JP5413758B1 - 繰糸装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】繰り上げた繭糸を均斉に乾燥し、一部の糸が互いに固着することを防止し、風合いの柔らかい糸を繰糸出来る繰糸装置を得る。
【解決手段】繰糸槽内の繭から引き出した緒糸を、接緒器，集緒器を通して引き上げ、第１鼓車，第２鼓車よりなるケンネル、及び、繊度感知器，スラブキャッチャー，絡交装置を通過させ巻取ボビンに巻き取る繰糸装置であって、巻取ボビンは金属製の筒状体よりなり、筒状体の軸方向中間部分を糸条巻き付けエリアとし、その両側の筒状体の両端部を糸条に巻き付けない受熱部とし、かつ、該巻取ボビンの外周縁に添って加熱ヒーターを巻取ボビンの外周縁との距離を変更可能に設けてなる。
【選択図】図１
【解決手段】繰糸槽内の繭から引き出した緒糸を、接緒器，集緒器を通して引き上げ、第１鼓車，第２鼓車よりなるケンネル、及び、繊度感知器，スラブキャッチャー，絡交装置を通過させ巻取ボビンに巻き取る繰糸装置であって、巻取ボビンは金属製の筒状体よりなり、筒状体の軸方向中間部分を糸条巻き付けエリアとし、その両側の筒状体の両端部を糸条に巻き付けない受熱部とし、かつ、該巻取ボビンの外周縁に添って加熱ヒーターを巻取ボビンの外周縁との距離を変更可能に設けてなる。
【選択図】図１
Description
本発明は、繰り上げた繭糸を均斉に乾燥し、巻き上げた一部の糸が互いに固着するのを防止することを図ると共に、繰り上げた糸の風合いを柔らかくすることを目的とする繰糸装置に関する。
従来の生糸繰製技術にあっては、煮繭工程を経た繭を繰糸槽に投入し、粒付数の繭から繭糸を引き出し、ケンネル用鼓車，繊度感知器，絡交装置を経て抱合した繭糸を巻取枠に巻き取っている。
巻取枠は金属又はプラスチック製のものが現在使用され、次の如き構成のものがある。 即ち、１つの巻取枠は平鍋状をなし、鍋の底部に相当する板状体の中央部位に設けた軸受部材で支持軸を受け、底部に相当する面を垂直にして回転自在に軸に支持している。この巻取枠は鍋の側壁面に相当する環状部に波状屈曲を与え、上記波状屈曲の頂部が巻き付けられた糸を支えている。即ち、巻取枠の糸条巻取面の構成は、糸条と接している面と離れている面とが交互に存在しており、均一な状態で糸と巻取面とが接しているものではない。そのため小枠と接している部位の糸層は張力を受け、固化し易く、支持点間の無接触の部分の糸層は柔軟性を保つことになり糸の風合いを一定に保ちにくい面があった。
繰り上げた繭糸を乾燥させるために、繭糸を巻き取った小枠の周囲に蒸気を通した或は電熱による乾燥ヒーターを配しているが、小枠はその支持軸に複数が挿し通されて支持されているので、糸条故障，繊度異常等で小枠の回転を停止した場合、停止した小枠の両隣の小枠は回転し良好に乾燥ヒーターからの熱の付与が行われるが、停止した小枠は、停止している限り小枠に巻かれた繭糸と乾燥ヒーターとの位置関係は一定で乾燥ヒーターに近い繭糸が乾燥ヒーターから多くの熱を付与され、乾燥ヒーターから離れた位置の繭糸はそれによりも少ない熱を受けるという繭糸への熱の付与量の斑が生じて糸の乾燥の程度が不均一になってしまい均斉な糸が作り難い（特許文献１）。
本発明は、前記の点に鑑みて、繰り上げた繭糸を均斉に乾燥し、一部の糸が互いに固着することを防止し、風合いの柔らかい糸を繰糸出来る繰糸装置を得ることを目的とする。
請求項１記載の発明にあっては、繰糸槽内の繭から引き出した緒糸を、接緒器，集緒器を通して引き上げ、第１鼓車，第２鼓車よりなるケンネル、及び、繊度感知器，スラブキャッチャー，絡交装置を通過させ巻取ボビンに巻き取る繰糸装置であって、巻取ボビンは金属製の筒状体よりなり、筒状体の軸方向中間部分を糸条巻き付けエリアとし、その両側の筒状体の両端部を糸条に巻き付けない受熱部とし、かつ、該巻取ボビンの外周縁に添って加熱ヒーターを巻取ボビンの外周縁との距離を変更可能に設けてなる。
本発明繰糸装置にあっては、ボビンの両端に位置する糸を巻き付けない非巻付部位に照射された熱が、ボビンを伝わりボビンに接する巻き付けられた糸層を、その内部から加熱し乾糸することになるため、巻き付けられた糸層は内外から加熱されることになり乾糸斑の発生を少なくしている。その結果、一部の糸が糸層内での隣接する糸と互いに固着するような事態の生ずるのを防止することが出来、柔軟な糸を得ることが出来る。
本発明繰糸装置１は、繰糸槽２で繭３から繰り上げた緒糸４を所定繊度に抱合してなる繭糸５を、巻取・乾燥するための巻取・乾糸装置６に特徴を有するものである。
繰糸装置１の全体構成を図１と共に次に説明する。
繰糸装置１の全体構成を図１と共に次に説明する。
本発明繰糸装置１は、繰糸槽２内の複数の繭３から引き出した緒糸４が抱合され所定繊度の繭糸５となるよう、繊度感知器７の計測データに基づき粒付数を保ち繊度を一定に保つための接緒動作を行う接緒杆８ａ及び接緒器８ｂよりなる接緒装置１０と、第１鼓車１１，第２鼓車よりなるケンネル装置１３と、繊度感知器７と、スラブキャッチャー１４と、繭糸５をボビン２２に巻き取る巻取装置２０と該巻き取った繭糸５を乾繰する乾糸装置２１とよりなる巻取・乾糸装置６とを有し、巻取・乾糸装置６には絡交装置１５が設けられている。上記繰糸装置１において、繰糸槽２内で解舒された緒糸４が、絡交装置１５を通過するまでに、通過する接緒装置１０，ケンネル装置１３，繊度感知器７，スラブキャッチャー１４等の前記各部装置は従来装置と同様の公知装置で差し支えない。
次に巻取・乾糸装置６につき説明する。
巻取・乾糸装置６は、繰り上げた繭糸５を円筒状のボビン２２にチーズ２３として巻き上げる巻取装置２０と、該糸を乾燥する乾糸装置２１とよりなる。
巻取装置２０について説明する。巻取装置２０は、一対の支持腕２４ａ，２４ｂを有し、各支持腕２４ａ，２４ｂの先端のそれぞれに、駆動フランジ２５ａ，２５ｂを有するボビン支持軸２６ａ，２６ｂを支持する。駆動フランジ２５ａ，２５ｂが対向する面の中心部位には突出部２７ａ，２７ｂを設け、両突出部２７ａ，２７ｂをボビン２２の端部に嵌め合わすことにより駆動フランジ２５ａ，２５ｂ間にボビン２２を挟持する。この際、前記突出部２７ａ，２７ｂ間の長さを変化させなければならないので、駆動フランジ２５ａ，２５ｂの間隙を変えることが出来るようにしなければならない。そのために、図示の例では、支持腕２４ａに対してボビン支持軸２６ａをその軸方向に移動可能に支持し、ボビン支持軸２６ａに設けたレバー２８を支持腕２４ａのカム溝２９に嵌合し、レバー２８を回転させることでボビン支持軸２６ａを左右しボビン２２の端部と駆動フランジ２５ａ，２５ｂの突出部２７ａ，２７ｂとの係合離脱を計れるようにしている。ボビン支持軸２６ａは、図示しないスプリングにより対向するボビン支持軸２６ｂ方向に向け付勢されている。
巻取・乾糸装置６は、繰り上げた繭糸５を円筒状のボビン２２にチーズ２３として巻き上げる巻取装置２０と、該糸を乾燥する乾糸装置２１とよりなる。
巻取装置２０について説明する。巻取装置２０は、一対の支持腕２４ａ，２４ｂを有し、各支持腕２４ａ，２４ｂの先端のそれぞれに、駆動フランジ２５ａ，２５ｂを有するボビン支持軸２６ａ，２６ｂを支持する。駆動フランジ２５ａ，２５ｂが対向する面の中心部位には突出部２７ａ，２７ｂを設け、両突出部２７ａ，２７ｂをボビン２２の端部に嵌め合わすことにより駆動フランジ２５ａ，２５ｂ間にボビン２２を挟持する。この際、前記突出部２７ａ，２７ｂ間の長さを変化させなければならないので、駆動フランジ２５ａ，２５ｂの間隙を変えることが出来るようにしなければならない。そのために、図示の例では、支持腕２４ａに対してボビン支持軸２６ａをその軸方向に移動可能に支持し、ボビン支持軸２６ａに設けたレバー２８を支持腕２４ａのカム溝２９に嵌合し、レバー２８を回転させることでボビン支持軸２６ａを左右しボビン２２の端部と駆動フランジ２５ａ，２５ｂの突出部２７ａ，２７ｂとの係合離脱を計れるようにしている。ボビン支持軸２６ａは、図示しないスプリングにより対向するボビン支持軸２６ｂ方向に向け付勢されている。
駆動フランジ２５ａ，２５ｂの下位にはモーター３０の回転を受けた回転する駆動輪３１ａ，３１ｂを設け、駆動輪３１ａ，３１ｂに駆動フランジ２５ａ，２５ｂを接触させることでモーター３０の回転を駆動フランジ２５ａ，２５ｂに伝えボビン２２を回転している。
支持腕２４ａ，２４ｂは、その基部において蝶番３２を介してフレーム３３に支持されているため、支持腕先端部を上挙することが可能でその動作により駆動フランジ２５ａ，２５ｂと駆動輪３１ａ，３１ｂとの接触を断てばボビン２２の回転は停止する。
必要ならば駆動フランジ２５ａ，２５ｂに制御手段を設け、上記の接触を断つと同時に制動手段を作動させるようにしても良い。
また、支持腕２４ａ，２４ｂを搖動させず、腕の長さ方向に直進的に移動させることで支持腕先端の駆動フランジ２５ａ，２５ｂと、駆動輪３１ａ，３１ｂとの接触を断つようにしても良い。
必要ならば駆動フランジ２５ａ，２５ｂに制御手段を設け、上記の接触を断つと同時に制動手段を作動させるようにしても良い。
また、支持腕２４ａ，２４ｂを搖動させず、腕の長さ方向に直進的に移動させることで支持腕先端の駆動フランジ２５ａ，２５ｂと、駆動輪３１ａ，３１ｂとの接触を断つようにしても良い。
上記のボビン２２への繭糸５の巻き取りに際して、ボビン２２上に巻き付けられた糸のトラバースの範囲ｌは駆動フランジ２５ａ，２５ｂ間の長さＬより短く、ボビン２２上には糸が巻き付けられていない範囲が両端に見られる。
この範囲は後述する乾糸手段の加熱によって直接ボビンを加熱するためのもので、ボビンに糸の巻かれていないエリアが存在することで、加熱手段の熱がボビンの、糸が巻かれていない部分に照射され、ボビンが暖められることになり、その熱がボビンに巻かれた糸層全体に及んで効率良く斑を少なく乾糸することを可能としている。
この範囲は後述する乾糸手段の加熱によって直接ボビンを加熱するためのもので、ボビンに糸の巻かれていないエリアが存在することで、加熱手段の熱がボビンの、糸が巻かれていない部分に照射され、ボビンが暖められることになり、その熱がボビンに巻かれた糸層全体に及んで効率良く斑を少なく乾糸することを可能としている。
次に乾糸装置２１につき説明する。
乾糸装置２１は、巻取装置２０の支持腕２４ａ，２４ｂで支持されたチーズ２３を一部取り囲むようチーズ２３の上部に管状のヒーター３５が複数本並列して支持部材３６により支持されている。
支持部材３６は、乾糸装置シリンダー３７によりチーズ２３に接近離去可能に支持されている。
ヒーター３５は、その幅を前記巻取装置２０におけるチーズ２３を支持する駆動フランジ２５ａ，２５ｂ間の長さＬより広くしボビン２２の両端に生ずる糸を巻き付ける部位をも加熱出来るようにしている。
このため、ボビン２２の両端に生ずる非巻付部位に照射された熱は糸巻付部位のボビンに伝播し、ボビンをその内部からも加熱することになり乾糸斑の発生を阻止するのに有効である。
乾糸装置２１は、巻取装置２０の支持腕２４ａ，２４ｂで支持されたチーズ２３を一部取り囲むようチーズ２３の上部に管状のヒーター３５が複数本並列して支持部材３６により支持されている。
支持部材３６は、乾糸装置シリンダー３７によりチーズ２３に接近離去可能に支持されている。
ヒーター３５は、その幅を前記巻取装置２０におけるチーズ２３を支持する駆動フランジ２５ａ，２５ｂ間の長さＬより広くしボビン２２の両端に生ずる糸を巻き付ける部位をも加熱出来るようにしている。
このため、ボビン２２の両端に生ずる非巻付部位に照射された熱は糸巻付部位のボビンに伝播し、ボビンをその内部からも加熱することになり乾糸斑の発生を阻止するのに有効である。
１ 繰糸装置
２ 繰糸槽
３ 繭
４ 緒糸
５ 繭糸
６ 巻取・乾糸装置
７ 繊度感知器
８ａ 接緒杆
８ｂ 接緒器
９ 集緒器
１０ 接緒装置
１１ 第１鼓車
１２ 第２鼓車
１３ ケンネル装置
１４ スラブキャッチー
１５ 絡交装置
２０ 巻取装置
２１ 乾糸装置
２２ ボビン
２３ チーズ
２４ａ，２４ｂ 支持腕
２５ａ，２５ｂ 駆動フランジ
２６ａ，２６ｂ ボビン支持軸
２７ａ，２７ｂ 突出部
２８ レバー
２９ カム溝
３０ モーター
３１ａ，３１ｂ 駆動輪
３２ 蝶番
３３ フレーム
３５ ヒーター
３６ 支持部材
３７ 乾糸装置シリンダー
２ 繰糸槽
３ 繭
４ 緒糸
５ 繭糸
６ 巻取・乾糸装置
７ 繊度感知器
８ａ 接緒杆
８ｂ 接緒器
９ 集緒器
１０ 接緒装置
１１ 第１鼓車
１２ 第２鼓車
１３ ケンネル装置
１４ スラブキャッチー
１５ 絡交装置
２０ 巻取装置
２１ 乾糸装置
２２ ボビン
２３ チーズ
２４ａ，２４ｂ 支持腕
２５ａ，２５ｂ 駆動フランジ
２６ａ，２６ｂ ボビン支持軸
２７ａ，２７ｂ 突出部
２８ レバー
２９ カム溝
３０ モーター
３１ａ，３１ｂ 駆動輪
３２ 蝶番
３３ フレーム
３５ ヒーター
３６ 支持部材
３７ 乾糸装置シリンダー
Claims (1)
- 繰糸槽内の繭から引き出した緒糸を、接緒器，集緒器を通して引き上げ、第１鼓車，第２鼓車よりなるケンネル、及び、繊度感知器，スラブキャッチャー，絡交装置を通過させ巻取ボビンに巻き取る繰糸装置であって、巻取ボビンは金属製の筒状体よりなり、筒状体の軸方向中間部分を糸条巻き付けエリアとし、その両側の筒状体の両端部を糸条に巻き付けない受熱部とし、かつ、該巻取ボビンの外周縁に添って加熱ヒーターを巻取ボビンの外周縁との距離を変更可能に設けてなることを特徴とする繰糸装置。
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| CN114921857A (zh) * | 2022-06-08 | 2022-08-19 | 苏晚霞 | 一种可直接形成大策丝片的纺织机械直缫缫丝机 |
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