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JP5309439B2 - ヘッド用キャップ部材、ヘッドの維持回復装置、液滴を吐出する装置、画像形成装置 - Google Patents

ヘッド用キャップ部材、ヘッドの維持回復装置、液滴を吐出する装置、画像形成装置 Download PDF

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JP5309439B2
JP5309439B2 JP2006302173A JP2006302173A JP5309439B2 JP 5309439 B2 JP5309439 B2 JP 5309439B2 JP 2006302173 A JP2006302173 A JP 2006302173A JP 2006302173 A JP2006302173 A JP 2006302173A JP 5309439 B2 JP5309439 B2 JP 5309439B2
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Description

本発明はヘッド用キャップ部材、ヘッドの維持回復装置、液滴を吐出する装置、画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置は、液体吐出ヘッドで構成した記録ヘッドから記録紙等の被記録媒体(以下「用紙」と称するが、材質を紙に限定するものではなく、記録媒体、転写紙、転写材、被記録材などとも称される。)に、液体(記録液)の液滴であるインク滴を吐出して記録(画像形成、印写、印字、印刷なども同義語である。)を行うものである。
このように液体吐出ヘッドから液滴を吐出する装置においては、ヘッドのノズル外面に増粘あるいは乾燥したインクやほこり、ごみなどの異物が付着することによって、ノズルに目詰まりを起こしたり、ノズルの内部では気泡の発生などによりエアーダンパー現象が発生するなどして、正常な吐出ができなくなることを防止するため、ヘッドの信頼性を維持回復するための維持回復機構(装置)が不可欠である。
この維持回復機構は、ヘッドのノズル面(液滴を吐出する面)を密閉するキャップ(キャップ部材)を備えている。また、適宜、キャップ内に連通する吸引ポンプなどの吸引手段により、ノズルからヘッド内に充填されているインクを吸引する動作(ヘッド吸引又はノズル吸引)、ゴムなどの弾性部材を用いたワイパーブレードによるヘッド表面のワイピング動作、および、画像形成に寄与しないようにインクを吐出しノズル孔内部及び入り口付近にある増粘インクや混色インクを排出する空吐出動作(或いは予備吐出動作ともいう。)などを組み合わせて、液室内の気泡や増粘インク、付着したごみなどを取り除き、安定した液滴吐出を行なえる状態に保持する動作を行なうようにしている。
従来のキャップ手段としては、特許文献1に記載されているように、凹部及び吸引孔が形成されたキャップ部材と、キャップ部材とは別体に形成され、凹部を構成する壁面との間で隙間を形成して、吸引手段が連通した吸引孔が形成された凹部の面に向かって毛管力が発生するように配置された毛管力発生部材とを備え、キャップ部材内でのインクの残量を低減するようにしたものがある。
特開2002−240325号公報
また、特許文献2に記載されているように、キャップ部材の底部には排出口に向かって傾斜する少なくとも2つの傾斜面を設け、この傾斜面の水平面に対する角度と、この傾斜面を形成する部材と記録液との接触角の和が70°以上とすることで、特に高粘度の記録液のキャップ部材内での残留を低減できるようにしたものがある。
特開2005−271458号公報
上述した特許文献2にも記載されているように、インクジェット記録用記録液(インク)に要求される特性としては、高画質を達成するための色調、画像濃度、滲みなど、信頼性を達成するためのインク中の着色剤の溶解または分散安定性・保存安定性・吐出安定性など、記録画像の保存性を確保するための耐水性、耐光性など、また、高速化を達成するためのインクの速乾性などが挙げられ、これらの要求を満たすように従来から様々な試みがなされてきている。例えば、インクの着色剤としては、その発色性の良さや信頼性の高さ等の点から、当初は染料インクが主流であったが、近年に至り、記録画像に耐光性や耐水性を持たせるためにカーボンブラック等の顔料を用いたインキ組成物が使用されつつある。
そして、従来の記録液は、画像形成装置の信頼性向上のために、粘度の上昇を極力押さえる方向が検討されているが、普通紙上での高画質画像の形成を可能にするためには、高粘度の記録液を使用する必要がある。
ところが、例えば、少なくとも水に分散する着色剤、湿潤剤を含み、水分蒸発率が初期重量比30〜45%の間に急激に増粘する(粘度上昇率(mPa・s/%)が50を越える)ように処方された記録液を使用した場合、染料析出物や分散不安定となった顔料固形分などがノズルに詰まってしまうことで発生するノズル抜け(吐出不良)に関しては、顕著な改善効果が得られるが、その蒸発率−粘度特性ゆえに、従前の記録液では起こり得ないと考えられる新たな課題が明らかになっている。
すなわち、クリーニングなどの維持回復動作を行なうことなどで吸引キャップ内に付着残存した記録液が、ヘッドのノズルから水分を奪い、吐出不良を生じるという現象が顕在化してきたのである。
具体的に説明すると、維持回復機構では記録ヘッドのノズル面をキャッピングしてノズルから記録液を吸引排出させるための吸引用キャップを備えるが、長時間印刷を続けると、維持回復動作によって吸引キャップ内に排出されて残存している記録液が装置の設置環境に応じて乾燥することになり、このような状態にある吸引用キャップで記録ヘッドをキャッピングしたとき、乾燥状態にある記録液が逆にノズル内の記録液から水分を奪い、記録ヘッドのノズル内の記録液は水分を奪われることで、急激な粘度上昇を引き起こし、その結果ノズル内の記録液が増粘して目詰まりを生じ、吐出不良を引き起こすのである。
このような観点からもキャップ内に記録液が残留することを確実に防止しなければならないが、特許文献1に記載のような毛管現象を利用するキャップ部材では上述したような高粘度、粘度上昇率の高い記録液を用いた場合に対応することができないという課題があり、また、特許文献2に記載のようなキャップ部材でも未だ確実に記録液の残留を防止することができないという課題がある。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、キャップ部材内の残留液体がヘッド内の液体の水分を吸収することで生じる吐出不良を効果的に防止するキャップ部材、ヘッドの維持回復装置、液滴を吐出する装置、画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1に係るヘッド用キャップ部材は、
液体吐出ヘッドの液滴を吐出するノズルが設けられた吐出面をキャッピングするヘッド用キャップ部材において、
前記ヘッドの吐出面に当接する弾性部材からなる当接部と、
前記当接部が前記吐出面に当接した状態で前記吐出面とともに密閉された空間を形成する凹部と、
前記凹部内に設けられた吸収部材と、を有し、
前記凹部の底面には、
1つの排出口に向かって液体を案内する少なくとも2つの傾斜面が形成され、
前記2つの傾斜面の頂部には前記凹部の全周にわたって平坦面が形成され、
前記吸収部材は、前記凹部底面の前記平坦面の全周にわたって固定され
前記平坦面は、キャップ長手方向の幅が、キャップ短手方向の幅よりも狭く形成されている
構成とした。
本発明に係るヘッドの維持回復装置は、本発明に係るヘッド用キャップ部材を備えたものである。
本発明に係る液滴を吐出する装置、本発明に係る画像形成装置は、本発明に係るヘッドの維持回復装置を備えているものである。
本発明に係るヘッド用キャップ部材によれば、特に長尺のキャップ部材でも1つ排出口から均等に細長い吸収部材から液体を吸引排出させることができて、キャップ部材内での液体の残留を低減することができ、増粘した液体の残留を防止できる。
本発明に係るヘッドの維持回復装置によれば、本発明に係るキャップ部材を備えているので、キャップ部材内での液体の残留が低減するので、信頼性の高い維持回復を行うことができる。
本発明に係る液滴を吐出する装置によれば、本発明に係るヘッドの維持回復装置を備えているので、キャップ部材内での液体の残留による吐出不良の発生を防止できて安定した滴吐出を行うことができる。本発明に係る画像形成装置によれば、本発明に係るヘッドの維持回復装置を備えているので、キャップ部材内での液体の残留による吐出不良の発生を防止できて安定した滴吐出を行うことができ、安定した画像形成を行うことができる。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は本発明に係る液滴を吐出する装置である本発明に係る画像形成装置の一例を示す同画像形成装置を前方側から見た斜視説明図である。
この画像形成装置は、装置本体1と、装置本体1に装着された用紙を装填するための給紙トレイ2と、装置本体1に着脱自在に装着されて画像が記録(形成)された用紙をストックするための排紙トレイ3とを備えている。さらに、装置本体1の前面の一端部側(給排紙トレイ部の側方)には、前面から装置本体1の前方側に突き出し、上面よりも低くなったインクカートリッジを装填するためのカートリッジ装填部4を有し、このカートリッジ装填部4の上面は操作ボタンや表示器などを設ける操作/表示部5としている。
このカートリッジ装填部4には、色の異なる記録液(インク)、例えば黒(K)インク、シアン(C)インク、マゼンタ(M)インク、イエロー(Y)インクをそれぞれ収容した複数の記録液カートリッジであるインクカートリッジ10k、10c、10m、10y(色を区別しないときは「インクカートリッジ10」という。)を、装置本体1の前面側から後方側に向って挿入して装填可能とし、このカートリッジ装填部4の前面側には、インクカートリッジ10を着脱するときに開く前カバー(カートリッジカバー)6を開閉可能に設けている。
また、操作/表示部5には、各色のインクカートリッジ10k、10c、10m、10yの装着位置(配置位置)に対応する配置位置で、各色のインクカートリッジ10k、10c、10m、10yの残量がニアーエンド及びエンドになったことを表示するための各色の残量表示部11k、11c、11m、11yを配置している。さらに、この操作/表示部5には、電源ボタン12、用紙送り/印刷再開ボタン13、キャンセルボタン14も配置している。
次に、この画像形成装置の機構部について図2及び図3を参照して説明する。なお、図2は同機構部の全体構成を説明する概略構成図、図3は同機構部の要部平面説明図である。
図示しない左右の側板間に横架したガイド部材であるガイドロッド21とステー22とでキャリッジ23を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータ24によって駆動プーリ25と従動プーリ26間に架け渡したタイミングベルト27を介して図3で矢示方向(キャリッジ走査方向:主走査方向)に移動走査する。
このキャリッジ23には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色のインク滴を吐出する液滴吐出ヘッドからなる記録ヘッド31k、31c、31m、31y(区別しないときは「記録ヘッド31」という。)を複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド31を構成するインクジェットヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどを、液滴を吐出するための圧力を発生する圧力発生手段として備えたものなどを使用できる。また、インクジェットヘッドとしては、複数のノズルを並べてノズル列を複数列有し、各ノズル列から同じ色の液滴を吐出する構成であっても、異なる色の液滴を吐出する構成であってもよい。
また、キャリッジ23には、記録ヘッド31に各色のインクを供給するための各色のヘッドタンク32を搭載している。この各色のヘッドタンク32には各色のインク供給チューブを介して、カートリッジ装填部4に装着された各色のインクカートリッジ10から各色のインクが補充供給される。
一方、給紙トレイ2の用紙積載部(圧板)41上に積載した用紙42を給紙するための給送手段である給紙部として、用紙積載部41から用紙42を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ)43及び給紙コロ43に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド44を備え、この分離パッド44は給紙コロ43側に付勢されている。
そして、この給紙部から給紙された用紙42を記録ヘッド31の下方側に送り込むために、用紙42を案内するガイド部材45と、カウンタローラ46と、搬送ガイド部材47と、先端加圧コロ49を有する押さえ部材48とを備えるとともに、給送された用紙42を静電吸着して記録ヘッド31に対向する位置で搬送するための搬送手段である搬送ベルト51を備えている。
この搬送ベルト51は、無端状ベルトであり、搬送ローラ52とテンションローラ53との間に掛け渡されて、ベルト搬送方向(副走査方向)に周回するように構成している。この搬送ベルト51は、例えば、抵抗制御を行っていない純粋な厚さ40μm程度の樹脂材、例えばETFEピュア材で形成した用紙吸着面となる表層と、この表層と同材質でカーボンによる抵抗制御を行った裏層(中抵抗層、アース層)とを有している。
そして、この搬送ベルト51の表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ56を備えている。この帯電ローラ56は、搬送ベルト51の表層に接触し、搬送ベルト51の回動に従動して回転するように配置され、加圧力として軸の両端に所定の押圧力をかけている。なお、搬送ローラ52はアースローラの役目も担っており、搬送ベルト51の中抵抗層(裏層)と接触配置され接地している。
また、搬送ベルト51の裏側には、記録ヘッド31による印写領域に対応してガイド部材57を配置している。このガイド部材57は、上面が搬送ベルト51を支持する2つのローラ(搬送ローラ52とテンションローラ53)の接線よりも記録ヘッド35側に突出させることで搬送ベルト51の高精度な平面性を維持するようにしている。
この搬送ベルト51は、副走査モータ58によって駆動ベルト59及びプーリ60を介して搬送ローラ52が回転駆動されることによって図3のベルト搬送方向(副走査方向)に周回移動する。
さらに、記録ヘッド31で記録された用紙42を排紙するための排紙部として、搬送ベルト51から用紙42を分離するための分離爪61と、排紙ローラ62及び排紙コロ63とを備え、排紙ローラ62の下方に排紙トレイ3を備えている。
また、装置本体1の背面部には両面ユニット71が着脱自在に装着されている。この両面ユニット71は搬送ベルト51の逆方向回転で戻される用紙42を取り込んで反転させて再度カウンタローラ46と搬送ベルト51との間に給紙する。また、この両面ユニット71の上面は手差しトレイ72としている。
さらに、図3に示すように、キャリッジ23の走査方向一方側の非印字領域には、記録ヘッド31のノズルの状態を維持し、回復するための本発明に係るヘッドの維持回復装置としての維持回復機構81を配置している。
この維持回復機構81には、記録ヘッド31の各ノズル面をキャピングするための各キャップ部材(以下「キャップ」という。)82a〜82d(区別しないときは「キャップ82」という。)と、ノズル面をワイピングするためのブレード部材であるワイパーブレード83と、増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け84などを備えている。ここでは、キャップ82aを吸引用及び保湿用キャップ(以下「吸引用キャップ」という。)とし、他のキャップ82b〜82dは保湿用キャップとしている。
また、キャリッジ23の走査方向他方側の非印字領域には、記録中などに増粘した記録液を排出するために記録に寄与しない液滴を吐出させる空吐出を行うときの液滴を受ける空吐出受け88を配置し、この空吐出受け88には記録ヘッド31のノズル列方向に沿った開口89a〜89dを設けている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙トレイ2から用紙42が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙42はガイド45で案内され、搬送ベルト51とカウンタローラ46との間に挟まれて搬送され、更に先端を搬送ガイド37で案内されて先端加圧コロ49で搬送ベルト51に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、図示しない制御部によってACバイアス供給部から帯電ローラ56に対してプラス出力とマイナス出力とが交互に繰り返すように、つまり交番する電圧が印加され、搬送ベルト51が交番する帯電電圧パターン、すなわち、周回方向である副走査方向に、プラスとマイナスが所定の幅で帯状に交互に帯電されたものとなる。このプラス、マイナス交互に帯電した搬送ベルト51上に用紙42が給送されると、用紙42が搬送ベルト51に吸着され、搬送ベルト51の周回移動によって用紙42が副走査方向に搬送される。
そこで、キャリッジ23を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド31を駆動することにより、停止している用紙42にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙42を所定量搬送後、次の行の記録を行う。記録終了信号又は用紙42の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙42を排紙トレイ3に排紙する。
また、印字(記録)待機中にはキャリッジ23は維持回復機構81側に移動されて、キャップ82で記録ヘッド31がキャッピングされて、ノズルを湿潤状態に保つことによりインク乾燥による吐出不良を防止する。また、キャップ82で記録ヘッド31をキャッピングした状態で図示しない吸引ポンプによってノズルから記録液を吸引し(「ノズル吸引」又は「ヘッド吸引」という。)し、増粘した記録液や気泡を排出する回復動作を行う。また、記録開始前、記録途中などに記録と関係しないインクを吐出する空吐出動作を行う。これによって、記録ヘッド31の安定した吐出性能を維持する。
次に、この画像形成装置における記録ヘッドを構成する液体吐出ヘッドの一例について図4及び図5を参照して説明する。なお、図4は同ヘッドの液室長手方向に沿う断面説明図、図5は同ヘッドの液室短手方向(ノズルの並び方向)の断面説明図である。
この液体吐出ヘッドは、例えば単結晶シリコン基板を異方性エッチングして形成した流路板101と、この流路板101の下面に接合した例えばニッケル電鋳で形成した振動板102と、流路板101の上面に接合したノズル板103とを接合して積層し、これらによって液滴(インク滴)を吐出するノズル104が連通する流路であるノズル連通路105及び液室106、液室106にインクを供給するための共通液室108に連通するインク供給口109などを形成している。
また、振動板102を変形させて液室106内のインクを加圧するための圧力発生手段(アクチュエータ手段)である電気機械変換素子としての2列(図6では1列のみ図示)の積層型圧電素子121と、この圧電素子121を接合固定するベース基板122とを備えている。なお、圧電素子121の間には支柱部123を設けている。この支柱部123は圧電素子部材を分割加工することで圧電素子121と同時に形成した部分であるが、駆動電圧を印加しないので単なる支柱となる。
また、圧電素子121には図示しない駆動回路(駆動IC)に接続するためのFPCケーブル126を接続している。
そして、振動板102の周縁部をフレーム部材130に接合し、このフレーム部材130には、圧電素子121及びベース基板122などで構成されるアクチュエータユニットを収納する貫通部131及び共通液室108となる凹部、この共通液室108に外部からインクを供給するためのインク供給穴132を形成している。このフレーム部材130は、例えばエポキシ系樹脂などの熱硬化性樹脂或いはポリフェニレンサルファイトで射出成形により形成している。
ここで、流路板101は、例えば結晶面方位(110)の単結晶シリコン基板を水酸化カリウム水溶液(KOH)などのアルカリ性エッチング液を用いて異方性エッチングすることで、ノズル連通路105、液室106となる凹部や穴部を形成したものであるが、単結晶シリコン基板に限られるものではなく、その他のステンレス基板や感光性樹脂などを用いることもできる。
振動板102は、ニッケルの金属プレートから形成したもので、例えばエレクトロフォーミング法(電鋳法)で作製しているが、この他、金属板や金属と樹脂板との接合部材などを用いることもできる。この振動板102に圧電素子121及び支柱部123を接着剤接合し、更にフレーム部材130を接着剤接合している。
ノズル板103は各液室106に対応して直径10〜30μmのノズル104を形成し、流路板101に接着剤接合している。このノズル板103は、金属部材からなるノズル形成部材の表面に所要の層を介して最表面に撥水層を形成したものである。なお、このノズル板103の表面が前述したノズル面31aとなる。
圧電素子121は、圧電材料151と内部電極152とを交互に積層した積層型圧電素子(ここではPZT)である。この圧電素子121の交互に異なる端面に引き出された各内部電極152には個別電極153及び共通電極154が接続されている。なお、この実施形態では、圧電素子121の圧電方向としてd33方向の変位を用いて液室106内インクを加圧する構成としているが、圧電素子121の圧電方向としてd31方向の変位を用いて加圧液室106内インクを加圧する構成とすることもできる。また、1つの基板122に1列の圧電素子121が設けられる構造とすることもできる。
このように構成した液体吐出ヘッドヘッドにおいては、例えば圧電素子121に印加する電圧を基準電位から下げることによって圧電素子121が収縮し、振動板102が下降して液室106の容積が膨張することで、液室106内にインクが流入し、その後圧電素子121に印加する電圧を上げて圧電素子121を積層方向に伸長させ、振動板102をノズル104方向に変形させて液室106の容積/体積を収縮させることにより、液室106内の記録液が加圧され、ノズル104から記録液の滴が吐出(噴射)される。
そして、圧電素子121に印加する電圧を基準電位に戻すことによって振動板102が初期位置に復元し、液室106が膨張して負圧が発生するので、このとき、共通液室108から液室106内に記録液が充填される。そこで、ノズル104のメニスカス面の振動が減衰して安定した後、次の液滴吐出のための動作に移行する。
なお、このヘッドの駆動方法については上記の例(引き−押し打ち)に限るものではなく、駆動波形の与えた方によって引き打ちや押し打ちなどを行うこともできる。
次に、維持回復機構81の概要について図6を参照して説明する。なお、同図は同維持回復機構を一部展開した状態で示す模式的説明図である。
この維持回復機構81には、前述したように、吸引及び保湿用キャップ82aと保湿用キャップ82bを保持する保持機構を含むキャップホルダ201Aと、保湿用キャップ82cと保湿用キャップ82dを保持する保持機構を含むキャップホルダ201Bと、記録ヘッド31のノズル面31aを清浄化する(拭き取る)ための弾性体からなるブレードであるワイパーブレード83を保持するブレードホルダ203と、記録ヘッド31から印字に寄与しない液滴を吐出する空吐出動作(予備吐出動作)を行うための空吐出受け84が配置されている。
ここで、印字領域に最も近い側の吸引用及び保湿用キャップ82aには可撓性チューブ210を介して吸引手段であるチュービングポンプ(吸引ポンプ)211を接続している。したがって、記録ヘッド31の維持回復動作を行うときには、回復動作を行う記録ヘッド31をキャップ82aによってキャッピング可能な位置に選択的に移動させる。
また、これらのキャップホルダ201A、201Bの下方にはフレーム212に回転自在に支持したカム軸213を配置し、このカム軸213には、キャップホルダ201A、201Bを昇降させるためのキャップカム214A、214Bと、ブレードホルダ203を昇降させるためのワイパーカム215をそれぞれ設けている。
そして、チュービングポンプ211及びカム軸213を回転駆動するために、モータ221の回転をモータ軸221aに設けたモータギヤ222に、チュービングポンプ211のポンプ軸211aに設けたポンプギヤ223を噛み合わせ、更にこのポンプギヤ223と一体の中間ギヤ224に中間ギヤ225を介して一方向クラッチ227付きの中間ギヤ226を噛み合わせ、この中間ギヤ226と同軸の中間ギヤ228に中間ギヤ229を介してカム軸213に固定したカムギヤ230を噛み合わせている。
この維持回復機構81においては、モータ221が正転することによってモータギヤ222、中間ギヤ224、ポンプギヤ223、中間ギヤ225、226までが回転し、チュービングポンプ211の軸211aが回転することでチュービングポンプ211が作動して、吸引用キャップ82a内を吸引する(この動作を「キャップ内吸引」又は「ヘッド吸引」という。)。その他のギヤ228以降は一方向クラッチ227によって回転が遮断されるので回転(作動)しない。
また、モータ221が逆転することによって、一方向クラッチ227が連結されるので、モータ221の回転が、モータギヤ222、中間ギヤ224、ポンプギヤ223、中間ギヤ225、226、228、229を経てカムギヤ230に伝達され、カム軸213が回転する。このとき、チュービングポンプ211はポンプ軸211aの逆転では作動しない構造となっている。このカム軸213の回転によってキャップカム214A、214B及びワイパーカム215がそれぞれ所定のタイミングで上昇、下降する。
なお、記録ヘッド31のノズル面31aを清掃するときにはワイパーブレード83を上昇させた状態にして、記録ヘッド31をワイパーブレード83に相対的に移動させることによってノズル面31aをワイピングする。
次に、この維持回復機構81におけるキャップ82aを構成する本発明に係るキャップ部材の第1実施形態について図7ないし図10を参照して説明する。なお、図7は同実施形態に係るキャップ部材の正面説明図、図8は同じく正断面説明図、図9は同じく吸収部材を除いた平面説明図、図10は同キャップ部材に設けた吸収部材の説明図である。
このキャップ82aを構成するキャップ部材180は、記録ヘッド31の吐出面(ノズル面)31aに当接する当接部183を形成する弾性部材からなる当接部材181と、当接部183が吐出面31aに当接した状態で吐出面31aとともに密閉された空間を形成するための凹部184を形成する凹部形成部材182とを有し、これらを2色射出成形などで一体成形して形成している。
そして、凹部形成部材182には凹部184の周囲に平坦部185を形成し、この平坦部185に凹部184を覆うように吸収部材186を接着部材で接着して取り付け配置している。この場合、平坦部185の全周に亘って接着剤(接着部材)などによって吸収部材186を固定している。
また、凹部形成部材182の凹部184の底部には、チューブ210が接続される排出口187に向かって傾斜する2つの第1傾斜面188a及び第2傾斜面188bを形成している。この場合、第1傾斜面188aの水平面に対する傾斜角を第2傾斜面188bの水平面に対する傾斜角よりも小さくしている。そして、第1傾斜面188aの水平面に対する傾斜角と、第1傾斜面188aを形成する部材(すなわち、ここでは凹部形成部材182)とインクとの接触角の和が70°以上になるように、傾斜角及び凹部形成部材182の形成材料を選定している。
このように、キャップ部材180には凹部184を覆う吸収部材186を設けているので、キャップ部材180の当接部183を吐出面31aに当接させて密閉空間を形成し、吸引ポンプ211を作動させることによって密閉空間内が負圧になって記録ヘッド31のノズルから吸引された記録液は吸収部材186に吸収される。更に、吸収部材186に吸収された液体は、凹部184を経て排出口187から吸引チューブ210を介して図示しない廃液タンクに排出されることになる。
この場合、キャップ180は記録ヘッド31のノズル104の並び方向(ここでは用紙送り方向)に長尺な形状になるが、吸収部材186に吸収されるために1個の吸引孔(排出口187)でも均等に細長い吸収部材186から記録液を排出させることができ、結果的にキャップ82a内に記録液が残留することがなくなり、増粘記録液が残ることによる吸湿に伴って生じる吐出不良を低減することができる。
ここで、キャップ内残存記録液による吸湿作用について図21を参照して説明する。
維持回復機構81によるヘッド回復動作時には、前述したように、記録ヘッド31のノズル面31aを吸引用キャップ82aでキャッピングしてノズル104からインクを吸引排出させた後、ノズル面31a表面の汚れを排出したインクとともにワイパーブレード83によってワイピングして掻き落として清浄化する。
この回復動作によって吸引用キャップ82a内に排出されたインクは吸引ポンプ211による吸引によって排出されるものの、全てのインクを吸引用キャップ82aから除去することができず、このため、少量のインクがキャップ82a内に残存するが、このような動作を繰り返すことでキャップ82a内の残存インクは徐々に増加する。
その結果、図21(a)に示すように、吸引用キャップ82a内の残存インク500は徐々に乾燥した状態になり、同図(b)に示すように、この乾燥した残存インク500が付着している吸引用キャップ82aによって記録ヘッド31のノズル面31aをキャッピングした状態で放置すると、乾燥した残存インク500が記録ヘッド31のノズル104内にインクから水分を吸収する吸湿作用が生じて、ノズル104内のインクが吸湿されて増粘する。
このようにして記録ヘッド31のノズル104内に増粘したインクが生じると、液滴吐出時に吐出方向が曲がったり、吐出不能になったりして、印字品質の劣化を招くことになる。
そこで、この実施形態のようにキャップ部材180内に吸収部材186を配置することで、吸収部材186に記録液を一旦吸収させ、吸収部材186に吸収された記録液を吸引排出することによってキャップ部材180内での残留記録液の増加を低減することができて、残留記録液の増粘によるノズル内記録液の吸湿作用を低減することができる。
したがって、このキャップ部材を有するヘッドの維持回復機構(装置)を、液滴を吐出装置や画像形成装置に備えることによって、キャップ部材内での液体の残留による吐出不良の発生を防止できて安定した滴吐出を行うことができ、あるいは、キャップ部材内での液体の残留による吐出不良の発生を防止できて安定した滴吐出を行うことができ、安定した画像形成を行うことができる。
また、上述したようにキャップ82aは凹部形成部材182に平坦部185を設けて、この平坦部185に接着部材を介して吸収部材186を接着して固定することにより、吸収部材186と凹部形成部材182との間に隙間をつくることがないので、より均等に吸収部材186からの記録液排出が可能になる。つまり、キャップ82aの本体部分と平坦部185との間に隙間があると、吸引時の吸引圧力がその部分にかかることになり、結果的に吸収部材186に記録液を残すことになる。
この場合、吸収部材186を平坦部185の全周に亘って固定することにより、キャップ部材180から吸引を行うときに、吸収部材186の端部にて全周で固定されているので、吸収部材186の端部における空気流が発生せず、吸収部材186全体から記録液を吸引することができる。それにより、吸収部材186端部あるいは吸引口(排出口)187から離れた吸収部材186の領域においても記録液の吸引が十分に行われ、その領域に記録液が固着し堆積することを確実に防止することができる。
また、キャップ82aの長手方向の平坦部は幅D1(図9参照)が3mmを超えないように形成することが好ましい。つまり、長尺状のキャップ82aの平坦部185のうちのキャップ長手方向の両端部185a(図9参照)が位置する部分は、排出口(吸引孔)187から吸引を行うときに最も離れた位置になるため、相対的に吸引し難い部分となる。そこで、このキャップ長手方向両端部の平坦部の幅を狭くすることによって、吸収部材186で吸収している記録液の吸引を確実に行うことができ、両端部での堆積を防止することができる。したがってまた、吸収部材186を固定する平坦部185は上述したキャップ長手方向の両端部185aの幅D1をキャップ短手方向の両端部(長手方向に沿う方向)185bの幅D2よりも相対的に狭く形成することが好ましい。
また、吸収部材186の上面はキャップ内面側で当接部材181と凹部形成部材182との境界よりも上方に位置していることが好ましい。例えば図8に示すように、吸収部材186の上面は境界よりも高さHだけ上方に位置している。このように当接部材と凹部形成部材との境界が吸収部材で覆われていることにより、吸引後に境界部に残り易い記録液を効率的に吸収できるので、キャップニップ部に増粘記録液が残ることが無くなりノズル回復性を良好に維持することができる。つまり、キャップニップ部に増粘記録液が残ると、キャッピング時にその増粘記録液がノズル面に転写され、クリーニング・ワイピング時にその増粘記録液を引き伸ばして、最悪にはノズルを埋めてしまい吐出不良を引き起こすことがあるが、このような問題を解決することができる。
次に、吸収部材186の気孔径と吸収部材186が吸収した記録液の排出性について図11を参照して説明する。
後述するような顔料系インクに浸漬して気孔径の異なる吸収部材の膨潤率を調べた。ここで、膨潤率とは、浸漬前の吸収部材表面積に対するインク浸漬後の吸収部材表面積の割合と定義する。この結果を図11に示している。
この図11から分かるように、吸収部材の気孔径を大きくすることでインクを吸収したときの膨潤を抑制することができる。吸収部材が膨潤すると、気孔径が相対的に小さくなり、吸収部材にインクが残りやすくなるので、吸収部材の膨潤を抑えることが重要になる。したがって、吸収部材の気孔径を大きくして、膨潤を抑えることによって、より確実に吸収部材186から記録液を排出させることができる。本発明者らの実験によれば、後述のインクを使用した場合、吸収部材186の気孔経を300μm以上とすることによって、吸収部材186の膨潤を抑えることができることが確認された。
次に、本発明に係るキャップ部材の第2実施形態について図12を参照して説明する。なお、図12は同キャップ部材の平面説明図である。
ここでは、吸収部材186を接着する平坦部185に複数の凹部189を形成している。このように、吸収部材を固定する平坦部に凹部を形成することによって、吸収部材186を平坦部185に接着剤で固定するときに接着剤が平坦部185からはみ出して吸収部材186の吸引面積が減少することを防止できる。
次に、本発明に係るキャップ部材の第3実施形態の異なる例について図13及び図14を参照して説明する。なお、図13及び図14は同キャップ部材の平面説明図である。
ここでは、図13に示す例では、吸収部材186を接着する平坦面185の表面185cを、シボ加工を施すなどして、粗面化している。また、図14に示す例では、この平坦部185の表面に微小な凹凸面190を形成して粗面化している。
このように、凹部を囲む平坦部の表面粗さを粗くする(粗面化する)ことによって、キャップ部材に吸収部材を接着剤などにより貼り付けるときに接着面の表面積が増加して接着強度を向上することができる。
次に、本発明に係るキャップ部材の第4実施形態について図15を参照して説明する。なお、図15は同キャップ部材の平面説明図である。
ここでは、平坦部185の内周側の角部191をR形状などの曲面形状としている。つまり、凹部184の周囲に形成された平坦部185の内周側は平面形状で長方形状であって角部191がR形状である構成としたものである。
このように構成することにより、平坦部185と吸収部材186とを接着する場合、平坦部185の角部191における吸収部材186との接着面積が増加して、吸収部材の接着強度を向上することができる。また、平坦部185の角部191がR形状であることによって、キャップ部材180からの吸引時に吸引圧力が角部に集中することを避けることができ、圧力集中による吸収部材の剥離を防ぐことができる。
次に、本発明に係るキャップ部材の第5実施形態について図16ないし図19を参照して説明する。なお、図16は同キャップ部材の断面説明図、図17は同キャップ部材の第1部材の底面図、図18は同キャップ部材の第2部材の平面説明図、図19は同キャップ部材の組み立て前の状態の断面説明図である。
このキャップ部材280は、第1部材281と第2部材282とを吸収部材283を挟んで溶着などで一体化して構成している。
第1部材281は、記録ヘッド31の吐出面(ノズル面)31aに当接する弾性部材からなる当接部284が吸収部材283を固定する保持部285に一体形成され、保持部285には開口部285aが形成されている。第2部材282は、第1部材281の当接部285が吐出面31aに当接した状態で吐出面31aとともに密閉された空間を形成するための凹部286を形成する部材であり、凹部286の周囲には吸収部材283を固定する平坦部287を有し、また底部には凹部286に開口する排出口288が形成されている。
また、第1部材281の保持部285の第2部材282側の面及び第2部材282の平坦部287の表面には、それぞれ対向する位置で、全周にわたって、吸収部材283を押圧する押圧部としての凸部(リブ)291、292が形成されている。なお、リブ291、292のいずれか一方を設けてもよい。また、第2部材282のフランジ部282aの第1部材281と対向する面には第1部材281の保持部285との溶着性を向上するための微小なリブ293を形成している。
このように構成したキャップ部材280においては、図19に示すように、第2部材282の凹部286内に吸収部材283を収容し、第1部材281を第2部材282上に被せて第1部材281の保持部285と第2部材282のフランジ部282aとを合わせた状態で溶着する。この溶着は超音波溶着などで行うことができ、第2部材282のフランジ部282aに微小なリブ293を形成しているので確実に溶着することができる。
これにより、図16に示すように、第2部材282の平坦部287で周囲が支持(保持)された吸収部材283は、第1部材281のリブ291と第2部材282のリブ292との間で挟まれて押圧固定(圧接固定)される。
このように、当接部を有する第1部材と、凹部及び平坦部を有する第2部材とを有し、平坦部上に設けられた吸収部材は第1部材と第2部材との間で挟んで固定されている構成とすることにより、接着剤などを用いないでも吸収部材をキャップ部材内に固定配置することができて組み立て工程の簡略化を図ることができる。そして、吸収部材の全周にわたって吸収部材の周囲を押圧して固定することにより、前述した接着などで吸収部材の全周を固定した場合と同様の作用効果が得られる。
また、上記実施形態のように第1部材及び第2部材の少なくとも一方には吸収部材を押圧するリブ(凸部の意味)が設けられていることにより、吸収部材からの記録液の排出性が向上する。つまり、上記実施形態において、リブ291、292によって押圧されている吸収部材283に部分283aは、その吸引孔(気孔)が潰れて局所的に密度が密な状態になるので、吸収部材283に吸収された記録液が毛細管現象により密度が密の部分283aに保持されやすくなる。これにより、キャップ部材280内の排出口288から吸引を行ったとき、その部分283aから空気流が発生しにくくなるため、リブ291、292が吸収部材283の全周にわたって設けられると、吸収部材283全体から記録液を吸引排出し易くなる。
次に、本発明に係るキャップ部材の第6実施形態について図20を参照して説明する。なお、図20は同キャップ部材の組み立て前の状態の断面説明図である。
ここでは、第1部材281の保持部285の周囲全体ないし一部に第2部材282のフランジ部282aの周囲と係合する係合爪部295を設け、シール部材296を介して第1部材281の保持部285と第2部材282のフランジ部282aとを固定するようにしている。このようにすれば溶着などの工程を省くことができる。
次に、この画像形成装置で使用している記録液(ここでは「インク」という。)について説明する。
本発明に係る装置で用いるインクは、少なくとも水、着色剤、及び湿潤剤を含有してなり、浸透剤、界面活性剤、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。
ここで、インクは、25℃における表面張力が、15〜40mN/mであり、20〜35mN/mがより好ましい。表面張力15/m未満であると、液体吐出ヘッドのノズルプレート(ノズル板)に濡れすぎてインク滴の形成(粒子化)がうまくできなかったり、用紙上での滲みが顕著となり、安定したインクの吐出が得られないことがあり、40mN/mを超えると、用紙へのインク浸透が十分に起こらず、ビーディングの発生や乾燥時間の長時間化を招くことがある。
上記表面張力は、例えば、表面張力測定装置(協和界面科学株式会社製、CBVP−Z)を用い、白金プレートを使用して25℃で測定することができる。
−着色剤−
インクに含有する着色剤としては、顔料、染料、及び着色微粒子の少なくともいずれかを用いることが好ましい。
着色微粒子としては、顔料及び染料の少なくともいずれかの色材を含有させたポリマー微粒子の水分散物が好適に用いられる。
ここで、上記「色材を含有させた」とは、ポリマー微粒子中に色材を封入した状態及びポリマー微粒子の表面に色材を吸着させた状態の何れか又は双方を意味する。この場合、本発明のインクに配合される色材はすべてポリマー微粒子に封入又は吸着されている必要はなく、該色材がエマルジョン中に分散していてもよい。前記色材としては、水不溶性又は水難溶性であって、前記ポリマーによって吸着され得る色材であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
また、「水不溶性又は水難溶性」とは、20℃で水100質量部に対し色材が10質量部以上溶解しないことを意味する。また、「溶解する」とは、目視で水溶液表層又は下層に色材の分離や沈降が認められないことを意味する。
また、色材を含有させたポリマー微粒子(着色微粒子)の体積平均粒径は、インク中において0.01〜0.16μmが好ましい。
着色剤としては、例えば、水溶性染料、油溶性染料、分散染料等の染料、顔料等が挙げられる。良好な吸着性及び封入性の観点からは油溶性染料及び分散染料が好ましいが、得られる画像の耐光性からは顔料が好ましく用いられる。
なお、前記各染料は、ポリマー微粒子に効率的に含浸される観点から、有機溶剤、例えば、ケトン系溶剤に2g/リットル以上溶解することが好ましく、20〜600g/リットル溶解することがより好ましい。
水溶性染料としては、カラーインデックスにおいて酸性染料、直接性染料、塩基性染料、反応性染料、食用染料に分類される染料であり、好ましくは耐水性、及び耐光性に優れたものが用いられる。
この場合、酸性染料及び食用染料としては、例えば、C.I.アシッドイエロー 17,23,42,44,79,142;C.I.アシッドレッド 1,8,13,14,18,26,27,35,37,42,52,82,87,89,92,97,106,111,114,115,134,186,249,254,289;C.I.アシッドブルー 9,29,45,92,249;C.I.アシッドブラック 1,2,7,24,26,94;C.I.フードイエロー 3,4;C.I.フードレッド 7,9,14;C.I.フードブラック 1,2などが挙げられる。
また、直接性染料としては、例えば、C.I.ダイレクトイエロー 1,12,24,26,33,44,50,86,120,132,142,144;C.I.ダイレクトレッド 1,4,9,13,17,20,28,31,39,80,81,83,89,225,227;C.I.ダイレクトオレンジ 26,29,62,102;C.I.ダイレクトブルー 1,2,6,15,22,25,71,76,79,86,87,90,98,163,165,199,202;C.I.ダイレクトブラック 19,22,32,38,51,56,71,74,75,77,154,168,171などが挙げられる。
また、塩基性染料としては、例えば、C.I.べーシックイエロー 1,2,11,13,14,15,19,21,23,24,25,28,29,32,36,40,41,45,49,51,53,63,64,65,67,70,73,77,87,91;C.I.ベーシックレッド 2,12,13,14,15,18,22,23,24,27,29,35,36,38,39,46,49,51,52,54,59,68,69,70,73,78,82,102,104,109,112;C.I.べーシックブルー 1,3,5,7,9,21,22,26,35,41,45,47,54,62,65,66,67,69,75,77,78,89,92,93,105,117,120,122,124,129,137,141,147,155;C.I.ベーシックブラック 2,8などが挙げられる。
また、反応性染料としては、例えば、C.I.リアクティブブラック 3,4,7,11,12,17;C.I.リアクティブイエロー 1,5,11,13,14,20,21,22,25,40,47,51,55,65,67;C.I.リアクティブレッド 1,14,17,25,26,32,37,44,46,55,60,66,74,79,96,97;C.I.リアクティブブルー 1,2,7,14,15,23,32,35,38,41,63,80,95などが挙げられる。
前記顔料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無機顔料、有機顔料のいずれであってもよい。
無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、カーボンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックなどが好ましい。なお、前記カーボンブラックとしては、例えば、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法
などの公知の方法によって製造されたものが挙げられる。
また、有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、多環式顔料などがより好ましい。なお、前記アゾ顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、などが挙げられる。前記多環式顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料、などが挙げられる。前記染料キレートとしては、例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート、などが挙げられる。
顔料の色としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、黒色用のもの、カラー用のもの、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
黒色用のものとしては、例えば、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料、などが挙げられる。
カラー用のものとしては、黄色インク用では、例えば、C.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、17、23、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83(ジスアゾイエローHR)、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、128、138、150、153、などが挙げられる。
マゼンタ用では、例えば、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22(ブリリアントファーストスカーレット)、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ba))、48:2(パーマネントレッド2B (Ca))、48:3(パーマネントレッド2B(Sr))、48:4(パーマネントレッド2B(Mn))、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、92、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(ジメチルキナクリドン)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、などが挙げられる。
シアン用では、例えば、C.I.ピグメントブルー1、2、15(銅フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーG)、15:4、15:6(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、56、60、63等が挙げられる。
また、中間色としてはレッド、グリーン、ブルー用として、C.I.ピグメントレッド177、194、224、C.I.ピグメントオレンジ43、C.I.ピグメントバイオレット3,19,23,37、C.I.ピグメントグリーン7,36などが挙げられる。
顔料としては、少なくとも1種の親水基が顔料の表面に直接若しくは他の原子団を介して結合した分散剤を使用することなく安定に分散させることができる自己分散型顔料が好適に用いられる。その結果、従来のインクのように、顔料を分散させるための分散剤が不要となる。前記自己分散型顔料としては、イオン性を有するものが好ましく、アニオン性に帯電したものやカチオン性に帯電したものが好適である。
自己分散型顔料の体積平均粒径は、インク中において0.01〜0.16μmが好ましい。
また、アニオン性親水基としては、例えば、−COOM、−SOM、−POHM、−PO、−SONH、−SONHCOR(ただし、式中のMは、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表す。Rは、炭素原子数1〜12のアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基又は置換基を有してもよいナフチル基を表す)等が挙げられる。これらの中でも、−COOM、−SOMがカラー顔料表面に結合されたものを用いることが好ましい。
上記親水基中における「M」は、アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、等が挙げられる。前記有機アンモニウムとしては、例えば、モノ乃至トリメチルアンモニウム、モノ乃至トリエチルアンモニウム、モノ乃至トリメタノールアンモニウムが挙げられる。前記アニオン性に帯電したカラー顔料を得る方法としては、カラー顔料表面に−COONaを導入する方法として、例えば、カラー顔料を次亜塩素酸ソーダで酸化処理する方法、スルホン化による方法、ジアゾニウム塩を反応させる方法が挙げられる。
また、カチオン性親水基としては、例えば、第4級アンモニウム基が好ましく、下記に挙げる第4級アンモニウム基がより好ましく、これらのいずれかが顔料表面に結合されたものが色材として好適である。
Figure 0005309439
前記親水基が結合されたカチオン性の自己分散型カーボンブラックを製造する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、下記構造式で表されるN−エチルピリジル基を結合させる方法としては、カーボンブラックを3−アミノ−N−エチルピリジウムブロマイドで処理する方法などが挙げられる。
Figure 0005309439
ここで、親水基が、他の原子団を介してカーボンブラックの表面に結合されていてもよい。他の原子団としては、例えば、炭素原子数1〜12のアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基又は置換基を有してもよいナフチル基が挙げられる。上記した親水基が他の原子団を介してカーボンブラックの表面に結合する場合の具体例としては、例えば、−CCOOM(ただし、Mはアルカリ金属、第4級アンモニウムを表す)、−PhSOM(ただし、Phはフェニル基、Mはアルカリ金属、第4級アンモニウムを表す)、−C10NH+等が挙げられる。
本発明に係る記録方法で用いるインクには、顔料分散剤を用いた顔料分散液を用いることもできる。
顔料分散剤としては、前記親水性高分子化合物として、天然系では、アラビアガム、トラガンガム、グーアガム、カラヤガム、ローカストビーンガム、アラビノガラクトン、ペクチン、クインスシードデンプン等の植物性高分子、アルギン酸、カラギーナン、寒天等の海藻系高分子、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、コラーゲン等の動物系高分子、キサンテンガム、デキストラン等の微生物系高分子などが挙げられる。半合成系では、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の繊維素系高分子、デンプングリコール酸ナトリウム、デンプンリン酸エステルナトリウム等のデンプン系高分子、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等の海藻系高分子などが挙げられる。純合成系では、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル等のビニル系高分子、非架橋ポリアクリルアミド、ポリアクリル酸又はそのアルカリ金属塩、水溶性スチレンアクリル樹脂等のアクリル系樹脂、水溶性スチレンマレイン酸樹脂、水溶性ビニルナフタレンアクリル樹脂、水溶性ビニルナフタレンマレイン酸樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物のアルカリ金属塩、四級アンモニウムやアミノ基等のカチオン性官能基の塩を側鎖に有する高分子化合物、セラック等の天然高分子化合物等が挙げられる。これらの中でも、アクリル酸、メタクリル酸、スチレンアクリル酸のホモポリマーや他の親水基を有するモノマーの共重合体からなるようなカルボキシル基を導入したものが高分子分散剤として特に好ましい。
ここで、共重合体の重量平均分子量は、3,000〜50,000が好ましく、5,000〜30,000がより好ましく、7,000〜15,000が更に好ましい。
また、顔料と分散剤との混合質量比(顔料:分散剤)は、1:0.06〜1:3が好ましく、1:0.125〜1:3がより好ましい。
前記着色剤のインクにおける添加量は、6〜15質量%が好ましく、8〜12質量%がより好ましい。前記添加量が6質量%未満であると、着色力の低下により、画像濃度が低くなったり、粘度の低下によりフェザリングや滲みが悪化することがあり、15質量%を超えると、インクジェット記録装置を放置しておいた場合等に、ノズルが乾燥し易くなり、不吐出現象が発生したり、粘度が高くなりすぎることにより浸透性が低下したり、ドットが広がらないために画像濃度が低下したり、ぼそついた画像になることがある。
−湿潤剤−
湿潤剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリオール化合物、ラクタム化合物、尿素化合物及び糖類から選択される少なくとも1種が好適である。
ここで、ポリオール化合物としては、例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類、多価アルコールアリールエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上併用して使用してもよい。
多価アルコール類としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1、3−プルパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール1,3−プロパンジオール、1,5ペンタンジオール、1、6ヘキサンジオール、グリセロール、1、2、6−ヘキサントリオール、1、2、4−ブタントリオール、1、2、3−ブタントリオール、ペトリオールなどが挙げられる。
多価アルコールアルキルエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどが挙げられる。
多価アルコールアリールエーテル類としては、例えば、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテルなどが挙げられる。
含窒素複素環化合物としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン、ε−カプロラクタムなどが挙げられる。
アミド類としては、例えば、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなどが挙げられる。
アミン類としては、例えば、モノエタノ−ルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミンなどが挙げられる。
含硫黄化合物類としては、例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノールなどが挙げられる。
これらの中でも、溶解性と水分蒸発による噴射特性不良の防止に対して優れた効果が得られる点から、グリセリン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、テトラエチレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、ポリエチレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドンが好適である。
前記ラクタム化合物としては、例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、ε−カプロラクタムから選択される少なくとも1種が挙げられる。
また、尿素化合物としては、例えば、尿素、チオ尿素、エチレン尿素及び1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンから選択される少なくとも1種が挙げられる。前記尿素類のインクへの添加量は、一般的に0.5〜50質量%が好ましく、1〜20質量%がより好ましい。
また、糖類としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類及び四糖類を含む)、多糖類、又はこれらの誘導体などが挙げられる。これらの中でも、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオースが好適であり、マルチトース、ソルビトース、グルコノラクトン、マルトースが特に好ましい。
上記多糖類とは、広義の糖を意味し、α−シクロデキストリン、セルロースなど自然界に広く存在する物質を含む意味に用いることができる。
糖類の誘導体としては、糖類の還元糖(例えば、糖アルコール(ただし、一般式:HOCH(CHOH)nCHOH(ただし、nは2〜5の整数を表す)で表される)、酸化糖(例えば、アルドン酸、ウロン酸など)、アミノ酸、チオ酸などが挙げられる。これらの中でも、特に糖アルコールが好ましい。該当アルコールとしては、例えば、マルチトール、ソルビット、などが挙げられる。
また、湿潤剤のインク中における含有量は、10〜50質量%が好ましく、20〜35質量%がより好ましい。前記含有量が少なすぎると、ノズルが乾燥しやすくなり液滴の吐出不良が発生することがあり、多すぎるとインク粘度が高くなり、適正な粘度範囲を超えてしまうことがある。
−浸透剤−
前記浸透剤としては、ポリオール化合物やグリコールエーテル化合物等の水溶性有機溶剤が用いられ、特に、炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物の少なくともいずれかが好適に用いられる。
ここで、ポリオール化合物の炭素数が8未満であると、十分な浸透性が得られず、両面印刷時に記録用メディアを汚したり、記録用メディア上でのインクの広がりが不十分で画素の埋まりが悪くなるため、文字品位や画像濃度の低下が生じることがある。
炭素数8以上のポリオール化合物としては、例えば、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール(溶解度:4.2%(25℃))、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール(溶解度:2.0%(25℃))、などが好適である。
グリコールエーテル化合物としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
また、浸透剤の添加量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜10質量%がより好ましい。
−界面活性剤−
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アニオン界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、フッ素系界面活性剤などが挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、アセチレングリコール系界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどが挙げられる。
アセチレングリコール系界面活性剤としては、例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールなどが挙げられる。該アセチレングリコール系界面活性剤は、市販品として、例えば、エアープロダクツ社(米国)のサーフィノール104、82、465、485、TGなどが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。具体的には、ラウリルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、ステアリルジメチルアミンオキシド、ジヒドロキシエチルラウリルアミンオキシド、ポリオキシエチレンヤシ油アルキルジメチルアミンオキシド、ジメチルアルキル(ヤシ)ベタイン、ジメチルラウリルベタイン、などが挙げられる。
これら界面活性剤の中でも、次の一般式(I)、(II)、(III)、(IV)、(V)、及び(VI)で示される界面活性剤が好適である。
Figure 0005309439
ただし、前記一般式(I)中、R1は、アルキル基を表し、炭素数6〜14の分岐していてもよいアルキル基を表す。hは、3〜12の整数を表す。Mは、アルカリ金属イオン、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム、及びアルカノールアミンから選択されるいずれかを表す。
Figure 0005309439
ただし、前記一般式(II)中、R2は、アルキル基を表し、炭素数5〜16の分岐していてもよいアルキル基を表す。Mは、アルカリ金属イオン、第4級アンモニウム、第4級ホスホニウム、及びアルカノールアミンから選択されるいずれかを表す。
Figure 0005309439
ただし、上記一般式(III)中、R3は、炭化水素基を表し、例えば、分岐していてもよい炭素数6〜14のアルキル基を表す。kは5〜20の整数を表す。
Figure 0005309439
ただし、上記一般式(IV)中、R4は、炭化水素基を表し、例えば、炭素数6〜14のアルキル基を表す。jは、5〜20の整数を表す。
Figure 0005309439
ただし、上記一般式(V)中、Rは、炭化水素基を表し、例えば、炭素数6〜14の分岐していてもよいアルキル基を表す。L及びpは、1〜20の整数を表す。
Figure 0005309439
ただし、上記一般式(VI)中、q及びrは0〜40の整数を表す。
以下、前記構造式(I)、及び(II)の界面活性剤を具体的に遊離酸型で示す。先ず、(I)の界面活性剤としては、次の(I−1)ないし(I−6)で表わされるものを挙げることができる。
Figure 0005309439
Figure 0005309439
Figure 0005309439
Figure 0005309439
Figure 0005309439
Figure 0005309439
次に、(II)の界面活性剤としては、次の(II−1)ないし(II−4)で表わされるものを挙げることができる。
Figure 0005309439
Figure 0005309439
Figure 0005309439
Figure 0005309439
前記フッ素系界面活性剤としては、下記一般式(A)で表されるものが好適である。
Figure 0005309439
ただし、前記一般式(A)中、mは、0〜10の整数を表す。nは、1〜40の整数を表す。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物、などが挙げられる。これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少なく、近年問題視されているフッ素化合物の生体蓄積性についても低く安全性の高いものであり、特に好ましい。
ここで、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、などが挙げられる。
また、パーフルオロアルキルカルボン化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、などが挙げられる。
また、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルリン酸エステルの塩、などが挙げられる。
また、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩、などが挙げられる。
これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH4、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(いずれも旭硝子社製)、フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(いずれも住友スリーエム社製)、メガファックF−470、F1405、F−474(いずれも大日本インキ化学工業社製)、ゾニールTBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR(いずれもデュポン社製)、FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(いずれも株式会社ネオス社製)、PF−151N(オムノバ社製)などが挙げられる。これらの中でも、信頼性と発色向上に関して良好な点から、ゾニールFS−300、FSN、FSN−100、FSO(デュポン社製)が特に好ましい。
−その他の成分−
その他の成分としては、特に制限はなく、必要に応じて適宜選択することができ、例えば、樹脂エマルジョン、pH調整剤、防腐防黴剤、防錆剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、酸素吸収剤、光安定化剤、などが挙げられる。
−樹脂エマルジョン−
樹脂エマルジョンは、樹脂微粒子を連続相としての水中に分散したものであり、必要に応じて界面活性剤のような分散剤を含有しても構わない。
分散相成分としての樹脂微粒子の含有量(樹脂エマルジョン中の樹脂微粒子の含有量)は一般的には10〜70質量%が好ましい。また、前記樹脂微粒子の粒径は、特にインクジェット記録装置に使用することを考慮すると、平均粒径10〜1000nmが好ましく、20〜300nmがより好ましい。
分散相の樹脂微粒子成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリルスチレン系樹脂、アクリルシリコーン系樹脂などが挙げられ、これらの中でも、アクリルシリコーン系樹脂が特に好ましい。
樹脂エマルジョンとしては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
市販の樹脂エマルジョンとしては、例えば、マイクロジェルE−1002、E−5002(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ペイント株式会社製)、ボンコート4001(アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、ボンコート5454(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、大日本インキ化学工業株式会社製)、SAE−1014(スチレン−アクリル系樹脂エマルジョン、日本ゼオン株式会社製)、サイビノールSK−200(アクリル系樹脂エマルジョン、サイデン化学株式会社製)、プライマルAC−22、AC−61(アクリル系樹脂エマルジョン、ローム・アンド・ハース製)、ナノクリルSBCX−2821、3689(アクリルシリコーン系樹脂エマルジョン、東洋インキ製造株式会社製)、#3070(メタクリル酸メチル重合体樹脂エマルジョン、御国色素社製)などが挙げられる。
樹脂エマルジョンにおける樹脂微粒子成分の前記インクにおける添加量としては、0.1〜50質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましく、1〜10質量%が更に好ましい。前記添加量が0.1質量%未満であると、耐目詰まり性及び吐出安定性の向上効果が十分でないことがあり、50質量%を超えると、インクの保存安定性を低下させてしまうことがある。
また、防腐防黴剤としては、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、などが挙げられる。
また、pH調整剤としては、インクに悪影響をおよぼさずにpHを7以上に調整できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて任意の物質を使用することができる。
pH調製剤としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属元素の水酸化物;水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属の炭酸塩、などが挙げられる。
また、防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト、などが挙げられる。
また、酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、りん系酸化防止剤、などが挙げられる。
フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)としては、例えば、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトライキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3',5'−ジ−tert−ブチル−4'−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、などが挙げられる。
アミン系酸化防止剤としては、例えば、フェニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチル−フェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ジヒドロキフェニル)プロピオネート]メタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、などが挙げられる。
硫黄系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリルβ,β’−チオジプロピオネート、2−メルカプトベンゾイミダゾール、ジラウリルサルファイド等が挙げられる。
リン系酸化防止剤としては、トリフェニルフォスファイト、オクタデシルフォスファイト、トリイソデシルフォスファイト、トリラウリルトリチオフォスファイト、トリノニルフェニルフォスファイト、等が挙げられる。
また、紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤、などが挙げられる。
ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、等が挙げられる。
ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2'−ヒドロキシ−5'−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−4'−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、等が挙げられる。
サリチレート系紫外線吸収剤としては、例えば、フェニルサリチレート、p−tert−ブチルフェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレート、等が挙げられる。
シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、例えば、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート、ブチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート、等が挙げられる。
ニッケル錯塩系紫外線吸収剤としては、例えば、ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−n−ブチルアミンニッケル(II)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−2−エチルヘキシルアミンニッケル(II)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)トリエタノールアミンニッケル(II)、等が挙げられる。
本発明のインクメディアセットにおけるインクは、少なくとも水、着色剤、及び湿潤剤、必要に応じて浸透剤、界面活性剤、更に必要に応じてその他の成分を水性媒体中に分散又は溶解し、更に必要に応じて攪拌混合して製造する。前記分散は、例えば、サンドミル、ホモジナイザー、ボールミル、ペイントシャイカー、超音波分散機等により行うことができ、攪拌混合は通常の攪拌羽を用いた攪拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機等で行うことができる。
インクの粘度は、25℃で、5mPa・s以上30cps以下が好ましく、8〜20mPa・sがより好ましい。前記粘度が20mPa・sを超えると、吐出安定性の確保が困難になることがある。
インクのpHとしては、例えば、7〜10が好ましい。
インクの着色としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどが挙げられる。これらの着色を2種以上併用したインクセットを使用して記録を行うと、多色画像を形成することができ、全色併用したインクセットを使用して記録を行うと、フルカラー画像を形成することができる。
次に、インクの調整例について説明する。なお、これに限定されるものではない。
<製造例1インク>
(ブラックインク)
KM−9036(東洋インキ)(自己分散型顔料) 50重量%
グリセリン 10重量%
1,3−ブタンジオール 15重量%
2−エチル−1、3−ヘキサンジオール 2重量%
2−ピロリドン 2重量%
界面活性剤(1−9) 1重量%
シリコーン消泡剤KS508(信越化学) 0.1重量%
イオン交換水 残量
上記処方のインク組成物を作製し、室温にて充分に攪拌した後、平均孔径1.2μmのメンブレンフィルターにて濾過を行ない、製造例1インクを得た。
<製造例2インク>
(ポリマー溶液Aの調整)
機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管及び滴下ロートを備えた1Lのフラスコ内を充分に窒素ガス置換した後、スチレン11.2g、アクリル酸2.8g、ラウリルメタクリレート12.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート4.0g、スチレンマクロマー4.0g及びメルカプトエタノール0.4gを混合し、65℃に昇温した。次にスチレン100.8g、アクリル酸25.2g、ラウリルメタクリレート108.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート36.0g、ヒドロキシルエチルメタクリレート60.0g、スチレンマクロマー36.0g、メルカプトエタノール3.6g、アゾビスメチルバレロニトリル2.4g及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を2.5時間かけて、フラスコ内に滴下した。滴下後、アゾビスメチルバレロニトリル0.8g及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を0.5時間かけて、フラスコ内に滴下した。65℃で1時間熟成した後、アゾビスメチルバレロニトリル0.8gを添加し、更に1時間熟成した。反応終了後、フラスコ内にメチルエチルケトン364gを添加し、濃度が50%のポリマー溶液800gを得た。このポリマー溶液の一部を乾燥し、ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(標準:ポリスチレン、溶媒:テトラヒドロフラン)で測定したところ、重量平均分子量は15000であった。
(顔料含有ポリマー微粒子水分散体の調整)
ポリマー溶液A28gとC.I.ピグメントイエロー97を26g、1mol/Lの水酸化カリウム水溶液13.6g、メチルエチルケトン20g及びイオン交換水13.6gを充分に攪拌した後、ロールミルを用いて混練した。得られたペーストをイオン交換水200gに投入し、充分に攪拌した後、エバポレータ用いてメチルエチルケトン及び水を留去し、イエローポリマー微粒子の水分散体を得た。
(イエローインク)
イエローポリマー微粒子分散体 40重量%
グリセリン 8重量%
1、3−ブタンジオール 20重量%
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2重量%
界面活性剤(1−8) 1.5重量%
シリコーン消泡剤KS508(信越化学社製) 0.1重量%
イオン交換水 残量
上記処方のインク組成物を作製し、室温にて充分に攪拌した後、平均孔径1.2μmのメンブレンフィルターにて濾過を行ない、製造例2インクを得た。
<製造例3インク>
(顔料含有ポリマー微粒子水分散体の調整)
顔料種をC.I.ピグメントレッド122に変えた他は同様にして、マゼンタポリマー微粒子の水分散体を得た。
(マゼンタインク)
マゼンタポリマー微粒子の分散体 50重量%
グリセリン 10重量%
1、3−ブタンジオール 18重量%
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2重量%
界面活性剤(1−8) 1.5重量%
シリコーン消泡剤KS508(信越化学社製) 0.1重量%
イオン交換水 残量
上記処方のインク組成物を作製し、室温にて充分に攪拌した後、平均孔径1.2μmのメンブレンフィルターにて濾過を行ない、製造例3インクを得た。
<製造例4インク>
(顔料含有ポリマー微粒子水分散体の調整)
顔料種をC.I.ピグメントブルー15:3に変えた他は同様にして、シアンポリマー微粒子の水分散体を得た。
(シアンインク)
シアンポリマー微粒子分散体 40重量%
グリセリン 8重量%
1、3−ブタンジオール 20重量%
2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2重量%
界面活性剤(1−8) 1.5重量%
シリコーン消泡剤KS508(信越化学社製) 0.1重量%
イオン交換水 残量
上記処方のインク組成物を作製し、室温にて充分に攪拌した後、平均孔径1.2μmのメンブレンフィルターにて濾過を行ない、製造例4インクを得た。
上記製造例の各インクは、顔料を6重量%以上含有し、25℃における粘度は概ね8mPa・sであり、25℃における表面張力は概ね25mN/mであることが確認された。また、上記製造例の各インクは、水分蒸発に伴う粘度上昇率(mPa・s/%)がインク全重量に対する水分蒸発率30%までは1.0以下であり、かつ、水分蒸発率30〜45%の間に粘度上昇率が50を越える点を持つこと、粘度上昇率が50を越える点での、インク中の着色剤の平均粒子径が、初期平均粒子径の5倍以下であり、かつ0.8μm以下となることが確認された。
このような記録液を使用することによって、長期放置でもノズル目詰まりを起こさず、普通紙上での高画質化及び高速印字を達成できる。しかも、この記録液は、仮に、ノズル内の記録液が乾燥し増粘することによりノズルから吐出できなくなったとしても、顔料などが粗大粒子化してノズル詰まりを発生するわけではないため、簡単な維持回復動作により容易に回復できるという利点を有している。
そして、このような記録液を用いた場合でも、前述したキャップ部材の構成を採用することによって、キャップ部材内に排出した記録液を吸収部材で吸収して更に吸引排出することができ、キャップ部材内での記録液(液体)の残留を低減するとともに、吸収部材による保湿も行われて、残留記録液による吸湿によって生じる吐出不良を防止できる。
なお、上記実施形態においては、吸引用キャップが1つである例について説明したが、各ヘッドごと、或いは記録ヘッドの数より少ない1つ以上の保湿キャップと、保湿を兼ねる1又は複数の吸引用キャップを有する維持回復機構を備えている場合にも同様に適用することができる。
また、上記各実施形態では本発明に係る画像形成装置としてプリンタ構成で説明したが、これに限るものではなく、例えば、プリンタ/ファックス/コピア複合機などの画像形成装置に適用することができる。また、インク以外の液体である記録液や定着処理液などを用いる画像形成装置、その他の液滴を吐出する装置にも適用することができる。
本発明に係る画像形成装置の一例を示す前方側から見た斜視説明図である。 同画像形成装置の機構部の概略を示す構成図である。 同機構部の要部平面説明図である。 同画像形成装置の記録ヘッドを構成する液滴吐出ヘッドの一例を示す液室長手方向に沿う断面説明図である。 同ヘッドの液室短手方向に沿う断面説明図である。 同画像形成装置の維持回復機構の展開模式的説明図である。 本発明に係るキャップ部材の第1実施形態の正面説明図である。 は同じく正断面説明図である。 同じく吸収部材を除いた平面説明図である。 同キャップ部材に設けた吸収部材の説明図である。 吸収部材の気孔径と膨潤率との測定結果の一例を示す説明図である。 本発明に係るキャップ部材の第2実施形態の吸収部材を除いた平面説明図である。 本発明に係るキャップ部材の第2実施形態の一例を示す平面説明図である。 同じく他の例を示す要部拡大断面説明図である。 本発明に係るキャップ部材の第3実施形態の吸収部材を除いた平面説明図である。 本発明に係るキャップ部材の第4実施形態の断面説明図である。 同じく同キャップ部材の第1部材の底面説明図である。 同じく同キャップ部材の第2部材の平面説明図である。 同じく同キャップ部材の組み立て前の状態を示す断面説明図である。 本発明に係るキャップ部材の第5実施形態の組み立て前の状態を示す断面説明図である。 キャップ内残留インクによる吸湿作用の説明に供する説明図である。
符号の説明
10…インクカートリッジ
23…キャリッジ
31…記録ヘッド
32…ヘッドタンク
81…維持回復機構
82a…吸引用キャップ
82b〜82d…保湿用キャップ
180…キャップ部材
181…当接部材
182…凹部形成部材
183…当接部
184…凹部
185…平坦部
186…吸収部材
187…排出口(吸引孔)
188a、188b…傾斜面
280…キャップ部材
281…第1部材
282…第2部材
283…吸収部材
291、292…リブ

Claims (9)

  1. 液体吐出ヘッドの液滴を吐出するノズルが設けられた吐出面をキャッピングするヘッド用キャップ部材において、
    前記ヘッドの吐出面に当接する弾性部材からなる当接部と、
    前記当接部が前記吐出面に当接した状態で前記吐出面とともに密閉された空間を形成する凹部と、
    前記凹部内に設けられた吸収部材と、を有し、
    前記凹部の底面には、
    1つの排出口に向かって液体を案内する少なくとも2つの傾斜面が形成され、
    前記2つの傾斜面の頂部には前記凹部の全周にわたって平坦面が形成され、
    前記吸収部材は、前記凹部底面の前記平坦面の全周にわたって固定され
    前記平坦面は、キャップ長手方向の幅が、キャップ短手方向の幅よりも狭く形成されている
    ことを特徴とするヘッド用キャップ部材。
  2. 請求項1に記載のヘッド用キャップ部材において、前記吸収部材は、前記当接部と凹部との境界よりも前記当接部側に吸収部材の上面が位置していることを特徴とするヘッド用キャップ部材。
  3. 請求項1又は2に記載のヘッド用キャップ部材において、前記平坦面に凹部があることを特徴とするヘッド用キャップ部材。
  4. 請求項1に記載のヘッド用キャップ部材において、前記当接部を有する第1部材と、前記凹部を有する第2部材とを有し、前記吸収部材は前記第1部材と第2部材との間で挟んで固定されていることを特徴とするヘッド用キャップ部材。
  5. 請求項4に記載のヘッド用キャップ部材において、前記吸収部材は全周に亘って前記第1部材と第2部材との間で挟まれていることを特徴とするヘッド用キャップ部材。
  6. 請求項4又は5に記載のヘッド用キャップ部材において、前記第1部材及び第2部材の少なくとも一方には前記吸収部材を押圧するリブが設けられていることを特徴とするヘッド用キャップ部材。
  7. 液体吐出ヘッドの液滴を吐出する吐出面をキャッピングするキャップ部材を備えて前記液体吐出ヘッドの維持回復を行うためのヘッドの維持回復装置において、前記キャップ部材が請求項1ないしのいずれかに記載のヘッド用キャップ部材であることを特徴とするヘッドの維持回復装置。
  8. 液体吐出ヘッドから液滴を吐出する装置において、請求項に記載のヘッドの維持回復装置を備えていることを特徴とする液滴を吐出する装置。
  9. 液体吐出ヘッドから液滴を吐出して画像を形成する画像形成装置において、請求項に記載のヘッドの維持回復装置を備えていることを特徴とする画像形成装置。
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