JP5299321B2 - めっき方法 - Google Patents
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Description
なお、上述のような課題は、Cu成分を含むフェライト系電子部品の場合に限らず、Cu成分を含む他のセラミック電子部品にもあてはまるものである。
ところで、Ag成分の除去に関する技術として、リードフレームなど、部分銀めっきを有する板材の漏れ銀を溶解除去するのに用いる表面処理液(シアン系銀エッチング液)が提案されている(特許文献1参照)。
本発明は、上記課題を解決するものであり、Cu成分を含むセラミック基材上に設けられたAg電極の表面全体に、無電解めっきにより確実にめっき膜を形成することが可能であるとともに、セラミック基材上の上記Ag電極外の領域には、無用のめっき膜を析出させることのないめっき方法を提供することを目的とする。
Cu成分を含むセラミック基材上に形成されたAg電極に無電解めっきを行うためのめっき方法において、
前記Ag電極上および前記セラミック基材上の前記Ag電極が形成されていない領域に存在するCu成分を除去するためのエッチングを行うCuエッチング工程と、
前記セラミック基材上の、前記Ag電極が形成されていない領域に存在するAg成分を除去するためのエッチングを行うAgエッチング工程と、
前記Cuエッチングの工程および前記Agエッチングの工程を経た後に、前記Ag電極に無電解めっきを行うめっき工程と
を具備することを特徴としている。
なお、Agエッチング工程とCu酸化物エッチング工程とを別工程として実施する場合において、その順序に特別の制約はない。
ただし、セラミック基材上にAgが置換析出する金属が存在せず、電極外に存在するCuへのめっき析出の懸念がない場合は、必ずしもCuエッチング工程を先に実施する必要はない。
まず、エッチングの対象となるフェライト系電子部品として、Fe−Ni−Cu−Zn系フェライトからなるフェライト系基材上に、同時焼成により形成されたAg電極を備えたフェライト系電子部品を用意した。
上記フェライト系電子部品をエッチングするためのエッチング液として、以下の(1),(2)のCuエッチング用のエッチング液と、(3)〜(8)のAgエッチング用のエッチング液を用意した。
(1)10%硫酸水溶液
(2)50%硫酸水溶液
(3)5%過酸化水素水
(4)5%過酸化水素水+5%アンモニア
(5)30g/l硝酸鉄(III)水溶液
(6)30g/l硫酸鉄(III)水溶液
(7)10%硝酸水溶液
(8)100g/Lペルオキソ2硫酸カリウム水溶液
また、上記(3)〜(8)のAgエッチング用のエッチング液は、Agなどの貴金属も溶解除去できるような酸化力の強いエッチング液である。
上記(1),(2)のCuエッチング用のエッチング液、および、上記(3)〜(8)のAgエッチング用のエッチング液を、それぞれ単独で用いて、Ag電極を備えた上記フェライト系電子部品のエッチングを行った。
なお、エッチングを行うにあたっては、フェライト系電子部品を上記(1)〜(8)の各エッチング液に浸漬することにより行った。
エッチング条件は以下の通りである。
エッチング方法:水溶液への浸漬
エッチング温度:30℃
Cuエッチング時間:30min
Agエッチング時間:5min
上記(1)〜(8)のエッチング液を用いてエッチングしたフェライト系電子部品を水洗、乾燥した後、×50倍顕微鏡による外観観察を行った。
なお、上記(1)および(2)のCuエッチング用のエッチング液は、Agを溶解しないことから、Agの置換析出のおそれもなく、Cu酸化物などのCu成分を効率よく溶解除去することができる。
一方、連続的な使用によりエッチング液にAgイオンが相当量溶解している状態では、AgのCu成分上への置換析出反応が起こるため、Ag電極上や、基板のAg電極外の領域に存在するCu成分の溶解は進行しないことが確認された。
本発明の実施例として、Fe−Ni−Cu−Zn系フェライトからなるフェライト系基材上に同時焼成により形成されたAg電極を備えた上述のフェライト系電子部品に対して、以下に説明する方法で、Cuエッチング工程とAgエッチング工程を別工程として実施した後、Ag電極上にNi無電解めっきおよびAu無電解めっきを行った。
(I)Cuエッチング
Cuエッチング用のエッチング液として、上述の(1)のエッチング液(10%硫酸水溶液)を用い、脱脂した後のフェライト系電子部品についてCuエッチングを行い、Ag電極上およびAg電極外の領域に存在するCu成分を除去した。
上記(I)の工程でCuエッチングを行ったフェライト系電子部品を水洗した後、Agエッチング用のエッチング液として、上述の(4)のエッチング液(5%過酸化水素水+5%アンモニア)を用いてAgエッチングを行い、フェライト系基材上のAg電極が形成されていない領域に存在するAg成分を除去した。
上記(I),(II)の工程でCuエッチングおよびAgエッチングを行ったフェライト系電子部品のAg電極の表面に、無電解めっき触媒としてPdを付与した。
それから、Ni無電解めっきを施して、Ag電極の表面にNiめっき膜を形成した後、さらに、Au無電解めっきを施して、Niめっき膜の表面にAuめっき膜を形成した。
これにより、図1に模式的に示すように、フェライト系基材1a上に形成されたAg電極2の表面を覆うようにNiめっき膜3が形成され、Niめっき膜3の表面を覆うようにAuめっき膜4が形成された、はんだ付け性を有する電極Eを備えたフェライト系電子部品1を得た。
(1)まず、上述のようにしてCuエッチング、Agエッチングを行ったフェライト系電子部品のAg電極上に触媒を付与する。
触媒としては、AT−909((株)ワールドメタル製)を用い、25℃×3minの条件で、Ag電極を備えたフェライト系電子部品を浸漬する。
(2)それから、Niめっき液として、リンデン204L((株)ワールドメタル製)を用い、Ag電極の表面に触媒を付与したフェライト系電子部品を、80℃×30minの条件でNiめっき液に浸漬することによりNi無電解めっきを行う。
(3)次に、Auめっき液として、CF−500SS(日鉱金属(株))を用い、Ni無電解めっきを済ませたフェライト系電子部品を、80℃×30minの条件でAuめっき液に浸漬することによりAu無電解めっきを行う。
なお、使用する触媒液、めっき液、各工程での条件などについては、この例に限られないのは上述の通りである。
また、フェライト系電子部品の、Ag電極外の領域へのNiおよびAuのめっき膜の析出は認められなかった。
比較のため、以下の比較例1〜3の方法で無電解めっきを実施した。
(1)比較例1(Cuエッチング、Agエッチングのいずれも実施せず)
Fe−Ni−Cu−Zn系フェライトからなるフェライト系基材上に同時焼成により形成されたAg電極を備えた、上記実施例で用いたものと同じフェライト系電子部品を脱脂した後、CuエッチングおよびAgエッチングは行わずに、Ag電極に無電解めっき触媒としてPdを付与した後、Ni無電解めっき、Au無電解めっきの順で無電解めっきを施した。
Fe−Ni−Cu−Zn系フェライトからなるフェライト系基材上に同時焼成により形成されたAg電極を備えた、上記実施例で用いたものと同じフェライト系電子部品を脱脂した後、Cuエッチングは行わずに、Agエッチングのみを行った。それから、Ag電極に無電解めっき触媒としてPdを付与した後、Ni無電解めっき、Au無電解めっきの順で無電解めっきを施した。
1a フェライト系基材
2 Ag電極
3 Niめっき膜
4 Auめっき膜
E 電極
Claims (5)
- Cu成分を含むセラミック基材上に形成されたAg電極に無電解めっきを行うためのめっき方法において、
前記Ag電極上および前記セラミック基材上の前記Ag電極が形成されていない領域に存在するCu成分を除去するためのエッチングを行うCuエッチング工程と、
前記セラミック基材上の、前記Ag電極が形成されていない領域に存在するAg成分を除去するためのエッチングを行うAgエッチング工程と、
前記Cuエッチングの工程および前記Agエッチングの工程を経た後に、前記Ag電極に無電解めっきを行うめっき工程と
を具備することを特徴とするめっき方法。 - 前記Cuエッチング工程と前記Agエッチング工程とを、別工程として実施することを特徴とする請求項1記載のめっき方法。
- 前記Cuエッチング工程を、Agを溶解しないエッチング液を用いて行うことを特徴とする請求項1または2記載のめっき方法。
- 前記Agを溶解しないエッチング液として、酸化剤成分を含まない酸を用いることを特徴とする請求項3記載のめっき方法
- 前記Cu成分を含むセラミック基材が、Cu成分を含むフェライト系基材であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のめっき方法。
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