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JP5338616B2 - ダンパ装置 - Google Patents

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JP5338616B2
JP5338616B2 JP2009247251A JP2009247251A JP5338616B2 JP 5338616 B2 JP5338616 B2 JP 5338616B2 JP 2009247251 A JP2009247251 A JP 2009247251A JP 2009247251 A JP2009247251 A JP 2009247251A JP 5338616 B2 JP5338616 B2 JP 5338616B2
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Description

本発明は、回転軸間の変動トルクを吸収するダンパ装置に関する。
ダンパ装置は、例えば、エンジンと変速機との間の動力伝達経路上に配設され、エンジンと変速機による変動トルクを吸収(抑制)する。ダンパ装置は、バネ力によって変動トルクを吸収するダンパ部と、摩擦等によるヒステリシストルクによって変動トルクを吸収(抑制)するヒステリシス部と、回転軸の捩れがダンパ部やヒステリシス部で吸収できなくなったときにすべりを生ずるリミッタ部と、を有するものがある。このようなダンパ装置を有する動力伝達装置では、エンジンの振動により、変速機においてギヤの歯打ち音が発生する。特に、エンジンと電動モータを動力源とするハイブリッド車両に搭載された動力伝達装置において変速機入力軸が遊星歯車機構を介して電動モータ(発電モータの場合もあり)と連結されている場合には、エンジンの振動による変速機におけるギヤの歯打ち音の発生が顕著である。このような歯打ち音の発生を抑制するために、エンジンと変速機との間の動力伝達経路上に、ダンパ装置とは別に慣性体を連結したものがある。
例えば、特許文献1には、第1の動力源及び第2の動力源によって生じる変動トルクを抑制しながら伝達するハイブリッド駆動装置用ダンパであって、前記第1の動力源により回転駆動する第1回転部材と、前記第2の動力源に遊星歯車機構を介して連結される第2回転部材と、前記第1回転部材と第2回転部材との間の変動トルクを抑制するトーション部材と、前記第1回転部材と前記第2回転部材との間の変動トルクが所定値に達すると前記第1回転部材から前記第2回転部材への動力の伝達を遮断するリミッタ機構と、前記第1回転部材あるいは第2回転部材に形成された慣性体と、を備えたものが開示されている。
特開2002−13547号公報
従来のダンパでは、一般的に、ダンパ全体の慣性のうち、大部分の慣性を占める部材がトーション部材(コイルスプリング)より第1動力源(エンジン)側の動力伝達経路上に設定されており、トーション部材と遊星歯車機構との間の慣性が小さく、ギヤの歯打ち音の発生を抑制することが困難である。この点、特許文献1では、トーション部材と遊星歯車機構との間の動力伝達経路上に慣性体を設定しているが(特許文献1の図6、図7参照)、ダンパに慣性体を固定するケース(特許文献1の図6参照)では、慣性体の固定に費用がかかり、また、慣性体がダンパの第2回転部材よりも遊星歯車機構側に配されているため、軸方向にスペースが増大するおそれがある。また、慣性体を遊星歯車機構のキャリヤ軸にスプライン結合するケース(特許文献1の図7参照)では、結合部分の強度、信頼性(振れ)に課題がある。
本発明の主な課題は、軸方向のスペース増大を抑えつつ歯打ち音の発生を抑制できるダンパ装置を提供することである。
本発明の第1の視点においては、ダンパ装置において、動力源からの回転動力が伝達されるフライホイールの外周部分にて連結される第1サイドプレートと、前記第1サイドプレートから軸方向にずれた位置に配設されるとともに前記第1サイドプレートと連結される第2サイドプレートと、前記第1サイドプレートと前記第2サイドプレートとの間に配設されるとともに歯車機構に向けて回転動力を出力するセンタープレート部材と、前記第1サイドプレート及び前記第2サイドプレートと前記センタープレート部材との間に生じる変動トルクを吸収する弾性部材と、を備え、前記センタープレート部材は、前記第1サイドプレート又は前記第2サイドプレートの外径よりも大きい形状であることを特徴とする。
本発明の前記ダンパ装置において、前記センタープレート部材の直径は、前記第1サイドプレート又は前記第2サイドプレートの直径の1.1倍以上であることが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記センタープレート部材は、前記第2サイドプレートよりも外周側部分の厚さをその内周側部分の厚さよりも厚くした形状であることが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記センタープレート部材は、前記第2サイドプレートよりも外周側部分の厚さをその内周側部分の厚さの1.1倍以上であることが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記センタープレート部材の慣性は、前記ダンパ装置全体の慣性に対し30%以上占めることが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記センタープレート部材は、前記歯車機構に向けて回転動力を出力するハブ部材と、内周部分で前記ハブ部材と連結されるとともに、中間部分で前記弾性部材の一端を受け、かつ、外周部分で前記第2サイドプレートの外径よりも大きい形状に形成されたセンタープレートと、を備えることが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記センタープレート部材は、前記センタープレートにおける前記第2サイドプレートよりも外周側部分にて連結された慣性体を備えることが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記センタープレートは、前記ハブ部材とスプライン結合することで連結されていることが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記センタープレートは、前記第2サイドプレートよりも外周側部分にて軸方向ないし径方向内側に屈曲させた屈曲部を有することが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記センタープレート部材は、前記センタープレートにおける前記屈曲部の内側で前記屈曲部によって保持された慣性体を備えるが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記第1サイドプレート又は前記第2サイドプレートと前記センタープレート部材の径方向の間に配設されたベアリングを備えることが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記第1サイドプレートと前記第2サイドプレートとを所定の間隔をおいて連結するとともに、前記センタープレート部材に形成された窓部にて周方向移動可能に挿通された連結ピンを備えることが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記第1サイドプレートと前記センタープレート部材との間における前記連結ピンの外周に配された環状部材と、前記第2サイドプレートと前記センタープレート部材との間における前記連結ピンの外周に配された他の環状部材と、を備えることが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記第1サイドプレートは、前記センタープレート部材側からのボルト締めによって前記フライホイールの外周部分に連結され、前記センタープレート部材は、前記ボルトを通過させるための切欠部を有することが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記第1サイドプレートは、前記フライホイールの前記第1サイドプレート側の反対側からのボルト締めによって前記フライホイールの外周部分に連結されることが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記センタープレート部材は、外周面にギヤ部を有することが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記第1サイドプレートは、外周面に他のギヤ部を有することが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記ダンパ装置における動力伝達経路上にて前記ダンパ部と並列に配設されるとともに、前記第1サイドプレート及び前記第2サイドプレートと前記センタープレート部材との間の捩れ角が所定の範囲のときに第1ヒステリシストルクを発生し、前記捩れ角が前記所定の範囲を超えたときに前記第1ヒステリシストルクよりも大きい第2ヒステリシストルクを発生するように構成された2段ヒステリシス機構を有することが好ましい。
本発明の第2の視点においては、ダンパ装置において、動力源からの回転動力が伝達されるフライホイールの外周部分にて連結されるセンタープレートと、前記歯車機構に向けて回転動力を出力するハブ部材と、前記センタープレートから前記フライホイール側にずれた位置に配設されるとともに内周部分にて前記ハブ部材に連結された第1サイドプレートと、前記センタープレートから前記フライホイール側の反対側にずれた位置に配設されるとともに前記第1サイドプレートと連結される第2サイドプレートと、前記センタープレートと前記第1サイドプレート及び前記第2サイドプレートとの間に生じる変動トルクを吸収する弾性部材と、を備え、前記第2サイドプレートは、前記第1サイドプレートの外径よりも大きい形状であることを特徴とする。
本発明の前記ダンパ装置において、前記第2サイドプレートの直径は、前記第1サイドプレートの直径の1.1倍以上であることが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記センタープレートは、前記第2サイドプレート側からのボルト締めによって前記フライホイールの外周部分に連結され、前記第2サイドプレートは、前記ボルトを通過させるための切欠部を有することが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、連結された前記ハブ部材、前記第1サイドプレート、及び前記第2サイドプレートよりなる組立体は、前記ダンパ装置全体の慣性に対し30%以上占めることが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記第2サイドプレートにおける外周側部分にて連結された慣性体を備えることが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記第2サイドプレートは、外周側部分にて軸方向ないし径方向内側に屈曲させた屈曲部を有することが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記第2サイドプレートにおける前記屈曲部の内側で前記屈曲部によって保持された慣性体を備えることが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記第2サイドプレートは、外周面にギヤ部を有することが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記センタープレートは、外周面に他のギヤ部を有することが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記ダンパ装置における動力伝達経路上にて前記ダンパ部と並列に配設されるとともに、前記センタープレートと前記第1サイドプレート及び前記第2サイドプレートとの間の捩れ角が所定の範囲のときに第1ヒステリシストルクを発生し、前記捩れ角が前記所定の範囲を超えたときに前記第1ヒステリシストルクよりも大きい第2ヒステリシストルクを発生するように構成された2段ヒステリシス機構を有することが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記慣性体は、複数のピース状の部材からなることが好ましい。
本発明の前記ダンパ装置において、前記ダンパ装置における動力伝達経路上にて前記ダンパ部と直列に配設されるとともに、前記変動トルクが所定値を超えたときにすべりを生ずるリミッタ部を備えることが好ましい。
本発明(請求項1−18、29、30)によれば、センタープレート部材の外径を第2サイドプレートの外径より大きくすることにより、弾性部材と歯車機構との間の動力伝達経路の慣性が増加され、軸方向のスペース増大を抑えつつ歯車機構における歯打ち音の発生を抑制させることができる。
本発明(請求項19−30)によれば、第2サイドプレートの外径を第1サイドプレートの外径より大きくし、センタープレートとフライホイールが連結されている部分よりも外周側まで延在させることにより、弾性部材と歯車機構との間の動力伝達経路の慣性が増加され、軸方向のスペース増大を抑えつつ歯車機構における歯打ち音の発生を抑制させることができる。
本発明の実施例1に係るダンパ装置を有するハイブリッド駆動装置の構成を模式的に示した概略図である。 本発明の実施例1に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。 本発明の実施例2に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。 本発明の実施例3に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。 本発明の実施例4に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。 本発明の実施例5に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。 本発明の実施例6に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。 本発明の実施例7に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。 本発明の実施例8に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。 本発明の実施例9に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。 本発明の実施例10に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。 本発明の実施例11に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。 本発明の実施例12に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。 本発明の実施例13に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。 本発明の実施例14に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。 本発明の実施例15に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。 本発明の実施例16に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。 本発明の実施例17に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。 本発明の実施例18に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。
本発明の実施形態1に係るダンパ装置では、動力源(図1の1)からの回転動力が伝達されるフライホイール(図2の11)の外周部分にて連結される第1サイドプレート(図2の14)と、前記第1サイドプレートから軸方向にずれた位置に配設されるとともに前記第1サイドプレートと連結される第2サイドプレート(図2の15)と、前記第1サイドプレートと前記第2サイドプレートとの間に配設されるとともに歯車機構(図1の4)に向けて回転動力を出力するセンタープレート部材(図2の17)と、前記第1サイドプレート及び前記第2サイドプレートと前記センタープレート部材との間に生じる変動トルクを吸収する弾性部材(図2の18)と、を備え、前記センタープレート部材は、前記第2サイドプレートの外径よりも大きい形状である。
本発明の実施形態2に係るダンパ装置では、動力源(図1の1)からの回転動力が伝達されるフライホイール(図11の11)の外周部分にて連結されるセンタープレート(図11の41)と、歯車機構(図1の4)に向けて回転動力を出力するハブ部材(図11の44)と、前記センタープレートから前記フライホイール側にずれた位置に配設されるとともに内周部分にて前記ハブ部材に連結された第1サイドプレート(図11の42)と、前記センタープレートから前記フライホイール側の反対側にずれた位置に配設されるとともに前記第1サイドプレートと連結される第2サイドプレート(図11の43)と、前記センタープレートと前記第1サイドプレート及び前記第2サイドプレートとの間に生じる変動トルクを吸収する弾性部材(図11の18)と、を備え、前記第2サイドプレートは、前記第1サイドプレートの外径よりも大きい形状である。
本発明の実施例1に係るダンパ装置について図面を用いて説明する。図1は、本発明の実施例1に係るダンパ装置を有するハイブリッド駆動装置の構成を模式的に示した概略図である。図2は、本発明の実施例1に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。
図1を参照すると、ハイブリッド駆動装置は、第1の動力源であるエンジン1と、第2の動力源である電動モータ2と、エンジン1と電動モータ2との間に配設され両者間の変動トルクを抑制するダンパ装置3と、電動モータ2とダンパ装置3との間に配設された遊星歯車機構4と、駆動輪(図示せず)に動力を伝達する減速機構5と、遊星歯車機構4のリングギヤ4dと減速機構5とを連結するベルト6と、遊星歯車機構4のサンギヤ4aに連結された発電モータ7と、インバータ8を介して発電モータ7及び電動モータ2と電気的に接続されたバッテリ9と、を備える。
エンジン1の出力軸1aは、ダンパ装置3及びシャフト4eを介して遊星歯車機構4のキャリヤ4cに連結されている。キャリヤ4cには、ピニオンギヤ4bが回動可能に保持されている。ピニオンギヤ4bは、サンギヤ4aの外周を公転可能に配されており、サンギヤ4a及びリングギヤ4dと噛み合っている。発電モータ7の回転軸は、遊星歯車機構4のサンギヤ4aに連結されており、エンジン1の駆動によって発生した電気エネルギーをバッテリ9に充電するためのものである。電動モータ2の回転軸は、リングギヤ4dに連結されている。
ハイブリッド駆動装置は、エンジン1のみが駆動している場合、エンジン1の回転動力がダンパ装置3及びシャフト4eを介して遊星歯車機構4のキャリヤ4cに伝達され、キャリヤ4c全体がエンジン1の出力軸1aを中心として回転し、これによってリングギヤ4dが回転し、ベルト6を介して減速機構5に動力が伝達され、駆動輪(図示せず)を駆動させる。このとき、サンギヤ4aも回転して発電モータ7にて発電され、バッテリ9に充電される。
また、ハイブリッド駆動装置は、エンジン1が停止して電動モータ2のみが駆動すると、リングギヤ4dが回転してベルト6を介して減速機構5に動力が伝達される。このとき、キャリヤ4c自体はその位置を変えずに自転するだけであるので、エンジン1側には電動モータ2の動力が伝達されない。
さらに、ハイブリッド駆動装置は、エンジン1と電動モータ2の両方をそれぞれ駆動させて減速機構5に動力を伝達することも可能である。このような動力源の切替え(電動モータ2の駆動・非駆動の切替え)は、車速やアクセル開度等の各種信号によって制御装置(図示せず)により切替えられる。
図2を参照すると、ハイブリッド駆動装置におけるダンパ装置3は、捩れ緩衝機能を有し、バネ力(弾性力)によって変動トルクを吸収するダンパ部3aと、摩擦等によるヒステリシストルクによって変動トルクを吸収(抑制)するヒステリシス部3bと、を有する。ダンパ装置3は、組付性を考慮して、ダンパ部3a及びヒステリシス部3bと組み合わされて一体のユニット(組立体)となっている。ダンパ部3aは、動力伝達経路上、ヒステリシス部3bと並列に配設されている。ダンパ部3aの構成部材のうち動力伝達経路上におけるトーション部材となるコイルスプリング18よりも出力側(遊星歯車機構(図1の4))側のセンタープレート部材17は、慣性体として機能し、歯打ち音抑制効果を確保するために、コイルスプリング18よりも外周側に延在している。ダンパ装置3は、主な構成部材として、サイドプレート14と、サイドプレート15と、連結ピン16と、センタープレート部材17と、コイルスプリング18と、シート部材19と、スラスト部材20、21と、皿ばね22と、を有する。
サイドプレート14は、センタープレート部材17のフライホイール11側に配された環状のプレートであり、ダンパ部3a及びヒステリシス部3bの構成部材である。サイドプレート14は、連結ピン16よりも外周側に延在した延在部14bを有する。延在部14bは、ボルト13によりフライホイール11の円筒部分に連結されている。サイドプレート14は、ダンパ部3aよりも外周部分にて、連結ピン16によりサイドプレート15と連結されている。サイドプレート14は、ダンパ部3aにて、コイルスプリング18及びシート部材19を収容するための窓部14aを有し、当該窓部14aの周方向端面がシート部材19と接離可能に接している。サイドプレート14は、ダンパ部3aよりも内周側のヒステリシス部3bにて、軸方向においてスラスト部材20に圧接している。サイドプレート14は、回り止め部20aによってスラスト部材20と軸方向移動可能かつ相対回転不能に係合している。サイドプレート14は、スラスト部材20を介してセンタープレート部材17のハブ部17aの外周面に相対回転可能に支持されている。
なお、フライホイール11は、エンジン(図1の1)の出力軸1aにボルト12によって取付固定された環状の部材であり、ダンパ装置3の範囲には含まないものとする。フライホイール11は、外周端部近傍のダンパ部3a側の面から延在した円筒部分にサイドプレート14の延在部14bがボルト13によって取付固定されている。
サイドプレート15は、センタープレート部材17のフライホイール11側の反対側に配された環状のプレートであり、ダンパ部3a及びヒステリシス部3bの構成部材である。サイドプレート15は、ダンパ部3aよりも外周部分にて、連結ピン16によりサイドプレート14と連結されている。サイドプレート15の外周端部は、センタープレート部材17の慣性体部17dと抵触しないように、連結ピン16によって連結された部分よりも外周側には延在していない。サイドプレート15は、ダンパ部3aにて、コイルスプリング18及びシート部材19を収容するための窓部15aを有し、当該窓部15aの周方向端面がシート部材19と接離可能に接している。サイドプレート15は、ダンパ部3aよりも内周側のヒステリシス部3bにおいて、皿ばね22を支持する。サイドプレート14は、回り止め部21aによってスラスト部材21と軸方向移動可能かつ相対回転不能に係合している。サイドプレート15は、スラスト部材21を介してセンタープレート部材17のハブ部17aの外周面に相対回転可能に支持されている。
連結ピン16は、サイドプレート14とサイドプレート15とを所定間隔をおいて一体的に連結するためのピン状の部材である。連結ピン16は、一端にてサイドプレート14をかしめ、他端にてサイドプレート15をかしめている。連結ピン16の中間部分は、サイドプレート14とサイドプレート15との間隔を保つスペーサとなり、センタープレート部材17の窓部17cに挿通されており、窓部17cの範囲において周方向に移動可能である。なお、連結ピン16を用いる代わりに、サイドプレート15に突起部(図示せず)を設け、当該突起部とサイドプレート14とをリベット(図示せず)によりに連結した構成にしたり、当該突起部をサイドプレート14に溶接やカシメなどにより連結した構成にしてもよい。
センタープレート部材17は、サイドプレート14、15間に配された環状又は円板状の部材であり、ダンパ部3a及びヒステリシス部3bの構成部材である。センタープレート部材17は、円筒状のハブ部17aの外周面からプレート部17bが外周に延在した構成となっている。プレート部17bは、ダンパ部3aにおいて、コイルスプリング18及びシート部材19を収容するための窓部17cを有し、当該窓部17cの周方向端面がシート部材19と接離可能に接している。窓部17cには、コイルスプリング18よりも外周にて連結ピン16が挿通されており、連結ピン16の周方向の移動を所定の範囲で許容する。プレート部17bは、窓部17cよりも外周側にも延在しており、サイドプレート15の外径よりも大きく構成されている。センタープレート部材17の直径は、サイドプレート15の直径の1.1倍以上であることが好ましい。プレート部17bの外周側(サイドプレート15よりも外周側)の部分の肉厚は、その内周側の部分の肉厚よりも厚く構成された慣性体部17dを有する。センタープレート部材17は、サイドプレート15よりも外周側の部分の厚さをその内周側の部分の厚さの1.1倍以上であることが好ましい。慣性体部17dは、ボルト13及びサイドプレート15と抵触しないように構成され、サイドプレート15側に突出している。プレート部17bは、ダンパ部3aよりも内周側のヒステリシス部3bにて、軸方向においてスラスト部材20、21とスライド可能に圧接している。ハブ部17aは、内周面にシャフト4eの外スプラインとスプライン係合するための内スプラインが形成されており、シャフト4eに対して軸方向にスライド可能に構成されている。ハブ部17aは、外周面にて、スラスト部材20、21を介してサイドプレート14、15を相対回転可能に支持している。センタープレート部材17の慣性は、ダンパ装置3全体の慣性に対し、30%以上占め、好ましくは50%以上である。
コイルスプリング18は、ダンパ部3aの構成部品であり、サイドプレート14、15及びセンタープレート部材17に形成された窓部14a、15a、17cに収容され、両端に配設されたシート部材19と接している。コイルスプリング18は、サイドプレート14、15とセンタープレート部材17とが相対回転したときに収縮し、サイドプレート14、15とセンタープレート部材17との回転差によるショックを吸収する。コイルスプリング18には、ストレート形状、又はストレート形状のスプリングを曲げて組み付けしたものを用いることができるが、広い捩りを実現するために、周方向に沿って曲ったアークスプリングを用いることができる。
シート部材19は、ダンパ部3aの構成部品であり、サイドプレート14、15及びセンタープレート部材17に形成された窓部14a、15a、17cに収容され、当該窓部14a、15a、17cの周方向の端面とコイルスプリング18の端部との間に配されている。シート部材19には、コイルスプリング18の摩耗を低減するために、樹脂を用いることができる。
スラスト部材20は、ヒステリシス部3bの構成部品であり、サイドプレート14とセンタープレート部材17との間に配された環状の摩擦材である。スラスト部材20は、軸方向においてセンタープレート部材17とスライド可能に圧接している。スラスト部材20は、サイドプレート14と軸方向移動可能かつ相対回転不能に係合させるための回り止め部20aを有する。スラスト部材20は、センタープレート部材17のハブ部17aの外周面に相対回転可能に配されており、サイドプレート14の軸受け(ブッシュ)となる。
スラスト部材21は、ヒステリシス部3bの構成部品であり、サイドプレート15とセンタープレート部材17との間に配された環状の摩擦材である。スラスト部材21は、軸方向においてサイドプレート15側から皿ばね22によって付勢されており、センタープレート部材17とスライド可能に圧接している。スラスト部材21は、サイドプレート15及び皿ばね22と軸方向移動可能かつ相対回転不能に係合させるための回り止め部21aを有する。スラスト部材21は、センタープレート部材17のハブ部17aの外周面に相対回転可能に配されており、サイドプレート15の軸受け(ブッシュ)となる。
皿ばね22は、ヒステリシス部3bの構成部品であり、スラスト部材21とサイドプレート15との間に配され、スラスト部材21をセンタープレート部材17側に付勢する皿状のばねである。
実施例1によれば、センタープレート部材17のプレート部17bの外径をサイドプレート15の外径より大きくすることにより、コイルスプリング18と遊星歯車機構4との間の動力伝達経路の慣性が増加され、軸方向のスペース増大を抑えつつ遊星歯車機構4における歯打ち音の発生を抑制させることができる。また、センタープレート部材17のプレート部17bの外周部分の肉厚が、その内周部分より厚くすることにより、コイルスプリング18と遊星歯車機構4との間の動力伝達経路の慣性がさらに増加され、遊星歯車機構4における歯打ち音の発生をさらに抑制させることができる。
本発明の実施例2に係るダンパ装置について図面を用いて説明する。図3は、本発明の実施例2に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。
実施例2は、実施例1の変形例であり、一体構成のセンタープレート部材(図2の17)の代わりに、センタープレート24、慣性体25、リベット26、ハブ部材27、及びリベット28よりなる組立体を用いたものである。当該組立体の慣性は、ダンパ装置3全体の慣性に対し、30%以上占め、好ましくは50%以上である。その他の構成は、実施例1と同様である。
センタープレート24は、サイドプレート14、15間に配された環状又は円板状のプレートであり、ダンパ部3aの構成部材である。センタープレート24は、ダンパ部3aにおいて、コイルスプリング18及びシート部材19を収容するための窓部24aを有し、当該窓部24aの周方向端面がシート部材19と接離可能に接している。窓部24aには、コイルスプリング18よりも外周にて連結ピン16が挿通されており、連結ピン16の周方向の移動を所定の範囲で許容する。センタープレート24は、窓部17cよりも外周側にも延在しており、サイドプレート15の外径よりも大きく構成されている。センタープレート24の直径は、サイドプレート15の直径の1.1倍以上であることが好ましい。センタープレート24の外周側(サイドプレート15よりも外周側)の部分には、リベット26によって慣性体25が取り付けられている。センタープレート24の内周側(窓部24aよりも内周側)の部分は、リベット28によってハブ部材27のフランジ部27bに取り付けられている。
慣性体25は、環状の部材である。慣性体25は、センタープレート24の外周部分のサイドプレート15側の面にリベット26によって取り付けられている。慣性体25は、サイドプレート15と抵触しないように構成され、サイドプレート15よりも外周側に配されている。
ハブ部材27は、回転動力を出力する部材であり、ヒステリシス部3bの構成部材である。ハブ部材27は、ハブ部27aの外周の所定の部位から外周に延在したフランジ部27bを有する。フランジ部27bの外周部分には、リベット28によってセンタープレート24が取り付けられている。フランジ部27bは、リベット28よりも内周側のヒステリシス部3bにて、軸方向においてスラスト部材20、21とスライド可能に圧接している。ハブ部27aは、内周面にシャフト4eの外スプラインとスプライン係合するための内スプラインが形成されており、シャフト4eに対して軸方向にスライド可能に構成されている。ハブ部27aは、外周面にて、スラスト部材20、21を介してサイドプレート14、15を相対回転可能に支持している。
実施例2によれば、センタープレート24の外径をサイドプレート15の外径より大きくすることにより、コイルスプリング18と遊星歯車機構(図1の4)との間の動力伝達経路の慣性が増加され、遊星歯車機構4における歯打ち音の発生を抑制させることができる。また、センタープレート24の外周部分に慣性体25を取り付けることにより、コイルスプリング18と遊星歯車機構4との間の動力伝達経路の慣性がさらに増加され、遊星歯車機構4における歯打ち音の発生をさらに抑制させることができる。さらに、実施例1のセンタープレート部材(図2の17)をセンタープレート24、慣性体25、リベット26、ハブ部材27、及びリベット28よりなる組立体とすることにより、センタープレート24、慣性体25、及びハブ部材27の加工が容易になり、製造コストを低減させることができる。
本発明の実施例3に係るダンパ装置について図面を用いて説明する。図4は、本発明の実施例3に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。
実施例3は、実施例2の変形例であり、実施例2の慣性体(図3の25参照)のように環状で一体構成とするのをやめてピース状の慣性体25に分割している。また、実施例2のようにリベット(図3の28)によりサイドプレート(図3の24)をハブ部材27のフランジ部27bに取り付ける構成とするのをやめてサイドプレート24とフランジ部27bをスプライン嵌合させたものである。その他の構成は、実施例2と同様である。
センタープレート24は、内周端面にて、ハブ部材27の外スプライン27cとスプライン嵌合するための内スプライン24bが形成されており、ハブ部材27に周方向及び軸方向に移動不能に取り付けられている。その他の構成は、実施例2のセンタープレート(図3の24)の構成と同様である。
慣性体25は、ピース状の部材であり、複数の慣性体25が組み合わさって環状に構成される。慣性体25は、センタープレート24の外周部分のサイドプレート15側の面にリベット26によって取り付けられている。慣性体25は、サイドプレート15と抵触しないように配置され、サイドプレート15よりも外周側に配されている。
ハブ部材27は、フランジ部27bの外周端面にて、センタープレート24の内スプライン24bとスプライン嵌合するための外スプライン27cが形成されており、センタープレート24が周方向及び軸方向に移動不能に取り付けられている。その他の構成は、実施例2のハブ部材(図3の27)の構成と同様である。
実施例3によれば、実施例2と同様な効果を奏するとともに、センタープレート24とハブ部材27とがスプライン嵌合する構成とすることにより、センタープレート24とハブ部材27との組付け性を向上させることができる。また、慣性体25をピース状とすることにより、慣性体25の歩留まりを向上させることができる。
本発明の実施例4に係るダンパ装置について図面を用いて説明する。図5は、本発明の実施例4に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。
実施例4は、実施例2の変形例であり、実施例2における慣性体(図3の25)及びリベット(図3の26)を用いる代わりに、センタープレート24の外周部分をサイドプレート15側に屈曲させた屈曲部24cを設けたものである。屈曲部24cは、軸方向だけでなく、さらに内周側にも屈曲させた構成としてもよい。その他の構成は、実施例2と同様である。なお、屈曲部24cを設けたセンタープレート24は、実施例3(図4参照)に適用することも可能である。
実施例4によれば、実施例2と同様な効果を奏するとともに、センタープレート24の外周部分に屈曲部24cを設けることにより、コイルスプリング18と遊星歯車機構(図1の4)との間の動力伝達経路の慣性が増加され、遊星歯車機構4における歯打ち音の発生を抑制させることができる。
本発明の実施例5に係るダンパ装置について図面を用いて説明する。図6は、本発明の実施例5に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。
実施例5は、実施例4の変形例であり、センタープレート24の屈曲部24cの内周に慣性体25を配置して、屈曲部24cによってセンタープレート24に慣性体25を保持させた構成としたものである。慣性体25は、環状の部材である。屈曲部24cは、慣性体25の外周面を覆うようにして内周側に屈曲している。その他の構成は、実施例4と同様である。
実施例5によれば、実施例4と同様な効果を奏するとともに、屈曲部24cによってセンタープレート24に慣性体25を保持させた構成とすることにより、コイルスプリング18と遊星歯車機構(図1の4)との間の動力伝達経路の慣性がさらに増加され、遊星歯車機構4における歯打ち音の発生をさらに抑制させることができる。
本発明の実施例6に係るダンパ装置について図面を用いて説明する。図7は、本発明の実施例6に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。
実施例6は、実施例1の変形例であり、実施例1のスラスト部材(図2の20)の代わりにベアリング31を用いてサイドプレート15をセンタープレート部材17のハブ部17aに軸受けした構成としたものである。ベアリング31は、外輪と内輪の間に複数のボールが介在したボールベアリングであり、外輪がサイドプレート15の内周端部に固定(嵌合)されており、内輪がハブ部17aに固定(嵌合)されている。センタープレート部材17は、ベアリング31の外輪がセンタープレート部材17のプレート部17bと抵触しないように構成されている。その他の構成は、実施例1と同様である。なお、ベアリング31を用いた構成は、実施例2〜5に適用することも可能である。
実施例6によれば、実施例1と同様な効果を奏するとともに、サイドプレート15とハブ部17aとの間にベアリング31を設けることで、慣性の大きいセンタープレート部材17の振れ(特に、軸方向の振れ)を効果的に抑制することができる。
本発明の実施例7に係るダンパ装置について図面を用いて説明する。図8は、本発明の実施例7に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。
実施例7は、実施例1の変形例であり、センタープレート部材17のプレート部17bとサイドプレート14との間であって連結ピン16の外周にワッシャ29を配置するとともに、プレート部17bとサイドプレート15との間であって連結ピン16の外周にワッシャ30を配置したものである。ワッシャ29、30は、環状の部材であり、内周の穴に連結ピン16が挿通されている。ワッシャ29、30は、センタープレート部材17のプレート部17bの軸方向の振れを規制するためのものである。ワッシャ29、30は、プレート部17bと微小なクリアランス(隙間)を有する。ワッシャ29、30には、摺動性の良い材料が用いられ、例えば、樹脂を用いることができる。センタープレート部材17のプレート部17bは、ダンパ部3aの窓部17cよりも外周側に窓部17eを有する。窓部17eには、連結ピン16が挿通されており、連結ピン16の周方向の移動を所定の範囲で許容する。その他の構成は、実施例1と同様である。なお、ワッシャ29、30は、実施例2〜6に適用することも可能である。
実施例7によれば、実施例1と同様な効果を奏するとともに、ワッシャ29、30によって慣性の大きいセンタープレート部材17の軸方向の振れを効果的に抑制することができる。
本発明の実施例8に係るダンパ装置について図面を用いて説明する。図9は、本発明の実施例8に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。
実施例8は、実施例1の変形例であり、ボルト13の頭部(工具を使って回す部分)がセンタープレート部材17側に向いている場合において、センタープレート部材17のプレート部17b及び慣性体部17dに、ボルト13を通過させるための切欠部17f(穴でも可)を形成したものである。その他の構成は実施例1と同様である。なお、切欠部17fは、実施例2〜7に適用することも可能である。
実施例8によれば、センタープレート部材17のプレート部17b及び慣性体部17dに切欠部17fを設けることにより、ボルト13の取付作業が容易になり、組付け性を向上させることができる。
本発明の実施例9に係るダンパ装置について図面を用いて説明する。図10は、本発明の実施例9に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。
実施例9は、実施例1の変形例であり、ボルト13の頭部(工具を使って回す部分)がエンジン側(図10の左側)に向いている場合において、エンジン側から作業しやすいように、フライホイール11において外周部分が内周部分よりもサイドプレート14側に突出するように屈曲した屈曲部11aを有する。屈曲部11aによって、フライホイール11の外周部分とエンジン(図1の1)との間にボルト13の作業スペースができる。ボルト13は、フライホイール11をサイドプレート14の延在部14bに取り付ける。その他の構成は実施例1と同様である。なお、屈曲部11aを有する構成は、実施例2〜8に適用することも可能である。
実施例9によれば、実施例1と同様な効果を奏するとともに、フライホイール11に屈曲部11aを設けることで、ボルト13の頭部がエンジン側に向いている場合において、エンジン側からの作業が容易になり、組付け性を向上させることができる。
本発明の実施例10に係るダンパ装置について図面を用いて説明する。図11は、本発明の実施例10に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。
実施例10は、実施例1の変形例であり、ボルト13によってフライホイール11に連結される部材をサイドプレートではなくセンタープレート41とし、これに伴ってコイルスプリング18よりも出力側(遊星歯車機構(図1の4)側)の動力伝達経路において、サイドプレート42、43、リベット45、及びハブ部材44よりなる組立体をダンパ部3aの出力側部材としたものである。ダンパ部3aの出力側部材の慣性を高めるため、サイドプレート43の外周部分を外周側に延在させた延在部43bを設けている。当該組立体の慣性は、ダンパ装置3全体の慣性に対し、30%以上占め、好ましくは50%以上である。その他の構成は、実施例1と同様である。
センタープレート41は、サイドプレート42、43間に配された環状又は円板状のプレートであり、ダンパ部3aの構成部材である。センタープレート41は、ボルト13によりフライホイール11の円筒部分に連結されている。センタープレート41は、中間部分のダンパ部3aにおいて、コイルスプリング18及びシート部材19を収容するための窓部41aを有し、当該窓部41aの周方向端面がシート部材19と接離可能に接している。センタープレート41の内周端部は、ハブ部材44のフランジ部44bと離間している。
サイドプレート42は、センタープレート41のフライホイール11側に配された環状のプレートであり、ダンパ部3aの構成部材である。サイドプレート42は、ダンパ部3aにて、コイルスプリング18及びシート部材19を収容するための窓部42aを有し、当該窓部42aの周方向端面がシート部材19と接離可能に接している。サイドプレート42は、内周部分にて、リベット45によりサイドプレート43とともにハブ部材44のフランジ部44bに連結されている。
サイドプレート43は、センタープレート41のフライホイール11側の反対側に配された環状のプレートであり、ダンパ部3aの構成部材である。サイドプレート43は、ダンパ部3aにて、コイルスプリング18及びシート部材19を収容するための窓部43aを有し、当該窓部43aの周方向端面がシート部材19と接離可能に接している。サイドプレート43は、内周部分にて、リベット45によりサイドプレート42とともにハブ部材44のフランジ部44bに連結されている。サイドプレート43は、ダンパ部3aよりも外周側の部分を外周側に延在させた延在部43bを有する。サイドプレート43の外形は、延在部43bにより、サイドプレート42の外径よりも大きく構成されている。サイドプレート43の直径は、サイドプレート42の直径の1.1倍以上であることが好ましい。延在部43bは、ボルト13よりも外周側まで延在している。延在部43bは、ボルト13と抵触しないように形成されている。延在部43bは、ボルト13の頭部(工具を使って回す部分)がサイドプレート43側に向いている場合において、ボルト13を通過させるための切欠部43c(穴でも可)を有する。
ハブ部材44は、回転動力を出力する部材である。ハブ部材44は、ハブ部44aの外周の所定の部位から外周に延在したフランジ部44bを有する。フランジ部44bの軸方向両側には、リベット45によってサイドプレート42、43が取り付けられている。ハブ部44aは、内周面にシャフト4eの外スプラインとスプライン係合するための内スプラインが形成されており、シャフト4eに対して軸方向にスライド可能に構成されている。
実施例10によれば、サイドプレート43の外径をサイドプレート42の外径より大きくし、ボルト13よりも外周側まで延在させることにより、コイルスプリング18と遊星歯車機構(図1の4)との間の動力伝達経路の慣性が増加され、軸方向のスペース増大を抑えつつ遊星歯車機構4における歯打ち音の発生を抑制させることができる。また、サイドプレート43に切欠部43cを設けることにより、ボルト13の取付作業が容易になり、組付け性を向上させることができる。
本発明の実施例11に係るダンパ装置について図面を用いて説明する。図12は、本発明の実施例11に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。
実施例11は、実施例10の変形例であり、サイドプレート43の延在部43bのボルト側の面の反対面に、環状(ピース状でも可)の慣性体46をリベット47によって取り付けたものである。その他の構成は、実施例10と同様である。
実施例11によれば、実施例10と同様な効果を奏するとともに、サイドプレート43の延在部43bの外周部分に慣性体46を取り付けることにより、コイルスプリング18と遊星歯車機構(図1の4)との間の動力伝達経路の慣性がさらに増加され、遊星歯車機構4における歯打ち音の発生をさらに抑制させることができる。
本発明の実施例12に係るダンパ装置について図面を用いて説明する。図13は、本発明の実施例12に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。
実施例12は、実施例11の変形例であり、実施例11における慣性体(図12の46)及びリベット(図12の47)を用いる代わりに、サイドプレート43の延在部43bの外周部分をボルト13側の反対側に屈曲させた屈曲部43dを設けたものである。屈曲部43dは、軸方向だけでなく、さらに内周側にも屈曲させた構成としてもよい。その他の構成は、実施例11と同様である。
実施例12によれば、実施例11と同様な効果を奏するとともに、サイドプレート43の延在部43bの外周部分に屈曲部43dを設けることにより、コイルスプリング18と遊星歯車機構(図1の4)との間の動力伝達経路の慣性が増加され、遊星歯車機構4における歯打ち音の発生を抑制させることができる。
本発明の実施例13に係るダンパ装置について図面を用いて説明する。図14は、本発明の実施例13に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。
実施例13は、実施例12の変形例であり、サイドプレート43の屈曲部43dの内周に慣性体46を配置して、屈曲部43dによってサイドプレート43に慣性体46を保持させた構成としたものである。慣性体46は、環状の部材である。屈曲部43dは、慣性体46の外周面を覆うようにして内周側に屈曲している。その他の構成は、実施例12と同様である。
実施例13によれば、実施例12と同様な効果を奏するとともに、屈曲部43dによってサイドプレート43に慣性体46を保持させた構成とすることにより、コイルスプリング18と遊星歯車機構(図1の4)との間の動力伝達経路の慣性がさらに増加され、遊星歯車機構4における歯打ち音の発生をさらに抑制させることができる。
本発明の実施例14に係るダンパ装置について図面を用いて説明する。図15は、本発明の実施例14に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。
実施例14は、実施例1の変形例であり、サイドプレート14及びセンタープレート部材17の外周面に、フライホイール11の外周面よりも突出したギヤ部14c、17gを設けたものである。ギヤ部14c、17gは、車両制御用のパルスギヤ、又はエンジン始動テスト用ギヤとして使用可能なものである。その他の構成は実施例1と同様である。なお、ギヤ部14c、17gを用いた構成は、実施例2〜13に適用することも可能である。
実施例14によれば、実施例1と同様な効果を奏するとともに、車両制御用のパルスギヤ、又はエンジン始動テスト用ギヤとしても使用可能となる。
本発明の実施例15に係るダンパ装置について図面を用いて説明する。図16は、本発明の実施例15に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。
実施例15は、実施例1の変形例であり、ヒステリシス部3bにおいて、サイドプレート14、15とセンタープレート部材17との捩れ角が所定の範囲のときに第1ヒステリシストルクを発生し、捩れ角が所定の範囲を超えたときに第1ヒステリシストルクよりも大きい第2ヒステリシストルクを発生する2段ヒステリシス機構を有する構成としたものである。2段ヒステリシス機構では、主な構成部材として、スラスト部材51と、コントロールプレート52と、低摩擦材53、54と、コントロールプレート55と、高摩擦材56と、スラスト部材57と、皿ばね58と、を有する。なお、その他の構成は、実施例1と同様である。また、2段ヒステリシス機構は、実施例2〜14にも適用することができる。
ここで、センタープレート部材17は、2段ヒステリシス機構に関連して、プレート部17bの窓部17cの内周側の部分に切り欠いた凹部17h(穴部でも可)を有する。凹部17hにはコントロールプレート55のストッパ部55aが挿入されており、凹部17hの周方向の距離の範囲内でストッパ部55aの周方向の移動が可能である。つまり、凹部17hは、ストッパ部55aが周方向に移動可能な範囲内でセンタープレート部材17とコントロールプレート52、55との相対回転を許容し、凹部17hの周方向の壁面にストッパ部55aが接するとセンタープレート部材17とコントロールプレート52、55との相対回転を規制する。プレート部17bは、凹部17hより内周側の軸方向の壁面にて、低摩擦材53、54によってスライド可能に挟持されている。
スラスト部材51は、サイドプレート14とコントロールプレート52の間に配された環状の部材であり、ヒステリシス部3bの構成部品である。スラスト部材51は、樹脂よりなる。スラスト部材51の摩擦係数は、低摩擦材53、54の摩擦係数より高く、かつ、高摩擦材56の摩擦係数よりも低く設定されている。なお、スラスト部材51の摩擦係数は、低摩擦材53、54の摩擦係数と同じに設定してもよい。スラスト部材51は、軸方向において、サイドプレート14とコントロールプレート52の間に配されており、コントロールプレート52とスライド可能に圧接している。スラスト部材51は、ストッパ部55aが凹部17hに対して周方向に移動可能な範囲内でコントロールプレート52とセンタープレート部材17との間で捩れが生じたときにコントロールプレート52との間でスライドせず、ストッパ部55aが凹部17hの周方向の壁面に接してさらにサイドプレート14とセンタープレート部材17との間で捩れが生じたときにコントロールプレート52との間でスライドする。スラスト部材51は、径方向において、サイドプレート14とハブ部17aの間にも介在している。スラスト部材51は、サイドプレート14の内周端部と相対回転不能かつ軸方向移動可能に係合する回り止め部51aを有する。スラスト部材51は、サイドプレート14をハブ部17aに相対回転可能に支持するための滑り軸受(ブッシュ)となる。
コントロールプレート52は、サイドプレート14とセンタープレート部材17との間の捩れ角に応じてスラスト部材51とスライドするか低摩擦材53とスライドするかをコントロールするための環状のプレートであり、ヒステリシス部3bの構成部品である。コントロールプレート52は、金属よりなる。コントロールプレート52は、外周部分にコントロールプレート55のストッパ部55aと相対回転不能かつ軸方向移動可能に係合する凹部52aを有する。コントロールプレート52は、コントロールプレート55とともに回転し、ストッパ部55aが凹部17hに対して周方向に移動可能な範囲内でセンタープレート部材17に対して回転可能であり、凹部17hの周方向の面にストッパ部55aが接するとセンタープレート部材17に対して回転が規制される。コントロールプレート52は、スラスト部材51とスライド可能に圧接し、ストッパ部55aが凹部17hの周方向の壁面に接してさらにサイドプレート14とセンタープレート部材17との間で捩れが生じたときにスラスト部材51との間でスライドする。コントロールプレート52は、低摩擦材53とスライド可能に圧接し、ストッパ部55aが凹部17hに対して周方向に移動可能な範囲内でコントロールプレート52とセンタープレート部材17との間で捩れが生じたときに低摩擦材53との間でスライドする。なお、コントロールプレート52は、鉄・樹脂等の材質は問わない。
低摩擦材53は、コントロールプレート52とプレート部17bの間に配された環状の部材であり、ヒステリシス部3bの構成部品である。低摩擦材53は、スラスト部材51及び高摩擦材56の摩擦係数よりも低く設定されており、低摩擦材54の摩擦係数と同じに設定されている。なお、低摩擦材53の摩擦係数は、スラスト部材51の摩擦係数と同じに設定してもよい。低摩擦材53は、コントロールプレート52及びプレート部17bにスライド可能に圧接している。低摩擦材53は、ストッパ部55aが凹部17hに対して周方向に移動可能な範囲内でコントロールプレート52とセンタープレート部材17との間で捩れが生じたときにコントロールプレート52又はプレート部17bとの間でスライドする。なお、低摩擦材53は、コントロールプレート52及びプレート部17bの一方と相対回転不能(固定でも可)に係合し、他方とスライド可能な構成としてもよい。低摩擦材53の外径は、高摩擦材56の外径よりも小さい。
低摩擦材54は、コントロールプレート55とプレート部17bの間に配された環状の部材であり、ヒステリシス部3bの構成部品である。低摩擦材54は、スラスト部材51及び高摩擦材56の摩擦係数よりも低く設定されており、低摩擦材53の摩擦係数と同じに設定されている。なお、低摩擦材54の摩擦係数は、スラスト部材51の摩擦係数と同じに設定してもよい。低摩擦材54は、コントロールプレート55及びプレート部17bにスライド可能に圧接している。低摩擦材54は、ストッパ部55aが凹部17hに対して周方向に移動可能な範囲内でコントロールプレート55とセンタープレート部材17との間で捩れが生じたときにコントロールプレート55又はプレート部17bとの間でスライドする。なお、低摩擦材54は、コントロールプレート55及びプレート部17bの一方と相対回転不能(固定でも可)に係合し、他方とスライド可能な構成としてもよい。低摩擦材54の外径は、高摩擦材56の外径よりも小さい。
コントロールプレート55は、サイドプレート15とセンタープレート部材17との間の捩れ角に応じて高摩擦材56とスライドするか低摩擦材54とスライドするかをコントロールするための環状のプレートであり、ヒステリシス部3bの構成部品である。コントロールプレート55は、金属よりなる。コントロールプレート55は、外周部分に軸方向のサイドプレート14側に延在したストッパ部55aを有する。ストッパ部55aは、プレート部17bの凹部17hに挿入されており、凹部17hの周方向の距離の範囲内で周方向の移動が可能である。つまり、ストッパ部55aは、凹部17hにおいて周方向に移動可能な範囲内でセンタープレート部材17とコントロールプレート52、55との相対回転を許容し、凹部17hの周方向の壁面にストッパ部55aが接するとセンタープレート部材17とコントロールプレート52、55との相対回転を規制する。ストッパ部55aは、コントロールプレート52の凹部52aと相対回転不能かつ軸方向移動可能に係合している。コントロールプレート55は、コントロールプレート52とともに回転し、ストッパ部55aが凹部17hに対して周方向に移動可能な範囲内でセンタープレート部材17に対して回転可能であり、凹部17hの周方向の面にストッパ部55aが接するとセンタープレート部材17に対して回転が規制される。コントロールプレート55は、低摩擦材54とスライド可能に圧接し、ストッパ部55aが凹部17hに対して周方向に移動可能な範囲内でコントロールプレート55とセンタープレート部材17との間で捩れが生じたときに低摩擦材54との間でスライドする。コントロールプレート55は、高摩擦材56とスライド可能に圧接し、ストッパ部55aが凹部17hの周方向の壁面に接してさらにサイドプレート15とセンタープレート部材17との間で捩れが生じたときに高摩擦材56との間でスライドする。コントロールプレート55は、高摩擦材56とのスライド面において、表面処理、熱処理等により粗面化されていることが好ましい。このようにすることで、高摩擦材56とスラスト部材57との間のスライド時に、コントロールプレート55にて高摩擦材56を保持した状態にすることができ、コントロールプレート55と高摩擦材56との間でスライドしても初期特性を安定化させることができる。なお、コントロールプレート55は、鉄・樹脂等の材質は問わない。
高摩擦材56は、コントロールプレート55とスラスト部材57の間に配された環状の部材であり、ヒステリシス部3bの構成部品である。高摩擦材56は、スラスト部材51及び低摩擦材53、54の摩擦係数よりも高く設定されている。高摩擦材56は、コントロールプレート55及びスラスト部材57にスライド可能に圧接している。高摩擦材56は、ストッパ部55aが凹部17hに対して周方向に移動可能な範囲内でコントロールプレート55とセンタープレート部材17との間で捩れが生じたときにコントロールプレート55又はスラスト部材57との間でスライドせず、ストッパ部55aが凹部17hの周方向の壁面に接してさらにサイドプレート15とセンタープレート部材17との間で捩れが生じたときにコントロールプレート55又はスラスト部材57との間でスライドする。なお、高摩擦材56は、コントロールプレート55及びスラスト部材57の一方と相対回転不能(固定でも可)に係合し、他方とスライド可能な構成としてもよい。また、高摩擦材56を配設する代わりに、コントロールプレート55のスラスト部材57側のスライド面の摩擦係数をスラスト部材51及び低摩擦材53、54の摩擦係数よりも高くする処理(熱処理、表面処理等)を行えば、高摩擦材56を省略することができる。
スラスト部材57は、ヒステリシス部3bの構成部品であり、サイドプレート15と高摩擦材56の間に配された環状の部材である。スラスト部材57は、樹脂よりなる。スラスト部材57の摩擦係数は、低摩擦材53、54の摩擦係数より高く、かつ、高摩擦材56の摩擦係数よりも低く設定されている。なお、スラスト部材57の摩擦係数は、低摩擦材53、54の摩擦係数と同じに設定してもよい。スラスト部材57は、軸方向において、皿ばね58と高摩擦材56の間に配されており、皿ばね58によって高摩擦材56側に付勢されており、高摩擦材56とスライド可能に圧接している。スラスト部材57は、ストッパ部55aが凹部17hに対して周方向に移動可能な範囲内でコントロールプレート55とセンタープレート部材17との間で捩れが生じたときに高摩擦材56との間でスライドせず、ストッパ部55aが凹部17hの周方向の壁面に接してさらにサイドプレート15とセンタープレート部材17との間で捩れが生じたときに高摩擦材56との間でスライドする。スラスト部材57は、径方向において、サイドプレート15とハブ部17aの間にも介在している。スラスト部材57は、サイドプレート15の内周端部と相対回転不能かつ軸方向移動可能に係合する回り止め部57aを有する。スラスト部材57は、サイドプレート15をハブ部17aに相対回転可能に支持するための滑り軸受(ブッシュ)となる。
皿ばね58は、ヒステリシス部3bの構成部品であり、スラスト部材57とサイドプレート15の間に配され、スラスト部材57を高摩擦材56側に付勢する皿状のばねである。皿ばね58の内周端部は、スラスト部材57の回り止め部57aと相対回転不能かつ軸方向移動可能に係合する。皿ばね58は、スラスト部材57を高摩擦材56側に付勢し、かつ、サイドプレート15に支持されることで、サイドプレート14、15間に直列に配されたスラスト部材51、コントロールプレート52、低摩擦材53、プレート部17b、低摩擦材54、コントロールプレート55、高摩擦材56、スラスト部材57のうち隣り合うもの同士でスライド可能に圧接される。
次に、実施例15に係るダンパ装置のヒステリシス部の動作について説明する。
ヒステリシス部3bにおいて、ストッパ部55aが凹部17hに対して周方向に移動可能な範囲内でコントロールプレート52、55とセンタープレート部材17との間で捩れ(小さい捩れ)が生じたときに、低摩擦材53とコントロールプレート52又はプレート部17bとの間でスライドするとともに、低摩擦材54とコントロールプレート55又はプレート部17bとの間でスライドし、小さなヒステリシストルクが発生する。その際、スラスト部材51とコントロールプレート52との間の摩擦係数は、低摩擦材53とコントロールプレート52又はプレート部17bとの間の摩擦係数よりも高いので、スラスト部材51とコントロールプレート52との間でスライドしない。また、高摩擦材56とコントロールプレート55又はスラスト部材57との間の摩擦係数は、低摩擦材54とコントロールプレート55又はプレート部17bとの間の摩擦係数より高いので、高摩擦材56とコントロールプレート55又はスラスト部材57との間でスライドしない。
ヒステリシス部3bにおいて、ストッパ部55aが凹部17hの周方向の壁面に接してさらにサイドプレート14、15とセンタープレート部材17との間で捩れ(大きい捩れ)が生じたときに、スラスト部材51とコントロールプレート52との間でスライドするとともに、高摩擦材56とコントロールプレート55又はスラスト部材57との間でスライドし、小さい捩れのときよりも大きなヒステリシストルクが発生する。その際、低摩擦材53とコントロールプレート52又はプレート部17bとの間でスライドしないとともに、低摩擦材54とコントロールプレート55又はプレート部17bとの間でスライドしない。なお、低摩擦材53とコントロールプレート52又はプレート部17bとの間の摩擦係数は、スラスト部材51とコントロールプレート52との間の摩擦係数よりも低いが、ストッパ部55aが凹部17hの周方向の壁面に接してコントロールプレート52、55とセンタープレート部材17との間で捩れが生じなくなるので、スラスト部材51とコントロールプレート52との間でスライドしない。また、低摩擦材54とコントロールプレート55又はプレート部17bとの間の摩擦係数は、高摩擦材56とコントロールプレート55又はスラスト部材57との間の摩擦係数より低いが、ストッパ部55aが凹部17hの周方向の壁面に接してコントロールプレート52、55とセンタープレート部材17との間で捩れが生じなくなるので、高摩擦材56とコントロールプレート55又はスラスト部材57との間でスライドしない。
実施例15によれば、2段ヒステリシス機構を有することにより、エンジン始動時のショックを低減させることができる。特に、コイルスプリング18よりも出力側(遊星歯車機構(図1の4))側のセンタープレート部材17の慣性が大きいことから、エンジン始動時のショックを効果的に低減させることができる。
本発明の実施例16に係るダンパ装置について図面を用いて説明する。図17は、本発明の実施例16に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。
実施例16は、実施例2の変形例であり、ボルト(図3の13)によってサイドプレート(図3の14)の延在部(図3の14b)をフライホイール(図3の11)に連結するのをやめて、サイドプレート14の延在部14bをフライホイール11との間の動力伝達経路において、ダンパ部3aやヒステリシス部3bで捩れを吸収できなくなったときにすべりを生ずるリミッタ部3cを設けたものである。センタープレート24は、リミッタ部3cと抵触しないように、リミッタ部3cと連結ピン16の間の部位で屈曲した屈曲部24dを有する。リミッタ部3cは、主な構成部材として、サイドプレート14と、サポートプレート61と、皿ばね62と、プレッシャプレート63と、摩擦材64、65と、カバープレート66と、を有する。その他の構成は、実施例2と同様である。
サイドプレート14は、延在部14bの外周部分の両面に摩擦材64、65がリベット(図示せず)によって固定されている。その他の構成は、実施例2のサイドプレート(図3の14)と同様である。
サポートプレート61は、フライホイール11とカバープレート66の間に配設された環状のプレート部材である。サポートプレート61は、外周部分にてカバープレート66と合わさってボルト13によってフライホイール11に取付固定されている。サポートプレート61は、内周部分にてカバープレート66と離間している。サポートプレート61は、皿ばね62と圧接している。
皿ばね62は、サポートプレート61とプレッシャプレート63との間に配された皿状のばねである。皿ばね62は、プレッシャプレート63を摩擦材64側に付勢する。
プレッシャプレート63は、皿ばね62と摩擦材64との間に配された環状の部材である。プレッシャプレート63は、カバープレート66に対して相対回転不能かつ軸方向移動可能に支持されるようにするための回り止め部63aを有する。回り止め部63aは、カバープレート66の穴部66aに相対回転不能かつ軸方向移動可能に挿入されている。プレッシャプレート63は、皿ばね62によって摩擦材64側に付勢されており、摩擦材64とスライド可能に圧接している。
摩擦材64は、サイドプレート14とプレッシャプレート63との間に配され、リベット(図示せず)によってサイドプレート14に取付固定されている。摩擦材64は、プレッシャプレート63とスライド可能に圧接している。
摩擦材65は、サイドプレート14とカバープレート66との間に配され、リベット(図示せず)によってサイドプレート14に取付固定されている。摩擦材65は、カバープレート66とスライド可能に圧接している。
カバープレート66は、サポートプレート61のフライホイール11側の反対側(図17の右側)に配設された環状の部材である。カバープレート66は、外周部分にてサポートプレート61と合わさってボルト13によってフライホイール11に取付固定される。カバープレート66は、内周部分にてサポートプレート61と離間している。カバープレート66は、プレッシャプレート63を相対回転不能かつ軸方向移動可能に支持するための穴部66aを有する。穴部66aには、プレッシャプレート63の回り止め部63aが相対回転不能かつ軸方向移動可能に挿入されている。カバープレート66は、内周部分のすべり面にて摩擦材65とスライド可能に圧接している。
実施例16によれば、実施例2と同様な効果を奏するとともに、リミッタ部3cによりエンジン(図1の1)から遊星歯車機構(図1の4)への過大トルクの入力を遮断することができる。
本発明の実施例17に係るダンパ装置について図面を用いて説明する。図18は、本発明の実施例17に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。
実施例17は、実施例10の変形例であり、リベット(図11の45)によってサイドプレート(図11の42、43)をハブ部材(図11の44)に連結するのをやめて、サイドプレート42、43とハブ部材44との間の動力伝達経路において、ダンパ部3aやヒステリシス部3bで捩れを吸収できなくなったときにすべりを生ずるリミッタ部3cを設けたものである。リミッタ部3cは、主な構成部材として、サイドプレート42、43と、皿ばね62と、プレッシャプレート63と、摩擦材64、65と、を有する。その他の構成は、実施例10と同様である。
サイドプレート42は、ダンパ部3aよりも内周側の部分にリミッタ部3cの構成部分となるサポート部42bを有する。サポート部42bは、皿ばね62と圧接している。その他の構成は、実施例10のサイドプレート(図11の42)と同様である。
サイドプレート43は、ダンパ部3aよりも内周側の部分にリミッタ部3cの構成部分となるカバー部43eを有する。カバー部43eは、プレッシャプレート63を相対回転不能かつ軸方向移動可能に支持するための穴部43fを有する。穴部43fには、プレッシャプレート63の回り止め部63aが相対回転不能かつ軸方向移動可能に挿入されている。カバー部43eは、すべり面にて摩擦材65とスライド可能に圧接している。その他の構成は、実施例10のサイドプレート(図11の43)と同様である。
皿ばね62は、サイドプレート42のサポート部42bとプレッシャプレート63との間に配された皿状のばねである。皿ばね62は、プレッシャプレート63を摩擦材64側に付勢する。
プレッシャプレート63は、皿ばね62と摩擦材64との間に配された環状の部材である。プレッシャプレート63は、サイドプレート43のカバー部43eに対して相対回転不能かつ軸方向移動可能に支持されるようにするための回り止め部63aを有する。回り止め部63aは、カバー部43eの穴部43fに相対回転不能かつ軸方向移動可能に挿入されている。プレッシャプレート63は、皿ばね62によって摩擦材64側に付勢されており、摩擦材64とスライド可能に圧接している。
摩擦材64は、プレッシャプレート63とハブ部材44のハブ部44aとの間に配され、リベット(図示せず)によってハブ部44aに取付固定されている。摩擦材64は、プレッシャプレート63とスライド可能に圧接している。
摩擦材65は、サイドプレート43のカバー部43eとハブ部材44のハブ部44aとの間に配され、リベット(図示せず)によってハブ部44aに取付固定されている。摩擦材65は、カバー部43eとスライド可能に圧接している。
実施例17によれば、実施例10と同様な効果を奏するとともに、リミッタ部3cによりエンジン(図1の1)から遊星歯車機構(図1の4)への過大トルクを入力を遮断することができる。
本発明の実施例18に係るダンパ装置について図面を用いて説明する。図19は、本発明の実施例18に係るダンパ装置の構成を模式的に示した径方向の部分断面図である。
実施例18は、実施例1の変形例であり、センタープレート部材17において慣性体部(図2の17d)を設ける代わりに、慣性体25をリベット26によってセンタープレート部材17に取付固定した構成とし、センタープレート部材17、慣性体25、及びリベット26よりなる組立体の直径がサイドプレート14の直径よりも大きくなるように、慣性体25の外径をサイドプレート14の外径よりも大きくしたものである。慣性体25は、環状の部材である。慣性体25は、センタープレート部材17の外周部分のサイドプレート15側の面にリベット26によって取り付けられている。慣性体25は、サイドプレート15と抵触しないように構成され、サイドプレート15よりも外周側に配されている。慣性体25の外周面に係る直径は、サイドプレート14の直径の1.1倍以上であることが好ましい。その他の構成は、実施例1と同様である。
実施例18によれば、実施例1と同様に、センタープレート部材17のプレート部17bの外径をサイドプレート15の外径より大きくすることにより、コイルスプリング18と遊星歯車機構(図1の4)との間の動力伝達経路の慣性が増加され、軸方向のスペース増大を抑えつつ遊星歯車機構4における歯打ち音の発生を抑制させることができる。また、センタープレート部材17の外周部分に慣性体25を取り付けることにより、コイルスプリング18と遊星歯車機構4との間の動力伝達経路の慣性がさらに増加され、遊星歯車機構4における歯打ち音の発生をさらに抑制させることができる。さらに、慣性体25、及びリベット26よりなる組立体の直径がサイドプレート14の直径よりも大きくなるように、慣性体25の外径をサイドプレート14の外径よりも大きくすることにより、コイルスプリング18と遊星歯車機構4との間の動力伝達経路の慣性がより一層増加され、遊星歯車機構4における歯打ち音の発生をより一層抑制させることができる。
本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施例ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素の多様な組み合わせないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
1 エンジン(動力源)
1a 出力軸
2 電動モータ
3 ダンパ装置
3a ダンパ部
3b ヒステリシス部
3c リミッタ部
4 遊星歯車機構(歯車機構)
4a サンギヤ
4b ピニオンギヤ
4c キャリヤ
4d リングギヤ
4e シャフト
5 減速機構
6 ベルト
7 発電モータ
8 インバータ
9 バッテリ
11 フライホイール
11a 屈曲部
12、13 ボルト
14 サイドプレート(第1サイドプレート)
14a 窓部
14b 延在部
14c ギヤ部
15 サイドプレート(第2サイドプレート)
15a 窓部
16 連結ピン
17 センタープレート部材
17a ハブ部
17b プレート部
17c 窓部
17d 慣性体部
17e 窓部
17f 切欠部
17g ギヤ部
17h 凹部
18 コイルスプリング(弾性部材)
19 シート部材
20、21 スラスト部材
20a、21a 回り止め部
22 皿ばね
24 センタープレート
24a 窓部
24b 内スプライン
24c 屈曲部
24d 屈曲部
25 慣性体
26、28 リベット
27 ハブ部材
27a ハブ部
27b フランジ部
27c 外スプライン
29、30 ワッシャ
31 ベアリング
41 センタープレート
41a 窓部
42 サイドプレート(第1サイドプレート)
42a 窓部
42b サポート部
43 サイドプレート(第2サイドプレート)
43a 窓部
43b 延在部
43c 切欠部
43d 屈曲部
43e カバー部
43f 穴部
44 ハブ部材
44a ハブ部
44b フランジ部
45 リベット
46 慣性体
47 リベット
51 スラスト部材
51a 回り止め部
52 コントロールプレート
52a 凹部
53、54 低摩擦材
55 コントロールプレート
55a ストッパ部
56 高摩擦材
57 スラスト部材
57a 回り止め部
58 皿ばね
61 サポートプレート
62 皿ばね
63 プレッシャプレート
63a 回り止め部
64、65 摩擦材
66 カバープレート
66a 穴部
67 連結ピン

Claims (30)

  1. 動力源からの回転動力が伝達されるフライホイールの外周部分にて連結される第1サイドプレートと、
    前記第1サイドプレートから軸方向にずれた位置に配設されるとともに前記第1サイドプレートと連結される第2サイドプレートと、
    前記第1サイドプレートと前記第2サイドプレートとの間に配設されるとともに歯車機構に向けて回転動力を出力するセンタープレート部材と、
    前記第1サイドプレート及び前記第2サイドプレートと前記センタープレート部材との間に生じる変動トルクを吸収する弾性部材と、
    を備え、
    前記センタープレート部材は、前記第1サイドプレート又は前記第2サイドプレートの外径よりも大きい形状であることを特徴とするダンパ装置。
  2. 前記センタープレート部材の直径は、前記第1サイドプレート又は前記第2サイドプレートの直径の1.1倍以上であることを特徴とする請求項1記載のダンパ装置。
  3. 前記センタープレート部材は、前記第2サイドプレートよりも外周側部分の厚さをその内周側部分の厚さよりも厚くした形状であることを特徴とする請求項1又は2記載のダンパ装置。
  4. 前記センタープレート部材は、前記第2サイドプレートよりも外周側部分の厚さがその内周側部分の厚さの1.1倍以上であることを特徴とする請求項3記載のダンパ装置。
  5. 前記センタープレート部材の慣性は、前記ダンパ装置全体の慣性に対し30%以上占めることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載のダンパ装置。
  6. 前記センタープレート部材は、
    前記歯車機構に向けて回転動力を出力するハブ部材と、
    内周部分で前記ハブ部材と連結されるとともに、中間部分で前記弾性部材の一端を受け、かつ、外周部分で前記第1サイドプレート又は前記第2サイドプレートの外径よりも大きい形状に形成されたセンタープレートと、
    を備えることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一に記載のダンパ装置。
  7. 前記センタープレート部材は、前記センタープレートにおける前記第2サイドプレートよりも外周側部分にて連結された慣性体を備えることを特徴とする請求項6記載のダンパ装置。
  8. 前記センタープレートは、前記ハブ部材とスプライン結合することで連結されていることを特徴とする請求項6又は7記載のダンパ装置。
  9. 前記センタープレートは、前記第2サイドプレートよりも外周側部分にて軸方向ないし径方向内側に屈曲させた屈曲部を有することを特徴とする請求項6記載のダンパ装置。
  10. 前記センタープレート部材は、前記センタープレートにおける前記屈曲部の内側で前記屈曲部によって保持された慣性体を備えることを特徴とする請求項9記載のダンパ装置。
  11. 前記第1サイドプレート又は前記第2サイドプレートと前記センタープレート部材の径方向の間に配設されたベアリングを備えることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一に記載のダンパ装置。
  12. 前記第1サイドプレートと前記第2サイドプレートとを所定の間隔をおいて連結するとともに、前記センタープレート部材に形成された窓部にて周方向移動可能に挿通された連結ピンを備えることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一に記載のダンパ装置。
  13. 前記第1サイドプレートと前記センタープレート部材との間における前記連結ピンの外周に配された環状部材と、
    前記第2サイドプレートと前記センタープレート部材との間における前記連結ピンの外周に配された他の環状部材と、
    を備えることを特徴とする請求項12記載のダンパ装置。
  14. 前記第1サイドプレートは、前記センタープレート部材側からのボルト締めによって前記フライホイールの外周部分に連結され、
    前記センタープレート部材は、前記ボルトを通過させるための切欠部又は穴部を有することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一に記載のダンパ装置。
  15. 前記第1サイドプレートは、前記フライホイールの前記第1サイドプレート側の反対側からのボルト締めによって前記フライホイールの外周部分に連結されることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一に記載のダンパ装置。
  16. 前記センタープレート部材は、外周面にギヤ部を有することを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一に記載のダンパ装置。
  17. 前記第1サイドプレートは、外周面に他のギヤ部を有することを特徴とする請求項1乃至16のいずれか一に記載のダンパ装置。
  18. 前記ダンパ装置における動力伝達経路上にて前記ダンパ部と並列に配設されるとともに、前記第1サイドプレート及び前記第2サイドプレートと前記センタープレート部材との間の捩れ角が所定の範囲のときに第1ヒステリシストルクを発生し、前記捩れ角が前記所定の範囲を超えたときに前記第1ヒステリシストルクよりも大きい第2ヒステリシストルクを発生するように構成された2段ヒステリシス機構を有することを特徴とする請求項1乃至17のいずれか一に記載のダンパ装置。
  19. 動力源からの回転動力が伝達されるフライホイールの外周部分にて連結されるセンタープレートと、
    歯車機構に向けて回転動力を出力するハブ部材と、
    前記センタープレートから前記フライホイール側にずれた位置に配設されるとともに内周部分にて前記ハブ部材に連結された第1サイドプレートと、
    前記センタープレートから前記フライホイール側の反対側にずれた位置に配設されるとともに前記第1サイドプレートと連結される第2サイドプレートと、
    前記センタープレートと前記第1サイドプレート及び前記第2サイドプレートとの間に生じる変動トルクを吸収する弾性部材と、
    を備え、
    前記第2サイドプレートは、前記第1サイドプレートの外径よりも大きい形状であることを特徴とするダンパ装置。
  20. 前記第2サイドプレートの直径は、前記第1サイドプレートの直径の1.1倍以上であることを特徴とする請求項19記載のダンパ装置。
  21. 前記センタープレートは、前記第2サイドプレート側からのボルト締めによって前記フライホイールの外周部分に連結され、
    前記第2サイドプレートは、前記ボルトを通過させるための切欠部又は穴部を有することを特徴とする請求項19又は20記載のダンパ装置。
  22. 連結された前記ハブ部材、前記第1サイドプレート、及び前記第2サイドプレートよりなる組立体は、前記ダンパ装置全体の慣性に対し30%以上占めることを特徴とする請求項19乃至21のいずれか一に記載のダンパ装置。
  23. 前記第2サイドプレートにおける外周側部分にて連結された慣性体を備えることを特徴とする請求項19乃至22のいずれか一に記載のダンパ装置。
  24. 前記第2サイドプレートは、外周側部分にて軸方向ないし径方向内側に屈曲させた屈曲部を有することを特徴とする請求項19乃至22のいずれか一に記載のダンパ装置。
  25. 前記第2サイドプレートにおける前記屈曲部の内側で前記屈曲部によって保持された慣性体を備えることを特徴とする請求項24記載のダンパ装置。
  26. 前記第2サイドプレートは、外周面にギヤ部を有することを特徴とする請求項19乃至25のいずれか一に記載のダンパ装置。
  27. 前記センタープレートは、外周面に他のギヤ部を有することを特徴とする請求項19乃至26のいずれか一に記載のダンパ装置。
  28. 前記ダンパ装置における動力伝達経路上にて前記ダンパ部と並列に配設されるとともに、前記センタープレートと前記第1サイドプレート及び前記第2サイドプレートとの間の捩れ角が所定の範囲のときに第1ヒステリシストルクを発生し、前記捩れ角が前記所定の範囲を超えたときに前記第1ヒステリシストルクよりも大きい第2ヒステリシストルクを発生するように構成された2段ヒステリシス機構を有することを特徴とする請求項19乃至27のいずれか一に記載のダンパ装置。
  29. 前記慣性体は、複数のピース状の部材からなることを特徴とする請求項7、10、23、及び25のいずれか一に記載のダンパ装置。
  30. 前記ダンパ装置における動力伝達経路上にて前記ダンパ部と直列に配設されるとともに、前記変動トルクが所定値を超えたときにすべりを生ずるリミッタ部を備えることを特徴とする請求項1乃至29のいずれか一に記載のダンパ装置。
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