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JP5328485B2 - 蝶番及びそれを用いた扉ユニット - Google Patents

蝶番及びそれを用いた扉ユニット Download PDF

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JP5328485B2
JP5328485B2 JP2009126875A JP2009126875A JP5328485B2 JP 5328485 B2 JP5328485 B2 JP 5328485B2 JP 2009126875 A JP2009126875 A JP 2009126875A JP 2009126875 A JP2009126875 A JP 2009126875A JP 5328485 B2 JP5328485 B2 JP 5328485B2
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雅司 芝
裕志 桜田
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Description

本発明は、扉を固定枠に回動開閉自在に取り付けるための蝶番と、この蝶番を使用した扉ユニットに関する。
例えば、部屋への出入り用扉等の開き戸を、固定枠等の扉取付枠部に取付施工する際に、扉をスムーズに開閉できるように扉と扉取付枠部との相互間隔(隙間)を所定範囲内に調整する必要がある。また、使用によって扉や扉取付枠部が変形したり扉の取付位置がずれたりしたときにも、扉と扉取付枠部との相互間隔を調整し直す必要がある。そして、これらの調整を適正に行なうために、扉の厚さ方向(扉正面に対峙する作業者の前後方向)、扉の幅方向(同じく左右方向)及び扉の高さ方向(同じく上下方向)の3方向での位置調整(隙間調整)を可能とした蝶番が開示されている(特許文献1参照)。
特許第3747102号公報
このような蝶番によれば、扉を前後・左右・上下に位置調整することにより、扉と扉取付枠部との相互間隔(隙間)を適正範囲に調整できる。しかし、特許文献1の蝶番では、扉の前後方向の位置調整は、扉を閉めたときに行うことはできるも、扉の左右方向の位置調整は、扉を閉めたときに調整できない構造となっているため、この両者の位置調整を扉を閉めた状態で行なうことが望まれている。
本発明の課題は、扉を閉めた状態で、その前後方向及び左右方向の位置調整を容易に実施できるように改良した蝶番とそれを用いた扉ユニットを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の蝶番は、
左右方向及び上下方向にそれぞれ延びて矩形状を呈する固定枠の内側において、その固定枠と同形状で前後方向に所定の厚みを有する扉を回動開閉するために、その扉の左右方向一端側の外端面に扉側取付部材を固定するとともに、その外端面と対面する前記固定枠の対向内面に前記枠側取付部材を固定し、それら扉側取付部材と枠側取付部材とが前記枠側取付部材を上下方向に挿通する蝶番軸の回動軸線周りに回動可能に連結された蝶番であって、
前記扉の外端面と前記固定枠の対向内面との間に形成される左右隙間に配置されるとともに、前記回動軸線に直交する面を調整面としたとき、その調整面内において前記扉側取付部材との左右方向の離間距離を一定に維持された調整基準部材と、
前記調整基準部材と前記扉側取付部材との間に配置されるとともに、前記調整面内において前記回動軸線から前記左右隙間へ向かう方向を調整方向としたとき、前記調整基準部材に対し前記調整方向に沿って第一の調整力を作用させることにより前記扉側取付部材を直接又は他部材を介して間接的に前後方向へ移動させるための第一調整部材と、
前記調整基準部材と前記扉側取付部材との間に配置されるとともに、前記扉側取付部材を左右方向へ移動させるために、前記第一調整部材とは別に設けられて前記調整基準部材に対し前記調整方向に沿って第二の調整力を作用させる第二調整部材と、
前記調整基準部材と前記第二調整部材との間に配置されるとともに、前記第二調整部材による第二の調整力の作用方向を左右方向へ変換する方向変換機構と、
を備え、
前記第一調整部材からの第一の調整力により、前記扉側取付部材が前後方向へ移動することによって、前記扉の前記固定枠に対する前後方向位置が微調整可能である一方、
前記第二調整部材からの第二の調整力により、前記方向変換機構が前記扉側取付部材を左右方向へ移動させることによって、前記左右隙間を形成する、前記扉の外端面と前記固定枠の対向内面との相互間隔が微調整可能であることを特徴とする。
上記蝶番では、第一調整部材(例えば前後調整ねじ)の調整操作により、第一の調整力を調整方向(すなわち回動軸線から左右隙間へ向かう方向)に作用させて扉側取付部材(例えば扉固定プレート)を前後方向(厚さ方向)へ移動させる。また、第二調整部材(例えば左右調整ねじ)の調整操作により、第二の調整力を調整方向に作用させ、方向変換機構を介して扉側取付部材を左右方向(幅方向)へ移動させる。このように、第一調整部材と第二調整部材とを共通の調整方向にて調整操作することにより、扉を閉めた状態で(例えば扉の前面側又は後面側から)扉と固定枠との相互隙間を実際に視認しながら、適正な隙間を効率よく見出すことができるので、扉の前後及び左右方向への位置調整が容易に実施できる。なお、調整方向を扉の前後方向とする場合には、第一の調整力及び第二の調整力の作用方向が扉の前後方向と一致することになるので、扉の前後方向及び左右方向への位置調整が一層容易に行える。
しかも、調整面(すなわち回動軸線に直交する面)内において、調整基準部材(例えば基準プレート)と扉側取付部材との左右方向の離間距離を一定に維持した状態で、扉(扉側取付部材)の前後方向及び左右方向への位置調整が行われるので、調整基準部材を目印(指標)として、左右隙間を見通せる位置から扉の位置調整を行える。ところで、調整基準部材と回動軸線との前後方向の離間距離をも一定に維持した状態で、扉(扉側取付部材)の前後方向及び左右方向への位置調整が行われる場合には、第二調整部材による第二の調整力の作用方向を方向変換機構を介して左右方向へ変換する際に、扉(扉側取付部材)の前後方向への位置ずれをほとんど生じないので、前後方向及び左右方向への位置調整がきわめて正確に行える。
このような蝶番の方向変換機構は、
第二調整部材からの第二の調整力により調整方向に移動する移動体と、
蝶番軸を基部側に挿通させて保持することにより蝶番軸に対して回動軸線周りに相対回動可能となすとともに、調整方向に延出する先端部側には、調整基準部材に対し調整面内において相対角度変更可能に当接する当接部を有する回動体と、
を含み、
第一調整部材は、回動体の当接部と調整基準部材との相対角度を保持しつつ扉側取付部材を前後方向へ移動させる一方、
第二調整部材は、回動体の当接部と調整基準部材との相対角度を変更して回動体を回動軸線周りに回動させることにより、調整基準部材を介して扉側取付部材を左右方向に移動させることができる。
このように、方向変換機構が移動体(例えばスライダ)と回動体(例えば回動プレート)とを含み、回動体の当接部が調整基準部材に対して相対角度変更可能に当接する。当接部の相対角度変更により、第二調整部材による第二の調整力の作用方向を左右方向へ変換する際に不可避的に発生する誤差等を吸収して、こじれ等のない円滑な状態で扉(扉側取付部材)の左右方向への位置調整が行える。
具体的には、移動体と回動体とには、移動体の調整方向への移動を扉側取付部材の左右方向への移動に変換するために、調整方向及び前後方向のいずれとも交差する方向に沿って係合部が各々形成され、
第二調整部材からの第二の調整力により、移動体の調整方向への移動に伴って移動体と回動体とは係合部にて互いに係合し、回動体を回動させて調整基準部材及び扉側取付部材を左右方向に移動させることができる。
このように、移動体と回動体とに各々形成された係合部によって、調整方向の作用力である第二の調整力を、まず回動体の回動力に変換し、さらに調整基準部材及び扉側取付部材の左右方向への移動力に変換することにより、重量物である扉の左右方向への位置調整が極めて円滑に行えるようになる。なお、上記係合部は、移動体の係合部を係合凹部(例えば係合溝)、回動体の係合部を係合凸部(例えば係合突起)として構成しても、それらの係合凹部と係合凸部とを逆に構成してもよい。
そして、移動体と回動体とが係合部にて係合して回動体が回動する際、回動体の当接部は扉側取付部材及び/又は調整基準部材に相対角度変更可能に当接し、それら両部材を一体として左右方向に移動させることが望ましい。
これにより、例えば、移動体側の係合凹部(係合溝)に回動体側の係合凸部(係合突起)が嵌り込んで(又は抜け出て)いくとき、回動体の当接部が扉側取付部材(又は調整基準部材)を左右方向に押すことによって、左右隙間を形成する、扉の外端面と固定枠の対向内面との相互間隔を容易に広げる(又は狭める)ことができる。
また、調整基準部材と扉側取付部材との左右方向の離間距離を一定に維持するように拘束するために、左右方向両端部においてそれら両部材を各々保持する拘束部材が配置される場合がある。
このように、拘束部材を設けるだけの簡素な構成によって、扉の前後方向及び左右方向への位置調整に関わらず、調整基準部材と扉側取付部材との左右方向の離間距離を常に一定に維持することができる。このような拘束部材は、例えば、左右方向両端部において調整基準部材及び扉側取付部材を貫通状に保持する連結ピンにて構成することができる。
その際、拘束部材は扉側取付部材に固定されるとともに、
調整基準部材及び回動体には、扉側取付部材に固定された拘束部材の前後方向への移動を許容するための移動凹部を各々形成することができる。
このように、調整基準部材及び回動体に移動凹部を形成(例えば長孔を貫通形成)するだけの簡素な構成によって、扉側取付部材に固定された拘束部材の前後方向への移動、ひいては扉の前後方向への位置調整が円滑に行える。
さらに、扉側取付部材及び調整基準部材に、扉側取付部材の前後方向への移動をガイドするための案内部を、移動凹部の形成方向と平行状に各々形成する場合には、拘束部材の前後方向への移動(及び扉の前後方向への位置調整)が一層円滑に行える。なお、上記案内部は、扉側取付部材の案内部を案内凹部(例えば案内溝)、調整基準部材の案内部を案内凸部(例えば案内突起)として構成しても、それらの案内凹部と案内凸部とを逆に構成してもよい。
これらの蝶番において、
枠側取付部材には、上下方向に離間する形態にて、蝶番軸を挿通させて保持するための一対の筒状の保持部が前記回動軸線と同軸状に形成されるとともに、
第一調整部材と第二調整部材とを、一対の保持部間においてそれぞれ調整方向に配置することができる。
このように、第一調整部材と第二調整部材との調整操作が、一対の保持部間において同じ方向(調整方向)に行えるので、扉の前後及び左右方向への位置調整がきわめて容易な蝶番を実現することができる。すなわち、両部材の調整操作は、扉を閉めた状態で(例えば扉の前面側又は後面側から)扉と固定枠との相互隙間を実際に視認しながら、適正な隙間を効率よく見出すことができる。
なお、保持部を挿通する蝶番軸は、一対の保持部をそれぞれ貫通する2部材からなり、各保持部を貫通して突出するこれらの蝶番軸の先端部は、それぞれ回動体の基部によって位置保持される場合がある。この場合には、一対の蝶番軸が一対の保持部を貫通し、回動体の基部でそれぞれ(例えば上下2ヶ所で)位置保持されるので、回動軸線の真直性を保ちやすく、扉の前後及び左右方向への位置調整に狂いを生じにくい。
また、一対の保持部の内周側には、弾性を有するリング状の軸保持部材がそれぞれ内嵌され、各々の軸保持部材には、蝶番軸が挿通されたときに、蝶番軸に周設された凹溝内に弾性変形して嵌り込む係合突条が形成される場合がある。この場合には、蝶番軸の凹溝内に係合突条が弾性変形して嵌り込むため、蝶番軸の軸方向の移動による抜けを確実に規制した状態で取り付けることができる。
上記一対の保持部のうちいずれか一方を特定保持部としたとき、その特定保持部で位置保持される蝶番軸に代えて、特定保持部内にて、上下方向に移動自在となした移動蝶番軸を設けるとともに、移動蝶番軸の上端側は回動体に当接し、特定保持部の内周側には、移動蝶番軸の下端側に当接する、第三調整部材としてのおねじ部材と螺合するめねじ部が形成されており、おねじ部材の回動によって、移動蝶番軸が上下方向に移動し、回動体が上下方向に移動してもよい。
このように、蝶番軸に代えて移動蝶番軸を設けることにより、扉の左右方向及び前後方向への位置調整機能に加えて、上下方向への位置調整機能を付与することができる。
そこで、上記課題を解決するために、本発明の扉ユニットは、
蝶番軸を有する蝶番が、扉の上部に上側蝶番として取り付けられる一方、
蝶番軸に代えて移動蝶番軸を有する蝶番が、扉の下部に下側蝶番として取り付けられていることを特徴とする。
これによって、下側蝶番においては、互いに直交する扉の前後、左右、上下の3方向への位置調整、上側蝶番においては、扉の左右方向及び前後方向への位置調整が、いずれも独立して、かつ扉を閉じた状態で、容易に実施できる扉ユニットを実現することができる。
あるいは、上記課題を解決するために、本発明の扉ユニットは、
蝶番軸に代えて移動蝶番軸を有する蝶番が、扉の上部に上側蝶番として取り付けられ、かつ扉の下部に下側蝶番として取り付けられていることを特徴とする。
これによって、下側蝶番においても、また上側蝶番においても、互いに直交する扉の前後、左右、上下の3方向への位置調整が、いずれも独立して、かつ扉を閉じた状態で、容易に実施できる扉ユニットを実現することができる。
なお、本発明の蝶番及び扉ユニットにおいて、「上下方向」は鉛直方向に限らず、斜め上下方向を含む。また、蝶番は扉の開き方向(回動軸線の位置)に対応して左右いずれに取り付けてもよい。
本発明に係る蝶番を備えた扉ユニットを、閉じた状態にて例示する前面図。 図1の扉ユニットを開いた状態にて上側蝶番の要部を示す斜視図。 図2の上側蝶番を扉の右外端面側から見た正面図。 回動プレートの当接部を拡大して示す斜視図。 扉の前後方向調整に基づく形態変化を表す、図3のA―A断面説明図。 扉の左右方向調整に基づく形態変化を表す、図3のB―B断面説明図。 前後及び左右方向調整時において、扉固定プレートと基準プレートとの拘束状態を表す、図3のC―C断面説明図。 扉固定プレートの斜視図、正面図及び一部破断側面図。 基準プレートの正面図、側面図及びD−D断面図。 回動プレートの正面図、側面図、平面図及びE−E断面図。 スライダの正面図、側面図及びF−F断面図。 上側蝶番用枠固定プレートの一部破断正面図。 下側蝶番用枠固定プレートの一部破断正面図。
以下、図面を参照しながら発明の実施の形態について説明する。図1は本発明に係る蝶番を備えた扉ユニットを、閉じた状態にて例示する前面図、図2はその扉ユニットを開いた状態にて上側蝶番の要部を示す斜視図である。図1に示すように、左右方向X(幅方向)及び上下方向Z(高さ方向)にそれぞれ延びて矩形状を呈し、部屋出入口等を構成する固定枠2の内側に、固定枠2と同形状で前後方向Y(厚さ方向:図2参照)に所定の厚みを有する開き戸としての扉3が回動開閉可能に装着されている。
具体的には、扉3の右側上部に上側蝶番1U(蝶番)、右側下部に下側蝶番1D(蝶番)がそれぞれ取り付けられ、扉ユニット100を構成している。上側蝶番1Uは、扉3の外端面3aの上部に金属製の扉固定プレート4(扉側取付部材)が取付ビス(図示せず)等の締結部材により固定されるとともに、外端面3aと対面する固定枠2の対向内面2aに金属製の上側蝶番用枠固定プレート5U(枠側取付部材)が取付ビス(図示せず)等の締結部材により固定されている。この上側蝶番1Uは、扉固定プレート4と上側蝶番用枠固定プレート5Uとが、上側蝶番用枠固定プレート5Uを上下方向に挿通する金属製の蝶番軸6の回動軸線CL周りに回動可能に連結されている(図2参照)。下側蝶番1Dについても同様に、外端面3aの下部に扉固定プレート4(扉側取付部材)が固定されるとともに、対向内面2aに下側蝶番用枠固定プレート5D(枠側取付部材)が固定され、扉固定プレート4と下側蝶番用枠固定プレート5Dとが、蝶番軸6の回動軸線CL周りに回動可能に連結される。
後述するように、これらの蝶番1U,1Dは蝶番軸6の保持構造が異なるため、扉3に関して、上側蝶番1Uでは、前後方向Yと左右方向Xとの2方向への位置調整が可能であり、下側蝶番1Dでは、さらに上下方向Zを加えた3方向への位置調整が可能である。つまり、扉3の左右方向Xの位置調整により、扉3の外端面3aと固定枠2の対向内面2aとの間に形成される左右隙間XSの大きさ(相互間隔)を変更できる。また、扉3の上下方向Zの位置調整により、扉3の上面と固定枠2の下面との間に形成される上方隙間ZSの大きさ(相互間隔)を変更できる。そこで、以下の記載では、主として上側蝶番1Uにおける前後方向Y及び左右方向Xへの位置調整について詳述する。その際、上側蝶番を単に蝶番1U、上側蝶番用枠固定プレートを単に枠固定プレート5Uと記述する場合がある。
次に、図3は上側蝶番を扉の右外端面側から見た正面図、図4は回動プレートの当接部を拡大して示す斜視図、図5は扉の前後方向調整に基づく形態変化を表すA―A断面説明図、図6は扉の左右方向調整に基づく形態変化を表すB―B断面説明図、図7は前後及び左右方向調整時において、扉固定プレートと基準プレートとの拘束状態を表すC―C断面説明図である。また、図8は扉固定プレート、図9は基準プレート、図10は回動プレート、図11はスライダをそれぞれ表している。
図3に示すように、蝶番1Uは、上記した扉固定プレート4,枠固定プレート5U,蝶番軸6の他に、左右隙間XS(図6参照)内に配置される金属製の基準プレート40(調整基準部材)と、基準プレート40と扉固定プレート4との間において、調整方向(調整力の作用方向)が各々前後方向Yと一致するように配置される前後調整ねじ10(第一調整部材)及び左右調整ねじ20(第二調整部材)と、基準プレート40と左右調整ねじ20との間(図6参照)に配置される方向変換機構50とを備えている。
図8に示す扉固定プレート4は、上下方向Zを長手方向とする矩形状に屈曲形成された本体部4aが扉3の外端面3a(図1参照)に固定され、本体部4aの一方(前方側)の長辺には、中間部から手前側(右側)へ向けて支持壁4bが突出形成されている。この支持壁4bには、上部に前後調整ねじ10を挿通支持するためのねじ孔4c、下部に左右調整ねじ20を挿通支持するための切欠4dが、それぞれ板厚方向である前後方向(調整方向)に貫通形成されている(図3参照)。なお、本体部4aの他方(後方側)の長辺は、全体が手前側(右側)に起立している。
図9に示す基準プレート40は、上下方向Zを長手方向として、対向する扉固定プレート4の本体部4a(図8参照)より一回り小さく形成された矩形状の本体部40aと、本体部40aの一方(前方側)の長辺の中間部から奥側(左側)へ向けて突出形成された支持壁40bと、支持壁40bが形成された長辺を除く残り3辺から本体部40aを取り囲むように奥側(左側)へ向けて突出形成された周壁40eとを有する。支持壁40bは扉固定プレート4の支持壁4b(図8参照)と対向状に配置され、上部に前後調整ねじ10を挿通支持するための切欠40c、下部に左右調整ねじ20を挿通支持するための切欠40dが、それぞれ板厚方向である前後方向(調整方向)に貫通形成されている(図3参照)。
図7に示すように、基準プレート40は、回動軸線CLに直交する面(調整面)内において、扉固定プレート4との左右方向Xの離間距離XL、及び回動軸線CLとの前後方向Yの離間距離YLがそれぞれ一定に維持されている。したがって、基準プレート40は、扉固定プレート4が前後方向Yへ移動する際(図5参照)及び左右方向Xへ移動する際(図6参照)のいずれにおいても、扉3の位置調整の基準(基点)となる。
具体的には、扉固定プレート4の本体部4aには、前後方向Yに沿って複数列(例えば2列)で各列毎に複数個(例えば2個)の固定孔401(計4個)が設けられている(図8参照)。各固定孔401には、金属製の連結ピン7(拘束部材)の一端部(左端部)が、例えば加締めにより固定されている。一方、基準プレート40の本体部40aには、固定孔401の列数と同数(2つ)の基準プレート用長孔41(移動凹部)が前後方向Yに沿って貫通形成されている(図9参照)。そして、一端部(左端部)が扉固定プレート4の本体部4aに固定された連結ピン7の他端部(右端部)側は、2本ずつ各基準プレート用長孔41に挿通保持されている(図3参照)。
したがって、連結ピン7は、各基準プレート用長孔41にて前後方向Yへの移動を許容されつつ、左右方向Xの両端部が基準プレート40と扉固定プレート4とを各々貫通状に保持することにより、基準プレート40と扉固定プレート4との左右方向Xの離間距離XLを一定に維持するように拘束する。なお、後述する回動プレート52(回動体)の本体部52aにも、基準プレート用長孔41とほぼ同一形状の回動プレート用長孔521(移動凹部)がほぼ同一位置に貫通形成され(図10参照)、連結ピン7は各回動プレート用長孔521にも挿通されている。また、後述するように、基準プレート40と回動プレート52との当接によって、基準プレート40と回動軸線CLとの前後方向Yの離間距離YLも一定に維持されている。
さらに図9に示すように、基準プレート40の周壁40eのうち、短辺2辺の中間部には、基準プレート用長孔41の形成方向(前後方向Y)と平行な形態にて、案内突起42(案内凸部;案内部)が奥側(左側)へ向けてそれぞれ突出形成されている。一方、図8に示すように、扉固定プレート4の本体部4aには、案内突起42が挿通・移動できるように、前後方向Yに2つの案内溝402(案内凹部;案内部)が貫通形成されている。そして、案内突起42が案内溝402に沿って移動することによって(図5(a)⇒(b)参照)、連結ピン7が基準プレート用長孔41及び回動プレート用長孔521を介して前後方向Yへ移動するとき、連結ピン7と一体の扉固定プレート4は前後方向Yへ円滑に移動するようにガイドされる(図7(a)⇒(b)参照)。
図3に戻り、前後調整ねじ10の軸部には、おねじ部10aよりも大径で頭部よりも小径の鍔部10bが形成されている。また、左右調整ねじ20の軸部にも同様に、おねじ部20aよりも大径で頭部よりも小径の鍔部20bが形成されている。さらに、上方の前後調整ねじ10は、対向配置された扉固定プレート4の支持壁4bと基準プレート40の支持壁40bとの間に鍔部10bが位置するとともに、おねじ部10aが支持壁4bのねじ孔4cと螺合(前後方向Yに貫通)している(図5参照)。一方、下方の左右調整ねじ20は、支持壁4b,40b間に鍔部20bが位置するとともに、おねじ部20aが後述するスライダ51(移動体)のねじ孔51aと螺合(前後方向Yに貫通)している(図6参照)。
このように、前後調整ねじ10のおねじ部10aと左右調整ねじ20のおねじ部20aとは前後方向Yに平行状に配置されているので、前後調整ねじ10の推進力P1(第一の調整力;図5参照)及び左右調整ねじ20の推進力P2(第二の調整力;図6参照)は、ともに調整方向である前後方向Yに作用する。
そして、図6に示す方向変換機構50は、左右調整ねじ20の推進力P2の作用方向(調整方向;前後方向Y)を左右方向Xへ変換する機能を有し、左右調整ねじ20からの推進力P2により調整方向(前後方向Y)に移動する金属製のスライダ51(移動体)と、蝶番軸6を二又状の基部52c(図3参照)に挿通させて保持することにより蝶番軸6に対して回動軸線CL周りに相対回動可能な金属製の回動プレート52(回動体)とを含む。
方向変換機構50のうち、図10に示す回動プレート52は、基部52c側(前方側)から左右隙間XS(図1参照)へ向かう方向(調整方向)に延出する先端部側(後方側)に、基準プレート40に対し相対角度変更可能に当接する当接部523,524を有する。具体的には、回動軸線CLに直交する調整面において、回動プレート52の本体部52aは、前方側に位置する基部52cから反対側の後方側に向かって徐々に拡開する形状を有している。そして、本体部52aの先端縁(後端縁)の上下方向両端部には、基部52c側(前方側)に向かって突出する両端突出壁523(当接部)がそれぞれ形成されている。また、本体部52aの先端縁(後端縁)の上下方向中間部には、基部52cの反対側(後方側)に向かって突出する中間突出壁524(当接部)が形成されている。
他方、図9に示すように、回動プレート52と対向状に配置される基準プレート40は、周壁40eの後端縁に、上記当接部523,524と当接可能な被当接部43,44を有している(図5〜図7参照)。具体的には、図4に拡大して表されるように、周壁40eのうち、短辺2辺の後端部が切除されて、両端突出壁523と当接可能な両端凹陥部43(被当接部)がそれぞれ形成されている。また、周壁40eのうち、他方(後方側)の長辺の中間部が手前側(右側)に向かって一部切除されて、中間突出壁524と当接可能な中間凹陥部44(被当接部)が形成されている。
したがって、図6(a)⇒(b)及び図7(b)⇒(c)のように、回動プレート52が蝶番軸6に対して回動軸線CL周りに相対回動したときに、回動プレート52の両端突出壁523は基準プレート40の両端凹陥部43に対する当接位置を変更するとともに、中間突出壁524は中間凹陥部44に対する当接位置を変更する。これによって基準プレート40に対する回動プレート52の相対角度が変更され、回動プレート52が基準プレート40と扉固定プレート4(扉3)とを一体として左右方向Xに移動させる。
さらに、方向変換機構50を構成するスライダ51と回動プレート52とには、回動軸線CLに直交する調整面において、前後方向Y(調整方向)と斜め交差する方向に沿って係合部511,522が各々形成されている。
具体的には、図11に示すスライダ51には、ねじ孔51aを挟んで上下方向Zの両側に、前後方向Y(調整方向)と斜め交差する方向に沿って係合溝511(係合凹部;係合部)がそれぞれ形成されている。一方、図10に示す回動プレート52には、本体部52aの中央部に貫通形成されるスライダ挿入孔52bの内周縁から上下方向Zの両側に、前後方向Y(調整方向)と斜め交差する方向に沿って、係合溝511に嵌入する係合突起522(係合凸部;係合部)がそれぞれ形成されている。
したがって、図5(a),(b)のように、前後調整ねじ10の推進力P1が扉固定プレート4のねじ孔4cに作用するとき、回動プレート52は回動軸線CL周りで回動しない。基準プレート40に対する回動プレート52の相対角度は変更せず、扉固定プレート4が基準プレート40に対して前後方向Yへ移動する。
また、図6(a),(b)のように、左右調整ねじ20の推進力P2がスライダ51のねじ孔51aに作用するとき、スライダ51の前後方向Yへの移動に伴って、スライダ51の係合溝511に回動プレート52の係合突起522が係合(嵌入)し、回動プレート52を回動軸線CL周りで回動させる。両端突出壁523と両端凹陥部43との当接位置の変更、及び中間突出壁524と中間凹陥部44との当接位置の変更によって、基準プレート40に対する回動プレート52の相対角度が変更され、回動プレート52が基準プレート40と扉固定プレート4(扉3)とを一体として左右方向Xに移動させる。
図11(c)に示すように、前後方向Yに向かう左右調整ねじ20の推進力P2(調整力)が、係合溝511を構成し前後方向Yに対して傾斜角αを有する前後の壁面512に作用するとき、壁面512に沿って滑る力である接線力Ptと、壁面512を押す力である法線力Pnとは、それぞれ次の式で表される。
Pt=P2・cosα (1)
Pn=P2・sinα=Pt・tanα (2)
ところで、壁面512の中途に位置する平行状平坦部の傾斜角α(例えば25°)よりも、左右両端の出入り口付近に位置する拡開状湾曲部の傾斜角α(例えば最大で30°)の方が大に形成されている。したがって、拡開状湾曲部では法線力Pnが相対的に大きくなるので、入り口において係合突起522が係合溝511へ強力に押し込まれる。一方、平行状平坦部では接線力Ptが相対的に大きくなるので、係合突起522がスムーズに係合溝511に嵌入(係合)されていく。
また、図10(d)に示す係合突起522の傾斜角β(例えば20°)は、一般的に壁面512の傾斜角αよりも小に形成されている(α>β)。したがって、図6(a)(又は(b))に示すように、係合突起522が係合溝511に嵌入(又は離脱)するとき、係合突起522には壁面512から大きな反力(法線力Pnに相当する)が作用し、この反力によって回動プレート52には回動軸線CL周りでの回動モーメントMが生じる。ただし、このような回動モーメントMが生じても、扉3の重量は蝶番1Uの重量よりもはるかに大きいから、扉ユニット100全体を回動軸線CL周りで回動させるには至らない。また、前後調整ねじ10の回転停止により、扉固定プレート4(扉3)は前後方向Yへの移動ができない。その結果、回動プレート52の回動軸線CL周りでの回動が、両端突出壁523と両端凹陥部43との当接位置の変更、及び中間突出壁524と中間凹陥部44との当接位置の変更、さらには基準プレート40に対する回動プレート52の相対角度の変更を生じ、基準プレート40と扉固定プレート4(扉3)とを一体として左右方向Xに移動させるに至る。
次に、図12は上側蝶番用枠固定プレート5Uを表している。図12に示す枠固定プレート5Uには、本体部5aから上下方向に離間して延びる形態にて、蝶番軸6を挿通させて保持するための一対の保持筒5b,5c(保持部)が回動軸線CLと同軸状に形成されている。そして、前後調整ねじ10と上下調整ねじ20とは、上保持筒5bと下保持筒5cとの間において、前後方向Y(調整方向)に配置されているので、扉3の前後方向Y及び左右方向Xへの位置調整が1ヶ所にて集中して行える(図3参照)。
図3に示すように、枠固定プレート5Uの一対の保持筒5b,5cに対応させて、一対の蝶番軸6,6が用いられている。各蝶番軸6は対応する保持筒5b,5cを貫通して突出するとともに、蝶番軸6の先端部は、それぞれ回動プレート52の二又状の基部52cに形成された軸孔52dを挿通して位置保持されているので、回動軸線CLの真直性が保たれている。
図12に戻り、一対の保持筒5b,5cに形成された軸孔5dの内周面には、リング状の軸保持部材5eがそれぞれ嵌合装着されている。この軸保持部材5eは、弾性を有する合成樹脂製(例えば、ポリアセタール、ポリアミドなどが挙げられる)で略円筒状に形成されているので、その全体の筒状形態が弾性変形によって縮径し、保持筒5b,5cの軸孔5dに挿入されて内嵌される。また、このように内嵌される軸保持部材5eの内周側には、軸保持部材5eに蝶番軸6が挿通されたとき、蝶番軸6に周設される凹溝6a内に弾性変形して嵌り込む係合突条5fが形成されているので、蝶番軸6の回動軸線CL方向への移動による抜けを防止できる。
次に、図13は下側蝶番1D用の枠固定プレート5Dを表している。図13に示す下側蝶番用枠固定プレート5Dでは、上側蝶番用枠固定プレート5U(図12参照)における蝶番軸6に代えて、下保持筒5c(特定保持部)の軸孔5d内にて上下方向Zに移動自在となした金属製の移動蝶番軸6’を設けている。移動蝶番軸6’の上端側は回動プレート52の基部52cに当接する。また、下保持筒5cの軸孔5dの内周面には、移動蝶番軸6’の下端側に当接するおねじ部材30(第三調整部材)と螺合するめねじ部5d’が形成されている。したがって、おねじ部材30の回動によって移動蝶番軸6’が上下方向Zに移動し、回動プレート52が上下方向Zに移動するので、扉3の上下方向Zへの位置調整すなわち上方隙間ZS(図1参照)の調整を、上記した前後方向Y及び左右方向Xへの位置調整とは独立した形で行える。
次に、図3〜図6,図13を用いて、以上のような構成を有する蝶番1U,1Dを用いた前後方向Y及び左右方向Xの位置調整と、下側蝶番1Dを用いた上下方向Zの位置調整について説明する。
<前後方向Yの位置調整>(図3,図5)
蝶番1U,1Dにおいて、左右隙間XSの前方側(図3の左側)から、ドライバ(図示せず)等の作業用工具により、上部の前後調整ねじ10の頭部を一方向に回転する。前後調整ねじ10の推進力P1が扉固定プレート4のねじ孔4cに作用するとき、回動プレート52は回動軸線CL周りで回動しない。したがって、基準プレート40に対する回動プレート52の相対角度は変更せず、扉固定プレート4が基準プレート40に対して前後方向Yの後方側へ移動する(図5(a)⇒(b))。一方、蝶番1U,1Dにおいて、前後調整ねじ10の頭部を他方向に回転すると、扉固定プレート4が基準プレート40に対して前後方向Yの前方側へ移動する(図5(b)⇒(a))。
<左右方向Xの位置調整=左右隙間XSの調整>(図3,図4,図6)
図5(b)に示す蝶番1U,1Dにおいて、左右隙間XSの前方側(図3の左側)から、ドライバ(図示せず)等の作業用工具により、下部の左右調整ねじ20の頭部を一方向に回転する。左右調整ねじ20の推進力P2がスライダ51のねじ孔51aに作用するとき、スライダ51の前後方向Yの後方側への移動に伴って、スライダ51の係合溝511に回動プレート52の係合突起522が係合(嵌入)し、回動プレート52を回動軸線CL周りで反時計回りに回動させる。両端突出壁523と両端凹陥部43との当接位置の変更、及び中間突出壁524が中間凹陥部44から離れ扉固定プレート4の本体部4a内面を押圧すること(図4参照)によって、基準プレート40に対する回動プレート52の相対角度が大となるように変更され、回動プレート52が基準プレート40と扉固定プレート4(扉3)とを一体として左右方向Xの左側(左右隙間XSを広げる向き)に移動させる(図6(a)⇒(b))。
一方、蝶番1U,1Dにおいて、左右調整ねじ20の頭部を他方向に回転すると、スライダ51の前後方向Yの前方側への移動に伴って、スライダ51の係合溝511から回動プレート52の係合突起522が係合解除(離脱)し、回動プレート52を回動軸線CL周りで時計回りに回動させる。両端突出壁523と両端凹陥部43との当接位置の変更、及び中間突出壁524が扉固定プレート4の本体部4a内面から離れ中間凹陥部44を押圧すること(図4参照)によって、基準プレート40に対する回動プレート52の相対角度が小となるように変更され、回動プレート52が基準プレート40と扉固定プレート4(扉3)とを一体として左右方向Xの右側(左右隙間XSを狭める向き)に移動させる(図6(b)⇒(a))。
<上下方向Zの位置調整=上方隙間ZSの調整>(図13)
下側蝶番1Dにおいて、ドライバ(図示せず)等の作業用工具によりおねじ部材30を一方向に回転すると、移動蝶番軸6’が上下方向Zの上方側に移動し、回動プレート52が上下方向Zの上方側(上方隙間ZSを狭める向き)に移動する。一方、下側蝶番1Dにおいて、ドライバ等の作業用工具によりおねじ部材30を他方向に回転すると、移動蝶番軸6’が上下方向Zの下方側に移動し、回動プレート52が上下方向Zの下方側(上方隙間ZSを広げる向き)に移動する。
このように、前後調整ねじ10と左右調整ねじ20とをいずれも前後方向Y(調整方向)にて調整操作することにより、扉3を閉めた状態で(例えば扉3の前面側から)扉3と固定枠2との相互隙間を実際に視認しながら、適正な隙間を効率よく見出すことができるので、扉3の前後方向Y及び左右方向Xへの位置調整が容易に実施できる。
また、前後調整ねじ10の推進力P1及び左右調整ねじ20の推進力P2の作用方向は扉3の前後方向Yと一致するので、扉3の前後方向Y及び左右方向Xへの位置調整が一層容易に行える。
しかも、回動軸線CLに直交する調整面内において、基準プレート40と扉固定プレート4との左右方向Xの離間距離XLを一定に維持した状態で、扉3(扉固定プレート4)の前後方向Y及び左右方向Xへの位置調整が行われるので、基準プレート40を目印(指標)として、左右隙間XSを見通せる位置から扉3の位置調整を行える。さらに、基準プレート40と回動軸線CLとの前後方向Yの離間距離YLをも一定に維持した状態で、扉3(扉固定プレート4)の前後方向Y及び左右方向Xへの位置調整が行われる。したがって、左右調整ねじ20の推進力P2の作用方向(前後方向Y)を方向変換機構50を介して左右方向Xへ変換する際に、扉3(扉固定プレート4)の前後方向Yへの位置ずれをほとんど生じないので、前後方向Y及び左右方向Xへの位置調整がきわめて正確に行える。
ところで、図13に示す移動蝶番軸6’は、上側蝶番1U(上側蝶番用枠固定プレート5U)にも適用することができる。この場合には、上側蝶番1Uにおいても扉の上下方向Zへの位置調整が可能となるので、扉ユニット100の利便性がさらに向上する。
なお、以上の実施例では、右開き用扉(回動軸線CLが扉3の右側位置)に取り付ける蝶番1U,1Dについて説明したが、本発明が左開き用扉にも同様に適用できることは言うまでもない。
1U 上側蝶番(蝶番)
1D 下側蝶番(蝶番)
2 固定枠
2a 対向内面
3 扉
3a 外端面
4 扉固定プレート(扉側取付部材)
401 固定孔
402 案内溝(案内凹部;案内部)
5U 上側蝶番用枠固定プレート(枠側取付部材)
5D 下側蝶番用枠固定プレート(枠側取付部材)
5b 上保持筒(保持部)
5c 下保持筒(保持部;特定保持部)
5d’ めねじ部
6 蝶番軸
6’ 移動蝶番軸
7 連結ピン(拘束部材)
10 前後調整ねじ(第一調整部材)
20 左右調整ねじ(第二調整部材)
30 おねじ部材(第三調整部材)
40 基準プレート(調整基準部材)
41 基準プレート用長孔(移動凹部)
42 案内突起(案内凸部;案内部)
43 両端凹陥部(被当接部)
44 中間凹陥部(被当接部)
50 方向変換機構
51 スライダ(移動体)
511 係合溝(係合凹部;係合部)
512 壁面
52 回動プレート(回動体)
52c 基部
521 回動プレート用長孔(移動凹部)
522 係合突起(係合凸部;係合部)
523 両端突出壁(当接部)
524 中間突出壁(当接部)
100 扉ユニット
CL 回動軸線
P1 前後調整ねじ推進力(第一の調整力)
P2 左右調整ねじ推進力(第二の調整力)
Pn 法線力
Pt 接線力
X 左右方向(幅方向)
XS 左右隙間
XL 左右方向離間距離
Y 前後方向(厚さ方向)
YL 前後方向離間距離
Z 上下方向(高さ方向)
ZS 上方隙間
α 壁面傾斜角
β 突起傾斜角

Claims (10)

  1. 左右方向及び上下方向にそれぞれ延びて矩形状を呈する固定枠の内側において、その固定枠と同形状で前後方向に所定の厚みを有する扉を回動開閉するために、その扉の左右方向一端側の外端面に扉側取付部材を固定するとともに、その外端面と対面する前記固定枠の対向内面に枠側取付部材を固定し、それら扉側取付部材と枠側取付部材とが前記枠側取付部材を上下方向に挿通する蝶番軸の回動軸線周りに回動可能に連結された蝶番であって、
    前記扉の外端面と前記固定枠の対向内面との間に形成される左右隙間に配置されるとともに、前記回動軸線に直交する面を調整面としたとき、その調整面内において前記扉側取付部材との左右方向の離間距離を一定に維持された調整基準部材と、
    前記調整基準部材と前記扉側取付部材との間に配置されるとともに、前記調整面内において前記回動軸線から前記左右隙間へ向かう方向を調整方向としたとき、前記調整基準部材に対し前記調整方向に沿って第一の調整力を作用させることにより前記扉側取付部材を直接又は他部材を介して間接的に前後方向へ移動させるための第一調整部材と、
    前記調整基準部材と前記扉側取付部材との間に配置されるとともに、前記扉側取付部材を左右方向へ移動させるために、前記第一調整部材とは別に設けられて前記調整基準部材に対し前記調整方向に沿って第二の調整力を作用させる第二調整部材と、
    前記調整基準部材と前記第二調整部材との間に配置されるとともに、前記第二調整部材による第二の調整力の作用方向を左右方向へ変換する方向変換機構と、
    を備え、
    前記第一調整部材からの第一の調整力により、前記扉側取付部材が前後方向へ移動することによって、前記扉の前記固定枠に対する前後方向位置が微調整可能である一方、
    前記第二調整部材からの第二の調整力により、前記方向変換機構が前記扉側取付部材を左右方向へ移動させることによって、前記左右隙間を形成する、前記扉の外端面と前記固定枠の対向内面との相互間隔が微調整可能であることを特徴とする蝶番。
  2. 前記方向変換機構は、
    前記第二調整部材からの第二の調整力により前記調整方向に移動する移動体と、
    前記蝶番軸を基部側に挿通させて保持することにより前記蝶番軸に対して前記回動軸線周りに相対回動可能となすとともに、前記調整方向に延出する先端部側には、前記調整基準部材に対し前記調整面内において相対角度変更可能に当接する当接部を有する回動体と、
    を含み、
    前記第一調整部材は、前記回動体の当接部と前記調整基準部材との相対角度を保持しつつ前記扉側取付部材を前後方向へ移動させる一方、
    前記第二調整部材は、前記回動体の当接部と前記調整基準部材との相対角度を変更して前記回動体を前記回動軸線周りに回動させることにより、前記調整基準部材を介して前記扉側取付部材を左右方向に移動させる請求項1に記載の蝶番。
  3. 前記移動体と前記回動体とには、前記移動体の調整方向への移動を前記扉側取付部材の左右方向への移動に変換するために、前記調整方向及び前後方向のいずれとも交差する方向に沿って係合部が各々形成され、
    前記第二調整部材からの第二の調整力により、前記移動体の前記調整方向への移動に伴って前記移動体と回動体とは前記係合部にて互いに係合し、前記回動体を回動させて前記調整基準部材及び扉側取付部材を左右方向に移動させる請求項2に記載の蝶番。
  4. 前記移動体と前記回動体とが前記係合部にて係合して前記回動体が回動する際、前記回動体の当接部は前記扉側取付部材及び/又は調整基準部材に相対角度変更可能に当接し、それら両部材を一体として左右方向に移動させる請求項3に記載の蝶番。
  5. 前記調整基準部材と前記扉側取付部材との左右方向の離間距離を一定に維持するように拘束するために、左右方向両端部においてそれら両部材を各々保持する拘束部材が配置されている請求項2ないし4のいずれか1項に記載の蝶番。
  6. 前記拘束部材は前記扉側取付部材に固定されるとともに、
    前記調整基準部材及び回動体には、前記扉側取付部材に固定された前記拘束部材の前後方向への移動を許容するための移動凹部が各々形成されている請求項5に記載の蝶番。
  7. 前記枠側取付部材には、上下方向に離間する形態にて、前記蝶番軸を挿通させて保持するための一対の筒状の保持部が前記回動軸線と同軸状に形成されるとともに、
    前記第一調整部材と前記第二調整部材とは、前記一対の保持部間においてそれぞれ前記調整方向に配置されている請求項2ないし6のいずれか1項に記載の蝶番。
  8. 前記一対の保持部のうちいずれか一方を特定保持部としたとき、その特定保持部で位置保持される蝶番軸に代えて、該特定保持部内にて、上下方向に移動自在となした移動蝶番軸を設けるとともに、該移動蝶番軸の上端側は前記回動体に当接し、前記特定保持部の内周側には、前記移動蝶番軸の下端側に当接する、第三調整部材としてのおねじ部材と螺合するめねじ部が形成されており、
    前記おねじ部材の回動によって、前記移動蝶番軸が上下方向に移動し、前記回動体が上下方向に移動する請求項7に記載の蝶番。
  9. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の蝶番が、前記扉の上部に上側蝶番として取り付けられる一方、
    請求項8に記載の蝶番が、前記扉の下部に下側蝶番として取り付けられていることを特徴とする扉ユニット。
  10. 請求項8に記載の蝶番が、前記扉の上部に上側蝶番として取り付けられ、かつ前記扉の下部に下側蝶番として取り付けられていることを特徴とする扉ユニット。
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