JP5316061B2 - 繊維拡幅装置及び高圧ガスタンク製造装置 - Google Patents
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Description
図1は、本発明の一実施例としての高圧ガスタンク製造装置の構成を示す説明図である。高圧ガスタンク製造装置500は、フィラメントワインディング(FW)法により、カーボン繊維を略円筒状の樹脂ライナー200に巻き付けて高圧ガスタンクを製造する。製造された高圧ガスタンクは、例えば、燃料電池車両において、燃料ガスである水素ガスの収容タンクとして用いられる。
図5は、第2の実施例の高圧ガスタンク製造装置の構成を示す説明図である。第2の実施例の高圧ガスタンク製造装置500aは、拡幅機構の構成において高圧ガスタンク製造装置500(図1)と異なり、他の構成は第1の実施例と同じである。
なお、上記各実施例における構成要素の中の、独立クレームでクレームされた要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
上述した各実施例では、拡幅機構100,100aにおいてカーボン繊維束f1〜f4に噴射する空気の温度は常温(例えば、25℃)であったが、これに代えて、より高温の空気を噴射することもできる。例えば、第1の実施例においては、エアコンプレッサー20の内部またはエアコンプレッサー20と拡幅ローラー10との間に電熱線を配置した加熱室を設けて、この加熱室において空気を昇温してから拡幅ローラー10の内部に供給することができる。また、例えば、拡幅ローラー10の内部に電熱線を配置し、拡幅ローラー10の内部において空気を加熱してからカーボン繊維束f1〜f4に噴射することもできる。一般に、熱硬化性樹脂は、加熱されると一旦粘度が低下してほぼ液状となり、さらに加熱を継続すると架橋反応が進行して硬化する特性を有する。したがって、高温空気を噴射することによりカーボン繊維束f1〜f4に含まれる熱硬化性樹脂を軟化させ、単繊維cf同士の張り付きや、単繊維cfの拡幅ローラー10(外殻部12),10aの表面への張り付きを、より抑えることができる。
上述した各実施例において、拡幅ローラー10,10aは、カーボン繊維束f1〜f4の搬送方向に回転自在に配置されていたが、回転せずに固定して配置することもできる。また、上述した各実施例において、拡幅ローラー10,10aを振動させる構成とすることもできる。具体的には、拡幅機構100,100aにおいて、拡幅ローラー10,10aを超音波振動させるアクチュエータを設けて、かかるアクチュエータにより拡幅ローラー10,10aを振動させることもできる。アクチュエータとしては、例えば、発振器から出力される高周波信号に応じて振動する振動子と、振動子の振動を増幅させる増幅機構と、増幅後の振動を拡幅ローラー10,10aに伝達する伝達機構とを備える構成を採用することができる。このような構成により、拡幅ローラー10,10aを振動させて、単繊維cf同士の張り付きや、単繊維cfの拡幅ローラー10,10aへの張り付きをより抑えることができる。
上述した第1の実施例では、外殻部12は、ポーラス金属で形成されていたが、これに代えて、多数の孔を設けた薄い金属板(ステンレス等の板)や金属メッシュによって形成することもできる。多数の孔を設けた薄い金属板により外殻部12を形成する場合において、孔の断面形状として円形とすることができる。また、この場合において、孔の断面形状を外殻部12の幅方向に延びた長方形とし、孔をスリット状に配置することもできる。
上述した各実施例では、カーボン繊維束f1〜f4に噴射する気体は空気であったが、これに代えて、窒素ガス等の任意の気体を用いることができる。また、カーボン繊維束f1〜f4に対して空気を噴射する方向は、押し付ける方向と反対方向(第1の実施例)及び拡幅ローラー10aに沿ってカーボン繊維束f1〜f4の搬送方向に対して垂直となる方向(第2の実施例)に限定されるものではない。例えば、拡幅ローラー10aに沿って、カーボン繊維束f1〜f4の搬送方向に対して任意の角度だけずれた方向とすることもできる。この場合においても、単繊維cf同士の張り付きや、単繊維cfの拡幅ローラー10,10aへの張り付きを抑制できる。すなわち、一般には、繊維束が押し付けられる方向とは異なる方向に沿って気体を噴射する構成を、本発明の繊維拡幅装置及び高圧ガスタンク製造装置に採用することができる。
上述した各実施例では、カーボン繊維束f1〜f4に含まれる熱硬化性樹脂は、エポキシ樹脂であったが、エポキシ樹脂に限らず任意の樹脂を採用することができる。例えば、フェノール樹脂や、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂などを用いることができる。また、カーボン繊維束f1〜f4を、熱硬化性樹脂を含まない構成とすることもできる。なお、この場合、繊維束の搬送路の途中において、熱硬化性樹脂を含侵させることもできる。また、カーボン繊維に代えて、ガラス繊維やアラミド繊維等任意の繊維を採用することもできる。これらの構成においても、本発明を適用することにより、単繊維cf同士の張り付きや、単繊維cfの拡幅ローラー10,10aへの張り付きを抑制できる。
上述した各実施例では、拡幅機構100,100aは、高圧ガスタンク製造装置500,500aの一部の機能部として構成されていたが、これに代えて、独立した装置(拡幅装置)として構成することもできる。この場合において、本発明の拡幅装置を、高圧タンク製造装置に限らず、繊維を巻きつける任意の装置に適用することもできる。例えば、車両や航空機等で用いられるプロペラシャフトやドアフレーム等に繊維を巻きつける装置に適用することもできる。
11…蓋部
12…外殻部
13…孔
15…配管
20…エアコンプレッサー
30…張力調整部
40…繊維繰り出し部
42…ガイドシャフト
50…繊維巻付部
51…基台
52…回転駆動部
53…支持板
100,100a…拡幅機構
200…樹脂ライナー
500,500a…高圧ガスタンク製造装置
cf…単繊維
B1〜B4…繊維ボビン
M1〜M4…ボビン駆動部
r1〜r10…ガイドローラー
f1〜f4…カーボン繊維束
Claims (3)
- 複数の単繊維からなる繊維束を広げる繊維拡幅装置であって、
前記繊維束と接触する接触表面を有し、前記接触表面において前記繊維束を拡げる拡幅ローラーと、
前記接触表面において、前記繊維束に対して、前記接触表面に前記繊維束が押し付けられる方向とは異なる方向に気体を噴射する噴射部と、
を備え、
前記接触表面は、前記拡幅ローラーの外部表面であり、
前記拡幅ローラーは、中空構造であり、前記拡幅ローラーの内部と前記接触表面とを連通する連通孔と、前記拡幅ローラーの内部に配置された電熱線と、を有し、
前記噴射部は、前記拡幅ローラーの内部に前記気体を送り込むことにより、前記電熱線により加熱された前記気体を前記連通孔を介して噴射し、
前記繊維束は、熱硬化性樹脂を含み、
前記連通孔から噴射される前記気体の温度は、130℃ないし180℃である、
繊維拡幅装置。 - 請求項1に記載の繊維拡幅装置において、
前記拡幅ローラーは、ポーラス金属により形成されている、繊維拡幅装置。 - 請求項1または請求項2に記載の繊維拡幅装置を備える、高圧ガスタンク製造装置。
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