JP5473730B2 - 生物学的流体の濾過方法 - Google Patents
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Description
a)該流体の全量うち、50体積%以上80体積%以下の量について線速度0.20〜1.50ml/分/cm2でフィルターを通過させる工程と、
b)工程a)における該流体の線速度の値よりも低い値に線速度を変更し、該流体の残りの量について線速度0.04〜0.14ml/分/cm2でフィルターを通過させる工程と、
を備える方法を提供する。上記生物学的流体としては、血液及び血液成分を含む流体が挙げられる。生物学的流体の全量は100〜400mlの範囲の特定の量であることが好ましい。
[濾過装置]
図1に示す濾過装置50Aは、血液を収容したバッグ21と、フィルター10と、血液回収用のバッグ22とを備え、これらが上方から下方に向けてこの順序で並ぶように配置されている。フィルター10はバック21,22とチューブ25,26によって接続されており、チューブ25の途中にはロバートクランプ27およびチャンバー28が配設されている。
本実施形態に係る濾過方法は、バッグ21に収容されている血液(生物学的流体)の全量をフィルター10に供給し、血液に含まれる白血球を除去するためのものである。バッグ21内の血液量は100〜400mlの範囲の特定の量であることが好ましい。バッグ21に収容されている血液に含まれる白血球の数をN個とし、フィルター10の濾過面積をAcm2としたとき、この方法は比率N/Aが2.8×107〜2.3×108個/cm2(好ましくは8.0×107〜2.3×108個/cm2)である条件下で実施されるものであり、以下の工程a)および工程b)がこの順序で実施される。
a)バッグ21内の血液の全量うち、80体積%以下の量について線速度0.20〜1.50ml/分/cm2でフィルター10を通過させる工程。
b)工程a)における血液の線速度の値よりも低い値に線速度を変更し、バッグ21内の血液の残りの量について線速度0.04〜0.14ml/分/cm2でフィルターを通過させる工程。
本実施形態は、血液を移送する手段としてポンプを利用した濾過装置を用いる点において、第一実施形態と相違する(図5参照)。図5に示す濾過装置50Bは、血液を収容したバッグ21と、ポンプPと、フィルター10と、血液回収用のバッグ22とを備え、これらが上流側から下流側に向けてこの順序で並ぶように配置されている。この場合、フィルター10は必ずしも鉛直方向に配置しなくてもよい。
本実施形態に係る濾過方法は、バッグ21に収容されている血液(生物学的流体)の全量をポンプPでフィルター10に供給し、血液に含まれる白血球を除去するためのものである。本実施形態に係る濾過方法は、重力の代わりにポンプPを利用することの他は、第一実施形態と同様である。すなわち、バッグ21に収容されている血液(100〜400ml)に含まれる白血球の数をN個とし、フィルター10の濾過面積をAcm2としたとき、この方法は比率N/Aが2.8×107〜2.3×108個/cm2(好ましくは8.0×107〜2.3×108個/cm2)である条件下で実施されるものであり、上述の工程a)および工程b)がこの順序で実施される。
血液中の白血球濃度は、フローサイトメトリー法で行った。フローサイトメーター(BECTON DICKINSON社製 FACSCalibur)を使用し、サンプリングした血液100μL中の白血球数を、ビーズ入りLeucocountキット(日本ベクトン・ディッキンソン社)を用いて計数した。
また、残存白血球数は下記式を用いて求めた。
残存白血球数(個)=濾過後血液の白血球濃度(個/μL)×[(濾過後血液の回収重量(g)÷1.08(濾過後血液の比重))×103]
赤血球製剤(白血球数:9.6×109個)320mlをFlexRCフィルター(旭化成メディカル(株)社製、有効濾過膜面積42.2cm2)を用いて濾過した。フィルターは赤血球製剤を流す前に、線速度0.47ml/分/cm2で十分にプライミングを行った。赤血球製剤256mlを線速度1.05ml/分/cm2で濾過した後(工程a))、残りの赤血球製剤64mlを線速度0.10ml/分/cm2で濾過した(工程b))。以下、工程a)における線速度を「第1線速度」といい、工程b)における線速度を「第2線速度」という。なお、赤血球製剤の移送にはポンプを使用した。
第1線速度を0.20ml/分/cm2にした以外は実施例1と同様に濾過処理を行った。濾過時間は45.5分(30.3分+15.2分)、残存白血球数は4.3(Log WBC)個であった。比較例1に比べて濾過時間が短縮され、白血球の除去効率が向上していることが明らかとなった。
第1線速度を1.45ml/分/cm2にした以外は実施例1と同様に濾過処理を行った。濾過時間は19.4分(4.2分+15.2分)、残存白血球数は4.5(Log WBC)個であった。比較例1に比べて濾過時間が短縮され、白血球の除去効率が向上していることが明らかとなった。
第2線速度を0.13ml/分/cm2にした以外は実施例3と同様に濾過処理を行った。濾過時間は15.9分(4.2分+11.7分)、残存白血球数は5.0(Log WBC)個であった。比較例1に比べて濾過時間が短縮され、白血球の除去効率が向上していることが明らかとなった。
第2線速度を0.04ml/分/cm2にした以外は実施例3と同様に濾過処理を行った。濾過時間は42.1分(4.2分+37.9分)、残存白血球数は4.5(Log WBC)個であった。比較例1に比べて濾過時間が短縮され、白血球の除去効率が向上していることが明らかとなった。
赤血球製剤(白血球数:9.6×109個)320mlを血液バックとフィルター間の落差75cmで濾過処理を行った。初期線速0.18ml/分/cm2、平均線速度0.16ml/分/cm2、最終線速度0.14ml/分/cm2であった。濾過時間は47.4分、残存白血球数は5.2(Log WBC)個であった。
第1線速度を1.60ml/分/cm2にした以外は実施例1と同様に濾過処理を行った。濾過時間は19.0分(3.8分+15.2分)、残存白血球数は5.7(Log WBC)個であった。残存白血球数が6.0を超える結果となった。
第2線速度を0.16ml/分/cm2にした以外は実施例3と同様に濾過処理を行った。濾過時間は13.7分(4.2分+9.5分)、残存白血球数は5.3(Log WBC)個であった。白血球の除去効率が比較例1と比べて低下していることが明らかとなった。
第2線速度を0.03ml/分/cm2にした以外は実施例3と同様に濾過処理を行った。濾過時間は54.8分(4.2分+50.6分)、残存白血球数は5.3(Log WBC)個であった。比較例1に比べて濾過時間が長くなる結果となった。
第1線速度で濾過する量を288mlにした以外は実施例1と同様に濾過処理を行った。濾過時間は14.1分(6.5分+7.6分)、残存白血球数は6.0(Log WBC)個であった。白血球の除去効率が比較例1と比べて低下していることが明らかとなった。
線速度を途中で変更することなく、一定の値(0.02ml/分/cm2)とした以外は実施例1と同様に濾過処理を行った。濾過時間は379分、残存白血球数は3.9(Log WBC)個であった。
Claims (3)
- フィルターを用いた生物学的流体の濾過方法であって、
前記フィルターを通過させるべき生物学的流体の全量に含まれる白血球の数をN個とし、前記フィルターの濾過面積をAcm2としたとき、比率N/Aが2.8×107〜2.3×108個/cm2である条件下において、
a)該流体の全量うち、50体積%以上80体積%以下の量について線速度0.20〜1.50ml/分/cm2で前記フィルターを通過させる工程と、
b)工程a)における該流体の線速度の値よりも低い値に線速度を変更し、該流体の残りの量について線速度0.04〜0.14ml/分/cm2で前記フィルターを通過させる工程と、
を備える方法。 - 前記生物学的流体は、血液及び血液成分を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記生物学的流体の全量は、100〜400mlの範囲の特定の量である、請求項1又は2に記載の方法。
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