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JP5265180B2 - フロクロマン誘導体類 - Google Patents

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JP5265180B2
JP5265180B2 JP2007313463A JP2007313463A JP5265180B2 JP 5265180 B2 JP5265180 B2 JP 5265180B2 JP 2007313463 A JP2007313463 A JP 2007313463A JP 2007313463 A JP2007313463 A JP 2007313463A JP 5265180 B2 JP5265180 B2 JP 5265180B2
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Description

本発明はフロクロマン誘導体類、好ましくはメソゲン性フロクロマン誘導体類、特には液晶フロクロマン誘導体類に関し、これらのフロクロマン誘導体類を含む液晶媒体に関する。本発明は、更に、液晶ディスプレイ、特にはアクティブマトリックスでアドレスされる液晶ディスプレイ(Active Matrix Addressed Liquid−Crystal Display;AMDまたはAM LCD)、非常に特には、ECB(Electrically Controlled Birefringence)液晶ディスプレイの1つの実施形態である所謂VAN(Vertically Aligned Nematic)液晶ディスプレイに関し、負の誘電異方性(Δε)のネマチック液晶が使用される。
この型の液晶ディスプレイにおいては液晶が誘電体として使用され、その光学的特性は電圧の印加により可逆的に変化する。液晶を媒体として使用する電気光学的ディスプレイは、当業者に公知である。これらの液晶ディスプレイは、種々の電気光学的効果を利用する。中でも最も一般的なものは、液晶ダイレクタがホモジニアスで実質的に平面初期配向であり、約90°捩れているネマチック構造のTN(Twisted Nematic;捩れネマチック)効果、180°以上捩れているネマチック構造のSTN(Super−Twisted Nematic;超捩れネマチック)効果およびSEB(Super Twisted Birefringence Effect;超捩れ複屈折効果)である。これらおよび類似の電気光学的効果においては、正の誘電異方性(Δε)の液晶媒体が使用される。
正の誘電異方性の液晶媒体を必要とする前記電気光学的効果に加え、例えばECB効果およびその形式の一種であるDAP(Deformation of Aligned Phases;整列相の変形)、VANおよびCSH(Colour Super Homeotropics;カラー超ホメオトロピック)のような負の誘電異方性の液晶媒体を使用する他の電気光学的効果がある。
コントラストの優れた低視野角依存性を有する電気光学的効果は、軸方向対称ミクロピクセル(Axially Symmetrical Micropixels;ASM)を使用する。この効果では、それぞれのピクセルの液晶は、円筒状に高分子材料で囲まれている。このモードは、プラズマチャネルを介したアドレスとの組み合わせに特に適している。よって、特に、良好なコントラストの視野角依存性を有する大面積PA(Plasma Addressed;プラズマアドレス)LCDを実現できる。
最近、広範囲で使用されているIPS(In Plane Switching;面内スイッチング)効果では、使用するディスプレイモードによって誘電的に正または誘電的に負である媒体のいずれかで染料を使用できるゲスト/ホスト(Guest/Host)ディスプレイと同様に、誘電的に正および誘電的に負の両者の液晶媒体を使用することができる。
一般に、即ちこれらの効果を利用するディスプレイにおいても、動作電圧を可能な限り低くしなければならないため、大きな絶対値の誘電異方性を有する液晶媒体が使用され、そのような液晶媒体は対応する符号の誘電異方性を有する液晶化合物から一般に大部分および殆どの場合で実質的になり、即ち、誘電的に正の媒体の場合は正の誘電異方性を有する化合物からなり、誘電的に負の媒体の場合は負の誘電異方性を有する化合物からなる。それぞれの型の媒体(誘電的に正または誘電的に負)において、典型的には多くてもかなりの量の誘電的に中性の液晶化合物を使用する。一般には、媒体の誘電異方性の符号と反対の誘電異方性の符号を有する液晶化合物を極めて少量使用するか、全く使用しない。
ここで、一つの例外はMIM(Metal−Insulator−Metal;金属−絶縁体−金属)ディスプレイ用の液晶媒体(Simmons、J.G.、Phys.Rev.155、3、657〜660;非特許文献1およびNiwa、J.G.ら、SID 84 Digest、304〜307、1984年、6月;非特許文献2)で、液晶媒体は薄膜トランジスターのアクティブマトリックスによりアドレスされる。この型のアドレスではダイオードスイッチングの非線形特性線を利用しており、TFTディスプレイとは対照的に、蓄積キャパシタを液晶ディスプレイ素子(ピクセル)の電極と一緒に充電することができない。よって、アドレスサイクル中の電圧の低下による効果を減少させるために、誘電率のベース値を可能な限り大きくする必要がある。このため、例えばMIM−TNディスプレイで使用されるような誘電的に正の媒体の場合、分子軸に垂直な誘電率(ε)がピクセルのベース容量を決定するため、この誘電率を可能な限り大きくしなければならない。このためには、例えば、国際公開第93/01253号パンフレット(特許文献1)、欧州特許第0663502号明細書(特許文献2)および独国特許第19521483号明細書(特許文献3)に記載されるように、誘電的に正の液晶媒体中において、誘電的に正の化合物に加え、負の誘電異方性の化合物も同時に使用する。
更なる例外はSTNディスプレイで、電気光学的特性線の急峻性を増すために、例えば、独国特許第4100287号明細書(特許文献4)による誘電的に負の液晶化合物を含む誘電的に正の液晶媒体が使用される。
液晶ディスプレイのピクセルは、直接、時間順次的に、即ち時間マルチプレックスモード、または非線形の電気的特性線を有するアクティブ素子のマトリックスによって、アドレスすることができる。
現在までのところ、最も一般的なAMDはディスクリートのアクティブ電子スイッチング素子、例えばMOS(Metal Oxide Silicon;金属酸化物シリコン)トランジスターまたは薄膜トランジスター(Thin Film Transistor;TFT)またはバリスターのような3極スイッチング素子、または例えば、MIM(Metal−Insulator−Metal;金属−絶縁体−金属)ダイオード、リングダイオードまたはバック−ツー−バック(Back−to−Back)ダイオードのような2極スイッチング素子を使用する。種々の半導体材料(主にシリコンであるがセレン化カドミウムも可)がTFTで使用されている。特に、アモルファスシリコンまたは多結晶シリコンが使用される。
本出願によれば、液晶層に垂直な電場および負の誘電異方性(Δε<0)の液晶媒体を備える液晶ディスプレイが好ましい。これらのディスプレイにおいて、液晶のエッジ配向はホメオトロピックである。完全にスイッチにつながれている状態、即ち適当な強度の電場が印加されると、液晶ダイレクタが層面に平行に配向する。
クロマン誘導体類およびそれを液晶混合物の成分として使用することが、欧州特許出願公開第1491612号公報(特許文献5)に記載されている。
液晶混合物でベンゾフラン類またはジヒドロベンゾフラン類を使用することが、独国特許出願公開第19900517号公報(特許文献6)に記載されている。
更に、例えばベンゾフラン類またはジヒドロベンゾフラン類のような2,3−ジフルオロフェニル単位を基礎とする液晶に、芳香環に固定されたアルコキシ側鎖を導入することで比較的高い極性を有する化合物が得られることが、文献(M.Bremer、L.Lietzau、New.J.Chem.2005、29、72〜74;非特許文献3)に指摘されている。
液晶材料の分野における開発は、依然として完成からは程遠い。液晶ディスプレイ素子の特性を改良するために、この型のディスプレイの最適化を可能とする新規の化合物を開発する試みが継続して行われている。
国際公開第93/01253号パンフレット 欧州特許第0663502号明細書 独国特許第19521483号明細書 独国特許第4100287号明細書 欧州特許出願公開第1491612号公報 独国特許出願公開第19900517号公報 Simmons、J.G.、Phys.Rev.155、3、657〜660 Niwa、J.G.ら、SID 84 Digest、304〜307、1984年、6月 M.Bremer、L.Lietzau、New.J.Chem.2005、29、72〜74
従って、液晶媒体での使用において有利な特性を有する化合物を提供することを本発明の目的とする。これらの化合物は、好ましくは、負の誘電異方性(Δε<0)を有していなければならず、このため、これらの化合物はVAディスプレイ用の液晶媒体中での使用に特に適する。
満足のいく特性、特に低特性電圧を保証するために、例えばVA−TFTディスプレイにおいて、大きな絶対値の誘電異方性(Δε)、特定の用途に対応する値の光学的異方性(Δn)、および、UV、熱および電圧に対する良好な安定性を有する物質が要求される。
このことは、本発明の式Iの化合物を使用することで達成される。
Figure 0005265180

式中、
およびRは、それぞれ互いに独立に、H、ハロゲン、−CN、−SCN、−SF、−CF、−CHF、−CHF、−OCF、−OCHFまたは炭素数1〜15のアルキル基で、該アルキル基はCNまたはCFで1置換されていてもよいか、またはハロゲンで少なくとも1置換されていてもよく、ただし、1個以上のCH基は、それぞれ互いに独立に、OおよびS原子が互いに直接結合しないようにして、−O−、−S−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、
Figure 0005265180
−CO−、−CO−O−、−O−CO−または−O−CO−O−で置き換えられていてもよく、
基RおよびRの一方は、好ましくは、炭素数1〜12のアルキルまたはアルコキシ、炭素数2〜12のアルコキシアルキル、アルケニルまたはアルケニルオキシを表し、他方は、第1のものとは独立に同様に、炭素数1〜12のアルキルまたはアルコキシ、炭素数2〜12のアルコキシアルキル、アルケニルまたはアルケニルオキシを表し、または、代わりに、F、Cl、Br、−CN、−SCN、−SF、−CF、−CHF、−CHF、−OCFまたは−OCHFを表し、
>Y−Y−は、>C=CH−または>CH−CH−を表し、好ましくは、>C=CH−を表し、
およびLは、それぞれ互いに独立に、H、ハロゲン、−CNまたは−CFを表し、好ましくは、H、FまたはClを表し、特に好ましくは、HまたはFを表し、非常に特に好ましくはFを表し、
Figure 0005265180

それぞれ互いに独立に、および1個より多く存在している場合は、これらも互いに独立に、
(a)トランス−1,4−シクロヘキシレン基、ただし、加えて、1個または2個の隣接していないCH基は−O−および/または−S−で置き換えられていてもよく、
(b)1,4−シクロヘキセニレン基、
(c)1,4−フェニレン基、ただし、加えて、1個または2個の隣接していないCH基はNで置き換えられていてもよく、
(d)ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイルおよび1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイルの群から選択される基、または
(e)1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン、1,3−ビシクロ[1.1.1]ペンチレンおよびスピロ[3.3]ヘプタン−2,6−ジイルの群から選択される基を表し、
ただし、
(a)および(b)の場合、1個以上の−CH−基は、互いに独立に、それぞれ−CHF−または−CF−基で置き換えられていてもよく、および
(c)および(d)の場合、1個以上の−CH=基は、互いに独立に、それぞれ−CF=、−CCl=、−CBr=、−C(CN)=、−C(CH)=、−C(CHF)=、−C(CHF)=、−C(OCH)=、−C(OCHF)=および−C(OCF)=の群より選択される基、好ましくは−CF=基で置き換えられていてもよく、
好ましくは、
Figure 0005265180
特に好ましくは、
Figure 0005265180

特に好ましくは、
Figure 0005265180
およびZは、それぞれ互いに独立に、1個より多く存在している場合は、これらも互いに独立に、単結合、−CH−CH−、−CF−CH−、−CH−CF−、−CF−CF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−またはこれらの基の2個の組み合わせを表し、ただし、2個のO原子が互いに結合することはなく、
好ましくは、−(CH−、−CH−CH−、−CF−CF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−CHO−、−CFO−または単結合を表し、
特に好ましくは、−CHO−、−CH−CH−、−CF−CF−、−CF=CF−、−CFO−または単結合を表し、
nおよびmは、それぞれ、0、1、2または3を表し、ただし、
(n+m)は、0、1、2または3を表し、好ましくは、0、1または2を表し、特に好ましくは、0または1を表す。
本発明の式Iの化合物は、好ましくはメソゲン性化合物で、特に好ましくは液晶化合物である。
本発明の式Iの化合物は、特に好ましくは、サブ式IAおよびIB(IAでは>Y−Y−は>C=CH−で、IBでは>Y−Y−は>CH−CH−である。)から選択される。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
式中、パラメーターは、上記式Iで与えられる意味をそれぞれ有する。
好ましくは、n+mの和が0、1または2、特に好ましくは0または1の式IAおよびIBの化合物群から選択される式Iの化合物が好ましい。
好ましい実施形態は、式Iの化合物であって、n+mの和が1で、好ましくは、
Figure 0005265180
特に好ましくは、
Figure 0005265180
特に好ましくは、
Figure 0005265180
およびZが、−(CH−、−CH−CH−、−CF−CF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−C≡C−、−O−CH−、−O−CF−または単結合を表し、特に好ましくは、−O−CH−、−CH−CH−、−CF−CF−、−CF=CF−、−O−CF−または単結合を表し、
、L、RおよびRが、前記式Iで与えられる意味を有し、そして
およびLが、好ましくはFを表す式Iの化合物で代表される。
特に好ましくは、nおよびmが両方とも0を表し、L、L、RおよびRが、前記の対応する式で与えられる意味を有し、そしてLおよびLが好ましくはFを表す式IAおよび式IBの化合物群より好ましく選択される式Iの化合物である。
特に好ましくは、式IA−1〜IA−11、好ましくは式IA−1〜IA−6、特に好ましくは、基RおよびRの少なくとも一方は骨格に直接結合している式IA−1〜IA−3、IA−5およびIA−6の化合物群より選択される式IAの化合物である。
Figure 0005265180
Figure 0005265180

式中、パラメーターは、上で与えられる意味をそれぞれ有する。
なお、本出願を通して、サブ式I−1の基を、式Iの化合物の骨格または簡単に骨格と呼ぶ。
Figure 0005265180
式中、パラメーターは上で与えられる意味を有し、好ましくは、>Y−Y−は>C=CH−を表す。
特に好ましくは、式IB−1〜IB−11、好ましくは式IB−1〜IB−6、特に好ましくは、基RおよびRの少なくとも一方が骨格に直接結合している式IB−1〜IB−3、IB−5およびIB−6の化合物群より選択される式IBの化合物である。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
式中、パラメーターは、上で与えられる意味をそれぞれ有する。
骨格中に1つ以上のフッ素置換基を有し、非常に特に好ましくは2つのフッ素置換基を有する式Iの化合物が特に好ましい。
枝分かれした翼状の基RおよびRを含む式Iの化合物は、通常の液晶基礎材料中におけるより優れた溶解性のため、しかし特に光学的に活性の場合にキラルドーパントとして、しばしば重要な場合がある。この型のスメクチック化合物は、強誘電性材料の成分として適している。S相を有する式Iの化合物は、例えば、熱的にアドレスされるディスプレイに適している。
および/またはRがアルキル基および/またはアルコキシ基を表す場合、これは直鎖状または分岐状のいずれでも構わない。好ましくは、直鎖状で、2、3、4、5、6または7個の炭素原子を有しており、従って、好ましくは、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、ヘキシルオキシまたはヘプチルオキシ、更には、メチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、メトキシ、オクチルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、ウンデシルオキシ、ドデシルオキシ、トリデシルオキシまたはテトラデシルオキシを表す。
オキサアルキルまたはアルコキシアルキルは、好ましくは、直鎖状の2−オキサプロピル(即ちメトキシメチル)、2−(即ちエトキシメチル)または3−オキサブチル(即ち2−メトキシエチル)、2−、3−または4−オキサペンチル、2−、3−、4−または5−オキサヘキシル、2−、3−、4−、5−または6−オキサヘプチル、2−、3−、4−、5−、6−または7−オキサオクチル、2−、3−、4−、5−、6−、7−または8−オキサノニル、または2−、3−、4−、5−、6−、7−、8−または9−オキサデシルを表す。
および/またはRが、1つのCH基が−CH=CH−で置き換えられたアルキル基を表す場合、これは直鎖状または分岐状のいずれでも構わない。好ましくは、直鎖状で、2〜10個の炭素原子を有する。従って、特には、ビニル、プロパ−1−または−2−エニル、ブタ−1−、−2−または−3−エニル、ペンタ−1−、−2−、−3−または−4−エニル、ヘキサ−1−、−2−、−3−、−4−または−5−エニル、ヘプタ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−または−6−エニル、オクタ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−または−7−エニル、ノナ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−、−7−または−8−エニル、または、デカ−1−、−2−、−3−、−4−、−5−、−6−、−7−、−8−または−9−エニルを表す。
および/またはRが、1個のCH基が−O−で置き換えられ1個が−CO−で置き換えられているアルキル基を表す場合、これらは好ましくは隣接している。よって、これらは、アシルオキシ基−CO−O−またはオキシカルボニル基−O−CO−を含む。これらは、好ましくは、直鎖状で、2〜6個の炭素原子を有している。したがって、それらは、特には、アセトキシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、ペンタノイルオキシ、ヘキサノイルオキシ、アセトキシメチル、プロピオニルオキシメチル、ブチリルオキシメチル、ペンタノイルオキシメチル、2−アセトキシエチル、2−プロピオニルオキシエチル、2−ブチリルオキシエチル、3−アセトキシプロピル、3−プロピオニルオキシプロピル、4−アセトキシブチル、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、ペントキシカルボニル、メトキシカルボニルメチル、エトキシカルボニルメチル、プロポキシカルボニルメチル、ブトキシカルボニルメチル、2−(メトキシカルボニル)エチル、2−(エトキシカルボニル)エチル、2−(プロポキシカルボニル)エチル、3−(メトキシカルボニル)プロピル、3−(エトキシカルボニル)プロピルまたは4−(メトキシカルボニル)ブチルを表す。
および/またはRが、1個のCH基が無置換または置換された−CH=CH−によって置き換えられており、隣接するCH基が−CO−、−CO−O−または−O−CO−によって置き換えられているアルキル基を表す場合、これは直鎖状または分岐状のいずれでも構わない。好ましくは、直鎖状で、4〜13個の炭素原子を有している。したがって、この基は、特には、アクリロイルオキシメチル、2−アクリロイルオキシエチル、3−アクリロイルオキシプロピル、4−アクリロイルオキシブチル、5−アクリロイルオキシペンチル、6−アクリロイルオキシヘキシル、7−アクリロイルオキシヘプチル、8−アクリロイルオキシオクチル、9−アクリロイルオキシノニル、10−アクリロイルオキシデシル、メタクリロイルオキシメチル、2−メタクリロイルオキシエチル、3−メタクリロイルオキシプロピル、4−メタクリロイルオキシブチル、5−メタクリロイルオキシペンチル、6−メタクリロイルオキシヘキシル、7−メタクリロイルオキシヘプチル、8−メタクリロイルオキシオクチルまたは9−メタクリロイルオキシノニルを表す。
および/またはRが、CNまたはCFによって1置換されているアルキルまたはアルケニル基を表している場合、この基は好ましくは直鎖である。CNまたはCFによる置換は、任意の所望の位置である。
および/またはRが、ハロゲンによって少なくとも1置換されているアルキルまたはアルケニル基を表している場合、この基は好ましくは直鎖であり、ハロゲンは好ましくはFまたはClである。多置換の場合、ハロゲンは好ましくはFである。得られる基は、ペルフルオロ化された基も含む。1置換の場合、フッ素または塩素置換は任意の所望の位置でも構わないが、好ましくはω−位である。
分岐した基は、一般に、1個以下の鎖分岐を有している。好ましい分岐した基Rは、イソプロピル、2−ブチル(即ち、1−メチルプロピル)、イソブチル(即ち、2−メチルプロピル)、2−メチルブチル、イソペンチル(即ち、3−メチルブチル)、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−エチルヘキシル、2−プロピルペンチル、イソプロポキシ、2−メチルプロポキシ、2−メチルブトキシ、3−メチルブトキシ、2−メチルペントキシ、3−メチルペントキシ、2−エチルヘキシルオキシ、1−メチルヘキシルオキシおよび1−メチルヘプチルオキシである。
および/またはRが、2個以上のCH基が−O−および/または−CO−O−で置き換えられているアルキル基を表す場合、これは直鎖状または分岐状のいずれでも構わない。好ましくは、分岐状で、3〜12個の炭素原子を有している。従って、特には、ビスカルボキシメチル、2,2−ビスカルボキシエチル、3,3−ビスカルボキシプロピル、4,4−ビスカルボキシブチル、5,5−ビスカルボキシペンチル、6,6−ビスカルボキシヘキシル、7,7−ビスカルボキシヘプチル、8,8−ビスカルボキシオクチル、9,9−ビスカルボキシノニル、10,10−ビスカルボキシデシル、ビス(メトキシカルボニル)メチル、2,2−ビス(メトキシカルボニル)エチル、3,3−ビス(メトキシカルボニル)プロピル、4,4−ビス(メトキシカルボニル)ブチル、5,5−ビス(メトキシカルボニル)ペンチル、6,6−ビス(メトキシカルボニル)ヘキシル、7,7−ビス(メトキシカルボニル)ヘプチル、8,8−ビス(メトキシカルボニル)オクチル、ビス(エトキシカルボニル)メチル、2,2−ビス(エトキシカルボニル)エチル、3,3−ビス(エトキシカルボニル)プロピル、4,4−ビス(エトキシカルボニル)ブチルまたは5,5−ビス(エトキシカルボニル)ペンチルを表す。
パラメーターmおよびnの一方が値0を有し、他方が上で定義される値、好ましくは0より大きい値を有している式Iの化合物およびこれらの化合物を含む媒体が特に好ましい。よって、特に好ましくは、m=0およびn=0、1または2、またはn=0およびm=0、1または2で、ただし、Rおよび/またはRは、好ましくは、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ビニル、1E−プロペニル、1E−ブテニルまたは1E−ペンテニルを表す。
特に、1個以上のアルケニル置換基を有する式Iの化合物も好ましい。
環B中の非対称に置換された炭素原子のため、式Iの化合物を立体異性体の形式とすることができる。本発明は、純粋な形式で、ラセミ化合物としておよびジアステレオマーまたはエナンチオマーの混合物の両者として全ての異性体に関する。式Iの光学活性化合物は、液晶混合物中のドーパントとして使用することもできる。
以下のスキームにおいて、式IAの化合物を簡単のため化合物1と呼び、式IBの化合物を簡単のため化合物2と呼ぶ。しかしながら、式をより分かり易くするため、角括弧およびパラメーターnおよびmは省略される。よって、環AおよびAは単結合の意味を有することもあり、基A−ZおよびA−Zは、それぞれの場合で2回出現することもあり、その場合、2回出現するパラメーターは、それぞれの場合で互いに独立に示された意味の1つを有する。
式Iの化合物は、概念的に異なる2つの経路で合成される。第1の経路である経路A(スキームI参照)では、クロマン構造を予め特定し、これより出発してフラン部分構造を構築する。この目的のために、適当に置換された5−ハロクロマン−6−オール類7(X=Br、I)を合成上の構築ブロックとして使用する。一般的に、適当に置換された末端アルキン類8に対する薗頭カップリングは、直接環化に続き、式Iの化合物1を与える[DE19900517A1およびG.A.Gfesser、R.Faghih、Y.L.Bennani、M.P.Curtis、T.A.Esbenshade、A.A.Hancock、M.D.Cowart、Biorg.Med.Chem.Lett.2005、15、2559〜2563]。アルキン8の性質によっては、化合物1への転化を2段階で優位に行う。この場合、薗頭カップリングの条件下で、中間体として化合物9を最初に得る。そして、ジエチル亜鉛で処理することで環化を行う[M.Nakmura、L.Ilies、S.Otsubo、E.Nakamura、Angew.Chem.2006、118、958〜961;Angew.Chem.Int.Ed.2006、45、944〜947]。
Figure 0005265180
式中、以下のスキームでも同様に、他に明示しない限り、パラメーターは上で与えられるそれぞれの意味を有する。
第2の経路である経路B(スキームII参照)では、2−置換ベンゾフラン−5−オール類10を中心的な中間体として使用する。そして、ピラン環をアネレーションすることで、型1の化合物を得る。この反応は、10より出発して、クライゼン転位[H.Ishii、T.Ishikawa、S.Takeda、S.Ueki、M.Suzuki、Chem.Pharm.Bull.1992、40、1148〜1153]またはWangおよびFinnに記載される反応[Q.Wang、M.G.Finn、Org.Lett.2000、2、4063〜4065]で行うことができる。
クライゼン転位のための出発材料14は、ミツノブ・エーテル化[O.Mitsunobu、Synthesis 1981、1]により、10より出発して、例えば対応するアルデヒドにリチウムアセチリドの付加反応を行うことで入手可能なプロパルギルアルコール類12を使用して得られる。N,N−ジエチルアニリン中で加熱すると、アリールプロパルギルエーテル類14は[3.3]−シグマトロピー転位を起こし、クロメン誘導体類15を与える。または、これらは、サリチルアルデヒド誘導体類11より合成することもできる。化合物11は、ベンゾフラン−5−オール類10を、適当にホルミル化(スキームII参照)することで得られる。クロマン15への転化は、ビニルボロン酸類13[Q.Wang、M.G.Finn、Org.Lett.2000、2、4063〜4065]へのカップリングにより行う。最後に、化合物15のクロメン二重結合を、温和な条件により選択的に水素添加する。
Figure 0005265180

1,2−二重結合を水素添加することで、型1の化合物から型2の化合物を直接得る(スキームIII参照)。
Figure 0005265180
また、ジヒドロベンゾフラノール類16も、化合物2の合成のための出発材料として利用できる。
Figure 0005265180
適当な出発材料7および8(経路A、スキームI参照)または10および12または13(経路B、スキームII参照)を選択することにより、この合成方法を、それぞれにおいて所望の式Iの化合物に適応させることができる。そして、式IIの化合物は、化合物1(スキームIII参照)より得るか、適当な出発材料16および12または13(スキームIV参照)を選択することにより、それぞれにおいて所望の式IIの化合物に適応できる。
出発材料8(経路A、スキームII参照)、12および13(経路B、スキームIIおよびスキームIV参照)は商業的に入手可能であるか、例えばMethoden der organischen Chemie[Methods of Organic Chemistry](Houben−Weyl)、Georg Thieme Verlag、Stuttgart、New York、4th Edn.1993]で既に刊行されている以下の方法により合成できる。
幾つかの場合、基LおよびLに関する置換のパターンのため、出発材料7(経路A、スキームI参照)、10(経路B、スキームII参照)および16(スキームIV参照)の合成が特に要求される。
7,8−ジフルオロ−5−ハロクロマン−6−オール類26(X=Br、I、スキームVI参照)は、2,3−ジフルオロフェノール(20)または3,4−ジフルオロ−2−ヒドロキシベンズアルデヒド(23)から出発して合成される[N.J.Lawrence、L.A.Hepworth、D.Rennison、A.T.McGown、J.A.Hadfield、J.Fluorine Chem.2003、123、101〜108およびE.Marzi、J.Gorecka、M.Schlosser、Synthesis 2004、1609〜1618](スキームV参照)。
このためには、最初に、プロパルギルアリールエーテル21を、2,3−ジフルオロフェノール(20)およびプロパルギルアルコール12からミツノブ・エーテル化[O.Mitsunobu、Synthesis 1981、1〜28]により形成し、そして適当な反応条件下で熱的[3.3]−シグマトロピー転位を起こして、2H−クロメンを得る。これらのクロメン類は温和な条件下で容易に水素添加され、対応するクロマン類22を与える。
また、これらの7,8−ジフルオロクロマン類22は、3,4−ジフルオロ−2−ヒドロキシベンズアルデヒド(23)[N.J.Lawrence、L.A.Hepworth、D.Rennison、A.T.McGown、J.A.Hadfield、J.Fluorine Chem.2003、123、101〜108およびE.Marzi、J.Gorecka、M.Schlosser、Synthesis 2004、1609〜1618]から、WangおよびFinnに記載される方法[Q.Wang、M.G.Finn、Org.Lett.2000、2、4063〜4065]で得られる。ここで、24のような2H−クロメン類は、ジベンジルアミンの存在下、サリチルアルデヒド類およびビニルボロン酸類より高い収率で得られ、そして順次に水素添加を容易に行うことができ、対応するクロマン類22(上参照)を与える。
Figure 0005265180
この方法で得られる中間体22は、オルトメタル化および、その場で形成されるボロン酸エステルの加水分解および酸化により官能化され、クロマンオール類25が得られる(スキームVI参照)。5位の最終的なハロゲン化は、スキームVIに記載される反応系列によって行われる。化合物25より調製されるMOMエーテルはn−BuLiを使用してオルトメタル化され、ヨウ素(または、X=Brの場合、臭素)を使用して失活される[E.Marzi、J.Gorecka、M.Schlosser、Synthesis 2004、1609〜1618およびR.C.Ronald、M.R.Winkle、Tetrahedron 1983、39、2031〜2042およびM.Lang、W.Steglich、Synthesis 2005、1019〜1027]。MOM基を除去して、所望の中間体26を得る。
Figure 0005265180

7−フルオロ−5−ハロクロマン−6−オール類31(X=Br、I)は、5−ブロモ−4−フルオロ−2−ヒドロキシベンズアルデヒド(27)より合成できる[J.B.Blairら、J.Med.Chem.2000、43、4701〜4710およびW.A.Carollら、J.Med.Chem.2004、47、3163〜3179](スキームVII参照)。出発材料27は、文献に公知の方法で3−フルオロフェノールよりオルト選択的ホルミル化[J.B.Blairら、J.Med.Chem.2000、43、4701〜4710]および引き続く臭素化[W.A.Carollら、J.Med.Chem.2004、47、3163〜3179]により入手できる。
Figure 0005265180
5−ブロモ−4−フルオロ−2−ヒドロキシベンズアルデヒド(27)より出発して、7−フルオロクロマン類31(スキームVII参照)の合成を、既に記載されているビニルボロン酸類[Q.Wang、M.G.Finn、Org.Lett.2000、2、4063〜4065]に対するカップリングおよび引き続く水素添加により順次、優位に行う。クロマノール30を与える官能化を上に述べるようにして、ここでは29より形成されるグリニャール化合物類を経て行われる。最終的なヨウ素化(または臭素化)は、上の様にして化合物30のMOMエーテルを経て行うことができるが、クロマノール類30の直接ヨウ素化[G.A.Gfesser、R.Faghih、Y.L.Bennani、M.P.Curtis、T.A.Esbenshade、A.A.Hancock、M.D.Cowart、Biorg.Med.Chem.Lett.2005、15、2559〜2563、M.Lang、W.Steglich、Synthesis 2005、1019〜1027およびC.W.Holzapfel、D.B.G.Williams、Tetrahedron 1995、51、8555〜8564、K.J.Edgar、S.N.Falling、J.Org.Chem.1990、55、5287〜5291およびR.Johnsson、A.Meijer、U.Ellervik、Tetrahedron 2005、61、11567〜11663](または臭素化[B.F.Bonini、P.Carboni、G.Gottarelli、S.Masiero、G.P.Spada、J.Org.Chem.1994、59、5930〜5936])によっても優位に行うことができる。
8−フルオロ−5−ハロクロマン−6−オール類36(ただし、X=Br、I)を、2−フルオロ−4−ブロモフェノール(32)より出発して得る。ここで、好ましくは、O−複素環を、クライゼン転位によりプロパルギルアリールエーテル類33(スキームVIIIを参照)を経て、アネレーションする。クロマノール35を与える官能化は、位置異性体29の場合と同じ反応系列により行われる。特に、35をハロゲン化することで、所望の異性体36(X=Br、I)を得て、これは実験室で典型的な精製方法により好ましくない位置異性体を取り除き分離できる。
Figure 0005265180
または、中間体34は、2−フルオロ−4−ブロモフェノール(32)から出発してサリチルアルデヒド37を経て合成することもできる。サリチルアルデヒド37は、32よりDuff反応[M.L.Micklatcher、M.Cushman、Synthesis 1999、1878〜1880]によって得られる。そして、クロマン34の引き続く合成は、WangおよびFinnに記載される方法[Q.Wang、M.G.Finn、Org.Lett.2000、2、4063〜4065]および引き続く水素添加(スキームIX)により行うことができる。
Figure 0005265180

同様にして、フッ素化されていない合成構築ブロック41を、上記の方法(クライゼン転位またはビニルボロン酸類に対するカップリング)で合成できる。特に好ましい方法は2,5−ジヒドロキシベンズアルデヒド(38)より出発し、38は文献に公知の方法[Y.Hu、C.Li、B.A.Kulkarni、G.Strobel、E.Lokovsky、R.M.Torczynski、J.A.Porco、Org.Lett.2001、3、1649〜1652]で最初に臭素化され、選択的に保護される(スキームX参照)。クロマン40への二段階転化のあと、TBS基を除去して臭化物41(X=Br)を得て、これを引き続く薗頭カップリングの出発材料とする。いくつかの場合、対応するアリールヨウ化物41(X=I)への薗頭カップリングは特に有効である。同様に、これらの化合物41(X=I)は、臭化クロマン40から、ハロゲン−金属交換、ヨウ素を用いたスキャベンジングおよびフッ素を用いた保護基の除去を含むスキームXに記載される反応系列により得られる。
Figure 0005265180
適当に置換された6,7−ジフルオロベンゾフラン−5−オール類46および6,7−ジフルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−オール類47は、以下(スキームXI)のようにして得られる。
Figure 0005265180
2,3−ジフルオロ−6−ハロフェノール類42は、2,3−ジフルオロフェノール(20)より、既に説明した反応系列により優位に合成される。2−置換ベンゾフラン類44は適当なアルキン8に対する薗頭カップリングで直接形成されるか、中間体43を経てジエチル亜鉛を使用する引き続く環化により得られる(スキームI参照)。これらのベンゾフラン類44は、対応するジヒドロベンゾフラン類45に容易に水素添加できる。スキームIIおよびスキームIVに書かれる反応系列に必要な6,7−ジフルオロベンゾフラン−5−オール類46または6,7−ジフルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−オール類47は、それぞれ44または45より、その場で形成されるボロン酸エステルをオルト−メタル化、加水分解および酸化することで得られる。
6−フルオロベンゾフラン−5−オール類53(ただし、L=HおよびL=F)または6−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−オール類54(ただし、L=HおよびL=F)、7−フルオロベンゾフラン−5−オール類53(ただし、L=FおよびL=H)または7−フルオロ−2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−オール類54(ただし、L=FおよびL=H)およびベンゾフラン−5−オール類53(ただし、L=HおよびL=H)または2,3−ジヒドロベンゾフラン−5−オール類54(ただし、L=HおよびL=H)は、概念的に同様の経路で調製できる。上とは対照的に、対応する4−ブロモフェノール類48を出発材料として選択する。そして、ベンゾフラノール類53および54を与える官能化はオルト−メタル化ではなく、代わりに化合物51および52から得られるグリニャール試薬類で行う(スキームXII参照)。
Figure 0005265180
がメチルを表し、LおよびLがFを表す特定の場合、適当に官能化されたベンゾフラン60を、[3.3]−シグマトロピー転位により56より出発して、特に単純に調製できる(スキームXIII参照)。56は、5−ブロモ−2,3−ジフルオロフェノール(55)および臭化プロパルギルより調製する。フッ化セシウムの存在化でN,N−ジエチルアニリン中で加熱することで[H.Ishii、T.Ishikawa、S.Takeda、S.Ueki、M.Suzuki、T.Harayama、Chem.Pharm.Bull.1990、38、1775〜1777およびA.Chilin、P.Rodighiero、A.Guiotto、Synthesis 1998、309〜312]、ベンゾフラン57を与える。そして、サリチルアルデヒド60を与える官能化を、上で既に説明した標準的な方法の組み合わせにより行う。その後、引き続く方法を、スキームII中で上に書いたように行うことができる。
Figure 0005265180
特にRおよび/またはRがアルケニル基または他の単または多不飽和基を表す式I(1および2)の化合物には、以下の方法(スキームXIV〜XVII)が特に好ましい。
特にRが1個以上のアルケニル基または他の単または多不飽和基を表す化合物1および2の合成のための、第1の好ましい方法は、再び5−ハロクロマン−6−オール類7から出発する(スキームXIV)。
Figure 0005265180
THP−保護ホモプロパルギルアルコール61を用いる薗頭カップリングおよび閉環反応[N.G.Kundu、M.Pal、J.S.Mahanty、M.De、J.Chem.Soc.Perkin Trans 1 1997、19、2815〜2820]を含む系列を行えば、化合物62が得られる。化合物62より出発して、THPエーテルを切断し、得られる第一級アルコールを酸化して[L.Capuano、S.Drescher、V.Hammerer、M.Hanisch、Chem.Ber.1988、121、2259〜2262]、官能化可能な中間体64を得ることができる。そして、化合物1を与える中間体64の官能化を、例えば、ウィッティッヒオレフィン化(スキームXV参照)により行うことができる。この方法(ウィッティッヒオレフィン化など)で化合物2となる官能化可能な中間体65は、62から63への水素添加後、引き続いてTHPを切断し酸化することで得られる。
特にRおよびRが不飽和基、架橋または環構造を含む型1の化合物の合成を意図する場合、対応して置換5−ハロクロマン−6−オール類70が使用できる。置換5−ハロクロマン−6−オール類70は、中心的な官能化可能な中間体としてクロマン−2−カルバルデヒド類69を使用して、以下の方法(スキームXV参照)で得ることができる。サリチルアルデヒド類66(Y=H、Br、スキームV、VIIおよびIX)より出発して、クロメン68をボロン酸67により構築する[R.A.Batey、A.N.Avinash、A.J.Lough、J.Am.Chem.Soc.1999、121、450〜451]。水素添加および酸化して、中間体69を得る。中間体69より出発して、まず側鎖Rを構築でき、引き続いて官能化することで5−ハロクロマン−6−オール類70を得て、既に記載した(スキームV、VIIおよびIX参照)スキームXIVにより、化合物1に転化できる。
Figure 0005265180

これらの物質は、RおよびRが不飽和基、架橋または環構造を含む化合物2の合成にも適する。このためには、文献の方法[J.C.Gonzalez−Gomez、L.Santana、E.Uriarte、Tetrahedron 2005、61、4805〜4810およびK.J.Hodgetts、Tetrahedron 2005、61、6860〜6870]に従い、以下の方法が必要である(スキームXVI参照)。
Figure 0005265180
ブロモエタノール誘導体71を使用して7(X=Brが特に好ましい)をエーテル化することで、化合物72(X=Br)が得られる。化合物72より生成されるグリニャール試薬は、5員複素環を形成する反応条件下で自発的に環化する。
が不飽和基、架橋または環構造を含む化合物1および2の合成を意図する場合、74および75のような官能化可能な中間体を使用する方法が好ましい。
Figure 0005265180
上に既に記載のサリチルアルデヒド誘導体類11より出発して、ボロン酸67を使用してピラン部分構造を構築する[R.A.Batey、A.N.Avinash、A.J.Lough、J.Am.Chem.Soc.1999、121、450〜451](スキームXV参照)。クロメンCC二重結合を温和な条件下(1気圧のH、室温)で水素添加し、ベンジルエーテルを切断して、対応するアルコールを得る。水素の圧力を増加し温度を上昇するのみで、2,3−二重結合も水素添加する。形成されるアルコール類を酸化して対応するアルデヒド類とし、例えばスキームXVに書かれるようにして官能化でき、化合物1および2を得る。
式Iの好ましい化合物の構造の例を、以下にサブ式の順に与える。
式中、
11およびR22は、それぞれ式IでRおよびRに与えられるそれぞれの意味を有し、
p、および1回より多くpがある場合、これらも互いに独立に、0、1、2、3または4を表し、好ましくは0、1または2を表し、および
好ましくは、
Figure 0005265180
化合物IA−1〜IA−11およびIB−1〜IB−11のなかで、少なくとも1つのフッ素置換基を骨格中に有するものが特に好ましい。
骨格中に2個のフッ素置換基を有するものが、非常に特に好ましい。
式IA−1およびIB−1の好ましい化合物は、以下である。
Figure 0005265180
式IA−2およびIB−2の好ましい化合物は、以下である。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
化合物IA−2およびIB−2の中でも、シクロヘキシル環を有するものが特に好ましい。
式IA−3およびIB−3の好ましい化合物は、以下である。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
化合物IA−3の中でも、無置換または置換された1,4−フェニレン環を有する化合物が好ましい。
化合物IB−3の中でも、シクロヘキシル環を有するものが特に好ましい。
式IA−4およびIB−4の好ましい化合物は、以下である。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180

式IA−4の化合物のうち、骨格が左側において置換または無置換の1,4−フェニレン環で置換されているか、および/または骨格が右側においてシクロヘキシル基に結合している式の化合物が特に好ましい。
式IB−4の化合物のうち、骨格が左側においてシクロヘキシル基で置換されているか、および/または骨格が右側においてシクロヘキシル基に結合している式の化合物が好ましい。
式IA−5およびIB−5の好ましい化合物は、以下である。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180

化合物IA−5およびIB−5のうち、シクロヘキシル環を含むものが好ましい。ここで、シクロヘキシル環が骨格に直接結合している化合物が特に好ましい。2個のシクロヘキシル環を含む化合物が非常に特に好ましい。
式IA−6およびIB−6の好ましい化合物は、以下である。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
化合物IA−6のうち、無置換か置換されている1,4−フェニレン環を含むものが好ましい。ここで、無置換か置換されている1,4−フェニレン環が骨格に直接結合している化合物が特に好ましい。
化合物IB−6のうち、シクロヘキシル環を含むものが好ましい。ここで、シクロヘキシル環が骨格に直接結合している化合物が特に好ましい。
式IA−7の化合物のうち、骨格が左側においてアリール基で置換されているか、および/または骨格が右側においてシクロヘキシル基に結合している式の化合物が好ましい。
式IB−7の化合物のうち、骨格が左側においてシクロヘキシル基で置換されているか、および/または骨格が右側においてシクロヘキシル基に結合している式の化合物が好ましい。
式IA−8の化合物のうち、骨格が左側においてアリール基で置換されているか、および/または骨格が右側においてシクロヘキシル基に結合している式の化合物が好ましい。
式IB−8の化合物のうち、骨格が左側においてシクロヘキシル基で置換されているか、および/または骨格が右側においてシクロヘキシル基に結合している式の化合物が好ましい。
式IA−9の化合物のうち、骨格が左側においてアリール基で置換されているか、および/または骨格が右側においてシクロヘキシル基に結合している式の化合物が好ましい。
式IB−9の化合物のうち、骨格が左側においてシクロヘキシル基で置換されているか、および/または骨格が右側においてシクロヘキシル基に結合している式の化合物が好ましい。
化合物IA−10およびIB−10のうち、1個以上のシクロヘキシル環を含むものが好ましい。ここで、シクロヘキシル環が骨格に直接結合している化合物が特に好ましい。
化合物IA−11のうち、無置換か置換されている1,4−フェニレン環を含むものが好ましい。ここで、無置換か置換されている1,4−フェニレン環が骨格に直接結合している化合物が特に好ましい。
化合物IB−11のうち、1個以上のシクロヘキシル環を含むものが好ましい。ここで、シクロヘキシル環が骨格に直接結合している化合物が特に好ましい。
本発明の式Iの化合物は、それらの分子構造によりキラルでもよく、従って種々の鏡像異性の様式をとり得る。よって、それらはラセミ体の場合もあれば、光学活性体の場合もある。
本発明は、式Iの化合物を1種類以上含む液晶媒体にも関する。
好ましい実施形態において、本発明の液晶媒体は、以下を含む。
a)1種類以上の式Iの誘電的に負の化合物。
Figure 0005265180
式中、パラメーターは、上記式Iで与えられる意味を有する。
b)1種類以上の式IIの誘電的に負の化合物。
Figure 0005265180
式中、
21およびR22は、それぞれ互いに独立に、式IでRに与えられる意味を有し、
21およびZ22は、それぞれ互いに独立に、式IでZに与えられる意味を有し、
Figure 0005265180
Figure 0005265180
21およびL22は、両者がC−Fを表すか、または2つのうちの一方がNを表し他方がC−Fを表し、好ましくは、両方がC−Fを表し、および
lは、0、1または2を表し、好ましくは、0または1を表す。
任意に、c)1種類以上の式IIIの誘電的に中性の化合物を含んでもよい。
Figure 0005265180
式中、
31およびR32は、それぞれ互いに独立に、式IでRに与えられる意味を有し、
31、Z32およびZ33は、それぞれ互いに独立に、−CHCH−、−CH=CH−、−COO−または単結合を表し、
Figure 0005265180
oおよびpは、それぞれ互いに独立に、0または1を表す。
しかし、好ましくは、
31およびR32は、それぞれ互いに独立して、炭素数1〜5のアルキルまたはアルコキシまたは炭素数2〜5のアルケニルを表し、
Figure 0005265180
非常に特に好ましくは、これらの環の少なくとも2個は
Figure 0005265180
式中、非常に特に好ましくは、2個の隣り合う環は直接結合されており、
好ましくは、
Figure 0005265180
ただし、フェニレン環中の1個以上のH原子は、互いに独立に、FまたはCNで置き換えられていてもよく、好ましくはFであり、シクロヘキシレン環中の1個または2個の隣接していないCH基またはシクロヘキシレン環のうちの1個はO原子により置き換えられていてもよい。
液晶媒体は、好ましくは、ビフェニル単位を含んでいない式Iの化合物を1種類以上含む。
液晶媒体は、特に好ましくは、2個の隣り合う環が直接結合され、
好ましくは、
Figure 0005265180
式Iの化合物を1種類以上含む。ただし、フェニレン環中の1個以上のH原子は、互いに独立に、FまたはCN、好ましくはFで置き換えられていてもよく、シクロヘキシレン環中の1個または2個の隣接していないCH基またはシクロヘキシレン環のうちの1個はO原子により置き換えられていてもよい。
好ましい実施形態において、それはすでに記載した実施形態と同一でも構わないが、液晶媒体は式I−3の化合物群から選択される1種類以上の化合物を含む。
液晶媒体は、好ましくは、液晶媒体は式II−1〜II−3の化合物群から選択される1種類以上の化合物を含む。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
式中、R21、R22、Z12、Z22
Figure 0005265180
およびlは、それぞれ上記式IIで与えられる意味を有する。好ましくは、R21はアルキルで好ましくは炭素数1〜5であり、R21はアルキルまたはアルコキシで好ましくはそれぞれ炭素数1〜5であり、Z22およびZ21は、存在する場合に、単結合である。
液晶媒体は、特に好ましくは、式III−1〜III−3の化合物群から選択させる1種類以上の化合物を含む。
Figure 0005265180
式中、R31、R32、Z31、Z32
Figure 0005265180
それぞれ、上記式IIIで示される意味を有する。
液晶媒体は、特に好ましくは、式III−1a〜III−1d、III−1e、III−2a〜III−2g、III−3a〜III−3dおよびIII−4aの化合物群から選択させる1種類以上の化合物を含む。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
式中、nおよびmは、それぞれ互いに独立に、1〜5を表し、oおよびpは、それぞれ両方において互いに独立に、0〜3を表す。
Figure 0005265180
Figure 0005265180

式中、R31およびR33は、それぞれ上記式IIIで示される意味を有し、好ましくは式III−1で示される意味であり、フェニル環は、特に化合物III−2gおよびIII−3cにおいて、化合物が式IIおよびそのサブ式の化合物とは同一でないようにフッ素化されていてもよい。好ましくは、R31は、炭素数1〜5のn−アルキル、特に好ましくは炭素数1〜3であり、R32は、炭素数1〜5のn−アルキルまたはn−アルコキシまたは炭素数2〜5のアルケニルである。これらのなかでも、式III−1a〜III−1dの化合物が特に好ましい。
式III−2gおよびIII−3cの好ましいフッ素化された化合物は、式III−2g’およびIII−3c’の化合物である。
Figure 0005265180
式中、R31およびR33は、それぞれ上記式IIIで示される意味を有し、好ましくは式III−2gまたはIII−3cで示される意味である。
本願において、用語「化合物」は、他に明らかに述べない限り、1種類の化合物および複数種類の化合物の両方を意味する。
本発明の液晶媒体は、好ましくは、それぞれの場合で、少なくとも−20℃〜80℃、好ましくは−30℃〜85℃、非常に特に好ましくは−40℃〜100℃でネマチック相を有する。ここで、用語「ネマチック相を有する」は、対応する温度で低温でスメクチック相および結晶化が観測されないことを第1に意味し、過熱してもネマチック相から透明化しないことも第2に意味する。低温における検討は、対応する温度で流動粘度計中で行い、電気光学的用途に対応する層厚を有する試験セル中で、少なくとも100時間保存して確認する。高温では、従来法により毛細管中で透明点を測定する。
更に、本発明の液晶媒体は、光学異方性の値が低いことでも特徴付けられる。
用語「アルキル」は、好ましくは、炭素数1〜9の直鎖および分岐アルキル基を含み、特に直鎖、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシルおよびヘプチル基である。炭素数2〜5の基が、一般に好ましい。
用語「アルケニル」は、好ましくは、炭素数2〜7の直鎖および分岐アルケニル基を含み、特に直鎖基である。特に好ましいアルケニル基は、C−〜C−1E−アルケニル、C−〜C−3E−アルケニル、C−〜C−4−アルケニル、C−〜C−5−アルケニルおよびC−6−アルケニルで、特に、C−〜C−1E−アルケニル、C−〜C−3E−アルケニルおよびC−〜C−4−アルケニルである。更に好ましいアルケニル基の例は、ビニル、1E−プロペニル、1E−ブテニル、1E−ペンテニル、1E−ヘキセニル、1E−ヘプテニル、3−ブテニル、3E−ペンテニル、3E−ヘキセニル、3E−ヘプテニル、4−ペンテニル、4Z−ヘキセニル、4E−ヘキセニル、4Z−ヘプテニル、5−ヘキセニル、6−ヘプテニル等ある。炭素数5まで基が、一般に好ましい。
用語「フルオロアルキル」は、好ましくは、末端フッ素を有する直鎖基、即ち、フルオロメチル、2−フルオロエチル、3−フルオロプロピル、4−フルオロブチル、5−フルオロペンチル、6−フルオロヘキシルおよび7−フルオロヘプチルを含む。しかしながら、他の位置のフッ素も除外されるわけではない。
「オキサアルキル」または「アルコキシアルキル」との用語は、好ましくは、式C2n+1−O−(CH(ただしnおよびmは、それぞれ互いに独立に、1〜6)を表す直鎖基を含む。好ましくは、nは1で、mは1〜6である。
ビニル末端基を有する化合物およびメチル末端基を有する化合物は、低い回転粘度を有する。
本出願において、用語「誘電的に正の化合物」は、Δε>1.5である化合物を表し、用語「誘電的に中性の化合物」は、−1.5≦Δε≦1.5の化合物を表し、用語「誘電的に負の化合物」は、Δε<−1.5の化合物を表す。ここで、化合物の誘電異方性は化合物の10%を液晶ホスト中に溶解して決定され、ホメオトロピック表面配向を有する層厚約20μmの少なくとも1つの試験セルおよびホモジニアス表面配向を有する層厚約20μmの少なくとも1つの試験セルにおいて、1kHzで混合物の容量を決定する。測定電圧は典型的には0.5V〜1.0Vであるが、常にそれぞれの液晶混合物の容量閾値よりも低く選択される。
用途に関連する物理的パラメーターの決定のために使用されるホスト混合物は、メルク社製、ドイツ国のZLI−4792である。例外として、誘電的に負の化合物の誘電異方性の決定は、同様にメルク社製、ドイツ国のZLI−2857を使用して行う。検討されるそれぞれの化合物の値は物性の変化によって得られ、例えば、誘電率は、検討する化合物の添加によるホスト混合物の値の変化から決定され、その値を、使用する化合物の濃度100%に外挿する。
検討される化合物で使用される濃度は10%である。検討される化合物の溶解性がこの目的のために不適当の場合、例外として、濃度が溶解性の限界より低くなるまで、使用される濃度を半分、即ち、5%、2.5%などとしていく。
用語「閾値電圧」は、通常、10%相対的コントラスト(V10)についての光学的閾値に関する。しかしながら、負の誘電異方性の液晶混合物に関しては、本出願において「閾値電圧」という用語は、他に明らかに述べなければフレデリクス閾値としても知られる容量的閾値電圧(V)に使用する。
本出願で、他に明らかに述べなければ、全ての濃度は質量パーセントで示され、混合物全体に対応する。すべての物理的な特性は、「Merk Liquid Crystals、Physical Properties of Liquid Crystals」、Status誌、1997年11月刊、メルク社、ドイツ国により決定されたか、または決定され、および他に特に述べなければ、20℃の温度に対して与えられる。Δnは589.3nmで決定され、Δεは1kHzで決定される。
負の誘電異方性の液晶媒体の場合、閾値電圧は、レシチンによりホメオトロピック的に配向された液晶層を備えるセル中で、容量的閾値電圧Vとして決定される。
必要であれば、本発明の液晶媒体は、通常の濃度で添加剤およびキラルドーパントもさらに含むことができる。これらの使用される添加剤の濃度は、全体として、混合物の全体を基礎として0%〜10%、好ましくは、0.1%〜6%である。それぞれ使用される個別の化合物の濃度は、好ましくは0.1%〜3%である。これらおよび類似の添加物の濃度は、本出願の液晶媒体の液晶成分および化合物の濃度の値および範囲には考慮されない。
組成物は、数種の化合物、好ましくは3〜30種類、特に好ましくは6〜20種類、および非常に特に好ましくは10〜16種類の化合物からなり、これらの化合物は、慣用的な方法で混合される。一般的に、より少ない量で使用される成分の所望量を、主要成分を構成する成分に、有利には昇温して溶解する。選択する温度が主要成分の透明点を越える場合、溶解の工程の完了を観察するのは、特に容易である。しかしながら、他の慣用の方法、例えば、プレ混合物の使用や、いわゆるマルチ・ボトル・システムにより液晶混合物を調製することもできる。
適当な添加物の添加により、本発明による液晶相を、すべての既知型の液晶ディスプレイ、特にこれまでに記載したECBディスプレイおよびIPSディスプレイにおいて使用可能であるように、変更することができる。
以下の例は、制限することなく、本発明を説明するものである。例において、液晶物質の融点T(C,N)、スメクチック相(S)からネマチック(N)相への転移T(S,N)および透明点T(N,I)は、摂氏度で示される。種々のスメクチック相は、対応する添字により特徴付けられる。
上および下においてパーセントは、明らかに他に述べない限り、質量パーセントであり、物理的特性は、明らかに他に述べない限り、20℃での値である。
本出願で示される全ての温度の値は℃であり、明らかに他に述べない限り、全ての温度差は対応する度の差である。
本出願、特に合成例およびスキームにおいて、略称は以下の意味を有する:
Bn ベンジル、
cl.p. 透明点、
DEAD アゾジカルボン酸ジエチル、
DIAD アゾジカルボン酸ジイソプロピル、
DMF ジメチルホルムアミド、
sat. 飽和、
soln. 溶液、
MEM 2−メトキシエトキシメチル、
MOM メトキシメチル、
MTBE メチルtert−ブチルエーテル、
Ph フェニル、
m.p. 融点、
SiO シリカゲル、
TBS ジメチルtert−ブチルシリル、
THF テトラヒドロフラン、および
TMEDA テトラメチルエチレンジアミン。
本出願および以下に示す例において、液晶化合物の構造は略号で示されており、その化学式への変換は以下の表AおよびBに従って行われる。基C2n+1およびC2m+1は、全てnおよびm個の炭素原子をそれぞれ有する直鎖アルキル基である。表Bのコードは、それ自体で明らかである。表Aには、親構造にかかわる略号のみが示されている。それぞれの場合において、この親構造の略号の後に、ダッシュにより分離されて、置換基R、R、L、LおよびLのためのコードが続く。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
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Figure 0005265180
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Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
<<例>>
以下の例は、制限することなく、本発明を説明するものである。以上および以下において、パーセンテージは質量パーセントである。温度はすべて摂氏で示される。Δnは光学異方性(589nm、20℃)を表わし、Δεは誘電異方性(1kHz、20℃)を表し、H.R.は電圧保持率(100℃、オーブン中で5分後、1V)を表す。V10、V50およびV90(それぞれ、閾電圧、中間グレー電圧および飽和電圧)およびV(容量閾電圧)は、それぞれ20℃で決定した。
<例1:4,5−ジフルオロ−2−(4−プロピルシクロヘキシル)−8,9−ジヒドロ−7H−フロ[3,2−f]クロメン>
Figure 0005265180
1.1.〕 1,2−ジフルオロ−3−プロパ−2−イニルオキシベンゼンの調製
Figure 0005265180
115.0g(0.88mol)の2,3−ジフルオロフェノールを、118.2ml(17.7mol)の臭化プロパルギル(トルエン中80%soln.)および1.6lのエチルメチルケトン中の146.6g(138.2mol)の炭酸カリウムと共に3時間還流する。反応物を濾過し、フィルター上の残渣をMTBEで洗浄する。濾液を濃縮・乾燥し、残渣をクロマトグラフィー(SiO、n−ヘプタン:MTBE=3:1)で精製する。
1.2.〕 7,8−ジフルオロ−2H−クロメンの調製
Figure 0005265180
73.0g(0.43mol)の1,2−ジフルオロ−3−プロパ−2−イニルオキシベンゼンを、650mlのN,N−ジエチルアニリン中で126.0g(2.17mol)のフッ化カリウムと一緒に200℃で3時間オートクレーブ中で加熱する。反応物に水を加え、そして25%HClを使用して酸性とする。溶液をMTBEで抽出し、合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄する。溶液を硫酸ナトリウムを使用して乾燥し、濃縮・乾燥する。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘプタン:MTBE=10:1)で精製する。反応は完全に進まず、7,8−ジフルオロ−2H−クロメンと、出発材料である1,2−ジフルオロ−3−プロパ−2−イニルオキシベンゼンとの混合物を得る。
1.3.〕 7,8−ジフルオロクロマンの調製
Figure 0005265180
7,8−ジフルオロ−2H−クロメンおよび1,2−ジフルオロ−3−プロパ−2−イニルオキシベンゼンの混合物(43.2g)を、20℃、1時間、430mlのTHF中、Pd/C(5%Pd)存在下で水素添加する。反応物を濃縮・乾燥し、粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘプタン:1−クロロブタン=4:1)で精製し、純粋な7,8−ジフルオロクロマンを僅かに黄色みがかった液体として得る。
1.4.〕 7,8−ジフルオロクロマン−6−オールの調製
Figure 0005265180
81.2ml(0.13mol)のn−BuLi(ヘキサン中15%溶液)を、−70℃で、400mlのTHF中の20.0g(0.12mol)の7,8−ジフルオロクロマンに加える。この温度で3時間後、14.4ml(0.13mol)のホウ酸トリメチルを滴下により添加し、反応物を室温まで暖める。30mlの希酢酸(約30%)を添加し、30mlの過酸化水素水溶液(35%)を、注意深く反応物に加える。添加を完了した時点で、混合物を20℃で17時間攪拌する。水を加え、HClを使用して反応物を酸性とする。溶液をMTBEで何度も抽出し、合わせた有機相を、水、飽和食塩溶液および硫酸アンモニウム鉄(II)溶液で引き続き洗浄する。溶液を硫酸ナトリウムを使用して乾燥し、濃縮・乾燥する。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘプタン:MTBE=2:1)で精製する。
1.5.〕 7,8−ジフルオロ−6−メトキシメトキシクロマンの調製
Figure 0005265180
15.0g(80.6mmol)の7,8−ジフルオロクロマン−6−オールを135mlのジクロロメタンに溶解し、16.5ml(94.2mmol)のN−エチルジイソプロピルアミンを氷冷しながら加える。5分後、7.34ml(97.0mmol)のクロロメチルメチルエーテルを15〜30℃の温度範囲で計量しながら加える。20℃で18時間後、50mlのトリエチルアミンを加え、反応物を再び18時間攪拌する。水を反応混合物に加え、有機相を取り除く。水相をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機相を、水および飽和食塩溶液で引き続き洗浄する。溶液を硫酸ナトリウムを使用して乾燥し、濃縮・乾燥する。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘプタン:MTBE=2:1)で精製し、7,8−ジフルオロ−6−メトキシメトキシクロマンを黄色みがかった固体として得る。
1.6.〕 7,8−ジフルオロ−5−ヨード−6−メトキシメトキシクロマンの調製
Figure 0005265180
16.6g(72.1mmol)の7,8−ジフルオロ−6−メトキシメトキシクロマンを最初に350mlのTHFに導入し、54.3ml(86.5mmol)のn−BuLi(ヘキサン中15%溶液)を−78℃において滴下で加える。添加を完了した時点で、この温度で30分および引き続いて20℃で1時間、混合物を攪拌する。溶液を−78℃まで再び冷却し、100mlのTHF中の22.0g(86.5mol)のヨウ素を滴下で添加する。反応混合物を室温で1.5時間攪拌し、引き続いてMTBEで希釈する。溶液を水および飽和食塩溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムを使用して乾燥する。溶媒を除去した後に残る粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘプタン:MTBE=2:1)で精製し、7,8−ジフルオロ−5−ヨード−6−メトキシメトキシクロマンを褐色がかった油分として得る。
1.7.〕 7,8−ジフルオロ−5−ヨードクロマン−6−オールの調製
Figure 0005265180

10.4mlの濃HClを100mlのTHF中の20.2g(56.7mmol)の7,8−ジフルオロ−5−ヨード−6−メトキシメトキシクロマンの溶液に加え、混合物を20℃で18時間攪拌する。反応物をMTBEで希釈し、溶液を水で洗う。水相をMTBEで抽出し、合わせた有機相を水および飽和食塩溶液で洗浄する。溶液を硫酸ナトリウムを使用して乾燥し、濃縮・乾燥する。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘプタン:MTBE=1:1)で精製し、7,8−ジフルオロ−5−ヨードクロマン−6−オールを淡い褐色の固体として得る。
1.8.〕 7,8−ジフルオロ−5−(4−プロピルシクロヘキシルエチニル)クロマン−6−オールの調製
Figure 0005265180
7.0g(22.4mmol)の7,8−ジフルオロ−5−ヨードクロマン−6−オールを、5.06g(33.5mmol)の1−エチニル−4−プロピルシクロヘキサンと一緒に、472mg(0.67mmol)の塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)および90mlのトリエチルアミン中の128mg(0.67mmol)のヨウ化銅(I)存在下50℃で18時間攪拌する。冷却後、反応物を氷冷水に加え、塩酸を使用して酸性とする。混合物をMTBEで何度も抽出し、合わせた抽出物を、水および飽和食塩溶液で洗浄する。溶液を硫酸ナトリウムを使用して乾燥し、濃縮・乾燥する。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、1−クロロブタン)で精製する。得られた油分を、次の反応で直接使用する。
1.9.〕 4,5−ジフルオロ−2−(4−プロピルシクロヘキシル)−8,9−ジヒドロ−7H−フロ[3,2−f]クロメンの調製
Figure 0005265180
最初に、5.80g(17.3mmol)の7,8−ジフルオロ−5−(4−プロピルシクロヘキシルエチニル)クロマン−6−オールを、0.26ml(1.73mmol)のTMEDAと一緒に導入し、9.6ml(9.6mmol)のジエチル亜鉛(ヘプタン中1M溶液)を3℃で混合物に加える。気体の発生が弱まった時点で、25mlのトルエンを加え、反応物を40時間還流する。溶液を飽和塩化アンモニウム溶液に加え、混合物をトルエンで抽出する。合わせた有機相を、水および飽和食塩溶液で洗浄し、溶液を硫酸ナトリウムを使用して乾燥する。溶液を濃縮・乾燥し、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、1−クロロブタン:ペンタン=2:1)で精製する。更なる精製を低温においてエタノールからの再結晶を繰り返すことで行い、4,5−ジフルオロ−2−(4−プロピルシクロヘキシル)−8,9−ジヒドロ−7H−フロ[3,2−f]クロメンを、融点89℃(Δε=−5.0)の無色の固体として得る。
Figure 0005265180
H−NMR(300MHz、CHCl):δ=6.23(dd、1H、J=3.0Hz、J=1.0Hz、1−H)、4.27〜4.24(m、2H、7−H)、2.81(td、2H、J=7.8Hz、J=1.5Hz、9−H)、2.67(tm、1H、J=12.0Hz、Haliph)、2.18〜2.04(m、4H、Haliph)、1.87(dm、2H、J=12.0Hz、Haliph)、1.54〜1.43(m、2H、Haliph)、1.39〜1.27(m、3H、Haliph)、1.26〜1.27(m、2H、Haliph)、1.11〜0.97(m、2H、Haliph)、0.90(t、3H、J=7.1Hz、CHCH CH )。
19F−NMR(282MHz、CHCl):δ=−162.7(dm、1F、J=19.5Hz)、−166.5(d、1F、J=19.5Hz)。
MS(EI):m/e(%)=334(100、M)、249(48)。
<例2: 4,5−ジフルオロ−2−(4−プロピルシクロヘキシル)−1,7,8,9−テトラヒドロ−2H−フロ[3,2−f]クロメン>
Figure 0005265180
2.1.〕 4,5−ジフルオロ−2−(4−プロピルシクロヘキシル)−1,7,8,9−テトラヒドロ−2H−フロ[3,2−f]クロメンの調製
Figure 0005265180
1.00g(2.99mmol)の4,5−ジフルオロ−2−(4−プロピルシクロヘキシル)−8,9−ジヒドロ−7H−フロ[3,2−f]クロメンを、15時間、室温、大気圧で、THF中、水素元素を使用して、Pd/C(5%Pd)存在下で水素添加する。反応溶液を濃縮・乾燥し、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、1−クロロブタン:ペンタン=2:1)で精製する。更なる精製をエタノールからの再結晶を繰り返すことで行い、4,5−ジフルオロ−2−(4−プロピルシクロヘキシル)−1,7,8,9−テトラヒドロ−2H−フロ[3,2−f]クロメンを、融点96℃(Δε=−7.0)の無色の固体として得る。
Figure 0005265180

H−NMR(300MHz、CHCl):δ=4.61〜4.53(m、1H、2−H)、4.19〜4.16(m、2H、7−H)、3.04〜2.96(m、1H、1−H)、2.84〜2.75(m、1H、1−H)、2.60〜2.54(m、2H、9−H)、2.05〜1.97(m、3H、Haliph)、1.81(dm、2H、J=13.2Hz、Haliph)、1.75〜1.66(m、2H、Haliph)、1.64〜1.56(m、1H、Haliph)、1.38〜1.24(m、2H、Haliph)、1.22〜1.01(m、4H、Haliph)、0.98〜0.82(m、5H、Haliph)。
19F−NMR(282MHz、CHCl):δ=−162.1(d、1F、J=19.5Hz)、−163.1(d、1F、J=19.5Hz)。
MS(EI):m/e(%)=336(82、M)、199(100)。
<例3: 4,5−ジフルオロ−7−ペンチル−2−(4−プロピルシクロヘキシル)−8,9−ジヒドロ−7H−フロ[3,2−f]クロメン>
Figure 0005265180
3.1.〕 1−(1−エチニルヘキシルオキシ)−2,3−ジフルオロベンゼンの調製
Figure 0005265180
最初に、42.4g(0.33mol)の2,3−ジフルオロフェノールを、50.0ml(0.34mol)の1−オクチン−3−オールおよび94.1g(0.36mol)のトリフェニルホスフィンと一緒に1.2lのTHFに導入し、100mlのTHF中の76.1ml(0.39mol)のDIADを滴下で加える。20℃で19時間後、混合物をMTBEで希釈し、反応物を水で洗浄する。水相をMTBEで抽出し、合わせた有機相を飽和食塩溶液で洗浄する。溶液を硫酸ナトリウムを使用して乾燥し、濃縮・乾燥する。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、1−クロロブタン)で精製して、1−(1−エチニルヘキシルオキシ)−2,3−ジフルオロベンゼンを無色の油分として得る。
3.2.〕 7,8−ジフルオロ−2−ペンチル−2H−クロメンの調製
Figure 0005265180

62.0g(0.26mol)の1−(1−エチニルヘキシルオキシ)−2,3−ジフルオロベンゼンを195℃で2時間390mlのN,N−ジエチルアニリン中で加熱する。反応物をMTBEで希釈し、1NのHClで何度も洗浄する。有機相を硫酸ナトリウムを使用して乾燥し、濃縮・乾燥する。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、n−ペンタン:1−クロロブタン=5:1)で精製して、7,8−ジフルオロ−2−ペンチル−2H−クロメンを褐色の油分として得る。
3.3.〕 7,8−ジフルオロ−2−ペンチルクロマンの調製
Figure 0005265180
51.0g(0.21mol)の7,8−ジフルオロ−2−ペンチル−2H−クロメンを、1時間、室温で510mlのトルエン中、Pd/C(5%Pd)存在下で水素添加する。反応物を濃縮・乾燥する。粗生成物(黄色みがかった液体)は、次の反応で直接使用できる。
3.4.〕 7,8−ジフルオロ−2−ペンチルクロマン−6−オールの調製
Figure 0005265180
最初に、400mlのTHF中の52.4g(約0.22mol)の粗7,8−ジフルオロ−2−ペンチルクロマンを導入し、150.7ml(0.24mol)のn−BuLi(ヘキサン中15%溶液)を、−70℃で加える。この温度で3時間後、26.8ml(0.24mol)のホウ酸トリメチルを滴下により添加し、反応物を室温まで暖める。55mlの希酢酸(約30%)を添加し、57mlの過酸化水素水溶液(35%)を、注意深く反応物に加える。添加を完了した時点で、混合物を室温で17時間攪拌する。水を加え、HClを使用して反応物を酸性とする。溶液をMTBEで何度も抽出し、合わせた有機相を、水、飽和食塩溶液および硫酸アンモニウム鉄(II)溶液で引き続き洗浄する。溶液を硫酸ナトリウムを使用して乾燥し、濃縮・乾燥する。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘプタン:MTBE=2:1)で精製する。
3.5.〕 7,8−ジフルオロ−6−メトキシメトキシ−2−ペンチルクロマンの調製
Figure 0005265180
16.9g(65.9mmol)の7,8−ジフルオロ−2−ペンチルクロマン−6−オールを110mlのジクロロメタンに溶解し、13.5ml(77.1mmol)のN−エチルジイソプロピルアミンを氷冷しながら加える。5分後、6.0ml(79.0mmol)のクロロメチルメチルエーテルを15〜30℃の温度範囲で計量しながら加える。室温で16時間後、50mlのトリエチルアミンを加え、反応物を再び24時間攪拌する。水を反応混合物に加え、有機相を取り除く。水相をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機相を、水および飽和食塩溶液で引き続き洗浄する。溶液を硫酸ナトリウムを使用して乾燥し、濃縮・乾燥する。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO、1−クロロブタン)で精製し、7,8−ジフルオロ−6−メトキシメトキシ−2−ペンチルクロマンを黄色みがかった油分として得る。
3.6.〕 7,8−ジフルオロ−5−ヨード−6−メトキシメトキシ−2−ペンチルクロマンの調製
Figure 0005265180
17.7g(58.9mmol)の7,8−ジフルオロ−6−メトキシメトキシ−2−ペンチルクロマンを最初に370mlのTHFに導入し、47.7ml(75.9mmol)のn−BuLi(ヘキサン中15%溶液)を−78℃において滴下で加える。添加を完了した時点で、この温度で30分および引き続いて室温で1時間、混合物を攪拌する。溶液を−78℃まで再び冷却し、100mlのTHF中の17.9g(70.7mol)のヨウ素を滴下で添加する。反応混合物を室温で90分攪拌し、引き続いてMTBEで希釈する。飽和亜硫酸水素ナトリウム溶液を混合物に添加し、引き続いて水および飽和食塩溶液で洗浄する。硫酸ナトリウムを使用して乾燥し、溶媒を除去した後に残る粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘプタン:MTBE=3:1)で精製し、7,8−ジフルオロ−5−ヨード−6−メトキシメトキシ−2−ペンチルクロマンを褐色の油分として得る。
3.7.〕 7,8−ジフルオロ−5−ヨード−2−ペンチルクロマン−6−オールの調製
Figure 0005265180

9.2mlの濃HClを90mlのTHF中の21.4g(50.2mmol)の7,8−ジフルオロ−5−ヨード−6−メトキシメトキシ−2−ペンチルシクロマンの溶液に加え、混合物を室温で17時間攪拌する。反応物をMTBEで希釈し、溶液を水で洗う。水相をMTBEで抽出し、合わせた有機相を水および飽和食塩溶液で洗浄する。溶液を硫酸ナトリウムを使用して乾燥し、濃縮・乾燥する。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘプタン:MTBE=1:1)で精製し、7,8−ジフルオロ−5−ヨード−2−ペンチルクロマン−6−オールをベージュ色の固体として得る。
3.8.〕 7,8−ジフルオロ−2−ペンチル−5−(4−プロピルシクロヘキシルエチニル)クロマン−6−オールの調製
Figure 0005265180
8.0g(20.9mmol)の7,8−ジフルオロ−5−ヨード−2−ペンチルクロマン−6−オールを、4.72g(31.4mmol)の1−エチニル−4−プロピルシクロヘキサンと一緒に、441mg(0.63mmol)の塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)および90ml中のトリエチルアミン中の120mg(0.63mmol)のヨウ化銅(I)存在下50℃で19時間攪拌する。冷却後、反応物を氷冷水に加え、塩酸を使用して酸性とする。混合物をMTBEで何度も抽出し、合わせた抽出物を、水および飽和食塩溶液で洗浄する。溶液を硫酸ナトリウムを使用して乾燥し、濃縮・乾燥する。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、1−クロロブタン)で精製する。得られたフェノールを、次の反応で直接使用する。
3.9.〕 4,5−ジフルオロ−7−ペンチル−2−(4−プロピルシクロヘキシル)−8,9−ジヒドロ−7H−フロ[3,2−f]クロメンの調製
Figure 0005265180
最初に、3.00g(7.41mmol)の7,8−ジフルオロ−2−ペンチル−5−(4−プロピルシクロヘキシルエチニル)クロマン−6−オールを、0.11ml(0.74mmol)のTMEDAと一緒に導入し、4.1ml(4.1mmol)のジエチル亜鉛(ヘプタン中1M溶液)を3℃で混合物に加える。気体の発生が弱まった時点で、11mlのトルエンを加え、反応物を40時間還流する。溶液を飽和塩化アンモニウム溶液に加え、混合物をトルエンで抽出する。合わせた有機相を、水および飽和食塩溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムを使用して乾燥する。溶液を濃縮・乾燥し、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、1−クロロブタン:ペンタン=2:1)で精製する。更なる精製を低温においてエタノールからの再結晶を繰り返すことで行い、4,5−ジフルオロ−7−ペンチル−2−(4−プロピルシクロヘキシル)−8,9−ジヒドロ−7H−フロ[3,2−f]クロメンを、C56℃N62℃Iの相系列(Δε=−6.8)の無色の固体として得る。
Figure 0005265180
H−NMR(400MHz、CHCl):δ=6.22(dd、1H、J=3.2Hz、J=0.8Hz、1−H)、4.05〜3.99(m、1H、7−H)、2.83〜2.79(m、2H、9−H)、2.67(tm、1H、J=12.0Hz、Haliph)、2.17〜2.04(m、3H、Haliph)、1.90〜1.75(m、4H、Haliph)、1.67〜1.53(m、4H、Haliph)、1.50〜1.40(m、2H、Haliph)、1.38〜1.26(m、6H、Haliph)、1.25〜1.18(m、2H、Haliph)、1.09〜0.99(m、2H、Haliph)、0.93〜0.88(m、6H、CH CH )。
19F−NMR(376MHz、CHCl):δ=−162.9(dm、1F、J=19.2Hz)、−166.2(d、1F、J=19.2Hz)。
MS(EI):m/e(%)=404(98、M)、307(100)。
<例4: 4,5−ジフルオロ−7−ペンチル−2−(4−プロピルシクロヘキシル)−1,7,8,9−テトラヒドロ−2H−フロ[3,2−f]クロメン>
Figure 0005265180

4.1.〕 4,5−ジフルオロ−7−ペンチル−2−(4−プロピルシクロヘキシル)−1,7,8,9−テトラヒドロ−2H−フロ[3,2−f]クロメンの調製
Figure 0005265180
1.00g(2.46mmol)の4,5−ジフルオロ−7−ペンチル−2−(4−プロピルシクロヘキシル)−8,9−ジヒドロ−7H−フロ[3,2−f]クロメンを、19時間、室温、大気圧で、THF中、水素元素を使用して、Pd/C(5%Pd)存在下で水素添加する。反応溶液を濃縮・乾燥し、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、1−クロロブタン:ペンタン=2:1)で精製する。更なる精製をエタノールからの再結晶を繰り返すことで行い、4,5−ジフルオロ−7−ペンチル−2−(4−プロピルシクロヘキシル)−8,9−ジヒドロ−7H−フロ[3,2−f]クロメンを、融点101℃(Δε=−10.5)の無色の固体として得る。
H−NMR(300MHz、CHCl):δ=4.61〜4.52(m、1H、2−H)、3.97〜3.88(m、1H、7−H)、3.04〜2.94(m、1H、1−H)、2.84〜2.74(m、1H、1−H)、2.67〜2.47(m、2H、9−H)、2.05〜1.96(m、2H、Haliph)、1.85〜1.66(m、4H、Haliph)、1.65〜1.41(m、3H、Haliph)、1.39〜1.26(m、5H、Haliph)、1.24〜1.01(m、4H、Haliph)、0.98〜0.82(m、5H、Haliph)。
19F−NMR(282MHz、CHCl):δ=−161.9(dm、1F、J=19.2Hz)、−163.8(d、1F、J=19.2Hz)。
MS(EI):m/e(%)=406(100、M)。
<例5: 4,5−ジフルオロ−2−メチル−7−プロピル−8,9−ジヒドロ−7H−フロ[3,2−f]クロメン>
Figure 0005265180

5.1.〕 5−ブロモ−1,2−ジフルオロ−3−プロパ−2−イニルオキシベンゼン
Figure 0005265180
50.0g(0.24mol)の5−ブロモ−2,3−ジフルオロフェノールを、32.0ml(0.29mol)の臭化プロパルギル(トルエン中80%溶液)および39.7g(0.29mol)の炭酸カリウムと一緒に860mlのエチルメチルケトン中で3時間還流する。反応物を濾過し、フィルター上の残渣をMTBEで洗浄する。濾液を濃縮・乾燥し、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘプタン:MTBE=3:1)で精製する。
5.2.〕 4−ブロモ−6,7−ジフルオロ−2−メチルベンゾフランの調製
Figure 0005265180
51.9g(0.21mol)の5−ブロモ−1,2−ジフルオロ−3−プロパ−2−イニルオキシベンゼンを205℃で4時間、300mlのN,N−ジエチルアニリン中の20.7g(0.14mol)のフッ化セシウムと一緒に加熱する。反応物をMTBEで希釈し、1NのHClで何度も洗浄する。溶液を硫酸ナトリウムを使用して乾燥し、濃縮・乾燥する。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘプタン:1−クロロブタン=3:1)で精製して、4−ブロモ−6,7−ジフルオロ−2−メチルベンゾフランを黄色の固体として得る。
5.3.〕 4−ブロモ−6,7−ジフルオロ−2−メチルベンゾフラン−5−オールの調製
Figure 0005265180
最初に、107.1ml(0.17mol)のn−BuLi(ヘキサン中15%溶液)を、−70℃で、150mlのTHF中に導入し、29.0ml(0.17mol)の2,2,6,6−テトラメチルピペリジンを加える。この温度で3時間後、100mlのTHF中の38.3g(0.16mol)の4−ブロモ−6,7−ジフルオロ−2−メチルベンゾフランの溶液を計量しながら加える。この温度で3時間後、19.1ml(0.17mol)のホウ酸トリメチルを滴下により添加し、反応物を室温まで暖める。40mlの希酢酸(約30%)を添加し、40mlの過酸化水素水溶液(35%)を、注意深く反応物に加える。添加を完了した時点で、混合物を20℃で18時間攪拌する。水を加え、HClを使用して反応物を酸性とする。溶液をMTBEで何度も抽出し、合わせた有機相を、水、飽和食塩溶液および硫酸アンモニウム鉄(II)溶液で引き続き洗浄する。溶液を硫酸ナトリウムを使用して乾燥し、濃縮・乾燥する。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘプタン:1−クロロブタン=2:1)で精製し、4−ブロモ−6,7−ジフルオロ−2−メチルベンゾフラン−5−オールを、ベージュ色の固体として得る。
5.4.〕 4−ブロモ−6,7−ジフルオロ−5−(2−メトキシエトキシメトキシ)−2−メチルベンゾフランの調製
Figure 0005265180

最初に、23.0g(87.4mmol)の4−ブロモ−6,7−ジフルオロ−2−メチルベンゾフラン−5−オールを0℃で120mlのジクロロメタンに導入し、17.9ml(0.11mol)のN−エチルジイソプロピルアミンおよび11.9ml(0.11mol)のMEMClを引き続き加える。反応物を20℃で16時間攪拌し、トリエチルアミンを使用して過剰のMEMClを失活させる。水を加え、有機相を取り除く。水相をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機相を、水および飽和食塩溶液で洗浄する。溶液を硫酸ナトリウムを使用して乾燥し、濃縮・乾燥する。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘプタン:MTBE=2:1)で精製する。
5.5.〕 6,7−ジフルオロ−5−(2−メトキシエトキシメトキシ)−2−メチルベンゾフラン−4−カルバルデヒドの調製
Figure 0005265180
27.2g(77.5mmol)の4−ブロモ−6,7−ジフルオロ−5−(2−メトキシエトキシメトキシ)−2−メチルベンゾフランを最初に−75℃で500mlのTHFに導入し、52.0ml(85.2mmol)のn−BuLi(ヘキサン中15%溶液)を加える。この温度で2時間後、15.5ml(155mmol)のN−ホルミルモルホリンを計量しながら加え、反応物を、この温度で2時間攪拌する。反応溶液を徐々に−10℃まで温め、希HClを使用して加水分解する。反応物をMTBEで抽出し、合わせた有機相を飽和食塩溶液で洗浄する。溶液を硫酸ナトリウムを使用して乾燥し、濃縮・乾燥する。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘプタン:MTBE=2:1からn−ヘプタン:MTBE=1:1へグラディエント)で精製する。
5.6.〕 6,7−ジフルオロ−5−ヒドロキシ−2−メチルベンゾフラン−4−カルバルデヒドの調製
Figure 0005265180

18.0g(60.0mmol)の6,7−ジフルオロ−5−(2−メトキシエトキシメトキシ)−2−メチルベンゾフラン−4−カルバルデヒドを、11.0mlの濃HClと共に100mlのTHF中20℃で17時間攪拌する。反応溶液をMTBEで希釈し、水で洗う。水相をMTBEで抽出し、合わせた有機相を水および飽和食塩溶液で引き続いて洗浄する。溶液を硫酸ナトリウムを使用して乾燥し、濃縮・乾燥する。粗生成物をカラムクロマトグラフィー(SiO、1−クロロブタン)で精製し、6,7−ジフルオロ−5−ヒドロキシ−2−メチルベンゾフラン−4−カルバルデヒドを黄色の結晶性固体として得る。
5.7.〕 4,5−ジフルオロ−2−メチル−7−プロピル−7H−フロ[3,2−f]クロメンの調整
Figure 0005265180
4.0g(18.9mmol)の6,7−ジフルオロ−5−ヒドロキシ−2−メチルベンゾフラン−4−カルバルデヒドを、2.79g(24.5mmol)の1−ペンテンボロン酸および0.72ml(3.73mmol)のジベンジルアミンと一緒に、95mlの1,4−ジオキサン中、90℃で20時間攪拌する。反応混合物にを水を加え、それからMTBEで抽出する。有機相を分離し除去して、水相をMTBEで抽出する。合わせた有機相を、水および飽和食塩溶液で洗浄する。溶液を硫酸ナトリウムを使用して乾燥し、濃縮・乾燥する。粗生成物を最初にカラムクロマトグラフィー(SiO、1−クロロブタン)で精製し、引き続いてメタノールより結晶化して、4,5−ジフルオロ−2−メチル−7−プロピル−7H−フロ[3,2−f]クロメンを黄色の結晶性固体として得る。
5.8.〕 4,5−ジフルオロ−2−メチル−7−プロピル−8,9−ジヒドロ−7H−フロ[3,2−f]クロメンの調製
Figure 0005265180
3.5g(13.2mmol)の4,5−ジフルオロ−2−メチル−7−プロピル−7H−フロ[3,2−f]クロメンを、数分間、トルエン中、水素元素を使用して、Pd/C(5%Pd)存在下で水素添加する。反応溶液を濃縮・乾燥し、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘプタン:1−クロロブタン=2:1)で精製する。更なる精製をエタノールからの再結晶で行い、引き続いて吸収性(SiO、n−ヘプタン:1−クロロブタン=3:1)濾過により、4,5−ジフルオロ−2−メチル−7−プロピル−8,9−ジヒドロ−7H−フロ[3,2−f]クロメンを、融点75℃(Δε=−7.8)の無色の固体として得る。
Figure 0005265180
H−NMR(250MHz、CHCl):δ=6.26(q、1H、J=1.0Hz、1−H)、4.09〜4.00(m、1H、7−H)、2.83〜2.77(m、2−H、9−H)、2.43(s、3H、2−Me)、2.12〜2.02(m、1H、8−H)、1.86〜1.70(m、2H、Haliph)、1.69〜1.45(m、3H、8−H、Haliph)、0.99(t、3H、CHCH CH )。
19F−NMR(235MHz、CHCl):δ=−164.2(dm、1F、J=19.5Hz)、−167.4(d、1F、J=19.5Hz)。
MS(EI):m/e(%)=266(37、M)、223(6、[M−C)、197(100)。
<例6: 4,5−ジフルオロ−2−メチル−7−プロピル−1,7,8,9−テトラヒドロ−2H−フロ[3,2−f]クロメン>
Figure 0005265180
6.1.〕 4,5−ジフルオロ−2−メチル−7−プロピル−1,7,8,9−テトラヒドロ−2H−フロ[3,2−f]クロメンの調製
Figure 0005265180
2.0g(7.51mmol)の4,5−ジフルオロ−2−メチル−7−プロピル−8,9−ジヒドロ−7H−フロ[3,2−f]クロメンを、18時間、高温、THF中、水素元素を使用して、Pd/C(5%Pd)存在下で水素添加する。反応溶液を濃縮・乾燥し、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、1−クロロブタン)で精製し、4,5−ジフルオロ−2−メチル−7−プロピル−1,7,8,9−テトラヒドロ−2H−フロ[3,2−f]クロメンを、融点87℃(Δε=−10.1)の無色の固体として得る。
Figure 0005265180
H−NMR(250MHz、CHCl):δ=5.06〜4.92(m、1H、2−H)、4.00〜3.90(m、1H、7−H)、3.21〜3.09(m、1H、1−H)、2.71〜2.46(m、3H、1−H、9−H)、2.06〜1.95(m、1H、8−H)、1.80〜1.53(m、5H、8−H、CH CH CH)、1.48(d、3H、J=6.3Hz、2−Me)、0.97(t、3H、J=7.0Hz、CHCH CH )。
19F−NMR(235MHz、CHCl):δ=−160.6(dm、1F、J=19.5Hz)、−162.8(d、1F、J=19.5Hz)。
MS(EI):m/e(%)=268(89、M)、225(6、[M−C)、199(100)。
<例7: 4,5−ジフルオロ−2−メチル−7−ペンチル−8,9−ジヒドロ−7H−フロ[3,2−f]クロメン>
Figure 0005265180
7.1.〕 4,5−ジフルオロ−2−メチル−7−ペンチル−7H−フロ[3,2−f]クロメン
Figure 0005265180
4.0g(18.6mmol)の6,7−ジフルオロ−5−ヒドロキシ−2−メチルベンゾフラン−4−カルバルデヒドを、3.21g(22.6mmol)の1−ヘプテンボロン酸および0.72ml(3.73mmol)のジベンジルアミンと一緒に、95mlの1,4−ジオキサン中、90℃で20時間攪拌する。反応混合物にを水を加え、MTBEで抽出する。有機相を分離し除去して、水相をMTBEで抽出する。合わせた有機相を、水および飽和食塩溶液で洗浄する。溶液を硫酸ナトリウムを使用して乾燥し、濃縮・乾燥する。粗生成物を最初にカラムクロマトグラフィー(SiO、1−クロロブタン)で精製し、引き続いてメタノールより結晶化して、4,5−ジフルオロ−2−メチル−7−ペンチル−7H−フロ[3,2−f]クロメンを黄色の結晶性固体として得る。
7.2.〕 4,5−ジフルオロ−2−メチル−7−ペンチル−8,9−ジヒドロ−7H−フロ[3,2−f]クロメンの調製
Figure 0005265180
2.8g(9.58mmol)の4,5−ジフルオロ−2−メチル−7−ペンチル−7H−フロ[3,2−f]クロメンを、数分間、トルエン中、水素元素を使用して、Pd/C(5%Pd)存在下で水素添加する。反応溶液を濃縮・乾燥し、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘプタン:1−クロロブタン=2:1)で精製する。更なる精製をエタノールからの再結晶で行い、4,5−ジフルオロ−2−メチル−7−ペンチル−8,9−ジヒドロ−7H−フロ[3,2−f]クロメンを、融点61℃(Δε=−6.7)の無色の固体として得る。
Figure 0005265180
H−NMR(500MHz、CHCl):δ=6.27(bs、1H、1−H)、4.06〜4.01(m、1H、7−H)、2.82〜2.79(m、2H、9−H)、2.44(s、3H、2−Me)、2.10〜2.05(m、1H、Haliph)、1.86〜1.75(m、2H、Haliph)、1.67〜1.60(m、1H、Haliph)、1.59〜1.54(m、1H、Haliph)、1.51〜1.43(m、1H、Haliph)、1.37〜1.33(m、4H、Haliph)、0.91(t、3H、J=7.0Hz、(CHCH)。
19F−NMR(235MHz、CHCl):δ=−163.2(dm、1F、J=19.5Hz)、−166.4(d、1F、J=19.5Hz)。
MS(EI):m/e(%)=294(27、M)、223(6、[M−C11)、197(100)。
<例8: 4,5−ジフルオロ−2−メチル−7−ペンチル−1,7,8,9−テトラヒドロ−2H−フロ[3,2−f]クロメン>
Figure 0005265180

8.1.〕 4,5−ジフルオロ−2−メチル−7−ペンチル−1,7,8,9−テトラヒドロ−2H−フロ[3,2−f]クロメンの調製
Figure 0005265180
2.0g(7.51mmol)の4,5−ジフルオロ−2−メチル−7−ペンチル−8,9−ジヒドロ−7H−フロ[3,2−f]クロメンを、18時間、高温で、THF中、水素元素を使用して、Pd/C(5%Pd)存在下で水素添加する。反応溶液を濃縮・乾燥し、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、n−ヘプタン:MTBE=4:1)で精製する。更なる精製を5℃でエタノールからの再結晶で行い、4,5−ジフルオロ−2−メチル−7−ペンチル−1,7,8,9−テトラヒドロ−2H−フロ[3,2−f]クロメンを、融点76℃(Δε=−8.2)の無色の固体として得る。
Figure 0005265180
H−NMR(250MHz、CHCl):δ=5.07〜4.92(m、1H、2−H)、3.99〜3.88(m、1H、7−H)、3.22〜3.09(m、1H、1−H)、2.71〜2.53(m、3H、1−H、9−H)、2.06〜1.96(m、1H、8−H)、1.80〜1.51(m、5H、Haliph)、1.48(d、3H、J=6.3Hz、2−Me)、1.36〜1.32(m、4H、Haliph)、0.91(t、3H、J=7.0Hz、(CH CH )。
19F−NMR(235MHz、CHCl):δ=−162.1(dm、1F、J=19.5Hz)、−164.2(d、1F、J=19.5Hz)。
MS(EI):m/e(%)=296(98、M)、199(100)。
<例9: 4,5−ジフルオロ−7−ペンチル−2−(4−プロピルフェニル)−8,9−ジヒドロ−7H−フロ[3,2−f]クロメン>
Figure 0005265180

9.1.〕 4,5−ジフルオロ−7−ペンチル−2−(4−プロピルフェニル)−8,9−ジヒドロ−7H−フロ[3,2−f]クロメンの調製
Figure 0005265180
最初に、2.0g(5.23mmol)の7,8−ジフルオロ−5−ヨード−2−ペンチルクロマン−6−オールを、1.13g(7.85mmol)のエチニル−n−プロピルベンゼンと一緒に、110mg(0.16mmol)の塩化ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)および22ml中のトリエチルアミン中の30mg(0.16mmol)のヨウ化銅(I)存在下60℃で6時間攪拌する。引き続き、混合物を18時間還流する。冷却後、反応物を氷冷水に加え、塩酸を使用して酸性とする。混合物をMTBEで何度も抽出し、合わせた抽出物を、水および飽和食塩溶液で洗浄する。溶液を硫酸ナトリウムを使用して乾燥し、濃縮・乾燥する。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO、ペンタン:1−クロロブタン=10:1)で精製する。更なる精製を5℃でエタノールからの再結晶で行い、4,5−ジフルオロ−7−ペンチル−2−(4−プロピルフェニル)−8,9−ジヒドロ−7H−フロ[3,2−f]クロメンを、Tgが−31℃、C70℃N79℃Iの相系列(Δε=−7.2)の固体として得る。
Figure 0005265180
H−NMR(250MHz、CHCl):δ=7.72(d、2H、J=8.3Hz、Harom)、7.23(d、2H、J=8.3Hz、Harom)、6.81(d、1H、J=2.7Hz)、4.08〜4.00(m、1H、7−H)、2.88〜2.83(m、2H、9−H)、2.62(t、2H、J=7.8Hz、Hbenzyl)、2.14〜2.05(m、1H、Haliph)、1.90〜1.76(m、2H、Haliph)、1.73〜1.61(m、4H、Haliph)、1.57〜1.44(m、1H、Haliph)、1.39〜1.33(m、4H、Haliph)、0.98〜0.89(m、6H、Haliph)。
19F−NMR(282MHz、CHCl):δ=−162.5(dd、1F、J=19.2Hz、J=1.9Hz)、−164.3(d、1F、J=19.2Hz)。
MS(EI):m/e(%)=398(100、M)、301(97)。
<例10〜86>
例1、3および9に類似して以下を調製する。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
<例87〜163>
例1、3および9に類似して以下を調製する。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
<例164〜239>
例2および4に類似して以下を調製する。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
<例240〜302>
例2および4に類似して以下を調製する。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180

<例303〜307>
例5および7に類似して以下を調製する。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
<例308〜314>
例5および7に類似して以下を調製する。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
<例315〜319>
例6および8に類似して以下を調製する。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
<例320〜325>
例6および8に類似して以下を調製する。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
<例326〜381>
例1、3および9に類似して以下を調製する。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
<例382〜437>
例1、3および9に類似して以下を調製する。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
<例438〜480>
例2および4に類似して以下を調製する。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
<例481〜523>
例2および4に類似して以下を調製する。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
<例524〜599>
例9に類似して以下を調製する。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
<例600〜676>
例9に類似して以下を調製する。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
<例677〜753>
例1、3および9に類似して31より以下を調製する。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
<例754〜821>
例1、3および9に類似して36より以下を調製する。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
<例822〜877>
例1、3および9に類似して31より以下を調製する。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
<例878〜940>
例1、3および9に類似して36より以下を調製する。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
<例941〜996>
例1、3および9に類似して31より以下を調製する。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
<例997〜1059>
例1、3および9に類似して36より以下を調製する。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180

<例1060〜1122>
例9に類似して31より以下を調製する。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180
<例1123〜1185>
例9に類似して36より以下を調製する。
Figure 0005265180
Figure 0005265180
Figure 0005265180

Claims (14)

  1. 式Iの化合物。
    Figure 0005265180
    (式中、
    およびRは、それぞれ互いに独立に、H、ハロゲン、−CN、−SCN、−SF、−CF、−CHF、−CHF、−OCF、−OCHFまたは炭素数1〜15のアルキル基で、該アルキル基はCNまたはCFで1置換されていてもよいか、またはハロゲンで少なくとも1置換されていてもよく、ただし、1個以上のCH基は、それぞれ互いに独立に、OおよびS原子が互いに直接結合しないようにして、−O−、−S−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、
    Figure 0005265180
    −CO−、−CO−O−、−O−CO−または−O−CO−O−で置き換えられていてもよく、
    >Y−Y−は、>C=CH−または>CH−CH−を表し、
    およびLは、それぞれ互いに独立に、H、ハロゲン、−CNまたは−CFを表し、
    Figure 0005265180

    それぞれ互いに独立に、および1個より多く存在している場合は、これらも互いに独立に、
    (a)トランス−1,4−シクロヘキシレン基、ただし、加えて、1個または2個の隣接していないCH基は−O−および/または−S−で置き換えられていてもよく、
    (b)1,4−シクロヘキセニレン基、
    (c)1,4−フェニレン基、ただし、加えて、1個または2個の隣接していないCH基はNで置き換えられていてもよく、
    (d)ナフタレン−2,6−ジイル、デカヒドロナフタレン−2,6−ジイルおよび1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイルの群から選択される基、または
    (e)1,4−ビシクロ[2.2.2]オクチレン、1,3−ビシクロ[1.1.1]ペンチレンおよびスピロ[3.3]ヘプタン−2,6−ジイルの群から選択される基を表し、
    ただし、
    (a)および(b)の場合、1個以上の−CH−基は、互いに独立に、それぞれ−CHF−または−CF−基で置き換えられていてもよく、および
    (c)および(d)の場合、1個以上の−CH=基は、互いに独立に、それぞれ−CF=、−CCl=、−CBr=、−C(CN)=、−C(CH)=、−C(CHF)=、−C(CHF)=、−C(OCH)=、−C(OCHF)=および−C(OCF)=の群より選択される基で置き換えられていてもよく、
    およびZは、それぞれ互いに独立に、1個より多く存在している場合は、これらも互いに独立に、単結合、−CH−CH−、−CF−CH−、−CH−CF−、−CF−CF−、−CH=CH−、−CF=CF−、−CF=CH−、−CH=CF−、−C≡C−、−COO−、−OCO−、−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−またはこれらの基の2個の組み合わせを表し、ただし、2個のO原子が互いに結合することはなく、および
    nおよびmは、それぞれ、0、1、2または3を表し、ただし、
    (n+m)は、0、1、2または3を表す。)
  2. 式IAおよびIBの化合物群より選ばれる請求項1記載の式Iの化合物。
    Figure 0005265180
    (式中、パラメーターは、請求項1で与えられる意味を有する。)
  3. およびLの両者がFを表すことを特徴とする請求項1または2記載の化合物。
  4. およびZが単結合を表すことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の化合物。
  5. (m+n)が0または1を表すことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の化合物。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の式Iの化合物を1種類以上含むことを特徴とする液晶媒体。
  7. ネマチック相を有することを特徴とする請求項6記載の液晶媒体。
  8. 式IIの誘電的に負の化合物を1種類以上含むことを特徴とする請求項6または7記載の液晶媒体。
    Figure 0005265180
    (式中、
    21およびR22は、それぞれ互いに独立に、請求項1の式IでRに与えられる意味を有し、
    21およびZ22は、それぞれ互いに独立に、請求項1の式IでZに与えられる意味を有し、
    Figure 0005265180
    21およびL22は、両者がC−Fを表すか、または2つのうちの一方がNを表し他方がC−Fを表し、および
    lは、0または1を表す。)
  9. 式II−1の化合物を1種類以上含むことを特徴とする請求項6〜8のいずれかに記載の液晶媒体。
    Figure 0005265180
    (式中、R21、R22、Z21、Z22
    Figure 0005265180
    およびlは、請求項8で与えられる意味を有する。)
  10. 電気光学的ディスプレイ中における請求項6〜9のいずれかに記載の液晶媒体の使用。
  11. 請求項6〜9のいずれかに記載の液晶媒体を含有する電気光学的ディスプレイ。
  12. VAN LCDであることを特徴とする請求項11記載のディスプレイ。
  13. 請求項1〜5のいずれかに記載の式Iの化合物の1種類以上を、更なる化合物の1種類以上と混合することを特徴とする請求項6〜9のいずれかに記載の液晶媒体の調製方法。
  14. 請求項6〜9のいずれかにで定義される液晶媒体を2枚の基体の間に導入することを特徴とする電気光学的ディスプレイの製造方法。
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