK」/「ACK、NACK」/「NACK、ACK」/「NACK、NACK/DTX」に対して、個別にビット情報を割り当てて通知を行うことが好ましい。
具体的には、PCCのレイヤ1、レイヤ2が、「ACK、ACK」には“−1”、「ACK、NACK」には“j”、「NACK、ACK」には“−j”、「NACK、NACK」又は「DTX」には“1”のビット情報が定められている。すなわち、2コードワードの場合、「NACK、NACK」又は「DTX」の状態に対しては、1つの情報ビット“1”を割り当てることにより、個別に通知可能な状態数を低減してビット数の節約を図っている。
また、割り当てリソース数が4個の場合にはSCCの各レイヤの状態についても、2ビットのリソース選択情報でサポートすることができる。そのため、PCCと同様にSCCの各レイヤの状態について、「DTX」には単独で情報ビットを割り当てないようにして、4状態「ACK、ACK」/「ACK、NACK」/「NACK、ACK」/「NACK、NACK/DTX」に対して、個別にリソース選択情報を割り当てて通知を行う構成とすることができる。
具体的には、2個の割り当てリソースのうち、Ch1を選択した場合にはSCCの状態が「DTX」又は「NACK、NACK」のいずれかの状態であることを表し、Ch2を選択した場合には「NACK、ACK」の状態であることを表し、Ch3を選択した場合には「ACK、NACK」の状態であることを表し、Ch4を選択した場合には「ACK、ACK」の状態であることを表している。つまり、SCCの状態に対しては、少なくとも各レイヤのいずれかが「ACK」状態である場合に区別できるように、リソース選択情報を定め、「DTX」、「NACK、NACK」の状態をまとめて定めビット数の節約を図ることができる。
次に、上述したマッピングテーブルと異なるマッピングテーブルについて図7、図8を参照して説明する。図7、図8では、SCCがDTXの場合にPCCがLTE(Rel.8)のACK/NACK(Format 1a/1b)のマッピングテーブルと等価となるように規定している。また、PCC又はSCCについて、無線基地局装置に対して「DTX」状態であることが個別に通知(Explicit DTX signaling)可能となるように、PCCの状態及びSCCの状態について、それぞれQPSKデータ変調によるビット情報及びリソース選択情報を組み合わせて規定している。
図7は割り当てリソース数が2個の場合のマッピングテーブルの一例を示しており、図7(A)は、PCCに空間多重の適用がない場合(ランク1)、図7(B)はPCCに空間多重の適用がある場合(ランク2)を示している。また、図7(A)、(B)においては、SCCの状態について、ランク1とランク2の場合が示されている。
PCCが1コードワード伝送の場合(図7(A)参照)には、PCCの再送応答信号の3状態「DTX」、「NACK」、「ACK」について、SCCの再送応答信号の状態との関係を考慮して、それぞれQPSKデータ変調によるビット情報及びリソース選択情報を用いて規定している。ここでは、SCCがDTXの場合に通知される情報が単独で区別できるように設定する。
例えば、SCCが「DTX」の状態である場合に、PCCの「NACK」には“1”、「ACK」には“−1”の情報ビットを割り当てると共に、Ch1を選択する(当該情報ビットをCh1にマッピングする)。一方、SCCが「DTX」以外の状態である場合に、PCCの「NACK」には“−j”、「ACK」には“j”の情報ビットを割り当てて規定する。また、PCCの状態が「DTX」である場合には、SCCの状態に応じて、“1”の情報ビット(SCCに少なくとも「NACK」が含まれる場合)、“−1”(SCCが「ACK」のみである場合)の情報ビットを割り当てるとともに、Ch2を選択する(当該情報ビットをCh2にマッピングする)。なお、PCCとSCCの双方が「DTX」である場合には、全ての割り当てリソースを“0”とする。
このように、PCCの3状態「DTX」、「NACK」、「ACK」について、SCCの状態との関係を考慮してそれぞれQPSKデータ変調によるビット情報及びリソース選択情報を用いて規定し、SCCがDTXの場合に通知される情報が単独で区別できるように設定することにより、PCC及びSCCの再送応答信号の状態をより詳細に規定して通知する構成とすることができる。また、図7(A)に示すようにマッピングテーブルを規定することにより、SCCがDTXの場合に、LTE(Rel.8)のACK/NACK(Format 1a)のマッピングテーブル(上記図4(A)参照)と等価とすることができる。これによって、PCCに対するマッピングテーブルをキャリアアグリゲーションの有無によらず共通化でき、キャリアアグリゲーションの有無を切り替える処理中における通信の瞬断を防ぐことができる。また、図7(A)に示すように、PCC又はSCCがDTXの状態である場合の通知情報をそれぞれ他の通知情報と区別して単独で規定することにより、無線基地局装置に対して「DTX」状態であることの通知(Explicit DTX signaling)が可能となる。
PCCが2コードワード伝送の場合(図7(B)参照)は、PCCの4状態「NACK、NACK」、「NACK、ACK」、「ACK、NACK」、「ACK、ACK」について、SCCの状態との関係を考慮してそれぞれQPSKデータ変調によるビット情報及びリソース選択情報を用いて規定する。
具体的には、PCCの4状態「NACK、NACK」、「NACK、ACK」、「ACK、NACK」、「ACK、ACK」に対して、SCCが「DTX」又は「NACK」を含む場合には、それぞれ“1”、“−j”、“j”、“−1”を割り当てるとともに、Ch1を選択する。一方、SCCが「ACK」のみを含む場合には、Ch2を選択するとともに、PCCが「NACK」を含む場合には“−j”、「ACK、ACK」である場合には“j”を割り当てて規定する。
PCCが「DTX」である場合には、上記図7(A)に示したように、SCCの状態に応じて“1”の情報ビット(SCCに少なくとも「NACK」が含まれる場合)、“−1”(SCCが「ACK」のみである場合)の情報ビットが割り当てられると共に、Ch2が選択される。そのため、PCCがランク2の場合であっても、PCCの「DTX」について単独で情報ビットを割り当てることができ、無線基地局装置に対して「DTX」状態であることを通知(Explicit DTX signaling)することができる。また、図7(B)に示すようにマッピングテーブルを規定することにより、SCCがDTXの場合に、LTE(Rel.8)のACK/NACK(Format 1b)のマッピングテーブル(上記図4(B)参照)と等価とすることができる。これによって、PCCに対するマッピングテーブルをキャリアアグリゲーションの有無によらず共通化でき、キャリアアグリゲーションの有無を切り替える処理中における通信の瞬断を防ぐことができる。
次に、割り当てリソース数が4個の場合のマッピングテーブルの一例を図8に示す。
図8(A)は、PCCに空間多重の適用がない場合(ランク1)、図8(B)はPCCに空間多重の適用がある場合(ランク2)のマッピングテーブルの一例を示している。また、図8(A)、(B)においては、SCCについて、ランク1とランク2の場合が示されている。
図8(A)において、SCCが「DTX」の状態である場合に、PCCの「NACK」には“1”、「ACK」には“−1”の情報ビットを割り当てるとともに、Ch1を選択する。一方、SCCが「DTX」以外の状態である場合に、PCCの「NACK」には“−j”、「ACK」には“j”の情報ビットを割り当てて規定する。また、PCCの状態が「DTX」である場合には、SCCの状態に応じて、“1”の情報ビット(SCCに少なくとも「NACK」が含まれる場合)、“−1”(SCCが「ACK」のみである場合)の情報ビットを割り当てるとともに、Ch1以外のChを選択する。なお、PCCとSCCの双方が「DTX」である場合には、全ての割り当てリソースを“0”とする。図8(A)に示すマッピングテーブルを用いることにより、PCC又はSCCがDTXの状態である場合の通知情報をそれぞれ他の通知情報と区別して単独でできるため、無線基地局装置に対してPCC及びSCCの「DTX」状態であることを個別に通知(Explicit DTX signaling)することが可能となる。
図8(B)において、PCCの4状態「NACK、NACK」、「NACK、ACK」、「ACK、NACK」、「ACK、ACK」に対して、SCCが「DTX」又は「NACK」のみからなる場合には、それぞれ“1”、“−j”、“j”、“−1”を割り当てるとともに、Ch1を選択する。一方、SCCが「ACK」のみを含む場合には、Ch2を選択するとともに、PCCが「NACK」を含む場合には“−j”、「ACK、ACK」である場合には“j”を割り当てて規定する。また、SCCが「NACK、ACK」の場合にはCh3を選択し、SCCが「ACK、NACK」の場合にはCh4を選択することにより各状態を規定することができる。
図8に示すマッピングテーブルを用いることにより、PCC及びSCCの再送応答信号の状態を詳細に規定して通知する構成とすることができる。また、SCCがDTXの場合に、LTE(Rel.8)のACK/NACK(Format 1a/1b)のマッピングテーブル(上記図4参照)と等価とすることができる。
なお、上述したマッピングテーブルにおいて、割り当てリソース数が2個又は4個の場合について説明しているが、割り当てリソース数はこれに限られない。また、割当てリソース数は様々な観点から決定することができる。例えば、割当てリソース数の決定方法の一例として、コードワード数に応じて決定することができる。
具体的には、PCCとSCCの双方が1コードワードである場合に2個のリソースを割当て(割当てリソース数2個)、PCCとSCCの一方が1コードワード、他方が2コードワードである場合に3個のリソースを割当て(割当てリソース数3個)、PCCとSCCの双方が2コードワードである場合に4個のリソースを割当てる(割当てリソース数4個)ことができる。このように、コードワード数に応じて割当てるリソース数を決定することにより、割り当てるリソース数を最低限に抑えることができる。
以下に、コードワード数に応じて割当てリソース数が制御されたマッピングテーブルの一例について、図12〜図14を参照して説明する。なお、図12はPCC及びSCCの双方が1コードワードである場合(割当てリソース数2個)を示し、図13はPCCとSCCの一方が1コードワード、他方が2コードワードである場合(割当てリソース数3個)を示し、図14はPCC及びSCCの双方が2コードワードである場合(割当てリソース数4個)を示している。
図12〜図14では、SCCがDTXの場合にPCCがLTE(Rel.8)のACK/NACK(Format 1a/1b)のマッピングテーブルと等価となるように規定している。また、少なくともPCCが1コードワードの場合に、無線基地局装置に対してPCCが「DTX」状態であることが個別に通知(Explicit DTX signaling)可能となるように、PCCの状態及びSCCの状態について、それぞれQPSKデータ変調によるビット情報及びリソース選択情報を組み合わせて規定している。
PCC及びSCCが1コードワード伝送の場合(図12参照)は、2個のリソースを割当て、PCCの再送応答信号の状態及びSCCの再送応答信号の状態を、QPSKデータ変調によるビット情報とリソース選択情報を用いて規定する。また、PCCがDTXの場合に通知される情報が単独で区別できるように設定する。
例えば、PCCが「DTX」の状態である場合に、SCCの「NACK」には“1”、「ACK」には“−1”の情報ビットを割り当てると共に、Ch2を選択する(当該情報ビットをCh2にマッピングする)。また、SCCが「DTX」又は「NACK」の状態である場合に、PCCの「NACK」には“1”、「ACK」には“−1”の情報ビットを割り当てると共に、Ch1を選択する。このように、SCCの「DTX」又は「NACK」の状態に対してそれぞれ個別に情報ビットを割当てないで規定することにより個別に通知可能な状態数を低減することができる。また、SCCが「ACK」の状態でありPCCが「DTX」でない場合には、“j”の情報ビットを割り当てると共に、PCCの「NACK」に対してCh1を選択し、PCCの「ACK」に対してCh2を選択する。なお、PCCとSCCの双方が「DTX」である場合には、全ての割り当てリソースを“0”とする。
図12に示すようにマッピングテーブルを規定することにより、SCCがDTXの場合に、LTE(Rel.8)のACK/NACK(Format 1a)のマッピングテーブル(上記図4(A)参照)と等価とすることができる。また、図12に示すように、PCCがDTXの状態である場合の通知情報を他の通知情報と区別して単独で規定することにより、無線基地局装置に対して「DTX」状態であることを単独で通知(Explicit DTX signaling)することが可能となる。
PCCとSCCの一方が1コードワード、他方が2コードワードである場合(図13参照)は、3個のリソースを割当てPCCの再送応答信号の状態及びSCCの再送応答信号の状態を、QPSKデータ変調によるビット情報とリソース選択情報を用いて規定する。
例えば、PCCが2コードワード伝送、SCCが1コードワード伝送の場合(図13(A)参照)において、PCCの4状態「NACK、NACK」、「NACK、ACK」、「ACK、NACK」、「ACK、ACK」に対して、SCCが「DTX」である場合には、それぞれ“1”、“−j”、“j”、“−1”を割り当てるとともに、Ch1を選択する。これにより、SCCがDTXの場合に、LTE(Rel.8)のACK/NACK(Format 2a)のマッピングテーブル(上記図4(B)参照)と等価とすることができる。
また、PCCが「DTX」又は「NACK」の状態である場合に、SCCの「NACK」に対して“1”、「ACK」に対して“−1”の情報ビットを割り当てると共に、Ch2を選択する。すなわち、PCCの「DTX」又は「NACK」の状態に対してはそれぞれ個別に規定せずに通知可能な状態数を低減している。
また、PCCの「NACK、ACK」、「ACK、NACK」に対して、それぞれ“−j”、“j”を割当てると共に、SCCの「NACK」にはCh3を選択し、SCCの「ACK」にはCh2を選択する。また、SCCが「DTX」以外の場合に、PCCの「ACK、ACK」に対して、Ch3を選択すると共に、SCCの「NACK」に対して“−1”を割当て、「ACK」に対して“1”を割当てる。
PCCが1コードワード伝送、SCCが2コードワード伝送の場合(図13(B)参照)、PCCが「DTX」の状態である場合に特定のCh(ここでは、Ch2)を選択し、それ以外のPCCの状態に対しては他のChを選択する。これにより、PCCがDTXの状態である場合の通知情報を他の通知情報と区別して単独で規定することができる。ここでは、PCCが「DTX」の状態である場合にCh2を選択すると共に、SCCの3状態「NACK、ACK」、「ACK、NACK」、「ACK、ACK」に対して、それぞれ“−j”、“j”、“−1”を割り当てる場合を示している。また、PCCが「DTX」の状態であり、SCCの「NACK、NACK」、「DTX」である場合には、全ての割り当てリソースを“0”として、当該サブフレームにおいて送信を行わない場合を示している。
また、SCCが「DTX」又は「NACK」の状態である場合に、PCCの「NACK」に対して“1”、「ACK」に対して“−1”の情報ビットを割り当てると共に、Ch1を選択することにより個別に通知可能な状態数を低減している。また、SCCが「NACK、ACK」、「ACK、NACK」の状態である場合には、それぞれ“−j”、“j”の情報ビットを割り当てると共に、PCCの「NACK」に対してCh3を選択し、「ACK」に対してCh1を選択する。また、SCCの「ACK、ACK」の状態である場合に、Ch3を選択すると共に、PCCの「NACK」に対して“−1”を割当て、「ACK」に対して“1”を割当てる。
PCC及びSCCの双方が2コードワードである場合(図14参照)は、4個のリソースを割当て、PCCの再送応答信号の状態及びSCCの再送応答信号の状態を、QPSKデータ変調によるビット情報とリソース選択情報を用いて規定する。
例えば、SCCが「DTX」又は「NACK」である場合にCh1を選択し、PCCの4状態「NACK、NACK」、「NACK、ACK」、「ACK、NACK」、「ACK、ACK」に対して、それぞれ“1”、“−j”、“j”、“−1”を割り当てる。これにより、SCCがDTXの場合に、LTE(Rel.8)のACK/NACK(Format 2a)のマッピングテーブル(上記図4(B)参照)と等価とすることができる。
また、SCCが「DTX」又は「NACK、NACK」以外の場合に、PCCの「DTX」、「NACK、NACK」に対してCh2を選択すると共に、SCCの「NACK、ACK」、「ACK、NACK」、「ACK、ACK」に対して、それぞれ“−j”、“j”、“−1”を割当てることにより個別に通知可能な状態数を低減している。
また、SCCが「ACK、ACK」以外の場合に、PCCの「NACK、ACK」、「ACK、NACK」、「ACK、ACK」に対して、それぞれ“−j”、“j”、“−1”を割当てると共に、SCCが「NACK、ACK」の場合にはCh3を選択し、SCCが「ACK、NACK」の場合にはCh4を選択する。また、PCCが「DTX」又は「NACK、NACK」以外の場合に、SCCの「ACK、ACK」に対して、“1”を割当て、PCCの「NACK、ACK」に対してCh4を選択し、PCCの「ACK、NACK」に対してCh3を選択し、PCCの「ACK、ACK」に対してCh2を選択する。
なお、図12〜図14で示したマッピングテーブルは一例であり、本願発明において適用可能なマッピングテーブルはこれに限られない。また、コードワード数と割当てリソース数の関係はこれに限られず、例えば、PCCとSCCの双方が1コードワードである場合に4個のリソースを割当ててもよいし(図6参照)、PCCとSCCの一方が1コードワード、他方が2コードワードである場合に2個又は4個のリソースを割当ててもよいし(図7、図8参照)。
以下に、上記実施の形態で示した無線通信方法を適用する移動端末装置及び無線基地局装置等の構成について説明する。ここでは、LTE−A方式のシステム(LTE−Aシステム)に対応する無線基地局装置及び移動端末装置を用いる場合について説明する。
まず、図9を参照しながら、移動端末装置100及び無線基地局装置200を有する移動通信システム10について説明する。図9は、本発明の一実施の形態に係る移動端末装置100及び無線基地局装置200を有する移動通信システム10の構成を説明するための図である。なお、図9に示す移動通信システム10は、例えば、LTEシステムが包含されるシステムである。また、この移動通信システム10は、IMT−Advancedと呼ばれても良いし、4Gと呼ばれても良い。
図9に示すように、移動通信システム10は、無線基地局装置200と、この無線基地局装置200と通信する複数の移動端末装置100(1001、1002、1003、・・・100n、nはn>0の整数)とを含んで構成されている。無線基地局装置200は、コアネットワーク40と接続される。移動端末装置100は、セル50において無線基地局装置200と通信を行っている。なお、コアネットワーク40には、例えば、アクセスゲートウェイ装置、無線ネットワークコントローラ(RNC)、モビリティマネジメントエンティティ(MME)等が含まれるが、これに限定されるものではない。
移動通信システム10においては、無線アクセス方式として、下りリンクについてはOFDMAが、上りリンクについてはSC−FDMAが適用される。
OFDMAは、周波数帯域を複数の狭い周波数帯域(サブキャリア)に分割し、各サブキャリアにデータをマッピングして通信を行うマルチキャリア伝送方式である。SC−FDMAは、端末毎に連続した帯域にデータをマッピングして通信を行うシングルキャリア伝送方式であり、複数の端末が互いに異なる帯域を用いることで、マルチアクセスを実現する。
ここで、LTEシステムにおける通信チャネルについて説明する。下りリンクについては、各移動端末装置100のトラヒックデータを伝送するPDSCH、および各移動端末装置にPDSCHにおけるRBの割り当て情報、データ変調方式・チャネル符号化率、再送関連情報等のL1/L2制御情報を通知するPDCCH等が用いられる。また、チャネル推定、受信品質測定等に用いられる参照信号がこれらのチャネルと共に送信される。
上りリンクについては、各移動端末装置100のトラヒックデータを伝送するPUSCH、および下り周波数スケジューリングのためのチャネル品質情報(CQI)報告、下り送信データに対するACK/NACK等のL1/L2制御情報を伝送するPUCCH等が用いられる。また、チャネル推定に用いられる復調用参照信号やチャネル品質測定に用いられるチャネル品質測定用参照信号がこれらのチャネルと共に送信される。
次に、図10を参照して、上述したマッピングテーブルを用いて、上りリンク制御情報の送信を行う移動端末装置の機能構成について説明する。
以下の説明においては、移動端末装置から上りリンクで上りリンク制御情報が送信される場合に、CAZAC符号系列の巡回シフトを用いて複数ユーザ間を直交多重し、フィードバック制御情報である再送応答信号を送信する場合について説明する。なお、以下の説明においては、2個のCCから受信した下りリンク共有チャネルに対する再送応答信号を規定して送信する場合を示すが、CCの数やフィードバック制御情報はこれに限定されない。
図10に示す移動端末装置は、送信部と、受信部とを備えている。受信部は、OFDM信号を復調するOFDM信号復調部1401と、下りリンク信号に基づいてACK/NACK/DTXを判定するACK/NACK/DTX判定部1402とを有している。送信部は、制御情報送信チャネル選択部1201と、上りリンク共有チャネル(PUSCH)処理部1000と、上りリンク制御チャネル(PUCCH)処理部1100と、SRS処理部1300と、チャネル多重部1202と、IFFT部1203と、CP付与部1204とを有している。
OFDM信号復調部1401は、下りOFDM信号を受信し復調する。すなわち、下りOFDM信号からCPを除去し、高速フーリエ変換し、BCH信号あるいは下り制御信号が割り当てられたサブキャリアを取り出し、データ復調する。複数のCCから下りOFDM信号を受信した場合には、CC毎にデータ復調する。OFDM信号復調部1401は、データ復調後の下り信号をACK/NACK/DTX判定部1402に出力する。
ACK/NACK/DTX判定部1402は、受信した下りリンク共有チャネル信号(PDSCH信号)が誤りなく受信できたか否かを判定し、下りリンク共有チャネル信号が誤りなく受信できていればACK、誤りが検出されればNACK、下りリンク共有チャネル信号が検出されなければDTXの各状態を判定結果として出力する。無線基地局装置との通信に複数CCが割り当てられている場合は、CC毎に下りリンク共有チャネル信号が誤りなく受信できたか否かを判定する。また、ACK/NACK/DTX判定部1402は、コードワード毎に上記3状態を判定する。2コードワード伝送時はコードワード毎に上記3状態を判定する。ACK/NACK/DTX判定部1402は、判定結果を送信部(ここでは、制御情報送信チャネル選択部1201)に出力する。
制御情報送信チャネル選択部1201は、フィードバック制御情報である再送応答信号を送信するチャネルを選択する。具体的には、上りリンク共有チャネル(PUSCH)に含めて送信するか、上りリンク制御チャネル(PUCCH)で送信するかを決定する。例えば、送信時のサブフレームにおいて、PUSCH信号がある場合には、上りリンク共有チャネル処理部1000に出力し、PUSCHに再送応答信号をマッピングして送信する。一方、当該サブフレームにおいて、PUSCH信号がある場合には、上りリンク制御チャネル処理部1100に出力し、PUCCHに再送応答信号をマッピングして送信する。
上りリンク共有チャネル処理部1000は、ACK/NACK/DTX判定部1402の判定結果に基づいて、再送応答信号のビットを決定する制御情報ビット決定部1006と、ACK/NACKビット系列を誤り訂正符号化するチャネル符号化部1007、送信すべきデータ系列を誤り訂正符号化するチャネル符号化部1001と、符号化後のデータ信号をデータ変調するデータ変調部1002、1008と、変調されたデータ信号と再送応答信号を時間多重する時間多重部1003と、時間多重した信号にDFT(Discrete Fourier Transform)するDFT部1004と、DFT後の信号をサブキャリアにマッピングするサブキャリアマッピング部1005とを有している。
上りリンク制御チャネル処理部1100は、再送応答信号の送信に用いる割り当てリソース及び割り当て情報を制御するチャネル選択制御部1101と、PSKデータ変調を行うPSKデータ変調部1102と、PSKデータ変調部1102で変調されたデータに巡回シフトを付与する巡回シフト部1103と、巡回シフト後の信号にブロック拡散符号でブロック拡散するブロック拡散部1104と、ブロック拡散後の信号をサブキャリアにマッピングするサブキャリアマッピング部1105とを有している。
チャネル選択制御部1101は、マッピングテーブルに基づいて、再送応答信号をマッピングするリソースの選択等を制御する。具体的には、上記図5〜図8、図12〜図14等で示したマッピングテーブルと、ACK/NACK/DTX判定部1402の判定結果に基づいて、ビット情報をマッピングするリソースを選択し、PSKデータ変調部1102、巡回シフト部1103、ブロック拡散部1104及びサブキャリアマッピング部1105に通知する。
例えば、PCC及びSCCが1コードワード、割り当てリソース数が2個、PCCの状態が「NACK」、SCCの状態が「ACK」、移動端末装置が図5(A)のマッピングテーブルを具備している場合には、チャネル選択制御部1101は、ビット情報“1”をCh2にマッピングすることを通知する。なお、移動端末装置は、マッピングテーブルを複数有し、複数のマッピングテーブルを所定の条件に応じて使い分ける構成としてもよい。
また、割り当てリソース数の決定方法は特に限定されず、あらかじめ設定しておく方法、ACK/NACK/DTX判定部1402の判定結果に基づいて移動端末装置が選択する方法又は無線通信装置からの通知により決定する方法等を用いることができる。割り当てリソース数の決定方法の一例としては、上述したようにコードワード数に応じて決定することができる。例えば、PCCとSCCの双方が1コードワードである場合に2個のリソースを割当て、PCCとSCCの一方が1コードワード、他方が2コードワードである場合に3個のリソースを割当て、PCCとSCCの双方が2コードワードである場合に4個のリソースを割当てることができる。
PSKデータ変調部1102は、マッピングテーブルに基づいてチャネル選択制御部1101から通知された情報に基づいて、位相偏移変調(PSKデータ変調)を行う。例えば、PSKデータ変調部1102において、QPSKデータ変調による2ビットのビット情報に変調する。
巡回シフト部1103は、CAZAC(Constant Amplitude Zero Auto Correlation)符号系列の巡回シフトを用いて直交多重を行う。具体的には、時間領域の信号を所定の巡回シフト量だけシフトする。なお、巡回シフト量はユーザ毎に異なり、巡回シフト番号に対応づけられている。巡回シフト部1103は、巡回シフト後の信号をブロック拡散部1104に出力する。ブロック拡散部(直交符号乗算手段)1104は、巡回シフト後の参照信号に直交符号を乗算する(ブロック拡散する)。ここで、参照信号に用いるOCC(ブロック拡散符号番号)については、上位レイヤからRRCシグナリングなどで通知しても良く、データシンボルのCSに予め関連付けられたOCCを用いても良い。ブロック拡散部1104は、ブロック拡散後の信号をサブキャリアマッピング部1105に出力する。
サブキャリアマッピング部1105は、チャネル選択制御部1101から通知された情報に基づいて、ブロック拡散後の信号をサブキャリアにマッピングする。また、サブキャリアマッピング部1105は、マッピングされた信号をチャネル多重部1202に出力する。
SRS処理部1300は、SRS信号(Sounding RS)を生成するSRS信号生成部1301と、生成されたSRS信号をサブキャリアにマッピングするサブキャリアマッピング1302とを有している。サブキャリアマッピング1302は、マッピングされた信号をチャネル多重部1202に出力する。
チャネル多重部1202は、上りリンク共有チャネル処理部1000又は上りリンク制御チャネル処理部1100からの信号と、SRS信号処理部1300からの参照信号を時間多重して、上り制御チャネル信号を含む送信信号とする。
IFFT部1203は、チャネル多重された信号をIFFTして時間領域の信号に変換する。IFFT部1203は、IFFT後の信号をCP付与部1204に出力する。CP付与部1204は、直交符号乗算後の信号にCPを付与する。そして、特定のCCの上りリンクのチャネルを用いて上り送信信号が無線通信装置に対して送信される。
次に、図11を参照して、上記図10に示した移動端末装置から送信された上りリンク制御情報を受信する無線基地局装置の機能構成について説明する。
図11に示す移動端末装置は、送信部と、受信部とを備えている。送信部は、複数のCC毎にOFDM信号を生成するOFDM信号生成部2401を有している。OFDM信号生成部2401は、他の下りリンクチャネル信号及び上りリソース割り当て情報信号を含む下り信号をサブキャリアにマッピングし、逆高速フーリエ変換(IFFT)し、CPを付加することにより、下り送信信号を生成する。
受信部は、受信信号からCPを除去するCP除去部2204と、受信信号を高速フーリエ変換(FFT)するFFT部2203と、多重された信号(PUSCH信号、PUCCH信号、SRS信号)を分離するチャネル分離部2202と、チャネル分離後の信号を処理する、上りリンク共有チャネル(PUSCH)受信部2000、上りリンク制御チャネル(PUCCH)受信部2100、SRS信号受信部2300を有している。
上りリンク共有チャネル受信部2000は、チャネル分離後の信号をデマッピングするサブキャリアデマッピング部2005と、サブキャリアデマッピング後の信号に対してIDFT(Inverse Discrete Fourier Transform)するIDFT部2004と、IDFTされたデータ信号、制御信号を分離する制御情報分離部2003と、分離されたデータ信号、制御信号をそれぞれ復調するデータ復調部2002、2007と、データ復調後の信号をチャネル復号するチャネル復号部2001、2006とを有している。
上りリンク制御チャネル受信部2100は、チャネル分離後の信号をデマッピングするサブキャリアデマッピング部2104と、サブキャリアデマッピング後の信号に対してブロック拡散符号(OCC)で逆拡散する逆ブロック拡散部2103と、逆拡散後に信号から巡回シフトを除去して対象とするユーザの信号を分離する巡回シフト分離部2102と、マッピングテーブルに基づいてリソース候補情報を制御するチャネル選択データ検出部2101とを有している。
チャネル選択データ検出部2101は、マッピングテーブルに基づいて、再送応答信号の候補情報をサブキャリアデマッピング部2104、逆ブロック拡散部2103、巡回シフト分離部2102に通知するとともに、各CCの再送応答情報を検出する。基地局装置のマッピングテーブルは、移動端末装置のマッピングテーブルと共通であればよい。
制御情報送信チャネル選択部2201は、フィードバック制御情報である再送応答信号の送信に使用されたチャネルを検出し、上りリンク共有チャネル受信部2000又は上りリンク制御チャネル受信部2100からの出力の切り替えを制御する。再送応答信号がPUSCHに含めて送信された場合には、上りリンク共有チャネル受信部2000から出力された情報を再送応答信号として出力する。また、再送応答信号がPUCCHで送信された場合、上りリンク制御チャネル受信部2100から出力された情報を再送応答信号として出力する。
SRS信号受信部2300は、チャネル分離後のSRS信号をデマッピングするサブキャリアデマッピング部2302と、サブキャリアデマッピング後のSRS信号の受信品質を測定するSRS受信品質測定部2301とを有している。
本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、上記説明における処理部の数、処理手順については適宜変更して実施することが可能である。また、図に示される要素の各々は機能を示しており、各機能ブロックがハードウエアで実現されても良く、ソフトウエアで実現されてもよい。その他、本発明の範囲を逸脱しないで適宜変更して実施することが可能である。