JP5274705B2 - 冷蔵室や旋回ゲートなどのための蝶番 - Google Patents

Description

本発明は、一般に、閉止蝶番の技術分野で適用可能であり、特に、冷蔵室や旋回ゲートなどのための蝶番に関する。

知られているように、閉止蝶番は一般に、固定要素（通常はその支持フレームに固定される）に対して枢動される可動要素（通常はドアなどに固定される）を備える。

さらに、ドアなどを閉止位置に自動的に戻すために可動要素に作用する閉止手段が提供される。

静止支持構造と、二重窓ガラスユニットが固定される実質的に管状のフレームを含む少なくとも１つのドアとを備える冷蔵室や旋回ゲートなどの場合、蝶番は、可動要素と固定要素の両方が外から見え、ドアと支持構造のどちらからも外に出ている。そのような解決策は、不快であり、嵩張り、美観的に見た目が悪く、あまり効果的でない。

さらに、そのような既知の蝶番は外側に配置されるので、損傷および摩耗を受ける危険が非常に大きくなる。

米国特許第７３０５７９７号（特許文献１）、米国特許出願公開第２００４／２０６００７号（特許文献２）、および欧州特許第１９９７９９４号（特許文献３）から蝶番が知られているが、閉止位置にドアを戻すことを保証する閉止手段の動作が抑制されない。その結果、ドアが支持フレームに激しく衝突し、損傷する危険がある。

欧州特許第０４０７１５０号（特許文献４）から、閉止手段の作用を抑制するための油圧制動手段を含むドアクローザが知られている。そのような既知のデバイスは非常に嵩張り、したがって必ず床に取り付けなければならない。

したがって、そのようなデバイスの設置は、高い費用がかかり難しい床のブレークイン作業を必要とし、これは資格のある作業者が行わなければならない。

米国特許第７３０５７９７号 米国特許出願公開第２００４／２０６００７号 欧州特許第１９９７９９４号 欧州特許第０４０７１５０号

本発明の目的は、高い機能性、構造の単純さ、および低コストという特徴を有する蝶番を提供することによって、上述した欠点を少なくとも一部克服することである。

本発明の別の目的は、冷蔵室や旋回ゲートなどのための非常に適度なサイズの蝶番を提供することである。

本発明の別の目的は、管状フレーム内部に挿入することによって隠すことができる、冷蔵室や旋回ゲートなどのための蝶番を提供することである。

本発明の別の目的は、開位置からのドアの自動閉止を保証する蝶番を提供することである。

本発明の別の目的は、ドアの開閉時に、蝶番が取り付けられたドアが制御下で動かされることを保証する蝶番を提供することである。

本発明の別の目的は、動作に変更を加えずに、かつ調節を何ら必要とせずに、非常に重いドアおよび窓も支持することができる蝶番を提供することである。

本発明の別の目的は、構成部品ができるだけ少ない蝶番を提供することである。

本発明の別の目的は、正しい閉止位置に保ち続けることができる蝶番を提供することである。

本発明の別の目的は、ドアが引かれたときに抵抗なく閉止できるようにする非常に安全な蝶番を提供することである。

本発明の別の目的は、設置が非常に簡単な蝶番を提供することである。

そのような目的および本明細書において以下でより明らかになる目的は、請求項１に記載の蝶番によって実現される。

本発明による蝶番は、旋回ゲートや冷蔵室などの静止支持構造に固着するのに適した固定要素と、旋回ゲートや冷蔵室などの可動ドアに固着するのに適した可動要素とを備える。

可動要素は、開いたドア位置と閉じたドア位置の間で長手方向軸線上で回転するように、固定要素に回転可能に結合される。

蝶番は、ドアを閉位置に自動的に戻すために可動要素に作用する閉止手段を備える。

さらに、蝶番は、閉止手段の作用を油圧により抑制するように閉止手段に作用する作業流体（通常は油）を備え、開いたドア位置から閉じたドア位置へのドアの回転を調節する。可動要素または固定要素が、動作チャンバを画定する箱形の蝶番本体を備えることができ、箱形の蝶番本体は、軸線に沿った細長い形状を有してもよい。

そのような特徴の組合せにより、この蝶番は、冷蔵室や旋回ゲートなどのドアのフレームを画定する管状形材の内部、またはドアの静止支持構造の内部に挿入することによって、見えないように隠すことができる。

閉止手段と油圧抑制手段は、可動要素または固定要素の内部の１つの単一の動作チャンバ内に完全に収容される。

そのような特徴により、蝶番は非常にコンパクトで効果的なものとなり、美観的に非常に優れている。

閉止手段は、固定要素と可動要素の一方と一体のカム要素を備え、カム要素はプランジャ要素と相互作用し、プランジャ要素は、固定要素と可動要素の他方の内部で移動可能であり、固定要素と可動要素の回転の軸線に実質的に垂直な軸線に沿って移動可能である。

そのような特徴により、蝶番は、構成部品ができるだけ少なくなり、蝶番のサイズの面で大きな利点がある。

さらに、蝶番をこのように形作ることによって、正しい閉止位置に保ち続けることができ、また安全にもなる。

そのような実施形態により、開放時にドアが制御下で動かされることを保証する蝶番を得ることができるようになり、したがって非常に安全かつ実用的になる。

サイズ面での理由から、箱形の蝶番本体によって画定される動作チャンバがカム要素およびプランジャ要素を含んでよい。

垂直方向のサイズをできるだけ小さくするために、プランジャ要素は、固定要素および可動要素の回転軸に実質的に垂直な平面を定義するための概して板状のプッシュヘッドを有してよい。

好適には、プランジャ要素のプッシュヘッドの形状に関係なく、プランジャ要素は、動作チャンバを、互いに流体連絡した隣接する第１と第２の可変体積区室に分けるように構成してよく、第１および第２の可変体積区室は、閉じたドア位置に対応してそれぞれ最大体積および最小体積を有し、逆に、開いたドア位置では最小体積および最大体積を有するように設計してよい。

有利には、プランジャ要素のプッシュヘッドの形状に関係なく、動作チャンバは、ドアの開放時には第１の区室から第２の区室に、ドアの閉止時には第２の区室から第１の区室に作業流体が流れるように作業流体の流れを制御するための制御手段を備えてよい。

そのような特徴により、本発明による蝶番は、非常に重いドアの閉止時に油圧により回転を制御できるようにし、またサイズもできるだけ小さくなる。

有利には、プランジャ要素のプッシュヘッドの形状に関係なく、作業流体の流れを制御するための制御手段は、箱形の蝶番本体内部に油圧回路を備えることができ、ドアの閉止時に作業流体を第２の可変体積区室から第１の可変体積区室に制御下で逆流させることができるようにする。

そのような特徴により、閉止時には固定要素と可動要素の相対回転運動が自由になるので、本発明による蝶番は非常に安全になる。実際、閉止段階中、制御手段は、固定要素と可動要素の相対回転に関係なく、第２の可変体積区室から第１の可変体積区室への作業流体の逆流を調節し、それにより、使用者は、蝶番および／またはドアを損壊するおそれなくいかなる速度でも自由にドアを閉じることができる。

好適には、プランジャ要素のプッシュヘッドの形状に関係なく、作業流体の流れを制御するための制御手段はさらに、開位置から閉位置へのドアの回転速度を調節するために油圧回路内の作業流体の流れを調節するための第１の手段を備えてよい。

他方、プランジャ要素のプッシュヘッドの形状に関係なく、また第１の調節手段の有無に関係なく、作業流体の流れを制御するための制御手段はさらに、ドアが閉位置に達する際のトルクを調節するために油圧回路内の作業流体の流れを調節するための第２の手段を備えてよい。

好適には、そのような第２の調節手段は、プランジャ要素が伸張端部位置の近傍にあるときに、閉位置に向かうドアにラッチ作用を及ぼすように設計してよい。

好ましいが排他的ではない実施形態では、プランジャ要素のプッシュヘッドの形状に関係なく、蝶番が第１および第２の油圧回路を備えてよい。

そのような実施形態では、第１の油圧回路は、開位置から閉位置へのドアの回転速度を調節するために作業流体の流れを調節するための第１の手段を備えてよく、一方、第２の油圧回路は、ドアが閉位置に達する際のトルクを調節するためにその油圧回路内の作業流体の流れを調節するための第２の手段を備えてよく、第２の手段は、好ましくは、プランジャ要素が伸張端部位置の近傍にあるときにドアにラッチ作用を及ぼすように設計される。

好適には、２つの回路間の流体接続を提供してよく、それにより蝶番は、ドアが左開きでも右開きでも同じ特性を有する。

本発明の有利な実施形態は、従属請求項に従って定義される。

本発明のさらなる特徴および利点は、本発明による蝶番の、いくつかの好ましいが排他的ではない実施形態の詳細な説明を読めばより明らかになろう。それらの実施形態は、添付図面を用いて非限定的な例として述べる。

冷蔵室のドアＡの管状フレームＴ内部に取り付けられた蝶番１の一実施形態の概略図である。 可動ドアＡを有する旋回ゲートＰの静止支持構造Ｓの管状フレームＴ内部に取り付けられた蝶番１の一実施形態の概略図である。 蝶番１の第１の実施形態の分解図である。 図３の蝶番のいくつかの詳細の部分分解断面図である。 閉じたドア位置での図２の蝶番の断面図である。 図５Ａでの平面ＶＢ−ＶＢに沿って取った、開いたドア位置での図２の蝶番の断面図である。 蝶番１の第２の実施形態の分解図である。 図６の蝶番のいくつかの詳細の部分分解断面図である。 図７の平面ＶＩＩＩ−ＶＩＩＩに沿って取った、図６の蝶番の第２の実施形態の蝶番本体３の断面図である。 図８の平面ＩＸ−ＩＸに沿って取った、図６の蝶番の第２の実施形態の蝶番本体３の断面図である。 図６に示される蝶番の第２の実施形態に属する管状要素５５の斜視図である。平面ＸＢ−ＸＢに沿った断面図、および平面ＸＣ−ＸＣに沿った断面である。 図６に示される蝶番の第２の実施形態に属する管状要素５５の平面ＸＢ−ＸＢに沿った断面図である。 図６に示される蝶番の第２の実施形態に属する管状要素５５の平面ＸＣ−ＸＣに沿った断面図である。 図６に示される蝶番の第２の実施形態に属するプランジャ要素１２の斜視図である。 図６に示される蝶番の第２の実施形態に属するプランジャ要素１２の平面ＸＢ−ＸＢに沿った断面図である。 図６に示される蝶番の第２の実施形態に属するプランジャ要素１２の平面ＸＣ−ＸＣに沿った断面図である。 管状要素５５とプランジャ要素１２の対応する貫通穴５９と２２’が互いに結合されていない、開いたドア位置での図６の蝶番の実施形態の断面図である。 管状要素５５とプランジャ要素１２の対応する貫通穴５９と２２’が互いに結合された、開いたドア位置と閉じたドア位置の間の中間位置での図６の蝶番の実施形態の断面図であって、この中間位置が、伸張端部位置の近傍で、閉位置になるようにドアＡが掛止する位置に対応する断面図である。 閉じたドア位置での図６の蝶番の実施形態の断面図である。

上述した図面を参照すると、本発明による蝶番（全体を参照番号１で示す）は、冷蔵室、外側旋回ゲート、または同様の用途に有利に適用可能である。これらの用途は、静止支持構造Ｓと、開いたドア位置と閉じたドア位置の間で可動のドアＡとを備える。

図１および図２で見ることができるように、好ましくは、蝶番１は、ドアＡまたは支持構造Ｓの管状フレームＴ内に部分的にまたは完全に挿入してよい。このようにすると、蝶番１を簡単かつスムーズに設置することができ、例えば既知の解決策で必要なブレークイン作業が不要になる。

蝶番１は、単独で、またはドアＡの他端にある単純な蝶番と共に、または前記蝶番の２つ以上の組合せで使用してよい。

図１は、本発明の単なる非限定的な例として蝶番１の一実施形態を示し、この蝶番１は、支持構造Ｓを有する冷蔵室ＣのドアＡの管状フレームＴ内に挿入することによって、見えないように隠されている。

図２は、本発明の単なる非限定的な例として蝶番１のさらなる実施形態を示し、この蝶番１は、可動ドアＡを有する旋回ゲートＰの静止支持構造Ｓの管状フレームＴ内に挿入することによって、一部見えないように隠されている。

そのような実施形態では、蝶番１はフレームＴ内に水平に挿入されるが、そのような蝶番をフレームＴ内に垂直に挿入することもできることを理解されたい。

図３〜図５Ｂは、排他的ではないが特に冷蔵室に適した本発明による蝶番の第１の実施形態を示し、一方、図６〜図１３Ｃは、排他的ではないが特に旋回ゲートに適した本発明による蝶番の第２の実施形態を示す。

別段の指示がない限り、以下の説明では、両方の実施形態に共通の技術的な機能を示す。便宜上、そのような共通の機能は同一の参照符号で表すことがある。

特に、蝶番１は、第１の長手方向軸線Ｘを軸として回転するようにピン５に回転可能に結合された箱形の蝶番本体３を備える。軸線Ｘは、実質的に垂直であることがある。

図１の実施形態では、箱形本体３は、冷蔵室ＣのドアＡに固着されて蝶番１の可動要素を画定し、一方、ピン５は、ドアの静止支持構造Ｓに固着されて蝶番１の固定要素を画定する。

逆に、図２の実施形態では、箱形本体３は、旋回ゲートＰの静止支持構造Ｓに固着されて蝶番１の固定要素を画定し、一方、ピン５は、固定要素のドアＡに固着されて可動要素を画定する。

ピン５は、軸線Ｘを定義するように細長い形状を有してよく、箱形の蝶番本体３内に一部挿入してよく、前記箱形の蝶番本体から突き出る第１の部分６と、本体３の内部にある第２の部分７とを有する。第１の部分と第２の部分はどちらも同じピン５の一部であるので、一体でよい。

第１の部分６は固定具８を有してよく、固定具８は、図１の例では静止支持構造Ｓ内に、図２の例ではドアＡ内に形成された相補形状の収容部９内に挿入可能である。

このようにすると、使用者が冷蔵室Ｃまたは旋回ゲートＰのドアＡを開くとき、軸線Ｘを軸とした箱形の蝶番本体３とピン５の相対回転が生じる。

いったん開かれたドアＡが自動的に閉止することを保証するために、閉止手段（全体を参照番号１０で表す）を提供してよく、この閉止手段１０は、ドアＡを閉位置に自動的に戻すように蝶番１の可動要素に作用する。

さらに、閉止手段１０の作用を油圧により抑制するように閉止手段１０に作用する作業流体（通常は油）を提供してよい。

作業流体の作用を適切に制御することによって、開位置から閉位置へのドアＡの回転を制御することができる。これにより、例えばドアＡがフレームと激しく衝突するのを防止することができるようになる。

より一般的には、本発明による蝶番は、ドアの開放および閉止時にドアの動きを制御できることを保証する。

実際、開放時、この動きの制御によってドアが突然開くのを防止し、ドア自体と、対応する可動域内にいる可能性がある使用者とをどちらも保護する。好適には、閉止手段１０はカム要素（全体を参照番号１１によって表す）を備えてよく、カム要素１１は、ピン５と一体であり、より正確にはピン５の内部分７に対応するように形成される。

本明細書で使用するとき、用語「カム」は、円運動を直線運動に変えるのに適した任意の構成を有する機械的な部品を意味する。

カム要素１１は、箱形の蝶番本体３内部で摺動可能なプランジャ要素（参照番号１２によって表す）と相互作用する。

より正確には、プランジャ要素１２は、図５Ｂおよび図１２Ａに示される開いたドア位置に対応する圧縮端部位置と、図５Ａおよび図１２Ｃに示される閉じたドア位置に対応する伸張端部位置との間で第２の軸線Ｙに沿って摺動してよく、第２の軸線Ｙは、第１の軸線Ｘに実質的に垂直でよく、本例では水平である。

プランジャ要素１２は、実質的に板状のプッシュヘッド１３を有してよく、カム要素１１の実質的に相補形状の座部１４と相互作用する。好適には、相補形状の座部１４は、ピン５の内側部分７に形成することができる。

有利には、プランジャ要素１２のプッシュヘッド１３は、第１の軸線Ｘに実質的に垂直な平面πを定義してよい。

そのような構成により、蝶番本体、特に垂直な蝶番本体のバルクが極端に減少される。これにより、ドアＡおよび静止支持構造ＳのフレームＴ内に蝶番本体を挿入して、隠すことが容易になる。

特に、プランジャ要素１２の板状プッシュヘッド１３は、平坦な上壁１５および平坦な下壁１５’を有し、場合によっては実質的に平坦な前面１６も有してよい。

特に、平坦な上壁１５と下壁１５’は第２の軸線Ｙに実質的に平行でよく、一方、前面１６は第１の軸線に平行でよく、高さｈを有してよい。

相補形状の座部１４は、対面する平坦な上壁１７および平坦な下壁１７’を備えてよく、場合によっては実質的に平坦な前側接触面１８も備えてよく、この接触面１８は、プランジャ１２の前面１６と相互作用または接触係合するのに適している。

添付の特許請求の範囲によって定義される本発明の保護の範囲から逸脱することなく、プッシュヘッド１３は、実質的に板状である限りいかなる形状でもよいことを理解されたい。例えば、プッシュヘッド１３は実質的に、上壁１５と下壁１５’が先細りした楔形であってもよい。

図５Ａおよび図１２Ｃで見ることができるように、閉じたドア位置、すなわちプランジャ１２が伸張端部位置にあるときには、カム１１の相補形状の座部１４の前側接触面１８がプランジャ１２のプッシュヘッド１３の前面１６と接触して前面１６と平行になってもよい。

逆に、図５Ｂおよび図１２Ａで見ることができるように、開いたドア位置、すなわちプランジャ１２が圧縮端部位置にあるときには、カム１１の相補形状の座部１４の前側接触面１８がプランジャ１２のプッシュヘッド１３の前面１６に垂直になってよい。

前側接触面１８は第１の軸線Ｘに平行でよく、一方、平坦な上壁１７および下壁１７’は第２の軸線Ｙに実質的に平行でよく、距離ｈ’を有してよい。

有利には、プランジャ要素１２のプッシュヘッド１３の前面１６の高さｈは、カム１１の相補形状の座部の平坦な上壁１７と下壁１７’の間の距離ｈ’と実質的に一致させてよく、ただし隙間は残す。

好適には、プランジャ１２のプッシュヘッド１３の平坦な上壁１５と下壁１５’は、カム１１の相補形状の座部１４の平坦な上壁１７と下壁１７’に対面させてよい。

カム要素１１とプランジャ要素１２は、ただ１つの円筒形動作チャンバ２５内に収容してよく、この動作チャンバ２５は、箱形の蝶番本体３の内部に設けられ、蝶番本体３によって画定される。

さらに、箱形の蝶番本体３は、軸線Ｙに沿った細長い形状を有することがあり、それぞれ図１および図２に示されるようにドアＡまたは支持構造Ｓの管状フレームＴ内に挿入して外から見えないようにすることができる。

すなわち、箱形の蝶番本体３は、主として軸線Ｙに沿った長さ方向に延び、その長さ寸法を他の２つの寸法よりも長くすることができる。

ピン５の相補形状の座部１４に対するプランジャ１２のヘッド１３の押込みを促すために、すなわち前面１６と接触面１８の相互作用を促すために、逆作用弾性手段を提供してよく、この弾性手段は、プランジャ要素１２に作用するばねを備えるか、またはばねから成ってよい。

好適には、動作チャンバ２５は、第２の軸線Ｙと一致する軸線を有する第１の概して円筒形の部分３２と、第１の軸線Ｘと一致する軸線を有する第２の概して円筒形の部分３３と、上記２つの部分の間に形成された第３の概して平行六面体状の部分３４とを備えてよい。

内径Ｄを有する第１の円筒形部分３２は、ばね１９を収容することができる。第２の円筒形部分３３は、カム要素１１の相補形状の座部１４を収容することができる。第３の平行六面体状の部分３４は高さｈ’’を有してよく、この高さｈ’’は、プッシュヘッドを収容するためにプランジャ要素１２のプッシュヘッド１３の高さｈと実質的に一致する。

高さｈ’’は、第１の円筒形部分３２の内径Ｄよりもかなり低いことがあり、例えば約半分であってよく、それにより箱形の蝶番本体３のサイズをできるだけ小さくすることができる。これにより、ドアＡまたは静止支持構造ＳのフレームＴ内に蝶番本体を挿入することによって隠すことが容易になる。

有利には、カム要素１１の接触面１８は、軸線Ｘから所定の距離ｄだけずらしてよく、それにより、図５Ａおよび図１２Ｃに示される伸張端部位置でのプランジャ要素１２の前面１６が前記軸線Ｘを越えて位置決めされる。

好適には、表面１６は、軸線Ｘから距離ｄに位置してよく、この距離ｄは、１ｍｍ〜６ｍｍ、好ましくは１〜３ｍｍ、さらに好ましくは約２ｍｍでよい。そのような特徴により、蝶番の閉止運動が完全に自動になる。すなわち、開位置からわずかに回転すると、プランジャ要素１２が作動し始める。

有利には、図３〜図５Ｂに示される蝶番１の第１の実施形態は、ドアＡを開いたドア位置に留めるために、閉止手段１０の作用を抑制するように閉止手段１０に作用する機械的な妨害手段を備えることがある。

好ましいが排他的ではないそのような実施形態では、そのような機械的な妨害手段は、箱形の蝶番本体３に垂直に収容された打込み部材２１と相互作用するピン５と一体の妨害要素２０からなる。

妨害要素２０と打込み部材２１の相対位置は、閉じたドアＡの位置がプランジャ１２の伸張端部位置に対応するようなものでよい。さらに、妨害要素２０と打込み部材２１のそれぞれの位置を適切に調節することによって、右蝶番も左蝶番も提供することもできる。

有利には、添付図面に示されるどちらの実施形態においても、閉止手段１０と油圧制動流体（通常は油）はどちらも動作チャンバ２５内に完全に収容してよい。プランジャ要素１２は、実質的に円筒形の後部２２と、プッシュヘッド１３を画定する前部とを備えてよい。

図５Ａ、図１２Ａ、図１２Ｂ、および図１２Ｃで特に見ることができるように、円筒形の後部２２は、動作チャンバ２５を、流体接続された隣接する第１および第２の可変体積区室２３、２４に分けることができる。第１の区室２３内に、逆作用ばね１９を収容することができる。

これらの図面で特に見ることができるように、第１の区室２３は、閉じたドア位置に対応してその最大体積を有し、開いたドア位置に対応してその最小体積を有してよく、第２の区室２４に関しては逆である。

有利には、動作チャンバ２５は、ドアＡの開放時には作業流体を第１の区室２３から第２の区室２４に流し、ドアの閉止時には作業流体を第２の区室２４から第１の区室２３に流すように、作業流体の流れを制御するための制御手段を備えてよい。

添付図面に示されるどちらの実施形態においても、そのような制御手段は逆止弁２６を備えてよく、この逆止弁２６は、ドアＡの開放時には、プッシュヘッド１３を貫通する穴２７を通して第１の区室２３から第２の区室２４へ作業流体が流れるようにし、ドアＡの閉止時には作業流体の逆流を防止するように設計される。

この目的で、貫通穴２７と相互作用する逆止弁２６はバタフライタイプでよく、バタフライ２８が、貫通穴２７の入口に対応して区室２９内に収容される。

このようにすると、ドアが開かれるとき、すなわちドアが図５Ａおよび図１２Ｃに示される閉じたドア位置から図５Ｂおよび図１２Ａに示される開いたドア位置に進むとき、バタフライ要素２８を区室２９内で軸方向摺動させることによって、作業流体が第１の区室２３から第２の区室２４に向かって流れ、その後、穴２７を通って第２の区室２４内に流れる。

逆に、ドアが閉じられるとき、すなわちドアが図５Ｂおよび図１２Ａに示される開位置から図５Ａおよび図１２Ｃに示される閉位置に進むとき、バタフライ要素２８は、開放方向とは逆方向に軸方向摺動し、穴２７を通る作業流体の逆流を防止する。

ドアＡの閉止時に作業流体を第２の区室２４から第１の区室２３に制御下で逆流させることができるように、作業流体の流れを制御するための手段は、プランジャ要素１２の上側円筒形部分２２の外面３０と動作チャンバ２５の内面３１との間に配置された少なくとも１つの第１の油圧回路５０を備えてよい。

そのような特徴により、閉止時には固定要素と可動要素の相対回転運動が自由になるので、蝶番は非常に安全になる。実際、閉止段階後、油は、固定要素と可動要素の相対回転速度に関係なく第２の区室２４から第１の区室２３に流れる。

このようにすると、使用者は、蝶番またはドアを損壊するおそれなくいかなる速度でも自由にドアＡを閉じることができる。他方、油が区室２３内に流れて戻る速度は、第１の油圧回路５０の流通区域を調節することによって調節される。

図３〜図５Ｂに示される第１の実施形態では、第１の油圧回路５０は、カム要素１２の円筒形後部２２の外面３０と動作チャンバ２５の内面３１との間の管状間隙によって画定してよい。

このために、プランジャ要素１２は、所定の隙間を空けて動作チャンバ２５内に収容してよい。これら２つの要素の間のそれぞれの隙間の大きさが、ドアＡが閉止位置に戻る速度を実質的に調節する。そのような実施形態では、作業流体を注入するための少なくとも１つの穴３５を提供してよい。

図６〜図１２Ｃに示される第２の実施形態では、第１の実施形態とは実質的に異なる様式でドアＡを閉止位置に戻してよい。

実際、図６で特に見ることができるように、そのような第２の実施形態では、作業流体の流れを制御するための手段が管状要素５５を備えてよく、この管状要素５５は、動作チャンバ２５の内面３１とプランジャ要素１２の円筒形後部２２との間に挿間される。

管状要素５５は外側面５６を有することができ、この側面５６は、例えばフライス加工によって形成された第１の実質的に平坦な部分５７を含む。

したがって、好適には、第１の油圧回路５０が第１のチャネル６０を備えることができ、第１のチャネル６０は、動作チャンバ２５の内面３１と管状要素５５の第１の平坦部分５７との間の間隙によって画定してよい。

有利には、平坦部分５７を管状要素５５の外側面５６の全長にわたって延在させることができ、それにより第１のチャネル６０は、第１の可変体積区室２３と流体連絡する端部を有する。この第１の可変体積区室２３内への作業流体の逆流を促すために、平坦部分５７に切除部５７’を設けてよい。

ドアＡの閉止時に油がチャネル６０を通って流れ、他のどこにも流れないように、プランジャ要素１２を管状要素５５内にぴったりと収めてよく、この管状要素５５は、動作チャンバ２５内にぴったりと収めてよい。この目的で、そのような要素間のそれぞれの公差は、非常にわずかにしなければならない。

好適には、動作チャンバ２５内部の作業流体の流れを制御するための制御手段は、第１の調節手段を備えてよく、第１の油圧回路５０内への作業流体の流れを調節して、開位置から閉位置へのドアＡの回転速度を調節してよい。

有利には、第１の油圧回路５０におけるそのような第１の調節手段は、箱形の蝶番本体３内部の少なくとも１つの第２の内部動作チャンバ６５を備えてよく、この動作チャンバ６５は、第２の可変体積区室２４に流体接続された入口６６と、第１のチャネル６０に流体接続された出口６７とを有してよく、第１のチャネル６０はさらに第１の可変体積２３に流体接続される。

したがって、作業流体を第２の可変体積区室２４から第１の可変体積区室２３に逆流させるための第１の油圧回路５０は、それら両区室と、第１のチャネル６０と、第２の動作チャンバ６５とから成ってよい。

好適には、第２の動作チャンバ６５は第１の調節ねじ６８を備えてよく、この調節ねじ６８は、適切なレンチ６９によって操作して第２のチャンバ６５内に収容することができ、それにより入口６６および／または出口６７の流通区域を塞ぎ、このようにしてドアＡの回転速度を調節する。

図６〜図１２Ｃに示される好ましいが排他的ではない実施形態では、作業流体の流れを制御するための制御手段は、第１の油圧回路５０と同様に、プランジャ要素１２の円筒形後部２２の外面３０と動作チャンバ２５の内面３１との間に配置された第２の油圧回路７０を備えてよい。

好適には、そのような第２の油圧回路７０は第２のチャネル７５を備えてよく、第２のチャネル７５は、動作チャンバ２５の内面３１と管状要素５５の外側面５６の第２の実質的に平坦な部分５８との間の間隙によって画定することができる。

管状要素５５の外側面５６の第１および第２の実質的に平坦な部分５７、５８、ならびに第１および第２のチャネル６０、７５は、第１の軸線Ｘおよび第２の軸線Ｙを含む平面π’に対して互いに逆側でよい。

作業流体の流れを制御するための手段はさらに、第２の油圧回路７０内の作業流体の流れを調節するための第２の手段を備えてよく、ドアＡがその閉位置に達する際の力を調節する。

好ましくは、そのような第２の調節手段は、図１２Ｂに示されるようにプランジャ要素が伸張端部位置の近傍にあるときに、閉位置に向かうドアＡにラッチ作用を及ぼすように設計してよい。

この狙いで、第２の実質的に平坦な部分５８を管状要素５５の外側面５６の長さの一部のみにわたって延在させてよい。

有利には、第２の実質的に平坦な部分５８は、さらに、その一端の近傍に、プランジャ要素１２の円筒形後部２２の外面３０に面するただ１つの貫通穴または貫通口５９を備えてよい。

他方、プランジャ要素１２の円筒形後部２２は、図１２Ａに示される開いたドア位置（プランジャ要素１２はその圧縮端部位置の近傍にある）に対応する第１の位置と、図１２Ｂに示される閉じたドア位置（プランジャ要素１２はその伸張端部位置の近傍にある）の近傍にある第２の位置との間で移動可能な第２の貫通穴または貫通口２２’を有してよく、第１の位置では、穴２２’が管状要素５５の第１の貫通穴５９と結合されておらず、第２の位置では、第２のチャネル７５を第１の可変体積区室２３と選択的に流体連絡させるように穴２２’が第１の貫通穴５９と結合され、このようにして、閉じた位置に向かうドアＡにラッチ作用を及ぼす。

すなわち、管状要素５５に形成された貫通穴５９と、プランジャ要素１２の円筒形部分２２に形成された貫通穴２２’との相対位置は、図１２Ｂで見ることができるように、軸線Ｙに沿った前後移動中にプランジャ要素１２が伸張端部位置の近傍にあるときに貫通穴が結合されるようなものでなければならない。

実際、プランジャ要素１２が、開いたドア位置に対応するその圧縮端部位置にあるとき、２つの穴５９と２２’は互いに離れており結合されず、それにより、第１の区室２３に向かって逆流サイクルで第２のチャネル７５内を流れる作業流体は、プランジャ要素１２の円筒形後部２２の外面３０によって妨げられる。

図１２Ｂで見ることができるように２つの穴５と２２’が互いに結合されると、そのような障害はなくなり、それにより流体は区室２３を急に充填することができ、これにより、相補形状の座部１４に向かうプッシュヘッド１３の衝撃押圧力を引き起こし、これは、閉位置に向かうドアにラッチ作用を及ぼす。

ラッチ作用を引き起こす衝撃力を調節するために、第２の油圧回路７０は、箱形の蝶番本体３内部に第３の動作チャンバ８０を備えてよい。

そのような第３のチャンバ８０は、第２の可変体積区室２４に流体接続された入口８１と、第２のチャネル７５に流体接続された出口８２とを有してよく、第２のチャネル７５はさらに、管状要素５５の穴５９とプランジャ要素１２の円筒形部分の穴２２’との結合によって選択的に流体連絡する。

したがって、作業流体を第２の可変体積区室から第１の区室２３に戻すための第２の油圧回路７０は、これら両区室と、第２のチャネル７５と、第３の動作チャンバとからなることがある。

好適には、第３の動作チャンバは第２の調節ねじ８３を備えてよく、この調節ねじ８３は、第１の調節ねじ６８を操作するのと同じレンチ６９によって操作してよい。

第２の調節ねじ８３は、第３の動作チャンバ８０内に収容してよく、入口８１および／または出口８２の流通区域を塞ぎ、それによりドアＡがその閉位置にラッチする際の力を調節する。

好適には、図８で見ることができるように、箱形の蝶番本体３は、第２の動作チャンバ６５と第３の動作チャンバ８０の流体接続のための第３のチャネル９０を備えてよい。特に、第３のチャネル９０は、第２のチャンバ６５の入口６６と第３のチャンバ８０の入口８１を流体連絡させてよい。

そのような特徴により、蝶番１は、油の循環のバランスが崩れた場合にはそれを補償し、それにより蝶番１は、ドアＡが左開き方向でも右開き方向でも同様に機能する。

上の説明から、本発明による蝶番が所期の目的を満たすことは明らかである。

本発明による蝶番は、多くの変更形態および変形形態が可能であり、それらはすべて、添付の特許請求の範囲に明示する本発明の概念に含まれる。本発明の範囲から逸脱することなく、すべての詳細を他の技術的に同等の要素によって置き換えてよく、材料は必要に応じて変更してよい。

添付図面を参照して本発明の蝶番を特に説明してきたが、本説明および特許請求の範囲で使用する参照番号は、本発明の理解を深められるように使用するものであり、特許請求される範囲を何ら限定するものではない。

Claims (14)

1. 静止支持構造（Ｓ）と、開位置と閉位置の間で可動の少なくとも１つのドア（Ａ）とを備える、冷蔵室や旋回ゲートなどのための蝶番であって、
   前記静止支持構造（Ｓ）と前記ドア（Ａ）の一方に固着可能な箱形の蝶番本体（３）と、前記静止支持構造（Ｓ）と前記ドア（Ａ）の他方に固着可能な、第１の長手方向軸線（Ｘ）を定義するピン（５）とを備え、前記ピン（５）と前記箱形の蝶番本体（３）が、前記開いたドア位置と前記閉じたドア位置の間で、前記第１の軸線（Ｘ）を軸として回転するように互いに回転可能に結合され、
   さらに、前記ドア（Ａ）を前記開位置から前記閉位置に自動的に戻すための閉止手段（１０）と、
   前記閉止手段（１０）の作用を油圧により抑制するように前記閉止手段（１０）に作用し、それにより前記開位置から前記閉位置への前記ドア（Ａ）の回転を制御する作業流体と、を備え、
   前記閉止手段（１０）が、前記ピン（５）と一体のカム要素（１１）を備え、前記カム要素（１１）がプランジャ要素（１２）と相互作用し、前記プランジャ要素（１２）が、前記開いたドア位置に対応する圧縮端部位置と前記閉じたドア位置に対応する伸張端部位置との間で、前記第１の軸線（Ｘ）に実質的に垂直な第２の軸線（Ｙ）に沿って前記箱形の蝶番本体（３）内部の動作チャンバ（２５）内で摺動可能であり、前記プランジャ要素（１２）が、前記カム要素（１１）の実質的に相補形状の座部（１４）と相互作用するプッシュヘッド（１３）を有し、
   前記閉止手段（１０）と前記作業流体がどちらも前記動作チャンバ（２５）内に完全に収容され、
   前記箱形の蝶番本体（３）が、前記第２の軸線（Ｙ）を定義するように細長い形状を有し、前記プッシュヘッド（１３）が、前記第１の軸線（Ｘ）に実質的に垂直な平面（π）を定義するように概して板状を有する構成において、
   前記プランジャ要素（１２）が、実質的に円筒形の後部（２２）と、前記プッシュヘッド（１３）を画定する前部とを備え、前記後部（２２）が、前記動作チャンバ（２５）を、互いに流体連絡する隣接する第１と第２の可変体積区室（２３、２４）に分けるように設計され、前記第１および第２の可変体積区室（２３、２４）が、前記閉じたドア位置に対応してそれぞれ最大体積および最小体積を有するように設計され、前記プッシュヘッド（１３）と前記相補形状の座部（１４）の相互作用を促すように前記プランジャ要素（１２）に作用する逆作用弾性手段（１９）が前記第１の区室（２３）内に配置され、前記動作チャンバ（２５）が、前記ドア（Ａ）の開放時には作業流体を前記第１の区室（２３）から前記第２の区室（２４）に流し、前記ドア（Ａ）の閉止時には作業流体を第２の区室（２４）から第１の区室（２３）に逆流させるように設計された作業流体の流れを制御するための制御手段を備える
   ことを特徴とする、蝶番。
2. 前記板状のプッシュヘッド（１３）が、第１の対を成す実質的に平坦な上壁と下壁（１５、１５’）を有し、前記相補形状の座部（１４）が、第２の対を成す実質的に平坦な上壁と下壁（１７、１７’）を備え、前記第１の対を成す上壁と下壁（１５、１５’）が、前記第２の対を成す対応する上壁と下壁（１７、１７’）に面し、前記第１の対（１５、１５’）および前記第２の対（１７、１７’）の平坦な上壁と下壁がすべて前記第２の軸線（Ｙ）に実質的に平行である、請求項１に記載の蝶番。
3. 前記プッシュヘッド（１３）が、前記相補形状の座部（１４）の前記平坦な上壁と下壁（１７、１７’）の間の距離（ｈ’）に実質的に等しい所定の高さ（ｈ）を有する前面（１６）を有し、前記前面（１６）が、前記相補形状の座部（１４）の接触面（１８）と接触係合することができる、請求項２に記載の蝶番。
4. 前記前面（１６）と前記接触面（１８）がどちらも実質的に平坦であり、前記第１の長手方向軸（Ｘ）に平行であり、前記前面（１６）と前記接触面（１８）が、前記閉じたドア位置では互いに実質的に平行であり、前記開いたドア位置では互いに実質的に垂直である、請求項３に記載の蝶番。
5. 前記動作チャンバ（２５）が、前記第２の軸線（Ｙ）と一致する軸線を有する、前記逆作用弾性手段（１９）を収容する第１の概して円筒形の部分（３２）と、前記第１の軸線（Ｘ）と一致する軸線を有する、前記相補形状の座部（１４）を収容する第２の概して円筒形の部分（３３）と、前記２つの部分の間に形成された、前記プッシュヘッド（１３）を収容する第３の略直方体形状の部分（３４）と、を備え、前記第３の略直方体形状の部分（３４）の高さ（ｈ’’）が、前記第１の円筒形部分（３２）の内径（Ｄ）よりも低い、請求項１から４のいずれか一項に記載の蝶番。
6. 前記ピン（５）が前記箱形の蝶番本体（３）内に一部挿入され、前記静止支持構造（Ｓ）または前記ドア（Ａ）に固着するために前記箱形の蝶番本体（３）から突き出た第１の部分（６）と、前記箱形の蝶番本体（３）の内部にあり、前記カム要素（１１）を備える第２の部分（７）とを備える、請求項１から５のいずれか一項に記載の蝶番。
7. 前記請求項３又は４の構成を備えた蝶番において、前記カム要素（１１）の前記接触面（１８）が、前記第１の長手方向軸線（Ｘ）から所定の距離（ｄ）だけずらされ、それにより、伸張端部位置での前記プランジャ要素（１２）の前記前面（１６）が、前記第１の長手方向軸線（Ｘ）を越えて配置され、前記第１の長手方向軸線（Ｘ）からの前記接触面（１８）の距離（ｄ）が、１ｍｍ〜６ｍｍである、請求項５に記載の蝶番。
8. 前記制御手段が、前記第１の区室（２３）と前記第２の区室（２４）を流体連絡するように前記プッシュヘッド（１３）を貫通する貫通穴（２７）と、前記貫通穴（２７）と相互作用する逆止弁（２６）とを備え、それにより、作業流体を前記ドア（Ａ）の開放時には前記第１の区室（２３）から前記第２の区室（２４）に流し、前記ドアの閉止時には作業流体の逆流を防止し、前記制御手段がさらに、前記ドア（Ａ）の閉止時に前記作業流体を前記第２の区室（２４）から前記第１の可変体積区室（２３）に制御下で逆流させるために、前記プランジャ要素（１２）の前記円筒形後部（２２）の外面（３０）と前記動作チャンバ（２５）の前記内面（３１）との間に形成された少なくとも１つの第１の油圧回路（５０）を備える、請求項１ないし７のいずれかに記載の蝶番。
9. 前記制御手段がさらに、前記動作チャンバ（２５）の内面（３１）と前記プランジャ要素（１２）の前記円筒形後部（２２）との間に形成された管状要素（５５）を備え、前記プランジャ要素（１２）が前記管状要素（５５）内にぴったりと収められ、前記管状要素（５５）が前記動作チャンバ（２５）内にぴったりと収められる、請求項８に記載の蝶番。
10. 前記管状要素（５５）が、第１の実質的に平坦な部分（５７）を含む外側面（５６）を有し、前記少なくとも１つの第１の油圧回路（５０）が、前記動作チャンバ（２５）の内面（３１）と前記第１の実質的に平坦な部分（５７）との間の間隙によって画定される第１のチャネル（６０）を含み、前記少なくとも１つの第１のチャネル（６０）が前記第１の可変体積区室（２３）と流体連絡するように、前記第１の実質的に平坦な部分（５７）が、前記管状要素（５５）の前記外側面（５６）の全長にわたって延在する、請求項９に記載の蝶番。
11. 前記制御手段がさらに、前記開位置から前記閉位置への前記ドア（Ａ）の回転速度を調節するように、前記少なくとも１つの第１の油圧回路（５０）内の前記作業流体の流れを調節するための第１の手段を備え、前記少なくとも１つの第１の油圧回路（５０）内の流れを調節するための前記第１の手段が、前記箱形の蝶番本体（３）内部に少なくとも１つの第２の動作チャンバ（６５）を含み、前記少なくとも１つの第２の動作チャンバ（６５）が、前記第２の可変体積区室（２４）に流体接続された入口（６６）と、前記少なくとも１つの第１のチャネル（６０）に流体接続された出口（６７）と、を有し、前記少なくとも１つの第２の動作チャンバ（６５）が、前記第２の動作チャンバに挿入された第１の調節ねじを備えて、前記入口（６６）および／または前記出口（６７）の流通区域を塞ぎ、それにより前記開位置から前記閉位置への前記ドア（Ａ）の回転速度を調節する、請求項１０に記載の蝶番。
12. 前記制御手段が、前記ドア（Ａ）の閉止時に前記作業流体を前記第２の区室（２４）から前記第１の可変体積区室（２３）に制御下で逆流させるために、前記プランジャ要素（１２）の前記円筒形後部（２２）の前記外面（３０）と前記動作チャンバ（２５）の前記内面（３１）との間に形成された第２の油圧回路（７０）を備え、前記制御手段がさらに、前記ドア（Ａ）が前記閉位置に達する際の力を調節するために前記第２の油圧回路（７０）内の作業流体の流れを調節するための第２の手段を備え、前記管状要素（５５）の前記外側面（５６）が第２の実質的に平坦な部分（５８）を含み、前記第２の油圧回路（７０）が、前記動作チャンバ（２５）の前記内面（３１）と前記第２の実質的に平坦な部分（５８）との間に形成された第２のチャネル（７５）を備え、前記第２の実質的に平坦な部分（５８）が、前記管状要素（５５）の前記外側面（５６）の長さの一部分のみにわたって延在し、前記管状要素（５５）が、前記プランジャ要素（１２）の前記円筒形後部（２２）の前記外面（３０）に面する前記第２の実質的に平坦な部分（５８）の端部の近傍に、第１の貫通穴（５９）を含み、前記第２の油圧回路（７０）内の前記第２の手段が、前記プランジャ要素が前記伸張端部の近傍にあるときに、閉位置に向かう前記ドア（Ａ）にラッチ作用を及ぼすように設計され、前記プランジャ要素（１２）の前記円筒形後部（２２）が第２の貫通穴（２２’）を有し、前記第１の貫通穴（５９）と前記第２の貫通穴（２２’）が、前記プランジャ要素（１２）が圧縮端部位置の近傍にあるときには互いに結合されず、前記プランジャ要素（１２）が伸張端部位置の近傍にあるときには互いに結合されて、前記第２のチャネル（７５）を前記第１の可変体積区室（２３）と選択的に流体連絡し、それにより前記ドア（Ａ）に前記ラッチ作用を及ぼす、請求項１０または１１に記載の蝶番。
13. 前記管状要素（５５）の前記外側面（５６）の前記第１の実質的に平坦な部分（５７）および第２の実質的に平坦な部分（５８）、ならびにそれぞれ前記第１のチャネル（６０）および第２のチャネル（７５）が、前記第１の軸線（Ｘ）および第２の軸線（Ｙ）を含む平面（π’）に対して互いに逆側にある、請求項１２に記載の蝶番。
14. 前記第２の油圧回路（７０）内の前記第２の手段が、前記箱形の蝶番本体（３）内部に少なくとも１つの第３の動作チャンバ（８０）を備え、前記第３の動作チャンバ（８０）が、前記第２の可変体積区室（２４）に流体接続された入口（８１）と、前記少なくとも１つの第２のチャネル（７５）に流体接続された出口（８２）とを有し、前記第２の手段が、前記第３の動作チャンバ（８０）内に収容された第２の調節ねじを備えて、前記入口（８１）および／または前記出口（８２）の流通区域を塞ぎ、それにより前記ドア（Ａ）に前記ラッチ作用が及ぼされる際の力を調節し、前記箱形の蝶番本体（３）が、前記第２の動作チャンバ（６５）と前記第３の動作チャンバ（８０）の流体接続のための第３のチャネル（９０）を備える、請求項１３に記載の蝶番。

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