JP5470940B2 - 感熱記録媒体 - Google Patents
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Description
この記録方式では、サーマルヘッドから直接熱を伝え、加熱により記録するため、サーマルヘッドと直接接触する感熱記録媒体の表面層(一般にオーバー層又は保護層と呼ばれている)について、保護層の樹脂、滑剤、フィラー等を工夫した様々な発明が出されている。
また、医療用の感熱記録媒体においては、診断用や参照用であるため、記録の対象は人体の内臓とか骨のような構造情報又は形状情報が主体である。故に、認識される画像は元の形状情報が精確に映し出されることが重要であり、画像の純黒化、高階調性、高光沢性に優れ、濃淡とかコントラスト等の点で優れたものが期待されている。
従って、医療用途においては、従来のロイコ染料型感熱記録媒体に比べて、更に高階調性を実現するため、より高出力な記録が必要となり、感熱記録媒体の最表面とサーマルヘッドの加熱時の離型機能、滑性機能が非常に重要となってくる。
これらの要求に応えるため、様々な発明がなされているが、特に表面層に滑剤を含有させる発明が数多く出されている。滑剤としては脂肪酸の金属塩が広く知られており、中でもステアリン酸亜鉛は非常に多くの分野で使用されている。(特許文献1〜4)
そこで、保護層中に、顔料及び印画時に液体で存在する潤滑剤を含有させることにより、低濃度から高濃度までの画質や、ヘッド固着、印画後のフィルム表面の白粉の問題の解決を目指した発明が知られている。(特許文献5)
しかし、近年の医療用途では更なる高濃度、高階調性、高画質が要求され、高出力で連続印画した場合にもヘッド発熱体上でヘッド固着しないことが要求されると共に、発熱体前後の感熱記録媒体が接触する部分への溶融物(印画白粉)の付着も、高精細で高階調を必要とする分野では大きな問題となることが分かってきた。
これらの新たな課題を考慮した場合、前述した公知の脂肪酸の金属塩では、ヘッド固着に伴う固着カスの発生防止と印画白粉発生防止の両立ができないため、新たな改善が必要である。特に医療用途において重要なハーフトーン画像においても印画白粉の付着を防止できる技術に関する文献は、本発明者等の知る限り見当たらない。
即ち、上記課題は、次の1)〜6)の発明によって解決される。
1) 支持体上に少なくとも感熱記録層と最上層を有する感熱記録媒体であって、感熱記録層が結着剤、発色剤及び顕色剤を含み、最上層中に滑剤として、下記一般式(1)で表される脂肪酸の亜鉛塩を含有することを特徴とする感熱記録媒体。
(CnH2n+1COO)2−Zn(nは11〜13の整数) …(1)
2) 前記脂肪酸の亜鉛塩がn=11のラウリン酸亜鉛であることを特徴とする1)に記載の感熱記録媒体。
3) 前記最上層にパラフィンワックスを滑剤として含有することを特徴とする1)又は2)に記載の感熱記録媒体。
4) 前記最上層に無機顔料を含有し、その無機顔料の少なくとも1種が炭酸カルシウムであることを特徴とする1)〜3)の何れかに記載の感熱記録媒体。
5) 前記滑剤の体積平均粒径が1.0μm以下であることを特徴とする1)〜4)の何れかに記載の感熱記録媒体。
6) 前記無機顔料の体積平均粒径が0.3〜0.6μmであることを特徴とする1)〜5)の何れかに記載の感熱記録媒体。
本発明では、高光沢性を維持しつつ、ヘッド固着防止と印画白粉発生防止を満足させるため、最上層中に、前記一般式(1)で表される脂肪酸の亜鉛塩を滑剤として添加する。
ここで最上層とは、一般に保護層又はオーバー層と呼ばれる層であり、通常、結着剤樹脂、滑剤、顔料(フィラー)などを含有する。
脂肪酸の金属塩からなる公知の滑剤の中で、ステアリン酸亜鉛がヘッド固着を防止するのに非常に優れていることが知られている。また、より高い印画エネルギーに対しては、これらの滑剤の含有量を多くすることにより効果が上がることも一般的に知られている。
しかし、ステアリン酸の金属塩は、溶融したときに溶融物が冷却して固化し易く、印画による白粉が発生し易いことが分かってきた。この印画白粉は、一般的なファクシミリ、自動券売機、科学計測のプリンタ、POS用バーコード印刷用のプリンタなどの用途であれば大きな問題にはならないが、高精細で高階調な画像を要求される用途では、ハーフトーン画像部に影響が出てしまい、改善が必要である。
しかし、ヘッド固着防止と印画白粉発生防止は背反する事項であり、これまでの公知の技術では両立させることはできない。
上記脂肪酸の亜鉛塩の体積平均粒径は1.0μm以下の範囲が好ましい。1.0μmを超えると、表面の光沢性を低下させやすく、高光沢な画質や、高濃度を損なう傾向が見られる。一方、あまり粒径が小さくなるとヘッド固着防止効果が低下する可能性があるが、現在の微細化技術では0.01μm程度が限界であり、この程度の粒径であれば実用上の問題はない。
パラフィンワックスを用いる場合、その融点は40〜100℃が好ましく、融点が40℃未満では感熱記録媒体を高温環境下に保管した場合にブロッキングが発生したり、サーマルヘッドの加熱記録後に感熱記録媒体の表面に低融点の滑剤がブリードし、白い粉のような析出物が発生するといったような問題が発生する。また、融点が100℃を越えると、特に中間調の低いエネルギー部では溶融し難いことから、スティッキングの離型性の効果も少ないという問題がある。
また、パラフィンワックスの体積平均粒径は、前記脂肪酸の亜鉛塩と同様に、スティッキング防止効果と高光沢性を達成するため、0.01〜1.0μmの範囲が好ましい。
水系媒体で微細化する場合には、滑剤単体のみで微細化することは困難であり、公知の水溶性樹脂や界面活性剤を加えて微細化することが好ましい。特に高級脂肪酸の金属塩やアミド等は水との親和性が乏しく、更に柔らかいものが多く、微細化した際の液の安定性について問題が起こりやすい。
これらの問題に対し、分散剤や乳化剤として界面活性剤を添加することが考えられる。界面活性剤としては、アニオン系の界面活性剤の使用が考えられ、特に、他分野でも分散体の微細化のためによく使用されるスルホン酸系やカルボン酸系の界面活性剤が、分散性や液安定性の点で優れている。しかし、本発明の最上層の架橋剤としてアジリジン系化合物を用いる場合には、これらの界面活性剤が反応性を示すため、架橋剤を添加した後で、経時的に液中で架橋反応が進むことにより液が増粘したり、滑剤微粒子分散体が凝集することにより光沢性が低下する等の問題が発生する。また、カチオン系界面活性剤に関してはサーマルヘッドへの腐食性や感熱記録体のかぶりの問題が起こることが知られている。
更に特に微細化が困難であった高級脂肪酸の金属塩やアミド化合物に対してはエーテル型の界面活性剤が良好な効果を発揮し、更にはフェニルエーテル型の界面活性剤が所望の粒径に微細化するのに適していた。
これらの界面活性剤に関しては濡れ性や分散性、抑泡性、消泡性を考慮し、2種以上の界面活性剤を併用してもよい。また、微細化した際の微粒子の分散安定性を考慮して水溶性樹脂を併用してもよく、これらの水溶性樹脂としては公知の様々な樹脂が使用できる。
更に、最上層には、上記滑剤微粒子とは別に、シリコーンオイル、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、シランカップリング剤等の液状滑剤や滑性樹脂等の公知の滑剤を併用することもできる。
顔料としては、吸油量が100cc/100g以下かつ比表面積が100m2/g以上のものが好ましく、更にヘッド固着防止効果について調べたところ、炭酸カルシウムが優れていた。
また、顔料の体積平均粒径を0.3〜0.6μmにすると、表面光沢性を低下させることなく、更にヘッド固着防止効果が向上した。体積平均粒径が0.6μmを超えると、表面光沢性を低下させるばかりでなく、画像の均一性を損なう。また体積平均粒径が0.3μm未満では、表面とサーマルヘッドの密着防止、表面によるヘッドカスクリーニング効果が低下し、ヘッド固着防止効果が低下する傾向が見られる。
最上層に用いる結着剤樹脂は特に限定されない。しかし、高光沢性を維持しつつ、サーマルヘッドからの熱によるスティッキング、サーマルヘッドへの固着を出来る限り少なくするためには、樹脂自体にも高い耐熱性があることが好ましく、重合度や分子量が高い樹脂、又は架橋により耐熱性を向上させた樹脂が好ましい。
最上層の塗工方法は特に制限はなく、従来公知の方法を採用できる。
最上層の好ましい膜厚は0.1〜20μm、より好ましくは0.5〜10μmである。膜厚が薄すぎると、記録材料の保存性やヘッドマッチング等の最上層としての機能が不充分となり、厚すぎると感熱記録材料の熱感度が低下するし、コスト的にも不利である。
具体的な手段としては、隣接する下層が感熱記録層である場合は、感熱記録層に含有する発色剤、顕色剤や、更には顔料や添加剤等の粒子の体積平均粒径を0.3〜1.0μmとすることにより、高光沢性を達成できる。また感熱記録層に含まれる結着剤樹脂の比率を感熱記録層全体の30〜80重量%とし、平滑性を持たせることでも達成できる。
中間層を設ける場合、高光沢性を達成するために水溶性樹脂及び/又は水分散性樹脂が主体であることが好ましい。更に水や溶剤に対するバリヤー機能を持たせるために架橋剤を併用することが望ましい。
中間層の塗工方法には特に制限はなく、従来公知の方法を採用できる。
中間層の膜厚は0.1〜20μmが好ましく、0.5〜10μmがより好ましい。中間層が薄すぎると、光沢性、耐水、耐溶剤性の機能が不充分となり、厚すぎると感熱記録材料の熱感度が低下するし、コスト的にも不利である。
本発明の感熱記録層には公知の種々の発色剤を使用できるが、ロイコ染料が最も一般的である。
ロイコ染料は電子供与性を示す化合物であり、単独で又は2種以上混合して用いられるが、それ自体無色又は淡色の染料前駆体である。その例としては、トリフェニルメタンフタリド系、トリアリルメタン系、フルオラン系、フェノチジアン系、チオフルオラン系、キサンテン系、インドフタリル系、スピロピラン系、アザフタリド系、クロメノピラゾール系、メチン系、ローダミンアニリノラクタム系、ローダミンラクタム系、キナゾリン系、ジアザキサンテン系、ビスラクトン系等のロイコ化合物が挙げられる。特に好ましいのはフルオラン系及びフタリド系のロイコ染料であり、その具体例としては、以下に示すようなものが挙げられるが、これらに限られるものではない。
その例としては、下記一般式(2)で表される黒発色ロイコ染料〔ロイコ染料(2)〕に加えて、赤発色ロイコ染料及び/又は橙発色ロイコ染料、更に近赤外発色ロイコ染料を、それぞれ1種類以上混合して用いる。即ち、ロイコ染料を3種類以上混合し、必要に応じて4〜6種類混合する。なお、赤発色ロイコ染料、橙発色ロイコ染料、近赤外発色ロイコ染料とは、加熱して発色する色調が、各色の吸収波長領域を示すものを言う。上記各ロイコ染料を併用する理由は、ロイコ染料(2)を用いて得られる発色体には、可視域において2つの吸収帯がみられるが、450〜600nm付近と650〜700nm付近にみられる吸収スペクトルの谷部分を埋めることにより、可視域の吸収を銀塩のようにフラットにするためである。
上記各染料の混合比率としては、高濃度、色調調整、保存性の観点から、吸収の大きい黒発色ロイコ染料を多くすることが好ましく、ロイコ染料(2)の含有量を全ロイコ染料含有量の40〜80重量%の範囲とし、赤発色ロイコ染料、橙発色ロイコ染料、近赤外発色ロイコ染料をそれぞれ10〜30重量%とすることが好ましい。ロイコ染料(2)の含有量が80重量%より多いと画像部の黒色化が難しくなり、40重量%より少ないと最高濃度が確保することが難しくなる。
本発明の感熱記録層には、顕色剤として、加熱時に発色剤と反応してこれを発色させる種々の電子受容性物質が用いられる。例えば発色剤が前記ロイコ染料の場合には、以下に示すようなフェノール性物質、有機又は無機酸性物質あるいはそれらエステルや塩などが用いられる。
没食子酸、サリチル酸、3−イソプロピルサリチル酸、3−シクロへキシルサリチル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸、3,5−ジ−α−メチルベンジルサリチル酸、4,4′−イソプロピリデンジフェノール、1,1′−イノプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、4,4′−イソプロピリデンビス(2,6−ジブロモフェノール)、4,4′−イソプロピリデンビス(2,6−ジクロロフェノール)、4,4′−イソプロピリデンビス(2−メチルフェノール)、4,4′−イソプロピリデンビス(2,6−ジメチルフェノール)、4,4′−イソプロピリデンビス(2−tert−ブチルフェノール)、4,4′−sec−ブチリデンジフェノール、4,4′−シクロへキシリデンビスフェノール、4,4′−シクロへキシリデンビス(2−メチルフェノール)、4−tert−ブチルフェノール、4−フェニルフェノール、4−ヒドロキシジフェノキシド、α−ナフトール、β−ナフトール、3,5−キシレノール、チモール、メチル−4−ヒドロキシベンゾエート、4−ヒドロキシアセトフェノン、ノボラック型フェノール樹脂、2,2′−チオビス(4,6−ジクロロフェノール)、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ピロガロール、フロログリシン、フロログリシンカルボン酸、4−tert−オクチルカテコール、2,2′−メチレンビス(4−クロロフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2−ジヒドロキシジフェニル、p−ヒドロキシ安息香酸エチル、p−ヒドロキシ安息香酸プロピル、p−ヒドロキシ安息香酸ブチル、p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−p−クロロベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−o−クロロベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−p−メチルベンジル、p−ヒドロキシ安息香酸−n−オクチル、安息香酸、サリチル酸亜鉛、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸、2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸亜鉛、4−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−クロロジフェニルスルホン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルフィド、2−ヒドロキシ−p−トルイル酸、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸亜鉛、3,5−ジ−tert−ブチルサリチル酸スズ、酒石酸、シュウ酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、ステアリン酸、4−ヒドロキシフタル酸、ホウ酸、チオ尿素誘導体、4−ヒドロキシチオフェノール誘導体、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸エチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸−n−プロピル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸−m−ブチル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸フェニル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)酢酸フェネチル、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)酢酸−n−プロピル、1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオキサへプタン、1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3−オキサヘプタン、4−ヒドロキシフタル酸ジメチル、4−ヒドロキシ−4′−メトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−エトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−プロポキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−イソブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−tert−ブトキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−ベンジロキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−フェノキシジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−(m−メチルベンジロキシ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−(p−メチルベンジロキシ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−(o−メチルベンジロキシ)ジフェニルスルホン、4−ヒドロキシ−4′−(p−クロロベンジロキシ)ジフェニルスルホンなど。
ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子の他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン/酢酸ビニル共重合体のエマルジョンやスチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックス等。
また、これらの結着剤と界面活性剤、架橋剤、補助剤などを併用してもよい。結着剤と反応する架橋剤を併用することにより、支持体との接着性、耐水性、耐溶剤性が向上する。架橋剤としては慣用の様々なものが使用できる。
フィラーとしては、例えば、炭酸カルシウム、シリカ、酸化亜鉛、酸化チタン、水酸化アルミニウム、水酸化亜鉛、硫酸バリウム、クレー、タルク、表面処理されたカルシウムやシリカ等の無機系微粉末の他、尿素−ホルマリン樹脂、スチレン/メタクリル酸共重合体、ポリスチレン樹脂等の有機系の微粉末を挙げることができる。
熱可融性物質としては、例えば、高級脂肪酸又はそのエステル、アミド、金属塩の他、各種ワックス類、芳香族カルボン酸とアミンとの縮合物、安息香酸フェニルエステル、高級直鎖グリコール、3,4−エポキシ−ヘキサヒドロフタル酸ジアルキル、高級ケトン、p−ベンジルビフェニル、その他の熱可融性有機化合物等の50〜200℃の程度の融点を持つものが挙げられる。
感熱記録層の塗工方法は、特に制限はなく、従来公知の方法を採用できる。
感熱記録層の好ましい厚みは1〜30μm、より好ましくは3〜20μmである。厚みが薄すぎると画像濃度が十分でなくなるし、厚すぎると記録材料の熱感度が低下したり、地肌濃度がかぶったりする上に、コスト的にも不利である。
これらの中で反射画像の用途での画質のコントラストを考慮すると、不透明性、白色度が高いものが好ましい。また表面の光沢性、印画の再現性、高精彩性等を考慮すると支持体表面が平滑であり光沢性が高いものが好ましい。
透過型の感熱記録媒体の場合には、透明支持体を用いる必要がある。透明支持体の具体例としては、三酢酸セルロース等のセルロース誘導体、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン、ポリスチレンからなるもの、あるいはこれらを貼り合わせたフィルム等が挙げられるが、これに限られるものではない。好ましいのはポリプロピレン樹脂を主体としたもの(例えば合成紙)である。
また、一般的にスーパーカレンダー等を用いて感熱記録媒体を平滑化することにより、光沢性や高感度化の品質を向上させているが、前記表面光沢度の条件を満たす支持体を用いることにより、これらの工程を省いて簡略化できるという効果も得られる。
また、感熱記録層塗布液を塗布したときの接着性向上のため、支持体の少なくとも片面を、コロナ放電処理、酸化反応処理(クロム酸等)、エッチング処理等により表面改質することができる。
また、医療分野での用途に関しては、取り扱い性等から厚さ50〜250μm程度のポリプロピレン主体の合成紙が使いやすい。
帯電防止機能を付与するための帯電防止剤としては多種多様なものが知られているが、バック層の帯電防止機能としては、表面抵抗値1010Ωcm以下が必要である。
この程度の導電性を付与できる帯電防止剤としては、大きく分けて界面活性剤を用いるもの、導電性ポリマーを用いるもの、導電性金属酸化物を用いるものがある。
まず、界面活性剤を用いるものは現在の帯電防止剤の大半を占めている。これら界面活性剤はアニオン系、カチオン系、ノニオン系、両性の4種類に分けられるが、帯電防止剤としてはカチオン系、あるいは両性の界面活性剤が制電性、耐久性の点で優れている。これらの界面活性剤タイプのものは比較的安価であり、種類も豊富でまた性能的にも良いものがあるが、界面活性剤自体の水分の吸着によって導電性を実現しているものが多いため、湿度の影響を受けやすく、低湿下での制電性は低下する傾向にある。
この導電性ポリマーは導電性金属酸化物と同様、水分による導電性機能ではないため、低湿下でも導電性機能を示す。また、有機高分子や電子供与体によっても違うが、導電機能を非常に高くすることが可能であり、薄い膜でも十分な帯電防止機能を付与することができる。
導電性金属酸化物としては、例えばSnO2、In2O3、ZnO、TiO2、MgO、Al2O3、BaO、MoO3等の単体、あるいはこれらにP、Sb、Sn、Zn等を加えた複合酸化物などが挙げられる。これらの導電性金属酸化物は着色している物が多く、また透明性を損なうため、使用量はできる限り少ないことが好ましい。そのため、導電性金属酸化物と界面活性剤や導電性ポリマー等を併用しても良い。
また帯電防止剤の微粉末は細かいほど優れた透明性を有し、高い帯電防止効果を示す。透明性の点からは、帯電防止剤の体積平均粒径を0.2μm以下とすることが望ましい。
帯電防止剤の配合割合は、バック層の材料1重量部中、0.05〜0.9重量部程度、好ましくは0.1〜0.5重量部がよい。0.05重量部より少ないと十分な帯電防止機能を発揮できない。また0.9重量部より多いと、支持体と接着させる機能が十分でない場合がある。
これらのフィラーは、密着防止の点から体積平均粒径6〜25μmのものが好ましく、更に球状のフィラーが効率的に表面に凸部を構成できるために好ましい。
その例としては、ホスフェートファイバー、チタン酸カリウム、針状水酸化マグネシウム、ウィスカー、タルク、マイカ、ガラスビーズフレーク、炭酸カルシウム、板状炭カル、水酸化アルミニウム、シリカ、クレー、カオリン、タルク、焼成クレー、ハイドロタルイサイト等の球状の無機フィラー、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、尿素−ホルマリン樹脂、シリコーン樹脂、ポリメタクリル酸メチルアクリレート樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリエステル、ポリカーボネートなどの縮合ポリマー等の球状の有機フィラーが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の感熱記録媒体を用いて画像を形成するには、加熱手段を用意し、文字及び/又は形状情報に基づいて感熱記録媒体を加熱すればよい。該加熱手段に用いられるものとしては、熱ペン、サーマルヘッド、レーザー加熱等があり、特に限定されないが、本発明の感熱記録媒体は、特に医療画像等の高精細かつ高階調な画像を印画するのに適していること、及び装置のコスト、出力スピード、コンパクト化の観点からサーマルヘッドを用いることが最も好ましい。
また、画像の階調性が重要視される医療用用途の場合、パルス制御方式や電圧制御方式を採用してもよい。
まず、次のようにして〔A液〕ロイコ染料分散液及び〔B液〕顕色剤分散液を調製し、これを用いて〔C液〕感熱記録層塗布液を調製した。
〔A液〕染料分散液
下記の配合物を、体積平均粒径が1.5μm以下となるように磁性ボールミルで粉砕、分散して、染料分散液を調製した。
・2−アリニノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン 20部
・変性ポリビニルアルコール水溶液 20部
(クラレKポリマーKL−318 固形分10%)
・水 60部
〔B液〕顕色剤分散液
下記の配合物を、体積平均粒径が0.8μm以下になるように磁性ボールミルで粉砕、分散して、顕色剤分散液を作成した。
・4−ヒドロキシ−4′−イソプロポキシジフェニルスルホン 12部
・シリカ(水沢化学製 P−603) 4部
・ステアリン酸アミド 4部
・変性ポリビニルアルコール水溶液 20部
(クラレKポリマーKL−318 固形分10%)
・水 60部
〔C液〕感熱記録層塗布液
下記の配合物を混合攪拌して、感熱記録層塗布液を調製した。
・[A液]染料分散液 12.5部
・[B液]顕色剤分散液 62.5部
・変性ポリビニルアルコール水溶液 25部
(クラレKポリマーKL−318 固形分10%)
次に、上記[C液]を、厚さ170μmの合成紙上(Nanya製 PX170 表面光沢度60%)にワイヤーバーを用いて塗工し、70℃の温度に保持したドライヤーに3分間通して乾燥し、厚さ8.5g/m2の感熱記録層(表面光沢度25%)を形成した。
〔D液〕顔料分散液
下記の配合物を磁性ボールミルで粉砕、分散して、体積平均粒径0.3μmの染料分散液を調製した。
・顔料:水酸化アルミニウム(H43M) 5部
・変性ポリビニルアルコール水溶液 5部
(クラレKポリマーKL−318 固形分10%)
・水 17.5部
〔E液〕滑剤分散液
下記の配合物を磁性ボールミルで粉砕、分散して、体積平均粒径1.9μmの滑剤分散液を調製した。
・滑剤:ミリスチン酸亜鉛(n=13)(パウダーベースM 日油化学製) 30部
・アニオン系界面活性剤(Newcol 290M日本乳化剤) 3部
・変性ポリビニルアルコール水溶液 30部
(クラレKポリマーKL−318 固形分10%)
・水 177部
〔F液〕最上層塗布液
下記の配合物を混合攪拌して、最上層塗布液を調製した。
・変性ポリビニルアルコール水溶液 10部
(クラレKポリマーKL−318 固形分10%)
・〔D液〕顔料分散液(体積平均粒径0.3μm) 2.75部
・〔E液〕滑剤分散液(体積平均粒径1.9μm) 2.4部
・ポリアミドエピクロルヒドリン(紙力剤WS−525 25%) 0.8部
・水 5.15部
次に、〔F液〕を、先に合成紙上に形成した感熱記録層の上に、ワイヤーバーを用いて塗工し、70℃の温度に保持したドライヤーに3分間通して乾燥し、3g/m2の最上層を形成して、実施例1の感熱記録媒体を得た。
最上層塗布液を下記〔G液〕に変えた点以外は、全て実施例1と同様にして、感熱記録層及び最上層を形成し、比較例1の感熱記録媒体を得た。
〔G液〕最上層塗布液
下記の配合物を混合攪拌して、最上層塗布液を調製した。
・変性ポリビニルアルコール 10部
(クラレKポリマーKL−318 固形分10%)
・〔D液〕顔料分散液(体積平均粒径0.25μm) 2.75部
・滑剤:ステアリン酸亜鉛(n=17)分散体 0.75部
(F930 固形分40% 中京油脂製 体積平均粒径0.9μm)
・ポリアミドエピクロルヒドリン(紙力剤WS−525 固形分25%) 0.8部
・水 5.15部
〔E液〕のミリスチン酸亜鉛を湿式合成のラウリン酸亜鉛(n=11) ジンクラウネートGP(日油化学製)に変え、体積平均粒径2.1μmの滑剤分散液〔J−1液〕を調製した。
この〔J−1液〕を用いて下記〔K−1液〕を調製した点以外は、全て実施例1と同様にして、感熱記録層及び最上層を形成し、実施例2の感熱記録媒体を得た。
〔K−1液〕最上層塗布液
・変性ポリビニルアルコール水溶液 10部
(クラレKポリマーKL−318 固形分10%)
・〔D液〕顔料分散液(体積平均粒径0.25μm) 2.75部
・〔J−1液〕滑剤:ラウリン酸亜鉛分散液(体積平均粒径2.1μm) 2.4部
・ポリアミドエピクロルヒドリン(紙力剤WS525 固形分25%) 0.8部
・水 5.15部
〔E液〕のミリスチン酸亜鉛を乾式合成のラウリン酸亜鉛(n=11) ジンクラウネートGP(日油化学製)に変え、体積平均粒径2.1μmの滑剤分散液〔J−2液〕を調製した。
この〔J−2液〕を用い、下記〔K−2液〕を調製した点以外は、全て実施例1と同様にして、感熱記録層及び最上層を形成し、実施例3の感熱記録媒体を得た。
〔K−2液〕最上層塗布液
・変性ポリビニルアルコール水溶液 10部
(クラレKポリマーKL−318 固形分10%)
・〔D液〕顔料分散液(体積平均粒径0.25μm) 2.75部
・〔J−2液〕滑剤分散液(体積平均粒径2.1μm) 2.4部
・ポリアミドエピクロルヒドリン(紙力剤WS525 固形分25%) 0.8部
・水 5.15部
〔D液〕の水酸化アルミニウムを炭酸カルシウム(ブリリアント15、白石工業製)に変え、体積平均粒径0.3μmの〔L液〕顔料分散液を調製した。
この〔L液〕を用い、下記〔N液〕を調製した点以外は、全て実施例3と同様にして、感熱記録層及び最上層を形成し、実施例4の感熱記録媒体を得た。
〔N液〕最上層塗布液
・変性ポリビニルアルコール水溶液 10部
(クラレKポリマーKL−318 固形分10%)
・〔L液〕顔料:炭酸カルシウム分散液(体積平均粒径0.2μm) 2.75部
・〔J−2液〕滑剤:ラウリン酸亜鉛分散液(体積平均粒径2.1μm) 2.4部
・ポリアミドエピクロルヒドリン(紙力剤WS525 固形分25%) 0.8部
・水 5.15部
〔N液〕にパラフィンワックス(融点54℃、体積平均粒径0.9μm 固形分30%)を添加して、下記〔O液〕を調製した点以外は、全て実施例4と同様にして、感熱記録層及び最上層を形成し、実施例5の感熱記録媒体を得た。
〔O液〕最上層塗布液
・変性ポリビニルアルコール水溶液 10部
(クラレKポリマーKL−318 固形分10%)
・〔L液〕顔料:炭酸カルシウム分散液(体積平均粒径0.2μm) 2.75部
・〔J−2液〕滑剤:ラウリン酸亜鉛分散液(体積平均粒径2.1μm) 2.4部
・パラフィンワックス水分散体(中京油脂製 融点54℃) 0.167部
・ポリアミドエピクロルヒドリン(紙力剤WS525 固形分25%) 0.8部
・水 5.15部
〔N液〕にパラフィンワックス(融点54℃、体積平均粒径0.9μm 固形分30%)を添加して、下記〔O液〕を調製した点以外は、全て実施例4と同様にして、感熱記録層及び最上層を形成し、実施例5の感熱記録媒体を得た。
〔O液〕最上層塗布液
・変性ポリビニルアルコール水溶液 10部
(クラレKポリマーKL−318 固形分10%)
・〔L液〕顔料:炭酸カルシウム分散液(体積平均粒径0.2μm) 2.75部
・〔J−2液〕滑剤:ラウリン酸亜鉛分散液(体積平均粒径1.1μm) 2.4部
・パラフィンワックス水分散体(中京油脂製 融点54℃) 0.167部
・ポリアミドエピクロルヒドリン(紙力剤WS525 固形分25%) 0.8部
・水 5.15部
〔J−2液〕の体積平均粒径を0.7μmに変えて、下記〔P液〕滑剤分散液を調製した。
この〔P液〕を用い、下記〔Q液〕を調製した点以外は、全て実施例5と同様にして、感熱記録層及び最上層を形成し、実施例6の感熱記録媒体を得た。
〔Q液〕最上層塗布液
・変性ポリビニルアルコール水溶液 10部
(クラレKポリマーKL−318 固形分10%)
・〔L液〕顔料:炭酸カルシウム分散液(体積平均粒径0.2μm) 2.75部
・〔P液〕滑剤:ラウリン酸亜鉛分散液(体積平均粒径0.7μm) 2.4部
・パラフィンワックス水分散体(中京油脂製 融点54℃) 0.167部
・ポリアミドエピクロルヒドリン(紙力剤WS525 固形分25%) 0.8部
・水 5.15部
〔L液〕の体積平均粒径を0.35μmに変えて、下記〔R液〕顔料分散液を調製した。
この〔R液〕を用い、下記〔S液〕を調製した点以外は、全て実施例6と同様にして、感熱記録層及び最上層を形成し、実施例7の感熱記録媒体を得た。
〔S液〕最上層塗布液
・変性ポリビニルアルコール水溶液 10部
(クラレKポリマーKL−318 固形分10%)
・〔R液〕顔料:炭酸カルシウム分散液(体積平均粒径0.35μm) 2.75部
・〔P液〕滑剤:ラウリン酸亜鉛分散液(体積平均粒径0.7μm) 2.4部
・パラフィンワックス水分散体(中京油脂製 融点54℃) 0.167部
・ポリアミドエピクロルヒドリン(紙力剤WS525 固形分25%) 0.8部
・水 5.15部
〔L液〕の体積平均粒径を0.35μmに変えて、下記〔R液〕顔料分散液を調製した。
この〔R液〕を用い、下記〔S液〕を調製した点以外は、全て実施例6と同様にして、感熱記録層及び最上層を形成し、実施例7の感熱記録媒体を得た。
〔S液〕最上層塗布液
・変性ポリビニルアルコール水溶液 10部
(クラレKポリマーKL−318 固形分10%)
・〔R液〕顔料:炭酸カルシウム分散液(体積平均粒径0.65μm) 2.75部
・〔P液〕滑剤:ラウリン酸亜鉛分散液(体積平均粒径0.7μm) 2.4部
・パラフィンワックス水分散体(中京油脂製 融点54℃) 0.167部
・ポリアミドエピクロルヒドリン(紙力剤WS525 固形分25%) 0.8部
・水 5.15部
(1)ヘッド固着カス
解像度300dpiの階調ヘッドを搭載したエネルギー可変のhorizon(コドニクス社製)を用いて、幅方向でエネルギーが+20%、+10%、std.、−10%、−20%、−40%の印画パターンを作成し、A4サイズで連続50枚印画した。印画率40〜80%程度のハーフトーンを試験前後に印画し、画像への影響を目視で判定した。評価基準は次のとおりである。
5:エネルギーが+20%以下で前後のハーフトーン画像に全く変化なし。
4:エネルギーが+20%の部分はハーフトーン画像濃度に少し変化が見えるが、
−20%〜+10%の部分の前後のハーフトーン画像に全く変化なし。
3:エネルギーが+10%の部分はハーフトーン画像濃度に変化が見えるが、
−20%〜std.の部分の前後のハーフトーン画像に全く変化なし。
2:エネルギーがstd.の部分はハーフトーン画像濃度に少し変化が見えるが、
−20%〜−10%部分の前後のハーフトーン画像に全く変化なし。
1:エネルギーがstd.〜+20%の部分でハーフトーンの画像がかすれる。
解像度300dpiの階調ヘッドを搭載したエネルギー可変のhorizon(コドニクス社製)を用いて、幅方向でエネルギーが+20%、+10%、std.、−10%、−20%、−40%の6水準の印画パターンを作成し、A4サイズで連続50枚印画した。印画率40〜80%程度のハーフトーンを試験前後に印画して、サーマルヘッド及び画像への影響を目視で判定した。評価基準は次のとおりである。
5:発熱体後方、サーマルヘッドノーズ部に白粉付着がなく画像への影響もない。
4:一部のエネルギー部でわずかに、発熱体後方及びサーマルヘッドノーズ部に
白粉付着が観察される。画像も一部のみわずかに影響が見られる。
3:6水準のうち2〜3水準のエネルギー部で、わずかに発熱体後方及びサーマル
ヘッドノーズ部に白粉付着観察され、画像にもわずかに影響が見られる。
2:6水準のうち2〜3水準のエネルギー部で、発熱体後方及びサーマルヘッド
ノーズ部に明らかに白粉付着観察され、像にもはっきりと影響が見られる。
1:全てのエネルギー部で白粉が大量に観察され画像にはっきりと影響が見える。
解像度300dpiの階調ヘッドを搭載したエネルギー可変のhorizon(コドニクス社製)を用いて、流れ方向に階調を印画するパターンで印画し、画像への影響を目視で判定した。評価基準は次のとおりである。
5:スティック発生なし。
4:スティックラインがわずかに見えるが、印画長さは問題ない。
3:スティックラインが見えるが、印画長さは問題ない。
2:スティックラインがはっきりと見え、画像長さも短い。
1:スティックラインがはっきりと見え、画像長さが非常に短い
日本電色工業製 光沢度計 Model VG−2000 75°を用いて、印画前と、std.エネルギーで印画した後のDmax部をそれぞれ測定した。数値が大きいほど光沢性が高い。
Claims (6)
- 支持体上に少なくとも感熱記録層と最上層を有する感熱記録媒体であって、感熱記録層が結着剤、発色剤及び顕色剤を含み、最上層中に滑剤として、下記一般式(1)で表される脂肪酸の亜鉛塩を含有することを特徴とする感熱記録媒体。
(CnH2n+1COO)2−Zn(nは11〜13の整数) …(1) - 前記脂肪酸の亜鉛塩がn=11のラウリン酸亜鉛であることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録媒体。
- 前記最上層にパラフィンワックスを滑剤として含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の感熱記録媒体。
- 前記最上層に無機顔料を含有し、その無機顔料の少なくとも1種が炭酸カルシウムであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の感熱記録媒体。
- 前記滑剤の体積平均粒径が1.0μm以下であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の感熱記録媒体。
- 前記無機顔料の体積平均粒径が0.3〜0.6μmであることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の感熱記録媒体。
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