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JP5450866B1 - 包装容器 - Google Patents

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JP5450866B1
JP5450866B1 JP2013082030A JP2013082030A JP5450866B1 JP 5450866 B1 JP5450866 B1 JP 5450866B1 JP 2013082030 A JP2013082030 A JP 2013082030A JP 2013082030 A JP2013082030 A JP 2013082030A JP 5450866 B1 JP5450866 B1 JP 5450866B1
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Abstract

【課題】積み重ねられた容器を分離する際の容器同士の密着を防止すると共に、易開封性を損なうことなく開封できる包装容器を提供する。
【解決手段】側部11a及び底部11bを有する収容部11と、側部11aの上端フランジ部12とを備え、収容部11及びフランジ部12は、剥離可能多層シート成形され、フランジ部12に蓋材20を固着することで封止される包装容器であって、側部11aの上部に、周方向に沿って側部11aの上端よりも外周側に突出する突出部15と、平坦部16とを設けフランジ部12及び突出部15よりも下方の側部11aの全周に亘って剥離部18を設けると共に、平坦部16の上端に剥離開始部18aを設け、蓋材20の開封に伴って、剥離開始部18aから下端までの平坦部16を剥離した後、側部11aの全周を剥離することで剥離部18を蓋材20と一体に剥離することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、上端が開口した収容部とフランジ部とを備え、フランジ部に蓋材を固着することにより、収容部の開口が封止される包装容器に関する。
食品等を包装する包装体は、主に食品等の収容物を収容する包装容器と蓋材とを備え、収容物の保存性を高める観点及び収容物の漏れ(液漏れ)を防止する観点等から、両者の間には高い密封性が求められる。その一方で、容器内に収容された収容物の取り出しを円滑に行う観点から、蓋材の易開封性が求められており、この相反する特性を同時に具備すべく様々な提案がなされている。
密封性と易開封性とを具備する包装容器として、特許文献1に記載のように、図10に示すものが公知である。図示の包装容器100は、詳細には、剥離可能に設けられた内層110及び基材層120を有する多層シートから型形成されて、側部及び底部を有し、側部の上端が開口した有低筒状の収容部130と、側部の上端から外径側へ張り出したフランジ部140とを備え、フランジ部140に蓋材150を固着することにより側部の上端開口が封止される。側部の内層110には、全周に亘って延びる分離部160が設けられ(図10(b)参照)、蓋材150の開封に伴って、内層110のうち分離部160よりも上側の領域が、蓋材150と一緒に基材層120から剥離する。以上の構成とすることで蓋材150の開封時に易開封性を損なうことなく密封性を高め、しかも開封時における収容物の飛散を効果的に防止しうる包装容器100を提供している。
一方、包装容器が製造された際には、複数の容器が積み重ねられた状態で出荷される。容器に収容物を収容する際には、積み重ねられた状態の容器を個別に分離して、各容器に収容物を収容する。その際に、これらの容器が密着していると、分離性が悪く、複数個の容器を一度に分離することがある。そこで、容器が積み重ねられた際に、このような密着を防止するために、図11に示すように、包装容器200の側部210の上方に段差部220aを介して拡径部220を設けることが、特許文献2等で知られている。
特許第4091101号公報 実用新案登録第3155778号公報
ところで、図12に示すように、特許文献1に記載の包装容器100において、蓋材150の開封時には、包装容器100のフランジ部140の開封開始部から、開封を開始(図12(a)の矢印P1)する。詳しくは、蓋材150の開封に伴って、内層110を基材層120から剥離し、容器100の側部において、矢印P2の方向に剥離を進める。このとき、内層110の剥離は、側壁に沿って下方(図12(b)の矢印P2)に進行すると共に、側壁の周方向に剥離領域を広げながら、徐々に剥離を進める。その際には、容器の剥離領域は平坦であるため、蓋材150の開封に必要な力は均一な力でよい。
しかしながら、図13に示すように、容器200の側部210に、積み重ねられる容器200の分離時の密着を防止するための拡径部220が形成されている場合には、蓋材230の開封に伴って、内層240を基材層250から剥離する際に、容器200の拡径部220を超えて開封するために、より強い力を必要とする。詳しくは、図13(a)に示すように、矢印P3の方向に蓋材230の開封を開始すると、内層240は、矢印P4の方向に剥離が進行する。しかし、図13(b)に示すように蓋材230の開封が進行すると、内層240が基材層250から徐々に剥離していくが、容器200内側の段差部220bにおいては、剥離にかかる力が容器200の側部210の周方向に分散されてしまう。そのため、内側の段差部220bを越えて、矢印P5の方向に内層240の剥離を進めるためには、より強い力を必要とする。このように、拡径部220を有する容器200においては、蓋材230の開封時に、内側の段差部220bを越えて内層240を剥離する際には、より強い力を加える必要があるため、内側の段差部220bを越えて内層240を剥離する際の衝撃によって、収容物をこぼしてしまうおそれがある。
そこで、本発明は、上記の事情に鑑みて、積み重ねられた容器を分離する際の容器同士の密着を防止すると共に、易開封性を損なうことなく開封できる包装容器を提供することを技術的課題とする。
上記課題を解決するための本発明の包装容器は、側部及び底部を有し、側部の上端が開口した収容部と、側部の上端から外周側に張り出したフランジ部とを備え、収容部及びフランジ部は、剥離可能に設けられた内層及び基材層を有する多層シートで形成されたものであり、フランジ部の内層に蓋材を固着することにより側部の上端開口が封止される包装容器であって、側部の上部に、側部の周方向に沿っ、側部の上端よりも外周側に突出して形成されてフランジ部と平行な水平部と水平部の外周側の端部から上方に起立する起立部とを有し、側部の内側に段差を形成すると共に積み重ね状態から分離する際の密着を防止する突出部と、突出部が形成されない平坦部とを設けフランジ部、及び突出部よりも下方の側部の全周に亘って、内層が基材層から剥離する剥離部を設けると共に、平坦部の上端に側部の剥離が開始する剥離開始部を設け、蓋材の開封に伴って、剥離開始部から剥離部の下端までの平坦部を剥離した後、側部の周方向に剥離することで、剥離部蓋材と一体に剥離することを特徴とする。
このような構成によれば、容器の側部の上部の一部に、側部の上端よりも外周側に突出して水平部と起立部とを有する突出部を形成したため、容器を積み重ねた際に、突出部の水平部が、下方の容器のフランジ部と係合することによって容器同士の密着を防止することができる。また、内層が基材層から剥離する剥離部の剥離開始部を、平坦部の上端に設けたため、蓋材の開封時に、剥離開始部から徐々に剥離領域を広げていくことができる。さらに、剥離部の剥離は、剥離開始部から剥離部の下端までの平坦部を剥離した後、側部の周方向に剥離することで、側部の全周の内層を剥離するため、剥離開始部から剥離部の下端までは、側部の内側の段差を越えて剥離することがない。そのため、容易に蓋材の開封を行うことができると共に、強い力を加えることなく蓋材の開封を進めることができる。
また、参考例として、剥離部を、側部の突出部が形成されない領域に形成することが好ましい。これによって、突出部に形成される段差を超えることなく、内層の剥離を行うことができるため、蓋材の開封時に、容易に剥離部の全領域を剥離することができるため、強い力を加えることなく開封を行うことができる。
さらに、側部の全周に亘る内層に剥離部を分離するための分離部を設けてもよい。これによって、内層の一部を分離して剥離することができるため、内層と基材層とを同じ大きさのシートで形成することができるため、容器の製造が容易となる。ところで、分離部は、例えば切り欠き加工を行うことによって形成できるが、容器に段差を有していると、その部分についての加工が困難となる。そこで、分離部は、側部の突出部が形成されない領域に形成することがより好ましい。
また、分離部は、突出部よりも下方に形成してもよい。これによって、側部の平坦な領域に分離部が形成されるため、分離部の加工が容易となる。また、分離部によって形成される剥離部が平坦な領域を含むため、蓋材の開封時には、徐々に内層を基材層から剥離していくことができる。
以上のように、本発明によれば、積み重ねられた容器を分離する際の容器同士の密着を防止すると共に、易開封性を損なうことなく開封できる包装容器を提供することが可能となる。
参考例にかかる包装容器を上方から見た平面図である。 図1のA−A線による断面図である。 複数の容器を積み重ねた状態の図1のB−B線による断面図を示す。 (a)は、蓋材の開封開始時を概念的に示す拡大断面図であり、(b)は、蓋材の開封が進行した時点を概念的に示す拡大断面図である。 内層の剥離が進行する状態を概念的に示す要部拡大図である。 本発明の他の参考例にかかる包装容器を示す平面図である。 本発明の実施形態にかかる包装容器を示す平面図である。 本発明の他の実施形態にかかる包装容器を示す断面図である。 本発明の他の実施形態にかかる包装容器を示す断面図である。 (a)は、従来の包装容器を概念的に示す断面図である。(b)は、容器の平面図である。 従来の拡径部を有する容器を示す側面図である。 (a)及び(b)は、図10に示す従来の包装容器において、内層の剥離が進行する状態を概念的に示す要部拡大図である。 (a)及び(b)は、図11に示す従来の拡径部を有する包装容器において、内層の剥離が進行する状態を概念的に示す要部拡大図である。
以下、本発明にかかる包装容器の参考例及び一実施形態を各図面に基づいて説明する。
図1及び図2は、主にゼリー等の収容物の包装に供される包装体1の一例を示すものである。同図に示す包装体1は、包装容器10(以下、簡略化して「容器」ともいう)と、該容器10の開口を封止する蓋材20とで構成される。
容器10は、側部11a及び底部11bを有し、側部11aの上端が開口した収容部11と、側部11aの上端から外周側に張り出し、その上面に蓋材20が固着されるフランジ部12とを備える。収容部11(容器10)の形状は任意であり、真円状、楕円状、矩形状、多角形状等とされるが、本参考例では、断面真円状を呈する。この容器10は、剥離可能に設けられた内層13及び基材層14を有する多層シートを真空成形等することによって得られる型成形品である。
側部11aの上方には、側部11aの上端よりも外周側に突出する突出部15が、側部11aの全周に対して不連続に形成される。突出部15は、フランジ部12と平行な水平部15aと、突出部15の端部から上方に起立する起立部15bとを有する(図2参照)。ここで、突出部15は、積み重ねられた複数の容器10を分離する際に、互いに密着することを防止するために設けられる。本参考例においては、図1に示すように、突出部15は、周方向に沿って等間隔に4箇所形成される。なお、突出部15が形成されない領域である平坦部16は、側部11aがそのままフランジ部12に向けて上方に延長される。
ここで、起立部15bは径方向内側に向かって傾斜しており、フランジ部12の内径側の端部は、水平部15aの径方向外側の端部よりも内側に位置する(図2参照)。そのため、図3に示すように、複数の容器10が積み重ねられた状態では、突出部15の水平部15aとフランジ部12とが係合する。よって、容器10が積み重ねられた状態であっても、上下の容器10が嵌まり込むことがなく、各容器10を分離する際の密着を防止できる。
また、図1に示すように、側部11a及びフランジ部12の内層13には、収容部11(側部11a)の内壁に沿って延びる分離部17が形成され、この分離部17によって、内層13が2つの領域に区画される。すなわち、容器10の端部と分離部17とによって囲まれる領域の内側は、後述する蓋材20の開封時に、蓋材20と一体に基材層14から剥離する剥離部18であり、剥離部18の外側の領域は、基材層14から剥離しない非剥離部19である(図2の拡大図を参照)。本参考例においては、分離部17は、図1に示すように、フランジ部12の外周端部から所定間隔を空けた2条の分離部17が、フランジ部12を横断して収容部11の側部11aに沿って延び、収容部11内に収容される収容物の上面Sよりも下方において合流するように形成される。これによって、収容部11の開口側の領域からフランジ部12に亘って剥離部18が形成される。このとき、剥離部18及び側部11aの剥離が開始される剥離開始部18aは、突出部15が形成されない平坦部16に形成される。また、剥離部18を分離する分離部17についても、側部11aの平坦部16に形成される。
なお、図2の拡大図からも明らかなように、本参考例では、分離部17を基材層14に至って形成しているが、蓋材20の開封時に、分離部17の形成部位で剥離部18と非剥離部19とが分離可能であれば、分離部17は、内層13と基材層14との界面に至って形成しても良いし、内層13の厚み範囲内で形成しても良い。
参考例においては、上述のように、フランジ部12にも剥離部18が形成される。フランジ部12の剥離部18は、図1に示すように、側部11aの平坦部16に連続しており、フランジ部12を径方向に横断する分離部17によって区画される領域である。そのため、フランジ部12の剥離部18は、剥離開始部18aを介して側部11aの剥離部18と連続する。また、フランジ部12の剥離部18は、後述するように、蓋材20の掴み部21に対応した位置でもあり、蓋材20の開封時には、蓋材20と一体に基材層14から剥離する。
ここで、本発明にかかる容器10においては、内層13の一部である剥離部18が蓋材20の開封時に蓋材20と一体に基材層14から剥離するため(詳細は後述)、容器10の成形に用いるための多層シートの内層13と基材層14とは、容易に剥離可能(イージーピール可能)な固着力でもって相互に固着している必要がある。一方、容器10単体の状態等において、両層13、14は、剥離することなく良好な密着態様で相互に固着している必要がある。かかる要求特性や材料コストを考慮して、本実施形態の容器10の成形に用いる多層シートは、ポリエチレン(より厳密には、低密度ポリエチレン)と、ポリプロピレンを主体とし、これにポリエチレンを所定量混合した混合樹脂(例えば、ポリプロピレン100重量部に対して、ポリエチレンを5〜20重量部混合した混合樹脂)とを共押出することにより、内層13をポリエチレン製、また基材層14を上記の混合樹脂製としたものである。各層13、14の厚みは用途等に応じて任意に調整されるが、例えば、内層13の厚みは10〜50μm程度とされる一方、基材層14の厚みは数百μm程度とされる。
上記のように、基材層14を形成する樹脂材料として、内層13と同種の樹脂材料(ポリエチレン)を所定量混合した混合樹脂を用いることにより、基材層14からの内層13の剥離性、換言すると両層13、14間の固着力をシート成形時にコントロールすることができる。また、容器10成形時のドローダウン(シートの垂れ)を緩和あるいは防止することができる。
そして、このようにして得られた多層シートを加熱装置で軟化させ、軟化した多層シートを真空引きして型に沿わせて変形させると所定形状の容器10が得られる(真空成形)。容器10を型成形した後、側部11aの内層13に分離部17を形成することにより、図1に示す容器10が完成する。なお、分離部17の形成手段に特段の限定はなく、カッター、刃型、レーザー等を用いて切込み状に形成することができる他、サンドブラスト、ショットブラスト等のブラスト加工を対応する部分に施して、当該対応する部分を薄肉化することによって形成することもできる。また、分離部17は、内層13に対して連続的に形成してもよく、断続的(ミシン目状)に形成してもよい。本参考例においては、分離部17は、容器10の側部11aの突出部15が形成されない領域(平坦部16)に形成されるため、加工が容易である。
なお、真空成形のみならず、圧空(圧縮空気)を供給することによって多層シートを型に沿わせて変形させる、いわゆる圧空成形や、真空引きと圧空供給とを併用して多層シートを型に沿わせて変形させる、いわゆる真空圧空成形によって容器10を成形することも可能である。また、この容器10は、所定態様の分離部17を設けた多層シートを真空成形、圧空成形等することによっても得られる。
一方、蓋材20は、その周方向一部領域に、容器10のフランジ部12の外周縁よりも半径方向外側に突出した舌片状の掴み部21が設けられている点を除き、概ねフランジ部12の外周縁に沿った形状をなす。この蓋材20は、ポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエチレンテレフタレート系樹脂などをフィルム状に成形したものであり、要求特性に応じて単層、複層が選択される。蓋材20には、酸化アルミニウム等の金属酸化物、アルミ箔等のガスバリア等が設けられる場合もある。
容器10の収容部11内に収容物を充填した後、フランジ部12の内層13に対して、上記の蓋材20をヒートシールすると、図1に示す包装体1が完成する。このとき、蓋材20は、掴み部21がフランジ部12の剥離部18に対応する位置に配置される。なお、蓋材20は、フランジ部12の剥離部18においては、内層13を基材層14から剥離するのに要する剥離力よりも強固な固着力であって、かつ非剥離部19において蓋材20とフランジ部12の内層13とが剥離可能な固着力をもってフランジ部12の内層13に固着される。これによって、蓋材20の開封時には、フランジ部12の内層13を蓋材20に固着した状態で、分離部17によって区画される剥離部18を確実に剥離しながら開封することができる。
以上の構成からなる包装体1において、蓋材20の開封は以下に示す態様で行われる。まず、図4(a)に示すように、蓋材20の掴み部21を把持して、矢印の方向に引き上げると、上述のように、蓋材20には、フランジ部12の剥離部18が固着されているため、フランジ部12において、内層13に設けた分離部17(図1参照)で剥離部18と非剥離部19とが分離し、以後、分離部17での非剥離部19からの分離を伴いながら、蓋材20と一体に内層13(剥離部18)が基材層14から剥離する。蓋材20の開封がある程度進行すると、図4(b)に示すように、剥離開始部18aを超えて剥離が進行し、側部11aの平坦部16において、内層13が基材層14から剥離する。ここで、剥離部18は蓋材20に固着されるため、開封に伴って蓋材20と一体に剥離する。
このとき、図示例からも明らかなように、フランジ部12の剥離部18における内層13の基材層14からの剥離は、蓋材20の開封と同時進行するのに対し、側部11aの剥離部18における基材層14からの剥離は、剥離開始部18aより始まり、蓋材20の開封よりも遅れる形で徐々に進行する。ここで、側部11aの剥離部18は、平坦部16に形成されており、段差を超えることはなく徐々に剥離を進行することができるため、均一な力で開封することができる。また、このとき、収容物は、蓋材20が容器10からある程度剥離した時点で初めて外部に露出することとなる。このように、本参考例にかかる容器10では、側部11aの剥離部18が、漏れ防止部として機能するため、蓋材20の開封時における収容物の飛散が効果的に防止される。
蓋材20の開封がさらに進行すると、図5に示すように、剥離開始部18aを超えて剥離が進行する。この際には、側部11aにおいても、内層13に設けた分離部17で剥離部18と非剥離部19とが分離し、内層13(剥離部18)が基材層14から剥離する。こうして、蓋材20に固着した内層13が、剥離部18の下端まで剥離すると、剥離部18は、容器10の側部11aから分離する。このとき、蓋材20は、フランジ部12に沿って内層13との剥離(開封)が進行しており、フランジ部12の全周において剥離することにより、容器10と蓋材20とが完全に分離して開封が完了する。なお、このとき、蓋材20には、容器10から分離した剥離部18が固着された状態となる。
以上のように、本参考例にかかる包装容器10においては、側部11aの上方に突出部15が形成されるため、複数の容器10が積み重ねられたとしても、容器10同士の密着を防止して、確実に分離することができる。また、容器10の側部11aには、突出部15が形成されない領域としての平坦部16が形成されて、平坦部16には、容器10の蓋材20の開封時に剥離される剥離部18において、容器10の側部11aにおける剥離開始部18aが設けられる。そのため、従来の容器の開封と同様に、蓋材20の開封時における内層13の剥離の際には、段差部を越えることなく、徐々に剥離を進めることができる(図5に矢印で示す)。よって、均一な力で蓋材20の開封を行うことができる。
また、本参考例の包装容器10においては、側部11aに形成される剥離部18を、フランジ部12から剥離開始部18aを介して側部11a下方に至る、平坦部16の領域のみに形成した。そのため、蓋材20の開封時における内容物の飛散を防止できると共に、開封途中で剥離部18の剥離を完了することができるため、開封にかかる力を少なくすることができる。また、剥離部18を形成する分離部17の加工も容易に行うことができる。
なお、本発明にかかる包装容器10においては、種々の別形態を採用することができる。上記の参考例においては、容器の側部の上方に突出部を4箇所形成したが、これに限ることはなく、3箇所、6箇所、8箇所等任意の複数個所に形成することができる。また、突出部と平坦部との周方向の各領域は、均等に形成することに限ることはなく、いずれかの領域を広くしてもよい。さらに、例えば、複数の突出部を形成し、その周方向の形成位置を、容器ごとに異ならせて配置してもよい。
また、図6に示すように、容器30の側部31の一部に平坦部32を形成し、平坦部32以外の領域すべてを突出部33としてもよい。この場合も、上記参考例と同様に、容器の端部と分離部34とによって囲われる剥離部35が、平坦部32に形成されるため、蓋材の開封時には、剥離部35が、突出部33の段差を超えて剥離されることはないため、均一な力で開封を進めることが可能となる。
さらに、容器に形成される分離部は、平坦部のみに形成したが、これに限ることはない。本実施形態においては、図7に示すように、容器40の側部41に形成される突出部42よりも下方であって、側部41の全周に亘って分離部43を環状に形成する。これによって、分離部43の上方が剥離部44を構成し、図示しない蓋材と共に環状の剥離部44が剥離される。このとき、剥離部44は、図示しない蓋材に形成される掴み部に対応する位置である平坦部45の上端の剥離開始部45aから剥離が開始される。その際に、剥離部44は、平坦部45において分離部43まで剥離されて、側部41の周方向に剥離が進行する。このとき、剥離部44を周方向に剥離する際に、突出部42においても剥離が進行するが、側部41周方向には、一方に向けてのみ剥離が進行する。そのため、突出部42において剥離にかかる力が分散することはないため、側部41の周方向に沿って、徐々に剥離を進行させることができ、一度に大きな力を必要とすることはない。
また、このとき、容器に形成される分離部は、側部の上端からの距離が等しい環状に限ることはない。図8に示すように、容器50の側部51に形成する分離部52を、剥離開始部53に対応する位置においては、側部51の上端からの距離を長くして、蓋材54の剥離方向に向けて、側部51の上端からの距離が漸次短くなるように、上方に傾斜させて形成してもよい。これによって、蓋材54の開封にしたがって、側部51からの剥離領域が狭くなるため、開封にかかる力を漸次小さくすることができる。
なお、上記の実施形態においては、内層に分離部を形成することによって、蓋材の開封時に剥離される剥離部を形成したが、これに限ることはない。図9に示すように、容器60の側部61に、剥離部62のみからなる内層63を形成してもよい。これによって、蓋材64の開封時には、剥離部62の剥離の際に、分離部における剥離部と非剥離部との分離にかかる力が不要であるため、開封にかかる力をより少なくすることができる。
以上に述べてきた実施形態において、容器の側部に形成される突出部の個数、剥離部の形状、分離部材の形成位置、及び非剥離部の有無等について、それぞれの態様を組み合わせることができる。これによって、製造される容器について、多くのバリエーションを採用することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加え得ることは勿論である。
本発明にかかる包装容器に収容される収容物は、ゼリーに限ることはなく、豆腐、心太、茶碗蒸し等の液体含有量が多い食品を収容してもよい。また、米飯等電子レンジ等で加熱して食されるような加熱食品を包装する包装容器などとしても好適に用いることができる。さらに、食品に限らず種々の収容物を収容することができる。
10 包装容器
11 収容部
11a 側部
11b 底部
12 フランジ部
13 内層
14 基材層
15 突出部
16 平坦部
18 剥離部
18a 剥離開始部
20 蓋材

Claims (3)

  1. 側部及び底部を有し、前記側部の上端が開口した収容部と、前記側部の上端から外周側に張り出したフランジ部とを備え、前記収容部及び前記フランジ部は、剥離可能に設けられた内層及び基材層を有する多層シートで形成されたものであり、前記フランジ部の内層に蓋材を固着することにより前記側部の上端開口が封止される包装容器であって、
    前記側部の上部に、該側部の周方向に沿っ、前記側部の上端よりも外周側に突出して形成されて前記フランジ部と平行な水平部と該水平部の外周側の端部から上方に起立する起立部とを有し、前記側部の内側に段差を形成すると共に積み重ね状態から分離する際の密着を防止する突出部と、該突出部が形成されない平坦部とを設け
    前記フランジ部、及び前記突出部よりも下方の前記側部の全周に亘って、前記内層が前記基材層から剥離する剥離部を設けると共に、
    前記平坦部の上端に、前記側部の剥離が開始する剥離開始部を設け、
    前記蓋材の開封に伴って、前記剥離開始部から前記剥離部の下端までの前記平坦部を剥離した後、前記側部の周方向に剥離することで、記剥離部前記蓋材と一体に剥離することを特徴とする包装容器。
  2. 前記側部の全周に亘る内層に、前記剥離部を分離するための分離部を設けたことを特徴とする請求項1に記載の包装容器。
  3. 前記分離部を、前記突出部よりも下方に形成したことを特徴とする請求項に記載の包装容器。
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