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JP5387040B2 - アルキルピペリジン−3−イルカーバメートの光学分割方法およびその中間体 - Google Patents

アルキルピペリジン−3−イルカーバメートの光学分割方法およびその中間体 Download PDF

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JP5387040B2
JP5387040B2 JP2009040303A JP2009040303A JP5387040B2 JP 5387040 B2 JP5387040 B2 JP 5387040B2 JP 2009040303 A JP2009040303 A JP 2009040303A JP 2009040303 A JP2009040303 A JP 2009040303A JP 5387040 B2 JP5387040 B2 JP 5387040B2
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Description

本発明は、アルキルピペリジン−3−イルカーバメートの光学分割方法およびその中間体に関する。
光学活性な3−アミノピペリジンの製造方法として、例えば、3−アミノピペリジンの光学分割による方法が知られている(特許文献1参照。)。しかしながら、かかる方法では、得られる3−アミノピペリジンの光学純度の点で、工業的に満足できるものではなかった。
国際公開第2007/75630号
このような状況のもと、本発明者らは、より光学純度の高い3−アミノピペリジンを得る方法について鋭意検討したところ、3−アミノピペリジンの3位のアミノ基がアルコキシカルボニル基で保護された構造を有するアルキルピペリジン−3−イルカーバメートを光学活性な酒石酸で光学分割すれば、光学純度の高いアルキルピペリジン−3−イルカーバメートおよび3−アミノピペリジンまたはそれらの塩が得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、下記[1]〜[18]に記載の発明を提供するものである。
[1]溶媒の存在下、式(1)
Figure 0005387040
(式中、Rは炭素数2〜4のアルキル基を表わす。)
で示されるアルキルピペリジン−3−イルカーバメートのRS混合物と光学活性な酒石酸とを接触させることを特徴とするアルキルピペリジン−3−イルカーバメートの光学分割方法。
[2]光学活性な酒石酸が、L−酒石酸である[1]項に記載の光学分割方法。
[3]溶媒の存在下、式(1)
Figure 0005387040
(式中、Rは炭素数2〜4のアルキル基を表わす。)
で示されるアルキルピペリジン−3−イルカーバメートのRS混合物と光学活性な酒石酸とを接触させて式(2)
Figure 0005387040
(式中、Rは上記と同じ意味を表わし、*は当該炭素原子が光学活性中心であることを表わす。)
で示される光学活性なアルキルピペリジン−3−イルカーバメートと光学活性な酒石酸とのジアステレオマー塩を晶出させ、次いで、該ジアステレオマー塩に、0℃以上60℃未満で酸または塩基を作用させる式(3)
Figure 0005387040
(式中、Rおよび*は、それぞれ上記と同じ意味を表わす。)
で示される光学活性なアルキルピペリジン−3−イルカーバメートまたはその塩の製造方法。
[4]光学活性な酒石酸がL−酒石酸であり、得られる式(3)で示される光学活性なアルキルピペリジン−3−イルカーバメートまたはその塩がR体である[3]項に記載の製造方法。
[5]溶媒の存在下、式(1)
Figure 0005387040
(式中、Rは炭素数2〜4のアルキル基を表わす。)
で示されるアルキルピペリジン−3−イルカーバメートのRS混合物と光学活性な酒石酸とを接触させて式(2)
Figure 0005387040
(式中、Rは上記と同じ意味を表わし、*は当該炭素原子が光学活性中心であることを表わす。)
で示される光学活性なアルキルピペリジン−3−イルカーバメートと光学活性な酒石酸とのジアステレオマー塩を晶出させ、次いで、該ジアステレオマー塩に、60℃以上150℃以下で酸または塩基を作用させる光学活性な3−アミノピペリジンまたはその塩の製造方法。
[6]光学活性な酒石酸がL−酒石酸であり、得られる光学活性な3−アミノピペリジンまたはその塩がR体である[5]項に記載の製造方法。
[7]Rがエチル基であり、溶媒がメタノールと炭素数2〜4のアルコールとの混合溶媒である[3]項〜[6]項のいずれかに記載の製造方法。
[8]Rがエチル基であり、溶媒がメタノールと1−ブタノールとの混合溶媒である[3]項〜[6]項のいずれかに記載の製造方法。
[9]Rが炭素数3または4のアルキル基であり、溶媒が炭素数1〜4のアルコールから選ばれる少なくとも1種のアルコール溶媒である[3]項〜[6]項のいずれかに記載の製造方法。
[10]Rが炭素数3または4のアルキル基であり、溶媒がメタノールと炭素数2〜4のアルコールとの混合溶媒または炭素数2〜4のアルコールである[3]項〜[6]項のいずれかに記載の製造方法。
[11]Rがプロピル基であり、溶媒がエタノールである[3]項〜[6]項のいずれかに記載の製造方法。
[12]Rがイソプロピル基であり、溶媒がエタノール、2−プロパノール、1−ブタノールまたはメタノールと1−ブタノールとの混合溶媒である[3]項〜[6]項のいずれかに記載の製造方法。
[13]Rがイソブチル基であり、溶媒がメタノールと1−ブタノールとの混合溶媒またはエタノールである[3]項〜[6]項のいずれかに記載の製造方法。
[14]式(2)
Figure 0005387040
(式中、Rは炭素数2〜4のアルキル基を表わし、*は当該炭素原子が光学活性中心であることを表わす。)
で示される光学活性なアルキルピペリジン−3−イルカーバメートと光学活性な酒石酸とのジアステレオマー塩。
[15]式(2a)
Figure 0005387040
(式中、Rは炭素数2〜4のアルキル基を表わす。)
で示される(R)−アルキルピペリジン−3−イルカーバメートとL−酒石酸とのジアステレオマー塩。
[16]式(3)
Figure 0005387040
(式中、Rは炭素数2〜4のアルキル基を表わし、*は当該炭素原子が光学活性中心であることを表わす。)
で示される光学活性なアルキルピペリジン−3−イルカーバメート。
[17]式(3a)
Figure 0005387040
(式中、Rは炭素数2〜4のアルキル基を表わす。)
で示される(R)−アルキルピペリジン−3−イルカーバメート。
[18]式(1)
Figure 0005387040
(式中、Rはプロピル基またはイソプロピル基を表わす。)
で示されるアルキルピペリジン−3−イルカーバメート。
本発明によれば、光学純度の高いアルキルピペリジン−3−イルカーバメートや光学純度の高い3−アミノピペリジンまたはそれらの塩が得られるため、工業的に有利である。
以下、本発明について詳細に説明する。
式(1)
Figure 0005387040
(式中、Rは炭素数2〜4のアルキル基を表わす。)
で示されるアルキルピペリジン−3−イルカーバメート(以下、カーバメート化合物(1)と略記することもある。)において、Rで示される炭素数2〜4のアルキル基としては、例えばエチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基が挙げられる。カーバメート化合物(1)としては、例えばエチルピペリジン−3−イルカーバメート、プロピルピペリジン−3−イルカーバメート、イソプロピルピペリジン−3−イルカーバメート、ブチルピペリジン−3−イルカーバメート、イソブチルピペリジン−3−イルカーバメート、s−ブチルピペリジン−3−イルカーバメート、t−ブチルピペリジン−3−イルカーバメートが挙げられる。プロピルピペリジン−3−イルカーバメートとイソプロピルピペリジン−3−イルカーバメートは、新規化合物である。
カーバメート化合物(1)のRS混合物は、任意の公知の方法に準じて製造することができる。例えば、3−アミノピリジンの3位のアミノ基をアルキルカーバメート化して得られるカーバメート化合物(1)を核還元したり(米国特許出願公開第2005/0159423号明細書参照。)、3−アミノピペリジンのRS混合物の3位のアミノ基をアルキルカーバメート化したりすることにより製造して用いればよい。
カーバメート化合物(1)のRS混合物とは、その鏡像異性体のうちR体とS体の両方を含む混合物であればよいが、通常、ラセミ体である。かかるカーバメート化合物(1)のRS混合物は、酒石酸以外の任意の酸との塩であってもよい。カーバメート化合物(1)のRS混合物を塩として用いる場合は、該塩と塩基とを接触させる等の処理により、カーバメート化合物(1)のRS混合物をフリー化して用いることが好ましい。
光学活性な酒石酸は、通常、市販のものが利用できる。D−酒石酸やL−酒石酸のみならず、いずれか一方が有意に多く含まれていれば、それらの混合物であってもよい。その光学純度は、90%ee以上であることが好ましく、95%ee以上であることがより好ましく、98%ee以上であることがさらに好ましく、100%ee以上であることが最も好ましい。得られる式(3)
Figure 0005387040
(式中、Rは炭素数2〜4のアルキル基を表わし、*は当該炭素原子が光学活性中心であることを表わす。)
で示される光学活性なアルキルピペリジン−3−イルカーバメート(以下、光学活性カーバメート化合物(3)と略記することもある。)あるいは光学活性な3−アミノピペリジンとしてR体を所望する場合は、光学活性な酒石酸としてL−酒石酸を用いることが好ましく、光学活性カーバメート化合物(3)あるいは光学活性な3−アミノピペリジンとしてS体を所望する場合は、光学活性な酒石酸としてD−酒石酸を用いることが好ましい。
光学活性な酒石酸の使用量は、カーバメート化合物(1)のRS混合物のうち、光学活性な酒石酸との塩形成を所望する側の化合物(L−酒石酸を用いる場合はR体、D−酒石酸を用いる場合はS体)に対して1モル倍以上であれば、特に限定されない。カーバメート化合物(1)のRS混合物としてラセミ体を用いるときの光学活性な酒石酸の使用量は、該ラセミ体1モルに対して、通常0.5モル以上であればよい。収率および経済性の観点から、0.9〜2モルであることが好ましく、1.0〜1.5モルであることがより好ましい。
カーバメート化合物(1)のRS混合物と光学活性な酒石酸との接触は、通常、溶媒の存在下で行われる。かかる溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、イソヘプタン、オクタン、イソオクタン、ノナン、イソノナン、デカン、イソデカン、ウンデカン、ドデカン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、t−ブチルシクロヘキサン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素溶媒;ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、t−ブチルベンゼン、キシレン、メシチレン、モノクロロベンゼン、モノフルオロベンゼン、α,α,α−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン、1,2,3−トリクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン等の芳香族溶媒;テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジペンチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジヘプチルエーテル、ジオクチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、アニソール、ジフェニルエーテル等のエーテル溶媒;メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、イソペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、イソヘキシルアルコール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、イソペプチルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノt−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノt−ブチルエーテル等のアルコール溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等の塩素化脂肪族炭化水素溶媒;ジメチルスルホキシド、スルホラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルプロピオンアミド、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒドロ−2(1H)−ピリジノン、アセトン等の非プロトン性極性溶媒;蟻酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸溶媒;水;等が挙げられる。これら溶媒は単独で用いてもよいし、2種以上を同時に用いてもよい。
なかでも、アルコール溶媒が好ましく、光学純度や収率の観点から、炭素数1〜4のアルコールの単独または混合溶媒であることがより好ましい。上記式(1)におけるRがエチル基である場合は、メタノールと炭素数2〜4のアルコールとの混合溶媒またはメタノールが好ましく、メタノールと1−ブタノールとの混合溶媒またはメタノールがより好ましく、メタノールがさらに好ましい。この場合、溶媒中のメタノール含量は、通常1〜100%(容量/容量)、好ましくは10〜100%(容量/容量)、より好ましくは40〜100%(容量/容量)である。上記式(1)におけるRが炭素数3または4のアルキル基である場合は、炭素数1〜4のアルコールから選ばれる少なくとも1種のアルコール溶媒が好ましく、メタノールと炭素数2〜4のアルコールとの混合溶媒または炭素数2〜4のアルコールがより好ましい。なかでも、上記式(1)におけるRがプロピル基である場合は、エタノールが好ましく、上記式(1)におけるRがイソプロピル基である場合は、メタノールと1−ブタノールとの混合溶媒、エタノール、2−プロパノールまたは1−ブタノールが好ましく、上記式(1)におけるRがイソブチル基である場合は、メタノールと1−ブタノールとの混合溶媒またはエタノールが好ましい。上記式(1)におけるRが炭素数3または4のアルキル基である場合、メタノールと炭素数2〜4のアルコールとの混合溶媒中のメタノールの含量は、通常1〜99%(容量/容量)、好ましくは10〜90%(容量/容量)、より好ましくは30〜70%(容量/容量)である。
溶媒の使用量は、得られる式(2)
Figure 0005387040
(式中、Rは炭素数2〜4のアルキル基を表わし、*は当該炭素原子が光学活性中心であることを表わす。)
で示される光学活性なアルキルピペリジン−3−イルカーバメートと光学活性な酒石酸とのジアステレオマー塩(以下、ジアステレオマー塩(2)と略記することもある。)の溶解度に応じて適宜選択すればよい。カーバメート化合物(1)のRS混合物1kgに対して、通常1〜50L、好ましくは3〜30Lである。
カーバメート化合物(1)のRS混合物と光学活性な酒石酸との接触は、溶媒の存在下で、それらを混合することにより実施され、混合順序は特に限定されない。得られた混合物中にジアステレオマー塩(2)の結晶が存在していない場合は、そのまま、もしくはジアステレオマー塩の結晶を種晶として加えた後に、該混合物を冷却処理することにより、ジアステレオマー塩(2)を晶出させればよい。また、上記接触により得られた混合物中にジアステレオマー塩(2)の結晶が存在する場合には、そのまま該混合物を冷却処理してもよいが、最終的に得られる光学活性カーバメート化合物(3)もしくは光学活性な3−アミノピペリジンまたはそれらの塩の化学純度や光学純度の観点から、該混合物を加熱することによりジアステレオマー塩(2)の結晶を溶解させた後に冷却処理することにより、ジアステレオマー塩(2)を晶出させることが好ましい。かかるジアステレオマー塩(2)の晶出において、該ジアステレオマー塩(2)の種晶を用いてもよい。
カーバメート化合物(1)のRS混合物と光学活性な酒石酸とを混合する温度は特に限定されず、通常0℃以上、溶媒の沸点以下の範囲である。それらを混合した後に加熱する場合は、通常30℃以上、溶媒の沸点以下の範囲に加熱する。冷却温度は、通常0〜25℃の範囲であり、得られるジアステレオマー塩(2)の化学純度や光学純度の観点から、徐々に冷却することが好ましい。
かくして得られる混合物に、例えばろ過やデカンテーション等の固液分離処理を施すことにより、ジアステレオマー塩(2)を固体として取り出すことができる。かかるジアステレオマー塩(2)は新規化合物である。また、上記の固液分離処理により得られる液体には、通常、ジアステレオマー塩(2)を構成するものとは逆の鏡像異性体に富むカーバメート化合物(1)が含まれており、該液体から常法によりジアステレオマー塩(2)を構成するものとは逆の鏡像異性体に富むカーバメート化合物(1)を光学活性カーバメート化合物(3)またはその塩として取り出すこともできる。
取り出されたジアステレオマー塩(2)に、そのまま酸または塩基を作用させてもよいが、最終的に得られる光学活性カーバメート化合物(3)あるいは光学活性な3−アミノピペリジンの化学純度や光学純度の観点から、洗浄処理を施した後に、酸または塩基で処理することが好ましい。かかる洗浄処理には、通常、上記と同じ溶媒を用いることができる。洗浄後は、さらに乾燥処理することが好ましい。乾燥処理の条件としては、常圧もしくは減圧条件下で、通常20〜80℃の範囲である。
かくして得られるジアステレオマー塩(2)は、用いた光学活性な酒石酸の立体により異なり、通常、式(2a)
Figure 0005387040
(式中、Rは炭素数2〜4のアルキル基を表わす。)
で示される(R)−アルキルピペリジン−3−イルカーバメートとL−酒石酸とのジアステレオマー塩(以下、ジアステレオマー塩(2a)と略記することもある。)または式(2b)
Figure 0005387040
(式中、Rは炭素数2〜4のアルキル基を表わす。)
で示される(S)−アルキルピペリジン−3−イルカーバメートとD−酒石酸とのジアステレオマー塩である。
該ジアステレオマー塩(2)に、60℃未満で酸または塩基を作用させれば、通常、光学活性カーバメート化合物(3)またはその塩が優先的に得られ、60℃以上で酸または塩基を作用させれば、通常、光学活性な3−アミノピペリジンまたはその塩が優先的に得られる。
ここで、ジアステレオマー塩(2)に、60℃未満で酸または塩基を作用させて光学活性カーバメート化合物(3)またはその塩を製造する方法について説明する。
ジアステレオマー塩(2)に作用させる酸は、酒石酸よりも酸性度の強いものであればよく、例えば、塩酸、リン酸、硫酸等の鉱酸や、パラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、カンファースルホン酸等の有機酸が挙げられる。好ましくは塩酸である。これらの酸は、市販のものをそのまま用いることもできるし、後述する溶媒の溶液として用いることもできる。
酸の使用量は、ジアステレオマー塩(2)を構成する光学活性カーバメート化合物(3)1モルに対して、1モル以上であれば、特に限定されない。
通常、溶媒の存在下で、ジアステレオマー塩(2)に酸を作用させる。かかる溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、イソヘプタン、オクタン、イソオクタン、ノナン、イソノナン、デカン、イソデカン、ウンデカン、ドデカン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、t−ブチルシクロヘキサン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素溶媒;ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、t−ブチルベンゼン、キシレン、メシチレン、モノクロロベンゼン、モノフルオロベンゼン、α,α,α−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン、1,2,3−トリクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン等の芳香族溶媒;テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジペンチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジヘプチルエーテル、ジオクチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、アニソール、ジフェニルエーテル等のエーテル溶媒;メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、イソペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、イソヘキシルアルコール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、イソペプチルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノt−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノt−ブチルエーテル等のアルコール溶媒;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル溶媒;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸t−ブチル、酢酸アミル、酢酸イソアミル等のエステル溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等の塩素化脂肪族炭化水素溶媒;蟻酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸溶媒;水;等が挙げられる。これら溶媒は、単独で用いてもよいし、2種以上を同時に用いてもよい。なかでも、芳香族溶媒、アルコール溶媒または水が好ましく、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノールまたは水がより好ましく、1−ブタノールまたは水がさらに好ましい。
溶媒の使用量は、ジアステレオマー塩(2)1kgに対し、通常1〜50L、好ましくは3〜30Lである。
ジアステレオマー塩(2)と酸とを通常0〜60℃、好ましくは10〜30℃で混合すればよく、それらの混合順序は特に限定されない。
作用時間は特に限定されず、通常1分〜24時間の範囲である。
得られた混合物中に、光学活性カーバメート化合物(3)と用いた酸との塩が析出している場合は、該混合物をそのまま、例えばろ過やデカンテーション等の固液分離処理に付すことにより、該塩を取り出すことができる。また、該塩の析出が不十分であったり、該塩が析出しない場合は、該混合物を、例えば、濃縮したり、該塩を溶解し難い溶媒と混合したり、あるいは、加熱したり、冷却したりすることにより、該塩を結晶化させ、得られた混合物を、例えばろ過やデカンテーション等の固液分離処理に付すことにより、該塩を取り出せばよい。得られた塩は、例えば再結晶等の通常の手段により、さらに精製されてもよいし、さらに後述する塩基を作用させる場合と同様にして、フリー化されてもよい。また、上述した固液分離処理により得られるろ液には、通常、光学活性な酒石酸が含まれており、該ろ液から常法により光学活性な酒石酸を回収して、本発明の光学分割方法または製造方法にリサイクル使用することができる。
ジアステレオマー塩(2)に作用させる塩基としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート、カリウムエチラート等のアルカリ金属アルコラート;等が挙げられる。アルカリ金属炭酸塩が好ましく、炭酸ナトリウムがより好ましい。これらの塩基は、市販のものをそのまま用いることもできるし、後述する溶媒の溶液として用いることもできる。
塩基の使用量は、ジアステレオマー塩(2)を構成する光学活性な酒石酸1モルに対して、1モル以上であれば、特に限定されない。
通常、溶媒の存在下で、ジアステレオマー塩(2)に塩基を作用させる。かかる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、n−ブチルアルコール等のアルコール溶媒;ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、メチルイソブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルシクロペンチルエーテル、1,2−ジメトキシメタン等のエーテル溶媒;トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族溶媒;ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素溶媒;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶媒;酢酸エチル、酢酸t−ブチル等のエステル溶媒;ジクロロメタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素溶媒;水;等が挙げられる。これら溶媒は、単独で用いてもよいし、2種以上を同時に用いてもよい。塩基としてアルカリ金属水酸化物やアルカリ金属炭酸塩等の無機塩基を用いる場合は、水単独または水との相溶性が低い有機溶媒(上記のエーテル溶媒、芳香族溶媒、脂肪族炭化水素溶媒、ケトン溶媒、エステル溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒)と水とを同時に用いることが好ましい。塩基として、アルカリ金属アルコラートを用いる場合は、アルコール溶媒が好ましい。
溶媒の使用量は、ジアステレオマー塩(2)1kgに対し、通常1〜50L、好ましくは3〜30Lである。
ジアステレオマー塩(2)と塩基とを通常0〜60℃、好ましくは10〜30℃で混合すればよく、それらの混合順序は特に限定されない。
作用時間は特に限定されず、通常1分〜24時間の範囲である。
例えば、水とジアステレオマー塩(2)との混合物に塩基を加えて、混合物の水層を塩基性(通常、pH8.5以上)とし、所定の温度で作用させた後、得られた混合物に、水との相溶性が低い有機溶媒を加え、分液処理することにより、光学活性カーバメート化合物(3)を含む有機層を得ることができ、該有機層を、必要により水洗処理した後、濃縮処理すれば、光学活性カーバメート化合物(3)を単離することができる。また、塩基としてアルカリ金属アルコラートを用い、溶媒としてアルコール溶媒を用いれば、通常、光学活性な酒石酸のアルカリ金属塩が析出し、これをろ別して、得られた溶液を濃縮処理することにより、光学活性カーバメート化合物(3)を単離することができる。得られた光学活性カーバメート化合物(3)は、例えば精留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の通常の手段により、さらに精製されてもよい。光学活性カーバメート化合物(3)は、酸付加塩として取り出すこともできる。上記分液処理により得られる水層には、光学活性な酒石酸が含まれており、該水層から常法により光学活性な酒石酸を回収して、本発明にリサイクル使用することができる。また、上記でろ別された光学活性な酒石酸のアルカリ金属塩から、常法により光学活性な酒石酸を回収して、本発明の光学分割方法または製造方法にリサイクル使用することもできる。
かくして得られる光学活性カーバメート化合物(3)は、処理に供したジアステレオマー塩(2)を構成する光学活性カーバメート化合物(3)である。すなわち、ジアステレオマー塩(2a)を処理に供すれば、式(3a)
Figure 0005387040
(式中、Rは炭素数2〜4のアルキル基を表わす。)
で示される(R)−アルキルピペリジン−3−イルカーバメートが得られる。光学活性カーバメート化合物(3)の光学純度は、用いた光学活性な酒石酸の光学純度にもよるが、通常90%ee以上である。
また、次に説明する方法に準じて、得られた光学活性カーバメート化合物(3)またはその塩に、60℃以上で酸または塩基を作用させれば、光学活性な3−アミノピペリジンまたはその塩を製造することもできる。
次に、ジアステレオマー塩に、60℃以上で酸または塩基を作用させて光学活性な3−アミノピペリジンまたはその塩を製造する方法について説明する。
ジアステレオマー塩(2)に作用させる酸は、pH1以下の強酸であればよく、例えば、塩酸、リン酸、硫酸等の鉱酸や、パラトルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、カンファースルホン酸等の有機酸が挙げられる。好ましくは塩酸である。これらの酸は、市販のものをそのまま用いることもできるし、後述する溶媒の溶液として用いることもできる。
酸の使用量は、ジアステレオマー塩(2)を構成する光学活性カーバメート化合物(3)1モルに対して、1.1モル以上であれば、特に限定されない。
通常、溶媒の存在下で、ジアステレオマー塩(2)に酸を作用させる。かかる溶媒としては、例えば、ペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン、イソヘプタン、オクタン、イソオクタン、ノナン、イソノナン、デカン、イソデカン、ウンデカン、ドデカン、シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、t−ブチルシクロヘキサン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素溶媒;ベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、イソプロピルベンゼン、t−ブチルベンゼン、キシレン、メシチレン、モノクロロベンゼン、モノフルオロベンゼン、α,α,α−トリフルオロメチルベンゼン、1,2−ジクロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン、1,2,3−トリクロロベンゼン、1,2,4−トリクロロベンゼン等の芳香族溶媒;テトラヒドロフラン、メチルテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、ジペンチルエーテル、ジヘキシルエーテル、ジヘプチルエーテル、ジオクチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、1,2−ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、アニソール、ジフェニルエーテル等のエーテル溶媒;メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、イソペンチルアルコール、1−ヘキサノール、2−ヘキサノール、イソヘキシルアルコール、1−ヘプタノール、2−ヘプタノール、3−ヘプタノール、イソペプチルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソブチルエーテル、エチレングリコールモノt−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル、ジエチレングリコールモノt−ブチルエーテル等のアルコール溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソプロピルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等のケトン溶媒;ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等の塩素化脂肪族炭化水素溶媒;蟻酸、酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸溶媒;水;等が挙げられる。これら溶媒は、単独で用いてもよいし、2種以上を同時に用いてもよい。なかでも、芳香族溶媒、アルコール溶媒または水が好ましく、トルエン、キシレン、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノールまたは水がより好ましく、水または1−ブタノールがさらに好ましい。
溶媒の使用量は、ジアステレオマー塩(2)1kgに対し、通常1〜50L、好ましくは3〜30Lである。
ジアステレオマー塩(2)と酸とを通常60〜150℃、好ましくは80〜120℃で混合すればよく、それらの混合順序は特に限定されない。
作用時間は特に限定されず、通常1〜24時間の範囲である。
得られた混合物中に、光学活性な3−アミノピペリジンと用いた酸との塩が析出している場合は、該混合物をそのまま、例えばろ過やデカンテーション等の固液分離処理に付すことにより、該塩を取り出すことができる。また、該塩の析出が不十分であったり、該塩が析出しない場合は、該混合物を、例えば、濃縮したり、該塩を溶解し難い溶媒と混合したり、あるいは、加熱したり、冷却したりすることにより、該塩を結晶化させ、得られた混合物を、例えばろ過やデカンテーション等の固液分離処理に付すことにより、該塩を取り出せばよい。得られた塩は、例えば再結晶等の通常の手段により、さらに精製されてもよいし、さらに後述する塩基処理と同様にして、フリー化されてもよい。また、上述した固液分離処理により得られるろ液には、通常、光学活性な酒石酸が含まれており、該ろ液から常法により光学活性な酒石酸を回収して、本発明にリサイクル使用することができる。
ジアステレオマー塩(2)に酸を作用させて光学活性な3−アミノピペリジンまたはその塩を得るうえで、好ましい実施態様としては、水の存在下、ジアステレオマー塩(2)に塩酸を80〜120℃で作用させ、水を留去した後、得られた混合物と1−ブタノール等の有機溶媒とを混合することにより結晶を析出させて、該結晶をろ取して乾燥することにより、光学活性3−アミノピペリジンを2塩酸塩として取り出す方法が挙げられる。ここで、ジアステレオマー塩(2)に塩酸を作用させた後の水の留去を効率よく行うために、1−ブタノール等の水と共沸する溶媒を用いてもよい。かかる水と共沸する溶媒は、ジアステレオマー塩(2)に水を作用させる際に予め用いてもよいし、該溶媒が水の留去後の混合物に残存するときには、結晶を析出させるために行う該混合物と有機溶媒との混合操作を省略してもよい。
ジアステレオマー塩(2)に作用させる塩基としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属水酸化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;ナトリウムメチラート、ナトリウムエチラート、カリウムメチラート、カリウムエチラート等のアルカリ金属アルコラート;等が挙げられる。アルカリ金属水酸化物が好ましく、水酸化ナトリウムがより好ましい。
通常、溶媒の存在下で、ジアステレオマー塩(2)に塩基を作用させる。かかる溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール等のアルコール溶媒;ジエチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、メチルイソブチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチルシクロペンチルエーテル、1,2−ジメトキシメタン等のエーテル溶媒;トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族溶媒;ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素溶媒;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン溶媒;酢酸エチル、酢酸t−ブチル等のエステル溶媒;ジクロロメタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素溶媒;水;等が挙げられる。これら溶媒は、単独で用いてもよいし、2種以上を同時に用いてもよい。塩基としてアルカリ金属水酸化物やアルカリ金属炭酸塩等の無機塩基を用いる場合は、水単独または水との相溶性が低い有機溶媒(上記のエーテル溶媒、芳香族溶媒、脂肪族炭化水素溶媒、ケトン溶媒、エステル溶媒、ハロゲン化炭化水素溶媒)と水とを同時に用いることが好ましい。塩基として、アルカリ金属アルコラートを用いる場合は、アルコール溶媒が好ましい。
溶媒の使用量は、ジアステレオマー塩(2)1kgに対し、通常1〜50L、好ましくは3〜30Lである。
ジアステレオマー塩(2)と塩基とを通常60〜150℃、好ましくは80〜120℃で混合すればよく、それらの混合順序は特に限定されない。
作用時間は特に限定されず、通常1〜24時間の範囲である。
例えば、水とジアステレオマー塩(2)との混合物に塩基を加えて、混合物の水層を塩基性(通常、pH13以上)とし、所定の温度で作用させた後、得られた混合物に、水との相溶性が低い有機溶媒を加え、分液処理することにより、光学活性な3−アミノピペリジンを含む有機層を得ることができ、該有機層を、必要により水洗処理した後、濃縮処理すれば、光学活性な3−アミノピペリジンを単離することができる。また、塩基としてアルカリ金属アルコラートを用い、溶媒としてアルコール溶媒を用いれば、通常、光学活性な酒石酸のアルカリ金属塩が析出し、これをろ別して、得られた溶液を濃縮処理することにより、光学活性な3−アミノピペリジンを単離することができる。得られた光学活性な3−アミノピペリジンは、例えば蒸留、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の通常の手段により、さらに精製されてもよい。光学活性な3−アミノピペリジンは、酸付加塩として取り出すこともできる。上記分液処理により得られる水層には、光学活性な酒石酸が含まれており、該水層から常法により光学活性な酒石酸を回収して、本発明にリサイクル使用することができる。また、上記でろ別された光学活性な酒石酸のアルカリ金属塩から、常法により光学活性な酒石酸を回収して、本発明にリサイクル使用することもできる。
かくして得られる光学活性な3−アミノピペリジンの立体は、処理に供したジアステレオマー塩(2)を構成する光学活性カーバメート化合物(3)に対応する。すなわち、ジアステレオマー塩(2a)を処理に供すれば、(R)−3−アミノピペリジンが得られる。光学活性な3−アミノピペリジンの光学純度は、用いた光学活性な酒石酸の光学純度にもよるが、通常90%ee以上である。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
製造例1:イソプロピルピペリジン−3−イルカーバメート(ラセミ体)の製造
3−アミノピリジン50.0g(0.53mol)および炭酸水素ナトリウム8.94g(0.11mol)を水150mlに溶解させた溶液に、クロロ炭酸イソプロピル75.7g(0.61mol)と15重量%水酸化カリウム水溶液230mlを並行して2時間かけて滴下した。滴下中の混合物の内温は0〜10℃、pHは7〜8を保持した。滴下終了後、得られた混合物を室温で1時間攪拌を行い、析出した結晶をろ過して水200mlで洗浄した。得られた結晶を乾燥することにより、イソプロピルピリジン−3−イルカーバメート89.3gを得た。収率93.3%。
得られたイソプロピルピリジン−3−イルカーバメート89.3gを酢酸178.6g(2.97mol)に溶解させた溶液にパラジウム炭素(5%)17.9gを仕込み、水素圧0.5MPa、70℃で14時間攪拌した。反応終了後、パラジウム炭素をろ別して反応溶液を得、パラジウム炭素を水225mlで洗浄して洗浄液を得、前記反応溶液と洗浄液とを混合した。得られた溶液を、あらかじめ水酸化ナトリウム119g(2.98mol)を水129mlに溶解させた溶液中に滴下した。滴下中の混合物の内温は、0〜10℃を保持した。得られた混合物をt−ブチルメチルエーテル180mlで抽出処理し、得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。硫酸マグネシウムをろ別し、得られた溶液を濃縮処理することにより、黄白色結晶としてイソプロピルピペリジン−3−イルカーバメートを85.0g得た。収率92.1%(イソプロピルピリジン−3−イルカーバメート基準)。
H−NMR(DMSO−d,400MHz)δppm:6.85(1H,d,J=7.8Hz),4.74−4.68(1H,m),3.30−3.15(1H,m),2.85(1H,d−like,J=11.7Hz),2.69(1H,d−like,J=12.2Hz),2.30(1H,t−like,J=10.2Hz),2.19(1H,t−like,J=11.2Hz),2.10−1.95(1H,m),1.80−1.68(1H,m),1.58−1.49(1H,m),1.35−1.18(2H,m),1.14(6H,d,J=6.3Hz)
13C−NMR(DMSO−d,400MHz)δppm:155.0,66.2,51.6,47.8,45.6,31.0,25.2,22.1
製造例2:エチルピペリジン−3−イルカーバメート(ラセミ体)の製造
3−アミノピリジン100g(1.06mol)を水650mlに溶解させた溶液に、クロロ炭酸エチル121.1g(1.12mol)と20重量%水酸化ナトリウム水溶液240gを並行して2時間かけて滴下した。滴下中の混合物の内温は0〜15℃、pHは7〜8.5を保持した。滴下終了後、得られた混合物を10℃で2時間攪拌を行い、析出した結晶をろ過して水500mlで洗浄した。得られた結晶を乾燥することにより、エチルピリジン−3−イルカーバメート148.5gを得た。収率84.1%。
得られたエチルピリジン−3−イルカーバメート145gを酢酸157g(2.61mol)、水145mlに溶解させた溶液にパラジウム炭素(10%)14.5gを仕込み、水素圧0.5MPa、70〜95℃で6時間攪拌した。反応終了後、パラジウム炭素をろ別して反応溶液を得、パラジウム炭素を1−ブタノール300mlで洗浄して洗浄液を得、前記反応溶液と洗浄液とを混合した。得られた溶液に、あらかじめ水酸化ナトリウム105g(2.63mol)を水244mlに溶解させた溶液を滴下した。滴下中の混合物の内温は、0〜30℃を保持した。得られた混合物を分液し、有機層を20重量%塩化ナトリウム水溶液100gで洗浄した。その後、有機層を濃縮して2-プロパノール500mlに溶解させ、不溶物をろ過した溶液を濃縮処理することにより、淡黄白色結晶としてエチルピペリジン−3−イルカーバメートを141.9g得た。収率94.4%(エチルピリジン−3−イルカーバメート基準)。
製造例3:プロピルピペリジン−3−イルカーバメート(ラセミ体)の製造
3−アミノピリジン42.2g(0.45mol)を水148mlに溶解させた溶液に、クロロ炭酸プロピル54.9g(0.45mol)と20重量%水酸化ナトリウム水溶液100gを並行して2時間かけて滴下した。滴下中の混合物の内温は0〜15℃、pHは7〜8.5を保持した。滴下終了後、得られた混合物を室温で1時間攪拌を行い、析出した結晶をろ過して水300mlで洗浄した。得られた結晶を乾燥することにより、プロピルピリジン−3−イルカーバメート64.8gを得た。収率80.3%。
得られたプロピルピリジン−3−イルカーバメート60.0gを酢酸100g(1.67mol)、水100mlに溶解させた溶液にパラジウム炭素(5%)6.0gを仕込み、水素圧0.5MPa、70〜85℃で8時間攪拌した。反応終了後、パラジウム炭素をろ別して反応溶液を得、パラジウム炭素を1−ブタノール180mlで洗浄して洗浄液を得、前記反応溶液と洗浄液とを混合した。得られた溶液に、あらかじめ水酸化ナトリウム66.6g(1.67mol)を水200mlに溶解させた溶液を滴下した。滴下中の混合物の内温は、0〜30℃を保持した。得られた混合物を分液し、有機層を20重量%塩化ナトリウム水溶液100gで洗浄した。その後、有機層を濃縮して2-プロパノール300mlに溶解させ、不溶物をろ過した溶液を濃縮処理することにより、淡黄色の油状物としてプロピルピペリジン−3−イルカーバメートを59.1g得た。収率95.3%(プロピルピリジン−3−イルカーバメート基準)。
H−NMR(DMSO−d,400MHz)δppm:6.95(1H,d,J=8Hz),3.87(2H,t,J=7Hz),3.28−3.26(1H,m),2.88(1H,d−like),2.72(1H,d−like),2.33(1H,t−like),2.23(1H,t−like),1.76−1.74(1H,m),1.59−1.50(3H,m),1.34−1.24(2H,m),0.88(3H,t,J=7Hz)
13C−NMR(DMSO−d,400MHz)δppm:155.5,65.0,51.5,47.8,45.6,31.0,25.2,22.1,10.3
製造例4:イソブチルピペリジン−3−イルカーバメート(ラセミ体)の製造
3−アミノピリジン16.4g(0.17mol)を水100mlに溶解させた溶液に、クロロ炭酸イソブチル25.0g(0.18mol)と15重量%水酸化ナトリウム水溶液100gを並行して2時間かけて滴下した。滴下中の混合物の内温は0〜17℃、pHは7〜8.5を保持した。滴下終了後、得られた混合物を室温で終夜攪拌を行い、析出した結晶をろ過して水300mlで洗浄した。得られた結晶を乾燥することにより、イソブチルピリジン−3−イルカーバメート31.2gを得た。収率92.2%。
得られたイソブチルピリジン−3−イルカーバメート30.4gを酢酸18.9g(0.31mol)、水45ml、1−ブタノール90mlに溶解させた溶液にパラジウム炭素(5%)1.5gを仕込み、水素圧0.5MPa、70〜85℃で5時間攪拌した。反応終了後、パラジウム炭素をろ別して反応溶液を得、パラジウム炭素を1−ブタノール30mlで洗浄して洗浄液を得、前記反応溶液と洗浄液とを混合した。得られた溶液に、あらかじめ水酸化ナトリウム12.6g(0.31mol)を水29mlに溶解させた溶液を滴下した。滴下中の混合物の内温は、0〜5℃を保持した。得られた混合物を分液し、有機層を水50gで4回洗浄した。その後、有機層を濃縮処理することにより、黄白色結晶としてイソブチルピペリジン−3−イルカーバメートを30.2g得た。収率95.9%(イソブチルピリジン−3−イルカーバメート基準)。
実施例1:イソプロピルピペリジン−3−イルカーバメートの光学分割
製造例1と同様にして得たイソプロピルピペリジン−3−イルカーバメート10g(53.7mmol)をエタノール50mlに溶解させた溶液に、L−酒石酸8.46g(56.4mmol)を加え、得られた溶液を40℃で攪拌し、そこに(R)−イソプロピルピペリジン−3−イルカーバメートとL−酒石酸とのジアステレオマー塩の種晶を加えたところ、結晶が析出した。得られた混合物を65℃に昇温し、同温度で1時間攪拌したところ、析出した結晶の大部分は溶解し、一部が溶け残った。得られた混合物を攪拌しながら室温まで放冷し、次いで0〜5℃まで冷却し、同温度で5時間攪拌した。得られた混合物から結晶をろ取し、該結晶を冷エタノール20mlで洗浄した。得られた結晶を乾燥することにより、白色結晶として(R)−イソプロピルピペリジン−3−イルカーバメートとL−酒石酸とのジアステレオマー塩6.95gを得た。収率38.5%。
H−NMR(DMSO−d,400MHz)δppm:7.24(1H,d,J=8Hz),4.80−4.72(1H,m),3.91(2H,s),3.60(1H,br),3.18(1H,dd,J=4,12Hz),3.09(1H,d,J=13Hz),2.72(1H,t,J=11Hz),2.59(1H,t,J=12Hz),1.82−1.77(2H,m),1.63−1.54(1H,m),1.43−1.31(1H,m),1.17(6H,d,J=6Hz)
13C−NMR(DMSO−d6、400MHz)δppm:174.5,155.0,71.8,66.9,46.6,44.6,42.7,28.4,22.0,20.7
トリエチルアミンを用いて該ジアステレオマー塩からイソプロピルピペリジン−3−イルカーバメートを取り出し、これを3,5−ジニトロベンゾイルクロライドで誘導体化して、高速液体クロマトグラフィーにて分析したところ、該ジアステレオマー塩中のイソプロピルピペリジン−3−イルカーバメートの光学純度は、93.5%ee(R体)であった。
<光学純度分析条件>
カラム :CHIRALCEL AS−RH(4.6*150mm,5μm)
移動相 :A=水、B=アセトニトリル、A/B=70/30
流量 :1.0ml/分
検出器 :UV254nm
保持時間:S体=19.1分、R体=31.5分
実施例2:イソプロピルピペリジン−3−イルカーバメートの光学分割
製造例1と同様にして得たイソプロピルピペリジン−3−イルカーバメート3.0g(16.1mmol)をメタノール/1−ブタノール混合溶媒(1/1(容量/容量))15mlに溶解させた溶液に、L−酒石酸2.78g(18.5mmol)を加え、得られた溶液を40℃で攪拌し、そこに(R)−イソプロピルピペリジン−3−イルカーバメートとL−酒石酸とのジアステレオマー塩の種晶を加えたところ、結晶が析出した。得られた混合物を同温度で1時間攪拌した後、攪拌しながら室温まで放冷し、同温度で3時間撹拌した。次いで10℃まで冷却し、同温度で22時間攪拌した。得られた混合物から結晶をろ取し、該結晶をエタノール5mlで洗浄した。得られた結晶を乾燥させることにより、白色結晶として(R)−イソプロピルピペリジン−3−イルカーバメートとL−酒石酸とのジアステレオマー塩1.96gを得た。収率36.2%。
実施例1と同様にして、高速液体クロマトグラフィーにて分析したところ、該ジアステレオマー塩中のイソプロピルピペリジン−3−イルカーバメートの光学純度は、96.8%ee(R体)であった。
実施例3〜5:イソプロピルピペリジン−3−イルカーバメートの光学分割
実施例2において、メタノール/1−ブタノール混合溶媒(1/1(容量/容量))に代えて表1に記載の溶媒を用いた以外は、実施例2と同様に操作を行った。結果を表1に示す。
実施例6:エチルピペリジン−3−イルカーバメートの光学分割
実施例2において、イソプロピルピペリジン−3−イルカーバメート3.0g(16.1mmol)に代えて、エチルピペリジン−3−イルカーバメート2.0g(11.6mmol)を用い、メタノール/1−ブタノール混合溶媒(1/1(容量/容量))に代えてメタノールを用いた以外は実施例2と同様に操作したところ、白色結晶として(R)−エチルピペリジン−3−イルカーバメートとL−酒石酸とのジアステレオマー塩1.15gを得た。収率30.7%。
H−NMR(DMSO−d,400MHz)δppm:7.35(1H,d,J=7Hz),4.01−3.97(4H,m),3.65(1H,br),3.19(1H,d−like),3.10(1H,d−like),2.74(1H,t−like),2.63(1H,t−like),1.90−1.70(2H,m),1.64−1.61(1H,m),1.44−1.39(1H,m),1.16(3H,d,J=7Hz)
13C−NMR(DMSO−d6、400MHz)δppm:174.6,155.4,71.9,59.8,46.6,44.7,42.6,28.5,20.7,14.6
トリエチルアミンを用いて該ジアステレオマー塩からエチルピペリジン−3−イルカーバメートを取り出し、これを3,5−ジニトロベンゾイルクロライドで誘導体化して、高速液体クロマトグラフィーにて分析したところ、該ジアステレオマー塩中のエチルピペリジン−3−イルカーバメートの光学純度は、94.3%ee(R体)であった。
<光学純度分析条件>
カラム :CHIRALCEL AS−RH(4.6*150mm,5μm)
移動相 :A=水、B=アセトニトリル、A/B=65/35
流量 :1.0ml/分
検出器 :UV254nm
保持時間:S体=8.3分、R体=18.2分
実施例7:エチルピペリジン−3−イルカーバメートの光学分割
実施例6において、メタノールに代えてメタノール/1−ブタノール混合溶媒(1/1(容量/容量))を用いた以外は実施例6と同様に操作を行った。結果を表1に示す。
実施例8:プロピルピペリジン−3−イルカーバメートの光学分割
実施例2において、イソプロピルピペリジン−3−イルカーバメート3.0g(16.1mmol)に代えてプロピルピペリジン−3−イルカーバメート1.0g(5.4mmol)を用い、メタノール/1−ブタノール混合溶媒(1/1(容量/容量))に代えてエタノールを用いた以外は実施例2と同様に操作したところ、白色結晶として(R)−プロピルピペリジン−3−イルカーバメートとL−酒石酸とのジアステレオマー塩0.46gを得た。収率25.5%。
H−NMR(DMSO−d,400MHz)δppm:7.34(1H,d,J=7Hz),3.97(2H,s),3.90(2H,t,J=7Hz),3.70−3.60(1H,br),3.19(1H,d−like),3.10(1H,d−like),2.73(1H,t−like),2.62(1H,t−like),1.85−1.70(2H,m),1.65−1.50(3H,m),1.48−1.31(1H,m),0.88(3H,t,J=7Hz)
13C−NMR(DMSO−d6、400MHz)δppm:174.4,155.5,71.8,65.4,46.7,44.8,42.7,28.4,22.0,20.8,10.3
トリエチルアミンを用いて該ジアステレオマー塩からプロピルピペリジン−3−イルカーバメートを取り出し、これを3,5−ジニトロベンゾイルクロライドで誘導体化して、高速液体クロマトグラフィーにて分析したところ、該ジアステレオマー塩中のプロピルピペリジン−3−イルカーバメートの光学純度は、90.0%ee(R体)であった。
<光学純度分析条件>
カラム :CHIRALCEL AS−RH(4.6*150mm,5μm)
移動相 :A=水、B=アセトニトリル、A/B=65/35
流量 :1.0ml/分
検出器 :UV254nm
保持時間:S体=12.5分、R体=23.8分
実施例9:イソブチルピペリジン−3−イルカーバメートの光学分割
実施例2においてイソプロピルピペリジン−3−イルカーバメート3.0g(16.1mmol)に代えてイソブチルピペリジン−3−イルカーバメート2.0g(10.0mmol)を用い、メタノール/1−ブタノール混合溶媒(1/1(容量/容量))に代えてエタノールを用いた以外は実施例2と同様に操作したところ、白色結晶として(R)−イソブチルピペリジン−3−イルカーバメートとL−酒石酸とのジアステレオマー塩0.91gを得た。収率26.0%。
H−NMR(DMSO−d,400MHz)δppm:7.34(1H,d,J=7Hz),3.95(2H,s),3.74(2H,d,J=6Hz),3.67−3.60(1H,br),3.19(1H,d−like),3.10(1H,d−like),2.73(1H,t−like),2.62(1H,t−like),1.86−1.70(3H,m),1.65−1.55(1H,m),1.48−1.35(1H,m),0.89(6H,d,J=6Hz)
13C−NMR(DMSO−d6、400MHz)δppm:174.3,155.5,71.6,69.8,46.7,44.8,42.8,28.4,27.6,20.9,18.9
トリエチルアミンを用いて該ジアステレオマー塩からイソブチルピペリジン−3−イルカーバメートを取り出し、これを3,5−ジニトロベンゾイルクロライドで誘導体化して、高速液体クロマトグラフィーにて分析したところ、該ジアステレオマー塩中のイソブチルピペリジン−3−イルカーバメートの光学純度は、86.4%ee(R体)であった。
<光学純度分析条件>
カラム :CHIRALCEL AS−RH(4.6*150mm,5μm)
移動相 :A=水、B=アセトニトリル、A/B=65/35
流量 :1.0ml/分
検出器 :UV254nm
保持時間:S体=19.8分、R体=37.7分
実施例10、11:イソブチルピペリジン−3−イルカーバメートの光学分割
実施例9において、エタノールに代えて表1に記載の溶媒を用いた以外は、実施例8と同様に操作を行った。結果を表1に示す。
比較例1〜4
実施例2においてイソプロピルピペリジン−3−イルカーバメート3.0g(16.1mmol)に代えてメチルピペリジン−3−イルカーバメート1.0g(6.3mmol)を用い、メタノール/1−ブタノール混合溶媒(1/1(容量/容量))に代えて表1に記載の溶媒を用いた以外は、実施例2と同様に操作を行ったところ、いずれも結晶の析出は見られなかった。
以上の結果を表1に示す。
Figure 0005387040
比較例5
実施例2においてイソプロピルピペリジン−3−イルカーバメート3.0g(16.1mmol)に代えて3−アセチルアミノピペリジン284mg(2.0mmol)を用い、メタノール/1−ブタノール混合溶媒(1/1(容量/容量))に代えてエタノールを用いた以外は実施例2と同様に操作したところ、結晶の析出は見られなかった。
実施例12:(R)−イソプロピルピペリジン−3−イルカーバメートの製造
実施例1と同様の方法で得たジアステレオマー塩2.93g(8.91mmol、光学純度92.9%ee(R体))を水10mlおよび酢酸エチル20mlと混合し、得られた混合物を20〜25℃に保ちながら、炭酸ナトリウム1.94g(18.29mmol)を加えて攪拌し、分液処理により有機層を取得した。水層を酢酸エチル20mlで抽出し、得られた有機層と先に取得した有機層とを合一した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムをろ別し、得られた溶液を濃縮処理することにより、白色結晶として(R)−イソプロピルピペリジン−3−イルカーバメート1.58gを得た。収率97%。
H−NMR(DMSO−d,400MHz)δppm:6.85(1H,d,J=7.8),4.74−4.68(1H,m),3.30−3.15(1H,m),2.85(1H,d−like,J=11.7Hz),2.69(1H,d−like,J=12.2Hz),2.30(1H,t−like,J=10.2Hz),2.19(1H,t−like,J=11.2Hz),2.10−1.95(1H,m),1.80−1.68(1H,m),1.58−1.49(1H,m),1.35−1.18(2H,m),1.14(6H,d,J=6.3Hz)
13C−NMR(DMSO−d,400MHz)δppm:155.0,66.2,51.6,47.8,45.6,31.0,25.2,22.1
実施例13:(R)−エチルピペリジン−3−イルカーバメートの製造
実施例6と同様の方法で得たジアステレオマー塩3.0g(9.31mmol、光学純度93.4%ee(R体))を水10mlおよび酢酸エチル20mlと混合し、得られた混合物を20〜25℃に保ちながら、炭酸ナトリウム2.02g(19.09mmol)を加えて攪拌し、分液処理により有機層を取得した。水層を酢酸エチル20mlで抽出し、得られた有機層と先に取得した有機層とを合一した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムをろ別し、得られた溶液を濃縮処理することにより、白色結晶として(R)−エチルピペリジン−3−イルカーバメート1.46gを得た。収率91%。
H−NMR(DMSO−d,400MHz)δppm:6.93(1H,d,J=8Hz),3.97−3.92(2H,m),3.33−3.18(1H,m),2.86(1H,d−like),2.70(1H,d−like),2.31(1H,t−like),2.20(1H,t−like),1.78−1.68(1H,m),1.58−1.48(1H,m),1.38−1.20(2H,m),1.13(3H,t,J=7Hz)
13C−NMR(DMSO−d,400MHz)δppm:155.4,59.4,51.3,47.7,45.5,30.9,25.0,14.7
実施例14:(R)−プロピルピペリジン−3−イルカーバメートの製造
実施例8と同様の方法で得たジアステレオマー塩2.50g(7.43mmol、光学純度87.3%ee(R体))を水10mlおよび酢酸エチル20mlと混合し、得られた混合物を20〜25℃に保ちながら、炭酸ナトリウム1.61g(15.23mmol)を加えて攪拌し、分液処理により有機層を取得した。水層を酢酸エチル20mlで抽出し、得られた有機層と先に取得した有機層とを合一した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムをろ別し、得られた溶液を濃縮処理することにより、白色結晶として(R)−プロピルピペリジン−3−イルカーバメート1.31gを得た。収率95%。
H−NMR(DMSO−d,400MHz)δppm:6.95(1H,d,J=8Hz),3.87(2H,t,J=7Hz),3.28−3.26(1H,m),2.88(1H,d−like),2.72(1H,d−like),2.33(1H,t−like),2.23(1H,t−like),1.76−1.74(1H,m),1.59−1.50(3H,m),1.34−1.24(2H,m),0.88(3H,t,J=7Hz)
13C−NMR(DMSO−d,400MHz)δppm:155.5,65.0,51.5,47.8,45.6,31.0,25.2,22.1,10.3
実施例15:(R)−イソブチルピペリジン−3−イルカーバメートの製造
実施例11と同様の方法で得たジアステレオマー塩3.0g(8.56mmol、光学純度94.1%ee(R体))を水10mlおよび酢酸エチル20mlと混合し、得られた混合物を20〜25℃に保ちながら、炭酸ナトリウム1.86g(17.55mmol)を加えて攪拌し、分液処理により有機層を取得した。水層を酢酸エチル20mlで抽出し、得られた有機層と先に取得した有機層とを合一した。得られた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥した。硫酸ナトリウムをろ別し、得られた溶液を濃縮処理することにより、白色結晶として(R)−イソブチルピペリジン−3−イルカーバメート1.67gを得た。収率97%。
H−NMR(DMSO−d,400MHz)δppm:6.94(1H,d,J=8Hz),3.70(2H,d,J=6Hz),3.28−3.22(1H,m),2.87(1H,d−like),2.71(1H,d−like),2.32(1H,t−like),2.22(1H,t−like),1.85−1.74(2H,m),1.57−1.53(1H,m),1.34−1.24(2H,m),0.87(6H,d,J=7Hz)
13C−NMR(DMSO−d,400MHz)δppm:155.5,69.5,51.6,47.9,45.6,31.0,27.6,25.2,18.9
実施例16:(R)−3−アミノピペリジンの製造
実施例1で得たジアステレオマー塩3.0g(8.92mmol)と35重量%塩酸4.65g(44.6mmol)とを混合し、得られた混合物を90℃で10時間攪拌した。反応終了後、得られた混合物を減圧濃縮することにより水を留去した。さらに、1−ブタノール10mlを加えて減圧濃縮する操作を2回行った。得られた油状物に1−ブタノール10mlを加えて室温で攪拌したところ、結晶が析出した。該結晶をろ取し、1−ブタノール5mlで洗浄した。得られた結晶を乾燥することにより、白色結晶として、(R)−3−アミノピペリジンの塩酸塩1.25gを得た。収率81%。
トリエチルアミンを用いて該塩酸塩から3−アミノピペリジンを取り出し、これを3,5−ジニトロベンゾイルクロライドで誘導体化して、高速液体クロマトグラフィーにて分析したところ、該塩酸塩中の3−アミノピペリジンの光学純度は、95.4%ee(R体)であった。
<光学純度分析条件>
カラム :CHIRALCEL AS−RH(4.6*150mm,5μm)
移動相 :A=水、B=アセトニトリル、A/B=65/35
流量 :1.0ml/分
検出器 :UV254nm
保持時間:S体=21.3分、R体=23.4分
光学活性カーバメート化合物(3)および光学活性な3−アミノピペリジンは、例えば、糖尿病治療薬の合成中間体(国際公開第2005/085246号、国際公開第2006/112331号参照。)として有用であり、本発明は、かかる中間体の製造方法として工業的に利用可能である。

Claims (12)

  1. 炭素数1〜4のアルコールの単独または混合である溶媒の存在下、式(1)
    Figure 0005387040
    (式中、Rは炭素数2〜4のアルキル基を表わす。)
    で示されるアルキルピペリジン−3−イルカーバメートのRS混合物とL−酒石酸とを接触させて、式(2a)
    Figure 0005387040
    (式中、Rは上記と同じ意味を表わす。)
    で示される(R)−アルキルピペリジン−3−イルカーバメートとL−酒石酸とのジアステレオマー塩を晶出させ、固体として取り出すことを特徴とする該ジアステレオマー塩の製造方法。
  2. 式(1)におけるRがエチル基、プロピル基、イソプロピル基又はイソブチル基であり、溶媒がメタノール、エタノール、2−プロパノールおよび1−ブタノールからなる群より選ばれるアルコールの単独溶媒または混合溶媒である請求項1記載の製造方法。
  3. 式(1)におけるRがエチル基であり、溶媒がメタノールまたはメタノールと炭素数2〜4のアルコールとの混合溶媒である請求項1記載の製造方法。
  4. 式(1)におけるRがエチル基であり、溶媒がメタノールまたはメタノールと1−ブタノールとの混合溶媒である請求項1記載の製造方法。
  5. 式(1)におけるRが炭素数3または4のアルキル基であり、溶媒が炭素数1〜4のアルコールから選ばれる少なくとも1種のアルコール溶媒である請求項1記載の製造方法。
  6. 式(1)におけるRが炭素数3または4のアルキル基であり、溶媒がメタノールと炭素数2〜4のアルコールとの混合溶媒または炭素数2〜4のアルコールである請求項1記載の製造方法。
  7. 式(1)におけるRがプロピル基であり、溶媒がエタノールである請求項1記載の製造方法。
  8. 式(1)におけるRがイソプロピル基であり、溶媒がエタノール、2−プロパノール、1−ブタノールまたはメタノールと1−ブタノールとの混合溶媒である請求項1記載の製造方法。
  9. 式(1)におけるRがイソブチル基であり、溶媒がメタノールと1−ブタノールとの混合溶媒またはエタノールである請求項1記載の製造方法。
  10. 溶媒の量が該RS混合物1kgに対して3〜30Lであり、
    L−酒石酸の使用量が該RS混合物1モルに対して1.0〜1.5モルである請求項1〜9のいずれかに記載の製造方法。
  11. 式(2a)
    Figure 0005387040
    (式中、Rは炭素数2〜4のアルキル基を表わす。)
    で示される(R)−アルキルピペリジン−3−イルカーバメートとL−酒石酸とのジアステレオマー塩。
  12. 炭素数1〜4のアルコールの単独または混合である溶媒の存在下、式(1)
    Figure 0005387040
    (式中、炭素数2〜4のアルキル基を表わす。)
    で示されるアルキルピペリジン−3−イルカーバメートのRS混合物とD−酒石酸とを接触させて、式(2b)
    Figure 0005387040
    (式中、Rは上記と同じ意味を表わす。)
    で示される(S)−アルキルピペリジン−3−イルカーバメートとD−酒石酸とのジアステレオマー塩を晶出させ、固体として取り出すことを特徴とする該ジアステレオマー塩の製造方法。
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