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JP5233923B2 - テープカセット - Google Patents

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JP5233923B2
JP5233923B2 JP2009208321A JP2009208321A JP5233923B2 JP 5233923 B2 JP5233923 B2 JP 5233923B2 JP 2009208321 A JP2009208321 A JP 2009208321A JP 2009208321 A JP2009208321 A JP 2009208321A JP 5233923 B2 JP5233923 B2 JP 5233923B2
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Description

本発明は、テープ印字装置に着脱自在なテープカセットに関する。
従来、透明なフィルムテープと、片面に剥離紙が貼着された両面粘着テープと、インクリボンとが収納されたラミネートタイプのテープカセットが知られている。このようなテープカセットでは、フィルムテープ、両面粘着テープおよびインクリボンがそれぞれスプールに巻回されて、カセットケース内で回転自在に支持されている。テープ印字装置は、ラミネートタイプのテープカセットを使用した印字動作時に、各スプールからフィルムテープ、両面粘着テープおよびインクリボンを引き出す。フィルムテープの印字面にインクリボンを使用して印字を行ったのち、両面粘着テープをその印字面に貼着させることによって、印字済ラベルを作成する。
テープ印字装置の印字動作時にインクリボンが引き出される速度は、必ずしも一定と限らない。そこで、インクリボンの引き出しを安定させるために、クラッチバネを使用してインクリボンにバックテンションを付与することが知られている(例えば、特許文献1参照)。これによれば、インクリボンの引き出し速度が変動した場合であっても、リボンスプールの回転に伴う慣性によってインクリボンが過剰に引き出されることが防止され、印字品質の劣化やインクリボンの走行不良などが抑制される。
同様に、テープ印字装置の印字動作時に引き出されるフィルムテープについても、その引き出しを安定させるためにバックテンションを付与することが望ましい。そこで、フィルムテープの搬送経路上において、フィルムテープを板バネで挟みこんだり(例えば、特許文献2参照)、フィルムテープを複数の搬送ピンに絡ませたりすることが知られている。
特開平8−25768号公報 特開2006−289991号公報
しかしながら、上記の板バネまたは搬送ピンを用いてフィルムテープにバックテンションを付与する場合は、材質や厚みなどが異なる各種フィルムテープに均等なバックテンションを付与することが困難であり、フィルムテープの引き出しが必ずしも安定しないおそれがあった。そこで、特許文献1に記載のクラッチバネを使用して、フィルムテープにバックテンションを付与することが考えられる。しかしながら、特許文献1に記載のクラッチバネによれば、上ケースと下ケースとが組み付けられるまで、インクリボンに対してバックテンションが付与されない。
ここで、樹脂製のフィルムテープは、インクリボンと比べて弾性力が大きいため、スプールに巻回された場合にインクリボンよりも外周側に膨らみが生じやすい。言い換えると、テープスプールに巻回されたフィルムテープは、リボンスプールに巻回されたインクリボンよりもバラけやすい。そのため、特許文献1に記載のクラッチバネを使用した場合には、上ケースと下ケースとを組み付ける前にフィルムテープがバラけてしまい、テープカセットの製造が困難となるおそれがあった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、テープおよびインクリボンの引き出しを共に安定させることができ、且つ、ケースの組付け性を向上させることができるテープカセットを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明のテープカセットは、上ケースおよび下ケースが上下方向に組み合わされるカセットケースと、印字媒体であるテープが巻回された筒状をなし、上下方向に貫通する軸孔を有するテープロールと、前記テープの印字に使用されるインクリボンが巻回された筒状をなし、上下方向に貫通する軸孔を有するリボンロールと、前記カセットケース内において前記テープロールが収納されるテープ収納領域と、前記カセットケース内において前記リボンロールが収納されるリボン収納領域と、前記下ケースから上方に向けて突設され、前記テープ収納領域に収納された前記テープロールの軸孔に挿入されて、前記テープ収納領域内で前記テープロールを回転自在に支持する第1支持部と、前記上ケースから下方に向けて突設され、前記リボン収納領域に収納された前記リボンロールの軸孔に挿入されて、前記リボン収納領域内で前記リボンロールを回転自在に支持する第2支持部と、前記テープロールの軸孔に装着されて前記テープロールと一体に回転するとともに、前記テープロールが前記第1支持部によって支持されている場合に、前記テープロールの一方向または他方向の回転を規制する第1ブレーキ部材と、前記リボンロールの軸孔に装着されて前記リボンロールと一体に回転するとともに、前記リボンロールが前記第2支持部によって支持されている場合に、前記リボンロールの前記一方向または前記他方向の回転を規制する第2ブレーキ部材とを備えている。
請求項1に係る発明のテープカセットによれば、テープ収納領域に収納されたテープロールは、下ケースに設けられた第1支持部によって回転自在に支持されるとともに、第1ブレーキ部材によって一方向または他方向の回転が規制される。リボン収納領域に収納されたリボンロールは、上ケースに設けられた第2支持部によって回転自在に支持されるとともに、第2ブレーキ部材によって一方向または他方向の回転が規制される。したがって、テープロールから引き出されるテープおよびリボンロールから引き出されるインクリボンにバックテンションを付与することができ、テープおよびインクリボンの引き出しを共に安定させることができる。さらに、下ケースに上ケースが組み付けられる前に、第1ブレーキ部材によってテープにバックテンションを付与することができる。これにより、下ケースに上ケースが組み付けられる際にテープ収納領域内でテープロールがバラける不具合の発生が抑制されて、カセットケースの組付け性を向上させることができる。
請求項2に係る発明のテープカセットは、請求項1に記載の発明の構成に加え、前記テープロールは、前記第1支持部によって支持されている場合に、前記テープが引き出されるのに伴って前記一方向に回転し、前記リボンロールは、前記第2支持部によって支持されている場合に、前記インクリボンが引き出されるのに伴って前記他方向に回転し、前記第1ブレーキ部材は、前記テープロールが前記第1支持部によって支持されている場合に、前記テープロールの前記他方向の回転を規制し、前記第2ブレーキ部材は、前記リボンロールが前記第2支持部によって支持されている場合に、前記リボンロールの前記一方向の回転を規制し、前記第1ブレーキ部材および前記第2ブレーキ部材は、所定方向の回転を規制する共通の構成を有するとともに、前記テープロールおよび前記リボンロールに各々の上下方向が反転するように装着されたことを特徴とする。
請求項2に係る発明のテープカセットによれば、テープロールは、テープの引き出し方向とは反対方向の回転が、第1ブレーキ部材によって規制される。リボンロールは、インクリボンの引き出し方向とは反対方向の回転が、第2ブレーキ部材によって規制される。第1ブレーキ部材および第2ブレーキ部材は、所定方向の回転を規制する共通の構成を有するとともに、テープロールおよびリボンロールに各々の上下方向が反転するように装着される。したがって、請求項1に記載の発明の効果に加えて、第1ブレーキ部材および第2ブレーキ部材を共通の構成にすることで、テープカセットの設計・製造を容易にすることができる。特に、第1ブレーキ部材および第2ブレーキ部材を共通部品とした場合には、ブレーキ部材の部品管理が容易になるとともに、テープロールおよびリボンロールに対するブレーキ部材の組付け誤りを抑制することができる。
請求項3に係る発明のテープカセットは、請求項2に記載の発明の構成に加え、前記第1ブレーキ部材および前記第2ブレーキ部材は、筒状をなす本体部の先端に円筒状突起が設けられたバネ受け部材と、前記円筒状突起に装着されるコイル状の円環部と、前記円環部から延設される係止部とを有するクラッチバネとをそれぞれ備えており、前記第1ブレーキ部材は、前記本体部が前記テープロールの軸孔に係合され、且つ、前記係止部が前記第1支持部に係止され、前記第2ブレーキ部材は、前記本体部が前記リボンロールの軸孔に係合され、且つ、前記係止部が前記第2支持部に係止され、前記クラッチバネの円環部は、前記バネ受け部材に前記所定方向とは逆方向に回転する力が作用したときに拡径する一方、前記バネ受け部材に前記所定方向に回転する力が作用したときに縮径して、前記バネ受け部材を介して前記テープロールまたは前記リボンロールに回転負荷を付与することを特徴とする。
請求項3に係る発明のテープカセットによれば、第1ブレーキ部材および第2ブレーキ部材は、バネ受け部材とクラッチバネとを備えた同一の構成をなす。バネ受け部材に所定方向に回転する力が作用すると、クラッチバネの円環部が縮径してテープロールまたはリボンロールに回転負荷が付与される。つまり、クラッチバネのクラッチ作用によって、テープおよびインクリボンにバックテンションが付与される。したがって、請求項2に記載の発明の効果に加えて、テープおよびインクリボンの引き出し時における弛みや皺の発生を抑制することができるとともに、各ブレーキ部材の部品組立を容易にすることができる。
請求項4に係る発明のテープカセットは、請求項3に記載の発明の構成に加え、前記第1支持部および前記第2支持部は、前記バネ受け支持部を保持する筒状部と、前記筒状部における前記クラッチバネの円環部の外周側に設けられ、前記クラッチバネの係止部が係止される係止溝と、前記筒状部における前記クラッチバネの円環部の外周側に設けられ、前記クラッチバネの円環部が所定幅を超えて拡径することを防止する拡径防止部材とを備えている。
請求項4に係る発明のテープカセットによれば、第1支持部および第2支持部は、筒状部および係止溝に加えて、クラッチバネの円環部が所定幅を超えて拡径することを防止する拡径防止部材を備える。したがって、請求項3に記載の発明の効果に加えて、第1支持部および第2支持部に各ブレーキ部材を嵌着させると、テープおよびインクリボンにバックテンションを付与することができる。さらに、拡径防止部材によって、クラッチバネの円環部の膨らみが抑制されるので、円環部が拡径状態から縮径状態に戻ったときに、既に引き出されたテープおよびインクリボンがケース内に引き戻される不具合の発生を抑制することができる。
請求項5に係る発明のテープカセットは、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の構成に加え、前記カセットケースは、前記テープロールから引き出された前記テープが、前記リボン収納部に収納された前記リボンロールの外周に沿って、且つ、前記リボンロールに対して間隔を置いて搬送されるテープ搬送経路において、前記テープの搬送方向を前記リボンロールの外周に沿って鋭角状に屈曲させる屈曲部と、前記屈曲部に設けられた筒状の回転体であって、前記屈曲部にて搬送方向が屈曲される前記テープの搬送に伴って回転するコロ部材とを備えている。
請求項5に係る発明のテープカセットによれば、テープ搬送経路においてテープの搬送方向が屈曲させる屈曲部に、テープの搬送に伴って回転するコロ部材を備える。したがって、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明の効果に加えて、テープの張力が大きくなる屈曲部にコロ部材を備えたことによって、カセットケース内でテープをスムーズに搬送することができる。さらに、テープ搬送経路上でテープに加えられる負荷が低減されるので、テープに第1ブレーキ部材に起因するバックテンションを安定的に付与することができる。また、テープがリボンロールの外周に沿って、且つ、リボンロールに対して間隔を置いて搬送されるので、搬送中のテープがリボンロールと接触することが防止されて、テープをより安定的に搬送させることができる。
請求項6に係る発明のテープカセットは、請求項5に記載の発明の構成に加え、前記カセットケースは、前記テープロールから引き出される前記テープの搬送方向が、前記リボンロールから引き出される前記インクリボンの搬送方向と逆方向をなし、前記テープロールから引き出される前記テープが、前記リボンロールから引き出される前記インクリボンに対して、前記テープの印字が行われる所定位置まで分離した状態で搬送されることを特徴とする。
請求項6に係る発明のテープカセットによれば、テープの搬送方向とインクリボンの搬送方向とは逆方向であり、テープおよびインクリボンは印字位置まで分離した状態で搬送される。したがって、請求項5に記載の発明の効果に加えて、テープ収納領域とリボン収納領域とが隣接している場合であっても、テープおよびインクリボンがそれぞれ分離した状態で逆方向に搬送されるため、テープおよびインクリボンを互いの搬送に引きずられることが防止される。そのため、テープおよびインクリボンにそれぞれ付与されるバックテンションが相互に干渉することがなく、テープおよびインクリボンを印字位置まで安定的に搬送することができる。
テープカセット1の平面図である。 上ケース31Aを取り除いたテープカセット1の平面図である。 テープカセット1の部品展開図である。 図1のI−I線における矢視方向断面を示す、テープカセット1の部品展開図である。 図1のI−I線における矢視方向断面図である。 クラッチバネ72が装着された回転部材71が、下テープ支持部66Bに嵌着される前の状態を示す部分拡大斜視図である。 クラッチバネ72が装着された回転部材71が、下テープ支持部66Bに嵌着された後の状態を示す部分拡大斜視図である。
以下、本発明を具体化した実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、参照する図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものであり、記載されている装置の構成などは、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
本実施形態に係るテープカセット1について、図1〜図7を参照して以下に後述する。本実施形態の説明では、図1および図2の下側をテープカセット1の前側とし、図1および図2の上側をテープカセット1の後側とし、図1および図2の右側をテープカセット1の右側とし、図1および図2の左側をテープカセット1の左側とする。以下では、各種のテープ種類を実装可能な汎用カセットを、ラミネートタイプとして実装したテープカセット1を例示する。
図1および図2を参照して、テープカセット1の全体構造について説明する。図1および図2に示すように、テープカセット1は、全体としては平面視で丸みを帯びた角部を有する略直方体状(箱型)の筐体であるカセットケース31を有している。カセットケース31は、上ケース31Aと下ケース31Bとが上下方向に組み付けられて構成される。カセットケース31内には、両面粘着テープ58が巻回された第1テープスプール40、透明なフィルムテープ59が巻回された第2テープスプール41、およびインクリボン60が巻回されたリボンスプール42の3種類のテープロールが収納されている。両面粘着テープ58は一面に剥離紙が貼着された両面テープであり、印字済みのフィルムテープ59の印字面側に貼り合わされる。
両面粘着テープ58は、カセットケース31内の左側後部(図1および図2では左上部)に設けられた第1テープ収納部101に収納される。第1テープ収納部101では、両面粘着テープ58の剥離紙を外側に向けて巻回した第1テープスプール40が、第1テープスプール40の軸孔に挿入された支持部65によって回転自在に支持される。支持部65は、下ケース31Bから上方に立設される筒状体65Bと、上ケース31Aから下方に立設される筒状体65Aとが連結されてなる(図3参照)。
フィルムテープ59は、カセットケース31内の右側後部(図1および図2では右上部)に設けられた第2テープ収納部102に収納される。第2テープ収納部102では、フィルムテープ59が巻回された第2テープスプール41が、支持部66によって回転自在に支持される。また、インクリボン60は、カセットケース31内の右側前部(図1および図2では右下部)に設けられたインクリボン収納部103に収納される。インクリボン収納部103では、インクリボン60が巻回されたリボンスプール42が、支持部68によって回転自在に支持される。支持部66、68の詳細は後述する。
カセットケース31の左前隅部(図1および図2では左下隅部)には、フィルムテープ59および両面粘着テープ58の引き出しを行うテープ駆動ローラ46が、支持部64によって回動自在に軸支される。支持部64は、上ケース31Aおよび下ケース31Bを上下方向に貫通する一対の孔部64A、64Bからなる(図3参照)。支持部64は、テープ駆動ローラ46の上端および下端がそれぞれ一対の孔部64A、64Bに挿入されて、テープ駆動ローラ46を回転自在に支持する。
カセットケース31内における第1テープスプール40とリボンスプール42との間には、リボンスプール42からインクリボン60を引き出すとともに、文字等の印字にて使用されたインクリボン60を巻き取るリボン巻取スプール44が、支持部67によって回転自在に支持される。支持部67は、上ケース31Aおよび下ケース31Bを上下方向に貫通する一対の孔部67A、67Bからなる(図3参照)。支持部67は、リボン巻取スプール44の上端および下端がそれぞれ一対の孔部67A、67Bに挿入されて、リボン巻取スプール44を回転自在に支持する。
テープ印字装置にテープカセット1が装着されて印字動作が実行されると、テープ印字装置のテープ駆動軸(図示外)を介して、テープ駆動ローラ46が回転駆動される。テープ駆動ローラ46は、テープ印字装置の可動搬送ローラ(図示外)との協働によって、第2テープスプール41からフィルムテープ59を引き出すとともに、第1テープスプール40から両面粘着テープ58を引き出す。また、テープ印字装置のテープ駆動軸(図示外)を介して回転駆動されるリボン巻取スプール44が、印字スピードと同期してリボンスプール42からインクリボン60を引き出す。
第2テープスプール41は、フィルムテープ59の引き出しに伴って平面視で右回り方向(時計回り方向)に回転する。第2テープスプール41から引き出されたフィルムテープ59は、カセットケース31の右前隅部(図1および図2では右下隅部)に向けて搬送される。カセットケース31の右前隅部では、フィルムテープ59が、インクリボン60が巻回されたリボンスプール42の外周に沿って、且つ、そのリボンスプール42に対して間隔を置いて搬送される。そのため、搬送中のフィルムテープ59がリボンスプール42に巻回されたインクリボン60と接触することが防止されて、フィルムテープ59が安定的に搬送される。
カセットケース31の右前隅部には、フィルムテープ59の搬送方向を、インクリボン60が巻回されたリボンスプール42の外周に沿って鋭角状に屈曲させる搬送ピンである屈曲部33が立設されている。屈曲部33において、フィルムテープ59はカセットケース31の左前隅部に向けて搬送される。なお、屈曲部33は、円筒状の回転体であるコロ部材35の軸孔に挿入されて、コロ部材35を回転自在に支持する。コロ部材35は、屈曲部33を経由するフィルムテープ59に接触して、そのフィルムテープ59がさらに搬送されるのに伴って回転する。これにより、屈曲部33を経由するフィルムテープ59は、コロ部材35によってカセットケース31の左前隅部に向けて円滑に送り出される。
リボンスプール42は、インクリボン60の引き出しに伴って平面視で左回り方向(反時計回り方向)に回転する。リボンスプール42から引き出されたインクリボン60は、カセットケース31の左前隅部に向けて搬送される。同様に、第1テープスプール40は、両面粘着テープ58の引き出しに伴って平面視で左回り方向(反時計回り方向)に回転する。第1テープスプール40から引き出された両面粘着テープ58は、カセットケース31の左前隅部に向けて搬送される。
テープカセット1右側から左方に延びるアーム部34の内部では、第2テープスプール41から引き出されたフィルムテープ59と、リボンスプール42から引き出されたインクリボン60とが共に案内される。アーム部34の先端側に形成された開口34Aでは、アーム部34内を経由するフィルムテープ59とインクリボン60とが重合した状態にされて、テープカセット1の前面に設けられた開口部77に向けて排出される。
カセットケース31の前部には、テープ印字装置のサーマルヘッド(図示外)が挿入されるヘッド挿入部39が、インクリボン収納部103よりも左側に設けられている。ヘッド挿入部39は、開口部77によってテープカセット1の前面でも外部とつながっている。開口部77に排出されたフィルムテープ59には、フィルムテープ59に重合されているインクリボン60を使用して、サーマルヘッド(図示外)による印字が行われる。つまり、開口部77が、サーマルヘッド(図示外)による印字位置となる。
サーマルヘッド(図示外)による印字が行われたフィルムテープ59は、テープ駆動ローラ46に向けて搬送される。そして、第1テープスプール40から引き出された両面粘着テープ58が、テープ駆動ローラ46と可動搬送ローラ(図示外)との間にガイドされて巻き込まれながら、印字済みのフィルムテープ59の印字面に重ねられて貼着される。両面粘着テープ58が貼着された印字済みのフィルムテープ59(つまり、印字済テープ50)は、さらにテープ排出口49に向かって搬送され、テープ印字装置のカット機構(図示外)によって切断される。一方、サーマルヘッド(図示外)による印字に使用されたインクリボン60は、テープ駆動ローラ46の右側に立設された案内壁47によって、フィルムテープ59から離間されたのち、リボン巻取スプール44に巻き取られる。
図3〜図7を参照して、フィルムテープ59およびインクリボン60にバックテンションを付与するための構造について説明する。なお、図3〜図5では、理解を容易にするために、第1テープスプール40、リボン巻取スプール44、両面粘着テープ58、テープ駆動ローラ46を取り除いて図示している。
まず、フィルムテープ59にバックテンションを付与するための構造について説明する。図3〜図5に示すように、第2テープスプール41を回転支持する支持部66は、上ケース31Aの下面に設けられた上テープ支持部66Aと、下ケース31Bの上面に設けられた下テープ支持部66Bとが連結されてなる。
上テープ支持部66Aは、基部81と円筒部82とを有する。基部81は、上ケース31Aから下方に突出して下端面を有する円筒状をなし、第2テープスプール41の軸孔41Aに上方から挿入される。円筒部82は、基部81の下端面中央から下方に突出する小径の円筒状をなし、上下方向に貫通する軸孔を有する。
下テープ支持部66Bは、基部83と、支持軸84と、複数の係止突起85と、複数の係止溝86と、拡径防止体87(図6および図7参照)とを有する。基部83は、下ケース31Bから上方に突出して上端面を有する円筒状をなし、第2テープスプール41の軸孔41Aに下方から挿入される。支持軸84は、基部83の上端面中央に立設された小径の軸体であり、上端部が円筒部82の軸孔に嵌め込まれる。複数の係止突起85は、基部83の上端面の周縁に沿って、平面視で支持軸84を中心として放射状に配置される複数の角柱体である。複数の係止溝86は、隣り合う係止突起85の間にそれぞれ形成される複数の溝部である。拡径防止体87については、別途後述する。
回転部材71は、軸孔41Aと略同径を有する略円筒状をなす。回転部材71の外周面には、互いに対向する位置に径外側に突出する一対の突条71Bが形成されている。回転部材71の一端側には、上下方向に軸孔が形成された小径の円筒状突起71Aが形成されている。円筒状突起71Aの外周面には、円筒状突起71Aの直径よりも僅かに小径をなすように巻回されたクラッチバネ72が装着される。
クラッチバネ72は、円筒状突起71Aの外周面に装着されるコイル状の円環部72Aと、円環部72Aの後端(図3〜図5では下端)から径外側に延設された係止部72Bとを有する。円環部72Aは、円環部72Aの先端(図3〜図5では上端)から後端(つまり、係止部72B)に向けて、右回り方向(時計回り方向)に巻回されている。先述の円筒状突起71Aは、円環部72Aの先端側から後端側に向けて貫通するように、僅かに拡径された円環部72Aの軸孔に挿入される。これにより、クラッチバネ72は、円環部72Aの弾性力によって円筒状突起71Aの外周面に密着され、円筒状突起71Aの先端側(図3〜図5では下端)に係止部72Bが配置される。また、円環部72Aの巻回方向(つまり、円環部72Aの先端から後端に向けて時計回り方向)は、平面視でのフィルムテープ59の引き出し方向と一致する。
クラッチバネ72が装着された回転部材71は、円筒状突起71Aが下テープ支持部66Bに対向するように、第2テープスプール41の軸孔41A内に装着される。軸孔41Aの内周面における相互に対向する位置には、上下方向に延びる溝状をなす一対の摺動溝41Bが形成されている。軸孔41A内では、回転部材71の各突条71Bが、第2テープスプール41の各摺動溝41Bにそれぞれ係合される。これにより、各突条71Bと各摺動溝41Bとが協動して、回転部材71が第2テープスプール41と一体に回転可能となる。さらに、第2テープスプール41に装着された回転部材71(詳細には、円筒状突起71Aの軸孔)に、下テープ支持部66Bの支持軸84が挿嵌される。これにより、回転部材71を介して、第2テープスプール41が支持軸84を中心に回転自在となる。
図6および図7に示すように、回転部材71に支持軸84が挿嵌された状態で、円筒状突起71Aは基部83の上端面に対向する(図4、図5参照)。クラッチバネ72は、クラッチバネ72の内周側に挿嵌された円筒状突起71Aと、下テープ支持部66Bに設けられた複数の係止突起85との間に配設される。クラッチバネ72の一端から延設された係止部72Bは、複数の係止溝86の一つに係止される。ここで、クラッチバネ72は、円環部72Aの巻回方向が、フィルムテープ59の引き出し方向(時計回り方向)と一致するように、回転部材71に装着されている。そのため、円環部72Aは、平面視で時計回り方向の回転力が作用した場合には拡径し、平面視で反時計回り方向の回転力が作用した場合には縮径する。
基部83の上端面には、各係止突起85における支持軸84と対向する面に沿って、小径の略円柱状をなす拡径防止体87がそれぞれ立設されている。言い換えると、複数の拡径防止体87は、平面視で支持軸84を中心として放射状に設けられ、且つ、各係止突起85の若干内側に設けられている。よって、クラッチバネ72の円環部72Aは、平面視で複数の拡径防止体87の内側に位置する。円環部72Aは、所定幅まで拡径すると複数の拡径防止体87に接触するため、所定幅以上に拡径することが規制される。なお、円環部72Aが複数の拡径防止体87に接触するまで拡径すると、円環部72Aと円筒状突起71Aとの密接が解除される。
このような構成により、テープ印字装置による印字動作時に、フィルムテープ59の引き出しによって第2テープスプール41が時計回り方向に回転すると、第2テープスプール41を介して回転部材71に時計回り方向の回転力が作用する。係止部72Bが係止溝86に係止されていることから、円筒状突起71Aと円環部72Aとの間に摺動摩擦を生じ、円環部72Aに時計回り方向のトルクが加えられる。これにより、円環部72Aは巻き戻されて拡径し、円筒状突起71Aと円環部72Aとの間に摺動摩擦が小さくなる。円環部72Aが複数の拡径防止体87に接触する所定幅まで拡径すると、クラッチバネ72と第2テープスプール41との連結が解除されて、第2テープスプール41がスムーズに回転可能となる。
一方、第2テープスプール41がフィルムテープ59の引き出し方向とは反対方向(つまり、反時計回り方向)に回転される場合には、第2テープスプール41を介して回転部材71に反時計回り方向の回転力が作用する。そして、円筒状突起71Aと円環部72Aとの間に生じる摺動摩擦によって、円環部72Aに反時計回り方向のトルクが加えられる。これにより、円環部72Aは巻き込まれて縮径し、円筒状突起71Aと円環部72Aとの間に摺動摩擦が大きくなる。つまり、クラッチバネ72と第2テープスプール41とが連結されて、第2テープスプール41に回転負荷が付与される。
なお、円環部72Aは、複数の拡径防止体87に接触する所定幅(第2テープスプール41の回転がスムーズになるという条件を満たす拡径幅)まで拡径可能である。つまり、複数の拡径防止体87によって、円環部72Aの過剰な拡径が規制される。そのため、円環部72Aが拡径状態から縮径状態に戻ったときに、円環部72Aが反転するのに伴って第2テープスプール41が反転する作用が小さくなる。これにより、円環部72Aが拡径状態から縮径状態に戻ったときに、第2テープスプール41から既に引き出されたフィルムテープ59がカセットケース31内に引き戻される不具合の発生が抑制される。
次に、インクリボン60にバックテンションを付与するための構造について説明する。図3〜図5に示すように、リボンスプール42を回転支持する支持部68は、上ケース31Aの下面に設けられた上リボン支持部68Aと、下ケース31Bの上面に設けられた下リボン支持部68Bとが連結されてなる。
上リボン支持部68Aは、基部91と、円筒部92、複数の係止突起93と、複数の係止溝94とを有する。基部91は、上ケース31Aから下方に突出して下端面を有する円筒状をなし、リボンスプール42の軸孔42Aに上方から挿入される。円筒部92は、基部91の下端面中央から下方に突出する小径の円筒状をなし、上下方向に貫通する軸孔を有する。複数の係止突起93は、基部91の下端面の周縁に沿って、平面視で円筒部92を中心として放射状に配置される複数の角柱体である。複数の係止溝94は、隣り合う係止突起93の間にそれぞれ形成される複数の溝部である。
下リボン支持部68Bは、基部95と支持軸96とを有する。基部95は、下ケース31Bから上方に突出して上端面を有する円筒状をなし、リボンスプール42の軸孔42Aに下方から挿入される。支持軸96は、基部95の上端面中央に立設された小径の軸体であり、上端部が円筒部92の軸孔に嵌め込まれる。
本実施形態では、第2テープスプール41の支持部66と、リボンスプール42の支持部68とが、ほぼ同様の連結構造を有する。また、支持軸84、96の軸径、円筒部82、92の孔径、複数の係止突起85、93(つまり、係止溝86、94)の数量、形状、位置関係などが、互いに共通である。さらに、リボンスプール42は、第2テープスプール41とほぼ同一の構成を有しているため、軸孔41A、42Aの形状及び孔径は互いに共通であり、軸孔42Aの内周面にも摺動溝41Bと同様の摺動溝42Bが設けられている。ただし、支持部66では係止突起85および係止溝86が下ケース31Bに設けられているのに対し、支持部68では係止突起93および係止溝94が上ケース31Aに設けられている点で異なる。
リボンスプール42に装着される回転部材71およびクラッチバネ72は、第2テープスプール41に装着される回転部材71およびクラッチバネ72と共通部品である。第2テープスプール41に装着される場合と同様に、クラッチバネ72の円環部72Aに円筒状突起71Aが挿嵌された回転部材71が、リボンスプール42の軸孔42Aに装着される。軸孔42A内では、回転部材71の各突条71Bが、リボンスプール42の各摺動溝42Bにそれぞれ係合される。リボンスプール42に装着された回転部材71(詳細には、円筒状突起71Aの軸孔)に、下リボン支持部68Bの支持軸96が挿嵌される。
ただし、クラッチバネ72が装着された回転部材71は、円筒状突起71Aが上リボン支持部68Aに対向するように、リボンスプール42の軸孔42A内に装着される。つまり、リボンスプール42に装着される回転部材71およびクラッチバネ72は、第2テープスプール41に装着される場合とは上下方向を逆にしてリボンスプール42に装着される。これにより、円環部72Aの巻回方向(つまり、円環部72Aの先端から後端に向けて時計回り方向)は、底面視でのインクリボン60の引き出し方向(時計回り方向)と一致する。すなわち、円環部72Aの巻回方向は、平面視でのインクリボン60の引き出し方向(反時計回り方向)と一致する。
回転部材71に支持軸96が挿嵌された状態で、円筒状突起71Aは基部91の下端面に対向する。クラッチバネ72は、クラッチバネ72の内周側に挿嵌された円筒状突起71Aと、上リボン支持部68Aの複数の係止突起93との間に配設される。クラッチバネ72の一端から延設された係止部72Bが、複数の係止溝94の一つに係止される。ここで、クラッチバネ72は、円環部72Aの巻回方向が、インクリボン60の引き出し方向(反時計回り方向)と一致するように、回転部材71に装着されている。そのため、円環部72Aは、平面視で反時計回り方向の回転力が作用した場合には拡径し、平面視で時計回り方向の回転力が作用した場合には縮径する。
このような構成により、テープ印字装置による印字動作時に、インクリボン60の引き出しによってリボンスプール42が反時計回り方向に回転すると、第2テープスプール41が時計回り方向に回転されるときと同様に、円環部72Aの拡径によってリボンスプール42がスムーズに回転可能となる。一方、リボンスプール42がインクリボン60の引き出し方向とは反対方向(つまり、時計回り方向)に回転される場合には、第2テープスプール41が反時計回り方向に回転されるときと同様に、円環部72Aの縮径によってリボンスプール42に回転負荷が付与される。
上記の構造を実装するために、テープカセット1の組み立て時には、まずフィルムテープ59が巻回された第2テープスプール41が、下ケース31Bの支持軸84を軸孔41Aに挿入させるようにして、第2テープ収納部102に収納される。次に、上記のようにクラッチバネ72が嵌着された回転部材71が、各突条71Bを各摺動溝41Bに挿入させ、且つ、支持軸84を円筒状突起71Aに挿入させるようにして、軸孔41A内に装着される。このとき、回転部材71は、円筒状突起71A(つまり、クラッチバネ72)が下向きとなるように、軸孔41A内に装着される。すると、軸孔41A内では係止部72Bがいずれかの係止溝86に係止されるため、フィルムテープ59にバックテンションが付与される。よって、上ケース31Aが組み付けられる前であっても、第2テープスプール41に巻回されているフィルムテープ59の外周側への膨らみの発生が抑制される。
一方、インクリボン60が巻回されたリボンスプール42が、下ケース31Bの支持軸96を軸孔42Aに挿入させるようにして、インクリボン収納部103に収納される。次に、上記のようにクラッチバネ72が嵌着された回転部材71が、各突条71Bを各摺動溝42Bに挿入させ、且つ、支持軸96を円筒状突起71Aに挿入させるようにして、軸孔42A内に装着される。このとき、回転部材71は、円筒状突起71A(つまり、クラッチバネ72)が上向きとなるように、軸孔42A内に装着される。言い換えると、クラッチバネ72が嵌着された回転部材71は、第2テープスプール41およびリボンスプール42に各々の上下方向が反転するように装着される。
上ケース31Aが組み付けられる前の状態では、円環部72Aが係止溝94に係止されていないため、インクリボン60にバックテンションは付与されない。しかしながら、インクリボン60は、フィルムテープ59等よりも厚みが小さく、且つ、材料成分として磁性体を含有しているため、静電気の影響等を受けて巻回状態が維持されやすい。そのため、リボンスプール42に巻回されているインクリボン60は、バックテンションの付与がなくても外周側への膨らみの発生が抑制される。
最後に、上ケース31Aと下ケース31Bとが組み合せられて、下ケース31Bの支持軸84、96の上端部が上ケース31Aの円筒部82、92の軸孔に嵌め込まれる。このとき、軸孔42A内では係止部72Bがいずれかの係止溝94に係止されるため、インクリボン60にもバックテンションが付与される。このように、上ケース31Aおよび下ケース31Bが組み付けられる際に、フィルムテープ59およびインクリボン60がバラける不具合の発生が抑制されるので、カセットケース31の組付け性が向上する。
フィルムテープ59およびインクリボン60にそれぞれバックテンションを付与するためのブレーキ部材(回転部材71およびクラッチバネ72)を共通の構成にすることで、テープカセット1の設計・製造を容易にすることができる。特に、ブレーキ部材を共通部品とすることで、ブレーキ部材の部品管理が容易になるとともに、第2テープスプール41およびリボンスプール42に対するブレーキ部材の組付け誤りを抑制することができる。また、ブレーキ部材は、回転部材71およびクラッチバネ72からなる簡易な構造であるため、各ブレーキ部材の部品組立を容易にすることができる。
第2テープスプール41がフィルムテープ59の引き出し方向に回転される場合には、フィルムテープ59がスムーズに引き出され、且つ、フィルムテープ59が過剰に引き出されない程度に、フィルムテープ59に小さなバックテンションが付与される。第2テープスプール41がフィルムテープ59の引き出し方向とは反対方向に回転される場合には、第2テープスプール41の回転を規制するように、フィルムテープ59に大きなバックテンションが付与される。よって、フィルムテープ59を安定的に搬送させることができるとともに、フィルムテープ59における皺や弛みの発生を抑制することができる。
リボンスプール42がインクリボン60の引き出し方向に回転される場合には、インクリボン60がスムーズに引き出され、且つ、インクリボン60が過剰に引き出されない程度に、リボンスプール42に小さなバックテンションが付与される。リボンスプール42がインクリボン60の引き出し方向とは反対方向に回転される場合には、リボンスプール42の回転を規制するように、インクリボン60に大きなバックテンションが付与される。よって、インクリボン60を安定的に搬送させることができるとともに、インクリボン60における皺や弛みの発生を抑制することができる。
なお、屈曲部33にコロ部材35を備えたことによって、テープ搬送経路上でフィルムテープ59に加えられる負荷が低減されるので、フィルムテープ59にブレーキ部材に起因するバックテンションを安定的に付与することができる。さらに、フィルムテープ59およびインクリボン60は、互いの搬送方向が逆方向であって、それぞれ印字位置まで分離した状態で搬送される。したがって、第2テープ収納部102とインクリボン収納部103とが隣接している場合であっても、フィルムテープ59およびインクリボン60を互いの搬送に引きずられることが防止される。そして、フィルムテープ59およびインクリボン60にそれぞれ付与されるバックテンションが相互に干渉することがなく、フィルムテープ59およびインクリボン60を印字位置まで安定的に搬送することができる。
上記実施形態において、フィルムテープ59が巻回された第2テープスプール41が、本発明の「テープロール」に相当する。インクリボン60が巻回されたリボンスプール42が、本発明の「リボンロール」に相当する。第2テープ収納部102が、本発明の「テープ収納領域」に相当する。インクリボン収納部103が、本発明の「リボン収納領域」に相当する。下テープ支持部66Bが、本発明の「第1支持部」に相当する。上リボン支持部68Aが、本発明の「第2支持部」に相当する。第2テープスプール41に装着される回転部材71およびクラッチバネ72が、本発明の「第1ブレーキ部材」に相当する。リボンスプール42に装着される回転部材71およびクラッチバネ72が、本発明の「第2ブレーキ部材」に相当する。回転部材71が、本発明の「バネ受け部材」に相当する。
なお、本発明のテープカセット1は、前述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
上記実施形態では、ラミネートタイプに実装されたテープカセット1を例示したが、これに限定されない。例えば、テープカセットは、第2テープスプール41に印字テープが巻回され、リボンスプール42にインクリボン60が巻回された、いわゆるレセプタタイプとして実装されていてもよい。この場合も、上記実施形態のフィルムテープ59と同様にして、印字テープにバックテンションを付与することができる。
また、フィルムテープ59が第1テープスプール40に巻回される場合でも、第1テープ収納部101の支持部65を第2テープ収納部102の支持部66と同様の構成にすることで、上記実施形態と同様にバックテンションを付与することができる。ただし、ブレーキ部材を共通部品とするために、フィルムテープ59および印字テープの搬送方向は、インクリボン60の搬送方向と逆であることが好適である。
また、上記実施形態では、フィルムテープ59およびインクリボン60がそれぞれ第2テープスプール41およびリボンスプール42に巻回されているが、これに限定されない。例えば、フィルムテープ59およびインクリボン60がスプール等を用いることなく巻回された、所謂コアレスタイプのテープロールまたはリボンロールであってもよい。
1 テープカセット
31 カセットケース
31A 上ケース
31B 下ケース
33 屈曲部
35 コロ部材
41 第2テープスプール
42 リボンスプール
59 フィルムテープ
60 インクリボン
66B 下テープ支持部
67 支持部
68A 上リボン支持部
71 回転部材
71A 円筒状突起
72 クラッチバネ
72A 円環部
72B 係止部
77 開口部
87 拡径防止体
102 第2テープ収納部
103 インクリボン収納部

Claims (6)

  1. 上ケースおよび下ケースが上下方向に組み合わされるカセットケースと、
    印字媒体であるテープが巻回された筒状をなし、上下方向に貫通する軸孔を有するテープロールと、
    前記テープの印字に使用されるインクリボンが巻回された筒状をなし、上下方向に貫通する軸孔を有するリボンロールと、
    前記カセットケース内において前記テープロールが収納されるテープ収納領域と、
    前記カセットケース内において前記リボンロールが収納されるリボン収納領域と、
    前記下ケースから上方に向けて突設され、前記テープ収納領域に収納された前記テープロールの軸孔に挿入されて、前記テープ収納領域内で前記テープロールを回転自在に支持する第1支持部と、
    前記上ケースから下方に向けて突設され、前記リボン収納領域に収納された前記リボンロールの軸孔に挿入されて、前記リボン収納領域内で前記リボンロールを回転自在に支持する第2支持部と、
    前記テープロールの軸孔に装着されて前記テープロールと一体に回転するとともに、前記テープロールが前記第1支持部によって支持されている場合に、前記テープロールの一方向または他方向の回転を規制する第1ブレーキ部材と、
    前記リボンロールの軸孔に装着されて前記リボンロールと一体に回転するとともに、前記リボンロールが前記第2支持部によって支持されている場合に、前記リボンロールの前記一方向または前記他方向の回転を規制する第2ブレーキ部材とを備えたことを特徴とするテープカセット。
  2. 前記テープロールは、前記第1支持部によって支持されている場合に、前記テープが引き出されるのに伴って前記一方向に回転し、
    前記リボンロールは、前記第2支持部によって支持されている場合に、前記インクリボンが引き出されるのに伴って前記他方向に回転し、
    前記第1ブレーキ部材は、前記テープロールが前記第1支持部によって支持されている場合に、前記テープロールの前記他方向の回転を規制し、
    前記第2ブレーキ部材は、前記リボンロールが前記第2支持部によって支持されている場合に、前記リボンロールの前記一方向の回転を規制し、
    前記第1ブレーキ部材および前記第2ブレーキ部材は、所定方向の回転を規制する共通の構成を有するとともに、前記テープロールおよび前記リボンロールに各々の上下方向が反転するように装着されたことを特徴とする請求項1に記載のテープカセット。
  3. 前記第1ブレーキ部材および前記第2ブレーキ部材は、
    筒状をなす本体部の先端に円筒状突起が設けられたバネ受け部材と、
    前記円筒状突起に装着されるコイル状の円環部と、前記円環部から延設される係止部とを有するクラッチバネとをそれぞれ備えており、
    前記第1ブレーキ部材は、前記本体部が前記テープロールの軸孔に係合され、且つ、前記係止部が前記第1支持部に係止され、
    前記第2ブレーキ部材は、前記本体部が前記リボンロールの軸孔に係合され、且つ、前記係止部が前記第2支持部に係止され、
    前記クラッチバネの円環部は、前記バネ受け部材に前記所定方向とは逆方向に回転する力が作用したときに拡径する一方、前記バネ受け部材に前記所定方向に回転する力が作用したときに縮径して、前記バネ受け部材を介して前記テープロールまたは前記リボンロールに回転負荷を付与することを特徴とする請求項2に記載のテープカセット。
  4. 前記第1支持部および前記第2支持部は、
    前記バネ受け支持部を保持する筒状部と、
    前記筒状部における前記クラッチバネの円環部の外周側に設けられ、前記クラッチバネの係止部が係止される係止溝と、
    前記筒状部における前記クラッチバネの円環部の外周側に設けられ、前記クラッチバネの円環部が所定幅を超えて拡径することを防止する拡径防止部材とを備えたことを特徴とする請求項3に記載のテープカセット。
  5. 前記カセットケースは、
    前記テープロールから引き出された前記テープが、前記リボン収納部に収納された前記リボンロールの外周に沿って、且つ、前記リボンロールに対して間隔を置いて搬送されるテープ搬送経路において、前記テープの搬送方向を前記リボンロールの外周に沿って鋭角状に屈曲させる屈曲部と、
    前記屈曲部に設けられた筒状の回転体であって、前記屈曲部にて搬送方向が屈曲される前記テープの搬送に伴って回転するコロ部材とを備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のテープカセット。
  6. 前記カセットケースは、
    前記テープロールから引き出される前記テープの搬送方向が、前記リボンロールから引き出される前記インクリボンの搬送方向と逆方向をなし、
    前記テープロールから引き出される前記テープが、前記リボンロールから引き出される前記インクリボンに対して、前記テープの印字が行われる所定位置まで分離した状態で搬送されることを特徴とする請求項5に記載のテープカセット。
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