[go: up one dir, main page]

JP5319122B2 - 慣性センサ - Google Patents

慣性センサ Download PDF

Info

Publication number
JP5319122B2
JP5319122B2 JP2008010388A JP2008010388A JP5319122B2 JP 5319122 B2 JP5319122 B2 JP 5319122B2 JP 2008010388 A JP2008010388 A JP 2008010388A JP 2008010388 A JP2008010388 A JP 2008010388A JP 5319122 B2 JP5319122 B2 JP 5319122B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
angular velocity
acceleration
sensor
inertial sensor
protrusions
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008010388A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009168777A (ja
Inventor
聖子 山中
秀明 鷹野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Astemo Ltd
Original Assignee
Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Automotive Systems Ltd filed Critical Hitachi Automotive Systems Ltd
Priority to JP2008010388A priority Critical patent/JP5319122B2/ja
Priority to US12/342,137 priority patent/US8250920B2/en
Priority to EP08022419.9A priority patent/EP2081030B1/en
Publication of JP2009168777A publication Critical patent/JP2009168777A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5319122B2 publication Critical patent/JP5319122B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P15/00Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration
    • G01P15/02Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses
    • G01P15/08Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values
    • G01P15/0802Details
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B81MICROSTRUCTURAL TECHNOLOGY
    • B81BMICROSTRUCTURAL DEVICES OR SYSTEMS, e.g. MICROMECHANICAL DEVICES
    • B81B7/00Microstructural systems; Auxiliary parts of microstructural devices or systems
    • B81B7/02Microstructural systems; Auxiliary parts of microstructural devices or systems containing distinct electrical or optical devices of particular relevance for their function, e.g. microelectro-mechanical systems [MEMS]
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01CMEASURING DISTANCES, LEVELS OR BEARINGS; SURVEYING; NAVIGATION; GYROSCOPIC INSTRUMENTS; PHOTOGRAMMETRY OR VIDEOGRAMMETRY
    • G01C19/00Gyroscopes; Turn-sensitive devices using vibrating masses; Turn-sensitive devices without moving masses; Measuring angular rate using gyroscopic effects
    • G01C19/56Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces
    • G01C19/5719Turn-sensitive devices using vibrating masses, e.g. vibratory angular rate sensors based on Coriolis forces using planar vibrating masses driven in a translation vibration along an axis
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P1/00Details of instruments
    • G01P1/02Housings
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P15/00Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration
    • G01P15/02Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses
    • G01P15/08Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values
    • G01P15/125Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration by making use of inertia forces using solid seismic masses with conversion into electric or magnetic values by capacitive pick-up
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B81MICROSTRUCTURAL TECHNOLOGY
    • B81BMICROSTRUCTURAL DEVICES OR SYSTEMS, e.g. MICROMECHANICAL DEVICES
    • B81B2201/00Specific applications of microelectromechanical systems
    • B81B2201/02Sensors
    • B81B2201/0228Inertial sensors
    • B81B2201/0235Accelerometers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B81MICROSTRUCTURAL TECHNOLOGY
    • B81BMICROSTRUCTURAL DEVICES OR SYSTEMS, e.g. MICROMECHANICAL DEVICES
    • B81B2201/00Specific applications of microelectromechanical systems
    • B81B2201/02Sensors
    • B81B2201/0228Inertial sensors
    • B81B2201/0242Gyroscopes

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Pressure Sensors (AREA)
  • Gyroscopes (AREA)
  • Measuring Fluid Pressure (AREA)

Description

本発明は、慣性センサに関し、特に、角速度センサと加速度センサを備える慣性センサに適用して有効な技術に関するものである。
特開2002−005950号公報(特許文献1)には、角速度センサと加速度センサの両方で検出感度の向上を図る技術が記載されている。具体的には、角速度センサの平面振動体と、加速度センサの可動体とを同一の基板上に互いに間隔を介して浮いた状態に配置する。そして、平面振動体と可動体の上側に蓋部材を形成する。基板と蓋部材からなる空間部を区分壁部によって角速度センサ用空間部と加速度センサ用空間部に区分する。角速度センサ用空間部は真空状態で気密封止された状態となっており、加速度センサ用空間部は大気圧で気密封止された状態となっている。このように構成することにより、平面振動体は高周波および大きな振幅で振動することができるので、角速度センサの角速度検出感度を高めることができる。一方、可動体は、平面振動体の振動が伝搬されても空気のダンピングによって高周波および大きな振幅で振動しないので、加速度センサの加速度検出感度を高めることができるとしている。
特開2002−005950号公報
可動構造を有するセンサには様々なタイプのものがあり,例えば,広く知られている慣性センサとして加速度センサや角速度センサ(振動ジャイロ)がある。この中でも、検出方式に静電容量変化を採用している慣性センサは,圧電体を利用した検出方式や、歪み抵抗ブリッジを利用した検出方式に比べて、室温を含む広い温度範囲において特性の変動が少ない利点がある。よって、静電容量検出方式の慣性センサは、センサの使用温度が環境に応じて広範囲にわたる車載用途に用いられることが多い。
車載用途の中で特に車両の走行制御にセンサを使用する場合、加速度センサは車両の傾きや左右の運動状態を検知することに用いられ、同時に、角速度センサは車体の進行方向の回転速度(ヨーレート)を検知することに用いられる。このように2種類以上のセンサを利用する場合を考慮し、角速度センサと加速度センサを一体化したパッケージで提供する慣性センサが提案されている。この角速度センサと加速度センサとを同一圧力で気密封止することが考えられる。
角速度センサは振動体と振動体内部に設けられるコリオリ素子とを有し、この振動体がある一定の周波数で駆動振動しているときに角速度が加わるとコリオリ力が発生し、振動体の内部に設けられているコリオリ素子が振動体の振動方向と直交する方向に変位する。このコリオリ力によるコリオリ素子の変位量を検知することで、角速度を検出することができる。このとき、振動体の駆動振動の速度が速いほどコリオリ力が大きくなるので、角速度センサの検出感度を向上させるためには、角速度センサの振動体を高周波で、かつ、大きな振幅で振動させる必要がある。
しかし、マイクロマシニング技術で形成した微細な振動体は、空気のダンピングの影響を大きく受ける。ダンピングは振動体の速度に比例して発生する力なので、高い圧力下では、速度の速い状態、つまり、高周波および大きな振幅をもった状態で振動体を振動させようとすると、空気によるダンピングの影響が非常に大きくなり、振動体を高周波および大きな振幅をもった状態で振動させることができなくなる。この結果、角速度センサ検出感度を著しく悪化させることになる。
そこで、角速度センサと加速度センサとを低い圧力で気密封止することが考えられる。このように角速度センサを低い圧力の状態で気密封止することにより、振動体に与えるダンピングの影響を低減することができる。このため、角速度センサの振動体を高周波および大きな振幅で振動させることが可能となり、角速度の検出感度を向上させることができる。
しかし、角速度センサだけでなく加速度センサも低い圧力の状態に配置してしまうと、加速度センサの可動体が非常に振動しやすい状態となってしまう。加速度センサに加速度が印加されていない場合、加速度センサの可動体は静止状態であることが望まれる。ところが、加速度センサの可動体を低い圧力の状態に配置すると、敏感に変位してしまうので、たとえ、加速度が印加されていない状態であっても、可動体が変位することになる。つまり、加速度センサの可動体は、あまり敏感に反応することも加速度センサの検出感度を向上する観点からは望ましくないのである。
そこで、角速度センサと加速度センサを有する慣性センサとして、特許文献1に示すような構成をとることが考えられる。すなわち、角速度センサ用の振動体と加速度センサ用の可動体を同一基板上に形成する一方、角速度センサ用の振動体と加速度センサ用の可動体とをそれぞれ異なる気圧の空間部に配置する。具体的には、角速度センサ用の振動体を低い圧力の状態に気密封止された空間部に配置し、加速度センサ用の可動体を高い圧力の状態に気密封止された空間部に配置する。このように構成することにより、角速度センサ用の振動体は、空気によるダンピングの影響を受けずに、高周波および大きな振幅で振動することができるので、角速度センサの検出感度を向上することができる。一方、加速度センサ用の可動体は、高い圧力下に置かれるため、空気によるダンピングの影響を受けるので、必要以上の敏感な変位を抑制することができ、この結果、加速度センサの検出感度を向上することができる。したがって、特許文献1に記載された慣性センサによれば、角速度の検出感度と加速度の検出感度をともに向上することができる。
しかしながら、特許文献1に記載された慣性センサでは、角速度センサの検出感度と加速度センサの検出感度を向上するために、角速度センサの配置空間と、加速度センサの配置空間内の封止圧力を異なったものとしている。そのため、基板(半導体チップ)内で異なる2仕様の圧力管理をするために、気密封止技術と不要気体分子を排除するゲッター材料を製造プロセスに導入する必要があり、製造コストが高くなる弊害がある。また、基板内で異なる2仕様の圧力管理をするために経時変化に対して信頼性を確保することが困難である問題点がある。
本発明の目的は、角速度センサの封止圧力と加速度センサの封止圧力とを同一にする場合であっても、角速度センサの検出感度の向上と加速度センサの検出感度の向上を図ることができる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
代表的な実施の形態は、(a)角速度を検出する角速度センサと、(b)加速度を検出する加速度センサとを備える慣性センサに関するものである。前記角速度センサは、(a1)第1半導体基板に形成された第1周辺部と、(a2)前記第1周辺部の内部に形成された第1空洞部と、(a3)前記第1空洞部の内部に形成された第1固定部と、(a4)前記第1空洞部の内部に形成された振動体とを有する。そして、(a5)前記第1固定部と前記振動体を接続する弾性変形可能な第1弾性変形部と、(a6)前記振動体の内部に形成されたコリオリ素子と、(a7)前記振動体と前記コリオリ素子を接続する弾性変形可能な第2弾性変形部とを有する。
一方、前記加速度センサは、(b1)第2半導体基板に形成された第2周辺部と、(b2)前記第2周辺部の内部に形成された第2空洞部と、(b3)前記第2空洞部の内部に形成された第2固定部と、(b4)前記第2空洞部の内部に形成された可動体と、(b5)前記第2固定部と前記可動体を接続する弾性変形可能な第3弾性変形部とを有する。
このとき、前記第1空洞部と前記第2空洞部は、同じ圧力に設定されており、前記加速度センサの前記可動体には、加速度に対する移動を抑制する第1移動抑制部が設けられていることを特徴とするものである。
上述した代表的な実施の形態によれば、角速度センサの封止圧力と加速度センサの封止圧力とを同一にする場合であっても、加速度センサの可動体に加速度に対する移動を抑制する第1移動抑制部を設けているので、角速度センサの検出感度の向上と加速度センサの検出感度の向上を図ることができる。つまり、角速度センサの封止圧力と加速度センサの封止圧力を同一にし、かつ、角速度センサの検出感度を向上させるように同一にする封止圧力を決定しても、加速度センサの検出感度の悪化を抑制できる。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
代表的な実施の形態によれば、角速度センサの封止圧力と加速度センサの封止圧力とを同一にする場合であっても、角速度センサの検出感度の向上と加速度センサの検出感度の向上を図ることができる。
また、代表的な実施の形態によれば、角速度センサの封止圧力と加速度センサの封止圧力を大気圧に対して減圧とする場合を記載しているが、封止圧力は大気圧であっても、大気圧に対して高圧の場合であっても本発明は適用可能である。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうではないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
また、実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
(実施の形態1)
本実施の形態1における慣性センサについて図面を参照しながら説明する。図1は、本実施の形態1における慣性センサを示す平面図である。図1において、慣性センサ1は、角速度センサ2と加速度センサ3とを有している。図1では、角速度センサ2と加速度センサ3とは別々の半導体チップに形成されている。
まず、角速度センサ2の構成について説明する。図1に示すように、角速度センサ2は、矩形形状の周辺部(第1周辺部)4の内部に空洞部(第1空洞部)5が形成されている。この空洞部5の内部に固定部4a、固定部(第1固定部)4b、固定部4cおよび振動体6が形成されている。振動体6は弾性変形部(第1弾性変形部)(支持梁)7により固定部4bと接続されている。さらに、この振動体6と固定部4aとの間には、駆動部8が設けられており、この駆動部8により、振動体6を振動させることができるようになっている。すなわち、駆動部8によって振動体6は、x方向に振動するように構成されている。駆動部8は、固定部4aに形成されている固定電極と振動体6に形成されている可動電極からなる容量素子で構成されており、この容量素子における静電引力によって振動体6を振動させることができるようになっている。
振動体6の内部には、コリオリ素子9が形成されており、このコリオリ素子9は、弾性変形部(第2弾性変形部)10を介して振動体6と接続されている。したがって、コリオリ素子9は、振動体6が振動すると、振動体6と一緒にx方向に振動する。そして、コリオリ素子9は、角速度センサ2がz軸を中心に回転して角速度が生じると、コリオリ力によってx方向と直交するy方向に変位できるように構成されている。
コリオリ素子9には、コリオリ力によるコリオリ素子9のy方向への変位を検出する検出部11が形成されている。この検出部11は、コリオリ素子9に形成されている検出電極11aと固定部4cに接続されている固定電極11bにより構成されている。
次に、加速度センサ3の簡単な構成について説明する。図1に示すように、加速度センサ3は、矩形形状の周辺部(第2周辺部)12の内部に空洞部(第2空洞部)13が形成されている。この空洞部13の内部に固定部(第2固定部)12a、固定部12bおよび可動体14が形成されている。可動体14は、弾性変形部(第3弾性変形部)15を介して固定部12aと接続されており、可動体14は、x方向に移動できるように構成されている。以上が加速度センサ3の簡単な構成であり、加速度センサ3の詳細な構成と本実施の形態1における特徴的構成については、後述する。
上述した角速度センサ2と加速度センサ3は、同一のパッケージ18に収納されている。例えば、図1に示すように、パッケージ18の内部に角速度センサ2と加速度センサ3が配置されており、角速度センサ2と加速度センサ3がx方向に並ぶように配置されている。角速度センサ2の固定部4a、固定部4b、固定部4c、振動体6、弾性変形部7、駆動部8、コリオリ素子9、弾性変形部10および検出部11は、それぞれ導体(半導体)から構成されており、固定部4a、固定部4bおよび固定部4cは、それぞれ、パッケージ18の内部に形成されている端子16とワイヤ17によって電気的に接続されている。固定部4aは、駆動部8の一部を構成する固定電極と電気的に接続されている。そして、固定部4bは、弾性変形部7を介した振動体6と、弾性変形部10を介して振動体6に接続されているコリオリ素子9と、コリオリ素子9に形成されている検出部11の検出電極11aと電気的に接続されている。さらに、固定部4cは、検出部11の一部を構成する固定電極11bと電気的に接続されている。パッケージ18の内部に形成されている端子16は、パッケージ18の外部に引き出されているリード19と電気的に接続されている。
同様に、加速度センサ3の固定部12a、固定部12b、可動体14および弾性変形部15は、それぞれ導体(半導体)から構成されており、固定部12aおよび固定部12bは、それぞれ、パッケージ18の内部に形成されている端子16とワイヤ17によって電気的に接続されている。固定部12aは、弾性変形部15を介した可動体14と電気的に接続されている。そして、固定部12bは、後述する固定電極と電気的に接続されている。さらに、パッケージ18の内部に形成されている端子16は、パッケージ18の外部に引き出されているリード19と電気的に接続されている。
本実施の形態1における角速度センサ2は上記のように構成されており、以下にその動作について説明する。まず、図1において、駆動部8により、振動体6をx方向に振動させる。このとき、振動体6の内部に弾性変形部10を介して接続されているコリオリ素子9もx方向に振動する。この状態で、z軸周りに所定の角速度を有する回転が発生したとする。すると、この回転によるコリオリ力が発生する。コリオリ力によって、x方向に振動している振動体6およびコリオリ素子9にはx方向と直交するy方向に変位する力が加わる。このとき、x方向に振動している振動体6は、弾性変形部7によって固定部4bに接続されているが、この弾性変形部7は、x方向への弾性変形は可能である一方、y方向への弾性変形はできないようになっている。このため、x方向に振動している振動体6にコリオリ力が加わってもy方向に変化することはない。これに対し、振動体6の内部に形成されているコリオリ素子9は、弾性変形部10を介して振動体6に接続されている。この弾性変形部10は、y方向への弾性変形ができるように構成されているため、コリオリ素子9は、コリオリ力によってy方向に変位する。このコリオリ素子9によるy方向の変位を検出部11で検出する。すなわち、コリオリ力によってコリオリ素子9は、y方向に変位するが、この変位によって、コリオリ素子9と一体的に形成されている検出電極11aもコリオリ素子9と同様に変位する。したがって、コリオリ素子9と一体的に形成されている検出電極11aと、コリオリ素子9とは分離して形成されている検出部11の固定電極11bの間の距離が変化する。検出電極11aと固定電極11bとの間の距離が変化すると、検出電極11aと固定電極11bにより形成される容量素子の容量値が変化する。この容量素子の容量変化を電気的に検出することで、間接的に、コリオリ力が求まり、コリオリ力を求めることができると、角速度を算出することができる。このようにして、角速度センサ2により角速度を検出することができる。
ここで、角速度センサ2による角速度の検出感度を向上するためには、振動体6およびコリオリ素子9のx方向への振動を高周波および大きな振幅で行なう必要がある。すなわち、振動体6およびコリオリ素子9のx方向への振動が高周波で、かつ、大きな振幅であると、コリオリ力によるコリオリ素子9のy方向への変位が大きくなる。つまり、コリオリ素子9が同一のコリオリ力を受ける場合、コリオリ素子9のx方向への振動が高周波で大きな振幅であるほど、コリオリ素子9のy方向の変位が大きくなる、コリオリ素子9のy方向の変位が大きくなるということは、検出部11を構成する検出電極11aと固定電極11bとの間の距離が大きく変化することを意味しており、この場合、容量変化も大きくなる。したがって、振動体6およびコリオリ素子9のx方向への振動が高周波で、かつ、大きな振幅にすると、角速度センサ2による角速度の検出感度が向上するのである。
振動体6およびコリオリ素子9のx方向への振動を高周波で、かつ、大きな振幅で行なうためには、空気のダンピングの影響(空気粘性抵抗効果)を低減する必要がある。つまり、空気によるダンピングは振動体の速度に比例して発生する力なので、大気中では、速度の速い状態、つまり、高周波および大きな振幅をもった状態で振動体を振動させようとすると、空気によるダンピングの影響が非常に大きくなり、振動体を高周波および大きな振幅をもった状態で振動させても、ダンピングの影響によりすぐに振動が減衰してしまう。この結果、角速度センサ2の検出感度を向上することができなくなる。
そこで、角速度センサ2を大気圧より減圧した状態で気密封止することが考えられる。このように角速度センサ2を減圧状態で気密封止することにより、振動体6に与えるダンピングの影響を低減することができる。このため、角速度センサ2の振動体6を高周波および大きな振幅で振動させることが可能となり、角速度の検出感度を向上させることができる。角速度センサ2を大気圧より減圧した状態で気密封止している状態を図2に示す。
図2は、図1のA−A線で切断した断面を示す模式的な断面図である。図2に示すように、パッケージ本体18aの内部には、角速度センサ2と加速度センサ3が配置されている。そして、パッケージ本体18aは、接着部18cにより蓋18bが設けられており、内部空間21を気密封止できるように構成されている。この内部空間21は、大気圧よりも低い減圧状態となっている。したがって、角速度センサ2と加速度センサ3は、大気圧よりも低く減圧された内部空間21に配置されていることになる。このことから、角速度センサ2を減圧状態で気密封止することができ、振動体6に与えるダンピングの影響を低減することができ、角速度の検出感度を向上させることができる。
図2に示すように、角速度センサ2は、半導体基板2a上に形成されており、加速度センサ3は、パッケージ本体18a上に接着材20を介して配置されている半導体基板3a上に形成されている。この角速度センサ2および加速度センサ3がパッケージの内部空間21に気密封止されている状態であっても、角速度センサ2および加速度センサ3の入出力信号は、角速度センサ2や加速度センサ3とパッケージ内部の端子16とをワイヤ17などで電気的に接続することにより、端子16と接続される。そして、端子16は、パッケージ本体18aの外部に設けられているリード19と接続されているので、結局、角速度センサ2や加速度センサ3の入出力信号は、ワイヤ17および端子16を介してパッケージ本体18aの外部に形成されているリード19から取り出すことができる。
以上のように、角速度センサ2を大気圧より減圧した状態で気密封止すると、角速度センサ2の検出感度を向上することができる。ところが、図2に示すように、角速度センサ2だけでなく加速度センサ3も減圧状態に配置してしまうと、加速度センサ3の可動体14が非常に振動しやすい状態となってしまう。加速度センサ3に加速度が印加されていない場合、加速度センサ3の可動体14は静止状態であることが望まれる。ところが、加速度センサ3の可動体14を減圧状態に配置すると、敏感に変位してしまうので、たとえ、加速度が印加されていない状態であっても、可動体14が変位することになる。このことは、加速度センサ3による加速度検出にノイズ成分が発生することを意味し、加速度センサ3の検出感度が低下することになる。つまり、加速度センサ3の可動体14は、あまり敏感に反応することも加速度センサ3の検出感度を向上する観点からは望ましくないのである。
このことから、角速度センサ2の振動体6と加速度センサ3の可動体14とをそれぞれ異なる気圧の空間に配置することが考えられる。つまり、角速度センサ2の振動体6を減圧状態に気密封止された空間部に配置し、加速度センサ3の可動体14を大気圧に気密封止された空間部に配置する。このように構成することにより、角速度センサ2の振動体6は、空気によるダンピングの影響を受けずに、高周波および大きな振幅で振動することができるので、角速度センサの検出感度を向上することができる。一方、加速度センサ3の可動体14は、大気圧下に置かれるため、空気によるダンピングの影響を受けるので、必要以上の敏感な変位を抑制することができ、この結果、加速度センサの検出感度を向上することができる。
しかし、角速度センサ2の検出感度と加速度センサ3の検出感度を向上するために、角速度センサ2の配置空間と、加速度センサ3の配置空間内の封止圧力を異なったものとすると、以下に示す問題点が発生する。すなわち、角速度センサ2の配置空間と、加速度センサ3の配置空間内の封止圧力を異なったものとする場合、基板(半導体チップ)内で異なる2仕様の圧力管理をするために、気密封止技術と不要気体分子を排除するゲッター材料を製造プロセスに導入する必要があり、製造コストが高くなる弊害がある。また、基板内で異なる2仕様の圧力管理をするために経時変化に対して信頼性を確保することが困難である問題点がある。
したがって、角速度センサ2の封止圧力と加速度センサ3の封止圧力とを同一にすることが望ましいことがわかる。そこで、本実施の形態1では、角速度センサ2の封止圧力と加速度センサ3の封止圧力を同一にし、かつ、角速度センサ2の検出感度を向上させるように封止圧力を大気圧よりも減圧するように構成しても、加速度センサ3の検出感度の低下を抑制できる技術を提供する。
以下では、図2に示すように、角速度センサ2と加速度センサ3を同一の減圧状態に気密封止する場合であっても、加速度センサ3の検出感度が低下することを抑制できる加速度センサ3の構成について説明する。
図3は、本実施の形態1における加速度センサ3を示す平面図である。図3に示すように、本実施の形態1における加速度センサ3は、矩形形状をした周辺部12の内部に空洞部13が形成されている。この空洞部13の内部に、固定部12a、12bおよび可動体14が形成されている。固定部12a、12bは、半導体基板(半導体チップ)に固定された部位であり、変位できないようになっている。一方、可動体14は、弾性変形可能な弾性変形部15を介して、固定部12aと接続されている。弾性変形部15は、図3のx方向に弾性変形可能なように構成されているので、可動体14は、x方向に移動(変位)できるようになっている。特に、可動体14は、x方向に加速度を受けると変位するように構成されている。すなわち、本実施の形態1における加速度センサ3は、x方向に印加される加速度を検出する加速度センサということができる。
可動体14には、検出部22が形成されている。検出部22は、可動体14と一体的に設けられた検出電極22aと、可動体14とは分離した固定部12bと接続されている固定電極22bより構成されている。このように検出部22は、検出電極22aと固定電極22bからなる容量素子として形成されており、可動体14が動くことで検出電極22aと固定電極22bの間の距離が変わり、この検出電極22aと固定電極22bの距離の変化に基づく容量変化を検出するように構成されている。この検出部22は、複数の検出電極22aと複数の固定電極22bが交互に離間して配置されており、いわゆる櫛歯状に複数の検出電極22aと複数の固定電極22bが配置されている。
次に、本実施の形態1における加速度センサ3の特徴的構成について説明する。本実施の形態1における加速度センサ3の特徴の1つは、加速度センサ3に可動体14の移動を抑制する移動抑制部(ダンパー)23を設けることにある。つまり、本実施の形態1において、加速度センサ3は、大気圧より減圧された減圧状態で気密封止されているので、可動体14が非常に動きやすい状態となっている。そこで、本実施の形態1では、可動体14の移動(変位)を抑制するために、移動抑制部23を設けている。これにより、加速度センサ3に加速度が印加されていない状態で可動体14が移動(変位)することを防止することができる。つまり、加速度センサ3の外部から加速度が印加されていない状態では、加速度センサ3の可動体14は、常に静止していることが望ましいが、減圧雰囲気中において、可動体14は、非常に振動しやすい状態となっている。このように検出するべき加速度が印加されていない状態であっても、可動体14が振動すると、正しく加速度を検出することができなくなる。言い換えれば、加速度センサ3の検出感度が低下することになる。そこで、加速度センサ3に可動体14の移動を抑制する移動抑制部23を設けることにより、移動抑制部23が有する空気粘性抵抗効果を利用して、減圧雰囲気中でも可動体14が振動しにくい状態を実現する。この結果、角速度センサ2と同種・同圧力の気体で気密封止しても、検出感度の高い加速度センサ3を得ることができるのである。
ここでいう移動抑制部23は、可動体14の移動を強制的にある一定値以上できないようにするストッパというものではなく、外部環境に対して敏感に反応することを緩和する機能を有する構成要素である。言い換えれば、移動抑制部23とは、移動抑制部23を設けない場合に比べて、加速度に対する応答を遅延させる(鈍くさせる)機能を有する構成要素ということができる。この移動抑制部23によれば、加速度に対する応答を遅延させることができるので、減圧雰囲気中で加速度が印加されていない場合でも、可動体14がふらつくことなく静止した状態を維持することができる。このため、不必要な可動体14の変位を排除することができ、加速度センサ3の検出感度を向上することができるのである。
続いて、移動抑制部23の構成について説明する。図3に示すように、移動抑制部23は、可動体14に設けられた複数の突起部23aと周辺部12に設けられ複数の突起部23bより構成されている。そして、この可動体14と一体的に形成されている複数の突起部23aと、周辺部12と一体的に形成されている複数の突起部23bとは交互に離間して配置されている。このとき、交互に離間して配置された突起部23aと突起部23bとの間には空間が存在しており、この空間は封止気体(例えば、空気)などで満たされている。この状態で、可動体14が動こうとすると、可動体14と一体的に形成されている突起部23aも周辺部12に固定されている突起部23bに対して動こうとする。しかし、突起部23aと突起部23bの間に存在する空気は、空気粘性抵抗効果によって突起部23aの変位を妨げるように機能する。このため、突起部23aと突起部23bから構成される移動抑制部23を設けることにより、突起部23aが形成されている可動体14が動きにくくなるのである。これにより、突起部23aと突起部23bから構成される移動抑制部23がダンパーとして機能することがわかる。ここで、移動抑制部23を突起部23aと突起部23bから構成されているとしているが、この突起部23aと突起部23bは、それぞれ、可動体14あるいは周辺部12から突出していることを強調するために名付けているものである。実際には、平行平板状になっている。可動体14の移動を抑制する観点からは、突起部23aと突起部23bとを複数設けることにより効果が増大する。
さらに、突起部23aと突起部23bとの間の距離を狭めれば狭めるほど、突起部23aと突起部23bの間に存在する空気による空気粘性抵抗効果は大きくなる。したがって、移動抑制部23による可動体14の移動抑制を実現する観点からは、突起部23aと突起部23bの間の距離は狭ければ狭いほど望ましい。このため、例えば、突起部23aと突起部23bの間の距離は、慣性センサを形成する際の最小加工寸法となるまで狭めることが望ましい。具体的に、慣性センサの最小加工寸法は、1μm〜3μm程度であるので、突起部23aと突起部23bとの間の距離を1μm〜3μm程度にすることにより、封止空気による空気粘性抵抗効果を特に引き出すことができる。さらに、突起部23aの両側に配置されている突起部23bとの距離を共に最小加工寸法となる距離まで狭めることが望ましい。すなわち、突起部23aと突起部23bを交互に等間隔で離間して配置することで、空気粘性抵抗効果を向上させることができる。
ここで、移動抑制部23は、可動体14の移動方向であるx方向の移動を抑制する必要がある。このため、複数の突起部23aおよび複数の突起部23bは、可動体14が加速度を受けて移動するx方向と交差する方向に突出するように構成されており、複数の突起部23aと複数の突起部23bがx方向に並んで配置されるように構成される。このように構成することにより、移動抑制部23は、可動体14の移動方向であるx方向の変位を抑制することができる。
なお、本実施の形態1では、角速度センサ2と加速度センサ3とを気密封止する気体として空気を例に説明しているが、気密封止に使用する気体は、空気に限らず、希ガス、窒素ガスあるいはこれらの混合気体などから構成することもできる。特に、粘性抵抗効果を向上する観点からは、粘性抵抗の高い気体を使用することが望ましい。
本実施の形態1における加速度センサ3は上記にように構成されており、以下に、その動作について説明する。まず、加速度センサ3に加速度が印加されていない場合について説明する。この場合、図3において、可動体14は変位しないが、加速度センサ3が減圧雰囲気中に置かれているため、可動体14は、静止している状態からふらつく可能性がある。しかし、本実施の形態1では、可動体14に移動抑制部23を設けているので、移動抑制部23を構成する突起部23aと突起部23bの間に存在する気体の粘性抵抗効果により、可動体14の移動が抑制され、常に静止した状態を保つことになる。このため、検出電極22aと固定電極22bの間の距離は変化せず。この結果、検出電極22aと固定電極22bより構成される容量素子の容量は変化しない。したがって、加速度センサ3は、加速度が印加されていない状態であると判断することができる。つまり、本実施の形態1の特徴の1つである移動抑制部23が設けられていない場合には、減圧状態であると、加速度が印加されていない状態でも可動体14が変位し、加速度が印加されていると誤って判断されるおそれがある。しかし、本実施の形態1によれば、減圧状態であっても、可動体14の移動を抑制する移動抑制部23が設けられているので、加速度が印加されていない場合に、加速度が印加されていると誤って判断されることを抑制できる。このことから、本実施の形態1における加速度センサ3によれば、加速度の検出感度を向上することができる。
続いて、加速度センサ3に加速度が印加される場合について説明する。加速度センサ3にx方向の加速度が印加されると、加速度センサ3の可動体14が慣性の法則に従って、弾性変形部15の剛性に応じた分だけx方向に変位する。この結果、可動体14と一体的に形成されている検出電極22aと、固定部12bに固定されている固定電極22bとの間の距離が変化する。検出電極22aと固定電極22bの間の距離が変化することで、検出電極22aと固定電極22bからなる容量素子の静電容量値が変化し、この変化量を電気的に計測することで、可動体14の移動量を算出し、さらに、可動体14の移動量から印加された加速度を算出する。このようにして、加速度センサ3によってx方向の加速度を検出することができる。
本実施の形態1によれば、角速度センサ2の封止圧力と加速度センサ3の封止圧力を同一にし、かつ、角速度センサ2の検出感度を向上させるように封止圧力を大気圧よりも減圧するように構成しても、加速度センサ3の検出感度の低下を抑制できる。すなわち、角速度センサ2の検出感度と加速度センサ3の検出感度とをともに向上させる方法として、角速度センサ2の配置空間と、加速度センサ3の配置空間内の封止圧力を異なったものとする場合には、基板(半導体チップ)内で異なる2仕様の圧力管理をするために、気密封止技術と不要気体分子を排除するゲッター材料を製造プロセスに導入する必要があり、製造コストが高くなる。さらに、基板内で異なる2仕様の圧力管理をするために経時変化に対して信頼性を確保することが困難である。
これに対し、本実施の形態1では、角速度センサ2の封止圧力と加速度センサ3の封止圧力を同一にし、かつ、角速度センサ2の検出感度を向上させるように封止圧力を大気圧よりも減圧するように構成している。そして、加速度センサ3に移動抑制部23を設けている。このため、角速度センサ2の検出感度と加速度センサ3の検出感度とをともに向上させることができ、かつ、角速度センサ2の配置空間と、加速度センサ3の配置空間内の封止圧力を異なったものとする必要がないので、製造コストの上昇や異なる封止圧力を管理する必要性がなくなる顕著な効果が得られる。
次に、加速度センサ3に設けられている移動抑制部23の構成と、加速度センサ3に設けられている検出部22の構成が異なることについて説明する。図3に示すように、検出部22は、検出電極22aと固定電極22bが交互に離間して配置されている一方、移動抑制部23は、突起部23aと突起部23bが交互に離間して配置されているので、検出部22と移動抑制部23とは類似した構成をしていると考えることができる。しかし、検出部22と移動抑制部23とは根本的に異なる構成要素であり、移動抑制部23による可動体14の移動抑制効果が検出部22とは異なり顕著であることを説明する。
MEMSデバイスにおける空気粘性抵抗効果は,連続流体の古典的な解析手法であるナビエストークス(Navier−Stokes)方程式と連続方程式を拡張し,近似的に定式化できる。平行平板型の検出電極(突起部)を用いた場合に空気粘性抵抗効果の主原因となるスクイズダンピング項Csqは、

Csq=96ηefflw/π (1)

ηeff=η/(1+9.638K 1.159) (2)

=λ/L=kT/√2πdgas PL (3)

と表される。但し、lは検出電極の長さ、wは検出電極の幅、gは検出電極間の距離(ギャップ)、ηeffは周辺気体の粘性の実効値、ηは周辺気体の粘性定数、Kはクヌッセン数、λは周辺気体の平均自由行程、Lは流れ場の代表長さであり検出電極間の距離に相当する長さ、kはボルツマン定数、Tは絶対温度、dgasは周辺気体の分子の直径、Pは周辺気体の圧力である。
設計で調整が可能な空気粘性抵抗効果の支配的な因子は、(1)〜(3)式より検出電極(突起部)間の距離(ギャップ)gであり、

Csq∝1/g (4)

の関係がある。つまり,空気粘性抵抗効果を利用する移動抑制部(ダンパー)23は、空間的に最も密に配置した場合に効果が最大限に得られるものであり、最小加工寸法がgの場合には、図4(a)のような構成となる。すなわち、図4(a)は、移動抑制部23を構成する突起部23aと突起部23bの間の距離がg(最小加工寸法)である場合を示している図であり、突起部23aと突起部23bが交互に等間隔で離間して配置されている状態を示している。
一方、図4(b)は、検出部22を構成する検出電極22aと固定電極22bを示しており、検出電極22aと一方の固定電極22bとの間の距離がg(最小加工寸法)であり、検出電極22aと他方の固定電極22bとの間の距離がBg(gのB倍)である場合を示している。
厳密に言えば、検出部22(図4(b)参照)も、図4(a)に示す移動抑制部23と類似の構成となっており、可動体14が可動方向(x方向)に動くことを抑制する効果があると考えられる。しかしながら、加速度センサ3は加速度ベクトルの正負いずれの方向にも対応しなければならないため、平行平板型の検出部22は、検出電極22aと固定電極22bを交互に等間隔に配置する構成ではなく、図4(b)に示すように、等間隔からずらした配置の構成とすることが一般的である。つまり、検出部22を構成する検出電極22aと固定電極22bを交互に等間隔に配置する場合、加速度の向きが逆で、かつ、加速度の大きさが同じ場合を区別することができない。例えば、検出部22を構成する検出電極22aと固定電極22bを交互に等間隔で配置する場合において、ある一方向の加速度が印加されたとき、一方側での間隔が狭まることによる静電容量の変化ΔC1と、他方側での間隔が広がることによる静電容量の変化ΔC2を合わせた変化が静電容量変化として観測される。一方、一方向と反対側に同様の大きさの加速度が印加されたとき、他方側での間隔が狭まることによる静電容量の変化ΔC1と、一方側での間隔が広がることによる静電容量の変化ΔC2を合わせた変化が静電容量変化として観測されることになるが、これは、一方向の加速度が印加される場合と同様の静電容量変化である。したがって、検出部22を構成する検出電極22aと固定電極22bを交互に等間隔に配置する場合、加速度の向きが逆で、かつ、加速度の大きさが同じ場合を区別することができないことがわかる。このため、検出部22においては、検出電極22aと固定電極22bとを交互に配置するが、検出電極22aの両側に配置されている固定電極22bとの距離を異なるように配置する。このように非対称に配置することで、加速度の向きが逆で、かつ、加速度の大きさが同じ場合に、間隔が狭まることにより静電容量変化と間隔が広がることによる静電容量変化を合わせた変化が異なることになり区別できるのである。
このように本実施の形態1における移動抑制部23は、突起部23aと突起部23bが交互に等間隔(g)で離間して配置されている構成であるのに対し、検出部22は、検出電極22aと固定電極22bを等間隔からずらした配置の構成とする点で相違する。この相違によって空気粘性抵抗効果が顕著に相違するのである。
移動抑制部23による空気粘性抵抗効果と検出部22による空気粘性抵抗効果の比は、

Csq(移動抑制部23)/Csq(検出部22)=2B/(B+1) (5)

であり,検出電極22aと固定電極22bの間隔比がB=3の場合、1対の電極あたり検出部22に対して移動抑制部23は1.9倍の空気粘性抵効果が得られる。また、最小加工寸法と電極幅が同程度と仮定した場合に得られる空気粘性抵抗効果を単位面積あたりに換算すると、

Csq(移動抑制部23)/占有面積(移動抑制部23)/Csq(検出部22)/(占有面積(検出部22)=2B/(B+1)×(B+4)/5 (6)

であり、検出電極22aと固定電極22bの間隔比がB=3の場合には、単位面積あたり検出部22に対して移動抑制部23は2.7倍の空気粘性抵抗効果が得られる。したがって、実施の形態1における移動抑制部23と検出部22は本質的に異なるものであり、移動抑制部23の構成をとることにより、検出部22より遥かに大きな空気粘性抵抗効果が得られるのである。
(実施の形態2)
前記実施の形態1では、角速度センサと加速度センサが別々の半導体基板(半導体チップ)に形成されている例について説明したが、本実施の形態2では、角速度センサと加速度センサを同一の半導体基板(半導体チップ)に形成する例について説明する。
図5は、本実施の形態2における慣性センサ1を示す平面図である。図5に示すように、慣性センサ1のパッケージ方法や、内部気体圧力、移動抑制部(ダンパー)23の構成や効果は、すでに説明した加速度センサと角速度センサが別々の半導体基板に形成する場合と同様である。異なる点は、角速度センサと加速度センサとを同一の半導体基板に形成している点である。すなわち、本発明では、角速度センサと加速度センサとを大気圧より減圧した同一の圧力で気密封止するため、角速度センサと加速度センサを別々の半導体基板に形成する必要はなく、同一の半導体基板に形成しているものである。
図6は、図5のA−A線で切断した断面を模式的に示す断面図である。図6に示すように、パッケージ本体18aの内部に半導体基板25aが配置されている。この半導体基板25aに角速度センサと加速度センサが形成されている。パッケージ本体18aは、接着部18cによって蓋18bと接着されており、内部空間21を気密封止している。この内部空間21は、大気圧よりも減圧された状態で気密封止されている。これにより、角速度センサにある空洞部と、加速度センサにある空洞部とは、1つのキャップ(蓋18b)によって封止されている。
本実施の形態2でも、角速度センサの封止圧力と加速度センサの封止圧力を同一にし、かつ、角速度センサの検出感度を向上させるように封止圧力を大気圧よりも減圧するように構成している。そして、図5に示すように、加速度センサに移動抑制部23を設けている。このため、角速度センサの検出感度と加速度センサの検出感度とをともに向上させることができ、かつ、角速度センサの配置空間と、加速度センサの配置空間内の封止圧力を異なったものとする必要がないので、製造コストの上昇や異なる封止圧力を管理する必要性がなくなる顕著な効果が得られる。
特に、本実施の形態2では、同一の半導体基板(1チップ)上に角速度センサと加速度センサとを集積して製造している。このため、角速度センサと加速度センサをパッケージする組み立て工程において、加速度センサと角速度センサとの間の慣性軸に対するアライメント工程が不要となり、慣性センサとしての更なる高精度化および低コスト化が可能である。すなわち、角速度センサと加速度センサとを備える慣性センサにおいては、角速度センサによるz方向回りの角速度検出と、加速度センサによるx方向の加速度検出を同時に行なうので、角速度センサのx、y、z方向と加速度センサのx、y、z方向とを合わせる必要がある。このため、角速度センサと加速度センサとを別々の半導体基板で形成する場合には、角速度センサと加速度センサとをパッケージするとき、それぞれの半導体基板の配置位置を調整して角速度センサのx、y、z方向と加速度センサのx、y、z方向とを合わせるアライメント工程が必要となる。これに対し、本実施の形態2のように、同一の半導体基板に角速度センサと加速度センサとを形成する場合には、角速度センサのx、y、z方向と加速度センサのx、y、z方向が既に揃っているので、アライメント工程が不必要となる。さらに、同一の半導体基板に角速度センサと加速度センサとを形成する場合には、角速度センサと加速度センサを密に配置することができるので、角速度センサと加速度センサと別々の半導体基板に形成する場合に比べて慣性センサの小型化を図ることができる。
(実施の形態3)
例えば、加速度センサと角速度センサを同一の半導体基板(1チップ)上に集積する慣性センサでは、加速度センサと角速度センサは同種・同一圧力の空間内に配置することができる。このため、図7に示すようなウェハレベルパッケージ(WLP:Wafer Level Package)で管理することも容易である。角速度センサと加速度センサは、半導体ウェハに形成されている個々のチップ領域に形成されているが、角速度センサと加速度センサを形成しているチップ領域を個片化する前に、それぞれのチップ領域をキャップにより封止する技術をウェハレベルパッケージという。図7は、慣性センサをウェハレベルパッケージした構成を示す模式的な断面図であり、同一の半導体基板25aに形成されている角速度センサと加速度センサとをキャップ27で封止し、半導体基板25aを配線基板26上に搭載している様子を示している。ウェハレベルパッケージによれば、半導体ウェハを個々のチップにダイシングする前に、各チップ領域にキャップ27を使用して封止するので、気密封止した内部空間21にダイシングにより発生する異物の入り込みを防止することができる。このため、慣性センサの信頼性向上を図ることができる。また、ウェハレベルパッケージによれば、パッケージのサイズを半導体基板25aのサイズと同程度にすることができるので、慣性センサの小型化も達成することができる。
角速度センサと封止圧力と加速度センサの封止圧力を異なる圧力にする慣性センサをウェハレベルパッケージする場合には、ウェハレベルパッケージの蓋に相当する部材に設けた突起部により、角速度センサの封止空間と加速度センサの封止空間を分離して、加速度センサと角速度センサの封止空間を異なる圧力で管理する必要がある。つまり、加速度センサの封止空間(キャビティ)をたとえば大気圧に、角速度センサの封止空間をたとえば1000Paに減圧しなければならず、製造工程中で圧力を調整することは非常に困難である。場合によっては、より減圧雰囲気中に配置する必要がある角速度センサの封止空間(キャビティ)に選択的にゲッター材を塗布する必要がある。これに対して、本実施の形態3では、加速度センサに移動抑制部(ダンパー)を設けることで、加速度センサも角速度センサも、例えば1000Paに減圧した同一の封止空間に配置することができる。このため、本実施の形態3によれば、ウェハレベルパッケージを行なう製造工程を簡易化することができ、かつ、圧力の経時変化に対して信頼性の高い慣性センサを得ることができる。
(実施の形態4)
前記実施の形態1では、加速度センサにだけ移動抑制部を設けているが、本実施の形態4では、角速度センサと加速度センサの両方に移動抑制部を設ける例について説明する。図8は、本実施の形態4における慣性センサを示す平面図である。図8に示すように、この慣性センサ1は、パッケージ18と、パッケージ18の内部に配置された角速度センサ2と加速度センサ3により構成される。パッケージ18は、金属部材もしくはプラスチック部材で形成された板状の部品で蓋をするが、このときのパッケージ18の内部は、角速度センサ2の振動体6と加速度センサ3の可動体14が振動可能な状態で設置される封止空間を有し、この封止空間は、角速度センサ2の振動体6が設定以上の振幅で振動ができるよう雰囲気が減圧されている。このとき、角速度センサ2と加速度センサ3は、同種・同圧力の気体にて気密封止されている。さらに、慣性センサ1が安定的に出力をすべき期間に渡って、パッケージ18の外部の気体がパッケージ18の内部へ移動しない程度の気密性が保持されている。
パッケージ18の内部では、同種・同圧力の気体にて封止されている角速度センサ2と加速度センサ3であるが、本実施の形態4においては、加速度センサ3の可動体14に可動体14の移動を抑制する移動抑制部(ダンパー)23を設け、同時に、角速度センサ2のコリオリ素子9にも、コリオリ素子9の移動を抑制する移動抑制部(ダンパー)28を設けている点に特徴の1つがある。
加速度センサ3の可動体14に移動抑制部23を設けている理由は前記実施の形態1と同様である。すなわち、加速度センサ3の外部から加速度が印加されていない状態では、加速度センサ3の可動体14は、常に静止していることが望ましいが、減圧雰囲気中において、可動体14は、非常に振動しやすい状態となっている。このように検出するべき加速度が印加されていない状態であっても、可動体14が振動すると、正しく加速度を検出することができなくなる。言い換えれば、加速度センサ3の検出感度が低下することになる。そこで、加速度センサ3に可動体14の移動を抑制する移動抑制部23を設けることにより、移動抑制部23が有する空気粘性抵抗効果を利用して、減圧雰囲気中でも可動体14が振動しにくい状態を実現する。この結果、角速度センサ2と同種・同圧力の気体で気密封止しても、検出感度の高い加速度センサ3を得ることができるのである。
さらに、本実施の形態4では、角速度センサ2のコリオリ素子9にも移動抑制部28を設けている。この移動抑制部28の構成について説明する。図8に示すように、移動抑制部28は、コリオリ素子9に設けられた複数の突起部(第3突起部)28aと固定部(第3固定部)4dに設けられ複数の突起部(第4突起部)28bより構成されている。そして、このコリオリ素子9と一体的に形成されている複数の突起部28aと、固定部4dと一体的に形成されている複数の突起部28bとは交互に離間して配置されている。このとき、交互に離間して配置された突起部28aと突起部28bとの間には空間が存在しており、この空間は封止気体(例えば、空気)などで満たされている。この状態で、コリオリ素子9が動こうとすると、コリオリ素子9と一体的に形成されている突起部28aも固定部4dに固定されている突起部28bに対して動こうとする。しかし、突起部28aと突起部28bの間に存在する空気は、空気粘性抵抗効果によって突起部28aの変位を妨げるように機能する。このため、突起部28aと突起部28bから構成される移動抑制部28を設けることにより、突起部28aが形成されているコリオリ素子9が動きにくくなるのである。これにより、突起部28aと突起部28bから構成される移動抑制部28がダンパーとして機能することがわかる。
さらに、突起部28aと突起部28bとの間の距離を狭めれば狭めるほど、突起部28aと突起部28bの間に存在する空気による空気粘性抵抗効果は大きくなる。したがって、移動抑制部28によるコリオリ素子9の移動抑制を実現する観点からは、突起部28aと突起部28bの間の距離は狭ければ狭いほど望ましい。このため、例えば、突起部28aと突起部28bの間の距離は、慣性センサを形成する際の最小加工寸法となるまで狭めることが望ましい。そして、突起部28aの両側に配置されている突起部28bとの距離を共に最小加工寸法となる距離まで狭めることが望ましい。すなわち、突起部28aと突起部28bを交互に等間隔で離間して配置することで、空気粘性抵抗効果を向上させることができる。
ここで、移動抑制部28は、コリオリ素子9の移動方向であるy方向の移動を抑制する必要がある。このため、複数の突起部28aおよび複数の突起部28bは、コリオリ素子9がコリオリ力を受けて移動するy方向と交差する方向に突出するように構成されており、複数の突起部28aと複数の突起部28bがy方向に並んで配置されるように構成される。このように構成することにより、移動抑制部28は、コリオリ素子9の移動方向であるy方向の変位を抑制することができる。
以上のように、本実施の形態4では、角速度センサ2のコリオリ素子9にも移動抑制部28を設けているが、この理由について説明する。角速度センサ2は、振動ジャイロとして振動振幅を常に大きく確保したい軸方向(x方向)と、角速度が印加された際にコリオリ力を受けてコリオリ素子9が移動する軸方向(y方向)があり、両方向は直交している。外部から角速度が印加されていない状態では、コリオリ力を受けて移動するコリオリ素子9は移動方向(y方向)に対しては速度成分を持たないことが望ましいが、減圧雰囲気中では、コリオリ力を受けて移動するコリオリ素子9は非常に振動しやすい状態となっている。したがって、角速度センサ2の振動軸(x方向)の振動が角速度センサ2の内部を介してコリオリ力を受けて移動するコリオリ素子9に伝播されやすくなっている。このため、検知すべき角速度が印加されていない状態であっても、コリオリ力を受けて移動するコリオリ素子9がy方向に振動して、正しい角速度信号を出力できない可能性がある。そこで、コリオリ力を受けて移動するコリオリ素子9に移動抑制部(ダンパー)28を設置し、移動抑制部(ダンパー)28の有する空気粘性抵抗効果を利用することにより、減圧雰囲気中でもコリオリ力を受けて移動するコリオリ素子9が振動しにくい状態を実現する。この結果、角速度センサ2と加速度センサ3が同種・同圧力(減圧)の気体にて気密封止されていても、検出感度が高い角速度センサを得ることができるのである。
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
前記実施の形態では、加速度センサと角速度センサの慣性質量体が別々に構成される例について説明したが、加速度センサと角速度センサの慣性質量体を共有する1マス構成の慣性センサについても本発明を適用することができる。
本発明は、角速度センサと加速度センサを備える慣性センサを製造する製造業に幅広く利用することができる。
本発明の実施の形態1における慣性センサの構成を示す平面図である。 図1のA−A線で切断した模式的な断面図である。 実施の形態1における加速度センサの構成を示す平面図である。 (a)は移動抑制部の詳細構成を示す図であり、(b)は検出部の詳細構成を示す図である。 実施の形態2における慣性センサの構成を示す平面図である。 図5のA−A線で切断した模式的な断面図である。 実施の形態3における慣性センサの構成を示す模式的な断面図である。 実施の形態4における慣性センサの構成を示す平面図である。
符号の説明
1 慣性センサ
2 角速度センサ
2a 半導体基板
3 加速度センサ
3a 半導体基板
4 周辺部
4a 固定部
4b 固定部
4c 固定部
4d 固定部
5 空洞部
6 振動体
7 弾性変形部
8 駆動部
9 コリオリ素子
10 弾性変形部
11 検出部
11a 検出電極
11b 固定電極
12 周辺部
12a 固定部
12b 固定部
13 空洞部
14 可動体
15 弾性変形部
16 端子
17 ワイヤ
18 パッケージ
18a パッケージ本体
18b 蓋
18c 接着部
19 リード
20 接着材
21 内部空間
22 検出部
22a 検出電極
22b 固定電極
23 移動抑制部
23a 突起部
23b 突起部
25a 半導体基板
26 配線基板
27 キャップ
28 移動抑制部
28a 突起部
28b 突起部

Claims (14)

  1. (a)角速度を検出する角速度センサと、
    (b)加速度を検出する加速度センサとを備え、
    前記角速度センサは、
    (a1)第1半導体基板に形成された第1周辺部と、
    (a2)前記第1周辺部の内部に形成された第1空洞部と、
    (a3)前記第1空洞部の内部に形成された第1固定部と、
    (a4)前記第1空洞部の内部に形成された振動体と、
    (a5)前記第1固定部と前記振動体を接続する弾性変形可能な第1弾性変形部と、
    (a6)前記振動体の内部に形成されたコリオリ素子と、
    (a7)前記振動体と前記コリオリ素子を接続する弾性変形可能な第2弾性変形部とを有し、
    前記加速度センサは、
    (b1)第2半導体基板に形成された第2周辺部と、
    (b2)前記第2周辺部の内部に形成された第2空洞部と、
    (b3)前記第2空洞部の内部に形成された第2固定部と、
    (b4)前記第2空洞部の内部に形成された可動体と、
    (b5)前記第2固定部と前記可動体を接続する弾性変形可能な第3弾性変形部と
    (b6)前記加速度センサに印加される加速度を検出する加速度検出部と、を有し、
    前記第1空洞部と前記第2空洞部は、互いに連通して同じ圧力に設定されている慣性センサであって、
    前記加速度センサには、前記加速度検出部および前記第3弾性変形部とは別の構成要素であって、加速度に対する移動を抑制するダンピング機能に特化した第1移動抑制部が設けられており、
    前記第1移動抑制部は、
    (c1)前記可動体に形成された複数の第1突起部と、
    (c2)前記第2周辺部に形成された複数の第2突起部とを有し、
    前記複数の第1突起部と前記複数の第2突起部が、交互に等間隔で離間して配置されており、
    前記加速度検出部は、
    (d1)前記第2固定部に形成された複数の固定電極と、
    (d2)前記可動体に形成された複数の検出電極と、を有し、
    前記複数の固定電極と前記複数の検出電極は、交互に離間して配置され、
    第1検出電極の一方側に形成されている第1固定電極と前記第1検出電極との間の距離と、前記第1検出電極の他方側に形成されている第2固定電極と前記第1検出電極との間の距離が異なることを特徴とする慣性センサ。
  2. 請求項1記載の慣性センサであって、
    さらに、前記角速度センサの前記コリオリ素子には、コリオリ力に対する移動を抑制する第2移動抑制部が設けられていることを特徴とする慣性センサ。
  3. 請求項1記載の慣性センサであって、
    前記第1空洞部と前記第2空洞部は、封止されており、
    前記第1空洞部と前記第2空洞部は、大気圧よりも低い圧力に設定されていることを特徴とする慣性センサ。
  4. 請求項1記載の慣性センサであって、
    前記第1移動抑制部は、前記第1移動抑制部を設けない場合に比べて、加速度に対する応答を遅延させる機能を有することを特徴とする慣性センサ。
  5. 請求項記載の慣性センサであって、
    前記複数の第1突起部および前記複数の第2突起部は、前記可動体が加速度を受けて移動する第1移動方向と交差する方向に突出するように構成されており、
    前記複数の第1突起部と前記複数の第2突起部が前記第1移動方向に並んで配置されていることを特徴とする慣性センサ。
  6. 請求項記載の慣性センサであって、
    前記第2移動抑制部は、前記第2移動抑制部を設けない場合に比べて、コリオリ力に対する応答を遅延させる機能を有することを特徴とする慣性センサ。
  7. 請求項記載の慣性センサであって、
    前記第2移動抑制部は、
    e1)前記コリオリ素子に形成された複数の第3突起部と、
    e2)第3固定部に形成された複数の第4突起部とを有し、
    前記複数の第3突起部と前記複数の第4突起部が交互に離間して配置されていることを特徴とする慣性センサ。
  8. 請求項記載の慣性センサであって、
    前記複数の第3突起部と前記複数の第4突起部とは、交互に等間隔で離間して配置されていることを特徴とする慣性センサ。
  9. 請求項記載の慣性センサであって、
    前記複数の第3突起部と前記複数の第4突起部は、前記コリオリ素子がコリオリ力を受けて移動する第2移動方向と交差する方向に突出するように構成されており、
    前記複数の第3突起部と前記複数の第4突起部が前記第2移動方向に並んで配置されていることを特徴とする慣性センサ。
  10. 請求項1記載の慣性センサであって、
    前記第1半導体基板と前記第2半導体基板とは同一の半導体基板であり、この同一の半導体基板上に前記角速度センサと前記加速度センサが形成されていることを特徴とする慣性センサ。
  11. 請求項10記載の慣性センサであって、
    前記角速度センサにある前記第1空洞部と、前記加速度センサにある前記第2空洞部とは、1つのキャップによって封止されていることを特徴とする慣性センサ。
  12. 請求項11記載の慣性センサであって、
    半導体基板に形成された前記角速度センサおよび前記加速度センサを封止するキャップのサイズが、前記半導体基板のサイズ以下であることを特徴とする慣性センサ。
  13. 請求項1記載の慣性センサであって
    記加速度センサに加速度が加わることにより前記可動体が移動し、前記可動体が移動することにより前記固定電極と前記検出電極の間の距離が変化し、前記固定電極と前記検出電極の間の距離が変化することにより、前記固定電極と前記検出電極から構成される容量素子の容量が変化することを利用して前記加速度センサの加速度を検出することを特徴とする慣性センサ。
  14. 請求項2記載の慣性センサであって、
    前記角速度センサは、さらに、
    (a8)前記角速度センサに印加される角速度に起因するコリオリ力を検出する角速度検出部と、を有し、
    前記第2移動抑制部は、前記角速度検出部および前記第2弾性変形部とは別の構成要素であって、コリオリ力に対する移動を抑制するダンピング機能に特化したものであることを特徴とする慣性センサ。
JP2008010388A 2008-01-21 2008-01-21 慣性センサ Expired - Fee Related JP5319122B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008010388A JP5319122B2 (ja) 2008-01-21 2008-01-21 慣性センサ
US12/342,137 US8250920B2 (en) 2008-01-21 2008-12-23 Inertial sensor
EP08022419.9A EP2081030B1 (en) 2008-01-21 2008-12-23 Inertial sensor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008010388A JP5319122B2 (ja) 2008-01-21 2008-01-21 慣性センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009168777A JP2009168777A (ja) 2009-07-30
JP5319122B2 true JP5319122B2 (ja) 2013-10-16

Family

ID=40568346

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008010388A Expired - Fee Related JP5319122B2 (ja) 2008-01-21 2008-01-21 慣性センサ

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8250920B2 (ja)
EP (1) EP2081030B1 (ja)
JP (1) JP5319122B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014106083A (ja) * 2012-11-27 2014-06-09 Yamaha Corp 加速度センサ
JP2018525634A (ja) * 2015-08-12 2018-09-06 アトランティック・イナーシャル・システムズ・リミテッドAtlantic Inertial Systems Limited 加速度計

Families Citing this family (31)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008076265A (ja) * 2006-09-22 2008-04-03 Matsushita Electric Ind Co Ltd 慣性力センサ
DE102008016004B4 (de) * 2008-03-27 2024-07-25 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Mikroelektromechanischer Inertialsensor mit atmosphärischer Bedämpfung
JP2010190636A (ja) * 2009-02-17 2010-09-02 Seiko Epson Corp 加速度センサー
JP2010217170A (ja) * 2009-02-17 2010-09-30 Seiko Epson Corp 複合センサー、電子機器
JP5321150B2 (ja) * 2009-03-05 2013-10-23 セイコーエプソン株式会社 複合センサー
DE102009002068A1 (de) * 2009-04-01 2010-10-07 Robert Bosch Gmbh Dämpfungsvorrichtung
WO2010119573A1 (ja) * 2009-04-17 2010-10-21 株式会社日立製作所 慣性センサおよびその製造方法
JP4985789B2 (ja) * 2010-01-13 2012-07-25 株式会社デンソー 力学量センサ
JP2012068178A (ja) * 2010-09-27 2012-04-05 Hitachi Automotive Systems Ltd 加速度および角速度検出装置
GB201020722D0 (en) 2010-12-07 2011-01-19 Atlantic Inertial Systems Ltd Accelerometer
JP5425824B2 (ja) * 2011-02-16 2014-02-26 日立オートモティブシステムズ株式会社 複合センサ
DE102011004333A1 (de) 2011-02-17 2012-08-23 Robert Bosch Gmbh Flexibles Kombinationssensorikmodul für ein Fahrzeug
DE102011085727A1 (de) 2011-11-03 2013-05-08 Continental Teves Ag & Co. Ohg Mikromechanisches Element, Bauelement mit einem mikromechanischen Element und Verfahren zum Herstellen eines Bauelements
JP2013210215A (ja) * 2012-03-30 2013-10-10 Hitachi Automotive Systems Ltd 慣性センサモジュール
JP5772873B2 (ja) 2012-06-13 2015-09-02 株式会社デンソー 静電容量式物理量センサ
DE102013208822A1 (de) * 2013-05-14 2014-11-20 Robert Bosch Gmbh Verfahren zum Betrieb eines Drehratensensors
US20150102437A1 (en) * 2013-10-14 2015-04-16 Freescale Semiconductor, Inc. Mems sensor device with multi-stimulus sensing and method of fabrication
JP6451062B2 (ja) 2014-03-18 2019-01-16 セイコーエプソン株式会社 電子デバイス、電子モジュール、電子機器および移動体
JP6331535B2 (ja) 2014-03-18 2018-05-30 セイコーエプソン株式会社 電子デバイス、電子機器および移動体
JP6380737B2 (ja) * 2014-04-18 2018-08-29 セイコーエプソン株式会社 電子デバイス、電子機器、および移動体
JP6409351B2 (ja) 2014-06-12 2018-10-24 株式会社デンソー 物理量センサ
US9891244B2 (en) * 2014-08-15 2018-02-13 Nxp Usa, Inc. Microelectronic packages having split gyroscope structures and methods for the fabrication thereof
JP6372361B2 (ja) * 2015-01-16 2018-08-15 株式会社デンソー 複合センサ
WO2017056920A1 (ja) 2015-09-30 2017-04-06 株式会社デンソー 半導体装置の製造方法
JP6641878B2 (ja) 2015-10-21 2020-02-05 セイコーエプソン株式会社 物理量センサー、電子機器および移動体
JP7024349B2 (ja) * 2017-11-24 2022-02-24 セイコーエプソン株式会社 センサーユニット、センサーユニットの製造方法、慣性計測装置、電子機器、および移動体
JP6998825B2 (ja) * 2018-04-19 2022-01-18 株式会社シマノ ルアー
JP2020139879A (ja) * 2019-02-28 2020-09-03 セイコーエプソン株式会社 慣性センサー、電子機器および移動体
JP7261140B2 (ja) * 2019-10-16 2023-04-19 株式会社シマノ ルアー
JP2023050622A (ja) * 2021-09-30 2023-04-11 セイコーエプソン株式会社 慣性センサーモジュール
TWI864819B (zh) * 2023-06-13 2024-12-01 南茂科技股份有限公司 薄膜覆晶封裝結構

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1010148A (ja) * 1996-06-25 1998-01-16 Japan Aviation Electron Ind Ltd 半導体姿勢センシングチップ
JPH10239064A (ja) * 1997-02-27 1998-09-11 Matsushita Electric Ind Co Ltd 角速度と加速度の複合センサ
JP2000028365A (ja) * 1998-07-10 2000-01-28 Murata Mfg Co Ltd 角速度センサ
GB0000619D0 (en) * 2000-01-13 2000-03-01 British Aerospace Accelerometer
JP3666335B2 (ja) * 2000-01-14 2005-06-29 株式会社村田製作所 角速度センサ
JP3435665B2 (ja) * 2000-06-23 2003-08-11 株式会社村田製作所 複合センサ素子およびその製造方法
JP3512004B2 (ja) * 2000-12-20 2004-03-29 トヨタ自動車株式会社 力学量検出装置
WO2002088631A2 (en) * 2001-05-02 2002-11-07 The Regents Of The University Of California Non-resonant four degrees-of-freedom micromachined gyroscope
US7047808B2 (en) * 2003-02-28 2006-05-23 Bae Systems Plc Accelerometer
JP2005249454A (ja) * 2004-03-02 2005-09-15 Mitsubishi Electric Corp 容量型加速度センサ
JP3985796B2 (ja) * 2004-03-30 2007-10-03 株式会社デンソー 力学量センサ装置
JP2006242730A (ja) * 2005-03-03 2006-09-14 Toyota Motor Corp センサ及び物理量検出装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014106083A (ja) * 2012-11-27 2014-06-09 Yamaha Corp 加速度センサ
JP2018525634A (ja) * 2015-08-12 2018-09-06 アトランティック・イナーシャル・システムズ・リミテッドAtlantic Inertial Systems Limited 加速度計

Also Published As

Publication number Publication date
EP2081030B1 (en) 2013-08-14
EP2081030A2 (en) 2009-07-22
US20090183568A1 (en) 2009-07-23
JP2009168777A (ja) 2009-07-30
US8250920B2 (en) 2012-08-28
EP2081030A3 (en) 2012-02-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5319122B2 (ja) 慣性センサ
JP5619824B2 (ja) 微小電気機械システム
US8631700B2 (en) Resonating sensor with mechanical constraints
JP5357166B2 (ja) Memsセンサ及び検出装置
KR20090052832A (ko) 커플링 바를 구비한 회전 속도 센서
US20010015101A1 (en) Angular velocity sensor capable of preventing unnecessary oscillation
JP3985796B2 (ja) 力学量センサ装置
US9880000B2 (en) Manufacturing method of inertial sensor and inertial sensor
TWI711803B (zh) 用於自動化應用的雙軸超堅固轉速感應器
CN104925736B (zh) 电子装置、电子设备以及移动体
JP2008014727A (ja) 加速度角速度センサ
WO2015166771A1 (ja) 加速度検出装置
KR20120131789A (ko) 관성센서
US20130320466A1 (en) Package for Damping Inertial Sensor
KR101068341B1 (ko) 용량형 역학량 센서
JP4983107B2 (ja) 慣性センサおよび慣性センサの製造方法
KR20200023214A (ko) 센서 패키지
JP2014048107A (ja) 物理量検出装置
CN110642218B (zh) 微机械构件和用于制造微机械构件的方法
JP5776184B2 (ja) センサ装置
JP2011075418A (ja) 振動型物理量センサ
WO2015033587A1 (ja) 角速度センサ
JP2012194032A (ja) センサ装置
Kvisterøy et al. Design and Performance of the SAR10 Rate Gyro
JP2011127942A (ja) 角速度センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20100120

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100702

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20120516

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120522

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120723

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130618

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130711

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5319122

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees