JP5403453B1 - フレネルレンズシート及び照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】フレネルレンズを用いた際に生じる虹ムラを目立たなくさせる。
【解決手段】本発明による照明装置1は、フレネルレンズ11と、光を拡散させる光拡散層20と、を有するフレネルレンズシート10と、フレネルレンズシート10のフレネルレンズ11が形成された面10bとは反対側の面10cに対面して配置された光源2と、を備える。フレネルレンズ11は、複数のレンズ面12と、隣り合う二つのレンズ面12を接続するライズ面13と、を含む。光源2は、発光面5aを有し、発光面5a上の各位置から拡散光が射出され、フレネルレンズシート10のシート面10aに平行な投影面に発光面5aを投影した投影面積S1は、前記投影面にフレネルレンズ11を投影した投影面積S2よりも小さい。
【選択図】図1
【解決手段】本発明による照明装置1は、フレネルレンズ11と、光を拡散させる光拡散層20と、を有するフレネルレンズシート10と、フレネルレンズシート10のフレネルレンズ11が形成された面10bとは反対側の面10cに対面して配置された光源2と、を備える。フレネルレンズ11は、複数のレンズ面12と、隣り合う二つのレンズ面12を接続するライズ面13と、を含む。光源2は、発光面5aを有し、発光面5a上の各位置から拡散光が射出され、フレネルレンズシート10のシート面10aに平行な投影面に発光面5aを投影した投影面積S1は、前記投影面にフレネルレンズ11を投影した投影面積S2よりも小さい。
【選択図】図1
Description
本発明は、フレネルレンズを備えるフレネルレンズシート及びこのフレネルレンズシートを備える照明装置に関する。
フレネルレンズシートに形成されるフレネルレンズは、配列方向に配列された複数のレンズ面を有しており、複数のレンズ面の組み合わせにより、発散光束や平行光束をなす入射光に対して一定のレンズ作用を及ぼす。隣り合う2つのレンズ面の間には、ライズ面が形成される。ライズ面は、通常、光に対するレンズ作用を期待されていない面である。このライズ面は、典型的には、フレネルレンズシートのシート面の法線方向に平行に延びる(特許文献1、2参照)。
ところで、多くの照明装置では、比較的に小面積の発光面を有した光源から照射される白色光をフレネルレンズで集光することになる。このとき、光源の発光面がフレネルレンズの大きさと比較して十分に小さくなっていれば、フレネルレンズに入射する或る程度の光量の光が発散光束の光路をたどり、結果として、フレネルレンズのレンズ作用により、一定の領域に集光されるようになる。ただし、厳密には光源の発光面上の各位置から拡散光が射出されており、全体的に捉えると、光源は発光面から白色拡散光を射出する。すなわち、光源からの光には、フレネルレンズで光路を補正することができない光も含まれることになる。本件発明者らが確認したところ、このような照明装置において、白色光が集光された領域の周囲に色分散した虹状の色ムラ(以下、単に「虹ムラ」と呼ぶ)が生じることが確認された。このような虹ムラは、屋内照明用途、とりわけ舞台照明装置等に利用する場合には非常に重要な課題となる。また、虹ムラの発生を抑制することができれば、光源光の利用効率が改善されて、省エネルギーやCO2削減を実現し得る。
本件発明者がこの虹ムラが生じる原因についてさらに調査したところ以下の知見が得られた。図4に、フレネルレンズに入射する光がレンズ面で屈折する様子を示す。図4に示されたフレネルレンズ511は、複数のレンズ面512の組み合わせによって、平凸レンズと同様のレンズ作用を発揮することを期待されている。したがって、フレネルレンズ511に予定されたレンズ作用を及ぼされ得る方向またはその近傍となる方向から入射する光L51,L52,L53,L54は、その光路を所定の方向に補正される。これらの光は、レンズ面511での屈折によって、光軸Xに接近する側に進行方向を曲げられる。その一方で、フレネルレンズ511のレンズ作用を期待し得る方向からある程度ずれた方向から入射する光L55,L56に対しては、レンズ面512でのレンズ作用が有効に発揮されることなく、当該光は、入射したレンズ面512に隣接するライズ面513に入射してしまうことがある。本件発明者らが、光路追跡を行ったところ、レンズ面512で屈折した後に意図せずライズ面513に入射する光が、虹ムラを形成していた。
本発明は、以上のような本件発明者らの知見に基づくものであり、フレネルレンズを用いた際に生じる虹ムラを目立たなくさせることを目的とする。
本発明によるフレネルレンズシートは、複数のレンズ面と、隣り合う二つのレンズ面を接続するライズ面と、を含むフレネルレンズを、備えるフレネルレンズシートであって、
当該フレネルレンズシートのシート面に対する角度の大きさが最も小さくなるレンズ面が位置する基準位置から、前記レンズ面の配列方向に沿って、離間する側に延び上がるライズ面が、前記シート面に対してなすライズ角を鋭角とすると、少なくとも一つのライズ面のライズ角は、当該一つのライズ面よりも前記レンズ面の配列方向に沿って前記基準位置に近接して配置された少なくとも一つの他のライズ面のライズ角よりも小さい。
当該フレネルレンズシートのシート面に対する角度の大きさが最も小さくなるレンズ面が位置する基準位置から、前記レンズ面の配列方向に沿って、離間する側に延び上がるライズ面が、前記シート面に対してなすライズ角を鋭角とすると、少なくとも一つのライズ面のライズ角は、当該一つのライズ面よりも前記レンズ面の配列方向に沿って前記基準位置に近接して配置された少なくとも一つの他のライズ面のライズ角よりも小さい。
本発明によるフレネルレンズシートにおいて、任意の一つのライズ面のライズ角は、当該一つのライズ面よりも前記レンズ面の配列方向に沿って前記基準位置に近接して配置された他のライズ面のライズ角以下であってもよい。
本発明によるフレネルレンズシートにおいて、各ライズ面のライズ角は、30度以上90度以下であってもよい。
本発明によるフレネルレンズシートにおいて、光を拡散させる光拡散層をさらに備えてもよい。
本発明によるフレネルレンズシートにおいて、すべてのライズ面のライズ角が鋭角となっていてもよい。
本発明による照明装置は、前記いずれかの特徴を有するフレネルレンズシートと、
前記フレネルレンズシートの前記フレネルレンズが形成された面とは反対側の面に対面して配置された光源と、を備え、
前記光源は、発光面を有し、前記発光面上の各位置から拡散光が射出される。
前記フレネルレンズシートの前記フレネルレンズが形成された面とは反対側の面に対面して配置された光源と、を備え、
前記光源は、発光面を有し、前記発光面上の各位置から拡散光が射出される。
本発明による照明装置において、前記フレネルレンズシートの前記シート面に平行な投影面に前記発光面を投影した投影面積は、前記投影面に前記フレネルレンズを投影した投影面積よりも小さくてもよい。
本発明による第2の照明装置は、複数のレンズ面と、隣り合う二つのレンズ面を接続するライズ面と、を含むフレネルレンズと、光を拡散させる光拡散層と、を有するフレネルレンズシートと、
前記フレネルレンズシートの前記フレネルレンズが形成された面とは反対側の面に対面して配置された光源と、を備え、
前記光源は、発光面を有し、前記発光面上の各位置から拡散光が射出され、
前記フレネルレンズシートの前記シート面に平行な投影面に前記発光面を投影した投影面積は、前記投影面に前記フレネルレンズを投影した投影面積よりも小さい。
前記フレネルレンズシートの前記フレネルレンズが形成された面とは反対側の面に対面して配置された光源と、を備え、
前記光源は、発光面を有し、前記発光面上の各位置から拡散光が射出され、
前記フレネルレンズシートの前記シート面に平行な投影面に前記発光面を投影した投影面積は、前記投影面に前記フレネルレンズを投影した投影面積よりも小さい。
本発明による第2の照明装置において、前記光拡散層は、主部と、主部に分散された光を拡散させる拡散成分と、を含んでいてもよい。
本発明によれば、フレネルレンズを用いた際に生じる虹ムラを目立たなくさせることができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。図1及び図2は本発明による一実施の形態を説明するための図である。このうち図1は、本発明の一実施の形態におけるフレネルレンズシートを備えた照明装置を示す概略図であり、図2は、図1に示す照明装置のフレネルレンズシートを示す概略断面図である。
なお、本明細書において、「シート」、「フィルム」、「板」の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。したがって、例えば、「板」はシートやフィルムとも呼ばれ得るような部材も含む概念である。
図1に示すように、照明装置1は、フレネルレンズ11を備えるフレネルレンズシート10と、フレネルレンズシート10のフレネルレンズ11が形成された面10bとは反対側の面10cに対面して配置された光源2と、を備えている。この光源2は、発光面5aを有し、発光面5a上の各位置から拡散光を射出するようになっている。
図1に示すように、光源2から照射される光は、フレネルレンズ11のレンズ作用により、焦点領域付近に集光され、その後、焦点から離れるにつれて拡がって進んでいく。以下、このような光学作用を及ぼすフレネルレンズ11を備えるフレネルレンズシート10について説明する。なお、以下の説明では、フレネルレンズシート10のフレネルレンズ11がサーキュラフレネルレンズで構成される例を用いて説明するが、このような例に限定されず、フレネルレンズ11はリニアフレネルレンズであってもよい。
図2に示すように、フレネルレンズシート10のフレネルレンズ11は、複数のレンズ面12と、隣り合う二つのレンズ面12を接続するライズ面13と、を含んでいる。
図示されたフレネルレンズ11は、複数のレンズ面12の組み合わせによって、凸レンズと同様のレンズ作用を発揮することを期待されている。各レンズ面12は、環状の形状を有し、複数のレンズ面12が、同心円状に配列されている。つまり、図2に示すように、フレネルレンズシート10のシート面10aに直交し、後述する基準位置Tを通る任意の断面において、複数のレンズ面12は、配列方向d1に沿って順に配列されている。
なお、本明細書において、「シート面(フィルム面、板面)」とは、対象となるシート状の部材を全体的かつ大局的に見た場合において対象となるシート状部材の平面方向と一致する面のことを指す。本実施の形態では、フレネルレンズシート10のシート面10aと、フレネルレンズシート10の光源2側の面10cとは、平行になっている。
図2に示すように、レンズ面12がフレネルレンズシート10のシート面10aとなす角度をレンズ角とし、αで示す。ここで、「レンズ面12がフレネルレンズシート10のシート面10aとなす角度」とは、フレネルレンズシート10のシート面10aに直交し配列方向Pに沿った断面において、レンズ面12の両端部を結ぶ直線とシート面10aとがなす角度をいう。また、レンズ角αの大きさ(絶対値)が最も小さくなるレンズ面12の位置を基準位置Tとする。典型的な焦点をもつフレネルレンズでは、フレネルレンズ11の両側に位置する一対の焦点を結ぶ直線上に、基準位置Tが位置することになる。
フレネルレンズ11では、配列方向d1に沿って基準位置Tから、より離間して配置されたレンズ面12の方が、レンズ角αが大きくなる傾向にある。本実施の形態では、任意の一つのレンズ面12のレンズ角αは、当該一つのレンズ面12よりも配列方向d1に沿って基準位置Tに近接して配置された他のレンズ面12のレンズ角α以上となる。このことから、配列方向d1に沿って基準位置Tから最も離間して配置されたレンズ面12のレンズ角αが最も大きくなる。
また、フレネルレンズシート10の法線方向ndにおける各レンズ面12の寸法を高さhとすると、配列方向d1に沿って基準位置Tから、より離間して配置されたレンズ面12の方が、高さhが大きくなる傾向にある。本実施の形態では、任意の一つのレンズ面12の高さhは、当該一つのレンズ面12よりも配列方向d1に沿って基準位置Tに近接して配置された他のレンズ面12の高さh以上となる。このことから、基準位置Tに位置するレンズ面12aの高さhが最も小さくなり、配列方向d1に沿って基準位置Tから最も離間して配置されたレンズ面12の高さhが最も大きくなる。
また、図2に示すように、隣り合う二つのレンズ面12の間には、ライズ面13が配置されている。なお、ライズ面13は、通常、光のレンズ作用を期待されていない面である。
ここで、ライズ面13が、フレネルレンズシート10のシート面10aとなす角度をライズ角θとする。ここで、「ライズ面13がフレネルレンズシート10のシート面10aとなす角度」とは、フレネルレンズシート10のシート面10aに直交し配列方向Pに沿った断面において、ライズ面13の両端部を結ぶ直線とシート面10aとがなす角度をいう。基準位置Tから、レンズ面12の配列方向d1に沿って、基準位置Tと離間する側に延び上がるライズ面13が、シート面10aに対してなすライズ角θを鋭角、より具体的には0°より大きく90°未満の角度を持つ角と定義する。さらに言い換えると、図2に示すように、基準位置Tに近接する側のレンズ面12bの、基準位置Tから離間する側の端部12b1が、基準位置Tから離間する側のレンズ面12cの、基準位置Tに近接する側の端部12c1よりも、基準位置Tに近接している場合に、この二つのレンズ面12b、12cを接続するライズ面13のライズ角θを鋭角と定義する。なお、ライズ角θは、ライズ面角度と呼ばれる場合もある。
本実施の形態では、少なくとも一つのライズ面13のライズ角θは、当該一つのライズ面13よりもレンズ面12の配列方向d1に沿って基準位置Tに近接して配置された少なくとも一つの他のライズ面13のライズ角θよりも小さい、という関係が満たされている。
さらに、本実施の形態では、任意の一つのライズ面13のライズ角θは、当該一つのライズ面13よりも配列方向d1に沿って基準位置Tに近接して配置された他のライズ面13のライズ角θ以下になっている。さらには、任意の一つのライズ面13のライズ角θは、当該一つのライズ面13よりも配列方向d1に沿って基準位置Tに近接して配置された他のライズ面13のライズ角θより小さくなっている。このことから、基準位置Tに最も近接して配置されたライズ面13のライズ角θが最も大きくなり、配列方向d1に沿って基準位置Tから最も離間して配置されたライズ面13のライズ角θが最も小さくなる。
一例として、各ライズ面13のライズ角θは、30度以上90度以下であってもよい。
なお、このようなフレネルレンズ11において、レンズ面12のピッチPは、レンズ面12の高さhと、レンズ面12のレンズ角αと、及びライズ面13のライズ角θと、の幾何学的関係に基づいて決定される。
また、本実施の形態のフレネルレンズシート10は、フレネルレンズ11よりも光源2側に光拡散層20をさらに備えている。光拡散層20の光源2側の面は、フレネルレンズシート10の光源2側の面を画成している。この光拡散層20は、光源2からフレネルレンズシート10に入射した光を拡散させる光拡散機能を有している。例えば、光拡散層20は、主部21と、主部21に分散された光を拡散させる拡散成分22と、を含んでいてもよい。ここでいう拡散成分22とは、光拡散層20内を進む光に対し、反射や屈折等によって、当該光の進路方向を変化させる作用を及ぼし得る成分のことである。このような拡散成分22の光拡散機能(光散乱機能)は、例えば、光拡散層20の主部21をなす材料とは異なる屈折率を有した材料から拡散成分22を構成することにより、あるいは、光に対して反射作用を及ぼし得る材料から拡散成分22を構成することにより、付与され得る。主部21をなす材料とは異なる屈折率を有する拡散成分22として、金属化合物、気体を含有した多孔質物質、さらには、単なる気泡が例示される。
あるいは、他の例として、光拡散層20は、フレネルレンズシート10の光源2側の面10cに、エンボス加工等によって形成された微細な凹凸を含むようにしてもよい。
次に、フレネルレンズシート10に拡散光を照射する光源2について説明する。本実施の形態の光源2は、いわゆるチップオンボード型LED光源として構成されている。具体的には、図1に示すように、光源2は、フレネルレンズシート10に対向して配置された例えばアルミニウム製の基板3と、基板3の上に配列された複数のLEDチップ4と、複数のLEDチップ4を覆うカバー5と、を有している。
本実施の形態のカバー5は、フレネルレンズシート10とLEDチップ4との間に位置する前述の発光面5aを形成するとともに、発光面5aの周縁に接続されて複数のLEDチップ4を環状に取り囲む側面5bも形成している。この発光面5aは、フレネルレンズシート10に対面しており、本実施の形態では、基準位置Tと発光面5aの中心とが対面している。また、図示する例では、発光面5aは、フレネルレンズ11の形状に対応して円形の形状を有している。
また、発光面5aは、LEDチップ4からの光を拡散させながらフレネルレンズシート10に向けて射出する光拡散機能を有している。この光拡散機能は、等方性拡散機能であってもよいし、異方性拡散機能であってもよい。本実施の形態では、カバー5に光を拡散させる拡散成分を分散させることにより、発光面5aの等方性拡散機能を実現している。
このような構成によって、各LEDチップ4からの光は発光面5aに入射し、発光面5a上の各位置から拡散光が射出されるようになっている。
ここで、図1に示すように、フレネルレンズシート10のシート面10aに平行な投影面に、発光面5aを投影した投影面積S1は、前記投影面にフレネルレンズ11を投影した投影面積S2よりも小さくなっている。このため、フレネルレンズ11の各レンズ面12に光を入射させるべく、発光面5aの各位置から拡散光が射出し、全体的に捉えると、光源2からフレネルレンズ11に向けて発散光が照射されるようになっている。図示する例では、投影面は、フレネルレンズシート10の光源2側の面10cとなっている。
次に、以上のような構成からなる本実施の形態の作用について、図1を参照しながら説明する。
図1に示すように、光源2において各LEDチップ4からの光が発光面5aに入射し、発光面5aの各位置から拡散光Lがフレネルレンズシート10に向けて射出される。全体的には、上述した投影面積S2の大きいフレネルレンズシート10が、上述した投影面積S1が小さい光源25からの発散光を照射されることになる。おおよそ発散光の光路をたどってフレネルレンズシート10に入射した光Lは、フレネルレンズ11のレンズ作用により、焦点領域付近に集光され、その後、焦点から離れるにつれて拡がって進み、照明領域Rを照らす。なお、照明領域Rについては、照らしたい範囲に応じて焦点からの距離を適時設定してもよい。
ここで、図3を参照して、フレネルレンズ11の各レンズ面12に入射する光について考える。図3は、フレネルレンズ11のレンズ面12を拡大して示す図である。上述したように、基準位置Tと発光面5aの中心とが対面しており、発光面5a上の各位置から拡散光が射出される。このため、発光面5a上の各位置からある一つのレンズ面12に向かう光は、当該レンズ面12と発光面5aの中央を結ぶ方向に概ね輝度のピークを有し、輝度ピークが得られる方向に対して傾斜するにつれて当該方向での輝度は低下していく。レンズ面12と発光面5aの中央を結ぶ方向から概ね入射するピーク方向の光L1は、当該レンズ面12で屈折して集光領域付近に向かって進んでいく。従って、レンズ面12に入射する大部分の光は、フレネルレンズ11のレンズ作用によって所望の方向に進んでいく光となる。
一方、発光面5a上の各位置から拡散光が射出されるため、各レンズ面12には、当該レンズ面12へ入射する光の輝度ピークが得られる方向に対して大きく傾斜した光L13、L14も入射する。また、輝度ピークが得られる方向またはその近傍となる方向に沿ってフレネルレンズシート10に入射する光であっても、レンズ面12よりも光源2側に配置された光拡散層20によって進路方向を変化させられて、その一部が輝度ピークが得られる方向に対して大きく傾斜した方向から各レンズ面12に入射する。
図3に示すように、輝度ピークが得られる方向に対して大きく傾斜した方向に進む光L13、L14、言い換えると、レンズ面12での屈折によって焦点領域に向けて補正されるようになる方向に対して大きく傾斜した方向に進む光L13、L14は、レンズ面から有効なレンズ作用を及ぼされない。このため、当該光L13、L14は、レンズ面12で基準位置Tから離間する側に屈折して、当該離間する側に位置するライズ面13に接近していく。このような光は、図4を参照しながら既に説明したように、虹ムラを引き起こすと共に光の利用効率を低下させる原因となる。
一方、本実施の形態では、ライズ面13のライズ角θは、当該ライズ面13よりも配列方向d1に沿って基準位置Tに近接して配置された他のライズ面13のライズ角θ位下となっている。すなわち、典型的な従来のフレネルレンズとは異なり、すべてのライズ面13が、法線方向ndと平行に延びていない。すべてのライズ面13は、フレネルレンズシート10のシート面10aへの法線方向ndと平行に、または、フレネルレンズシート10のシート面10aへの法線方向ndに対して基準位置Tから離間するように延び上がっている。言い換えると、ライズ角θは90°以下となっている。しかも、入射光の輝度ピークが法線方向ndに対してなす角度が大きくなる基準位置Tから離間した位置において、ライズ面13のライズ角θがより小さくなるようになっている。従って、仮にレンズ面12でのレンズ作用が十分に発揮されなかったため、当該レンズ面12での屈折後における進行方向が法線方向ndに対して基準位置Tから離間する側に傾斜している光L13、L14であっても、ライズ面13に入射することを効果的に回避することができる。この結果、この光L13、L14は、その後、照明領域Rに進むことが可能となる。
すなわち、フレネルレンズ11で予定したレンズ作用を及ぼされる方向に対して大きく傾斜した方向からフレネルレンズ11に入射した光L13、L14が、ライズ面13に入射して別のレンズ面12でさらに屈折する、ということが起こり難くなるため、各ライズ面513が法線方向ndに平行に延びる、図4に示す従来のフレネルレンズ511よりも、光が所望の照明領域Rに集光し易くなる。すなわち、図4に示す従来のフレネルレンズ511よりも、光の利用効率が向上する。これにより、レンズの集光効率の低下を改善して、照明領域Rの周りに形成される虹ムラを目立たなくさせることができる。
以上のように、本実施の形態によれば、少なくとも一つのライズ面13のライズ角θは、当該一つのライズ面13よりもレンズ面12の配列方向d1に沿って基準位置Tに近接して配置された少なくとも一つの他のライズ面13のライズ角θよりも小さい。このため、フレネルレンズの集光効率が改善され、且つ、虹ムラの発生を抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、任意の一つのライズ面13のライズ角θは、当該一つのライズ面13よりも配列方向d1に沿って基準位置Tに近接して配置された他のライズ面13のライズ角θ以下になっている。この場合、フレネルレンズ11で予定したレンズ作用を及ぼされる方向に対して大きく傾斜した光L13、L14が、ライズ面13に入射し別のレンズ面12でさらに屈折する、ということがさらに起こり難くなるため、従来のフレネルレンズよりも、光が所望の照明領域Rに集光し易くなる。すなわち、従来のフレネルレンズよりも、光の利用効率が向上する。これにより、レンズの集光効率の低下を改善して、照明領域Rの周りに形成される虹ムラをさらに目立たなくさせることができる。
また、本実施の形態によれば、各ライズ面13のライズ角θは、30度以上90度以下である。ライズ角θが30度以上であることにより、レンズ面12の配列を大きく変更することなくフレネルレンズ11を実現することができる。このため、レンズ面12の集光機能を維持したままで、照明領域Rの周りに形成される虹ムラを目立たなくさせることができる。
また、本実施の形態のフレネルレンズシート10は、光を拡散させる光拡散層20をさらに備えている。光拡散層20によって、発光面5aから照射される光の一部の進路方向を変化させることができるため、照明領域Rの周りに種々の波長からなる光を到達させることができる。このため、照明領域Rの周りで種々の波長からなる光が混ざり、虹ムラを目立たなくさせることができる。加えて、光拡散層20によって進路方向を変更された光の一部は、輝度ピークが得られる方向に対して大きく傾斜してレンズ面12に入射する。本実施の形態によれば、輝度ピークが得られる方向に対して大きく傾斜してレンズ面12に入射した光L13、L14が、ライズ面13に入射した後別のレンズ面12でさらに屈折する、ということを起こり難くすることができるため、このような光L13、L14であっても所望の照明領域Rにある程度向かわせることができる。この結果、光拡散層20をさらに備えていても、レンズの集光効率を大きく低下させることなく、虹ムラを目立たなくさせることができる。
また、本実施の形態によれば、フレネルレンズシート10の法線方向ndに直交する投影面10cに発光面5aを投影した投影面積S1は、投影面10cにフレネルレンズ11を投影した投影面積S2よりも小さい。この場合、発光面5aからフレネルレンズ11に向けて発散光が照射されることになるため、各レンズ面12に、輝度ピークが得られる方向に対して大きく傾斜した光L13、L14が入射し易い。各レンズ面12に、輝度ピークが得られる方向に対して大きく傾斜した光L13、L14が多く入射すると、レンズの集光効率を低下させ、所望の照明領域Rの周りに形成される虹ムラを目立たせ易い。従って、本実施の形態のフレネルレンズシート10及び照明装置1は、このような態様において、レンズの集光効率の低下を改善して、照明領域Rの周りに形成される虹ムラを目立たなくさせる、という機能を効果的に発揮することができる。
また、本実施の形態の照明装置1は、複数のレンズ面12と、隣り合う二つのレンズ面12を接続するライズ面13と、を含むフレネルレンズ11と、光を拡散させる光拡散層20と、を有するフレネルレンズシート10と、フレネルレンズシート10のフレネルレンズ11が形成された面10bとは反対側の面10cに対面して配置された光源2と、を備え、光源2は、発光面5aを有し、発光面5a上の各位置から拡散光が射出され、フレネルレンズシート10のシート面10aに平行な投影面に発光面5aを投影した投影面積S1は、投影面にフレネルレンズ11を投影した投影面積S2よりも小さくなっている。この場合、発光面5aからフレネルレンズ11に向けて発散光が照射されることになるため、各レンズ面12に、輝度ピークが得られる方向に対して大きく傾斜した光L13、L14が入射し易い。各レンズ面12に、輝度ピークが得られる方向に対して大きく傾斜した光L13、L14が多く入射すると、所望の照明領域Rの周りに形成される虹ムラを目立たせ易い。この点、本実施の形態の照明装置1によれば、光拡散層20によって、発光面5aから照射される光の一部の進路方向を変化させることができるため、照明領域Rの周りに種々の波長からなる光を到達させることができる。このため、照明領域Rの周りで種々の波長からなる光が混ざり、虹ムラを目立たなくさせることができる。
1 照明装置
2 光源
5a 発光面
10 フレネルレンズシート
10a シート面
11 フレネルレンズ
12 レンズ面
13 ライズ面
20 光拡散層
d1 配列方向
θ ライズ角θ
α レンズ角
S1 投影面積
S2 投影面積
T 基準位置
X 光軸
2 光源
5a 発光面
10 フレネルレンズシート
10a シート面
11 フレネルレンズ
12 レンズ面
13 ライズ面
20 光拡散層
d1 配列方向
θ ライズ角θ
α レンズ角
S1 投影面積
S2 投影面積
T 基準位置
X 光軸
Claims (7)
- 複数のレンズ面と、隣り合う二つのレンズ面を接続するライズ面と、を含むフレネルレンズを、備えるフレネルレンズシートであって、当該フレネルレンズシートのシート面に対する角度の大きさが最も小さくなるレンズ面が位置する基準位置から、前記レンズ面の配列方向に沿って、離間する側に延び上がるライズ面が、前記シート面に対してなすライズ角を鋭角とすると、少なくとも一つのライズ面のライズ角は、当該一つのライズ面よりも前記レンズ面の配列方向に沿って前記基準位置に近接して配置された少なくとも一つの他のライズ面のライズ角よりも小さい、フレネルレンズシートと、
前記フレネルレンズシートの前記フレネルレンズが形成された面とは反対側の面に対面して配置された光源と、を備え、
前記光源は、発光面を有し、前記発光面上の各位置から拡散光が射出され、
前記発光面から前記フレネルレンズシートに入射し当該フレネルレンズシートの前記レンズ面を透過した光の一部は、当該入射したレンズ面の前記基準位置から離間する側に位置する前記ライズ面に接近していく、照明装置。 - 前記発光面から前記フレネルレンズシートに入射し当該フレネルレンズシートの前記レンズ面を透過した光の一部が接近していく前記ライズ面のライズ角は、鋭角である、請求項1に記載の照明装置。
- 任意の一つのライズ面のライズ角は、当該一つのライズ面よりも前記レンズ面の配列方向に沿って前記基準位置に近接して配置された他のライズ面のライズ角以下である、請求項1または2に記載の照明装置。
- 各ライズ面のライズ角は、30度以上90度以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の照明装置。
- 光を拡散させる光拡散層をさらに備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の照明装置。
- すべてのライズ面のライズ角が鋭角となっている、請求項1〜5のいずれか一項に記載の照明装置。
- 前記フレネルレンズシートの前記シート面に平行な投影面に前記発光面を投影した投影面積は、前記投影面に前記フレネルレンズを投影した投影面積よりも小さい、請求項1〜6のいずれか一項に記載の照明装置。
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CN106979502A (zh) * | 2016-08-31 | 2017-07-25 | 厦门益光照明科技股份有限公司 | 一种正装或倒装透镜的led照明灯具 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009175597A (ja) * | 2008-01-28 | 2009-08-06 | Takiron Co Ltd | 光学シート及びこれを用いたバックライトユニット |
JP2013016588A (ja) * | 2011-07-01 | 2013-01-24 | Citizen Electronics Co Ltd | Led発光装置 |
JP2013068751A (ja) * | 2011-09-21 | 2013-04-18 | Hitachi Maxell Ltd | フレネルレンズおよび照明器具 |
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- 2013-07-11 JP JP2013145809A patent/JP5403453B1/ja not_active Expired - Fee Related
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