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JP5254491B2 - 印刷回路基板用銅箔及び印刷回路基板用銅張積層板 - Google Patents

印刷回路基板用銅箔及び印刷回路基板用銅張積層板 Download PDF

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Description

本発明は、耐熱性及び耐薬品性に優れた印刷回路基板用銅箔及び印刷回路基板用銅張積層板、特に銅箔の少なくとも樹脂との接着面に、ニッケル、亜鉛及び銅を含む層(以下、「銅ニッケル亜鉛層」という。)、同層上にクロメート皮膜層、さらには必要に応じてシランカップリング剤層を有している印刷回路基板用銅箔及び該銅箔を使用して作製した印刷回路基板用銅張積層板に関する。
印刷回路基板の一種である半導体パッケージ基板は、半導体ICチップやその他の半導体素子を実装するために使用される印刷回路基板である。半導体パッケージ基板に形成される回路は通常の印刷回路基板よりも微細であるため、基板材料には一般的な印刷回路基板とは異なる樹脂基材が使用される。
半導体パッケージ基板は、通常次のような工程により作製される。まず、合成樹脂等の基材に、銅箔を高温高圧下で積層接着する。これを銅張積層板あるいは単に積層板と呼ぶ。次に、積層板上に目的とする導電性の回路を形成するために、銅箔上に耐エッチング性樹脂等の材料により、回路と同等のパターンを印刷する。そして、露出している銅箔の不要部をエッチング処理により除去する。
エッチング後、印刷部を除去して、基板上に導電性の回路を形成する。形成された導電性の回路には、最終的に所定の素子を半田付けして、エレクトロニクスデバイス用の種々の印刷回路基板を形成する。最終的には、レジスト又はビルドアップ樹脂基板と接合する。
一般に、印刷回路基板用銅箔に対する品質要求は、樹脂基材と接着される接着面(所謂、粗化面)と、非接着面(所謂光沢面)とで異なり、両者を同時に満足させることが必要である。
光沢面に対する要求としては、(1)外観が良好なこと及び保存時における酸化変色のないこと、(2)半田濡れ性が良好なこと、(3)高温加熱時に酸化変色がないこと、(4)レジストとの密着性が良好なこと等が要求される。
他方、粗化面に対しては、主として、(1)保存時における酸化変色のないこと、(2)基材との剥離強度が、高温加熱、湿式処理、半田付け、薬品処理等の後でも十分なこと、(3)基材との積層、エッチング後に生じる、所謂積層汚点のないこと等が挙げられる。
また、近年回路印刷パターンの微細化に伴い、銅箔表面の低粗度化が要求されてきている。
更に、パソコンや移動体通信等の電子機器では、通信の高速化、大容量化に伴い、電気信号の高周波化が進んでおり、これに対応可能な印刷回路基板及び銅箔が求められている。電気信号の周波数が1GHz以上になると、電流が導体の表面にだけ流れる表皮効果の影響が顕著になり、表面の凹凸で電流伝送経路が変化してインピーダンスが増大する影響が無視できなくなる。この点からも銅箔の表面粗さが小さいことが望まれる。
こうした要求に答えるべく、印刷回路基板用銅箔に対して多くの表面処理方法が提唱されてきた。
表面処理方法は、圧延銅箔と電解銅箔とで異なるが、電解銅箔の表面処理方法の一例を示すと、以下に記載する方法がある。
すなわち、まず銅と樹脂基材との接着力(ピール強度)を高めるため、一般には銅及び酸化銅からなる微粒子を銅箔表面に付与した後(粗化処理)、耐熱特性を持たせるため黄銅又は亜鉛等の耐熱層(障壁層)を形成する。
そして、最後に運搬中又は保管中の表面酸化等を防止するため、浸漬又は電解によるクロメート処理あるいは電解亜鉛クロメート処理等の防錆処理を施すことにより製品とする。
この中で、特に耐熱層を形成する表面処理方法は、銅箔の表面性状を決定するものとして、大きな鍵を握っている。このため、耐熱層を形成する金属又は合金として、Zn、Cu−Ni合金、Cu−Co合金及びCu−Zn合金等の被覆層を形成した多数の銅箔が実用化されている(例えば、特許文献1参照)。
これらの中で、Cu−Zn合金(黄銅)から成る耐熱層を形成した銅箔は、エポキシ樹脂等から成る印刷回路基板に使用した場合に樹脂層のしみがないこと、また印刷回路基板を高温で保持した後の銅箔のピール強度の劣化が少ない等の優れた特性を有しているため、工業的に広く使用されている。この黄銅から成る耐熱層を形成する方法については、特許文献2に詳述されている。
しかし、近年、印刷回路基板、特にパッケージ基板の製造工程の中で、レジスト又はビルドアップ樹脂基板と回路面である銅箔の光沢面との密着性を向上させるために、硫酸と過酸化水素の混合液によりソフトエッチングを行って銅箔光沢面を粗面化する処理が使用されるようになっており、特許文献1等に記載の公知の耐熱層を形成した銅箔を用いた印刷回路基板の銅箔回路光沢面を、上記の硫酸と過酸化水素の混合液によりソフトエッチングを行うと、先に形成した回路パターン両側端部(エッジ部)の浸食(回路浸食)現象が起り、樹脂基材との剥離強度が劣化するという問題がある。
この回路浸食現象とは、銅箔回路と樹脂基材との接着境界層が、前記の硫酸と過酸化水素の混合液より浸食され、これによりその部分の銅箔のピール強度が著しく劣化する現象をいう。そして、この現象が回路パターン全面に発生すれば、回路パターンが基材から剥離することになり、重大な問題となる。
そこで、回路浸食現象の防止に優れる表面処理層として、黄銅にニッケルを添加したニッケル−亜鉛−銅層が有効であることが、一般に知られている。しかしながら、ニッケルの添加により回路浸食現象を防止できるが、ニッケルの添加の量によっては、耐熱性(耐熱ピール強度)の低下や回路形成時の足残りの発生等、Cu−Zn合金(黄銅)から成る表面層より劣る場合があることを発明者らは見出した。
特公昭51-35711号公報 特公昭54-6701号公報
本発明の課題は、Cu−Zn合金(黄銅)から成る表面層の諸特性(銅箔と樹脂基材を積層して作製した印刷回路基板の銅箔の常態ピール強度、および印刷回路板を高温で所定時間保持した後のピール強度(以下、耐熱ピール強度という)、および耐薬品性(塩酸))を劣化することなく、上記の回路浸食現象を低減させた半導体パッケージ基板用として好適な銅箔を開発することである。
特に、樹脂基材に銅箔を積層し、耐熱ピール強度を大きく向上させると共に、硫酸−過酸化水素系エッチング液を使用して回路をソフトエッチングする場合において、同エッチング液による回路浸食現象を効果的に防止出来る(以下、必要に応じて「耐薬品性」と言う。)銅箔の表面処理技術を確立することにある。
上記課題を解決するために、本発明者が銅箔上に表面処理を行う条件等について鋭意検討した結果、以下の銅箔の耐熱ピール強度向上及び耐薬品性、すなわち硫酸−過酸化水素系エッチング液による銅箔光沢面のソフトエッチング時の、粗化面の耐浸食性(耐回路浸食性)に有効であることが分かった。
以上から、本願発明は、
1)銅箔の表面に、ニッケル、亜鉛及び銅を含む層(以下、「銅ニッケル亜鉛層」という。)を備える印刷回路基板用銅箔であって、前記銅ニッケル亜鉛層の単位面積当りの亜鉛付着重量が200μg/dm以上、2000μg/dm以下であり、前記銅ニッケル亜鉛層中、Niが1〜50質量%、(亜鉛付着量(質量%))/{100−(銅付着量(質量%))}が0.3以上、(銅付着量(質量%))/{100−(亜鉛付着量(質量%))}が0.3以上であることを特徴とする印刷回路基板用銅箔、を提供する。
また、本発明は、
2)前記銅ニッケル亜鉛層の上に、クロメート皮膜層を備えることを特徴とする上記1記載の印刷回路基板用銅箔
3)前記クロメート皮膜層において、クロム付着重量が単位面積当たり30μg/dm以上、100μg/dm以下であることを特徴とする上記3に記載の印刷回路基板用銅箔
4)前記クロメート皮膜層の上に、さらにシランカップリング剤層を備えることを特徴とする上記2又は3に記載の印刷回路基板用銅箔
5)銅箔が電解銅箔であり、前記銅ニッケル亜鉛層が、電解めっき時の粗面又は電解銅箔の光沢面に形成されることを特徴とする上記1〜5のいずれか一に記載の印刷回路基板用銅箔、
6)銅箔が圧延銅箔であることを特徴とする上記1〜5のいずれか一に記載の印刷回路基板用銅箔
7)上記1〜上記7のいずれか一に記載の印刷回路基板用銅箔と印刷回路基板用樹脂とを、張り合わせて作製した印刷回路基板用銅張積層板、を提供する。
以上示したように、本発明の印刷回路基板用銅箔は、印刷回路基板を高温保持した後の銅箔のピール強度を劣化させないために銅ニッケル亜鉛層を使用するものである。これによって、銅箔の耐熱ピール強度を飛躍的に向上させることができる。
また、これによって薬品による回路浸食現象を効果的に防止でき、特に耐硫酸−過酸化水素性を向上することができるという新しい特性が付与されたものであり、印刷回路基板用銅箔(特に、半導体パッケージ基板用銅箔)及び銅箔と樹脂基材を張り合わせて作製した銅張積層板(特に、半導体パッケージ基板用銅張積層板)として極めて有効である。当然のことであるが、一般的な印刷回路基板用銅箔としても使用できることは言うまでもない。
Cu−Ni−Zn三元合金の本願発明に適合する組成領域を示す図である。
次に、本発明の理解を容易にするため、本発明を具体的かつ詳細に説明する。
本願発明の銅箔は、電解銅箔及び圧延銅箔のいずれも使用できるが、電解銅箔の場合は、電解めっき時の粗面又は電解銅箔の光沢面に適用することができる。また、さらにこれらの表面にさらに粗化処理を施しても良い。例えば、樹脂基材と積層後の銅箔の剥離(ピール)強度を向上させることを目的として、脱脂後の銅箔の表面に、例えば銅の「ふしこぶ」状の電着を行う粗化処理が施した電解銅箔であり、これをそのまま使用することができる。
一般に、ドラム型の電解銅箔の製造装置においては、片側(ドラム側)が光沢面で、反対側が粗面となる。圧延銅箔においては、いずれも光沢のある圧延面となる。本発明においては、電解銅箔に粗面と光沢面があるが、粗面の場合は、そのまま使用することができる。電解銅箔の光沢面については、さらにピール強度を高めるために粗化処理を施して粗化面とすることができる。
圧延銅箔においても同様に粗化処理を施す。粗化処理は、いずれの場合にも、すでに公知の粗化処理を用いることができ、特に制限はない。
本発明の粗化面は、電解めっき時の粗面をもつ電解銅箔又は粗化処理を施した電解銅箔及び圧延銅箔を意味するものであり、いずれの銅箔にも適用できる。
上記の通り、本願発明の半導体パッケージ基板用銅箔は、樹脂との接着面となる銅箔の表面に形成された銅ニッケル亜鉛層、クロメート皮膜層及び必要に応じてシランカップリング剤層からなる。銅箔としては、上記の圧延銅箔又は電解銅箔を使用することができる。
またクロメート皮膜層は、電解クロメート皮膜層又は浸漬クロメート皮膜層を用いることができる。
本願発明は、上記の通り、例えば銅箔の表面に、ニッケル、亜鉛及び銅を含む層(以下、「銅ニッケル亜鉛層」という。)を形成するものである。
銅箔が高温加熱後のピール強度を劣化させないためには、前記銅ニッケル亜鉛層における銅箔の単位面積当たりの亜鉛付着量は200μg/dm以上とすることが必要である。銅ニッケル亜鉛層の組成にかかわらず、亜鉛付着重量が200μg/dm未満であると、層形成の効果がなく、高温加熱後のピール強度の劣化が大きくなるからである。一方、亜鉛付着重量が2000μg/dmを超えると、硫酸−過酸化水素系エッチング液による回路端部の浸食が顕著となる。従って前記銅ニッケル亜鉛層における銅箔の単位面積当たりの亜鉛付着量は200μg/dm以上2000μg/dm以下が好ましい。
さらに発明者らは、銅ニッケル亜鉛層において各金属の組成のバランスが重要であり、図1のCu−Ni−Zn三元合金の組成領域に示す領域Xの銅ニッケル亜鉛層を形成することで、高温加熱後のピール強度、耐薬品性(耐塩酸性、耐硫酸−過酸化水素性)に優れることを見出した。以下に具体的に述べる。
耐薬品性のためには、ニッケル添加は不可避であり、銅ニッケル亜鉛層中のニッケル比率が1%以上であればよい。1%未満であると、回路浸食現象を効果的に防止出来ない。ただし、銅ニッケル亜鉛層中のニッケル比率が50%を超えると後述する銅ニッケル亜鉛層中の亜鉛、銅のバランスがくずれ、耐熱ピール強度が低下し、回路形成時の足残りが多発するため好ましくない。したがって、銅ニッケル亜鉛層中のニッケル比率は1%以上、50%以下が好ましい。
さらに、銅ニッケル亜鉛層中のニッケル比率は1%以上、50%以下において、銅ニッケル亜鉛層中の亜鉛と銅の付着量の比率が耐熱ピール強度か耐薬品性(塩酸)に影響を与える。具体的には、以下の式を満たす必要がある。すなわち、(亜鉛付着量(質量%))/{100−(銅付着量(質量%))}(式1)が0.3以上、(銅付着量(質量%))/{100−(亜鉛付着量(質量%))}(式2)が0.3以上であることが必要である(図1のXの領域)。なお、理解が容易となるように、上の式にそれぞれ(式1)と(式2)を付記した。
例えば、亜鉛付着量が多すぎると、(亜鉛付着量(質量%))/{100−(銅付着量(質量%))}(式1)は0.3以上となるが、銅付着量が少なくなるので、銅付着量(質量%))/{100−(亜鉛付着量(質量%))}(式2)が0.3を下回る場合がある(図1の領域c)。この場合、亜鉛付着量に対して銅付着量が少なくなるので、耐薬品性(塩酸)が低下する。
一方、銅付着量が多すぎると、(銅付着量(質量%))/{100−(亜鉛付着量(質量%))}(式2)は0.3以上となるが、(亜鉛付着量(質量%))/{100−(銅付着量(質量%))}(式1)が0.3を下回る場合がある(図1の領域b)。
この場合には、銅付着量に対して亜鉛付着量が少なくなるので、耐熱ピール強度が低下する。したがって、銅ニッケル亜鉛層中の亜鉛と銅の付着量の比率について(亜鉛付着量(質量%))/{100−(銅付着量(質量%))}(式1)が0.3以上、(銅付着量(質量%))/{100−(亜鉛付着量(質量%))}(式2)が0.3以上の両式を満たすことが好ましい(図1のXの領域)。
銅ニッケル亜鉛層は、通常下記の条件で形成する。しかし、銅ニッケル亜鉛層の単位面積当りの亜鉛付着重量が、200μg/dm以上、2000μg/dm以下であり、前記銅ニッケル亜鉛層中、Niが1〜50重量%、(亜鉛付着量(質量%))/{100−(銅付着量(質量%))}(式1)が0.3以上、(銅付着量(質量%))/{100−(亜鉛付着量(質量%))}(式2)が0.3以上であることを達成できる電気めっき条件であれば、特に制限されるものではなく、他の電気めっき条件を使用することもできる。
(めっき液組成)
Ni:0.1g/L〜30g/L、 Zn:0.1g/L〜12g/L、 Cu:0.1 g/L〜2 g/L、硫酸(HSO):0.1g/L〜10g/L、を基本浴とする。また、硫酸に替わりに他の無機酸又は有機カルボン酸(クエン酸、リンゴ酸など)を用いることもできる。
(電流密度)3〜25 A/dm
次に、クロメート処理であるが、このクロメート皮膜層の作製には、電解クロメート処理、浸漬クロメート処理およびクロメート浴中に亜鉛を含んだ亜鉛クロメート処理のいずれも適用することが可能である。
いずれの場合においても、クロム付着重量が30μg/dm未満では、耐酸性と耐熱性を増す効果が少ないので、クロム付着重量は30μg/dm以上とする。また、クロム付着重量が100μg/dmを超えるとクロメート処理の効果が飽和してこれ以上クロム付着重量が増えなくなる。これらを総合すると、クロメート処理層中単位面積あたりのクロム付着重量は30〜100μg/dmであることが望ましいと言える。
前記クロメート皮膜層を形成するための条件の例を、以下に記載する。しかし、上記の通り、この条件に限定される必要はなく、すでに公知のクロメート処理はいずれも使用できる。
一般に、浸漬クロメート処理の場合は、単位面積あたりのクロム付着重量30〜40μg/dmを達成できる。また電解クロメート処理の場合は、単位面積あたりのクロム付着重量30〜100μg/dmを達成できる。
この防錆処理は、銅箔の耐酸性と耐熱性に影響を与える因子の一つであり、クロメート処理により、銅箔の耐薬品性と耐熱性はより向上するので有効である。
(a)浸漬クロメート処理の一例
CrOまたはKCr:1〜12g/L、Zn(OH)またはZnSO・7HO :0〜10g/L、NaSO :0〜20g/L、pH 2.5〜12.5、温 度:20〜60°C、時間:0.5〜20秒
(b)電解クロメート処理の一例
CrOまたはKCr:1〜12g/L、Zn(OH)またはZnSO・7HO :0〜10g/L、NaSO :0〜20g/L、pH 2.5〜12.5、温 度:20〜60°C、電流密度0.5〜5A/dm、時間:0.5〜20秒
本発明の印刷回路基板用銅箔に使用するシランカップリング剤としては、例えば少なくともテトラアルコキシシランと、樹脂との反応性を有する官能基を備えたアルコキシシランを1種以上含んでいることが望ましい。このシランカップリング剤の選択も任意ではあるが、樹脂との接着性を考慮した選択が望ましい。
さらに、本願発明は、上記1)〜7)のいずれか一項に記載の印刷回路基板用銅箔、及び8)に記載の印刷回路基板用銅箔と樹脂基材を張り合わせて作製した銅張積層板を提供する。
次に、この防錆層の上に、シランカップリング剤処理(塗布後、乾燥)を施した。
シランカップリング剤処理の条件は、次の通りである。
エポキシシラン0.5体積%を含む水溶液をpH7に調整して塗布し、その後乾燥した。
(試験方法)
銅箔と積層する樹脂基材には、以下の2種類のものを使用した。
FR−4樹脂(ガラスクロス基材エポキシ樹脂)
BT樹脂(トリアジン−ビスマレイミド系樹脂、商標名:三菱ガス化学製GHPL-830)
なお、BT樹脂は、耐熱性が高く、半導体パッケージ用印刷回路基板に使用されている材料である。
(1)FR−4基板を用いた常態ピール強度と耐熱ピール強度の測定
銅箔の銅ニッケル亜鉛層を形成した面とFR−4樹脂基材を積層して作製した積層板上の銅箔をエッチングして、積層板上に10mm幅の銅箔回路を形成する。
この回路を剥離して常態ピール強度を測定する。次に、前記の10mm幅の銅箔回路を形成した積層板を大気中にて180°Cで2日間加熱した後のピール強度(以下耐熱ピール強度という)とその常態ピール強度からの相対劣化率(ロス%)を測定した。FR−4基板はBT基板と比較すると耐熱性が劣る。
そのため、FR−4基板を用いた時に良好な耐熱ピール強度と低い劣化率を有すれば、BT基板を用いた時も十分な耐熱ピール強度と劣化率を有する。
(2)BT基板を用いた常態ピール強度と耐硫酸過酸化水素性の測定
銅箔の銅ニッケル亜鉛層を形成した面とBT樹脂基材を積層して作製した積層板上の銅箔をエッチングして、積層板上に0.4mm幅の銅箔回路を形成する。この回路を剥離して常態ピール強度を測定する。次に、前記の0.4mm幅の銅箔回路を形成した積層板を用いて耐硫酸−過酸化水素性試験及び耐塩酸性試験を行った。
耐硫酸−過酸化水素性試験では積層板上の銅箔回路を、硫酸5〜20体積%及び過酸化水素1〜10体積%を含むエッチング液に浸漬して銅箔回路厚みを2μmエッチングした後、ピール強度とその常態ピール強度からの相対劣化率(ロス%)を測定する。
この場合のピール強度の測定は、過酷な環境下にあると言え、FR−4基板を用いた時に一般に行われている耐薬品性の評価よりも過酷な条件である。
したがって、BT基板を用いた時に良好な耐硫酸−過酸化水素性を有すれば、FR−4基板でも十分な耐薬品性(特に耐硫酸−過酸化水素性)を有する。
耐塩酸試験では積層板上の銅箔回路を、塩酸12重量%を含む60°Cの液に90分間浸漬した後のピール強度とその常態ピール強度からの相対劣化率(ロス%)を測定する。
(3)単位面積あたりのニッケル及び亜鉛のめっき付着重量の測定
銅箔に銅ニッケル亜鉛層を形成した面が表面に露出するようにFR−4樹脂基材と積層し、積層板を作製する。次に、積層板表面に露出した銅ニッケル亜鉛層とその母層の銅を塩酸または硝酸で溶解し、溶解液中の亜鉛濃度の化学分析を行うことで単位面積あたりの亜鉛の付着重量を測定した。
(4)亜鉛、ニッケル及び銅の存在比の解析
XPS(X線光電子分光法)を用いて、銅ニッケル亜鉛層中に含まれるニッケル、亜鉛及び銅の存在比を測定した。測定はアルゴンイオンスパッタにより銅箔厚みをエッチングしながら、最表面から銅ニッケル亜鉛層の下地である銅層に至るまで断続的に行い、各深さにおいて得られたニッケル、亜鉛及び銅の存在比を最表面からの深さで積分することにより、ニッケル、亜鉛及び銅の、銅ニッケル亜鉛層全体での平均的な存在比を計算した。
測定に使用した機器はKRATOS社製AXIS-HSで、アルゴンイオンスパッタの出力は52.5Wである。この条件において、銅箔厚みは1分間で約20Åエッチングされる。スパッタ時間は15〜100分間の条件で行った。
次に、実施例及び比較例について説明する。その結果を、以下の各表に示す。なお、本実施例は好適な一例を示すもので、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。したがって、本発明の技術思想に含まれる変形、他の実施例又は態様は、全て本発明に含まれる。
なお、本発明との対比のために、比較例を掲載した。
(実施例1−9)
厚さ12μmの電解銅箔を用い、この銅箔の粗化面(表面平均粗さ:3.8μm)に、下記に示す条件で、銅ニッケル亜鉛層を電気めっきによって形成した。ニッケル、亜鉛、銅の存在比率を、表1に示す。
(実施例1の電気めっき液組成)
Ni:3g/L、Zn:6g/L、Cu:0.5g/L、硫酸(HSO):7.5g/L
(実施例2の電気めっき液組成)
Ni:20g/L、Zn:3g/L、Cu:0.2g/L、硫酸(HSO):8.5g/L
(実施例3の電気めっき液組成)
Ni:13g/L、Zn:1g/L、Cu:2g/L、硫酸(HSO):8.5g/L
(実施例4の電気めっき液組成)
Ni:10g/L、Zn:12g/L、Cu:0.2g/L、硫酸(HSO):8.5g/L
(実施例5の電気めっき液組成)
Ni:28g/L、Zn:8g/L、Cu:0.5g/L、硫酸(HSO):8.5g/L
(実施例6の電気めっき液組成)
Ni:10g/L、Zn:5g/L、Cu:1.0g/L、硫酸(HSO):8.5g/L
(実施例7の電気めっき液組成)
Ni:0.3g/L、Zn:0.3g/L、Cu:2.0g/L、硫酸(HSO):8.5g/L
(実施例8の電気めっき液組成)
Ni:28g/L、Zn:1g/L、Cu:0.8g/L、硫酸(HSO):8.5g/L
(実施例9の電気めっき液組成)
Ni:7g/L、Zn:10g/L、Cu:0.5g/L、硫酸(HSO):8.5g/L
(電流密度)5 A/dm又は10 A/dm
さらに、この銅ニッケル亜鉛層上に、クロメート処理を行い、防錆層を形成させた。以下に、処理条件を示す。
CrO:4.0g/L、ZnSO・7HO:2.0g/L、NaSO :15g/L、pH :4.2、温 度:45°C、電流密度3.0A/dm、時間:1.5秒
(実施例1)
実施例1においては、めっき皮膜中の亜鉛(Zn)付着量が924μg/dmで、めっき皮膜中、Ni:9質量%、Zn:42質量%、Cu:49質量%であり、式1(亜鉛付着量(質量%))/{100−(銅付着量(質量%))}が0.83、式2(銅付着量(質量%))/{100−(亜鉛付着量(質量%))}が0.85で、いずれも本願発明の条件の範囲にあった。この結果、この実施例1では、FR基板での常態BT基板でのピール強度は1.47kN/m、2日間エージング後のピール強度は1.20kN/m、劣化率は18%であった。
また、常態BT基板(苛酷な環境下)での常態ピール強度は1.05kN/m、塩酸処理後のピール強度は0.85kN/m、劣化率は20%となり、さらに耐硫酸−過酸化水素でのピール強度は0.98kN/m、劣化率は7%となり、いずれも良好な結果となった。
以上の結果を、表1に示す。
(実施例2)
実施例2においては、めっき皮膜中の亜鉛(Zn)付着量が320μg/dmで、めっき皮膜中、Ni:31質量%、Zn:34質量%、Cu:36質量%であり、式1(亜鉛付着量(質量%))/{100−(銅付着量(質量%))}が0.52、式2(銅付着量(質量%))/{100−(亜鉛付着量(質量%))}が0.54で、いずれも本願発明の条件の範囲にあった。この結果、この実施例2では、FR基板での常態BT基板でのピール強度は1.56kN/m、2日間エージング後のピール強度は1.42kN/m、劣化率は9%であった。
また、常態BT基板(苛酷な環境下)での常態ピール強度は0.99kN/m、塩酸処理後のピール強度は0.89kN/m、劣化率は10%となり、さらに耐硫酸−過酸化水素でのピール強度は0.86kN/m、劣化率は14%となり、いずれも良好な結果となった。
以上の結果を、同様に表1に示す。
(実施例3)
実施例3においては、めっき皮膜中の亜鉛(Zn)付着量が465μg/dmで、めっき皮膜中、Ni:18質量%、Zn:12質量%、Cu:70質量%であり、式1(亜鉛付着量(質量%))/{100−(銅付着量(質量%))}が0.39、式2(銅付着量(質量%))/{100−(亜鉛付着量(質量%))}が0.79で、いずれも本願発明の条件の範囲にあった。この結果、この実施例3では、FR基板での常態BT基板でのピール強度は1.55kN/m、2日間エージング後のピール強度は1.53kN/m、劣化率は2%であった。
また、常態BT基板(苛酷な環境下)での常態ピール強度は0.99kN/m、塩酸処理後のピール強度は0.93kN/m、劣化率は6%となり、さらに耐硫酸−過酸化水素でのピール強度は0.88kN/m、劣化率は11%となり、いずれも良好な結果となった。
以上の結果を、同様に表1に示す。
(実施例4)
実施例4においては、めっき皮膜中の亜鉛(Zn)付着量が390μg/dmで、めっき皮膜中、Ni:2質量%、Zn:93質量%、Cu:5質量%であり、式1(亜鉛付着量(質量%))/{100−(銅付着量(質量%))}が0.98、式2(銅付着量(質量%))/{100−(亜鉛付着量(質量%))}が0.77で、いずれも本願発明の条件の範囲にあった。この結果、この実施例4では、FR基板での常態BT基板でのピール強度は1.46kN/m、2日間エージング後のピール強度は1.28kN/m、劣化率は12%であった。
また、常態BT基板(苛酷な環境下)での常態ピール強度は1.01kN/m、塩酸処理後のピール強度は0.86kN/m、劣化率は15%となり、さらに耐硫酸−過酸化水素でのピール強度は0.92kN/m、劣化率は9%となり、いずれも良好な結果となった。
以上の結果を、同様に表1に示す。
(実施例5)
実施例5においては、めっき皮膜中の亜鉛(Zn)付着量が378μg/dmで、めっき皮膜中、Ni:40質量%、Zn:36質量%、Cu:24質量%であり、式1(亜鉛付着量(質量%))/{100−(銅付着量(質量%))}が0.47、式2(銅付着量(質量%))/{100−(亜鉛付着量(質量%))}が0.37で、いずれも本願発明の条件の範囲にあった。この結果、この実施例5では、FR基板での常態BT基板でのピール強度は1.48kN/m、2日間エージング後のピール強度は1.43kN/m、劣化率は3%であった。
また、常態BT基板(苛酷な環境下)での常態ピール強度は1.04kN/m、塩酸処理後のピール強度は0.91kN/m、劣化率は13%となり、さらに耐硫酸−過酸化水素でのピール強度は0.93kN/m、劣化率は11%となり、いずれも良好な結果となった。
以上の結果を、表1に示す。
(実施例6)
実施例6においては、めっき皮膜中の亜鉛(Zn)付着量が617μg/dmで、めっき皮膜中、Ni:18質量%、Zn:12質量%、Cu:70質量%であり、式1(亜鉛付着量(質量%))/{100−(銅付着量(質量%))}が0.39、式2(銅付着量(質量%))/{100−(亜鉛付着量(質量%))}が0.79で、いずれも本願発明の条件の範囲にあった。この結果、この実施例6では、FR基板での常態BT基板でのピール強度は1.45kN/m、2日間エージング後のピール強度は1.42kN/m、劣化率は2%であった。
また、常態BT基板(苛酷な環境下)での常態ピール強度は1.10kN/m、塩酸処理後のピール強度は0.87kN/m、劣化率は21%となり、さらに耐硫酸−過酸化水素でのピール強度は0.98kN/m、劣化率は11%となり、いずれも良好な結果となった。
以上の結果を、同様に表1に示す。
(実施例7)
実施例7においては、めっき皮膜中の亜鉛(Zn)付着量が1860μg/dmで、めっき皮膜中、Ni:7質量%、Zn:9質量%、Cu:84質量%であり、式1(亜鉛付着量(質量%))/{100−(銅付着量(質量%))}が0.56、式2(銅付着量(質量%))/{100−(亜鉛付着量(質量%))}が0.92で、いずれも本願発明の条件の範囲にあった。この結果、この実施例7では、FR基板での常態BT基板でのピール強度は1.48kN/m、2日間エージング後のピール強度は1.40kN/m、劣化率は5%であった。
また、常態BT基板(苛酷な環境下)での常態ピール強度は1.02kN/m、塩酸処理後のピール強度は0.98kN/m、劣化率は4%となり、さらに耐硫酸−過酸化水素でのピール強度は0.96kN/m、劣化率は2%となり、いずれも良好な結果となった。
以上の結果を、同様に表1に示す。
(実施例8)
実施例8においては、めっき皮膜中の亜鉛(Zn)付着量が746μg/dmで、めっき皮膜中、Ni:47質量%、Zn:30質量%、Cu:23質量%であり、式1(亜鉛付着量(質量%))/{100−(銅付着量(質量%))}が0.39、式2(銅付着量(質量%))/{100−(亜鉛付着量(質量%))}が0.33で、いずれも本願発明の条件の範囲にあった。この結果、この実施例8では、FR基板での常態BT基板でのピール強度は1.47kN/m、2日間エージング後のピール強度は1.46kN/m、劣化率は1%であった。
また、常態BT基板(苛酷な環境下)での常態ピール強度は1.03kN/m、塩酸処理後のピール強度は0.95kN/m、劣化率は8%となり、さらに耐硫酸−過酸化水素でのピール強度は0.95kN/m、劣化率は0%となり、いずれも良好な結果となった。
以上の結果を、表1に示す。
(実施例9)
実施例9においては、めっき皮膜中の亜鉛(Zn)付着量が220μg/dmで、めっき皮膜中、Ni:20質量%、Zn:69質量%、Cu:11質量%であり、式1(亜鉛付着量(質量%))/{100−(銅付着量(質量%))}が0.78、式2(銅付着量(質量%))/{100−(亜鉛付着量(質量%))}が0.35で、いずれも本願発明の条件の範囲にあった。この結果、この実施例9では、FR基板での常態BT基板でのピール強度は1.45kN/m、2日間エージング後のピール強度は1.42kN/m、劣化率は2%であった。
また、常態BT基板(苛酷な環境下)での常態ピール強度は1.06kN/m、塩酸処理後のピール強度は0.92kN/m、劣化率は13%となり、さらに耐硫酸−過酸化水素でのピール強度は0.98kN/m、劣化率は11%となり、いずれも良好な結果となった。
以上の結果を、同様に表1に示す。
上記の通り、実施例のめっき層は、単位面積あたりの亜鉛の付着重量は220μg/dm〜1860μg/dmとなり、FR−4基板での常態ピール強度は1.45kN/m〜1.56kN/m、耐熱ピール強度は1.20kN/m〜1.53kN/m、劣化率は18%以下の範囲であり、いずれも良好な常態ピール強度と耐熱ピール強度を示した。
また、BT基板での常態ピール強度は、0.99kN/m〜1.10kN/mの範囲となった。塩酸・硫酸過水液での処理後のピール強度はそれぞれ0.85kN/m〜0.93kN/m、0.86kN/m〜0.98kN/mであり、劣化率はそれぞれ4%〜21%、0%〜14%であり、良好な性質を示した。
(比較例1−7)
下記に示す条件でめっき浴組成を変化させ、銅ニッケル亜鉛層を形成した。単位面積あたり亜鉛付着量とめっき皮膜中の、ニッケル、亜鉛、銅の存在比率を、表2に示す。
(比較例1の電気めっき液組成)
Ni:13g/L、Zn:5g/L、Cu:0g/L、硫酸(HSO):8.5g/L
(比較例2の電気めっき液組成)
Ni:13g/L、Zn:0g/L、Cu:6.5g/L、硫酸(HSO):8.5g/L
(比較例3の電気めっき液組成)
Ni:0g/L、Zn:5g/L、Cu:0.5g/L、硫酸(HSO):8.5g/L
(比較例4の電気めっき液組成)
Ni:13g/L、Zn:15g/L、Cu:0.9g/L、硫酸(HSO):8.5g/L
(比較例5の電気めっき液組成)
Ni:15g/L、Zn:0.1g/L、Cu:3g/L、硫酸(HSO):8.5g/L
(比較例6の電気めっき液組成)
Ni:3g/L、Zn:16g/L、Cu:0.1g/L、硫酸(HSO):1g/L
(比較例7の電気めっき液組成)
Ni:13g/L、Zn:3g/L、Cu:0.5g/L、硫酸(HSO):1g/L
(比較例8の電気めっき液組成)
Ni:40g/L、Zn:3g/L、Cu:0.1g/L、硫酸(HSO):1g/L
(比較例9の電気めっき液組成)
Ni:32g/L、Zn:0.05g/L、Cu:3.4g/L、硫酸(HSO):1g/L
(比較例10の電気めっき液組成)
Ni:25g/L、Zn:16g/L、Cu:0.05g/L、硫酸(HSO):1g/L
(電流密度)
2.5A/dm〜30A/dm
(比較例1)
比較例1においては、めっき皮膜中に銅が存在せず、さらにめっき皮膜中のニッケルの存在比が50質量%を超えており、本願発明から逸脱している。また、式1(亜鉛付着量(質量%))/{100−(銅付着量(質量%))}が0.49であるが、式2(銅付着量(質量%))/{100−(亜鉛付着量(質量%))}が0.00で、本願発明の条件の範囲にない。
この比較例1では、FR基板での常態BT基板でのピール強度は1.50kN/m、2日間エージング後のピール強度は1.47kN/m、劣化率は2%であった。また、常態BT基板(苛酷な環境下)での常態ピール強度は0.98kN/mであったが、塩酸処理後のピール強度は0.15kN/mで、劣化率は85%と著しく低下し、さらに耐硫酸−過酸化水素でのピール強度は0.75kN/m、劣化率は24%となり、いずれも耐薬品性が大きく低下した。以上の結果を、表2に示す。
(比較例2)
比較例2では、めっき皮膜中に亜鉛が存在せず、さらにめっき皮膜中のニッケルの存在比が50質量%を超えており、本願発明から逸脱している。また、式2(銅付着量(質量%))/{100−(亜鉛付着量(質量%))}が0.45であるが、式1(亜鉛付着量(質量%))/{100−(銅付着量(質量%))}が0.00であり、本願発明の条件の範囲にない。
この比較例2では、FR基板での常態BT基板でのピール強度は1.51kN/m、2日間エージング後のピール強度は1.06kN/m、劣化率は30%となり、FR−4基板での耐熱ピール強度が大きく低下した。以上の結果を、同様に表2に示す。
(比較例3)
比較例3では、めっき皮膜中の亜鉛(Zn)付着量が620μg/dmであるが、めっき皮膜中にニッケルが存在せず、本願発明から逸脱している。式1(亜鉛付着量(質量%))/{100−(銅付着量(質量%))}が1.00、式2(銅付着量(質量%))/{100−(亜鉛付着量(質量%))}が1.00である。
この比較例3では、常態BT基板(苛酷な環境下)での常態ピール強度は0.96kN/mであったが、塩酸処理後のピール強度は0.65kN/mで、劣化率は32%と著しく低下し、さらに耐硫酸−過酸化水素でのピール強度は0.69kN/m、劣化率は28%となり、いずれも耐薬品性が大きく低下した。以上の結果を、同様に表2に示す。
(比較例4)
比較例4では、単位面積あたりの亜鉛の付着量は2564μg/dmとなり、本願発明から逸脱している。この比較例4では、常態BT基板(苛酷な環境下)での常態ピール強度は1.02kN/mであったが、塩酸処理後のピール強度は0.20kN/mで、劣化率は80%と著しく低下し、さらに耐硫酸−過酸化水素でのピール強度は0.62kN/m、劣化率は39%となり、いずれも耐薬品性が大きく低下した。
以上の結果を、同様に表2に示す。
(比較例5)
比較例5では、めっき皮膜中に存在する銅が80質量%と多く、亜鉛が4質量%、ニッケルが16質量%となり、(亜鉛付着量(質量%))/{100−(銅付着量(質量%))}が0.2と本願発明の範囲から逸脱している。この比較例5では、FR−4基板での常態ピール強度は1.12kN/mであったが、塩酸処理後のピール強度は1.12kN/mで、劣化率は25%となり、FR−4基板での耐熱ピール強度が大きく低下した。
以上の結果を、同様に表2に示す。
(比較例6)
比較例6において、めっき皮膜中に存在する亜鉛が70質量%と多く銅が6質量%と少ないため、(銅付着量(質量%))/{100−(亜鉛付着量(質量%)}が0.20となり本願発明の範囲から逸脱している。この比較例6では、BT基板での常態ピール強度は1.04kN/mであったが、塩酸処理後のピール強度は0.16kN/mとなり、劣化率は85%と大きく、耐薬品性(塩酸)が大きく低下した。以上の結果を、同様に表2に示す。
(比較例7)
比較例7では、単位面積あたりの亜鉛の付着量は150μg/dmと少なく、本願発明から逸脱している。この比較例7では、FR−4基板での2日間エージング後のピール強度は1.01kN/mで、劣化率は31%と大きくなり、耐熱性が大きく低下した。
以上の結果を、同様に表2に示す。
(比較例8)
比較例8では、めっき皮膜中のニッケルの存在比が50質量%を超えており、(亜鉛付着量(質量%))/{100−(銅付着量(質量%))}が0.27と本願発明の範囲から逸脱している。この比較例8では、FR−4基板での2日間エージング後のピール強度は1.10kN/mで、劣化率は23%と大きくなり、FR−4基板での耐熱ピール強度が大きく低下した。以上の結果を、同様に表2に示す。
(比較例9)
比較例9では、(亜鉛付着量(質量%))/{100−(銅付着量(質量%))}が0.25と本願発明の範囲から逸脱している。この比較例9では、FR−4基板での2日間エージング後のピール強度は1.19kN/mで、劣化率は22%と大きくなり、FR−4基板での耐熱ピール強度が大きく低下した。以上の結果を、同様に表2に示す。
また、比較例10では、銅付着量(質量%))/{100−(亜鉛付着量(質量%)}が0.28となり本願発明の範囲から逸脱している。この比較例10では、BT基板での常態ピール強度は1.01kN/mであったが、塩酸処理後のピール強度は0.71kN/mとなり、劣化率は30%と大きく、耐薬品性(塩酸)が大きく低下した。
以上の結果を、同様に表2に示す。
以上から、本願発明の銅ニッケル亜鉛層を作製する上でのめっき浴の条件は、Ni:0.1g/L〜30g/L、 Zn:0.1g/L〜12g/L、 Cu:0.1 g/L〜2 g/L、硫酸(HSO):0.1g/L〜10g/L、を基本浴とするのが好ましい。
これらの濃度の範囲を外れ、ニッケル、亜鉛あるいは銅の濃度が濃くなると、廃水処理に支障をきたすようになるため、めっき浴の条件としては好ましくない。また、成分濃度が低く外れると、めっきによる濃度変化等の要因によりめっき浴の管理が難しくなるほか、電流効率が極端に低下するため、めっき浴の条件としては好ましくない。
上記においては、電解銅箔の粗化面に適用した場合について説明したが、光沢面に粗化処理を施した電解銅箔においても同様であることは云うまでもない。さらに粗化処理を施した圧延銅箔においても同様である。電解銅箔及び圧延銅箔の粗化面を使用していれば、粗化処理の形状や表面粗さの違いにより常態ピール強度の絶対値に違いが出ることはあるものの、耐熱ピール強度および硫酸・過酸化水素水処理後のピール強度の常態ピールからの相対劣化率を小さくすることができる。
本願発明の印刷回路基板用銅箔においては、特に銅ニッケル亜鉛層の最適な条件を選択することを発明の中心的課題とするものである。これによって、銅箔の耐熱ピール強度を飛躍的に向上させると共に、回路浸食現象を効果的に防止し、耐硫酸・過酸化水素性を恒常的に安定して効力を発揮させるものである。
したがって、電解銅箔及び圧延銅箔の選択又は粗化面の選択は、目的に応じて任意に選択できることは、容易に理解されるべきことである。
以上に示したように、本発明の印刷回路基板用銅箔は、高温加熱後の樹脂との剥離強度を劣化させないために銅ニッケル亜鉛層を使用するものであり、銅箔の耐熱ピール強度を飛躍的に向上させることができる。また、これによって回路浸食現象を効果的に防止でき、耐薬品性(耐硫酸−過酸化水素系性)を恒常的に安定して効力を発揮できるという新しい特性が付与されたものであり、近年印刷回路のファインパターン化及び高周波化が進む中で印刷回路基板用銅箔(特に半導体パッケージ基板用銅箔)及び銅箔と樹脂基材を張り合わせて作製した印刷回路基板(特に半導体パッケージ基板)用銅張積層板として有用である。

Claims (7)

  1. 銅箔の表面に、ニッケル、亜鉛及び銅を含む層(以下、「銅ニッケル亜鉛層」という。)を備える印刷回路基板用銅箔であって、前記銅ニッケル亜鉛層の単位面積当りの亜鉛付着重量が200μg/dm以上、2000μg/dm以下であり、前記銅ニッケル亜鉛層中、Niが1〜50重量%、(亜鉛付着量(質量%))/{100−(銅付着量(質量%))}が0.3以上、(銅付着量(質量%))/{100−(亜鉛付着量(質量%))}が0.3以上であることを特徴とする印刷回路基板用銅箔。
  2. 前記銅ニッケル亜鉛層の上に、クロメート皮膜層を備えることを特徴とする請求項1記載の印刷回路基板用銅箔。
  3. 前記クロメート皮膜層において、クロム付着重量が単位面積当たり30μg/dm以上、100μg/dm以下であることを特徴とする請求項2に記載の印刷回路基板用銅箔。
  4. 前記クロメート皮膜層の上に、さらにシランカップリング剤層を備えることを特徴とする請求項2又は3に記載の印刷回路基板用銅箔。
  5. 銅箔が電解銅箔であり、前記銅ニッケル亜鉛層が、電解めっき時の粗面又は電解銅箔の光沢面に形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の印刷回路基板用銅箔。
  6. 銅箔が圧延銅箔であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の印刷回路基板用銅箔。
  7. 請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の印刷回路基板用銅箔と印刷回路基板用樹脂とを、張り合わせて作製した印刷回路基板用銅張積層板。
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