JP5318578B6 - 固体電解質と一体化した集電極を有する燃料電池及び燃料電池の製造方法 - Google Patents
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本発明は、燃料電池に関し、さらに詳細にはマイクロ燃料電池に関する。前記マイクロ燃料電池は、少なくとも、
−2つのアノード側集電極とカソード側集電極とであって、前記各集電極は、少なくとも1つのトラバース通路を備え、前記トラバース通路は、対応する前記集電極を、第1表面から第2表面へ通過している、2つのアノード側集電極とカソード側集電極と、
−電気的絶縁セパレーター要素であって、前記アノード側集電極と前記カソード側集電極の間に配置されており、且つ、前記アノード側集電極及び前記カソード側集電極の前記第1表面とそれぞれ接しており、互いに対向する、第1及び第2の表面と、前記セパレーター要素を、前記第1表面から前記第2表面へ通過する複数のトラバースチャンネルと、を備える、電気的絶縁セパレーター要素と、
−イオン伝導固体電解質であって、前記2つの集電極と接し、且つ、前記セパレーター要素の前記チャンネルと、前記集電極の前記通路と、が一体となった部分を占める、イオン伝導固体電解質と、
を有する。
−2つのアノード側集電極とカソード側集電極とであって、前記各集電極は、少なくとも1つのトラバース通路を備え、前記トラバース通路は、対応する前記集電極を、第1表面から第2表面へ通過している、2つのアノード側集電極とカソード側集電極と、
−電気的絶縁セパレーター要素であって、前記アノード側集電極と前記カソード側集電極の間に配置されており、且つ、前記アノード側集電極及び前記カソード側集電極の前記第1表面とそれぞれ接しており、互いに対向する、第1及び第2の表面と、前記セパレーター要素を、前記第1表面から前記第2表面へ通過する複数のトラバースチャンネルと、を備える、電気的絶縁セパレーター要素と、
−イオン伝導固体電解質であって、前記2つの集電極と接し、且つ、前記セパレーター要素の前記チャンネルと、前記集電極の前記通路と、が一体となった部分を占める、イオン伝導固体電解質と、
を有する。
本発明は、このような燃料電池の製造方法にも関する。
集電極(current collector)の能力を保ちつつ、同時に、イオン伝導固体電解質燃料電池のサイズを小さくするために、電解質膜の表面上に、直接、集電極を形成することが提案されている。
特許文献1には、例えば、集電極を電解質膜に転写することを可能にする方法が提案されている。集電極は、ガルバーニ金属(galvanic metal)が通過する開口部が与える形に、ガルバーニ金属を堆積することで作られ、開口部から流れ出たガルバーニ金属の堆積は、球状になる。次いで、ガルバーニ金属は、支持板(support plate)に積みかさねられた電解質膜へと、転写される。すなわち、前記集電極を含むアセンブリと、前記電解質膜を含むアセンブリと、を、互いに加圧することによって、転写される。印加される圧力は、少なくとも、前記集電極の球状の部分を、前記膜の中にはめ込むことができるものである。次いで、前記2つのアセンブリを分離し、これにより、前記集電極は、そのアセンブリから引き離され、且つ、前記膜に固定される。次いで、前記支持板は、前記膜から分離される。他の実施形態では、前記集電極と、前記膜と、を、それぞれ含む前記2つのアセンブリをそれぞれ組み立てる前に、前記集電極の球状部分に、延性固定接着剤(deferred-setting glue)を塗布し、且つ、前記2つのアセンブリを分離する前に、前記接着剤を固定することで、転写は行われる。
このような製造方法は、手間がかかり、且つ、簡単に利用することができないことが明らかである。前記膜及び集電極は別々に作られ、次いで、互いを組み立て、且つ、前記2つの集電極を連続的に前記膜へ転写する。さらに、前記集電極及び前記膜を有する前記アセンブリの上に、前記電極を設置する際には、薄い膜厚の膜では、ショートが起こる。
燃料電池のサイズを減らすために、特許文献2は、イオン交換膜を提案する。前記イオン交換膜は、基板によって形成される非伝導体を備え、加えて、イオン伝導材料を備える。前記基板は、前記基板を通過する1つないしはそれ以上の開口部と、前記開口部を満たす前記イオン伝導材料と、を備える。2つの集電極は、前記基板の2つの対向する表面の上に、それぞれ配置される。前記集電極は、それぞれトラバース通路を備え、前記トラバース通路も、イオン伝導材料で満たされている。このような基板は、前記イオン交換膜に対し、一定の機械的なストレスを与え、そのため、通常の膜と比較して厚さが薄くなることとなる。例えば、プリント回路によって、ポリアミド、ポリイミド、ポリエチレン、テフロン(登録商標)膜のような高分子膜によって、且つ、例えばガラスファイバーによって強化された複合材料によって、前記基板は、形成される。他の実施形態においては、前記基板は、フレキシブルな材料によって形成される。
しかしながら、このような基板を用いた場合、一定の信頼できる燃料電池を作ることを常に満足するとは限らず、前記集電極を製造する従来の方法によってセルを作った場合には、例えば、グリット状、もしくは、くし形の形状にした場合には、又は、前記固体電解質膜の上に前記集電極を組み立てた場合には、このことは、顕著である。
欧州特許第1562243号(A)明細書
米国特許出願第2005/0250004号明細書
本発明の目的は、従来技術で生じていたショートを改善する、燃料電池と、その製造方法と、を提供することにある。
本発明によれば、上記目的は添付された請求項によって達成される。特に詳細には、本発明の目的は、熱可塑性高分子材料によって形成されたセパレーター要素(separator element)と、前記セパレーター要素のトラバースチャンネル(transverse channel)中に配置される電気的絶縁性の硬質粒子によって形成されたスペーサによって、達成される。
上記目的は、また、前記燃料電池の製造方法であって、
−前記セパレーター要素の前記トラバースチャンネル中の電気的絶縁性の硬質粒子によって形成されるスペーサを挿入し、
−各前記集電極の第1表面を、それぞれ、前記セパレーター要素の第1及び第2表面の上にあるように、前記アノード側集電極及び前記カソード側集電極を組み立て、
−前記固体電解質によって前記チャンネル及び通路を充填する、
ことを連続的に行う方法によって達成される。
−前記セパレーター要素の前記トラバースチャンネル中の電気的絶縁性の硬質粒子によって形成されるスペーサを挿入し、
−各前記集電極の第1表面を、それぞれ、前記セパレーター要素の第1及び第2表面の上にあるように、前記アノード側集電極及び前記カソード側集電極を組み立て、
−前記固体電解質によって前記チャンネル及び通路を充填する、
ことを連続的に行う方法によって達成される。
他の利点及び特徴は、本発明の特有な実施形態についての下記の説明により、さらに明らかにされる。本発明の特有な実施形態は、単なる例示であって、本発明を限定するものではない。本発明の特有な実施形態は、添付の図面により示される。
本発明による燃料電池、特に詳細には、マイクロ燃料電池は、少なくとも2つの集電極を有し、前記集電極は、それぞれアノード側集電極と、カソード側集電極と、であり、固体電解質と一体化する。前記固体電解質と前記集電極との一体化は、電気絶縁するセパレーター要素の存在と、スペーサと、によって、容易になる。
前記集電極は、それぞれ第1表面及び第2表面を有し、前記第1表面及び第2表面は、好ましくは、互いに対向している。各集電極は、また、少なくとも1つのトラバース通路(transverse passage)を有し、好ましくは、複数のトラバース通路を有し、前記トラバース通路は、前記集電極を前記第1表面から第2表面へ通過している。従って、少なくとも前記集電極のうちの1つは、グリット、くし形、又は、多孔質材料もしくは織布の薄膜、の形状となる。前記2つの集電極は、しばしば同じ形を有する。前記集電極は、金属、例えば、金もしくは銅から選ばれる、グラファイト、又は、電気伝導高分子材料から作られる。
提案する例としては、図1及び2に示される、グリット状の集電極1や、図3に示される、くし形の前記集電極、がある。集電極1は、グリット状、又は、くし型に形成され、対向する第1及び第2の表面1a及び1bと、トラバース通路1cと、を備え、前記通路は、前記集電極を第1表面1aから第2表面1bへ通過している。図1中では、例えば、集電極1は、72個のトラバース通路を有する。
前記セパレーター要素は、対向する第1及び第2の表面を有し、前記各第1及び第2の表面が、前記アノード側集電極及びカソード側集電極の前記第1表面と接するように構成される。前記セパレーター要素は、複数のトラバースチャンネルを有し、前記トラバースチャンネルは、前記セパレーター要素を第1表面から第2表面へ通過している。前記セパレーター要素は、例えば、有孔フィルム、グリット、又は、織布もしくは多孔質材料の薄膜、の形状で作られる。加えて、前記セパレーター要素は、熱可塑性高分子材料、好ましくは、フルオロカーボン樹脂で形成される。フルオロカーボン樹脂については、変成エチレン−テトラフルオロエチレン(ETFE)共重合体、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニリデン−6フッ化プロピレン(PVDF)共重合体、から選ばれる樹脂が挙げられる。
提案する例としては、図4に、本発明による燃料電池で使われることができるセパレーター要素2の断面図を示す。前記セパレーター要素は、グリット状に形成され、対向する第1及び第2の表面2a及び2bと、複数のトラバースチャンネル2cと、を有し、前記トラバースチャンネル2cは、前記セパレーター要素を、第1の表面2aから第2の表面2bへ通過する。
電気的絶縁性の硬質粒子は、前記セパレーター要素のいくつかのトラバース通路の中に配置されるように構成され、組み立て後のスペーサを形成する。前記硬質粒子は、例えば、セラミックス、ガラス、又は、高分子の粒子から選ばれる。
前記固体電解質は、イオン伝導材料から形成される。例えば、前記イオン伝導材料は、アニオン、又は、カチオンを伝導する。前記固体電解質は、前記セパレーター要素の前記チャンネルと、燃料電池中の前記集電極の前記通路と、が、一体となった部分を占める。前記固体電解質を形成する材料は、例えば、ナフィオン(登録商標)といったペルフルオロナイト高分子である。
図5から9は、本発明によるマイクロ燃料電池の特有な実施形態の工程を示したものである。
従って、図5に概略的に示されるように、硬質粒子3は、図4で示されるセパレーター要素2のいくつかのトラバースチャンネル2cに導入される。さらに、2つの集電極4及び5は、それぞれ、金、又は、銅で作られた金属グリットの形状であり、図1及び2に示され、セパレーター要素2の上に組み立てられる。集電極4及び5は、それぞれカソード側集電極及びアノード側集電極であり、且つ、セパレーター要素2は、例えば、ETFEによって作られるグリットの形状である。従って、各集電極4もしくは5は、第1表面4aもしくは5aと、第2表面4bもしくは5bと、を有し、トラバース通路4cもしくは5cを有する。前記トラバース通路は、前記集電極を第1表面4aもしくは5aから、第2表面4bもしくは5bへ通過する。図6中において、セパレーター要素2の第1表面2aは、カソード側集電極4の第1表面4aと接し、同時に、セパレーター要素2の第2表面2bは、アノード側集電極5の第1表面5aと接する。前記2つの集電極4及び5の組み立ては、圧力をかけることによって行われ、より詳しくは、セパレーター要素2を形成する前記グリット上に、集電極4及び5を形成する2つの前記グリットを熱ラミネートすることによって行われる。
図6に示されるように、圧力をかけている間に、セパレーター要素2は変形し、セパレーター要素2の中で集電極4及び5がはめ込まれ、固定される。セパレーター要素2のいくつかのトラバースチャンネル2cの中の前記硬質粒子3の存在は、セパレーター要素2が強く圧縮されることを防ぐこととなる。従って、前記セパレーター要素2の膜厚は、組み立て工程の後は、好ましくは、硬質粒子3の大きさに対応し、さらに詳細には、前記粒子が球状である場合は、前記粒子の直径に対応する。
さらに、図7に示されるように、組み立て工程は、チャンネル2cと、通路4c及び4cと、が、固体電解質6によって満たされる工程の後に行われる。固体電解質6によって満たされた多くのトラバースチャンネル2cにおいては、集電極4及び5は、好ましくは、上述のように、形成され、及び/又は、配置され、それにより、各トラバースチャンネル2cの開口部が、少なくとも部分的に空いているようになる。前記セパレーター要素のトラバースチャンネル2cの幅は、例えば、集電極4及び5の各トラバース通路4c及び5cの幅よりもいくらか小さくなるように選択される。集電極4及び5が、同じ形状である時には、例えば、2つの同質の金属グリットの形状である時には、前記2つの集電極4及び5の組み立ては、1つの集電極の前記トラバース通路が、前記他の集電極のトラバース通路に対して、オフセットがあるようになる。
充填工程は、図7に示される構造物に、前記固体電解質の前躯体材料を、満たす(impregnating)ことで行われる。例えば、前記構造物は、セパレーター要素2と、硬質粒子3と、2つの集電極4及び5と、で形成される。前記前躯体材料は、好ましくは、液体又はペースト状に形成され、且つ、好ましくは、セパレーター要素2のトラバースチャンネル2cと、集電極4及び5の通路4c及び5cと、が一体となった部分の全体を占める。前記前躯体材料は、架橋し、固体電解質6を形成する。
前記充填工程は、また、図7に示されるような前記構造物を、少なくとも1つの溶媒と、前記電解質と、を含む溶液に浸す(immersing)ことと、前記溶媒を蒸発させることと、によって行われる。このように、水素イオン伝導電解質の場合には、図7に示される前記構造物を、例えば、ナフィオンを20%含む溶液に浸す。前記1つの、もしくは、複数の溶媒を、蒸発させることにより乾燥することで、前記電解質を、固体の形状とすることができる。
このような場合、図7に示されるように、固体電解質6は、前記構造物の全体を包む。従って、より詳しくは、固体電解質6は、集電極4及び5の第2表面4b及び5bをカバーする。図8に示されるように、平坦化工程は、集電極4及び5の第2表面4b及び5bを研磨にすることで行われる。支持体の上に前記構造物を固定し、前記2つの第2表面4b及び5bを機械研磨することで行われる。この平坦化工程は、第2表面4b及び5bを研磨し、且つ、それぞれ、トラバース通路4c及び5cを含む固体電解質6の自由表面6a及び6bを、第2表面4b及び5bと同じ高さに配置することができる。
図9に示されるように、好ましくは、多孔質カソード7と、アノード8と、は、それぞれカソード側集電極4の第2表面4b上と、アノード側集電極5の第2表面5b上と、に配置される。各電極7もしくは8は、集電極4及び5の第2表面4b及び5bと接するだけでなく、固体電解質6の表面6a及び6bにも接する。各電極7もしくは8は、例えば、対応する前記集電極の前記第2表面上に組み立てられる。例えば、白金などの触媒を含むカーボンインクをスプレーすることによって、前記組立は、行われる。さらに、この組立工程は、このように、各集電極4もしくは5は、側面空間4dもしくは5dを有し、前記側面空間は、各集電極の第2表面4bもしくは5bの上にあり、対応する電極7もしくは8によってカバーされていない。側面空間4d及び5dは、電気的接続、又は、接点接続として動作するように設計される。前記アセンブリは、ケーシングの中に配置され、前記ケーシングは、前記アノードによって供給される区画と、前記カソードによって供給される区画と、を供える。
前記燃料電池内の前記セパレーター要素の存在は、前記電解質を機械的に保護することを確保しつつ、前記集電極を電気的に絶縁する。前記セパレーター要素の膜厚は、好ましくは、10μmから200μmの間である。この薄い膜厚は、特に、前記電池が動作している間のオーム抵抗を減らし、これによって、前記燃料電池のパフォーマンスを改善することができる。加えて、前記固体電解質が、前記セパレーター要素の前記チャンネルの中と、前記集電極の前記通路の中と、に設置されることは、前記集電極を前記固体電解質と一体化することと、自立電解膜(self-supported electrolytic membrane)を得ることと、を可能にする。例えば、前記膜とは、内部支持体を必要としない膜である。
前記セパレーター要素が、熱可塑性高分子材料によって形成されることは、前記セパレーター要素がフレキシブルであることとなる。それにより、その後の組立の際に、前記集電極に確実に接着されることを可能にする。最終的には、前記硬質粒子によって形成され、且つ、前記セパレーター要素のトラバースチャンネルの中に配置される、スペーサの存在は、前記集電極を前記セパレーター要素の上に組立てる際に、熱可塑性高分子材料によって形成された前記セパレーター要素の圧縮を、限定することとなる。
本発明による燃料電池は、シンプル、且つ、簡単に作成することができるという利点を示す。前記セパレーター要素の存在は、前記集電極の電気的絶縁を確保することを可能にする。さらに、前記燃料電池は、全てのサイズのものに適用可能である構造であり、且つ、前記電極と集電極の間の接続部を確実に接続した状態に保つ。従って、前記燃料電池のパフォーマンスは高くなり、前記燃料電池の信頼性を高く、且つ、前記燃料電池全体の大きさを減らすことができる。前記固体電解質は、実際には、かさ高い内部支持体によって支持することは必要なく、非常に薄い膜厚を可能にする。さらに、前記製造方法は、非常にシンプルであり、簡単に使用することができる。
Claims (15)
- 燃料電池であって、少なくとも、
− アノード側集電極(5)とカソード側集電極(4)とであって、前記アノード側集電極(5)及び前記カソード側集電極(4)のそれぞれは、少なくとも1つのトラバース通路(4c、5c)を備え、前記トラバース通路は前記アノード側集電極(5)及び前記カソード側集電極(4)を前記アノード側集電極(5)及び前記カソード側集電極(4)の第1表面(4a、5a)から第2表面(4b、5b)へ通過している、アノード側集電極(5)とカソード側集電極(4)と、
− 前記アノード側集電極(5)と前記カソード側集電極(4)との間に配置された電気的絶縁セパレーター要素(2)であって、第1の面(2a)と、前記第1の面(2a)と向かい合う第2の面(2b)とを備え、前記第1の面及び前記第2の面(2a、2b)は、前記アノード側集電極(5)及び前記カソード側集電極(4)の前記第1表面(4a、5a)にそれぞれ接しており、前記セパレーター要素を前記第1の面(2a)から前記第2の面(2b)へ通過する複数のトラバースチャンネル(2c) を備える電気的絶縁セパレーター要素(2)と、
− イオン伝導固体電解質(6)であって、前記アノード側集電極(5)及び前記カソード側集電極(4)と接し、且つ、前記セパレーター要素(2)の前記チャンネル(2c)と、前記アノード側集電極(5)及び前記カソード側集電極(4)の前記通路(4c、5c)と、が一体となった部分を占める、イオン伝導固体電解質(6)と、
を備え、
前記セパレーター要素(2)は、熱可塑性高分子材料によって形成され、
電気的絶縁性の硬質粒子(3)によって形成され、且つ、前記セパレーター要素(2)の前記トラバースチャンネル(2c)内に配置されたスペーサが、前記セパレーター要素の上で前記アノード側集電極(5)及び前記カソード側集電極(4)が圧縮された後の前記セパレーター要素(2)の厚みを決定し、
前記アノード側集電極及び前記カソード側集電極は、前記セパレーター要素の上で前記アノード側集電極(5)及び前記カソード側集電極(4)が圧縮された後に前記電気的絶縁セパレーター要素(2)にはめ込まれ、且つ、固定されており、
前記電気的絶縁性の硬質粒子(3)は前記セパレーター要素(2)に比べて硬い、
ことを特徴とする燃料電池。 - 請求項1に記載の燃料電池であって、前記熱可塑性高分子材料は、フルオロカーボン樹脂によって形成されることを特徴とする燃料電池。
- 請求項2に記載の燃料電池であって、前記フルオロカーボン樹脂は、変性エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン−6フッ化プロピレン共重合体、から選ばれることを特徴とする燃料電池。
- 請求項1から3の1つに記載の燃料電池であって、前記粒子(3)は、セラミック、ガラス、高分子粒子、から選ばれることを特徴とする燃料電池。
- 請求項1から4の1つに記載の燃料電池であって、前記アノード側集電極及び前記カソード側集電極(4、5)のそれぞれは、複数のトラバース通路(4c、5c)を備え、前記複数のトラバース通路は、前記アノード側集電極及び前記カソード側集電極(4、5)のそれぞれを前記第1表面(4a、5a)から前記第2表面(4b、5b)まで通過するものであることを特徴とする燃料電池。
- 請求項1から5の1つに記載の燃料電池であって、前記アノード側集電極(5)の前記第2表面(5b)の上に設置されたアノード(8)と、前記カソード側集電極(4)の前記第2表面(4b)の上に設置されたカソード(7)と、を備え、前記アノード(8)及び前記カソード(7)は、前記固体電解質(6)と接することを特徴とする燃料電池。
- 請求項6に記載の燃料電池であって、前記アノード側集電極及び前記カソード側集電極(4、5)のそれぞれは、前記アノード側集電極及び前記カソード側集電極(4、5)のそれぞれの前記第2表面(4b、5b)の上に、カバーされていない側面空間(4d、5d)を備え、前記側面空間は、電気的接続として動作するように構成されることを特徴とする燃料電池。
- 請求項1から7の1つに記載の燃料電池であって、前記アノード側集電極及び前記カソード側集電極(4、5)のうちの少なくとも1つは、グリッド、くし形、又は、織布もしくは多孔質材料の薄膜、の形状であることを特徴とする燃料電池。
- 請求項1から8の1つに記載の燃料電池であって、前記セパレーター要素(2)は、有孔フィルム、グリッド、又は、織布もしくは多孔質材料の薄膜、の形状であることを特徴とする燃料電池。
- 請求項1から9の1つに記載された燃料電池の製造方法であって、
− 前記セパレーター要素(2)の前記トラバースチャンネル中に前記電気的絶縁性の硬質粒子(3)によって形成された前記スペーサを挿入し、
− 前記アノード側集電極及び前記カソード側集電極の前記第1表面(4a、5a)を、それぞれ、前記セパレーター要素(2)の前記第1及び第2の面(2a,2b)の上にあるように、前記アノード側集電極(5)及び前記カソード側集電極(4)を組み立て、この組み立ては、前記セパレーター要素(2)の上で前記アノード側集電極(5)及び前記カソード側集電極(4)が圧縮されることにより行われ、
− 前記固体電解質(6)によって前記チャンネル(2c)及び前記通路(4c、5c)を充填する、
ことを連続的に行うことを特徴とする方法。 - 請求項10に記載の方法であって、前記セパレーター要素(2)の前記第1及び第2の面(2a、2b)の上の前記アノード側集電極及び前記カソード側集電極(4、5)の組み立ては、熱ラミネートによって行われることを特徴とする方法。
- 請求項10又は11に記載の方法であって、前記固体電解質(6)による前記チャンネル(2c)及び前記通路(4c、5c)を充填する工程は、前記アノード側集電極(5)及び前記カソード側集電極(4)を備えた前記セパレーター要素(2)に、前記固体電解質(6)の前駆体材料を満たし、且つ、前記前駆体材料を架橋させることで、前記固体電解質(6)を得ることを特徴とする方法。
- 請求項10又は11に記載の方法であって、前記固体電解質(6)による前記チャンネル(2c)及び前記通路(4c、5c)を充填する工程は、前記アノード側集電極(5)及び前記カソード側集電極(4)を備えた前記セパレーター要素(2)を、少なくとも1つの溶媒と、前記電解質と、を含む溶液に浸すことと、前記溶媒を蒸発させることと、によって行われることを特徴とする方法。
- 請求項10から13の1つに記載された方法であって、前記チャンネル(2c)及び前記通路(4c、5c)を充填する工程の後に、前記アノード側集電極及び前記カソード側集電極の前記第2表面を研磨する平坦化工程を備えることを特徴とする方法。
- 請求項10から14の1つに記載の方法であって、前記チャンネル(2c)及び前記通路(4c、5c)を充填する工程は、対応する前記アノード側集電極(5)及び前記カソード側集電極(4)の前記第2表面(4b、5b)の上に、アノード(8)と、カソード(7)と、を組み合わせる前に行われることを特徴とする方法。
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