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JP5274983B2 - 超電導コイル装置 - Google Patents

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Description

本発明は、接続時の熱歪による劣化およびエッジワイズ方向の歪応力による影響を少なくすることで、超電導コイルの劣化を極力抑え、安定性および絶縁性を高めた超電導コイル装置に関する。
超電導技術の向上に伴い、例えば磁気共鳴画像診断装置(MRI)や、超電導磁気エネルギー貯蔵装置(SMES)、単結晶引き上げ装置などが実用化されている。これらの機器には、超電導線を巻き回してなる超電導コイルを使用するが、高温超電導線材のようなテープ形状の超電導線(超電導テープ線)を使用する場合には、同一平面状で超電導テープ線を巻き回したシングルパンケーキ形状の超電導コイルを二つ組み合わせてダブルパンケーキ形状の超電導コイルとして使用する場合がある。ダブルパンケーキ形状の超電導コイルとするためには、シングルパンケーキ形状の超電導コイルを二つ製作し、それらを同軸に配置し、内側に金属板をハンダ接続することによりシングルパンケーキ形状の超電導コイル同士を接続する方法および最内層に渡部を設けることにより接続部を設けずにダブルパンケーキ形状の超電導コイルを製作する方法(例えば、特許文献1)がある。
特開2000−130785号公報
しかしながら、シングルパンケーキ形状の超電導コイル二つを、金属板を用いてハンダ接続する方法では、ハンダ接続するために金属板を加熱するが、その際、熱がコイル内部へ伝わる過程で、場所による温度差や構成材料の熱膨張率の違いで、超電導テープ線の熱歪を生じ、劣化してしまうという課題があった。
また、金属板を最内層へ配置するため、最内層で電極がむき出しとなり、絶縁が弱くなる問題や最内層のボアが小さくなる問題が生じる。さらに、接続部を設けずにダブルパンケーキ形状の超電導コイルを製作するためには、シングルパンケーキ形状の超電導コイルを製作する巻線機ではなく、ダブルパンケーキ形状の超電導コイルを巻線するための特殊な巻線機が必要となることや、渡部で線材にエッジワイズ方向に歪応力が発生し、超電導テープ線が劣化してしまう課題があった。
本発明は、上述した課題を考慮してなされたものであり、接続時の熱歪による劣化およびエッジワイズ方向の歪応力による影響を少なくすることで、超電導コイルの劣化を極力抑え、安定性および絶縁性を高めた超電導コイル装置を提供することを目的とするものである。
本発明に係る超電導コイル装置は、上述した課題を解決するため、特許請求の範囲に記載したように、絶縁物で形成された巻芯と、この巻芯に埋め込まれる各々が独立したユニットであり、非加熱で固定される第1の電極および第2の電極と、前記第1の電極と同軸に隣接し、各々が逆向きで電気的に接続される二本の超電導テープ線である第1の超電導テープ線および第2の超電導テープ線と、前記第2の電極と同軸に隣接し、各々が逆向きで電気的に接続される二本の超電導テープ線であって、前記第1の超電導テープ線と同方向の第3の超電導テープ線および前記第2の超電導テープ線と同方向の第4の超電導テープ線とを具備し、前記第1の超電導テープ線と前記第3の超電導テープ線とを束ねた状態で巻き回して形成される超電導コイルのインダクタンスと前記第2の超電導テープ線と前記第4の超電導テープ線とを束ねた状態で巻き回して形成される超電導コイルのインダクタンスとが等しくなるように、前記第1の超電導テープ線および前記第3の超電導テープ線と前記第2の超電導テープ線および前記第4の超電導テープ線とを各々逆向きに束ねた状態で巻き回してなる二つの超電導コイルを同軸に隣接するように配置したことを特徴とする。
本発明によれば、接続時の熱歪による劣化およびエッジワイズ方向の歪応力による影響を少なくすることができるので、超電導コイル製造時の劣化を極力抑えることができ、安定性および絶縁性を高めた超電導コイル装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態に係る超電導コイル装置について、添付の図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る超電導コイル装置の一実施例である超電導コイル装置(以下、「第1の超電導コイル装置」と称する。)10Aの構成を示す概略図である。
第1の超電導コイル装置10Aは、二つの超電導コイル11a,11bを同軸に隣接するように配置したダブルパンケーキ形状の超電導コイル装置である。第1の超電導コイル装置10Aは、例えば、銅(Cu)の電極(以下、「銅電極」と称する。)13に、超電導体の一例である超電導テープ線14a,14bを電気的に接続した後、例えば、FRP等の絶縁体で形成される巻芯15に銅電極13を埋め込み、例えば、ねじ等の固定具16で機械的に固定する。その後、超電導テープ線14a,14bを巻き回して、超電導コイル11aおよび超電導コイル11bを同軸に隣接するように配置して構成される。
すなわち、第1の超電導コイル装置10Aは、巻芯15と、巻芯15に埋め込まれ機械的に固定される銅電極13と、この電極13と互いに逆向きで電気的に接続される二つの超電導テープ線14とを具備しており、二つの超電導テープ線14a,14bを各々逆向きに巻き回してなる二つの超電導コイル11a,11bを同軸に隣接するように配置したものである。
図2は、第1の超電導コイル装置10Aの超電導コイル11a,11bを形成する超電導テープ線14a,14bと銅電極13との接続の様子を表した概略図であり、図3は、図2に示される超電導テープ線14a,14bおよび銅電極13の矢印A−A方向からの矢視図である。
図2に示されるように、銅電極13は、超電導テープ線14a,14bを互いに逆向きの状態のままハンダで電気的に接続されている。超電導テープ線14a,14bを互いに逆向きの状態のままハンダで電気的に接続した銅電極13を巻芯15に埋め込んだ後、図3に示されるような方向で、超電導テープ線14a,14bを巻き回す。
このように、図1〜図3に示されるように構成された第1の超電導コイル装置10Aでは、超電導テープ線14a,14bに大きな歪応力をかけることがないため、超電導テープ線14a,14bが劣化することを防ぐことができる。また、超電導コイル11a,11bを形成する前に、超電導テープ線14a,14bを電気的に接続するため、超電導テープ線14a,14bを巻き回して超電導コイル11a,11bを形成した後は、ハンダ接続をする必要が無いので、超電導コイル11a,11bに熱を加えることなく、超電導コイル11a,11bが劣化することを防ぐことができる。
本実施形態によれば、超電導コイル11a,11bに熱を加えることなく、かつ、超電導テープ線14a,14bに大きな歪応力をかけずに、ダブルパンケーキ形状の第1の超電導コイル装置10Aを製作できる。この結果、超電導コイル11a,11bの製造時の劣化を従来よりも抑えることができ、第1の超電導コイル装置10A(超電導コイル11a,11b)の安定性を向上させることができる。
尚、第1の超電導コイル装置10Aの電極13が銅である場合を説明したが、銅に限定するものではない。電極13の材料に銅と同等あるいは銅以上に導電性の良好な材料(例えば、銀、金、超電導テープ線等)を用いる場合もある。
また、超電導コイル装置10Aを製作する際には、絶縁性を良好とする観点から、例えば、図4に示されるように、ダブルパンケーキを構成する超電導コイル11a,11bの間に絶縁体18を挿入しても良い。さらに、例えば、図5に示されるように、超電導テープ線14a,14bと絶縁体(絶縁体テープ線)18とを合わせて巻き回すことで、超電導テープ線14a,14aの間および超電導テープ線14b,14bの間に絶縁体18が挟み込まれた超電導コイル11a,11bを形成しても良いし、超電導テープ線14a,14bの代わりに周囲を絶縁体で被覆した超電導テープ線を採用しても良い。
さらに、銅電極13を巻芯15に固定する方法は、ねじ16での固定に限定されず、熱を加えずに(非加熱で)固定する全ての方法を採用できる。例えば熱することなく銅電極13と巻芯15とを接着可能な接着剤があればそれを採用しても良い。
[第2の実施形態]
図6は、本発明の第2の実施形態に係る超電導コイル装置の一実施例である超電導コイル装置(以下、「第2の超電導コイル装置」と称する。)10Bの構成を示す概略図である。
図6に示される超電導コイル装置10Bは、図1に示される超電導コイル装置10Aに対して、超電導コイル11a,11bの代わりに、超電導コイル21a,21bを同軸に隣接するように配置したダブルパンケーキ形状の超電導コイル装置である点で相違するが、その他の点では実質的な相違は無い。そこで、本実施形態では、超電導コイル21a,21bの構成を中心に説明し、その他の実質的に相違しない構成要素については同じ符号を付して説明を省略する。
図7および図8は、それぞれ図6に示される第2の超電導コイル装置10Bの矢印B−B方向および矢印C−C方向からの矢視図であり、図9は、第2の超電導コイル装置10Bの超電導コイル21a,21bを形成する並列導体22a,22bと銅電極13a,13bとの接続の様子を表した概略図である。
超電導コイル装置10Bの超電導コイル21aは、図9に示されるように、例えば、複数の一例である二本の超電導テープ線23a,24aを同軸に隣接して(並列に)配置した並列導体22aを巻き回して形成される一方、超電導コイル21bは、例えば、複数の一例である二本の超電導テープ線23b,24bを並列に配置した並列導体22bを巻き回して形成され、超電導コイル21a,21bのインダクタンスが等しくなるように並列導体22a,22bの転位を行っている。
このような超電導コイル21a,21bで構成される第2の超電導コイル装置10Bは、第1の銅電極13aに超電導テープ線23aおよび超電導テープ線23bをハンダにて電気的に接続する一方、第2の銅電極13bに超電導テープ線24aおよび超電導テープ線24bをハンダにて電気的に接続する。そして、巻芯15に第1の銅電極13aおよび第2の銅電極13bをそれぞれ埋め込み、固定具の一例であるねじ16で機械的に固定した後、超電導テープ線23aおよび超電導テープ線24aを束ねた並列導体22aを巻き回してなる超電導コイル21aと、超電導テープ線23bおよび超電導テープ線24bを束ねた並列導体22bを超電導コイル21aと同数だけ巻き回してなる超電導コイル21bとを同軸に隣接するように配置して構成される。
本実施形態によれば、インダクタンスを等しくするために、並列導体22a,22bの転位を行った超電導コイル21a,21bを同軸に隣接するように配置して構成される第2の超電導コイル装置10Bにおいても、第1の超電導コイル装置10Aと同様に作用し、同様の効果を得ることができる。
また、電流容量を増加し、交流損失の抑制が可能な転位を施した並列導体22a,22bを巻き回した超電導コイル21a,21bを具備することで、超電導テープ線14a,14bを巻き回した超電導コイル11a,11bを具備する第1の超電導コイル装置10Aよりも、電流容量が増加し、交流損失を抑制することができる。
尚、図6乃至図8に示される第2の超電導コイル装置10Bでは、巻芯15に固定する二つの銅電極13a,13bは、コイルの中心軸に対して相対する位置(コイルの周方向において対称となる位置)に配置されている例を示しているが、必ずしもコイルの中心軸に対して相対する位置に二つの銅電極13a,13bが配置されることを要しない。
[第3の実施形態]
図10は、本発明の第3の実施形態に係る超電導コイル装置の一実施例である超電導コイル装置(以下、「第3の超電導コイル装置」と称する。)10Cの構成を示す概略図である。
図10に示される超電導コイル装置10Cは、図1に示される超電導コイル装置10Aに対して、超電導コイル11a,11bの代わりに、超電導コイル31a,31bを同軸に隣接するように配置したダブルパンケーキ形状の超電導コイル装置である点で相違するが、その他の点では実質的な相違は無い。そこで、本実施形態では、超電導コイル31a,31bの構成を中心に説明し、その他の実質的に相違しない構成要素については同じ符号を付して説明を省略する。
図11は、第3の超電導コイル装置10Cの超電導コイル31a,31bを形成する超電導テープ線32a,32bと超電導テープ線33a,33bと銅電極13との接続の様子を表した概略図であり、図12は、図11に示される超電導テープ線32a,32bと超電導テープ線33a,33bと銅電極13の矢印D−D方向からの矢視図である。
第3の超電導コイル装置10Cの超電導コイル31aは、図2に示される超電導テープ線14aに代わり、図11,12に示されるように、二本の超電導テープ線32aと超電導テープ線33aとを長手方向にハンダ接続して構成した超電導テープ線(以下、「接続超電導テープ線」と称する。)34aを巻き回して形成される。同様に、超電導コイル31bは、超電導テープ線14bに代わり、二本の超電導テープ線32bと超電導テープ線33bとを長手方向にハンダ接続して構成した接続超電導テープ線34bを巻き回して形成される。
図13は、図12に示される超電導テープ線32aと超電導テープ線33aと銅電極13との接続部分を拡大してより詳細に示した部分拡大図である。尚、図12に示される超電導テープ線32bと超電導テープ線33bと銅電極13との接続部分については、図13に示される超電導テープ線32aと超電導テープ線33aと銅電極13との接続部分と実質的に同様なので、説明を省略する。
図13に示されるように、超電導テープ線32a,33aは、安定化材36、基盤37、超電導層38および保護層39によって構成される表裏非対称構造の超電導テープ線の一例である。接続超電導テープ線34aを形成する際、少しでも接続抵抗を小さくする観点から、超電導テープ線32aの超電導層38と超電導テープ線33aの超電導層38とをより短い距離で接続することが好ましい。そこで、超電導層38側同士を向かい合わせるようにして超電導テープ線32aと超電導テープ線33aとをハンダ40で電気的に接続して接続超電導テープ線34aを形成する。
このような超電導コイル31a,31bで構成される第3の超電導コイル装置10Cは、銅電極13に超電導テープ線32a,32bをハンダにて電気的に接続した後、巻芯15に埋め込み、固定具の一例であるねじ16で機械的に固定し、その後、超電導テープ線32aに超電導テープ線33aをハンダで接続して形成した接続超電導テープ線34aを巻き回して超電導コイル31aを製作する。次に、超電導テープ線32bに超電導テープ線33bをハンダで接続して形成した接続超電導テープ線34bを巻き回して超電導コイル31bを製作する。
本実施形態によれば、銅電極13と超電導テープ線32a,32bをハンダ接続する際に、銅電極13と直接ハンダ接続される超電導テープ線32a,32bを短くすることができるので、例えば、第1の実施形態に係る超電導テープ線14a,14bや第2の実施形態に係る並列導体22a,22bの場合と比較しても、ハンダ接続時のハンドリングミス等により超電導テープ線32a,32bに過剰な力や熱が加わることをより防止できる点で有利である。また、超電導テープ線32a,32bの表裏を自在に変更することができる点で有利である。
さらに、超電導テープ線32a,32bの表裏を自在に変更することができるので、超電導テープ線32a,32bにコイルの特性上必要な向きとなるように超電導テープ線33a,33bをハンダ接続した接続超電導テープ線34a,34bを形成して、接続超電導テープ線34a,34bを巻き回すことができる。この結果、超電導コイル31a,31bを製作する際に、ダブルパンケーキ形状の超電導コイル製作用の巻線機を使用しなくても、シングルパンケーキ形状の超電導コイル製作用の巻線機さえあれば、巻線することが可能となる。すなわち、超電導テープ線を巻き回す際の作業性を格段に向上させることができる。
さらにまた、接続超電導テープ線34a,34bを形成する際、超電導層38側同士を向かい合わせるようにして超電導テープ線32a,32bと超電導テープ線33a,33bとをそれぞれハンダ40で電気的に接続しているので、超電導テープ線32aと超電導テープ線33aの向きおよび超電導テープ線32bと超電導テープ線33bの向きを考慮しないで接続超電導テープ線34a,34bを形成した場合よりも、超電導テープ線32aと超電導テープ線33a間および超電導テープ線32bと超電導テープ線33b間の接続抵抗を小さく抑えることができるので、当該接続部分での発熱を減らすことができ、第3の超電導コイル装置10C(超電導コイル31a,31b)の安定性を向上させることができる。
尚、接続超電導テープ線34a(34b)は、超電導テープ線32a(32b)と超電導テープ線33a(33b)の二本の超電導テープ線を長手方向に接続して構成されている場合を説明したが、二本以上の超電導テープ線を長手方向に接続して構成される場合もある。
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態に係る超電導コイル装置の一実施例である超電導コイル装置(以下、「第4の超電導コイル装置」と称する。)10Dは、第1の超電導コイル装置10Aに対して、銅電極13および超電導テープ線14a,14bの全部を絶縁体18で被覆した点で相違するが、その他の点は実質的に相違しない。そこで、本実施形態では、絶縁体18で被覆した銅電極13および超電導テープ線14a,14bを中心に説明し、その他の実質的に相違しない構成要素については同じ符号を付して説明を省略する。
図14は、第4の超電導コイル装置10Dにおいて、超電導コイル11a,11bを形成する絶縁体18で被覆した銅電極13および超電導テープ線14a,14bの様子を表した概略図である。
第4の超電導コイル装置10Dは、第1の超電導コイル装置10Aと同様に、銅電極13が超電導テープ線14a,14bを互いに逆向きの状態のままハンダで電気的に接続されており、図14に示されるように、超電導テープ線14a,14bおよび銅電極13の全部(全面)が絶縁体18で覆われている。第4の超電導コイル装置10Dは、この絶縁体18で覆われた電極13および超電導テープ線14a,14bを使って、図1〜図3に示される第1の超電導コイル装置10Aと同様に製作される。
すなわち、絶縁体18で覆われた電極13を巻芯15に埋め込み、ねじ16で固定し、絶縁体18で覆われた超電導テープ線14a,14bを巻き回すことで超電導コイル11aおよび超電導コイル11bを形成し、形成された超電導コイル11aおよび超電導コイル11bを同軸に隣接するように配置される。
このように構成される第4の超電導コイル装置10Dでは、第1の超電導コイル装置10Aで得られる効果に加え、銅電極13および超電導テープ線14a,14bを全て絶縁体18で覆うことによって、絶縁性が向上するので、形成された超電導コイル11a,11bの耐電圧が向上し、第4の超電導コイル装置10D(超電導コイル11a,11b)の安定性を向上させることができる。
本実施形態によれば、第1の実施形態で得られる効果に加え、従来および第1の実施形態よりも、耐電圧を向上させることができるので、第4の超電導コイル装置10D(超電導コイル11a,11b)の安定性をさらに向上させることができる。
[第5の実施形態]
本発明の第5の実施形態に係る超電導コイル装置の一実施例である超電導コイル装置(以下、「第5の超電導コイル装置」と称する。)10Eは、第1の超電導コイル装置10Aに対して、銅電極13と超電導テープ線14a,14bの間に超電導導体である超電導テープ線41をハンダ接続した点で相違するが、その他の点は実質的に相違しない。そこで、本実施形態では、超電導テープ線41でそれぞれハンダ接続される銅電極13および超電導テープ線14a,14bを中心に説明し、その他の実質的に相違しない構成要素については同じ符号を付して説明を省略する。
図15は、第5の超電導コイル装置10Eにおいて、超電導コイル11a,11bを形成する超電導テープ線41がそれぞれハンダ接続された銅電極13および超電導テープ線14a,14bの様子を表した概略図である。
第5の超電導コイル装置10Eは、銅電極13に超電導テープ線41をハンダ接続する一方で超電導テープ線14a,14bを互いに逆向きの状態のまま銅電極13とハンダ接続された超電導テープ線41と超電導テープ線14a,14bのそれぞれとをハンダ接続して超電導テープ線14a、超電導テープ線41および超電導テープ線14bを超電導的に接続している。第5の超電導コイル装置10Eは、超電導テープ線41とそれぞれ接続された銅電極13および超電導テープ線14a,14bを使って、図1〜図3に示される第1の超電導コイル装置10Aと同様に製作される。
すなわち、超電導テープ線41とハンダ接続された銅電極13を、巻芯15に埋め込み、ねじ16で固定し、超電導テープ線41と超電導的に接続された超電導テープ線14a,14bを巻き回すことで超電導コイル11aおよび超電導コイル11bを形成し、形成された超電導コイル11aおよび超電導コイル11bを同軸に隣接するように配置される。
このように構成される第5の超電導コイル装置10Eでは、第1の超電導コイル装置10Aで得られる効果に加え、二つの超電導テープ線14aと超電導テープ線14bとを接続しているのが超電導体である超電導テープ線41であるため、接続抵抗をより小さく抑えることが可能となる。この結果、当該接続部分での発熱を減らすことができ、第5の超電導コイル装置10E(超電導コイル11a,11b)の安定性を向上させることができる。
本実施形態によれば、第1の実施形態で得られる効果に加え、従来および第1の実施形態よりも、二つの超電導テープ線14aと超電導テープ線14bとの接続部分の接続抵抗をより小さく抑えることが可能となるため、当該接続部分での発熱を減らすことができ、第5の超電導コイル装置10E(超電導コイル11a,11b)の安定性をより向上させることができる。
以上、本発明に係る超電導コイル装置によれば、超電導コイルに熱を加えることなく、かつ、超電導テープ線に大きな歪応力をかけずに、ダブルパンケーキ形状の超電導コイル装置を製作できる。この結果、超電導コイルの製造時の劣化を従来よりも抑えることができ、超電導コイル装置(超電導コイル)の安定性を向上させることができる。
また、超電導テープ線のみならず電極も併せて被覆した状態で巻芯に固定し超電導テープ線を巻き回すことができるので、形成された超電導コイルの耐電圧を向上させ、超電導コイル装置(超電導コイル)の安定性を向上させることができる。
尚、本発明は上記の各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化しても良い。また、上記の各実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても良い。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
本発明の第1の実施形態に係る超電導コイル装置の構成を示す概略図。 本発明の第1の実施形態に係る超電導コイル装置の超電導コイルを形成する超電導テープ線と銅電極との接続の様子を表した概略図。 本発明の第1の実施形態に係る超電導コイル装置の超電導コイルを形成する超電導テープ線および銅電極を、図2に示される矢印A−A方向から見た図。 本発明の実施形態に係る超電導コイル装置において、超電導コイル間に絶縁体を挿入した適用例を示す概略図。 本発明の実施形態に係る超電導コイル装置において、超電導テープ線の間に絶縁体を挟みこんだ超電導コイルを適用した例を示す概略図。 本発明の第2の実施形態に係る超電導コイル装置の構成を示す概略図。 本発明の第2の実施形態に係る超電導コイル装置を、図6に示される矢印B−B方向から見た図。 本発明の第2の実施形態に係る超電導コイル装置を、図6に示される矢印C−C方向から見た図。 本発明の第2の実施形態に係る超電導コイル装置の超電導コイルを形成する並列導体と銅電極との接続の様子を表した概略図。 本発明の第3の実施形態に係る超電導コイル装置の構成を示す概略図。 本発明の第3の実施形態に係る超電導コイル装置の超電導コイルを形成する超電導テープ線と超電導テープ線との接続および超電導テープ線と銅電極との接続の様子を表した概略図。 本発明の第3の実施形態に係る超電導コイル装置の超電導コイルを形成する超電導テープ線と銅電極を、図11に示される矢印D−D方向から見た図。 図12に示される超電導テープ線と超電導テープ線との接続部分および超電導テープ線と銅電極との接続部分を拡大してより詳細に示した部分拡大図。 本発明の第4の実施形態に係る超電導コイル装置の超電導コイルを形成する超電導テープ線と銅電極との接続の様子を表した概略図。 本発明の第5の実施形態に係る超電導コイル装置の超電導コイルを形成する超電導テープ線と銅電極との接続の様子を表した概略図。
符号の説明
10A,10B,10C,10D,10E 超電導コイル装置
11a,11b 超電導コイル
13(13a,13b) 電極
14a,14b 超電導テープ線
15 巻芯
16 ねじ(固定具)
18 絶縁体(絶縁体テープ線)
21a,21b 超電導コイル
22a,22b 並列導体
23a,23b 超電導テープ線
24a,24b 超電導テープ線
31a,31b 超電導コイル
32a,32b 超電導テープ線
33a,33b 超電導テープ線
34a,34b 接続超電導テープ線
36 安定化材
37 基盤
38 超電導層
39 保護層
40 ハンダ
41 超電導テープ線(超電導導体)

Claims (9)

  1. 絶縁物で形成された巻芯と、
    この巻芯に埋め込まれる各々が独立したユニットであり、非加熱で固定される第1の電極および第2の電極と、
    前記第1の電極と同軸に隣接し、各々が逆向きで電気的に接続される二本の超電導テープ線である第1の超電導テープ線および第2の超電導テープ線と、
    前記第2の電極と同軸に隣接し、各々が逆向きで電気的に接続される二本の超電導テープ線であって、前記第1の超電導テープ線と同方向の第3の超電導テープ線および前記第2の超電導テープ線と同方向の第4の超電導テープ線とを具備し、
    前記第1の超電導テープ線と前記第3の超電導テープ線とを束ねた状態で巻き回して形成される超電導コイルのインダクタンスと前記第2の超電導テープ線と前記第4の超電導テープ線とを束ねた状態で巻き回して形成される超電導コイルのインダクタンスとが等しくなるように、前記第1の超電導テープ線および前記第3の超電導テープ線と前記第2の超電導テープ線および前記第4の超電導テープ線とを各々逆向きに束ねた状態で巻き回してなる二つの超電導コイルを同軸に隣接するように配置したことを特徴とする超電導コイル装置。
  2. 前記第1の電極と前記第2の電極とは、前記超電導コイルの中心軸に対してコイル周方向に対称な位置に配置されることを特徴とする請求項1記載の超電導コイル装置。
  3. 前記超電導テープ線は、複数の超電導テープ線を長手方向に接続して構成されることを特徴とする請求項1又は2記載の超電導コイル装置。
  4. 前記超電導テープ線の接続は、前記超電導テープ線が表裏非対称構造である場合、超電導テープ線内の超電導層が向かい合うようにして接続されることを特徴とする請求項3記載の超電導コイル装置。
  5. 各超電導テープ線の間に絶縁物を挟みこんだことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の超電導コイル装置。
  6. 前記超電導テープ線の周囲全面が絶縁物で覆われていることを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の超電導コイル装置。
  7. 前記超電導コイルの間に絶縁物を挟みこんだことを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の超電導コイル装置。
  8. 前記超電導コイルは、前記電極および前記電極に接続された超電導テープ線が絶縁物で覆われていることを特徴とする請求項1から7の何れか1項に記載の超電導コイル装置。
  9. 前記超電導コイルは、前記電極とこの電極と電気的に接続される前記超電導テープ線との間に、他の超電導テープ線を接続して構成されることを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の超電導コイル装置。
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