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JP5255329B2 - ステアリングダンパシステム及びそれを備えた鞍乗り型車両 - Google Patents

ステアリングダンパシステム及びそれを備えた鞍乗り型車両 Download PDF

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JP5255329B2 JP2008146921A JP2008146921A JP5255329B2 JP 5255329 B2 JP5255329 B2 JP 5255329B2 JP 2008146921 A JP2008146921 A JP 2008146921A JP 2008146921 A JP2008146921 A JP 2008146921A JP 5255329 B2 JP5255329 B2 JP 5255329B2
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Description

本発明は、車両に搭載されるステアリングダンパシステム及びそれを備えた鞍乗り型車両に関する。
鞍乗り型車両に搭載されるステアリングダンパとして、従来、油圧式のダンパが広く知られている。油圧式のダンパは、油室の作動油がオリフィスを通過するときに発生する減衰力を利用するもので、舵角速度に応じた減衰力を得ることができる。最近では電子制御式のステアリングダンパシステムが提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)
(1)特許文献1に記載の技術
ハンドルバーの舵角速度が第1しきい値以下のときは、比較的に小さな減衰力を発生させ、その減衰力を車速に応じて調整している。また、舵角速度が第1しきい値を超えて第2しきい値以下のときは中程度の減衰力を発生させ、その減衰力を舵角速度に応じて調整している。さらに、舵角速度が第2しきい値を超えるときは、大きな減衰力を発生させ、その減衰力を舵角速度に応じて調整している。
(2)特許文献2に記載の技術
車速と舵角とが予め決められた限界値を超えると、制御装置が緩衝装置を制御して、減衰力を大きくしている。
特開2003−170883号公報(第3〜6頁、図1及び図2) 特開昭63−64888号公報(第3〜4頁、図)
しかしながら、特許文献1及び2に記載のいずれの技術も、減衰力を車速に応じて調整してはいるが、ステアリング操作におけるライダーの負担や操縦性の両者を十分に満足させるとは言い難い。例えば、高速でコーナーに進入したときのように、高速で走行中に比較的に大きなハンドル操作が必要とされる場合に、車速に応じて大きな減衰力を発生させると自然な操作感が得られなくなる。逆に車速に応じた減衰力の調整機能を弱くすると、高速でのステアリングを安定させるためにライダーの負担が大きくなる。また、オフロード車両のようにジャンプなどをする場面では、空中でハンドルを大きく切って車両をコントロールしたりするが、このとき減衰力が大きいとハンドル操作が重くなり、ハンドル操作のフィーリングが悪くなる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、ステアリングの減衰力を車両の走行状態に適した大きさに調整することにより、ステアリング操作におけるライダーの負担を軽減すると共に、操縦性に優れたステアリングダンパシステム及びそれを備えた鞍乗り型車両を提供することを目的とする。
本発明者らは、ステアリングの減衰力を車両の走行状態に適した大きさにするために、車速に応じた舵角範囲に着目した。すなわち、ハンドル操作を伴う車両の走行状態は、直線走行状態、コーナー走行状態、及びジャンプ等の特殊な走行状態に分けることができる。各走行状態において取り得るハンドル操作の舵角範囲は、直線走行状態、コーナー走行状態、及びジャンプ等の特殊な走行状態の順に広くなる。また、その舵角範囲は車速が速くなるに従って狭くなる傾向がある。
したがって、走行中の車両の車速と舵角を検出し、そのときの舵角が車速に応じて予め決められた舵角範囲に入っているかどうかを判定することにより、そのときの走行状態が分かるので、その走行状態に応じた減衰力を発生させればよい。具体的には、直線走行状態のとき、ライダーは微小な舵角を切りながら車両のバランスをとって走行しているので、この場合には減衰力を小さくして自然なハンドリングを妨げないようにする。一方、コーナー走行状態のときは減衰力を大きくして、ステアリングを安定させるためのライダーの負担を小さくする。そして、ジャンプや後輪を滑らせるカウンター、ウイリー走行などの特殊な走行状態のときは減衰力を小さくして、ライダーが自由にハンドル操作できるようにする。このように走行状態に応じて減衰力を調整することにより、ステアリング操作に伴うライダーの負担を軽減すると共に、操縦性に優れたステアリングダンパシステムを実現することができる。
以上のような知見に基づく本発明は、次のような構成をとる。
すなわち、請求項1に記載の発明に係るステアリングダンパシステムは、ステアリングの減衰力を発生するダンパと、前記減衰力の調整量を決めるための領域が車速に応じた舵角範囲で区画設定されていると共に、車速が速くなるに従って前記舵角範囲が狭くなるように設定された制御情報が記憶された記憶手段を備え、前記記憶手段に記憶された制御情報を使って、車速と舵角とが属する前記領域に応じた減衰力の調整指令を出力する調整指令出力手段と、前記減衰力の調整指令に応じたダンパの減衰力指令を出力する減衰力指令出力手段と、前記減衰力指令に基づいて前記ダンパを駆動して減衰力を調整するダンパ駆動手段とを備え、前記記憶手段に記憶された制御情報には、車両がコーナー走行状態のときに取り得る舵角範囲に対応した第1舵角範囲が設定されており、前記調整指令出力手段は、車速と舵角とが前記第1舵角範囲内の領域に属するときは、第1減衰力を発生させるための調整指令を出力し、車速と舵角とが前記第1舵角範囲外の領域に属するときは、前記第1減衰力よりも小さい第2減衰力を発生させるための調整指令を出力することを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、調整指令出力手段は、記憶手段に記憶された制御情報を参照して、車速と舵角とが属する制御情報上の領域に応じた減衰力の調整指令を出力する。制御情報として区画設定された領域は、車速と舵角とによって決まる車両の走行状態に対応する。その領域は、車速に応じた舵角範囲で区画設定されており、かつ車速が速くなるに従って舵角範囲が狭くなる。このように領域が設定された制御情報は、車両の走行状態を良好に反映している。したがって、この制御情報を参照することによって、車速と舵角とから車両の走行状態を正しく判断して、車両の走行状態に応じた減衰力の調整を的確に行なうことができる。調整指令出力手段から出力された減衰力の調整指令は、減衰力指令出力手段に与えられる。減衰力指令出力手段は、減衰力の調整指令に応じたダンパの減衰力指令を出力する。ダンパ駆動手段は、減衰力指令に基づいてダンパを駆動して減衰力を調整する。これによりステアリングの減衰力が車両の走行状態に適した大きさになり、ステアリング操作におけるライダーの負担が軽減されると共に、操縦性に優れたステアリングダンパシステムを実現することができる。
請求項1に記載の発明によれば、車速と舵角とが第1舵角範囲内の領域に属するときは、車両がコーナー走行状態であると判断して、第1減衰力を発生させるための調整指令を出力する。その結果、コーナー走行状態では、適宜に定められた第1減衰力がハンドルに作用するので、ステアリングを安定させるためのライダーの負担が軽減される。しかも、第1舵角範囲は、車速が速くなるに従って狭くなるように設定されており、車速が速くなるに従ってコーナー走行時の舵角範囲が狭くなるという、通常のコーナー走行状態を良好に反映している。したがって、車両がコーナー走行状態であることを的確に判断することができる。一方、車速と舵角とが第1舵角範囲外の領域に属するときは、ライダーが車両をコントロールするために意図的にハンドルを大きく切っている特殊な走行状態であると判断して、前記第1減衰力よりも小さい第2減衰力を発生させるための調整指令を出力する。その結果、ステアリングの減衰力が小さくなるので、ライダーは自由にハンドル操作を行なうことができ操縦性が高められる。
請求項2に記載の発明は、ステアリングの減衰力を発生するダンパと、前記減衰力の調整量を決めるための領域が車速に応じた舵角範囲で区画設定されていると共に、車速が速くなるに従って前記舵角範囲が狭くなるように設定された制御情報が記憶された記憶手段を備え、前記記憶手段に記憶された制御情報を使って、車速と舵角とが属する前記領域に応じた減衰力の調整指令を出力する調整指令出力手段と、前記減衰力の調整指令に応じたダンパの減衰力指令を出力する減衰力指令出力手段と、前記減衰力指令に基づいて前記ダンパを駆動して減衰力を調整するダンパ駆動手段とを備え、前記記憶手段に記憶された制御情報には、車両が直線走行状態のときに取り得る舵角範囲に対応した第2舵角範囲が設定されており、前記調整指令出力手段は、車速と舵角とが前記第2舵角範囲外の領域に属するときは、第1減衰力を発生させるための調整指令を出力し、車速と舵角とが前記第2舵角範囲内の領域に属するときは、前記第1減衰力よりも小さい第3減衰力を発生させるための調整指令を出力することを特徴とする
この構成によれば、車速と舵角とが第2舵角範囲外の領域に属するときは、車両がコーナー走行状態であると判断して、第1減衰力を発生させるための調整指令を出力する。その結果、コーナー走行状態では、適宜に定められた第1減衰力がハンドルに作用するので、ステアリングを安定させるためのライダーの負担が軽減される。一方、車速と舵角とが第2舵角範囲内の領域に属するときは、車両が直線走行状態であると判断して、前記第1減衰力よりも小さい第3減衰力を発生させるための調整指令を出力する。その結果、直線走行状態では、ステアリングの減衰力が小さくなるので、ライダーは微小な舵角を切りながら車両のバランスを取るのが容易になる。しかも、第2舵角範囲は、車速が速くなるに従って狭くなるように設定されており、直線走行状態のときのハンドル操作は、車速が速くなるに従って舵角範囲が狭くなるという、通常の直線走行状態を良好に反映している。したがって、車両が直線走行状態であることを的確に判断することができる。
請求項3に記載の発明は、ステアリングの減衰力を発生するダンパと、前記減衰力の調整量を決めるための領域が車速に応じた舵角範囲で区画設定されていると共に、車速が速くなるに従って前記舵角範囲が狭くなるように設定された制御情報が記憶された記憶手段を備え、前記記憶手段に記憶された制御情報を使って、車速と舵角とが属する前記領域に応じた減衰力の調整指令を出力する調整指令出力手段と、前記減衰力の調整指令に応じたダンパの減衰力指令を出力する減衰力指令出力手段と、前記減衰力指令に基づいて前記ダンパを駆動して減衰力を調整するダンパ駆動手段とを備え、前記記憶手段に記憶された制御情報には、車両がコーナー走行状態のときに取り得る舵角範囲に対応した第1舵角範囲が設定されていると共に、前記第1舵角範囲の内側領域に車両が直線走行状態のときに取り得る舵角範囲に対応した第2舵角範囲が設定されており、前記調整指令出力手段は、車速と舵角とが前記第2舵角範囲外で、かつ前記第1舵角範囲内の領域に属するときは、第1減衰力を発生させるための調整指令を出力し、前記検出された車速と舵角とが前記第1舵角範囲外の領域に属するときは、前記第1減衰力よりも小さい第2減衰力を発生させるための調整指令を出力し、車速と舵角とが前記第2舵角範囲内の領域に属するときは、前記第1減衰力よりも小さい第3減衰力を発生させるための調整指令を出力することを特徴とする
この構成によれば、車速と舵角とが第2舵角範囲外で、かつ第1舵角範囲内の領域に属するときは、車両がコーナー走行状態であると判断して、適宜に定められた第1減衰力を発生させるので、コーナー走行時のステアリング操作に伴うライダーの負担が軽減する。また、車速と舵角とが第1舵角範囲外の領域に属するときは、前記第1減衰力よりも小さい第2減衰力を発生させるので、ライダーは自由にハンドル操作を行なうことができ操縦性が高められる。さらに、車速と舵角とが第2舵角範囲内の領域に属するときは、車両が直線走行状態であると判断して、前記第1減衰力よりも小さい第3減衰力を発生させるので、直線走行状態でバランスを取るのが容易になる。そして、第1舵角範囲及び第2舵角範囲は共に、車速が速くなるに従って狭くなるように設定されているので、車両の走行状態を的確に判断することができ、もって走行状態に応じた減衰力を適切に調整して、ステアリング操作に伴うライダーの負担を軽減することができると共に、操縦性を向上させることができる。
本発明において、好ましくは、前記記憶手段に記憶された制御情報は、前記領域を区画する境界線から離れるに従って前記減衰力の調整量が漸次に変化するように設定されている(請求項に記載の発明)。
この構成によれば、領域を区画する境界線から離れるに従って減衰力の調整量が漸次に変化するように設定されているので、例えば直線走行状態からコーナー走行状態に移ったときのように、車両の走行状態が変化した場合に、走行状態の変化に追随して減衰力が徐々に変化する。したがって、減衰力の急変による違和感をライダーに与えることがない。
本発明において、好ましくは、前記減衰力指令出力手段は、舵角速度を算出する舵角速度算出手段と、前記舵角速度が速くなるに従って前記減衰力が大きくなるように、前記舵角速度に応じた減衰力の初期指令を出力する減衰力演算手段と、前記調整指令出力手段から与えられた減衰力の調整指令に応じて、前記減衰力の初期指令を調整して、前記ダンパの減衰力指令を出力する減衰力調整手段とを備える(請求項に記載の発明)。
この構成によれば、舵角速度が速くなるに従って減衰力が大きくなるように、舵角速度に応じた減衰力の初期指令が先ず算出される。この減衰力の初期指令が減衰力の調整指令に応じて調整される。しがって、減衰力が舵角速度に応じて変化するので、ステアリング操作に伴うライダーの負担が軽減されると共に、操縦性に優れたステアリングダンパシステムを実現することができる。
本発明において、好ましくは、前記減衰力演算手段は、舵角が大きくなる方向に操舵された場合には、前記舵角速度が速くなるに従って前記減衰力が大きくなるように、前記舵角速度に応じた減衰力の初期指令を出力し、舵角が小さくなる方向に操舵された場合には、減衰力を略最小にする指令を出力する(請求項に記載の発明)。
この構成によれば、例えば、直線走行状態からコーナーに進入するときのように、舵角が大きくなる方向に操舵された場合には、舵角速度に応じた減衰力の初期指令が出力されるので、コーナー走行時のステアリング操作に伴うライダーの負担が軽減する。一方、コーナー走行状態から直線走行状態に移る、いわゆるコーナーの立ち上がりのときのように、舵角が小さくなる方向に操舵された場合には、減衰力を略最小にする指令を出力する。その結果、コーナーの立ち上がり時には減衰力が略最小になるので、ライダーは車両を容易にコントロールすることができ、コーナー立ち上がり時の操縦性が向上する。
本発明において、好ましくは、前記減衰力演算手段は、前記舵角速度に応じた減衰力を、車速が速くなるに従って大きくなるように調整する(請求項に記載の発明)。
この構成によれば、舵角速度に応じた減衰力を、車速が速くなるに従って大きくなるように調整した減衰力の初期指令が出力されるので、車速が速くなるに従って減衰力が大きくなる。その結果、車両の高速走行時のステアリング操作に伴うライダーの負担が軽減する。
本発明において、好ましくは、前記ダンパは、対向配置された第1部材及び第2部材と、前記両部材の間に介在する磁性流体と、前記磁性流体に磁場を与える磁場発生用コイルとを備え、前記第1部材及び第2部材のいずれか一方が車体側に連結され、他方側がハンドルバー側に連結されており、前記ダンパ駆動手段は、前記減衰力指令に基づいて、前記ダンパの磁場発生コイルに与える電流値を調整する電流制御手段を備える(請求項に記載の発明)。
この構成によれば、減衰力指令に基づいて、ダンパの磁場発生コイルに与える電流値が調整されるので、ダンパの第1部材と第2部材との間に介在する磁性流体に、減衰力指令に応じた強度の磁場が作用する。その結果、磁性流体の粘度が減衰力指令に応じて変化すので、減衰力指令に応じた減衰力がハンドルバーに作用する。磁性流体は、磁場発生コイルに与える電流値の変化(磁場強度の変化)に追随して迅速に粘度変化するので、応答性の速いステアリングダンパシステムを実現することができる。
また、本発明者らは、ステアリングの減衰力を車両の走行状態に適した大きさにするために、車速に応じた舵角速度範囲にも着目した。すなわち、直線走行状態のように比較的に遅い舵角速度でハンドル操作をしながら車両のバランスをとって走行している場合には、減衰力を小さくして自然なハンドリングを妨げないようにする。一方、コーナー走行状態のときのように比較的に速い舵角速度でハンドル操作しながら走行している場合は、減衰力を大きくしてステアリングを安定させるためのライダーの負担を軽減させる。このように走行状態に応じて減衰力を調整することにより、ステアリング操作に伴うライダーの負担を軽減することができると共に、操縦性に優れたステアリングダンパシステムを実現することができる。
以上のような知見に基づく本発明は、次のような構成をとる。
すなわち、請求項記載の発明に係るステアリングダンパシステムは、ステアリングの減衰力を発生するダンパと、舵角速度を算出する舵角速度算出手段と、前記減衰力の調整量を決めるための領域が車速に応じた舵角速度範囲で区画設定されていると共に、車速が速くなるに従って前記舵角速度範囲が狭くなるように設定された制御情報が記憶された記憶手段を備え、前記記憶手段に記憶された制御情報を使って、車速と前記算出された舵角速度とが属する前記領域に応じた減衰力の調整指令を出力する調整指令出力手段と、前記減衰力の調整指令に応じたダンパの減衰力指令を出力する減衰力指令出力手段と、前記減衰力指令に基づいて前記ダンパを駆動して減衰力を調整するダンパ駆動手段とを備え、 前記記憶手段に記憶された制御情報には、車両が直線走行状態のときに取り得る舵角速度範囲が設定されており、前記調整指令出力手段は、車速と前記算出された舵角速度とが前記舵角速度範囲外の領域に属するときは、第1減衰力を発生させるための調整指令を出力し、車速と前記算出された舵角速度とが前記舵角速度範囲内の領域に属するときは、前記第1減衰力よりも小さい第2減衰力を発生させるための調整指令を出力することを特徴とする。
請求項に記載の発明によれば、舵角速度が算出され、この舵角速度と車速とが調整指令出力手段に与えられる。調整指令出力手段は、記憶手段に記憶された制御情報を参照して、車速と舵角速度とが属する制御情報上の領域に応じた減衰力の調整指令を出力する。制御情報上に区画設定された領域は、車速と舵角速度とによって決まる車両の走行状態に対応する。その領域は、車速に応じた舵角速度範囲で区画設定されており、かつ車速が速くなるに従って舵角速度範囲が狭くなる。このように領域が設定された制御情報は、車両の走行状態を良好に反映している。したがって、記憶手段に記憶された制御情報を参照することによって、車速と舵角速度とから車両の走行状態を正しく判断して、車両の走行状態に応じた減衰力の調整を的確に行なうことができる。調整指令出力手段から出力された減衰力の調整指令は、減衰力指令出力手段に与えられる。減衰力指令出力手段は、減衰力の調整指令に応じたダンパの減衰力指令を出力する。ダンパ駆動手段は、減衰力指令に基づいてダンパを駆動して減衰力を調整する。これによりステアリングの減衰力が車両の走行状態に適した大きさになり、ステアリング操作に伴うライダーの負担を軽減することができると共に、操縦性に優れたステアリングダンパシステムを実現することができる。
また、請求項9に記載の発明によれば、車速と舵角速度とが舵角速度範囲外の領域に属するときは、車両がコーナー走行状態であると判断して、第1減衰力を発生させるための調整指令を出力する。その結果、コーナー走行状態では、適宜に定められた第1減衰力がハンドルに作用するので、ステアリング操作に伴うライダーの負担が軽減する。一方、車速と舵角速度とが舵角速度範囲内の領域に属するときは、車両が直線走行状態であると判断して、前記第1減衰力よりも小さい第2減衰力を発生させるための調整指令を出力する。その結果、直線走行状態では、ステアリングの減衰力が小さくなるので、ライダーは微小な舵角を切りながら車両のバランスを取るのが容易になり、直線走行時の操縦性が向上する。しかも、舵角速度範囲は、車速が速くなるに従って狭くなるように設定されており、直線走行状態のときのハンドル操作は、車速が速くなるに従って舵角速度範囲が狭くなるという、通常の直線走行状態を良好に反映している。したがって、車両が直線走行状態であるか、あるいはコーナー走行状態であるかを的確に判断して、走行状態に応じて減衰力を適切に調整することができる。
本発明に係る鞍乗り型車両は、上述したいずれかのステアリングダンパシステムと、車速を検出する車速検出手段と、舵角を検出する舵角検出手段とを備えたものである(請求項10記載の発明)。
本発明によれば、各検出手段で車速と舵角とが検出されることにより、走行状態に応じてステアリングの減衰力が適切に調整されるので、ステアリング操作に伴うライダーの負担が軽減するとともに、操縦性に優れた鞍乗り型車両を実現することができる。
請求項1、2、3記載の各発明によれば、ステアリングの減衰力の調整量を決めるための制御情報が、車速に応じた舵角範囲で区画設定され、かつ車速が速くなるに従って舵角範囲が狭くなるように設定された領域を備えている。そして、この制御情報を参照して、車速と舵角とが属する領域に応じて減衰力を調整しているので、ステアリングの減衰力が車両の走行状態に適した大きさになる。その結果、ステアリング操作に伴うライダーの負担が軽減すると共に、操縦性に優れたステアリングダンパシステムを実現することができる。
また、請求項記載の発明によれば、ステアリングの減衰力の調整量を決めるための制御情報が、車速に応じた舵角速度範囲で区画設定され、かつ車速が速くなるに従って舵角速度範囲が狭くなるように設定された領域を備えている。そして、この制御情報を参照して、車速と舵角速度とが属する領域に応じて減衰力を調整しているので、ステアリングの減衰力が車両の走行状態に適した大きさになる。その結果、ステアリング操作に伴うライダーの負担が軽減すると共に、操縦性に優れたステアリングダンパシステムを実現することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施例1を説明する。
ここでは、実施例1に係るステアリングダンパシステムを備える鞍乗り型車両として、自動二輪車を例に挙げて説明する。
(1)全体概略構成
図1は、実施例1に係る自動二輪車の概略構成を示した側面図、図2は、ハンドルクラウン周辺の構成を示した一部破断正面図である。
自動二輪車1は、前輪2と後輪3とを備え、エンジン4が発生する駆動力によって後輪3を駆動する。前輪2は、左右一対のフロントフォーク5L、5Rで回転可能に支持されている。フロントフォーク5L、5Rは、それらの上端部がハンドルクラウン6に、それらの中間部がアンダーブラケット7に、それぞれ連結支持されている。ハンドルクラウン6の上面には左右一対のハンドルホルダー8R、8Lが設けられている。これらのハンドルホルダー8R、8Lによって、ライダーが操作するハンドルバー9が保持されている。ハンドルクラウン6とアンダーブラケット7とは、ステアリングシャフト10で連結されている。ステアリングシャフト10の下端は、アンダーブラケット7のステリングシャフト受け部(図示せず)によって上方向に抜けないように係止されている。また、ステアリングシャフト10の上端はナット11でハンドルクラウン6に取り付けられている。ステアリングシャフト10は、軸受12を介してヘッドパイプ13に回動自在に支持されている。ヘッドパイプ13は車体フレーム16に連結されている。なお、前輪2のディスクブレーキ17の近傍に車速センサ15が設けられている。また、燃料タンク18の前側にコントローラ30が設けられている。
ライダーがハンドルバー9を操作すると、その操舵力がステアリングシャフト10を介してフロントフォーク5L、5Rに伝達されて前輪2が操舵される。ステアリングシャフト10の上端にはロータリー式のポテンショメータからなる舵角センサ14が取り付けられている。この舵角センサ14が舵角(操舵角度)を検出する。舵角センサ14は、本発明における舵角検出手段に相当する。なお、舵角検出手段は、ポテンショメータに限らず、光学式のロータリーエンコーダなど、種々の角度検出器を使用することができる。
(2)MRダンパの構成
ハンドルクラウン6の下側に、ステアリングの減衰力を発生する、磁性流体を用いたダンパ(以下、「MRダンパ」という)20が設けられている。図3を参照してMRダンパ20の構成を説明する。図3(a)はMRダンパの概略構成を示す縦断面図、同図(b)は分解斜視図、同図(c)は部分拡大断面図である。
MRダンパ20は、対向配置されたアッパーヨーク21及びロアヨーク22と、アッパーヨーク21とロアヨーク22との間に介在する磁性流体23と、この磁性流体23に磁場を与える磁場発生用コイル24とを備える。アッパーヨーク21は、中心部にステアリングシャフト10が通る貫通孔21aが形成されていて、全体として環状になっている。アッパーヨーク21は圧延鋼などの磁性材料から形成されている。アッパーヨーク21は、本発明におけるダンパの第1部材に相当する。
アッパーヨーク21の底面には環状の凹溝21bが穿たれており、この凹溝21bに磁場発生用コイル24が埋め込まれている。磁場発生用コイル24は、後述するコントローラから、ステアリングの減衰力に応じた電流が供給される。
ロアヨーク22は、アッパーヨーク21と同様に、中心部にステアリングシャフト10が通る貫通孔22aを備え、全体として環状になっている。ロアヨーク22も圧延鋼などの磁性材料から形成されている。ロアヨーク22の上面には環状の凹溝22bが穿たれており、この凹溝22bにアッパーヨーク21が嵌まり込むようになっている。ロアヨーク22は、本発明におけるダンパの第2部材に相当する。
ロアヨーク22の凹溝22bの内側壁には、アルミニウム等の金属材料からなる円筒状のカラー25が嵌め付けられている。このカラー25を介して、アッパーヨーク21がロアヨーク22に対して回転可能に保持されている。カラー25に代えて、周知のころがり軸受を使用してもよいが、カラー25を用いればMRダンパ20をより小型化することができる
ロアヨーク22の凹溝22b内に磁性流体23が収容されている。ロアヨーク22の凹溝22bの底面と、アッパーヨーク21の下面とが、磁性流体23を介在した状態で対向している。磁性流体23としては、例えばカルボキシル鉄を40%含むものが好適に用いられる。磁性流体23は、磁界を印加されると粘度が向上し、MRダンパ20の減衰力は大きくなる。なお、磁性流体23は、磁界を印加されない状態においても一定の粘度を有しており、MRダンパ20は、磁界を印加しないとき、最小の減衰力を発生する。
さらに、アッパーヨーク21とロアヨーク22との間に形成される内外の環状の各隙間には、Oリング26a、26bが嵌め付けられている。これにより、磁性流体23の漏れを防ぐと共に、MRダンパ20内に塵埃などが侵入しないようにしている。
ロアヨーク22は、ヘッドパイプ13に連結されている。一方、アッパーヨーク21は、
ハンドルクラウン6に連結されている。すなわち、ロアヨーク22が車体側に連結され、アッパーヨーク21がハンドルバー側に連結される結果、ハンドルバー9が操作されたときに、アッパーヨーク21とロアヨーク22との間に介在する磁性流体が、その粘度に応じた抵抗力を発生し、この抵抗力がステアリングの減衰力となってハンドルバー9に作用する。
(3)コントローラの構成
図4を参照する。図4は、実施例1に係るステアリングダンパシステムの概略構成を示したブロック図である。
実施例1に係るステアリングダンパシステムは、ステアリングの減衰力を発生するMRダンパ20と、車速を検出する車速センサ15と、舵角を検出する舵角センサ14と、車速センサ15及び舵角センサ14からそれぞれ与えられた検出信号に基づきMRダンパ20(具体的には、ステアリングの減衰力)を制御するコントローラ30を備える。車速センサ15は、本発明における車速検出手段に相当する。
コントローラ30は、調整指令出力部31と減衰力指令出力部32とダンパ駆動部33とを備える。調整指令出力部31は、減衰力の調整量を決めるための領域が車速に応じた舵角範囲で区画設定されていると共に、車速が速くなるに従って舵角範囲が狭くなるように設定された参照テーブル31Aを備える。この参照テーブル31Aを使って、車速センサ15で検出された車速と舵角センサ14で検出された舵角とが属する前記領域に応じた減衰力の調整指令を出力する。減衰力指令出力部32は、調整指令出力部31から出力された減衰力の調整指令に応じたダンパの減衰力指令を出力する。ダンパ駆動部33は、減衰力指令出力部32から出力された減衰力指令に基づいてMRダンパ20を駆動して減衰力を調整する。調整指令出力部31は本発明における調整指令出力手段に、減衰力指令出力部32は本発明における減衰力指令出力に、ダンパ駆動部33は本発明におけるダンパ駆動手段に、それぞれ相当する。また、参照テーブル31Aは、本発明における制御情報が記憶された記憶手段に相当する。
(3−1)減衰力指令出力部32の構成
減衰力指令出力部32は、舵角速度演算回路34Aと舵角方向判定部34Bと減衰力演算部35と減衰力調整部36とを備える。舵角速度演算回路34Aは、舵角センサ14から与えられた舵角検出信号に基づいて舵角速度を算出する。舵角方向判定部34Bは、舵角センサ14から与えられた舵角検出信号に基づいて舵角方向を判定する。減衰力演算部35は、舵角が大きくなる方向に操舵された場合には、舵角速度が速くなるに従って減衰力が大きくなるように、舵角速度に応じた減衰力の初期指令を出力し、舵角が小さくなる方向に操舵された場合には、減衰力を略最小にする指令を出力する。減衰力調整部36は、調整指令出力部32から与えられた減衰力の調整指令に応じて、減衰力の初期指令を調整して、MRダンパ20の減衰力指令をダンパ駆動部33に出力する。舵角速度演算回路34は本発明における舵角速度算出手段に、減衰力演算部35は本発明における減衰力演算手段に、減衰力調整部36は本発明における減衰力調整手段に、それぞれ相当する。
<舵角速度演算回路34Aについて>
舵角速度演算回路34Aは、舵角センサ14の舵角検出信号を微分処理することにより舵角速度を算出する。
<舵角方向判定部34Bについて>
舵角方向判定部34Bは、舵角センサ14の舵角検出信号を微分処理したときの値の正負により、舵角方向を判定する。例えば、検出された舵角が中立位置(舵角ゼロ)よりも大きい場合(例えば、右方向にハンドルが切られている場合)、舵角検出信号を微分処理したときの値が「正」であれば、舵角が大きくなる方向に操舵された(即ちハンドルを切り込んだ)ものと判定し、舵角検出信号を微分処理したときの値が「負」であれば、舵角が小さくなる方向に操舵された(即ちハンドルが戻された)ものと判定する。逆に、検出された舵角が中立位置(舵角ゼロ)よりも小さい場合(例えば、左方向にハンドルが切られた場合)、舵角検出信号を微分処理したときの値が「負」であれば、舵角が大きくなる方向に操舵された(即ちハンドルを切り込んだ)ものと判定し、舵角検出信号を微分処理したときの値が「正」であれば、舵角が小さくなる方向に操舵された(即ちハンドルが戻された)ものと判定する。
<減衰力演算部35について>
減衰力演算部35は、舵角速度に応じた減衰力の値を算出するためのテーブル35Aを備えている。図5を参照する。図5は、減衰力算出用テーブル35Aの構成を模式的に示した図である。減衰力算出用テーブル35Aは、横軸に舵角速度、縦軸に減衰力が割り振られた2次元テーブルである。舵角速度が速くなるに従って減衰力が大きくなるように舵角速度と減衰力とが関係付けられている。原点を挟んで右側の特性は、ハンドルが右方向に操舵されたときの減衰力を示し、左側の特性は、ハンドルが左方向に操舵されたときの減衰力を示す。左右の特性は同じに設定されている。テーブル35AはROM(Read Only Memory)で構成され、舵角速度を入力することにより、減衰力の値が出力される。なお、テーブル35Aは、RAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリで構成されてもよい。
減衰力演算部35は、舵角方向判定部34Bから舵角が大きくなる方向に操舵されたことを示す判定結果を与えられた場合には、そのときに舵角速度演算回路34Aから与えられた舵角速度に対応した減衰力を減衰力算出用テーブル35Aから求めて、その減衰力を減衰力の初期指令として出力する。一方、舵角方向判定部34Bから舵角が小さくなる方向に操舵されたことを示す判定結果を与えられた場合には、そのときの舵角速度に拘わりなく減衰力を略最小にする指令を出力する。
<減衰力調整部36について>
減衰力調整部36については、調整指令出力部31の構成を説明した後に説明する。
(3−2)調整指令出力部31の構成
調整指令出力部31が備える参照テーブル31Aについて説明する。図6を参照する。図6は、参照テーブル31Aの構成を模式的に示した図である。この参照テーブル31Aは、横軸に舵角、縦軸に車速が割り振られた2次元テーブルである。参照テーブル31Aは、上述したテーブル35Aと同様に、ROM(Read Only Memory)で構成され、車速と舵角とを入力することにより、調整値(制御情報)が出力される。なお、参照テーブル31Aは、RAM(Random Access Memory)やフラッシュメモリで構成されてもよい。参照テーブル31Aにおいて、原点を挟んで右側の領域はハンドルが走行方向に対して右に操舵された場合を示し、左側の領域はハンドルが走行方向に対して左に操舵された場合を示す。左右の領域は対称に設定されている。参照テーブル31Aには、ステアリングの減衰力の調整量を決めるための3つ領域E1、E2、E3が区画設定されている。各領域E1、E2、E3は、車速に応じた第1舵角範囲SA1及び第2舵角範囲SA2で区画設定されていると共に、車速が速くなるに従って各舵角範囲SA1、SA2が狭くなるように設定されている。
第1舵角範囲SA1によって、領域E1と領域E2とが区画されている。第1舵角範囲SA1は、車両がコーナー走行状態のときに取り得る舵角範囲に対応している。通常走行において、急カーブを切るとき、車速を遅くするのが普通である。緩いカーブでは車速は比較的に高速である。つまり、車両がコーナー走行状態のときに取り得る舵角範囲は、低速では広く、高速になるに従って舵角範囲が狭くなる。第1舵角範囲は、このようなコーナー走行状態における操舵の経験則に基づいて決められるもので、車速が速くなるに従って狭くなるように設定されている。
第2舵角範囲SA2によって、領域E2と領域E3とが区画されている。第2舵角範囲SA2は、車両が直線走行状態のときに取り得る舵角範囲に対応している。直線走行状態のとき、ライダーは微小な舵角を切りながら車両のバランスをとって走行している。車両のバランスを取るための舵角範囲もまた、低速では比較的に広いが、高速になるに従って舵角範囲が狭くなる。第2舵角範囲SA2は、このような直線走行状態における操舵の経験則に基づいて決められるもので、車速が速くなるに従って狭くなるように設定されている。また、当然ながら、直線走行時に取り得る舵角範囲は、コーナー走行時に取り得る舵角範囲よりも狭いので、直線走行時の第2舵角範囲SA2はコーナー走行時の第1舵角範囲SA1の内側領域に設定されている。
以上のことから理解できるように、第2舵角範囲SA2の内側の領域E3は、直線走行状態に対応している。つまり、検出された車速と舵角とで決まる参照テーブル31A上の座標が領域E3に属するときは、車両は直線走行状態にあるといえる。上述したように、直線走行状態では、ライダーは微小な舵角を切りながら車両のバランスをとって走行しているので、自然なハンドリングを妨げないようにするために、ステアリングの減衰力を小さくするのが望ましい。そこで、参照テーブル31Aの領域E3には、減衰力を小さくするための制御情報が割り当てられている。減衰力を小さくするための制御情報としては、例えば、減衰力演算部35が算出した減衰力に乗算して減衰力を増減させる調整係数を例に挙げることができる。小さな調整係数は、減衰力を小さくするための制御情報に相当する。なお、第2舵角範囲SA2の内側の領域E3に属する制御情報によって得られる減衰力(比較的に小さな減衰力)は、本発明における第3減衰力に相当する。
また、第2舵角範囲SA2の外側で、かつ第1舵角範囲SA1の内側の領域E2は、コーナー走行状態に対応している。つまり、検出された車速と舵角とで決まる参照テーブル31A上の座標が領域E2に属するときは、車両はコーナー走行状態にあるといえる。コーナー走行状態では減衰力を大きくして、ステアリングを安定させるためのライダーの負担を軽減するのが望ましい。そこで、参照テーブル31Aの領域E2には、減衰力を大きくするための制御情報が割り当てられる。先の例で言えば、大きな調整係数は、減衰力を大きくするための制御情報に相当する。なお、第2舵角範囲SA2の外側で、かつ第1舵角範囲SA1の内側の領域E2に属する制御情報によって得られる減衰力(比較的に大きな減衰力)は、本発明における第1減衰力に相当する。
さらに、第1舵角範囲SA1の外側の領域E1は、ジャンプや後輪を滑らせるカウンター、ウイリー走行などのように、ライダーが意図的にハンドルを大きく切って走行する特殊な走行状態に対応している。つまり、検出された車速と舵角とで決まる参照テーブル31A上の座標が領域E1に属するときは、車両は特殊な走行状態にあるといえる。特殊な走行状態では、ステアリングの減衰力を小さくして、ライダーが自由にハンドル操作できるようにするのが望ましい。そこで、参照テーブル31Aの領域E1には、減衰力を小さくするための制御情報が割り当てられている。例えば、領域E1には、小さな調整係数が割り当てられている。なお、第1舵角範囲SA1の外側の領域E1に対応する制御情報によって得られる減衰力(比較的に小さな減衰力)は、本発明における第2減衰力に相当する。
図6に示した参照テーブル31Aでは、特殊な走行状態に対応した領域E1、コーナー走行状態に対応した領域E2、及び直線走行状態に対応した領域E3には、各領域に応じて予め定められた調整係数が一律に割り当てられるとして説明した。しかし、そうすると例えば、直線走行状態からコーナー走行状態に移行したときに、車速と舵角とので定まる参照テーブル31A上の座標が領域E3から領域E2に移行する結果、その境目で調整係数が急激に変化する。つまり、直線走行状態からコーナー走行状態に移行したとき、ある舵角でステアリングの減衰力が急激に大きくなるという現象が生じる。これはライダーに違和感を与えるので望ましくない。そこで、領域E1、E2、E3の境目で調整係数が滑らかに変わるように、各領域E1、E2、E3に調整係数を設定するのが好ましい。
図7は、改良された参照テーブル31A´の模式図である。図7に示した参照テーブル31A´において、X方向は舵角を、Y方向は車速を、Z方向は調整係数の大きさを、それぞれ示している。領域E1、E2、E3を区画する境界線L1、L2から離れるに従って減衰力の調整量(上記の例では調整係数)が漸次に変化するように設定されている。即ち、境界線L2の内側の領域E3では、境界線L2から離れるに従って調整係数が次第に小さくなっている。また、境界線L2と境界L1との間の領域E2では、ほぼ一定の比較的に大きな調整係数が設定されている。さらに、境界線L1の外側の領域E1では、境界線L2から離れるに従って調整係数が次第に小さくなっていき、ある程度離れた領域では、ほぼ一定の比較的に小さな調整係数が設定されている。このような参照テーブル31A´を用いれば、領域E1、E2、E3を区画する境界線L1、L2の近傍で調整係数が急変するのを避けることができるので、ステアリングの減衰力を滑らかに変化させることができる。
<減衰力調整部36について>
減衰力調整部36は、調整指令出力部31から出力された減衰力の調整指令に応じて、減衰力演算部35から与えられた減衰力の初期指令を調整して、MRダンパ20の減衰力指令を出力する。具体的には、減衰力調整部36は、調整指令出力部31から与えられた減衰力の調整係数を、減衰力演算部35で算出された減衰力に乗算することにより、減衰力を調整する。
(3−3)ダンパ駆動部33の構成
ダンパ駆動部33は、ダンパ電流調整部37と電流駆動回路38とを備える。ダンパ電流調整部37は、一方入力として、減衰力調整部36から減衰力指令が与えられる。また、ダンパ電流調整部37は、他方入力として、電流検出センサ39で検出された電流駆動回路38の電流値が与えられる。電流駆動回路38の電流値は、MRダンパ20で発生する減衰力の大きさに対応する。ダンパ電流調整部37は、一方入力である減衰力指令と、他方入力である電流駆動回路38の電流値とを比較し、両者の差分を打ち消すように調整されたPWM(パルス幅変調)信号を出力する。ダンパ電流調整部37から出力されたPWM信号は電流駆動回路38に与えられる。電流駆動回路38はPWM信号のデューティー比に応じた大きさの電流をMRダンパ20の磁場発生用コイル24に与える。そして、磁場発生用コイル24が、供給された電流値に応じた磁場を発生する結果、MRダンパ20の磁性流体23の粘度が変化し、MRダンパ20に減衰力指令に応じた減衰力が発生する。
(4)ステアリングダンパシステムの動作
次に、上述した構成を備えたステアリングダンパシステムの動作を説明する。図8を参照する。図8は、ステアリングダンパシステムの動作順序を示したフローチャートである。
<ステップS1>
コントローラ30は、一定時間ごとに車速センサ15の車速検出信号と、舵角センサ14の舵角検出信号とを、それぞれ読み込む。車速検出信号は調整指令出力部31に与えられる。舵角検出信号は、調整指令出力部31、舵角速度演算回路34A、及び舵角方向判定部34Bにそれぞれ与えられる。
<ステップS2>
コントローラ30の舵角方向判定部34Bは、読み込んだ舵角検出信号を微分処理して、その正負の符号から、舵角が大きくなる方向に操舵されたか、あるいは舵角が小さくなる方向に操舵されたかを判定する。舵角が大きくなる方向に操舵されている(即ち、ハンドルが切られている)と判定した場合は、ステップS3に進む。一方、舵角が小さくなる方向に操舵されている(即ち、ハンドルが中立位置に向かって戻されている)と判定した場合は、ステップS6に進む。
<ステップS3>
ステップS3において、調整指令出力部31は、検出された車速と舵角とで決まる参照テーブル31A上の座標が、減衰領域(比較的に大きな調整係数が割り当てられた領域E2)の範囲内に属しているか否かを判定する。具体的には、領域E1、E2、E3のうちの何れの領域に属しているかを判断する。コーナー走行状態に対応した領域E2に属しているときは、ステップS4に進む。直線走行状態に対応した領域E1、又は特殊な走行状態に対応した領域E3に属しているときは、ステップS5に進む。
<ステップS4>
ステップS4では、領域E2に応じた減衰力演算を行う。具体的には、コントローラ30の減衰力演算部35が、減衰力算出用テーブル35Aを参照することにより、舵角速度演算回路34Aで算出された舵角速度に応じた、MRダンパ20の減衰力の初期値を算出する。ハンドルバー9が速く操作されているときは、比較的に大きな減衰力の初期値が算出され、ハンドルバー9が遅く操作されているときは、比較的に小さな減衰力の初期値が算出される。算出された減衰力の初期値(初期指令)は減衰力調整部36に与えられる。さらに、減衰力調整部36は、調整指令出力部31から与えられた領域E2に対応した調整係数を、減衰力演算部35で算出された減衰力の初期値に乗算することにより、減衰力を調整する。領域E2に対応した調整係数は比較的に大きな値であるので、比較的に大きな減衰力の初期値が減衰力指令として出力される。
<ステップS5>
ステップS5では、領域E1又は領域E3に応じた減衰力を小さくするための演算(弱め減衰力演算)を行なう。具体的には、ステップS4と同様に減衰力演算部35が舵角速度に応じた減衰力の初期値を算出する。減衰力調整部36が、調整指令出力部31から与えられた領域E1又は領域E3に対応した比較的に小さな調整係数を、減衰力演算部35で算出された減衰力の初期値に乗算することにより減衰力を小さくする方向に調整する。
<ステップS6>
ステップS2で、舵角が小さくなる方向に操舵されていると判定された場合は、ステップS6でハンドル戻し用の減衰力の値が演算される。具体的には、減衰力演算部35は、舵角速度に拘わりなく減衰力を略最小にする指令を出力する。その指令を受けた減衰力調整部36は、減衰力を略最小にする減衰力指令を出力する。
以上のように、舵角が大きくなる方向に操舵されつつ(即ち、ハンドルを切り込みながら)、車両がコーナーを走行しているときは、比較的に大きな減衰力を発生させるための減衰力指令がダンパ駆動部33に与えられる。また車両が直線走行しているときや、特殊な走行状態にあるときは、小さな減衰力を発生させるための減衰力指令がダンパ駆動部33に与えられる。そして、舵角が小さくなる方向に操舵されている(即ち、ハンドルが中立位置に向けて戻されている)ときは、減衰力を略最小にする減衰力指令がダンパ駆動部33に与えられる。
<ステップS7>
ダンパ駆動部33のダンパ電流調整部37は、与えられた減衰力指令に一致するようにPWM信号を調整する。その結果、MRダンパ20の磁場発生用コイル24に供給される電流値が調整されて、MRダンパ20に減衰力指令に応じた減衰力が発生する。
以上のような実施例1に係るステアリングダンパシステムによれば、次のような効果を奏する。即ち、車両が直線走行状態であるときは、MRダンパ20の減衰力が小さくなるので、ライダーが微小な舵角を切って車両のバランスを取るハンドル操作を軽快に行うことができる。また、車両がコーナー走行状態であるときは、比較的に大きな減衰力を作用させるので、コーナー走行時のステアリング操作に伴うライダーの負担が軽減する。さらに、ジャンプや後輪を滑らせるカウンター、ウイリー走行などの特殊な走行状態のときは、減衰力が小さくなるので、ライダーは自由にハンドル操作を行なうことができる。
また、参照テーブル31Aの領域E1と領域E2を区画する第1舵角範囲SA1、及び領域E2と領域E3を区画する第2舵角範囲は共に、車速が速くなるに従って狭くなるように設定されている。つまり、参照テーブル31Aは、同じ直線走行状態や、あるいはコーナー走行状態であっても、車速が速くなるに従って、取り得る舵角範囲が狭くなるという操舵の経験則を良く反映しているので、車両の走行状態を的確に判断することができ、もって走行状態に応じた減衰力を適切に調整して、ステアリング操作に伴うライダーの負担を軽減すると共に、操縦性を向上させることができる。
次に、図面を参照して本発明の実施例2を説明する。
図9は、実施例2に係るステアリングダンパシステムの概略構成を示したブロック図である。図9において、図4中の符号と同一符号で示した部位は、実施例1のステアリングダンパシステムと同じ構成であるので、ここでの説明は省略する。
<調整指令出力部41の構成>
実施例2に係るステアリングダンパシステムのコントローラ40は、実施例1の調整指令出力部31とは異なる調整指令出力部41を備えている。この調整指令出力部41は、減衰力の調整量を決めるための領域が車速に応じた舵角速度範囲で区画設定されていると共に、車速が速くなるに従って舵角速度範囲が狭くなるように設定された参照テーブル41Aを備え、この参照テーブル41Aを使って、検出された車速と算出された舵角速度とが属する領域に応じた減衰力の調整指令を出力するようになっている。調整指令出力部41は本発明(請求項10に記載の発明)における調整指令出力手段に相当する。また、参照テーブル41Aは、本発明(請求項10に記載の発明)における制御情報が記憶された記憶手段に相当する。
調整指令出力部41が備える参照テーブル41Aについて説明する。図10を参照する。図10は、参照テーブル41Aの構成を模式的に示した図である。この参照テーブル41Aは、横軸に舵角速度、縦軸に車速が割り振られて2次元テーブルである。参照テーブル41Aには、ステアリングの減衰力の調整量を決めるための2つ領域D1及びD2が区画設定されている。領域D1及びD2は、車速に応じた舵角速度範囲VAで区画設定されていると共に、車速が速くなるに従って舵角速度範囲VAが狭くなるように設定されている。
舵角速度範囲VAは、車両が直線走行状態のときに取り得る舵角速度範囲に対応している。直線走行状態のとき、ライダーは比較的に遅い舵角速度でハンドル操作しながら車両のバランスをとって走行している。この舵角速度範囲もまた、低速では比較的に広いが、高速になるに従って舵角速度範囲が狭くなる。舵角速度範囲VAは、このような直線走行状態における操舵の経験則に基づいて決められている。
車速に応じた舵角速度範囲VAの内側の領域D2は、舵角速度が比較的遅い直線走行状態に対応する。直線走行状態のときは、実施例1で述べたように減衰力を小さくして自然なハンドリングを妨げないようにするのが望ましい。そこで領域D2には減衰力を小さくするために比較的に小さい調整係数が割り当てられている。一方、舵角速度範囲VAの外側の領域D1は、舵角速度が比較的速いコーナー走行状態である。コーナー走行状態のときは減衰力を大きくしてステアリングを安定させるためのライダーの負担を軽減するのが望ましい。そこで領域D1には減衰力を大きくするために、比較的に大きな調整係数が割り当てられている。
この実施例2に係るステアリングダンパシステムによれば、舵角速度演算回路34Aで算出された舵角速度と、車速センサ15で検出された車速とが、調整指令出力部41に与えられる。調整指令出力部41は、参照テーブル41Aを参照して、車速と舵角速度とで定まる参照テーブル41A上の座標が、領域D1及びD2の何れに属するかを判定し、それが属する領域に応じた減衰力の調整指令を出力する。参照テーブル41A上に区画設定された領域は、車速が速くなるに従って舵角速度範囲が狭くなっている。このように領域が設定された参照テーブル41Aは、車両の走行状態を良好に反映している。したがって、この参照テーブル41Aを参照することによって、検出した車速と舵角速度とから車両の走行状態を正しく判断して、車両の走行状態に応じた減衰力の調整を的確に行なうことができる。調整指令出力部41から出力された減衰力の調整指令は、減衰力指令出力部32に与えられる。減衰力指令出力部32は、減衰力の調整指令に応じたダンパの減衰力指令を出力する。ダンパ駆動部33は、減衰力指令に基づいてMRダンパ20を駆動して減衰力を調整する。これによりステアリングの減衰力が車両の走行状態に適した大きさになり、ステアリング操作に伴うライダーの負担が軽減すると共に、操縦性に優れたステアリングダンパシステムを実現することができる。
本発明は、上記実施例に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
(1)上述した各実施例では、鞍乗り型車両として自動二輪車を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、例えば三輪自動車、バギー等の他の鞍乗り型車両に適用してもよい。
(2)上述した実施例1では、減衰力を調整するための制御情報として、コーナー走行状態のときに取り得る舵角範囲に対応した第1舵角範囲と、直線走行状態のときに取り得る舵角範囲に対応した第2舵角範囲とによって区画された3つの領域E1、E2、E3を有するテーブル(参照テーブル31A)を例に挙げて説明した。しかし、本発明における制御情報としては、コーナー走行状態のときに取り得る舵角範囲に対応した第1舵角範囲だけで区画された2つの領域を有するテーブルを用いてもよい。この場合、調整指令出力部31は、検出された車速と舵角とが第1舵角範囲内の領域に属するときは、減衰力を大きくする(第1減衰力を発生させる)ための調整指令を出力し、検出された車速と舵角とが第1舵角範囲外の領域に属するときは、減衰力を小さくする(第1減衰力よりも小さい第2減衰力を発生させる)ための調整指令を出力するようにすればよい。勿論、この例においても、第1舵角範囲は、車速が速くなるに従って舵角範囲が狭くなるように設定される。
(3)また、本発明における参照テーブルは、車両が直線走行状態のときに取り得る舵角範囲に対応した第2舵角範囲だけで区画された2つの領域を有するテーブルを用いてもよい。この場合、調整指令出力部31は、検出された車速と舵角とが前記第2舵角範囲外の領域に属するときは、減衰力を大きくする(第1減衰力を発生させる)ための調整指令を出力し、検出された車速と舵角とが第2舵角範囲内の領域に属するときは、減衰力を小さくする(第1減衰力よりも小さい第3減衰力を発生させる)ための調整指令を出力するようにすればよい。この例においても、第2舵角範囲は、車速が速くなるに従って舵角範囲が狭くなるように設定される。
(4)上述した実施例において、減衰力演算部35は、減衰力算出用テーブル35Aを参照して、舵角速度に応じた減衰力の初期値を算出するように構成した。しかし、本発明における減衰力演算部は、舵角速度に応じて算出した減衰力の初期値を、更に、車速が速くなるに従って大きくなるように調整するように構成してもよい。このように構成すれば、舵角速度だけでなく車速も考慮した減衰力の値が算出されるので、車速が速くなるに従って減衰力が大きくなり、高速走行時のステアリング操作に伴うライダーの負担が一層軽減される。
(5)上述した実施例では、ハンドルが戻されているとき、ステアリングの減衰力を略最小に設定したが、ハンドルを戻すときに小さい減衰力が作用するようにしてもよい。さらに、車速が速くなるに従って、その減衰力が大きくなるように調整してもよい。
(6)上述した実施例では、MRダンパを用いたステアリングダンパシステムを説明したが、本発明は、油圧式のステアリングダンパシステムにも適用することができる。即ち、実施例で説明した制御情報を用いてオリフィス径を制御することにより、実施例と同様の構成を実現することができる。
実施例1に係る自動二輪車の概略構成を示した側面図である。 ハンドルクラウン周辺の構成を示した一部破断正面図である。 MRダンパ20の構成を示す図であり、(a)はMRダンパの概略構成を示す縦断面図、(b)は分解斜視図、(c)は部分拡大断面図である。 実施例1に係るステアリングダンパシステムの概略構成を示したブロック図である。 減衰力算出用テーブルの構成を模式的に示した図である。 参照テーブルの構成を模式的に示した図である。 改良された参照テーブルの構成を模式的に示した図である。 ステアリングダンパシステムの動作順序を示したフロチャートである。 実施例2に係るステアリングダンパシステムの概略構成を示したブロック図である。 実施例2で使用される参照テーブルの構成を模式的に示した図である。
符号の説明
14 … 舵角センサ
15 … 車速センサ
20 … MRダンパ
23 … 磁性流体
30 … コントローラ
31 … 調整指令出力部
31A… 参照テーブル
32 … 減衰力指令出力部
33 … ダンパ駆動部
34A… 減衰力算出用テーブル
34B… 舵角方向判定部
35 … 減衰力演算部
35A… 減衰力算出用テーブル
36 … 減衰力調整部
37 … ダンパ電流調整部
38 … 電流駆動回路
41 … 調整指令出力部
41A… 参照テーブル

Claims (10)

  1. ステアリングの減衰力を発生するダンパと、
    前記減衰力の調整量を決めるための領域が車速に応じた舵角範囲で区画設定されていると共に、車速が速くなるに従って前記舵角範囲が狭くなるように設定された制御情報が記憶された記憶手段を備え、前記記憶手段に記憶された制御情報を使って、車速と舵角とが属する前記領域に応じた減衰力の調整指令を出力する調整指令出力手段と、
    前記減衰力の調整指令に応じたダンパの減衰力指令を出力する減衰力指令出力手段と、
    前記減衰力指令に基づいて前記ダンパを駆動して減衰力を調整するダンパ駆動手段と
    を備え
    前記記憶手段に記憶された制御情報には、車両がコーナー走行状態のときに取り得る舵角範囲に対応した第1舵角範囲が設定されており、
    前記調整指令出力手段は、車速と舵角とが前記第1舵角範囲内の領域に属するときは、第1減衰力を発生させるための調整指令を出力し、車速と舵角とが前記第1舵角範囲外の領域に属するときは、前記第1減衰力よりも小さい第2減衰力を発生させるための調整指令を出力することを特徴とするステアリングダンパシステム。
  2. ステアリングの減衰力を発生するダンパと、
    前記減衰力の調整量を決めるための領域が車速に応じた舵角範囲で区画設定されていると共に、車速が速くなるに従って前記舵角範囲が狭くなるように設定された制御情報が記憶された記憶手段を備え、前記記憶手段に記憶された制御情報を使って、車速と舵角とが属する前記領域に応じた減衰力の調整指令を出力する調整指令出力手段と、
    前記減衰力の調整指令に応じたダンパの減衰力指令を出力する減衰力指令出力手段と、
    前記減衰力指令に基づいて前記ダンパを駆動して減衰力を調整するダンパ駆動手段と
    を備え、
    前記記憶手段に記憶された制御情報には、車両が直線走行状態のときに取り得る舵角範囲に対応した第2舵角範囲が設定されており、
    前記調整指令出力手段は、車速と舵角とが前記第2舵角範囲外の領域に属するときは、第1減衰力を発生させるための調整指令を出力し、車速と舵角とが前記第2舵角範囲内の領域に属するときは、前記第1減衰力よりも小さい第3減衰力を発生させるための調整指令を出力することを特徴とするステアリングダンパシステム。
  3. ステアリングの減衰力を発生するダンパと、
    前記減衰力の調整量を決めるための領域が車速に応じた舵角範囲で区画設定されていると共に、車速が速くなるに従って前記舵角範囲が狭くなるように設定された制御情報が記憶された記憶手段を備え、前記記憶手段に記憶された制御情報を使って、車速と舵角とが属する前記領域に応じた減衰力の調整指令を出力する調整指令出力手段と、
    前記減衰力の調整指令に応じたダンパの減衰力指令を出力する減衰力指令出力手段と、
    前記減衰力指令に基づいて前記ダンパを駆動して減衰力を調整するダンパ駆動手段と
    を備え、
    前記記憶手段に記憶された制御情報には、車両がコーナー走行状態のときに取り得る舵角範囲に対応した第1舵角範囲が設定されていると共に、前記第1舵角範囲の内側領域に車両が直線走行状態のときに取り得る舵角範囲に対応した第2舵角範囲が設定されており、
    前記調整指令出力手段は、車速と舵角とが前記第2舵角範囲外で、かつ前記第1舵角範囲内の領域に属するときは、第1減衰力を発生させるための調整指令を出力し、車速と舵角とが前記第1舵角範囲外の領域に属するときは、前記第1減衰力よりも小さい第2減衰力を発生させるための調整指令を出力し、車速と舵角とが前記第2舵角範囲内の領域に属するときは、前記第1減衰力よりも小さい第3減衰力を発生させるための調整指令を出力することを特徴とするステアリングダンパシステム。
  4. 請求項1からのいずれかに記載のステアリングダンパシステムにおいて、
    前記記憶手段に記憶された制御情報には、前記領域を区画する境界線から離れるに従って前記減衰力の調整量が漸次に変化するように設定されていることを特徴とするステアリングダンパシステム。
  5. 請求項1から3のいずれかに記載のステアリングダンパシステムにおいて、
    前記減衰力指令出力手段は、
    舵角速度を算出する舵角速度算出手段と、
    前記舵角速度が速くなるに従って前記減衰力が大きくなるように、前記舵角速度に応じた減衰力の初期指令を出力する減衰力演算手段と、
    前記調整指令出力手段から与えられた減衰力の調整指令に応じて、前記減衰力の初期指令を調整して、前記ダンパの減衰力指令を出力する減衰力調整手段とを備えることを特徴とするステアリングダンパシステム。
  6. 請求項に記載のステアリングダンパシステムにおいて、
    前記減衰力演算手段は、舵角が大きくなる方向に操舵された場合には、前記舵角速度が速くなるに従って前記減衰力が大きくなるように、前記舵角速度に応じた減衰力の初期指令を出力し、舵角が小さくなる方向に操舵された場合には、減衰力を略最小にする指令を出力することを特徴とするステアリングダンパシステム。
  7. 請求項に記載のステアリングダンパシステムにおいて、
    前記減衰力演算手段は、前記舵角速度に応じた減衰力を、車速が速くなるに従って大きくなるように調整することを特徴とするステアリングダンパシステム。
  8. 請求項1から3のいずれかに記載のステアリングダンパシステムにおいて、
    前記ダンパは、対向配置された第1部材及び第2部材と、前記両部材の間に介在する磁性流体と、前記磁性流体に磁場を与える磁場発生用コイルとを備え、前記第1部材及び第2部材のいずれか一方が車体側に連結され、他方側がハンドルバー側に連結されており、
    前記ダンパ駆動手段は、前記減衰力指令に基づいて、前記ダンパの磁場発生コイルに与える電流値を調整する電流制御手段を備えることを特徴とするステアリングダンパシステム。
  9. ステアリングの減衰力を発生するダンパと、
    舵角速度を算出する舵角速度算出手段と、
    前記減衰力の調整量を決めるための領域が車速に応じた舵角速度範囲で区画設定されていると共に、車速が速くなるに従って前記舵角速度範囲が狭くなるように設定された制御情報が記憶された記憶手段を備え、前記記憶手段に記憶された制御情報を使って、車速と前記算出された舵角速度とが属する前記領域に応じた減衰力の調整指令を出力する調整指令出力手段と、
    前記減衰力の調整指令に応じたダンパの減衰力指令を出力する減衰力指令出力手段と、
    前記減衰力指令に基づいて前記ダンパを駆動して減衰力を調整するダンパ駆動手段と
    を備え
    前記記憶手段に記憶された制御情報には、車両が直線走行状態のときに取り得る舵角速度範囲が設定されており、
    前記調整指令出力手段は、車速と前記算出された舵角速度とが前記舵角速度範囲外の領域に属するときは、第1減衰力を発生させるための調整指令を出力し、車速と前記算出された舵角速度とが前記舵角速度範囲内の領域に属するときは、前記第1減衰力よりも小さい第2減衰力を発生させるための調整指令を出力することを特徴とすることを特徴とするステアリングダンパシステム。
  10. 請求項1からのいずれかに記載のステアリングダンパシステムと、
    車速を検出する車速検出手段と、
    舵角を検出する舵角検出手段と
    を備えたことを特徴とする鞍乗り型車両。
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