JP5310587B2 - 半導体メモリおよび半導体メモリの動作方法 - Google Patents
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Description
本発明は、抵抗値に応じてデータを保持するメモリセルを有する半導体メモリに関する。
近時、MTJ(磁気トンネル接合;Magnetic Tunneling Junction)素子を用いてメモリセルを形成したスピン注入MRAM(Spin Torque Transfer Magneto-resistive RAM)等の半導体メモリが提案されている。スピン注入MRAMでは、データの書き込みだけでなくデータの読み出しもMTJ素子に電流を流すことで行われる。メモリセルへのデータの書き込みは、磁化反転が起こる閾値電流値より大きい書き込み電流をMTJ素子に流すことで行われる。メモリセルからのデータの読み出しは、閾値電流値より小さい読み出し電流をMTJ素子に流すことで、磁化反転を起こすことなく行われる。
一方、例えば、CAM(Content Addressable Memory)において、負性抵抗を用いたデータの読み出し方式が提案されている(例えば、非特許文献1参照。)。
O. Tyshchenko, et. Al, "Match Sensing Using Match-Line Stability in Content-Addressable Memories (CAM)," Journal of Solid-State Circuits, vol.43, no.9, pp1972-1981, 2008.
一般に、MTJ素子の電気的特性は、製造条件の変動等によりばらつきやすい。電気的特性のばらつきにより磁化反転が起こる閾値電流値が小さくなり、上記読み出し電流の値に近づくと、メモリセルに保持されているデータが読み出し動作中に書き換わり、半導体メモリが誤動作するおそれがある。誤動作を防止するために、読み出し電流の値は、閾値電流値のばらつきを考慮して小さい値に設定される必要がある。しかし、これにより、メモリセルからデータを読み出すときに発生する電荷量は少なくなり、読み出しマージンは小さくなる。
本発明の目的は、抵抗値に応じてデータを保持するメモリセルを有する半導体メモリの誤動作を防止し、読み出しマージンを向上することである。
本発明の一形態では、半導体メモリは、印加される電圧に対して抵抗値がヒステリシス特性を持ち抵抗値に応じてデータを保持する可変抵抗素子を有し、閾値電流を超える書き込み電流が可変抵抗素子の一方または他方の向きに流れることで抵抗値が変化してデータが書き換えられる少なくとも1つのメモリセルと、可変抵抗素子の一端に接続された読み出しノードを介して、可変抵抗素子に並列に接続された負性抵抗回路と、メモリセルからデータを読み出すときに、閾値電流の値より小さい読み出し電流に対応する初期電圧を読み出しノードに一時的に設定する電圧設定回路と、初期電圧に応じて可変抵抗素子および負性抵抗回路に流れる電流により変化する読み出しノードの読み出し電圧に基づいて、メモリセルに保持されているデータの論理を判定する読み出し回路とを有し、電圧設定回路は、読み出し電圧がヒステリシス特性のループの変化の向きと逆向きに変化するように初期電圧を設定する。
読み出しノードの読み出し電圧がヒステリシス特性のループの変化の向きと逆向きに変化するように初期電圧を設定することで、読み出し電圧の変化により可変抵抗素子の抵抗値が反転することを防止でき、データが書き換えられることを防止できる。この結果、半導体メモリの誤動作を防止でき、読み出しマージンを向上できる。
以下、実施形態を図面を用いて説明する。図中、太線で示す信号線は、複数本を示す。また、太線が接続されているブロックの一部は、複数の回路を有する。信号が伝達される信号線には、信号名と同じ符号を使用する。図中の二重の四角印は、外部端子を示している。外部端子は、例えば、半導体チップ上のパッド、あるいは半導体チップが収納されるパッケージのリードである。外部端子を介して供給される信号には、端子名と同じ符号を使用する。
図1は、一実施形態における半導体メモリMEMの例を示している。半導体メモリMEMは、メモリセルMC、負性抵抗回路NRC、電圧設定回路SLCNTおよび読み出し回路SACを有している。メモリセルMCは、両端に印加される電圧に対して抵抗値がヒステリシス特性を持ち、抵抗値に応じてデータを保持する可変抵抗素子RMTJを有している。メモリセルMCは、閾値電流を超える書き込み電流が可変抵抗素子RMTJの一方または他方の向きに流れることで抵抗値が変化してデータが書き換えられる。例えば、可変抵抗素子RMTJは、書き込み動作により高抵抗または低抵抗に設定される。
負性抵抗回路NRCの負性抵抗RNRCは、可変抵抗素子RMTJの一端に接続された読み出しノードVMTJを介して、可変抵抗素子RMTJに並列に接続されている。例えば、負性抵抗RNRCの抵抗値の絶対値は、可変抵抗素子RMTJの高抵抗の値と低抵抗の値の間に設定されている。
この実施形態では、メモリセルMCからデータを読み出す読み出し動作時に、電圧設定回路SLCNTは、閾値電流の値より小さい読み出し電流に対応する初期電圧VINTを読み出しノードVMTJに一時的に設定する。この際、電圧設定回路SLCNTは、読み出しノードVMTJの読み出し電圧がヒステリシス特性のループの変化の向きと逆向きに変化するように初期電圧VINTを設定する。読み出しノードVMTJに初期電圧VINTが一時的に設定された後、初期電圧VINTに応じた電流が可変抵抗素子RMJTおよび負性抵抗回路RNRCに流れ、読み出しノードVMJTの読み出し電圧は変化する。
具体的には、可変抵抗素子RMTJの抵抗値が負性抵抗RNRCの抵抗値(絶対値)より高いとき、抵抗素子RNRC、RMTJによる並列合成抵抗は、抵抗値が相対的に低い抵抗素子RNRCの振る舞いが支配的になり、負性抵抗的に動作する。これにより、読み出し電圧は増幅されて上昇する。一方、可変抵抗素子RMTJの抵抗値が負性抵抗RNRCの抵抗値(絶対値)より低いとき、並列合成抵抗は、抵抗値が低い可変抵抗素子RMTJの振る舞いが支配的になり、通常の抵抗的に動作する。これにより、読み出し電圧は減衰されて下降する。
このように、並列合成抵抗による自己増幅作用および自己減衰作用の結果、読み出しノードVMTJの読み出し電圧は、メモリセルMCに保持されているデータに応じて、初期電圧VINTに対して上昇または下降する。読み出し回路SACは、初期電圧VINTに対して上昇または下降される読み出し電圧に基づいて、メモリセルMCに保持されているデータの論理を判定する。
以上、この実施形態では、初期電圧VINTは、並列合成抵抗の動作により読み出しノードVMTJに生成される読み出し電圧がヒステリシス特性のループの変化の向きと逆向きに変化するように設定される。これにより、読み出し電圧の変化により可変抵抗素子RMTJの抵抗値が反転することを防止でき、メモリセルMCに保持されているデータが書き換えられることを防止できる。この結果、半導体メモリMEMの誤動作を防止でき、読み出しマージンを向上できる。
図2は、別の実施形態における半導体メモリMEMの例を示している。上述した実施形態で説明した要素と同一の要素については、同一の符号を付し、これ等については、詳細な説明を省略する。例えば、半導体メモリMEMは、MTJ素子がメモリセル内に形成されたスピン注入MRAMである。半導体メモリMEMは、クロック信号に非同期で動作するが、クロック信号に同期して動作してもよい。半導体メモリMEMは、パッケージに封入された半導体メモリ装置として設計されてもよく、システムLSI等に搭載されるメモリマクロ(IP)として設計されてもよい。
半導体メモリMEMは、例えば、シリコン基板上にCMOSプロセスを使用して形成されている。半導体メモリMEMは、動作制御回路OPC、ワードデコーダWDEC、コラムデコーダCDEC、電圧生成回路VGEN1、VGEN2、ビット線制御回路BLCNT、ソース線制御回路SLCNT、メモリセルアレイARY、負性抵抗回路NRC、センスアンプ回路SACおよびコラムスイッチ回路CSWCを有している。また、半導体メモリMEMは、入力信号を受ける外部端子に接続される入力バッファ回路および出力信号を出力する外部端子に接続される出力バッファ回路を有している。なお、図2では、1つのデータ端子DQに対応する回路を示している。データ端子DQが複数ビットのとき、ビット線制御回路BLCNT、ソース線制御回路SLCNT、メモリセルアレイARY、負性抵抗回路NRC、センスアンプ回路SACおよびコラムスイッチ回路CSWCは、データ端子毎に形成される。
動作制御回路OPCは、外部端子を介して供給されるコマンド信号CMDに応じて、アクセス動作(読み出し動作および書き込み動作)を実行するための制御信号(タイミング信号)を生成する。特に限定されないが、コマンド信号CMDは、スタティックRAM等と同様に、チップセレクト信号、ライトイネーブル信号、アウトプットイネーブル信号等を含む。動作制御回路OPCから出力される制御信号は、ビット線制御回路BLCNT、ソース線制御回路SLCNT、ワードデコーダWDEC、コラムデコーダCDECおよびセンスアンプ回路SAC等に供給される。
ワードデコーダWDECは、読み出し動作および書き込み動作が実行されるときに、外部端子を介して供給されるアドレス信号ADのうちロウアドレス信号に応じて、ワード線WLの1つを高レベルに活性化する。コラムデコーダCDECは、読み出し動作および書き込み動作が実行されるときに、外部端子を介して供給されるアドレス信号ADのうちコラムアドレス信号に応じて、コラム選択信号CLの1つを、例えば高レベルに活性化する。コラム選択信号CLは、コラムスイッチ回路CSWC、ビット線制御回路BLCNTおよびソース線制御回路SLCNTに供給される。なお、ビット線制御回路BLCNTおよびソース線制御回路SLCNTを動作するための専用のコラムデコーダをコラムデコーダCDECとは別に形成してもよい。
電圧生成回路VGEN1は、電源電圧VDDおよび接地電圧VSSに基づいて参照電圧VREF1を生成する。電圧生成回路VGEN2は、電源電圧VDDおよび接地電圧VSSに基づいて参照電圧VREF2を生成する。特に限定されないが、電源電圧VDDは1.2Vであり、参照電圧VREF1、VREF2は共に0.5Vである。
ビット線制御回路BLCNTは、読み出し動作および書き込み動作において、各ビット線BLを所定の電圧に設定するビット線駆動回路を有している。ビット線制御回路BLCNTは、読み出し動作中に各ビット線BLを0Vに設定する。ビット線制御回路BLCNTは、書き込み動作において、データ端子DQを介して供給される書き込みデータが論理0のときに、活性化されたコラム選択信号CLにより選択されるビット線BLを書き込み電圧VC(図9)に設定する。コラム選択信号CLにより選択されないビット線BLは、例えば0Vに設定される。ビット線制御回路BLCNTは、書き込み動作において、書き込みデータが論理1のときに、各ビット線BLを0Vに設定する。
ソース線制御回路SLCNTは、読み出し動作および書き込み動作において、各ソース線SLを所定の電圧に設定するソース線駆動回路を有している。ソース線制御回路SLCNTは、読み出し動作の開始時に、対応するメモリセルMCのMTJ素子にかかる読み出し電圧VINT(図9)を一時的に設定するために、対応するソース線SLを所定の電圧に設定する。ソース線制御回路SLCNTは、書き込み動作中に、データ端子DQを介して書き込みデータを受ける。ソース線制御回路SLCNTは、書き込み動作において、データ端子DQを介して供給される書き込みデータが論理0のときに、各ソース線SLを0Vに設定する。ソース線制御回路SLCNTは、書き込み動作において、書き込みデータが論理1のときに、活性化されたコラム選択信号CLにより選択されるソース線SLを書き込み電圧VC(図9)に設定する。コラム選択信号CLにより選択されないソース線SLは、例えば0Vに設定される。
メモリセルアレイARYは、マトリックス状に配置された複数のメモリセルMCを有している。図の横方向に並ぶメモリセルMCは、共通のワード線WLに接続されている。図の縦方向に並ぶメモリセルMCは、共通のビット線BLおよび共通のソース線SLに接続されている。この実施形態では、ロウアドレス信号に対応するワード線WLにより選択されたメモリセルMCのうち、コラムアドレス信号に対応するビット線BLに接続されたメモリセルMCに対してデータが入力または出力される。
各メモリセルMCは、MTJ素子の一端とソース線SLとの間に配置されたセル選択トランジスタTRと、他端がビット線BLに接続されたMTJ素子とを有している。すなわち、メモリセルMCは、1T1MTJタイプのメモリセルである。セル選択トランジスタTRのゲートはワード線WLに接続されている。MTJ素子に付した矢印は、矢印の先端側にフリー層FREEが配置されていることを示している。MTJ素子の例は、図3に示す。
負性抵抗回路NRCは、参照電圧VREF1および出力ノードVSL(ソース線SL)に設定される初期電圧を受けて動作する。出力ノードVSLは、半導体メモリMEMの読み出し動作時に、メモリセルMCに保持されているデータの論理に応じた読み出し電圧が生成される読み出しノードである。負性抵抗回路NRCの例は、図4に示す。センスアンプ回路SACは、各ソース線SLに接続されたセンスアンプSA(図6)を有している。センスアンプSAは、読み出し動作時にセンスアンプイネーブル信号SAEに応答して動作し、ソース線SLの電圧と参照電圧VREF2の差を増幅し、データ出力信号DOUTとして出力する。
コラムスイッチ回路CSWCは、各ソース線SLに対応するコラムスイッチを有している。コラムスイッチ回路CSWCは、読み出し動作において、活性化されたコラム選択信号CLに応じて、データが読み出されるソース線SLに対応するコラムスイッチをオンし、データが読み出されるソース線SLに対応するデータ出力信号DOUTをデータ端子DQに伝達する。
図3は、図2に示すMTJ素子の例を示している。MTJ素子は、2つの強磁性層であるフリー層FREEとピンド層PNDの間に薄い絶縁層であるトンネルバリア層TBを設けて形成されている。フリー層FREEは、磁極の向きが反転可能であり、ピンド層PNDは磁極の向きが固定されている。この実施形態では、図2に示すように、矢印の先端側に位置するフリー層FREEがビット線BLに接続され、矢印の根元側に位置するピンド層PNDがソース線SLに接続されている。フリー層FREEの磁極の向きとMTJ素子の抵抗値の関係は、図9で説明する。
図4は、図2に示す負性抵抗回路NRCの例を示している。負性抵抗回路NRCは、pMOSトランジスタP1、P2およびnMOSトランジスタN1、N2を有している。トランジスタP1は、ソースを電源線VDDに接続し、ゲートおよびドレインを互いに接続している。トランジスタP2は、ソースを電源線VDDに接続し、ゲートをトランジスタP1のゲートに接続し、ドレインを出力ノードVSL(ソース線SL)に接続している。
トランジスタN1は、ソースを接地線VSSに接続し、ゲートを参照電圧線VREF1に接続し、ドレインをトランジスタP1のドレインに接続している。トランジスタN2は、ソースを接地線VSSに接続し、ゲートを出力ノードVSLに接続し、ドレインをトランジスタP1のドレインに接続している。
図5は、図4に示す負性抵抗回路NRCの電流−電圧特性の例を示している。負性抵抗回路NRCは、参照電圧VREF1が0.4V、0.5V、0.6Vのいずれにおいても、出力ノードVSLの電圧が0.6Vを超えているときに負性抵抗として動作する。すなわち、図5に示す負性抵抗領域では、出力ノードVSLにおいて電圧が増加すると電流が減少する(抵抗値=−R)。この実施形態では、負性抵抗回路NRCを負性抵抗領域(例えば、VREF1=0.5V)で動作させることで、後述するように、半導体メモリMEMの読み出しマージンを向上する。
図6は、図2に示すセンスアンプSAの例を示している。センスアンプSAは、いわゆるカレントミラータイプであり、一対のpMOSトランジスタを有するカレントミラー部CMと、一対のnMOSトランジスタを有する差動入力部DIとを有している。差動入力部DIは、nMOSトランジスタのゲートを参照電圧線VREF2およびノードVMTJ(ソース線SL)にそれぞれ接続し、ソースを電源スイッチ回路PSWを介して接地線VSSに接続している。電源スイッチ回路PSWは、nMOSトランジスタで形成されており、ゲートでセンスアンプイネーブル信号SAENを受けている。
ゲートがノードVSL(ソース線SL)に接続されたnMOSトランジスタのドレインノードND1は、インバータを介してデータ出力信号線DOUTに接続されている。センスアンプSAは、センスアンプイネーブル信号SAENが高レベルの期間に活性化され、ノードVSL(ソース線SL)の電圧と参照電圧VREF2の差を増幅する。そして、センスアンプSAは、ノードVMTJ(ソース線SL)上のデータの論理と同じ論理を有するデータ出力信号DOUTを出力する。このように、センスアンプSAは、ノードVSL(ソース線SL)に生成される読み出し電圧に基づいて、メモリセルMCに保持されているデータの論理を判定する読み出し回路として動作する。
図7は、図2に示すメモリセルMCおよび負性抵抗回路NRCのシミュレーション用の回路の例を示している。図7に示す回路は、メモリセルMCおよび負性抵抗回路NRCをノードVSL(ソース線SL)を介して並列に接続している。すなわち、抵抗成分の等価回路では、負性抵抗回路NRCを示す抵抗素子RNRCと、MTJ素子を示す抵抗素子RMTJとがノードVSLを介して並列に接続されている(並列合成抵抗)。容量CSLは、ノードVMTJに接続されるソース線SLの負荷容量を示している。
図8は、図7に示す回路のシミュレーション波形の例を示している。特に限定されないが、この例では、MTJ素子に0V近傍の電圧が印加されるときに、抵抗素子RMTJにおける高抵抗H側の抵抗値を2.2kΩ、低抵抗L側の抵抗値を1.5kΩに設定している。例えば、MTJ素子の抵抗値が高いとき(H)、論理1がメモリセルMCに保持されている。MTJ素子の抵抗値が低いとき(L)、論理0がメモリセルMCに保持されている。負性抵抗回路NRCに供給される参照電圧VREF1を0.5Vに設定するときの負性抵抗回路NRCの抵抗値の絶対値は、例えば1.7kΩであり、低抵抗Lと高抵抗Hの中間の値になる。
シミュレーションの開始時に、ソース線SL(ノードVSL)は、0.6V(例えば、電源電圧VDDの半分の値)にプリチャージされた後、フローティング状態に維持されている。このとき、セル選択トランジスタTRのゲートに接続されたワード線WLは、まだ活性化されていないので、セル選択トランジスタTRのオフ抵抗とMTJ素子の抵抗の直列接続に0.6Vが印加される。セル選択トランジスタのオフ抵抗は、充分に大きいので、MTJ素子の両端に印加される初期電圧VINTは、負の微小電圧になる。例えば、セル選択トランジスタTRのオフ抵抗値がMTJ素子の抵抗値の10倍のとき、初期電圧VINTは−55mVになる。なお、初期電圧VINTは、MTJ素子の両端に印加される電圧VMTJの初期値であり、図8には表示していない。ソース線SL(ノードVSL)が0.6Vのときに、負性抵抗回路NRCは、負性抵抗領域で動作する。ワード線WLを活性化して、シミュレーションを開始した直後(START直後)、ノードVSLの電圧は、MTJ素子の抵抗値に応じて、増加、あるいは減少する。
MTJ素子の抵抗値が高いとき(RMTJ=H)、図7に示す抵抗素子RNRC、RMTJによる並列合成抵抗は、抵抗値が相対的に低い抵抗素子RNRCの振る舞いが支配的になり、負性抵抗的に動作する。これにより、ノードVSLの電圧は増幅され、高レベル電圧VAPまで上昇する。一方、MTJ素子の抵抗値が低いとき(RMTJ=L)、並列合成抵抗は、抵抗値が相対的に低い抵抗素子RMTJの振る舞いが支配的になり、通常の抵抗的に動作する。これにより、ノードVSLの電圧は減衰され、低レベル電圧VPまで下降する。
並列合成抵抗による自己増幅作用および自己減衰作用の結果、動作開始から1.6ns後に、ノードVSLの電圧は、参照電圧VREF2(例えば、0.5V)に対して310mVまたは240mVの差を有している。これ等の電圧差は、センスアンプ回路SACへの入力信号として十分な振幅である。
この後、ノードVSLの電圧と参照電圧VREF2との差は、センスアンプ回路SACにより差動増幅される。具体的には、メモリセルMCに論理1が保持されているとき(RMTJ=H)、センスアンプ回路SACはノードVSLの高レベル電圧VAPを増幅し、論理1を示す高レベルを出力する。メモリセルMCに論理0が保持されているとき(RMTJ=L)、センスアンプ回路SACはノードVSLの低レベル電圧VPを増幅し、論理0を示す低レベルを出力する。これにより、メモリセルMCに保持されているデータを読み出すことが可能になる。
図9は、図2に示す半導体メモリの動作時のMTJ素子の状態の例を示している。図9において、フリー層FREEおよびピンド層PNDに示す横向きの矢印は、磁極の向きを示している。フリー層FREEとピンド層PNDの磁極の向きが同じとき、MTJ素子の抵抗値は低く、メモリセルMCは論理0を保持している状態である(図9(a、c))。フリー層FREEとピンド層PNDの磁極の向きが逆のとき、MTJ素子の抵抗値は高く、メモリセルMCは論理1を保持している状態である(図9(b、d))。
読み出し動作では、フリー層FREEの電圧VFREEが0V(VSS)に設定され、ピンド層PNDの電圧VPNDがプリチャージ電圧(例えば、電源電圧VDDの半分の値)に設定される。MTJ素子には、初期電圧VINTが印加される。プリチャージ電圧は、負性抵抗回路NRCが負性抵抗領域で動作するための電圧である。読み出し動作では、ピンド層PNDからフリー層FREEに向けてMTJ素子内に電流IMTJが流れる。この電流IMTJの値は、閾値電流値より小さいため磁化反転は起こらない。すなわち、メモリセルMCに保持されているデータの論理が、読み出し動作により反転することはない。
論理0の書き込み動作では、フリー層FREEの電圧VFREEが書き込み電圧VCに設定され、ピンド層PNDの電圧VPNDが0Vに設定される。例えば、書き込み電圧VCは、電源電圧VDDより低い値に設定される。このとき、フリー層FREEからピンド層PNDに向けて閾値電流値以上の書き込み電流IMTJが流れ、磁化反転が起こる。具体的には、電子がピンド層PNDからフリー層FREEに流れ、ピンド層PNDの磁極と同じ向きにスピン編極した電子がフリー層FREEに流れる。これにより、フリー層FREEの磁極の向きは、ピンド層PNDの磁極の向きと揃い、MTJ素子の抵抗値RMTJは低くなる。すなわち、メモリセルMCに保持されるデータは、論理0に書き換えられる。
論理1の書き込み動作では、フリー層FREEの電圧VFREEが0Vに設定され、ピンド層PNDの電圧VPNDが書き込み電圧VCに設定される。このとき、ピンド層PNDからフリー層FREEに向けて閾値電流値以上の書き込み電流IMTJが流れ、磁化反転が起こる。具体的には、電子がフリー層FREE側からピンド層PNDへと流れ、ピンド層PNDの磁極の向きと逆向きにスピン編極した電子が反射されてフリー層FREEに戻る。これにより、フリー層FREEの磁極の向きは、ピンド層PNDの磁極の向きと逆になり、MTJ素子の抵抗値RMTJは高くなる。すなわち、メモリセルMCに保持されるデータは、論理1に書き換えられる。
なお、読み出し動作において、初期電圧VINTは、フリー層FREEを基準としてピンド層PNDに掛かる電圧である。このとき、図11に示すように、MTJ素子に印加される初期電圧VINTの極性は負になる。論理0の書き込み動作において、フリー層FREEに印加される論理0用の書き込み電圧VCは、ピンド層PNDを基準にしてフリー層FREEに掛かる電圧である。このため、図10に示すように、MTJ素子に印加される書き込み電圧VCの極性は正になる。論理1の書き込み動作において、ピンド層PNDに印加される書き込み電圧VCは、フリー層FREEを基準にしてピンド層PNDに掛かる電圧である。このため、図10に示すように、MTJ素子に印加される論理1用の書き込み電圧VCの極性は負になる。
図10は、図3に示すMTJ素子における書き込み動作時の抵抗−電圧特性の例を示している。図10において太枠はMTJ素子の両端に印加される電圧に応じて変化する抵抗値のヒステリシス特性のループを示している。ヒステリシス特性のループ上での状態変化の向きは、ループ上に矢印で示すように右回りである。このように、MTJ素子の抵抗値は、印加される電圧に対して変化するヒステリシス特性を持っている。縦軸は、MTJ素子の抵抗値を示している。横軸は、ピンド層PNDを基準にするフリー層FREEの電圧(フリー層の電圧VFREE−ピンド層の電圧VPND)を示している。
図中の黒丸は、MTJ素子に論理1が書き込まれ、MTJ素子が高抵抗RAP(反平行化)に設定されていることを示している。図中の白丸は、MTJ素子に論理0が書き込まれ、MTJ素子が低抵抗RP(平行化)に設定されていることを示している。ここで、フリー層FREEの磁極の向きが、ピンド層PNDの磁極の向きと同じになる書込みを平行化と称する。フリー層FREEの磁極の向きが、ピンド層PNDの磁極の向きと逆になる書込みを反平行化と称する。
例えば、高抵抗RAP(論理1)の状態のMTJ素子に電圧値”+VC”が印加されたとき、MTJ素子の状態は、経路(a)、(b)、(c)を通って低抵抗RP(論理0)の状態に反転する。電圧値”+VC”は、ピンド層PNDに0Vが印加され、フリー層FREEに電圧VCが印加されることを示している。同様に、低抵抗RP(論理0)の状態のMTJ素子に電圧値”−VC”が印加されたとき、MTJ素子は、経路(d)、(e)、(f)を通って高抵抗RAP(論理1)の状態に反転する。電圧値”−VC”は、ピンド層PNDに電圧VCが印加され、フリー層FREEに0Vが印加されることを示している。例えば、電圧VCは0.8V〜1.0V程度である。このように、この実施形態では、ピンド層PNDとフリー層FREEの間に電圧VC(”+VC”または”−VC”)が印加されると、磁化反転が起こる閾値電流値以上の書き込み電流がピンド層PNDとフリー層FREEの間に流れる。
なお、抵抗値が低抵抗RP(論理0)のMTJ素子に論理0の書き込み動作を行うとき、MTJ素子の状態は、経路(c)の逆向きに変化した後、経路(c)を戻り、元の抵抗値RPが維持される。抵抗値が高抵抗RAP(論理1)のMTJ素子に論理1の書き込み動作を行うとき、MTJ素子の状態は、経路(f)の逆向きに変化した後、経路(f)を戻り、元の抵抗値RAPが維持される。
図11は、図3に示すMTJ素子における読み出し動作時の抵抗−電圧特性の例を示している。図9に示すように、読み出し動作では、MTJ素子には、ピンド層PNDに初期電圧VINTが印加され、フリー層FREEに0Vが印加される。ピンド層PNDの電圧はフリー層FREEの電圧より高いため、初期電圧VINTは負の極性を示す。なお、初期電圧VINTは、閾値電流値に対応する閾値電圧”−VC”より小さい。このため、初期電圧VINTが印加されたときにMTJ素子に流れる電流は、抵抗値が反転する閾値電流値より小さい。読み出し動作では、ソース線SLにプリチャージ電圧(例えば、電源電圧VDDの半分の値)が印加され、MTJ素子に初期電圧VINTが印加された後、ソース線SLの電圧は、MTJ素子の抵抗値と負性抵抗回路NRCとの並列合成抵抗による自己増幅作用または自己減衰作用に応じて、プリチャージ電圧(例えば、電源電圧VDDの半分の値)から上昇または下降する。具体的には、以下に示すように、初期電圧VINTは、ノードVMTJの読み出し電圧がヒステリシス特性のループの変化の向きと逆向きに変化するように設定される。換言すれば、初期電圧VINTは、ヒステリシス特性のループにおいてMTJ素子の抵抗値が高抵抗RAP側に遷移する極性(この例では、負の極性)に設定される。
例えば、MTJ素子の抵抗値が高抵抗RAP(論理1)のとき、上述したように、負性抵抗回路NRCの抵抗素子RNRCの負性抵抗としての振る舞いが支配的になり、ソース線SLの電圧は電源電圧VDD(−VC)に向けて上昇する(図11(a))。MTJ素子の抵抗値が低抵抗RP(論理0)のとき、MTJ素子の抵抗素子RMTJの通常の抵抗としての振る舞いが支配的になり、ソース線SLの電圧は接地電圧VSS(0V)に向けて下降する(図11(b))。
この実施形態では、初期電圧VINTは、図11の横軸において負の極性側に設定される。換言すれば、読み出し動作の初期電圧値VINTの印加方向(極性)は、MTJ素子が反平行化(高抵抗RAP)に反転する側に設定される。これにより、MTJ素子の抵抗値が高いとき(RAP)の読み出し動作では、並列合成抵抗の自己増幅作用により、ソース線SL(ノードVMTJ)の電圧は、電源電圧VDDに向けて上昇する。このとき、MTJ素子の抵抗値RAPは、ヒステリシス特性のループの向き(図10に示す矢印(f))と逆に向けて変化する。同様に、MTJ素子の抵抗値が低いとき(RP)の読み出し動作では、並列合成抵抗の自己減衰作用により、ソース線SLの電圧は、接地電圧VSS(0V)に向けて下降する。このとき、MTJ素子の抵抗値RPは、ヒステリシス特性のループの向き(図10に示す矢印(d))と逆に向けて変化する。読み出し動作後には、MTJ素子の抵抗値は、ヒステリシス特性のループに沿って元の値(図10に示す黒丸または白丸の位置)に戻る。
このように、高抵抗RAPおよび低抵抗RPのいずれにおいても、読み出し動作時の抵抗値は、ヒステリシス特性のループの向きと逆向きに変化する。このため、読み出し動作において、初期電圧VINTが印加されたときにMTJ素子の抵抗値(高抵抗RAPまたは低抵抗RP)が反転することを防止でき、メモリセルMCに保持されているデータの論理が書き換わることを防止できる。さらに、読み出し動作において、並列合成抵抗による自己増幅作用または自己減衰作用を利用して、センスアンプSAが動作する前にソース線SLの電圧をシフトできる。この結果、初期電圧VINTの値が低く設定されるときにも、十分な読み出しマージンを確保でき、図13に示す読み出しマージンの問題を解決できる。
なお、図11の”|−R|”は、負性抵抗回路NRCの抵抗値の絶対値を示している。図8で説明したように、例えば、図7に示す抵抗素子RMTJの高抵抗値RAPを2.2kΩ、低抵抗値RPを1.5kΩに設定するとき、負性抵抗回路NRCの抵抗値は、高抵抗RAPと低抵抗RPの中間の値(例えば1.7kΩ)になるように設計される。これにより、抵抗素子RNRC、RMTJによる並列合成抵抗を、MTJ素子に論理1が保持されるときに負性抵抗的に動作させることができ、MTJ素子に論理0が保持されるときに通常の抵抗的に動作させることができる。したがって、並列合成抵抗による自己増幅作用および自己減衰作用により、センスアンプSAが増幅動作を開始する前に、ノードVSLの電圧と参照電圧VREF2とに差を発生させることができる。この結果、読み出しマージンを向上できる。
図12は、図2に示す半導体メモリMEMの読み出し動作の例を示している。まず、半導体メモリMEMは、コマンド端子CMDおよびアドレス端子ADを介して読み出しコマンドRDおよび読み出しアドレスA1を受ける(図12(a))。図2に示すソース線制御回路SLCNTは、プリチャージ期間PREに読み出しアドレスA1に対応するソース線SL(ノードVSL)を電源電圧VDDの半分の値にプリチャージする(図12(b))。ソース線SLにプリチャージ電圧が印加されると、MTJ素子には、セル選択トランジスタのオフ抵抗との直列接続で分圧された初期電圧VINTが印加される。プリチャージ期間PREは、ワード線WLが活性化される前に終了する。プリチャージ期間PREの後、ソース線SL(ノードVSL)は、フローティング状態(電源電圧VDDの半分の値にプリチャージされた状態)を維持される。なお、ソース線制御回路SLCNTは、読み出しアドレスA1に対応しない他のソース線SLを0Vに維持する。
ビット線制御回路BLCNTは、読み出し動作中、ビット線BLの電圧を0Vに設定する(図12(c))。ワードデコーダWDECは、読み出しアドレスA1に対応するワード線WLを高レベルに活性化する(図12(d))。ワードデコーダWDECは、読み出しアドレスA1に対応しない他のワード線WLを低レベルに維持する。
ワード線WLの活性化に応答して、データを読み出すメモリセルMCのMTJ素子はソース線SLに接続される。このように、図2に示すソース線制御回路SLCNT、ビット線制御回路BLCNTおよびワードデコーダWDECは、閾値電流値より小さい読み出し電流に対応する初期電圧VINTをMTJ素子の両端(図7に示す読み出しノードVMTJ)に一時的に設定する電圧設定回路として動作する。
この後、図8で説明したように、並列合成抵抗による自己増幅作用および自己減衰作用が起こり、ソース線SL(ノードVSL)の電圧が変化する。具体的には、ソース線SLの電圧は、MTJ素子の抵抗値が高いときに上昇し(図12(e))、MTJ素子の抵抗値が低いときに下降する(図12(f))。
次に、動作制御回路OPCは、センスアンプSAを動作するために、センスアンプイネーブル信号SAENを高レベルに活性化する(図12(g))。センスアンプSAは、ソース線SLの電圧と参照電圧VREF2との差を差動増幅し、ソース線SLの電圧に対応する論理と逆の論理を示す電圧レベルをノードND1に生成する(図12(h))。そして、センスアンプSAは、ノードND1の電圧レベルを反転してデータ出力信号DOUT(読み出しデータD1)として出力する(図12(i))。この後、コラムスイッチ回路CSWCは、アドレス信号ADに応じて、読み出しデータD1が伝達されるデータ出力信号線DOUTを選択する。コラムスイッチ回路CSWCからデータ端子DQ側に伝達される読み出しデータD1は、データラッチ等にラッチされ、データ端子DQから半導体メモリMEMの外部に出力される(図12(j))。ラッチされた読み出しデータは、読み出しコマンドRDが半導体メモリMEMに供給されている間保持される。
読み出しコマンドRDの供給から所定時間後に、ソース線制御回路SLCNTは、ソース線SLを0Vに設定する(図12(k))。これにより、MTJ素子の両端は0Vに設定され、ノードND1は高レベル(VDD)に設定される(図12(l))。この後、センスアンプイネーブル信号SAENが非活性化され、センスアンプSAは動作を停止する(図12(m))。ワードデコーダWDECは、ソース線SLが0Vに設定された後に、MTJ素子とソース線SLとの接続を解除するためにワード線WLを低レベルに非活性化する(図12(n))。そして、読み出しコマンドRDおよび読み出しアドレスA1の半導体メモリMEMへの供給が停止され、読み出し動作が完了する(図12(o))。なお、半導体メモリMEMは、読み出しコマンドRDの供給停止に伴い読み出しデータD1の出力を停止する(図12(p))。
図13は、負性抵抗回路NRCを持たない半導体メモリにおける読み出し動作時の抵抗−電流特性の例を示している。図13において太枠はMTJ素子に流れる電流IMTJに応じて変化する抵抗値のヒステリシス特性のループを示している。図13の電流値”+IC”、”−IC”は、図11の電圧値”+VC”、”−VC”にそれぞれ対応しており、ピンド層PNDとフリー層FREEの間に磁化反転が起こる閾値電流値である。
負性抵抗回路NRCを持たない半導体メモリMEMでは、読み出し電流IREADをMTJ素子に流し、ソース線SL(ノードVSL)に生成される読み出し電圧をセンスアンプSAで増幅することで、メモリセルMCに保持されているデータが読み出される。図13では、読み出し電流IREADに応じて生成される読み出し電圧をセンスアンプSAによって直接増幅する。このため、読み出しマージンを向上するためには、読み出し電流IREADの値を大きくして読み出し電圧を高くする必要がある。したがって、図13に示す読み出し電流IREADに対応してMTJ素子の両端(図7に示すノードVMTJ)に生成される読み出し電圧は、図11に示す初期電圧VINTより高くなる。
一方、ヒステリシス特性のループで表される抵抗−電流特性は、図13に破線枠で示すように、製造されたMTJ素子によりばらつきがある。例えば、特性のばらつきにより、閾値電流”−IC”の値が読み出し電流IREADの値より小さくなると、読み出し動作によりMTJ素子の抵抗値は高抵抗RAP側に反転し、メモリセルMCに保持されているデータは破壊される。すなわち、読み出しマージンは、MTJ素子の特性のばらつきにより小さくなる。
あるいは、読み出し電流IREADがノイズ等により一時的に増加し、閾値電流”−IC”を超えると、MTJ素子の抵抗値は高抵抗RAP側に反転し、メモリセルMCに保持されているデータは破壊される。ノイズ等によるデータの破壊を防止するためには、読み出し電流IREADの値を下げる必要がある。しかし、読み出し電流IREADの値を下げると、読み出し電圧の値も小さくなり、データをセンスアンプSAで増幅し難くなる。すなわち、読み出しマージンは小さくなる。このように、負性抵抗回路NRCを持たない半導体メモリMEMでは、読み出しマージンを確保することは難しい。特に、1.2V等の低電圧で動作する半導体メモリMEMの読み出しマージンを確保することは難しい。
以上、この実施形態においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、初期電圧VINTは、ヒステリシス特性のループにおいてMTJ素子の抵抗値が高抵抗RAP側に遷移する負の極性に設定される。これにより、読み出し電圧の変化によりMTJ素子の抵抗値が反転することを防止でき、メモリセルMCに保持されているデータが書き換えられることを防止できる。この結果、半導体メモリMEMの誤動作を防止でき、読み出しマージンを向上できる。
負性抵抗回路NRCの抵抗値(絶対値)は、論理1を保持するMTJ素子の抵抗値RAPと論理0を保持するMTJ素子の抵抗値RPの間に設定される。これにより、抵抗素子RNRC、RMTJによる並列合成抵抗を、MTJ素子に保持される論理に応じて負性抵抗的または通常の抵抗的に動作させることができる。この結果、センスアンプSAが増幅動作を開始する前に、ノードVMTJの電圧と参照電圧VREF2とに差を発生させることができ、読み出しマージンをさらに向上できる。
負性抵抗回路NRCは、ソース線SLに接続された複数のメモリセルMCに共通に配置され、これ等メモリセルMCの読み出し動作で共通に使用される。これにより、負性抵抗回路NRCの数を減らすことができ、高い読み出しマージンを有する半導体メモリMEMのチップサイズを小さくできる。
図14は、別の実施形態における半導体メモリの例を示している。図2と同じ要素については、詳細な説明は省略する。この実施形態では、メモリセルMCおよび動作制御回路OPCが図2と相違している。その他の構成は、図2と同じである。すなわち、半導体メモリMEMは、MTJ(磁気トンネル接合)素子がメモリセル内に形成されたスピン注入MRAMである。半導体メモリMEMは、クロック信号に非同期で動作するが、クロック信号に同期して動作してもよい。半導体メモリMEMは、パッケージに封入された半導体メモリ装置として設計されてもよく、システムLSI等に搭載されるメモリマクロ(IP)として設計されてもよい。
メモリセルMCは、MTJ素子のフリー層FREEがセル選択トランジスタTRを介してソース線SLに接続され、ピンド層PNDがビット線BLに接続されている。すなわち、図14において、MTJ素子の矢印の向きは、図2と逆になっている。メモリセルMCのその他の構成は、図2と同じである。
動作制御回路OPCは、読み出し動作において、センスアンプSAの増幅動作を停止するためのセンスアンプイネーブル信号SAENの非活性化タイミングを図2に比べて早くしている。動作制御回路OPCのその他の制御信号のタイミングは、図2と同じである。
図15は、図14に示す半導体メモリの動作時のMTJ素子の状態の例を示している。図9と同じ状態のものについては、詳細な説明は省略する。この実施形態では、MTJ素子のフリー層FREEがソース線SLに接続され、ピンド層PNDがビット線BLに接続されている。このため、フリー層FREEとピンド層PNDの配置が図9と逆になっている。
読み出し動作では、図9と同様に、ピンド層PNDの電圧VPNDが0V(VSS)に設定され、フリー層FREEの電圧VFREEがプリチャージ電圧に設定される。MTJ素子には、セル選択トランジスタのオフ抵抗との直列接続で分圧された初期電圧VINTが印加される。但し、フリー層FREEとピンド層PNDの配置が図9と逆のため、電流IMTJは、読み出し動作中にフリー層FREEからピンド層PNDに向けてMTJ素子内に流れる。初期電圧VINTに対応する電流IMTJの値は、閾値電流値より小さいため磁化反転は起こらない。すなわち、メモリセルMCに保持されているデータの論理が、読み出し動作により反転することはない。
書き込み動作では、フリー層FREEとピンド層PNDの配置が逆になっているため、フリー層FREEの電圧VFREEとピンド層PNDの電圧VPNDが図9と逆になる。書き込み動作のその他の状態は、図9と同じである。
図16は、図14に示すMTJ素子における読み出し動作時の抵抗−電圧特性の例を示している。図11と同じ動作については、詳細な説明は省略する。この実施形態では、図15に示すように、読み出し動作時のピンド層PNDの電圧はフリー層FREEの電圧より低い。このため、初期電圧VINTは正の極性を示す。初期電圧VINTは、図15に示すように、読み出し動作の開始時にフリー層FREE層に印加される電圧である。
読み出し動作では、図8に示すように、ソース線SLの電圧は、MTJ素子の抵抗値と負性抵抗回路NRCとの並列合成抵抗による自己増幅作用または自己減衰作用に応じて、プリチャージ電圧(例えば、電源電圧VDDの半分の値)から上昇または下降する。
例えば、MTJ素子の抵抗値が高抵抗RAPのとき(論理1を保持)、上述したように、負性抵抗回路NRCの抵抗素子RNRCの負性抵抗としての振る舞いが支配的になり、ソース線SLの電圧は電源電圧VDD(+VC)に向けて上昇する(図16(a))。MTJ素子の抵抗値が低抵抗RPのとき(論理0を保持)、MTJ素子の抵抗素子RMTJの通常の抵抗としての振る舞いが支配的になり、ソース線SLの電圧は接地電圧VSS(0V)に向けて下降する(図16(b))。
ここで、図11との違いは、論理1を読み出すときに、抵抗値がヒステリシス特性のループの向きと同じ方向に変化することである。このため、並列合成抵抗の自己増幅作用が続くと、ソース線SLの電圧が電圧値+VCに到達し、MTJ素子の抵抗値が高抵抗RAPから低抵抗RPに反転するおそれがある。すなわち、メモリセルMCに保持されているデータが破壊するおそれがある。これを防止するために、この実施形態では、論理1(高抵抗RAP)を記憶するメモリセルMCからデータを読み出すときに、ソース線SLの電圧が電圧値+VCに到達する前にセンスアンプSAの動作を停止する(図16(c))。これにより、上述した実施形態と同様に、読み出しマージンを向上できる。
センスアンプSAの動作を停止するためには、読み出し動作時に図14に示す全てのソース線SLの電圧をモニタし、ソース線SLのいずれかが、所定の電圧まで上昇したときにセンスアンプイネーブル信号SAENを非活性化すればよい。ここで、所定の電圧は、初期電圧VINTより高く、電圧値+VCより低い値である。以上、この実施形態においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
図17は、上述した半導体メモリMEMが搭載されるシステムSYSの例を示している。システムSYS(ユーザシステム)は、例えば、携帯機器等のマイクロコンピュータシステムの少なくとも一部を構成する。システムSYSは、シリコン基板上に複数のマクロが集積されたシステムオンチップSoCを有している。あるいは、システムSYSは、パッケージ基板上に複数のチップが積層されたマルチチップパッケージMCPを有している。あるいは、システムSYSは、リードフレーム等のパッケージ基板上に複数のチップが搭載されたシステムインパッケージSiPを有している。さらに、システムSYSは、チップオンチップCoCあるいはパッケージオンパッケージPoPの形態で構成されてもよい。
例えば、SoCは、CPU(コントローラ)と、上述した実施形態の半導体メモリMEMのいずれかと、周辺回路I/Oとを有している。CPU、半導体メモリMEMおよび周辺回路I/Oは、システムバスSBUSにより互いに接続されている。CPUは、半導体メモリMEMのアクセスを制御するメモリコントローラの機能を有している。あるいは、CPUと半導体メモリMEMの間にメモリコントローラを配置してもよい。
CPUは、半導体メモリMEMおよび周辺回路I/Oにアクセスするとともにシステム全体の動作を制御する。半導体メモリMEMは、CPUからのアクセス要求(読み出しコマンドおよび書き込みコマンド)に応じて、読み出し動作および書き込み動作を実行する。なお、システムSYSの最小構成は、メモリコントローラMCNTの機能を有するCPUと半導体メモリMEM、あるいは、メモリコントローラMCNTと半導体メモリMEMである。
なお、上述した実施形態では、可変抵抗素子としてMTJ素子をメモリセルMCに形成する例について述べた。しかし、例えば、印加される電圧に対して抵抗値がヒステリシス特性を持つ他の可変抵抗素子をメモリセルMCに形成してもよい。
以上の詳細な説明により、実施形態の特徴点および利点は明らかになるであろう。これは、特許請求の範囲がその精神および権利範囲を逸脱しない範囲で前述のような実施形態の特徴点および利点にまで及ぶことを意図するものである。また、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば、あらゆる改良および変更に容易に想到できるはずであり、発明性を有する実施形態の範囲を前述したものに限定する意図はなく、実施形態に開示された範囲に含まれる適当な改良物および均等物に拠ることも可能である。
ARY‥メモリセルアレイ;BL‥ビット線;BLCNT‥ビット線制御回路;CDEC‥コラムデコーダ;CSWC‥コラムスイッチ回路;FREE‥フリー層;I/O‥周辺回路;IREAD‥読み出し電流;MC‥メモリセル;MEM‥半導体メモリ;MTJ‥MTJ素子;NRC‥負性抵抗回路;OPC‥動作制御回路;PND‥ピンド層;SA‥センスアンプ;SAC‥センスアンプ回路;SBUS‥システムバス;SL‥ソース線;SLCNT‥ソース線制御回路;SYS‥システム;TB‥トンネルバリア層;TR‥セル選択トランジスタ;+VC、−VC‥書き込み電圧;VINT‥初期電圧;VGEN1、VGEN2‥電圧生成回路;VREF1、VREF2‥参照電圧;WDEC‥ワードデコーダ;WL‥ワード線
Claims (5)
- 印加される電圧に対して抵抗値がヒステリシス特性を持ち前記抵抗値に応じてデータを保持する可変抵抗素子を有し、閾値電流を超える書き込み電流が前記可変抵抗素子の一方または他方の向きに流れることで前記抵抗値が変化してデータが書き換えられる少なくとも1つのメモリセルと、
前記可変抵抗素子の一端に接続された読み出しノードを介して、前記可変抵抗素子に並列に接続された負性抵抗回路と、
前記メモリセルからデータを読み出すときに、前記閾値電流の値より小さい読み出し電流に対応する初期電圧を前記読み出しノードに一時的に設定する電圧設定回路と、
前記初期電圧に応じて前記可変抵抗素子および前記負性抵抗回路に流れる電流により変化する前記読み出しノードの読み出し電圧に基づいて、前記メモリセルに保持されているデータの論理を判定する読み出し回路と
を備え、
前記電圧設定回路は、前記読み出し電圧が前記ヒステリシス特性のループの変化の向きと逆向きに変化するように前記初期電圧を設定すること
を特徴とする半導体メモリ。 - 前記電圧設定回路は、前記初期電圧を、前記ヒステリシス特性のループにおいて前記可変抵抗素子の抵抗値が高抵抗側に遷移する極性に設定すること
を特徴とする請求項1記載の半導体メモリ。 - 前記負性抵抗回路の抵抗値の絶対値は、論理1を保持する前記可変抵抗素子の抵抗値と論理0を保持する前記可変抵抗素子の抵抗値の間に設定されていること
を特徴とする請求項1または請求項2記載の半導体メモリ。 - 前記読み出しノードと複数の前記メモリセルとを接続する共通のソース線と、
複数の前記メモリセルの各々に形成され、前記可変抵抗素子の前記一端を前記ソース線に接続するセル選択トランジスタと、
複数の前記メモリセルの各々の前記可変抵抗素子の他端に接続された共通のビット線と、
を備え、
前記負性抵抗回路は、前記ソース線を介して複数の前記メモリセルに共通に接続されること
を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項記載の半導体メモリ。 - 印加される電圧に対して抵抗値がヒステリシス特性を持ち前記抵抗値に応じてデータを保持する可変抵抗素子を有し、閾値電流を超える書き込み電流が前記可変抵抗素子の一方または他方の向きに流れることで前記抵抗値が変化してデータが書き換えられる少なくとも1つのメモリセルと、前記可変抵抗素子の一端に接続された読み出しノードを介して、前記可変抵抗素子に並列に接続された負性抵抗回路とを備える半導体メモリの動作方法であって、
前記メモリセルからデータを読み出すときに、前記閾値電流の値より小さい読み出し電流に対応する初期電圧を前記読み出しノードに一時的に設定し、前記初期電圧は、前記読み出し電圧が前記ヒステリシス特性のループの変化の向きと逆向きに変化するように設定され、
前記初期電圧に応じて前記可変抵抗素子および前記負性抵抗回路に流れる電流により変化する前記読み出しノードの読み出し電圧に基づいて、前記メモリセルに保持されているデータの論理を判定すること
を特徴とする半導体メモリの動作方法。
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