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JP5299813B2 - 中空スラブ工法に用いられるボイドユニット - Google Patents

中空スラブ工法に用いられるボイドユニット Download PDF

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Description

本発明は、スラブを形成するためのボイドユニット、ボイドユニットの製造方法、ボイドユニット用いた中空スラブ工法に関するものである。スラブ(Slab)とは、コンクリート製の板または床版のことであり、鉄筋コンクリート造における、基礎床や上階住戸と下階住戸の間にある構造床のことである。また、中空スラブ工法はボイドスラブ工法とも呼ばれている。
例えば建築物の床版などを形成する工法として、発泡スチロール等で形成されたボイドと呼ばれる埋設体をコンクリート内に埋設し、軽量化、断熱性、遮音性などに優れたスラブを形成する中空スラブ工法が知られている。
中空スラブ工法では、一般に、型枠工事によって構造躯体である鉄筋を碁盤の目状に配筋し、鉄筋にて囲まれた隔室内の夫々にボイドを配設してコンクリートを打設することにより、スラブを形成している。
ところが、ボイドがコンクリートより比重の小さい発泡スチロール等で形成されている場合、コンクリートを打設する際にボイドが浮き上がって位置ずれが生じると、構造上の等方向性が得られず部分的に強度の弱い不均一なスラブが形成されてしまう等の問題を招来する。
そこで、ボイドと固定治具とを組み合わせたユニット構造を有するボイドユニットを予め形成しておき、型枠工事の際にそのボイドユニットを鉄筋にて囲まれた隔室内に取り付けてコンクリートを打設する中空スラブ工法が提案されている(特許文献1、2を参照)。
特開2005−163340号公報 特開2006−89994号公報
ところで、特許文献1に開示されているボイドユニットは、同文献の図1〜図3に示されているように、球形のボイドの一端に嵌入孔が形成されており、支持筋に固定された固定片をその嵌入孔内に嵌め込んでボイドと支持筋とを一体に固定したユニット構造を有している。そして、型枠工事の際にそのボイドユニットを鉄筋で囲まれた隔室内に配設して、鉄筋と支持筋とを結束し、コンクリートを打設する際にボイドの移動を抑制することとしている。
しかしながら、特許文献1に開示されているボイドユニットでは、例えば工事現場への搬送の際や、鉄筋で囲まれた隔室内に配設する作業中等において、ボイドに形成された嵌入孔が固定片によって擦れたり破損して大きくなり、嵌入孔と固定片との嵌合が弛んで不安定となったり、固定片からボイドが脱落し易い等の問題がある。
特許文献2に開示されているボイドユニットは、同文献の図1〜図3に示されているように、球状のボイドの一端に形成された係止溝内に係止筋を嵌め込んで接着剤等で固着した構造を有している。また、同文献の図4に示されているボイドユニットは、球形のボイドの一端に係止筋を埋設又は貫通させた構造を有している。そして、これら図1〜図3及び図4に示されているボイドユニットのボイドを鉄筋で囲まれた隔室内に配設して、鉄筋と係止筋とを結束し、コンクリートを打設する際にボイドの移動を抑制することとしている。
更に、特許文献2の図5〜図23には、球形のボイド内に帯状保持部材を埋設したり、球形のボイドに形成された溝内に帯状保持部材を嵌め合わせて固定し、帯状保持部材の湎端にフックが形成された構造を有するボイドユニットが開示されている。これらのボイドユニットに設けられているボイドを鉄筋で囲まれた隔室内に配設し、鉄筋にフック等を固定してコンクリートを打設する際にボイドの移動を抑制することとしている。
しかしながら、特許文献2の図1〜図23に示されているこれらのボイドユニットでは、ボイドに係止筋や帯状保持部材を固定するためにボイドを加工する必要があるため、ボイドユニットの製造コストが高くなる等の問題がある。更に、ボイドの一端に係止筋や帯状保持部材が固定されるため、係止筋や帯状保持部材が固定されるボイドの一端が破損し易いこと、係止筋や帯状保持部材からボイドが脱落し易いこと等の問題がある。
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みて成されたものであり、スラブを形成するために配筋された鉄筋にボイドを確実に固定することができると共に、機械的強度の高い新規な構造を有するボイドユニットを提供することを目的とする。また、コストの低減を図ることができ、また、スラブを形成する際の作業工程を簡素化することができる新規な構造を有するボイドユニットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明のボイドユニットは、打設されるコンクリート内に埋設してスラブを形成するためのボイドユニットであって、支持筋と、前記支持筋に固着された保持部材と、前記保持部材に嵌め込まれたボイドと、を備え、前記保持部材は、前記支持筋に固着される所定長さの支承部と、前記支承部の両端から所定の角度で曲げ加工されて外側へ傾斜する互いに対向する第1,第2の挟持部とを有し、前記第1,第2の各々の挟持部は、前記支承部から延在し互いに対向する第1,第2の腕部と当該腕部の先端に延在する湾曲部を有し、前記第1,第2の挟持部の間に前記ボイドが挟持されていること、を特徴とする。
本発明の好適な実施の形態について、図1〜図5を参照して説明する。
図1(a)と(b)は、本実施形態のボイドユニットSUの構造を示す斜視図と分解斜視図、図2(a)は、ボイドユニットSUを上方より見た場合の平面図、図2(b)は、ボイドユニットSUを横から見た場合の側面図である。
図3(a)(b)は、保持部材の構造と製造方法を説明するための説明図である。図4は、ボイドユニットSUを用いてスラブを形成する際の中空スラブ工法を説明するための説明図である。図5は、本実施形態の変形例に係るボイドユニットSUの構造を示す斜視図である。
図1(a)において、このボイドユニットSUは、金属製の棒鋼である2本の平行な支持筋1a,1bと、可撓性を有する金属製の棒鋼を曲げ加工して骨組みだけの篭状に形成された複数個の保持部材2と、周知の発泡スチロール等で形成された、略球形又は略楕円体形の埋設体である複数個のボイド3とを備え、保持部材2が支持筋1a,1bに所定間隔をおいて溶接等によって固着され、各々のボイド3が各々の保持部材2によって挟持された構造を有している。
ボイド3は、周知の発泡スチロール等で形成されたものであるが、略球形又は略楕円体形であることを特徴としている。
各々の保持部材2は、図3(a)に示すように、棒鋼をほぼ長円形の環状に加工して半製品2’を形成し、その長円形の略中央に位置する4カ所の部分α,αとβ,βを夫々所定の角度(鈍角)θに折り曲げ加工することで形成され、図3(b)に示すように正面から見るとハ字状の形状に曲げ加工されている。そして、上述の曲げ加工が施された曲げ部α,αとβ,βとの間の2カ所の部分が支承部2c,2cとなっており、支承部2c,2cから両側に角度θでハ字状に傾斜して延在するU字状の部分が挟持部2a,2bとなっている。
更に、挟持部2aの先端部分が円弧状に湾曲形成された湾曲部2av、曲げ部α,αと湾曲部2av間の部分が互いに対向する腕部2as,2atとなっている。更に、挟持部2bの先端部分も円弧状に湾曲形成された湾曲部2bv、曲げ部β,βと湾曲部2bv間の部分も互いに対向する腕部2bs,2btとなっている。そして、湾曲部2avと2bvがほぼ同形状、腕部2as,2atと2bs,2btがほぼ同形状となっている。
更に、図3(a)に示した腕部2asと2atとの間隔WLと腕部2bsと2btとの間隔WLは、図2(a)に示すように、ボイド3の直径Rよりも小さく且つボイド3の半径R/2よりも大きい範囲内の何れかの所定の幅に設計されている。
更に、曲げ部α,αから湾曲部2avの先端までの長さLaと曲げ部β,βから湾曲部2bvの先端までの長さLbは、図3(b)中に仮想円で示す直径Rのボイド3が保持部材2に嵌め込まれた場合に、湾曲部2avと2bvがボイド3の中心Qよりも下方側の球面(表面)に接触し、且つその接触部分から中心Qに向かって斜め方向へ付勢することとなるように決められている。更に、角度θは、支承部2c,2cの長さLcよりも、湾曲部2avの先端と湾曲部2bvの先端との対向間隔の方が大きくなるように、鈍角に設定されている。
こうして形成された各々の保持部材2の支承部2c,2cが、図1(b)に示すように、2本の支持筋1a,1bに対し直交配置され、支承部2c,2c(詳細には、曲げ部α,α,β,βの近傍部分)と支持筋1a,1bとの接触する部分が溶接等によって固着され、各々の保持部材2の挟持部2a,2b間に、下方から球形のボイド3が一つずつ嵌め込まれて、ボイドユニットSUが形成されている。なお、本実施形態のボイドユニットSUは、工事現場とは別個の工場等で製造される。
そして、工場等で製造されたボイドユニットSUを工事現場へ搬送し、図4に示すように、型枠工事によって碁盤の目状に配筋された多数の鉄筋Aにて囲まれた多数の隔室内の夫々に、ボイドユニットSUのボイド3を1つずつ配設し、支持筋1a,1bと鉄筋Aとを結束線等にて結束し、コンクリートを打設することによってスラブが形成される。また、ボイドユニットSUには限られた複数個のボイド3が設けられているため、スラブを形成するための面積に応じて、適宜の数のボイドユニットSUを並べて配設し、コンクリートを打設するようになっている。
以上に説明した本実施形態のボイドユニットSUによると、次に述べるような効果が得られる。
つまり、ボイドユニットSUは、図1、図2等に示したように、支持筋1a,1bとU字状の挟持部2a,2bとによって画成された空間内にボイド3が嵌め込まれ、更に支持筋1a,1bと可撓性を有する挟持部2a,2bとによってボイド3が挟持され且つ把持された構造を有している。このため、保持部材2からボイド3が脱落したり、保持部材2内でボイド3が移動したりガタつく等の問題の発生を未然に防止することができ、ひいては、型枠工事によって碁盤の目状に配筋された多数の鉄筋Aにて囲まれた多数の隔室内の夫々に、ボイドユニットSUのボイド3を確実に固定してコンクリートを打設することができる。
更に、本実施形態のボイドユニットSUは、ボイド3に穴や溝を形成してその穴や溝に保持部材2を嵌め込むといった従来技術ような構造ではなく、ボイド3を挟持部2a,2bによって確実に挟持し且つ把持する構造であることから、ボイド3に対して加工を施す必要がない。そのため、ボイドユニットSUの製造コストを低減することが可能となり、更に、ボイド3に損傷を与えることなく機械的強度の大きいボイドユニットSUを提供することができる。
更に、本実施形態のボイドユニットSUは、保持部材2の挟持部2a,2b間にボイド3を挿入して嵌め込むだけで、ボイド3を取り付けることができるため、ボイドユニットSUの製造工程を大幅に簡素化することができ、コスト低減を図ることが可能である。更に、ボイドユニットSUの構造が簡素であることから、コスト低減を図ることが可能である。
更に、ボイドユニットSUを工場等で量産(製造)し、その製造したボイドユニットSUを工事現場へ搬送して、スラブを形成するための工事を行うことができる。このため、スラブを形成するための工事を簡素化することが可能である。更に、量産化によって、ボイドユニットSUの製造コストを低減することができるという効果も得られる。
なお、図1、図2等に示したボイドユニットSUでは、2本の支持筋1a,1bに保持部材2を溶接等によって固着する構造となっているが、2本の支持筋1a,1bを1本に減らし、図5に示すように1本の支持筋1に複数の保持部材2を溶接等によって固着する構造としてもよい。ただし、図5に示す構造を有するボイドユニットSUとする場合には、強固な構造とするために、各々の支承部2c,2cの中間部分に支持筋1を配置して溶接等を施して固着することが望ましい。
そして、図5に示す構造のボイドユニットSUにおいても、各々の保持部材2の挟持部2a,2bと支持筋1との間にボイド3が挟持及び把持されるため、図1、図2等に示したボイドユニットSUと同様の効果が得られる。また、1本の支持筋1に減らすことで、その分の製造コストを減らすことができる等の効果が得られる。
次に、上記実施形態のより具体的な実施例について、図6を参照して説明する。
実施例1のボイドユニットSUは、図1、図2等に示した実施形態のボイドユニットと基本的に同じ構造を有している。そこで、ボイドユニットSUの詳細な形状、構造、製造方法等について説明することとする。
図6は、図1、図2等に示した保持部材2によって球形のボイド3を保持するための1カ所の構造を代表して示す正面図であり、図3(b)に対応している。
保持部材2の製造方法を説明することでボイドユニットSUの構造を詳細に説明することとすると、まず、図3(a)に示したように、可撓性を有する金属製の棒鋼(具体的には直径が約2.8mmの中実な棒鋼)を曲げ加工することで、長円形の半製品2’を形成する。
ここで、図3(a)に示した長円形の長手方向の幅WHと、長手方向に対して直交する短径方向の幅WLと、その長円形のほぼ中央の部分に位置する4カ所の曲げ部α,αとβ,β間に形成される支承部2c,2cの長さLcが、ボイドの直径Rとの関係に基づいて、次のように決めて設計されている。
つまり、まず、図6に示すように、直径R(具体的には、直径160mm)の略球形のボイド3が嵌め込まれるものとして、直径Rの仮想円を描き、その仮想円の一部分が支承部2cの中間位置Pcで接触するものとする。更に、その接触する位置Pcと仮想円の中心Qとを通る仮想軸(+Y,−Y)をY軸、そのY軸に対して中心Qで直交する仮想軸(+X,−X)をX軸とする直交座標系を設定する。
そして、図3(a)に示した半製品2’の短径方向の幅WLを、設計仕様に準じて、ボイド3の直径Rよりも小さく且つ半径R/2よりも大きい範囲内の何れかの所定の幅(具体的には、約113mm)に決める。
更に、X軸と仮想円とが交差する位置Qa,Qbよりも下方側の位置Pa,Pbを、湾曲部2av,2bvの先端位置として仮設定し、更に位置Paと中心Qとを結ぶ仮想直線に対して中心Qにおいて直角となる仮想線の方向に曲げ部α,αを設けることとする。更に、位置Pbと中心Qとを結ぶ仮想直線に対して中心Qにおいて直角となる仮想線の方向に曲げ部β,βを設けることとする。
そして更に、支承部2c,2cの長さLcを支持筋1a,1bの間隔とほぼ等しい長さであって、ボイド3の直径Rよりも小さく且つ半径R/2よりも大きい範囲内の何れかの所定の長さ(具体的には、約60mm)に決め、上述の仮設定した位置Paと曲げ部α,αとの直交関係を維持しつつ、その長さLcの半分の長さ(Lc/2)とX軸から位置Paまでの距離(Y軸上の距離)Lqaとをほぼ等しくする条件を満たすように、位置Paと曲げ部α,αの位置を調整し、その調整した位置Paを最終的に湾曲部2avの先端の位置に決める。
更に、位置Pbについても同様に、上述の仮設定した位置Pbと曲げ部β,βとの直交関係を維持しつつ、長さLcの半分の長さ(Lc/2)とX軸から位置Pbまでの距離(Y軸上の距離)Lqbとをほぼ等しくする条件を満たすように、位置Pbと曲げ部β,βの位置を調整し、その調整した位置Pbを最終的に湾曲部2bvの先端の位置に決める。
こうして決められた位置Paと曲げ部α,α間の長さを図3(a)に示した長さLa、位置Pbと曲げ部β,β間の長さを長さLbに決めて、半製品2’を形成する。これにより、長さLaとLbはほぼ等しい長さ(具体的には、約113mm)に設定される。更に、長さLa,Lbを決めることで角度θも決まり、具体的には、約110°となる。
そして、上述した挟持部2aの長さLaと、挟持部2bの長さLbと、支承部2c,2cの長さLcとを合計し、図3(a)に示した長円形の長手方向の幅WHを、その合計長さ(La+Lb+Lc)とほぼ等しい幅に決め、更に、湾曲部2av,2bvは、ボイド3の球面に線接触するように曲率を設定して円弧状に設計し、腕部2as,2btと2bs,2btはほぼ直線状としてほぼ同じ長さに設計する。
そして、以上に説明した寸法に設計されて形成された長円形の半製品2’を、曲げ部α,αとβ,βにおいて曲げ加工し、骨組みだけからなる篭形状の保持部材2を形成する。更にその曲げ部α,αとβ,βを、直径が約6mmの中実な棒鋼である2本の支持筋1a,1b上に載せた状態で溶接等を施し、保持部材2と支持筋1a,1bとを一体に固着する。
更に、支持筋1a,1bに固着した各々の保持部材2に対して、挟持部2a,2bの先端側から球形のボイド3を挿入して押し込み、支持筋1a,1bと挟持部2a,2bとによって画成される三次元空間内にボイド3を嵌め込むことで、図1(a)に示した構造を有するボイドユニットSUを形成する。
なお、図6に示すように挟持部2a,2bの先端側(下方側)から球形のボイド3を挿入して嵌め込むこととすると、ボイド3の直径Rよりも挟持部2aの湾曲部2avと挟持部2bの湾曲部2bvとの間隔の方が狭いために、ボイド3が湾曲部2avと2bvとの間を通過する際に、可撓性を有する挟持部2a,2bが全体的に若干外側に開くように変形する。その変形した状態でボイド3を更に押し込むと、ボイド3の球面形状に従って挟持部2a,2bが次第に元の形状に戻り、支持筋1a,1bと挟持部2a,2bとによって画成される三次元空間内にボイド3を嵌め込むことができる。そして、三次元空間内にボイド3が嵌め込まれると湾曲部2av,2bvが元の間隔に戻ってボイド3の底側の球面に線接触し、更に腕部2as,2atと2bs,2btがボイド3の横側の球面に接触する。
そして更に、湾曲部2av,2bvがボイド3の底側の球面に線接触すると、湾曲部2av,2bvの付勢力がその線接触する部分からボイド3の中心Qに向かって付勢され、更に腕部2as,2atと2bs,2btの付勢力がそれらの接触部分からボイド3の中心Qに向かって付勢され、更にボイド3の上方への移動が支承部2c,2cと支持筋1a,1bによって規制される。
こうして工場等で製造されたボイドユニットSUが工事現場へ搬送され、図4に示したように、型枠工事によって碁盤の目状に配筋された多数の鉄筋Aにて囲まれた多数の隔室内の夫々に、ボイドユニットSUのボイド3を1つずつ配設し、支持筋1a,1bと鉄筋Aとを結束線等にて結束し、コンクリートを打設することによってスラブが形成される。
以上に説明した実施例1のボイドユニットSUによると、次のような効果が得られる。
つまり、上述したように、保持部2内にボイド3が嵌め込まれると、湾曲部2av,2bvがボイド3の底側の球面に線接触し、且つ湾曲部2av,2bvの付勢力がその線接触する部分からボイド3の中心Qに向かって付勢され、更に腕部2as,2atと2bs,2btがボイド3の横側の球面に接触し、且つ腕部2as,2atと2bs,2btの付勢力がそれらの接触部分からボイド3の中心Qに向かって付勢され、更にボイド3の上方への移動が支承部2c,2cと支持筋1a,1bによって規制される。このため、ボイド3を保持部2内に収容するという単なる構造ではなく、湾曲部2av,2bvと腕部2as,2at,2bs,2btと支承部2c,2cと支持筋1a,1bによって、ボイド3の球面を三次元の多方向から付勢することで強固に挟持且つ把持することが可能な強固な構造となっている。そして、工場から工事現場へ搬送する際や、工事現場でボイドユニットSUを鉄筋に結束する際に、保持部材2からスラブ3が脱落する等の問題が発生することが無く、ひいてはコンクリートを打設してもスラブ3の移動を確実に抑制して、品質の良いスラブを形成することができる。
更に、本実施例1のボイドユニットSUは、保持部材2の挟持部2a,2b間にボイド3を挿入して嵌め込むだけで、ボイド3を取り付けることができるため、ボイドユニットSUの製造工程を大幅に簡素化することができ、コスト低減を図ることが可能である。更に、ボイドユニットSUの構造が簡素であることからもコスト低減を図ることが可能である。
更に、ボイドユニットSUを工場等で量産(製造)し、その製造したボイドユニットSUを工事現場へ搬送して、スラブを形成するための工事を行うことができる。このため、スラブを形成するための工事を簡素化することが可能である。更に、量産化によって、ボイドユニットSUの製造コストを低減することができるという効果も得られる。
なお、本実施例1においても、図5に示したように、1本の支持筋1に保持部材2を溶接などで固着する構造とし、製造コストを減らすようにしてもよい。
次に、上述の実施形態と実施例1に対する変形例について、実施例2として説明する。なお、実施例2のボイドユニットSUは、上述の実施形態及び実施例1と基本的に同じ構造を有しているため、構造上の相違点を説明することとする。
図7は、図6に対応させて示した図である。実施例1のボイドユニットSUでは、図6に示したように、保持部材2の支承部2c,2cとボイド3の間に、支持筋1a,1bが配設された構造を有しているが、この実施例2のボイドユニットSUでは、図7に示すように、保持部材2の支承部2c,2c上に支持筋1a,1bが配設されて溶接等によって固着されている。
つまり、実施例1のボイドユニットSUでは、量産の際に、保持部材2の支承部2c,2cを支持筋1a,1b上に載せて(懸架させて)溶接等を施し、一体化させるが、実施例2のボイドユニットSUでは、保持部材2の支承部2c,2c上に支持筋1a,1bを載せて溶接等を施し一体化させる。
このように実施例1と実施例2では製造工程が異なるが、実施例2のボイドユニットSUによっても、製造工程の簡素化、コスト低減等を図ることができ、更に機械的強度の大きいボイドユニットを製造することができ、更に実施例1のボイドユニットと同じ効果を得ることができる。
また、図5に示したのと同様に、本実施例2においても、1本の支持筋1を保持部材2の支承部2c,2c上に載せて溶接等を施し一体化させ、コストダウンを図るようにしてもよい。
なお、以上に説明した実施形態及び実施例1,2は、本願発明を実施する際の最良の形態を示したものであるため、構造上若干変形させたものは本発明に含まれるものである。
例えば、曲げ角度θや幅WH,WLを適宜に変更したり、保持部材2の支承部2c,2cのうちの1本を減らしてコストダウンを図ったり、逆に支承部2cを増やして強度を更に増大させたり、保持部材2のうちで支承部2c以外の部分を部分的に切除してコストダウンを図ったり、腕部2as,2at,2bs,2btの形状を若干変更したり、支承部2cの形状を若干変更したり、湾曲部2av,2bvの形状を若干変更したり、支持筋1a,1bを例えばS字形状に湾曲させてその支持筋1a,1bに複数個の支持部材2とボイド3を取り付けて面配列させたボイドユニットを形成したり、ボイド3を、保持部材2に嵌め込んで挟持させることが楕円体の形状にする等の構造のものは、本発明に含まれるものである。
本発明の実施形態に係るボイドユニットの構造を示す図である。 更に実施形態に係るボイドユニットの構造を示す図である。 図1、図2に示すボイドユニットに設けられる保持部材の構造と製造方法を説明するための説明図である。 図1に示すボイドユニットを用いてスラブを形成する際の中空スラブ工法を説明するための説明図である。 実施形態の変形例に係るボイドユニットの構造を示す斜視図である。 実施例1のボイドユニットの構造を説明するための図である。 実施例2のボイドユニットの構造を説明するための図である。
SU…ボイドユニット 1,1a,1b…支持筋 2…保持部材
2c…支承部 2a,2b…挟持部 2as,2at,2bs,2bt…腕部
2av,2bv…湾曲部 3…ボイド

Claims (3)

  1. 打設されるコンクリート内に埋設してスラブを形成するためのボイドユニットであって、支持筋と、前記支持筋に固着された保持部材と、前記保持部材に嵌め込まれたボイドと、を備え、前記保持部材は、前記支持筋に固着される所定長さの支承部と、前記支承部の両端から所定の角度で曲げ加工されて外側へ傾斜する互いに対向する第1,第2の挟持部とを有し、前記第1,第2の各々の挟持部は、前記支承部から延在し互いに対向する第1,第2の腕部と当該腕部の先端に延在する湾曲部を有し、前記第1,第2の挟持部の間に前記ボイドが挟持されて、前記第1,第2の挟持部の前記支承部から湾曲部の先端までの長さは、前記ボイドが保持部材に嵌め込まれた場合に前記湾曲部がボイドの中心よりも下方側の球面に接触するように設定されて、前記湾曲部は、前記ボイドの球面に接触する円弧状に形成されていること、を特徴とするボイドユニット。
  2. 前記第1,第2の腕部間の幅が、前記ボイドの直径よりも小さく且つボイドの半径よりも大きい範囲内の何れかの所定の幅に設定されていること、
    を特徴とする請求項1に記載のボイドユニット。
  3. 前記ボイドは、発泡スチロール等で形成された、略球形又は略楕円球形のボイドであること、を特徴とする請求項1に記載のボイドユニット。
JP2008206341A 2008-07-14 2008-07-14 中空スラブ工法に用いられるボイドユニット Expired - Fee Related JP5299813B2 (ja)

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