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JP5439180B2 - 油脂組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、大豆油等の原料特有の不快な臭い、保存時の戻り臭、および加熱調理時の加熱臭が抑制された油脂組成物に関する。
植物油は、精製した直後は問題のない風味でも、光や熱等によって劣化し、風味上問題になる。一般的には、フラックス油、エゴマ油等のαリノレン酸を多く含む油脂は、安定性が低く、風味劣化しやすいため、食用としての用途は限られる。
しかし、αリノレン酸が多くない油脂でも、風味上、問題となる場合がある。特に、大豆油およびコーン油等は、「原料特有の不快な臭い」(大豆油の「青臭さ」、コーン油の「穀物の様な臭い」)が問題となる場合がある。従って、これらの「原料特有の不快な臭い」の改善が求められている。
また、大豆油は、劣化の初期の段階に特有の「戻り臭」が発生することから、風味上の面で使用を制限されることがある。コーン油、パーム油についても、劣化の初期の段階に特有の「戻り臭」が発生することから、風味上の面で使用を制限されることがある。「戻り臭」とは、油の劣化過程の初期段階で、過酸化物価がほとんど上昇していない段階において発生する異臭のことである。特に、大豆油においてはこの戻り臭が発生しやすく、その臭いも独特の「青豆臭」を発する。戻り臭の発生の大きな要因として光の影響がある。このため、プラスチック製の透明容器に収容した大豆油は、戻り臭の発生が常に大きな問題とされてきた。一方、パーム油の「戻り臭」は、冷暗所に保管していても発生するため、大豆油同様に使用量を制限される。また、パーム油は、精製油として輸入されることが多いが、その間に「戻り臭」等により風味劣化を起こすので、再精製を行い、風味を改善して製品化している。従って、これらの「戻り臭」の改善が求められている。
また、高温に加熱された多量の食用油脂に食材を投入して行う加熱調理、すなわち揚げ物調理では、熱や水分、被調理品の成分等によって、油に様々な劣化が生じる。油の加熱による劣化としては、トリグリセリドから脂肪酸が遊離する加水分解反応や、酸化反応における二次生成物である様々なケトンやアルデヒド等の化合物の発生があり、これらの化合物が空気中に揮散し、異臭や刺激臭の原因となっている。このような物質の中には、所謂「油酔い」の原因と考えられるものも含まれており、調理する者の食欲減退を引き起こし、揚げ物調理を行う意欲を失わせることにもつながっている。これらの加熱調理時における油の加熱による劣化は、「加熱臭」と呼ばれている。特に、大豆油は、使用頻度が多いことから、「加熱臭」が問題となることがある。従って、これらの「加熱臭」の改善が求められている。
これを解消するものとして、例えば、特許文献1には大豆油に菜種油を添加して、大豆油の戻り臭や加熱調理時に発生する加熱臭を低減させた大豆・菜種配合油が開示されている。
また、ハーブエキスと焙煎ゴマ油等の香味油とを添加して、ハーブエキスの匂いと香味油の好ましい香り風味とでマスキングすることが通常に行われている(例えば、特許文献2)。
特開平10−191885号公報 特許平02−189394号公報
しかしながら、特許文献1では、大豆油の青臭さや戻り臭は、低減されているが十分でない。また、特許文献2では、油脂中に2〜6%の焙煎ゴマ油を添加しているので、調理品にゴマ風味がつき、汎用性は低い。例えば、ゴマ油の生風味がついた大豆油をドレッシングに入れると、ゴマ風味がするドレッシングとなり、用途が限定される。また、フライ調理でも常にフライ調理品(天ぷら等)にゴマ風味がつくため、フライ調理品本来の風味を損ねることになる等、汎用性に欠けることになる。
このように、焙煎ゴマ油等の香味油を添加し、この香味油の風味を付与することで、大豆油等の油脂が有する原料特有の不快な臭いや、戻り臭、加熱臭等を抑制することは行われているが、添加した香味油の風味を付与することなく、青臭さや戻り臭、加熱臭を抑制することは検討されていない。
以上の課題に鑑み、本発明の目的は、大豆油、コーン油、パーム系油脂、フラックス油、エゴマ油等の油脂に焙煎ゴマ油等の焙煎油を添加しても添加した焙煎油の生風味が実質的にせず、また、大豆油、コーン油、パーム系油脂、フラックス油、エゴマ油等の油脂が有する原料特有の不快な臭い(例えば、大豆油での青臭さ)や、戻り臭、加熱臭が抑制された油脂組成物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ね検討した結果、大豆油、コーン油、パーム系油脂、フラックス油、エゴマ油等の油脂中に焙煎油を極微量添加することで、添加した焙煎油の風味がせず、また、大豆油等の油脂が有する原料特有の不快な臭いや、戻り臭が抑制されるという知見を得、本発明を完成するに至った。より具体的には、本発明は以下のようなものを提供する。
(1) 臭気を有する油脂と、脱臭工程を経て製造された焙煎油と、を含有する油脂組成物であって、該油脂組成物中の前記焙煎油の含有量が、前記臭気を有する油脂自体が有する臭気を実質的に抑制し、かつ、前記焙煎油の風味を実質的に感じない量である油脂組成物。
発明者の鋭意研究の成果により、焙煎油は、芳香がしない濃度でも臭いを抑制する効果があることを見出した。焙煎油を大豆油、コーン油、パーム系油脂、フラックス油、エゴマ油等の臭気を有する油脂に含有させることにより、臭気の発生が抑制される。また、その含有量は、大豆油、コーン油、パーム系油脂、フラックス油、エゴマ油等の油脂が有する臭気を実質的に抑制し、かつ、焙煎油の風味を実質的に感じない量であるので、焙煎油の芳香や風味が強すぎて油脂組成物の使用用途が限定されることがない。焙煎油は臭気を有する油脂の戻り臭等を抑制するが、特に、大豆油のように原料特有の不快な臭いがして、かつ、劣化したときに不快な臭いが増す度合いが大きい油脂に対する臭いの抑制に優れる。
ここで、臭気とは、油脂自体が有する原料特有の不快な臭い、例えば、大豆油の「青臭さ」、油脂をしばらく置いておくと油脂自体はそれほど劣化していないもの(過酸化物価5程度)でも出てくる不快な臭いである「戻り臭」、および油脂を加熱したときに発生する刺激臭である「加熱臭」を意味する。また、「油脂自体が有する臭気を実質的に抑制し、かつ、焙煎油の風味を実質的に感じない量」とは、用いる油脂と焙煎油との組み合わせによって適宜決定されるが、本発明においては、通常用いられる焙煎油の含有量に比して、その含有量が極めて低いことを特徴としている。なお、「油脂自体が有する臭気を実質的に抑制」、とは、例えば、後述する実施例の官能検査において、パネル20名中、11名以上、好ましくは15名以上が、油脂自体が有する臭気を感じないと評価した場合である。「焙煎油の風味を実質的に感じない」とは、例えば、後述する実施例の官能検査において、パネル20名中、11名以上、好ましくは15名以上が、焙煎油の風味を感じないと評価した場合である。
(2) 前記脱臭工程を経て製造された焙煎油は、脱臭焙煎ゴマ油、脱臭焙煎大豆油および脱臭焙煎菜種油からなる群から選ばれる1種または2種以上である(1)に記載の油脂組成物。
焙煎油は、香ばしい香りと個性的な風味が特徴であるが、戻り臭等の臭気を微量で効果的に抑制できるので好ましい。脱臭工程を経ていない通常の焙煎油(未脱臭焙煎油)を、臭気を有する油脂に含有させる場合、その添加量が微量であるため、製造時において、精密な添加・混合精度が必要になる。一方、脱臭工程を経て製造された焙煎油(脱臭焙煎油)は、脱臭工程を経ていない通常の焙煎油(未脱臭焙煎油)に比べて風味がまろやかであるため、脱臭工程を経て製造された焙煎油(脱臭焙煎油)を、臭気を有する油脂に含有させる場合、その添加量の自由度が高くなり、製造時において、高い添加・混合精度を必要としない。従って、臭気を有する油脂に含有させる焙煎油として、脱臭工程を経て製造された焙煎油(脱臭焙煎油)を使用すると、製造時における添加・混合精度の誤差による品質のバラツキがより少なくなるため、品質がより安定したものを製造することができる。
本明細書において、「脱臭焙煎ゴマ油」とは、詳細は後述するが、未脱臭焙煎ゴマ油を脱臭したものである。「脱臭焙煎ゴマ油」は、必要に応じて通常の油脂の精製工程で行われている脱ガム、脱酸、水洗、脱色等の処理を行うこともできる。
本明細書において、「脱臭焙煎大豆油」とは、詳細は後述するが、未脱臭焙煎大豆油を脱臭したものである。「脱臭焙煎大豆油」は、必要に応じて通常の油脂の精製工程で行われている脱ガム、脱酸、水洗、脱色等の処理を行うことができる。
本明細書において、「脱臭焙煎菜種油」とは、詳細は後述するが、未脱臭焙煎菜種油を脱臭したものである。「脱臭焙煎菜種油」は、必要に応じて通常の油脂の精製工程で行われている脱ガム、脱酸、水洗、脱色等の処理を行うことができる。
(3) 前記焙煎油が前記脱臭焙煎ゴマ油を含むものである場合、前記臭気を有する油脂に相当する量に対して、前記脱臭焙煎ゴマ油を、質量割合で10〜10000ppm含んでなる、(1)または(2)に記載の油脂組成物。
(4) 前記焙煎油が前記脱臭焙煎大豆油を含むものである場合、前記臭気を有する油脂に相当する量に対して、前記脱臭焙煎大豆油を、質量割合で100〜100000ppm含んでなる、(1)から(2)のいずれかに記載の油脂組成物。
(5) 前記焙煎油が前記脱臭焙煎菜種油を含むものである場合、前記臭気を有する油脂に相当する量に対して、前記脱臭焙煎菜種油を、質量割合で100〜100000ppm含んでなる、(1)から(2)のいずれかに記載の油脂組成物。
(6) 前記臭気を有する油脂は、大豆油、大豆油のエステル交換油、大豆油を含む混合油のエステル交換油、コーン油、コーン油のエステル交換油、コーン油を含む混合油のエステル交換油、パーム系油脂、パーム系油脂のエステル交換油、パーム系油脂を含む混合油のエステル交換油、フラックス油、フラックス油のエステル交換油、フラックス油を含む混合油のエステル交換油、エゴマ油、エゴマ油のエステル交換油、エゴマ油を含む混合油のエステル交換油からなる群から選ばれる1種または2種以上である(1)から(5)のいずれかに記載の油脂組成物。
大豆油、コーン油、パーム系油脂、フラックス油、エゴマ油等の油脂が有する戻り臭等の臭気は、大豆油、コーン油、パーム系油脂、フラックス油、エゴマ油等の油脂に(3)から(5)に記載した僅かな量を含有させることで抑制することができる。このため、本発明の油脂組成物は、含有させた焙煎油の風味がせず、様々な用途に使用することができる。
(7) (1)から(6)のいずれか1項に記載の油脂組成物を使用した加工品であって、該加工品が、油ちょう食品、炒め物、可塑性油脂組成物、油脂コーティング食品、起泡性水中油型乳化物、コーヒークリーム、フラワーペースト、冷菓または焼き菓子である加工品。
上記(1)から(6)いずれかに記載の油脂組成物は、原料特有の不快な臭い、例えば、大豆油における青臭さや、戻り臭および加熱調理時の加熱臭が抑制され、かつ、含有させた焙煎油の生風味がしないので、この油脂組成物を使用した油ちょう食品等の加工品は、原料特有の不快な臭いや焙煎油風味が付与されることがない。そのため、加工品として用いても、また、炒め料理、焼き料理、フライ調理等の調理に用いても、原料特有の不快な臭いや戻り臭、加熱臭が抑制された加工品本来の風味が得られる。
(8) 臭気を有する油脂を含有する油脂組成物中に、脱臭工程を経て製造された焙煎油を含有させることにより、前記臭気を有する油脂自体が有する臭気と前記焙煎油の風味を同時に抑制する方法。
脱臭工程を経て製造された焙煎油は芳香や風味(香味ともいう)に優れるので、上記のように、この焙煎油を大豆油、コーン油、パーム系油脂、フラックス油、エゴマ油等の油脂に自己臭抑制剤として微量含有させることにより、油脂自体が有する青臭さ、戻り臭、および加熱臭等の臭気を実質的に抑制し、かつ、焙煎油の風味を実質的に感じないという効果を奏する。このため、油脂自体が有する臭気、および焙煎油の風味を同時に抑制する方法として有用である。
(9) 臭気を有する油脂と、未脱臭焙煎ゴマ油とを含有する油脂組成物であって、該油脂組成物中の前記未脱臭焙煎ゴマ油の含有量が、前記臭気を有する油脂に相当する量に対して、質量割合で2〜2500ppmである油脂組成物。臭気を有する油脂:大豆油、大豆油のエステル交換油、大豆油を含む混合油のエステル交換油、コーン油、コーン油のエステル交換油、コーン油を含む混合油のエステル交換油、パーム系油脂、パーム系油脂のエステル交換油、パーム系油脂を含む混合油のエステル交換油、フラックス油、フラックス油のエステル交換油、フラックス油を含む混合油のエステル交換油、エゴマ油、エゴマ油のエステル交換油、エゴマ油を含む混合油のエステル交換油からなる群から選ばれる1種または2種以上。
本明細書において、「未脱臭焙煎ゴマ油」とは、詳細は後述するが、ゴマを焙煎し、圧搾により搾油したものであり、脱臭処理を行っていないものである。「未脱臭焙煎ゴマ油」は、必要に応じて搾油後、沈殿物の除去、脱ガム、脱酸、乾燥等の処理を行うこともできる。
(10) 臭気を有する油脂と、未脱臭焙煎大豆油とを含有する油脂組成物であって、該油脂組成物中の前記未脱臭焙煎大豆油の含有量が、前記臭気を有する油脂に相当する量に対して、質量割合で25〜5000ppmである油脂組成物。臭気を有する油脂:大豆油、大豆油のエステル交換油、大豆油を含む混合油のエステル交換油、コーン油、コーン油のエステル交換油、コーン油を含む混合油のエステル交換油、パーム系油脂、パーム系油脂のエステル交換油、パーム系油脂を含む混合油のエステル交換油、フラックス油、フラックス油のエステル交換油、フラックス油を含む混合油のエステル交換油、エゴマ油、エゴマ油のエステル交換油、エゴマ油を含む混合油のエステル交換油からなる群から選ばれる1種または2種以上。
本明細書において、「未脱臭焙煎大豆油」とは、詳細は後述するが、大豆を焙煎し、圧搾により搾油したものであり、脱臭処理を行っていないものである。「未脱臭焙煎大豆油」は、必要に応じて搾油後、沈殿物の除去、脱ガム、脱酸、乾燥等の処理を行うこともできる。
(11) 臭気を有する油脂と、未脱臭焙煎菜種油とを含有する油脂組成物であって、該油脂組成物中の前記未脱臭焙煎菜種油の含有量が、前記臭気を有する油脂に相当する量に対して、質量割合で25〜50000ppmである油脂組成物。臭気を有する油脂:大豆油、大豆油のエステル交換油、大豆油を含む混合油のエステル交換油、コーン油、コーン油のエステル交換油、コーン油を含む混合油のエステル交換油、パーム系油脂、パーム系油脂のエステル交換油、パーム系油脂を含む混合油のエステル交換油、フラックス油、フラックス油のエステル交換油、フラックス油を含む混合油のエステル交換油、エゴマ油、エゴマ油のエステル交換油、エゴマ油を含む混合油のエステル交換油からなる群から選ばれる1種または2種以上。
本明細書において、「未脱臭焙煎菜種油」とは、詳細は後述するが、菜種を焙煎し、圧搾により搾油したものであり、脱臭処理を行っていないものである。「未脱臭焙煎菜種油」は、必要に応じて搾油後、沈殿物の除去、脱ガム、脱酸、乾燥等の処理を行うこともできる。
大豆油、コーン油、パーム系油脂、フラックス油、エゴマ油等の油脂が有する戻り臭等の臭気は、大豆油、コーン油、パーム系油脂、フラックス油、エゴマ油等の油脂に(9)から(11)に記載した僅かな量を含有させることで抑制することができる。このため、本発明の油脂組成物は、含有させた焙煎油の風味がせず、様々な用途に使用することができる。
(12) (9)から(11)のいずれか1項に記載の油脂組成物を使用した加工品であって、該加工品が、油ちょう食品、炒め物、可塑性油脂組成物、油脂コーティング食品、起泡性水中油型乳化物、コーヒークリーム、フラワーペースト、冷菓または焼き菓子である加工品。
(13) 臭気を有する油脂を含有する油脂組成物中に、前記臭気を有する油脂に相当する量に対して、質量割合で2〜2500ppmの未脱臭焙煎ゴマ油を含有させることにより、前記臭気を有する油脂自体が有する臭気と前記未脱臭焙煎ゴマ油の風味を同時に抑制する方法。臭気を有する油脂:大豆油、大豆油のエステル交換油、大豆油を含む混合油のエステル交換油、コーン油、コーン油のエステル交換油、コーン油を含む混合油のエステル交換油、パーム系油脂、パーム系油脂のエステル交換油、パーム系油脂を含む混合油のエステル交換油、フラックス油、フラックス油のエステル交換油、フラックス油を含む混合油のエステル交換油、エゴマ油、エゴマ油のエステル交換油、エゴマ油を含む混合油のエステル交換油からなる群から選ばれる1種または2種以上。
(14) 臭気を有する油脂を含有する油脂組成物中に、前記臭気を有する油脂に相当する量に対して、質量割合で25〜50000ppmの未脱臭焙煎菜種油を含有させすることにより、前記臭気を有する油脂自体が有する臭気と前記未脱臭焙煎菜種油の風味を同時に抑制する方法。臭気を有する油脂:大豆油、大豆油のエステル交換油、大豆油を含む混合油のエステル交換油、コーン油、コーン油のエステル交換油、コーン油を含む混合油のエステル交換油、パーム系油脂、パーム系油脂のエステル交換油、パーム系油脂を含む混合油のエステル交換油、フラックス油、フラックス油のエステル交換油、フラックス油を含む混合油のエステル交換油、エゴマ油、エゴマ油のエステル交換油、エゴマ油を含む混合油のエステル交換油からなる群から選ばれる1種または2種以上。
(15) 臭気を有する油脂を含有する油脂組成物中に、前記臭気を有する油脂に相当する量に対して、質量割合で25〜5000ppmの未脱臭焙煎大豆油を含有させることにより、前記臭気を有する油脂自体が有する臭気と前記未脱臭焙煎大豆油の風味を同時に抑制する方法。臭気を有する油脂:大豆油、大豆油のエステル交換油、大豆油を含む混合油のエステル交換油、コーン油、コーン油のエステル交換油、コーン油を含む混合油のエステル交換油、パーム系油脂、パーム系油脂のエステル交換油、パーム系油脂を含む混合油のエステル交換油、フラックス油、フラックス油のエステル交換油、フラックス油を含む混合油のエステル交換油、エゴマ油、エゴマ油のエステル交換油、エゴマ油を含む混合油のエステル交換油からなる群から選ばれる1種または2種以上。
本発明の油脂組成物によれば、大豆油、パーム系油脂、フラックス油、エゴマ油等の油脂が有する原料特有の不快な臭い、例えば、大豆油における青臭さや、戻り臭、加熱臭の発生が抑制されるようになった。また、焙煎油の含有量が微量であるため焙煎油の風味がしないので、調理品への焙煎油風味が付与されることがない。
発明を実施するための形態
本発明は、臭気を有する油脂と、焙煎油とを含有する油脂組成物であって、油脂組成物中の焙煎油の含有量が、臭気を有する油脂自体が有する臭気を実質的に抑制し、かつ、焙煎油の風味を実質的に感じない量であることを特徴とする。臭気を有する油脂を含有する油脂組成物中に、焙煎油を含有させることにより、臭気を有する油脂特有の不快な臭いを抑制し、かつ、焙煎油の風味を実質的に感じないものとすることができる。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。なお、説明が重複する箇所については、適宜説明を省略する場合があるが、発明の趣旨を限定するものではない。
[臭気を有する油脂]
本発明において、臭気を有する油脂とは、油脂自体が有する原料特有の不快な臭い(例えば、大豆油の「青臭さ」コーン油の「穀物臭」)、油脂をしばらく置いておくと油脂自体はそれほど傷んでいないもの(過酸化物価5程度)でも出てくる不快な臭いである「戻り臭」、油脂を加熱したときに発生する刺激臭である「加熱臭」を有する油脂を意味する。臭気を有する油脂の具体例としては、例えば、大豆油、パーム系油脂(例えば、パーム油、パームオレイン等のパーム油の分別油、パーム油の硬化油等)、コーン油、フラックス油、エゴマ油等や、これらの油脂のエステル交換油、これらの油脂を含む混合油のエステル交換油等が挙げられる。これらの臭気を有する油脂は、1種または2種以上を用いることができる。
臭気を有する油脂は、新油(種子から搾油した直後、あるいは酸化されていない油脂)であっても、光に曝した曝光油(搾油後、光等に曝されて生風味時の不快な臭いが増した油脂)や加熱時の加熱臭が増した油脂であってもよい。本発明によれば、曝光油や加熱臭が増した油脂でも臭気が抑制されることから、この効果は長時間持続する。
本発明の油脂組成物は、前記の臭気を有する油脂に他の油脂をブレンドした混合油としてもよい。ブレンドに使用される油脂は特に規定されず、前記臭気を有する油脂以外の通常、食用油に使用される油脂を使用することができる。
[焙煎油]
本発明において使用される焙煎油は、臭気を有する油脂の不快な臭い(例えば、原料特有の不快な臭い、戻り臭、加熱臭)等を抑制するために含有させる。本発明において使用される焙煎油は、脱臭処理せずに製造される焙煎油である未脱臭焙煎油や脱臭工程を経て製造される焙煎油である脱臭焙煎油が挙げられる。未脱臭焙煎油は、特に限定されないが、例えば、未脱臭焙煎ゴマ油、未脱臭焙煎大豆油、未脱臭焙煎菜種油を使用することが好ましい。また、脱臭焙煎油は、特に限定されないが、例えば、脱臭焙煎ゴマ油、脱臭焙煎大豆油、脱臭焙煎菜種油を使用することが好ましい。これらの焙煎油は、1種または2種以上を用いることができる。
未脱臭焙煎油は、脱臭処理せずに製造されるため、製造コスト面でメリットがある。
脱臭焙煎油は、通常の焙煎油(未脱臭焙煎油)の特徴である香ばしい香りと個性的な風味が弱く、風味がまろやかであるにもかかわらず、臭気を有する油脂の不快な臭い(例えば、原料特有の不快な臭い、戻り臭、加熱臭)等を抑制することができる。また、脱臭焙煎油を使用すると、その添加量の自由度が高くなるため、製造時における添加・混合精度の誤差による品質のバラツキがより少なくなり、品質がより安定したものを製造することができる。
<焙煎油の含有量>
焙煎油の含有量は、臭気を有する油脂特有の不快な臭いを抑制し、かつ、焙煎油の風味を実質的に感じない程度に含有させることが好ましい。なお、本願において、油脂組成物中の焙煎油の含有量は、油脂組成物中に含まれる焙煎油の量を、臭気有する油脂に相当する量(臭気を有する油脂がエステル交換油を含む場合には、当該エステル交換油部分については、その原料のうちの臭気を有する油脂に相当する量)当たりに換算した値(質量割合)で表される。
焙煎油が脱臭焙煎ゴマ油の場合、臭気を有する油脂に相当する量に対して、脱臭焙煎ゴマ油を質量割合で10〜10000ppm含有させることが好ましく、25〜10000ppm含有させることがより好ましく、50〜5000ppm含有させることが最も好ましい。脱臭焙煎ゴマ油の含有量が上記範囲にあると、臭気を有する油脂特有の不快な臭いを抑制し、かつ、焙煎油の風味を実質的に感じないものとすることができる。
焙煎油が脱臭焙煎大豆油の場合、臭気を有する油脂に相当する量に対して、脱臭焙煎大豆油を質量割合で100〜100000ppm含有させることが好ましく、500〜100000ppm含有させることがより好ましく、500〜50000ppm含有させることが最も好ましい。脱臭焙煎大豆油の含有量が上記範囲にあると、臭気を有する油脂特有の不快な臭いを抑制し、かつ、焙煎油の風味を実質的に感じないものとすることができる。
焙煎油が脱臭焙煎菜種油の場合、臭気を有する油脂に相当する量に対して、脱臭焙煎菜種油を質量割合で100〜100000ppm含有させることが好ましく、500〜100000ppm含有させることがより好ましく、500〜50000ppm含有させることが最も好ましい。脱臭焙煎菜種油の含有量が上記範囲にあると、臭気を有する油脂特有の不快な臭いを抑制し、かつ、焙煎油の風味を実質的に感じないものとすることができる。
焙煎油が未脱臭焙煎ゴマ油の場合、臭気を有する油脂に相当する量に対して、未脱臭焙煎ゴマ油を質量割合で2〜2500ppm含有させることが好ましく、2ppm以上37.5ppm未満含有させることがより好ましく、10〜35ppm含有させることが最も好ましい。未脱臭焙煎ゴマ油の含有量が上記範囲にあると、臭気を有する油脂特有の不快な臭いを抑制し、かつ、焙煎油の風味を実質的に感じないものとすることができる。
焙煎油が未脱臭焙煎大豆油の場合、臭気を有する油脂に相当する量に対して、未脱臭焙煎大豆油を質量割合で25〜5000ppm含有させることが好ましく、25ppm以上100ppm未満含有させることがより好ましく、100〜3000ppm含有させることがより好ましく、30ppm以上100ppm未満ppm含有させることがさらに好ましく、50ppm以上100ppm未満ppm含有させることが最も好ましい。未脱臭焙煎大豆油の含有量が上記範囲にあると、臭気を有する油脂特有の不快な臭いを抑制し、かつ、焙煎油の風味を実質的に感じないものとすることができる。
焙煎油が未脱臭焙煎菜種油の場合、臭気を有する油脂に相当する量に対して、未脱臭焙煎菜種油を質量割合で25〜50000ppm含有させることが好ましく、25〜5000ppm含有させることがより好ましく、50〜3000ppm含有させることが最も好ましい。未脱臭焙煎菜種油の含有量が上記範囲にあると、臭気を有する油脂特有の不快な臭いを抑制し、かつ、焙煎油の風味を実質的に感じないものとすることができる。
ここで、「前記油脂組成物中に含まれる前記焙煎油の量を、前記臭気を有する油脂に相当する量(前記臭気を有する油脂がエステル交換油を含む場合には、当該エステル交換油部分については、エステル交換油の原料に用いた油脂のうちの臭気を有する油脂に相当する量)当たりに換算した場合」の油脂組成物中の焙煎油の含有量(ppm)としては、例えば、臭気を有する油脂が大豆油、焙煎油が脱臭焙煎ゴマ油の場合、以下の式(1)で表すことができる。なお、臭気を有する油脂に相当する量とは、例えば大豆油の場合、エステル交換油の有無にかかわらず、油脂組成物中に用いられた大豆油の量を指す。
Figure 0005439180
例えば、大豆油100gを含有する油脂組成物において、脱臭焙煎ゴマ油を10000ppm含有させるには、脱臭焙煎ゴマ油を1g含有させればよい。また、例えば、大豆油のみを原料としたエステル交換油100gを含有する油脂組成物において、脱臭焙煎ゴマ油を10000ppm含有させるには、脱臭焙煎ゴマ油を1g含有させればよい。また、原料のうち大豆油の含量が50質量%であるエステル交換油100gを含有する油脂組成物において、脱臭焙煎ゴマ油を10000ppm含有させるには、脱臭焙煎ゴマ油を0.5g含有させればよい。
本発明の油脂組成物中の焙煎油を除く油脂が臭気を有する油脂のみの場合、焙煎油の含有量(ppm)は、焙煎油の量を、臭気を有する油脂の量当たりに換算した値を意味する。具体的には、油脂組成物中の焙煎油を除く油脂が大豆油のみからなり、焙煎油が脱臭焙煎ゴマ油である場合、油脂組成物中の脱臭焙煎ゴマ油の含有量は、大豆油の質量に対して、質量割合で10〜10000ppmであることが好ましい。
本発明では、油脂組成物中の焙煎油を除く油脂として、大豆油等の臭気を有する油脂に、その他の油脂をブレンドした混合油を使用してもよい。この場合、焙煎油の含有量(ppm)は、焙煎油の量を、混合油中の臭気を有する油脂の量当たりに換算した値を意味する。油脂組成物中の焙煎油を除く油脂が大豆油50%と菜種油50%との混合油において、大豆油の質量当たりに換算して50ppmとなるように含有する場合とは、混合油に対しては1/2倍の25ppmとなるように含有することを意味する。
また、本発明では、焙煎油を除く油脂組成物中の油脂として、少なくとも臭気を有する油脂を原料としたエステル交換油を使用してもよい。この場合、焙煎油の含有量(ppm)は、例えば、原料大豆油100%のエステル交換油(原料が大豆油のみからなるエステル交換油)であれば、上記の油脂組成物中の焙煎油を除く油脂が臭気を有する油脂のみの場合と同様に考える。すなわち、具体的には、焙煎油を除く油脂組成物中の油脂が原料大豆油100%のエステル交換油のみからなり、焙煎油が脱臭焙煎ゴマ油である場合、油脂組成物中の脱臭焙煎ゴマ油の含有量は、原料大豆油の質量に対して、質量割合で10〜10000ppmであることが好ましい。
一方、例えば、原料大豆油50%と原料菜種油50%のような混合油のエステル交換油の場合には、焙煎油の含有量(ppm)は、焙煎油の量を、混合油中の原料大豆油の質量当たりに換算した値を意味する。具体的には、原料大豆油50%と原料菜種油50%の混合油のエステル交換油において、原料大豆油あたりに換算して50ppmとなるように含有する場合とは、混合油に対しては1/2倍の25ppmとなるように含有することを意味する。
上記の混合油と、エステル交換油と、その他の油脂とは適宜ブレンドされていてもよい。この場合においても、本発明における油脂組成物中の焙煎油の含有量(ppm)は、上記の算出方法を基に、油脂組成物中の焙煎油の量を、臭気を有する油脂に相当する量の総量(臭気を有する油脂がエステル交換油脂を含む場合には、当該エステル交換油部分については、その原料油脂のうちの臭気を有する油脂に相当する量)当たりに換算して求められる。
この焙煎油は、例えば、焙煎処理していない油糧種子から搾油した油等の他の油脂で薄めて用いてもよいが、薄めて用いる場合には、焙煎油100%換算当たりで上記含有量とする。
さらに、本発明の油脂組成物中には、食用油脂に用いられる一般的な添加剤を含有させることができる。この添加剤の用途は特に問わないが、例えば、結晶抑制や花さき性向上のために用いられる。油脂組成物中に添加剤が含まれている場合であっても、焙煎油の量は、油脂組成物中に用いられた臭気を有する油脂に換算して求められる。
<未脱臭焙煎油の製造方法>
未脱臭焙煎ゴマ油、未脱臭焙煎大豆油、未脱臭焙煎菜種油等の未脱臭焙煎油は、通常の焙煎油と同様な製法によって製造することができる。具体的には、原料であるゴマ、大豆、菜種等を焙煎した後、圧搾により搾油することにより製造することができる。未脱臭焙煎ゴマ油、未脱臭焙煎大豆油、未脱臭焙煎菜種油等の未脱臭焙煎油は、脱臭処理を行っていないものである。
未脱臭焙煎油は、圧搾により搾油することにより得られる粗油をそのまま使用することができるが、脱臭を除く一般的な油脂の精製を行うことができる。精製方法としては、例えば、沈殿物の除去、脱ガム、脱酸、水洗、脱色等の一般的な油脂の精製が挙げられる。特に、未脱臭焙煎油は、搾油後、沈殿物の除去のために、静置、ろ過等を行うことが好ましく、また、リン脂質が多い場合には脱ガムすることが好ましい。
<脱臭焙煎油の製造方法>
通常、焙煎油は、それ自体の風味や芳香を生かした油であるため、焙煎油としては、精製を行わずに、原料を焙煎した後、圧搾により搾油することにより得られる粗油(本願における未脱臭焙煎油)がそのまま使用される。よって、油脂の一般的な精製方法である脱臭工程についても、通常、焙煎油の製造においては行われない。しかし、本発明で使用する脱臭焙煎ゴマ油、脱臭焙煎大豆油、脱臭焙煎菜種油等の脱臭工程を経て製造される焙煎油である脱臭焙煎油は、粗油(本願における未脱臭焙煎油)に脱臭処理を行ったものである。
脱臭焙煎ゴマ油、脱臭焙煎大豆油、脱臭焙煎菜種油等の脱臭焙煎油は、原料であるゴマ、大豆、菜種等を焙煎した後、圧搾により搾油することにより得られる未脱臭焙煎ゴマ油、未脱臭焙煎大豆油、未脱臭焙煎菜種油等の未脱臭焙煎油を、脱臭処理することにより製造することができる。
脱臭焙煎油は、圧搾により搾油した後、脱臭処理したものを、そのまま使用することもできるが、脱臭以外の一般的な油脂の精製を行うことができる。精製方法としては、例えば、沈殿物の除去、脱ガム、脱酸、水洗、脱色等の一般的な油脂の精製が挙げられる。
未脱臭焙煎油および脱臭焙煎油は、例えば、以下に記載した焙煎条件、圧搾条件、精製条件で製造することができる。
焙煎条件は適宜変更することができ、特に限定されない。焙煎温度は品温が110〜260℃になるように焙煎することが好ましい。130〜200℃が特に風味上、好ましい。焙煎時間は、特に限定されないが、品温が焙煎温度に到達して1〜60分焙煎することが好ましく、2〜30分焙煎することがより好ましい。また、品温までの温度を上昇させる方法は、特に限定されるものではないが、一定の上昇率(例えば、10〜20℃上昇/分)で徐々に温度上昇させることが好ましい。
焙煎方法は特に限定されないが、例えば、外部より電熱、熱風、バーナー、マイクロ波等を介して加熱することにより行うことができる。また、使用する焙煎機は特に限定されないが、例えば、回転流動床式、回転ドラム式、ロータリーキルン式等を使用することができる。
圧搾に用いる圧搾機は、特に型式は問わないが、例えば円筒状に形成されたケーシングとその内部に回転自在に設けられたスクリューよりなるエキスペラー式圧搾機を好適に利用することができる。回転数や処理量は適宜調整することができる。
沈殿物の除去方法として、搾油後にろ過、もしくは1日〜約1週間室温にて静置し、上澄みを分取もしくはろ過する方法が挙げられるが、これに限定するものではない。
また、リン脂質の除去として、温度70〜80℃、水添加量3質量%(対圧搾粗油)の条件下、遠心分離機で遠心分離されることで脱ガム処理がなされ、乾燥後、再度ろ過する方法が挙げられるが、これに限定するものではない。
油脂に、0.05〜0.5質量%のリン酸を添加し、同混合物に対して5〜40%過剰のアルカリ水溶液を添加し、遠心分離により、沈殿物を除去する(脱酸工程)。脱酸工程を行うことにより、油脂中に含まれる遊離した脂肪酸を除去することができる。また、油脂中に含まれるリン脂質や金属塩、着色成分等も除去することができる。なお、沈殿物を除去する方法は、遠心分離に限定されず、静置分離等公知の種々の方法を使用することができる。
アルカリ水溶液の添加量は、油脂中に含まれる遊離した脂肪酸の量によって決定される。アルカリ水溶液は、遊離した脂肪酸を中和するために必要な量よりも油脂とリン酸との混合物に対して5〜40%過剰に添加することが好ましい。アルカリ水溶液の添加量が5%未満であると、油脂中に遊離した脂肪酸を十分に除去することができない場合がある。一方、アルカリ水溶液の添加量が40質量%以下であると、油脂のけん化分解を抑えられ、収量の低下を抑えられる。
脱酸工程で使用するアルカリ水溶液は、特に限定されず、例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液等公知の種々のアルカリ水溶液を使用することができる。
脱酸工程後、油脂中に含まれる石鹸(アルカリ成分)を除去するために水洗を行う(水洗工程)。水洗工程は、アルカリ成分を除去することができれば水洗でなくてもよく、例えば、湯を使用してアルカリ成分を除去してもよい。なお、水洗工程後、必要に応じて脱酸、水洗された油脂を乾燥させてもよい。
水洗工程後、油脂中に含まれる着色成分を吸着除去し、色の薄い精製油を得るために脱色工程を行う。また、脱色工程により、水洗工程にて除去することができなかったアルカリ成分、酸化促進や着色の原因となる各種金属塩、クロロフィル等の着色成分、その他風味や安定性に影響する成分を除去することができる。
脱色工程は、油脂に吸着剤を添加することにより行う。油脂に添加する吸着剤は、適宜変更することができるが、例えば、モンモリロナイトを主成分とする白色から黄褐色の粘度好物である白土を酸処理した活性白土、活性炭等公知の種々の吸着剤を使用することができる。これらは単独で使用してもよいが、複数組み合わせて使用してもよい。
吸着剤の添加量は、油脂中に含まれる着色成分量によって適宜変化させることができるが、例えば、油脂に対して0.2質量%以上であることが好ましい。吸着剤の添加量が0.2質量%以上であると、脱色の効率がよく、また、脱酸工程で残存している石鹸分も除去することが可能である。
油脂と吸着剤との接触条件は、油脂によって適宜変更することができるが、例えば90〜120℃で10〜40分間接触させることが好ましい。この条件で効率的に脱色工程を行うことができる。
また、油脂と吸着剤とを接触させる際、水分の存在により吸着剤の吸着効率の低下を防止するとともに、酸素の存在による油脂の酸化を防止するために、減圧下で油脂と吸着剤とを接触させ、脱色工程を行うことが好ましい。
脱色工程終了後、フィルタープレス等によりろ過し、吸着剤を除去する。
脱臭工程は、揮発性物質等を除去することができれば、脱臭方法は特に限定されないが、例えば、油脂の精製に通常用いられる減圧水蒸気蒸留にて脱臭することが好ましい。
減圧水蒸気蒸留は、焙煎油の臭気の強さにより適宜変更されるが、例えば、減圧下、120〜260℃で30〜180分間行うことが好ましい。
脱臭工程後、精製油、すなわち脱臭焙煎ゴマ油、脱臭焙煎大豆油または脱臭焙煎菜種油を得ることができる。
[油脂組成物を使用した加工品]
本発明の油脂組成物を使用することで、油脂組成物の臭気(例えば、青臭さ、穀物のような臭い、戻り臭、加熱臭)等が改善された加工品を製造することができる。すなわち、本発明の油脂組成物は、原料特有の不快な臭い、例えば、大豆における青臭さや、戻り臭および加熱調理時の加熱臭が抑制され、かつ、含有させた焙煎油の生風味がしないので、この油脂組成物を使用した油ちょう食品等の加工品は、原料特有の不快な臭いや焙煎油風味が付与されることがない。そのため、加工品として用いても原料特有の不快な臭いや戻り臭、加熱臭が抑制された加工品本来の風味が得られる。
かかる加工品としては、特に限定されず、例えば、ポテトチップス等の油ちょう食品、炒め物、マーガリン、ショートニング等の可塑性油脂組成物、油脂コーティング食品、ホイップクリーム等の起泡性水中油型乳化物、コーヒークリーム、フラワーペースト、冷菓、焼き菓子等が挙げられる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<未脱臭焙煎ゴマ油の製造>
ゴマをゴマの品温が130〜200℃の範囲で約2分間、焙煎を行い、圧搾により搾油した。搾油後、室温にて1週間静置し、沈殿物を分離した。さらに室温にて1週間静置し、沈殿物を分離して未脱臭焙煎ゴマ油を得た。
<脱臭焙煎ゴマ油の製造>
未脱臭焙煎ゴマ油に、焙煎油に対して0.1質量%のリン酸を添加し、同混合物に対して20%過剰の水酸化ナトリウム水溶液を添加し、遠心分離により、沈殿物を除去した。水洗の後、減圧下、90〜120℃で10〜20分間、活性白土と接触させて脱色を行った。得られた脱色油を250℃で90分間脱臭を行い、脱臭焙煎ゴマ油を得た。
<未脱臭焙煎大豆油の製造>
大豆を大豆の品温が130〜220℃の範囲で約10分間、焙煎を行い、圧搾により搾油した。搾油後、約1日静置し、ろ過を行い、未脱臭焙煎大豆油を得た。
<脱臭焙煎大豆油の製造>
未脱臭焙煎大豆油に、焙煎油に対して0.2質量%のリン酸を添加し、同混合物に対して20%過剰の水酸化ナトリウム水溶液を添加し、遠心分離により、沈殿物を除去した。水洗の後、減圧下、90〜120℃で10〜20分間、活性白土と接触させて脱色を行った。得られた脱色油を250℃で90分間脱臭を行い、脱臭焙煎大豆油を得た。
<未脱臭焙煎菜種油の製造>
菜種を菜種の品温が130〜200℃の範囲で約5分間、焙煎を行い、圧搾により搾油した。搾油後、水脱ガム、乾燥、ろ過を行い、未脱臭焙煎菜種油を得た。
<脱臭焙煎菜種油>
未脱臭焙煎菜種油に、焙煎油に対して0.1質量%のリン酸を添加し、同混合物に対して20%過剰の水酸化ナトリウム水溶液を添加し、遠心分離により、沈殿物を除去した。水洗の後、減圧下、90〜120℃で10〜20分間、活性白土と接触させて脱色を行った。得られた脱色油を250℃で90分間脱臭を行い、脱臭焙煎菜種油を得た。
[試験例1]
(油脂組成物の戻り臭(劣化臭)抑制効果)
表1に示したように、大豆油中の未脱臭焙煎ゴマ油の含有量を変化させた油脂組成物をそれぞれ調製した。脱臭焙煎ゴマ油を含有させた油脂組成物、未脱臭焙煎菜種油を含有させた油脂組成物、脱臭焙煎菜種油を含有させた油脂組成物、未脱臭焙煎大豆油を含有させた油脂組成物および脱臭焙煎大豆油を含有させた油脂組成物も同様に調製した。
<曝光試験>
調製した各油脂組成物を500ml共栓付き三角フラスコに200ml入れ、栓をした後、7000lxで16時間照射することにより、曝光試験を行い、これを官能評価用サンプルとした。
<試験結果>
(焙煎油の風味の有無)
官能評価用サンプルを20℃に保ちながら官能試験を行った。官能試験の評価は、20名のパネルにより行った。焙煎油の風味を感じないと答えたパネルが15名以上の場合を「○」とし、焙煎油の風味を感じないと答えたパネルが11名以上15未満の場合を「△」とし、焙煎油の風味を感じないと答えたパネルが10名以下の場合を「×」とした。結果を表1に示す。
(戻り臭の有無)
官能評価用サンプルを20℃に保ちながら官能試験を行った。官能試験の評価は、20名のパネルにより行った。戻り臭(劣化臭)が感じないと答えたパネルが15名以上の場合を「○」とし、戻り臭を感じないと答えたパネルが11名以上15未満の場合を「△」とし、戻り臭を感じないと答えたパネルが10名以下の場合を「×」とした。結果を表1に示す。
Figure 0005439180
表1より、未脱臭焙煎ゴマ油を含有させた油脂組成物は、未脱臭焙煎ゴマ油の含有量が37.5〜75ppmの範囲において、未脱臭焙煎ゴマ油の風味および大豆油の戻り臭を感じなかった。
表1より、脱臭焙煎ゴマ油を含有させた油脂組成物は、脱臭焙煎ゴマ油の含有量が10〜10000ppmの範囲において、脱臭焙煎ゴマ油の風味および大豆油の戻り臭を感じなかった。
表1より、未脱臭焙煎菜種油を含有させた油脂組成物は、未脱臭焙煎菜種油の含有量が25〜5000ppmの範囲において、未脱臭焙煎菜種油の風味および大豆油の戻り臭を感じなかった。
表1より、脱臭焙煎菜種油を含有させた油脂組成物は、脱臭焙煎菜種油の含有量が100〜100000ppmの範囲において、脱臭焙煎菜種油の風味および大豆油の戻り臭を感じなかった。
表1より、未脱臭焙煎大豆油を含有させた油脂組成物は、未脱臭焙煎大豆油の含有量が25〜5000ppmの範囲において、未脱臭焙煎大豆油の風味および大豆油の戻り臭を感じなかった。
表1より、脱臭焙煎大豆油を含有させた油脂組成物は、脱臭焙煎大豆油の含有量が100〜100000ppmの範囲において、脱臭焙煎大豆油の風味および大豆油の戻り臭を感じなかった。
[試験例2]
(油脂組成物の戻り臭(劣化臭)抑制効果)
パーム油中に未脱臭焙煎菜種油を1000ppm含有させることにより、油脂組成物を調製した。
<保存試験>
調製した油脂組成物を100mlポリエチレン製採水瓶に80g入れ、キャップをした後、20℃に保ちながら暗所にて7週間保存した。保存した油脂組成物は、1週間ごとに採取し、官能評価用サンプルとした。なお、5℃に保ちながら保存した以外は同様な方法で保存した場合も試験を行った。
<試験結果>
(焙煎油の風味の有無)
官能評価用サンプルを20℃に保ちながら官能試験を行った。官能試験の評価は、20名のパネルにより行った。焙煎油の風味を感じないと答えたパネルが15名以上の場合を「○」とし、焙煎油の風味を感じないと答えたパネルが11名以上15未満の場合を「△」とし、焙煎油の風味を感じないと答えたパネルが10名以下の場合を「×」とした。20℃で保存した場合の結果を表2に、5℃で保存した場合の結果を表3に示す。
(戻り臭の有無)
官能評価用サンプルを20℃に保ちながら官能試験を行った。官能試験の評価は、20名のパネルにより行った。戻り臭(劣化臭)が感じないと答えたパネルが15名以上の場合を「○」とし、戻り臭を感じないと答えたパネルが11名以上15未満の場合を「△」とし、戻り臭を感じないと答えたパネルが10名以下の場合を「×」とした。20℃で保存した場合の結果を表2に、5℃で保存した場合の結果を表3に示す。
Figure 0005439180
Figure 0005439180
表2より、20℃にて保存した場合、未脱臭焙煎菜種油を含有させていないパーム油単品は、4週間経過するとパーム油の戻り臭が発生したのに対し、未脱臭焙煎菜種油を1000ppmパーム油に含有させた油脂組成物は、5週間までパーム油の戻り臭が発生しなかったとともに、未脱臭焙煎菜種油の風味も感じなかった。
また、表3より、5℃で保存した場合、未脱臭焙煎菜種油を含有させていないパーム油単品は、2週間経過するとパーム油の戻り臭が発生したのに対し、未脱臭焙煎菜種油を1000ppmパーム油に含有させた油脂組成物は、4週間までパーム油の戻り臭が発生しなかったとともに、未脱臭焙煎菜種油の風味も感じなかった。
[試験例3]
(油脂組成物の戻り臭(劣化臭)抑制効果)
表4に示したように、フラックス油:菜種油を3:7にブレンドした油中の未脱臭焙煎ゴマ油の含有量を変化させた油脂組成物をそれぞれ調製した。脱臭焙煎ゴマ油を含有させた油脂組成物、脱臭焙煎菜種油を含有させた油脂組成物も同様に調製した。
<保存試験>
調製した各油脂組成物をPETボトル(容量600g)に600g入れ、栓をした後、40℃に保ちながら暗所にて4週間保存し、これを官能評価用サンプルとした。
<試験結果>
(焙煎油の風味の有無)
官能評価用サンプルを20℃に保ちながら官能試験を行った。官能試験の評価は、20名のパネルにより行った。焙煎油の風味を感じないと答えたパネルが15名以上の場合を「○」とし、焙煎油の風味を感じないと答えたパネルが11名以上15未満の場合を「△」とし、焙煎油の風味を感じないと答えたパネルが10名以下の場合を「×」とした。結果を表4に示す。
(戻り臭の有無)
官能評価用サンプルを20℃に保ちながら官能試験を行った。官能試験の評価は、20名のパネルにより行った。戻り臭(劣化臭)が感じないと答えたパネルが15名以上の場合を「○」とし、戻り臭を感じないと答えたパネルが11名以上15未満の場合を「△」とし、戻り臭を感じないと答えたパネルが10名以下の場合を「×」とした。結果を表4に示す。
Figure 0005439180
表4より、未脱臭焙煎ゴマ油を含有させたフラックス油と菜種油とのブレンド油は、未脱臭焙煎ゴマ油の含有量が37.5〜75ppmの範囲において、未脱臭焙煎ゴマ油の風味およびフラックス油と菜種油とのブレンド油の戻り臭を感じなかった。
また、表4より、脱臭焙煎ゴマ油を含有させたフラックス油と菜種油とのブレンド油は、脱臭焙煎ゴマ油の含有量が50〜5000ppmの範囲において、脱臭焙煎ゴマ油の風味を感じず、50〜50000ppmの範囲において、フラックス油と菜種油とのブレンド油の戻り臭を感じなかった。
さらに、表4より、脱臭焙煎菜種油を含有させたフラックス油と菜種油とのブレンド油は、脱臭焙煎菜種油の含有量が500〜50000ppmの範囲において、脱臭焙煎菜種油の風味を感じず、500〜200000ppmの範囲において、フラックス油と菜種油とのブレンド油の戻り臭を感じなかった。
[試験例4]
(ポテトチップスの戻り臭(劣化臭)抑制効果)
表5に示したように、大豆油中の未脱臭焙煎菜種油の含有量を変化させた油脂組成物をそれぞれ調製し、各油脂組成物を用いてポテトチップスを作成した。ポテトチップスは、予めスライサーでスライスしたジャガイモを各油脂組成物で170〜180℃で2分30秒油ちょうすることにより作成した。また、未脱臭焙煎大豆油を含有させた油脂組成物を使用した場合も同様にポテトチップスを作成した。
<曝光試験>
各油脂組成物を用いて作成した各ポテトチップスをそれぞれ透明ポリエチレン製袋に入れ、密封した後、7000lxで40時間照射することにより、曝光試験を行い、これを官能評価用サンプルとした。
<試験結果>
(焙煎油の風味の有無)
官能評価用サンプルを20℃に保ちながら官能試験を行った。官能試験の評価は、20名のパネルにより行った。焙煎油の風味を感じないと答えたパネルが15名以上の場合を「○」とし、焙煎油の風味を感じないと答えたパネルが11名以上15未満の場合を「△」とし、焙煎油の風味を感じないと答えたパネルが10名以下の場合を「×」とした。結果を表5に示す。
(戻り臭の有無)
官能評価用サンプルを20℃に保ちながら官能試験を行った。官能試験の評価は、20名のパネルにより行った。戻り臭(劣化臭)が感じないと答えたパネルが15名以上の場合を「○」とし、戻り臭を感じないと答えたパネルが11名以上15未満の場合を「△」とし、戻り臭を感じないと答えたパネルが10名以下の場合を「×」とした。結果を表5に示す。
Figure 0005439180
表5より、未脱臭焙煎菜種油を含有させた油脂組成物で油ちょうしたポテトチップスは、未脱臭焙煎菜種油の含有量が25〜50000ppmの範囲において、未脱臭焙煎菜種油の風味および大豆油の戻り臭を感じなかった。
また、表5より、未脱臭焙煎大豆油を含有させた油脂組成物で油ちょうしたポテトチップスは、未脱臭焙煎大豆油の含有量が25〜100ppmの範囲において、未脱臭焙煎大豆油の風味および大豆油の戻り臭を感じなかった。
[試験例5]
(焼き菓子の戻り臭(劣化臭)抑制効果)
表6に示したように、パーム油中の未脱臭焙煎ゴマ油の含有量を変化させた油脂組成物をそれぞれ調製した。各油脂組成物を用いて急冷練り合わせ処理を行い、ショートニングを得た。ショートニングに上白糖を加え、ホイップすることにより、全卵を徐々に加えた。その後、薄力粉、ベーキングパウダーを加えて混合し、パウンド型に流し込み上火180℃、下火160℃で40分間焼成することにより、焼き菓子を作成した。なお、下記菓子の材料の配合部は表6に示すとおりである。
Figure 0005439180
<曝光試験>
各油脂組成物を用いて調製した各焼き菓子をそれぞれ透明ポリエチレン製袋に入れ、密封した後、7000lxで40時間照射することにより、曝光試験を行い、これを官能評価用サンプルとした。
<試験結果>
(焙煎油の風味の有無)
官能評価用サンプルを20℃に保ちながら官能試験を行った。官能試験の評価は、20名のパネルにより行った。焙煎油の風味を感じないと答えたパネルが15名以上の場合を「○」とし、焙煎油の風味を感じないと答えたパネルが11名以上15未満の場合を「△」とし、焙煎油の風味を感じないと答えたパネルが10名以下の場合を「×」とした。結果を表7に示す。
(戻り臭の有無)
官能評価用サンプルを20℃に保ちながら官能試験を行った。官能試験の評価は、20名のパネルにより行った。戻り臭(劣化臭)が感じないと答えたパネルが15名以上の場合を「○」とし、戻り臭を感じないと答えたパネルが11名以上15未満の場合を「△」とし、戻り臭を感じないと答えたパネルが10名以下の場合を「×」とした。結果を表7に示す。
Figure 0005439180
表7より、未脱臭焙煎ゴマ油を含有させた油脂組成物を用いて作成した焼き菓子は、未脱臭焙煎ゴマ油の含有量が2〜2500ppmの範囲において、未脱臭焙煎ゴマ油の風味およびパーム油の戻り臭を感じなかった。

Claims (8)

  1. 臭気を有する油脂と、脱臭工程を経て製造された焙煎油とを含有する油脂組成物であって、
    前記脱臭工程を経て製造された焙煎油は、脱臭焙煎ゴマ油、脱臭焙煎大豆油および脱臭焙煎菜種油からなる群から選ばれる1種または2種以上含んでなり、
    前記焙煎油が前記脱臭焙煎ゴマ油を含むものである場合、前記臭気を有する油脂に相当する量に対して、前記脱臭焙煎ゴマ油を、質量割合で10〜10000ppm含んでなり、
    前記焙煎油が前記脱臭焙煎大豆油を含むものである場合、前記臭気を有する油脂に相当する量に対して、前記脱臭焙煎大豆油を、質量割合で100〜100000ppm含んでなり、
    前記焙煎油が前記脱臭焙煎菜種油を含むものである場合、前記臭気を有する油脂に相当する量に対して、前記脱臭焙煎菜種油を、質量割合で100〜100000ppm含んでなる油脂組成物。
    臭気を有する油脂:大豆油、大豆油のエステル交換油、大豆油を含む混合油のエステル交換油、コーン油、コーン油のエステル交換油、コーン油を含む混合油のエステル交換油、パーム系油脂、パーム系油脂のエステル交換油、パーム系油脂を含む混合油のエステル交換油、フラックス油、フラックス油のエステル交換油、フラックス油を含む混合油のエステル交換油、エゴマ油、エゴマ油のエステル交換油、エゴマ油を含む混合油のエステル交換油からなる群から選ばれる1種または2種以上。
  2. 請求項1に記載の油脂組成物を使用した加工品であって、該加工品が、油ちょう食品、炒め物、可塑性油脂組成物、油脂コーティング食品、起泡性水中油型乳化物、コーヒークリーム、フラワーペースト、冷菓または焼き菓子である加工品。
  3. 臭気を有する油脂を含有する油脂組成物中に、脱臭工程を経て製造された焙煎油を含有させることにより、前記臭気を有する油脂自体が有する臭気と前記焙煎油の風味を同時に抑制する方法であって、
    前記脱臭工程を経て製造された焙煎油は、脱臭焙煎ゴマ油、脱臭焙煎大豆油および脱臭焙煎菜種油からなる群から選ばれる1種または2種以上含んでなり、
    前記焙煎油が前記脱臭焙煎ゴマ油を含むものである場合、前記臭気を有する油脂に相当する量に対して、前記脱臭焙煎ゴマ油を、質量割合で10〜10000ppm含んでなり、
    前記焙煎油が前記脱臭焙煎大豆油を含むものである場合、前記臭気を有する油脂に相当する量に対して、前記脱臭焙煎大豆油を、質量割合で100〜100000ppm含んでなり、
    前記焙煎油が前記脱臭焙煎菜種油を含むものである場合、前記臭気を有する油脂に相当する量に対して、前記脱臭焙煎菜種油を、質量割合で100〜100000ppm含んでなる方法。
    臭気を有する油脂:大豆油、大豆油のエステル交換油、大豆油を含む混合油のエステル交換油、コーン油、コーン油のエステル交換油、コーン油を含む混合油のエステル交換油、パーム系油脂、パーム系油脂のエステル交換油、パーム系油脂を含む混合油のエステル交換油、フラックス油、フラックス油のエステル交換油、フラックス油を含む混合油のエステル交換油、エゴマ油、エゴマ油のエステル交換油、エゴマ油を含む混合油のエステル交換油からなる群から選ばれる1種または2種以上。
  4. 臭気を有する油脂と、未脱臭焙煎ゴマ油とを含有する油脂組成物であって、該油脂組成物中の前記未脱臭焙煎ゴマ油の含有量が、前記臭気を有する油脂に相当する量に対して、質量割合で2〜2500ppmである油脂組成物。
    臭気を有する油脂:大豆油、大豆油のエステル交換油、大豆油を含む混合油のエステル交換油、コーン油、コーン油のエステル交換油、コーン油を含む混合油のエステル交換油、パーム系油脂、パーム系油脂のエステル交換油、パーム系油脂を含む混合油のエステル交換油、フラックス油、フラックス油のエステル交換油、フラックス油を含む混合油のエステル交換油、エゴマ油、エゴマ油のエステル交換油、エゴマ油を含む混合油のエステル交換油からなる群から選ばれる1種または2種以上。
  5. 臭気を有する油脂と、未脱臭焙煎菜種油とを含有する油脂組成物であって、該油脂組成物中の前記未脱臭焙煎菜種油の含有量が、前記臭気を有する油脂に相当する量に対して、質量割合で25〜5000ppmである油脂組成物。
    臭気を有する油脂:大豆油、大豆油のエステル交換油、大豆油を含む混合油のエステル交換油、コーン油、コーン油のエステル交換油、コーン油を含む混合油のエステル交換油、パーム系油脂、パーム系油脂のエステル交換油、パーム系油脂を含む混合油のエステル交換油、フラックス油、フラックス油のエステル交換油、フラックス油を含む混合油のエステル交換油、エゴマ油、エゴマ油のエステル交換油、エゴマ油を含む混合油のエステル交換油からなる群から選ばれる1種または2種以上。
  6. 請求項4又は5に記載の油脂組成物を使用した加工品であって、該加工品が、油ちょう食品、炒め物、可塑性油脂組成物、油脂コーティング食品、起泡性水中油型乳化物、コーヒークリーム、フラワーペースト、冷菓または焼き菓子である加工品。
  7. 臭気を有する油脂を含有する油脂組成物中に、前記臭気を有する油脂に相当する量に対して、質量割合で2〜2500ppmの未脱臭焙煎ゴマ油を含有させることにより、前記臭気を有する油脂自体が有する臭気と前記未脱臭焙煎ゴマ油の風味を同時に抑制する方法。
    臭気を有する油脂:大豆油、大豆油のエステル交換油、大豆油を含む混合油のエステル交換油、コーン油、コーン油のエステル交換油、コーン油を含む混合油のエステル交換油、パーム系油脂、パーム系油脂のエステル交換油、パーム系油脂を含む混合油のエステル交換油、フラックス油、フラックス油のエステル交換油、フラックス油を含む混合油のエステル交換油、エゴマ油、エゴマ油のエステル交換油、エゴマ油を含む混合油のエステル交換油からなる群から選ばれる1種または2種以上。
  8. 臭気を有する油脂を含有する油脂組成物中に、前記臭気を有する油脂に相当する量に対して、質量割合で25〜5000ppmの未脱臭焙煎菜種油を含有させることにより、前記臭気を有する油脂自体が有する臭気と前記未脱臭焙煎菜種油の風味を同時に抑制する方法。
    臭気を有する油脂:大豆油、大豆油のエステル交換油、大豆油を含む混合油のエステル交換油、コーン油、コーン油のエステル交換油、コーン油を含む混合油のエステル交換油、パーム系油脂、パーム系油脂のエステル交換油、パーム系油脂を含む混合油のエステル交換油、フラックス油、フラックス油のエステル交換油、フラックス油を含む混合油のエステル交換油、エゴマ油、エゴマ油のエステル交換油、エゴマ油を含む混合油のエステル交換油からなる群から選ばれる1種または2種以上。
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