JP5249057B2 - ポリマーフィルムの性状調整方法及び装置、並びに光学フィルムの製造方法 - Google Patents
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Description
図1に示すように、オフライン延伸設備2は、TACフィルム3を延伸するものであり、供給室4と、テンタ部5と、湿潤気体接触室6と、冷却室7と、巻取室8とを備える。供給室4には、長尺状のTACフィルム3が巻き芯に巻き取られた状態で収納されている。TACフィルム3は、後述するフィルム製造設備で製造される。供給ローラ9は、巻き芯からTACフィルム3を取り出して、テンタ部5に供給する。
図2に示すように、テンタ部5は、TACフィルム3をX方向に搬送するフィルム搬送路を有し、このフィルム搬送路にあるTACフィルム3を、X方向と直交する方向(以下、Y方向と称する)に延伸する延伸処理を行うものであり、第1レール11と、第2レール12と、これらレール11,12に案内される1対のエンドレスチェーン(以下、第1、第2チェーンと称する)13,14とを備えている。第1、第2チェーン13,14には、クリップ15が一定の間隔で多数取り付けられている。
図1及び図3に示すように、湿潤気体接触室6には、X方向について上流側から順に、前処理エリア6a、本処理エリア6b及び後処理エリア6cが設けられる。各エリア6a〜6cには複数のローラが設けられる。複数のローラは、TACフィルム3をX方向に搬送するフィルム搬送路を形成する。本処理エリア6bに設けられるローラ41は千鳥状に配される。なお、図示しない仕切り部材により、湿潤気体接触室6を各エリア6a〜6cの3つに仕切ってもよい。また、後処理エリア6cを省略してもよい。
湿潤気体供給設備70は、混合部、加熱部、制御部、及び送風部を備える。混合部は、制御部の制御の下、所定の気体(例えば、空気等)及び水蒸気を所定の混合比で混合して、第1湿潤気体400aを得る。また、加熱部は、制御部の制御の下、第1湿潤気体400aを加熱する。制御部は、混合部への水蒸気及び空気の供給量や第1湿潤気体400aへの加熱量を調節する。これにより、第1湿潤気体400aの温度Ta及び相対湿度Haを所定の範囲内で略一定に調節することができる。同様にして、湿潤気体供給設備70は、各湿潤気体400b、400cをつくり、第2湿潤気体400bの温度Tb及び相対湿度Hbや、第3湿潤気体400cの温度Tc及び相対湿度Hcを所定の範囲内で略一定に調節することができる。送風機は、給気ヘッド42a〜42c、及び43bを介して、湿度や温度が調節された各湿潤気体400a〜400cを各エリア6a〜6cに供給し、戻りダクトを介して各エリア6a〜6cにある空気を回収気体300として回収する。回収気体300は、各湿潤気体400a〜400cの調製に再利用されることが好ましい。
前処理におけるTACフィルム3の温度Tfaは、100℃以上150℃以下であることが好ましく、104℃以上140℃以下であることがより好ましい。温度Tfaが100℃未満となるとTACフィルム3の表面や前処理エリア6aの壁面に結露が生じることがあるため好ましくない。また、Tfaが150℃を超えると、TACフィルム3のカールが顕著となるため好ましくない。したがって、第1湿潤気体400aの温度Taは、温度Tfaが上記の範囲となるように適宜調節すればよい。例えば、第1湿潤気体400aの温度Taは、70℃以上200℃以下であることが好ましく、90℃以上160℃以下であることがより好ましい。
本処理におけるTACフィルム3の温度Tfbの下限は、100℃以上であることが好ましく、102℃以上であることがより好ましく、104℃以上であることが特に好ましい。また、温度Tfbの上限は、150℃以下であることが好ましく、140℃以下であることがより好ましく、120℃以下であることが特に好ましい。温度Tfbが100℃未満となると、湿熱耐久試験前後における光学特性の変化量を低減するのに必要な本処理の時間が長くなるため好ましくない。温度Tfbが150℃を超えると、TACフィルム3のカールが顕著となるため好ましくない。したがって、第2湿潤気体400bの温度Tbは、温度Tfbが上記の範囲となるように適宜調節すればよい。例えば、第2湿潤気体400bの温度Tbは、70℃以上200℃以下であることが好ましく、90℃以上160℃以下であることがより好ましく、95℃以上140℃以下であることが最も好ましい。
後処理におけるTACフィルム3の温度Tfcは、100℃以上150℃以下であることが好ましく、104℃以上140℃以下であることがより好ましい。温度Tfcが100℃未満となるとTACフィルム3の表面や後処理エリア6cの壁面に結露が生じることがあるため好ましくない。また、Tfcが150℃を超えると、TACフィルム3のカールが顕著となるため好ましくない。したがって、第3湿潤気体400cの温度Tcは、温度Tfcが上記の範囲となるように適宜調節すればよい。例えば、第3湿潤気体400cの温度Tcは、70℃以上200℃以下であることが好ましく、90℃以上160℃以下であることがより好ましい。
本処理を経たTACフィルム3に、乾燥空気をあて、TACフィルム3の温度を所定の範囲内にする熱処理を行うことが好ましい。熱処理は、本処理と後処理との間で行ってもよいし、後処理の後に行ってもよい。この熱処理により、湿熱耐久試験の前後のみならず、乾熱耐久試験の前後における各レターデーションの変動量、X方向、Y方向の寸法変化量の小さいTACフィルム3を製造することができる。ここで、乾熱耐久試験とは、高温低湿度の条件(例えば、温度80℃以上湿度5%RH以下)下で行われる耐久試験を指す。
本処理のTACフィルム3において結露を抑えるために、本処理が施される前のTACフィルム3に乾燥空気をあて、上記実施形態のTACフィルム3の温度を所定の範囲内にする結露防止処理を行うことが好ましい。結露防止処理は、前処理の前に行ってもよいし、本処理と前処理との間で行ってもよい。
セルロースアシレートとしては、トリアセチルセルロース(TAC)が特に好ましい。そして、セルロースアシレートの中でも、セルロースの水酸基をカルボン酸でエステル化している割合、すなわち、アシル基の置換度が下記式(I)〜(III)の全てを満足するものがより好ましい。なお、以下の式(I)〜(III)において、A及びBは、アシル基の置換度を表わし、Aはアセチル基の置換度、またBは炭素原子数3〜22のアシル基の置換度である。なお、TACの90重量%以上が0.1mm〜4mmの粒子であることが好ましい。
(I) 2.5≦A+B≦3.0
(II) 0≦A≦3.0
(III) 0≦B≦2.9
ドープを調製する溶剤としては、芳香族炭化水素(例えば、ベンゼン,トルエンなど)、ハロゲン化炭化水素(例えば、ジクロロメタン,クロロベンゼンなど)、アルコール(例えば、メタノール,エタノール,n−プロパノール,n−ブタノール,ジエチレングリコールなど)、ケトン(例えば、アセトン,メチルエチルケトンなど)、エステル(例えば、酢酸メチル,酢酸エチル,酢酸プロピルなど)及びエーテル(例えば、テトラヒドロフラン,メチルセロソルブなど)などが挙げられる。なお、本発明において、ドープとはポリマーを溶剤に溶解または分散して得られるポリマー溶液,分散液を意味している。
環状オレフィンはノルボルネン系化合物から重合されるものが好ましい。この重合は開環重合、付加重合いずれの方法でも行える。付加重合としては例えば特許3517471号公報記載のものや特許3559360号公報、特許3867178号公報、特許3871721号公報、特許3907908号公報、特許3945598号公報、特表2005−527696号公報、特開2006−28993号公報、国際公開第2006/004376号パンフレットに記載のものが挙げられる。特に好ましいのは特許3517471号公報に記載のものである。
下記(一般式1)で表されるラクトン環構造を有するものを指す。
本発明の光学フィルムは、偏光板保護フィルムや位相差フィルムとして有用である。この光学フィルムに光学的異方性層、反射防止層、防眩機能層等を付与して、視野角拡大フィルムや防眩フィルム等の高機能フィルムとしてもよい。
実施例に用いた各ポリマーフィルム(試料No.A1〜A4、B〜D)の製造方法について説明する。
フィルム製造に使用したポリマー溶液(ドープ)の調製に際しての配合を下記に示す。
原料ドープの調製に用いた化合物の処方を下記に示す。
セルローストリアセテート(置換度2.86) 89.3重量%
可塑剤A(トリフェニルフォスフェート) 7.1重量%
可塑剤B(ビフェニルジフェニルフォスフェート) 3.6重量%
の組成比からなる固形分(溶質)を
ジクロロメタン 80重量%
メタノール 13.5重量%
n−ブタノール 6.5重量%
からなる混合溶剤に適宜添加し、攪拌溶解して原料ドープを調製した。なお、原料ドープのTAC濃度は略23重量%になるように調整した。原料ドープを濾紙(東洋濾紙(株)製,#63LB)にて濾過後さらに焼結金属フィルタ(日本精線(株)製06N,公称孔径10μm)で濾過し、さらにメッシュフイルタで濾過した後にストックタンクに入れた。
なお、ここで使用したセルローストリアセテートは、残存酢酸量が0.1重量%以下であり、Ca含有率が57ppm、Mg含有率が41ppm、Fe含有率が0.4ppmであり、遊離酢酸38ppm、さらに硫酸イオンを13ppm含むものであった。また6位水酸基の水素に対するアセチル基の置換度は0.91であった。また、全アセチル基中の32.5%が6位の水酸基の水素が置換されたアセチル基であった。また、このTACをアセトンで抽出したアセトン抽出分は8重量%であり、その重量平均分子量/数平均分子量比は2.5であった。また、得られたTACのイエローインデックスは1.7であり、ヘイズは0.08、透明度は93.5%であった。このTACは、綿から採取したセルロースを原料として合成されたものである。以下の説明において、これを綿原料TACと称する。
下記の処方からマット剤液を調製した。
シリカ(日本アエロジル(株)製アエロジルR972) 0.67重量%
セルローストリアセテート 2.93重量%
トリフェニルフォスフェート 0.23重量%
ビフェニルジフェニルフォスフェート 0.12重量%
ジクロロメタン 88.37重量%
メタノール 7.68重量%
上記処方からマット剤液を調製して、アトライターにて体積平均粒径0.7μmになるように分散を行った後、富士フイルム(株)製アストロポアフィルタにてろ過した。そして、マット剤液用タンクに入れた。
下記の処方から紫外線吸収剤溶液を調製した。
2(2´−ヒドロキシ−3´,5´−ジ−tert―ブチルフェニル)−5−クロルベンゾトリアゾール 5.83重量%
2(2´−ヒドロキシ3´,5´−ジ−tert−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール 11.66重量%
セルローストリアセテート 1.48重量%
トリフェニルフォスフェート 0.12重量%
ビフェニルジフェニルフォスフェート 0.06重量%
ジクロロメタン 74.38重量%
メタノール 6.47重量%
上記処方から紫外線吸収剤溶液を調製し、富士フイルム(株)製のアストロポアフィルタにてろ過した後に紫外線吸収剤液法用タンクに入れた。
表1に示すこと以外は試料No.A1のTACフィルムと同様にして、試料No.A2〜A4のTACフィルム3を得た。
溶液製膜方法を用いて、特開2001−188128の実施例1に記載のフイルムNo.1(セルロースアセテートプロピオネート:厚み80μm、幅1900mm)を得た。これを試料No.Bのフィルムと称する。
国際公開第2006/025445号パンフレット記載の実施例1に従って溶融製膜方法を行い、ラクトン環含有重合体樹脂からなるポリマーフイルム(厚み90μm、幅1500mm)を得た。これを試料No.Cのフィルムと称する。
溶融製膜方法を行い、シクロオレフィン樹脂Aからなるポリマーフイルム(厚み90μm、幅1500mm)を得た。これを試料No.Dのフィルムと称する。
シクロオレフィン樹脂A(付加重合系):ポリプラスチックス(株)製TOPAS6013(Tg=130℃)
各ポリマーフィルムから所定の大きさに切り出したものをサンプルフィルムとした。このサンプルフィルムを温度25℃,湿度60%RHで2時間調湿し、自動複屈折率計(KOBRA21DH 王子計測(株))にて589.3nmにおける垂直方向から測定したレターデーション値の外挿値より次式に従い算出した。
Re=|nX−nY|×d
nXは、X方向の屈折率,nYはY方向の屈折率,dはフィルムの厚み(膜厚)を表す。
各ポリマーフィルムから所定の大きさに切り出したものをサンプルフィルムとした。このサンプルフィルムを温度25℃,湿度60%RHで2時間調湿し、自動複屈折率計(KOBRA21DH 王子計測(株))にて589.3nmにおける垂直方向から測定した値と、フィルム面を傾けながら同様に測定したレターデーション値の外挿値とから下記式に従い算出した。
Rth={(nX+nY)/2−nTH}×d
nTHは厚み方向の屈折率を表す。
ヘイズは、各ポリマーフィルムから40mm×80mmの大きさで切り出したものをサンプルフィルムとし、このサンプルフィルムについて25℃60%RHでヘイズメータ(型式:HGM−2DP,スガ試験機)を用いてJIS K−6714に従って測定した。
テンタ部5における延伸処理を経たTACフィルム3(試料No.A1)に、結露防止処理、本処理、及び熱処理を順次行った。その後、室温まで冷却した。結露防止処理では、TACフィルム3に乾燥空気をあてて、TACフィルム3の温度Tf0を調節した。本処理では、第2湿潤気体400bの絶対湿度VHb、相対湿度Hbが表2に示す値となるように、そして、第2湿潤気体400bの露点は、TACフィルム3の温度Tf0よりも10℃以上高い温度となるように調節し、TACフィルム3の温度Tfbが表2に示す値となる状態を、処理時間Pbだけ維持しながら、TACフィルム3を搬送した。湿潤気体接触室6内における搬送テンションFは表2に示すとおりである。熱処理では、熱処理室内の乾燥気体の相対湿度H2が表2に示す値になるように調節し、TACフィルム3の温度Tf2が表2に示す値となる状態を、処理時間P2だけ維持した。なお、表2に示す「−」は、該当する処理を行わなかったことを表す。
TACフィルムから、X方向の長さX0、Y方向の長さY0のサンプルフィルムを切り出し、このサンプルフィルムについて湿熱耐久性試験を行った。湿熱耐久性試験では、サンプルフィルムを試験室内に21日間継続して配置した。試験室内部の環境条件は、温度60℃、湿度90%RHでほぼ一定に保った。湿熱耐久性試験後のサンプルフィルムについて、面内レターデーションRe1WET、厚み方向レターデーションRth1WET、X方向の長さX1WET、及びY方向の長さY1WETを測定した。
TACフィルム3から、X方向の長さX0、Y方向の長さY0のサンプルフィルムを切り出し、このサンプルフィルムについて乾熱耐久性試験を行った。乾熱耐久性試験では、サンプルフィルムを試験室内に21日間継続して配置した。試験室内部の環境条件は、温度80℃、湿度5%RHでほぼ一定に保った。乾熱耐久性試験後のサンプルフィルムについて、面内レターデーションRe1DRY、厚み方向レターデーションRth1DRY、X方向の長さX1DRY、及びY方向の長さY1DRYを測定した。
結露防止処理と本処理との間において前処理を行い、本処理と熱処理との間において後処理を行ったこと以外は、実験1〜35と同様にして、TACフィルム3から光学フィルム35を製造した。前処理では、第1湿潤気体400aをTACフィルム3に接触させた。後処理では、第3湿潤気体400cをTACフィルム3に接触させた。第1湿潤気体400aの相対湿度Ha及び第2湿潤気体400bの相対湿度Hbの差(=Hb−Ha)は、70%RHであった。また、第2湿潤気体400bの相対湿度Hb及び第3湿潤気体400cの相対湿度Hcの差(=Hb−Hc)は、70%RHであった。(|VHas−VHae|/Pa)の値が、500(g/m3秒)であった。
(|VHas−VHae|/Pa)の値が、600(g/m3秒)であったこと以外は、実験21と同様にして、TACフィルム3から光学フィルム35を製造した。
実験41〜42により得られた各光学フィルムについて、シワが発生しているか否かを、目視により判断した。実験41により得られた光学フィルムにはシワが発生していなかったが、実験42により得られた光学フィルムにはシワが発生していた。
3 TACフィルム
5 テンタ部
6 湿潤気体接触室
6a 前処理エリア
6b 本処理エリア
6c 後処理エリア
42a〜42c、43b 給気ヘッド
70 湿潤気体供給設備
80 フィルム製造設備
400a〜400c 第1湿潤気体〜第3湿潤気体
Claims (8)
- 延伸処理が施されたポリマーフィルムのフィルム搬送部を有するケーシングと、
前記フィルム搬送部に設けられる前処理エリアと、
前記前処理エリアよりも前記搬送方向の下流側の前記フィルム搬送部に設けられる本処理エリアと、
前記本処理エリアにある前記ポリマーフィルム及び湿潤気体を接触させる本処理部と、
前記前処理エリアにある前記ポリマーフィルム及び前記湿潤気体よりも湿度が低い前処理気体を接触させる前処理部とを備えることを特徴とするポリマーフィルムの性状調整装置。 - 前記フィルム搬送部は、前記本処理エリアよりも前記搬送方向の下流側に後処理エリアを有し、
前記後処理エリアにある前記ポリマーフィルム及び前記湿潤気体よりも湿度が低い後処理気体を接触させる後処理部を備えることを特徴とする請求項1記載のポリマーフィルムの性状調整装置。 - 延伸処理が施されたポリマーフィルム及び湿潤気体を接触させる本処理と、
前記本処理を経る前の前記ポリマーフィルム及び前記湿潤気体よりも湿度が低い前処理気体を接触させる前処理とを有することを特徴とするポリマーフィルムの性状調整方法。 - 前記前処理の開始時における前記ポリマーフィルムと接触する前記前処理気体の絶対湿度をVHas(g/m3)とし、前記前処理の完了の際に前記ポリマーフィルムと接触する前記前処理気体の絶対湿度をVHae(g/m3)とし、前記前処理の開始から前記前処理の完了までの所要時間をPa(秒)とするときに、
(|VHas−VHae|/Pa)の値が500(g/m3秒)以下であることを特徴とする請求項3記載のポリマーフィルムの性状調整方法。 - 前記本処理の後で、前記湿潤気体よりも湿度が低い後処理気体及び前記ポリマーフィルムを接触させる後処理を行うことを特徴とする請求項3または4記載のポリマーフィルムの性状調整方法。
- 前記後処理の開始時に前記ポリマーフィルムと接触する前記後処理気体の絶対湿度をVHcs(g/m3)とし、前記後処理の完了の際に前記ポリマーフィルムと接触する前記後処理気体の絶対湿度をVHce(g/m3)とし、前記後処理の開始から前記後処理の完了までの所要時間をPc(秒)とするときに、
(|VHcs−VHce|/Pc)の値が1000(g/m3秒)以下であることを特徴とする請求項5記載のポリマーフィルムの性状調整方法。 - 前記ポリマーフィルムが、溶液製膜方法により製造されたことを特徴とする請求項3ないし6のうちいずれか1項記載のポリマーフィルムの性状調整方法。
- 請求項3ないし7のうちいずれか1項記載のポリマーフィルムの性状調整方法により、前記ポリマーフィルムから光学フィルムを製造することを特徴とする光学フィルムの製造方法。
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