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JP5414115B2 - 可変容量型圧縮機の容量検出装置およびそれを備えた可変容量型圧縮機 - Google Patents

可変容量型圧縮機の容量検出装置およびそれを備えた可変容量型圧縮機 Download PDF

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Description

本発明は、ピストンのストロークを変更することで吐出容量を変更可能な可変容量型圧縮機に関し、特に可変容量型圧縮機に適用されて適切に圧縮機の容量を検出することが可能な容量検出装置に関する。
一般的に、車両空調設備等に用いられる圧縮機として、吐出容量を可変制御することができる可変容量型圧縮機(以下、単に「圧縮機」と呼ぶこともある。)が知られている。ピストン型圧縮機におけるこの種の圧縮機においては、例えば、駆動軸に対して傾斜可能な斜板がクランク室内に収容されている。斜板は、クランク室の圧力が高くなるにつれて駆動軸の軸線に対して直角に近づき(斜板の傾斜角度が小さくなる)、一方、クランク室の圧力が低くなる場合には、駆動軸の軸線に近づくように(斜板の傾斜角度が大きくなるように)斜板が傾斜する。圧縮機が備えるピストンのストロークは、斜板の傾斜状態に応じて変化する。例えば、クランク室の圧力が高く斜板の傾斜角度が小さい場合には、ピストンのストロークは小さく、逆に、クランク室の圧力が低く斜板の傾斜角度が大きい場合には、ピストンのストロークは大きい。したがって、ピストンのストロークが小さくなると吐出容量は少なくなり、また、ストロークが大きくなると吐出容量も大きくなる。
このような可変容量型圧縮機においては、圧縮機自体の制御や圧縮機が用いられている空調装置の冷凍回路の制御のために、圧縮機の現在運転時の容量を把握することが求められる場合が多い。特許文献1に開示された従来技術では、ピストンに、その軸方向にテーパ状をなす被検出面が形成されている。ピストンの側方には、被検出面に臨むようにして非接触型の位置検出センサが配置されている。位置検出センサは、ピストンのストローク変化によって近接離間する被検出面(検出対象ポイント)と位置検出センサとの間の距離を検出する。空調ECUは、位置検出センサからの検出距離情報に基づいてピストンのストロークを検出し、それに基づいて圧縮機の容量を把握する。
特開2003−148357号公報
しかし、特許文献1に記載のように、ピストンのストローク変化によって近接離間する被検出面(検出対象ポイント)との間の距離から吐出容量を求める方法においては、ピストンの形状に大きな制約が生じ、以下のような問題がある。例えば、
・被検出面となるピストン首部背面にテーパ形状やステップ形状を精度良く作り込む必要があり、コストが上昇する。
・一番現実的な、単調増加(または、単調減少)のテーパ形状に形成する場合においても、ピストン首部の肉厚が厚くなり、重量が増加する。
また、被検出面と位置検出センサとの間の距離から容量を算出する場合においても、
・センサと被検出面との間を異物が通過したり、被検出面に磨耗、傷等が発生した場合、その影響がそのまま算出された吐出容量に反映されて異常値となるため、外乱に弱い。
・ピストンとシリンダボア間のクリアランス等のガタが大きい場合、同じピストンストロークでも運転条件が異なると被検出面との間の距離が変化する。この距離の変化は、検出誤差、ひいては容量の算出誤差につながる。さらに、温度によって被検出面と位置検出センサとの間の距離が変化したり、温度によって検出感度が変化したりする場合には、容量の算出に関して温度ドリフトの問題が生じる。
そこで本発明の課題は、上記のような問題点に着目し、従来技術に比べ、格段に被検出面に形状の自由度が高く、加工精度も必要としないピストンを用いることができ、かつ、仮に被検出面に磨耗、傷が発生した場合やピストンとシリンダボアとのクリアランスにより検出信号が変化する場合でもその影響が少なく、外乱に強い容量推定を行うことができる可変容量型圧縮機の容量検出装置、およびそれを備えた可変容量型圧縮機を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る可変容量型圧縮機の容量検出装置は、ピストンの往復運動によってガス圧縮を行うとともに、ピストンのストロークを変更することで容量を変更可能な可変容量型圧縮機の容量検出装置であって、
(1)前記ピストンの側方に配置された位置検出センサであって、ピストンの往復運動によって前記位置検出センサの前方側で横動されるピストンの形状を被検出面とし、該被検出面の前記位置検出センサと正対する部位である検出対象ポイントがピストンの往復運動の際に前記位置検出センサに対し近接離間する変位信号を出力する位置検出センサと、
(2)最大容量運転時のピストン1ストローク分の前記変位信号の波形パターン(A)を測定して記憶し、現在運転時のピストン1ストローク分の前記変位信号の波形パターン(B)を検出し、前記波形パターン(A)と前記波形パターン(B)の比較から、現在運転時のピストンストロークに対応する現在運転時の容量を推定する推定手段と、
を備えたことを特徴とするものからなる。
このような本発明に係る容量検出装置においては、ピストンの側方には位置検出センサが配置されているとともに、ピストンの往復運動によって位置検出センサの前方側(位置検出センサが距離測定を行う方向側)で横動されるピストンの側面形状部が被検出面とされる。したがって、この被検出面において位置検出センサと正対する部位である検出対象ポイントが、ピストンの往復運動に応じて被検出面上を順次変化されることになる。そして、被検出面は、ピストンのストロークの変化によって、検出対象ポイントが位置検出センサと近接離間するように、位置検出センサはその近接離間する変位信号を波形パターンとして出力するよう構成されている。したがって、ピストン1ストローク中の変位信号を出力させることで、そのときの上死点から下死点までのピストン1ストローク全体の検出変位信号の波形パターン全体を得ることができる。このピストン1ストローク分の変位信号の波形パターンは、そのときの圧縮機の容量に対応しているとみなすことができる。本発明は、この変位信号の波形パターンと圧縮機の容量との対応を前提とし、最大容量運転時に得られるピストン1ストローク分の変位信号波形パターン(A)は、他の容量運転時のピストン1ストローク分の変位信号波形パターン(B)を完全に含んでいることを利用したものである。すなわち、上記推定手段は、最大容量運転時のピストン1ストローク分の変位信号の波形パターン(A)を測定して記憶し、現在運転時のピストン1ストローク分の変位信号の波形パターン(B)を検出し、記憶されている波形パターン(A)と検出した波形パターン(B)を比較することにより、つまり、波形パターン(B)が波形パターン(A)のどの部位までに相当するかを把握し、それによって、最大容量運転時のピストン1ストロークに対する現在運転時のピストン1ストロークの割合を把握し、現在運転時のピストンストロークに対応する現在運転時の容量を推定する。上記被検出面を形成するピストン背面形状は、頭部、首部、シリンダー部にわたって複雑な形状になっているので、それぞれの吐出容量におけるストローク運転時に得られる検出信号パターンは、十分に変化に富むものとなる。しかし、本発明における上記容量推定手法を用いると、例えば、前述の特許文献1に記載のように、ピストンに形成する検出面を吐出容量と一対一に対応するように、精度良く作りこむ必要がない。したがって、容量検出装置の検出面となるピストン部の形状の自由度が増し、より軽く、コストをかけない作りやすい形状に形成することが可能である。また、特許文献1の構造では、位置検出センサと被検出面との間を異物が通過した場合や、被検出面に磨耗、傷等が発生した場合、その影響がそのまま算出される吐出容量に反映されて異常値となる可能性が高いため、極めて外乱に弱いが、本発明では、ピストンの1ストローク分全体の検出波形パターンで判断するため、被検出面に磨耗や傷、異物の通過等のノイズの影響も受けにくく、外乱に強い。したがって、より的確にその時の圧縮機容量を精度良く推定することが可能となる。
上記本発明に係る容量検出装置においては、最大容量運転時のピストン1ストローク分の変位信号波形パターン(A)、現在運転時のピストン1ストローク分の変位信号波形パターン(B)を、それぞれ正確にピストン1ストローク分の波形パターンとして把握するために、上記推定手段が、圧縮機1回転の周期の信号またはピストンの上死点信号、またはその両方の信号を、上記波形パターン(A)と上記波形パターン(B)の比較の際の基準として用い、その比較によって現在運転時の容量を推定するようにすることができる。圧縮機1回転の周期の半分をピストン1ストローク分周期として認識することが可能であり、ピストンの上死点信号からは、どのタイミングからピストン1ストロークに入るのかが正確に把握できる。
上記本発明に係る容量検出装置において、上記推定手段における圧縮機容量の推定手法としては、次のような種々の手法を採用できる。例えば、上記推定手段は、上記波形パターン(A)から所定の刻み割合で切り出した複数の波形パターン分と、上記波形パターン(B)とを比較して、両者の相互相関係数を算出し、該相互相関係数が最大値を示す時の容量を現在運転時の推定容量とすることができる。相互相関係数が最も高いときの容量を現在運転時の推定容量とすることにより、より的確に現在運転時の容量を推定することが可能となる。例えば、探索したい波形パターン(B)の検出信号パターンと、上記波形パターン(A)を容量0%から100%までのある刻みごとに刻んで切り出した容量信号パターンとを次々に比較し、相互相関係数を計算していく。その中で最も相互相関係数が高いパターンの容量がその探索したい検出信号パターンについての推定された容量となる。相互相関係数の具体的な演算式については後述する。
また、例えば、上記推定手段は、上記波形パターン(A)から所定の刻み割合で切り出した複数の波形パターン分と、上記波形パターン(B)とを比較して、両者間の残差の累積和を算出し、該残差の累積和が最小値を示す時の容量を現在運転時の推定容量とすることもできる。残差の累積和が最も小さいときの容量を現在運転時の推定容量とすることにより、より的確に現在運転時の容量を推定することが可能となる。例えば、探索したい波形パターン(B)の検出信号パターンと、上記波形パターン(A)を容量0%から100%までのある刻みごとに刻んで切り出した容量信号パターンとを次々に比較し、残差の累積和を計算していく。その中で最も残差の累積和が小さいパターンの容量がその探索したい検出信号パターンについての推定された容量となる。残差の累積和の具体的な演算式については後述する。
さらに、例えば、上記推定手段は、上記波形パターン(A)とその平均値との偏差と、上記波形パターン(B)とその平均値との偏差との差の累積和を算出し、該偏差の差の累積和が最小値を示す時の容量を現在運転時の推定容量とすることもできる。実際の圧縮機の運転においては、センサを含む圧縮機周囲温度が運転環境や運転条件によって大きく異なる。そのため、センサ感度・出力が少なからず温度依存性を持っている場合、その影響を受けてしまう。上記波形パターン(A)と上記波形パターン(B)を取得した時の周囲環境温度が大きく異なる場合など、波形パターンの形状が同じでも、温度ドリフトの影響によりその絶対値が大きく異なってしまい、例えば前述の求めようとしている残差のレベルが変化してしまう。しかし、その状態における検出信号パターン(A)と(B)のそれぞれの平均値からの偏差同士の差の累積和で評価すると、そのような運転状態の影響がオフセットされ、より精度良くかつ迅速に適合度を算出できる。平均値からの偏差の差の累積和の演算式については後述する。
上記残差の累積和あるいは偏差の差の累積和に基づいて現在運転時の容量を推定する場合、上記推定手段は、累積和の演算途中で上記最小値を超えるときには越えた時点で演算を中止し、演算終了時に前回の上記最小値を下回るときには上記最小値を更新するようにすることができる。累積和の演算途中で上記最小値を超えるときには、すでに最小値を把握することが可能な状態にあるから、それ以上の演算は不要であり、その時点で演算を中止することにより、演算に要するトータル時間の短縮が可能になる。また、求めた累積和の最小値が前回の最小値を下回るときには、その最小値を更新することにより、より的確にかつ正確に現在運転時の容量を出力することが可能になる。より具体的には、例えば、上述の如き累積和の演算において、全ての周期において、0から100%までの全ての刻みごとに検出信号パターンとの適合度を算出し、リアルタイムで吐出容量を算出しようとすると、演算量が多くなり、高速演算が可能なCPUが必要となるため、実用化に大きな支障となるおそれがあり、演算量の削減が求められる。そこで、上記手法は、前述のような適合度計算の演算量を大幅に低減し、リアルタイム計測も可能にする手法となる。なお、演算の中止は、最小値を超えた時点のため、最小値を探索する適合度演算の精度は低下しない。
上記推定手段による現在運転時の容量の推定においては、離間した推定値間により適切な推定値が存在すると考えられる場合には、補間により、より精度良く現在運転時の容量を推定することが可能である。すなわち、上記推定手段は、上記最大の相互相関係数もしくは最小の累積和を示した推定容量値とその前後の算出容量値との間の容量領域を補間し、その補間領域内に、それまで算出した相互相関係数より大きいもしくはそれまで算出した累積和より小さい値が存在する場合には、その値を現在運転時の推定容量とすることができる。すなわち、前述したように、例えば、探索したい波形パターン(B)の検出信号パターンと、上記波形パターン(A)を容量0%から100%までのある刻みごとに刻んで切り出した容量信号パターンとを次々に比較していく場合、この刻み間隔を広くして(例えば、1%ごとに)推定すると、計算時間は短いが、推定精度が悪くなる。逆に刻みを短くすれば(例えば0.1%ごとにすると)、計算時間は長くなるが、精度は良くなる。つまり、トレードオフの関係にある。したがって、計算時間をかけないで、精度を向上させるために、この補間の手法を用いることができる。例えば、最も適合度の高い容量近辺数点を用いて、ある関数で近似し、その近似曲線の極値をさらに最も適合度の高い値に更新する手法である。近似曲線は、極値が存在する関数で近似すればよく、例えば、スプライン曲線、高次の最小2乗法などを採用できる。ただし、補間は、任意の一般的な手法によって行えばよく、その具体的な手法の例については後述する。
上述の圧縮機1回転の周期の信号は、例えば、圧縮機の駆動源の回転信号から求められる。また、上述のピストンの上死点信号は、例えば、圧縮機の駆動用回転体(例えば、駆動力伝達用のプーリーや、クラッチ、トルクリミッター等の駆動部)のピストン上死点に対応する部位に設けられた被検出体と、該被検出体に正対する位置に設けられた検出手段によって求められる。これらの信号と、位置検出センサからの検出信号パターンから圧縮機の現在運転時の容量を推定すればよい。
本発明においては、ピストン1ストローク分の上記変位信号の波形パターン(A)、(B)が比較されればよいが、このピストン1ストローク分の変位信号の波形パターンは、ピストンの往復運動の際の波形パターンから求めることもでき、さらに、圧縮機1周期分(ピストンの往復運動分)の波形パターン同士を比較することも可能である。すなわち、圧縮機1周期の検出信号パターンは、上死点、下死点で対称になっており、1周期の検出信号パターンでも現在運転時の容量を算出可能である。1周期の検出信号パターン同士を比較することにより、信号パターンの情報量が増えるので、前述した適合度の探索の精度を向上させることも可能になる。
本発明においては、上記位置検出センサには、例えば、ピストンの被検出面における凹凸形状の分布、電磁特性の分布、光反射特性の分布の少なくともいずれかを検出するセンサを使用できる。いずれの場合にあっても、上記波形パターン(A)の0%から100%までの広い範囲に対し現在運転時の容量を精度良く推定するために、位置検出センサから得られる信号が変化に富むようにすることが好ましい。
このような位置検出センサとして、例えば、渦電流式、電磁誘導式、静電容量式、光電反射式のいずれかのセンサを用いることが、信号波形を鮮明に確保する点で好ましい。
例えば、上記位置検出センサとして電磁誘導式のセンサを用いる場合には、ピストンの被検出面に、磁気特性を備えた塗料等が塗布されている、もしくは、磁石が埋め込まれている構成等を採用することができる。つまり、被検出面に磁気特性を備える金属粉末等を混入させた塗料、樹脂を塗布したり、メッキを施したり、あるいは、被検出面に磁石を埋め込んで磁気特性を持たせるようにした構成である。
また、上記位置検出センサとして光電反射式のセンサを用いる場合には、より鮮明な検出信号を得るために、上記ピストンの被検出面に、光特性を備えた塗料が塗布されている構成等を採用することができる。
さらに本発明においては、上記推定手段は、上記位置検出センサによる検出信号が、ピストンの被検出面の傷、磨耗等によって初期値に対し変化した場合においても、その状態における上記波形パターン(A)を再記録することにより、その変化による影響を補正して現在運転時の容量を推定するようにすることが可能である。例えば、仮に傷、磨耗等によって上記被検出面から鮮明度の高い反射媒体の分布形状が初期値に対し変化した場合でも、再度、その状態での最大容量運転時に得られる検出信号パターンを取得することによって、反射媒体の分布パターンの変化の影響を補正でき、劣化時の精度を向上できるようになる。この最大容量運転時に得られる検出信号パターンの取得は、特に圧縮機を停止したり外したりする必要は無く、運転中に取得でき、容易に実施可能である。
本発明は、上記のような容量検出装置を備えた可変容量型圧縮機についても提供する。このような圧縮機においては、推定した容量と少なくとも圧縮機の吐出圧力と吸入圧力から圧縮機のトルクを推定することが可能である。また、推定した容量を入力情報として、圧縮機の容量を可変させる容量制御弁の弁開度を制御することも可能である。
このように、本発明に係る可変容量型圧縮機およびその容量検出装置によれば、前述の特許文献1に開示されているような従来技術に比べ、ピストンの被検出面の形状や構造の自由度が大幅に高められ、しかもピストンの加工に高い精度も要求されなくなり、大幅なコストダウンをはかることができる。また、被検出面に磨耗や傷等が発生した場合やピストンとシリンダボアとのクリアランスにより検出信号が変化する場合にあっても、その影響を最小限に抑えることが可能になり、外乱に強い容量推定を的確に行うことができるようになる。
本発明の一実施態様に係る容量検出装置を備えた可変容量型圧縮機の縦断面図である。 本発明に係る容量検出装置における容量推定の一手法例を示す説明図である。 本発明に係る容量検出装置における容量推定の一手法例を示す制御フローチャートである。 本発明に係る容量検出装置における容量推定時の繰り返し処理演算の一手法例を示す、残差の累積和と処理済みデータ数との関係図である。 本発明に係る容量検出装置における容量推定時の補間処理の一手法例を示す説明図である。
以下、本発明を、車両用空調装置に用いられる斜板式可変容量型圧縮機の容量検出装置において具体化した一実施形態について説明する。
図1は、本発明の一実施態様に係る容量検出装置2を備えた可変容量型圧縮機1を示しており、その圧縮機1の最小容量時の状態の縦断面を示している。まず、可変容量型圧縮機1について説明するに、外部駆動源からの回転駆動力が、ベルト等を介してプーリー3に伝達され、そこからトルクリミッター機構4を介して圧縮機の駆動軸5に伝達される。フロントハウジング6、シリンダブロック7によって形成されるクランク室8内には、駆動軸5と一体に回転されるロータ9と、ロータ9にリンク機構10を介して連結され、駆動軸5に対する傾斜角が可変可能な斜板11とが設けられており、斜板11は駆動軸5と同期して回転される。シリンダブロック7には複数のシリンダボア12が配設されており(1気筒のみ図示してある)、各シリンダボア12内には往復動自在にピストン13が挿入されている。ピストン13の一端部13a(首部)は、斜板11の両側面に摺接する一対のシュー14を介して、斜板11に連接されており、斜板11の回転運動がピストン13の往復運動に変換される。ピストン13の往復運動のストロークは、斜板11の傾斜角に対応して可変され、斜板11の傾斜角は、前述の如く、例えばクランク室8内の圧力に応じて変化される。ピストン13の往復運動に応じて、シリンダヘッド15内に形成された吸入室16から被圧縮流体(例えば、冷媒)がシリンダボア12内に吸入され、シリンダボア12内で圧縮された圧縮流体が、吐出室17を通して外部回路へと吐出される。
このような可変容量型圧縮機1において、その吐出容量は、ピストン13の押しのけ容積に依存して、つまり、ピストン13のストロークに依存して決まる。本発明における容量検出装置2は、このピストン13のストロークに対応する現在運転時の容量を推定するもので、例えば次のように構成されている。
すなわち、図1に示されているピストン13の複数において、一つのピストン13の背面が被検出面21となる。被検出面21の形状は、ピストン13の1サイクルの往復運動の際、被検出面21と次に述べる位置検出センサとの距離が変化するようにする。通常の斜板式可変容量圧縮機に用いられているピストン13の形状の上記背面は、頭部、首部、円筒部における背面となるので、被検出面21と位置検出センサとの距離は十分に明瞭に変化し続ける。それぞれの吐出容量運転時に得られる検出信号の軌跡は、変化に富む方が推定の精度が向上するので、被検出面21を往復運動の方向に対して、より変化に富むように、スリットなどをつける場合もある。しかし、その場合にも、特に精度や形状の指定は必要ない。被検出面21は、その一部がフロントハウジング6の内周面6aに対向するように、軸線S周りにおいて駆動軸5と反対側に配置されている。
上記フロントハウジング6の内周面6aにおいてピストン13の首部13aの外周側、つまり首部13aの側方側には、ピストン13の被検出面21に臨むようにして、非接触型の位置検出センサ22の検出ヘッド22aが配置されている。位置検出センサ22としては、例えば渦電流損検出タイプのものが用いられている。
ピストン13が往復運動されると、被検出面21が位置検出センサ22(検出ヘッド22a)の前方側(検出ヘッド22aが距離測定を行う方向側のことであって、図面上での単なる位置関係で表現すれば下方側)で横動される。したがって、被検出面21において検出ヘッド22aと正対する部位である検出対象ポイントKが、ピストン13の往復運動に応じて被検出面21上をその形状に沿って順次変化し、この検出対象ポイントKと検出ヘッド22aとの間の距離Lが変化する。そして、位置検出センサ22は、検出ヘッド22aと被検出面21(検出対象ポイントK)との間の距離Lを検出し、この検出距離情報Lをコントローラ23からエアコンECU24へ出力する。
上記エアコンECU24はコンピュータ類似の電子制御ユニットであり、位置検出センサ22からの検出距離情報Lに基づいて圧縮機の吐出容量を推定、把握する。つまり、エアコンECU24が容量推定手段を構成している。エアコンECU24は、把握した圧縮機の容量情報を、図示しないエンジンECUに送信する。したがって、例えば、エンジンECUによるエンジンのアイドリング制御等を、圧縮機の負荷トルク等を考慮した好適なものとすることが可能となる。
さて、前述したように、ピストン13の1往復において、被検出面21は、検出ヘッド22aとの距離Lが変化するように動作され、被検出面21の変位が検出ヘッド22aによって検出されて、位置検出センサ22から変位信号が出力される。この変位信号は、図2に示すように、ピストン13が上死点位置と下死点位置との間を移動される間において、つまり、ピストン13の1ストローク分において、波形パターンの変位信号として、位置検出センサ22からエアコンECU24へ出力される。距離情報Lの検出信号パターン(変位信号の波形パターン)は、それぞれの吐出容量の運転時で異なる。
本実施態様では、例えば、吐出容量の検出に3つの情報を必要としている。1つ目は、上記で説明した位置検出センサ22から得られる距離情報Lの検出信号パターン(変位信号の波形パターン)である。2つ目は、ピストン往復運動の際の上死点位置の検出信号である。3つ目は、ピストン往復運動の周期情報、または1ストローク分に相当する情報である。
ピストン往復運動の際の上死点位置と周期情報の検出は、例えば、圧縮機の上死点位置に対応するトルクリミッターのプーリー部やクラッチの場合は、アマチュア部に反射式の被検出部25を設置し、被検出面25に臨むようにして、非接触型の検出センサ26を配置して行う。検出センサ26としては、例えば光電反射式タイプのものが用いられる。
図3は、本実施態様に係る容量推定における処理手順の例を示すフローチャートである。図2と図3を参照しながら、容量推定の処理手順の例について説明する。
本実施態様においては、まず、最大容量運転時の位置検出センサ22からの距離情報Lの検出信号パターンと検出センサ26からの上死点位置情報と周期情報に基づいて、ピストン13が上死点位置から下死点位置までの間を移動される間の(つまり、ピストン1ストローク分の)位置検出センサ22の距離情報 Lの検出信号パターン(変位信号の波形パターン)を、現在運転時の容量推定のための比較の基準出力波形として記録する。この検出信号パターンを、これ以降、最大容量運転時のピストン1ストローク分の変位信号波形パターン(A)と呼ぶことにする。
次に、検出したい容量運転時(現在運転時)の位置検出センサ22からの距離情報Lの検出信号パターンと検出センサ26からの上死点位置情報と周期情報に基づいて、ピストン13が上死点位置から下死点位置までの間を移動される間の(つまり、ピストン1ストローク分の)位置検出センサ22の距離情報 Lの検出信号パターン(変位信号の波形パターン)を、現在運転時の容量推定のための出力波形として記録する。この検出信号パターンを、これ以降、現在運転時の容量推定のための出力波形パターン(B)と呼ぶことにする。
検出したい容量は、最大容量以下なので、上記で得られた最大容量運転時のピストン1ストローク分の変位信号の波形パターン(A)(図2における容量100%のときの出力波形)は、現在運転時の容量推定のための出力波形(ピストン1ストローク分の変位信号の波形パターン(B))、つまり、図2における容量50%や10%のときの出力波形を内包している。
最大容量運転時の距離情報Lの検出信号パターン(最大容量運転時のピストン1ストローク分の変位信号の波形パターン(A))を上死点からある任意の刻み容量で(例えば1%ごとに)切り出し、「検出したい容量」運転時の距離情報の検出信号パターン(つまり、現在運転時のピストン1ストローク分の変位信号の波形パターン(B))と適合度比較することを、例えば0%から最大容量の100%まで繰り返す。その中で最も「検出したい容量」の距離情報の検出信号パターンと一致した(適合した)容量が、「検出したい容量」運転時の推定容量となる。
この任意の容量で切り取られた最大容量運転時の距離情報Lの検出信号パターンが、「検出したい容量」運転時の距離情報の検出信号パターンと一致しているか否かの評価には、前述したように相互相関係数を用いたり、残差の累積和を用いたり、平均値からの偏差の累積和を用いたりすることができる。
例えば相互相関係数を用いる場合には、下記数1で算出される相互相関係数rが最も高い、つまり、1に最も近い値となる容量が、求める吐出容量となる。また、残差の累積和や平均値からの偏差の累積和を用いる場合には、下記数2(残差の累積和の場合)、数3(平均値からの偏差の累積和の場合)で算出される累積和Iが最も小さい、つまり、0に最も近い値となる容量が求める吐出容量となる。なお、下記数1〜数3において、ai は「検出したい容量」運転時の波形パターンにおけるある点の値、バー付きaは、その波形パターンにおける各点の平均値、bi は最大容量運転時の波形パターンにおけるある点の値、バー付きbは、その波形パターンにおける各点の平均値を、それぞれ示している。
Figure 0005414115
Figure 0005414115
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また、前述したように、不要な演算を途中から中止して、演算の効率、演算時間の短縮をはかることが可能である。すなわち、上述した残差の累積和あるいは偏差の差の累積和に基づいて現在運転時の容量を推定する場合、本発明における容量推定手段は、累積和の演算途中で累積和の最小値を超えるときには越えた時点で演算を中止することができる。例えば図4に示すように、繰り返し演算を続けていく場合に、途中で現在における残差の累積和の最小値を超えるときには、すでに最小値を把握することが可能な状態にあるから、それ以上の演算は不要であり、その時点で演算を中止することにより、演算する信号パターン内の処理済みデータ数を減らすことができ、演算に要するトータル時間の短縮も可能になる。
また、前述したように、現在運転時の容量の推定において、離散した容量推定値間により適切な推定値が存在すると考えられる場合には、補間の手法により、より精度良く現在運転時の容量を推定することが可能である。図3に示した制御フローチャートにおいても、最終ステップの前に、このような補間のステップを設定してある。この補間には一般的な補間手法を採用すればよく、例えば図5に示すように、推定容量に関する処理済みデータ(図5における白抜きの丸印で表示)の列において、最も適合度の高いデータ数点近辺(図示例では極小値近辺)に、より適合度の高い仮想データが存在すると考えられる場合には、上記データ列を近似曲線で近似し、所定のデータ間を補間して、その補間領域から、例えば補間した近似曲線の極小値を取得することにより、より適合度の高い推定容量データを取り出し、その値を現在運転時の推定容量とすることによって、より精度良く現在運転時の容量を推定することが可能となる。
なお、上記実施態様では、図2に示したように、適合度を比較するに際し、上死点位置から下死点位置までの間のピストン1ストローク分の距離情報 Lの検出信号パターン(変位信号の波形パターン)を用いたが、前述したように、例えば上死点位置を中心とした下死点から次の下死点までの1周期の情報を元に吐出容量の推定を行ってもよく、その1周期の情報からその半分に相当する分として、ピストン1ストローク分の変位信号の波形パターンを取得するようにしてもよい。
さらに前述したように、圧縮機運転中に仮に傷、磨耗等によってピストンの被検出面21からの検出信号(例えば、鮮明度の高い反射媒体の分布形状の信号)が初期値と著しく変化した場合でも、再度、その状態での最大容量運転時に得られる検出信号パターンを取得することによって、反射媒体の検出信号パターンの変化の影響を補正でき、劣化時における検出、容量推定精度を向上できる。この最大容量運転時に得られる検出信号パターンの取得は、特に圧縮機を停止したり外したりする必要は無く、運転中に取得できるので、極めて容易に取得可能である。
本発明に係る容量検出装置は、あらゆるピストンタイプ可変容量型圧縮機に適用でき、それによって容易に低コストで精度の高い容量推定を行うことができ、その容量推定を介して可変容量型圧縮機のトルク推定等に利用できる。
1 可変容量型圧縮機
2 容量検出装置
3 プーリー
4 トルクリミッター機構
5 駆動軸
6 フロントハウジング
6a フロントハウジングの内周面
7 シリンダブロック
8 クランク室
9 ロータ
10 リンク機構
11 斜板
12 シリンダボア
13 ピストン
13a ピストンの首部
14 シュー
15 シリンダヘッド
16 吸入室
17 吐出室
21 ピストンの被検出面
22 位置検出センサ
22a 位置検出センサの検出ヘッド
23 コントローラ
24 エアコンECU
25 被検出部
26 検出センサ

Claims (18)

  1. ピストンの往復運動によってガス圧縮を行うとともに、ピストンのストロークを変更することで容量を変更可能な可変容量型圧縮機の容量検出装置であって、
    (1)前記ピストンの側方に配置された位置検出センサであって、ピストンの往復運動によって前記位置検出センサの前方側で横動されるピストンの形状を被検出面とし、該被検出面の前記位置検出センサと正対する部位である検出対象ポイントがピストンの往復運動の際に前記位置検出センサに対し近接離間する変位信号を出力する位置検出センサと、
    (2)最大容量運転時のピストン1ストローク分の前記変位信号の波形パターン(A)を測定して記憶し、現在運転時のピストン1ストローク分の前記変位信号の波形パターン(B)を検出し、前記波形パターン(A)と前記波形パターン(B)の比較から、現在運転時のピストンストロークに対応する現在運転時の容量を推定する推定手段と、
    を備えたことを特徴とする可変容量型圧縮機の容量検出装置。
  2. 前記推定手段は、圧縮機1回転の周期の信号またはピストンの上死点信号、またはその両方の信号を、前記波形パターン(A)と前記波形パターン(B)の比較の際の基準に用いて、前記現在運転時の容量を推定する、請求項1に記載の可変容量型圧縮機の容量検出装置。
  3. 前記推定手段は、前記波形パターン(A)から所定の刻み割合で切り出した複数の波形パターン分と、前記波形パターン(B)とを比較して、両者の相互相関係数を算出し、該相互相関係数が最大値を示す時の容量を現在運転時の推定容量とする、請求項1または2に記載の可変容量型圧縮機の容量検出装置。
  4. 前記推定手段は、前記波形パターン(A)から所定の刻み割合で切り出した複数の波形パターン分と、前記波形パターン(B)とを比較して、両者間の残差の累積和を算出し、該残差の累積和が最小値を示す時の容量を現在運転時の推定容量とする、請求項1または2に記載の可変容量型圧縮機の容量検出装置。
  5. 前記推定手段は、前記波形パターン(A)とその平均値との偏差と、前記波形パターン(B)とその平均値との偏差との差の累積和を算出し、該偏差の差の累積和が最小値を示す時の容量を現在運転時の推定容量とする、請求項1または2に記載の可変容量型圧縮機の容量検出装置。
  6. 前記推定手段は、前記累積和の演算途中で前記最小値を超えるときには越えた時点で演算を中止し、演算終了時に前回の前記最小値を下回るときには前記最小値を更新する、請求項4または5に記載の可変容量型圧縮機の容量検出装置。
  7. 前記推定手段は、前記最大の相互相関係数もしくは最小の累積和を示した推定容量値とその前後の算出容量値との間の容量領域を補間し、その補間領域内に、それまで算出した相互相関係数より大きいもしくはそれまで算出した累積和より小さい値が存在する場合には、その値を現在運転時の推定容量とする、請求項3〜6のいずれかに記載の可変容量型圧縮機の容量検出装置。
  8. 前記圧縮機1回転の周期の信号は、圧縮機の駆動源の回転信号から求められる、請求項2〜7のいずれかに記載の可変容量型圧縮機の容量検出装置。
  9. 前記ピストンの上死点信号は、圧縮機の駆動用プーリーのピストン上死点に対応する部位に設けられた被検出体と、該被検出体に正対する位置に設けられた検出手段によって求められる、請求項2〜8のいずれかに記載の可変容量型圧縮機の容量検出装置。
  10. 前記ピストン1ストローク分の前記変位信号の波形パターンが、ピストンの往復運動の際の波形パターンから求められる、請求項1〜9のいずれかに記載の可変容量型圧縮機の容量検出装置。
  11. 前記位置検出センサは、前記ピストンの被検出面における凹凸形状の分布、電磁特性の分布、光反射特性の分布の少なくともいずれかを検出する、請求項1〜10のいずれかに記載の可変容量型圧縮機の容量検出装置。
  12. 前記位置検出センサは、渦電流式、電磁誘導式、静電容量式、光電反射式のいずれかのセンサからなる、請求項11に記載の可変容量型圧縮機の容量検出装置。
  13. 前記ピストンの被検出面に、磁気特性を備えた塗料が塗布されている、もしくは、磁石が埋め込まれている、請求項12に記載の可変容量型圧縮機の容量検出装置。
  14. 前記ピストンの被検出面に、光特性を備えた塗料が塗布されている、もしくは、光反射体が埋め込まれている、請求項12に記載の可変容量型圧縮機の容量検出装置。
  15. 前記推定手段は、前記位置検出センサによる検出信号が、前記ピストンの被検出面の傷、磨耗等によって初期値に対し変化した場合においても、その状態における前記波形パターン(A)を再記録することにより、前記変化による影響を補正して現在運転時の容量を推定する、請求項1〜14のいずれかに記載の可変容量型圧縮機の容量検出装置。
  16. 請求項1〜15のいずれかに記載の容量検出装置を備えた可変容量型圧縮機。
  17. 推定した容量と少なくとも圧縮機の吐出圧力と吸入圧力から圧縮機のトルクを推定する、請求項16に記載の可変容量型圧縮機。
  18. 推定した容量を入力情報として、圧縮機の容量を可変させる容量制御弁の弁開度が制御される、請求項16または17に記載の可変容量型圧縮機。
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