JP5263859B2 - バイオマスの糖化・回収方法 - Google Patents
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Description
食品産業や糖質素材産業では、多糖の低分子化を目的として酸を使用する場合が多い。その際の酸は回収しない場合が多く、中和工程も含めて製造コストに影響することとなる。
請求項2に係る本発明は、不溶性素材の有効成分が活性白土である、請求項1に記載のバイオマスの糖化・回収方法である。
請求項3に係る本発明は、硫酸水溶液と分離した後、不溶性素材に結合した多糖あるいはオリゴ糖を加水分解し、低分子オリゴ糖あるいは単糖として溶出させることを特徴とする、請求項1又は2に記載のバイオマスの糖化・回収方法である。
請求項4に係る本発明は、硫酸水溶液と分離した後、不溶性素材に接触させる硫酸水溶液濃度を64wt%以下に低下させて、不溶性素材に対する糖の結合性を低下させることによって、不溶性素材に結合した糖を遊離させることを特徴とする、請求項1又は2に記載のバイオマスの糖化・回収方法である。
請求項5に係る本発明は、不溶性素材がカラムに充填され、カラムクロマト法により不溶性素材と糖の結合および硫酸水溶液と糖の分離を行うことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のバイオマスの糖化・回収方法である。
請求項6に係る本発明は、不溶性素材を再使用することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のバイオマスの糖化・回収方法である。
請求項7に係る本発明は、バイオマス原料がセルロースを含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のバイオマスの糖化・回収方法である。
請求項8に係る本発明は、バイオマス原料が、稲わら、籾殻、麦わら、コーンストーバ、バガス、単子葉植物茎葉、竹、芋、双子葉草本植物茎葉、広葉樹材、および針葉樹材からなる群から選ばれた少なくとも1種以上であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のバイオマスの糖化・回収方法である。
請求項9に係る本発明は、バイオマス原料が澱粉および/または砂糖を蓄積する植物体の一部または全部であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のバイオマスの糖化・回収方法である。
請求項10に係る本発明は、バイオマス原料がキチンを含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のバイオマスの糖化・回収方法である。
請求項11に係る本発明は、タルク、パイロフィライト、ゼオライト、スメクタイト、酸性白土、セピオライト、パリゴルスカイト、バーミキュライト、マイカ、緑泥石、カオリナイト、ディッカイト、ナクライト、ハロイサイト、蛇紋石、およびモンモリロナイトからなる群から選ばれた1種以上の鉱物の酸処理工程を経て調製された無機物を有効成分とする、硫酸水溶液中の多糖あるいはオリゴ糖用吸着剤である。
請求項12に係る本発明は、鉱物の酸処理工程を経て調製された無機物が活性白土である、請求項11に記載の多糖あるいはオリゴ糖用吸着剤である。
請求項13に係る本発明は、請求項11又は12に記載の吸着剤を用いた、糖分析用または糖分取用カラムである。
請求項14に係る本発明は、請求項13に記載のカラムを用いた、糖の分析または分取方法である。
また、ヘミセルロース、非晶性セルロース、澱粉等のように64wt%以下の希硫酸処理によって加水分解することにより低分子オリゴ糖や単糖となる糖質と65wt%以上の濃度の硫酸処理によって膨潤・溶解する結晶性セルロースの両方を含むバイオマス原料を用いる場合は、例えば、先に希硫酸処理によって前者を低分子化させた後に、結晶性セルロースを含む画分を不溶物として分離し、この不溶物に対して65wt%以上の濃度の硫酸で処理を行い、本発明の方法を用いて糖液および硫酸を分離・回収することにより、低分子オリゴ糖や単糖を得るための効率的工程を構築することができる。
さらに本発明によれば、植物系バイオマス原料の他にキチンを含むバイオマス原料にも適用可能であり、N-アセチルグルコサミンやグルコサミン塩などの有用物質を効率よく回収することが可能となる。
本発明は、バイオマス原料の硫酸処理後に溶出した多糖あるいはオリゴ糖を、硫酸水溶液中における多糖あるいはオリゴ糖との結合活性を有する不溶性素材を用いて、硫酸水溶液と分離することを特徴とする、バイオマスの糖化・回収方法を提供する。
本発明は、現在、主流となっている、糖を早く、硫酸を遅く溶出させるクロマトグラフィー技術とは逆に、硫酸存在下で糖を吸着させる不溶性素材を用いて糖と硫酸を分離するという、全く新規な発明に基づいている。
また、本発明におけるバイオマス原料としてはキチンを含むものも好適に用いられ、例えばエビ殻、カニ殻などが挙げられる。
なお、これらバイオマス原料は、1種類を単独で、あるいは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
本発明における鉱物には、無機物の結晶質、有機物を含む結晶質や人工結晶も含まれ、例えば、タルク、パイロフィライト、ゼオライト、スメクタイト、酸性白土、セピオライト、パリゴルスカイト、バーミキュライト、マイカ、緑泥石、カオリナイト、ディッカイト、ナクライト、ハロイサイト、蛇紋石などが挙げられる。これらは1種類を単独で、あるいは2種類以上を組み合わせて用いることができる。
これら鉱物の酸処理工程を経て調製された無機物は、強酸処理を行っているため、強酸に対して不溶性であり、高濃度の硫酸中での安定性が比較的高く、硫酸水溶液と糖質の分離に用いた後も、再利用が可能である。本発明の特徴の一つは、硫酸水溶液中に存在する多糖やオリゴ糖を吸着する活性を有する不溶性素材を再利用することができることである。
活性白土は、石油や油脂の脱色、接触分解、脱水・乾燥剤、医薬などに用いられている。活性白土による物質の吸着機構については、イオン交換反応以外には不明な点が多い。非イオン性の糖質が吸着する可能性を考えた場合、層間における特異的吸着、包接などが寄与する可能性についても推測されている。各用途に対応した活性白土の処理技術が開発されており、既知の技術を利用して、本発明における吸着特性を最適化することは容易に行うことができる。
また、バッチ法以外に、分離操作の効率化を目的として、粒径の大きい鉱物を用いた硫酸処理、焼成処理や、他の無機物または有機物との混合・重合処理などを含むような既知の成型工程を経て、容易にビーズや膜などの形状に組み立てることが可能である。
バッチ法による分離処理の具体例としては、糖を含む硫酸水溶液中に粉末状又は粒状の不溶性素材を加えて混合し、室温下で15分間以上静置して糖を不溶性素材に結合させ、これを固液分離して糖が吸着した不溶性素材を回収する方法が挙げられる。ここで固液分離法としては、遠心分離法、濾過法などの既知の方法が挙げられる。
例えば、セロオリゴ糖の活性白土に対する結合性は、重合度が上昇するほど大きく、また、硫酸存在下で大きい。つまり、オリゴ糖の重合度を下げるような加水分解処理を行うか、結合を強くする硫酸濃度を下げることなどにより、不溶性素材からの低分子オリゴ糖または単糖の遊離が可能となる。
糖が結合した活性白土などの不溶性素材を希硫酸中に置き、加熱して希酸加水分解を行うことにより、結合性の低い低分子オリゴ糖や単糖が遊離する。希酸加水分解処理の条件は、例えば0.5wt%以上64wt%以下、好ましくは0.5wt%以上15wt%以下の硫酸存在下で、40℃以上250℃以下、好ましくは90℃以上200℃以下で1分間以上とすることができる。
この加水分解法については、不溶性素材に対して希硫酸を加えることにより希硫酸に置換する方法以外にも、水を加えて不溶性素材中に残存硫酸を発熱させる方法、熱水を加えて加水分解を行う方法などの様々な方法で行うことができる。
本発明の吸着剤は、スピンカラムなどといった適当なカラムに充填してカラムクロマト法による糖の分取や分析などの用途に用いることができる。このとき、当該カラムに用いる本発明の吸着剤の形態は特に限定されない。また当該カラムには、本発明の不溶性素材以外にも、同様の目的で通常用いられる他の吸着剤も適宜併用することができる。
なお、糖と糖の分離以外にも、糖と他の物質との分離についても、それぞれの相互作用特性に応じた分離技術の開発が可能となる。これまで、酸処理した無機物を有効成分とした糖質の分析・分取技術は開発されていない。
公知のクロマト分離技術にならい、目的物の分離・分取条件が最適化するように、相互作用を制御することができる。
また、本発明の糖の分析または分取方法を実施する際の条件は、糖溶液濃度や、用いる移動相、併用する他の吸着剤の種類、混合割合などにより適宜設計することができる。
温度条件も特に限定されないが、糖が分解されない程度の条件とすることが望ましく、65wt%以上98wt%以下の濃度の濃硫酸を移動相とする場合には、0℃以上100℃以下で行うのが好ましい。また、64wt%以下の希硫酸を移動相とする場合には、100℃以下とするのが好ましい。
風乾重量で60 mgのパリゴルスカイト粉末の入った1.5 ml容プラスチックチューブを用意し、72wt%の硫酸を1 ml加えてボルテックスミキサーにより撹拌後、室温で16時間静置した。得られた不溶物を1 mlの水で6回洗浄し、ヒートブロック上で乾燥させた後、これに対して、セロビオースまたはセロペンタオースを72wt%の硫酸に溶かして糖濃度を0.5%(w/v)とした糖液を400 μl加えて、室温でボルテックスミキサーにより撹拌した。これを室温で15分間静置した後、遠心分離により固液分離し、上澄の液層を12.5 μl取り87.5 μlの純水と混合した。コントロールとして、硫酸処理パリゴルスカイトと混合する前の糖液12.5 μlを用いて同様に試料を調製した。これをヒートブロック上、100℃で120分間処理し、室温に戻した後に、1 N水酸化ナトリウム水溶液を297 μl加えて中和し、グルコースC-IIテストワコー(和光純薬工業株式会社)を用いて遊離グルコース量を定量して吸着の評価を行った。吸着率は、双方の遊離グルコース量から、コントロールとした試料中の生成グルコース量を100%として計算した。その結果、セロビオースまたはセロペンタオースの硫酸処理パリゴルスカイトに対する吸着量は、グルコース換算でそれぞれ12%、38%であった。
風乾重量で60 mgの活性白土粉末の入った1.5 ml容プラスチックチューブを用意し、72wt%の硫酸または水に対してグルコース、セロビオース、セロトリオース、セロテトラオースまたはセロペンタオースを溶かして糖濃度を0.5%(w/v)とした液を400 μl加えて、室温でボルテックスミキサーにより撹拌した。これを室温で15分間静置した後、遠心分離により固液分離し、上澄の液層を12.5 μl取り87.5 μlの純水と混合した。コントロールとして、活性白土と混合する前の糖液12.5 μlを用いて同様に試料を調製した。これをヒートブロック上、100℃で120分間処理し、室温に戻した後に純水で25倍に希釈し、グルコースC-IIテストワコー(和光純薬工業株式会社)を用いて遊離グルコース量を定量して吸着の評価を行った。吸着率は、双方の遊離グルコース量から、コントロールとした試料中の生成グルコース量を100%として計算した。その結果を表1に示す。このように、活性白土に対してオリゴ糖は吸着性を示し、重合度が高くなるに従い吸着率が高くなる傾向が見られた。また、水を溶媒とした場合と比較して、72wt%硫酸を溶媒とした際の方が吸着率は高かった。
風乾重量で60 mgの活性白土粉末の入った1.5 ml容プラスチックチューブを用意し、60wt%、48wt%または36wt%の硫酸に対してセロビオースを溶かして糖濃度を0.5%(w/v)とした液を400 μl加えて、室温でボルテックスミキサーにより撹拌した。これを室温で15分間静置した後、遠心分離により固液分離し、上澄の液層を12.5 μl取り87.5 μlの純水と混合した。コントロールとして、活性白土と混合する前の糖液12.5 μlを用いて同様に試料を調製した。これをヒートブロック上、100℃で120分間処理し、室温に戻した後に純水で25倍に希釈し、グルコースC-IIテストワコー(和光純薬工業株式会社)を用いて遊離グルコース量を定量して吸着の評価を行った。吸着率は、各試験区の遊離グルコース量から、コントロールとした試料中の生成グルコース量を100%として計算した。その結果、60wt%、48wt%および36wt%の硫酸濃度条件に対して、吸着率はそれぞれ45%、32%および14%であった。このように、活性白土に対する吸着性は、硫酸濃度の低下により弱くなる傾向が見られた。
風乾重量で60 mgの活性白土粉末の入った1.5 ml容プラスチックチューブを用意し、72wt%の硫酸に対してセロペンタオースを溶かして糖濃度を0.5%(w/v)とした液を400 μl加えて、室温でボルテックスミキサーにより撹拌した。これを室温で15分間静置した後、遠心分離により固液分離し、上澄の液層を12.5 μl取り87.5 μlの純水と混合した。コントロールとして、活性白土と混合する前の糖液12.5 μlを用いて同様に試料を調製した。これらをヒートブロック上、100℃で120分間処理して室温に戻した後、各について1 N水酸化ナトリウム水溶液を297 μl加えて中和した。グルコースC-IIテストワコー(和光純薬工業株式会社)を用いて各試料中の遊離グルコース量を定量して吸着の評価を行った。その結果、88%の糖が活性白土に吸着した。
また、糖質が吸着された活性白土に対して、上澄の液層を可能な限りピペットで取り除き、72wt%硫酸400 μlで沈殿部を2回洗浄した後、9wt%硫酸を400 μl加え、ボルテックスミキサーを用いて活性白土を懸濁させた。これをヒートブロック上、100℃で120分間希酸加水分解処理した後、上記と同様に遊離グルコース量を定量した結果、加えた糖の57%がグルコースとして回収できた。
風乾重量で60 mgの活性白土粉末の入った1.5 ml容プラスチックチューブを用意し、72wt%の硫酸に対してマルトペンタオースを溶かして糖濃度を0.5%(w/v)とした液を400 μl加えて、室温でボルテックスミキサーにより撹拌した。これを室温で15分間静置した後、遠心分離により固液分離し、上澄の液層を12.5 μl取り87.5 μlの純水と混合した(A)。コントロールとして、活性白土と混合する前の糖液12.5 μlを用いて同様に試料を調製した(B)。これらをヒートブロック上、100℃で120分間処理して室温に戻した後、各について1 N水酸化ナトリウム水溶液を297 μl加えて中和した。グルコースC-IIテストワコー(和光純薬工業株式会社)を用いて各試料中の遊離グルコース量を定量して吸着の評価を行った。その結果、24%の糖が活性白土に吸着していた。
また、糖質が吸着された活性白土に対して、上澄の液層を可能な限りピペットで取り除いた後に純水を560 μl加え、ボルテックスミキサーを用いて活性白土を懸濁させた後、ヒートブロック上、100℃で120分間処理し、上記と同様に遊離グルコース量を定量した結果、吸着されなかった糖の全量が希酸加水分解を受けてグルコースとして溶出した。
風乾重量で60 mgの活性白土粉末の入った1.5 ml容プラスチックチューブを用意し、72wt%の硫酸に対してテトラ-N-アセチルキトテトラオースを溶かして糖濃度を0.5%(w/v)とした液を400 μl加えて、室温でボルテックスミキサーにより撹拌した。これを室温で15分間静置した後、遠心分離により固液分離し、上澄の液層を12.5 μl取り87.5 μlの純水と混合した(A)。コントロールとして、活性白土と混合する前の糖液12.5 μlを用いて同様に試料を調製した(B)。また、遠心分離した際の沈殿部(72wt%硫酸が70 μl程度残存)に対して、純水を560 μl加えて、ボルテックスミキサーを用いて活性白土を懸濁させた(C)。これらをヒートブロック上、100℃で120分間処理し、室温に戻した。その後、Cは遠心分離に供し、その上澄100 μlを別のチューブに移し替えたのち、各について1 N水酸化ナトリウム水溶液を297 μl加えて中和した。これを適宜希釈し、Schales変法(Imoto & Yagishita, Agric. Biol. Chem., 35, 1154-1156 (1971))により還元糖量を定量して吸着の評価を行った。標準物質としては、N-アセチルグルコサミンを用いた。その結果、コントロールのBでは12.4 mMの還元糖が生成したのに対して、Aでは還元糖は検出されなかった。また、活性白土に吸着されて、希酸加水分解処理により溶出した糖(C)は、コントロールBの還元糖量の76%であった。
風乾重量で50.0 mgの稲わら粉末を1.5 ml容プラスチックチューブに3本量り取り、9wt%の硫酸を1.5 ml加えて、ボルテックスミキサーにより撹拌し、ヒートブロック上で100℃で60分間処理した後に室温に戻した。これを遠心分離して五炭糖を主とする画分と沈殿物に分けた。沈殿部に対して72wt%硫酸を1 ml加えて、室温でボルテックスミキサーにより撹拌した後、60分間静置した。その後、遠心分離を行い、得られた上澄部分を回収して3本分を混合した。
別の1.5 ml容プラスチックチューブに活性白土粉末を風乾重量で60 mg、120 mgまたは180 mg量り取ったものを用意し、これに回収上澄液を400 μl加えてボルテックスミキサーにより撹拌した後、室温で15分間静置した。その後、遠心分離により上澄部分を可能な限り回収し(A)、活性白土画分(B)と分離した。A画分については、別のチューブ中で12.5 μlを87.5 μlの純水と混合した。その際のコントロールとして、活性白土処理する前の回収上澄液を用いて同様の処理を行った。60 mg、120 mgまたは180 mgの活性白土を含む沈殿画分(B)に対して、それぞれ560 μl、910 μlおよび1260 μlの純水を加え、ボルテックスミキサーで撹拌した。A画分の希釈物とB画分の希釈物をそれぞれ、ヒートブロック上100℃で120分間処理した後に室温に戻した。それぞれの試料の遠心上澄画分に対して、1 N水酸化ナトリウム水溶液を297 μl加えて中和し、グルコースC-IIテストワコー(和光純薬工業株式会社)を用いて各試料中の遊離グルコース量を定量した。その結果、活性白土60 mg、120 mgまたは180 mgを用いることにより、それぞれ49%、74%および87%の糖質(グルコース当量)が吸着した。また、各の活性白土画分を希酸加水分解に供することにより、それぞれの吸着物の67%、58%および50%(コントロールの33%、43%、および44%)がグルコースとして回収された。
風乾重量で60 mgの活性白土粉末の入った1.5 ml容プラスチックチューブを用意し、72wt%の硫酸を70 μl加えて、室温でボルテックスミキサーにより撹拌することにより、活性白土全体を湿らせた。これに560 μlの純水を加えて、ボルテックスミキサーにより撹拌した後、ヒートブロック上、100℃で120分間処理し、その後室温に戻した。遠心分離により沈殿部を回収し、これを72wt%硫酸400 μlで2回洗浄した。その後、72wt%の硫酸に対してセロペンタオースを溶かして糖濃度を0.5%(w/v)とした液を400 μl加えて、室温でボルテックスミキサーにより撹拌した。これを室温で15分間静置した後、遠心分離により固液分離し、上澄の液層を12.5 μl取り87.5 μlの純水と混合した。コントロールとして、活性白土と混合する前の糖液12.5 μlを用いて同様に試料を調製した。これらをヒートブロック上、100℃で120分間処理して室温に戻した後、各について1 N水酸化ナトリウム水溶液を297 μl加えて中和した。グルコースC-IIテストワコー(和光純薬工業株式会社)を用いて各試料中の遊離グルコース量を定量して吸着の評価を行った。その結果、84%の糖が活性白土に吸着した。このように、活性白土の糖質吸着能は、希硫酸加水分解後も残存していた。
風乾重量で100 mgのポテトパルプ粉末、100 mgのバガス粉末、100 mgのビートパルプ粉末、100 mgのキャッサバ絞りかす、100 mgの製紙スラッジ、100 mgの割り箸の粗粉砕物、30 mgのコーンスターチまたは30 mgの濾紙粉末セルロースを乳鉢に量り取り、室温で1 mlの72wt%硫酸を1 ml加えて乳棒で潰しつつ、60分間、硫酸を浸透させた。これをプラスチックチューブに回収し、72wt%硫酸1 ml程度で乳鉢と乳棒を洗浄した液を加えて2mlとした。その後、遠心分離を行い、上澄液400 μlを、予め活性白土を60 mg入れた1.5 ml容プラスチックチューブに加えた。これをボルテックスミキサーにより撹拌した後、室温で15分間静置し、その後、遠心分離により上澄部分を12.5 μlとり、87.5 μlの純水と混合した。その際のコントロールとして、活性白土処理する前の回収上澄液を用いて同様の処理を行った。これらをヒートブロック上100℃で60分間処理した後に室温に戻した。それぞれの試料の遠心上澄画分に対して、1 N水酸化ナトリウム水溶液を297 μl加えて中和し、グルコースC-IIテストワコー(和光純薬工業株式会社)を用いて各試料中の遊離グルコース量を定量した。その結果、ポテトパルプ粉末、バガス粉末、ビートパルプ粉末、キャッサバ絞りかす、製紙スラッジ、割り箸の粗粉砕物、コーンスターチまたは濾紙粉末セルロース中のグルコース残基存在量(コントロールにおいて硫酸加水分解により生じたグルコース量として定義。)に対して、それぞれの29%、34%、38%、26%、57%、25%、27%および44%が吸着した。
72wt%硫酸に対してセロペンタオースを1.5%(w/v)になるように室温で溶解し、予め内部ユニット中に風乾した活性白土を150 mg入れてスピンカラム様にした遠心式フィルターユニット(精密ろ過親水性PTFEメンブレン装着ユニット、ウルトラフリー-MC、0.22、日本ミリポア株式会社)へ、その溶液の200 μlをカラム上部から添加した。それを室温で15分間静置し、遠心分離することにより、下部に濾液を得た。その後、活性白土カラムの上部から72wt%硫酸を200 μl注入し、遠心分離することによりフィルターユニット下部に洗浄液を回収するという洗浄操作を5回行った。最初の濾液と5回の洗浄液を合わせて試料Aとした。続いて、72wt%硫酸を8倍に希釈した希硫酸液200 μlで同様に5回、カラムを洗浄し、カラム下部に回収された洗浄液をまとめて試料Bとした。次に、スピンカラムの上部から、先の希硫酸液を200 μl 加えて、フィルターユニット全体をヒートブロック上100℃で120分間処理した後に室温に戻した。スピンカラムの上部から、72wt%硫酸を8倍に希釈した希硫酸液300 μlを注いでカラムを洗浄する操作を3回行い、遠心分離により得られた濾液を一纏めにして試料Dとした。コントロールとしては、活性白土カラムに添加する前のセロペンタオース溶液を12.5 μlとり、87.5 μlの純水と混合し、ヒートブロック上100℃で60分間処理した後に室温に戻したものを用いた(試料C)。試料Cと同様にして、試料Aも12.5 μlとり、87.5 μlの純水と混合し、ヒートブロック上100℃で60分間処理した後に室温に戻した。試料BおよびDについては、100 μlを取り出し、それぞれに対して1 N水酸化ナトリウム水溶液を297 μl加えて中和した。これらの試料中の遊離グルコース量を、グルコースC-IIテストワコー(和光純薬工業株式会社)を用いて測定した。その結果、Cのグルコース量が15.6 μmol(理論値の86.2%)、試料A、試料B、試料Dでは、それぞれ、グルコースとして2.47 μmol(理論値の13.6%)、7.12 μmol(理論値の39.3%)、3.80 μmol(理論値の21.0%)が回収された。このように、本カラムを用いて、硫酸中のセロペンタオースの72wt%硫酸洗浄液(試料A)への溶出を抑制し、硫酸濃度の低下(試料B)および希硫酸による加水分解(試料D)によりトータル6割以上をグルコースとして回収できることを確認した。
72wt%硫酸に対してセロヘキサオースとグルコースの両方をそれぞれ1.5%(w/v)になるように室温で溶解し、予め内部ユニット中に風乾した活性白土を150 mg入れてスピンカラム様にした遠心式フィルターユニット(精密ろ過親水性PTFEメンブレン装着ユニット、ウルトラフリー-MC、0.22、日本ミリポア株式会社)へ、その溶液の200 μlをカラム上部から添加した。それを室温で15分間静置し、遠心分離することにより、下部に濾液を得た。その後、活性白土カラムの上部から72wt%硫酸を200 μl注入し、遠心分離することによりフィルターユニット下部に洗浄液を回収するという洗浄操作を5回行った。最初の濾液と5回の洗浄液を合わせて試料Aとした。次に、72wt%硫酸200μlで5回洗浄し、試料A'とした。続いて、72wt%硫酸を8倍に希釈した希硫酸液200 μlで同様に5回、カラムを洗浄し、カラム下部に回収された洗浄液をまとめて試料Bとした。次に、スピンカラムの上部から、先の希硫酸液を200 μl 加えて、フィルターユニット全体をヒートブロック上100℃で120分間処理した後に室温に戻した。スピンカラムの上部から、72wt%硫酸を8倍に希釈した希硫酸液300 μlを注いでカラムを洗浄する操作を3回行い、遠心分離により得られた濾液を一纏めにして試料Dとした。コントロールとしては、活性白土カラムに添加する前のセロヘキサオース/グルコース溶液を12.5 μlとり、87.5 μlの純水と混合したもの(試料C0)、そしてC0をヒートブロック上100℃で60分間処理した後に室温に戻したものを用いた(試料C100)。これらに対して、1 N水酸化ナトリウム水溶液を297 μl加えて中和し、遊離グルコース量を、グルコースC-IIテストワコー(和光純薬工業株式会社)を用いて測定した。試料C0(100℃処理前の試料)中のグルコース量を、カラムにかけた元の溶液に添加したグルコース由来のものとして、また、C100(100℃処理後の試料)中のグルコース量を、セロヘキサオース由来のグルコースが加わった量として評価した。試料AおよびA'についてはC0およびC100と同様に、また、Bは100 μlを用いて加水分解を行うことにより、同様に二種類の糖の量を評価した。試料Dに遊離したグルコース量は、100 μlを用いて加水分解を行い、全量がセロヘキサオース由来のものとして評価した。
また、キチン等の多糖類を酸糖化して低分子の有用物質を調製する際に、酸の回収・再利用が可能となり、製造コスト低減に繋がるものと期待される。
さらに、鉱物の酸処理工程を経て調製された無機物を有効成分とする、多糖あるいはオリゴ糖用吸着剤の開発により、硫酸存在下・非存在下の両条件下における効率的な糖質分析・分取方法を提供するものと期待される。
Claims (14)
- バイオマス原料の硫酸処理後に溶出した多糖あるいはオリゴ糖を、タルク、パイロフィライト、ゼオライト、スメクタイト、酸性白土、セピオライト、パリゴルスカイト、バーミキュライト、マイカ、緑泥石、カオリナイト、ディッカイト、ナクライト、ハロイサイト、蛇紋石、およびモンモリロナイトからなる群から選ばれた1種以上の鉱物の酸処理工程を経て調製された無機物を有効成分とする不溶性素材を用いて、硫酸水溶液と分離することを特徴とする、バイオマスの糖化・回収方法。
- 不溶性素材の有効成分が活性白土である、請求項1に記載のバイオマスの糖化・回収方法。
- 硫酸水溶液と分離した後、不溶性素材に結合した多糖あるいはオリゴ糖を加水分解し、低分子オリゴ糖あるいは単糖として溶出させることを特徴とする、請求項1又は2に記載のバイオマスの糖化・回収方法。
- 硫酸水溶液と分離した後、不溶性素材に接触させる硫酸水溶液濃度を64wt%以下に低下させて、不溶性素材に対する糖の結合性を低下させることによって、不溶性素材に結合した糖を遊離させることを特徴とする、請求項1又は2に記載のバイオマスの糖化・回収方法。
- 不溶性素材がカラムに充填され、カラムクロマト法により不溶性素材と糖の結合および硫酸水溶液と糖の分離を行うことを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載のバイオマスの糖化・回収方法。
- 不溶性素材を再使用することを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載のバイオマスの糖化・回収方法。
- バイオマス原料がセルロースを含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のバイオマスの糖化・回収方法。
- バイオマス原料が、稲わら、籾殻、麦わら、コーンストーバ、バガス、単子葉植物茎葉、竹、芋、双子葉草本植物茎葉、広葉樹材、および針葉樹材からなる群から選ばれた少なくとも1種以上であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載のバイオマスの糖化・回収方法。
- バイオマス原料が澱粉および/または砂糖を蓄積する植物体の一部または全部であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載のバイオマスの糖化・回収方法。
- バイオマス原料がキチンを含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載のバイオマスの糖化・回収方法。
- タルク、パイロフィライト、ゼオライト、スメクタイト、酸性白土、セピオライト、パリゴルスカイト、バーミキュライト、マイカ、緑泥石、カオリナイト、ディッカイト、ナクライト、ハロイサイト、蛇紋石、およびモンモリロナイトからなる群から選ばれた1種以上の鉱物の酸処理工程を経て調製された無機物を有効成分とする、硫酸水溶液中の多糖あるいはオリゴ糖用吸着剤。
- 鉱物の酸処理工程を経て調製された無機物が活性白土である、請求項11に記載の多糖あるいはオリゴ糖用吸着剤。
- 請求項11又は12に記載の吸着剤を用いた、糖分析用または糖分取用カラム。
- 請求項13に記載のカラムを用いた、糖の分析または分取方法。
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