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JP5296585B2 - ソイルセメント改良体の接合構造、及びパイルド・ラフト基礎 - Google Patents

ソイルセメント改良体の接合構造、及びパイルド・ラフト基礎 Download PDF

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Description

本発明は、ソイルセメント改良体の接合構造、及びパイルド・ラフト基礎に関する。
軟弱地盤や液状化の発生が予想される地盤では、構造物の基礎は、セメント固化剤等の地盤改良で軟弱地盤の改良や液状化防止を図った直接基礎や、杭により構造物を支持する杭基礎が一般的に用いられている。
近年、合理的な基礎形式として、直接基礎と杭基礎を併用した、パイルド・ラフト基礎の適用が増えてきており、液状化のおそれのある地盤においては、液状化防止のために、地盤改良と杭とを併用する場合も見られるようになってきたが、地震時の水平力に関しては、杭基礎のみで設計されているのが現状である。
このような状況の中で、広範囲の地盤改良を必要とせず、しかも地盤改良体(ソイルセメント改良体)に地震時の水平力を負担させる技術が提案されている(特許文献1)。
図11に示すように、特許文献1に記載の基礎構造80は、液状化の可能性がある地盤82に構築された構造物84において、鉛直荷重は支持層86に達する杭88が支持する。そして、地震時に構造物84に作用する水平力は、地盤改良体90を介して非液状化層83に伝達させる。ここに、地盤改良体90は、中空の筒状とされ壁体が非液状化層83まで達する深さとされている。これにより、広範囲の地盤改良を必要とせず、杭88の負担する水平力を低減させる。
しかし、基礎構造80は、構造物84の底面と地盤改良体90が接合されていないため、水平力が大きい場合には滑りが生じ、地盤改良体90が負担できなくなった水平力は杭88が負担しなければならない。この結果、杭88の断面積を小さくできない。
この問題点を解決すべく、基礎と地盤改良体の間の滑りをなくす技術が提案されている(特許文献2、3)。
図12に示すように、特許文献2に記載の接合方法は、構造物84の基礎の底面に設けた突起部94が地盤改良体91の上面の凹部に差し込まれ、水平方向の移動が制限されている。これにより、地震時の水平力が突起部と凹部の接合部を介して地盤改良体91に伝達される。また、杭88の杭頭部は、構造物84の底面と接合されていない。これにより、杭88は構造物84の鉛直荷重のみを負担し、地震時の水平力は、すべて地盤改良体91が負担する。
しかし、特許文献2に記載の接合方法は、地盤改良体91の頭部に穴を開け、突起部94を差し込むため、地盤改良体91に断面欠損が生じ、地盤改良体91の頭部が破損する恐れがある。このため、地震時の水平力を地盤改良体91が適切に負担できないことがある。
また、図13に示すように、特許文献3に記載の接合方法は、構造物84の基礎の底面と地盤改良体92の上面を、接合部材で接合する構成である。即ち、接合部材であるかご筋98(図13(B))やスタッド付H鋼99(図13(C))で地盤改良体92と基礎部を接合する。なお、杭89の杭頭部は、構造物84の基礎底面と杭頭接合鉄筋96で接合されている。このとき、接合部はコンクリートで固定されてなく、半剛接合とされている。これにより、地震時の水平力の大部分を地盤改良体92が負担する。
しかし、特許文献3に記載の接合方法は、かご筋98若しくはスタッド付H鋼99で地盤改良体92と基礎部を接合しているため、かご筋98若しくはスタッド付H鋼99が地盤改良体92から抜け出る恐れがある。このため、地震時の水平力を地盤改良体92が適切に負担できないことがある。
特開平6−294137号公報 特開2005−307594号公報 特開平11−200381号公報
本発明は、上記事実に鑑み、基礎部とソイルセメント改良体の接合部の接合強度を上げる接合構造を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明に係るソイルセメント改良体の接合構造は、地中に連続して平面視で格子状に柱体が構築され、側面に凹凸部が形成された壁状のソイルセメント改良体と、前記ソイルセメント改良体の頭部に支持され、構造物の荷重を前記ソイルセメント改良体に伝えると共に、前記ソイルセメント改良体の側面に沿って延設する前記凹凸部が埋め込まれた基礎部と、を有することを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、基礎部には、ソイルセメント改良体の側面に沿って延設する凹凸部が埋め込まれている。これにより、頭部で構造物を支持し、側面の凹凸部が抵抗となり、基礎部とソイルセメント改良体の接合部の接合強度が上がる。この結果、地震時に基礎部が受ける水平力を適切に、地中に連続して平面視で格子状に柱体が構築されたソイルセメント改良体に伝達でき、構造物の水平荷重を負担する杭の断面積を小さくできる。また、ソイルセメント改良体の平面視が格子状とされている。これにより、地震時に液状化が予測される地盤をソイルセメント改良体で取り囲み、液状化が防止できる。また、格子状とされているため、いずれの方向からの水平力に対しても、ソイルセメント改良体の水平耐力を上げることができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のソイルセメント改良体の接合構造において、前記基礎部は、前記ソイルセメント改良体の両側から前記凹凸部を挟み込むことを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、基礎部が、ソイルセメント改良体の両側から凹凸部を挟み込む。このとき基礎部とソイルセメント改良体の材質を異ならせ、強度の弱い方の部材強度を調節することで接合部の破壊強度が調節できる。
これにより、ソイルセメント改良体が負担する地震時の水平力と、杭が負担する水平力の設定割合の調節が可能となり、杭の断面積とソイルセメント改良体の断面積の最適化が図れ、施工コストの低減、施工期間の短縮が図れる。
例えば、ソイルセメント改良体を基礎部より破壊強度の低い材質とすることで、ソイルセメント改良体が先に破壊される構成とされ、ソイルセメント改良体の接合部の寸法を調整することで破壊強度が設定できる。これにより、杭の断面積とソイルセメント改良体の断面積の最適化が図れる。
なお、ソイルセメント改良体自体の耐力は、ソイルセメント改良体の列数を増減することで調節できる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のソイルセメント改良体の接合構造において、前記ソイルセメント改良体を、所定の隙間を開けて並列に配置し、前記隙間部を、前記基礎部で埋めたことを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、所定の隙間を開けて、ソイルセメントコラム改良体が並列に配置され、隙間部が基礎部で接合されている。これにより、ソイルセメント改良体の片面と基礎部が簡単な構成で接合される。また、接合強度を調節することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のソイルセメント改良体の接合構造において、前記ソイルセメント改良体の延設方向を、前記基礎部を支持する地盤が受けている片土圧の方向と一致させたことを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、ソイルセメント改良体の延設方向が、基礎部を支持する地盤が受けている片土圧の方向と一致する方向とされている。
これにより、片土圧を受ける地盤において、片土圧の方向のソイルセメント改良体と基礎部の接合強度を必要とする強度に調節できる。また、ソイルセメント改良体が片土圧を直接受けるのを避けて、受け流しながら構造物を支持できる。この結果、杭の断面積とソイルセメント改良の体断面積の最適化を図ることができ、施工コストが低減できる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載のソイルセメント改良体の接合構造において、前記凹凸部と前記基礎部の接合部のソイルセメント改良体の延設方向の長さ、及び前記凹凸部と前記基礎部の接合部の上下方向の高さの少なくとも一方を調整して、前記ソイルセメント改良体と前記基礎部の接合強度を変更することを特徴としている。
請求項5に記載の発明によれば、ソイルセメント改良体と基礎部の接合強度が、ソイルセメント改良体の延設方向の凹凸部と基礎部の接合部の長さ、及び凹凸部と基礎部の接合部の上下方向の高さの少なくとも一方を調節することで変更できる。
これにより、ソイルセメント改良体と基礎部の接合強度の調節が容易となる。
請求項に記載の発明であるパイルド・ラフト基礎は、請求項1〜に記載のソイルセメント改良体の接合構造で接合された前記ソイルセメント改良体と、前記構造物を支持する支持杭と、前記構造物が載置される直接基礎と、を有することを特徴としている。
請求項に記載の発明によれば、パイルド・ラフト基礎が、ソイルセメント改良体の接合構造で接合されたソイルセメント改良体と、構造物を支持する支持杭と、構造物が載置される直接基礎とを有している。
これにより、パイルド・ラフト基礎における鉛直荷重の分担に関係なく、杭とソイルセメント改良体の水平力の分担割合を任意に設定できる。
本発明は、上記構成としてあるので、基礎部とソイルセメント改良体の接合部の接合強度を上げることができる。
本発明の第1の実施の形態に係るソイルセメント改良体の接合構造の基本構成を示す図である。 本発明の第1の実施の形態に係るソイルセメント改良体の接合構造のA−A線断面を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係るソイルセメント改良体の接合構造の基本構成、及びA−A線断面を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係るソイルセメント改良体の断面を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係るソイルセメント改良体の接合構造の、他の実施例の基本構成、及びA−A線断面を示す図である。 本発明の第3の実施の形態に係るソイルセメント改良体の接合構造の基本構成、及びA−A線断面を示す図である。 本発明の第4の実施の形態に係るソイルセメント改良体の接合構造の基本構成、及びA−A線断面を示す図である。 本発明の第5の実施の形態に係るパイルド・ラフト基礎のソイルセメント改良体の接合構造を示す図である。 本発明の第5の実施の形態に係るパイルド・ラフト基礎の基本構成を示す図である。 従来例のパイルド・ラフト基礎の基本構成を示す図である。 従来例のソイルセメント改良体の接合構造の基本構成を示す図である。 従来例のソイルセメント改良体の接合構造の基本構成を示す図である。 従来例のソイルセメント改良体の接合構造の基本構成を示す図である。
(第1の実施の形態)
図1に示すように、第1の実施の形態に係るソイルセメント改良体の接合構造10は、地盤36の中に連続して構築されたソイルセメント改良体12を有している。
ソイルセメント改良体12は、スラリー状とされたセメント系固化材による安定剤と、現地の地盤36の中の土とを攪拌装置で攪拌して固化させて形成され、円筒状の柱体を連続させて壁状としたものである。
また、地盤36は、地震時には液状化の発生が予測される液状化層であり、ソイルセメント改良体12の深さは、液状化層36の底面までとされている。
ソイルセメント改良体12の頭部12Hの周囲には、構造物(図示せず)の基礎部14が構築され、ソイルセメント改良体12の頂部S1で基礎部14の基礎梁22を支持している。これにより、構造物の鉛直荷重がソイルセメント改良体12に伝播される。
基礎部14は、パイルド・ラフト基礎の直接基礎とされ、地盤36の上に基礎スラブ23が構築され、基礎梁22を介して床スラブ21が構築されている。なお、杭は図示していない。
ソイルセメント改良体12と基礎部14の接合部は、ソイルセメント改良体12の頭部12Hの周囲の地盤36を、幅寸法W、深さ寸法Hで掘削し、掘削された頭部12Hの周囲に鉄筋16、18を配筋して、地盤36の上にコンクリート27を打設している。
ソイルセメント改良体12は、図2のA−A線断面図に示すように、連続した柱体において隣り合う柱体と側壁の一部を共有させて一体化し、壁状に形成されている。更に、同じ構成の壁体を並列に配置させ、並列に配置された壁体において隣り合う柱体と側壁の一部を共有させて一体化している。これにより、幅方向(X軸方向)が二重構造とされている。
ソイルセメント改良体12の両側面には、柱体の中央部の外周部である円弧状の凸部と、柱体の両端部の一体化された凹部の繰返しからなる凹凸部12Sが形成されている。凹凸部12Sは、基礎スラブ23のコンクリート27に深さHまで埋め込まれている。
これにより、両側面の凹凸部12Sがコンクリート27で囲まれ、凹部にもコンクリート27が充填されている。この結果、ソイルセメント改良体12の頭部12Hと基礎スラブ23の接合強度を高くでき、地震時の水平力を、基礎スラブ23からソイルセメント改良体12へ伝えることができる。
即ち、地震時のY方向の水平力Fに対しては、ソイルセメント改良体12の頂部S1における、頂部S1と基礎スラブ23の接合面の摩擦抵抗力R1(図示せず)、及び側面においては、凹凸部12Sにより滑りが生じないため、ソイルセメント改良体12の内部の面S2に生じるせん断抵抗力R2で抵抗する。
このとき基礎部14は鉄筋コンクリートで形成され、ソイルセメント改良体12はソイルセメントで形成されており材質が異なる。せん断強度が小さい方のソイルセメント改良体12のせん断抵抗力R2を調節することで、接合部の破壊強度が調節できる。
具体的には、凹凸部12Sと基礎スラブ23の接合のX軸方向の投影面S2の面積を調整する。即ち、ソイルセメント改良体12のY軸方向の延設長さL(図示せず)、及び凹凸部12Sと基礎スラブ23の接合部のZ軸方向の高さHの少なくとも一方を調整すれば、ソイルセメント改良体12と基礎部14の接合強度を変更できる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ソイルセメント改良体12と基礎部14の接合強度の調節が可能となる。これにより、ソイルセメント改良体12に負担させる水平力を任意に設定でき、杭の負担を軽減できる。
なお、ソイルセメント改良体12のX軸方向の強度は、柱列を増すことで対応可能である。
(第2の実施の形態)
図3(A)(B)に示すように、第2の実施の形態に係るソイルセメント改良体の接合構造30は、地盤36中に連続して構築されたソイルセメント改良体32を有している。
ソイルセメント改良体32は、円筒状の柱体が連続して一列に構築され、壁体とされている。ソイルセメント改良体32の両側面には凹凸部が形成されており、ソイルセメント改良体32の頭部32Hは、構造物の基礎部14に埋め込まれている。
基礎部14は、ソイルセメント改良体32の頭部32Hの両側面を、コンクリート27で幅寸法W、深さ寸法Hで挟んで接合している。このとき、ソイルセメント改良体32の頂部S1で、基礎部14の基礎梁22を支持している。
他の部分は、第1の実施の形態におけるソイルセメント改良体の接合構造10と同一であり、説明は省略する。
これにより、ソイルセメント改良体32と基礎部14の接合強度の調節が可能となり、ソイルセメント改良体32に負担させる水平力を任意に設定できる。この結果、杭の負担が軽減できる。
なお、図4に示すように、ソイルセメント改良体32は、隣接する2つの柱体を同時に形成してもよい。これにより、ソイルセメント改良体32が合理的に構築でき、施工期間を短縮できる。
また、図5に示すように、ソイルセメント改良体32の断面形状は、円形でなくてもよい。例えば、断面形状が四角形の四角柱33とし、隣り合う四角柱33の角部を共有させて一体化させて連続した壁体を形成し、壁体の側面には、四角柱33から外へ突き出した角部の凸部と、接合部の凹部の繰返し基づく凹凸部33Sを形成させてもよい。
(第3の実施の形態)
図6に示すように、第3の実施の形態のソイルセメント改良体の接合構造40は、壁状とされた、2つのソイルセメント改良体32を有している。
ソイルセメント改良体32は、第2の実施の形態で説明したソイルセメント改良体32と同じものであり、説明は省略する。2つのソイルセメント改良体32は、所定の間隔Dを開けて平行に配置されている。そして、頂部S1は、コンクリート23に埋め込まれている。所定の間隔Dには、基礎部14のコンクリート27が深さHまで入り込み、ソイルセメント改良体32と基礎スラブ23を接合している。
これにより、簡単な基礎部14の構成で、ソイルセメント改良体32と基礎スラブ23を接合できる。このとき、ソイルセメント改良体32のY軸方向の延設長さL(図示せず)、及び凹凸部32Sと基礎スラブ23の接合部のZ軸方向の高さHの少なくとも一方を調整すれば、ソイルセメント改良体32と基礎部14の接合強度を変更でき、水平力を基礎部14からソイルセメント改良体32へ伝えることができる。
これにより、ソイルセメント改良体32に負担させる水平力を任意に設定でき、杭の負担を軽減できる。
(第4の実施の形態)
図7に示すように、第4の実施の形態のソイルセメント改良体の接合構造48は、壁状に形成されたソイルセメント改良体12を有している。
ソイルセメント改良体12は、第1の実施の形態で説明したものであり、説明は省略する。ソイルセメント改良体12は、頭部12Hを、地盤36の表面の上に高さHで突き出して形成されている。そして、突き出された頭部12Hは、深さHまで基礎部23の下面に呑み込まれている。
これにより、頭部12Hの周囲を掘削する必要がなくなり、ソイルセメント改良体12と基礎部14を容易に接合できる。このとき、ソイルセメント改良体12のY軸方向の延設長さL(図示せず)、及び凹凸部12Sと基礎スラブ23の接合部のZ軸方向の高さHの少なくとも一方を調整すれば、ソイルセメント改良体12と基礎部14の接合強度を変更でき、水平力を基礎部14からソイルセメント改良体32へ伝えることができる。
これにより、ソイルセメント改良体12に負担させる水平力を任意に設定でき、杭の負担を軽減できる。
(第5の実施の形態)
図8に示すように、第5の実施の形態に係るパイルド・ラフト基礎34は、外周部を除き、第1の実施の形態で説明したソイルセメント改良体12がY軸方向に構築され、基礎部14と接合されている。
また、外周部及びX軸方向には、第2の実施の形態で説明したソイルセメント改良体32が構築され、基礎部14と接合されている。そして、ソイルセメント改良体12とソイルセメント改良体32で、平面視が格子状とされている。
また、ソイルセメント改良体12、32で形成された格子の中には、パイルド・ラフト基礎34の沈下を抑制する、径が小さくされた杭28が設けられている。
図9の立面図に示すように、パイルド・ラフト基礎34は、建物46が載置される直接基礎である基礎部14と、格子状とされ液状化層36の底面まで到達するソイルセメント改良体12、32と、液状化層36を貫通して設けられた杭28を有している。
このとき、ソイルセメント改良体12、32と基礎部14の接合強度を調節することで、ソイルセメント改良体12、32が杭28に加わる水平力の一部を負担し、径が小さくされた杭28が、残りの水平力を負担する。
即ち、地震時には、ソイルセメント改良体12、32が、設定された割合の水平力を負担すると同時に、格子状に囲まれた液状化層36の液状化を防止する。この結果、杭28の外周面と地盤36との間の摩擦力は、地震前の状態が維持され、径が小さくされた杭28であっても、建物46の沈下を引き続き抑制できる。
このように、ソイルセメント改良体12が負担する地震時の水平力と、杭28が負担する水平力の設定割合の調節を可能とすることで、杭28の断面積とソイルセメント改良体12の断面積の最適化が図れ、パイルド・ラフト基礎34の施工コストの低減、施工期間の短縮が図れる。
これに対し、図10に示すように、従来のパイルド・ラフト基礎50は、ソイルセメント改良体52を一列で壁状に形成し、格子状に配置して液状化対策に利用している。また、同時に、ソイルセメント改良体52に鉛直荷重及び水平力を支持させ、杭56を沈下抑制に使用している。
若しくは、格子状に形成されたソイルセメント改良体52を液状化対策に利用し、更に、ソイルセメント改良体52に、杭56との剛性比分の鉛直荷重、及び摩擦抵抗分の水平力を負担させ、杭56に、ソイルセメント改良体52との剛性比分の鉛直荷重、及びソイルセメント改良体52が支持できない分の水平力を負担させている。
しかし、既述したように、従来のパイルド・ラフト基礎50は、ソイルセメント改良体52と基礎部54の接合強度を調整できないため、接合面の摩擦抵抗力はパイルド・ラフト基礎50の鉛直荷重分担率によって一義的に決まってしまう。
具体的には、片土圧を含めた水平力が非常に大きい場合、全水平力のおよそ50%しかソイルセメント改良体52で負担できず、杭56は大きな径となってしまう。
更に、基礎部54との接合強度を調整できないことから、ソイルセメント改良体52の有する高い面内剛性及びせん断強度を、液状化対策以外に十分には活用できないという問題もある。
一方、本実施の形態では、図8に示すように、矢印Pの方向に大きな片土圧が加えられる条件においては、2重に形成されたソイルセメント改良体12を片土圧と平行な方向に配置することで、ソイルセメント改良体12と基礎部14の接合強度を強くし、基礎部14が受ける水平力を適切にソイルセメント改良体12に伝達できる。この結果、杭28の断面積とソイルセメント改良体12の断面積の最適化が図れ、従来の杭56より杭28の断面積を小さくできる。
なお、以上の説明は、すべて杭28を用いる条件で行ったが、地盤36の性状によっては、杭28を設けず、ソイルセメント改良体12と基礎部14のみで水平力を負担させてもよい。
10 ソイルセメント改良体の接合構造
12 ソイルセメント改良体
12S 凹凸部
14 基礎部
34 パイルド・ラフト基礎

Claims (6)

  1. 地中に連続して平面視で格子状に柱体が構築され、側面に凹凸部が形成された壁状のソイルセメント改良体と、
    前記ソイルセメント改良体の頭部に支持され、構造物の荷重を前記ソイルセメント改良体に伝えると共に、前記ソイルセメント改良体の側面に沿って延設する前記凹凸部が埋め込まれた基礎部と、
    を有するソイルセメント改良体の接合構造。
  2. 前記基礎部は、前記ソイルセメント改良体の両側から前記凹凸部を挟み込む請求項1に記載のソイルセメント改良体の接合構造。
  3. 前記ソイルセメント改良体を、所定の隙間を開けて並列に配置し、前記隙間部を、前記基礎部で埋めた請求項1に記載のソイルセメント改良体の接合構造。
  4. 前記ソイルセメント改良体の延設方向を、前記基礎部を支持する地盤が受けている片土圧の方向と一致させた請求項1〜3のいずれか1項に記載のソイルセメント改良体の接合構造。
  5. 前記凹凸部と前記基礎部の接合部のソイルセメント改良体の延設方向の長さ、及び前記凹凸部と前記基礎部の接合部の上下方向の高さの少なくとも一方を調整して、前記ソイルセメント改良体と前記基礎部の接合強度を変更する請求項1〜4のいずれか1項に記載のソイルセメント改良体の接合構造。
  6. 請求項1〜5に記載のソイルセメント改良体の接合構造で接合された前記ソイルセメント改良体と、前記構造物を支持する支持杭と、前記構造物が載置される直接基礎と、を有するパイルド・ラフト基礎。
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